JP5069339B2 - 不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法 - Google Patents

不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、不揮発性の可変抵抗素子を用いて情報を記憶する不揮発性半導体記憶装置において、複数の当該素子に対し、書き込み、消去、又は、フォーミング処理の何れかのメモリ動作を一括して行うための不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法に関する。
近年、フラッシュメモリに代わる高速動作可能な次世代不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM:Nonvolatile Random Access Memory)として、FeRAM(Ferroelectric RAM)、MRAM(Magnetic RAM)、OUM(Ovonic Unified Memory)等の様々なデバイス構造が提案され、高性能化、高信頼性化、低コスト化、及び、プロセス整合性という観点から、激しい開発競争が行われている。しかしながら、現状のこれらメモリデバイスには各々一長一短があり、SRAM、DRAM、フラッシュメモリの各利点を併せ持つ「ユニバーサルメモリ」の理想実現には未だ遠い。
これら既存技術に対して、電圧パルスを印加することによって可逆的に電気抵抗が変化する不揮発性可変抵抗素子を用いた抵抗性不揮発性メモリRRAM(Resistive Random Access Memory)(登録商標)が提案されている。この不揮発性可変抵抗素子の構造は極めて単純で、図1に示すように、不揮発性可変抵抗素子100は、下から、下部電極106、可変抵抗体104、上部電極102が順に積層された構造となっており、上部電極102と下部電極106の間に電圧パルス等の電気的ストレスを印加することにより、抵抗値を可逆的に変化させることができる。この可逆的な抵抗変化動作(以下、適宜「スイッチング動作」と称す。)における抵抗値を読み出すことによって、新規な不揮発性記憶装置が実現できる。
可変抵抗体104の材料としては、米国ヒューストン大のShangquing LiuやAlex Ignatiev等によって、超巨大磁気抵抗効果で知られるペロブスカイト材料に電圧パルスを印加することによって可逆的に電気抵抗を変化させる方法が下記の特許文献1及び非特許文献1に開示されている。尚、特許文献1に例示する素子構造では、可変抵抗体104の材料としてはペロブスカイト型酸化物である結晶性プラセオジウム・カルシウム・マンガン酸化物Pr1−XCaMnO(PCMO)膜が用いられている。
また、遷移金属の酸化物である、酸化チタン(TiO)膜、酸化ニッケル(NiO)膜、酸化亜鉛(ZnO)膜、酸化ニオブ(Nb)膜についても可逆的な抵抗変化を示すことが非特許文献2及び特許文献2などから知られている。酸化チタンや酸化ニッケル等の遷移金属酸化物を可変抵抗体として用いると、不揮発性可変抵抗素子に流れ込む電流による熱上昇によって酸化物中に局所的に抵抗率が低下した領域(以下、適宜「フィラメントパス」と称す)が形成されたり、このフィラメントパスが分解されたりすることによって、抵抗変化が発生していると考えられている。このフィラメントパスの電気特性については、非特許文献3に開示されている。
つまり、不揮発性可変抵抗素子は製造後の初期状態において絶縁状態にあり、電気的ストレスによって高抵抗状態と低抵抗状態を切り替えられる状態にするためには、非特許文献4に示されているように、これに電圧を印加して、不揮発性可変抵抗素子内にフィラメントパスを形成しておく必要がある。この、不揮発性可変抵抗素子内にフィラメントパスを形成する処理をフォーミング処理と呼んでいる。
非特許文献5に示されている、フィラメントパスが形成されてフォーミング処理が完了するのに要する時間(以下、適宜「フォーミング時間」と称す)の、フォーミング処理で印加される電圧パルスの大きさと酸化物(酸化コバルト)層の厚さとの関係を表したものを図2に示す。印加電圧が大きく、酸化物層の厚さが薄いほどフォーミング時間は短縮される傾向にあり、3Vのフォーミング電圧を印加した場合、10nmの酸化物層では1μ秒でフォーミング処理が完了するが、50nmでは100μ秒印加しなければフォーミング処理が完了しない。逆に、1μ秒でフォーミング処理を完了するためには、50nmの酸化物層に対して20Vもの電圧を印加する必要があり、10nmの酸化物層では3V程度の印加が必要である。
尚、フォーミング時間とは、フォーミング処理で印加される電圧パルスが複数回に分散して印加される場合には、累積的なパルス印加時間を意味する。
図2に示されるように、フォーミング時間は可変抵抗体である金属酸化物の膜厚に依存するが、各不揮発性可変抵抗素子によって膜厚にばらつきが生じるため、フォーミング時間も素子毎にばらつきが生じる。このため、不揮発性可変抵抗素子をスイッチング動作可能状態にするための効率的なフォーミング処理は、素子毎に一個一個電圧調整をしながら行う必要があった。
米国特許第6204139号明細書 特表2002−537627号明細書
Liu,S.Q.他、"Electric−pulse−induced reversible Resistance change effect in magnetoresistive films",Applied Physics Letters,2000年,Vol.76,p.2749−2751 H.Pagnia他、"Bistable Switching in Electroformed Metal−Insulator−Metal Devices",Phys.Stat.Sol.(a),1988年,vol.108,p.11−65 G. Dearnaley他, "Electrical phenomena in amorphous oxide films", Rep. Prog. Phys., 1970年, Vol. 33, p.1129-1191 I. G. Baek 他, "Highly scalable non-volatile resistive memory using simple binary oxide driven by asymmetric unipolar voltage pulses", IEDM Technical Digest, 2004年,p. 587 - 590 Y. Tamai他, "RRAM Technology for Fast and Low-Power Forming / Switching", International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM), 2008年, p. 1166
しかしながら、不揮発性可変抵抗素子を使ったメモリセルを用いて実用的な大きさのメモリ容量を作成する段階において、実用的な大きさのメモリ容量を一メモリセル毎にフォーミングしていては時間がかかりすぎるため、生産効率の面で、フォーミング時間の短縮は急務である。具体的には、128Mbyteの容量に対してフォーミング処理を行う場合、非特許文献5の値を用いると、10nmの酸化膜層の場合、一メモリセル(1bit)を印加電圧3Vでフォーミング処理するには1μ秒必要であるから、一メモリセル毎にフォーミング処理を行うと、少なくとも15分は必要である。
ここで、複数のメモリセルに対して同時にフォーミング処理を行うことによりフォーミング処理効率を上げ、全体のフォーミング時間を短縮することが考えられるが、それには以下に示す問題を解決する必要がある。
図3は不揮発性可変抵抗素子を用いたメモリセルアレイの等価回路図、図4に単位メモリセルの等価回路を示す。二端子型の不揮発性可変抵抗素子の一端子が選択トランジスタのドレイン端子と接続し、他端子が第2選択線(ビット線、BL)に接続している。選択トランジスタのゲート端子は第1選択線(ワード線、WL)に接続され、ソース端子は第3選択線(ソース線、SL)に接続されている。
図4のメモリセルを行及び列方向に夫々マトリクス状に配置した図3のメモリセルアレイにおいて、第1選択線WL1を介して電圧を印加して選択トランジスタをON状態にし、各第2選択線BL1〜BL16に同時にフォーミング処理用の電圧パルスを印加して、第1選択線WL1に接続する複数のメモリセルの不揮発性可変抵抗素子VR11〜VR1gについて同時にフォーミング処理を行うことを試みる。
各不揮発性可変抵抗素子のフォーミング処理時間にばらつきがあるため、まず1つ目のメモリセルがフォーミング処理を完了する。ここでは第2選択線BL2に接続する不揮発性可変抵抗素子VR12のフォーミングが先に完了したとする。フォーミング処理が完了したメモリセルは抵抗低下を起こすため、VR12のフォーミング処理の完了に伴って第2選択線BL2に流れる電流量が増加し、第3選択線SL1の電位が上昇する。すると、電位が上昇した第3選択線SL1に接続されている他のメモリセルにフォーミング処理に必要な電圧が供給されなくなる。
