JP5128363B2 - 半導体チップの樹脂封止成形方法及び金型 - Google Patents

半導体チップの樹脂封止成形方法及び金型 Download PDF

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Description

本発明は、基板(或いは、リードフレーム)に装着したIC等の半導体チップを樹脂材料にて封止成形(圧縮成形)する半導体チップの樹脂封止成形方法及びその金型の改良に関する。
従来から、離型フィルム(リリースフィルム)を用いて、基板に装着したIC等の半導体チップを樹脂材料にて封止成形(圧縮成形)することが行われているが、この方法は、半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)を用いて、次のようにして行われている。
即ち、まず、半導体チップの圧縮成形用金型71(上下両型72、73)における下型73の型面の所要個所から空気を強制的に吸引排出することにより、下型キャビティ74内に離型フィルム9を吸着して被覆させると共に、離型フィルム9を被覆した下型キャビティ74内に樹脂材料を供給して加熱溶融化する。
このとき、上型72の型面に設けられた基板供給部75に、半導体チップ4側を下方向に向けた状態で基板5を供給セットする。
次に、金型71(上下両型72、73)を型締めすることにより、下型キャビティ(圧縮成形用キャビティ)74内で加熱溶融化された樹脂中に、基板5に装着した半導体チップ4を浸漬する。
このとき、キャビティ74の底面に設けたキャビティ底面部材76にてキャビティ74内の樹脂を所要の押圧力で押圧することになる。
硬化に必要な所要時間の経過後、金型71(上下両型72、73)を型開きすることにより、下型キャビティ74の形状に対応した樹脂成形体内に基板5上の半導体チップ4を圧縮成形(封止成形)するようにしている。
なお、従来から、前述した圧縮成形(コンプレッションモールド法)と同様に、トランスファモールド法にて基板に装着した半導体チップを樹脂材料にて封止成形することが行われている。
この場合、ポット内で加熱溶融化された樹脂材料をプランジャで加圧することにより、離型フィルムを被覆した下型キャビティ内に加熱溶融化された樹脂材料を注入充填することが行われている。
従って、コンプレッションモールド法と同様に、トランスファモールド法にて、基板に装着した半導体チップをキャビティの形状に対応した樹脂成形体内に封止成形することが行われている。
特開平11−34066号
しかしながら、図6(1)に示すように、半導体チップの圧縮成形用金型71にて、短尺状の離型フィルム9を金型面に設けた吸着孔77内に引き込んで吸着固定した場合、離型フィルムの端部9a(辺9bを含む)が巻き上がったり、また、めくり返って丸まったりすることによって、離型フィルム9の端部9aが吸着孔77の内部から下型73の型面上に食み出した状態になる。
このため、下型73の型面上に食み出た離型フィルム9の端部9aと下型73の型面に吸着された離型フィルム9とが重なり合った状態になり易い。特に、吸着孔77の断面形状が四角形状の場合にはこの傾向は顕著である。
従って、前述したように、この状態で、金型71(上下両型72、73)を型締めした場合、図6(2)に示すように、重なり合った状態の離型フィルム9のために、上下両型72、73の型面間に隙間78が発生することになる。
また、前述したように、離型フィルム9の端部9aが吸着孔77の内部から下型73の型面上に食み出した状態になって、離型フィルム9が重なり合った状態になるために、離型フィルム9を下型73の型面に吸着固定する力が不安定となり、離型フィルム9を下型73の型面に効率良く安定して吸着固定することができない。
即ち、前述したように、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面(金型キャビティ面を含む)に離型フィルム9を被覆するときに、離型フィルム9の端部9aが金型面上に食み出た状態になることによって、金型面上に離型フィルム9が重なった状態になることを効率良く防止することができないと云う弊害がある。
また、前述したように、半導体チップの樹脂封止成形用金型を型締めするときに、重なり合った状態の離型フィルム9のために、金型71(72、73)の型面間に隙間78が発生することを効率良く防止することができないと云う弊害がある。
また、前述したように、半導体チップの樹脂封止成形用金型(金型キャビティ面を含む)の型面に離型フィルム9を被覆するときに、重なり合った状態の離型フィルム9のために、離型フィルム9を金型面に効率良く安定して吸着固定することができないと云う弊害がある。
従って、本発明は、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面に離型フィルムを被覆させるときに、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止することを目的とする。
また、本発明は、半導体チップの樹脂封止成形用金型を型締めするときに、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止し得て、金型の型面間に隙間が発生することを効率良く防止することを目的とする。
また、本発明は、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面に離型フィルムを被覆するときに、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止し得て、離型フィルムを金型面に効率良く安定して吸着固定することを目的とする。
なお、前述した離型フィルムの巻き上がりを効率良く防止するために、或いは、離型フィルムの安定した吸着固定状態を形成するために、離型フィルムの吸着固定面積を増加させることが検討されたが、離型フィルムの面積の増大や、金型が大型化するなど、製造コストが大幅に増加し、これらの弊害を解決することができなかった。
