JP5095728B2 - 抵抗変化型記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、抵抗変化型記憶装置に関する。より詳しくは、同じ極性で電圧レベルの異なる電気パルスの印加により高抵抗化および低抵抗化の両方が可能な抵抗変化型素子を用いた抵抗変化型記憶装置に関する。
不揮発性記憶装置は、携帯電話機やデジタルカメラなどの携帯機器に広く搭載され、急速に利用が拡大している。近年、音声データや画像データが取り扱われる機会が増加し、これまで以上に大容量で、且つ高速に動作する不揮発性記憶装置が強く要望され始めている。また、携帯機器用途の不揮発性記憶装置の分野では、低消費電力への要求もさらに強まっている。
現在の不揮発性記憶装置の主流はフラッシュメモリである。フラッシュメモリは、フローティングゲートに蓄積する電荷を制御してデータの記憶を行う。フラッシュメモリはフローティングゲートに高電界で電荷を蓄積する構造を有するため、小型化に限界があり、さらなる大容量化のために必要な微細化が困難であるという課題が指摘されている。さらにフラッシュメモリでは、書き換えのために必ず所定のブロックを一括消去する必要があり、さらにはプログラミング時間も長い。かかる特性により、フラッシュメモリの書き換えには非常に長い時間を要し、高速化にも限界があった。
これらの問題を解決する次世代の不揮発性記憶装置として、電気抵抗の変化によって情報を記録する抵抗変化型素子を用いたものがある。現在提案されている抵抗変化型素子を利用した不揮発性メモリとしては、MRAM(Magnetic RAM)や、PRAM(Phase-Change RAM)や、ReRAM (Resistive RAM)などが提案されている。
特許文献1は、ペロブスカイト構造の酸化物を用いたReRAM素子の制御方法の一例を開示する。以下、このReRAM素子の制御方法について図を参照しつつ説明する。
図25乃至図27は、特許文献1に開示されたメモリセルの制御方法を示す図である。メモリセル19は、抵抗変化型素子11と、選択トランジスタ12とを備えている。抵抗変化型素子11の一方の端子と選択トランジスタ12の一方の主端子(ドレインまたはソース)とは互いに接続されている。選択トランジスタ12の他方の主端子(ソースまたはドレイン)は、ソース線16によりソース線端子13と接続されている。抵抗変化型素子11の他方の端子はビット線18によりビット線端子15と接続されている。選択トランジスタ12のゲートはワード線17によりワード線端子14と接続されている。データを書き込む場合(“1”を書き込む場合)、消去する場合(“0”を書き込む場合)、および読み出す場合のいずれにおいても、選択されたメモリセルのワード線端子14には高レベルのオン電圧が印加され、選択トランジスタ12が導通状態にされる。
図25は特許文献1のメモリセルにおいて、書き込み動作を行うときの電気パルスの印加状態を示す図である。ソース線16は0Vに設定(接地)され、ビット線18に所定の書き込み電圧振幅の正極性の書き込みパルスが印加され、抵抗変化型素子11に所望のデータが書き込まれる。多値情報が抵抗変化型素子11へ書き込まれる場合は、書き込みパルスの電圧振幅が書き込むデータの値に応じたレベルに設定される。例えば4値データが1つの抵抗変化型素子11に書き込まれる場合には、書き込みデータのそれぞれの値に対応して決定される所定の4つの電圧振幅の内の1つが選択されて書き込み動作が行われる。また、書き込みパルス幅は、素子に応じた適切な幅が選択される。すなわち、所定の抵抗状態へと変化させるためには、その抵抗状態に対応する1つ電圧振幅レベルおよびパルス幅が存在する。
図26は特許文献1のメモリセルにおいて、消去動作を行うときの電気パルスの印加状態を示す図である。ビット線は0Vに設定(接地)され、ソース線に所定の消去電圧振幅の正極性の消去パルスが印加される。消去パルスが印加されることにより、抵抗変化型素子11の電気抵抗は最小の値となる。特許文献1には、複数のビット線が0Vに設定された状態で、特定のソース線に消去パルスが印加されると、その複数のビット線とソース線に接続する複数のメモリセルが同時に一括消去されることが開示されている。
図27は特許文献1のメモリセルにおいて、読み出し動作を行うときの電気パルスの印加状態を示す図である。抵抗変化型素子11に記憶されたデータを読み出す場合は、ソース線16が0Vに設定(接地)され、選択したビット線18へ所定の読み出し電圧が読み出し回路を経由して印加される。読み出し電圧が印加されると、比較判定回路でビット線18のレベルが読み出し用のリファレンスレベルと比較され、記憶データが読み出される。
非特許文献1では、同極性で電圧やパルス幅の異なる電気パルスが印加されることによって高抵抗状態と低抵抗状態との間を遷移するReRAM素子が開示されている。非特許文献1のReRAM素子には、抵抗変化材料にTMO (Transition Metal Oxide)が用いられている。このReRAM素子は、同極性の電気パルスにより高抵抗状態にも低抵抗状態にも変化させることができる。図28は、非特許文献1のReRAM素子の電圧−電流特性を示す図である。図に示すように、高抵抗状態から低抵抗状態へと変化させる“セット”においては、電流制限をしないと高抵抗状態から低抵抗状態へと変化したときにそれまでより多くの電流が流れてしまう。この場合、意図に反して低抵抗状態から高抵抗状態へと抵抗状態が再び変化してしまったり(誤動作)、過電流により素子が破壊されたりする場合がある。よって、所定の第1の電流値で電流制限(Set Current Compliance)をかける必要がある。低抵抗状態から高抵抗状態へと変化させる“リセット”においては、前記第1の電流値以上の大きな第2の電流値で電流が流される。また、低抵抗状態から高抵抗状態へと変化した後に、抵抗変化型素子の両端の電圧の絶対値を一定値よりも低く制限しないと、意図に反して高抵抗状態から低抵抗状態へと抵抗状態が再び変化してしまうなどの誤動作が発生しうる。
以上のように、同極性の電圧印加によって高抵抗状態にも低抵抗状態にも変化するReRAM素子に対しては、抵抗変化せしめるドライバ回路は前記の第1の電流値と第2の電流値とを素子の抵抗状態に応じて使い分けて制御する必要がある。また、該ドライバ回路は、抵抗変化型素子に印加される電圧を必要に応じて制限する必要がある。
特開2004−185756号公報
前記従来の構成においては、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移させる(ユニポーラ駆動を行う)場合、誤動作や素子の破壊を防止する必要があるが、特許文献1の構成では、かかる問題は考慮されていなかった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移する抵抗変化型素子を用いつつ、簡潔な構成により、データ書き込み時の誤動作や素子の破壊を確実に防止できる抵抗変化型記憶装置を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、抵抗変化型素子を用いた記憶装置の構成について鋭意検討した。その結果、以下のような知見を得た。
すなわち、容易に類推できる第1の制御方式としては、書き換える前にいったん素子の抵抗状態を読み出し、高抵抗状態であれば第1の電流値までで駆動するドライバ回路を選択し、低抵抗状態にあれば上記第1の電流値より大きな第2の電流値以上を駆動するドライバ回路を選択して書き込む方法がある。この第1の制御方式の大きな問題点は、必ず1回は素子の状態を読み出さないと書き換え動作に移れないことであり、これに伴い書き込み速度が遅くなる。
読み出しを行わない第2の制御方式も考えられる。それは第1の電流値と第2の電流値のうちで安全な第1の電流値までの電流制限をもつ第1のドライバ回路にて低抵抗化させる電圧まで印加し、書き込む素子は一旦必ず低抵抗化したのち、高抵抗化させるものは、再度第2の電流値を与える第2のドライバで書き込むことによって高抵抗化させることで実現できる。しかし、この方式の問題点は、必要のない素子であっても一旦必ず書き換えるため、必要以上の書き換え回数が実行され、デバイスの短寿命化をまねくばかりでなく、前述した方式と同様に書き換え速度が遅くなってしまう。
以上のような課題を解決すべく、本発明の抵抗変化型記憶装置は、第1電極と第2電極とを有し前記第1電極と前記第2電極との間の電気抵抗である電極間電気抵抗の変化に基づいて情報を記憶するように構成されている抵抗変化型素子と、制御装置と、前記抵抗変化型素子と直列に接続され前記制御装置の制御に基づいて前記第2電極を基準とした前記第1電極の電位である電極間電圧の絶対値の上限を所定の値に設定するように構成されている電圧制限能動素子と、前記電圧制限能動素子を介して前記抵抗変化型素子と直列に接続され前記制御装置の制御に基づいて前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流である電極間電流の絶対値の上限を複数の異なる値に設定するように構成されている電流制限手段とを備え、前記抵抗変化型素子は、前記電極間電気抵抗が第1の抵抗値である低抵抗状態にあるときには前記電極間電圧が第1の電圧をその絶対値において超えた場合に前記電極間電気抵抗が前記第1の抵抗値よりも高い第2の抵抗値である高抵抗状態へと変化し、かつ前記高抵抗状態にあるときには前記電極間電圧が前記第1の電圧と同じ極性でありかつより絶対値の大きな第2の電圧をその絶対値において超えた場合に前記高抵抗状態から前記低抵抗状態へと変化する特性を有している。
かかる構成では、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移する抵抗変化型素子を用いつつ、簡潔な構成により、書き込み時の誤動作や素子の破壊を確実に防止できる。
上記抵抗変化型記憶装置は、基板と、メモリアレイと、カラムデコーダと、ロウデコーダと、電源回路と、書き込みパルス駆動回路と、制御装置と、を備え、前記メモリアレイは、前記基板上に形成された第1の層に属しかつ互いに平行に形成された複数のビット線と、前記基板上に形成された第2の層に属し前記基板の主面に垂直な方向から見て前記ビット線に立体交差するようにかつ互いに平行に形成された複数のワード線と、前記基板の主面に垂直な方向から見て前記ビット線と前記ワード線とが立体交差する位置にそれぞれ対応して前記抵抗変化型素子と前記電圧制限能動素子とを備え、前記電圧制限能動素子は、第1主端子と第2主端子と制御端子とを有する電界効果トランジスタであり、前記第2主端子と前記第1電極とが接続され、前記第1主端子と前記ビット線とが接続され、前記制御端子と前記ワード線とが接続され、前記カラムデコーダは、前記制御装置の制御に基づいて特定のビット線を選択するように構成され、前記ロウデコーダは、前記制御装置の制御に基づいて特定のワード線を選択するように構成され、前記電源回路は、前記制御装置の制御に基づいて第5の電圧および第6の電圧のいずれか一方を択一的に前記選択されたワード線へと出力可能に構成され、前記電流制限手段は、第1の電流容量を有する第1の電流制限能動素子と、前記第1の電流容量と異なる第2の電流容量を有する第2の電流制限能動素子であり、前記書き込みパルス駆動回路は、前記第1の電流制限能動素子および前記第2の電流制限能動素子を備え、前記第1の電流制限能動素子および前記第2の電流制限能動素子のうち前記制御装置の制御に基づき選択されたいずれか一方の電流制限能動素子を介して電気パルスを前記選択されたビット線へと出力可能に構成され、前記第5の電圧より前記電圧制限能動素子の閾値電圧だけ低い電圧を第3の電圧とし、前記第6の電圧よりも前記電圧制限能動素子の閾値電圧だけ低い電圧を第4の電圧とするとき、第1の電圧<第3の電圧<第2の電圧であり、かつ、第2の電圧<第4の電圧であって、前記制御装置は、前記カラムデコーダおよび前記ロウデコーダを制御して所定のビット線およびワード線の交差点に対応する前記抵抗変化型素子を選択するとともに、前記選択された抵抗変化型素子を前記高抵抗状態とする場合には、第1の電流制限能動素子を介して電気パルスを前記選択されたビット線へと出力するように前記書き込みパルス駆動回路を制御しかつ第5の電圧を前記選択されたワード線へと出力するように前記電源回路を制御するように構成され、前記選択された抵抗変化型素子を前記低抵抗状態とする場合には、第2の電流制限能動素子を介して電気パルスを前記選択されたビット線へと出力するように前記書き込みパルス駆動回路を制御しかつ第6の電圧を前記選択されたワード線へと出力するように前記電源回路を制御するように構成されていてもよい。
かかる構成では、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移する抵抗変化型素子を用いつつ、簡潔な構成により、データ書き込み時の誤動作や素子の破壊を確実に防止できるとともに、複数の抵抗変化型素子をメモリアレイとして集積した大容量の抵抗変化型記憶装置が実現できる。
上記抵抗変化型記憶装置において、第3の電圧は、前記選択された抵抗変化型素子が前記低抵抗状態にある場合に前記選択された抵抗変化型素子の電極間電圧が第1の電圧以上となる値に設定されていてもよい。
上記抵抗変化型記憶装置において、第4の電圧は第2の電圧に対し前記電圧制限能動素子である電界効果トランジスタの閾値電圧を加えた電圧以上であってもよい。
