JP5094117B2 - 鋳造可能なマグネシウム合金 - Google Patents

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Description

この発明は、特に、室温及び高温での良好な機械的性質が必要な鋳造用途に適したマグネシウム基合金に関する。
強度及び軽量性故にマグネシウム基合金が多用されている宇宙航空用途では、ヘリコプターのギアボックス及びジェットエンジン部品などの部品は砂型鋳造により適切に成形されている。最近の20年に亘って、かかる宇宙航空合金の開発は、例えば200℃以下の高温で強度の損失がなく、耐食性が良好であるという性質が組み合わされた合金を得るために行われてきた。
開発の具体的一つの領域は、1種もしくは2種以上の希土類元素(RE)を含有するマグネシウム基合金開発であった。例えば、WO96/24701は、2から5質量%の希土類元素を0.1 から2質量%のZnと組合わせて含有し、特に高圧ダイカストに適したマグネシウム合金を記載している。その明細書では「希土類」とは原子番号が57から71まで(ランタンからルテシウムまで)のいずれかの元素もしくは元素の混合物であると定義されている。ランタンは厳密にいうと希土類元素ではないが、これも包含する意図である。一方、イットリウム(原子番号39)などの元素は記載されている合金の範囲外であると考えられる。記載されている合金にはジルコニウムなどの任意成分を包含させることができるが、明細書には希土類金属を特定の組み合わせとすると合金の特性に重大な変化があることは記載されていない。
GB-A-66819は0.5 から6質量%の希土類金属、そのうち少なくとも50%はサマリウムからなる、ものを使用すると、マグネシウム基合金のクリープ抵抗が改良されることを教示している。この先行特許の思索的開示に対してWO96/24701は選択発明であると考えられている。鋳造性についての教示はない。
同様に、US-A-3092492及びEP-A-1329530においては、マグネシウム基合金において、希土類金属を亜鉛及びジルコニウムとを組み合わせることの記載がある。しかし、希土類金属の何れかの組合わせを特定して選択することが優位であるとの認識はない。
工業的に成功したマグネシウム−希土類合金の中で知られているものにマグネシウムエレクトロンの「WE43」との製品があり、これは2.2質量%のネオジム及び1質量%の重希土類を、0.6質量%のジルコニウム及び4質量%のイットリウムと組合わせて使用している。この工業的合金は宇宙航空用途に非常に適しているというものの、この合金の鋳造性は溶融状態で酸化性及び熱伝導度性能が劣化する傾向により影響される。これらの難点故に特殊な金属処理技術を使用することとなり、このために製造コストが高くなるのみならずこの合金の用途可能性を制限している。
したがって、鋳造性をWE43より改良しつつ機械的性質を良好に保つ宇宙航空用に適した合金を提供する要請がある。
SU-1360223は、ネオジム、亜鉛、ジルコニウム、マンガン及びイットリウムを含有する広範囲のマグネシウム基合金を記載しているが、少なくとも0.5%のイットリウムを必要としている。特定の実施例は3%のイットリウムを含有している。かなりのレベルのイットリウムが存在して酸化されるために鋳造性の劣化を招く。
本発明により提供される、鋳造性が改良されたマグネシウム基合金は:
2から4.5質量%のネオジム;
1.0から2.7質量%のガドリニウム
1.3質量%以下の亜鉛;及び
0.2から1.0質量%のジルコニウムを含有し、残部が少なくとも85質量%のマグネシウム
とから随伴する不純物とからなる。
合金は、さらに
1種又は2種以上の0.4質量%以下のガドリニウム以外の希土類
1質量%以下のカルシウム;
0.1質量%以下のカルシウム以外の酸化阻止元素、例えばベリリウム;
0.4質量%以下のハフニウム及び/又はチタン;
0.5質量%以下のマンガン;
0.001質量%以下のストロンチウム;
0.05質量%以下の銀;
0.1質量%以下のアルミニウム;
0.01質量%以下の鉄;及び
0.5質量%未満のイットリウムを含む。
本発明の合金では、ネオジムはその合金の通常の熱処理中に析出することによって機械的性質を良好にすることが分かった。さらに、ネオジムは、特に2.1 から4質量%の範囲で存在する場合に、合金の鋳造性を改良することが分かった。特に好ましい本発明の合金はネオジムを2.5 から 3.5質量%含有し、より好ましくは約2.8質量%含有する。
希土類成分は原子番号が62から71(含む)の重希土類(HRE)から選択される。HREは析出硬化を起こすが、これは予想していたよりは低いレベルのHREで達成される。特に好ましいHREはガドリニウムであるが、これは本発明の合金では本質的にディスプロシウムにより代替可能であることが分かった。但し、ディスプロシウムはガドリニウムと同じ作用を達成するためには、ディスプロシウムは若干多い量が必要である。本発明の合金は、ガドリウムを1.0から2.7重量%、より好ましくは1.0から2.0重量%、特に約1.5重量%含有する。HREとネオジムを組合わせると、HREのマグネシウム基地中の固溶度が低下し、これは合金の時効硬化応答性を改良するために利用される。
合金の強化及び硬度を著しく改良するためには、HREを含む合計RE含有量は約3質量%より多いのがよい。HREを使用すると、合金の鋳造性、特にミクロ収縮挙動に関して驚くべき改良がある。