前記技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの樹脂封止成形方法は、半導体チップの樹脂封止成形用金型を用いて、樹脂成形用の金型キャビティ内に離型フィルムを前記したキャビティの外周囲に設けた吸着孔で吸着することによって被覆させると共に、前記した離型フィルムを被覆した金型キャビティ内で半導体チップを樹脂材料で封止成形する半導体チップの樹脂封止成形方法であって、前記した金型キャビティ内に前記した離型フィルムを被覆させるときに、前記した吸着孔の外周囲に設けた所要形状の吸引孔に前記した離型フィルムの端部を吸引して収容することを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの樹脂封止成形方法は、半導体チップの樹脂封止成形用金型を用いて、樹脂成形用の金型キャビティ内に離型フィルムを前記したキャビティの外周囲に設けた吸着孔で吸着することによって被覆させると共に、前記した離型フィルムを被覆した金型キャビティ内で半導体チップを樹脂材料で封止成形する半導体チップの樹脂封止成形方法であって、前記した金型に設けた押圧部材と前記した金型の型面との間に前記した離型フィルムの端部を挟持することを特徴とする。
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの樹脂封止成形方法は、前記した金型キャビティを被覆する離型フィルムを短尺状で或いは長尺状で形成したことを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの樹脂封止成形用金型は、樹脂成形用の金型キャビティと、前記した金型キャビティを被覆する離型フィルムと、前記した金型キャビティの外周囲の金型面に設けた離型フィルム吸着用の吸着孔とを備えた半導体チップの樹脂封止成形用金型であって、前記した金型面に設けた吸着孔の外周囲に離型フィルムの端部を収容する吸引孔を設けて構成したことを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの樹脂封止成形用金型は、樹脂成形用の金型キャビティと、前記した金型キャビティを被覆する離型フィルムと、前記した金型キャビティの外周囲の金型面に設けた離型フィルム吸着用の吸着孔とを備えた半導体チップの樹脂封止成形用金型であって、前記した吸着孔を設けた金型面と対向配置した金型面に前記した離型フィルムの端部を押圧する押圧部材を設けて構成したことを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの樹脂封止成形用金型は、前記した金型キャビティを被覆する離型フィルムを短尺状で或いは長尺状で形成したことを特徴とする。
即ち、本発明によれば、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面に離型フィルムを被覆させるときに、離型フィルムの端部を吸引孔内に引き込んで収容することにより、離型フィルムの端部が金型面上に食み出た状態になることを効率良く防止し得て、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止することができると云う優れた効果を奏する。
また、本発明によれば、半導体チップの樹脂封止成形用金型を型締めするときに、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止し得て、金型の型面間に隙間が発生することを効率良く防止することができると云う優れた効果を奏する。
また、本発明によれば、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面に離型フィルムを被覆するときに、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止し得て、離型フィルムを金型面に効率良く安定して吸着固定することができると云う優れた効果を奏する。
本発明に係る半導体チップの樹脂封止成形用金型(半導体チップの圧縮成形用金型)においては、金型キャビティ内に、金型キャビティ面に設けた吸着孔にて離型フィルムをキャビティの形状に沿って吸着被覆させることができるように構成されている。
また、金型面における金型キャビティの外周囲に短尺状(或いは、長尺状)の離型フィルムを吸着する周溝状の吸着孔が設けられて構成されると共に、この吸着孔にて離型フィルムを金型面に吸着固定して被覆させることができるように構成されている。
また、金型面において、金型キャビティ(キャビティ開口部)の外周囲に設けられた吸着孔の外周囲には離型フィルムの端部(辺を含む)を引き込んで収容する周溝状の吸引孔が設けられて構成されている。
なお、キャビティ面の吸着孔、金型面の吸着孔、金型面の吸引孔においては、それらの開口部から空気を強制的に各別に吸引排出することができるように構成され、離型フィルムを吸着或いは引き込むことができるように構成されている。
即ち、本発明に係る金型における金型面に短尺状の離型フィルムを供給セットすることにより、離型フィルムを、金型キャビティ面と金型面とにこれらの形状に沿って被覆させることができる。
このとき、離型フィルムの端部(辺を含む)を吸引孔内に引き込んで収容することができる。
即ち、離型フィルムの端部(辺を含む)は吸引孔内に収容された状態になるため、離型フィルムの端部が巻き上がったりして金型面上に食み出すことを効率良く防止することができる。
従って、金型の型面(キャビティ面を含む)に離型フィルムを被覆させるときに、離型フィルムの端部を吸引孔内に引き込んで収容することにより、離型フィルムの端部が金型面上に食み出た状態になることを効率良く防止し得て、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止することができる。
このため、半導体チップの樹脂封止成形用金型を型締めするときに、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止し得て、金型の型面間に隙間が発生することを効率良く防止することができる。