上記抵抗変化型記憶装置において、外部電源から外部電圧の入力を受付ける外部電源入力端子を備え、上記抵抗変化型記憶装置において、前記電源回路は、前記外部電源入力端子に入力された外部電圧を第4の電圧として出力するように構成されていてもよい。
上記抵抗変化型記憶装置において、第1の電流容量は、前記第1の抵抗値との積が前記第1の電圧以上となる値であってもよい。
上記抵抗変化型記憶装置において、第2の電流容量は、前記第2の抵抗値との積が前記第2の電圧以上になりかつ前記第1の抵抗値との積が前記第1の電圧未満となる値であってもよい。
上記抵抗変化型記憶装置において、前記抵抗変化型記憶装置の抵抗状態を複数回書き換え可能に構成されていてもよい。
上記抵抗変化型記憶装置において、前記制御装置は、前記抵抗変化型素子を前記低抵抗状態から前記高抵抗状態へと変化させる場合に、前記電極間電流と前記第1の抵抗値との積の絶対値が前記第1の電圧以上となるように前記電流制限手段を制御し、かつ前記電極間電圧の絶対値が前記第2の電圧未満となるように前記電圧制限能動素子を制御するように構成され、かつ、前記抵抗変化型素子を前記高抵抗状態から前記低抵抗状態へと変化させる場合に、電極間電流と前記第2の抵抗値との積の絶対値が前記第2の電圧以上になりかつ前記電極間電流と前記第1の抵抗値との積の絶対値が前記第1の電圧未満となるように前記電流制限手段を制御するように構成されていてもよい。
かかる構成では、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移する抵抗変化型素子を用いつつ、簡潔な構成により、書き込み時の誤動作や素子の破壊をさらに確実に防止できる。
上記抵抗変化型記憶装置において、さらに、前記第1の電圧に対する前記第2の電圧の比率が、前記第1の抵抗値に対する前記第2の抵抗値の比率より小さくなるように構成されていてもよい。
かかる構成では、抵抗変化型素子の特性を適切に調整することにより、書き込み時の誤動作や素子の破壊を確実に防止できる。
上記抵抗変化型記憶装置において、前記電圧制限能動素子が電界効果トランジスタであって、前記電圧制限能動素子のソースまたはドレインの一方が前記抵抗変化型素子に接続され、前記制御装置は、前記電圧制限能動素子のゲート端子の電位を制御して前記抵抗変化型素子に接続されているソースまたはドレインの電位を制限することにより前記電極間電圧の絶対値の上限を所定の値に設定するように構成されていてもよい。
かかる構成では、電界効果トランジスタを電圧制限能動素子とすることができる。
上記抵抗変化型記憶装置において、前記電流制限手段が電界効果トランジスタであって、前記電流制限手段のソースまたはドレインの一方が前記抵抗変化型素子に電気的に接続され、前記制御装置は、前記電流制限手段のゲート端子の電位を制御してソースとドレインとの間を流れる電流を制限することにより前記電極間電流の絶対値の上限を所定の値に設定するように構成されていてもよい。
かかる構成では、電界効果トランジスタを電流制限手段とすることができる。
上記抵抗変化型記憶装置において、第1出力端子と第2出力端子とを備え前記第1出力端子と前記第2出力端子との間に電気パルスを出力するように構成されている電気パルス印加装置と、基準ノードと、前記第1出力端子と前記基準ノードとを電気的に接続するように構成されている直列電流経路と、前記抵抗変化型素子を有し前記基準ノードと前記第2出力端子とを前記抵抗変化型素子を介して電気的に接続するように構成されている抵抗変化電流経路と、前記基準ノードと前記第2出力端子とを前記抵抗変化電流経路と並列に電気的に接続するように構成されている並列電流経路とを備え、前記直列電流経路の電気抵抗と前記並列電流経路の電気抵抗と前記抵抗変化型素子が高抵抗状態にあるときの前記抵抗変化電流経路の電気抵抗と前記抵抗変化型素子が低抵抗状態にあるときの前記抵抗変化電流経路の電気抵抗とが、前記抵抗変化型素子が前記高抵抗状態にある間は前記電気パルス印加装置が電気パルスを出力中に前記基準ノードの電位がその絶対値において前記第2の電圧以上となり、前記抵抗変化型素子が前記低抵抗状態へと変化した後は前記電気パルス印加装置が電気パルスを出力中であっても前記基準ノードの電位がその絶対値において前記第1の電圧未満となる値に設定されていてもよい。
かかる構成では、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移する抵抗変化型素子を用いつつ、簡潔な構成により、高抵抗状態から低抵抗状態への書き込み時の誤動作や素子の破壊を確実に防止できる。さらに、製造時や動作時の不均質などにより抵抗変化型素子の電気抵抗がばらついたとしても、低抵抗状態への書き込みにおいて電極間電圧を所望の値に安定して保つことができる。よって、抵抗変化型素子に余分なストレスがかかりにくくなり、寿命も長くなる。すなわち本実施形態では抵抗変化型記憶装置の信頼性がさらに向上される。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明は、上記のような構成を有し、以下のような効果を奏する。すなわち、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移する抵抗変化型素子を用いつつ、簡潔な構成により、データ書き込み時の誤動作や素子の破壊を確実に防止できる抵抗変化型記憶装置を提供することができる。
図1は、本発明の抵抗変化型記憶装置の原理を説明するためのブロック図である。 図2は、抵抗変化型素子1の概略構成の一例を示す断面図である。 図3は、抵抗変化型素子1の特性を示す図である。 図4は、一般的なnチャンネルMOSトランジスタ(電界効果トランジスタ)のゲートに所定の電圧を印加したときのドレイン電流(ソース−ドレイン間の電流)を測定する回路の一例を示す回路図である。 図5は、Rsが0Ωの場合に図4の回路を用いて測定されたドレイン電流Idを、横軸をゲート−ソース間電圧(ソースを基準としたゲートの電位)とし、縦軸を規格化した電流量として示した図(nMOS20の電圧−電流特性の一例)である。 図6は、一般的なpチャンネルMOSトランジスタ(電界効果トランジスタ)のゲートに所定の電圧を印加したときのドレイン電流(ソース−ドレイン間の電流)を測定する回路の一例を示す回路図である。 図7は、図6の回路を用いて、ゲート−ソース間電圧(Vgs)を所定の値に設定した場合に測定されたドレイン電流Idを、横軸をドレイン−ソース間電圧(Vds)とし、縦軸を規格化した電流量として示した図(pMOS30の電圧−電流特性の一例)である。 図8は、本発明の第1実施形態の抵抗変化型記憶装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図9は、本発明の第1実施形態においてVngが満たすべき条件を示す図である。 図10は、本発明の第1実施形態において、“0”が書き込まれている抵抗変化型素子に“1”を書き込んだ場合の電極間電圧と電極間電流の変化を示す図である。 図11は、本発明の第1実施形態において、“1”が書き込まれている抵抗変化型素子に“1”を書き込んだ場合の電極間電圧と電極間電流の変化を示す図である。 図12は、本発明の第1実施形態において、“1”が書き込まれている抵抗変化型素子に“0”を書き込んだ場合の電極間電圧と電極間電流の変化を示す図である。 図13は、本発明の第1実施形態において、“0”が書き込まれている抵抗変化型素子に“0”を書き込んだ場合の電極間電圧と電極間電流の変化を示す図である。 図14は、本発明の第1実施形態の変形例におけるVngが満たすべき条件を示す図である。 図15は、本発明の第2実施形態の抵抗変化型記憶装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図16は、本発明の第2実施形態において、抵抗変化型素子を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる場合における電気パルス電圧(Vpd’)と電極間電流および電極間電圧(Vns)の変化を模式的に示すグラフである。 図17は、第1実施形態および第2実施形態において、他のパラメータを固定した場合の、電気抵抗Rhと電極間電圧の関係を示すグラフである。 図18は、本発明の第3実施形態の抵抗変化型記憶装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図19は、本発明の第3実施形態における書き込みパルス駆動回路312の具体的構成の一例を示す回路図である。 図20は、本発明の第3実施形態における第1電源322の具体的構成の一例を示す回路図である。 図21は、本発明の第3実施形態の書き込み動作時における各信号や、電極間電圧(Vr)、電極間電流(Ir)の値を示すタイミングチャートの一例である。 図22は、本発明の第3実施形態の第1変形例における書き込みパルス駆動回路313の具体的構成の一例を示す回路図(図19に対応する)である。 図23は、本発明の第3実施形態の第2変形例における第1電源323の具体的構成の一例を示す回路図である。 図24は、本発明の第3実施形態の第3変形例における電源回路321の具体的構成の一例を示す回路図である。 図25は、特許文献1のメモリセルにおいて、書き込み動作を行うときの電気パルスの印加状態を示す図である。 図26は、特許文献1のメモリセルにおいて、消去動作を行うときの電気パルスの印加状態を示す図である。 図27は、特許文献1のメモリセルにおいて、読み出し動作を行うときの電気パルスの印加状態を示す図である。 図28は、非特許文献1のReRAM素子の電圧−電流特性を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(本発明の原理)
最初に本発明の原理について説明する。図1は、本発明の抵抗変化型記憶装置の原理を説明するためのブロック図である。以下、図1を参照しながら、本発明の抵抗変化型記憶装置10の原理について説明する。なお、図1はあくまで本発明の原理を説明するための図であって、本発明の抵抗変化型記憶装置は他の構成であっても実現可能である。
図1に示すように、本発明の抵抗変化型記憶装置10は、一例として、一端が接地された抵抗変化型素子1と、電圧制限回路2と、電流制限回路3と、ライトパルス発生兼ライト制御回路4(制御装置)とがこの順で直列に接続された構成を有する。すなわち、電圧制限回路2は抵抗変化型素子1と直列に接続され、電流制限回路3は電圧制限回路2を介して抵抗変化型素子1と直列に接続されている。
図2は、抵抗変化型素子1の概略構成の一例を示す断面図である。図2に示すように、抵抗変化型素子1は、基板5の上に、下部電極6(第2電極)と、抵抗変化層7と、上部電極8(第1電極)とがこの順で積層された構造を有する。抵抗変化層7は、該電極を介して電気パルス(本発明では原則として矩形パルスとするが、他のパルスであってもよい)が印加されると電気抵抗が変化し、電気パルスの解除後も変化した電気抵抗が保持されるという特性を有する。かかる性質を利用することで、下部電極6と上部電極8との間の電気抵抗(電極間電気抵抗)Rramの変化に基づき、抵抗変化型素子1に情報が記録される。抵抗変化型素子1の記憶は不揮発性の記憶である。各電極と抵抗変化層7とは必ずしも直接接している必要はない。各電極と抵抗変化層7との間に他の層が存在しても、各電極と抵抗変化層7とが電気的に接続されていればよい。下部電極6と上部電極8との間の電流を電極間電流、下部電極6と上部電極8との間の電位差(下部電極6を基準とした上部電極8の電位)を電極間電圧と定義する。
抵抗変化型素子1の抵抗変化層の材料としては、例えば、NiOやTiOなどの酸化物が挙げられる。電極の材料には、例えば、Ti、Al、TaN、TiNなど半導体プロセスにおける周知の電極材料が用いられる。
電圧制限回路2は、抵抗変化型素子1に印加される電気パルスの電圧(電気パルス印加時における電圧制限回路2の抵抗変化型素子1側の電位)の上限を所定の値に設定する(例えば所定の電圧以下に制限する)回路である。
電流制限回路3は、抵抗変化型素子1の電極間電流の上限を所定の値に設定する(例えば所定の電流以下に制限する)回路である。
ライトパルス発生兼ライト制御回路4は、外部から入力されるライトデータを受け取って、該ライトデータに応じて抵抗変化型素子1にデータを書き込むための電気パルス(ライトパルス)を発生するとともに、電圧制限回路2による電圧制限の上限値および電流制限回路3による電流制限の上限値を制御する。なお、電圧制限回路2で設定される電極間電圧の上限値や、電流制限回路3で設定される電極間電流の上限値は、常に一定の上限値に設定される必要はない。それぞれの上限値は、例えば、高抵抗化書込みと低抵抗化書込みのそれぞれについて適宜最適な値に独立に設定することができる。
