JP3214790B2 - 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 - Google Patents
樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法Info
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- JP3214790B2 JP3214790B2 JP29476294A JP29476294A JP3214790B2 JP 3214790 B2 JP3214790 B2 JP 3214790B2 JP 29476294 A JP29476294 A JP 29476294A JP 29476294 A JP29476294 A JP 29476294A JP 3214790 B2 JP3214790 B2 JP 3214790B2
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- resin molding
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂モールド装置に関
し、より詳細にはモールド金型及びモールド樹脂との剥
離性が良好なリリースフィルムによりモールド金型の樹
脂成形部を被覆して樹脂モールドする樹脂モールド装置
および樹脂モールド方法に関する。
し、より詳細にはモールド金型及びモールド樹脂との剥
離性が良好なリリースフィルムによりモールド金型の樹
脂成形部を被覆して樹脂モールドする樹脂モールド装置
および樹脂モールド方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4はリードフレームの樹脂モールド装
置の従来例を示す。図で10a及び10bは被成形品を
クランプして樹脂成形する上型及び下型であるが、従来
の樹脂モールド装置ではポット12から圧送された樹脂
がじかに上型10a及び下型10bの樹脂成形面に接触
するから、モールド金型は繰り返し操作に耐え得るよう
所定の耐摩耗性、耐久性を有する必要があり鋼材を用い
て製作される。
置の従来例を示す。図で10a及び10bは被成形品を
クランプして樹脂成形する上型及び下型であるが、従来
の樹脂モールド装置ではポット12から圧送された樹脂
がじかに上型10a及び下型10bの樹脂成形面に接触
するから、モールド金型は繰り返し操作に耐え得るよう
所定の耐摩耗性、耐久性を有する必要があり鋼材を用い
て製作される。
【0003】また、従来のリードフレームは図5に示す
ように隣接するアウターリード5をダムバー6で連結
し、ダムバー6部分をクランプすることによってモール
ド樹脂が流出しないようにしている。ところで、プレス
抜き成形で製造したリードフレームではパンチの抜き方
向にばりが生じたりリードの上面にだれが生じたりする
から、従来のモールド装置では型締力1トン/cm2 とい
った強い力でクランプしてばり等を押しつぶして完全に
クランプできるようにしている。
ように隣接するアウターリード5をダムバー6で連結
し、ダムバー6部分をクランプすることによってモール
ド樹脂が流出しないようにしている。ところで、プレス
抜き成形で製造したリードフレームではパンチの抜き方
向にばりが生じたりリードの上面にだれが生じたりする
から、従来のモールド装置では型締力1トン/cm2 とい
った強い力でクランプしてばり等を押しつぶして完全に
クランプできるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにクランプ時にリードフレームのばりやだれを押し
つぶして完全にリードフレームをクランプできるように
するには非常に大きなプレス力が必要でありプレスの構
造や金型構造を堅牢に製作しなければならないとう問題
や、大きなプレス力でリードフレームをクランプするか
らモールド金型が摩耗しやすいといった問題点があっ
た。本発明はこれら問題点を解消すべくなされたもので
あり、その目的とするところは、樹脂モールドの際のク
ランプ力を過度に大きく設定せずに樹脂モールドするこ
とができ、これによってプレス機構の製作を容易にする
ことができ、また、リードフレームを容易に樹脂モール
ドすることができる樹脂モールド装置およびダムバーレ
スのリードフレームの樹脂モールド等を可能にする樹脂
モールド方法を提供するにある。
ようにクランプ時にリードフレームのばりやだれを押し
つぶして完全にリードフレームをクランプできるように
するには非常に大きなプレス力が必要でありプレスの構
造や金型構造を堅牢に製作しなければならないとう問題
や、大きなプレス力でリードフレームをクランプするか
らモールド金型が摩耗しやすいといった問題点があっ
た。本発明はこれら問題点を解消すべくなされたもので
あり、その目的とするところは、樹脂モールドの際のク
ランプ力を過度に大きく設定せずに樹脂モールドするこ
とができ、これによってプレス機構の製作を容易にする
ことができ、また、リードフレームを容易に樹脂モール
ドすることができる樹脂モールド装置およびダムバーレ
スのリードフレームの樹脂モールド等を可能にする樹脂
モールド方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、モールド金型の
樹脂成形部を含む金型面をモールド金型およびモールド
樹脂と容易に剥離できるリリースフィルムで被覆して樹
脂モールドする樹脂モールド装置において、前記モール
ド金型の上型および下型の当接面の一方にクランプ時に
上型および下型の他方の当接面に当接して、クランプ時
における上型と下型のクランプ面の面間隔を調節する突
き当てブロックを設置したことを特徴とする。また、前
記突き当てブロックが、リードフレーム製造時に形成さ
れたばり、だれ等の変形あるいはリードフレームの板厚
のばらつきを吸収可能に樹脂モールドの際におけるリリ
ースフィルムの圧縮量を調節するものであることを特徴
とする。これによって、過度に大きなプレス力を加える
ことなく的確な樹脂モールドが可能になる。また、前記
突き当てブロックが、ダムバーレスのリードフレームを
樹脂モールド可能に、前記リードフレームを上下面から
挟圧する前記リリースフィルムの圧縮量を調節するもの
であることを特徴とする。これによってダムバーレスの
リードフレームの樹脂モールドが容易にかつ確実に行う
ことができ、後工程のダムバーカットの工程を不要にし
て半導体装置の製造を容易にする。また、樹脂モールド
方法において、モールド金型の樹脂成形部を含む金型面
をモールド金型およびモールド樹脂と容易に剥離できる
リリースフィルムで被覆し、ダムバーレスのリードフレ