また、このため、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面に離型フィルムを被覆するときに、金型面上に離型フィルムが重なった状態になることを効率良く防止し得て、離型フィルムを金型面に効率良く安定して吸着固定することができる。
まず、本発明に係る実施例1を詳細に説明する。
図1は、実施例1(本発明)に係る半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)である。
図2(1)、図2(2)は、実施例1に係る金型に設けられた離型フィルムの端部を吸引して収容する吸引孔を説明する図である。
(実施例1に係る半導体チップの圧縮成形用金型の構成について)
図1、図2(1)、図2(2)に示すように、実施例1に係る半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)1には、固定上型2と、上型1に対向配置した可動下型2とが設けられて構成されている。
また、上型2の型面には、半導体チップ4を装着した基板5を、半導体チップ4の装着側を下方向に向けた状態で供給セットする基板供給部(基板セット用凹所)6が設けられて構成されると共に、下型3の型面には上方に開口したキャビティ開口部を有する圧縮成形用(樹脂成形用)の下型キャビティ7が設けられて構成されている。
また、下型キャビティ7の底面にはキャビティ7内の樹脂を(上動して)所要の押圧力にて押圧するキャビティ底面部材8が設けられて構成されている。
また、図示はしていないが、金型1(上下両型2、3)の所要個所には金型1を所要の樹脂成形温度(例えば、175度C)にまで加熱する加熱手段が設けられて構成されている。
即ち、上下両型1(2、3)の型締時に、下型キャビティ7内で加熱溶融化した樹脂中に、上型2の基板供給部6に供給セットした基板5に装着した半導体チップ4を浸漬し、更に、キャビティ底面部材8にて所要の押圧力で下型キャビティ7内の樹脂を押圧することができるように構成されている。
従って、下型キャビティ7の形状に対応した樹脂成形体内に半導体チップ4を封止成形(圧縮成形)することができるように構成されている。
また、実施例1においては、下型キャビティ7の内面と下型3の型面とを被覆する所要形状の離型フィルム(9)が設けられて構成されている。
また、この所要形状の離型フィルムは、例えば、短尺状(或いは、矩形状)にて形成されるものである。
また、この短尺状(短冊状)の離型フィルム9は、その中央部と、その外周囲に形成される端部(辺近傍部)9aとから構成され、この端部9aは短尺状の離型フィルム9における辺9bを含むものである。
また、図例に示すように、下型3の型面におけるキャビティ7(キャビティ開口部)の外周囲には短尺状の離型フィルム9を吸着固定する型面環状の吸着孔10が(周溝状態で)設けられて構成されている。
また、図示はしていないが、下型3の型面に設けられた環状の吸着孔10には、下型面の吸着孔10から空気を強制的に吸引排出する真空ポンプ等の型面吸着孔の真空引き機構が設けられて構成されている。
従って、下型面の吸着孔10から空気を強制的に吸引排出することにより、離型フィルム9を下型3の型面の形状に沿って被覆することができるように構成されている。
また、図示はしていないが、下型キャビティ7の内面の所要個所には、離型フィルム9を吸着固定するキャビティの吸着孔と、キャビティの吸着孔から空気を強制的に吸引排出する真空ポンプ等のキャビティ吸着孔の真空引き機構とが設けられて構成されている。
また、図示はしていないが、この金型1には、下型3の型面の所要位置に短尺状の離型フィルム9を各別に(例えば、一枚ずつ)供給する短尺状離型フィルムの供給機構と、離型フィルム9を被覆した下型キャビティ7内に樹脂材料を供給する樹脂材料の供給機構とが設けられて構成されている。
従って、キャビティ吸着孔の真空引き機構を用いて、キャビティの吸着孔から空気を強制的に吸引排出することにより、離型フィルム9を下型キャビティ7の内面に沿って吸着固定して下型キャビティ7内に離型フィルム9を被覆させることができるように構成されている。
また、樹脂材料の供給機構にて、離型フィルム9を被覆した下型キャビティ7内に樹脂材料を供給して加熱溶融化することができるように構成されている。
また、上型2の型面には、Oリング等の外気遮断用のシール部材(外気遮断部材)11が設けられると共に、上下両型1(2、3)の型締時に、下型3の型面に上型2のシール部材11を当接することによって、少なくとも、下型キャビティ7内を外気遮断状態にして金型1に外気遮断空間部(図示なし)を形成することができる。
このとき、下型3の型面に被覆した短尺状の離型フィルム9は、外気遮断空間部内でシール部材11と接触しない状態で配置されるように構成されている。
また、図示はしていないが、金型1には、外気遮断空間部から空気を強制的に吸引排出する真空ポンプ等の排気手段が設けられて構成されている。
また、図示はしていないが、金型1の所要個所には真空パイプ等の真空経路(の排出口)が設けられて構成されている。
従って、排気手段にて、下型キャビティ7を含む外気遮断空間部から真空経路(の排出口)を通して空気を強制的に吸引排出することにより、下型キャビティ7を含む外気遮断空間部を所要の真空度に設定することができるように構成されている。
なお、上下両型1(2、3)の型締時にシール部材11にて形成される外気遮断空間部内に、短尺状の離型フィルム9、下型キャビティ7、下型面の吸着孔10、後述する離型フィルムの吸引孔が配置されることになる。
(実施例1における離型フィルムの吸引孔の構成について)
また、図例に示すように、下型3の型面における型面環状の吸着孔10の外周囲には、離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)側を引き込んで収容する型面環状の吸引孔12が(周溝状態で)設けられて構成されている。
また、吸引孔12には、吸引孔の開口部(型面)12aから空気を強制的に吸引排出する真空ポンプ等の吸引孔の真空引き機構が設けられて構成されると共に、吸引孔12と吸引孔の真空引き機構13とは吸引経路14を介して連通接続することができるように構成されている。