図3は、抵抗変化型素子1の特性を示す図である。図3は図28に示した特性において、電圧がプラスの場合のみを取り出したものであるが、電圧がマイナスの場合でも同様の特性を示す。すなわち、抵抗変化型素子1は図28と同様の特性を示す。図3において、横軸は抵抗変化型素子に印加される電圧の測定値、縦軸は抵抗変化型素子を流れる電流の測定値を表す。図3に示すように、抵抗変化型素子1は、低抵抗状態にある場合に電極間電圧の絶対値(以下、「電極間電圧」については原則としてその絶対値を指す)がVlh(第1の電圧)を超える(電極間電流がIlhを超える)と高抵抗状態へと変化し、高抵抗状態にある場合に電極間電圧がVhl(第2の電圧)を超える(電極間電流がIhlを超える)と低抵抗状態へと変化する。以下、電極間電流についても、原則としてその向きを問わず絶対値のみを問題とし、閾値などの各パラメータも原則として全てプラスとする。なお、電圧および電流がマイナスの場合を考えても、符号および大小関係を適宜入れ替えれば同様に考えられることは言うまでもない。低抵抗状態における電極間電気抵抗(Rram)をRl(第1の抵抗値)、高抵抗状態における電極間電気抵抗(Rram)をRh(第2の抵抗値)と定義する。また、図3に明らかなように、IlhはIhlよりも大きく、VhlはVlhよりも高い。
図3に示すように、低抵抗状態から高抵抗状態に変化した後は、電極間電圧がVlh以上Vhl未満の一定値(Va:第3の電圧)以下になるように制限される必要がある。一方、高抵抗状態から低抵抗状態に変化した後は、電極間電流がIhl以上Ilh未満の一定値(Ib)以下になるように制限される必要がある。
低抵抗状態にある抵抗変化型素子1を高抵抗状態に変化させるときは、ライトパルス発生兼ライト制御回路4が電流制限回路3を制御することにより電極間電流の上限がIlh以上の値(Ia:第1の電流容量)に設定されるとともに、ライトパルス発生兼ライト制御回路4が電圧制限回路2を制御することにより電極間電圧の上限がVlh以上Vhl未満の値(Va)に設定される。かかる設定がされた後にライトパルス発生兼ライト制御回路4によりライトパルス(書き込み用の電気パルス)が出力され、抵抗変化型素子1が低抵抗状態から高抵抗状態へと変化する。
また、高抵抗状態にある抵抗変化型素子1を低抵抗状態に変化させるときは、ライトパルス発生兼ライト制御回路4が電流制限回路3を制御することにより電極間電流の上限がIhl以上Ilh未満の値(Ib:第2の電流容量)に設定されるとともに、ライトパルス発生兼ライト制御回路4が電圧制限回路2を制御することにより電極間電圧の上限がVhl以上の値(Vb:第4の電圧)に設定される。かかる設定がされた後にライトパルス発生兼ライト制御回路4によりライトパルス(書き込み用の電気パルス)が出力され、抵抗変化型素子1が高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する。
以上の条件を整理すると、まず以下の8つの条件式で表される。
Rl×Ilh=Vlh ・・・(1)
Rh×Ihl=Vhl ・・・(2)
Ihl<Ilh ・・・(3)
Vlh<Vhl ・・・(4)
Ia≧Ilh ・・・(5)
Ihl≦Ib<Ilh ・・・(6)
Vlh≦Va<Vhl ・・・(7)
Vb≧Vhl ・・・(8)
ここで、さらに本発明における重要な条件が、式(1)、(2)、(6)から次のように導かれる。
Rh×Ib≧Vhl ・・・(9)
Rl×Ib<Vlh ・・・(10)
さらに式(9)、(10)の不等式から以下の式が導かれる。
(Vhl/Vlh)<(Rh/Rl) ・・・(11)
すなわち、抵抗変化型素子1を高抵抗状態から低抵抗状態に変化せしめる場合に、抵抗変化型素子1が高抵抗状態(抵抗値=Rh)にあるときには電極間電圧がVhl以上に達しうるようにし、かつ、抵抗変化型素子1が低抵抗状態(抵抗値=Rl)に変化した後は電極間電圧がVlh未満に制限されるようにする必要がある。かかる条件を満たすように電流容量Ibを設定するためには、式(11)を満たすように抵抗変化型素子1の特性が調整される必要がある。実際には、抵抗変化層や電極の材料、電極の面積、抵抗変化層の厚み、抵抗変化層の酸化の程度などを適宜変更することで、かかる条件を満たすように抵抗変化型素子1の特性が調整される。つまり、式(11)が満たされるように、デバイス構造を適宜設計し、電気的パラメータ(抵抗状態が変化する時の電極間電圧および各抵抗状態における電極間電気抵抗の値)を調整することができる。
なお、実際の抵抗変化型素子1では、低抵抗状態と高抵抗状態との間で電極間電気抵抗が数桁違うため、実質的にIhlは無視してよい。よって、以下の説明では説明のため、Ihlをゼロとして説明する。
以下、電圧制限回路2の具体的な構成について説明する。図4は、一般的なnチャンネルMOSトランジスタ(電界効果トランジスタ)のゲートに所定の電圧を印加したときのドレイン電流(ソース−ドレイン間の電流)を測定する回路の一例を示す回路図である。
なお、以下の説明ではMOSFETのゲート以外の端子のうち、一方をソース、他方をドレインと特定して説明するが、ソースとドレインは適宜入れ替わっていてもよい(全ての実施形態において同様)。ソースとドレインの一方を第1主端子、他方を第2主端子とする。基板電位は以降特に明示してないが、nMOSの場合はグランド電位、pMOSの場合はVDD電位としている。
図4に示すように、該回路は、nMOS20(能動素子)と、抵抗24と、直流電源25と、直流電源26とを有し、nMOS20のゲートが直流電源25のプラス端子に接続され、nMOS20のドレインが直流電源26のプラス端子に接続され、nMOS20のソースが抵抗24の一方の端子に接続され、抵抗24の他方の端子と直流電源25のマイナス端子と直流電源26のマイナス端子とは短絡されている。以下、抵抗24の電気抵抗の値をRs、ゲートの電位をVg、ドレインの電位をVd、ソースの電位をVs、ドレインからソースに流れる電流をIdとする。
図5は、Rsが0Ωの場合に図4の回路を用いて測定されたドレイン電流Idを、横軸をゲート−ソース間電圧(ソースを基準としたゲートの電位)とし、縦軸を規格化した電流量として示した図(nMOS20の電圧−電流特性の一例)である。
図5を見れば明らかなように、ゲート−ソース間電圧が2V以下では電流はゼロとなって、nMOS20はオフ状態にある。Rsが0Ωでなく、抵抗24の両端に電位差がある場合、該電位差(ソース電位Vs)はゲート電圧VgからnMOS20のオン電圧Vnt(図5では2V)を差し引いた電圧以下に制限される。すなわち、nMOS20のON/OFF特性を用いて電圧制限回路2を容易に実現することができる。一般的なメモリ装置においては、メモリセルを構成する選択トランジスタを電圧制限回路として兼用することで、上述したようなnMOSによる電圧制限回路が容易に実現可能である。なお、nチャンネルMOSトランジスタのかわりにpチャンネルMOSトランジスタ(pMOS)を用いても同様の動作が可能なことは言うまでもない。
以下、電流制限回路3の具体的な構成について説明する。図6は、一般的なpチャンネルMOSトランジスタ(電界効果トランジスタ)のゲートに所定の電圧を印加したときのドレイン電流(ソース−ドレイン間の電流)を測定する回路の一例を示す回路図である。
図6に示すように、該回路は、pMOS30と、直流電源35と、直流電源36とを有し、pMOS30のゲートが直流電源35のマイナス端子に接続され、pMOS30のドレインが直流電源35のマイナス端子に接続され、pMOS30のソースと直流電源35のプラス端子と直流電源36のプラス端子とは短絡されている。以下、ゲート−ソース間電圧をVgs、ドレイン−ソース間電圧をVds、ソースからドレインに流れる電流をIdとする。
図7は、図6の回路を用いて、ゲート−ソース間電圧(Vgs)を所定の値に設定した場合に測定されたドレイン電流Idを、横軸をドレイン−ソース間電圧(Vds)とし、縦軸を規格化した電流量として示した図(pMOS30の電圧−電流特性の一例)である。
図7を見れば明らかなように、それぞれのVgsの値について、Vdsが変化してもIdが一定となるようなVdsの領域(飽和領域)がある。このことは一般的な技術書に記載された内容であるので詳細な説明は省略するが、所定のゲート−ソース間電圧Vgsとドレイン−ソース間電圧Vdsにおける飽和領域の電流量(Id)を設計することは、トランジスタのゲート幅やゲート長を調整することで容易に実現できる。
つまり、印加するゲート−ソース間電圧を決定した上で、トランジスタのゲート幅やゲート長を調整することにより、Idの上限を所望の値に調整できる。すなわち、pMOS30の特性を用いて電流制限回路3を容易に実現することができる。なお、pチャンネルMOSトランジスタのかわりにnチャンネルMOSトランジスタ(nMOS)を用いても同様の動作が可能なことは言うまでもない。
本発明では、MOSFETのような能動素子を用いて、電圧制限回路2および電流制限回路3が実現される。
なお、制御装置は複数あってもよい。例えば、制御装置が3個備えられており、第1の制御装置により電圧制限回路2が制御され、第2の制御装置により電流制限回路3が制御され、第3の制御装置により第1の制御装置および第2の制御装置が制御されてもよい。あるいは複数の制御装置により並列処理が行われてもよい(以下、各実施形態について同様)。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による抵抗変化型記憶装置について説明する。
[構成]
図8は、本発明の第1実施形態の抵抗変化型記憶装置の概略構成の一例を示すブロック図である。以下、図8を参照しつつ、本実施形態の抵抗変化型記憶装置100の構成について説明する。
図8に示すように、抵抗変化型記憶装置100は、抵抗変化型素子110と、nMOS120(電圧制限能動素子)と、pMOS130(電流制限能動素子)と、ライトパルス発生兼ライト制御回路140(制御装置)とを備えている。
抵抗変化型素子110は、図1の抵抗変化型素子1と同様の構成を有し、図3に示すような特性を有する。抵抗変化型素子110は、第1端子111と第2端子112とを有している。第1端子111が上部電極8(図2)に、第2端子112が下部電極6(図2)に、それぞれ接続されている。
nMOS120は、図4のnMOS20と同様なnチャンネルMOSトランジスタであり、ゲート121(制御端子)と、ドレイン122(第1主端子)と、ソース123(第2主端子)とを備えている。nMOS120は、前述したトランジスタのON/OFF特性に基づいて、電圧制限回路として機能する。
pMOS130は、図6のpMOS30と同様なpチャンネルMOSトランジスタであり、ゲート131(制御端子)と、ソース132(第2主端子)と、ドレイン133(第1主端子)とを備えている。pMOS130は、前述したトランジスタの特性に基づいて、電流制限回路として機能する。
ライトパルス発生兼ライト制御回路140は、図1のライトパルス発生兼ライト制御回路4と同様な回路であり、制御装置としてnMOS120とpMOS130とを制御し、それぞれを電圧制限回路と電流制限回路として機能させる。
ライトパルス発生兼ライト制御回路140は、nMOS120のゲート121およびpMOS130のゲート131に接続されている。pMOS130のソース132は、電圧がVDDである電圧源に接続されている。pMOS130のドレイン133とnMOS120のドレイン122とは、互いに接続されている。nMOS120のソース123は、抵抗変化型素子110の第1端子111に接続されている。抵抗変化型素子110の第2端子112は接地されている。
nMOS120において、ゲート121の電圧をVng、ドレイン122の電圧をVnd、ソース123の電圧をVnsとする。ソース123を基準としたゲート121の電位(nMOS120のソース−ゲート間電圧)をVngsとする。nMOS120の閾値電圧をVntとする。
pMOS130において、ゲート131の電圧をVpg、ソース132の電圧をVps、ドレイン133の電圧をVpdとする。ソース132を基準としたゲート131の電位(pMOS130のソース−ゲート間電圧)をVpgsとする。pMOS130の閾値電圧をVptとする。
次に、各パラメータが満たすべき条件について検討する。図3において、Iaは抵抗変化型素子110を低抵抗状態から高抵抗状態に変化させる場合における、pMOS130による電流制限の上限値である。Ibは抵抗変化型素子110を高抵抗状態から低抵抗状態に変化させる場合における、pMOS130による電流制限の上限値である。pMOS130による電流制限の上限値は、図7に示したように、ライトパルス発生兼ライト制御回路140が出力する所定のVpgsの値を決定した上で、pMOS130のゲート幅やゲート長などを調整することで、所定の値に設定することでできる。
上述したように、IaおよびIbが満たすべき条件は以下の通りである。
Ia≧Ilh ・・・(5)
Ihl≦Ib<Ilh ・・・(6)
動作の安定性を考慮すれば、Iaは、Ilhから一定の余裕を取って設定されることが好ましい。同様の理由から、IbはIhlおよびIlhのいずれもから一定の余裕を取って設定される(例えばIhlとIlhのいずれもから等しい余裕を設ける)ことが好ましい。
VpsはVDDに等しいため、実際にはライトパルス発生兼ライト制御回路140がVpgを制御することでVpgsが調整される。本実施形態では電流制限にpMOSを用いており、VpgsはVDDよりも低い値となる。電流制限の上限値が決まった場合に、これに応じてpMOSのゲート幅やゲート長を調整して、Vpgsと飽和電流値とを最適な値に設定することは、当業者にとって容易に実行可能であるため、詳細な説明は省略する。また、1つのトランジスタでVpgsの電圧を変えることで前記飽和電流が変化するので、前述のIaとIbの制限電流量は、Vpgsの電圧量を変更することによって実現できる。当然であるが、Vpgsの電圧量を一定として、2種類の電流容量のトランジスタを選択的に用いることもできる。
