JP5081152B2 - 強心配糖体を含むscf抽出物 - Google Patents

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Description

本出願は、2005年7月28日に出願の米国特許第11/191,650号の一部継続出願であり、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
本発明は、強心配糖体を含む超臨界流体(SCF)抽出物として存在するオレアンドリンを含んでなる医薬組成物に関する。製剤は、1つ又はそれ以上の可溶化剤、例えば界面活性剤を含み、これは製剤が水性環境に置かれた時に製剤中の少なくとも強心配糖体、及び場合により抽出物の他の薬理活性成分の可溶化、分散又は乳化を助ける。
Nerium oleander(和名:セイヨウキョウチクトウ)は、亜熱帯アジア、米国南西部及び地中海に広く分布する観賞植物である。その医学上及び毒物学上の性質は、長い間認められてきた。それは、例えば痔、潰瘍、らい病、蛇咬傷の治療、そしてさらに堕胎の誘発に使用されてきた。オレアンダー抽出物の重要な成分であるオレアンドリンは、ヒト腫瘍細胞増殖の強力な阻害剤である(Afaq F et al. Toxicol. Appl. Pharmacol. 195:361-369,
2004)。オレアンドリンが介在する細胞死は、カルシウム流入、ミトコンドリアからのシトクロムCの放出、カスパーゼ8及び3のタンパク質分解過程、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ切断、及びDNAフラグメンテーションと関係がある。
オレアンドリンは、Nerium oleanderの主要な細胞毒性成分であることがわかっている(Newman, et al., J. Herbal Pharmacotherapy, vol. 13, pp. 1-15, 2001)。オレアンドリンは、外来性であり、通常、体内に存在しない強心配糖体である。オレアンドリンは、ヒト腫瘍細胞系ではアポトーシスを誘発するがネズミでは誘発せず(Pathak et al., Anti-Cancer Drugs, vol. 11, pp. 455-463, 2000)、NF−kBの活性化を阻害し、(Manna et al., Cancer Res., vol. 60, pp. 3838-3847, 2000)、そしてカルシウムが介在するシトクロムCの放出を通して部分的に細胞死に介在する(McConkey et al., Cancer Res., vol. 60, pp. 3807-3812, 2000)。最近、熱水オレアンダー抽出物の第1相試験が終了した(Mekhail et al., Am. Soc. Clin. Oncol., vol. 20, p. 82b, 2001)。その結果、オレアンダー抽出物は1.2ml/m2/dの用量まで安全に投与することができることがわかった。用量を制限する毒性は見出されなかった。
また、強心配糖体は、腫瘍細胞について選択的に細胞毒性であることに加えて、電離放射線の細胞毒性作用に対する細胞応答を高めることもできる。体に内在性の強心配糖体であるウアバインは、A549ヒト肺腺癌細胞のin vitro放射線感受性を高めることが報告されているが、正常ヒト肺線維芽細胞の放射線応答の改善には効果がなかった(Lawrence, Int. J. Radiat. Oncol. Biol. Phys., vol. 15, pp. 953-958, 1988)。その後、ウアバインは扁平上皮癌及び黒色腫を含む異なる組織学タイプのヒト腫瘍細胞を放射線増感することが示された(Verheye−Dua et al., Strahlenther. Onkol., vol. 176, pp. 186-191, 2000)。ウアバイン誘導放射線増感の機構はまだ完全に説明されてないが、可能性として、致死下放射線損傷からの修復阻害及び放射線誘導アポトーシスにおける増加が考えられる。(Lawrence, 2000; Verheye Dua et al., 2000; Verheye−Dua et al., Strahlenther. Onkol., vol. 172, pp. 156-161, 1996)。また、強心配糖体オレアンドリンは、電離放射線の細胞毒性作用に対する細胞の感受性を高める能力を有する。Newman等の米国特許第10/957,875号及びNasu et al., Cancer Lett. Vol 185, pp.145-151, 2002参照。
Chen等(Breast Cancer Research and Treatment (2006), 96, 1-15)は、ウアバイン及びジギタリスのような強心配糖体が、Na+、K+−ATPアーゼ阻害剤及びER拮抗剤の両方として抗乳癌薬物の開発に有用でありうることを示唆している。
Smith等(Biochemical Pharmacology (2000), 62, 1-4)は、ANVIRZEL及びその鍵となる強心配糖体成分オレアンドリンが、前立腺癌細胞系PC3及びDU145からの線維芽細胞増殖因子−2(FGF−2)の放出を阻害することを報告している。
Newman等(J. Experimental Therapeutics and Oncology (2006), 5, 167-181)は、ヒト悪性黒色腫BRO細胞にオレアンドリンをインキュベーションすると活性酸素種、スーパオキシドアニオンラジカルの時間依存的に形成され、これがミトコンドリア損傷及び細胞のGSHプールの喪失をもたらすことを報告している。
Newman等の米国特許出願付与前公開第20050112059号は、癌の治療におけるオレアンドリンの投与による放射線療法の強化を開示している。
Nerium種の植物からの配糖体の抽出は、従来、沸騰水を用いて実施してきた。Nerium oleanderから活性成分を得るための抽出法として沸騰水を用いる方法は、多くの生成物が得られる。これらの中にオレアンドリン、ネリネ及び他の強心配糖体化合物がある。植物抽出物は、動物における細胞増殖性疾患の治療に有用である。
登録商標ANVIRZELTMの下で販売されている、Nerium oleanderの熱水抽出によって得られるオレアンドリン抽出物は、商業的に入手可能であり、そしてNerium oleanderの熱水抽出物の濃縮形態又は粉末形態が含まれる。抽出物は、Dr. Huseyin Ziya Ozel.によって開発された方法に従って製造される。米国特許第5,135,745号は、植物の水中抽出物の製造方法を記載している。植物Nerium oleanderの抽出には、葉をスライスし、植物のスライスされた葉及び茎を水中で2〜3時間煮て残留物を濾過することが含まれる。混合物を再び加熱する。報告によれば水抽出物には、2KD〜30KDの範囲の分子量を有するいくつかの多糖類、オレアンドリン及びオレアンドリゲニン、オドロシド(odoroside)及びネリタロシド(neritaloside)が含まれていた。報告によれば多糖類には、酸性ホモポリガラクツロナン又はアラビノガラツロナン(arabinogalaturonans)が含まれていた。
Muller等(Pharmazie. (1991) Sept. 46(9), 657-663)は、Nerium oleanderの水抽出物の分析に関する結果を開示している。存在する多糖類は主としてガラクツロン酸であることが報告されている。他の糖類には、ラムノース、アラビノース及びガラクトースが含まれる。また、Nerium oleanderの熱水抽出物内の多糖類含量及び多糖類の個々の糖組成がNewman等(J. Herbal Pharmacotherapy, (2001) vol 1, pp.1-16)によって報告されている。
Selvaraj等の米国特許第5,869,060号は、Nerium種の抽出物及び製造方法に関する。抽出物を製造するには、植物物質を水中に入れて沸騰させる。次いで、粗抽出物を植物物質から分離し、そして濾過によって滅菌する。それから生成した抽出物を凍結乾燥して粉末を製造することができる。
米国特許第6,565,897号(Selvaraj等の米国付与前公開第20020114852号及びPCT国際公開第WO 2000/016793号)は、実質的に滅菌抽出物を製造するための熱水抽出法を開示している。
Erdemoglu等(J. Ethnopharmacol. (2003) Nov. 89(1), 123-129)は、Nerium oleanderを含む植物の水及びエタノール抽出物についてそれらの抗侵害受容性の及び抗炎症性の活性に基づく比較結果を開示している。
また、Nerium oleanderの有機溶媒抽出物は、Adome等(Afr. Health Sci. (2003) Aug. 3(2), 77-86; ethanolic extract)、el−Shazly等(J. Egypt Soc. Parasitol. (1996), Aug. 26(2), 461-473; エタノール抽出物)、Begum等(Phytochemistry (1999) Feb. 50(3), 435-438;メタノール抽出物)、Zia等(J. Ethnolpharmacol. (1995) Nov. 49(1), 33-39;メタノール抽出物)、及びVlasenko等(Farmatsiia. (1972) Sept.-Oct. 21(5), 46-47;アルコール抽出物)によって開示されている。
超臨界流体抽出には、選択的に特定の化合物を抽出する超臨界流体の使用が含まれる。超臨界流体は大気条件で液体又は気体であるが、その臨界圧力より上に圧縮し、そしてその臨界温度より上に加熱した時に超臨界になる。超臨界流体は、その超臨界領域で高められた溶解力を有する。超臨界流体は、気体と液体との間の性質を示し、そして気体又は液体状態では十分には又は全く溶解することができない化合物を溶解する能力がある。超臨界流体は、高密度で高い溶解力を有し、そして圧力又は温度が変化した時に低密度で液体から化合物を良好に分別及び分離することがわかっているため、これらの化合物の抽出にとって理想的である。食品加工業において超臨界二酸化炭素抽出を用いる一般的な方法は、2002年にRaventos等によって記載されており(M. Raventos, et al., Application and Possibilities of Supercritical CO2 Extraction in Food Processing Industry: An Overview, Food Sci. Tech. Int. Vol. 8 (5) (2002) 269 - 284)、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれている。
Singh等の米国特許出願付与前公開第20040247660号は、癌治療に使用するためのオレアンドリンのタンパク質安定化リポソーム製剤の製造を開示している。
Singh等の米国特許出願付与前公開第20050026849号は、シクロデキストリンを含んでなるオレアンドリンの水溶性製剤を開示している。'849公表は、オレアンドリンのシクロデキストリン複合体を含んでなる固形物充填されたカプセル剤の製造を示唆している。オレアンドリンは、熱水抽出物又は化学成分として得られ、次いでシクロデキストリンで処理され、複合体を形成する。
Singh等の米国特許出願付与前公開第20040082521号は、熱水抽出物からのオレアンドリンのタンパク質安定化ナノ粒子製剤の製造を開示している。ナノ粒子は、リポソーム混合物を形成し、続いてその中の有機溶媒を蒸発させて製造される。
このように、植物物質からオレアンドリンの相対的含量を高める方法は、是認されている。Nerium oleanderの熱水抽出物は、比較的低い収率でオレアンドリン及び関連する強心配糖体を得ることができるが、オレアンドリンを含む強心配糖体の濃縮形態を得るための改善された方法が必要である。
オレアンドリンは酸に不安定で、経口投与した時に物質が酸性分解を受けやすいラクトン環を含有するため、液体製剤の製造において溶液中で酸性種を確実に最小限にするように注意しなければならない。
知られている技術は、Nerium種、特にNerium oleander抽出物を含む医薬組成物を開示していない。強心配糖体、例えばオレアンドリンを含む超臨界流体抽出物を開示又は示唆する技術はない。種々の疾患及び障害を治療するためのNerium種の抽出物成分を適切に供給するさらなる剤形が必要とされている。また、植物物質からの抽出によって強心配糖体を得るための改善された方法が必要とされている。
本発明は、当分野に特有の欠点の一部又は全てを克服することに努める。本発明は、強心配糖体を含んでなる超臨界流体(SCF)抽出物を提供する。抽出物は、強心配糖体を含む植物塊の超臨界流体抽出によって得ることができる。植物塊は、Nerium種又はThevetia種の植物塊であることができる。特定の種類としては、Nerium oleander又はThevetia nerifoliaが含まれる。超臨界流体抽出物は、抽出物を被験者に投与した時に、強心配糖体の治療効力に寄与する少なくとも1つの他の薬理活性剤を含むことができる。それは相加的に又は相乗的に治療効力に寄与することができる。
また、本発明は、強心配糖体を含むSCF抽出物を含んでなる医薬組成物を提供する。本発明のいくつかの実施態様は、オレアンダー植物、例えばNerium種、例えばNerium oleander、又は例えばThevetia種、例えばThevetia nerifoliaの抽出物を含む。抽出物は、本明細書又はC. Addingtonの名義で2005年7月28日に出願された現在係属中の米国出願第60/653,210号及びC. Addingtonの名義で2005年7月28日に出願された米国出願第11/191,650号に記載された方法によって植物物質、例えば植物塊の乾燥粉末の超臨界流体(SCF)二酸化炭素(CO2)抽出によって製造することができ、それらの開示の全体は、参照により又は本明細書に記載された方法によって本明細書に組み込まれている。SCF抽出は、植物塊から所望の化合物の抽出を高める調節剤の存在下で実施することができる。
従って、また、本発明は、強心配糖体を含む植物塊の超臨界流体抽出方法を提供する。方法は、強心配糖体を植物塊から抽出するのに十分な期間、強心配糖体を含む植物塊を超臨界流体で処理し;超臨界流体から植物塊を分離し;そして超臨界流体を除去し、それによって強心配糖体を含んでなる超臨界流体(SCF)抽出物を形成することを含む。
超臨界流体は、調節剤をさらに含むことができる。SCF抽出物は、強心配糖体の他に少なくとも1つの他の薬理活性薬剤をさらに含むことができる。他の活性剤は、抽出物を被験者に投与した時に強心配糖体の治療効力に寄与することができる。他の活性剤は相加的に又は相乗的に作用して強心配糖体の治療効力に寄与することことができる。強心配糖体を含む植物塊は、Nerium種又はThevetia種を含むことができる。
本発明の組成物及びその剤形の利点は、水性環境に置かれた時に全ての成分が可溶化、乳化又は分散するように、経口投与後に抽出物の全体又は少なくとも主要部分の溶液を供給する能力である。可溶化、分散又は乳化は、組成物に用いる賦形剤の組み合わせに応じて単純な溶解、ミセル形成又は自己乳化の結果であることができる。いくつかの実施態様において、SCF抽出の可溶化はpH依存性ではない。別の利点は、SCF抽出物を含んでなる医薬液体組成物中に全ての抽出物成分が実質的に完全に溶解することである。
いくつかの実施態様において、製剤は、水溶性(混和性)共溶媒、水不溶性(不混和性)共溶媒、界面活性剤、抗酸化剤、キレート剤、吸収促進薬及びSCF抽出物からなる群より選ばれる少なくとも2つの物質の組み合わせを含む。
本発明の一態様は、
・オレアンダー植物塊の超臨界流体抽出物;及び
・抽出物可溶化量の少なくとも1つの可溶化剤
