JP5174611B2 - 景品払出機、景品交換システムおよび景品数管理方法 - Google Patents
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Description
特許文献1および特許文献2に開示されているように、景品払出機には、通常、カード状をした特定景品を多数枚積層状態で収容するカートリッジまたはカセットと称される景品収容器が複数個内蔵されている。各景品収容器には、種類の異なる景品が収容される。そして遊技客の獲得した遊技媒体の数に応じて、払い出す景品の種類および数が算出され、景品収容器が選択されて、そこに収容された景品の払い出しが行われる。
一方、景品払出機に景品計数機能を組み込み、自動的に景品の数を計数することが検討されている。そのような景品計数機能を有する景品払出機を実現した場合、特殊景品の数を1枚たりとも違算することなく、特殊景品の完全管理を行えることが望ましい。 景品計数機能が組み込まれた景品払出機では、景品が収容された時、つまり景品が入庫された時点で景品を計数する。そして、景品払出機が正常に動作をしている場合は、景品が払い出されると、払い出された景品数を減算していく。減算後の値は景品払出機内に収容された景品の数と一致するはずであるから、景品数の管理は正しく行える。
また、景品カセットに収容された景品数が少なくなり、景品カセットに景品の補充入庫が行われた時には、補充入庫後直ちに景品計数機能により景品数を計数する必要がある。そうでなければ、実際に景品を補充した数を正確に把握できず、景品数の違算が生じる可能性があるからである。
この発明は、このような背景のもとになされたものであり、景品払出機に景品の補充入庫が行われた時にも、正しく景品数を計数して管理できる景品払出機を提供することを主たる目的とする。
請求項3記載の発明は、いずれかの景品収容部への景品の補充入庫が行われたことに基づき、補充入庫が行われた景品収容部に対して前記景品計数手段による景品数の計数を行うか否かを判別する判別手段を含み、前記人的なアクセスを禁止する手段は、前記判別手段が計数を行わないと判別したときに、前記補充入庫が行われた景品収容部に対する人的なアクセスを禁止することを特徴とする、請求項1または2記載の景品払出機である。
請求項5記載の発明は、前記判別手段は、補充入庫後の特定操作の有無に基づいて、景品の計数を行うか否かを判別することを特徴とする、請求項3記載の景品払出機である。
請求項7記載の発明は、前記補充入庫された景品を算出する手段は、前記景品計数手段による計数値から前記記憶手段に記憶されているその景品収容部の景品数を減じた値を補充入庫された景品数として算出することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の景品払出機である。
請求項9記載の発明は、景品計数機能を有する景品払出機における景品数管理方法であって、景品収容部へ景品を入庫したときに、景品計数機能によって景品数を数え、数えた景品数を記憶するステップと、景品収容部から景品を出庫するごとに、出庫した景品数を累積計数するステップと、景品収容部への景品の補充入庫が行われたことに基づき、補充入庫が行われた景品収容部への人的なアクセスを禁止するステップと、予め定めるタイミングに応答して、補充入庫された景品収容部の景品数を景品計数機能によって計数し、補充入庫された景品数を算出するステップと、を含むことを特徴とする景品払出機における景品数管理方法である。
そして、補充入庫が行われた景品収容部から景品が払い出されたときには、払い出された景品数が記憶手段の記憶値から減算されて記憶される。よって、払い出された景品数は正しく記憶手段に更新記憶されていく。
計算式としては、たとえば「計数時点の景品数(現物数)」+「出庫数」−「補充前の景品数(残量)」=「補充数」であるから、この計算式に基づき景品数を正しく把握することができる。