図3において、Vaは抵抗変化型素子110を低抵抗状態から高抵抗状態に変化させる場合における、nMOS120による電圧制限の上限値である。Vbは抵抗変化型素子110を高抵抗状態から低抵抗状態に変化させる場合における、nMOS120による電圧制限の上限値である。nMOS120による電圧制限の上限値は、図5に示したようにライトパルス発生兼ライト制御回路140がVngを所定の値に調整することで制御される。
図9は、本発明の第1実施形態においてVngが満たすべき条件を示す図である。図9において、VaおよびVbは図3に示したように抵抗変化型素子110の特性により決まる値である。V1(第5の電圧)は、抵抗変化型素子110を低抵抗状態から高抵抗状態に変化させる場合においてVngが取るべき値(ライトパルス発生兼ライト制御回路140がnMOS120のゲート121に印加すべき電圧の値)である。V2(第6の電圧)は、抵抗変化型素子110を高抵抗状態から低抵抗状態に変化させる場合においてVngが取るべき値(ライトパルス発生兼ライト制御回路140がnMOS120のゲート121に印加すべき電圧の値)である。
式(7)および式(8)より、VaはVlh以上Vhl未満、VbはVhl以上であることが分かる(図9参照)。V1はVaよりもVntだけ高い値であるから、V1の満たすべき条件は以下の通りである。
Vlh+Vnt≦V1<Vhl+Vnt・・・(12)
また、V2はVbよりもVntだけ高い値であるから、V2の満たすべき条件は以下の通りである。
Vhl+Vnt≦V2 ・・・(13)
V1およびV2は、それぞれの条件を満たす限りにおいて適宜具体的な値を選択できる。なお、動作の安定性を考慮すれば、V1は、(Vlh+Vnt)および(Vhl+Vnt)から一定の余裕を取って(例えば、(Vlh+Vnt)および(Vhl+Vnt)からそれぞれ等しい電位差となるように)設定されることが好ましい。同様の理由から、V2は(Vhl+Vnt)から一定の余裕を取って設定されることが好ましい。
[動作]
次に抵抗変化型記憶装置100の動作について説明する。以下の説明では、高抵抗状態を“0”が対応し、低抵抗状態が“1”に対応するものとするが、対応関係は逆であってもよい。
図10は、本発明の第1実施形態において、“0”が書き込まれている抵抗変化型素子に“1”を書き込んだ場合の電極間電圧と電極間電流の変化を示す図である。図11は、本発明の第1実施形態において、“1”が書き込まれている抵抗変化型素子に“1”を書き込んだ場合の電極間電圧と電極間電流の変化を示す図である。図12は、本発明の第1実施形態において、“1”が書き込まれている抵抗変化型素子に“0”を書き込んだ場合の電極間電圧と電極間電流の変化を示す図である。図13は、本発明の第1実施形態において、“0”が書き込まれている抵抗変化型素子に“0”を書き込んだ場合の電極間電圧と電極間電流の変化を示す図である。図10ないし図13では実測値をイメージして作図してあるため、必ずしも実際の電極間電圧と電極間電流の値を反映している訳ではない。また、上述の通り高抵抗状態の電極間電気抵抗は低抵抗状態の電極間電気抵抗よりも数桁高いため、高抵抗状態における電流はほぼゼロとして作図してある。
以下、図8および図10ないし図13を参照しつつ、抵抗変化型記憶装置100の書き込み動作について説明する。
抵抗変化型記憶装置100が抵抗変化型素子110にデータを書き込む動作では、まずライトパルス発生兼ライト制御回路140が、外部から書き込みデータを受け取る。ライトパルス発生兼ライト制御回路140は、書き込みデータが“1”であるか“0”であるかを判定する。書き込みが行われない場合には、VpgはVDDに、Vngは接地電圧(GND=0)に設定されている。
書き込みデータが“1”である(抵抗変化型素子110を低抵抗状態にする)場合には、所定時間だけVpgの電圧をVDDよりも所定電圧だけ低く変化させ、pMOS130による電流制限の上限値をIb(<Ilh)に調整する。同時に、該所定時間だけVngをV2へと変化させ、nMOS120による電圧制限の上限値をVb(≧Vhl)に調整する。かかる動作により、抵抗変化型素子110の第1端子111および第2端子112の間には,電極間電圧の上限値がVb、電極間電流の上限値がIbとなる条件の下で電気パルスが印加される。
書き込みデータが“1”であって、抵抗変化型素子110が高抵抗状態(“0”)にある場合には、データ書き込み時の電極間電圧および電極間電流は、図10での破線で示すような変化を示す。すなわち、抵抗変化型素子110に電気パルスが印加されると、電極間電流がほぼゼロのまま電極間電圧がゼロから上昇していく。電極間電圧の上限はVbであるため、電極間電圧はVhlに達する。その結果、抵抗変化型素子110の抵抗状態は高抵抗状態から低抵抗状態へと変化して、電極間電流はIbまで上昇する。最後に、電気パルスの印加が終わると、電極間電流および電極間電圧がゼロに収束する。電極間電流は上限値がIbに設定されているため、低抵抗状態における電極間電圧はVlhより低く抑えられることになる。よって、低抵抗状態(“1”)へと変化した後で誤って高抵抗状態(“0”)に変化してしまうことがない。また、電極間電流に上限が設定されているため、過電流により抵抗変化型素子110が破壊されることもない。
書き込みデータが“1”であって、抵抗変化型素子110が低抵抗状態(“1”)にある場合には、データ書き込み時の電極間電圧および電極間電流は、図11での破線で示すような変化を示す。すなわち、抵抗変化型素子110に電気パルスが印加されると、電極間電流と電極間電圧が低抵抗状態の線に沿って上昇していく。電気パルスの印加が終わると、電極間電流および電極間電圧がゼロに収束する。かかる過程において電極間電流は上限値がIbに設定されているため、電極間電圧はVlhより低く抑えられることになる。よって、誤って高抵抗状態(“0”)に変化してしまうことがない。また、電極間電流に上限が設定されているため、過電流により抵抗変化型素子110が破壊されることもない。
書き込みデータが“0”である(抵抗変化型素子110を高抵抗状態にする)場合には、所定時間だけVpgの電圧をVDDよりも所定電圧だけ低く変化させ、pMOS130による電流制限の上限値をIa(≧Ilh)に調整する。同時に、該所定時間だけVngをV1へと変化させ、nMOS120による電圧制限の上限値をVa(<Vhl)に調整する。かかる動作により、抵抗変化型素子110の第1端子111および第2端子112の間には,電極間電圧の上限値がVa、電極間電流の上限値がIaとなる条件の下で電気パルスが印加される。
書き込みデータが“0”であって、抵抗変化型素子110が低抵抗状態(“1”)にある場合には、データ書き込み時の電極間電圧および電極間電流は、図12での破線で示すような変化を示す。すなわち、抵抗変化型素子110に電気パルスが印加されると、電極間電流と電極間電圧が低抵抗状態の線に沿って上昇していく。電極間電流の上限はIaであるため、電極間電流はIlhに達する。このとき電極間電圧はVlhに達し、その結果、抵抗変化型素子110の抵抗状態は低抵抗状態から高抵抗状態へと変化して、電極間電流がほぼゼロまで低下する。最後に、電気パルスの印加が終わると、電極間電流および電極間電圧がゼロに収束する。電極間電圧は上限値がVaに設定されているため、高抵抗状態における電極間電圧はVhlより低く抑えられることになる。よって、高抵抗状態(“0”)へと変化した後で誤って低抵抗状態(“1”)に変化してしまうことがない。
書き込みデータが“0”であって、抵抗変化型素子110が高抵抗状態(“0”)にある場合には、データ書き込み時の電極間電圧および電極間電流は、図13での破線で示すような変化を示す。すなわち、抵抗変化型素子110に電気パルスが印加されると、電極間電流がほぼゼロのまま、電極間電圧が上昇していく。電気パルスの印加が終わると、電極間電流および電極間電圧がゼロに収束する。かかる過程において電極間電圧は上限値がVaに設定されているため、電極間電圧はVhlより低く抑えられることになる。よって、誤って低抵抗状態(“1”)に変化してしまうことがない。
抵抗変化型記憶装置100のデータ読み出し動作では、抵抗変化型素子110に所定の電圧(Vlh未満)を印加して電極間電流を検出することにより、抵抗変化型素子110の抵抗状態が検出される。具体的な動作については、周知の構成および方法を用いることができるため詳細な説明を省略する。
[効果]
本実施形態の抵抗変化型記憶装置100によれば、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移する抵抗変化型素子を用いつつ、簡潔な構成により、データ書き込み時の誤動作や素子の破壊を確実に防止できる抵抗変化型記憶装置を提供することができる。
また、本実施形態の抵抗変化型記憶装置100において“1”を書き込む場合、もともとの抵抗変化型素子110の抵抗状態(“0”か“1”か)によって印加する電気パルスの電圧やパルス幅を変える必要はない。また、“0”を書き込む場合にも、もともとの抵抗変化型素子110の抵抗状態(“1”か“0”か)によって印加する電気パルスの電圧やパルス幅を変える必要はない。かかる特徴により、書き込み動作の前に抵抗変化型素子の抵抗状態を読み出す必要がなくなり、高速の書き込みが可能となる。また、書き込み動作の前に抵抗変化型素子の抵抗状態をリセットする(例えば全て低抵抗状態にする)必要がなくなるため、必要以上に抵抗変化型素子にストレスを与えない。よってより信頼性の高い不揮発性記憶装置を提供できる。
[変形例]
V2はVDDと等しくてもよい。図14は、本発明の第1実施形態の変形例におけるVngが満たすべき条件を示す図である。Va、Vb、V1、V2の意味は、それぞれ図9と同様である。本変形例では、ライトパルス発生兼ライト制御回路140はV2としてVDDをそのままnMOS120のゲート121に出力すればよいため、回路構成を単純化できる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態による抵抗変化型記憶装置について説明する。
[構成]
図15は、本発明の第2実施形態の抵抗変化型記憶装置の概略構成の一例を示すブロック図である。以下、図15を参照しつつ、本実施形態の抵抗変化型記憶装置200の構成について説明する。
図15に示すように、抵抗変化型記憶装置200は、抵抗変化型素子210と、nMOS220(電圧制限能動素子)と、pMOS230(電流制限能動素子)と、ライトパルス発生兼ライト制御回路240(制御装置)と、電圧源241と、nMOS250と、pMOS260と、直列抵抗270と、並列抵抗280とを備えている。
抵抗変化型素子210、nMOS220、pMOS230、ライトパルス発生兼ライト制御回路240は、それぞれ第1実施形態の抵抗変化型素子110、nMOS120、pMOS130、ライトパルス発生兼ライト制御回路140と同様であるため、詳細な説明を省略する。
nMOS250は、一般的なnチャンネルMOSトランジスタであり、ゲート251(制御端子)と、ドレイン252(第1主端子)と、ソース253(第2主端子)とを備えている。nMOS250は、トランジスタのON/OFF特性に基づいて、スイッチング素子として機能する。
pMOS260は、一般的なpチャンネルMOSトランジスタであり、ゲート261(制御端子)と、ソース262(第2主端子)と、ドレイン263(第1主端子)とを備えている。pMOS260は、トランジスタのON/OFF特性に基づいて、スイッチング素子として機能する。
直列抵抗270は、電気抵抗がRsである抵抗素子であるが、配線抵抗によりかかる電気抵抗が実現されてもよい。
並列抵抗280は、電気抵抗がRpである抵抗素子であるが、配線抵抗によりかかる電気抵抗が実現されてもよい。
電圧源241の電圧はVDDである。電圧源241は第1出力端子242と第2出力端子243とを有する。第1出力端子242はpMOS260のソースと接続され、第2出力端子243は接地されている。電圧源241と、ライトパルス発生兼ライト制御回路240とpMOS260とで、電気パルス印加装置が構成される。
nMOS250のゲート251およびpMOS260のゲート261は、それぞれライトパルス発生兼ライト制御回路140と接続されている。pMOS260のソース262は、電圧がVDDである電圧源に接続されている。pMOS260のドレイン263とnMOS250のドレイン252とは、直列抵抗270を介して互いに電気的に接続されている。nMOS250のソース253は、並列抵抗280の一端に接続されている。並列抵抗280の他端は接地されている。直列抵抗270とnMOS250のドレイン252との間(基準ノード271)は、pMOS230のドレイン233とnMOS220のドレイン222との間と接続されている。かかる構成により、pMOS230をオフとし、他のMOSをオンとすれば、[電圧源241→pMOS260→直列抵抗270→基準ノード271→nMOS220→抵抗変化型素子210→GND]という第1の経路と、[電圧源241→pMOS260→直列抵抗270→基準ノード271→nMOS250→並列抵抗280→GND]という第2の経路とが形成される。かかる経路において、直列抵抗270は抵抗変化型素子210と直列の関係にあり、並列抵抗280は抵抗変化型素子210と並列の関係にある。第1出力端子242から基準ノード271までの経路を直列電流経路とする。基準ノード271から抵抗変化型素子210を経由して接地点に至るまでの経路を抵抗変化電流経路とする。基準ノード271から並列抵抗280を経由して接地点に至るまでの経路を並列電流経路とする。