複数の重希土類は本合金中で類似の挙動をするが、これらは溶解度が異なっているから優劣がある。例えば、良好な破壊(引張)強度と組合わされた鋳造性に関してはサマリウムはガドリニウムと同じ利点を提供しない。この理由は、サマリウムがかなりの量存在するならば、粒界に過剰の第2次相が存在し、これは給湯及び気孔率の面で鋳造性に有用ではあるが、(より溶解性があるガドリニウムと異なって)熱処理中に粒内に溶解しないから粒界に潜在的に脆い網状構造が残り、破壊強度低下の原因となると考えられる。−表1に示す結果を参照。
本合金中の亜鉛の存在は良好な時効硬化挙動に寄与し、亜鉛の特に好ましい量は0.2から 0.6質量%であり、より好ましくは0.4質量%である。さらに、亜鉛量を0.2 から 0.55質量%に制御するとともに、ガドリニウム含有量を1.75質量%以下とすると、良好な腐食性能も達成可能である。
亜鉛の存在はマグネシウム−ネオジム合金の時効硬化応答性を改変するだけでなく、HREが存在する場合は合金の腐食挙動を変える。亜鉛が完全に不在であると腐食の著しい増大を招く。必要な最小亜鉛量は合金の特定組成に依存するが、随伴不純物量を若干超えるレベルでも亜鉛はいくらかの影響をもつ。腐食と時効硬化の両方の利点を得るためには、通常少なくとも0.05質量%が必要になり、少なくとも0.1質量%の亜鉛が必要であることが多い。1.3質量%以下では過時効の開始は通常遅延するが、このレベルを超えると亜鉛は合金のピーク硬度及引張特性を劣化する。
本合金においては、ジルコニウムは潜在的結晶粒微細化剤として機能し、そしてジルコニウムの特に好ましい量は0.2 から0.7質量%であり、特に 0.4 から0.6質量%であり、より好ましくは0.55質量%である。
本発明合金の他の成分の機能及び量はWO96/24701に記載されている。好ましくは合金の残部は0.3質量%より多くはなく、より好ましくは0.15質量%より多くはない。
本発明の合金の時効硬化挙動に関しては、4.5質量%以下のネオジムを使用することができるが、3.5質量%を超える量を使用すると合金の引張強度が低下することが分かった。高い引張強度が必要な場合は、本発明の合金は2から3.5質量%のネオジムを含有する。
一方、「ジジム」(didymium)として使用されているネオジムとプラセオジウムの混合物を、亜鉛及びジルコニウムと組合わせて、少量マグネシウム合金で使用することは、例えばUS-A-3092492において1.4質量%が知られているが、この技術では、2から 4.5質量%のネオジムを 0.2 から7.0質量%、好ましくは1.0から2.7質量%のHREと組合わせて使用すると合金の機械的性質及び腐食特性が向上するのみならず、鋳造性品質も良好になるとの認識はない。特に、ネオジムを少なくとも1種のHREと組合わせて使用すると、マグネシウム合金の合計希土類含有量を、合金の機械的性質に弊害をもたらすことなく多くすることができることが分かった。加えて、少なくとも1質量%のHREを添加することにより合金の硬度は改良されることが分かった。また、特に好ましいHREの量は約1.5質量%である。ガドリニウムは、単独HRE成分であれ主要HRE成分であれ、好ましいHREであり、また、少なくとも1.0質量%の量でこれが存在していると、合金の引張強度に弊害を及ぼすことなく合計RE含有量を多くできることが分かった。ところでネオジム含有量を多くすると、強度及び鋳造性が改良されるが、約3.5質量%を超えると特に熱処理後に破壊強度が低くなる。しかしながら、HREが存在すると、この傾向は、合金の引張強度に弊害を及ぼすことはなく、継続する。セリウム、ランタン及びプラセオジウムなどの他の希土類も合計で0.4質量%以下存在することができる。
公知の工業的合金WE43では実質的%のイットリウムが存在することが必要であると考えられているが、本発明の合金においてはイットリウムの存在は必要なく、したがって現在では本発明の合金はWE43よりも低コストで製造することができる。しかしながら、イットリウムは少量、通常は0.5質量%未満、本発明の合金に添加することができ、それでも本発明合金の性能には実質的弊害はない。
WO96/24701の合金と同様に、本発明の合金の良好な耐食性は、鉄及びニッケルなどの有害な痕跡元素も他の公知合金で使用されている銀などの腐食促進主要元素も避けていることに依る。工業規格ASTM B117塩霧試験により砂型鋳造表面を試験したところ、本発明の好ましい合金試料の腐食特性は<100Mpy(1年当りの貫通Milミル)の結果となり、これはWE 43 の 試験結果<75Mpyに匹敵する。
約2.8%のネオジムをもつ本発明の好ましい合金については、質量百分率での最大不純物レベルは
鉄 0.005,
ニッケル 0.0018,
銅 0.015,
マンガン 0.03,
及び銀 0.05である。
随伴不純物の合計レベルは0.3質量%を超えないのがよい。したがって、記述した任意成分が存在しない場合の最小マグネシウム含有量は86.2質量%である。
本合金は砂型鋳造、インベストメント鋳造法及び永久鋳型鋳造法に適しており、また高圧ダイカスト鋳造用合金として良好な潜在能力をもっている。本発明の合金は押出及び加工合金としても優れた性能をもっている。
本発明の合金は、通常、鋳造後熱処理を施して、その機械的性質を改良する。しかしながら熱処理条件は合金の腐食性能にも影響を及ぼす。腐食は、顕微鏡的に偏析した何らかの陰極相が熱処理過程中に溶解するかあるいは分散するかに依存しているのであろう。本発明合金に適した熱処理基準には次のものが含まれる。
溶体化処理(1) 湯中急冷
溶体化処理 湯中急冷 時効(2)
溶体化処理 静止空気中冷却 時効
溶体化処理 空気扇冷 時効
