JP5338364B2 - スチレン系樹脂粒子発泡成形体 - Google Patents

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本発明は、スチレン系樹脂粒子発泡成形体に関する。
スチレン系樹脂粒子発泡成形体は、軽量で剛性が高く、特にα−メチルスチレンを含むスチレン系樹脂粒子発泡成形体は耐熱性が高いことから、部品トレーや高温配管などに幅広く使用されている。しかしながら、耐熱性を高めるべくα−メチルスチレンを多く配合すると、重合転化率が低下して残存モノマーが増加する傾向があることから、特許文献1にはアクリロニトリルの共重合により重合転化率を高めることが開示されている(特許文献1)。
一方、発泡成形体をスライス等切削加工することにより、携帯電話などの移動通信端末の部材に好適に利用しうる、軽量かつ肉薄で圧縮強度の高い発泡フィルムを得ることができる。しかしながら、アクリロニトリルを含むスチレン系樹脂粒子発泡成形体をスライスすると、厚みムラを形成する場合があり、良好な発泡フィルムを収率よく得ることが困難であることが判明した。
特開昭59−204629号公報
本発明は、スライスにより厚みムラが小さく、表面性の良好な発泡フィルムを収率よく得ることのできる切削加工用スチレン系樹脂粒子発泡成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題の解決のため鋭意研究を行った結果、アクリロニトリルを共重合したスチレン系樹脂粒子は、耐溶剤性が高く発泡剤が樹脂粒子の中心まで含浸しにくいため、発泡成形後も発泡粒子中心部に未発泡部位(以後、硬芯と称する)の存在する場合があることがわかった。このような硬芯の存在は、部品トレーや高温配管などといった発泡成形体をそのまま使用するような従来の用途においては、全く問題となっていなかったものである。特に、発泡剤の含浸量の少ない高密度(低発泡倍率)の発泡成形体において、硬芯の存在は顕著であった。そして、この未発泡部位があることで、硬芯部は他の発泡部より硬度が高く刃で切り難いため、硬芯周辺で肉厚で突起状に厚みムラを形成する場合があることを見出した。
そこで、本発明者は、高耐熱でかつ残存モノマーが少ない、アクリロニトリルを含有するスチレン系樹脂粒子発泡成形体であっても、発泡成形体の内部に硬芯が存在しないスチレン系樹脂粒子発泡成形体とすることにより、切削加工に好適なスチレン系樹脂粒子発泡成形体となることを見出した。
すなわち本発明は、JIS Z8801に基づく呼び寸法500μmの網ふるいを通過する発泡性スチレン系樹脂粒子から得られる、アクリロニトリルを5重量%以上50重量%以下含有するスチレン系樹脂粒子発泡成形体において、密度が100kg/m3以上500kg/m3以下であり、スチレン系樹脂粒子発泡成形体内部に、粒子状の未発泡部位が存在しないことを特徴とする切削加工用スチレン系樹脂粒子発泡成形体に関する。
本発明の切削加工用スチレン系樹脂粒子発泡成形体、アクリロニトリルを所定量含有するスチレン系樹脂粒子発泡成形体であるにもかかわらず、硬芯が存在しないことから、スライス等の切削加工により、厚みムラが小さく表面性の良好な発泡フィルムを収率よく得ることができる。
本発明の実施例1に係るスチレン系樹脂粒子発泡成形体の、切削面の光学顕微鏡写真である。 本発明の比較例1に係るスチレン系樹脂粒子発泡成形体の、切削面の光学顕微鏡写真である。
本発明における切削加工用スチレン系樹脂粒子発泡成形体は、密度100kg/m以上500kg/m以下であり、好ましくは、120kg/m以上300kg/m以下である。密度が100kg/mを下回ると、スライスにより得られる発泡フィルムの剛性が不足し、500kg/mを超えると上記発泡フィルムの軽量性が損なわれる。
本発明における切削加工用スチレン系樹脂粒子発泡成形体は、内部に硬芯が存在しないものである。図2に、硬芯を有するスチレン系樹脂粒子発泡成形体をカッターにて切削した際の、切削面の光学顕微鏡写真の一例を示す。亀甲状に見えるのがスチレン系樹脂発泡粒子の融着界面であり、この融着界面の内側に丸く影状に観察されるのが粒子状の未発泡部位である、硬芯である。本発明において硬芯が存在しないとは、発泡粒子が50個以上観察される切削面において、直径0.2mm以上の硬芯が発泡粒子50個中1個以下、好ましくは観察されないことをいう。本発明においてスチレン系樹脂粒子発泡成形体内部に硬芯が存在すると、該スチレン系樹脂粒子発泡成形体をスライス加工により、例えば、厚さ0.1〜1.0mmの発泡フィルムを製造する際に、硬芯部周辺で突起状の厚みムラが発生する。