nMOS250において、ゲート251の電圧をVng’、ドレイン252の電圧をVnd’、ソース253の電圧をVns’とする。ソース253を基準としたゲート251の電位(nMOS250のソース−ゲート間電圧)をVngs’とする。nMOS250の閾値電圧をVnt’とする。
pMOS260において、ゲート261の電圧をVpg’、ソース262の電圧をVps’、ドレイン263の電圧をVpd’とする。ソース262を基準としたゲート261の電位(pMOS260のソース−ゲート間電圧)をVpgs’とする。pMOS260の閾値電圧をVpt’とする。
RsおよびRpが満たすべき条件を検討する。直列抵抗270および並列抵抗280は、抵抗変化型素子210を高抵抗状態から低抵抗状態に変化させる場合にのみ使用される。抵抗変化型素子210(電気抵抗はRram)と並列抵抗280(電気抵抗はRp)の合成電気抵抗RRは、説明を簡単にするため、pMOS230がオフ、他のMOSのオン抵抗が無視できるとして、以下の近似式で与えられる。
Figure 0005095728
よって、基準ノード271の電位V(=Vnd’)は、抵抗の分圧関係から以下のように計算される。
Figure 0005095728
基準ノード271の電位は、nMOS220での電位降下が無視できるものとして、抵抗変化型素子210の第1端子211の電位(電極間電圧)に等しくなる。抵抗変化型素子210が高抵抗状態(Rram=Rh)にあるときにV≧Vhl(第2の電圧)となれば、抵抗変化型素子210は高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する。かかる条件から、以下の式が導かれる。
Figure 0005095728
抵抗変化型素子210が低抵抗状態(Rram=Rl)にあるときにV<Vlh(第1の電圧)となれば、抵抗変化型素子210が誤って高抵抗状態に変化してしまうことを防ぐことができる。かかる条件から、以下の式が導かれる。
Figure 0005095728
式(16)および(17)を満たすように、Rh、Rl、Vlh、Vhlの値に応じてRs、Rp、VDDの値を設計する。言い換えると、式(16)および(17)を満たすように、直列電流経路、並列電流経路、抵抗変化型素子210が低抵抗状態にあるときの抵抗変化電流経路、抵抗変化型素子210が高抵抗状態にあるときの抵抗変化電流経路という4つの電流経路の電気抵抗がそれぞれ設定される。
より具体的に以下例示する。Rhは50kΩ、Rlは5kΩ、Vlhは2V、Vhlは3.5V、VDDは5V、Rpは半導体プロセス上実現可能な値として例えば30kΩに設定される。式(16)および式(17)にそれぞれの値を代入すると、以下の条件が導かれる。
6429[Ω]<Rs≦8036[Ω]
例えば、Vhlが3.5Vに近くなるようにRsは8000[Ω]に設定される。以上の条件によれば、抵抗変化型素子210が高抵抗状態にあるときに、ライトパルス発生兼ライト制御回路240の制御によりVpd’が5Vとなるように電気パルスが印加されると、V(=Vnd’)は3.5Vとなり、抵抗変化型素子210は低抵抗状態へと変化する。抵抗変化型素子210が低抵抗状態へと変化した後は、Vは1.7VとなりVlh(2.0V)を十分下回ることになる。よって、誤って高抵抗状態へ変化することがない。
[動作]
次に抵抗変化型記憶装置200の動作について説明する。以下の説明では、高抵抗状態を“0”が対応し、低抵抗状態が“1”に対応するものとするが、対応関係は逆であってもよい。
抵抗変化型記憶装置200が抵抗変化型素子210にデータを書き込む動作では、まずライトパルス発生兼ライト制御回路240が、外部から書き込みデータを受け取る。ライトパルス発生兼ライト制御回路240は、書き込みデータが“1”であるか“0”であるかを判定する。書き込みが行われない場合には、Vpg1はVDDに、Vng1は接地電圧(GND=0)に設定されている。
書き込みデータが“0”である(抵抗変化型素子110を高抵抗状態にする)場合には、第1実施形態と同様の動作が行われるため詳細な説明を省略する。第1実施形態と同様の書き込み動作が行われることにより、誤って低抵抗状態(“1”)に変化してしまうことがない。なお、かかる動作においては、ライトパルス発生兼ライト制御回路240の制御により、Vpg’は例えばVDD以上に、Vng’は例えばGND(=0)以下にされて、nMOS250およびpMOS260は完全にオフにされる。よって、回路の動作にnMOS250およびpMOS260は影響しない。
書き込みデータが“1”である(抵抗変化型素子110を低抵抗状態にする)場合には、ライトパルス発生兼ライト制御回路240の制御により、所定時間だけ、pMOS230が完全にオフにされ、他のMOSが完全にオンにされる。かかる動作により、所望の電気パルスが抵抗変化型素子210へと印加される。
図16は、本発明の第2実施形態において、抵抗変化型素子を高抵抗状態から低抵抗状態へ変化させる場合における電気パルス電圧(Vpd’)と電極間電流および電極間電圧(Vns)の変化を模式的に示すグラフである。横軸は時間であるが、時間の単位は抵抗変化型素子210の応答速度によって様々である。このため、時間を規格化してステップ数で示す。図16の左側に示すように、抵抗変化型素子210が高抵抗状態にある場合にVpd’が5Vとなるような電気パルスを印加すると、抵抗変化型素子210には低抵抗状態へと変化するのに必要な電圧(Vhl=3.5V)が印加され、「変化点」において抵抗変化型素子210が低抵抗状態へと変化している。図16から分かるように、抵抗変化型素子210が低抵抗状態へと変化すれば、電気パルスが依然として出力中であっても、電極間電圧(基準ノードの電圧)は約1.75Vに制限され、電極間電流は350μAに制限されている。電極間電圧は、低抵抗状態から高抵抗状態に変化するのに必要な電圧(Vlh=2.0V)を超えることがないため、誤って高抵抗状態に変化してしまうことがない。また、図16の右側に示すように、抵抗変化型素子210が低抵抗状態にある場合にVpd’が5Vとなるような電気パルスを印加しても、電極間電圧は約1.75Vに制限され、電極間電流は350μAに制限されている。電極間電圧は、低抵抗状態から高抵抗状態に変化するのに必要な電圧(Vlh=2.0V)を超えることがないため、誤って高抵抗状態に変化してしまうことがない。
[Rhが不均一な場合における電極間電圧の変動]
抵抗変化型素子は、製造プロセス上の誤差などに由来して、高抵抗状態における電極間電気抵抗(Rh)に一定の不均一性を有する。特に、多数の抵抗変化型素子をアレイ状に配列して大容量の記憶装置を実現する場合には、かかる不均一性に由来する誤動作を防止することが必要である。本実施形態では、Rhが不均一な場合にも、電極間電気抵抗を安定化できるという効果を有する。以下、具体的に説明する。
図17は、第1実施形態および第2実施形態において、他のパラメータを固定した場合の、電極間電気抵抗Rhと電極間電圧の関係を示すグラフである。なお、Rhが50kΩのときに電極間電圧が3.5Vとなるように設定してある。図に示すように、Rhが変化した場合の電極間電圧の変化は、第2実施形態の方が第1実施形態よりも小さい。第1実施形態では、電極間電圧が電極間電気抵抗と電極間電流との積で決定されるために、電極間電圧のばらつきは相対的に大きくなる。一方、第2実施形態では、RsとRpとRramとの分圧関係で電極間電圧が決定されるため、Rhのばらつきによる電極間電圧のばらつきが緩和される。かかる結果から、本実施形態の構成ではRhのばらつきに対して電極間電圧のばらつきが緩和されることが分かる。したがって、製造時や動作時の不均質などにより抵抗変化型素子の電気抵抗がばらついたとしても、低抵抗状態への書き込みにおいて電極間電圧の絶対値は大きく変動せず、ほぼ所望の電圧(低抵抗状態へ変化させるに必要充分な電圧)に安定して保つことができる。
[効果]
本実施形態の抵抗変化型記憶装置200においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の抵抗変化型記憶装置200ではさらに、製造時や動作時の不均質などにより抵抗変化型素子の電気抵抗がばらついたとしても、低抵抗状態への書き込みにおいて電極間電圧を所望の値に安定して保つことができる。よって、抵抗変化型素子に余分なストレスがかかりにくくなり、寿命も長くなる。すなわち本実施形態では抵抗変化型記憶装置の信頼性がさらに向上される。
(第3実施形態)
[構成]
図18は、本発明の第3実施形態の抵抗変化型記憶装置の概略構成の一例を示すブロック図である。以下、図18を参照しつつ、本実施形態の抵抗変化型記憶装置300の構成について説明する。
図18に示すように、抵抗変化型記憶装置300は、アドレス入力回路302と、読み出し−書き込み制御回路304と、書き込みパルスタイミング発生回路306と、書き込みデータ判定回路308と、データ入出力回路310と、書き込みパルス駆動回路312(電流制限回路)と、読み出し回路318と、電源回路320と、ロウデコーダ330と、ワードドライバ332と、カラムデコーダ334と、メモリアレイ336とを備えている。
書き込みパルス駆動回路312は、第1駆動回路314(電流容量はIa)と第2駆動回路316(電流容量はIb)とを備えている。
電源回路320は、第1電源322(電圧はV1)と、第2電源324(電圧はV2)と、第1トランジスタ326と、第2トランジスタ328とを備えている。
メモリセルアレイ336は、基板(図示せず)の主面に平行な面内において互いに平行に形成されそれぞれワードドライバ332に接続されたn本のワード線WL1、WL2、・・・WLn(nは自然数)と、該基板の主面に平行な面内において該主面に垂直な方向から見てワード線と立体交差するように互いに平行に形成されそれぞれカラムデコーダ334に接続されたm本のビット線BL1、BL2、・・・BLm(mは自然数)と、ワード線とビット線との立体交差点のそれぞれに対して設けられたメモリセルMC11、MC21、・・・MCmnとを備えている。
メモリセルMC11は、選択トランジスタT11(電圧制限能動素子)と、抵抗変化型素子R11とを備えている。選択トランジスタT11の一方の主端子(第1主端子:ドレイン)はメモリセルMC11に対応する立体交差点をなすビット線BL1に、選択トランジスタT11の制御端子(ゲート)はメモリセルMC11に対応する立体交差点をなすワード線WL1に、選択トランジスタの他方の主端子(第2主端子:ソース)は抵抗変化型素子R11の一方の端子(第1端子)に接続され、抵抗変化型素子R11の他方の端子(第2端子)は接地されている。メモリセルMC21、MC22、・・・MCmnについても同様に、選択トランジスタTij(電圧制限能動素子)と、抵抗変化型素子Rijとを備えており、それぞれがビット線およびワード線に接続され、また接地されている。
選択トランジスタT11は、書き込みデータ(“0”または“1”)に応じてゲート電圧のレベルが選択的に切り換えられることにより、それぞれの書き込み動作に最適な電圧制限回路として機能する。選択トランジスタT11は第1実施形態のnMOS120と同様であって、選択トランジスタT11を電圧制限回路として機能させるための方法も第1実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。抵抗変化型素子R11の構成および特性は、第1実施形態の抵抗変化型素子110と同様であるので詳細な説明を省略する。
アドレス入力回路302は、外部からアドレス信号を受け取り、読み出し・書き込み制御回路304を介して書き込みパルス/タイミング発生回路306から入力されるタイミング信号に基づいて、ロウデコーダ330とカラムデコーダ334とにアドレス情報を出力する。
読み出し−書き込み制御回路304は、外部から制御信号を受け取り、書き込みパルス/タイミング発生回路306から入力されるタイミング信号に基づいて、書き込みパルスタイミング発生回路306と書き込みデータ判定回路308とデータ入出力回路310と読み出し回路318と電源回路320とに内部制御信号を出力する。
書き込みパルス/タイミング発生回路306は、タイミング信号を読み出し・書き込み制御回路304に出力すると共に、読み出し−書き込み制御回路304から内部制御信号を受け取って、書き込みタイミング信号(/WEN)を書き込みパルス駆動回路312へと出力する。
データ入出力回路310は、読み出し−書き込み制御回路304から内部制御信号を受け取るとともに、外部から入力データ(DIN)を受け取って入力データフラグ(DINF)として書き込みデータ判定回路308へと出力し、読み出し回路318から読み出しデータを受け取って外部へ出力データ(DOUT)として出力する。