(1)520℃で8時間
(2)200℃で16時間
溶体化処理後全般を徐冷すると、急速水中急冷よりも耐食性が劣化することが分かった。
顕微鏡組織を調査したところ、徐冷材料の粒内の核心は急冷材料より目立たず、また析出物はより粗いことが分かった。この粗い析出物は優先的に侵食され、腐食性能の低下を招く。
したがって、溶体化処理後に湯又は高分子改質急冷剤を使用することは、好ましい熱処理手順であり、本発明合金の優秀な腐食特性に寄与する。
公知の工業的マグネシウム−ジルコニウム合金RZ5(ZE41と同等)は4質量%の亜鉛、 1質量%のRE及び 0.6質量%のジルコニウムを含有しているが、この公知合金と比較すると本発明の好ましい合金は酸化物に関連する欠陥により悪影響を受ける傾向は非常に少ないことが分かった。このように酸化が少なくなっていることは通常はマグネシウム合金にベリリウムもしくはカルシウムが存在していることと関連する。しかし、本発明の供試合金では、ベリリウムもカルシウムも存在していなかった。このことは、HRE成分−特にガドリニウム−自身が酸化低減効果をもっていることを示唆している。
次の実施例は本発明の好ましい実施態様を説明するものである。添付図面は後述のものである。
1.実施例−腐食試験1
初期実験セットを行って、次の事項が本発明合金の腐食性能に及ぼす一般的作用を決定した。
・ 合金の化学組成
・ 溶解変動要因
・ 表面調製処理
組成及び鋳造技法を変えて溶解を行った。次にこれらの溶融物に由来する試料をASTM B117塩霧試験により腐食試験した。次に重量損失を決定しそして腐食速度を計算した。
すべての溶融物は、別途特記しない限り次の表2の組成範囲内であり、残部は随伴不純物のみを伴うマグネシウムであった。
すべての腐食切片(砂型鋳造パネル)をアルミナグリットを用いてショットブラストし次に酸洗した。酸洗には、15%HNO3含有水溶液を使用し、この溶液に90秒浸漬し、次に同じ組成の新しい溶液に15秒浸漬した。すべての腐食シリンダーを切削し、次にガラス紙及び軽石で研磨した。腐食試験前に両種の試験片を脱脂した。
試験片をASMB117 塩霧試験に7日間置いた。試験の完結後、熱クロム酸溶液中に試験片を浸漬して腐食生成物を除去した。
初期結果の要約及び初期結論
1. 化学組成
a) ネオジムの作用−表3参照
ネオジムの作用は無視できる程度であり、腐食速度には重要な影響を及ぼしていない。
b) 亜鉛の作用−表4参照
亜鉛を1%まで増加してもほとんど作用しないが、1.5%までのより高いレベルまで増加すると腐食は多くなる。
c) ガドリニウムの作用−表5参照
ネオジムは含有量を2.7%から3%に多くした。
両方の溶融物についてネオジムを2.7%から2.5%に少なくした。
ガドリニウムの添加は1.5%までは合金の腐食に重大な効果はない。より多くすると、シリンダーはかなり減少することが認められた。
d) サマリウムの作用−表6参照
ガドリニウムがない合金にサマリウムを添加しても合金の耐食性は変化はない。
ガドリニウムをサマリウムに代替しても合金の耐食性に変化はない。
e) ジルコニウムの作用−表7参照
一般的にいって、ジルコニウムが欠けると腐食性能が非常に劣ってくる。
2. 溶解変動要因
a) 金属注湯前に溶融物温度を周期的に変化させること−表8を参照
鋳造の前に温度を一定にすると、粒子の沈降が改良される(粒子の幾つかは腐食性能に弊害がある可能性がある。)この試験は利点を示さなかった。
b) アルゴン散布−表9参照
ZxはZirmax(商標)である。
30分アルゴン散布
15分アルゴン散布
アルゴン散布(sparging)は溶融マグネシウムの清浄度を改良する。
散布を行った溶融物のいくつか、二つは腐食性能は改良されていることを上記データは示している。幾つかの例では散布によりZr含有量は減少したことに留意されたい。
a) るつぼ寸法の作用−表10参照
溶融物寸法が合金の腐食速度に及ぼす作用は結論がでない。
3. 金属処理
a) 弗酸溶液(HF)への浸漬の作用−表11参照
合金のHF処理は合金の腐食性能に重大な改良をもたらす。
b) クロム酸処理(クロム−マンガン)の作用−表12参照
クロム酸処理は腐食特性を改良しなかった。
c) HF浸漬及び事後クロム酸処理の作用−表13参照
合金にクロメート化成処理皮膜を適用するとHF浸漬中で発現された防食を破壊する。
これらの予備的結果及び初期試案的結論は追加の作業中に精査した。この追加の作業は次の実施例で説明する。
2.実施例−腐食試験2
「切片」(coupon)として知られている形状の厚さ1/4”の5個の砂型鋳物試験片を試験した。これらの切片の組成は表14に示し、残部はマグネシウム及び随伴する不純物
であった。(「TRE」は全希土類を表す。)
切片は放射線試験し、そして微細収縮が切片内に存在していることが分かった。
すべての切片を520℃ (968°F)で8時間熱処理し、湯中急冷し、続いて 200℃(392°F)で16時間熱処理した。
試験片はグリットブラストし、そして15 %硝酸中で90秒間酸洗し、次に新鮮溶液中で 15秒間酸洗した。これらの試験片を乾燥しそしてASTM B117により塩霧キャビネット中で7日間腐食特性を評価した。
7日後試験片を水道水中で洗浄して過剰の腐食生成物を除去し、そして熱クロムー(IV)−酸化物(10%)中で洗浄し、そして熱風により乾燥した。
切片の腐食性能を表15にまとめて示した。
3.実施例−鋳造試験
合金の化学組成の関数としてミクロ収縮を評価するために試験鋳造を行った。
表16にまとめた目標組成をもち、残部がマグネシウム及び随伴不純物である一連の鋳物を製造し、試験した。