即ち、吸引孔の真空引き機構13にて、吸引経路12を通して吸引孔12の開口部12aから空気を強制的に吸引排出することができるように構成されている。
従って、吸引孔12の開口部12aから空気を強制的に吸引排出することにより、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を吸引孔12の内部に効率良く引き込んで収容することができるように構成されている(所謂、吸引孔12内に離型フィルム9の端部9aを仕舞い込んだ状態に構成されるものである)。
このとき、離型フィルム9の端部9aはその端部9a全体を吸引孔12の内部に効率良く引き込まれることができるように構成され、離型フィルム9の端部9aは下型3の型面上に食み出した状態にはならないように(突出した状態にならないように、或いは、露出した状態にならないように)構成されている。
即ち、離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を吸引孔12内に効率良く引き込むことができるように構成されている。
従って、半導体チップの樹脂封止成形用金型1の下型3の型面に短尺状の離型フィルム9を被覆させるときに、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)が巻き上がること(また、離型フィルム9の端部9aがめくれること)を効率良く防止することができる。
このため、離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を吸引孔12内に効率良く引き込むことができるので、下型3の型面で離型フィルム9が重なりあった状態になることを効率良く防止することができる。
また、短尺状の離型フィルム9の端部9aが巻き上がることを効率良く防止し得て、離型フィルム9が重なりあった状態になることを効率良く防止することができるので、上下両型2、3の型締時に、上下両型2、3の型面にて重なり合った状態の離型フィルム9を挟持することを効率良く防止することができる。
従って、半導体チップの樹脂封止成形用金型1(2、3)を型締めするときに、金型1(2、3)の型面間に隙間が発生することを効率良く防止することができる。
また、この吸引孔12は、所要の幅と、所要の深さと、所要の断面形状と、を有するものである。
例えば、図1、図2(1)、図2(2)に示す図例では、吸引孔12の断面形状が、幅広の開口部12a(三角形の底辺)を有する逆三角形状に形成されて設けられている。
即ち、吸引孔12の開口部12aが幅広であるため、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を、この幅広の開口部12aから吸引孔12内に、効率良く且つ容易に引き込んで収容することができるように構成されている。
なお、実施例1においては、例えば、短尺状離型フィルム9の端部9aにおける辺9bを吸引孔12の開口部12a内に配置させる構成を採用することができる。
〔半導体チップの樹脂封止成形方法(半導体チップの圧縮成形方法)について〕
まず、図1に示すように、上型2の基板供給部6に半導体チップ4を装着した基板5を供給セットすると共に、1枚の短尺状の離型フィルム9を下型3の型面における所要位置に供給セットする。
次に、下型面の吸着孔10から空気を強制的に吸引排出することにより、下型面に、下型面の形状に沿って短尺状の離型フィルム9を被覆させる。
このとき、キャビティの吸着孔から空気を強制的に吸引排出することにより、キャビティ7内に離型フィルム9をキャビティ7の形状に沿って被覆させる。
また、このとき、吸引孔12の幅広の開口部12aから空気を強制的に吸引排出することにより、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)側を吸引孔12内に引き込んで収容することができる。
従って、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)側を吸引孔12内に収容することにより、短尺状の離型フィルム9の端部9aが下型3の型面上に食み出ることを効率良く防止することができる。
また、次に、離型フィルム9を被覆した下型キャビティ7内に樹脂材料を供給して加熱溶融化すると共に、上下両型2、3を型締めする。
このとき、離型フィルム9の端部9aは吸引孔12内に収容されているので、離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)が食み出て下型3の型面上に巻き上がることを効率良く防止し得て、離型フィルム9が重なり合う状態になることを効率良く防止することができる。
このため、上下両型2、3の型締時に、上下両型2、3の型面間に、重なり合った状態の離型フィルム9(端部9a)が挟持されることを効率良く防止することができる。
また、このとき、上下両型2、3の型締時に、下型キャビティ7内の加熱溶融化された樹脂中に、上型2の基板供給部6に供給セットした基板5に装着した半導体チップ4を浸漬すると共に、キャビティ底面部材8にて所要の押圧力にて下型キャビティ7内の樹脂を押圧する(圧縮成形する)ことができる。
硬化に必要な所要時間の経過後、上下両型2、3を型開きすることにより、下型キャビティ7内で下型キャビティ7の形状に対応した樹脂成形体内に半導体チップ4を封止成形(圧縮成形)することができる。
(作用効果について)
即ち、実施例1(本発明)によれば、半導体チップの樹脂封止成形用金型1の型面に短尺状の離型フィルム9を被覆させるときに、下型3の型面に設けた吸引孔12から空気を強制的に吸引排出することにより、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を吸引孔12内に効率良く引き込むことができるので、短尺状の離型フィルム9の端部9aが下型3の型面上に食み出て巻き上がることを効率良く防止することができる。
