JP5144088B2 - 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂発泡粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品 - Google Patents
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Description
加熱媒体の温度を高く、例えば、加熱媒体が水蒸気の場合は成形型内に投入する水蒸気の圧力を高くすると、発泡成形品としては良好なものが得られるが、エネルギー消費が大きいこと、更に冷却時間の遅延に伴い、成形時間が長くなり、生産性が低くなるという問題があった。更に加熱媒体の温度を高くするとポリスチレン系樹脂粒子表面の耐熱性が低い場合は、溶けが発生し、外観に劣るものとなる。
一方、加熱媒体の温度を低くすれば、成形時間が短くなり生産性は向上するが、発泡粒子同士の接着が弱くなりやすく物性が低下するばかりでなく、粒間が多いものとなり、発泡成形品外観の美麗性が低下する。
よって、物性、外観、生産性全てを満足できる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が求められている。
しかし、この方法では低圧条件での成形性は改善されるが、高圧条件で成形した場合に溶けが発生し、外観不良となるばかりでなく、物性低下も起こる。即ち、適正な成形条件が狭くなり、生産し難くなるという問題がある。
更に、最近では揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制の対策等に関連して、発泡成形品についても、溶剤、可塑剤等の含有量を少なくすることが要望されており、この点から、溶剤、可塑剤等で成形性を改善することは好ましくない。
特許文献1,2に開示されているように、脂肪酸トリグリセライドやパラフィンワックスで発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を被覆した場合、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表面が侵されて物理型発泡剤の逸散量が多くなり、成形時間は短くできるが、発泡粒子同士の融着一体化が不十分となって、得られるポリスチレン系樹脂発泡成形品の機械的強度や外観が低下するといった問題がある。
また、特許文献3に開示された発泡性処方物は、発泡性が低いために、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を目標の発泡倍率まで発泡するためには2回以上の発泡工程が必要であって、製造効率が低いといった問題点がある。
また、特許文献4に開示された方法では、低圧条件での成形性が十分とは言えず、成形品の厚み、形状によって得られる成形品の外観、強度において期待される効果が低いという問題がある。
更に、特許文献5,6に開示されたように、ポリスチレン系樹脂粒子の最表面の分子量を調整しても、得られる発泡成形品の外観、発泡性能の低下の改善効果は充分とは言えない。
更に、本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子全体のZ平均分子量(Mzt)が70万〜100万で、且つ発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表層部のZ平均分子量(Mzs)との比(Mzs/Mzt)が1.02〜1.50であることから、ポリスチレン系樹脂粒子の表層部のZ平均分子量が高く、高圧成形時の耐熱性を向上できるばかりでなく、スチレン系単量体と6官能性単量体、及び2官能性単量体の共重合成分を含有するために、一般に直鎖状で高分子化された場合と比べて、樹脂の流動性が高く、高分子量でも成形性に優れるという特徴を持つ。
つまり、本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を用いれば、低圧成形しても物性、外観に良好な成形品が得られ、ポリスチレン系樹脂発泡成形品の製造工程において最も長時間を要するポリスチレン系樹脂発泡成形品の冷却工程の短縮化を図ることができるとともに、高圧条件でも溶け、収縮等が無く、外観、物性ともに優れた成形品が得られる。
即ち、本発明では成形条件の規制が少なく、連続生産に適した発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得ることができる。
[1]: (a)スチレン系単量体、(b)2官能性単量体、(c)5官能以上の多官能性単量体の群から選択される1種又は2種以上の多官能性単量体との共重合体を含有しているポリスチレン系樹脂。
[2]: (a)スチレン系単量体、(b)2官能性単量体、(c)6官能以上の多官能性単量体の群から選択される1種又は2種以上の多官能性単量体との共重合体を含有しているポリスチレン系樹脂。
[3]: (a)スチレン系単量体、(b)2官能性単量体、(c)6官能性単量体との共重合体を含有しているポリスチレン系樹脂。
測定装置:Waters HPLC(Detector484 、東ソーPump DP-8020、同 検出器UV−8020)
カラム:Shodex製 GPC K-806L 2本
測定条件:カラム温度(40℃)、移動相(クロロホルム)。
移動相流量(1.2ミリリットル/min)、
注入・ポンプ温度(室温)、測定時間(25分)、検出(UV254nm)
注入量:50マイクロリットル
検量線用標準ポリスチレン:昭和電工社製、商品名「Shodex」、分子量:1,030,000、東ソー社製、分子量:5,480,000 、3,840,000 、355,000 、102,000、379,000 、9,100 、2,630 、495。
試料約10mgをクロロホルム4ミリリットルで溶解し、非水系45μmクロマトディスクで濾過してから測定する。