を含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明のいくつかの実施態様において、オレアンダー植物塊は、Nerium種、例えばNerium oleander、又はThevetia種、例えばThevetia nerifolia(イエローオレアンダーとしても知られている)を含む。オレアンダー植物塊は、強心配糖体を含む植物塊である。強心配糖体は、オレアンドリンであることができる。
本発明の別の態様は、カプセルシェル及び本明細書に記載された医薬組成物を含んでなるカプセル製剤を提供する。いくつかの実施態様において、カプセル製剤は、
・カプセルシェル;
・Nerium種の超臨界流体抽出によって得られたオレアンドリン抽出物;及び・抽出物可溶化量の少なくとも1つの可溶化剤
を含んでなる。
カプセル製剤は、固体、液体又は半固体であることができる。可溶化剤は、単一の成分又は2、3、4、5若しくはそれ以上の成分の混合物を含むことができる。このような成分は、水溶性(混和性)共溶媒、水不溶性(不混和性)共溶媒、界面活性剤及び抗酸化剤からなる群より選ぶことができる。
本発明のいくつかの実施態様は、SCF抽出物並びに:
・少なくとも1つの水混和性溶媒;
・少なくとも1つの抗酸化剤;及び
・少なくとも1つの界面活性剤
を含んでなる。
可溶化剤は、少なくとも単一の界面活性剤であるが、物質の組み合わせ、例えばa)界面活性剤及び水混和性溶媒;b)界面活性剤及び水不混和性溶媒;c)界面活性剤、抗酸化剤;d)界面活性剤、抗酸化剤及び水混和性溶媒;e)界面活性剤、抗酸化剤及び水不混和性溶媒;f)界面活性剤、水混和性溶媒及び水不混和性溶媒;又はg)界面活性剤、抗酸化剤、水混和性溶媒及び水不混和性溶媒:の組み合わせであることもできる。
組成物は、場合によりさらにa)少なくとも1つの液体担体;b)少なくとも1つの乳化剤;c)少なくとも1つの可溶化剤;d)少なくとも1つの分散剤;e)少なくとも1つの他の賦形剤;又はf)それらの組み合わせ:を含む。
いくつかの実施態様において、水混和性溶媒は、低分子量(6000未満)PEG、グリコール又はアルコールである。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、ポリ(エチレングリコール)官能基を含む界面活性剤を意味するpeg化された界面活性剤である。
経口投与又は水溶液への暴露前、組成物のいくつかの実施態様は透明であり、そして他のものは懸濁液である。本発明のいくつかの実施態様は、経口投与後に被験者の胃腸(GI)管中又は水性媒体中で乳濁液、ミセル性分散液又は固体分散液(懸濁液)を形成する。
本発明の剤形は、被験者への経口投与に適応しており、そして悪性新生物疾患、癌、腫瘍、ウィルス感染及び強心配糖体、例えばオレアンドリンに治療上応答する他の適応症、障害又は症状の治療に適切である。本明細書に使用するように、用語「被験者」は、哺乳動物、例えばネコ、イヌ、マウス、モルモット、ウマ、ウシ、ヒツジ及びヒトのような温血動物を意味するものとする。実施例7〜9は、本発明のSCF抽出物を用いた種々の障害の典型的な治療方法を提供する。直腸、肛門、結腸直腸組織、頭部及び頸部組織、食道組織、肺(非小細胞及び小細胞癌の両方)、乳房、胃、膵臓、前立腺、肝臓、腎臓、膀胱、尿管、卵巣組織の癌、カルチノイド腫瘍、骨肉腫、中皮腫、及び中枢神経系の新生物はSCF抽出物で治療することができる。
液体組成物のいくつかの実施態様は、無水であるか又はそれに添加された水を有しない。組成物は、組成物の1つ又はそれ以上の成分中にすでに存在する内在性の水を含むことができる。別途、組成物はその個々の成分として加えられた水を含む。
以下の図面は、本説明の一部を構成し、そして請求された発明の典型的な実施態様を記載する。熟練技術者は、これらの図面及び本明細書の記載を考慮して、不必要な実験をすることなく本発明を実施することができる。
図1A及び1Bは、先行技術の熱水抽出物と本発明の典型的な超臨界流体抽出物についての比較HPLCクロマトグラムを記載する。
図2は、本発明の腸溶コーティングされた液体充填カプセルについての溶出プロフィルを記載する。
図3は、オレアンドリン、熱水抽出物及び本発明のSCF抽出物の阻害に対する活性を比較するアッセイの一部として得たゲルエレクトロフェログラムの関連帯域の写真をを記載する。
抽出方法は、Addingtonの名義で2005年2月15日に出願された現在係属中の米国仮出願第60/653,210号又はAddingtonの名義で2006年1月26日に出願された米国出願第11/340,016号に記載された方法に従って製造されるNerium oleanderの葉の乾燥粉末で実施することができ、それらの開示の全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
オレアンダーの葉の処理方法の重要な成分は、特許を受けた粉砕及び脱水システム並びに空気の渦を用いて水分を抽出し、そして植物粒子をサイズによって分離する方法を使用することである。適切な粉砕及び脱水システムは全てFrank Rowley, Jr.の米国特許第5,236,132号、同第5,598,979号、同第6,517,015号及び同第6,715,705号に記載されており、これらの開示の全体は、参照により本明細書に組み込まれている。一般に、オレアンダーの葉の処理方法には、適切な葉及び茎を集め、集めた植物物質を洗浄し、葉及び茎を乾燥させ、そして空気の渦を用いて水分を抽出し、植物粒子をサイズによって分離する装置に葉を通過させることが含まれる。より大きい粒子は、再処理するか又は粗い物質として用いる。最も小さな粒子は、微細なオレアンダーダストのままにして、これは、次いでさらなる抽出にかけてオレアンドリン及び他の薬理活性成分を得ることができる。
超臨界流体は、気体をその臨界温度より上に加熱するか、又は気体をその臨界圧力より上に圧縮することによって製造される。超臨界流体抽出には、少なくとも2つの段階:抽出及び分離が含まれる。典型的な超臨界流体抽出器は、移動相、通常CO2のタンク、気体を加圧するポンプ、抽出容器を備えたオーブン、抽出ライン中を高圧を維持するリストリクター、及び捕捉容器を含む。被検体は、溶質を含む超臨界流体を、溶媒を介して、空のバイアル中へ又は固体収着物質上へ圧力を下げることによって捕捉される。抽出は、動的、静的又は組み合わせモードで実施される。動的抽出では、超臨界流体は、抽出容器中の試料を通り、そしてリストリクターから出て捕捉容器まで連続的に流れる。静的モードでは、超臨界流体は、抽出容器を含むループ中を一定期間循環した後、リストリクターを通して捕捉容器に放出される。組み合わせモードでは、静的抽出を一定期間実施した後、動的抽出を実施する。
一般に、出発物質を超臨界流体と共に特定の圧力及び温度条件で抽出装置中に置いて植物物質から所望の成分を抽出する。抽出後、流体及び化合物を圧力及び温度を変える分離器に通過させ、それによって超臨界流体の溶解力を低下させて、溶解した化合物の分離又は分別を生じさせる。
SCF抽出物は、オレアンダー植物の出発物質を超臨界圧力及び温度で化学調節剤と共に又はなしで二酸化炭素と混合し、次いで混合物の圧力及び温度を減少させて抽出物を分離することによって製造される。混合物の圧力及び温度が減少するにつれて抽出物が分離される。出発物質として粉末状のオレアンダーの葉を使用することは好ましい。粉末状の葉粒子では、確実に表面及び内部葉面積の最大量が抽出過程に曝露される。これにより、現在利用できる抽出方法と比較して、抽出物中に回収される活性成分の量が指数関数的に増加する。下記の表は、SCF抽出溶媒として使用できる種々の溶媒及びそれらの対応する臨界温度及び臨界圧力を記載する。
Figure 0005081152
二酸化炭素は、オレアンダー植物から活性成分を抽出するための好ましい超臨界流体である。その臨界温度は31.06℃であり、その臨界圧力は73.83barであり、そしてその臨界密度は0.460g/cm3である。しかしながら、他の化合物又はそれらの混合物をオレアンドリンのSCF抽出方法に用いることも考えられる。
いくつかの実施態様において、共溶媒又は調節剤が超臨界流体中に含まれる。調節剤は、一般に超臨界流体と抽出される化合物との間の揮発性を有し、そして超臨界流体と混和性でなければならない。いくつかの実施態様において、調節剤は周囲条件で液体である。例えば、調節剤は、エタノール、メタノール、プロパノール、水、アセトン、酢酸エチル、塩化メチレン、などからなる群より選ぶことができる(上の表を参照)が、これらに限定されない。オレアンダー植物からの薬理活性成分の抽出については、エタノールが特に適切な調節剤である。それは、バイオマスkg当たりエタノール溶媒35〜75kgの比率で用いることができるが、好ましい比率は、バイオマス物質kg当たり溶媒55kgである。Nerium oleanderからのオレアンドリンのSCF抽出について典型的な抽出方法は、以下の通り又は実施例1に詳述した通り実施することができる。粉砕された出発植物物質は、抽出装置中で二酸化炭素と合わせる。純粋なCO2又は1つ若しくはそれ以上の調節剤とのその混合物を超臨界溶剤として使用する。抽出は、約280bar又は約270〜320barの圧力、及び約50℃又は約40〜60℃の温度で実施する。溶媒対原料出発物質の比率は、溶媒及び原料物質の両方の質量に基づいて好ましくは約50:1、又は約45:1〜60:1である。
別の典型的な抽出方法では、調節剤としてエタノールをさらに含んでなる超臨界二酸化炭素を、抽出装置中で出発植物物質に加える(実施例1参照)。抽出を約280bar(又は約270〜320bar)の圧力、及び約50℃又は約40〜60℃の温度で実施する。溶媒及び調節剤対原料出発物質の比率は、溶媒及び調節剤の両方を合わせたもの並びに原料物質の質量に基づいて、好ましくは約40〜約45対1である。エタノール調節剤は、真空を用いて後で蒸発させる。
抽出後、分離を実施する。いくつかの典型的な実施態様では、超臨界溶媒を、調節剤と共に又はなしで、溶解した出発物質と一緒に、活性成分を含む抽出物が分離及び回収されるまで、溶媒混合物の圧力及び温度を下げた分離装置に通過させる。
抽出物は、薬理活性化合物、例えばオレアンドリン又は他の強心配糖体、多糖類及び他の植物物質の混合物である。SCF方法によって得られるオレアンドリンに富んだ抽出物は、周囲温度で実質的に水不溶性の粘性半固形物である。SCF抽出物は、種々の異なる範囲の水溶性を有する多くの異なる成分を含んでいる。超臨界流体方法からのオレアンドリン抽出物は、オレアンドリン0.9質量%〜2.5質量%の理論範囲を含む。種々の量のオレアンドリンを含むSCF抽出物が得られる。一実施態様において、SCF抽出物はオレアンドリン約2質量%を含む。粘性半固体抽出物の残りは、水不溶性セルロース物質からなる。多糖類成分は、オレアンドリンとは溶解度が異なる。熱水抽出物は、SCF抽出物と異なる性質及び異なる組成を有する。SCF抽出物は、熱水抽出物より3〜10倍高いオレアンドリン濃度を有する。これは、HPLCの他にLC/MS/MS(タンデム型質量分析)分析の両方によって確認された。
先行技術の熱水抽出物を本発明のSCF抽出物と比較した。図1Aは、それぞれ先行技術の熱水抽出物についてのHPLCクロマトグラムを示し、そして図1Bは、それぞれ本発明のSCF抽出物のHPLCクロマトグラムを示す。分析は、実施例11の詳述した通り実施した。17.6分のピークは、オレアシドAとして同定された。29.9分のピークは、オレアンドリンとして同定された。クロマトグラムは、抽出物10mg/HPLC緩衝液mlの濃度で抽出物の試料を注射して得た。熱水抽出物についてのデータは、注射容積30μlを用いて得、そしてSCF抽出物についてのデータは、注射容積10μlを用いて得た。試料は、以下の通り評価された:
Figure 0005081152
2つの抽出物は、オレアンドリン、オレアシドAの濃度並びに組成及びここで同定されなかった種々の他の成分の相対量において実質的に異なる。オレアンドリンの濃度は、超臨界CO2抽出方法により15倍高められた。臨床治療の潜在的な利点として、超臨界CO2抽出物の量は、熱水抽出物と比較して類似の活性及び効力を達成するために非常に少量しか必要でない。その結果、超臨界CO2抽出物は、最大の治療効力を提供し、そして熱水抽出物の過量投与の欠点を克服して同様の治療効果を達成することが期待される。
また、抽出物は、いくつかの腫瘍細胞系(実施例10)に対する効力によって測定されるそれらの相対的な性能が異なる。オレアンドリンを含む試料は、同量のオレアンドリンを含んで製造されるが、各試料中のオレアンドリン濃度は抽出物中の濃度における違いのため異なる。得られたデータを、下の表にまとめた。
Figure 0005081152
上の表に示したように、超臨界CO2抽出物のIC50値は、Panc−1及びBRO細胞の両方においてオレアンドリン単独の50%しかなく、これは、オレアンダーの超臨界CO2抽出物がPanc−1又はBRO細胞の成長の阻害に関してオレアンドリン単独より少なくとも2倍強い(より強力)ことを示唆している。比較すると、熱水抽出物は本発明者らが試験した3つのもの中では最も効力が弱かった。オレアンドリン及び抽出物によるヒト腫瘍細胞系に対する強力な細胞毒性については、相対的な効力が以下のように:超臨界CO2抽出物>オレアンドリン>熱水抽出物となることがデータからわかった。これらのデータは、超臨界CO2抽出物の細胞毒性が、おそらく、オレアンドリンに加えてSCF抽出物中に少なくとも1つの他の薬理活性成分が存在するためであり、そして超臨界CO2抽出物の効力が熱水抽出物のそれより非常に大きい(7.4倍)ことを意味している。データから、熱水抽出物、そしてさらにオレアンドリン単独よりもSCF抽出物の効力において実質的に改善されていることが明らかにわかる。有効性における改善は、SCF抽出物中のオレアンドリンの高められた濃度において、単独で得られると期待された改善を超えていた。
Aktとして知られているセリン/トレオニンキナーゼのリン酸化は、高められた生存能力を有する腫瘍細胞を供給する。高められたAkt活性は、通常、アポトーシスによって死に至る腫瘍細胞の生存を促進する。さらに、pAktは、細胞増殖、血管新生、ゲノム不安定性及び細胞侵入及び移動に含まれる(Yoeli−Lerner M and Toker A. Akt/PKB Signaling
in Cancer. Cell Cycle 5:603-605, 2006)。これらの応答は全て開始及び進行に寄与する。癌におけるAktシグナル伝達の重要性のさらなる根拠は、広範囲にわたるヒト腫瘍においてAktの過剰発現及び活性化過剰(リン酸化を通して)が検出された研究からきており、そしてこれは予後不良につながることが多い。また、ヒト膵臓癌(Panc−1)細胞中で重要な細胞シグナリングタンパク質(critical cell signaling proteins)における熱水及びSCF抽出物の相対活性を比較した。データ(図3)は、プロテインキナーゼAktの減少した活性化(リン酸化形態のpAktの発現における濃度依存的な低下)及びMAPK/ERK(マイトジェン活性化されたプロテインキナーゼ/細胞外シグナル制御されたキナーゼ)経路の高められた活性化(リン酸化形態のpERKにおける濃度依存的な増加)を示す。オレアンドリン及び超臨界CO2抽出物の両方は、PI3キナーゼを阻害してPanc−1細胞中でAktのリン酸化を減少させることができるが、熱水抽出物では、この活性が示されなかった。さらに、pERKの発現は、オレアンドリン又は超臨界CO2抽出物のいずれかで処理した細胞では劇的に高められたが、熱水抽出物で処理した細胞ではそうではなかった。pAkt発現を阻害する超臨界CO2抽出物の相対的な能力は、オレアンドリン又はNerium oleanderの熱水抽出物のそれよりもより大きかった。ホスホ−Aktが癌細胞の生存並びに癌細胞に対する高められた薬物及び放射線抵抗性と関係があるとすれば、pAktの阻害により癌細胞の増殖が阻害されると考えられる。従って、これらの結果から、超臨界CO2抽出物は、pAktの発現を抑制し、そしてpERKの発現を高めることによってPanc−1細胞の増殖阻害と非常に類似した機構を有するが、効果はオレアンドリン単独のそれより非常に強いことが示唆される。熱水抽出物で処理した細胞においては類似の変化は観察されなかった。従って、本発明は、本発明のSCF抽出物の有効量で細胞を処理することによって癌細胞におけるAktリン酸化の程度を阻害又は軽減する方法を提供する。いくつかの実施態様において、抽出物の有効量は、少なくとも5nMの同等物を含むものに相当する量であるが、5〜50nMの範囲が有用であると考えられる。このような超臨界抽出物の濃度は、腫瘍細胞増殖並びに腫瘍細胞移動及び転移を阻害する観点から有用である。さらに、pAktの阻害は、血管新生を、そしてさらに成長腫瘍に対する血液及び栄養供給の進行を阻害することで腫瘍細胞増殖を予防する。