この結果、フォーミング時間が遅くなるか、或いは、これ以上フォーミング処理が進行しなくなる。
本発明は、二端子構造の不揮発性可変抵抗素子を用いて情報を記憶するメモリセルアレイのフォーミング処理に係る上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その第一の目的は、複数のメモリセルに対して同時にフォーミング処理を行うことのできる不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法を提供する点にある。
更に、本発明は、複数のメモリセルに対して同時に書き込み、及び、消去動作を行うことができる不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法を提供することをその第2の目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法は、可変抵抗体の両端に電極を担持した二端子型の不揮発性可変抵抗素子の一端子と、制御端子に印加される電流又は電圧によって他の二端子間を流れる電流量が制御される三端子型の選択素子の前記制御端子を除く他の二端子のうち何れか一方とを接続してメモリセルを構成し、前記メモリセルを行及び列方向に夫々複数マトリクス状に配置してなるメモリセルアレイを有する不揮発性半導体記憶装置において、前記不揮発性可変抵抗素子は、フォーミング処理を施すことにより、当該不揮発性可変抵抗素子の両端子間に電気的ストレスを与えることにより抵抗状態が二以上の異なる抵抗状態間で遷移し、当該遷移後の一の抵抗状態を情報の記憶に用いるものであり、前記メモリセルは、前記選択素子の前記制御端子が第1選択線に接続され、前記不揮発性可変抵抗素子の前記選択素子と接続しない一端子と、前記選択素子の前記不揮発性可変抵抗素子と接続しない前記制御端子を除く一端子のうち何れか一方が第2選択線に、他方が第3選択線に接続され、前記第1選択線は、行方向に延伸し、同一行に属する前記メモリセル同士を接続し、前記第2選択線は、列方向に延伸し、同一列に属する前記メモリセル同士を接続し、前記第1選択線、前記第2選択線、及び、前記第3選択線により前記メモリセルアレイ内の前記メモリセルが相互に接続されてなり、前記不揮発性半導体記憶装置は、前記不揮発性可変抵抗素子の前記フォーミング処理に必要なフォーミング電圧を前記第1選択線と前記第2選択線により選択される前記メモリセルの両端に印加中に、前記フォーミング処理の完了に伴う前記第2選択線の所定位置に流れる電流あるいは前記第2選択線の所定位置の電位の変動を検知するフォーミング検知回路を、前記第2選択線に直接或いはデコーダを介して、又は、前記第3選択線が列方向に延伸している場合前記第3選択線に直接或いはデコーダを介して、接続してなり、
一又は複数の前記第1選択線および複数の前記第2選択線を選択して、当該第1選択線および当該第2選択線により選択される全ての前記メモリセルに対し、前記不揮発性可変抵抗素子の前記フォーミング処理を一括して行う前記不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法であって、
前記メモリセルアレイ内の前記フォーミング処理の対象の前記メモリセルに接続する一又は複数本の前記第1選択線を選択し、当該選択された第1選択線の全てに所定の選択電圧を印加する第1のステップと、
前記メモリセルアレイ内の前記フォーミング処理の対象の前記メモリセルに接続する複数本の前記第2選択線を選択する第2のステップと、
前記メモリ動作の対象の全ての前記メモリセルの両端に前記フォーミング処理に必要な電圧が印加されるように、前記選択された第2選択線の夫々に、当該第2選択線と接続する前記フォーミング処理の対象の個々の前記メモリセルが接続する前記第3選択線と共通に接続する前記フォーミング処理の対象の前記メモリセルの最大数に応じて、前記不揮発性可変抵抗素子の前記フォーミング処理に必要な電圧に、前記第2選択線を介して前記第3選択線に電流が流れることによる前記第3選択線の電位変動分を補償した電圧を印加する第3のステップと、
前記フォーミング検知回路が特定の前記第2選択線の電流あるいは電位の変動を検知すると、前記不揮発性半導体記憶装置は、当該特定の第2選択線と接続する全ての前記メモリセルの前記フォーミング処理が完了している場合、当該特定の第2選択線を介した電圧の印加を停止する第4のステップと、を含むことを第1の特徴とする。
本発明の上記第1の特徴の不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法に依れば、二端子型の不揮発性可変抵抗素子とトランジスタ等の三端子型の選択素子とを単位メモリセルとして、行及び列方向に夫々マトリクス状に配置したメモリセルアレイを有する不揮発性半導体記憶装置において、メモリ動作時に第3選択線(ソース線)に電流が流れることによる第3選択線の電位の上昇分を加味した電圧を予め第2選択線(ビット線)に印加するステップを有することで、複数の第2選択線と一又は複数の第1選択線(ワード線)により選択される全ての複数のメモリセルに対し、メモリ動作に必要な電圧を供給することができ、複数のメモリセルに対して同時にメモリ動作を行うことが可能になる。
更に、本発明に係る不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法は、上記第1の特徴に加えて、前記メモリセルアレイにおいて、前記第3選択線は列方向に延伸し、同一列に属する前記メモリセル同士を相互に接続していることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法に依れば、第2選択線と第3選択線を並行に延伸させた不揮発性半導体記憶装置に対し本発明を適用することで、第3選択線と共通に接続する選択されたメモリセルの数を、第1選択線(ワード線)の本数に抑えることができ、選択されたメモリセルを経由して第3選択線に電流が流れることによる第3選択線の電位上昇を低減することができる。
更に、本発明に係る不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法は、上記第1又は第2の特徴に加えて、前記フォーミング処理時において、前記不揮発性可変抵抗素子に流れる電流量が所定値以下になるように、前記メモリセル内の前記選択素子のバイアス条件が設定されていることを第3の特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法は、上記第3の特徴に加えて、前記フォーミング処理時において、前記不揮発性可変抵抗素子に流れる電流量が50μA以下になるように、前記メモリセル内の前記選択素子のバイアス条件が設定されていることを第4の特徴とする。
上記第3又は第4の特徴の不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法に依れば、第3選択線に流れる電流量は、選択トランジスタを用いて制限され、第3選択線の電位上昇を一定の許容範囲内に抑えることができる。
特に、フォーミング処理においては、フォーミング処理の完了に伴い不揮発性可変抵抗素子が低抵抗化するため、当該低抵抗化した素子を経由して第3選択線に流れる電流量が増加し、第3選択線の電位が上昇する。このとき、メモリセルの不揮発性可変抵抗素子に流れる電流量が所定値(例えば、50μA)以下となるように、選択素子のバイアス条件を設定しておくことで、フォーミング処理の完了に伴う第3選択線に流れこむ電流量を所定値以下に制限することができる。
更に、本発明に係る不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法は、上記第1乃至第4の何れかの特徴に加えて、前記第4のステップにおいて、前記不揮発性半導体記憶装置が特定の前記第2選択線を介した電圧の印加を停止すると、当該特定の第2選択線を非選択に設定し、前記選択された第2選択線の夫々と接続する前記フォーミング処理の対象の個々の前記メモリセルが接続する前記第3選択線と共通に接続する前記フォーミング処理の対象の前記メモリセルの最大数を再計算し、前記選択された第2選択線に、夫々、前記不揮発性可変抵抗素子の前記フォーミング処理に必要な電圧に、前記第2選択線を介して前記第3選択線に電流が流れることによる前記第3選択線の電位変動分を補償した電圧を印加する第5のステップを含むことを第の特徴とする。

