JP6249814B2 - 発泡性樹脂粒子、製造方法、予備発泡粒子及び発泡成形体 - Google Patents

発泡性樹脂粒子、製造方法、予備発泡粒子及び発泡成形体 Download PDF

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Description

本発明は、難燃性及び耐熱性に優れ、揮発性有機化合物の含有量が少ない発泡性樹脂粒子、製造方法、予備発泡粒子及び発泡成形体に関する。
発泡性樹脂粒子として発泡性ポリスチレン樹脂粒子が良く知られている。発泡性ポリスチレン樹脂粒子は型内発泡成形により容易に成形体を得ることができ、安価であることから一般的に広く利用されている。発泡性ポリスチレン樹脂粒子は軽量性、断熱性能に優れる反面、ポリスチレンの耐熱性が低いために、配管の保温材、屋根用断熱材、自動車部材、ソーラーシステム用保温材、給湯器保温材などの比較的高温下での長期使用において、寸法安定性に問題があった。
上記課題を解決すべく、特許文献1、特許文献2において、アルファメチルスチレンとスチレンを共重合した耐熱性スチレン系樹脂粒子が記載されている。この耐熱性スチレン系樹脂粒子は耐熱性、難燃性に優れるものの、アルファメチルスチレンとスチレンの共重合では重合性の問題から残存スチレン系単量体を減らしづらく、高温での反応を実施する必要があった。
また、特許文献3、4、5でスチレン/アクリロニトリル/アルファメチルスチレン系の耐熱性スチレン系樹脂粒子が紹介されている。この発明においては難燃性、耐熱性に優れ、残存スチレン系単量体も低減しているものの、難燃性を得るために難燃剤を大量に使用しており、残存モノマーの量と耐熱性が十分ではなかった。
特開2012−77149号公報 特許第5080226 特開2007−246566号公報 特開2003−335891号公報 特開2001−181433号公報
上記公報に記載の発泡性樹脂粒子は難燃性、耐熱性に優れているが、さらに耐熱性優れ、残存スチレン系単量体の少なく、また表面性に優れた発泡成形体の提供が望まれている。
本発明者らは、鋭意検討の結果、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)スチレン単量体60重量部以上75重量部以下、アクリロニトリル単量体21重量部以上27重量部以下、アルファメチルスチレン単量体3重量部以上15重量部以下から選択された単量体を合計100重量部となるように共重合され、発泡剤を含んでなる発泡性樹脂粒子であって、発泡性樹脂粒子100重量部に対して臭素系難燃剤を1.5重量部以上3.0重量部以下含有することを特徴とする発泡性樹脂粒子に関する。
(2)1時間半減期温度が130℃以上150℃以下の過酸化物を、発泡性樹脂粒子100重量部に対して0.3重量部以上1.5重量部以下含有することを特徴とする(1)記載の発泡性樹脂粒子に関する。
(3)臭素系難燃剤が2,2-ビス[4'-(2'',3''-ジブロモ-2''-メチルプロピルオキシ)-,3',5'-ジブロモフェニル]-プロパンであることを特徴とする(1)または(2)記載の発泡性樹脂粒子に関する。
(4)スチレン系単量体の含有量が300ppm以下であることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子に関する。
(5)アルファメチルスチレン単量体量が4重量部以上7重量部以下共重合されていることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子に関する。
(6)発泡倍率40倍に予備発泡し、成形した成形体の95℃、168時間における寸法変化率が0.5%以下であることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子に関する。
(7)発泡倍率40倍に予備発泡し、成形した成形体の酸素指数が28以上であることを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子に関する。
(8)沸点200℃以上の高沸点可塑剤を含有しないことを特徴とする(1)から(7)のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子に関する。
(9)ポリスチレン換算の重量平均分子量が15万以上20万以下であることを特徴とする(1)から(8)のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子に関する。