また、本発明は、本発明のSCF抽出物の有効量で細胞を処理することによって癌細胞中でpERK(細胞外シグナル制御キナーゼ; ERK)の発現を高める方法を提供する。いくつかの実施態様において、抽出物の有効量は、少なくとも5nMであるが、5nM〜50nMの範囲が有用であると考えられる。リン酸化によるERKの活性化は、自己貪食性腫瘍細胞死の誘発に必要であり、そしてさらに細胞周期停止に含まれるタンパク質、p21の誘発に至る(腫瘍細胞の増殖の阻害)。
また、本発明は、本発明のSCF抽出物の有効量で細胞を処理することによって癌細胞の増殖を阻害する方法を提供する。
オレアンドリン、熱水及びSCF抽出物を用いて処理したPANC−1細胞の細胞周期変化におけるオレアンドリン、熱水及びSCF抽出物の効果を24時間の期間にわたって評価した。Panc−1細胞を25nMのオレアンドリン単独又は25nMのオレアンドリンに相当する量のオレアンダー熱水抽出物若しくは超臨界CO2抽出物で24時間処理した。細胞周期分析は、フローサイトメトリーによって実施した。細胞分裂は、2つの連続的な過程からなり、主にDNA複製及び次いで複製された染色体を2つの別々の細胞へと分離することを特徴とする。
DNA複製は、S期と称する間期の特定の部分で起こる。S期の後にG1と称するギャップ期があり、この間にDNA合成のための細胞が製造される。次いで、これに続いてギャップ期と称するG2があり、この間に有糸分裂のための細胞が製造される。それから、これに続いて有糸分裂期、すなわちM期がある。G1、S、G2及びM期は、標準的な細胞周期の慣用の区分である。G2/Mにある細胞、例えば超臨界CO2抽出物により誘発された細胞は分裂を受けることができない。データを下の表にまとめた。
Figure 0005081152
データから、オレアンドリン及び他の2つのオレアンダー抽出物はいずれも細胞をG2/M期で停止にさせることでpanc−1細胞の増殖を阻害することがわかった。また、類似濃度の超臨界CO2抽出物では、オレアンドリン単独又は熱水抽出物と比較してより強くG2/M期停止に至る。
本明細書のデータに基づいて、本発明者らは、超臨界CO2抽出物を具体的に処方して有用レベルの経口バイオアベイラビリティを達成できることを示した。このようなデータは、先行技術の熱水抽出物の経口吸収では得られない。
本明細書のデータによって明らかなように、SCF抽出物は種々の成分の混合物である。それらの成分のいくつかには、オレアンドリン、オレアシドA、オレアンドリゲニン、ネリタロシド及びオドロシド(Wang X, Plomley JB, Newman RA and Cisneros A. LC/MS/MS analyses of an oleander extract for cancer treatment. Alanytical Chem. 72: 3547-3552, 2000)並びに他の未確認成分が含まれる。SCF抽出物のSCF抽出可能な未確認成分には、SCF抽出物中でオレアンドリンの有効性に寄与する少なくとも1つの他の薬理活性成分が含まれると考えられる。少なくとも1つの他のSCF抽出物成分は、オレアンドリンと共に相加的に又は相乗的に機能して観察された有効性を提供する。
熱水抽出物を用いた治療計画を受ける患者は、毎日の筋内ボーラスを自己投与する必要がある。臨床環境における本発明の従事者は、治療計画について、筋内投与経路のそれと比べた時に、高められた患者のコンプライアンスを期待することができる。また、従事者は、筋内注射による毎日の筋内投与経路と比べた時に長期治療の被験者への経口投与経路について(コンプライアンスに関して)高められた許容性を期待することができる。また、従事者は、熱水抽出物はボーラス容積によって決まる制限があるため、熱水抽出物と比較してSCF抽出物の用量を漸増する改善された能力を期待することができる。本発明者らの知識に対して、このような制限は本発明において存在しない。
本発明の製剤及び医薬組成物は、Nerium種のSCF抽出物及び抽出物を可溶化する量の可溶化剤を含んでなる。本明細書に使用するように、用語「可溶化剤」は、水性環境中でSCF抽出物の1つ又はそれ以上の成分、少なくともオレアンドリンの溶解、乳化又は分散を促進する化合物又は化合物の混合物を意味する。可溶化剤は、水溶性(混和性)共溶媒、水不溶性(不混和性)共溶媒、抗酸化剤、液体担体、界面活性剤及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる1、2、3又はそれ以上の物質を含む。典型的な可溶化剤は、例えば、限定されれるわけではないが、米国特許第6,451,339号に開示された化合物が含まれ、その開示の全体は、参照により本明細書に組み込まれている。本明細書に使用するように、用語「抽出物可溶化量」は、医薬組成物が水性媒体中に十分な期間、例えば少なくとも10分、少なくとも20分又は少なくとも30分置かれた時に、抽出物の少なくとも実質的な部分を溶解するのに十分な可溶化剤の量(少なくとも5質量%又は少なくとも25質量%又は少なくとも50質量%)のことである。可溶化剤は、1、2、3、4、5又はそれ以上の賦形剤を含むことができる。可溶化剤(solubilizer)は、水性環境中でSCF抽出物の1つ又はそれ以上の成分、少なくともオレアンドリン又は他の薬理活性剤の溶解を促進する化合物又は化合物の混合物を意味する「可溶化剤(solubilizing agent)」として働くことができる。また、可溶化剤は、水性環境中でSCF抽出物の1つ又はそれ以上の成分、少なくともオレアンドリン又は他の薬理活性剤の乳化を促進する化合物又は化合物の混合物を意味する「乳化剤」として働くこともできる。
ここでの化合物は、本発明の製剤中で1つ又はそれ以上の機能を有しうることに留意する必要がある。例えば、化合物は、界面活性剤及び水混和性溶媒の両方として又は界面活性剤及び水不混和性溶媒の両方として働くことがある。
可溶化剤中の賦形剤の典型的な組み合わせには、少なくとも以下:a)少なくとも1つの水混和性溶媒、少なくとも1つの抗酸化剤及び少なくとも1つの界面活性剤;b)少なくとも1つの水混和性溶媒及び少なくとも1つの界面活性剤;c)少なくとも1つの水不混和性溶媒、少なくとも1つの水混和性溶媒、少なくとも1つの抗酸化剤及び少なくとも1つの界面活性剤;並びにd)2、3、4、5又はそれ以上の賦形剤の他の組み合わせ:が含まれる。
可溶化剤中の物質の組み合わせに応じて、液体医薬組成物は、水性環境、例えばアッセイ溶液又は経口投与後の被験者の胃腸管中に置かれたときに、溶液、ミセル乳濁液、分散液、ミクロ微粒子又は固体分散体を形成することができる。
液体組成物は、1つ又はそれ以上の医薬上許容しうる液体担体を含むことができる。液体の担体は、水性、非水性、極性、非極性、及び/又は有機担体であることができる。液体の担体としては、例えば水混和性溶媒、水不混和性溶媒、水、緩衝液及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「水溶性溶媒」又は「水混和性溶媒」は、水と二相混合物を形成しないか又は水に十分に可溶性であり、液相を分離することなく少なくとも5パーセントの溶媒を含んでなる水性溶媒混合物が得られる有機液体のことであり、それらの用語は同じ意味で使用される。溶媒は、ヒト又は動物への投与に適している。典型的な水溶性溶媒としては、例えばPEG(ポリ(エチレングリコール))、PEG 400(分子量約400程度を有するポリ(エチレングリコール))、エタノール、アセトン、アルカノール、アルコール、エーテル、プロピレングリコール、グリセリン、トリアセチン、ポリ(プロピレングリコール)、PVP(ポリ(ビニルピロリドン))、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ピリジン、プロパノール、N−メチルアセトアミド、ブタノール、ソルフォール(2−ピロリドン)、ファーマソルブ(N−メチル−2−ピロリドン)が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「水不溶性溶媒」又は「水不混和性溶媒」は、水と二相混合物を形成するか又は水中の溶媒濃度が5パーセントを超えた時に相分離する有機液体のことであり、それらの用語は、同じ意味で使用される。溶媒は、ヒト又は動物への投与に適している。典型的な水不溶性溶媒としては、例えば中/長鎖トリグリセリド、油、ヒマシ油、コーン油、ビタミンE、ビタミンE誘導体、オレイン酸、脂肪酸、オリーブ油、ソフチザン645(ジグリセリルカプリレート/カプレート/ステアレート/ヒドロキシステアレートアジペート)、ミグリオール、キャプテックス(Captex350:グリセリルトリカプリレート/カプレート/ラウレートトリグリセリド;Captex 355:グリセリルトリカプリレート/カプレートトリグリセリド;Captex 355 EP/NF:グリセリルトリカプリレート/カプレート中鎖トリグリセリド)が含まれる。
適切な溶媒は、“International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use (ICH) guidance for industry Q3C Impurities: Residual Solvents” (1997)に記載されており、それは医薬中でどれ位の量の残留溶媒が安全であると考えられるかについて推奨している。好ましい溶媒は、クラス2又はクラス3の溶媒として記載される。クラス3の溶媒には、例えば酢酸、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、エタノール、エチルエーテル、酢酸エチル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−ペンタノール、1−プロパノール、2−プロパノール又は酢酸プロピルが含まれる。本発明において水不混和性溶媒として使用できる他の物質としては、Captex 100:プロピレングリコールジカプレート;Captex 200:プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート;Captex 200P:プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート;プロピレングリコールジカプリロカプレート;Captex 300:グリセリルトリカプリレート/カプレート;Captex 300 EP/NF:グリセリルトリカプリレート/カプレート中鎖トリグリセリド;Captex 350:グリセリルトリカプリレート/カプレート/ラウレート;Captex 355:グリセリルトリカプリレート/カプレート;Captex 355 EP/NF:グリセリルトリカプリレート/カプレート中鎖トリグリセリド;Captex 500:トリアセチン;Captex 500P:トリアセチン(医薬グレード);Captex 800:プロピレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート);Captex 810 D:グリセリルトリカプリレート/カプレート/リノレート;Captex 1000:グリセリルトリカプレート;Captex CA:中鎖トリグリセリド;Captex MCT−170:中鎖トリグリセリド;Capmul GMO:グリセリルモノオレエート;Capmul GMO−50 EP/NF:グリセリルモノオレエート;Capmul MCM:中鎖モノ−及びジグリセリド;Capmul MCM C8:グリセリルモノカプリレート;Capmul MCM C10:グリセリルモノカプレート;Capmul PG−8:プロピレングリコールモノカプリレート;Capmul PG−12:プロピレングリコールモノラウレート;Caprol 10G10O:デカグリセロールデカオレエート;Caprol 3GO:トリグリセロールモノオレエート;Caprol ET:混合脂肪酸のポリグリセロールエステル;Caprol MPGO:ヘキサグリセロールジオレエート;Caprol PGE 860:デカグリセロールモノ−,ジオレエートが含まれる。
本明細書に使用するように、「界面活性剤」は、極性又は荷電された親水性部分及び非極性疎水性(親油性)部分を含む化合物のことであり;すなわち、界面活性剤は両親媒性である。界面活性剤なる用語は、化合物の1つ又は混合物のことでありうる。界面活性剤は、可溶化剤、乳化剤又は分散剤であることができる。
非イオン性両親媒性化合物の相対的な親水性及び疎水性を特徴づけるために一般に使用される実験的パラメーターは、親水−親油性バランス(「HLB」値)である。より低いHLB値を有する界面活性剤は、より疎水性であり、そして油中でより大きい溶解度を有するのに対して、より高いHLB値を有する界面活性剤は、より親水性であり、そして水溶液中でより大きい溶解度を有する。大まかなガイドとしてHLB値を用いると、親水性界面活性剤は、一般に約10を超えるHLB値を有するそれらの化合物の他にHLBスケールが一般に適用できないアニオン性、カチオン性又は両性化合物であると考えられる。同じように、疎水性界面活性剤は、約10未満のHLB値を有する化合物である。
界面活性剤のHLB値は、一般に使用可能な工業用、医薬用及び、化粧品用の乳濁液の製剤に用いられる単なる大まかな指針であることを理解しなければならない。いくつかのポリエトキシル化界面活性剤を含む多くの重要な界面活性剤について、HLB値を測定するために選ばれる実験的方法に応じて、HLB値は約8HLB単位ほど異なることがあることが報告されている(Schott, J. Pharm. Sciences, 79(1), 87-88 (1990))。同様に、ブロックコポリマーを含むある種のポリプロピレンオキシド(PLURONIC界面活性剤,BASF Corp.)については、HLB値は、化合物の真の物理化学的性質を正確に反映していないことがありうる。最終的に、市販の界面活性剤生成物は一般に純粋化合物でないが、化合物の複雑な混合物であり、そして特定の化合物について報告されたHLB値は、より正確には、その化合物が主成分である市販製品の特性でありうる。同じ主要界面活性剤成分を有する異なる市販製品は、異なるHLB値を有することがあり、そして通常、異なる。さらに、一つの市販界面活性剤の製品についてさえある程度のロット間変動が予想される。これらの特有の困難に留意してHLB値を指針として用いると、当業者は、本明細書に記載するように、本発明に使用するための適切な親水性又は疎水性を有する界面活性剤を容易に特定することができる。
親水性界面活性剤は、医薬組成物に使用するのに適したいずれかの親水性界面活性剤となりうる。このような界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性又は非イオン性であることができるが、ここでは非イオン性親水性界面活性剤が好ましい。上で議論したように、これらの非イオン性親水性界面活性剤は、一般に約10を超えるHLB値を有する。また、親水性界面活性剤の混合物も本発明の範囲内にある。
同じように、疎水性界面活性剤は、医薬組成物に使用するのに適したいずれかの疎水性界面活性剤となりうる。一般に、適切な疎水性界面活性剤は、約10未満のHLB値を有する。また、疎水性界面活性剤の混合物も本発明の範囲内にある。