本発明に依れば、一又は複数の第1選択線(ワード線)及び複数の第2選択線(ビット線)により選択される複数のメモリセルに対して同時に電圧パルスを印加して、書き込み動作、消去動作、及び、フォーミング処理を行うことのできる不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法が提供される。これにより、フォーミング時間の短縮が可能になる。また、書き込み及び消去動作に係る時間が短縮され、高速動作が可能になる。
不揮発性可変抵抗素子の構造を示す図。 フォーミング処理に要する時間の、フォーミング処理で印加される電圧と可変抵抗体の膜厚との関係を示す図。 不揮発性可変抵抗素子を用いたメモリセルアレイの等価回路図、及び、従来のフォーミング処理の制御方法に係る問題点を示す図。 不揮発性可変抵抗素子を用いたメモリセルの等価回路図。 本発明の方法を利用することができる不揮発性半導体記憶装置の構成ブロック図。 本発明の方法を利用することができる不揮発性半導体記憶装置の構成ブロック図。 本発明に係るフォーミング処理の制御方法のフローチャート。 第2実施形態において本発明方法が適用される不揮発性可変抵抗素子を用いたメモリセルアレイの等価回路図。 第3実施形態に係る本発明方法を利用することができる不揮発性半導体記憶装置の構成ブロック図。 第3実施形態において本発明方法が適用されるフォーミング検知回路を取り付けたメモリセルアレイの等価回路図、及び、本発明方法におけるフォーミング処理の動作を示す図。 本発明に係るフォーミング検知回路の構成例。 第3実施形態に係る本発明方法におけるフォーミング処理の制御のフローチャート。 別実施形態に係る本発明方法を利用することができる不揮発性半導体記憶装置の構成ブロック図。 本発明の別実施形態に係るフォーミング検知回路を内蔵した第2選択線デコーダの構成ブロック図。
以下において、本発明に係る不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法(以下、「本発明方法」と称す)につき、図面を参照して説明する。
〈第1実施形態〉
図5は、本発明方法の適用対象である不揮発性半導体記憶装置(以下、「本発明装置1」と称す)の回路構成図である。図5に示されるように、本発明装置1は、メモリセルアレイ501(501a又は501b、本実施形態では501aとする)、制御回路502、電圧発生回路504、第1選択線デコーダ506、及び、第2選択線デコーダ508、を備えて構成されている。
メモリセルアレイ501aは、図3の等価回路図で表され、不揮発性可変抵抗素子と選択トランジスタを含んでなるメモリセルを行及び列方向に夫々複数マトリクス状に配置したメモリセルアレイである。ここで、不揮発性可変抵抗素子は、可変抵抗体の両端に電極を担持した二端子型の不揮発性可変抵抗素子であり、フォーミング処理を施すことにより、当該不揮発性可変抵抗素子の両端子間に電気的ストレスを与えることにより抵抗状態が二以上の異なる抵抗状態間で遷移し、当該遷移後の一の抵抗状態を情報の記憶に用いることができる。選択トランジスタは、例えば、MOSトランジスタであり、当該不揮発性可変抵抗素子の一端子と選択トランジスタのドレイン端子が接続してメモリセルを構成している。選択トランジスタのゲート端子は行方向(図3の縦方向)に延伸する第1選択線(ワード線)に接続され、第1選択線により同一行に属するメモリセル同士が相互に接続されている。選択トランジスタと接続しない不揮発性可変抵抗素子の一端子は列方向(図3の横方向)に延伸する第2選択線(ビット線)に接続され、第2選択線により同一列に属するメモリセル同士が相互に接続されている。選択トランジスタのソース端子は行方向に延伸する第3選択線(ソース線)に接続され、第3選択線により同一行に属するメモリセル同士が相互に接続されている。第1選択線を介して第1選択電圧及び第1非選択電圧の何れかを、第2選択線を介して第2選択電圧及び第2非選択電圧の何れかを各別に印加することにより、書き込み、消去、読み出し、並びにフォーミング処理の各動作時において、外部からのアドレス入力で指定される当該動作対象の一のメモリセルを選択することができる。尚、本実施形態においては、当該各動作時において第3選択線は接地しているが、接地電圧より僅かに上昇した微小なバイアス電圧を印加しても良い。
尚、上記のメモリセルアレイ501aで用いられる可変抵抗体の材料としては、Ti,Fe,Co,Ni,Zr,Nb,Hf,Ta等の遷移金属の酸化物が考えられ、電極材料としてはAl,Ti,Cu,Ag,Ta,W,Pt、或いはTiN等が考えられる。例えば、上記のメモリセルアレイ501aは、可変抵抗体材料が酸化コバルトで、電極材料が両電極ともTiNからなる不揮発性可変抵抗素子を構成し、選択トランジスタを含めたデバイス構造を適宜設計することで、素子寸法が0.4μmφ程度のものを公知の標準的な製造プロセス技術により作製することができるが、具体的なデバイス構造および製造方法については説明を割愛する。
制御回路502は、メモリセルアレイ501aの書き込み、消去、読み出しの各メモリ動作の制御及びフォーミング処理の制御を行う。具体的には、制御回路502はアドレス線から入力されたアドレス信号、データ線から入力されたデータ入力、制御信号線から入力された制御入力信号に基づいて、第1選択線デコーダ506、第2選択線デコーダ508を制御して、メモリセルの各メモリ動作及びフォーミング処理を制御する。より具体的には、アドレスバッファ回路、データ入出力バッファ回路、制御入力バッファ回路の機能を有する回路である。
電圧発生回路504は、書き込み、消去、読み出し、及び、フォーミング処理の各メモリ動作において、当該各動作に必要な印加電圧を発生して第1選択線デコーダ506及び第2選択線デコーダ508に与える。メモリセルのフォーミング処理において、電圧発生回路504は、フォーミング処理対象のメモリセルを選択するために必要な第1選択電圧、及び、フォーミング処理の対象ではないメモリセルを非選択にする第1非選択電圧を発生し第1選択線デコーダに与える。また、フォーミング処理対象として選択されたメモリセルに対し、フォーミング処理用の電圧パルスを発生し第2選択線デコーダ508に与える。特に、本発明方法では、電圧発生回路504は、当該電圧パルスの電圧振幅値を、選択された第1選択線と第2選択線の位置および本数に基づき、選択された第2選択線と接続する選択された個々のメモリセルが接続する第3選択線と共通に接続するフォーミング対象のメモリセルの最大数に応じて、第3選択線の電位上昇分を補償した値に調整し、当該電圧振幅値が調整された電圧パルスを第2選択線デコーダ508に印加する。
第1選択線デコーダ(ワード線デコーダ)506は、メモリセルアレイ501aのフォーミング動作時において、フォーミング処理対象のメモリセルがアドレス線に入力され指定されると、当該アドレス線に入力されたアドレス信号に対応する第1選択線を選択し、選択された第1選択線と非選択の第1選択線に、夫々第1選択電圧と第1非選択電圧を各別に印加する。具体的には、選択された第1選択線に電圧を印加することにより選択された第1選択線に接続する選択トランジスタのみをON状態にする。また、第1選択線デコーダ506は、書き込み、消去、読み出しの各動作時において、当該各動作に応じた第1選択線の選択にも使用される。
第2選択線デコーダ(ビット線デコーダ)508は、メモリセルアレイ501aのフォーミング動作時において、フォーミング処理対象のメモリセルがアドレス線に入力され指定されると、当該アドレス線に入力された列選択用のアドレス信号に対応する第2選択線を選択し、フォーミング処理用の電圧パルスを選択された第2選択線を介して印加する。また、第2選択線デコーダ508は、書き込み、消去、読み出しの各動作時において、当該各動作に応じた第2選択線の選択にも使用される。
また、本発明装置1は、書き込み、消去、読み出し、及び、フォーミング処理の各メモリ動作において、当該各動作に応じた第3選択線を選択するためのデコーダを更に備えて構成されていてもよい。図6に示される不揮発性半導体記憶装置(以下、「本発明装置2」と称す)は、第3選択線デコーダ509を更に備えることで、第1選択線を介して第1選択電圧及び第1非選択電圧の何れかを、第2選択線を介して第2選択電圧及び第2非選択電圧の何れかを、第3選択線を介して第3選択電圧及び第3非選択電圧の何れかを各別に印加することができ、各メモリ動作時において、外部からのアドレス入力で指定される当該動作対象の一のメモリセルを選択することができる。この構成において、制御回路502は、アドレス線から入力されたアドレス信号、データ線から入力されたデータ入力、制御信号線から入力された制御入力信号に基づいて、第1選択線デコーダ506、第2選択線デコーダ508、及び、第3選択線デコーダ509を制御し、メモリセルの各メモリ動作を制御し、当該各メモリ動作に必要な印加電圧を発生して第1選択線デコーダ506及び第2選択線デコーダ508及び第3選択線デコーダ509に与える。