ームをモールド金型上にセットし、モールド金型で前記
リードフレームを挟圧する際に、前記モールド金型の上
型および下型の当接面の一方に設けた突き当てブロック
を他方の当接面に当接して、上型と下型のクランプ面の
面間隔を調節することにより、前記リリースフィルムを
圧縮しリード間にリリースフィルムを進入させてリード
間を閉止させることによりダムバーレスのリードフレー
ムを樹脂モールドすることを特徴とする。また、モール
ド金型の樹脂成形部を含む金型面をモールド金型および
モールド樹脂と容易に剥離できるリリースフィルムで被
覆し、リードフレームをモールド金型上にセットし、モ
ールド金型で前記リードフレームを型締めする際に最終
の型締め位置よりも若干手前位置で前記リリースフィル
ムで前記リードフレームがクランプされた状態で型締め
を停止してキャビティに樹脂を注入した後、前記モール
ド樹脂が硬化中に前記モールド金型を最終の型締め位置
まで型締めして樹脂モールドすることを特徴とする。こ
れによって樹脂硬化の際の樹脂シュリンクによるパッケ
ージ部分の反り等を防止して樹脂モールド部の成形性を
向上させることができる。
するため次の構成を備える。すなわち、モールド金型の
樹脂成形部を含む金型面をモールド金型およびモールド
樹脂と容易に剥離できるリリースフィルムで被覆して樹
脂モールドする樹脂モールド装置において、前記モール
ド金型の上型および下型の当接面の一方にクランプ時に
上型および下型の他方の当接面に当接して、クランプ時
における上型と下型のクランプ面の面間隔を調節する突
き当てブロックを設置したことを特徴とする。また、前
記突き当てブロックが、リードフレーム製造時に形成さ
れたばり、だれ等の変形あるいはリードフレームの板厚
のばらつきを吸収可能に樹脂モールドの際におけるリリ
ースフィルムの圧縮量を調節するものであることを特徴
とする。これによって、過度に大きなプレス力を加える
ことなく的確な樹脂モールドが可能になる。また、前記
突き当てブロックが、ダムバーレスのリードフレームを
樹脂モールド可能に、前記リードフレームを上下面から
挟圧する前記リリースフィルムの圧縮量を調節するもの
であることを特徴とする。これによってダムバーレスの
リードフレームの樹脂モールドが容易にかつ確実に行う
ことができ、後工程のダムバーカットの工程を不要にし
て半導体装置の製造を容易にする。また、樹脂モールド
方法において、モールド金型の樹脂成形部を含む金型面
をモールド金型およびモールド樹脂と容易に剥離できる
リリースフィルムで被覆し、ダムバーレスのリードフレ
ームをモールド金型上にセットし、モールド金型で前記
リードフレームを挟圧する際に、前記モールド金型の上
型および下型の当接面の一方に設けた突き当てブロック
を他方の当接面に当接して、上型と下型のクランプ面の
面間隔を調節することにより、前記リリースフィルムを
圧縮しリード間にリリースフィルムを進入させてリード
間を閉止させることによりダムバーレスのリードフレー
ムを樹脂モールドすることを特徴とする。また、モール
ド金型の樹脂成形部を含む金型面をモールド金型および
モールド樹脂と容易に剥離できるリリースフィルムで被
覆し、リードフレームをモールド金型上にセットし、モ
ールド金型で前記リードフレームを型締めする際に最終
の型締め位置よりも若干手前位置で前記リリースフィル
ムで前記リードフレームがクランプされた状態で型締め
を停止してキャビティに樹脂を注入した後、前記モール
ド樹脂が硬化中に前記モールド金型を最終の型締め位置
まで型締めして樹脂モールドすることを特徴とする。こ
れによって樹脂硬化の際の樹脂シュリンクによるパッケ
ージ部分の反り等を防止して樹脂モールド部の成形性を
向上させることができる。
【0006】
【作用】本発明に係る樹脂モールド装置は、被成形品を
上型および下型でクランプする際に、上型および下型の
一方に設けた突き当てブロックが他方の金型に当接する
ことによって上型と下型のクランプ面の面間隔を調節
し、これによって樹脂モールドの際におけるリリースフ
ィルムの圧縮量を調節する。リリースフィルムの圧縮量
を調節することでリードフレームにばり等が生じていて
もモールド金型間に過度のプレス力を作用させずに樹脂
ばり等を生じさせることなく好適な樹脂モールドが可能
であり、リリースフィルムの圧縮量を調節することによ
ってダムバーレスのリードフレームの樹脂モールドを可
能にする。
上型および下型でクランプする際に、上型および下型の
一方に設けた突き当てブロックが他方の金型に当接する
ことによって上型と下型のクランプ面の面間隔を調節
し、これによって樹脂モールドの際におけるリリースフ
ィルムの圧縮量を調節する。リリースフィルムの圧縮量
を調節することでリードフレームにばり等が生じていて
もモールド金型間に過度のプレス力を作用させずに樹脂
ばり等を生じさせることなく好適な樹脂モールドが可能
であり、リリースフィルムの圧縮量を調節することによ
ってダムバーレスのリードフレームの樹脂モールドを可
能にする。
【0007】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて説明する。図1は本発明に係る樹脂モールド装置
の一実施例として半導体樹脂封止用トランスファモール
ド装置の構成例を示す断面図である。同図で中心線から
左半部に被成形品であるリードフレーム20をクランプ
した状態、右半部にキャビティ21内に樹脂を充填した
状態を示す。上型10a及び下型10bにはキャビティ
凹部を設けるが、本実施例では上型10a及び下型10
bのベース部に鋼材を使用し、樹脂成形部であるキャビ
ティ凹部を構成するキャビティ底部ピース22a、22
bを鋼材とは異なる素材、たとえば銅あるいはアルミニ
ウムといった熱伝導率の良い材料を用いて製作する。
づいて説明する。図1は本発明に係る樹脂モールド装置
の一実施例として半導体樹脂封止用トランスファモール
ド装置の構成例を示す断面図である。同図で中心線から
左半部に被成形品であるリードフレーム20をクランプ
した状態、右半部にキャビティ21内に樹脂を充填した
状態を示す。上型10a及び下型10bにはキャビティ
凹部を設けるが、本実施例では上型10a及び下型10
bのベース部に鋼材を使用し、樹脂成形部であるキャビ
ティ凹部を構成するキャビティ底部ピース22a、22
bを鋼材とは異なる素材、たとえば銅あるいはアルミニ
ウムといった熱伝導率の良い材料を用いて製作する。
【0008】上型10aと下型10bにはリードフレー
ム20の樹脂モールド位置に合わせてキャビティ凹部を
複数設けるが、前記キャビティ底部ピース22a、22
bはこれらキャビティ凹部の各々に対応して設置する。
図2は下型10bに設けるキャビティ凹部の平面配置を
示し、各々のキャビティ凹部に対応してキャビティ底部
