JPH0788244A - 遊技媒体貸出し清算装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】パチンコ遊技場において、各種現金又はカード
によるパチンコ玉の払い出し、又は遊技終了後のパチン
コ玉の計数及び清算用カードの発行等が、すべて各パチ
ンコ機のある場所で可能となり、遊技者がパチンコ機の
前に座ったまま手持ちの現金で容易に遊技を開始続行し
て、遊技終了後にはやはりパチンコ機の前に座ったまま
清算用カードを受取ることができるようにする。 【構成】高額紙幣を含む各種現金あるいはカード状記録
媒体を受け入れて、又はパチンコ玉の計数信号を受け
て、投入残金額あるいは持ち玉数の記憶値を増減させ、
遊技者の操作に従って、前記記憶値の範囲内でパチンコ
玉の払い出し、あるいは前記記憶値を登録したカード状
記録媒体の発行を行なう玉貸機１０を、各パチンコ機１
に隣接して配設するとともに、投入されたパチンコ玉の
計数結果を前記計数信号として前記玉貸機１０に送信す
る玉計数機９０を各パチンコ機１に付設し、この玉計数
機９０のパチンコ玉の取込口９１を各パチンコ機１の正
面下方に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ遊技場におい
てパチンコ玉の貸出しとパチンコ玉の計数を含む清算処
理とを行なう遊技媒体貸出し清算装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、パチンコ遊技場において玉貸し
を行なう装置としては、いわゆるパチンコ島において各
パチンコ機の間にそれぞれ配設される台間玉貸機が知ら
れているが、従来の台間玉貸機は、通常一万円札や五千
円札等の高額紙幣は使用できなかった。

【０００３】一方、遊技終了後の清算処理のためにパチ
ンコ玉の計数を行なう装置としては、遊技場においてパ
チンコ島とは離れた位置に設置される計数機が使用され
ていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このため、パチンコ玉
の貸出しあるいは清算処理のために、遊技者が遊技場内
をあちこち動き回らなければならないという問題があっ
た。すなわち、千円札等の小額現金がなくなった場合、
遊技者は両替のために席を立たなければならない。ま
た、遊技終了後には、計数機のある場所まで獲得したパ
チンコ玉を持っていって計数を行ない、さらに発行され
たレシート等を景品交換カウンターにもってゆくという
作業をしなければならない。

【０００５】なお、最近、一万円札や五千円札等の紙幣
の投入を受けて玉を貸し出す紙幣用玉貸機が一部に使用
されているが、これは、紙幣が投入されると、所定払出
単位分（例えば１０００円分）のパチンコ玉を払い出す
とともに、予め内部にストックしておいた５００円硬貨
で残金（釣銭）をその場で払い出すものであった。

【０００６】このため、上記紙幣用玉貸機によると、両
替のために遊技者が席を立つ不便が解消されるものの、
現金の出入れに伴う現金の搬送，投入，払出といった動
作が非常に頻繁に行なわれることになるという問題が生
じる。

【０００７】また、５００円硬貨だけで一度に釣り銭を
払い出す装置の場合には、遊技客が釣り銭の取扱いにも
困るという問題もあった。というのは、例えば１０００
０円を投入した場合、１８枚もの５００円硬貨を受取る
ことになり、遊技客はこの硬貨の管理にとまどうことに
なるのである。

【０００８】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に着目してなされたもので、遊技客が望む金額分
のパチンコ玉の払い出しが遊技者の無駄な動きや現金の
頻繁な出入れを伴わずに行なえるとともに、遊技終了後
のパチンコ玉の計数清算処理もパチンコ機の前に着席し
たまま容易に行なえる遊技媒体貸出し清算装置を提供す
ることを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、 １ 複数の遊技機（１）が並設されてなるパチンコ島に
おいて、各遊技機（１）毎に設けられ、現金又はカード
状記録媒体の投入を受けて遊技媒体を貸し出した後、遊
技者の清算指令を受けて残金額及び遊技媒体の持ち数を
記録したカード状記録媒体を払い出す遊技媒体貸出し清
算装置であって、高額紙幣を含む各種現金あるいはカー
ド状記録媒体を受け入れて、又は遊技媒体の計数信号を
受けて、投入残金額あるいは持ち数の登録値を増減さ
せ、遊技者の操作に従って、前記登録値の範囲内で遊技
媒体の払い出し、あるいは前記登録値を登録したカード
状記録媒体の発行を行なう貸機（１０）を、各遊技機
（１）に隣接して配設するとともに、投入された遊技媒
体の計数結果を前記計数信号として前記貸機（１０）に
送信する計数機（９０）を各遊技機（１）に付設し、こ
の計数機（９０）のパチンコ玉の取込口（９１）を各遊
技機（１）の正面下方に配設してなることを特徴とする
遊技媒体貸出し清算装置。