また、実施例1(本発明)によれば、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面に短尺状の離型フィルム9を被覆させるときに、型面の吸引孔12から空気を強制的に吸引排出することにより、短尺状の離型フィルム9における端部9a(辺9bを含む)を吸引孔12内に収容して下型2の型面上に食み出ることを効率良く防止することができる。
このため、下型3の型面で、離型フィルム9が重なりあった状態になることを効率良く防止することができる。
即ち、実施例1によれば、従来例に示すような、上下両型1(2、3)の型締時に、下型2の型面上に離型フィルム9が食み出ることにより、離型フィルム9が重なり合った状態になることを効率良く防止することができる。
また、実施例1によれば、離型フィルム9が重なり合った状態になることを効率良く防止し得て、従来例に示すような重なり合った状態の離型フィルム9を上下両型1(2、3)間に挟持することによって上下両型1(2、3)間に形成される隙間78を、効率良く防止することができる。
また、実施例1によれば、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面に離型フィルム9を被覆するときに、金型面上に離型フィルム9が重なった状態になることを効率良く防止し得て、離型フィルム9を金型面に効率良く安定して吸着固定することができる。
更に、実施例1(本発明)によれば、短尺状の離型フィルム9に対する吸着孔10の吸着作用と、短尺状の離型フィルム9に対する吸引孔12の吸引作用とを併用することによって、(実質的に、離型フィルム9の吸着固定面積を効率良く増加させることによって、)短尺状の離型フィルム9を金型面に効率良く安定して吸着固定することができる。
なお、前述したように、実施例1において、下型3の型面に設けられた吸引孔12の開口部12aは幅広であるため、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を、この幅広の開口部12aから吸引孔12内に、効率良く且つ容易に引き込んで収容することができる。
次に、実施例2を、図3(1)、図3(2)を用いて説明する。
図3(1)、図3(2)は、実施例2(本発明)に係る半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)である。
また、図3(1)は短尺状の離型フィルムの金型面への被覆前の状態を示し、図3(1)は短尺状の離型フィルムの被覆状態を示している。
なお、実施例2においては、実施例1と同じ構成部材には同じ符号を付すものである。
また、実施例2においては、実施例1と同様に、短尺状の離型フィルム9が用いられると共に、その端部(辺9bを含む)を9aで示すものである。
(実施例2に係る半導体チップの圧縮成形用金型の構成について)
実施例2に係る半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)21は、実施例1と同様に、固定上型と、可動下型22と、上型に設けた基板供給部と、上型に設けたシール部材と、上下両型面とシール部材とで形成される外気遮断空間部から空気を強制的に吸引排出する排気手段とが設けられて構成されている。
また、下型22には、実施例1と同様に、下型キャビティ7と、キャビティ底面部材8と、キャビティ7に設けられたキャビティの吸着孔と、キャビティの吸着孔から空気を強制的に吸引排出して離型フィルム9をキャビティ面に沿って被覆させるキャビティの真空引き機構とが設けられて構成されている。
また、下型22の型面において、実施例1と同様に、下型キャビティ7の外周囲には型面環状の吸着孔10が(周溝状態で)設けられて構成されると共に、型面の吸着孔10には当該吸着孔10から空気を強制的に吸引排出する型面吸着孔の真空引き機構が設けられて構成されている。
即ち、実施例2において、実施例1と同様に、上下両型21の型締時に、まず、離型フィルム9を被覆した下型キャビティ7内で加熱溶融化した樹脂中に、基板(5)に装着した半導体チップ(4)を浸漬し、次に、下型キャビティ7内の樹脂をキャビティ底面部材8にて所要の押圧力にて押圧することができるように構成されている。
従って、下型キャビティ7の形状に対応した樹脂成形体内に半導体チップ(4)を封止成形(圧縮成形)することができるように構成されている。
(実施例2における離型フィルムの吸引孔の構成について)
実施例2に示す金型において、実施例1と同様に、下型22の型面における型面環状の吸着孔10の外周囲には、離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)側を引き込んで収容する型面環状の吸引孔23が(周溝状態で)設けられて構成されている。
また、吸引孔23には、吸引孔の開口部(型面)23aから空気を強制的に吸引排出する真空ポンプ等の吸引孔の真空引き機構(図示なし)が設けられて構成されると共に、吸引孔23と吸引孔の真空引き機構とは吸引経路14を介して連通接続するように構成されている。
即ち、吸引孔の真空引き機構にて、吸引経路14を通して吸引孔23から空気を強制的に吸引排出することができるように構成されている。
従って、吸引孔23から空気を強制的に吸引排出することにより、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を吸引孔23の内部に効率良く引き込んで収容することができるように構成されている。
このとき、離型フィルム9の端部9aはその端部9a全体を吸引孔の内部に効率良く引き込まれることができるように構成されているので、離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)は下型22の型面上に食み出した状態(離型フィルム9の端部9aが巻き上がった状態、また、離型フィルム9の端部9aがめくれた状態)になることを効率良く防止することができるように構成されている。
このため、実施例1と同様に、実施例2において、離型フィルム9が重なり合った状態になることを効率良く防止することができる。
また、実施例2によれば、実施例1と同様に、従来例に示すような重なり合った状態の離型フィルム9を上下両型間に挟持して形成される隙間78を、効率良く防止することができる。