書き込みデータ判定回路308は、読み出し−書き込み制御回路304からの内部制御信号とデータ入出力回路310からの入力データフラグ(DINF)を受け取って書き込みデータが“0”か“1”かを判定し、判定結果をデータ“0”書き込みフラグ信号(W0F)とデータ“1”書き込みフラグ信号(W1F)として書き込みパルス駆動回路312および電源回路320へと出力する。具体的には、書き込みデータが“0”の場合にはW0Fを高電圧(H)とし、W1Fを低電圧(L)とするが、書き込みデータが“1”の場合にはW0Fを低電圧(L)とし、W1Fを高電圧(H)とする。
書き込みパルス駆動回路312は、書き込みパルス/タイミング発生回路306から受け取った書き込みタイミング信号(/WEN)と、書き込みデータ判定回路308から受け取ったデータ“0”書き込みフラグ信号(W0F)とデータ“1”書き込みフラグ信号(W1F)とに応じて、第1駆動回路314(電流容量はIa)あるいは第2駆動回路316(電流容量はIb)を択一的にカラムデコーダ334へと接続する(詳細は後述)。書き込みパルス駆動回路312が出力する電気パルスの電圧を以下、VPと呼ぶ。
読み出し回路318は、読み出し−書き込み制御回路304から内部制御信号を受け取るとともに、読み出し動作時には、選択されたメモリセルMCijを流れる電流の大きさを検出して、該メモリセルMCijに含まれる抵抗変化型素子Rijが高抵抗状態にあるか低抵抗状態にあるかを判定する。該判定の結果はデータ入出力回路310へと出力される。
電源回路320は、外部電源から外部電源入力端子319を介して電圧VDDを受け取り、読み出し−書き込み制御回路304から内部制御信号を受け取るとともに、書き込みデータ判定回路308から受け取ったデータ“0”書き込みフラグ信号(W0F)とデータ“1”書き込みフラグ信号(W1F)とに応じて、第1電源322(電圧はV1)あるいは第2電源324(電圧はV2)を択一的にワードドライバ332へと接続する。すなわち、W0FがON(高電圧)でありW1FがOFF(低電圧)のときには第1電源322に接続された第1トランジスタ326がON状態となる一方で第2電源324に接続された第2トランジスタ328がOFF状態となり、V1がワードドライバ332へと出力される。一方、W0FがOFF(低電圧)でありW1FがON(高電圧)のときには第1電源322に接続された第1トランジスタ326がOFF状態となる一方で第2電源324に接続された第2トランジスタ328がON状態となり、V2がワードドライバ332へと出力される。電源回路320が出力する電圧(V1またはV2)を以下、VOUTと呼ぶ。
ロウデコーダ330は、アドレス入力回路302から受け取ったアドレス情報(ワード線番号)に基づいてワードドライバ332を制御し、特定のワード線WLjを選択する。
ワードドライバ332は、ロウデコーダ330の制御に基づいて、選択されたワード線WLjに電源回路320から受け取った電圧VOUTを入力する。
カラムデコーダ334は、アドレス入力回路302から受け取ったアドレス情報(ビット線番号)に基づいて、特定のビット線BLiを選択する。
本実施形態では、アドレス入力回路302と、読み出し・書き込み制御回路304と、書き込みパルス/タイミング発生回路306と、書き込みデータ判定回路308と、データ入出力回路310と、書き込みパルス駆動回路312と、読み出し回路318と、電源回路320とにより、制御装置としての諸機能(書き込みパルスの出力、電圧制限能動素子および電流制限能動素子の制御、ワード線およびビット線の選択等)が実現される。
図19は、本発明の第3実施形態における書き込みパルス駆動回路312の具体的構成の一例を示す回路図である。図19に示すように、インバータ340とpMOS342(第1の電流制限能動素子)とpMOS344とnMOS346とnMOS348とを備えた第1駆動回路314と、インバータ350とpMOS352(第2の電流制限能動素子)とpMOS354とnMOS356とnMOS358とを備えた第2駆動回路316とを備えている。
第1駆動回路314のpMOS342とpMOS344とnMOS346とnMOS348とは、この順に直列をなすように主端子(ドレインまたはソース)同士が接続され、一つの電流経路を形成している。第2駆動回路316のpMOS352とpMOS354とnMOS356とnMOS358とは、この順に直列をなすように主端子(ドレインまたはソース)同士が接続され、一つの電流経路を形成している。
pMOS342の2つの主端子のうち、pMOS344と接続されていない方の主端子は、電源(例えば電圧VDDの外部電源)に接続されている。pMOS352の2つの主端子のうち、pMOS354と接続されていない方の主端子は、電源(例えば電圧VDDの外部電源)に接続されている。
nMOS348の2つの主端子のうち、nMOS346と接続されていない方の主端子は、接地されている。nMOS358の2つの主端子のうち、nMOS356と接続されていない方の主端子は、接地されている。
pMOS344とnMOS346とを接続するそれぞれの主端子、および、pMOS354とnMOS356とを接続するそれぞれの主端子は、それぞれカラムデコーダ334に接続されている。
書き込みパルス/タイミング発生回路306が出力した書き込みタイミング信号(/WEN)は、pMOS344とnMOS346とpMOS354とnMOS356の制御端子(ゲート)に入力される。
書き込みデータ判定回路308が出力したデータ“0”書き込みフラグ信号(W0F)は、nMOS348の制御端子(ゲート)に入力されるとともに、インバータ340を介してpMOS342の制御端子(ゲート)に入力される。
書き込みデータ判定回路308が出力したデータ“1”書き込みフラグ信号(W1F)は、nMOS358の制御端子(ゲート)に入力されるとともに、インバータ350を介してpMOS352の制御端子(ゲート)に入力される。
書き込みパルス駆動回路312が電流制限回路として機能すべく、第1駆動回路314が活性化された場合、出力電圧(VP)がVlhのとき電流容量がIaとなるように、pMOS342およびpMOS344のゲート幅などが調整されている。また、第2駆動回路316が活性化された場合、出力電圧(VP)がVlhのとき電流容量がIlh未満であり、かつ、出力電圧(VP)がVhlのとき電流容量がIbとなるように、pMOS352およびpMOS354のゲート幅などが調整されている。かかる調整など、pMOS342、pMOS344およびpMOS352、pMOS354を電流制限能動素子として機能させる方法は第1実施形態と同様であるので、詳細な説明を省略する。
以上のような構成により、/WEN(ネガ極性)がOFF(低電圧)でありかつW0FがON(高電圧)のときにのみ、pMOS342とpMOS344とがON状態になると同時に、他の経路が遮断され、pMOS342に接続された電源がカラムデコーダ334を介して特定のビット線BLiに接続される。このとき、pMOS344は完全に導通状態となっているため、書き込みパルス駆動回路312の電流容量はpMOS342およびpMOS344の電流容量(Ia)により決定される。
また、/WEN(ネガ極性)がOFF(低電圧)でありかつW1FがON(高電圧)のときにのみ、pMOS352とpMOS354とがON状態になると同時に、他の経路が遮断され、pMOS352に接続された電源がカラムデコーダ334を介して特定のビット線BLiに接続される。このとき、pMOS354は完全に導通状態となっているため、書き込みパルス駆動回路312の電流容量はpMOS352およびpMOS354の電流容量(Ib)により決定される。
図20は、本発明の第3実施形態における第1電源322の具体的構成の一例を示す回路図である。図20に示すように、第1電源322はオペアンプ360を備え、オペアンプ360のプラス側の入力端子に基準電圧(V1)が入力され、マイナス側の入力端子にオペアンプ360の出力電圧がフィードバックされている。かかる構成により、基準電圧(V1)を出力電圧とする定電圧電源が実現される。なお、第2電源324も、基準電圧をV2とする他は同様の構成とすることができる。基準電圧は、従来の半導体装置の製造工程でよく用いられるレーザートリミングヒューズや電気ヒューズ手段によって、製造工程でそのロットやチップの最適電圧に調整してもよい。
[動作]
図21は、本発明の第3実施形態の書き込み動作時における各信号や、電極間電圧(Vr)、電極間電流(Ir)の値を示すタイミングチャートの一例である。以下、図21および18を参照しつつ、抵抗変化型記憶装置300の動作について説明する。
なお、以下の説明では、書き込み動作の前においてメモリセルMC11、MC12、MC21、MC22にそれぞれ“0”、“1”、“1”、“0”が書き込まれており、書き込み動作においてそれぞれに“1”、“1”、“0”、“0”を書き込む場合を例として説明する。すでに述べた通り、“0”は高抵抗状態に、“1”は低抵抗状態に対応するものとするが、対応関係は逆であってもよい。
1.メモリセルMC11を“0”から“1”に書き換える例
外部からメモリセルMC11を示すアドレス信号がアドレス入力回路302へ入力される。アドレス入力回路302は、書き込みパルス/タイミング発生回路306から受け取ったタイミング信号に基づいて、アドレス情報(行番号として1、列番号として1)を、それぞれロウデコーダ330およびカラムデコーダ334に入力する。ロウデコーダ330は、受け取った行番号に基づいてワードドライバ332を制御し、1番目のワード線WL1を選択する。カラムデコーダ334は、受け取った列番号に基づいて1番目のビット線BL1を選択する。より詳細に述べると、ワード線の選択を受けて、書き込みタイミング信号(/WEN)の立ち上げおよびビット線の選択が行われる。また、書き込みタイミング信号(/WEN)の立ち下げおよびビット線の選択解除後に、ワード線の選択解除が行われる。以下、各書き込み動作においても同様のタイミングおよび順序でパルスの出力等が行われる。各信号のタイミングや順序を、図21に矢印で示す。
同時に、外部からDINとして“1”がデータ入出力回路310に入力される。データ入出力回路310は入力データフラグ(DINF)として“1”を書き込みデータ判定回路308へと出力する。書き込みデータ判定回路308は、受け取ったDINFに基づいて書き込みデータが“1”か“0”かを判定する。ここでは書き込みデータが“1”であるため、データ“0”書き込みフラグ信号(W0F)が低電圧(L)に、データ“1”書き込みフラグ信号(W1F)が高電圧(H)にされる。電源回路320は、受け取ったW0FおよびW1Fに基づいてVOUTとして電圧V2をワードドライバ332へと出力する。これにより、ワード線WL1の電位がV2となるが、他のワード線の電位はゼロとなる。
同時に、読み出し−書き込み制御回路304は、書き込みパルス/タイミング発生回路306から受け取ったタイミング信号と外部から受け取った制御信号に基づいて、内部制御信号を出力する。書き込みパルス/タイミング発生回路306は、受け取った内部制御信号に基づいて、書き込み開始タイミングに合わせて、抵抗変化型素子Rijの書き込みに必要な所定のパルス幅tpを有する電気パルス(ここでは矩形波)を書き込みタイミング信号(/WEN)として出力する。/WENはネガ極性であり、通常時は高電圧(H)であって、書き込みを行う時だけ低電圧(L)となる。/WENがLになると、書き込みパルス駆動回路312は電気パルスを出力する。このときW0FがLであり、W1FがHであるために、書き込みパルス駆動回路312において第2駆動回路316が選択され、電流容量はIbとなる。VPはカラムデコーダ334に入力されて、選択されているビット線BL1に電圧VPの電気パルスが印加される。VPの波形はVrと同様であるが、説明のため、図では単純な矩形波(抵抗変化型素子の抵抗等を無視した場合の波形)として描かれている(以下、VPの波形につき同様)。他のビット線の電位はゼロとなる。
かかる動作により、メモリセルMC11の選択トランジスタT11の制御端子(ゲート)にはV2が印加され、これに続いてtpの期間だけ、ビット線BL1に接続された側の選択トランジスタT11の主端子(ドレインまたはソース)にはVDDが印加されることになる。選択トランジスタT11は電圧制限回路として機能し、抵抗変化型素子R11の電極間電圧の上限は、V2よりも選択トランジスタT11の閾値電圧Vntだけ低いVbとなる。同時に、書き込みパルス駆動回路312は電流制限回路として機能し、抵抗変化型素子R11の電極間電流は、Ib以下に制限される。よって、図10に示した経路を経て、抵抗変化型素子R11は高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する。
以上の動作において、抵抗変化型素子R11の電極間電流は上限値がIbに設定されているため、ビット線やワード線の出力電圧値を考慮するまでもなく、低抵抗状態における抵抗変化型素子R11の電極間電圧はVlhより低く抑えられることになる。よって、抵抗変化型素子R11が低抵抗状態(“1”)へと変化した後で誤って再び高抵抗状態(“0”)に変化してしまうことがない。また、電極間電流に上限が設定されているため、過電流により抵抗変化型素子R11が破壊されることもない。
2.メモリセルMC12に“1”を上書きする例