【００１０】２ 複数の遊技機（１）が並設されてなる
遊技島において、現金又はカード状記録媒体の投入を受
けて遊技媒体を貸し出した後、遊技者の清算指令を受け
て残金額及び遊技媒体の持ち数を記録したカード状記録
媒体を払い出す遊技媒体貸出し清算装置であって、各遊
技機（１）に隣接して配設された貸機（１０）と、各遊
技機（１）の正面下方に配設された取込口（９１）から
遊技媒体を取込んで計数を行なう計数機（９０）と、残
金額及び持ち数を記憶するための記憶手段（７０）と、
前記貸機（１０）を制御する制御手段（６０）とよりな
り、前記貸機（１０）は、投入された現金の真偽及び金
額を識別する識別機（２０，３０）と、遊技媒体を払い
出す払出器（４０）と、前記カード状記録媒体の読取り
及び発行を行なうリードライタ（５０）とを内部に備え
るとともに、前記識別機（２０，３０）への現金の投入
口と、前記払出器（４０）よりの遊技媒体の払出口（１
７）と、前記リードライタ（５０）のカード状記録媒体
の出入り口（１８）と、遊技媒体の貸出を指令する貸出
スイッチ（１３）と、遊技媒体の払出しを指令する払出
スイッチ（１４）と、清算処理を指令する清算スイッチ
（１５）と、前記記憶手段（７０）に登録されている残
金額及び持ち数を表示する表示器（１６）とを正面に有
し、前記制御手段（６０）は、前記識別機（２０，３
０）により小額現金の投入が検出されるか、前記記憶手
段（７０）に残金額が登録されている状態において前記
貸出スイッチ（１３）が操作されるか、前記記憶手段
（７０）に持ち数が登録されている状態において前記払
出スイッチ（１４）が操作されると、所定量の遊技媒体
の払い出しを前記払出器（４０）に指令する払出制御部
（６１）と、前記識別機（２０，３０）により高額現金
の投入が検出されるか、前記リードライタ（５０）によ
りカード状記録媒体の投入が検出されると、該投入金額
又は登録金額を残金額として前記記憶手段（７０）に加
算して登録し、前記貸出スイッチ（１３）の操作で払出
器（４０）により遊技媒体が払い出されると、前記残金
額からこれら払出分の金額を減算し、この減算結果を新
たな残金額として前記記憶手段（７０）に更新登録する
金額演算登録部（６２）と、前記リードライタ（５０）
によりカード状記録媒体の投入が検出されるか、前記計
数機（９０）により遊技媒体の計数が行なわれると、該
カード状記録媒体に登録された遊技媒体数又は該計数機
（９０）の計数結果を持ち数として前記記憶手段（７
０）に加算して登録し、前記払出スイッチ（１４）の操
作で払出器（４０）により遊技媒体が払い出されると、
前記持ち数からこれら払出分の遊技媒体数を減算し、こ
の減算結果を新たな持ち数として前記記憶手段（７０）
に更新登録する玉数演算登録部（６３）と、前記記憶手
段（７０）に残金額又は持ち数が登録されている状態に
おいて前記清算スイッチ（１５）が操作されると、この
時点で前記記憶手段（７０）に登録されている残金額及
び持ち数を登録したカード状記録媒体の発行を前記リー
ドライタ（５０）に指令する清算制御部（６４）とを有
することを特徴とする遊技媒体貸出し清算装置。

【００１１】３ 前記カード状記録媒体として、温度変
化により、表面に文字やバーコード等の光学的に読取り
できる記号を表わしたり、消したりできるリサイクルカ
ードを使用することを特徴とする項１又は２記載の遊技
媒体貸出し清算装置に存する。

【００１２】

【作用】本発明の遊技媒体貸出し清算装置では、貸機
（１０）に紙幣又は硬貨の投入があると、所定の払出単
位分の遊技媒体の払い出しが可能となるが、投入された
現金が高額紙幣であっても、この時点では釣銭の払出は
行なわれず、残金額として登録される。そして、その後
の遊技者の操作により、この残金額の範囲内でさらなる
遊技媒体の貸し出しが可能であり、遊技媒体が払い出さ
れるとその都度残金額の登録値が減算され、現金の追加
投入があれば、その都度残金額の登録値が加算される。