具体的な疎水性及び親水性界面活性剤の選択は、下で更に詳細に議論するように、組成物に用いる特定の疎水性治療剤、及び選ばれた治療剤に適当な極性の範囲に留意しなければならない。これらの一般的な原理を考慮すると、非常に広い範囲の界面活性剤が本発明に使用に適している。このような界面活性剤は、下の表に詳述する以下の一般的な化学物質クラスに分類することができる。下の表に記載したHLB値は、一般に、対応する市販製品の製造者によって報告されたHLB値を表す。複数の市販製品が記載されている場合、表中のHLB値は市販製品の1つについて報告された値であり、報告された値の大まかな平均値、又は本発明者らが判断した値は、より信頼性が高い。本発明は、以下の表中の界面活性剤に限定されることなく、それらは利用できる界面活性剤の代表的なリストを示し、排他的なものではないことを強調しなければならない。
1. ポリエトキシル化脂肪酸
ポリエチレングリコール(PEG)それ自体は界面活性剤として機能しないが、種々のPEG−脂肪酸エステルは、有用な界面活性剤の性質を有する。PEG−脂肪酸モノエステルの中では、ラウリン酸、オレイン酸及びステアリン酸のエステルが最も有用である。表1の界面活性剤の中で、好ましい親水性界面活性剤としては、ラウリン酸PEG−8、オレイン酸PEG−8、ステアリン酸PEG−8、オレイン酸PEG−9、ラウリン酸PEG−10、オレイン酸PEG−10、ラウリン酸PEG−12、PEG−12オレイン酸、PEG−15オレイン酸、ラウリン酸PEG−20及びオレイン酸PEG−20が含まれる。商業的に入手可能なポリエトキシル化脂肪酸モノエステル界面活性剤の例を表1に示す。
Figure 0005081152
Figure 0005081152
2. PEG−脂肪酸ジエステル
また、ポリエチレングリコール脂肪酸ジエステルは、本発明の組成物中の界面活性剤として使用するのに適している。表2の界面活性剤の中で、好ましい親水性界面活性剤としては、ジラウリン酸PEG−20、ジオレイン酸PEG−20、ジステアリン酸PEG−20、ジラウリン酸PEG−32及びジオレイン酸PEG−32が含まれる。代表的なPEG−脂肪酸ジエステルを表2に示す。
Figure 0005081152
3. PEG−脂肪酸モノ−及びジエステル混合物
一般に、2つ又はそれ以上の市販界面活性剤製品の混合物を含む界面活性剤の混合物は、本発明において有用である。いくつかのPEG−脂肪酸エステルは、混合物又はモノ−及びジエステルとして商業的に販売されている。代表的な界面活性剤混合物を表3に示す。
Figure 0005081152
4. ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル
適切なPEGグリセロール脂肪酸エステルを表4に示す。表中の界面活性剤の中で、好ましい親水性界面活性剤は、ラウリン酸PEG−20グリセリル、ラウリン酸PEG−30グリセリル、ラウリン酸PEG−40グリセリル、オレイン酸PEG−20グリセリル及びオレイン酸PEG−30グリセリルである。
Figure 0005081152
5.油及びアルコールのエステル交換生成物
疎水性又は親水性の程度が異なる多数の界面活性剤は、アルコール又はポリアルコールと種々の天然及び/又は水素化された油との反応によって製造することができる。最も一般に使用される油は、ヒマシ油又は水添ヒマシ油、又は食用植物油、例えばコーン油、オリーブ油、落花生油、パーム核油、杏仁油、又は扁桃油である。好ましいアルコールには、グリセロール、ソルビトール及びペンタエリスリトールが含まれる。これらのアルコール−油トランスエステル化界面活性剤の中で、好ましい親水性界面活性剤は、PEG−35ヒマシ油(Incrocas−35)、PEG−40水添ヒマシ油(Cremophor RH 40)、トリオレイン酸PEG−25 (TAGAT TO)、PEG−60コーングリセリド(Crovol M70)、PEG−60扁桃油(Crovol A70)、PEG−40パーム核油(Crovol PK70)、PEG−50ヒマシ油(Emalex C−50)、PEG−50水添ヒマシ油(Emalex HC−50)、PEG−8カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Labrasol)、及びPEG−6カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Softigen 767)である。このクラスの好ましい疎水性界面活性剤としては、PEG−5水添ヒマシ油、PEG−7水添ヒマシ油、PEG−9水添ヒマシ油、PEG−コーン油(Labrifil M 2125 CS)、Peg−6扁桃油(Labrifil M 1944 CS)、PEG−6オリーブ油(Labrifil M 1980 CS)、PEG−6落花生油(Labrifil M 1969 CS)、PEG−6水添パーム核油(Labrifil M 2130 BS)、PEG−6トリオレイン(Labrifil b M 2735 CS)、PEG−8コーン油(Labrifil WL 2609 BS)、PEG−20コーングリセリド(Crovel M40)、及びPEG−20アーモンドグリセリド(Crovel A40)が含まれる。後者の2つの界面活性剤は、HLB値10を有することが報告されており、それは親水性及び疎水性界面活性剤の間のおよその境界線であると一般に考えられる。本発明の目的では、これらの2つの界面活性剤は、疎水性であるとみなされる。本発明に使用するのに適したこのクラスの代表的な界面活性剤を表5に示す。
Figure 0005081152
Figure 0005081152
また、この分類の界面活性剤の油として油溶性ビタミン、例えばビタミンA、D、E、Kなどが含まれる。従って、これらのビタミンの誘導体、例えばコハク酸PEG−100トコフェリル(TPGS,Eastmanから入手可能)も、適切な界面活性剤である。
6. ポリグリセリル化脂肪酸
また、脂肪酸のポリグリセロールエステルは、本発明に適切な界面活性剤である。ポリグリセリン脂肪酸エステルの中で、好ましい疎水性界面活性剤としては、オレイン酸ポリグリセリル(Plurol Oleique)、ジオレイン酸ポリグリセリル−2(Nikkol DGDO)、及びトリオレイン酸ポリグリセリル−10が含まれる。好ましい親水性界面活性剤としては、ラウリン酸ポリグリセリル−10(Nikkol Decaglyn 1L)、オレイン酸ポリグリセリル−10(Nikkol Decaglyn 1−0)、及びモノ、ジオレイン酸ポリグリセリル−10(Caprool PEG 860)が含まれる。ポリリシノール酸ポリグリセリル(Polymuls)も、好ましい親水性及び疎水性界面活性剤である。適切なポリグリセリルエステルの例を表6に示す。
Figure 0005081152
7. プロピレングリコール脂肪酸エステル
プロピレングリコールと脂肪酸とのエステルは、本発明に使用するための適切な界面活性剤である。この界面活性剤のクラスにおいて、好ましい疎水性界面活性剤としては、モノラウリン酸プロピレングリコール(Lauroglycol FCC)、リシノール酸プロピレングリコール(Propymuls)、モノオレイン酸プロピレングリコール(Myverol P−06)、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール(Captex200)、及びジオクタン酸プロピレングリコール(Captex 800)が含まれる。このクラスの界面活性剤の例を表7に示す。
Figure 0005081152
8. プロピレングリコールエステル−グリセロールエステルの混合物
また、一般に、界面活性剤の混合物は、本発明の使用に適している。特に、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びグリセロール脂肪酸エステルの混合物が適しており、そして商業的に入手可能である。1つの好ましい混合物は、プロピレングリコール及びグリセロールのオレイン酸エステルから構成される(Arlacel 186)。例、すなわちこれらの界面活性剤を表8に示す。
Figure 0005081152
9. モノ−ジグリセリド
界面活性剤の特に重要なクラスは、モノ−及びジグリセリドのクラスである。これらの界面活性剤は、一般に疎水性である。このクラスの化合物の中で好ましい疎水性界面活性剤としては、モノオレイン酸グリセリル(Peceol)、リシノール酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、ジラウリン酸グリセリル(Capmul GDL)、ジオレイン酸グリセリル(Capmul GDO)、モノ/ジオレイン酸グリセリル(Capmul GMO−K)、カプリル酸/カプリン酸グリセリル(Capmul MCM)、カプリル酸モノ/ジグリセリド(Imwitor 988)、並びにモノ−及びジアセチル化モノグリセリド(Myvacet 9-45)が含まれる。これらの界面活性剤の例を表9に示す。
Figure 0005081152
Figure 0005081152
10. ステロール及びステロール誘導体
ステロールのステロール及び誘導体は、本発明の使用に適した界面活性剤である。これらの界面活性剤は親水性又は疎水性であることができる。好ましい誘導体としては、ポリエチレングリコール誘導体が含まれる。このクラスの好ましい疎水性界面活性剤は、コレステロールである。このクラスの好ましい親水性界面活性剤は、PEG−24コレステロールエーテル(Solulan C-24)である。このクラスの界面活性剤の例を表10に示す。
Figure 0005081152
11. ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル
種々のPEG−ソルビタン脂肪酸エステルは入手可能であり、そして本発明の界面活性剤として使用するのに適している。一般に、これらの界面活性剤は親水性であるが、このクラスのいくつかの疎水性界面活性剤は使用することができる。PEG−ソルビタン脂肪酸エステルの中で、好ましい親水性界面活性剤としては、モノラウリン酸PEG−20ソルビタン(Tween-20)、モノステアリン酸PEG−20ソルビタン(Tween-60)、及びモノオレイン酸PEG−20ソルビタン(Twee-80)が含まれる。これらの界面活性剤の例を表11に示す。
Figure 0005081152
12. ポリエチレングリコールアルキルエーテル
ポリエチレングリコールとアルキルアルコールのエーテルは、本発明の使用に適した界面活性剤である。好ましい疎水性エーテルとしては、PEG−3オレイルエーテル(Volpo 3)及びPEG−4ラウリルエーテル(Brij 30)が含まれる。これらの界面活性剤の例を表12に示す。
Figure 0005081152
13. 糖エステル
糖のエステルは、本発明の使用に適した界面活性剤である。このクラスの好ましい親水性界面活性剤としては、モノパルミチン酸スクロース及びモノラウリン酸スクロースが含まれる。このような界面活性剤の例を表13に示す。
Figure 0005081152
14. ポリエチレングリコールアルキルフェノール
いくつかの親水性PEG−アルキルフェノール界面活性剤は入手可能であり、そして本発明の使用に適している。これらの界面活性剤の例を表14に示す。
Figure 0005081152
15. ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー
POE−POPブロックコポリマーは、独特なクラスのポリマー界面活性剤である。明確に定義された比率及び位置で親水性POE及び疎水性POP部分を有する界面活性剤の独特な構造により、本発明の使用に適した様々な界面活性剤が得られる。これらの界面活性剤は、Synperonic PEシリーズ(ICI);Pluronicシリーズ(BASF)、Emkalyx、Lutrol(BASF)、Supronic、Monolan、Pluracare及びPlurodacを含む種々の商品名の下で入手可能である。これらのポリマーの一般的な用語は、「ポロキサマー」(CAS 9003-11-6)である。これらのポリマーは、式:HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)aHを有し、ここで「a」及び「b」はそれぞれポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレン単位の数を表す。このクラスの好ましい親水性界面活性剤としては、ポロキサマー108、188、217、238、288、338及び407が含まれる。このクラスの好ましい疎水性界面活性剤としては、ポロキサマー124、182、183、212、331及び335が含まれる。このクラスの適切な界面活性剤の例を表15に示す。化合物が広く入手可能であるため、市販供給源は表に記載していない。化合物は、対応する「a」及び「b」値を有する一般的な名称によって記載されている。
Figure 0005081152
16. ソルビタン脂肪酸エステル
脂肪酸のソルビタンエステルは、本発明の使用に適した界面活性剤である。これらのエステルの中で、好ましい疎水性界面活性剤としては、モノラウリン酸ソルビタン(Arlacel 20)、モノパルミチン酸ソルビタン(Span-40)、モノオレイン酸ソルビタン(Span-80)、モノステアリン酸ソルビタン、及びトリステアリン酸ソルビタンが含まれる。これらの界面活性剤の例を表16に示す。
Figure 0005081152
17. 低級アルコール脂肪酸エステル
低級アルコール(C2〜C4)と脂肪酸(C8〜C18)とのエステルは、本発明の使用に適した界面活性剤である。これらのエステルの中で、好ましい疎水性界面活性剤としては、オレイン酸エチル(Crodamol EO)、ミリスチン酸イソプロピル(Crodamol IPM)、及びパルミチン酸イソプロピル(Crodamol IPP)が含まれる。これらの界面活性剤の例を表17に示す。
Figure 0005081152
18. イオン性界面活性剤
カチオン性、アニオン性及び両性界面活性剤を含むイオン性界面活性剤は、本発明の使用に適した親水性界面活性剤である。好ましいアニオン界面活性剤としては、脂肪酸塩及び胆汁酸塩が含まれる。具体的に、好ましいイオン性界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、及びタウロコール酸ナトリウムが含まれる。このような界面活性剤の例を下の表18に示す。便宜上、典型的な対イオンを表中の項目に示している。しかしながら、すべての生体上許容しうる対イオンを使用することができるが当業者に認められている。例えば、脂肪酸はナトリウム塩として示されているが、アルカリ金属カチオン又はアンモニウムのような他のカチオン対イオンを使用することもできる。典型的な非イオン性活性剤と異なり、これらのイオン性界面活性剤は、市販(専売)混合物よりもむしろ純粋化合物として一般に入手可能である。これらの化合物が種々の市販供給者、例えばAldrich Sigma、などから容易に入手可能であるため、市販供給源は一般に表中に記載されていない。
Figure 0005081152
Figure 0005081152