従って、実施例2によれば、実施例1と同様に、半導体チップの樹脂封止成形用金型21(22)を型締めしたときに、(巻き上がった離型フィルム9の端部9aにて、)金型21(22)の型面間に隙間が発生することを効率良く防止することができる。
また、実施例2によれば、実施例1と同様に、下型22の型面上に離型フィルム9が重なった状態になることを効率良く防止し得て、離型フィルム9を下型22の型面に効率良く安定して吸着固定することができる。
また、この吸引孔23は、所要の幅と、所要の深さ23bと、所要の断面形状とを有するものであり、断面形状が矩形状であって、吸引孔23の深さ23bは短尺状離型フィルムの端部9a(辺9b)を吸引孔23内に引き込むために必要且つ十分な深さに或いはそれ以上に設定されて構成されている。
例えば、断面が細長い長方形状の吸引孔23にて形成することができる。
従って、吸引孔23の開口部23aとなる幅(溝幅)が狭く設定されていたとしても、吸引孔23に辺9bを含む端部9aを、この必要且つ十分な深さを有する(或いは、それ以上の深さを有する)吸引孔23に引き込むことができるように構成されている。
また、下型22の型面に短尺状の離型フィルム9を供給セットする場合、離型フィルム9の端部9aの辺9bを吸引孔23の開口部23aの外側に位置させることができる。
この場合において、離型フィルム9の端部9a(辺9b)を吸引孔の開口部23aから引き込んで吸引孔23内に効率良く収容することができるように構成されている。
〔実施例2における半導体チップの樹脂封止成形方法(半導体チップの圧縮成形方法)について〕
即ち、実施例2において、実施例1と同様に、まず、短尺状の離型フィルム9を下型22の型面における所定位置に供給セットする。
このとき、キャビティの吸着孔と下型面の吸着孔10との夫々から空気を強制的に各別に吸引排出することにより、キャビティ7と下型面に短尺状の離型フィルム9を被覆させることができる。
また、このとき、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)側は吸引孔23内に引き込まれることになり、離型フィルム9の辺9bを含む端部9a側は吸引孔23内に収容されることになる。
従って、次に、上下両型21(22)を型締めすることにより、基板(5)に装着した半導体チップ(4)を下型キャビティ7内で加熱溶融化した樹脂中に浸漬し、更に、下型キャビティ7内の樹脂をキャビティ底面部材8にて所要の押圧力で押圧することなる。
硬化に必要な所要時間の経過後、上下両型21(22)を型開きすることにより、キャビティ7の形状に対応した樹脂成形体内に半導体チップ(4)を封止成形(圧縮成形)することができる。
(実施例2における作用効果について)
即ち、実施例2(本発明)によれば、実施例1と同様に、半導体チップの樹脂封止成形用金型21の型面に短尺状の離型フィルム9を被覆させるときに、下型22の型面に設けた吸引孔23から空気を強制的に吸引排出することにより、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を吸引孔23内に効率良く引き込んで収容することができる。
このため、短尺状の離型フィルム9の端部9aが下型3の型面上に食み出て巻き上がること(また、めくれ上がること)を効率良く防止することができる。
従って、実施例2によれば、実施例1と同様に、離型フィルム9が重なり合った状態になることを効率良く防止することができる。
更に、実施例2によれば、実施例1と同様に、従来例に示すような重なり合った状態の離型フィルム9を上下両型面間に挟持して形成される隙間78を効率良く防止することができる。
また、実施例2によれば、実施例1と同様に、下型22の型面上に離型フィルム9が重なった状態になることを効率良く防止することができるので、離型フィルム9を下型22の型面に効率良く安定して吸着固定することができる。
なお、実施例2(本発明)によれば、実施例1と同様に、離型フィルム9に対する吸着孔10の吸着作用と、離型フィルム9に対する吸引孔12の吸引作用とを併用することによって、(実質的に、離型フィルム9の吸着固定面積を効率良く増加させることによって、)短尺状の離型フィルムを金型面に効率良く安定して吸着固定することができる。
次に、実施例3を、図4、図5を用いて説明する。
図4は、実施例3(本発明)に係る半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)である。
また、図4は短尺状の離型フィルムの金型面への被覆前の状態を示し、図5は短尺状の離型フィルムの被覆状態を示している。
なお、実施例3においては、実施例1と同じ構成部材には同じ符号を付すものである。
また、実施例3においては、実施例1と同様に、短尺状の離型フィルム9が用いられると共に、その端部(辺9bを含む)を9aで示すものである
(実施例3に係る半導体チップの圧縮成形用金型の構成について)
即ち、図4及び図5に示すように、実施例3に係る半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)31には、実施例1と同様に、固定上型32と、上型32に対向配置した可動下型33とが設けられて構成されると共に、上型32に設けられた半導体チップ4に装着した基板5を供給セットする基板供給部6と、樹脂成形用の下型キャビティ7と、下型キャビティ7内の樹脂を所要の押圧力にて加圧するキャビティ底面部材8と、下型キャビティ7に設けられた離型フィルムを吸着する吸着孔とが設けられて構成されている。
また、実施例3に係る金型31には、下型33の型面に設けられ且つ下型キャビティ7の外周囲に設けられた吸着孔10と、上型32における下型キャビティ7及び吸着孔10の外周囲となる位置に設けられ且つ上下両型31(32、33)の型締時に外気遮断空間部を形成するシール部材11と、外気遮断空間部を所要の真空度に設定する真空引き機構とが設けられて構成されている。
また、実施例3においては、樹脂材料(図示なし)を離型フィルム9に載置した状態で下型33の型面の所要位置に供給セットすることができるように構成されている。