また、補充入庫の直後に景品計数手段による景品計数処理を行わなくても、景品の不正操作等を防止して、セキュリティが確保された景品払出機とすることができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る景品払出機10を含む景品交換システム100の構成ブロック図である。景品払出機10には通信回線1によって景品管理機2が接続されている。さらに、景品管理機2には通信回線3によって管理コンピュータ4が接続されている。景品管理機2は、景品交換処理、在庫管理(特殊景品および特殊景品以外の一般景品の在庫管理)、帳票印刷等を行うための装置である。図1には示されていないが、1台の景品管理機2に複数台の景品払出機10が接続されていてもよい。管理コンピュータ4は、景品払出機10が設置される遊技店舗全体のデータ管理等を行うためのコンピュータである。このように、この実施形態に係る景品払出機10は、景品管理機2および管理コンピュータ4と通信可能に接続されており、景品管理機2および管理コンピュータ4の管理下に置かれて、取り扱う景品枚数等のデータが管理されている。
景品払出機10には、各レーンL1〜L5毎に収容されている景品の数(各カセット11内の景品の数)を計数するための景品計数手段としての計数器12が備えられている。この実施例では、計数器12は計数するレーンの位置へ移動可能に設けられていて、レーンごとに、カセット11に収容されている景品の数を計数することができる。計数器12により景品の数を計数することを、この明細書では「現物カウント」ということがある。
なお、計数器を有する景品払出機の具体的な機械構成例は、特願2008−157914号に開示されている。
メモリ14にはレーンL1のための記憶エリアM1、レーンL2のための記憶エリアM2、レーンL3のための記憶エリアM3、レーンL4のための記憶エリアM4およびレーンL5のための記憶エリアM5が備えられている。各記憶エリアM1〜M5には、それぞれ、計数器12により計数された景品数(現物カウント数)を記憶するための「カウント値」記憶エリア、レーンから繰り出された景品の数を累積記憶するための「払出数」記憶エリア、各レーンのカセット11内に残存している景品数を記憶するための「計算値」記憶エリアおよび補充入庫があり現物カウントが行われていないことを示す未カウント「フラグ」が含まれている。
図3は、景品払出機10において行われる開店前処理の内容を示すフローチャートである。
具体的には、計数器12をレーンL1に対向する位置に移動させ、計数器11によりレーンL1のカセット11の景品数を計数させる。そして計数器12が計数したレーンL1の景品数X1 は、メモリ14の記憶エリアM1の「カウント値」に記憶される(ステップS2)。そして制御部13は未計数のレーンがあるか否かの判別をする(ステップS3)。この場合、レーンL1のみが計数されただけであるから、次いで制御部13は計数器12をレーンL2に対向する位置に移動させ、レーンL2の景品数の計数を行わせる(ステップS1)。そして計数器12により計数された計数値X2 はメモリ14の記憶エリアM2の「カウント値」に記憶される(ステップS2)。このような処理が、レーンL1〜レーンL5について行われ、全てのレーンに入庫された景品の現物カウントがされて、各カウント値はメモリ14の対応する記憶エリアMnのカウント値に記憶される。そしてメモリ14に記憶された各レーンのカウント値は、制御部13から景品管理機2へ在庫管理データとして送信される(ステップS4)。
遊技店舗が開店し、営業が開始すると、遊技によって多数の遊技媒体を獲得した遊技客は、獲得した遊技媒体を景品に交換するため景品交換カウンタへやって来る。
そこで、この実施形態では、以下に説明するように、景品の補充入庫を行った場合でも、特定の操作を行うことにより、補充入庫後すぐの景品計数処理は行わず、計数処理保留のままで景品交換取引を行えるようにした。
図4の説明では、簡単のため、景品払出機10のレーンL1だけを例にとって説明する。
(1)開店時には、レーンL1に収容された景品(たとえば5千円の大景品)の数300個は、開店前処理において計数器12で300個と計数されている。また、レーンL1から払い出された景品の数は、この時点では0個であるから、レーンL1内に残存している景品数は「カウント値」記憶エリアに300個と記憶されている。そしてレーンL1の状態は正常であり、レーンL1のカセット11は引き出し可能状態とされている。
(2)営業中において、レーンL1から景品が280個払い出し(出庫)されたため、店員がレーンL1に景品の補充入庫をするとする。
(3)補充開始前には、レーンL1に残存している景品数は「計算値」として20個であり、レーンL1の状態は正常で、レーンL1のカセット11の引き出しは可能な状態である。