すべての値は質量百分率で示す。
ZE41(4%の亜鉛、1.3% RE、主としてセリウム、及び 0.6%ジルコニウム)として知られている工業的合金に採用されている標準的無フラックス溶解条件で溶解を行った。この溶解は、るつぼの蓋を緩く合わせかつSF6/CO2保護ガスを使用することを含んだ。
溶解及び装入物の詳細は付表1に示す。
注湯に先立って鋳型を暫く(約30秒−2分)CO2/SF6でパージした。
注湯中に金属流をCO2/SF6で保護した。
一貫性を図るために、金属の温度は同じとし、またそれぞれの溶融物から複数の鋳物を鋳造したが、この鋳造は同じ順序で行った。るつぼ内の溶融物の温度及び鋳型充填時間を記録した(付表1参照)。
925個の鋳物の一つで下側湯口が砂で閉塞したために、一つの溶融物(MT8923)は溶融を繰り返した。
鋳物はT6条件(溶体化処理及び時効)で熱処理した。
本発明の合金の標準的T6条件は、
960− 970°F (515 - 520℃)で 8時間−湯中急冷
392°F (200℃ )で 16時間−空冷である。
次の部品にこの標準的T6処理を行った。
溶融物MT 8923−925の試験棒及び腐食パネルから1
溶融物MT 8926−925の試験棒及び腐食パネルから1
溶融物MT 8930−925の試験棒及び腐食パネルから1
溶融物MT8932-925の試験棒及び腐食パネルから2
溶融物MT 8934−CH47。925の試験棒及び腐食パネル。
溶体化処理後の急冷段階で若干変更を行い実際の鋳物の性質及び残留応力に及ぼす冷却の効果を決定した。
詳細は次のとおりである。
溶融物MT8930−925及び試験棒から1
960− 970°F (515 - 520℃)で 8時間−空気扇冷(2機扇風機)
392°F (200℃ )で 16時間−空冷である。
溶融物MT8926−925及び試験棒から1
溶融物MT8934−925及び試験棒から1
960− 970°F (515 - 520℃)で 8時間−空冷(扇風機なし)
392°F (200℃ )で 16時間−空気中冷却である。
鋳物に熱電対を埋め込むことにより温度プロファイルを入力しそして記録した。
ASTM試験棒を調製しそしてインストロン引張試験機を用いて試験した。
鋳物をサンドブラストしそして続いて硫酸を使用して酸洗し、水洗、酢酸/硝酸、水洗、弗酸及び最終水洗を行った。
本発明の合金は処理が容易であり、溶融物表面の酸化は軽度であり、1460°Fでのパドリング操作中に溶融物を撹乱することがあっても非常に少ないバーニングが観察された。
溶融物試験片の組成を表17にまとめ、残部はマグネシウム及び随伴不純物である。
表17
溶融物番号 Nd Gd Zn Fe Zr TRE (質量%)
MT8923-F2 2.6 1.62 0.75 0.003 0.55 4.33
MT8926-R 2.54 0.4 0.82 0.003 0.65 3.03
MT8930-R 3.48 0.4 0.82 0.003 0.60 4.00
MT8932-F2 3.6 1.6 0.77 0.003 0.53 5.38
MT8934-F2 2.59 1.62 0.74 0.003 0.57 4.35
「TRE」は全希土類含有量である。
鋳物の機械的性質及び結晶粒度を試験した。
a) ASTM形状鋳造棒の引張特性 標準熱処理(HWQ)−表18参照
表18
溶融物 0.2% PS UTS 伸び 結晶粒度
番号 MPa(KSI) MPa(KSI) mm (“)
MT8923 183 (26.5) 302(43.8) 7 0.015 (0.0006)
MT8926 182 (26.4) 285 (41.3) 6.5 0.016 (0.0006)
MT8930 180 (26.1) 265 (38.4) 5 0.023 (0.0009)
MT8932 185 (26.8) 277 (40.2) 4 0.018 (0.0007)
MT8934 185 (26.8) 298 (43.2) 6 0.022 (0.009)
鋳物の検査中に記録された詳細な観察事項を次にまとめる。
b) 表面欠陥
すべての鋳物の目視外観は良好であり、例外として溶融物MT8932(高いNd/
Gd含有量)では一つ施工ミスがあった。
染料浸漬試験を行ったところある程度のミクロ収縮(事後に放射線試験で確認)があった。鋳物は一般に非常に清浄であり、酸化物に関連する欠陥は事実上なかった。
鋳物を次の群に広範囲にランク付けすることができる:
MT 8932 (高Gd、高 Nd) 最良(施工ミスは除く)
MT 8923/34 (高Gd) MT8923 とMT8934は似かよっている。
MT8930 (高Nd)
MT 8926 (低Gd) 最悪
c) 放射線試験
主たる欠陥はマイクロ収縮であった。
溶融物が同じであっても複数の鋳物を鋳造すると変動があるから、溶融物化学組成
が放射線欠陥に及ぼす効果を定量的に要約することは困難である。しかし、図1は、
この点を示す試みとして、それぞれの鋳物の放射線ショットのすべてからマイクロ収 縮をASTM E155等級により図表でランク付けした。
次の結論に達した。
A. 金属取扱い
本発明の合金は鋳造工場における取扱いが容易であることが証明された。
装置及び溶解/合金化はZE41に匹敵し、WE43より非常に簡単である。
酸化特性はZE41と類似、もしくはZE41よりも良好である。この点は合金化しまた溶融物を処理する際に好都合である。ZE41又はAZ91(9質量%のアルミニウム、0.8質量%の亜鉛及び0.2%マンガン)について標準的実技を使用してガスパージを行うことができるから、鋳型の準備もより簡単である。WE43で必要な鋳型のアルゴン雰囲気でのパージ及びシールは必要がない。