ピース22bを配置した様子を示す。キャビティ底部ピ
ース22a、22bはブロック状に形成した部材であ
り、上型10aと下型10bのベース部にキャビティ底
部ピース22a、22bを装着する装着孔を貫設し、こ
れら装着孔内にキャビティ底部ピース22a、22bを
挿入して支持プレート24a、24bに固定する。
ム20の樹脂モールド位置に合わせてキャビティ凹部を
複数設けるが、前記キャビティ底部ピース22a、22
bはこれらキャビティ凹部の各々に対応して設置する。
図2は下型10bに設けるキャビティ凹部の平面配置を
示し、各々のキャビティ凹部に対応してキャビティ底部
ピース22bを配置した様子を示す。キャビティ底部ピ
ース22a、22bはブロック状に形成した部材であ
り、上型10aと下型10bのベース部にキャビティ底
部ピース22a、22bを装着する装着孔を貫設し、こ
れら装着孔内にキャビティ底部ピース22a、22bを
挿入して支持プレート24a、24bに固定する。
【0009】実施例ではキャビティ底部ピース22aの
他にポット12に対向する上型10a部分にも上型10
aのベース部とは別部材のカルピース26を設置した。
カルピース26もその上部で支持プレート24aに固定
する。カルピース26の素材としてはたとえば、上記の
キャビティ底部ピース22a、22bと同様に銅あるい
はアルミニウムといった熱伝導性の良いものを使用する
ことができる。
他にポット12に対向する上型10a部分にも上型10
aのベース部とは別部材のカルピース26を設置した。
カルピース26もその上部で支持プレート24aに固定
する。カルピース26の素材としてはたとえば、上記の
キャビティ底部ピース22a、22bと同様に銅あるい
はアルミニウムといった熱伝導性の良いものを使用する
ことができる。
【0010】ところで、本実施例でモールド金型のベー
ス部に銅あるいはアルミニウムといった通常のモールド
金型では使用できない素材を用いて製作した部材を組み
込み可能としたのは、本実施例の樹脂モールド装置がリ
リースフィルムを用いる樹脂モールド方法を採用してい
ることによる。リリースフィルムを用いる樹脂モールド
方法とは樹脂を充填する際にモールド金型で樹脂が接触
する部分をリリースフィルムであらかじめ被覆すること
によって樹脂がモールド金型にじかに接触しないように
して樹脂モールドする方法である。
ス部に銅あるいはアルミニウムといった通常のモールド
金型では使用できない素材を用いて製作した部材を組み
込み可能としたのは、本実施例の樹脂モールド装置がリ
リースフィルムを用いる樹脂モールド方法を採用してい
ることによる。リリースフィルムを用いる樹脂モールド
方法とは樹脂を充填する際にモールド金型で樹脂が接触
する部分をリリースフィルムであらかじめ被覆すること
によって樹脂がモールド金型にじかに接触しないように
して樹脂モールドする方法である。
【0011】リリースフィルムを用いる樹脂モールド方
法による場合は、型開きした状態でリリースフィルムを
モールド金型の金型面上まで送入し、樹脂成形部をリリ
ースフィルムで覆った後、被成形品をモールド金型上に
セットし、上型と下型とで被成形品をクランプし、キャ
ビティ内に樹脂を充填して樹脂成形する。樹脂成形後は
リリースフィルムごと製品を搬出する。なお、リリース
フィルムは金型に接して樹脂成形するから所定の耐熱性
が必要であり、モールド金型及び樹脂と簡単に剥離でき
る性質のものが使用される。リリースフィルムの素材と
してはFEPシートフィルム、PETシートフィルム、
フッ素樹脂含浸ガラスクロス、ポリ塩化ビニリデン等が
使用できる。
法による場合は、型開きした状態でリリースフィルムを
モールド金型の金型面上まで送入し、樹脂成形部をリリ
ースフィルムで覆った後、被成形品をモールド金型上に
セットし、上型と下型とで被成形品をクランプし、キャ
ビティ内に樹脂を充填して樹脂成形する。樹脂成形後は
リリースフィルムごと製品を搬出する。なお、リリース
フィルムは金型に接して樹脂成形するから所定の耐熱性
が必要であり、モールド金型及び樹脂と簡単に剥離でき
る性質のものが使用される。リリースフィルムの素材と
してはFEPシートフィルム、PETシートフィルム、
フッ素樹脂含浸ガラスクロス、ポリ塩化ビニリデン等が
使用できる。
【0012】図1の左半部ではキャビティ21の内面が
リリースフィルム30によって被覆され、被成形品のリ
ードフレーム20が上型10aと下型10bでクランプ
された状態を示す。ここで、本実施例では上型10aと
下型10bでリードフレーム20をクランプした際の上
型10aと下型10bのクランプ面間隔を適当に設定す
るため、上型10aと下型10bの当接面の一方に突き
当てブロック28を脱着可能に固定し、突き当てブロッ
ク28によってクランプ面間隔を調節している。
リリースフィルム30によって被覆され、被成形品のリ
ードフレーム20が上型10aと下型10bでクランプ
された状態を示す。ここで、本実施例では上型10aと
下型10bでリードフレーム20をクランプした際の上
型10aと下型10bのクランプ面間隔を適当に設定す
るため、上型10aと下型10bの当接面の一方に突き
当てブロック28を脱着可能に固定し、突き当てブロッ
ク28によってクランプ面間隔を調節している。
【0013】この突き当てブロック28はモールド金型
のキャビティ凹部およびクランプ面をリリースフィルム
30で被覆した状態でリードフレーム20をクランプし
た際に、リリースフィルム30が柔軟性を有しているこ
とからリリースフィルム30を過度に挟圧しないように
すること、およびリードフレーム20をクランプした際
のリリースフィルム30の圧縮量を調節してリリースフ
ィルム30を用いた樹脂モールドが的確にできるように
することを目的としている。
のキャビティ凹部およびクランプ面をリリースフィルム
30で被覆した状態でリードフレーム20をクランプし
た際に、リリースフィルム30が柔軟性を有しているこ
とからリリースフィルム30を過度に挟圧しないように
すること、およびリードフレーム20をクランプした際
のリリースフィルム30の圧縮量を調節してリリースフ
ィルム30を用いた樹脂モールドが的確にできるように
することを目的としている。
【0014】リリースフィルム30を用いる樹脂モール
ド方法では、あらかじめ樹脂成形部にリリースフィルム
をセットするが、本実施例では以下のような方法によっ
てリリースフィルム30をセットする。すなわち、図2
に示すように、まず、上型10a及び下型10bに設け
る樹脂成形部の配置位置に合わせて帯状のリリースフィ
ルム30を金型面上に送入し、クランプ面でリリースフ
ィルム30を吸着支持する。金型のクランプ面にはリリ
ースフィルム30をエア吸着するための吸着孔32が開