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さらなる適切な可溶化剤の例としては、アルコール及びポリオール、例えばエタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール及びそれらの異性体、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、トランスクトール、ジメチルイソソルビド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース並びに他のセルロース誘導体、シクロデキストリン及びシクロデキストリン誘導体;約200〜約6000の平均分子量を有するポリエチレングリコールのエーテル、例えばテトラヒドロフルフリルアルコールPEGエーテル(グリコフルフラール、商品名Tetraglycolの下でBASFから商業的に入手可能)又はメトキシPEG(Union Carbide);アミド、例えば2−ピロリドン、2−ピペリドン、カプロラクタム、N−アルキルピロリドン、N−ヒドロキシアルキルピロリドン、N−アルキルピペリドン、N−アルキルカプロラクタム、ジメチルアセトアミド及びポリビニルピロリドン;エステル、例えばプロピオン酸エチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリエチル、オレイン酸エチル、カプリル酸エチル、酪酸エチル、トリアセチン、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、カプロラクトン及びその異性体、バレロラクトン及びその異性体、ブチロラクトン及びその異性体;並びに当分野で知られている他の可溶化剤、例えばジメチルアセトアミド、ジメチルイソソルビド(Arlasolve DMI(ICI))、N−メチルピロリドン(Pharmasolve(ISP))、モノオクタノイン、ジエチレングリコールノノエチルエーテル(商品名Transcutolの下でGattefosseから入手可能)、及び水が含まれる。また、可溶化剤の混合物も本発明の範囲内にある。
明記された場合を除いて、本明細書に記載された化合物は、標準市販供給源から容易に入手可能である。
特に適切な水混和性溶媒としては、例えばエタノール又はイソプロピルアルコール、ポリ(エチレングリコール)が含まれるが、これらに限定されない。特に適切な乳化剤としては、例えばグリセロールモノオレエート、ビタミンE TPGS、Gelucire、クレモホール(Cremophor)、ラブラフィル(Labrafil)、ポロキサマー及びラブラゾール(Labrasol)が含まれるが、これらに限定されない。特に適切な水不混和性溶媒としては、例えば中鎖トリグリセリド及びオレイン酸が含まれるがこれらに限定されない。特に適切な抗酸化剤としては、例えばビタミンE、BHT又はビタミンCパルミテートが含まれるが、これらに限定されない。
可溶化剤に使用するための適切な賦形剤の選択は、実施例4、方法Aに従って実施した。適切な賦形剤のいくつかには、不飽和脂肪酸のトリグリセリドが含まれる。これらの化合物は酸化を受けやすく、そのため本発明の組成物中に抗酸化剤を含むことが好ましい。可溶化剤(それは賦形剤である)が個々にSCF抽出物を可溶化するのに適切でない場合であっても、このような賦形剤は、SCF抽出物を可溶化する1つ又はそれ以上の他の賦形剤との混合物として組成物中に用いることができることに注意する。
本発明の医薬液体組成物は、透明又は懸濁液であることができる。液体組成物の透明度は、肉眼で目視により又は実施例5の方法を用いて顕微鏡で測定した。透明な液体組成物は、組成物の総質量に基づき懸濁固形物5質量%未満、3質量%未満又は1質量%未満を含むと、肉眼で目視により透明である。本発明の特定の実施態様としては、カプセル中の充填組成物として使用でき、それによって液体充填されたカプセル製剤を形成する透明な液体医薬組成物が含まれる。透明な液体組成物は、場合により加熱下でSCF抽出物を本発明の可溶化剤と混合することによって製造され、その際、可溶化剤は抽出物を溶解するのに十分な量で存在する。
本発明の典型的な液体組成物は実施例3に記載されている。実施例3、方法Aのの組成物は、クレモホールベースの薬物送達システムである。実施例3、方法Bの組成物は、GMO(グリセロールモノオレエート)/クレモホールベースの薬物送達ステムである。実施例3、方法Cの組成物は、ラブラゾールベースのミセル形成系である。これらの製剤は、それぞれ界面活性剤の賦形剤として可溶化剤である不飽和脂肪酸が含まれるため、抗酸化剤を含む。また、それらは、水溶性(混和性)溶媒として、エタノールを含む。
本明細書に使用するように、用語「ミセル形成系」は、水性媒体中に置かれた時にミセル性の分散液又は乳濁液を形成する組成物のことである。本明細書に使用するように、用語「自己乳化系」は、水性媒体中に置かれた時に、乳濁液を形成する組成物のことである。
実施例3の組成物、方法Dは、ビタミンE TPGSベースの薬物送達システムである。
水性媒体中に置かれた時の製剤の溶解性は、実施例4、方法Cに従って評価した。実施例3、方法Aの組成物をリン酸緩衝液(pH 6.8)中に入れた時は、ミセルを形成し、組成物は緩衝液中に溶解した。実施例3、方法Bの組成物をリン酸緩衝液(pH 6.8)中に入れた時は、組成物は緩衝液中に分散した。実施例3、方法Cの液体組成物をリン酸緩衝液(pH 6.8)中に入れた時は、緩衝液中に微粒子の形成が観察された。実施例3、方法Dの組成物をリン酸緩衝液(pH 6.8)中に入れた時は、ミセル性分散液が形成された。
所望により、液体組成物は、1)細孔寸法が約0.22μm又はそれより小さい濾過媒体を通して充填組成物を滅菌濾過する;2)充填組成物に放射線照射する;3)充填組成物をエチレンオキシドで処理する;4)充填組成物を不活性ガスでパージしてその中の溶存酸素の量を減らす;及び/又は5)充填組成物を加熱する:ことによって滅菌することができる。
カプセル製剤は、シェル、医薬液体組成物の充填物及び場合により腸溶コーティングを含む。本発明のカプセルは、1週、3週、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月又は1年以上の貯蔵有効期間を有する。例えば、少なくとも6ヵ月の貯蔵寿命を有するカプセルについて、カプセルのシェルは、少なくとも6ヵ月の貯蔵期間、貯蔵安定性試験に失敗することはない。許容しうる有効期間についての基準は、所定のカプセル製品及びその貯蔵安定性の要求に従って必要に応じて設定される。薬剤師によって調合され、薬局の顧客に販売される製品については、1週間程度の有効期間が適切であることに留意する必要がある。
カプセルへの液体組成物の装填又は充填は、液体、ゲル、半固体又は固体溶融充填カプセルを製造するためのすべての知られている方法によって実施することができる。特に、R. P. Scherer company, Alza or MW Encap Ltd.によって記載された方法を使用することができる。1つの典型的な方法は、Bowtle (Pharmaceutical Technology Europe (1998),
10 (10), 84,86, 88-90.によって記載されている。
本明細書に使用される「シェル」なる用語は、粒子でできた充填組成物を封入するのに使用されるカプセル剤形又は容器又は封入物質のシェルを意味するものとする。カプセルシェルの形成又は別の組成物の封入に使用するのに適した全ての物質は、本発明に従って使用することができる。
シェルは硬質又は軟質であることができ、そしてこのようなシェルの製造に適したすべて物質は、本発明のカプセルに用いられることができる。カプセルシェルの製造に適した物質には、軟質ゼラチン、硬質ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、動物ゼラチン、寒天、魚(魚の)ゼラチン又はそれらの組み合わせが含まれる。他の適切な物質としては、ポリビニルアルコール/ポリ酢酸ビニルコポリマー(米国特許第3,300,546号);ヒドロキシブチルメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのブレンド(米国特許第4,765,916号);ポリ酢酸ビニル(米国特許第2,560,649号、同第3,346,502号);水溶性ゼラチン(米国特許第3,525,426号);ポリビニルアルコール(米国特許第3,528,921号、同第3,534,851号、同第3,556,765号、同第3,634,260号、同第3,671,439号、同第3,706,670号、同第3,857,195号、同第3,877,928号、同第4,367,156号、同第4,747,976号、同第5,270,054号);塩化ビニル、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、フラン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレン、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、アクリルアミド、エチレン、プロピレン、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、上記の酸のいずれかの塩及びそれらの混合物のようなモノマーから誘導されたポリマー;ポリ塩化ビニル;ポリプロピレン;アクリル酸/マレイン酸コポリマー;ポリアクリル酸ナトリウム;ポリビニルピロリドン;グルコマンナン及び場合によりグリセリンのような多価アルコールとの別の天然多糖類(米国特許第4,851,394号);プラスチック及びポリ乳酸/ポリグリコリド(Elanco Animal Health Co.);HPMC (Shionogi Qualicaps Co. Ltd (Nara Japan);SUHEUNG CAPSULES CO. LTD.(KYUNGGI-DO, KOREA)及びCapsugel);又はそれらの組み合わせが含まれる。本質的に、カプセルシェルの製造用として、当業者に知られているすべて物質は、本発明のカプセルに使用することができる。適切なデンプンカプセルはVilivalam等(Pharmaceutical Science & Technology Today (2000), 3 (2), 64-69)に従って製造し、そして使用することができる。結腸供給用のキトサンカプセルは、Yamamoto (Kobunshi (1999), 48 (8), 595)又はTozaki et al. (Drug Delivery System (1997), 12 (5), 311- 320)に従って製造し、そして使用することができる。他の適切なシェル物質R. P. Scherer Technologies Inc. (Cardinal Health, Inc.)への米国特許出願公開第2002/0081331号に開示されており、それは変性デンプン及びイオタカラジーナンを含んでなる膜形成組成物を開示している。
また、本発明のカプセルは、経口投与後に胃部から下流に至るまで、又は少なくとも約5のpHを有する水性媒体に曝露されるまでその内容物の放出を遅らせるために腸溶コーティングでコーティングすることができる。腸溶コーティングカプセルは、十二指腸、空腸、回腸、小腸又は大腸中で液体組成物を放出するために適応させることができる。
腸溶コーティング(遅延放出コーティング)は、カプセルシェルの外側にあり、取り囲んでいる(封入している又は包んでいる)。コーティングは、使用する第一の環境の流体、例えば胃液、酸性流体中で不溶性であり、そして使用する第二の環境の流体、例えば腸液、実質的にpHが中性又は塩基性の流体、又は穏和な酸性(5又はそれ以上のpH)の流体中で可溶性又は浸食性である。多くのポリマー物質は、これらの種々の溶解性を有することが知られており、そして腸溶コーティングに含まれうる。他のポリマー物質としては、例えば酢酸フタル酸セルロース(CAP)、酢酸トリメリト酸セルロース(CAT)、ポリ(酢酸ビニル)フタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HP)、ポリ(メタクリル酸アクリル酸エチル)(1:1)コポリマー(MA−EA)、ポリ(メタクリル酸メタクリル酸メチル)(1:1)コポリマー(MA−MMA)、ポリ(メタクリル酸メタクリル酸メチル)(1:2)コポリマー、EudragitL−30−DTM(MA−EA,1:1)、Eudragit L−100−55TM(MA−EA,1:1)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、CoatericTM(PVAP)、AquatericTM(CAP)、AQOATTM(HPMCAS)及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
腸溶コーティングを結腸中で溶解、侵食又はカプセルから分離しようとする場合、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶性セルロース(MCC,FMC Corp.からのAvicelTM)、ポリ(エチレン−酢酸ビニル)(60:40)コポリマー(Aldrich Chemical Co.からのEVAC)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、MMA、N,N'−ビス(メタクリロイルオキシエチルオキシカルボニルアミノ)−アゾベンゼンの存在下で合成されたHEMA:MMA:MAのターポリマー、アゾポリマー、腸溶コーティング持続放出系(Pharmaceutical Profiles, Ltd., UKからのTime Clock(R))及びペクチン酸カルシウムといった物質をコーティング中に含めることができる。
腸溶コーティングは、胃中でそしてカプセルが胃中に存在する期間中に溶解しない、崩壊しない、又は侵食しない1つ又はそれ以上の物質を含むことができる。この種の要求に容易に適応する物質は、ポリ(ビニルピロリドン)−酢酸ビニルコポリマー、例えばBASFによってその登録商標Kollidon VA64の下で供給される物質である。また、腸溶コーティングは、BASFによってその登録商標Kollidon K 30の下で供給されるポビドン、及びDowによってその登録商標Methocel E−15の下で供給されるヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むことができる。
また、腸溶コーティングは、胃液に対して実質的に耐性があり、そして腸又は結腸での放出を促進する他の適切な物質を含むことができる。胃中で完全性を保持する代表的な物質は、(a)ケラチン、ケラチンサンダラック−トルー、ザロール(サリチル酸フェニル)、ザロールベータナフチル安息香酸塩及びアセトタンニン、ペルーバルサム入りザロール、トルー入りザロール、マスチックゴム入りザロール、ザロール及びステアリン酸、並びにザロール及びシェラック;(b)公認のタンパク質、公認のゼラチン、及び公認の架橋されたゼラチン並びに交換樹脂からなる群より選ばれる構成メンバー;(c)ミリスチン酸−水添ヒマシ油−コレステロール、ステアリン酸−羊脂、ステアリン酸−トルーバルサム、及びステアリン酸−ヒマシ油からなる群より選ばれる構成メンバー;(d)シェラック、アンモニアで処理されたシェラック、アンモニアで処理されたシェラック−ザロール、シェラック−羊毛脂、シェラック−アセチルアルコール、シェラック−ステアリン酸−バルサムトルー、及びシェラックn−ブチルステアレートからなる群より選ばれる構成メンバー;(e)アビエチン酸、メチルアビクテート、ベンゾイン、トルーバルサム、サンダラック、トルー入りマスチック、及びトルー入りマスチック、並びにアセチルアルコール入りマスチックからなる群より選ばれる構成メンバー;(f)メタクリル酸及びメタクリル酸メチルエステルから合成されるアニオン性ポリマーによって表されるアクリル樹脂、メタクリル酸及びメタクリル酸及びメタクリル酸アルキルエステルのコポリマーアクリル樹脂、アルカアクリル酸及びアルクアクリル酸アルキルエステルのコポリマー、アクリル樹脂、例えば分子量150,000のジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルメタクリレート−メチルメタクリレートコポリマー、分子量135,000のメタクリル酸−メチルメタクリレート50:50コポリマー、分子量135,000のメタクリル酸−メチルメタクリレート−30:70−コポリマー、分子量750,000のメタクリル酸−ジメチルアミノエチル−メタクリレート−エチルアクリレート、分子量1,000,000のメタクリル酸−メチルメタクリレート−エチルアクリレート、及び分子量550,000のエチルアクリレート−メチルメタクリレート−エチルアクリレート;並びに(g)セルロースアセチルフタレート、セルロースジアセチルフタレート、セルローストリアセチルフタレート、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ナトリウムセルロースアセテートフタレート、セルロースエステルフタレート、セルロースエーテルフタレート、メチルセルロースフタレート、セルロースエステル−エーテルフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレートのアルカリ塩、セルロースアセテートフタレートのアルカリ土類塩、セルロースアセテートフタレートのカルシウム塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートのアンモニウム塩、セルロースアセテートヘキサヒドロフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレート、ポリビニルアセテートフタレートジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジアルキルフタレート、ここにおいてアルキルは1から7個の直鎖及び分枝鎖アルキル基を含む、アリールフタレート、及び当業者に知られている他の物質からなる群より選ばれる構成メンバーを含んでなる腸溶組成物からなる群より選ばれる構成メンバーを含むことができる。