【００１３】一方、カード状記録媒体が貸機（１０）に
投入されると、該カード状記録媒体に登録された遊技媒
体数が持ち数として登録される。そして、その後の遊技
者の操作により、所定の払出単位分の遊技媒体が払い出
されるとともに、これら払出分の遊技媒体数が減算され
て、新たな持ち数が更新登録される。

【００１４】また、投入されたカード状記録媒体に残金
額が登録されているときには、現金が投入されたときと
同様に、この金額が前記残金額に加算して登録され、そ
の後の遊技者の操作により、所定の払出単位分の遊技媒
体が払い出されるとともに、この分の金額が差引かれた
値に前記残金額の登録値が設定変更される。

【００１５】また、遊技の途中又は終了後等において、
遊技機（１）の正面下方の取込口（９１）に遊技媒体が
投入され計数機（９０）により計数されると、この計数
結果が持ち数として加算して登録される。この計数結果
分の持ち数も、カード状記録媒体から読取られた持ち数
と同様に、遊技者の操作で払い出し可能である。

【００１６】また遊技終了時等には、遊技者の操作によ
りこの時点で登録されている残金額及び持ち数を登録し
たカード状記録媒体が貸機（１０）から発行される。こ
の際、カード状記録媒体が投入されている場合には、投
入されていたカード状記録媒体のデータを消去し、新た
に残金額又は持ち数を登録して払い出す。

【００１７】そして、上記動作において遊技者が操作す
る貸機（１０）や計数機（９０）の取込口（９１）は、
本発明では、遊技機（１）の側方、あるいは遊技機
（１）の正面下方といった、遊技者が遊技機前に座った
ままで手の届く位置にある。

【００１８】したがって、遊技者は、高額紙幣であって
も、貸機（１０）に持ち合わせの現金を投入して、貸機
（１０）を操作することで、遊技機（１）の前に座った
ままで遊技媒体の払出を受けて遊技を開始することがで
き、しかもこの際残金額を受取る必要はない。そして、
さらに貸機（１０）を操作することで、やはり遊技機
（１）の前に座ったままで遊技媒体の払出を受けて遊技
を続行することができるし、残金額がなくなってもさら
に現金を貸機（１０）に投入して遊技を続けることもで
きる。

【００１９】そして、遊技終了後には、やはり遊技機
（１）の前に座ったままで貸機（１０）を操作すれば、
その時点での残金額と持ち数が登録されたカード状記録
媒体が払い出されるから、これを景品交換カウンタ等に
持ってゆくだけで、清算処理及び景品交換が可能とな
る。また、このカード状記録媒体を他の遊技機（１）の
貸機（１０）に投入することで、また同様に遊技を開始
することもできる。

【００２０】

【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例である
パチンコ玉貸出し清算装置を適用した遊技場システムを
説明する。本実施例の遊技場システムは、図３に示すよ
うに、各遊技島に複数組並設されたパチンコ機１，玉貸
機１０及び計数機９０と、ホールコンピュータ１００
と、交換機１１０と、管理コンピュータ１２０とよりな
る。

【００２１】ここで、玉貸機１０と、計数機９０とが、
本発明の一実施例である遊技媒体貸出し清算装置を構成
している。玉貸機１０は、図１に示すように、パチンコ
機１の側方に隣接して設置され、計数機９０は、各パチ
ンコ機１の正面下方に配設された取込口９１からパチン
コ玉を取込んで計数を行なう構成となっている。

【００２２】なおこの場合、パチンコ機１には、前皿２
からオーバーフローしたパチンコ玉等を貯留する下皿３
の底を前記取込口９１に向って開口する玉落しレバー４
が設けられている。また、取込口９１はパチンコ機１の
天板５上に設けられ、計数機９０の本体は、天板５の下
側に配設され、図１では図示省略している。

【００２３】玉貸機１０の正面には、図３に示すよう
に、紙幣投入口１１，コイン投入口１２，貸出スイッチ
１３，払出スイッチ１４，清算スイッチ１５，表示器１
６，ノズル式玉壺１７及びカード出入口１８が配設され
ている。また、玉貸機１０の内部には、図２に示すよう
に、紙幣識別機２０，コイン識別機３０，玉払出器４
０，リードライタ５０，制御手段６０及び記憶手段７０
が設けられている。