(10)二官能性重合開始剤を使用し、連鎖移動剤0.5重量部以上存在下、85℃以上94℃以下で第一の重合をした後、10時間半減期温度90℃以上100℃以下の高温分解型重合開始剤を0.1重量部以上0.5重量部以下使用し、100℃以上105℃以下で第二の重合を実施することを特徴とする(1)から(9)のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子の製造方法に関する。
(11)(1)から(9)のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子を予備発泡してなることを特徴とする予備発泡粒子に関する。
(12)(11)に記載の予備発泡粒子を型内成形してなることを特徴とする発泡成形体に関する。
本発明によれば、少ない難燃剤でも優れた難燃性能を有し、耐熱性に優れ残存モノマーが少なく、さらに表面性に優れた発泡成形体を提供できる。
本発明の発泡性樹脂粒子は、スチレン単量体60重量部以上75重量部以下、アクリロニトリル単量体21重量部以上27重量部以下、アルファメチルスチレン単量体3重量部以上15重量部以下から選択された単量体を合計100重量部となるように共重合され、発泡剤を含んでなる発泡性樹脂粒子であって、発泡性樹脂粒子100重量部に対して臭素系難燃剤を1.5重量部以上3.0重量部以下含有することを特徴とする。
スチレン単量体は65重量部以上75重量部以下が好ましく、より好ましくは70重量部以上73重量部以下である。スチレン単量体成分が多いと耐熱性を得ることができず、少ないと成形性に劣る傾向がある。
アクリロニトリル単量体は好ましくは23重量部以上25重量部以下が好ましい。アクリロニトリル単量体が多いと成形性が悪化し、多すぎると重合安定性が悪化する。アクリロニトリルが少ないと耐熱性が悪化し残存スチレン系単量体も低減しづらい傾向がある。
アルファメチルスチレン単量体は好ましくは4重量部以上10重量部以下であり、より好ましくは4重量部以上7重量部以下である。アルファメチルスチレン単量体が少ないと耐熱性を得ることができず、多いと難燃性が悪化し残存スチレン系単量体が残りやすい。
本発明の発泡性樹脂粒子は難燃性を得るために臭素系難燃剤を含有している。臭素系難燃剤は1.5重量部以上3.0重量部以下含有されており、好ましくは1.8重量部以上2.5重量部以下である。臭素系難燃剤が少ないと十分な難燃性能を得ることができず、多いと残存モノマーが残りやすく成形性も悪化する。臭素系難燃剤としては、2,2-ビス[4'-(2'',3''-ジブロモ-2''-メチルプロピルオキシ)-,3',5'-ジブロモフェニル]-プロパン、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン、臭素化ポリスチレン、臭素化ブタジエン−スチレンブロック共重合体などがあげられ、中でも2,2-ビス[4'-(2'',3''-ジブロモ-2''-メチルプロピルオキシ)-,3',5'-ジブロモフェニル]-プロパンが好ましい。
難燃剤は難燃助剤を併用しても良い。難燃助剤としては過酸化物などのラジカル発生剤が用いられ、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジアルキル−3,4−ジフェニルヘキサンなどが挙げられ、なかでも重合への影響が小さく、かつ良好な難燃性能を得られるためには1時間半減期温度が130℃以上150℃以下の過酸化物が好ましく、ジクミルパーオキサイドが特に好ましい。難燃助剤の使用量は、発泡性樹脂粒子100重量部に対して0.3重量部以上1.5重量部以下含有するこが好ましい。難燃助剤が少ないと難燃性能が悪化し、多いと耐熱性が悪化する傾向にある。
本発明の発泡性樹脂粒子を製造する方法としては水性懸濁液中で重合を行う懸濁重合が挙げられる。
本発明における「水性懸濁液」とは、攪拌等を用いて、樹脂粒子および単量体液滴を、水または水溶液に分散させた状態を指し、水中には水溶性の界面活性剤や単量体が溶解していても良く、また、水に不溶の分散剤、開始剤、架橋剤、気泡調整剤、難燃剤、可塑剤等が共に分散していても良い。
樹脂と水の重量比は、得られるスチレン系樹脂/水の比として、1.0/0.6〜1.0/3.0が好ましい。
懸濁重合に使用できる分散剤としては、例えば、第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ハイドロキシアパタイト、カオリンなどの難水溶性無機塩、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子などが挙げられ、難水溶性無機塩を使用する場合には、α―オレフィンスルホン酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダなどのアニオン系界面活性剤を併用することが効果的である。これらの分散剤は必要に応じて重合の途中で追加しても良い。