(4)そこで店員はレーンL1のカセット11を引き出し、カセット11に200個の景品を補充入庫して、景品を補充入庫したカセット11をレーンL1に戻す。その際、レーンL1の現物カウントを保留したまま、景品交換が行えるように、たとえば操作部16の特定のキーを操作する。
かかる操作により、景品払出機10のレーンL1は、現物カウントを行わないまま(現物カウントを保留した状態で)、取引状態に復帰する。
(5)景品払出機10では、レーンL1の現物カウントを保留した状態で、景品の払い出しを行えるよう、メモリM1の「計算値」の「20個」に+αを加え、レーンL1が未カウント状態とし、レーンL1のカセット11の引き出しを不可能な状態にロックする。
(6)その後、レーンL1から景品が払い出される。たとえば150個の景品が交換のために払い出されたとする。
(7)かかる交換業務の終了時には、景品払出機10のメモリM1において「計算値」は、20個+α−150個が記憶されており、レーンL1は未カウント状態で、レーンL1のカセット11の引き出しは不可能な状態に保たれている。
(8)営業終了計数が行われる。営業終了計数は、景品交換カウンタに遊技客がおらず、景品交換処理をしなくてよくなった暇ができた時、店員が交代する時、または閉店時などに行われる。営業終了計数の開始信号は、店員が操作部16の特定のキーを操作することにより与えられる構成としたり、予め定める時間になると自動的に与えられる構成とすることができる。
つまり、店員が(4)で200個の景品を補充入庫したことが、営業終了計数の際に機械的に確認され、店員による補充入庫景品数の数え間違いや、景品の抜き取りなどの不正操作が防止できる。
次に図5を参照して、景品払出機10の制御部13により行われる制御動作について説明をする。
景品払出機10では、景品払出指令を受信すると(ステップS11でYES)、景品を払い出すレーンと、景品の払い出し枚数を決定する(ステップS12)。景品を払い出すレーンは、払い出す景品の総額に応じて1つのレーンの場合もあれば、複数のレーンの場合もある。
緊急入庫処理を伴う補充入庫は、任意のタイミングで、店員により行われる。たとえば、操作部16が操作され、たとえばレーンL1に緊急入庫処理(現物カウント保留の入庫)をする旨の信号が入力される。そしてレーンL1のカセット11が取り出されて、店員により景品がカセット11に補充され、そのカセットがレーンL1に戻されて、景品払出機10が払い出し動作可能な状態にされる。
レーンL1においてカセット11の再装着があったときには、制御部13により補充入庫ありとの判別がされる(ステップS16でYES)。そして補充入庫ありと判断されたときには、再装着されたカセット11に対しロック機構18をオンにしてロックをし、カセット11が引き出し不可能な状態とする(ステップS17)。また、制御部13は記憶エリアM1の未カウントフラグをオンにする(ステップS18)。未カウントフラグをオンにしたことにより、制御部13では、レーンL1に補充入庫された後、現物カウントがされていない状態であることを識別する。
景品払出機10は、上記処理が行われることにより、レーンL1の景品数が計数器12で計数されていない状態(補充入庫後現物カウントされていない状態)であっても、景品の払い出しが可能になる。景品の払い出しが可能とは、レーンL2〜レーンL5からの景品の払い出しが可能なことに加え、レーンL1からの景品の払い出しも可能な状態を言う。
次に、営業中の任意のタイミング、または営業終了時等において、景品払出機10において景品の補充入庫したレーンL1の景品数の計数が行える状態になったときには、店員により操作部16が操作され、現物カウント指令信号が入力される。
そして記憶エリアM1の「計算値」に記憶されているCn+αとカウント値C0 からαを算出する(ステップS22)。α=C0 −Cnである。そして計算値として計数した計数値C0 を記憶する(ステップS23)。
なお、この例から明らかなように、「計算値」として負の値を記憶できるようにすれば、上記の「α」を加える処理は不要であり、未カウントフラグがオンのときに現物カウントを行ったことに基づき、補充入庫数を算出すればよい。
また、補充入庫後、補充した景品数を計数するまでの間は、カセットの引き出しが禁止されるので、カセットからの景品の抜き取りなどの不正操作をできないようにして、セキュリティを確保した景品払出機とすることができる。