なお、樹脂材料としては、顆粒状の樹脂材料、粉末状の樹脂材料などが用いられる。
また、実施例3に係る金型31において、下型33の型面に設けた吸着孔10の位置に対応する上型32の型面位置には、下型33の型面に供給された短尺状の離型フィルム9の辺9bを含む端部9aを所要の弾性押圧力で弾性押圧する押圧部材34が、圧縮スプリング等の弾性部材35にて下型33方向に付勢することができるように設けられて構成されている。
従って、上下両型31(32、33)の型締時に、まず、下型33の型面の所要位置に供給セットされた短尺状の離型フィルム9の辺9bを含む端部9aを押圧部材34にて所要の押圧力で弾性押圧し、次に、下型面の吸着孔10から空気を強制的に吸引排出することにより、離型フィルム9を押圧と吸着とで下型33の型面に固定することができるように構成されている。
このとき、離型フィルム9の辺9bを含む端部9aは押圧部材34で弾性押圧されて押圧部材34と下型33の型面とで押圧挟持されて構成されている。
従って、実施例3に係る押圧部材34(下型33の型面)にて、離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を効率良く挟持することができるので、離型フィルム9の端部9aが巻き上がることを効率良く防止することができるように構成されている。
なお、このとき、下型キャビティ7の吸着孔(図示なし)から空気を強制的に吸引排出することにより、離型フィルム9を下型キャビティ7の形状に沿って被覆させることができるように構成されている。
また、押圧部材34と下型33の型面とで押圧挟持された離型フィルム9に対してキャビティの吸着孔から圧縮空気を圧送することにより、離型フィルム9に発生するしわを効率良く伸ばすことができるように構成されている。
また、樹脂材料にて、下型キャビティ74内で基板5に装着した半導体チップ4を下型キャビティ74の形状に対応した樹脂成形体に封止成形(圧縮成形)した後、離型フィルム9を介してキャビティ74の面(吸着孔)から圧縮空気を圧送することにより、下型キャビティ74内から樹脂成形体を離型することができるように構成されている。
この場合、離型フィルム9の端部9aを押圧部材34と下型33の型面とで押圧挟持しているので、離型フィルム9自体(樹脂成形体)が、圧送された圧縮空気にて下型33の型面から離脱して金型31の外部に吹き飛ぶことがないように構成されている。
〔実施例3における半導体チップの樹脂封止成形方法(半導体チップの圧縮成形方法)について〕
即ち、図4に示すように、半導体チップの圧縮成形用金型31において、まず、上型32の基板供給部6に半導体チップ4を装着した基板5を供給セットし、且つ、下型33の型面における所要の位置に、短尺状の離型フィルム9を、樹脂材料(図示なし)を載置した状態で供給セットすると共に、上下両型31(32、33)の型面間を所要の間隔で保持する上下両型31(32、33)の中間的な型締めを行う。
このとき、図5に示すように、押圧部材34と下型33の型面とで離型フィルム9の辺9bを含む端部9aを挟持する(弾性押圧する)ことができると共に、基板5に装着した半導体チップ4は離型フィルム9上の樹脂材料と接触しないように構成されている。
また、次に、離型フィルム9を押圧部材34で押圧した状態で、キャビティの吸着孔と型面の吸着孔10との夫々から空気を強制的に吸引排出することにより、キャビティ7の面と下型33の型面とに沿って離型フィルム9を被覆させることができる。
このとき、離型フィルム9上の樹脂材料は下型キャビティ7内で加熱溶融化することになる。
次に、図5に示すように、上下両型31(32、33)の型面を閉じ合わせて上下両型31(32、33)の完全に型締する。
このとき、下型キャビティ7内で加熱溶融化した樹脂中に基板5に装着した半導体チップ4を浸漬し、更に、下型キャビティ7内の樹脂をキャビティ底面部材8で押圧することができる。
硬化に必要な所要時間の経過後、上下両型31(32、33)を型開きすることにより、下型キャビティ7の形状に対応した樹脂成形体内に基板5に装着した半導体チップ4を封止成形(圧縮成形)することができる。
(実施例3の作用効果について)
即ち、実施例3(本発明)によれば、上下両型31(32、33)の(中間的な)型締時に、短尺状の離型フィルム9の辺9bを含む端部9aを押圧部材34と下型33の型面とで効率良く挟持することができる。
従って、実施例3によれば、吸着孔10で離型フィルム9を吸着する前に、実施例3に示す押圧部材34の押圧にて短尺状の離型フィルム9の端部9aが下型33の型面上に巻き上がること(また、めくれ上がること)を効率良く防止することができる。
また、実施例3によれば、実施例1、2と同様に、半導体チップの樹脂封止成形用金型の型面に短尺状の離型フィルム9を被覆させるときに、型面の吸着孔10から空気を強制的に吸引排出することにより、短尺状の離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を吸着孔10内に効率良く引き込んで吸着固定することができる。
また、実施例3によれば、実施例1、2と同様に、離型フィルム9に対する吸着孔10の吸着作用と、離型フィルム9に対する押圧部材34の押圧作用とを併用することによって、短尺状の離型フィルム9を金型面に効率良く安定して吸着固定することができる。
即ち、実施例3によれば、半導体チップの樹脂封止成形用金型1を型締めするときにおいて、下型33の型面に設けた吸着孔10で離型フィルム9を吸着する前に、押圧部材34(上型32の型面)と下型33の型面とで離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を挟持する構成である。
このため、吸着孔10の吸着にて離型フィルム9の端部9a(辺9b)が巻き上がって離型フィルム9が重なり合うことを効率良く防止することができる。
従って、前記した各実施例と同様に、実施例3によれば、従来例に示すような金型の型面間に隙間78が発生することを効率良く防止することができる。