口し、この吸着孔32からエア吸引することによってク
ランプ面にリリースフィルム30が吸着支持される。吸
着孔32はキャビティ凹部の周縁部を囲むように配置さ
れ、リリースフィルム30を確実に金型面に吸着可能と
している。
ド方法では、あらかじめ樹脂成形部にリリースフィルム
をセットするが、本実施例では以下のような方法によっ
てリリースフィルム30をセットする。すなわち、図2
に示すように、まず、上型10a及び下型10bに設け
る樹脂成形部の配置位置に合わせて帯状のリリースフィ
ルム30を金型面上に送入し、クランプ面でリリースフ
ィルム30を吸着支持する。金型のクランプ面にはリリ
ースフィルム30をエア吸着するための吸着孔32が開
口し、この吸着孔32からエア吸引することによってク
ランプ面にリリースフィルム30が吸着支持される。吸
着孔32はキャビティ凹部の周縁部を囲むように配置さ
れ、リリースフィルム30を確実に金型面に吸着可能と
している。
【0015】上記吸着孔32は図1に示すように、上型
10a、下型10bの各々を貫通し支持プレート24
a、24b内に設けたエア流路34に連通する。エア流
路34は外部のエア機構に連絡し、エア吸引によってリ
リースフィルム30を吸着支持する。次いで、リリース
フィルム30を樹脂成形部に沿って吸着するが、実施例
では上型10aおよび下型10bの各々に設けた装着孔
内にキャビティ底部ピース22a、22bを装着して取
り付ける際に、キャビティ底部ピース22a、22bの
外側面と装着孔の内面との間に若干隙間を設け、この隙
間部分をキャビティ吸着孔36としてリリースフィルム
30を吸着する。
10a、下型10bの各々を貫通し支持プレート24
a、24b内に設けたエア流路34に連通する。エア流
路34は外部のエア機構に連絡し、エア吸引によってリ
リースフィルム30を吸着支持する。次いで、リリース
フィルム30を樹脂成形部に沿って吸着するが、実施例
では上型10aおよび下型10bの各々に設けた装着孔
内にキャビティ底部ピース22a、22bを装着して取
り付ける際に、キャビティ底部ピース22a、22bの
外側面と装着孔の内面との間に若干隙間を設け、この隙
間部分をキャビティ吸着孔36としてリリースフィルム
30を吸着する。
【0016】図1に示すようにキャビティ吸着孔36は
支持プレート24a、24b内に設けたエア流路38に
連通させ、エア流路38を金型外のエア機構に連絡す
る。なお、本実施例のように上型10aと下型10bの
ベース部とは別部材でキャビティ底部ピース22a、2
2bを設置するかわりに、一体構造の金型を用いてキャ
ビティ凹部内でキャビティ吸着孔36を開口させるよう
にすることも可能である。
支持プレート24a、24b内に設けたエア流路38に
連通させ、エア流路38を金型外のエア機構に連絡す
る。なお、本実施例のように上型10aと下型10bの
ベース部とは別部材でキャビティ底部ピース22a、2
2bを設置するかわりに、一体構造の金型を用いてキャ
ビティ凹部内でキャビティ吸着孔36を開口させるよう
にすることも可能である。
【0017】前述したように、吸着孔32からのエア吸
引によってリリースフィルム30を金型のクランプ面に
吸着支持した後、キャビティ吸着孔36からリリースフ
ィルム30を吸引すると、リリースフィルム30の側縁
部分はクランプ面に吸着支持されたまま、キャビティ凹
部を覆っていた部分がキャビティ凹部の内面に貼り付く
ようにして吸着される。なお、リリースフィルム30は
このようにキャビティ吸着孔36によるエア吸引により
若干伸びてキャビティ凹部の形状にならって吸着支持さ
れる柔軟性を有する素材を用いる必要がある。
引によってリリースフィルム30を金型のクランプ面に
吸着支持した後、キャビティ吸着孔36からリリースフ
ィルム30を吸引すると、リリースフィルム30の側縁
部分はクランプ面に吸着支持されたまま、キャビティ凹
部を覆っていた部分がキャビティ凹部の内面に貼り付く
ようにして吸着される。なお、リリースフィルム30は
このようにキャビティ吸着孔36によるエア吸引により
若干伸びてキャビティ凹部の形状にならって吸着支持さ
れる柔軟性を有する素材を用いる必要がある。
【0018】こうして、リリースフィルム30をモール
ド金型の樹脂成形部に吸着支持した後、リードフレーム
20を金型面上にセットし、上型10aと下型10bで
リードフレーム20をクランプする。図1の左半部はリ
ードフレーム20を上型10a、下型10bでクランプ
した状態を示すが、本実施例の場合は、上型10aと下
型10bのクランプ面を当接させる際に上型10aの当
接面に設けた突き当てブロック28と下型10bのクラ
ンプ面が当接することによって上型10aと下型10b
の突き当て位置が規制され、これによってリリースフィ
ルム30を過度に押圧することを防止する。
ド金型の樹脂成形部に吸着支持した後、リードフレーム
20を金型面上にセットし、上型10aと下型10bで
リードフレーム20をクランプする。図1の左半部はリ
ードフレーム20を上型10a、下型10bでクランプ
した状態を示すが、本実施例の場合は、上型10aと下
型10bのクランプ面を当接させる際に上型10aの当
接面に設けた突き当てブロック28と下型10bのクラ
ンプ面が当接することによって上型10aと下型10b
の突き当て位置が規制され、これによってリリースフィ
ルム30を過度に押圧することを防止する。
【0019】上記突き当てブロック28は上記のように
上型10aと下型10bとでリードフレーム20をクラ
ンプする際の突き当て位置を規制することによって適度
なクランプ力を作用させて樹脂モールドすることを可能
にする。これにより、リードフレーム20はリリースフ
ィルム30を介して好適にクランプされ、リードフレー
ム20に前述したようなばりやだれが生じていてもリリ
ースフィルム30によってこれらを吸収することがで
き、従来のような大きなプレス力を作用させずに確実な
クランプが可能になって好適な樹脂モールドが可能にな
る。
上型10aと下型10bとでリードフレーム20をクラ
ンプする際の突き当て位置を規制することによって適度
なクランプ力を作用させて樹脂モールドすることを可能
にする。これにより、リードフレーム20はリリースフ
ィルム30を介して好適にクランプされ、リードフレー
ム20に前述したようなばりやだれが生じていてもリリ
ースフィルム30によってこれらを吸収することがで
き、従来のような大きなプレス力を作用させずに確実な
クランプが可能になって好適な樹脂モールドが可能にな
る。
【0020】このようなリードフレーム20のばりやだ
れを吸収するようにするには上型10aのリリースフィ
ルム30と下型10bのリリースフィルム30の合計厚