分散剤の使用量は、種類によるが難水溶性無機塩としては水100重量部に対して0.1重量部以上1.5重量部以下、アニオン系界面活性剤や水溶性高分子としては30ppm以上100ppm以下が好ましい。
本発明の懸濁重合は一段階目の重合を行い主要な反応を行った後、一段階目よりも高温で二段階目の重合反応で残存モノマーを低減させることが好ましい。
一段階目の重合に用いられる重合開始剤としては、一般に熱可塑性重合体の製造に用いられるラジカル発生型重合開始剤を用いることができ、代表的なものとしては、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても良い。中でも本発明の単量体組成においては10時間半減期温度が85℃以上94℃以下の開始剤を用い、85℃以上95℃以下で一段階目の重合を行うことが重合反応を制御する上で好ましく、中でも二官能性重合開始剤が重合速度と分子量の調整を行いやすいため好ましい。特に、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート(10時間半減期温度83℃)の使用が好ましい。一段階目の重合に用いられる重合開始剤の使用量としては、0.1重量部以上、1.0重量部以下が好ましく、0.2重量部0.5重量部以下がより好ましい。重合開始剤の量が少ないと重合が十分に進行しない可能性があり、多すぎる場合には重合反応が急速に進み重合の制御が難しい可能性がある。
第二段階の重合に用いられる重合開始剤としては、10時間半減期温度が90℃以上、100℃以下のものが好ましく、1,1−ビス(t−アミルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(10時間半減期温度92℃)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(10時間半減期温度97℃)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(10時間半減期温度99℃)、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(10時間半減期温度98.5℃)などが挙げられる。この第二段階の重合は発泡剤含浸工程と兼ねて発泡剤の存在下で実施しても良い。二段階目の重合に用いられる重合開始剤は0.1重量部以上0.5重量部以下が好ましく、より好ましくは0.15重量部以上0.3重量部以下である。重合開始剤の量が少ない場合は、残存スチレン系単量体が残りやすく、多い場合には分子量の調整が難しくなる。
また本発明における重合においては、更に、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等メルカプタン系の連鎖移動剤やアクリロニトリル−スチレン系樹脂の重合に一般的に用いられるα−メチルスチレンダイマー等を重合調整剤として使用できる。使用量としては0.5重量部以上使用すると重合速度や分子量を調整しやすく、なかでもα−メチルスチレンダイマーを用いると発泡体の臭気が発生せず好ましい。
特に本発明の発泡性樹脂粒子は、二官能性重合開始剤を使用し、連鎖移動剤0.5重量部以上存在下、85℃以上94℃以下で第一の重合をした後、10時間半減期温度90℃以上100℃以下の高温分解型重合開始剤を0.1重量部以上0.5重量部以下使用し、100℃以上105℃以下で第二の重合を実施することにより製造するのが、好ましい。
本発明の発泡性樹脂粒子は上記重合開始剤や連鎖移動剤と重合条件を組み合わせることで分子量を調整できる。重量平均分子量は15万以上20万以下が好ましい。重量平均分子量15万以下では得られる発泡成形体の強度や難燃性が低くなる傾向にあり、20万以上では成形性が悪化する傾向にある。
本発明において使用する添加剤としては、目的に応じて可塑剤、気泡調整剤等が使用できる。可塑剤としては、沸点200℃以上の高沸点可塑剤が挙げられ、例えば、ステアリン酸トリグリセライド、パルミチン酸トリグリセライド、ラウリン酸トリグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド等の脂肪酸グリセライド、ヤシ油、パーム油、パーム核油等の植物油、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート等の脂肪族エステル、流動パラフィン、シクロヘキサン等の有機炭化水素等があげられるが、これらの使用により耐熱性が悪化する傾向にあるため、使用しないことが好ましい。