カプセルのコーティング、例えば腸溶コーティング又は仕上げコーティングに使用できる可塑剤としては、薬物供給装置のポリマーコーティングに一般に組み込まれるすべてものが含まれる。可塑剤は、一般に機械的性質を改善し、そして高分子膜の柔軟性を高める。可塑剤は、一般に、凝集性の分子間力を軽減し、そしてポリマー鎖の易動性を高め、このためポリマー−ポリマー相互作用が軽減される。この作用が、ポリマー及びその膜の性質に対する変化、例えばTg(ガラス転移温度)又は軟化温度及び弾性モジュールの減少が原因であり、ポリマー柔軟性が高まり、従って薄膜又は膜の形成プロセスが促進される。好ましい医薬可塑剤は、非毒性及び非刺激性であり;移動、突出又は揮発する傾向が軽減されており;そして膜中のポリマー(複数)と良好な混和性を有する。コーティングに使用できる可塑剤としては、例えばクエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリエチル、アセチル化モノグリセリド、グリセロール、ポリエチレングリコール、トリアセチン、プロピレングリコール、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸イソプロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ダクチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジメチル、ヒマシ油、グリセロールモノステアレート、分別椰子油、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、他のもの又はそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、可塑剤は、分子量200〜8000を有するPEG、クエン酸のエステル、フタル酸のエステルである。特定の可塑剤としては、分子量200〜8000を有するPEG、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、及びセバシン酸ジブチルが含まれる。
また、適切な可塑剤としては、例えば低分子量のポリマー、オリゴマー、コポリマー、油、小さな有機分子、脂肪族ヒドロキシルを有する低分子量のポリオール、エステル型可塑剤、グリコールエステル、ポリ(プロピレングリコール)、複数のブロックポリマー、単一のブロックポリマー、低分子量のポリ(エチレングリコール)、クエン酸エステル型可塑剤、トリアセチン、プロピレングリコール及びグリセリンが含まれるが、これらに限定されない。また、このような可塑剤には、エチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、スチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及び他のポリ(エチレングリコール)化合物、モノプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸ソルビトール、乳酸エチル、乳酸ブチル、グリコール酸エチル、セバシン酸ジブチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル及びグリコール酸アリルが含まれうる。全てのこのような可塑剤は、Aldrich又はSigma Chemical Co.のような供給源から商業的に入手可能である。また、可塑剤の組み合わせを本製剤に用いられることができる。PEGベースの可塑剤は商業的に入手可能である又はPoly (ethylene glycol) Chemistry: Biotechnical and Biomedical Applications (J.M. Harris, Ed.; Plenum Press, NY)に開示されたような種々の方法によって製造することができ、この開示は参照により本明細書に組み込まれている。
本明細書に使用するように、用語「抗酸化剤」は、酸化を阻害し、従って酸化的プロセスによって製剤の劣化を防止するために使用される薬剤を意味するものとする。このような化合物としては、例えばアスコルビン酸、アスコルビックパルミテート、ビタミンE、ビタミンE誘導体、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、次亜リン酸、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、ナトリウム金属亜硫酸水素塩及び当業者に知られている他のこのような物質が含まれるが、これらに限定されない。
必要なわけではないが、本発明の製剤は、キレート剤、保存剤、吸着剤、酸性化剤、アルカリ化剤、消泡剤、緩衝剤、着色剤、電解質、香味剤、研磨剤、塩、安定剤、甘味剤、張度調節剤、付着防止剤、結合剤、希釈剤、直接圧縮賦形剤、崩壊剤、滑剤、潤滑剤、不透明化剤、研磨剤、可塑剤、他の医薬賦形剤、又はそれらの組み合わせを含むことができる。
本明細書に使用するように、用語キレート剤は、溶液中で金属イオンをキレート化する化合物を意味するものとする。典型的なキレート剤としては、EDTA(エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム)、HEDTA(N−(ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン三酢酸の三ナトリウム塩)、NTA(ニトリロ三酢酸三ナトリウム)、エタノールグリシン二ナトリウム(Na2EDG)、ジエタノールグリシンナトリウム(DEGNa)、クエン酸、及び当業者に知られている他の化合物が含まれる。
本明細書に使用するように、用語「吸着剤」は、物理的又は化学的(化学吸着)手段によってその表面上へ他の分子を保持することができる薬剤を意味するものとする。このような化合物としては、例えば粉末木炭及び活性炭並びに当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「アルカリ化剤」は、アルカリ媒体を提供するために使用される化合物を意味するものとする。このような化合物としては、例えばアンモニア水、炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、及びトロラミン並びに当業者に知られている他のものが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「酸性化剤」は、酸性媒体を供給するのに使用される化合物を意味するものとする。このような化合物としては、例えば酢酸、アミノ酸、クエン酸、フマル酸及び他のアルファヒドロキシ酸、塩酸、アスコルビン酸及び硝酸並びに当業者に知られている他のものが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「付着防止剤」は、製造中に錠剤成形器の穿孔器及び金型に錠剤処方成分が粘着するのを防止する薬剤を意味するものとする。このような化合物としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸カルシウム、ベヘン酸グリセリル、ポリエチレングリコール(PEG)、水添植物油、鉱油、ステアリン酸及び当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「結合剤」は、造粒中に粉末粒子を接着させるのに使用する物質を意味するものとする。このような化合物としては、例えばアカシア、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリ(ビニルピロリドン)、圧縮性糖(例えばNuTab)、エチルセルロース、ゼラチン、液体グルコース、メチルセルロース、ポビドン及びアルファ化デンプン並びに当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
典型的な結合剤としては、アカシア、トラガカント、ゼラチン、デンプン、セルロース物質、例えばメチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸及びその塩、ポリエチレングリコール、グアーガム、多糖類、ベントナイト、糖、転化糖、ポロキサマー(PLURONICTM F68、PLURONICTM F127)コラーゲン、アルブミン、ゼラチン、非水溶媒中のセルロース、それらの組み合わせなどが含まれる。他の結合剤としては、例えばポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンエステル、ポリエチレンソルビタンエステル、ポリエチレンオキシド、それらの組み合わせ及び当業者に知られている他の物質が含まれる。
本明細書に使用するように、用語「消泡剤」は、充填する組成物の表面上に形成される泡立ちの量を防止又は軽減する1つ又は複数の化合物を意味するものとする。適切な消泡剤としては、例えばジメチコン、シメチコン(SIMETHICONE)、オクトキシノール及び当業者に知られている他のものが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「緩衝剤」は、酸又はアルカリの希釈又は添加におけるpHの変化に抵抗するのに使用される化合物を意味するものとする。このような化合物としては、例えばメタリン酸カリウム、リン酸カリウム、一塩基性酢酸ナトリウム及び無水クエン酸ナトリウム及び無水物並びに当業者に知られている他のこのような物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「希釈剤」又は「充填剤」は、錠剤及びカプセルの製造において所望のかさ、流動性及び圧縮特性を得るための充填剤として使用される不活性物質を意味するものとする。このような化合物としては、例えば第二リン酸カルシウム、カオリン、ラクトース、スクロース、マンニトール、微結晶性セルロース、粉末セルロース、沈降炭酸カルシウム、ソルビトール及びデンプン並びに当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「直接圧縮賦形剤」は、直接圧縮錠剤の製剤中に使用される化合物を意味するものとする。このような化合物としては、例えば第二リン酸カルシウム(例えばDitab)及び当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「滑剤」は、造粒の流動性を促進するために錠剤及びカプセル製剤中に使用される薬剤を意味するものとする。このような化合物としては、例えばコロイド状シリカ、コーンスターチ、タルク、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、コロイド状ケイ素、ケイ素ヒドロゲル及び当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「潤滑剤」は、圧縮又は他の処理中に摩擦を軽減するために本製剤中に使用される物質を意味するものとする。このような化合物としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、ステアリン酸及びステアリン酸亜鉛及び当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「不透明化剤」は、カプセル又は錠剤のコーティングを不透明にするために使用される化合物を意味するものとする。単独で又は着色剤と組み合わせて使用することができる。このような化合物としては、例えば二酸化チタン、タルク及び当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「崩壊剤」は、固形物の塊がさらに容易に分散又は溶解する小さな粒子に崩壊するのを促進する、固体剤形中に使用される化合物を意味するものとする。典型的な崩壊剤としては、例えばデンプン、例えばコーンスターチ、ジャガイモデンプン、それらのプレゼラチン化された及び改質されたデンプン、甘味料、クレー、例えばベントナイト、微結晶性セルロース(例えばAvicel)、カルボキシメチルセルロースカルシウム、セルロースポリアクリリンカリウム(例えばAmberlite)、アルギネート、デンプングリコール酸ナトリウム、ゴム、例えば寒天、グアー、ローカストビーン、カラヤ、ペクチン、トラガカント;クロスポビドン及び当業者に知られている他の物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「保存剤」は、微生物の成長を防止する化合物を意味するものとする。このような化合物としては、例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、塩化セチルピリジニウム、クロロブタノール、フェノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀、チメロサール、メタクレゾール、ミリスチルガンマピコリニウムクロリド、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チモール、及びメチル、エチル、プロピル又はブチルパラベン並びに当業者に知られている他のものが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「研磨剤」は、剤形の表面に光沢を与えるのに使用される化合物を意味するものとする。このような化合物としては、例えばカルナバワックス、白ろう、それらの組み合わせ及び当業者に知られている他のこのような物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「着色剤」は、医薬製剤に色彩を与える化合物を意味するものとする。このような化合物としては、例えばFD&C Red No.3、FD&C Red No.20、FD&C Yellow No.6、FD&C Blue No.2、FD&C Green No.5、FD&C Orange No.5、FD&C Red No.8、キャラメル、及び酸化鉄(黒色、赤色、黄色)、他のFD&C色素及び天然着色剤例えばブドウ果皮抽出物、ビートレッド粉末、ベータカロチン、アナトー、カルミン、ターメリック、パプリカ、それらの組み合わせ及び当業者に知られている他のこのような物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「香味剤」は、心地よい香味、そしてしばしば香りを医薬製剤に与えるのに使用される化合物を意味するものとする。典型的な着香剤又は香味剤としては、合成着香油及び香味芳香族化合物及び/又は天然油、植物、葉、花、果物等からの抽出物並びにそれらの組み合わせが含まれる。また、これらには、桂皮油、冬緑油、ハッカ油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、ニオイヒバ油、ニクズク油、セージ油、苦扁桃油及びカッシア油が含まれうる。他の有用な着香剤としては、バニラ、レモン、オレンジ、ブドウ、ライム及びグレープフルーツを含むカンキツ類の油、並びにリンゴ、西洋ナシ、モモ、イチゴ、キイチゴ、チェリー、プラム、パイナップル、アプリコット等を含む果物エッセンスが含まれる。特に有用であることがわかっている着香剤としては、商業的に入手可能であるオレンジ、ブドウ、チェリー及びバブルガム着香剤並びにそれらの混合物が含まれる。香味料の量は、所望の感覚刺激性効果を含む多くの要因によって左右されうる。着香剤は、当業者によって望まれるあらゆる量で存在する。特に好ましい着香剤は、ブドウ及びチェリー着香剤並びにカンキツ類、例えばオレンジの着香剤である。