ここで、前記GPC法によって測定される重量平均分子量Mw、及びZ平均分子量Mzは、Miなる分子量をもつ高分子がNi個存在する場合、下記の通り定義される。重量平均分子量Mwは、測定される物性値が高分子の重量に直接関係する時に求められる平均分子量であって、分子量の2乗平均であり、数平均分子量Mnより高重合度分子に依存する。Z平均分子量Mzは、最も高次の平均分子量で分子量の3乗平均である。重量平均分子量Mwよりも更に高重合度分子に依存する。
そして、最初に押出されたポリスチレン系樹脂ストランドの先端から押出方向とは逆方向に5mmの部分における任意5箇所の外径を測定し、それら外径の平均値をポリスチレン系樹脂の外径A(mm)として下記式によりポリスチレン系樹脂の膨張割合SR(A/B)を算出する。
ポリスチレン系樹脂の膨張割合 SR=A/B
また、前記方法で測定した当該ポリスチレン系樹脂のメルトフローレートは、1〜15g/10分であり、更に1〜10g/10分が好ましい。
なお、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中における揮発性発泡剤の含有量は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を150℃の熱分解炉に入れ、この熱分解炉で発生した炭化水素量をクロマトグラフにて測定する方法などで測定可能である。
なお、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子における発泡助剤の含有量は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子をジメチルホルムアミドに溶解させると共に内部標準液としてシクロペンタノールを加えてガスクロマトグラフにて測定する方法などで測定可能である。
本発明の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、(a)スチレン系単量体を主体とし、これに、(b)2官能性単量体、及び(c)5官能以上の多官能性単量体の群から選択される1種又は2種以上の多官能性単量体を添加してなる単量体混合物を、懸濁重合法又はポリスチレン系樹脂種粒子を用いたシード重合法により重合してポリスチレン系樹脂を作製し、この重合の途中又は重合した後の樹脂に、揮発性発泡剤及び発泡助剤を含浸させることによって製造することができる。
1)原料単量体を水中に懸濁させ重合開始剤の存在下で重合させる懸濁重合方法、
2)水性媒体中に種粒子として微細なポリスチレン系樹脂種粒子を分散させた上でこの水性媒体中に原料単量体を連続的又は断続的に供給して重合開始剤の存在下で懸濁重合するシード重合方法、
3)前記重合方法1)又は2)で得られたポリスチレン系樹脂を押出機にて所望の粒度に調整する方法、
4)前記3)で得られたポリスチレン系樹脂粒子を種粒子とする方法、
等が挙げられる。これらの製造方法の中でも、懸濁重合方法及びシード重合方法が好ましく、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の粒子径を調整しやすい等の利点から、シード重合方法がより好ましい。以下、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法の一例として、シード重合方法を主に説明する。
なお、得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、常温又は低温環境下に一定時間、例えば3日間以上、好ましくは1週間程度保存し、粒子内の揮発性発泡剤の分散状態を安定化させる熟成処理を行うことが好ましい。
(種粒子の製造)
内容量100リットルの攪拌機付き重合容器に、水40000質量部、懸濁安定剤として第三リン酸カルシウム100質量部、及びアニオン界面活性剤としてドデシルベンゼンスルフォン酸カルシウム2.0質量部を供給し、撹拌しながらスチレンモノマー40000質量部並びに重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド96.0質量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート28.0質量部を添加し、90℃に昇温して重合した。そして、この温度で6時間保持し、更に、125℃に昇温してから2時間後に冷却してポリスチレン系樹脂粒子(A)を得た。
前記ポリスチレン系樹脂粒子(A)を篩分けし、種粒子として粒子径0.5〜0.71mmのポリスチレン系樹脂粒子(B)を得た。
内容量5リットルの攪拌機付き重合容器内に、純水2000質量部、前記ポリスチレン系樹脂粒子(B)500質量部、懸濁安定剤としてピロリン酸マグネシウム5.0質量部及びアニオン界面活性剤としてドデシルベンゼンスルフォン酸カルシウム0.3質量部を供給して攪拌しながら75℃に昇温した。
一方、スチレン系単量体1500質量部に、多官能性単量体として、6官能性単量体であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(Mw578)を1.5質量部、2官能性単量体として、ジビニルベンゼンを0.45質量部溶解し、その溶解液200質量部に重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド9.0質量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート1.5質量部を溶解させたものを前記5リットルの重合容器に75℃にて供給し、更に60分75℃で維持した。60分後に150分かけて108℃まで一定昇温しながら、多官能性単量体を含有した残りのスチレン単量体を75℃から108℃まで150分かけてポンプで一定量づつ前記5リットルの重合容器内に供給した上で120℃に昇温して2時間保持し重合を進めた。
2時間保持後、冷却し脱水乾燥してポリスチレン系樹脂粒子(C)を得た。
このポリスチレン系樹脂粒子(C)において、SRを測定した。