外部からメモリセルMC12を示すアドレス信号がアドレス入力回路302へ入力される。アドレス入力回路302は、書き込みパルス/タイミング発生回路306から受け取ったタイミング信号に基づいて、アドレス情報(行番号として2、列番号として1)を、それぞれロウデコーダ330およびカラムデコーダ334に入力する。ロウデコーダ330は、受け取った行番号に基づいてワードドライバ332を制御し、2番目のワード線WL2を選択する。カラムデコーダ334は、受け取った列番号に基づいて1番目のビット線BL1を選択する。
ワード線の電位を制御する方法、ビット線の電位を制御する方法についてはメモリセルMC11の書き込みと同様であるため、説明を省略する。
かかる動作により、メモリセルMC12の選択トランジスタT12の制御端子(ゲート)にはV2が印加され、ビット線BL1に接続された側の選択トランジスタT12の主端子(ドレインまたはソース)には電圧VPの電気パルスが印加されることになる。選択トランジスタT12は電圧制限回路として機能し、抵抗変化型素子R12の電極間電圧の上限は、V2よりも選択トランジスタT12の閾値電圧Vntだけ低いVbとなる。同時に、書き込みパルス駆動回路312は電流制限回路として機能し、抵抗変化型素子R12の電極間電流は、書き込みパルス駆動回路312において第2駆動回路316が選択されているため、Ib以下に制限される。よって、図11に示したように、抵抗変化型素子R12は低抵抗状態のまま変化しない。
以上の動作において、抵抗変化型素子R12の電極間電流は上限値がIbに設定されているため、ビット線やワード線の出力電圧値を考慮するまでもなく、低抵抗状態にある抵抗変化型素子R12の電極間電圧はVlhより低く抑えられることになる。よって、抵抗変化型素子R12が誤って高抵抗状態(“0”)に変化してしまうことがない。また、電極間電流に上限が設定されているため、過電流により抵抗変化型素子R12が破壊されることもない。
3.メモリセルMC21を“1”から“0”に書き換える例
外部からメモリセルMC21を示すアドレス信号がアドレス入力回路302へ入力される。アドレス入力回路302は、書き込みパルス/タイミング発生回路306から受け取ったタイミング信号に基づいて、アドレス情報(行番号として1、列番号として2)を、それぞれロウデコーダ330およびカラムデコーダ334に入力する。ロウデコーダ330は、受け取った行番号に基づいてワードドライバ332を制御し、1番目のワード線WL1を選択する。カラムデコーダ334は、受け取った列番号に基づいて2番目のビット線BL2を選択する。
同時に、外部からDINとして“0”がデータ入出力回路310に入力される。データ入出力回路310は入力データフラグ(DINF)として“0”を書き込みデータ判定回路308へと出力する。書き込みデータ判定回路308は、受け取ったDINFに基づいて書き込みデータが“1”か“0”かを判定する。ここでは書き込みデータが“0”であるため、データ“0”書き込みフラグ信号(W0F)が高電圧(H)に、データ“1”書き込みフラグ信号(W1F)が低電圧(L)にされる。電源回路320は、受け取ったW0FおよびW1Fに基づいてVOUTとして電圧V1をワードドライバ332へと出力する。これにより、ワード線WL1の電位がV1となるが、他のワード線の電位はゼロとなる。
同時に、読み出し−書き込み制御回路304は、書き込みパルス/タイミング発生回路306から受け取ったタイミング信号と外部から受け取った制御信号に基づいて、内部制御信号を出力する。書き込みパルス/タイミング発生回路306は、受け取った内部制御信号に基づいて、書き込み開始タイミングに合わせて、抵抗変化型素子Rijの書き込みに必要な所定のパルス幅tpを有する電気パルス(ここでは矩形波)を書き込みタイミング信号(/WEN)として出力する。/WENはネガ極性であり、通常時は高電圧(H)であって、書き込みを行う時だけ低電圧(L)となる。/WENがLになると、書き込みパルス駆動回路312は電気パルスを出力する。このときW0FがHであり、W1FがLであるために、書き込みパルス駆動回路312において第1駆動回路314が選択され、電流容量はIaとなる。VPはカラムデコーダ334に入力されて、選択されているビット線BL2に電圧VPの電気パルスが印加される。他のビット線の電位はゼロとなる。
かかる動作により、メモリセルMC21の選択トランジスタT21の制御端子(ゲート)にはV1が印加され、これに続いてtpの期間だけ、ビット線BL2に接続された側の選択トランジスタT21の主端子(ドレインまたはソース)にはVDDが印加されることになる。選択トランジスタT21は電圧制限回路として機能し、抵抗変化型素子R21の電極間電圧の上限は、V1よりも選択トランジスタT21の閾値電圧Vntだけ低いVaとなる。同時に、書き込みパルス駆動回路312は電流制限回路として機能し、抵抗変化型素子R21の電極間電流は、Ia以下に制限される一方で、書き込みパルス駆動回路312により供給される電流はIlhに達することが可能である。よって、図12に示した経路を経て、抵抗変化型素子R21は低抵抗状態から高抵抗状態へと変化する。
以上の動作において、抵抗変化型素子R21の電極間電圧は上限値がVaに設定されているため、ビット線やワード線の出力電圧値を考慮するまでもなく、高抵抗状態における抵抗変化型素子R21の電極間電圧はVhlより低く抑えられることになる。よって、抵抗変化型素子R21が高抵抗状態(“0”)へと変化した後で誤って再び低抵抗状態(“1”)に変化してしまうことがない。
4.メモリセルMC22に“0”を上書きする例
外部からメモリセルMC22を示すアドレス信号がアドレス入力回路302へ入力される。アドレス入力回路302は、アドレス情報(行番号として2、列番号として2)を、それぞれロウデコーダ330およびカラムデコーダ334に入力する。ロウデコーダ330は、受け取った行番号に基づいてワードドライバ332を制御し、2番目のワード線WL2を選択する。カラムデコーダ334は、受け取った列番号に基づいて2番目のビット線BL2を選択する。
ワード線の電位を制御する方法、ビット線の電位を制御する方法についてはメモリセルMC21の書き込みと同様であるため、説明を省略する。
かかる動作により、メモリセルMC22の選択トランジスタT22の制御端子(ゲート)にはV1が印加され、ビット線BL2に接続された側の選択トランジスタT22の主端子(ドレインまたはソース)には電圧VPの電気パルスが印加されることになる。選択トランジスタT22は電圧制限回路として機能し、抵抗変化型素子R22の電極間電圧の上限は、V1よりも選択トランジスタT22の閾値電圧Vntだけ低いVaとなる。よって、書き込みパルス駆動回路312においてIhl以上の電流容量を有する第1駆動回路314が選択されているが、図13に示したように、抵抗変化型素子R22は高抵抗状態のまま変化しない。
以上の動作において、抵抗変化型素子R22の電極間電圧は上限値がVaに設定されているため、高抵抗状態における抵抗変化型素子R22の電極間電圧はVhlより低く抑えられることになる。よって、抵抗変化型素子R22が高抵抗状態(“0”)へと変化した後で誤って低抵抗状態(“1”)に変化してしまうことがない。
なお、読み出し動作については、例えば読み出し回路318に電流比較回路を用いるなど周知の構成および方法を用いることができるため、詳細な説明を省略する。
[効果]
本実施形態の抵抗変化型記憶装置300においても、第1実施形態と同様の効果を確保しつつ、複数の抵抗変化型素子をメモリアレイとして集積した大容量の抵抗変化型記憶装置が実現できる。
[第1変形例]
図22は、本発明の第3実施形態の第1変形例における書き込みパルス駆動回路313の具体的構成の一例を示す回路図(図19に対応する)である。図22に示すように、本変形例の書き込みパルス駆動回路313は、インバータ370とpMOS372(第1の電流制限能動素子)とpMOS374とnMOS376とnMOS378とを備えた第1駆動回路315と、インバータ380とpMOS382(第2の電流制限能動素子)とpMOS384とnMOS386とnMOS388とOR回路390とを備えた第2駆動回路317とを備えている。
図19と図22とを比較すれば明らかなように、書き込みパルス駆動回路313は、第2駆動回路317にOR回路390を備えている他は書き込みパルス駆動回路312と同様の構成である。よって、共通する部分については説明を省略する。
OR回路390は、W0FとW1Fとが入力され、そのOR演算の結果が出力されるOR回路であって、出力はインバータ380とnMOS388とに入力される。かかる構成により、W0FがHでW1FがLの場合にも、W0FがLでW1FがHの場合にも、第2駆動回路317はON(/WENとしてパルスが入力されている場合に)となる。第1駆動回路315は、W0FがHでW1FがLの場合にのみONとなる。かかる動作により、書き込みデータが“0”のときは、第1駆動回路315と第2駆動回路317の双方が駆動され、双方の電流容量の合計が書き込みパルス駆動回路313の電流容量となる。一方、書き込みデータが“1”のときは、第2駆動回路317のみが駆動され、第2駆動回路317の電流容量が書き込みパルス駆動回路313の電流容量となる。したがって、pMOS372の電流容量を(Ia−Ib)とし、pMOS382の電流容量をIbとすれば、上述の第3実施形態と同様の動作が可能となる。本変形例では、第1駆動回路の電流容量をより低く設定することが可能で、より小面積化した書込みパルス駆動回路が実現できる。
参考までに、図19の書き込みパルス駆動回路312を用いた場合の真理値表を表1に示す。図22の書き込みパルス駆動回路313を用いた場合の真理値表を表2に示す。
Figure 0005095728
Figure 0005095728
[第2変形例]
図21に示すように、メモリセルMC12の書き込みからメモリセルMC21の書き込みに移行する際、VOUTはゆるやかに降下する。これは、ワードドライバ332側からの放電に一定の時間を要するからである。しかし“1”の書き込みから“0”の書き込みへと移行した際に、VOUTの降下が不十分で、ワード線の電位がV1よりも高くなりすぎる場合がある。かかる場合には、VOUTをより積極的に低下させる必要がある。図23は、本発明の第3実施形態の第2変形例における第1電源323の具体的構成の一例を示す回路図である。図23に示すように、第1電源322はオペアンプ362を備え、オペアンプ362のプラス側の入力端子に基準電圧(V1)が入力され、マイナス側の入力端子にオペアンプ362の出力電圧がフィードバックされている。さらに、電圧の出力部分がトランジスタ364の2つの主端子を介して接地され、トランジスタ364の制御端子(ゲート)に制御信号が入力される。かかる構成により、トランジスタ364をオフとすれば、基準電圧(V1)を出力電圧とする定電圧電源が実現される。一方、トランジスタ364をオンとすれば、出力電圧を急速に降下させることができる。よって、“1”の書き込みから“0”の書き込みへと移行した際に、VOUTを急速に降下させることが可能となる。なお、第2電源324も、基準電圧をV2とする他は同様の構成とすることができる。
[第3変形例]
図24は、本発明の第3実施形態の第3変形例における電源回路321の具体的構成の一例を示す回路図である。本変形例による電源回路321は、電源回路320から第2電源324と第2トランジスタ328とを省略し、外部電源から外部電源入力端子319を介して供給される電位VDD(外部電圧)を第3トランジスタ368の2つの主端子を介して電源回路320の出力に接続したものである。かかる構成では、第1トランジスタ326をオン、第3トランジスタ368をオフとすることによりVOUTとしてV1が出力される一方で、第1トランジスタ326をオフ、第3トランジスタ368をオンとすることによりVOUTとしてVDDが出力される。本変形例は、電圧制限能動素子として機能するnMOSトランジスタのソース電位(Vns)が満たすべき条件を図14のように設定した場合の電源回路の構成である。
[その他の変形例]
上述の説明では、電源回路がV1またはV2の一方が選択的にVOUTとして出力され、これがワードドライバに入力される構成としたが、V1およびV2の両方がワードドライバに供給され、ワードドライバの内部で一方が選択される構成であってもよい。この場合には、W0FとW1Fまたはこれと関連させた制御信号がワードドライバに入力される。
電源回路はV1およびV2をnMOSトランスファーゲートで切り換える構成としたが、CMOS型トランスファーゲートを用いることにより、電位降下の少ない構成としてもよい。
メモリセルへの書き込みは、上述のMC11〜MC22までのメモリセルに限られず、他のメモリセルに対しても同様に可能であることは言うまでもない。なお、図示はしていないが、一般の記憶装置では、不良救済のため、本体メモリセルと同じ形状の冗長救済用メモリセルや、メモリアレイの一部としてエラー訂正用のパリティビットが追加されるが、かかるメモリセルやパリティビットについても同様の構成および動作が可能である。