以下において、メモリセルアレイ内の全てのメモリセルのフォーミング処理を行なうため、本発明方法により複数のメモリセルに対し一括してフォーミング処理を行う場合の動作につき、図3及び図7を参照して説明する。図7は本発明方法によるフォーミング処理の制御を示すフローチャートである。
まず、第1選択線(ワード線)を選択する(ステップ#10)。ここでは、第1選択線WL1を選択することにする。電圧発生回路504は、第1選択電圧と第1非選択電圧を発生し、第1選択線デコーダ506は、当該第1選択電圧を選択された第1選択線に接続されたメモリセルの選択トランジスタのゲート端子に、当該第1非選択電圧を非選択の第1選択線に接続されたメモリセルの選択トランジスタのゲート端子に夫々印加する。これにより選択された第1選択線に接続されたメモリセルの不揮発性可変抵抗素子のみに電流を流すことができる。
次に、複数本の第2選択線(ビット線)を選択する(ステップ#11)。ここでは、メモリセルアレイ内のすべての第2選択線BL1〜BL16を選択することにする。
第1選択線および第2選択線が夫々選択されると、当該選択された第1選択線と第2選択線の位置および本数に基づき、選択された第2選択線の夫々につき、当該第2選択線と接続する選択されたメモリセルが接続する第3選択線と共通に接続するフォーミング対象のメモリセルの最大数を算出し、印加されるフォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値VBLFを、後述する数2が満足されるように、設定する(ステップ#12)。本実施形態に係るメモリセルアレイ501aでは、第2選択線と第3選択線が直交しているため、上記第3選択線と共通に接続するメモリセルの最大数は、選択された第2選択線の夫々につき、選択された第2選択線の総数に等しい。ここでは、全ての第2選択線BL1〜BL16が選択されているので、上記メモリセルの最大数は、16となる。
電圧発生回路504は、上述のステップ#12で算出された電圧振幅のフォーミング処理用の電圧パルスを発生し、第2選択線デコーダ508は、選択されたすべての第2選択線を介してフォーミング処理用の電圧パルスを同時に印加し、選択された第2選択線から第3選択線(ソース線)へ電流を流す(ステップ#13)。これにより、第1選択線WL1および第2選択線BL1〜BL16により選択される複数のメモリセルVR11〜VR1fに対して、同時にフォーミング処理を行なう。
第1選択線WL1および第2選択線BL1〜BL16により選択された複数のメモリセルVR11〜VR1gのうち何れかのメモリセルにおいてフォーミング処理が完了すると、当該メモリセル内の不揮発性可変抵抗素子の抵抗が低下し、当該メモリセルに接続する第2選択線に流れる電流量が増加し、当該電流量が増加した電流が第3選択線SL1へ流れ込む。この結果、正(負)の極性の電圧パルスが選択された第2選択線に印加されている場合、第3選択線の寄生抵抗等の影響により第3選択線の電位が上昇(低下)する。同時に、第2選択線デコーダ508等、電圧パルス印加経路上に存在するトランジスタ等の負荷回路の影響によりフォーミング処理が完了したメモリセルに接続する第2選択線の電位が低下(上昇)する。この結果、不揮発性可変抵抗素子に印加される実効的な電圧パルスの絶対値が低下することになる。
ここで、一のメモリセルのフォーミングが完了した際に第3選択線SL1に流れ込む電流をISL、第3選択線とメモリセルの接続点から接地電位までの寄生抵抗の最大値をRL1とすると、第3選択線SL1と共通に接続する選択されたN個のメモリセルのうちn個のメモリセルのフォーミング処理が完了した時点において、第3選択線SL1に分圧される電圧VSL(n)は、第3選択線SL1に流れ込む電流の総和と寄生抵抗RL1との積により、下記の数1で表される。
[数1]
SL(n)=n・ISL・RL1
更に、一の不揮発性可変抵抗素子のフォーミングに必要な電圧パルスの電圧振幅の絶対値をV、第2選択線BL1〜BL16に印加されるべき電圧パルスの電圧振幅の絶対値をVBLFとする。一のメモリセルを除き全ての選択メモリセルのフォーミングが完了している状況を考える。このとき、当該一のメモリセルのフォーミング処理が可能で、全ての選択メモリセルのフォーミング処理を完了できるためには、下記の数2が満足される必要がある。
[数2]
BLF−VSL(N−1)≧V、即ち、VBLF−(N−1)ISL・RL1≧V
ここで、Nは第3選択線SL1と共通に接続するフォーミング対象のメモリセルの総数であり、今の場合、N=16である。上記数2が満足される限り、第1選択線および第2選択線で選択された複数のメモリセルのフォーミング処理が、同一のステップで可能となる。
上記第1選択線および第2選択線で選択された全てのメモリセルのフォーミング処理が完了すると(ステップ#14)、上記ステップ#11で選択された第2選択線が最後の第2選択線であるか否かを判定する(ステップ#15)。当該選択された第2選択線が最後の第2選択線に該当しない場合は、未だ選択されていない残りの第2選択線を新たに選択して(ステップ#11)、フォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値VBLFを設定し(ステップ#12)、フォーミング電圧パルスを印加する(ステップ#13)。
一方、上記ステップ#11で選択された第2選択線が最後の第2選択線である場合、更に、上記ステップ#10で選択された第1選択線が最後の第1選択線であるか否かを判定する(ステップ#16)。当該選択された第1選択線が最後の第1選択線に該当しない場合は、未だ選択されていない残りの第1選択線を新たに選択して(ステップ#10)、第2選択線を選択して(ステップ#11)、フォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値VBLFを設定し(ステップ#12)、フォーミング電圧パルスを印加する(ステップ#13)。
ここでは、ステップ#11においてメモリセルアレイ内の全ての第2選択線を選択しているため、ステップ#15では常にYESと判定され、ステップ#16において、ステップ#10で選択された第1選択線が最後の第1選択線と判定されない限り、別の第1選択線を選択し、更に全ての第2選択線BL1〜BL16を選択して、新たに選択された第1選択線に接続する複数のメモリセルにつき、ステップ#12〜#14の処理を行い、1同時に一括してフォーミング処理を行う。これを繰り返すことで、第1選択線と第2選択線でアドレスが指定されるメモリセルアレイ内の全てのメモリセルにつき、効率的にフォーミング処理を行うことができる。
一例として、選択素子(MOSトランジスタ)と不揮発性可変抵抗素子で構成されたメモリセルにおいて、必要なフォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値Vが3V、フォーミング電圧パルスの印加時間(フォーミング時間)が100μsec、フォーミング完了時にメモリセルに流れる電流量ISLを50μA、寄生抵抗RL1が1kΩの場合に、16個の不揮発性可変抵抗素子を同時にフォーミング処理する場合を考える。数2より、第2選択線に印加するフォーミング電圧パルスの絶対値VBLFとして、夫々、3.75V以上を印加することにより、16個の不揮発性可変抵抗素子の全てを同一ステップで一括フォーミングできる。
ここで、不揮発性可変抵抗素子と接続しているトランジスタのゲート電圧を制御することにより、フォーミング完了後にメモリセルに流れる電流ISLは、トランジスタの飽和領域における電流量により制限される。従って、トランジスタのバイアス条件を適切に設定することで、フォーミング完了後にメモリセルに流れる電流ISLを所定値以下となるように制限することができ、可変抵抗素子を絶縁破壊させることなく一括フォーミング処理が可能となる。また、第3選択線の電位変動を一定の範囲内に抑え、第2選択線に印加されるフォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値VBLFを低く保つことができる。
尚、上記実施形態では、フォーミング完了後にメモリセルに流れる電流量ISLを50μ以下に制限する場合について説明したが、本発明はISLをこの値に限定するものではない。しかしながら、電流ISLを、好ましくは50μA以下に下げることによって、フォーミングの完了したメモリセルに接続する選択線上の電流パスを切断することなしに、フォーミングが完了していないメモリセルに対しても引き続きフォーミング電圧を印加することが可能となる。
〈第2実施形態〉
上述の第1実施形態では、第2選択線と第3選択線が直交しているメモリセルアレイ501aに対して本発明方法を適用する場合について詳細に説明したが、本発明方法はメモリセルアレイの構成によりその適用が制限されるものではない。以下に、第2選択線と第3選択線が平行に延伸しているメモリセルアレイ501bに対し、本発明方法を適用する場合について詳細に説明する。