続いて、別の内容量5リットルの攪拌機付き重合容器に、水2200質量部、ポリスチレン系樹脂粒子(C)1800質量部、懸濁安定剤としてピロリン酸マグネシウム6.0質量部及びドデシルベンゼンスルフォン酸カルシウム0.4質量部を供給して攪拌しながら70℃に昇温した。次に、発泡助剤としてシクロヘキサン16.0質量部及び可塑剤としてジイソブチルアジペート13質量部を重合容器内に入れて密閉し100℃に昇温した。
次に、揮発性発泡剤としてn−ブタン140質量部をポリスチレン系樹脂粒子(C)が入った重合容器内に圧入して3時間保持した後、30℃以下まで冷却した上で重合容器内から取り出し、乾燥させた上で13℃の恒温室内に5日間放置して発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
続いて、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表面に表面処理剤としてジンクステアレート及びヒドロキシステアリン酸トリグリセリドを被覆処理した上で発泡装置にて嵩発泡倍数60倍、嵩密度0.0167g/cm3に発泡させた。発泡後、20℃で24時間熟成してポリスチレン系樹脂発泡粒子を得た。
内寸300mm×400mm×30mmの直方体形状のキャビティを有する一対の成形型を備えた発泡ビーズ自動成形機(積水工機製作所社製、商品名「エース3型」)のキャビティ内に、前記ポリスチレン系樹脂発泡粒子を充填し、ゲージ圧0.04MPa(低圧条件)、及び0.09Mpa(高圧条件)の水蒸気で15秒間加熱成形を行った。次に、前記成形型のキャビティ内の発泡成形品を5秒間水冷した後、減圧下にて放冷(冷却工程)し、ポリスチレン系樹脂発泡成形品を得た。このポリスチレン系樹脂発泡成形品は、嵩発泡剤数60倍、密度0.0167g/cm3である。
得られたポリスチレン系樹脂発泡成形品を50℃で24時間乾燥後、ハムスライサー(富士島工機製:FK−18N型)を用い、図1に示すように、ポリスチレン系樹脂発泡成形品1の成形品表皮部2を0.2〜0.3mmでカットし、この成形品表皮部2及びポリスチレン系樹脂発泡成形品1全体のGPC測定を行った。
なお、ポリスチレン系樹脂発泡成形品の強度として、曲げ強度を低圧条件、成形圧0.05Mpaの水蒸気圧力で成形したもので測定した。
シード重合によりポリスチレン系樹脂粒子(C)を製造する際に添加する多官能性単量体として、6官能性単量体であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(Mw578)を0.83質量部、2官能性単量体として、ジビニルベンゼンを0.19質量部溶解した以外は、実施例1と同様にして、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品を得た。
シード重合によりポリスチレン系樹脂粒子(C)を製造する際に添加する多官能性単量体として、6官能性単量体であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを2.1質量部、2官能性単量体として、ジビニルベンゼンを0.57質量部併用した以外は、実施例1と同様にして、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品を得た。
シード重合によりポリスチレン系樹脂粒子(C)を製造する際に、多官能性単量体及び2官能性単量体を使用せず、スチレンを単独で使用したこと以外は、実施例1と同様にして、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品を得た。
シード重合によりポリスチレン系樹脂粒子(B)からポリスチレン系樹脂粒子(C)を製造する際に添加する多官能性単量体として、6官能体であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを0.83質量部とし、2官能性単量体を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品を得た。
シード重合によりポリスチレン系樹脂粒子(C)を製造する際に、多官能性単量体を使用せず、2官能性単量体として、ジビニルベンゼン単独で0.45質量部を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品を得た。
シード重合によりポリスチレン系樹脂粒子(C)を製造する際に添加する多官能性単量体として、6官能体であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを0.58質量部、2官能性単量体として、ジビニルベンゼン0.13質量部とした以外は、実施例1と同様にして、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品を得た。
シード重合によりポリスチレン系樹脂粒子(C)を製造する際に添加する多官能性単量体として、6官能体であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを2.5質量部、2官能性単量体として、ジビニルベンゼンを0.66質量部添加とした以外は、実施例1と同様にして、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品の製造を試みた。
6官能性単量体として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(Mw578)を2.1質量部、2官能性単量体として、ジビニルベンゼンを0.56質量部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド(純分75%)6.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形品を得た。
ポリスチレン系樹脂粒子(B)からポリスチレン系樹脂粒子(C)を作製する際に、重合容器内に供給された多官能性単量体、2官能性単量体及びスチレンは全て重合反応に用いられたものとした。