本発明においてスチレン系樹脂は、5重量%以上50重量%のアクリロニトリルとスチレン系モノマーを共重合してなる。前記スチレン系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレンなどの1種または2種以上が挙げられる。これらの内、安価でかつ樹脂とした際の耐熱性が高いことから、α−メチルスチレン、またはスチレンとα−メチルスチレンの併用が好ましい。アクリロニトリルの含有量が5%未満では、重合後のスチレン系モノマーの残存が多くなり、50重量%を越えると発泡剤の含浸量が低下すると共に、スチレン系樹脂粒子発泡成形体中に硬芯が増加する。
本発明におけるスチレン系樹脂のガラス転移温度は105℃以上であることが、スライスにより得られる発泡フィルムが、携帯電話などに求められる85℃環境下においても寸法変化や剛性低下が小さいことから好ましい。
なお、本発明において熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)において、試料1〜10mgを40℃から210℃まで10℃/分の速度で昇温し、該温度で5分間保持後、ついで210℃から40℃まで10℃/分の速度で降温し、当該温度で5分間保持後、再度40℃から210℃まで10℃/分の速度で昇温したときのチャートにおいて観察される2箇所の屈曲点の中間温度を言う。
さらに、スチレン系モノマーとアクリロニトリルを共重合する工程において、本発明の効果を損なわない範囲で、他のモノマーを配合してもよい。前記他のモノマーとしては、ブタジエン、イソプレン、無水マレイン酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、などが例示される。
本発明におけるスチレン系樹脂の重合に使用する重合開始剤としては、有機過酸化物を用いるが、10時間半減期温度が60℃以上120℃以下であることが、重合転化率を高くしやすいことから好ましい。この様な重合開始剤としては、例えば、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサハイドロテレフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノニルパーオキシ)ヘキサン、ジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、等が挙げられる。これらは1種でも2種以上で用いてもよく、また他の重合開始剤を併用しても良い。
本発明におけるスチレン系樹脂の重合方法としては、塊状重合、懸濁重合、乳化重合など公知の方法が挙げられる。これらの内、重合後に再度粒子化することなくスチレン系樹脂粒子が得られ、発泡剤を含浸して発泡性スチレン系樹脂粒子とし得ることから、懸濁重合が好ましい。
上記懸濁重合の方法としては、例えば、前記スチレン系モノマー及びアクリロニトリルを、燐酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、ピロリン酸マグネシウムなどの難水溶性無機塩や、α−オレフィンスルフォン酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダなどのアニオン性界面活性剤を併用して水中に分散させ、重合開始剤などを加えて加熱することによりスチレン系樹脂粒子を得ることができる。
本発明において使用する発泡性スチレン系樹脂粒子は、スチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させたものである。
本発明においてスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法としては、スチレン系樹脂粒子を水中に分散させた状態で発泡剤を加える、スチレン系樹脂粒子を発泡剤中に浸漬する、押出機内にて溶融したスチレン系樹脂と発泡剤を溶融混練し細孔状のダイから押出しつつ急冷・カッティングを行う、などの方法が挙げられるが、スチレン系樹脂粒子を水中に分散させた状態で発泡剤を加える方法が好ましく、より好ましくは、スチレン系樹脂粒子を懸濁重合により重合する際に、重合の途中、あるいは重合後に発泡剤を含浸させて発泡性スチレン系樹脂粒子を得る方法が、生産性の観点から好ましい。
本発明において使用することの出来る発泡剤としては、プロパン、イソブタン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペンタン、ネオペンタンなど炭素数3以上5以下の炭化水素等の脂肪族炭化水素類、およびジフルオロエタン、テトラフルオロエタンなどのオゾン破壊係数がゼロであるフッ化炭化水素類などの揮発性発泡剤が挙げられる。また、これらの発泡剤を併用することもできる。