の25%程度リリースフィルム30を圧縮するようにす
ればよい。これによってリードフレーム20の表面に樹
脂の薄ばりが生じさせずに樹脂モールドすることができ
る。この場合、プレス機構によるクランプ圧は従来の1
/5〜1/4程度に低減させることができる。
れを吸収するようにするには上型10aのリリースフィ
ルム30と下型10bのリリースフィルム30の合計厚
の25%程度リリースフィルム30を圧縮するようにす
ればよい。これによってリードフレーム20の表面に樹
脂の薄ばりが生じさせずに樹脂モールドすることができ
る。この場合、プレス機構によるクランプ圧は従来の1
/5〜1/4程度に低減させることができる。
【0021】なお、リリースフィルム30を使用して樹
脂モールドすることから、被成形品の厚さに若干のばら
つきがある場合でも、これらのばらつきを吸収して好適
な樹脂モールドを行うことが可能になる。このようにリ
ードフレーム20をクランプする際に変形可能なリリー
スフィルム30を中間に介在させる方法は、クランプ時
における金型の制御方法で見た場合、金型のクランプ力
を制御するとともにクランプ時における上型10aと下
型10bのクランプ面の面間隔をより精度よく制御する
ことが必要になり、また一方クランプ面間隔を適当に制
御することによってダムバーレスのリードフレームを樹
脂モールドするといった樹脂モールド方法が可能にな
る。
脂モールドすることから、被成形品の厚さに若干のばら
つきがある場合でも、これらのばらつきを吸収して好適
な樹脂モールドを行うことが可能になる。このようにリ
ードフレーム20をクランプする際に変形可能なリリー
スフィルム30を中間に介在させる方法は、クランプ時
における金型の制御方法で見た場合、金型のクランプ力
を制御するとともにクランプ時における上型10aと下
型10bのクランプ面の面間隔をより精度よく制御する
ことが必要になり、また一方クランプ面間隔を適当に制
御することによってダムバーレスのリードフレームを樹
脂モールドするといった樹脂モールド方法が可能にな
る。
【0022】図3はダムバーレスのリードフレームの製
品例である。ダムバーレスのリードフレームはアウター
リード5を1本ずつ独立させリード間をつなぐダムバー
をなくしたものである。本実施例の樹脂モールド装置に
よれば、リードフレーム20を上下面からリリースフィ
ルム30で挟圧して樹脂モールドするから、挟圧時のリ
リースフィルム30の圧縮量を適当に制御することによ
ってモールド樹脂をキャビティから流出させずに樹脂モ
ールドすることが可能になる。
品例である。ダムバーレスのリードフレームはアウター
リード5を1本ずつ独立させリード間をつなぐダムバー
をなくしたものである。本実施例の樹脂モールド装置に
よれば、リードフレーム20を上下面からリリースフィ
ルム30で挟圧して樹脂モールドするから、挟圧時のリ
リースフィルム30の圧縮量を適当に制御することによ
ってモールド樹脂をキャビティから流出させずに樹脂モ
ールドすることが可能になる。
【0023】ダムバーレスのリードフレームを樹脂モー
ルドする場合は上型10aと下型10bのリリースフィ
ルム30の圧縮量を各々リードフレーム20の厚さの5
0%程度とすることによって可能になる。この場合、リ
リースフィルム30のリードフレーム20との接触面は
ほとんど塑性変形となり、リードフレーム20の上下面
からリリースフィルム30がリード間に進入して閉止す
ることによりリリースフィルム30がダムバーと同様に
作用して樹脂漏れを防止して樹脂モールドすることがで
きる。たとえば、厚さ100μmのリリースフィルム3
0を用いて板厚0.15mmのリードフレームをダムバ
ーレスで樹脂モールドする場合は、リリースフィルム3
0の圧縮率は各リリースフィルム30の37.5%とな
る。なお、実際にはリードフレーム20の板厚、リード
間隔によってリリースフィルム30の圧縮量は変わって
くる。
ルドする場合は上型10aと下型10bのリリースフィ
ルム30の圧縮量を各々リードフレーム20の厚さの5
0%程度とすることによって可能になる。この場合、リ
リースフィルム30のリードフレーム20との接触面は
ほとんど塑性変形となり、リードフレーム20の上下面
からリリースフィルム30がリード間に進入して閉止す
ることによりリリースフィルム30がダムバーと同様に
作用して樹脂漏れを防止して樹脂モールドすることがで
きる。たとえば、厚さ100μmのリリースフィルム3
0を用いて板厚0.15mmのリードフレームをダムバ
ーレスで樹脂モールドする場合は、リリースフィルム3
0の圧縮率は各リリースフィルム30の37.5%とな
る。なお、実際にはリードフレーム20の板厚、リード
間隔によってリリースフィルム30の圧縮量は変わって
くる。
【0024】前記突き当てブロック28はクランプ時に
おけるクランプ面の面間隔を調節して樹脂モールド時に
おけるリリースフィルム30の圧縮量を容易に調節する
ことを可能にする。突き当てブロック28を脱着可能に
することで、適宜交換セットして調節することも可能で
ある。図2で28aは下型10bで突き当てブロック2
8が当接する部位を示す。なお、突き当てブロック28
は実施例とは逆に下型10bに設けることも可能であ
る。
おけるクランプ面の面間隔を調節して樹脂モールド時に
おけるリリースフィルム30の圧縮量を容易に調節する
ことを可能にする。突き当てブロック28を脱着可能に
することで、適宜交換セットして調節することも可能で
ある。図2で28aは下型10bで突き当てブロック2
8が当接する部位を示す。なお、突き当てブロック28
は実施例とは逆に下型10bに設けることも可能であ
る。
【0025】上記実施例はリリースフィルムを用いる樹
脂モールド方法をダムバーレスのリードフレームを被成
形品とした場合に適用した例であるが、モールド樹脂が
硬化する際のシュリンクを防止する樹脂モールド方法に
も好適に適用できる。すなわち、リードフレームを被成
形品としてモールド金型で型締めして樹脂モールドする
際に、通常の型締め位置よりも0.02mm程度手前で
いったん型締めを停止してキャビティに樹脂を注入した
後、樹脂硬化中に再度最終の型締め位置まで型締めする
ことによって樹脂硬化の際の樹脂シュリンクを再圧縮に
よって補充し、樹脂モールド部の反り等を防止する。
脂モールド方法をダムバーレスのリードフレームを被成
形品とした場合に適用した例であるが、モールド樹脂が
硬化する際のシュリンクを防止する樹脂モールド方法に
も好適に適用できる。すなわち、リードフレームを被成
形品としてモールド金型で型締めして樹脂モールドする
際に、通常の型締め位置よりも0.02mm程度手前で
いったん型締めを停止してキャビティに樹脂を注入した
後、樹脂硬化中に再度最終の型締め位置まで型締めする