【００２４】表示器１６は、例えば液晶ディスプレイよ
り構成され制御手段６０により制御されるもので、この
場合、残金表示用と持ち玉数表示用と二つあり、残金
額，持ち玉数の他に各種コメントを表示するようにして
もよい。

【００２５】玉壺１７は玉払出器４０により払い出され
たパチンコ玉を一時的に貯留するもので、この玉壺１７
内のパチンコ玉はノズル１７ａによりパチンコ機１の上
皿２に順次送り込まれるよう構成されている。

【００２６】紙幣識別機２０は、紙幣投入口１１から投
入された紙幣を受け入れ、この紙幣の真偽及び金額を識
別してその識別信号を制御手段６０に出力するものであ
る。なお、この紙幣識別機２０に取込まれた紙幣は、図
１に示す搬送路２１によりいわゆる島内の紙幣搬送機２
３に取込まれ、この島端等に設置された紙幣の収納庫
（図示略）に送られるようになっている。

【００２７】コイン識別機３０は、コイン投入口１２よ
り投入された硬貨の真偽あるいは種類等を識別し、その
識別結果を制御手段６０に出力するものである。

【００２８】玉払出器４０は、いわゆる玉計数器であ
り、島内から図１に示す玉導入口１９を介して供給され
るパチンコ玉を、制御手段６０の払出指令に基づいて所
定数玉壺１７を経由してノズル１７ａに送り出すもので
ある。

【００２９】リードライタ５０は、この場合カード状記
録媒体としての磁気カードのドライブ装置で、カード出
入口１８から投入された磁気カードのデータを読取り、
適宜制御手段６０とデータあるいは信号のやり取りをし
て動作し、清算時には残金額あるいは持ち玉数，日付等
のデータを投入された磁気カードに新たに書き込んで払
い出すものである。なお、このリードライタ５０は、内
部に磁気カードの貯留部とこの貯留部からの払出機構を
有し、磁気カードが投入されずに現金だけで遊技が開始
された場合には、この貯留部の磁気カードに残金額や持
ち玉数等のデータを書き込んで払い出す機能をも有す
る。また、データの記録形態としては、磁気データとし
ての登録の他に、カード表面に数字又は文字で印刷する
方式や、バーコードで印刷する方式を併用しても良い。

【００３０】また、リードライタ５０としては、カード
状記録媒体として磁気カードを扱うものに限らず、例え
ば、温度変化により表面に文字等を表わしたり消したり
することができるリサイクルカード（出願人が特願平３
−２６０８７９号により提案したもの）をカード状記録
媒体として使用するものでもよい。

【００３１】記憶手段７０は、制御手段６０の制御で、
投入金額の残額と、持ち玉数とを記憶するいわゆるＲＡ
Ｍである。

【００３２】制御手段６０は、具体的には例えばマイク
ロコンピュータによりなるものであり、図２に示すよう
に、機能的要素として払出制御部６１，金額演算登録部
６２，玉数演算登録部６３，清算制御部６４及び表示制
御部６５を備え、図４に示すフローチャートに従って本
遊技媒体貸出し清算装置を制御するものである。

【００３３】払出制御部６１は、紙幣識別機２０又はコ
イン識別機３０により、真の１００円又は５００円硬
貨、あるいは１０００円紙幣の投入が検出されるか、記
憶手段７０に残金額が登録されている状態において貸出
スイッチ１３が操作されるか、記憶手段７０に持ち玉数
が登録されている状態において払出スイッチ１４が操作
されると、投入金額に応じた分のパチンコ玉の払出を玉
払出器４０に指令するものである。

【００３４】なおこの場合、パチンコ機１の前皿２には
図示省略したオーバーフローセンサが設けられており、
例えば１０００円投入に対する玉の払出数が多すぎてオ
ーバーフローした場合、このセンサから出力されるオー
バー信号が払出制御部６１に入力される。そして、払出
制御部６１は、このオーバー信号を受けて玉の払出を途
中で停止させ、残りの玉数を持ち玉数として記憶手段７
０に登録させる指令を玉数演算登録部６３に出力する構
成となっている。さらに、パチンコ機１の前皿２のオー
バーフローセンサの代わりに、玉払出用ノズル１７ａに
オーバーフローセンサを取り付けるようにしてもよい。

