JP5069350B2 - 摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機 - Google Patents

摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機 Download PDF

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Description

本発明はまず、摩擦式無段変速機または摩擦式CVTの制御方法に関する。この摩擦式無段変速機は、典型的にはモータ駆動車両のドライブラインにおいて使用される。典型的には本発明の方法は、変速機の摩擦接触部に及ぼされる法線力の制御方法に関する。より詳細には本発明は、2つのプーリを有する周知のベルトCVTであって、該プーリは、該プーリ間に巻き付けられて配置されることにより動力伝達接続部を形成する変速機のフレキシブルな駆動ベルトと摩擦接触するベルトCVTに関連して想定された。
このような変速機は周知であり、たとえばEP‐A‐1579127に記載されている。このような公知の変速機では、前記法線力は該変速機の制御システムによって、実際の伝達スリップ値と所望のスリップ値との間の差に基づいてアクティブ制御される。すなわち、この差が最小化されるように法線力を調整することによってアクティブ制御される。したがって、スリップという用語は、上記の摩擦接触部にある変速機の構成要素の速度差を指すのに使用されることを述べておく。
実際の伝達スリップを検出および/または測定するために使用可能な手法は幾つか存在し、たとえば摩擦クラッチにおいて該摩擦クラッチの入力軸の回転速度と出力軸の回転速度とを単純に減算することができる。しかし、ベルトCVTではより精巧な手法が必要とされる。というのもベルトCVTでは、該ベルトCVTの変速比によって、すなわちスリップが全く生じていなくても、プーリ間の速度差は可変であるからだ。実際に実際のスリップを計算する場合、プーリの局所的な接線速度を求めるためには、‐長手方向の‐ベルト速度の他にさらにプーリディスク間のベルト走行半径も考慮しなければならない。さらに、ベルトCVTでは実際には、2つの摩擦接触部が直列に配置されている。すなわち、各1つの摩擦接触部が駆動ベルトと各プーリとの間にあり、これらの摩擦接触を双方とも考慮しなければならない。この場合には、実際のスリップを変速機速度比と幾何学的な比との間の偏差と関連づけて定義して求めるのが簡便である。すなわち、プーリ速度差またはプーリ速度の商と、両プーリの駆動ベルトの走行半径差または走行半径の商との偏差と関連づけて定義して求めるのが簡便である。
現在有効なスリップ、すなわち実際のスリップの他に、公知の制御手法は、法線力を制御するために伝達スリップの所望の値を必要とする。実際、このことを対象とする刊行物が幾つか入手可能であり、たとえば所望のスリップ値を変速比および/または伝達すべきトルクに依存して選択する手法を提供する刊行物が入手可能である。この点に関しては、一例として、所望のスリップ値として、最適なトルク伝達効率を実現する所定のスリップ量を調整することを提案するEP‐A‐1526309を挙げておく。
公知の制御手法自体は良好に機能するが、実際には少なくとも量産で実現するのは困難である。まず、プーリの駆動ベルトの走行半径によって求められるような幾何学的な変速比を十分な精度で測定するのは困難である。さらに、実際の伝達スリップを求めるための公知の手段および/または計算手法はCVTユニットの製造コストを増大させ、ひいては経済的に妥当な販売価格を増大させるので、車両が‐長期間‐使用される間しか、実現される車両燃料効率およびコスト削減を向上させることはできず、累積もしない。このような初期費用すべてによって、典型的にはカスタマの受入が阻まれ、このような新技術の導入が阻害されてしまう。さらに、このような有利な制御手法では、実際の伝達スリップ値を示すパラメータを生成し、CVTの運転状況に依存して所望のスリップ値を生成し、両スリップ値を比較してこれに基づいて適切な制御信号を生成するための比較的複雑なアルゴリズムを必要とし、これらのスリップ値および制御信号の生成はすべてリアルタイムで、変化が予測できない環境すなわち外乱で行わなければならない。また、十分にフレキシブルでありかつ所望の計算速度およびロバスト性を実現するアルゴリズムを設計するのは困難であることが知られている。