ことによって樹脂硬化の際の樹脂シュリンクを再圧縮に
よって補充し、樹脂モールド部の反り等を防止する。
【0026】この場合、リリースフィルム30としては
100μm程度のやや厚いフィルムを使用し、はじめの
型締め状態でも十分な型締め力が得られるようにすると
ともにリリースフィルム30の圧縮性を利用して型締め
操作を可能にする。最終の型締めではモールド樹脂に型
締め力を及ぼして樹脂成形することによりモールド樹脂
の成形性を向上させることができる。型締め操作ではサ
ーボモータ等による型締め機構を用いるのがよい。な
お、この樹脂モールド方法はリードフレームはダムバー
を有する製品、ダムバーレスの製品の両方に適用するこ
とができる。
100μm程度のやや厚いフィルムを使用し、はじめの
型締め状態でも十分な型締め力が得られるようにすると
ともにリリースフィルム30の圧縮性を利用して型締め
操作を可能にする。最終の型締めではモールド樹脂に型
締め力を及ぼして樹脂成形することによりモールド樹脂
の成形性を向上させることができる。型締め操作ではサ
ーボモータ等による型締め機構を用いるのがよい。な
お、この樹脂モールド方法はリードフレームはダムバー
を有する製品、ダムバーレスの製品の両方に適用するこ
とができる。
【0027】上記各実施例の樹脂モールド装置はリリー
スフィルム30の圧縮量を制御することによって、的確
な樹脂モールドを可能にするが、同時にリリースフィル
ム30を用いることによってモールド金型にじかに樹脂
を接触させることなく樹脂成形することを可能とし、ポ
ット12から圧送される樹脂がカルピース26やポット
12とキャビティ21とを連絡する樹脂路の部分でも金
型に接触せずに樹脂モールドできるようにしている。
スフィルム30の圧縮量を制御することによって、的確
な樹脂モールドを可能にするが、同時にリリースフィル
ム30を用いることによってモールド金型にじかに樹脂
を接触させることなく樹脂成形することを可能とし、ポ
ット12から圧送される樹脂がカルピース26やポット
12とキャビティ21とを連絡する樹脂路の部分でも金
型に接触せずに樹脂モールドできるようにしている。
【0028】すなわち、実施例の装置では従来のように
ポット12に単に樹脂タブレットを投入する方法とは異
なり、上記リリースフィルム30と同様な耐熱性を有す
るフィルムで樹脂40を密封したラッピング樹脂42を
用いて樹脂モールドする。樹脂40はエポキシ系または
フェノール系の熱硬化性樹脂で、押し出し成形して粉砕
する前に密封した樹脂が好適に用いられる。ラッピング
樹脂42は樹脂40を収納するポケット部を有する下側
のラッピングフィルムと、下側のラッピングフィルムと
貼り合わせて樹脂40を密封する上側のラッピングフィ
ルムによって形成される。
ポット12に単に樹脂タブレットを投入する方法とは異
なり、上記リリースフィルム30と同様な耐熱性を有す
るフィルムで樹脂40を密封したラッピング樹脂42を
用いて樹脂モールドする。樹脂40はエポキシ系または
フェノール系の熱硬化性樹脂で、押し出し成形して粉砕
する前に密封した樹脂が好適に用いられる。ラッピング
樹脂42は樹脂40を収納するポケット部を有する下側
のラッピングフィルムと、下側のラッピングフィルムと
貼り合わせて樹脂40を密封する上側のラッピングフィ
ルムによって形成される。
【0029】図2はリードフレーム20の平面配置とと
もにポット12とラッピング樹脂42の平面配置も示
す。図のように実施例の樹脂モールド装置では対向して
配置するリードフレーム20の中間にポット12を平面
形状で細長のポット状に形成して配置し、ポット12か
ら各キャビティへ樹脂を圧送する樹脂路及びゲート10
cを分岐させる。ラッピング樹脂42内に収納する樹脂
40はポット12の形状に合わせて細長いスティック状
に形成する。断面は矩形であり、特には平板状のものが
望ましい。プランジャはポット12の形状に合わせて端
面形状を細長形状とし、プランジャで樹脂40を圧送す
ることによって各ゲート10cからキャビティ内に樹脂
が充填される。
もにポット12とラッピング樹脂42の平面配置も示
す。図のように実施例の樹脂モールド装置では対向して
配置するリードフレーム20の中間にポット12を平面
形状で細長のポット状に形成して配置し、ポット12か
ら各キャビティへ樹脂を圧送する樹脂路及びゲート10
cを分岐させる。ラッピング樹脂42内に収納する樹脂
40はポット12の形状に合わせて細長いスティック状
に形成する。断面は矩形であり、特には平板状のものが
望ましい。プランジャはポット12の形状に合わせて端
面形状を細長形状とし、プランジャで樹脂40を圧送す
ることによって各ゲート10cからキャビティ内に樹脂
が充填される。
【0030】ラッピング樹脂42は上述したようにラッ
ピングフィルムで樹脂40を密封しているが、ポット1
2からキャビティへ樹脂を圧送する樹脂路部分で金型面
およびリードフレーム面に樹脂が付着しないようラッピ
ングフィルムの側縁をゲート10cのパッケージ端部ま
で延出させる。図2で48がラッピングフィルムの延出
部分である。ラッピングフィルムの延出部分48は少な
くとも上型10a、下型10bの金型面に吸着支持され
たリリースフィルム30の側縁に重なる位置まで延出さ
せる。
ピングフィルムで樹脂40を密封しているが、ポット1
2からキャビティへ樹脂を圧送する樹脂路部分で金型面
およびリードフレーム面に樹脂が付着しないようラッピ
ングフィルムの側縁をゲート10cのパッケージ端部ま
で延出させる。図2で48がラッピングフィルムの延出
部分である。ラッピングフィルムの延出部分48は少な
くとも上型10a、下型10bの金型面に吸着支持され
たリリースフィルム30の側縁に重なる位置まで延出さ
せる。
【0031】上記の下側のラッピングフィルムと上側の
ラッピングフィルムは重ね合わせ部分を熱圧着等で接合
して密封シールするが、ポット12から樹脂40を圧送
する際の樹脂圧によってフィルムが剥離されるように形
成されており、ポット12とキャビティ21とを連絡す
る樹脂路部分では下側のラッピングフィルムと上側のラ
ッピングフィルムを押し広げるようにして樹脂が圧送さ
れる。溶融樹脂は下側のラッピングフィルムと上側のラ
ッピングフィルムの間からキャビティ21内に注入され
るから、被成形品のリードフレーム20と上型10a、
下型10bに吸着したリリースフィルム30の位置関係
は、リードフレーム20とリリースフィルム30とで挟
まれた中間にラッピングフィルムが位置するようにしな
ければならない。実施例では下型10bにゲート10c
を配置しているから、リードフレーム20の下にラッピ
ングフィルムが位置するようにしている。
ラッピングフィルムは重ね合わせ部分を熱圧着等で接合