本明細書に使用するように、用語「安定剤」は、薬剤の治療活性を別のやり方で低下させる物理的、化学的又は生化学的プロセスに対して活性剤を安定化するために使用される化合物を意味するものとする。適切な安定剤としては、例えばアルブミン、シアリン酸、クレアチニン、グリシン及び他のアミノ酸、ナイアシンアミド、ナトリウムアセチルトリプトホネート、酸化亜鉛、スクロース、グルコース、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、グリセロール、ポリエチレングリコール、カプリル酸ナトリウム及びサッカリンナトリウム並びに当業者に知られている他のものが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「甘味剤」は、製剤に甘味を与えるのに使用される化合物を意味するものとする。このような化合物としては、例えばアスパルテーム、デキストロース、グリセリン、マンニトール、サッカリンナトリウム、ソルビトール、スクロース、フルクトース、ショ糖代用品、人工甘味剤、及び当業者に知られている他のこのような物質が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用するように、用語「張度調節剤」は、液体製剤の張度を調整するために使用できる1つ又は複数の化合物を意味するものとする。適切な張度調節剤としては、グリセリン、ラクトース、マンニトール、デキストロース、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ソルビトール、トレハロース及び当業者に知られている他のものが含まれる。
また、医薬剤形に用いるポリマーの性質及び特性を改質するために可塑剤を含めることができる。本明細書に使用するように、用語「可塑剤」には、本発明に用いるポリマー又は結合剤を可塑化する又は軟化することができる全ての化合物が含まれる。可塑剤は、ポリマー又は結合剤の融解温度又はガラス転移温度(軟化点温度)を下げることができるはずである。可塑剤、例えば低分子量のPEGは、一般にそれを含んでなるポリマーの平均分子量を広げ、それによってそのガラス転移温度又は軟化点を下げる。また、可塑剤は、一般にポリマーの粘度を下げる。可塑剤は、本発明の浸透装置にいくつかの特に有益な物理特性を与えることができる。
本発明に有用な可塑剤としては、例えば低分子量のポリマー、オリゴマー、コポリマー、油、小さな有機分子、脂肪族ヒドロキシルを有する低分子量のポリオール、エステル型可塑剤、グリコールエーテル、ポリ(プロピレングリコール)、複数のブロックポリマー、単一のブロックポリマー、低分子量のポリ(エチレングリコール)、クエン酸エステル型可塑剤、トリアセチン、プロピレングリコール及びグリセリンが含まれうるが、これらに限定されない。また、このような可塑剤としては、エチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、スチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及び他のポリ(エチレングリコール)化合物、モノプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸ソルビトール、乳酸エチル、乳酸ブチル、グリコール酸エチル、セバシン酸ジブチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル及びグリコール酸アリルが含まれうる。全てのこのような可塑剤は、Aldrich又はSigma Chemical Co.といったような供給源から商業的に入手可能である。また、可塑剤の組み合わせを本製剤に使用できることは企図されており、そして本発明の範囲内にある。PEGベースの可塑剤は、商業的に入手可能であるか又はPoly(ethylene glycol) Chemistry: Biotechnical and Biomedical Applications (J.M. Harris, Ed.; Plenum Press, NY)に開示されたような種々の方法によって製造することができ、この開示は参照により本明細書に組み込まれている。
本発明の組成物は、あらゆる剤形で含めることができる。特定の剤形としては、固体又は液体剤形が含まれる。典型的な適切な剤形としては、錠剤、カプセル、丸剤、カプレット、トローチ剤、サシェ、及び薬学における当業者に知られた他のこのような剤形が含まれる。
実施例3及び6は、典型的なカプセル剤形を記載する。実施例12は、典型的な錠剤の剤形を記載する。
また、本発明の組成物は、油、例えば不揮発性油、落花生油、ゴマ油、綿実油、コーン油及びオリーブ油;脂肪酸、例えばオレイン酸、ステアリン酸及びイソステアリン酸;並びに脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリド及びアセチル化脂肪酸グリセリドを含むことができる。また、組成物は、アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、ヘキサデシルアルコール、グリセロール及びプロピレングリコール;グリセロールケタール、例えば2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール;エーテル、例えばポリ(エチレングリコール)450;石油炭化水素、例えば鉱油及びワセリン;水;医薬上適切な界面活性剤、懸濁化剤又は乳化剤;又はそれらの混合物を含むことができる。
医薬組成物の分野で使用される化合物は、一般に種々の機能又は目的に役立つことを理解すべきである。従って、本明細書に記載された化合物が一度しか記載されていない、又は本明細書の複数の用語を定義するために使用されている場合、その目的又は機能は、記載された目的又は機能のみに制限されるものとして解釈すべきではない。
本明細書に使用するように、用語「オレアンドリン」は、特に明記しない限り、オレアンドリンの全ての知られている形態を意味するものとする。オレアンドリンは、ラセミ体の、光学的に純粋な又は光学的に富んだ形態で存在することができる。Nerium oleanderの植物物質は、Aldridge Nursery、Atascosa、Texasといった市販植物供給者から入手することができる。
製剤の1つ又はそれ以上の成分は、その遊離塩基又は医薬上許容しうる塩の形態で存在することができる。本明細書に使用するように、「医薬上許容しうる塩」は、イオン結合対を形成するために必要な酸と反応させることによって改質された化合物のことである。医薬上許容しうる塩の例としては、例えば非毒性無機又は有機酸から作られる慣用の非毒性塩が含まれる。適切な非毒性塩としては、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルホン酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸及び当業者に知られている他のものから誘導されたものが含まれる。塩は、有機酸、例えばアミノ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタン二スルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、及び当業者に知られている他のものから製造される。他の適切な塩のリストは、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th. ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985, p. 1418に見出され、この関連する開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
成句「医薬上許容しうる」は、本明細書において、安全な医学的判断の範囲内で、ヒト及び動物の組織との接触に使用するために適しており、そして過剰の毒性、刺激、アレルギー反応、又は他のいずれかの問題若しくは合併症なしで、妥当なベネフィット/リスク比に相応したそれらの化合物、物質、組成物及び/又は剤形に相当するものとして使用される。
本発明の単位用量に組み込まれるオレアンドリンの量は、少なくとも1つ又はそれ以上の剤形であり、そして薬学の知られている原理に従って選ぶことができる。治療化合物の有効量は、具体的に企図される。用語「有効量」とは、例えば医薬に関して、医薬上有効量を意味することが理解される。医薬上有効量は、必要な又は所望の治療反応にとって十分なトラマドールの量(amount or quantity)、又は換言すると、患者に投与した時に評価可能な生物反応を誘発するために十分な量である。評価可能な生物反応は、活性物質の単一の又は複数の単位用量を投与した結果として生じうる。単位用量は、1つ又はそれ以上の剤形、例えばカプセルを含むことができる。いずれかの患者についての具体的な特異的な用量レベルは、治療する適応症、適応症のひどさ、患者の健康、年齢、性別、体重、食事、薬理学的反応、使用する具体的な剤形及び他のこのような要因を含む種々の要因に左右されることが理解される。
経口投与について所望の用量は5剤形までであるが、1剤形と少なくても、そして10剤形と多くても投与することができる。典型的な剤形は、剤形当たりSCF抽出物38.5mg、用量当たり合計38.5〜385mg(1〜10剤形)を含む。
オレアンドリンは、被験者にオレアンドリンの初期用量0.5〜5mgで提供するのに十分な量で剤形中に存在する。剤形のいくつかの実施態様は、腸溶コーティングではなく、そしてそのオレアンドリン装填物を0.5〜1時間又はそれ未満の期間内に放出する。剤形のいくつかの実施態様は、腸溶コーティングであり、そしてそのオレアンドリン装填物を、胃の下流、例えば空腸、回腸、小腸及び/又は大腸(結腸)から放出する。経腸的にコーティングされた剤形からは、オレアンドリンは、経口投与後2〜3時間以内に体循環に放出される。予備的な動物投与データに基づくと、オレアンダー抽出物の投与された用量の50〜75%が、経口的に生物学的に利用可能であり、従って剤形当たり0.25〜0.4mgのオレアンドリンを供給することが予想される。成人ヒトにおける平均血液容量を5リットルとすると、予想されるオレアンドリン血將中濃度は、0.05〜2μg/mlの範囲である。
SCF抽出物中に存在するオレアンドリンの推奨された日用量は、一般に1日2回又は12時間毎に約0.9〜5mgで、最大用量約1.8〜10mg/日である。
所望により、本発明の剤形は、当分野で一般に行われているように仕上げコーティングでコートして所望の光沢、色彩、味覚又は他の美的特性を得ることができる。仕上げコーティングを製造するのに適切な物質は、当業者によく知られている。
製剤#2又は製剤#3を含んでなる腸溶カプセル(実施例6に従ってコーティングされた)in vitro放出プロファイルは、腸溶コーティング剤形についてのUSP溶出方法に従って評価した。溶出プロフィルを図2に示す。USPパドル法を用い、溶出試験についてはパドル速度を50rpmに設定した。最初の2時間、0.1N塩酸溶液750mLを溶出媒体として用いた。2時間後、250mMリン酸ナトリウム溶液を、0.1N塩酸溶液750mLに加えてpHを6.8に調整した。結果は、5%未満の薬物が酸性段階で放出され、そして75%を超える薬物が溶出媒体中で調整後1時間以内に放出されたことを示している。
上記の説明及び下記の実施例を考慮して、当業者は、不必要な実験なしに請求された本発明を実施することができる。前述のことは、本発明の実施態様の製造について特定の方法を詳述する以下の実施例を参照してより良好に理解される。これらの実施例に対して行われる全ての参照は、説明を目的とする。以下の実施例は、網羅的とみなすべきではなく、単に本発明によって企図される多くの実施態様のいくつかしか説明していない。
実施例1
粉末状のオレアンダーの葉の超臨界流体抽出
方法A 二酸化炭素を用いて
オレアンダーの葉物質を収集、洗浄及び乾燥し、次いでオレアンダーの葉物質を粉砕及び脱水装置、例えば米国特許第5,236,132号、同第5,598,979号、同第6,517,015号及び同第6,715,705号に記載されたものに通過させることによって粉末状のオレアンダーの葉を製造した。使用する出発物質の質量は、3.94kgであった。
抽出装置中、圧力300bar(30MPa,4351psi)及び温度50℃(122°F)で出発物質を純粋なCO2と合わせた。合計197kgのCO2を用いて、溶媒対原料物質の比率を50:1にした。次いで、CO2及び原料物質の混合物を分離装置に通過させ、ここで混合物の圧力及び温度を変えて二酸化炭素から抽出物を分離した。
良い芳香を有する褐色がかった粘着性の粘稠物質として抽出物(65g)を得た。色は、葉緑素及び複合多糖類によって生じたと考えられる。正確な収率測定のため、管及び分離器をアセトンですすぎ、そしてアセトンを蒸発させて追加の抽出物9gを得た。全抽出物量は74gであった。出発物質の質量に基づいて、抽出物の収率は1.88%であった。抽出物中のオレアンドリン含量は、高圧液体クロマトグラフィー及び質量分析法を用いて算出し、560.1mgすなわち収率0.76%であった。
方法B 二酸化炭素及びエタノールの混合物を用いて
オレアンダーの葉物質を収集、洗浄及び乾燥し、次いでオレアンダーの葉物質を、例えば米国特許第5,236,132号、同第5,598,979号、同第6,517,015号及び同第6,715,705号に記載されたもののような粉砕及び脱水装置に通過させることによって粉末状のオレアンダーの葉を製造した。使用した出発物質の質量は、3.85kgであった。
抽出装置中、圧力280bar(28MPa,4061psi)及び温度50℃(122°F)で、出発物質を純粋なCO2及び調節剤として5%エタノールと合わせた。合計CO2160kg及びエタノール8kgを用いて、溶媒対原料物質の比率43.6対1にした。次いで、CO2、エタノール及び原料物質の混合物を分離装置に通過させ、ここで混合物の圧力及び温度を変えて二酸化炭素から抽出物を分離した。
エタノールを除去した後、明らかに若干の葉緑素を含む濃緑色で粘着性の粘稠な塊として抽出物(207g)を得た。出発物質の質量に基づき、抽出物の収率は5.38%であった。抽出物中のオレアンドリン含量は、高圧液体クロマトグラフィー及び質量分析法を用いて算出し、1.89g、すなわち収率0.91%であった。
実施例2
粉末状のオレアンダーの葉の熱水抽出(比較実施例)
熱水抽出は、典型的にオレアンダーの葉からオレアンドリン及び他の活性成分を抽出するのに用いられる。熱水抽出方法の例は、米国特許第5,135,745号及び同第5,869,060号に見出すことができる。