また、前記した各実施例と同様に、実施例3によれば、下型33の型面に離型フィルム9を効率良く安定して吸着固定することができる。
(樹脂材料供給用の凹部を有する離型フィルムについて)
また、実施例3において、短尺状の離型フィルム9にキャビティ7の形状に対応した樹脂材料供給用の凹部を形成した構成を採用することができる。
従って、樹脂材料を供給した凹部を有する離型フィルムを金型31に供給するときに、
その樹脂材料を供給した凹部を下型33のキャビティ7の位置に合わせて供給することができる。
この場合においても、下型33の型面に設けた吸着孔10で離型フィルム9を吸着する前に、押圧部材34(上型32の型面)と下型33の型面とで離型フィルム9の端部9a(辺9bを含む)を挟持することにより、従来例に示すような吸着孔10の吸着にて離型フィルム9の端部9a(辺9b)が巻き上がって離型フィルム9が重なり合う状態になることを効率良く防止することができる。
本発明は、前述した実施例のものに限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意且つ適宜に変更・選択して採用できるものである。
前記各実施例では、短尺状の離型フィルム9を用いる構成を例示したが、本発明は、長尺状の離型フィルムを用いる構成に採用することができる。
即ち、本発明を採用することにより、例えば、供給ローラから長尺状の離型フィルムを金型面に供給し、巻き取りローラで長尺状の離型フィルムを巻き取る構成において、長尺状の離型フィルムの供給方向の両側の端部(辺を含む)が巻き上げられることを効率良く防止することができる。
前記した各実施例では、基板に装着した半導体チップを樹脂材料にて封止成形する構成として、半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)によるコンプレッションモールド法を用いる構成を例示したが、本発明は、ポットとプランジャと樹脂通路とを備えた半導体チップの樹脂封止成形用金型によるトランスファモールド法においても採用することができる。
図1は、本発明に係る半導体チップの樹脂封止成形用金型(半導体チップの圧縮成形用金型)を概略的に示す概略縦断面図である(実施例1)。 図2(1)、図2(2)は、図1に示す金型の要部(吸引孔)を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図であって、図2(1)は下型の型面に離型フィルムを被覆させる前の状態を示し、図2(2)は下型の型面に離型フィルムを被覆させた状態を示している(実施例1)。 図3(1)、図3(2)は、本発明に係る他の半導体チップの樹脂封止成形用金型(半導体チップの圧縮成形用金型)の要部(吸引孔)を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図であって、図3(1)は下型の型面に離型フィルムを被覆させる前の状態を示し、図3(2)は下型の型面に離型フィルムを被覆させた状態を示している(実施例2)。 図4は、本発明に係る他の半導体チップの樹脂封止成形用金型(半導体チップの圧縮成形用金型)の要部を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図であって、下型の型面に離型フィルムを被覆させる前の状態を示している(実施例3)。 図5は、図4に対応する金型を示す拡大概略縦断面図であって、下型の型面に離型フィルムを被覆させた状態を示している(実施例3)。 図6(1)、図6(2)は、従来の半導体チップの樹脂封止成形用金型(半導体チップの圧縮成形用金型)を概略的に示す拡大概略縦断面図であって、図6(1)は下型の型面に離型フィルムを被覆させた状態を示し、図6(2)は金型を型締めして離型フィルムを上下両型の型面で挟持した状態を示している。
符号の説明
1 半導体チップの樹脂封止成形用金型(半導体チップの圧縮成形用金型)
2 固定上型
3 可動下型
4 半導体チップ
5 基板
6 基板供給部(基板セット用凹所)
7 下型キャビティ
8 キャビティ底面部材
9 短尺状の離型フィルム
9a 端部(短尺状の離型フィルム)
9b 辺(短尺状の離型フィルム)
10 吸着孔(型面)
11 シール部材(外気遮断部材)
12 吸引孔
12a 開口部(吸引孔)
13 真空引き機構(吸引孔)
14 吸引経路(吸引孔)
21 半導体チップの樹脂封止成形用金型(半導体チップの圧縮成形用金型)
22 可動下型
23 吸引孔
23a 開口部(吸引孔)
23b 深さ(吸引孔)
31 半導体チップの樹脂封止成形用金型(半導体チップの圧縮成形用金型)
32 固定上型
33 可動下型
34 押圧部材
35 弾性部材

Claims (4)

  1. 半導体チップの樹脂封止成形用金型を用いて、樹脂成形用の金型キャビティ内に離型フィルムを前記したキャビティの外周囲に設けた吸着孔で吸着することによって被覆させると共に、前記した離型フィルムを被覆した金型キャビティ内で半導体チップを樹脂材料で封止成形する半導体チップの樹脂封止成形方法であって、
    前記した金型キャビティ内に前記した離型フィルムを被覆させるときに、前記した吸着孔の外周囲に設けた所要形状の吸引孔に前記した離型フィルムの端部を吸引して収容することを特徴とする半導体チップの樹脂封止成形方法。
  2. 金型キャビティを被覆する離型フィルムを短尺状で或いは長尺状で形成したことを特徴とする請求項1に記載の半導体チップの樹脂封止成形方法。
  3. 樹脂成形用の金型キャビティと、前記した金型キャビティを被覆する離型フィルムと、前記した金型キャビティの外周囲の金型面に設けた離型フィルム吸着用の吸着孔とを備えた半導体チップの樹脂封止成形用金型であって、前記した金型面に設けた吸着孔の外周囲に離型フィルムの端部を収容する吸引孔を設けて構成したことを特徴とする半導体チップの樹脂封止成形用金型。
  4. 金型キャビティを被覆する離型フィルムを短尺状で或いは長尺状で形成したことを特徴とする請求項3に記載の半導体チップの樹脂封止成形用金型。
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