発泡剤の使用量としては、スチレン系樹脂粒子100重量部に対して、好ましくは0.5重量部以上12重量部以下、更に好ましくは2重量部以上9重量部以下である。
本発明における発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法は、例えば以下のとおりである。所定量の水性懸濁媒体中に所定量のスチレン系モノマー及びアクリロニトリル、重合開始剤、必要に応じてその他添加剤を添加し、所定の温度、好ましくは90℃以上100℃未満で一定時間重合し、スチレン系単量体の転化率が80%から90%に達した時点で重合工程を完了させる。該重合工程の後、重合温度を所定の温度、好ましくは100℃以上120℃以下に上げ、所定時間熱処理工程を実施することが好ましい。その後、所定の温度まで降温し、発泡剤等を仕込んだ後、再び昇温する。所定の温度、好ましくは105℃以上120℃以下で一定時間発泡剤含浸工程を実施する。実施後冷却をすると発泡性スチレン系樹脂粒子が得られる。
本発明のスチレン系樹脂粒子発泡成形体において、内部に硬芯を存在させない方法としては、発泡性スチレン系樹脂粒子をふるい分けし小粒径の発泡性スチレン系樹脂粒子のみを使用する、発泡剤を含浸させる工程において温度や圧力を高め、スチレン系樹脂粒子の内部まで発泡剤を含浸させる、などの方法が挙げられる。
しかし、発泡剤を含浸させる工程において温度や圧力を高める方法では、大幅な条件変更が必要であり、設備耐圧の制約や製造サイクルの延長など、工業的な意味において不具合が発生する場合がある。
一方、同じ発泡剤含浸条件下で製造された発泡性スチレン系樹脂粒子の中において小粒径の発泡性スチレン系樹脂粒子は、より樹脂粒子中心部まで発泡剤が含浸されている傾向がある。本発明は、この点に着目したものである。ふるい分けの工程自体はこれまでも工業的に一般になされているため、新たな設備導入等の必要がなく、発泡性スチレン系樹脂粒子のふるい分けし小粒径の発泡性スチレン系樹脂粒子のみを使用することで、硬芯のないスチレン系樹脂粒子発泡成形体を好適に得ることが出来る。
本発明においては、発泡性スチレン系樹脂粒子のふるい分けにJIS Z8801に基づく呼び寸法500μmの網ふるいを使用するのが好ましい。該網ふるいを通過しない粒子を用いると、得られるスチレン系樹脂粒子発泡成形体に硬芯が存在する場合がある。
発泡性スチレン系樹脂粒子の大きさの下限に特に制約はないが、静電気による取扱い難さや粉塵爆発を予防する観点から、呼び寸法300μmの網ふるいを用いてふるい分けし、微細な発泡性スチレン系樹脂粒子を除去することが好ましい。
本発明において、上記発泡性スチレン系樹脂粒子から発泡成形体を得る方法は、既知の方法を採用することができる。例えば、発泡性スチレン樹脂粒子を回転攪拌式予備発泡装置で、水蒸気、あるいは水蒸気と空気の混合気体を用いて加熱することにより予備発泡粒子を得、得られた予備発泡粒子を金型内に充填し、水蒸気等を用いて加熱することにより、スチレン系樹脂粒子発泡成形体を得ることができる。なお、スチレン系樹脂粒子発泡成形体の密度は、予備発泡粒子を得る際の加熱条件で容易に調整することができる。
本発明のスチレン系樹脂粒子発泡成形体は、内部に硬芯が存在しないことから、切削加工用として使用することが出来る。特には、スライス加工により、厚さ0.1〜1.0mmの発泡フィルムを、収率よく得ることができる。
前記スライス加工の方法に特に制限はないが、硬芯が無く、表面が滑らかで厚み精度が高い発泡フィルムが得られることから、スチレン系樹脂粒子発泡成形体或いは刃の少なくとも一方を往復運動させ、かつ、往路或いは復路の少なくとも一方の行程においてスチレン系樹脂粒子発泡成形体と刃を摺動させることにより該スチレン系樹脂粒子発泡成形体を間歇的に切削する方法が好ましい。
次に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
〈発泡フィルムの評価〉
450mm×300mmの発泡フィルムについて、発泡フィルムの周辺端部30mmを除いて切り出す。次いで発泡フィルム表面に突起状の肉厚部位がある場合は該肉厚部以外の場所にて、厚みゲージを用いてランダムに30箇所で厚みを測定し、算術平均により平均厚みを算出する。発泡フィルム表面に突起状の肉厚部位が無いか、あっても肉厚部位の厚みが平均厚みの10%以下であれば○、平均厚みの10%を越える厚みの肉厚部位が存在すれば×と判断した。
(実施例1)