気泡調整剤としては、例えば、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド等の脂肪族ビスアマイド、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
本発明の発泡性樹脂粒子はスチレン系単量体量の含有量が300ppm以下であることが好ましい。スチレン系単量体の含有量が、300ppm以上であると、断熱材や自動車内装材に使用した場合、シックハウス症候群の原因となる可能性がある。
得られた発泡性樹脂粒子は、一般的な予備発泡方法によって、予備発泡粒子とすることができる。具体的には攪拌機を具備した容器内に入れ水蒸気等の熱源により加熱することで、所望の発泡倍率までに予備発泡を行う。
更に予備発泡粒子は、一般的な型内成形方法によって成形し、発泡成形体にすることができる。具体的には、閉鎖し得るが密閉しえない金型内に充填し、水蒸気により加熱融着することで発泡成形体とする。
本発明の発泡成形体は発泡倍率40倍に予備発泡し、成形した場合の断熱材や自動車内装材に使用した場合に十分な難燃性能を発揮するために酸素指数が28以上であることが好ましい。
本発明の発泡成形体を保温材に使用する際に好ましい耐熱性としては90℃以上で使用した際に変形が小さいことが好ましく、具体的には発泡倍率40倍に予備発泡し、成形した成形体の95℃、168時間における寸法変化率が0.5%以下であることが好ましい。
以下に実施例、及び比較例を挙げるが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例、及び比較例中の樹脂の分子量、及び樹脂中の残存スチレン量、スチレン単量体中のフェニルアセチレン量、難燃性の評価については以下の方法で測定した。なお、「部」「%」は特に断りのない限り重量基準である。
(分子量測定法)
発泡性樹脂粒子0.02gをテトラヒドロフラン20ccに溶解し、GPC(東ソー(株)製HLC−8020、カラム:TSKgel Super HZM−H、カラム温度:40℃、流速:0.35ml/1min.)にて測定した。重量平均分子量は標準ポリスチレンの換算値として求めた。
(残存スチレン系単量体測定法)
発泡性樹脂粒子0.25gを塩化メチレン20cc(内部標準シクロペンタノール)に溶解し、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製 GC−14B、カラム:3m、充填剤:PEG−20M 25%、カラム温度:110℃、キャリアガス:ヘリウム)を用いて、発泡性樹脂粒子中に含まれる残存スチレン単量体量、残存アルファメチルスチレン単量体量を検量線から定量し、その合計値が発泡性樹脂粒子に対して0.03%以下で合格とした。検出下限を下回ったものはNDと表記した。
(予備発泡粒子の製造)
発泡性樹脂粒子を篩い分けして粒子径0.5〜1.4mmの発泡性樹脂粒子を分取した。
分取した発泡性樹脂粒子を、加圧式予備発泡機「大開工業製、BHP」を用いて、吹き込み蒸気圧0.09〜0.10MPaの条件でかさ倍率40倍への予備発泡し、その後、常温下で1日放置して嵩倍率40倍の予備発泡粒子を得た。
(発泡成形体の製造)
得られた予備発泡粒子を、成形機「ダイセン製、KR−57」を用いて吹き込み蒸気圧0.05MPaで型内成形を行うことで、厚み20mmで長さ400mm×幅350mmの平板状の発泡成形体を得た。
(成形体の表面性)
発泡成形体の表面の状態を目視観察にて評価した。数値が大きいほうが粒子同士の隙間が少ない美麗な表面状態であり、5点満点で表現した3以上を合格とした。
5:隙間が見当たらない
4:部分的に隙間があるが、ほとんどわからない
3:ところどころ隙間があるが、全体としては許容できる
2:隙間が目立つ
1:隙間が多い
(酸素指数)
成形体倍率40倍の発泡成形体を60℃、12時間乾燥させた。その後、10×10×200mmに切り出したサンプル片を、JIS K7201(酸素指数による燃焼性の試験方法)に準拠して測定し、28以上を合格とした。
(95℃寸法収縮率)
成形体倍率40倍の発泡成形体を60℃、24時間乾燥させた。その後、長さ150、幅150、厚み20(t)mmに成形体を切り出し、長さ方向と幅方向の寸法をそれぞれ3箇所ずつ測定することで初期の寸法(A)を求めた。その後、95℃の乾燥機内で168時間放置し、放置した後に同様の測定を行い、寸法(B)を求めた。以下の式により寸法収縮率を求め、0.5%以下を合格とした。