メモリセルアレイ501bは、図8の等価回路図で表され、不揮発性可変抵抗素子と選択トランジスタを含んでなるメモリセルを行及び列方向に夫々複数マトリクス状に配置したメモリセルアレイである。不揮発性可変抵抗素子と選択トランジスタの構成については、第1実施形態と同様であるので説明を割愛する。選択トランジスタのゲート端子は行方向(図8の縦方向)に延伸する第1選択線(ワード線)に接続され、第1選択線により同一行に属するメモリセル同士が相互に接続されている。選択トランジスタと接続しない不揮発性可変抵抗素子の一端子は列方向(図8の横方向)に延伸する第2選択線(ビット線)に接続され、第2選択線により同一列に属するメモリセル同士が相互に接続されている。選択トランジスタのソース端子は列方向に延伸する第3選択線(ソース線)に接続され、第3選択線により同一列に属するメモリセル同士が相互に接続されている。第1選択線を介して第1選択電圧及び第1非選択電圧の何れかを、第2選択線を介して第2選択電圧及び第2非選択電圧の何れかを各別に印加することにより、書き込み、消去、読み出し、並びにフォーミング処理の各動作時において、外部からのアドレス入力で指定される当該動作対象の一のメモリセルを選択することができる。尚、本実施形態においては、当該各動作時において第3選択線は接地しているが、接地電圧より僅かに上昇した微小なバイアス電圧を印加しても良い。
以下に、上記メモリセルアレイ501bを搭載した本発明装置1または本発明装置2に対して本発明方法を適用し、複数のメモリセルに対し一括してフォーミング処理を行う場合の動作につき、図7及び図8を参照して説明する。
まず、第1実施形態と同様、第1選択線(ワード線)を選択する(ステップ#10)。ここでは、第1選択線WL1とWL2を選択することにする。電圧発生回路504は、第1選択電圧と第1非選択電圧を発生し、第1選択線デコーダ506は、当該第1選択電圧を選択された第1選択線に接続されたメモリセルの選択トランジスタのゲート端子に、当該第1非選択電圧を非選択の第1選択線に接続されたメモリセルの選択トランジスタのゲート端子に夫々印加する。これにより選択された第1選択線に接続されたメモリセルの不揮発性可変抵抗素子のみに電流を流すことができる。
次に、第1実施形態と同様、複数本の第2選択線(ビット線)を選択する(ステップ#11)。ここでは、メモリセルアレイ内のすべての第2選択線BL1〜BL16を選択することにする。
第1選択線および第2選択線が夫々選択されると、当該選択された第1選択線と第2選択線の位置および本数に基づき、選択された第2選択線の夫々につき、当該第2選択線と接続する選択された個々のメモリセルが接続する第3選択線と共通に接続するフォーミング対象のメモリセルの最大数を算出し、印加されるフォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値VBLFを、後述する数4が満足されるように、設定する(ステップ#12)。本実施形態に係るメモリセルアレイ501bでは、第2選択線と第3選択線が平行に延伸しているため、上記第3選択線と共通に接続するメモリセルの最大数は、選択された第2選択線の夫々につき、選択された第1選択線の総数に等しくなる。ここでは、全ての第1選択線WL1とWL2が選択されているので、上記メモリセルの最大数は、2となる。
電圧発生回路504は、上述のステップ#12で算出された電圧振幅のフォーミング処理用の電圧パルスを発生し、第2選択線デコーダ508は、選択されたすべての第2選択線を介してフォーミング処理用の電圧パルスを同時に印加し、選択された第2選択線から第3選択線(ソース線)へ電流を流す(ステップ#13)。これにより、第1選択線WL1とWL2および第2選択線BL1〜BL16により選択される複数のメモリセルVR11〜VR1g、及び、VR21〜VR2gに対して、同時にフォーミング処理を行なう。
選択された複数のメモリセルVR11〜VR1g、VR21〜VR2gのうち何れかのメモリセルにおいてフォーミング処理が完了すると、当該メモリセル内の不揮発性可変抵抗素子の抵抗が低下し、当該メモリセルに接続する第2選択線に流れる電流量が増加し、当該電流量が増加した電流が、当該第2選択線に対応する第3選択線SL1〜SL16の何れかへ流れ込む。この結果、電圧パルス印加経路上の負荷回路(デコーダ)から第2選択線とメモリセルの接続点、及び、第3選択線とメモリセルの接続点から接地電位までの寄生抵抗に、本来ならば不揮発性可変抵抗素子に印加されるべき電圧VBLFの一部が分圧され、不揮発性可変抵抗素子に印加される実効的な電圧パルスの絶対値が低下することになる。
ここで、一のメモリセルのフォーミングが完了した際に第3選択線SL1に流れ込む電流をISL、第3選択線とメモリセルの接続点から接地電位までの寄生抵抗の最大値をRL1とすると、第3選択線SL1と共通に接続する選択されたN個のメモリセルのうちn個のメモリセルのフォーミング処理が完了した時点において、第3選択線SL1に分圧される電圧VSL(n)は、第1実施形態と同様、上記数1で表される。
更に、電圧パルス印加経路上の負荷回路(デコーダ)から第2選択線とメモリセルの接続点までの寄生抵抗の最大値をRL2とすると、複数の第1選択線を選択してフォーミング処理を行う場合、同一の第2選択線に接続し、異なる第1選択線と接続する複数のフォーミング対象のメモリセルのうちm個のメモリセルのフォーミングが完了した時点において、当該第2選択線に分圧される電圧VBL(m)は、下記の数3で表される。
[数3]
BL(m)=m・ISL・RL2
この場合において、一のメモリセルを除き全ての選択メモリセルのフォーミングが完了している状況を考える。当該一のメモリセルのフォーミング処理が可能で、全ての選択メモリセルのフォーミング処理を完了できるためには、下記の数4が満足されていればよい。
[数4]
BLF−VSL(N−1)−VBL(M−1)≧V
ここで、Mは選択された第1選択線の総数である。Nは第3選択線SL1と共通に接続するフォーミング対象のメモリセルの最大数であるが、本実施形態では選択された第1選択線の本数に等しく、N=M(=2)である。従って、上記数4は、簡略化すると、VBLF−(N−1)ISL・(RL1+RL2)≧Vとなる。上記数4が満足される限り、複数の第1選択線と第2選択線で選択された複数のメモリセルのフォーミング処理が、同一のステップで可能となる。
上述の通り、本実施形態では、メモリセルアレイ501bに対して本発明方法を適用するため、第3選択線に電流が流れ込むことによる第3選択線の電位の上昇(低下)量は、選択される第1選択線の本数に依存し、選択される第2選択線の本数には依存しない。従って、メモリセルアレイ内の全ての第2選択線を選択し、同一行に属する全てのメモリセルを選択して、行毎にフォーミング処理を行うことができる。
一例として、必要なフォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値Vが3V、フォーミング電圧パルスの印加時間(フォーミング時間)が100μsec、フォーミング完了時にメモリセルに流れる電流ISLを50μA、第3選択線から接地電位までの寄生抵抗RL1と負荷回路(デコーダ)から第2選択線までの寄生抵抗RL2が共に1kΩの場合に、行方向に512個、列方向に16個、計8096個のメモリセルからなるメモリブロックを同時にフォーミングする場合を考える。16本の第1選択線(ワード線)と、全ての512本の第2選択線(ビット線)を選択し、第2選択線を介してフォーミング電圧パルスを印加する。数4より、第2選択線に印加するフォーミング電圧パルスの絶対値VBLFとして、夫々、4.5V以上を印加することにより、8096個の不揮発性可変抵抗素子の全てを同一ステップでフォーミングできる。
ここで、第1実施形態と同様、フォーミング完了後にメモリセルに流れる電流ISLは、トランジスタの飽和領域における電流量により制限されているため、可変抵抗素子を絶縁破壊させることなく一括フォーミング処理が可能であり、第3選択線の電位変動を一定の範囲内に抑え、第2選択線に印加されるフォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値VBLFを低く保つことができる。
従って、本発明方法により、一又は複数の第1選択線(ワード線)及び複数の第2選択線(ビット線)により選択される複数のメモリセルに対して同時に電圧パルスを印加して、フォーミング処理を行うことで、フォーミング時間の短縮が可能になる。
〈第3実施形態〉