それゆえ本発明の課題は、有利には、新たなスリップ制御方法を実施するのに必要な計算の数および複雑性を低減することによって、必要とされるアルゴリズムの構成および実現がより簡単になるように既存のスリップ制御手法を簡略化することである。本発明の課題はさらに、実際の伝達スリップを求めるために、現在の変速機構成にすでに含まれる手段のみを使用することである。
本発明では前記のような課題は、請求項1に記載の制御方法を適用することによって解決される。この制御方法は下記に記載している。本発明の方法は、少なくとも以下のステップを有する:
・a)変速機の入力軸の回転速度または出力軸の回転速度
b)該変速機の入力軸または出力軸に発生したトルク
c)該変速機の摩擦接触部に発生した法線力
のうち1つの変速機パラメータの大きさをそれぞれ表す第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号、または2つ以上の変速機パラメータの組合せの大きさをそれぞれ表す第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号を生成するステップ。
・前記第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号の双方の第1のターゲット周波数または第1のターゲット周波数範囲をフィルタリングするステップ。
・フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号の乗算結果に比例する第3のパラメータ信号を生成するステップ。
・前記第3のパラメータ信号の特性に依存して摩擦接触部における法線力を制御するステップ。
最終的には基本的でなくとも上記のような予想外に簡略的な制御方法によって実施される本発明により、変速機を実に適切に制御できるようになり、本発明の方法により、法線力が自動的に非常に低いレベルに維持され、格段に良好な伝達効率が実現されると同時に、伝達スリップが高効率かつ確実に許容可能なレベルに維持されることが明らかになった。本発明によるこのような自己最適化制御方法では、実際のスリップを表すパラメータ信号を生成する従来使用されていたステップ、ならびに該パラメータ信号と所望のスリップとを比較して法線力の調整のための入力として制御偏差を求める従来使用されていたステップは、有利には省略されることを述べておく。
本発明では、実際に試行および試験されて高効率かつ首尾一貫して機能することが判明した上記の制御方法は、実際のスリップが増大すると上述の変速機パラメータa,b,c間の相互依存性および/またはコヒーレンスが失われていくという自然に生じる現象に拠ると考えられている。すなわち、伝達すべきトルクに対して法線力が非常に高くなり、実質的にスリップが発生しない場合、前記変速機パラメータのうち1つに何らかの変化が生じると必ず、この変化に比例して他の変速機パラメータすべてに実効的に瞬時に変化が生じる。しかし、伝達すべきトルクに対して法線力が低減すると、このようなコヒーレンスは、これらの変速機パラメータ間の相互関係が完全に失われるポイントに達するまで低減し、伝達トルクが伝達可能な最大トルクレベルを超えて、マクロスリップと称される制御不能なスリップが発生する。上記の2つの極値間では、変速機パラメータ間の上記の相互関係の振舞いは、本発明による方法によって実際のスリップがマクロスリップ寸前のレベルに自動制御されるが実際にマクロスリップにならないレベルに自動制御されるようになっている。以下では、相互関係の振舞いを変速機伝達挙動と称する。
それゆえ、本発明の第3のパラメータ信号は伝達スリップ量を表す。本発明において第3のパラメータ信号の適切な特性は、正負符号(正または負)と、付加的に大きさであり、振動を回避するために有利なのは、第3のパラメータ信号の累積平均の正負符号および大きさである。より詳細には、この正負符号が正である場合、法線力を低減する。信号が0である場合、または少なくとも実質的に0に等しい場合、法線力レベルは維持され、すなわち一定に維持され、第3のパラメータ信号が正の成分および負の成分の双方を含む場合、法線力は増大される。というのもこの第3のパラメータ信号の後者の振舞いは、伝達スリップがマクロスリップのパターンの方向に向かっていることを示しているからである。有利には、このような法線力の調整は第3のパラメータの大きさに関連して行われる。さらに有利には、第3のパラメータの大きさに関連して行われる力の上昇は力の低減より迅速に行われる。その理由は、駆動ベルトが力のアンダーシュートによって容易に損傷されるため、力のアンダーシュートを厳格に回避しなければならないのに対し、力のオーバーシュートは不所望の作用を決して持続的に及ぼさないからである。