【００３５】また、払出制御部６１は、パチンコ機１か
ら打止め信号が入力されていると、たとえ現金の投入や
貸出スイッチ１３又は払出スイッチ１４の操作があって
も、玉払出器４０を作動させず、パチンコ玉の払出を行
なわないように制御する。

【００３６】金額演算登録部６２は、紙幣識別機２０に
より５０００円紙幣，１００００円紙幣の投入が検出さ
れるか、リードライタ５０によりカード状記録媒体の投
入が検出されると、この投入金額又は登録金額を残金額
として記憶手段７０に加算して登録し、貸出スイッチ１
３の操作で玉払出器４０によりパチンコ玉が払い出され
ると、前記残金額からこれら払出分の金額を減算し、こ
の減算結果を新たな残金額として記憶手段７０に更新登
録する機能を有する。なおこの場合、リードライタ５０
により投入されたカード状記録媒体に打ち止め信号が記
録されていることが読取られたときには、たとえカード
状記録媒体に残金額が登録されていてもこれを記憶手段
に加算登録せず、パチンコ玉の払い出しができないよう
に制御する。

【００３７】玉数演算登録部６３は、リードライタ５０
によりカード状記録媒体の投入が検出されるか、前記計
数機によりパチンコ玉の計数が行なわれると、このカー
ド状記録媒体に登録された玉数又は計数機の計数結果を
持ち玉数として記憶手段７０に加算して登録し、払出ス
イッチ１４の操作で玉払出器４０によりパチンコ玉が払
い出されると、前記持ち玉数からこれら払出分の玉数を
減算し、この減算結果を新たな持ち玉数として記憶手段
７０に更新登録する機能を有する。なおこの場合、リー
ドライタ５０により投入されたカード状記録媒体に打ち
止め信号が記録されていることが読取られたときには、
たとえカード状記録媒体に持ち玉数が登録されていても
これを記憶手段に加算登録せず、パチンコ玉の払い出し
ができないように制御する。

【００３８】清算制御部６４は、記憶手段７０に残金額
又は持ち玉数が登録されている状態において清算スイッ
チ１５が操作されると、この時点で記憶手段７０に登録
されている残金額及び持ち玉数の登録、及びそのカード
状記録媒体の発行をリードライタ５０に指令するととも
に、記憶手段７０の残金額及び持ち玉数を０にリセット
するものである。また、清算制御部６４は、パチンコ機
１より打止め信号が入力されていると、発行するカード
状記録媒体に打止め情報を記録することを、前記リード
ライタ５０に指令する。

【００３９】表示制御部６５は、記憶手段７０の登録デ
ータに基づき、その時点での残金額あるいは持ち玉数を
表示器１６に表示させるものである。

【００４０】次に、図４のフローチャートに基づいて作
用を説明する。本実施例の遊技媒体貸出し清算装置で
は、真の紙幣又は硬貨の投入が識別機２０又は３０によ
り検出され（ステップＳ１）、これが１００円又は５０
０円硬貨、あるいは１０００円紙幣であると（ステップ
Ｓ４〜６）、払出制御部６１の制御により玉払出器４０
が作動して所定の払出単位分のパチンコ玉が払い出され
る（ステップＳ１４〜１６）。

【００４１】投入された現金が５０００又は１００００
円紙幣である場合には（ステップＳ２，３）、この時点
では、パチンコ玉の払出は行なわれず、金額演算登録部
６２の制御により投入金額が残金額として記憶手段７０
に登録され、表示器１６に表示される（ステップＳ１
１）。そしてその後、貸出スイッチ１３が操作されたと
きに（ステップＳ１２）、払出制御部６１の制御により
所定の払出単位分のパチンコ玉が払い出されるととも
に、金額演算登録部６２の処理によりこの分の金額が差
引かれた値に前記残金額の登録値が設定変更される（ス
テップＳ１４〜１６）。

【００４２】なお、投入された現金が偽貨であったり１
０円又は５０円硬貨であった場合は、玉貸機１０に形成
された返却口（図示略）より返却される（ステップＳ
７）。また、貸出スイッチ１３によるパチンコ玉の払い
出し終了後、持ち玉数が登録されているときには、表示
器１６にこの持ち玉数が表示されて、払出スイッチ１４
又は清算スイッチ１５の操作が待たれる（ステップＳ１
７，１８）。貸出スイッチ１３によるパチンコ玉の払い
出し終了後、持ち玉数が登録されていないときには、最
初にもどって現金あるいはカードの投入が待たれる（ス
テップＳ１７）。また、貸出スイッチ１３が操作された
ときに、記憶手段７０に残金額が登録されていないか残
金額が不足の場合には、表示器１６に玉貸しが不可能で
ある旨の表示がされ、パチンコ玉の払い出しは行なわれ
ない（ステップＳ２３．２４）。