B.鋳造品質
鋳物の大部分は酸化に関連する欠陥がなく、欠陥が存在するにせよ軽く擦ることにより除去できた。かかる表面品質の基準はWE43では達成することがより困難であり、鋳型準備により一層の注意が必要でありまた潜在的再作業の可能性がある。
存在する主たる欠陥はミクロ収縮である。本発明の合金はZE41よりもミクロ収縮が起こり易いと考えられる。
整備装置(冷し金及び押し湯の使用)の変更はミクロ収縮を解消するのに最も有効な方法であるが、合金の化学組成の修正も有用である。後者の点はこの試験鋳造でも指向した。
真の評価は多くの鋳物を製造することによってのみ達成されるが、この研究からは次の一般的傾向が観察された。
● Nd及び/又は Gd含有量を多くするとミクロ収縮は少なくなる。
● Ndを多くすると偏析発現傾向の増加が少なくなる。
● 高合金含有量(特にNd)では溶融金属の鋳型への充填が遅くなるように見えた。これにより施工ミス欠陥を招くことがある。
C.機械的性質
引張特性は良好である。
耐力は供試したすべての溶融物間で非常に整合しており、溶融物の化学組成に対する許容度が広いことが示された。
高いNdレベル(3.5%)は靭性及び破壊強度を低くくする作用がある。これは高Nd濃度不溶性共晶の量が多くなる結果であると想像される。
Gdレベルが高くとも(1.6%)破壊強度又は靭性は低下しない。なんらかの傾向が存在するとしても、Gd含有量をより多くすることに関連して破壊強度は改良される。
付表1
MT8923, MT8926, MT8930, MT 8932, MT 8934の溶融物詳細
装入材料の分析値
Nd Gd Zn 質量
Nd 硬化剤 26.5 − −
Gd 硬化剤 − 21 −
(DF8631)
試験片鋳塊
SF3739 2.64 0.42 0.87
SF3740 2.68 1.29 0.86
スクラップ材料
MT8145 2.8 0.27
すべての溶融物についてジルコニウム含有量は一杯、即ち0.55質量%であった。
溶融物MT8923
Nd Gd Zn 重量%
目標組成 2.6 1.7 0.8

装入
279 lbs 試験片鋳塊(SF3740)
8 lb 4oz Gd硬化剤(DF8631 21%Gd)
2 lb 6oz Nd硬化剤(26.5%Nd)
18 lbs Zirmax
工程
きれいな300lbるつぼを使用した。
09.00―鋳塊溶融開始
10.15 ―分析試料採取
10.30―1400°F―硬化剤添加
10.45―1450°F― 3分間機械的攪拌器使用
10.50―1465°F―溶融物表面清浄化
10.52 −分析試料採取
10.58−1496°F−型棒採取及び沈静期間開始
11.30―1490°F―るつぼを引上げて注湯
注湯
鋳物 温度 充填時間 備考
(°F) (S)
ASTM棒 1460 -
925;1番 1448 90+ 充填なし、下湯口閉塞
腐食板 1428 25
925;2番 1422 51
腐食板 1415 21
溶接板 1411 -
溶融物MT8926
Nd Gd Zn 質量
目標組成 2.56 0.4 0.8
装入
269 lbs 試験片鋳塊(SF3739)
0 lbs Gd硬化剤(DF8631)
2.1 lbs Nd硬化剤(26.5%Nd)
17.4 lbs Zirmax(商標)
工程
きれいな300 lbるつぼ使用
09.00―溶融開始
09.00―分析試料採取
10.30−1400°F―添加実行
10.40−1440°F−溶融物表面浄化
10.45 ―1458°F―MT8923として溶融物攪拌
10.50 −1457°F
10.55−1468°F―分析試料及び型棒採取
11.12―1494°F
11.28−1487°F―るつぼ引上げて注湯
備考−鋳物注湯後残った鋳塊は1/2のみ−より多くの金属必要。
注湯
鋳物 温度 充填時間 備考
(°F) (S)
ASTM棒 1460 -
925;3番 1448 45
腐食板 1438 16
925;4番 1433 41
腐食板 1426 20
溶接板 1420 -
溶融物MT8930
Nd Gd Zn 質量
目標組成 3.5 0.4 0.8
装入
273 lbs 試験片鋳塊(SF3739)
0.12 lbs Gd硬化剤(DF8631)
14 lbs Nd硬化剤
18 lbs Zirmax (商標)
工程
きれいな300lbるつぼ使用。
09.00−溶融開始
10.10−部分溶融
11.00−1400°F―合金化硬化剤
11.20−1465°F―MT8923として溶融物攪拌
11.30−型棒及び分析試料採取
11.40−1503°F
12.05−1489°F―るつぼ引き上げて注湯
注湯
鋳物 温度 充填時間 備考
(°F) (S)
ASTM棒 1460 -
925;6番 1447 46
腐食板 1437 16
925;5番 1432 51
腐食板 1424 18
溶接板 1419 -
溶融物MT8932
Nd Gd Zn 質量
目標組成 3.5 1.6 0.8
装入
120 lbs スクラップ(以前のMT8923)
160 lbs 試験片鋳塊(SF3740)
6.5 lbs Gd硬化剤(DF8631)
17.1 lbs Nd硬化剤
15 lbs Zirmax (商標)
工程
きれいな 300lb るつぼ使用
06.30―溶融開始
08.00―1370°F ―保持
09.00―1375°F ―合金硬化材
09.25―1451°F―MT8923としてパドル
09.33―1465°F―鋳造分析試料
09.45―1495°F―沈静。10%炎バーナー投入