付加的に、変速機の運転中に伝達スリップのレベルを低減してベルト摩耗および/またはベルトのマクロスリップ発生の危険性を低減するために、第3のパラメータ信号を0に対して僅かにオフセットさせる。すなわち、固定的な負の信号成分を第3のパラメータ信号に加えて、第3のパラメータ信号の正の成分の平均的な大きさが低減されるようにする。
本発明では、変速機の入力軸の回転速度および出力軸の回転速度の2つのパラメータが、本発明の方法で使用するのに特に適している。というのも、これらのパラメータは通常、現在の変速機構成の多くで電子的手段によって十分な精度ですでに測定されているからである。
本発明の1つの実施形態では、変速機速度比の大きさを表す前記第1のパラメータ信号の形成と、変速機の入力軸の回転速度および出力軸の回転速度の2つのパラメータ信号の間の比を求めることと、変速機の摩擦接触部における法線力の大きさを示す第2のパラメータ信号の形成とを行うためにも、法線力を使用する。本発明では、前記変速機パラメータの別のパラメータを使用して、すなわち第3のパラメータを使用して、より高精度およびロバストな変速機制御を実現することができる。
本発明では、本発明で使用されるバンドパスフィルタの前記ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲は、幾何学的変速比の最大変化速度を上回る。このことにより、変速比の変化によって生じる前記パラメータの変化が、制御方法によって単なる伝達スリップと解されないようにする。それゆえ本発明では、ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲は少なくとも1Hzを上回らなければならない。さらに、ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲はスリップ周波数を含まなければならない。すなわち、実際に発生した伝達スリップの変化を実際に捉えられるようにしなければならない。それゆえ本発明では、ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲は15Hzを超えてはならない。したがって、ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲を2〜8Hzに設定するのが有利であると考えられる。その理由は、これより低い値では変速比の変化がスリップ制御に与える影響が残ってしまい、とりわけ変速比が迅速に変化する際には、伝達すべきトルクに対して適用される法線力は定常状態の変速機運転より幾らか大きくなるからである。さらに、実際に発生するスリップはこのような変速比の変化中には低減されるので、変速機全体の効率に少なくとも実質的に悪影響を及ぼすことなく、マクロスリップに対する安全なマージンが一時的かつ有利に増大される。その点では、入力信号すなわち第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号のうち5Hzの成分を取り出す狭帯域のバンドパスフィルタが非常に適切な手段であると考えられる。
本発明はまた、本発明の方法を実施するための手段を備えた無段変速機にも関する。
ここで、図面に即して本発明を詳細に説明する。
2つのプーリと駆動ベルトとを備えた公知の無段変速機の基本的構成を示す。 このような変速機で使用されることが多い公知の種類の駆動ベルトの縦断面図である。 本発明のスリップ制御方法の有利な実施形態を機能ブロック図で示す。 本発明の上記のスリップ制御方法を複数のグラフで示す。 本発明の2つの別の実施形態をグラフで示す。 本発明の制御方法の別の実施形態を示すグラフである。 オフセット値を使用する本発明の制御方法の実施形態を示すグラフである。