攪拌機付き6Lオートクレーブに水96重量部、第3リン酸カルシウム0.14重量部、α−オレインスルフォン酸ソーダ0.003重量部、ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.6重量部、スチレン40重量部、α−メチルスチレン40重量部、アクリロニトリル20重量部を仕込み、攪拌しながら98℃で4時間重合を行った。その後115℃で3時間熱処理を行った後98℃に冷却し、ノルマルリッチブタン(ノルマル/イソ=70/30)を3部仕込み、115℃で3時間重合を行った後に冷却し、発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。この発泡性スチレン系樹脂粒子のガラス転移温度は110℃であった。
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子を、JIS Z8801に基づく呼び寸法500μmの網ふるいを用いてふるい分けを行ったところ、該網ふるいを通過した発泡性スチレン系樹脂粒子は全粒子の20重量%だった。
前記網ふるいを通過した発泡性スチレン系樹脂粒子を、回転攪拌式予備発泡装置にてゲージ圧0.08MPaの蒸気にて加熱して、嵩密度130kg/mの予備発泡粒子を得た。この予備発泡粒子を、閉塞し得るが密閉し得ない金型に充填し、ゲージ圧0.08MPaの蒸気にて加熱することにより、450mm×300mm×10mm、密度130kg/mの、内部に硬芯の存在しない方形状のスチレン系樹脂粒子発泡成形体を得た。このスチレン系樹脂粒子発泡成形体をカッターにて切削した際の、切削面の光学顕微鏡写真を図1に示す。以下の切削機を用いてこの方形状のスチレン系樹脂粒子発泡成形体を12回切削し、スチレン系樹脂粒子発泡成形体の表皮部に該当する最初の2回分を除いて、残り10枚の発泡フィルムを評価したところ、全ての発泡フィルムで突起状の肉厚部位が無い、良好な発泡フィルムが収率よく得られた。
使用した切削機は、レール上を床面に平行に往復運動する架台があり、該架台の下部に発泡体を固定し、上向きに固定された刃の上を発泡体が往復することで切削を行い、切削毎、即ち一往復毎に発泡体が目標切削厚み分下がってくることで連続的に切削を行う構成の木材加工用切削機である。本実施例では目標厚みを0.5mmとした。また切削により得た発泡フィルムは巻癖が強いため、2枚のアルミ板に挟み、100℃に設定した熱風オーブン中にて10分加熱後、放冷して平板化を行った。
(比較例1)
実施例1で得た発泡性スチレン系樹脂粒子を網ふるいにてふるい分けしなかった以外は、実施例1と同様にして、450mm×300mm×10mm、密度130kg/mの方形状のスチレン系樹脂発泡成形体を得たが、内部には硬芯が50粒子中5個存在した。このスチレン系樹脂粒子発泡成形体をカッターにて切削した際の、切削面の光学顕微鏡写真を図2に示す。このスチレン系樹脂粒子発泡成形体を実施例1と同様にして切削を行って発泡フィルムを製造したが、10枚中8枚に平均厚みの10%を越える厚みの肉厚部位が存在し、良好な発泡フィルムは2枚しか得られなかった。
(比較例2)
実施例1で得た発泡性スチレン系樹脂粒子を、JIS Z8801に基づく呼び寸法710μmの網ふるいを用いてふるい分けを行った以外は、実施例1と同様にして、450mm×300mm×10mm、密度130kg/mの方形状のスチレン系樹脂粒子発泡成形体を得たが、内部には硬芯が50粒子中2個存在した。このスチレン系樹脂粒子発泡成形体を実施例1と同様にして切削を行って発泡フィルムを製造したが、10枚中3枚に平均厚みの10%を越える厚みの肉厚部位が存在し、良好な発泡フィルムは7枚しか得られなかった。
(実施例2)
使用するモノマーの比率を、スチレン20重量部、α−メチルスチレン50重量部、アクリロニトリル30重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、ガラス転移温度117℃の発泡性スチレン系樹脂粒子を得、実施例1と同様にして、450mm×300mm×10mm、密度130kg/mの、内部に硬芯の存在しない方形状のスチレン系樹脂粒子発泡成形体を得た。このスチレン系樹脂粒子発泡成形体を実施例1と同様にして切削を行い発泡フィルムを製造したところ、10枚全ての発泡フィルムで突起状の肉厚部位が無い、良好な発泡フィルムが収率よく得られた。

Claims (1)

  1. JIS Z8801に基づく呼び寸法500μmの網ふるいを通過する発泡性スチレン系樹脂粒子から得られる、アクリロニトリルを5重量%以上50重量%以下含有するスチレン系樹脂粒子発泡成形体において、密度が100kg/m3以上500kg/m3以下であり、スチレン系樹脂粒子発泡成形体内部に、粒子状の未発泡部位が存在しないことを特徴とする切削加工用スチレン系樹脂粒子発泡成形体。
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