【００４３】一方、カード状記録媒体の投入がリードラ
イタ５０により検出されると、玉数演算登録部６３の制
御により該カード状記録媒体に登録された玉数が持ち玉
数として記憶手段７０に登録される（ステップＳ８〜１
１）。そして、その後払出スイッチ１４が操作されたと
きに、払出制御部６１の制御により所定の払出単位分の
パチンコ玉が払い出されるとともに、玉数演算登録部の
制御で前記持ち玉数からこれら払出分の玉数が減算され
て、新たな持ち玉数として記憶手段に更新登録される
（ステップＳ１９〜２２）。

【００４４】また、投入されたカード状記録媒体に残金
額が登録されているときには、現金が投入されたときと
同様に、金額演算登録部の制御によりこの金額が記憶手
段に加算して登録され、その後貸出スイッチ１３が操作
されたときに、払出制御部６１の制御により所定の払出
単位分のパチンコ玉が払い出されるとともに、金額演算
登録部６２の処理によりこの分の金額が差引かれた値に
前記残金額の登録値が設定変更される（ステップＳ１３
〜１６）。

【００４５】なお、投入されたカードに残金額も持ち玉
数も登録されていないとき（登録値が０であるとき）、
あるいは打ち止め情報が登録されているときには、カー
ドは返却される（ステップＳ９，１０，２５）また、図
４のフローチャートには必ずしも表われていないが、遊
技の途中において、取込口９１にパチンコ玉が投入され
計数機９０により計数されると、玉数演算登録部６３の
制御によりこの計数結果が持ち玉数として記憶手段７０
に加算して登録される。この計数結果分の持ち玉数も、
カード状記録媒体から読取られた持ち玉数と同様に、再
度払出スイッチ１４の操作で払い出し可能である。

【００４６】つぎに、記憶手段に残金額又は持ち玉数が
登録されている状態において清算スイッチ１５が操作さ
れると、玉落しレバー４及び計数機９０等が自動的に作
動して玉皿２，３のパチンコ玉が全て取込み口９０から
取込まれて計数される（ステップＳ２６〜２９）。ある
いは、手動で玉落しレバー４を操作し、皿上の玉を全て
計数機９０に流し、客の持ち玉を計数後清算スイッチ操
作する。

【００４７】そして、清算制御部６４の制御により、こ
の時点で記憶手段に登録されている残金額及び持ち玉数
を登録したカード状記録媒体がリードライタ５０から発
行される（ステップＳ３１〜３７）。この際、カード状
記録媒体が投入されている場合には、投入されていたカ
ード状記録媒体に新たに残金額又は持ち玉数を登録して
払い出す。

【００４８】なお、記憶手段７０の残金額及び持ち玉数
の登録値が０である場合には、カードの発行は行なわれ
ず（ステップＳ３１〜３７）、打ち止め信号が入力され
ているときには、打ち止め情報も登録されたカードが発
行される（ステップＳ３４）。

【００４９】このように、上記遊技媒体貸出し清算装置
であると、パチンコ機の一側面に配された玉貸機の正
面、あるいはパチンコ機の正面下方といった、遊技者が
パチンコ機前に座ったままで手の届く位置にある貸出し
スイッチ等の操作により、容易に玉の貸し出し及びカー
ドの払い出しを受けることができて、遊技者にとってき
わめて便利である。

【００５０】すなわち、遊技者は、高額紙幣であって
も、玉貸機１０正面の投入口１１，１２に持ち合わせの
現金を投入して、やはり玉貸機１０正面の貸出しスイッ
チ１３を操作することで、パチンコ機１の前に座ったま
まで玉の払出を受けて遊技を開始することができ、しか
もこの際残金額を受取る必要はない。そして、表示器１
６を見ながら残金額があれば、さらに貸出しスイッチ１
３を操作することで、やはりパチンコ機１の前に座った
ままで玉の払出を受けて遊技を続行することができる
し、残金額がなくなってもさらに現金を投入口１１，１
２から再投入して遊技を続けることもできる。