寸法収縮率(%)=((A)―(B))/(A)×100
(実施例1〜11、比較例1〜9)
撹拌機付き6Lオートクレーブに水110重量部、第3リン酸カルシウム0.105重量部、α−オレインスルフォン酸ソーダ0.0075重量部、及び、表1に記載の量の重合開始剤、連鎖移動剤、難燃剤、難燃助剤、可塑剤を仕込み、真空ポンプでゲージ圧−0.06MPaまで脱酸した。その後、攪拌機による攪拌を開始し、表1に記載の量のスチレン、アルファメチルスチレン、アクリロニトリルを仕込んで30分間攪拌を行った。その後、90℃まで昇温し、90℃で5時間30分保持することで第一の重合を実施した。その後、ノルマルリッチブタン(ノルマル/イソ=70/30)を5重量部仕込み、102℃へ昇温し、8時間発泡剤含浸および、第二の重合をおこなった。その後、40℃まで冷却し、脱水、乾燥することで発泡性樹脂粒子を取り出した。発泡性樹脂粒子について分子量、残存スチレン系単量体を測定した。結果は表1に記載した。
得られた発泡性樹脂粒子を予備発泡することで予備発泡粒子を得たのち、更に型内成形することで40倍の発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体について、表面性、酸素指数、95℃寸法変化率の評価を行った。結果は表1に記載した。
本件発明の範囲である実施例1〜11のものは、残存スチレン系単量体、成形体の表面性、酸素指数、95℃寸法変化率を合格していたが、比較例1〜9のものは本件発明の要件から外れるため、いずれかが不合格であった。
Figure 0006249814

Claims (12)

  1. スチレン単量体60重量部以上75重量部以下、アクリロニトリル単量体21重量部以上27重量部以下、アルファメチルスチレン単量体3重量部以上15重量部以下を含む単量体を合計100重量部となるように共重合され、発泡剤を含んでなる発泡性樹脂粒子であって、発泡性樹脂粒子100重量部に対して臭素系難燃剤を1.5重量部以上3.0重量部以下含有することを特徴とする発泡性樹脂粒子。
  2. 1時間半減期温度が130℃以上150℃以下の過酸化物を、発泡性樹脂粒子100重量部に対して0.3重量部以上1.5重量部以下含有することを特徴とする請求項1記載の発泡性樹脂粒子。
  3. 臭素系難燃剤が2,2-ビス[4'-(2'',3''-ジブロモ-2''-メチルプロピルオキシ)-,3',5'-ジブロモフェニル]-プロパンであることを特徴とする請求項1または2記載の発泡性樹脂粒子。
  4. スチレン系単量体の含有量が300ppm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子。
  5. アルファメチルスチレン単量体量が4重量部以上7重量部以下共重合されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子。
  6. 発泡倍率40倍に予備発泡し、成形した成形体の95℃、168時間における寸法変化率が0.5%以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子。
  7. 発泡倍率40倍に予備発泡し、成形した成形体の酸素指数が28以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子。
  8. 沸点200℃以上の高沸点可塑剤を含有しないことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子。
  9. ポリスチレン換算の重量平均分子量が15万以上20万以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子。
  10. 二官能性重合開始剤を使用し、連鎖移動剤0.5重量部以上存在下、85℃以上94℃以下で第一の重合をした後、10時間半減期温度90℃以上100℃以下の高温分解型重合開始剤を0.1重量部以上0.5重量部以下使用し、100℃以上105℃以下で第二の重合を実施することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子の製造方法。
  11. 請求項1から9のいずれかに記載の発泡性樹脂粒子を予備発泡してなることを特徴とする予備発泡粒子。
  12. 請求項11に記載の予備発泡粒子を型内成形してなることを特徴とする発泡成形体。
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