熱水抽出は、粉末状のオレアンダーの葉5gを用いて実施した。沸騰水10容積(オレアンダー出発物質の質量によって)を粉末状のオレアンダーの葉に加え、そして混合物を6時間、常に撹拌した。次いで、混合物を濾過し、そして葉の残留物を集め、そして同じ条件下で再び抽出した。濾液を合わせて凍結乾燥した。抽出物の外観は、褐色であった。乾燥した抽出物物質は、質量約1.44gであった。抽出物物質34.21mgを水に溶解し、そして高圧液体クロマトグラフィー及び質量分析法を用いてオレアンドリン含量分析にかけた。オレアンドリンの量を測定し、3.68mgであった。抽出物の量に基づくオレアンドリン収率を算出し、0.26%であった。下の表1は、実施例1の2つの超臨界二酸化炭素抽出及び熱水抽出についてのオレアンドリン収率の比較を示している。
Figure 0005081152
実施例3
医薬組成物の製造
以下の方法のそれぞれにおいて、SCF抽出物は、抽出物グラム当たり約25mgのオレアンドリンを含んだ。
方法A クレモホールベースの薬物送達システム
以下の成分を、記載された量で準備した。
Figure 0005081152
賦形剤をジャーに投入し、そしてNew Brunswick Scientific C24KC Refrigerated Incubator振盪機中、60℃で24時間振盪して確実に均質化した。次いで、試料を抜き取り、そして目視により可溶化について調べた。API及び抽出物の残りの両方は、24時間後、全ての製剤について全て溶解した。
方法B GMO/クレモホールベースの薬物送達システム
以下の成分を記載された量で準備した。
Figure 0005081152
方法Aの手法に従った。
方法C ラブラゾールベースの薬物送達システム
以下の成分を記載された量で準備した。
Figure 0005081152
方法Aの手法に従った。
方法D ミセル形成系をベースとするビタミンE−TPGS
以下の成分を、指示された量で準備した。
Figure 0005081152
方法Aの手法に従った。
方法E 多成分薬物送達システム
以下の成分を、指示された量で準備した。
Figure 0005081152
方法Aの手法に従った。
実施例4 in vitro溶出アッセイ
方法A 可溶化剤について適切な物質を確認するためのスクリーニング研究
スクリーニングアッセイを実施してどの物質が液体組成物に使用するのに適切でありうるか決定した。賦形剤及びSCF抽出物を含む二成分混合物を製造して予備的な溶解度研究を実施した。適切な単一の賦形剤は、抽出物中に存在するオレアンドリン及び他の成分の大部分を可溶化する。
SCF抽出物を20mLシンチレーションバイアル中、賦形剤mL当たりSCF抽出物77mgの濃度で可溶化剤中に入れた。バイアル中の可溶化剤及び抽出物を計量した後に、渦動混合機を用いて試料を混合した。周囲条件でかき混ぜた後に溶解しなかったそれらの試料を湯浴中100℃で15分間加熱し、かき混ぜ、10分間超音波処理し、次いで100℃でさらに15分間再加熱した。それから、試料を周囲条件に24時間さまし、そして粒子の存在について目視により調べた。
典型的な適切な水溶性溶媒としては、エタノール、ラウログリコール90、ファーマソルブ、ソルフォールP及びトリアセチンが含まれる。
典型的な水不溶性溶媒としては、キャプテックス350、キャプテックス355、グリセリルモノオレエート、ミグリオール810、オリーブ油、ゴマ油及びソフチザン645が含まれる、典型的な界面活性剤としては、クレモホールEL、クレモホールRH40、Gelucire 33/01、Gelucire 43/01、Gelucire 44/14、Gelucire 50/13、ラブラフィルM 1944、ラブラフィルM 2125、ラブラゾール、ルトロールL44 NF、plurol oleique、スパン20、スパン80及びTween 80が含まれる。
方法B 液体組成物に使用する適切な可溶化剤を確認するスクリーニング研究
液体組成物中に可溶化剤として使用するのにどの物質が適切でありうるか決定するためスクリーニングアッセイを実施した。適切な可溶化剤は、SCF抽出物を溶解して透明な液体組成物を作ることができた。
方法C 可溶化剤の性能を評価する溶出アッセイ
SCF抽出物及び可溶化剤を含む液体組成物のアリコート(1〜数滴)を周囲温度で撹拌しながらリン酸緩衝液(pH 6.8,50mM)200ml中に入れた。次いで、溶液の透明度を測定した。
実施例5
透明度の測定
方法A 肉眼で目視検査
分析試料を含むバイアルを光源に対して保持した。懸濁固形物の存在を目視により判定した。
方法B 顕微鏡で目視検査
液体組成物のアリコートを顕微鏡スライド上に置き、そして倍率1000xで見た。懸濁固形物の存在を目視により判定した。
実施例6
腸溶コーティングカプセルの製造
ステップI:液体充填カプセルの製造
硬質ゼラチンカプセル(50カウント,00サイズ))に実施例3の液体組成物を充填した。これらのカプセル剤に製剤800mgを手で充填し、次いで50%エタノール/50%水の溶液と共に手で密閉した。次いで、カプセル剤を以下の成分を指示された量で含む22%ゼラチン溶液を用いて手で縛った。
Figure 0005081152
ゼラチン溶液を完全に混合し、そして1〜2時間膨張させた。腫脹期間後、溶液をしっかりと覆い、そして55℃のオーブン中に置いて液化させた。ゼラチン溶液全体が液体になったら、バンディングを実施した。先細の丸い3/0アーティストブラシを用いて、ゼラチン溶液をカプセル上に塗布した。Shionogiによって供給されたバンディングキットを用いた。バンディング後、カプセルを周囲条件で12時間保持してバンドを硬化させた。
ステップII:液体充填されたカプセルのコーティング
コーティング分散液を下の表に記載された成分から製造した。
Figure 0005081152
ステップIに従って縛ったカプセルを使用した場合、20.0mg/cm2コーティングレベルで分散液をカプセルに適用した。以下の条件をカプセルにコーティングするために用いた。
Figure 0005081152
実施例7
黒色腫、基底細胞癌及び扁平上皮癌並びに光線角化症、乾癬及び湿疹を含むがこれらに限定されない非癌性炎症性皮膚疾患の治療の予防を含むが、これらに限定されない癌のような皮膚関連疾患の治療
上記引用したような悪性又は非悪性の増殖性皮膚疾患を患っている被験者にSCF抽出物を投与した。SCF抽出物はクリーム又は軟膏として又は単位用量当たりSCF抽出物0.01mg〜10mgを含む皮膚パッチ内に含めて投与した。被験者に1〜14日の期間又は皮膚疾患が寛解するまで、多くとも一日3回単位用量を投与した。このような治療は、疾患の進行に至る炎症及び悪性プロセスを有意に少なくする又は除去することが期待される。被験者は、皮膚の病変(複数)のひどさが縮小し、そして皮膚病学的疾患自体が最終的に回復するのを経験するはずである。悪性疾患は、成長速度が低下するか、又は疾患のひどさが重くなるのが抑制されることが期待される。確認された悪性病変の実際の退縮を期待することができる。
実施例8
皮膚癌のような皮膚関連疾患の予防
皮膚癌を形成する疾病素質を受けている被験者、例えば紫外線(太陽光から)又は化学物質からの発癌性物質にしばしば曝露される人にSCF抽出物を投与した。SCF抽出物は、クリーム若しくは軟膏として又は単位用量当たりSCF抽出物0.01〜10mgを含む皮膚のパッチ内に含ませて投与した。被験者に、発癌要因を促進するイベントへの暴露が予想される(直射日光暴露)時毎に一日に多くとも3回単位用量を投与した。このような投与は、例えば、太陽光の紫外線暴露を遮断するための日焼け止め及び皮膚の組織で腫瘍誘発を予防するためのSCF抽出物として行うことができる。このような皮膚製品中のSCEの使用は、増殖が疾患プロセスの悪化に至る悪性皮膚疾患又は非悪性皮膚障害(例えば光線角化症、乾癬及び/又は湿疹)の形成及び/又は促進を遮断することが期待される。
実施例9
ヒト又は他の脊椎動物における固形腫瘍の治療
SCF抽出物は、直腸、肛門、結腸直腸組織、頭部及び頚部組織、食道組織、肺(非小細胞及び小細胞癌の両方)、乳房、胃、膵臓、前立腺、肝臓、腎臓、膀胱、尿管、卵巣の組織、カルチノイド腫瘍、骨肉腫、中皮腫、及び中枢神経系の新生物の癌の治療に使用することができる。
上記のもののような固形悪性疾患を患っている被験者にSCF抽出物を投与した。SCF抽出物は、単位用量当たりSCF抽出物1〜50mgを含んでなる経口剤形として投与した。治療の28日/サイクルの期間、被験者に一日2回まで単位用量を投与した。3サイクルまでの治療が必要でありうる。被験者は、腫瘍成長において増殖速度が遅くなるか又は退行するかのいずれかを経験するにちがいない。腫瘍が完全に消失することも起こりうる。SCF抽出物を用いた治療は、唯一の薬剤として使用することができ、若しくは細胞障害性化学療法若しくは放射線療法と組み合わせて使用することもでき、又は慣用の治療の所望の抗腫瘍効果と不必要な干渉を生じることなく適当な免疫療法と組み合わせることもできる。
実施例10
2つのヒト腫瘍細胞系における、Nerium oleanderの熱水抽出物と超臨界CO2を用いて製造したSCF抽出物との細胞毒性の比較
両方の抽出物の潜在的細胞毒性をオレアンドリンのそれと直接比較した。試料は、それらのオレアンドリン濃度が抽出物中に存在するオレアンドリン濃度と異なる場合であっても、同じ量のオレアンドリンを含んだ。
BRO(ヒト黒色腫)及びPanc−1(ヒト膵臓癌)細胞(8×103/ウェル)を96穴プレート中で培養し、そして一夜付着させた。次いで、薬物又は抽出物を細胞に加えた。72時間インキュベーションした後、相対的な細胞増殖(対照の非処理細胞と比べて)をクリスタルバイオレット染色方法によって評価した。
実施例11
オレアンドリンを含む溶液のHPLC分析
試料(オレアンドリン標準、SCF抽出物及び熱水抽出物)を、以下の条件:Symmetry C18カラム(5.0mm,150×4.6mm ID);Waters);MeOHの移動相:水=54:1.0ml/分の46(v/v)及び流速及び流速1.0ml/分を用いてHPLC(Waters)で分析した。検出波長は、217nmに設定した。試料は、化合物又は抽出物を所定量のHPLC溶媒に溶解してオレアンドリンのおよその目標濃度を達成することによって調製した。
実施例11
SCF抽出物の抗ウイルス活性の評価
試験は、オレアンダー抽出物又は陽性対照(AZT)がヒト末梢血単核細胞(PBMCs)中のHIV−1のROJO系の増殖を阻害する相対的な能力を測定することからなる。感染細胞を薬物又は抽出物に48時間曝露する。オレアンダー抽出物のIC50(ウイルス増殖の50%阻害を生じる抽出物のその濃度)対ヒトPBMCを殺すことができる抽出物のその濃度を測定するために試験を行った。これは、要するに、抽出物の治療指数の測定である。これは、本質的に、抽出物がPBMC細胞それ自体を殺すことなくHIV−1を殺すことができるか否かの測定である。
約5.0μg/ml又はそれ未満のウイルス増殖に対するIC50が観察されるはずであるが、100μg/mlほど高い濃度でも、細胞を殺すのに必要な濃度に到達すべきではなかった。得られたデータは、PBMC細胞中のHIV−1ウイルス増殖の阻害に関してオレアンダー抽出物は有用であるに違いないことを示唆している。
実施例12
SCF抽出物を含んでなる錠剤の製造
3%Syloid 244FP及び97%微結晶性セルロース(MCC)の最初の錠剤化混合物を混合した。次いで、実施例3に従って製造した組成物の既存のバッチを、湿式造粒法を経てSyloid/MCC混合物に組み込んだ。この混合物を、下の表中で「最初の錠剤化混合物」と表示した。。さらなるMCCを追加顆粒に加えて圧縮性を高めた。最初の錠剤化混合物へのこの添加は、「追加の顆粒添加」として表示した。追加の顆粒添加により生成した混合物は、「最終的な錠剤化混合物」と同じ組成物であった。
Figure 0005081152
Syloid 244FPは、Grace Davisonによって製造されたコロイド状二酸化ケイ素である。
コロイド状二酸化ケイ素は、一般に吸着剤、滑剤及び錠剤崩壊剤のようないくつかの機能を得るために使用される。Syloid 244FPは、油中でその質量の3倍吸着する能力があり、その粒子サイズが5.5ミクロンであるため選ばれた。
上記は、本発明の特定の実施態様の詳細な説明である。説明する目的で本発明の具体的な実施態様を本明細書に記載してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の改変を行うことができることはいうまでもない。従って、添付の特許請求の範囲によって、本発明は制限されない。本明細書に開示され、そして請求された実施態様の全ては、本開示を考慮して不必要な実験をすることなく実施及び実行することができる。
A及びBは先行技術の熱水抽出物と本発明の典型的な超臨界流体抽出物についての比較HPLCクロマトグラムを記載する。 本発明の腸溶コーティングされた液体充填カプセルについての溶出プロフィルを記載する。 オレアンドリン、熱水抽出物及び本発明のSCF抽出物の阻害に対する活性を比較するアッセイの一部として得たゲルエレクトロフェログラムの関連帯域の写真を記載する。

Claims (13)

  1. 粉末状のオレアンダーの葉から、細胞増殖性疾患の治療のための、薬理学的に活性なオレアンドリン含有抽出物を抽出する方法であって、該方法は:調節剤を含み又は含まないで、超臨界二酸化炭素と粉末状のオレアンダーの葉を混合して、超臨界溶媒混合物を得、ここで超臨界二酸化炭素は最初はその臨界圧より高い圧力及びその臨界温度より高い温度であり;超臨界溶媒混合物の圧力及び温度を減少させて分離された抽出混合物を得;そしてこの分離された抽出混合物から薬理学的に活性な抽出物を回収して、細胞増殖性疾患の治療のための、薬理学的に活性なオレアンドリン含有抽出物を得ることを含む、上記方法。
  2. 薬理学的に活性なオレアンドリン含有抽出物がオレアンドリン、オレアシドA、オレアンドリゲニン、ネリタロシド、オドロシド、並びに、抽出物が被験者へ投与されたとき抽出物中でオレアンドリンの有効性に寄与する少なくとも1つの他の薬理活性成分を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 当該少なくとも1つの他の成分がオレアンドリンと共に相加的に又は相乗的に機能して観察された有効性を提供する、請求項2に記載の方法。
  4. 二酸化炭素は最初は270〜320barの圧力及び40〜60℃の温度である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 超臨界溶媒のオレアンダーの葉に対する比率が45:1〜60:1である、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 超臨界溶媒が調節剤を含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 調節剤がアルコール及び/又は水である、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. アルコールがエタノールである、請求項7に記載の方法。
  9. 超臨界二酸化炭素及びエタノールは最初は270〜320barの圧力及び40〜60℃の温度である、請求項8に記載の方法。
  10. 超臨界二酸化炭素及びエタノールのオレアンダーの葉に対する比率が40:1〜45:1である、請求項8または9に記載の方法。
  11. オレアンダーの葉がNeriumoleanderである、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
  12. 超臨界二酸化炭素または超臨界二酸化炭素及び調節剤と混合する前に、オレアンダーの葉を乾燥することをさらに含む、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
  13. 減少させる工程が分離装置を用いて行われる、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
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