09.50―1489°F―沈静。20%炎バーナー投入*
10.00―1490°F―鋳造最終分析塊
るつぼ引上げ
*幾つかの溶融では沈静は良好でなかったので、溶融の終わり近くでバーナーを強くする必要があった。
注湯
鋳物 温度 充填時間 備考
(°F) (S)
ASTM棒 1460 -
925;6番 1452 60 RH押湯(D湯口から遠
く離れる)は常に
充満しなかった。
腐食板 1438 19
925;5番 1433 48
腐食板 1424 16
溶接板 1420 16
溶融物MT8934
Nd Gd Zn 質量
目標組成 2.6 1.7 0.8
装入
170 lbs スクラップ(以前のMT8145)
113 lbs 試験片鋳塊(SF3740)
18.3 lbs Gd硬化剤(DF8631)
2.9 lbs Nd硬化剤
16.3 lbs Zirmax (商標)
工程
10.30―前の溶融物を十分に取除いたるつぼに溶融物を装入した
11.30―溶融物を溶かしそして保持
12.05―1400°F ―分析塊採取
1402°F―合金硬化材
12.40―1430°F
12.50―1449°F―1461°F―MT8923として溶融物パドル
13.00―1461°F−合金試料採取
13.05―1498°F―沈静開始
13.15―1506°F
13.30―1492°F −17%バーナー入力
13.32―1491°F―るつぼ引上げて注湯
注湯
鋳物 温度 充填時間 備考
(°F) (S)
CH47 1450 35 (ZE41は31である)
925;8番 1442 42
ASTM棒 - -
腐食板 - - るつぼはほぼ空。金属の
品質は最終鋳型において
不良になり易い。
4. 実施例−試行時効
本発明の好ましい合金試験片の硬度を試験し、そしてその結果を150,200 及び300℃での時効時間の関数としてそれぞれ図2から4に示す。
ガドリニウム添加は合金硬度の改良を示す一般的傾向がある。
図2においては、最高ガドリニウム含有量の合金は一貫してより良好な硬度を有している。溶体化処理後の硬度よりも硬度は改良されているが、この改良は諸合金について類似している。また、試験範囲は、硬化により達成されるピーク硬度を確定するのに充分なほど長くないが、150℃で比較的ゆっくり起こっている。ピーク時効には到達しなかったので、この温度での過時効に対するガドリニウムの作用は究明できなかった。
図3はなおガドリニウム添加が硬度を改良することを示しているから、誤差を考えたとしても、1.5%ガドリニウム合金は全時効に亘って硬度の優位性をもっており、また約5MPaのピーク硬度の改良を示している。ガドリニウム添加はピーク硬度に到達するために必要な時効時間を短縮しまた過時効特性を改良する。200℃で200時間の時効後にはガドリニウムがない合金の硬度は著しい低下を示している。一方で、1.5%ガドリニウムの合金はガドリニウムがない合金のピーク硬度に類似した硬度を示している。
300℃での時効曲線はすべての合金について非常に急速な硬化を示しており、20分以内の時効でピーク硬度に達している。ガドリニウムによる硬度改良の傾向は300℃でも示されており、また、1.5%ガドリニウム合金のピーク強度はガドリニウムがない合金のピーク強度よりもかなり高い(〜10 kgmm-2 [MPa])。ピーク時効硬度への急速硬化が起こった後に過時効による硬度の劇的減少が起こる。ピーク時効硬度からの硬度低下はすべての合金について共通である。ガドリニウム含有合金は、かなりの過時効中でもその優位性がある硬度を維持している。
図5及び図7に示す顕微鏡写真では、「鋳造のまま」及びピーク時効(T6)した試験片のそれぞれについて走査線を引いた領域が示されている。探触子は15kV 及び40nAで操作した。二つの顕微鏡写真は二つの組織において類似結晶粒度を示している。
図5の第2次相は層状共晶組織を有している。図7はT6熱処理後にも、残留第2次相が依然としてかなり存在していることを示している。この残留第2次相はもはや層状ではなく、球状組織の単一相を有している。鋳造のままの結晶粒内部には多量の未溶解粒子も見られる。これらは熱処理された試験片にはもはや存在せず、より均質な結晶粒組織を示している。顕微鏡写真に重ね合わせた線は80μmの走査線の場所を示している。
図6及び図8は、マグネシウム、ネオジム及びガドリニウムについてのEPMA走査線により作られたデータのプロットである。これらは走査線に沿った顕微鏡組織における各元素の分布を定性的に示している。各グラフのy-軸は元素濃度に対するカウント数を、走査線に沿う点において、表している。使用された値は、各元素から与えられる特性X線からの生データポイントである。
x-軸は走査に沿う変位をミクロンで示している。
カウントを較正して実際の元素濃度とするために用いる基準はなかったので、データは各元素の分布に関して定性的情報を与えるに過ぎない。一点における各元素の相対的濃度について注釈することはできない。
図6の顕微鏡写真より予測されるように,またガドリニウム及びネオジムの両方の主ピークは走査に沿って約7, 40及び80ミクロンに位置しているので、「鋳造のまま」の組織では、ガドリニウム及びネオジムは両方とも結晶粒界に濃縮されていることを図6は示している。希土類の線はピークの中間で滑らかでないので、希土類は粒内で一定でないことが分かる。この点から、結晶粒内の顕微鏡写真(図5)に見られる粒子は実際ガドリニウム及びネオジムを含有する示唆が得られる。