本発明方法は、フォーミング完了に伴う第2選択線或いは第3選択線の電位の変動を検知するフォーミング検知回路を備えた不揮発性半導体装置に適用することで、より一層効果的となる。図9は、本発明方法の適用対象である不揮発性半導体記憶装置(以下、「本発明装置3」と称す)の回路構成図である。図9に示されるように、本発明装置3は、メモリセルアレイ501a又は501b(本実施形態では、501aとする)を備える本発明装置1において、第2選択線と第2選択線デコーダ508との間にフォーミング検知回路510を更に備えた構成である。
フォーミング検知回路510は、例えば、第2選択線と第2選択線デコーダ508との間に配置され、フォーミング処理時において、フォーミング処理の完了によりメモリセルの不揮発性可変抵抗素子の抵抗が低下することに伴う各第2選択線に流れる電流量、或いは第2選択線の電位の変動を検知する。当該電流あるいは電位の変動が検知されると、当該電流あるいは電位の変動が検知された第2選択線に接続する少なくとも一のメモリセルにおいて、フォーミング処理が完了したと判断できる。更に、フォーミング検知回路510は、第2選択線の電位の変動を検知したとき、当該電位の変動を検知した第2選択線と接続する全てのメモリセルにおいて、フォーミング処理が完了したと判断できる場合、電圧発生回路とメモリセルアレイの間の、フォーミング処理が完了したメモリセルに接続する第2選択線上の電流パスを切断する機能を有している。
図10は図3のメモリセルアレイの各第2選択線にフォーミング検知回路を取り付けた例である。図10において、第1選択線WL1とWL2に第1選択電圧を印加して選択トランジスタをON状態にし、各第2選択線BL1〜BL16に同時に正極性のフォーミング処理用の電圧パルスを印加して、第1選択線WL1とWL2に接続するメモリセルを同時に一括してフォーミングすることを試みる。
ここで、第2選択線BL2に接続する二つのメモリセルVR12,VR22のフォーミング処理が他のBL1、BL3〜BL16に夫々接続する二つのメモリセルよりも先に完了したとすると、フォーミング処理が完了した2つのメモリセルの不揮発性可変抵抗素子は絶縁状態から、1MΩ程度またはそれ以下の低抵抗状態に変わるため、第2選択線BL2に流れる電流が増加する。フォーミング完了時にメモリセルに流れる電流をISLとすると、2ISLの電流が第2選択線BL2に流れることになる。この結果、第3選択線側の寄生抵抗の影響により第3選択線SL1、SL2の電位が上昇するとともに、第2選択線デコーダ等の寄生抵抗等の影響によりフォーミング処理が完了したメモリセルに接続する第2選択線BL2の電位が低下する。
フォーミング検知回路510は、所定値を超えた第2選択線BL2の電位降下を検出すると、第2選択線BL2とメモリセルを電気的に切断する。これにより第3選択線SL1とSL2の電位上昇が低減される。
フォーミング検知回路の回路構成の一例を図11に示す。図11の等価回路図で表されるフォーミング検知回路510aは、論理回路Lとp型MOSトランジスタPがメモリセルアレイ501aと第2選択線デコーダ508との間の各第2選択線BLn上に夫々配置され、接続されている。フォーミング処理用の電圧パルスVFMの第2選択線BLnへの印加経路上に、トランジスタPが挿入されている。トランジスタPのゲート端子は回路Lの出力に接続されており、フォーミング開始信号φFM、電位変動チェック開始信号φFMV、第2選択電圧信号VBLnの3つの入力信号によってトランジスタPのソース‐ドレイン間を流れる電流が制御される。
以下に、フォーミング検知回路510aの動作につき、図12のフローチャートを参照して説明する。図12はメモリセルアレイ内の全てのメモリセルに対しフォーミング処理を行なうため、本発明方法により複数のメモリセルに対し一括してフォーミング処理を行う場合の制御を示すフローチャートである。フォーミング処理の開始前は、φFMがOFF状態(低レベル)のためトランジスタPはOFF状態であり、トランジスタPにより第2選択線BLnは電気的に切断された状態である。このためVBLnはOFF状態(フローティング)になっている。
第1及び第2実施形態と同様、ステップ#20において、第1選択線(ワード線)が選択され、ステップ#21において、複数本の第2選択線(ビット線)が選択されると、ステップ#22において、フォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値VBLFが、上述の数4が満足されるように設定される。このとき、同時にφFMとφFMVをON状態とし、トランジスタPをON状態とする。これにより、ステップ#23において、電圧発生回路504により生成されたフォーミング電圧パルスが、第2選択線デコーダ508を介して、選択された第2選択線の夫々に印加される。
次に、ステップ#24において、第2選択線BLn上の電位の変動を検知するためφFMVをOFF状態(低レベル)とする。フォーミング処理の完了したメモリセルが存在しない場合、第2選択線BLnの電位の低下は起こらず、VBLnは高レベルを維持しているため、トランジスタPはオン状態を維持している。
一方、第2選択線BLnと接続する複数のメモリセルの中に、フォーミング処理の完了したメモリセルが存在する場合には、少なくとも電流ISL以上の電流が第2選択線BLnから第3選択線へと流れ込む。この結果、正極性の電圧パルスが第2選択線BLnに印加されている場合、第2選択線デコーダ508等、電圧パルス印加経路上に存在する負荷回路の影響によりフォーミング処理が完了したメモリセルに接続する第2選択線BLnの電位は低下する。更に、複数の第1選択線が選択されている場合には、同一の第2選択線BLnと接続し、異なる第1選択線と接続する全ての選択されたメモリセルのフォーミング処理が完了すると、合計でM・ISLの電流量の電流が第2選択線に流れ、当該電流量に対応する電位の低下が第2選択線BLnに生じることになる。ここでMは選択された第1選択線の本数である。
フォーミング検知回路510aは、ステップ#25において、第2選択線BLnの電位が当該電流量M・ISLに対応する所定電位以下に低下すると、VBLnがOFF状態(低レベル)となるように設定されており、この結果、トランジスタPのゲート端子に電圧が印加され、トランジスタPはOFF状態になり、第2選択線BLnが電気的に切断される。これにより、ステップ#26においてフォーミングが完了したメモリセルに接続する第2選択線へのフォーミング処理用の電圧パルスVFMの印加が遮断される。
この結果、フォーミング処理が完了した第2選択線BLnと接続するメモリセルには電流が流れなくなるため、第3選択線の電位上昇が抑制される。これにより、未だフォーミングが完了していない残りのメモリセルについては、電圧パルスの電圧振幅VBLFを低くして、一括フォーミング処理を継続することができる。
制御回路502は、選択された第2選択線のうち何れかへのフォーミング電圧パルスの印加がフォーミング検知回路510aの働きにより遮断されると、当該電圧印加が遮断された第2選択線は非選択として、フォーミング電圧パルスの電圧振幅の絶対値VBLFを、上述の数4が満足されるように再設定する。即ち、ステップ#22に戻り、選択された第2選択線の本数が一本減少したとしてVBLFを算出し直す。メモリセルアレイ501aを備える本実施形態では、VBLFは第2選択線の本数に依存するところ、上記数4に基づき、ISL・RL1を減じた値が新たなVBLFとして再設定され、フォーミングが未だ完了していないメモリセルと接続する第2選択線の夫々に、電圧発生回路504により生成されたフォーミング電圧パルスが、第2選択線デコーダ508を介して印加される。
上記の本発明方法は、複数の第1選択線と複数の第2選択線を選択して選択された全てのメモリセルに対して同時にフォーミング処理を行う場合に、特に有用であり、不要なフォーミング電圧パルスの印加を抑えることができる。
尚、本実施形態において、書き込み、消去、読み出しの各メモリ動作時においては、フォーミング検知回路510aはバイパスされるか、或いはφFMとφFMVをONにした状態で、各メモリ動作用の電圧を印加すれば良い。
上記第1〜第3実施形態に示される本発明方法によりフォーミング処理を制御することで、一又は複数の選択された第1選択線、および、複数の選択された第2選択線に接続するすべてのメモリセルの不揮発性可変抵抗素子のフォーミング処理に要する時間を、一のメモリセルの不揮発性可変抵抗素子をフォーミング処理する場合の最長所要時間にまで抑えることができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施形態の一例である。本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
〈別実施形態〉
以下、本発明の別実施形態について説明する。
〈1〉上記実施形態では、メモリセルのフォーミング処理において、一又は複数の第1選択線と複数の第2選択線を選択して、選択された複数のメモリセルに対し、同時に一括してフォーミング処理を行う方法について詳細に説明したが、本発明方法の適用対象として上記フォーミング処理に限られるものではない。メモリセルの一括書き込み、一括消去動作にも同様に適用可能である。