ポリスチレン系樹脂発泡成形品の表面を目視観察して下記基準によって評価した。
○:発泡粒子間の間隙が無く、表面が溶融した発泡粒子もなく、表面が平滑で見栄えが良い。
×:発泡粒子間の間隙が多く或いは表面に溶融した発泡粒子が多数存在し、表面に凹凸が発生しており見栄えが非常に悪い。
成形圧0.05MPa、0.09MPaにて成形し、成形型に取り付けられた面圧計によって成形型内の発泡成形品の表面部の発泡圧を測定し、水冷開始から面圧計が0.02MPaになるまでに要した時間を測定した。
なお、得られた成形品の外観が○のもののみ成形サイクル値とした。
成形圧0.05Mpaの水蒸気圧力で成形したポリスチレン系樹脂発泡成形品から、縦300mm×横75mm×厚さ30mmの試験片を切り出し、この試験片の曲げ試験をJIS−A9511に準拠して行い、曲げ強度とした。
また、実施例1〜3で得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、成形圧0.05Mpaの水蒸気圧力で成形した場合(低圧条件)、及び成形圧0.09Mpaの水蒸気圧力で成形した場合(高圧条件)のいずれの場合でも、型内発泡成形して発泡成形品を製造する際に、成形サイクルを短縮することが可能であった。
Claims (9)
- ポリスチレン系樹脂に揮発性発泡剤を含有させた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子において、
前記ポリスチレン系樹脂は、温度200℃、荷重49N条件下でのメルトフローレート測定時における樹脂ストランドの外径Aとオリフィスの内径Bとの膨張割合SR(A/B)が1.5〜2.5の範囲内であり、
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子全体のZ平均分子量Mztが70万〜100万の範囲であり、
且つ前記Z平均分子量Mztと、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表層部のZ平均分子量Mzsとの比率(Mzs/Mzt)が1.02〜1.5の範囲であり、
前記ポリスチレン系樹脂は、(a)スチレン系単量体、(b)2官能性単量体、(c)5官能以上の多官能性単量体の群から選択される1種又は2種以上の多官能性単量体との共重合体を含有していることを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。 - 前記ポリスチレン系樹脂は、(a)スチレン系単量体、(b)2官能性単量体、(c)6官能以上の多官能性単量体の群から選択される1種又は2種以上の多官能性単量体との共重合体を含有していることを特徴とする請求項1に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 前記ポリスチレン系樹脂は、(a)スチレン系単量体、(b)2官能性単量体、(c)6官能性単量体との共重合体を含有していることを特徴とする請求項1に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 前記ポリスチレン系樹脂を構成する前記各単量体の比率は、(a)スチレン系単量体100molに対して、(b)が0.008〜0.032molの範囲であり、(c)が0.009〜0.027molの範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- (a)スチレン系単量体を主体とし、これに、
(b)2官能性単量体、及び
(c)5官能以上の多官能性単量体の群から選択される1種又は2種以上の多官能性単量体を添加してなる単量体混合物を、懸濁重合法又はポリスチレン系樹脂種粒子を用いたシード重合法により重合してポリスチレン系樹脂を作製し、
前記ポリスチレン系樹脂は、温度200℃、荷重49N条件下でのメルトフローレート測定時における樹脂ストランドの外径Aとオリフィスの内径Bとの膨張割合SR(A/B)が1.5〜2.5の範囲内であり、
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子全体のZ平均分子量Mztが70万〜100万の範囲であり、
且つ前記Z平均分子量Mztと、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子表層部のZ平均分子量Mzsとの比率(Mzs/Mzt)が1.02〜1.5の範囲であり、
この重合の途中又は重合した後の樹脂に、揮発性発泡剤を含有させて発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得ることを特徴とする発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 前記(c)多官能性単量体が、6官能以上の多官能性単量体の群から選択される1種又は2種以上の多官能性単量体であることを特徴とする請求項5に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
- 前記ポリスチレン系樹脂を構成する前記各単量体の比率は、(a)スチレン系単量体100molに対して、(b)が0.008〜0.032molの範囲であり、(c)が0.009〜0.027molの範囲であることを特徴とする請求項5又は6に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を加熱し発泡させて得られたポリスチレン系樹脂発泡粒子。
- 請求項8に記載のポリスチレン系樹脂発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、成形型を蒸気加熱し型内発泡成形して得られたことを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡成形品。
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