マグネシウムの線には約20ミクロンのところにたるみもあり;これは顕微鏡写真の特長と相関している。このたるみはネオジム又はガドリニウムの増大とは連係しておらず、したがって、他の元素、おそらく亜鉛、ジルコニウムあるいは単に不純物と連係している筈である。
図8は溶体化処理及びピーク時効後の合金組織における元素の分布を示す。希土類のピークはやはり類似位置にあり、また結晶粒界の領域(〜5、45及び75ミクロン)とやはり一致している。しかしながら、ピークの中間の領域は図6よりも滑らかになっており、これは図7に見られる粒間析出物が欠落していることと相関している。組織は熱処理により均質化されており、そして鋳造のままの状態で結晶粒内に存在する析出物はマグネシウム主相結晶粒内に溶解している。
熱処理後に残留している第2次相の量は、溶体化処理温度での時間はすべての第2相を溶解するのに充分ではなく、より長い溶体化処理温度が必要であることを示している。しかしながら、合金組成はその状態図では二相領域にある可能性もある。この点は、Mg-Gd 及び Mg-Nd [NAYEB-HASHEMI 1988]の状態図からは予測されない。尤も、本系は二元系ではないので、これらの状態図は固相線の位置を正確に判定するのに使用することはできない。したがって、この合金では、溶体化処理温度でも合金添加物が固溶度を超えている可能性がある。この点は、溶体化処理の長さに関係なく第2相が残留する結果となるであろう。
5.実施例:亜鉛、ガドリニウム及び熱処理が合金の腐食挙動に及ぼす作用
組成及び熱処理規範の変更が本発明合金の腐食挙動に及ぼす作用を詳細に調査した。比較のために亜鉛がない同等合金も試験した。
この一連の試験のために、ガドリニウム及び亜鉛のレベルを変化させた合金溶融物(表19参照)から寸法が200 ×200× 25mm(8×8×1”)の砂型鋳造板状合金試験片を鋳造した。ネオジム及びジルコニウムのレベルは次の固定範囲内に保った。
Nd:2.55−2.95質量
Zr: 0.4 −0.6質量
各板の縁及び中心から採取した試験片に次の熱処理基準の一つを施した。
(i) 溶体化処理に続いて湯中急冷(T4 HWA)
(ii) 溶体化処理に続いて湯中急冷及び時効(T6 HWA)
(iii) 溶体化処理に続いて空冷*及び時効(T6 AC)
(iv) 溶体化処理に続いて扇冷及び時効(T6 FC)
* 空冷中の各試験片の冷却速度は2℃/sであった。
すべての溶体化処理は520℃(968F)で 8時間行い、時効処理は200℃ (392F)で 16時間行った。試験片を清浄化ショットを使用してアルミナ−ブラストして、酸洗前に表面の不純物を除去した。腐食試験前に、各試験片を15% HNO3溶液中で45s酸洗(洗浄)した。この処理中に約0.15− 0.3m (0.006− 0.012”)の厚さの金属を各表面から除去した。きれいに酸洗した試験片に腐食挙動評価のための塩霧噴霧試験(ASTM B117)を施した。試験片の鋳造面を塩霧に露出した。
腐食試験の結果を図9から11に示す。
亜鉛を含有する本発明の合金試験片では腐食は主として析出物の領域に起こっていたが、亜鉛が非常に少ないかあるいは亜鉛がない同等の合金では腐食は結晶粒界で優先的に起こり、場合によっては、幾つかの析出物の箇所で起こった。供試した試験片の亜鉛含有量は腐食挙動にかなりの影響を与え、亜鉛のレベルが高くなると腐食速度が増大した。亜鉛含有量がほぼ不純物レベルまで減少した場合も腐食速度は増大した。ガドリニウム含有量は腐食挙動にも影響を与えたが、亜鉛含有量よりは影響の程度が少なかった。一般にT6 (HWQ)条件では、亜鉛含有量が0.58%を超えない前提で、< 0.65− 1.55%のガドリニウムを含有する合金の腐食速度は <100mpyとなる。一方、1.55 -1.88%ガドリニウムを含有する合金は、腐食速度が100mpyを超えることとなく0.5%までの亜鉛を含有することができる。一般には、溶体化処理後に湯中急冷した合金の腐食速度は、空冷もしくは扇冷した合金の腐食速度より低いことが観察された。これはおそらく急冷試験片と徐冷試験片とでは析出物の分布が変化していることによるのであろう。
. 実施例−ガドリニウム限定
幾つかの実験を行ってガドリニウム量を変えた場合の作用を、ガドリニウムを、ガドリニウム以外で他の一般的に使用されているRE、即ちセリウムに代えた場合の作用とを比較した。結果は次のとおりであった。
分析値
試験片 Nd Ce Gd Zn Zr (質量%)
DF8794 3.1 1.2 − 0.52 0.51
DF8798 2.8 − 1.36 0.42 0.52
DF8793 2.4 − 6 0.43 0.43
MT8923 2.6 − 1.62 0.75 0.55
引張性質
試験片 0.2%YS (MPa) UTS(MPa) 伸び(%)
DF8794 165 195 1
DF8798 170 277 5
DF8793 198 304 2
MT8923 183 302 7
すべての合金試験片は試験前に溶体化処理し、時効した。
試験片DF8794 とDF8798を比較すると、本発明の好ましいHRE、即ちガドリニウムに代えて一般に使用されているRE セリウムを使用すると、引張強さ及び靭性が劇的に低くなっていることが分かる。
試験片DF8793とMT8923を比較すると、ガドリニウム含有量を非常に高いレベルに増加しても性質に重要な改良はない。加えて、コスト及び密度の増大(マグネシウムの1.74に比べてガドリニウムの密度は7.89である)のために、7質量%を超えるガドリニウム含有量を使用することを妨げる影響を与える。