一又は複数の第1選択線と複数の第2選択線を選択して、選択された複数のメモリセルに対し、同時に、一括して書き込み又は消去動作を行う場合を考える。低抵抗状態のメモリセルには大きな電流が流れるため、第2選択線と接続するメモリセルの数に応じて、また、低抵抗状態のメモリセルの数に応じて、第2選択線に流れる電流量が増加し、当該電流量が増加した電流が第3選択線へ流れ込む。この結果、正(負)の極性の電圧パルスが選択された第2選択線に印加されている場合、第3選択線の寄生抵抗等の影響により第3選択線の電位が上昇(低下)する。同時に、第2選択線デコーダ508等、電圧パルス印加経路上に存在するトランジスタ等の負荷回路の影響によりフォーミング処理が完了したメモリセルに接続する第2選択線の電位が低下(上昇)する。この結果、不揮発性可変抵抗素子に印加される実効的な電圧パルスの絶対値が低下することになる。
ここで、第2選択線を介して電圧パルスを印加し、一のメモリセルに消去(書き込み)用の電圧パルスを印加した時に低抵抗状態のメモリセルに流れる電流をI、第3選択線から接地電位までの寄生抵抗をRL1とする。負荷回路(デコーダ)から第2選択線までの寄生抵抗をRL2とする。更に、第2選択線と接続する選択された個々のメモリセルが接続する第3選択線と共通に接続する書き換え対象のメモリセルの最大数をNとする。選択された第1選択線の本数をMとする。上述の通り、第2選択線と第3選択線が直交する構成の場合、Nは選択された第2選択線の本数に等しく、第2選択線と第3選択線が平行に延伸する構成の場合、Nは選択された第1選択線の本数に等しい。このとき、第2選択線に分圧される電圧VBL(M)、及び、第3選択線に分圧される電圧VSL(N)は、最悪の場合、第3選択線SL1に流れ込む電流の総和と負荷抵抗の積により、下記の数5で表される。
[数5]
SL(N)=N・I・RL1、VBL(M)=M・I・RL2
更に、不揮発性可変抵抗素子の消去(書き込み)に必要な電圧パルスの電圧振幅の絶対値をV、第2選択線に印加されるべき電圧パルスの電圧振幅の絶対値をVBLWとすると、下記の数6が満足される限り、全ての選択メモリセルの書き換え動作を一括して実行できる。
[数6]
BLW−VSL(N)−VBL(M)≧V
一例として、選択素子(MOSトランジスタ)と不揮発性可変抵抗素子で構成されたメモリセル501aにおいて、必要な書き換え電圧パルスの電圧振幅の絶対値Vを2V、不揮発性可変抵抗素子の低抵抗状態の抵抗値R(〜V/I)を0.1MΩ、寄生抵抗RL1、RL2が1kΩの場合に、16ビットの不揮発性可変抵抗素子を同時に書き込みあるいは消去処理する場合を考える。数6より、第2選択線に印加する書き込み電圧パルスあるいは消去電圧パルスの絶対値VBLwとして、夫々、2.34V以上を印加することにより、16ビットの不揮発性可変抵抗素子の全てを同時に、一括して書き換えることができる。
〈2〉上述の第3実施形態において、各第2選択線に接続するメモリセルのフォーミング処理の完了を検知するフォーミング検知回路510の具体的な構成として、第2選択線の電位の変動を検知するものを例示しているが、第2選択線に流れる電流量の増加を検知するものであっても良い。また、フォーミング検知回路510の具体的な構成例として、図11に示される、論理回路LとpチャネルMOSトランジスタPを組み合わせた回路を例示しているが、本発明は当該回路構成に限定されるものではない。
〈3〉上述の第3実施形態では、フォーミング検知回路510が、フォーミングの完了を検知したメモリセルに接続する第2選択線上の電流パスを切断する機能を有し、フォーミング処理が完了したメモリセルの不揮発性可変抵抗素子にフォーミング処理用の電圧パルスが印加されないように制御しているが、本発明はこの構成に限られるものではない。例えば、フォーミング処理対象のメモリセルに接続する第2選択線の電位の変動を検知すると、フォーミング検知回路510は直接、或いは制御回路502を介して第2選択線デコーダ508へフォーミング完了信号を送り、当該信号を受け取ることにより、第2選択線デコーダ508が、フォーミング処理が完了したメモリセルに接続する第2選択線を非選択とする制御を行うことにより、同様の効果が得られる。
〈4〉上述の第3実施形態では、第2選択線と第2選択線デコーダ508との間にフォーミング検知回路510を備えた本発明装置1に対し、本発明方法を適用する場合の例を説明したが、第3選択線デコーダを更に備える本発明装置2に対しても、第2選択線と第2選択線デコーダ508との間、或いは、第3選択線と第3選択線デコーダ509との間にフォーミング検知回路510を備えることで、本発明方法を適用して、同時に複数のメモリセルに対しフォーミング処理を行うことができる。
図13に示される不揮発性半導体装置(本発明装置4)は、第3選択線デコーダを更に備える本発明装置2において、第3選択線と第3選択線デコーダ509との間にフォーミング検知回路510を備えた構成であり、複数の選択された第3選択線を介してフォーミング電圧パルスを印加することで、一又は複数の第1選択線と複数の第3選択線により選択される複数のメモリセルに対しフォーミング処理を同時に行うことができる。
この構成において、フォーミング検知回路510は、例えば、メモリセルアレイと第3選択線デコーダ509との間に配置され、フォーミング処理時において、フォーミング処理の完了によりメモリセルの不揮発性可変抵抗素子の抵抗が低下することに伴う各第3選択線に流れる電流量、或いは第3選択線の電位の変動を検知する。この構成は、上記第3実施形態において第2選択線が第3選択線に、第3選択線が第2選択線に、夫々役割が入れ替わるだけであり、上記第3実施形態で説明した本発明方法がそのまま利用可能であるので、詳細な説明は割愛する。
〈5〉上記第3実施形態および別実施形態では、フォーミング検知回路510は、フォーミング電圧パルスが印加されるのと同じ選択線側に配置されている。しかしながら、フォーミング検知回路510を、フォーミング電圧パルスが印加される選択線と反対側に配置する構成も考えられる。例えば、フォーミング電圧パルスを第2選択線から印加して、第3選択線側に配置したフォーミング検知回路により第3選択線に流れる電流量、或いは第3選択線の電位の変動を検知する構成も考えられる。ただし、第3選択線に流れる電流或いは電位の変動から、電圧パルスが印加される第2選択線に流れる電流或いは電位の変動を検知できるのは、第2選択線と第3選択線が平行に延伸し、第2選択線と第3選択線が一対一に対応している場合に限られる。この構成において、フォーミング検知回路510が第3選択線の電位の変動を検知し、当該電位の変動を検知した第3選択線と接続する全てのメモリセルのフォーミング処理が完了したと判断できる場合には、フォーミング検知回路510は直接、或いは制御回路502を介して第2選択線デコーダ508へフォーミング完了信号を送り、フォーミング処理が完了したメモリセルに接続する第2選択線を非選択とする制御を行い、当該第2選択線を介したフォーミング電圧パルスの印加を停止させる。
これにより、第1選択線(ワード線)を1本または複数本選択し、複数の第2選択線(ビット線)を選択し、選択されたすべての第2選択線を介してフォーミング処理用の電圧パルスを同時に印加して選択された第2選択線から第3選択線(ソース線)へ電流を流し、フォーミング処理が完了したメモリセルに接続する第3選択線の電位の変動をフォーミング検知回路が検知し、フォーミング処理が完了したメモリセルへの第2選択線を介した電圧印加を停止する制御を行うことにより、効率的にフォーミング処理を行うことができる。
〈6〉上述の実施形態においては、フォーミング検知回路510の構成として、図7に示される回路Lとp型MOSトランジスタからなる回路をメモリセルアレイと第2選択線デコーダ508の間の第2選択線に、或いはメモリセルアレイと第3選択線デコーダ509の間の第3選択線に夫々接続した構成を例示したが、図14に示されるように、当該回路は第2選択線デコーダ508或いは第3選択線デコーダ509内に配置しても良い。図14はフォーミング検知回路の別実施形態であり、図11に示される、回路Lとp型MOSトランジスタで構成される複数の検知回路511が、例えば、第2選択線デコーダ508に内蔵され、前段のデコーダ513と後段のデコーダ514の間に挿入されている。検知回路511の出力は後段のデコーダ514に入力され、後段のデコーダ514は、メモリセルのフォーミング処理時において、フォーミング処理対象のメモリセルに接続する第2選択線を、複数の第2選択線(例えば、8本)の中から切替信号により選択可能になっている。