より具体的に、変形可能な実施形態について説明をする。
たとえば、景品払出機10の制御部13にタイマ設定機能を設ける。そしてタイマ設定機能を用いて、所定の時間帯(たとえば、閉店前の1時間(景品交換業務が多くなる時間帯))を設定しておく。そして、設定した所定の時間帯において、景品の補充入庫が行われた場合は、すべて現物カウント保留処理をし、補充入庫後、現物カウントをすることなく、すぐに取引可能状態(景品交換可能状態)に復帰する構成としてもよい。この場合、現物カウント処理は、閉店後に行われるようにすればよい。
また、景品払出機10における各種設定操作、選択操作、および/または表示機能を、景品払出機10に接続される景品管理機2側に持たせることにより、操作性の向上を図ることができる。
また、既に説明したが、メモリ14の機能を景品管理機2に備えられたメモリ24に持たせてもよい。
11 カセット
12 計数器
13 制御部
14 メモリ
18 ロック機構
Claims (9)
- 多数の景品を収容でき、収容されている景品を景品払出指示に基づいて払い出す複数の景品収容部と、
各景品収容部に収容されている景品の数を計数するための景品計数手段と、
一または複数の景品収容部という管理単位ごとに、前記景品計数手段で計数された景品数を記憶する記憶手段と、
景品の払い出しに応じて、前記記憶手段に記憶されている該当する景品数の記憶値を減算する減算手段と、
いずれかの景品収容部への景品の補充入庫が行われたことに基づき、補充入庫が行われた景品収容部に対する人的なアクセスを禁止する手段と、
予め定めるタイミングに応答して、前記補充入庫された景品収容部の景品数を前記景品計数手段により計数し、前記補充入庫された景品数を算出する手段と、
を含むことを特徴とする景品払出機。 - 前記アクセスを禁止する手段による景品収容部に対するアクセス禁止状態を解除するためのアクセス禁止解除手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の景品払出機。
- いずれかの景品収容部への景品の補充入庫が行われたことに基づき、補充入庫が行われた景品収容部に対して前記景品計数手段による景品数の計数を行うか否かを判別する判別手段を含み、
前記人的なアクセスを禁止する手段は、前記判別手段が計数を行わないと判別したときに、前記補充入庫が行われた景品収容部に対する人的なアクセスを禁止することを特徴とする、請求項1または2記載の景品払出機。 - 前記判別手段は、補充入庫時の特定操作の有無に基づいて、景品数の計数を行うか否かを判別することを特徴とする、請求項3記載の景品払出機。
- 前記判別手段は、補充入庫後の特定操作の有無に基づいて、景品の計数を行うか否かを判別することを特徴とする、請求項3記載の景品払出機。
- 時間帯を設定する時間帯設定手段を備えており、
前記判別手段は、前記時間帯設定手段で設定された時間帯か否かに基づいて、景品の計数を行うか否かを判別することを特徴とする、請求項3記載の景品払出機。 - 前記補充入庫された景品を算出する手段は、前記景品計数手段による計数値から前記記憶手段に記憶されているその景品収容部の景品数を減じた値を補充入庫された景品数として算出することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の景品払出機。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の景品払出機と、当該景品払出機とデータ通信可能に接続された景品管理機とを含むことを特徴とする、景品交換システム。
- 景品計数機能を有する景品払出機における景品数管理方法であって、
景品収容部へ景品を入庫したときに、景品計数機能によって景品数を数え、数えた景品数を記憶するステップと、
景品収容部から景品を出庫するごとに、出庫した景品数を累積計数するステップと、
景品収容部への景品の補充入庫が行われたことに基づき、補充入庫が行われた景品収容部への人的なアクセスを禁止するステップと、
予め定めるタイミングに応答して、補充入庫された景品収容部の景品数を景品計数機能によって計数し、補充入庫された景品数を算出するステップと、
を含むことを特徴とする景品払出機における景品数管理方法。
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