VntはメモリセルのnMOSトランジスタの閾値電圧を指す。電源回路からワードドライバを介してワード線に至るまでの電気抵抗に由来する電位降下や、ワード線電位の立ち上がり遅延時間などが加わり、選択されたメモリセルの選択トランジスタのドレインが所望のタイミングで所望の電圧に到達しない場合がある。かかる場合には、選択されるメモリセルの選択トランジスタのドレインの電圧が所望のタイミングで実効的に所望の電圧(高抵抗状態に書き込むときはVa+Vnt以上、低抵抗状態に書き込むときはVb+Vnt以上)となるように、電源回路の出力電圧V1、V2が適宜調整される(予め若干高めに設定されるなど)ことが好ましい。なお、選択トランジスタはnMOSトランジスタに限られず、pMOSトランジスタなどであってもよいことは言うまでもない。
読み出し動作については詳細な説明を省略しているが、読み出し動作時に印加する電圧は電源回路の出力電圧であるV1を利用してもよいし、低消費電力での読み出しを行う場合には、読み出し専用の低電圧電源を設け、読み出し時に該低電圧電源を用いて読み出しが行われてもよい。
書き込みデータ判定回路は必ずしも必須ではなく、データ入出力回路がDIN信号の判定を行って、W0FおよびW1Fを出力してもよい。
低電圧化するためには、書き込みパルス駆動回路の電圧VPがなるべく減衰することなくビット線に伝達されることが好ましい。よって、カラムデコーダとしてCMOS型や昇圧型などを利用することが好ましい。同様に、ワードドライバも、電源回路の出力電圧VOUTがなるべく減衰することなくワード線に伝達するように、CMOS型などの構成とすることが好ましい。
なお、基板はシリコン基板であることが好ましい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の抵抗変化型記憶装置は、同一極性の電気パルスで複数の抵抗状態の間を遷移する抵抗変化型素子を用いつつ、簡潔な構成により、データ書き込み時の誤動作や素子の破壊を確実に防止でき、デジタル家電、メモリカード、携帯型電話機、およびパーソナルコンピュータなどの種々の電子機器に用いられる抵抗変化型記憶装置として有用である。
1 抵抗変化型素子
2 電圧制限回路
3 電流制限回路
4 ライトパルス発生兼ライト制御回路
5 基板
6 下部電極
7 抵抗変化層
8 上部電極
10 抵抗変化型記憶装置
11 抵抗変化型素子
12 選択トランジスタ
13 ソース線端子
14 ワード線端子
15 ビット線端子
16 ソース線
17 ワード線
18 ビット線
19 メモリセル
20 nMOS
21 ゲート
22 ドレイン
23 ソース
24 抵抗
25 直流電源
26 直流電源
30 pMOS
31 ゲート
32 ドレイン
33 ソース
35 直流電源
36 直流電源
100 抵抗変化型記憶装置
110 抵抗変化型素子
111 第1端子
112 第2端子
120 nMOS
121 ゲート
122 ドレイン
123 ソース
130 pMOS
131 ゲート
132 ソース
133 ドレイン
140 ライトパルス発生兼ライト制御回路
200 抵抗変化型記憶装置
210 抵抗変化型素子
211 第1端子
212 第2端子
220 nMOS
221 ゲート
222 ドレイン
223 ソース
230 pMOS
231 ゲート
232 ソース
233 ドレイン
240 ライトパルス発生兼ライト制御回路
241 電圧源
242 第1出力端子
243 第2出力端子
250 nMOS
251 ゲート
252 ドレイン
253 ソース
260 pMOS
261 ゲート
262 ソース
263 ドレイン
270 直列抵抗
271 基準ノード
280 並列抵抗
300 抵抗変化型記憶装置
302 アドレス入力回路
304 読み出し−書き込み制御回路
306 書き込みパルス/タイミング発生回路
308 書き込みデータ判定回路
310 データ入出力回路
312 書き込みパルス駆動回路
313 書き込みパルス駆動回路
314 第1パルス駆動回路
315 第1パルス駆動回路
316 第2パルス駆動回路
317 第2パルス駆動回路
318 読み出し回路
320 電源回路
322 第1電源
324 第2電源
326 第1トランジスタ
328 第2トランジスタ
330 ロウデコーダ
332 ワードドライバ
334 カラムデコーダ
336 メモリアレイ
340 インバータ
342 pMOS
344 pMOS
346 nMOS
348 nMOS
350 インバータ
352 pMOS
354 pMOS
356 nMOS
358 nMOS
360 オペアンプ
362 オペアンプ
364 トランジスタ
370 インバータ
372 pMOS
374 pMOS
376 nMOS
378 nMOS
380 インバータ
382 pMOS
384 pMOS
386 nMOS
388 nMOS
390 OR回路
MC11、MC12、・・・MCmn メモリセル
T11、T12、・・・Tmn 選択トランジスタ
R11、R12、・・・Rmn 抵抗変化型素子

Claims (13)

  1. 第1電極と第2電極とを有し前記第1電極と前記第2電極との間の電気抵抗である電極間電気抵抗の変化に基づいて情報を記憶するように構成されている抵抗変化型素子と、
    制御装置と、
    前記抵抗変化型素子と直列に接続され前記制御装置の制御に基づいて前記第2電極を基準とした前記第1電極の電位である電極間電圧の絶対値の上限を所定の値に設定するように構成されている電圧制限能動素子と、
    前記電圧制限能動素子を介して前記抵抗変化型素子と直列に接続され前記制御装置の制御に基づいて前記第1電極と前記第2電極との間に流れる電流である電極間電流の絶対値の上限を複数の異なる値に設定するように構成されている電流制限手段とを備え、
    前記抵抗変化型素子は、前記電極間電気抵抗が第1の抵抗値である低抵抗状態にあるときには前記電極間電圧が第1の電圧をその絶対値において超えた場合に前記電極間電気抵抗が前記第1の抵抗値よりも高い第2の抵抗値である高抵抗状態へと変化し、かつ前記高抵抗状態にあるときには前記電極間電圧が前記第1の電圧と同じ極性でありかつより絶対値の大きな第2の電圧をその絶対値において超えた場合に前記高抵抗状態から前記低抵抗状態へと変化する特性を有している、抵抗変化型記憶装置。
  2. 基板と、メモリアレイと、カラムデコーダと、ロウデコーダと、電源回路と、書き込みパルス駆動回路と、制御装置と、を備え、
    前記メモリアレイは、前記基板上に形成された第1の層に属しかつ互いに平行に形成された複数のビット線と、前記基板上に形成された第2の層に属し前記基板の主面に垂直な方向から見て前記ビット線に立体交差するようにかつ互いに平行に形成された複数のワード線と、前記基板の主面に垂直な方向から見て前記ビット線と前記ワード線とが立体交差する位置にそれぞれ対応して前記抵抗変化型素子と前記電圧制限能動素子とを備え、
    前記電圧制限能動素子は、第1主端子と第2主端子と制御端子とを有する電界効果トランジスタであり、前記第2主端子と前記第1電極とが接続され、前記第1主端子と前記ビット線とが接続され、前記制御端子と前記ワード線とが接続され、
    前記カラムデコーダは、前記制御装置の制御に基づいて特定のビット線を選択するように構成され、
    前記ロウデコーダは、前記制御装置の制御に基づいて特定のワード線を選択するように構成され、
    前記電源回路は、前記制御装置の制御に基づいて第5の電圧および第6の電圧のいずれか一方を択一的に前記選択されたワード線へと出力可能に構成され、
    前記電流制限手段は、第1の電流容量を有する第1の電流制限能動素子と、前記第1の電流容量と異なる第2の電流容量を有する第2の電流制限能動素子であり、
    前記書き込みパルス駆動回路は、前記第1の電流制限能動素子および前記第2の電流制限能動素子を備え、前記第1の電流制限能動素子および前記第2の電流制限能動素子のうち前記制御装置の制御に基づき選択されたいずれか一方の電流制限能動素子を介して電気パルスを前記選択されたビット線へと出力可能に構成され、
    前記第5の電圧より前記電圧制限能動素子の閾値電圧だけ低い電圧を第3の電圧とし、前記第6の電圧よりも前記電圧制限能動素子の閾値電圧だけ低い電圧を第4の電圧とするとき、第1の電圧<第3の電圧<第2の電圧であり、かつ、第2の電圧<第4の電圧であって、
    前記制御装置は、前記カラムデコーダおよび前記ロウデコーダを制御して所定のビット線およびワード線の交差点に対応する前記抵抗変化型素子を選択するとともに、
    前記選択された抵抗変化型素子を前記高抵抗状態とする場合には、第1の電流制限能動素子を介して電気パルスを前記選択されたビット線へと出力するように前記書き込みパルス駆動回路を制御しかつ第5の電圧を前記選択されたワード線へと出力するように前記電源回路を制御するように構成され、
    前記選択された抵抗変化型素子を前記低抵抗状態とする場合には、第2の電流制限能動素子を介して電気パルスを前記選択されたビット線へと出力するように前記書き込みパルス駆動回路を制御しかつ第6の電圧を前記選択されたワード線へと出力するように前記電源回路を制御するように構成されている、請求項1に記載の抵抗変化型記憶装置。
  3. 第3の電圧は、前記選択された抵抗変化型素子が前記低抵抗状態にある場合に前記選択された抵抗変化型素子の電極間電圧が第1の電圧以上となる値に設定されている、請求項2に記載の抵抗変化型記憶装置。
  4. 第4の電圧は第2の電圧に対し前記電圧制限能動素子である電界効果トランジスタの閾値電圧を加えた電圧以上である、請求項2に記載の抵抗変化型記憶装置。
  5. 外部電源から外部電圧の入力を受付ける外部電源入力端子を備え、
    前記電源回路は、前記外部電源入力端子に入力された外部電圧を第4の電圧として出力するように構成されている、請求項2に記載の抵抗変化型記憶装置。
  6. 第1の電流容量は、前記第1の抵抗値との積が前記第1の電圧以上となる値である、請求項2に記載の抵抗変化型記憶装置。
  7. 第2の電流容量は、前記第2の抵抗値との積が前記第2の電圧以上になりかつ前記第1の抵抗値との積が前記第1の電圧未満となる値である、請求項2に記載の抵抗変化型記憶装置。
  8. 前記抵抗変化型記憶装置の抵抗状態を複数回書き換え可能に構成された、請求項2に記載の抵抗変化型記憶装置。
  9. 前記制御装置は、前記抵抗変化型素子を前記低抵抗状態から前記高抵抗状態へと変化させる場合に、前記電極間電流と前記第1の抵抗値との積の絶対値が前記第1の電圧以上となるように前記電流制限手段を制御し、かつ前記電極間電圧の絶対値が前記第2の電圧未満となるように前記電圧制限能動素子を制御するように構成され、かつ、
    前記抵抗変化型素子を前記高抵抗状態から前記低抵抗状態へと変化させる場合に、電極間電流と前記第2の抵抗値との積の絶対値が前記第2の電圧以上になりかつ前記電極間電流と前記第1の抵抗値との積の絶対値が前記第1の電圧未満となるように前記電流制限手段を制御するように構成されている、請求項1に記載の抵抗変化型記憶装置。
  10. 前記第1の電圧に対する前記第2の電圧の比率が、前記第1の抵抗値に対する前記第2の抵抗値の比率より小さくなるように構成されている、請求項1に記載の抵抗変化型記憶装置。
  11. 前記電圧制限能動素子が電界効果トランジスタであって、
    前記電圧制限能動素子のソースまたはドレインの一方が前記抵抗変化型素子に接続され、
    前記制御装置は、前記電圧制限能動素子のゲート端子の電位を制御して前記抵抗変化型素子に接続されているソースまたはドレインの電位を制限することにより前記電極間電圧の絶対値の上限を所定の値に設定するように構成されている、請求項1に記載の抵抗変化型記憶装置。
  12. 前記電流制限手段が電界効果トランジスタであって、
    前記電流制限手段のソースまたはドレインの一方が前記抵抗変化型素子に電気的に接続され、
    前記制御装置は、前記電流制限手段のゲート端子の電位を制御してソースとドレインとの間を流れる電流を制限することにより前記電極間電流の絶対値の上限を所定の値に設定するように構成されている、請求項1に記載の抵抗変化型記憶装置。
  13. 第1出力端子と第2出力端子とを備え前記第1出力端子と前記第2出力端子との間に電気パルスを出力するように構成されている電気パルス印加装置と、
    基準ノードと、
    前記第1出力端子と前記基準ノードとを電気的に接続するように構成されている直列電流経路と、
    前記抵抗変化型素子を有し前記基準ノードと前記第2出力端子とを前記抵抗変化型素子を介して電気的に接続するように構成されている抵抗変化電流経路と、
    前記基準ノードと前記第2出力端子とを前記抵抗変化電流経路と並列に電気的に接続するように構成されている並列電流経路とを備え、
    前記直列電流経路の電気抵抗と前記並列電流経路の電気抵抗と前記抵抗変化型素子が高抵抗状態にあるときの前記抵抗変化電流経路の電気抵抗と前記抵抗変化型素子が低抵抗状態にあるときの前記抵抗変化電流経路の電気抵抗とが、
    前記抵抗変化型素子が前記高抵抗状態にある間は前記電気パルス印加装置が電気パルスを出力中に前記基準ノードの電位がその絶対値において前記第2の電圧以上となり、前記抵抗変化型素子が前記低抵抗状態へと変化した後は前記電気パルス印加装置が電気パルスを出力中であっても前記基準ノードの電位がその絶対値において前記第1の電圧未満となる値に設定されている、請求項1に記載の抵抗変化型記憶装置。
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