表9中次の溶融物番号の%Znは次のとおりである。DF8737(0.73%Zn),DF8726(0.64%Zn),DF8779(0.62%Zn),DF8739(0.67%Zn),DF8754(0.16%Zn),DF8738(0.19%Zn), DF8753(0.17%Zn),DF8772(0.02%Zn),DF8770(0.01%Zn)
表9中次の溶融番号%Gdは次のとおりである。
DF8726(1.878%Gd), DF8739(0.425%Gd), DF8784(1.956%Gd), DF8774(1.689%Gd), DF8777(1.709%Gd), DF8754(1.930%Gd), DF8753(0.382%Gd), DF8770(0.448%Gd)
6. 実験例 - 加工合金 − 機械的性質
次の重量百分率組成を有し、残部はマグネシウム及び不可避不純物である直径76mm(3”)の水冷ビレットを押出した直径19mm (0.75”)の棒材から試験片を採取した。
%Zn 0.81
%Nd 2.94
%Gd 0.29
%Zr 0.42
%TRE 3.36
他の試験合金のように、TRE(全希土類含有量)とネオジム、HRE−この場合はガドリニウム−の合計量との間には差があるが、これはセリウムなどの他の関連希土類が存在することによる。
T6熱処理条件の試験合金の機械的性質を表20に示す。
本発明合金の溶融物化学組成が製造された鋳物で検出された放射線欠陥に及ぼす作用を図形表示した図である。 本発明合金の150℃における時効曲線を示すグラフである。 本発明合金の200℃における時効曲線を示すグラフである。 本発明合金の300℃における時効曲線を示すグラフである。 1.5%ガドリニウムを含有し、鋳造のままの鋳造合金をEPMAで走査した領域を示す顕微鏡写真である。 図5に示した走査線に沿ったマグネシウム、ネオジム及びガドリニウムの定性的分布を示すグラフである。 1.5%ガドリニウムを含有するT6状態の鋳造合金をEPMAで走査した領域を示す顕微鏡写真である。 図7に示した走査線に沿ってマグネシウム、ネオジム及びガドリニウムの定量的分布を示すグラフである。 湯中急冷後にT6調質をした本発明合金の亜鉛含有量を多くした際の腐食変化を示すグラフである。 水焼入れ後にT6調質をした本発明合金のガドリニウム含有量を多くした際の腐食変化を示すグラフである。 空冷後にT6調質状態の本発明合金の亜鉛含有量を多くした際の腐食変化を示すグラフである。

Claims (17)

  1. 2から4.5質量%のネオジム;
    1.0から2.7質量%のガドリニウム;
    1.3質量%以下の亜鉛;及び
    0.2から1.0質量%のジルコニウムを含有し、
    残部が、少なくとも85質量%のマグネシウム及び随伴する不純物からなる、鋳造が可能なマグネシウム基合金。
  2. 合金が、さらに1種又は2種以上の、
    0.4質量%以下のガドリニウム以外の希土類;
    1質量%以下のカルシウム;
    0.1質量%以下のベリリウム;
    0.4質量%以下のハフニウム及び/又はチタン;
    0.5質量%以下のマンガン;
    0.001質量%以下のストロンチウム;
    0.05質量%以下の銀;
    0.1質量%以下のアルミニウム;
    0.01質量%以下の鉄;及び
    0.5質量%未満のイットリウムを含有する請求項1記載の合金。
  3. 合金が2.5から3.5質量%のネオジムを含有する請求項1又は2記載の合金。
  4. 合金が2.8質量%のネオジムを含有する請求項1又は2記載の合金。
  5. 合金が1.5質量%のガドリニウムを含有する請求項1又は2記載の合金。
  6. 少なくとも0.05質量%の亜鉛を含有する請求項1又は2記載の合金。
  7. 少なくとも0.1質量%の亜鉛を含有する請求項1又は2記載の合金。
  8. 合金が0.2から0.6質量%の亜鉛を含有する請求項1又は2記載の合金。
  9. 合金が0.4質量%の亜鉛を含有する請求項1又は2記載の合金。
  10. 合金が0.4から0.6質量%のジルコニウムを含有する請求項1又は2記載の合金。
  11. 合金が0.55質量%のジルコニウムを含有する請求項1又は2記載の合金。
  12. 重希土類を含む希土類の全含有量が3.0質量%より多い請求項1又は2記載の合金。
  13. 合金が0.005質量%未満の鉄を含有する請求項1又は2記載の合金。
  14. 2から4.5質量%のネオジム;
    1.0から2.7質量%のガドリニウム;
    1.3質量%以下の亜鉛;及び
    0.2から1.0質量%のジルコニウムを含有し、
    残部が少なくとも85質量%のマグネシウム及び随伴する不純物からなるマグネシウム基合金を砂型鋳造、永久鋳型鋳造もしくは高圧ダイキャストする段階を含む鋳造製品の製造方法。
  15. 合金が、さらに1種又は2種以上の
    0.4質量%以下のガドリニウム以外の希土類;
    1質量%以下のカルシウム;
    0.1質量%以下のベリリウム;
    0.4質量%以下のハフニウム及び/又はチタン;
    0.5質量%以下のマンガン;
    0.001質量%以下のストロンチウム;
    0.05質量%以下の銀;
    0.1質量%以下のアルミニウム;
    0.01質量%以下の鉄;及び
    0.5質量%未満のイットリウムを含む請求項14記載の方法。
  16. 請求項14又は15記載の方法で製造した鋳造製品。
  17. 請求項1又は2記載の合金を押出しもしくは加工した製品。
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