図1は、公知の無段変速機を概略的に示す斜視図である。この公知の無段変速機には2つのプーリ1,2および駆動ベルト3が設けられており、この駆動ベルト3はプーリ1,2に巻き付けられて摩擦接触している。プーリ1,2にはそれぞれ2つの円錐形のディスク4,5が、それぞれのプーリ軸6,7に設けられており、該ディスク4,5間には、駆動ベルト3の長手方向に曲げられた部分を収容する可変の幅のテーパ形の溝が画定されており、これらの間に有効接触半径R1,R2が存在する。各プーリ1および2の少なくとも一方のディスク4が、他方のディスク5に向かって軸方向に可動であり、たとえば、ベルト3にそれぞれ軸方向の挟み力F1,F2を及ぼすために、各プーリに所属するピストン/シリンダ構成体(図示されていない)を使用して移動される。プーリディスク4,5の形状は円錐形であるから、これらの挟み力F1,F2は、ベルト3とプーリ1,2との間の摩擦接触部に対して垂直または法線の方向の第1の力成分と、ベルト3を緊張させる半径方向の第2の成分とに分解される。それゆえ、各法線力成分のレベルが、摩擦によってベルト3と各プーリ1または2との間で伝達される駆動力を決定し、その比Fn1/Fn2がベルト3と各プーリ1および2との間の有効接触半径R1およびR2を決定し、この有効接触半径R1およびR2を制御するのに使用される。いわゆる幾何学的変速比は、これらの有効接触半径R1およびR2の商として定量化される。図1には、変速機は幾何学的な最大可能比R2/R1で示されている。この幾何学的な最大可能比R2/R1は、変速機出力速度ω2(すなわち出力軸7および所属のプーリ2すなわち出力プーリ2の回転速度)と変速機入力速度ω1(すなわち出力軸6および所属のプーリ1すなわち入力プーリ1の回転速度ω1)との商として定義される最小変速比ω2/ω1に相応する。前記挟み力F1,F2ひいては該挟み力F1,F2の法線力成分Fn1,Fn2は、各プーリ1,2の軸方向に可動なディスク4に所属する各ピストン/シリンダ構成体にそれぞれ流体シリンダ圧P1,P2を加えることによって形成される。このような変速機および運転手法および制御手法はすべて、関連分野では周知である。
図2に、駆動ベルト3の一例を縦断面図で示す。図2の駆動ベルト3は公知の方式のベルトであり、いわゆるプッシュベルト方式またはファンドールネ方式のベルトである。プッシュベルト3はエンドレスの伸長体32を含む。この伸長体32は、「ネスト化」された複数の連続的な扁平の金属リング33、すなわち半径方向に相互に積層された複数の連続的な扁平の金属リング33の2つのセットと、比較的多数の金属区分31、いわゆる横方向エレメント31とから成る。金属リング33の両セットはそれぞれ、横方向エレメント31の各凹部または各溝34に取り付けられ、横方向エレメント31が主に伸長体32に対して横方向に方向づけされながら、伸長体32の周縁に沿って摺動できるようにされる。このような各溝34は横方向エレメント31の側方に、該エレメント20の実質的に台形の下部分35と多かれ少なかれ矢尻形の上部分36との間に設けられ、該横方向エレメント31の側方の方向に開かれている。これらの上部分35および下部分36は、横方向エレメント31の中心のピラー部分37を介して相互に結合されている。変速機の運転中、ベルト3の横方向エレメント31は、通常は表面プロフィールが設けられている横方向の接触部または横方向の摩擦面38を介してプーリ1および2に接触する。
とりわけ、伝達すべき駆動トルクを変速機によって伝達するのに必要とされる各力レベルに上記の挟み力F1,F2のレベルを制御することが公知である。1つの可能な制御方法は、プーリ1,2に対する駆動ベルト3の相対的な実際のスリップ値を求めるステップ、すなわち、プーリ相互間の相対運動または(角)速度差を求めるステップと、種々の変速機パラメータに対するこの伝達スリップの相対的な所望の値を求めるステップと、前記実際のスリップと前記所望のスリップとを一致させるために前記挟み力F1,F2を調整するステップとを実施する。しかし本発明は、有利には少なくとも、所望のスリップ値を求める上記ステップを回避する新規の制御方法を提供する。また本発明の方法では、実際のスリップを少なくとも明示的には求めない。
実際には本発明の方法は、変速機入力速度ω1、変速機出力速度ω2、各プーリ1,2における挟み力F1,F2または法線力成分Fn1,Fn2、または変速機入力トルクレベルおよび/または変速機出力トルクレベルのうちいずれか2つ以上の変速機パラメータを使用して実施することができるが、以下では、入力速度ω1、出力速度ω2、および出力プーリ2によって及ぼされる挟み力F2を使用する有利な実施形態で本発明の方法を説明する。これは、出力プーリ1,2のピストン/シリンダ構成体に及ぼされる流体シリンダ圧P2によって表されており、この流体シリンダ圧P2を以下では出力プーリ圧力P2と称する。