【００５１】そして、遊技終了後には、やはりパチンコ
機１の前に座ったままで清算スイッチ１５を操作すれ
ば、記憶手段７０に登録されたその時点での残金額と持
ち玉数が登録されたカード状記録媒体が払い出されるか
ら、これを景品交換カウンタ等に持ってゆくだけで、清
算処理及び景品交換が可能となる。

【００５２】すなわち、交換機１１０にカードが挿入さ
れると、カードに登録されたバーコード等のデータが読
取られ、まず不良カードでないことが判断されたうえ
で、残金額，持ち玉数等のデータが客側と店員側の両方
に表示され、残金額に対応する釣銭が１０００円札で払
い出される。そして、客の希望する景品に応じて店員が
その分の玉数を入力して持ち玉数から減算されるといっ
た処理で、景品交換が行なわれる。この景品交換は客が
スイッチを操作し景品を指定することで自動的に行なわ
れてもよい。景品の払い出しが全て完了した時点で、交
換機１１０の表示は０になり、カードは機内に取込まれ
るデータを消去されて回収される。

【００５３】また、払い出されたカード状記録媒体を他
のパチンコ機１の玉貸機１０に投入することで、また同
様に遊技を開始することもできるし、遊技終了後は同様
にカード状記録媒体の発行を受けて景品交換を容易に済
ますことができる。

【００５４】なお、玉貸機１０にリードライタ５０にお
けるカード状記録媒体の貯留量の過不足を検出し表示す
るセンサ又は表示器を設けて、カード状記録媒体の貯留
量の過不足を表示し、あるいはホールコンピュータ１０
０又は管理コンピュータ１２０にこの検出結果を送信し
て、カード状記録媒体の補充あるいは回収作業の便宜を
図ることができる。

【００５５】また、上記実施例においては、パチンコ機
について本発明を適用した例を説明してあるが、スロッ
トマシンなどメダルやコインを使用する遊技機に対して
も適用できることはいうまでもない。

【００５６】

【発明の効果】本発明にかかる遊技媒体貸出し清算装置
によれば、高額紙幣であっても、玉貸機に持ち合わせの
現金を投入して、玉貸機正面の貸出しスイッチを操作す
ることで、パチンコ機の前に座ったままで玉の払出を受
けて遊技を開始することができ、しかもこの際残金額を
受取る必要はない。そして、表示器を見ながら残金額が
あれば、さらに貸出しスイッチを操作することで、やは
りパチンコ機の前に座ったままで玉の払出を受けて遊技
を続行することができるし、残金額がなくなってもさら
に現金を再投入して遊技を続けることもできる。

【００５７】そして、遊技終了後には、やはりパチンコ
機の前に座ったままで清算スイッチを操作すれば、記憶
手段に登録されたその時点での残金額と持ち玉数が登録
されたカード状記録媒体が払い出されるから、これを景
品交換カウンタ等に持ってゆくだけで、清算処理及び景
品交換が容易に可能となる。

【００５８】したがって、遊技のための玉の貸し出しあ
るいは遊技後の清算，景品交換といった作業が極めて容
易となり遊技者の便宜が図られる。また、高額紙幣を使
用して複数回パチンコ玉の払い出しを受けて遊技を行な
う場合でも、紙幣の投入及びこれに伴い取込み処理や、
釣銭の払出処理は、それぞれ一回だけで済むことにな
り、玉貸機における現金の動き、あるいは遊技客におけ
る現金の投入取出し作業の回数が格段に低減されるか
ら、紙幣等が搬送路に詰まったり、紙幣等が損傷すると
いった、紙幣等の動きに伴うトラブルを大幅に削減する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である遊技媒体貸出し清算装
置が付設された遊技島におけるパチンコ機を示す斜視図
である。