して密封シールするが、ポット12から樹脂40を圧送
する際の樹脂圧によってフィルムが剥離されるように形
成されており、ポット12とキャビティ21とを連絡す
る樹脂路部分では下側のラッピングフィルムと上側のラ
ッピングフィルムを押し広げるようにして樹脂が圧送さ
れる。溶融樹脂は下側のラッピングフィルムと上側のラ
ッピングフィルムの間からキャビティ21内に注入され
るから、被成形品のリードフレーム20と上型10a、
下型10bに吸着したリリースフィルム30の位置関係
は、リードフレーム20とリリースフィルム30とで挟
まれた中間にラッピングフィルムが位置するようにしな
ければならない。実施例では下型10bにゲート10c
を配置しているから、リードフレーム20の下にラッピ
ングフィルムが位置するようにしている。
【0032】図1の右半部にゲート10cからキャビテ
ィ21内に樹脂を充填した様子を示す。ポット12から
圧送された樹脂はゲート10c部分で下側のラッピング
フィルムと上側のラッピングフィルムを押し広げ、キャ
ビティ21内に充填される。また、ポット12から圧送
される樹脂はカルピース26部分でも上側のラッピング
フィルムによって金型に接触することが防止される。な
お、ポット12内においても樹脂40はラッピングフィ
ルムによって密封されたままの状態でプランジャ13で
押し出されるから、ポット12の内壁やプランジャ13
に樹脂40を付着させずに樹脂を圧送することができ
る。
ィ21内に樹脂を充填した様子を示す。ポット12から
圧送された樹脂はゲート10c部分で下側のラッピング
フィルムと上側のラッピングフィルムを押し広げ、キャ
ビティ21内に充填される。また、ポット12から圧送
される樹脂はカルピース26部分でも上側のラッピング
フィルムによって金型に接触することが防止される。な
お、ポット12内においても樹脂40はラッピングフィ
ルムによって密封されたままの状態でプランジャ13で
押し出されるから、ポット12の内壁やプランジャ13
に樹脂40を付着させずに樹脂を圧送することができ
る。
【0033】以上のように、上記実施例の樹脂モールド
装置による場合はモールド金型の樹脂成形部をリリース
フィルム30で覆うとともにラッピング樹脂42を用い
ることによってモールド金型のどの部位とも樹脂を接触
させることなく樹脂モールドすることが可能になる。ま
た、リードフレームも上側のラッピングフィルムがゲー
ト10cのパッケージ端部まで延出されているため、樹
脂に接触させることなく樹脂モールドすることができ
る。樹脂モールド後は、リリースフィルム30ごと製品
を離型してモールド金型の外に取り出しするから、1回
の樹脂モールド操作ごとに上型10aと下型10bにリ
リースフィルム30を吸着支持して樹脂モールドを行
う。
装置による場合はモールド金型の樹脂成形部をリリース
フィルム30で覆うとともにラッピング樹脂42を用い
ることによってモールド金型のどの部位とも樹脂を接触
させることなく樹脂モールドすることが可能になる。ま
た、リードフレームも上側のラッピングフィルムがゲー
ト10cのパッケージ端部まで延出されているため、樹
脂に接触させることなく樹脂モールドすることができ
る。樹脂モールド後は、リリースフィルム30ごと製品
を離型してモールド金型の外に取り出しするから、1回
の樹脂モールド操作ごとに上型10aと下型10bにリ
リースフィルム30を吸着支持して樹脂モールドを行
う。
【0034】なお、実施例ではリリースフィルム30を
金型面に吸着支持するためモールド金型に吸着孔32と
キャビティ吸着孔36を設けたが、吸着孔を設けるかわ
りに多孔質の金属を用いてモールド金型を製作すること
により、樹脂成形部でリリースフィルム30を吸着支持
するように構成することもできる。多孔質の金属をモー
ルド金型に使用できるのはリリースフィルム30を用い
る樹脂モールド方法によっているからである。
金型面に吸着支持するためモールド金型に吸着孔32と
キャビティ吸着孔36を設けたが、吸着孔を設けるかわ
りに多孔質の金属を用いてモールド金型を製作すること
により、樹脂成形部でリリースフィルム30を吸着支持
するように構成することもできる。多孔質の金属をモー
ルド金型に使用できるのはリリースフィルム30を用い
る樹脂モールド方法によっているからである。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る樹脂モールド装置によれ
ば、上述したように、モールド金型に突き当てブロック
を取り付けることによって、樹脂モールドの際のリリー
スフィルムの圧縮量を的確にかつ簡単に調節することが
でき、樹脂ばり等を発生させることなく好適に樹脂モー
ルドすることが可能になる。また、クランプ時における
プレス力を低減させて所要の樹脂モールドをすることが
可能になる。また、本発明に係る樹脂モールド方法によ
れば、リリースフィルムの圧縮量を適当に制御すること
によってダムバーレスのリードフレームの樹脂モールド
を可能にし、また樹脂モールド時の型締めを適当に制御
することによって樹脂モールド部の反り等のない樹脂モ
ールド製品を得ることができる等の著効を奏する。
ば、上述したように、モールド金型に突き当てブロック
を取り付けることによって、樹脂モールドの際のリリー
スフィルムの圧縮量を的確にかつ簡単に調節することが
でき、樹脂ばり等を発生させることなく好適に樹脂モー
ルドすることが可能になる。また、クランプ時における
プレス力を低減させて所要の樹脂モールドをすることが
可能になる。また、本発明に係る樹脂モールド方法によ
れば、リリースフィルムの圧縮量を適当に制御すること
によってダムバーレスのリードフレームの樹脂モールド
を可能にし、また樹脂モールド時の型締めを適当に制御
することによって樹脂モールド部の反り等のない樹脂モ
ールド製品を得ることができる等の著効を奏する。
【図1】本発明に係る樹脂モールド装置の一実施例の構
成を示す断面図である。
成を示す断面図である。
【図2】キャビティ底部ピースおよびリリースフィルム
等の平面配置を示す説明図である。
等の平面配置を示す説明図である。
【図3】ダムバーレスのリードフレームを示す説明図で
ある。
ある。
【図4】従来の樹脂モールド装置の構成を示す断面図で
ある。
ある。
【図5】リードフレームの従来例を示す説明図である。
10a 上型 10b 下型 10c ゲート 12 ポット 20 リードフレーム 22a、22b キャビティ底部ピース 24a、24b 支持プレート 26 カルピース 30 リリースフィルム 32 吸着孔 34、38 エア流路 36 キャビティ吸着孔 40 樹脂 42 ラッピング樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 B29C 33/00 - 33/76 H01L 21/56