前段のデコーダ513は、フォーミング処理対象のメモリセルがアドレス入力により指定されると、当該フォーミング処理対象のメモリセルに接続する第2選択線が接続される後段のデコーダ514を選択し、選択された第2選択線へ印加するためのフォーミング処理用の電圧パルスを、検知回路511を介して当該後段のデコーダ514に印加すると同時に切替信号を当該後段のデコーダ514に送る。後段のデコーダ514は、切替信号に基づき自身に接続する複数の第2選択線の中から一の第2選択線を選択し、選択された第2選択線にフォーミング処理用の電圧パルスを印加する。
検知回路511は、フォーミング処理時において、選択されたメモリセルのフォーミング処理に伴う第2選択線の電位の変動を検知すると、前段のデコーダ513から後段のデコーダ514への電流パスを切断することにより、後段のデコーダ514へのフォーミング処理用の電圧パルスの印加を一旦停止する。その後、当該検知回路511は切替信号を後段のデコーダ514に送り、後段のデコーダ514に接続し且つ未だフォーミング処理が完了していないメモリセルに接続する次の第2選択線を再選択し、当該再選択された第2選択線へフォーミング処理対象の電圧パルスの印加を継続する。これを後段のデコーダに接続するすべての第2選択線に接続するメモリセルのフォーミング処理が完了するまで繰り返すことにより、同一の第1選択線に接続するすべてのメモリセルのフォーミング処理を効率的に行うことができる。
このようにすることで、メモリセルサイズの縮小化が進み、図11で示されるフォーミング検知回路を夫々、すべての第2選択線毎に配置することが現実的でない場合であっても、後段のデコーダを介してフォーミング検知対象の第2選択線を複数の第2選択線の中から選択可能な構成とすることができる。これにより、複数の第2選択線毎にフォーミング検知回路を接続することができるので、フォーミング検知回路の回路占有面積を節約しつつ、メモリセルのフォーミング処理を効率的に行うことができる。
本発明は、不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御に利用可能であり、特に、不揮発性可変抵抗素子を備えてなる不揮発性半導体記憶装置のフォーミング処理の制御に利用可能である。
1〜4: 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置
100: 不揮発性可変抵抗素子
102: 上部電極
104: 可変抵抗体
106: 下部電極
501,501a,501b: メモリセルアレイ
502: 制御回路
504: 電圧発生回路
506: 第1選択線デコーダ(ワード線デコーダ)
508: 第2選択線デコーダ(ビット線デコーダ)
509: 第3選択線デコーダ(ソース線デコーダ)
510、510a,511: フォーミング検知回路
513: (前段の)第2選択線デコーダ
514: (後段の)第2選択線デコーダ
BL,BL1〜BL16,BLn: 第2選択線(ビット線)
L: 論理回路
P: トランジスタ
SL,SL1〜SL2: 第3選択線(ソース線)
VBLn: 第2選択電圧信号
VFM: フォーミング電圧
VR11〜VR1g,VR21〜VR2g:不揮発性可変抵抗素子
WL,WL1,WL2: 第1選択線(ワード線)
φFM: フォーミング開始信号
φFMV: 電位変動チェック開始信号

Claims (5)

  1. 可変抵抗体の両端に電極を担持した二端子型の不揮発性可変抵抗素子の一端子と、制御端子に印加される電流又は電圧によって他の二端子間を流れる電流量が制御される三端子型の選択素子の前記制御端子を除く他の二端子のうち何れか一方とを接続してメモリセルを構成し、前記メモリセルを行及び列方向に夫々複数マトリクス状に配置してなるメモリセルアレイを有する不揮発性半導体記憶装置において、
    前記不揮発性可変抵抗素子は、フォーミング処理を施すことにより、当該不揮発性可変抵抗素子の両端子間に電気的ストレスを与えることにより抵抗状態が二以上の異なる抵抗状態間で遷移し、当該遷移後の一の抵抗状態を情報の記憶に用いるものであり、
    前記メモリセルは、
    前記選択素子の前記制御端子が第1選択線に接続され、
    前記不揮発性可変抵抗素子の前記選択素子と接続しない一端子と、前記選択素子の前記不揮発性可変抵抗素子と接続しない前記制御端子を除く一端子のうち何れか一方が第2選択線に、他方が第3選択線に接続され、
    前記第1選択線は、行方向に延伸し、同一行に属する前記メモリセル同士を接続し、
    前記第2選択線は、列方向に延伸し、同一列に属する前記メモリセル同士を接続し、
    前記第1選択線、前記第2選択線、及び、前記第3選択線により前記メモリセルアレイ内の前記メモリセルが相互に接続されてなり、
    前記不揮発性半導体記憶装置は、前記不揮発性可変抵抗素子の前記フォーミング処理に必要な電圧を前記第1選択線と前記第2選択線により選択される前記メモリセルの両端に印加中に、前記フォーミング処理の完了に伴う前記第2選択線の所定位置に流れる電流あるいは前記第2選択線の所定位置の電位の変動を検知するフォーミング検知回路を、前記第2選択線に直接或いはデコーダを介して、又は、前記第3選択線が列方向に延伸している場合前記第3選択線に直接或いはデコーダを介して、接続してなり、
    一又は複数の前記第1選択線および複数の前記第2選択線を選択して、当該第1選択線および当該第2選択線により選択される全ての前記メモリセルに対し、前記不揮発性可変抵抗素子の前記フォーミング処理を一括して行う前記不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法であって、
    前記メモリセルアレイ内の前記フォーミング処理の対象の前記メモリセルに接続する一又は複数本の前記第1選択線を選択し、当該選択された第1選択線の全てに所定の選択電圧を印加する第1のステップと、
    前記メモリセルアレイ内の前記フォーミング処理の対象の前記メモリセルに接続する複数本の前記第2選択線を選択する第2のステップと、
    前記メモリ動作の対象の全ての前記メモリセルの両端に前記フォーミング処理に必要な電圧が印加されるように、前記選択された第2選択線の夫々に、当該第2選択線と接続する前記フォーミング処理の対象の個々の前記メモリセルが接続する前記第3選択線と共通に接続する前記フォーミング処理の対象の前記メモリセルの最大数に応じて、前記不揮発性可変抵抗素子の前記フォーミング処理に必要な電圧に、前記第2選択線を介して前記第3選択線に電流が流れることによる前記第3選択線の電位変動分を補償した電圧を印加する第3のステップと、
    前記フォーミング検知回路が特定の前記第2選択線の電流あるいは電位の変動を検知すると、前記不揮発性半導体記憶装置は、当該特定の第2選択線と接続する全ての前記メモリセルの前記フォーミング処理が完了している場合、当該特定の第2選択線を介した電圧の印加を停止する第4のステップと、を含むことを特徴とする不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法。
  2. 前記メモリセルアレイにおいて、前記第3選択線は列方向に延伸し、同一列に属する前記メモリセル同士を相互に接続していることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法。
  3. 前記フォーミング処理時において、前記不揮発性可変抵抗素子に流れる電流量が所定値以下になるように、前記メモリセル内の前記選択素子のバイアス条件が設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法。
  4. 前記フォーミング処理時において、前記不揮発性可変抵抗素子に流れる電流量が50μA以下になるように、前記メモリセル内の前記選択素子のバイアス条件が設定されていることを特徴とする請求項3に記載の不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法。
  5. 前記第4のステップにおいて、前記不揮発性半導体記憶装置が特定の前記第2選択線を介した電圧の印加を停止すると、
    当該特定の第2選択線を非選択に設定し、
    前記選択された第2選択線の夫々と接続する前記フォーミング処理の対象の個々の前記メモリセルが接続する前記第3選択線と共通に接続する前記フォーミング処理の対象の前記メモリセルの最大数を再計算し、前記選択された第2選択線に、夫々、前記不揮発性可変抵抗素子の前記フォーミング処理に必要な電圧に、前記第2選択線を介して前記第3選択線に電流が流れることによる前記第3選択線の電位変動分を補償した電圧を印加する第5のステップを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の不揮発性可変抵抗素子の抵抗制御方法。
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