【図２】本発明の一実施例である遊技媒体貸出し清算装
置の構成を示すブロック図である。

【図３】本発明の一実施例である遊技媒体貸出し清算装
置が適用された遊技場システムの全体構成及び信号又は
処理の流れを示すブロック図である。

【図４】本発明の一実施例である遊技媒体貸出し清算装
置の動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１…パチンコ機 １０…玉貸機 １１…紙幣投入口 １２…コイン投入口 １３…貸出スイッチ １４…払出スイッチ １５…清算スイッチ １６…表示器 １８…カード出入口 ２０…紙幣識別機 ３０…コイン識別機 ４０…玉払出器 ５０…リードライタ ６０…制御手段 ６１…払出制御部 ６２…金額演算登録部 ６３…玉数演算登録部 ６４…清算制御部 ６５…表示制御部 ７０…記憶手段 ９０…計数機 ９１…取込口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の遊技機が並設されてなる遊技機島に
   おいて、現金又はカード状記録媒体の投入を受けて遊技
   媒体を貸し出した後、遊技者の清算指令を受けて残金額
   及び遊技媒体の持ち数を記録したカード状記録媒体を払
   い出す遊技媒体貸出し清算装置であって、 高額紙幣を含む各種現金あるいはカード状記録媒体を受
   け入れて、又は遊技媒体の計数信号を受けて、投入残金
   額あるいは持ち数の登録値を増減させ、遊技者の操作に
   従って、前記登録値の範囲内で遊技媒体の払い出し、あ
   るいは前記登録値を登録したカード状記録媒体の発行を
   行なう貸機を、各遊技機に隣接して配設するとともに、 投入された遊技媒体の計数結果を前記計数信号として前
   記貸機に送信する計数機を各遊技機に付設し、この計数
   機の遊技媒体の取込口を各遊技機の正面下方に配設して
   なることを特徴とする遊技媒体貸出し清算装置。
2. 【請求項２】複数の遊技機が並設されてなる遊技機島に
   おいて、各遊技機毎に設けられ、現金又はカード状記録
   媒体の投入を受けて遊技媒体を貸し出した後、遊技者の
   清算指令を受けて残金額及び遊技媒体の持ち数を記録し
   たカード状記録媒体を払い出す遊技媒体貸出し清算装置
   であって、 各遊技機に隣接して配設された貸機と、各遊技機の正面
   下方に配設された取込口から遊技媒体を取込んで計数を
   行なう計数機と、残金額及び持ち数を記憶するための記
   憶手段と、前記貸し機を制御する制御手段とよりなり、 前記貸機は、 投入された現金の真偽及び金額を識別する識別機と、遊
   技媒体を払い出す払出器と、前記カード状記録媒体の読
   取り及び発行を行なうリードライタとを内部に備えると
   ともに、 前記識別機への現金の投入口と、前記払出器よりの遊技
   媒体の払出口と、前記リードライト機のカード状記録媒
   体の出入り口と、遊技媒体の貸出を指令する貸出スイッ
   チと、遊技媒体の払出しを指令する払出スイッチと、清
   算処理を指令する清算スイッチと、前記記憶手段に登録
   されている残金額及び持ち数を表示する表示器とを正面
   に有し、 前記制御手段は、 前記識別機により小額現金の投入が検出されるか、前記
   記憶手段に残金額が登録されている状態において前記貸
   出スイッチが操作されるか、前記記憶手段に持玉数が登
   録されている状態において前記払出スイッチが操作され
   ると、所定量の遊技媒体の払い出しを前記払出器に指令
   する払出制御部と、 前記識別機により高額現金の投入が検出されるか、前記
   リードライタによりカード状記録媒体の投入が検出され
   ると、該投入金額又は登録金額を残金額として前記記憶
   手段に加算して登録し、前記貸出スイッチの操作で払出
   器により遊技媒体が払い出されると、前記残金額からこ
   れら払出分の金額を減算し、この減算結果を新たな残金
   額として前記記憶手段に更新登録する金額演算登録部
   と、 前記リードライタによりカード状記録媒体の投入が検出
   されるか、前記計数機により遊技媒体の計数が行なわれ
   ると、該カード状記録媒体に登録された遊技媒体数又は
   該計数機の計数結果を持ち数として前記記憶手段に加算
   して登録し、前記払出スイッチの操作で払出器により遊
   技媒体が払い出されると、前記持ち数からこれら払出分
   の遊技媒体数を減算し、この減算結果を新たな持ち数と
   して前記記憶手段に更新登録する玉数演算登録部と、 前記記憶手段に残金額又は持ち数が登録されている状態
   において前記清算スイッチが操作されると、この時点で
   前記記憶手段に登録されている残金額及び持ち数を登録
   したカード状記録媒体の発行を前記リードライタに指令
   する清算制御部とを有することを特徴とする遊技媒体貸
   出し清算装置。
3. 【請求項３】前記カード状記録媒体として、温度変化に
   より、表面に文字やバーコード等の光学的に読取りでき
   る記号を表わしたり、消したりできるリサイクルカード
   を使用することを特徴とする請求項１又は２記載の遊技
   媒体貸出し清算装置。