Claims (5)
- 【請求項1】 モールド金型の樹脂成形部を含む金型面
をモールド金型およびモールド樹脂と容易に剥離できる
リリースフィルムで被覆して樹脂モールドする樹脂モー
ルド装置において、 前記モールド金型の上型および下型の当接面の一方にク
ランプ時に上型および下型の他方の当接面に当接して、
クランプ時における上型と下型のクランプ面の面間隔を
調節する突き当てブロックを設置したことを特徴とする
樹脂モールド装置。 - 【請求項2】 前記突き当てブロックが、リードフレー
ム製造時に形成されたばり、だれ等の変形あるいはリー
ドフレームの板厚のばらつきを吸収可能に樹脂モールド
の際におけるリリースフィルムの圧縮量を調節するもの
であることを特徴とする請求項1記載の樹脂モールド装
置。 - 【請求項3】 前記突き当てブロックが、ダムバーレス
のリードフレームを樹脂モールド可能に、前記リードフ
レームを上下面から挟圧する前記リリースフィルムの圧
縮量を調節するものであることを特徴とする請求項1記
載の樹脂モールド装置。 - 【請求項4】 モールド金型の樹脂成形部を含む金型面
をモールド金型およびモールド樹脂と容易に剥離できる
リリースフィルムで被覆し、 ダムバーレスのリードフレームをモールド金型上にセッ
トし、 モールド金型で前記リードフレームを挟圧する際に、前
記モールド金型の上型および下型の当接面の一方に設け
た突き当てブロックを他方の当接面に当接して、上型と
下型のクランプ面の面間隔を調節することにより、前記
リリースフィルムを圧縮しリード間にリリースフィルム
を進入させてリード間を閉止させることによりダムバー
レスのリードフレームを樹脂モールドすることを特徴と
する樹脂モールド方法。 - 【請求項5】 モールド金型の樹脂成形部を含む金型面
をモールド金型およびモールド樹脂と容易に剥離できる
リリースフィルムで被覆し、 リードフレームをモールド金型上にセットし、 モールド金型で前記リードフレームを型締めする際に最
終の型締め位置よりも若干手前位置で前記リリースフィ
ルムで前記リードフレームがクランプされた状態で型締
めを停止してキャビティに樹脂を注入した後、 前記モールド樹脂が硬化中に前記モールド金型を最終の
型締め位置まで型締めして樹脂モールドすることを特徴
とする樹脂モールド方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29476294A JP3214790B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 |
DE69501632T DE69501632T2 (de) | 1994-11-21 | 1995-11-17 | Harzformmaschine mit Trennfolie |
EP95308258A EP0730937B1 (en) | 1994-11-21 | 1995-11-17 | A resin molding machine with release film |
CN95121509A CN1061929C (zh) | 1994-11-21 | 1995-11-20 | 使用分离薄膜的树脂模制装置 |
US08/561,021 US5891384A (en) | 1994-11-21 | 1995-11-21 | Method of operating a molding machine with release film |
KR1019950043691A KR100193592B1 (ko) | 1994-11-21 | 1995-11-21 | 릴리스필름을 이용한 수지몰드장치와 수지몰드방법 및 거기에 이용되는 릴리스필름 |
TW084112384A TW291569B (ja) | 1994-11-21 | 1995-11-21 | |
MYPI95003545A MY114403A (en) | 1994-11-21 | 1995-11-21 | A resin molding machine with release film |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29476294A JP3214790B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08156014A JPH08156014A (ja) | 1996-06-18 |
JP3214790B2 true JP3214790B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=17811977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29476294A Expired - Lifetime JP3214790B2 (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-29 | 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3214790B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6048483A (en) * | 1996-07-23 | 2000-04-11 | Apic Yamada Corporation | Resin sealing method for chip-size packages |
JP4637214B2 (ja) * | 2008-07-22 | 2011-02-23 | アピックヤマダ株式会社 | トランスファ成形金型及びこれを用いた樹脂封止方法 |
JP5119221B2 (ja) * | 2009-08-31 | 2013-01-16 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 半導体集積回路装置の製造方法 |
JP7226258B2 (ja) * | 2019-11-12 | 2023-02-21 | 株式会社デンソー | 半導体モジュールの製造方法 |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP29476294A patent/JP3214790B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08156014A (ja) | 1996-06-18 |
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