図3に、本発明のこの有利な実施形態の制御方法全体の制御パターンをブロック図で示す。図3には、この制御パターンは、この制御方法の入力として使用される各変速機パラメータを検出するための3つのセンサ11,12および13を必要とすることが示されている。第1のセンサ11は変速機入力速度ω1を検出し、該変速機入力速度ω1に比例する相応の第1の速度パラメータ信号SS1(たとえば電流、電圧、周波数および/または振幅)を生成する。第2のセンサ12は変速機出力速度ω2を検出し、該変速機出力速度ω2に比例する相応の第2の速度パラメータ信号SS2を生成する。第3のセンサ13は前記出力プーリ圧力P2を検出し、該出力プーリ圧力P2に比例する相応の出力圧力パラメータ信号PS2を生成する。この点では、制御方法のこの特定の構成は、現在の変速機構成においてこのような速度センサ11,12および圧力センサ13が標準装備される場合であって、該速度センサ11,12および圧力センサ13が十分なサンプル周波数で各パラメータ信号を生成する点で有利であると考えられることを述べておく。このサンプル周波数は、下記でブロック II に関連して言及するバンドパスフィルタのターゲット周波数の少なくとも2倍である。
次にこの制御パターンのブロックIにおいて、第1の速度信号SS1と第2の速度信号SS2との比SS1/SS2に比例する変速機速度比信号RSを生成する。
次にブロック II において、前記変速機速度比信号RSおよび出力圧力信号PS2の双方に基づいて所望の周波数または所望の周波数範囲の信号成分を生成する。より詳細には、前記信号RSおよびPS2を双方ともいわゆるバンドパスフィルタに別個に通し、該バンドパスフィルタはこのような信号成分を取り出す。すなわち、この特定の例では5Hzの周波数の成分を取り出す。以下ではこれらのフィルタリングされた信号を、フィルタリング速度比信号FRSおよびフィルタリング出力圧力信号FPS2と称する。
次にブロック III において、このフィルタリング速度比信号FRSおよびフィルタリング出力圧力信号FPS2の乗算結果FRS*FPS2に比例する乗算結果信号MSを生成する。この乗算結果信号MS、または少なくとも該乗算結果信号MSの特性は、その後に変速機を制御するために使用され、とりわけ前記出力プーリ圧力P2を制御するのに使用され、これによって入力プーリ圧力P1が所望の変速機速度比dRSを維持した結果として得られる。最後に、ブロック IV において適切な制御挙動ΔP2が生成される。この制御挙動ΔP2は、現在の出力プーリ圧力P2のレベルの上昇「↑」、維持「←→」または低減「↓」から成る。
図4において、関与する各信号RS,FRS,PS2,FPS2およびMSのグラフを使用して、本発明の上記の制御パターンの基本原理を説明する。グラフAは一例として、時間経過に対する出力プーリ圧力P2の線形の低下を示す。グラフBも一例として、一定の伝達トルクのレベルでこのように強制的に出力プーリ圧力P2が低減した場合に生じる変速機速度比RSの測定結果を示す。
グラフBは3つの基本的な運転モードまたは運転パターンを示す。グラフBの最左部分すなわち時点t1に達するまでの部分では、ベルト3とプーリ1,2との間にほとんどスリップが発生していない。すなわち、出力プーリ圧力P2によって決定される法線力Fn1,Fn2は、変速機トルクを摩擦によって伝達するために十分な力以上になっている。その結果として、変速機速度比RSは少なくとも実質的に幾何学的な比R2/R1に等しくなり、この例では0.5になる。これはいわゆるマイクロスリップパターンX1であり、このマイクロスリップパターンX1では、挟み力F1,F2が変速機トルクを伝達するのに必要とされる厳密な力より有意に高いため、変速機の効率が最適でない。それに対して、グラフBの最右部分すなわち時点t3より後では、変速機はちょうどトルクを伝達できるマクロスリップパターンX3であって、ベルト3と少なくとも1つのプーリ1,2との間に有意な相対運動が存在するマクロスリップパターンX3になっている。その結果、変速機速度比RSは幾何学的な比R2/R1から格段に偏差する。マクロスリップパターンX3では、出力プーリ圧力P2において伝達スリップが制御不能に上昇して伝達が上手くいかなくなるポイントがあり、このポイントでは変速機がトルクを全く伝達しなくなることがある。この後者のパターンX3でも変速機効率は最適でないが、この場合にはこのことの原因は、伝達スリップに起因する摩擦損失(熱生成)である。
グラフBには、前者の両端のパターンX1とX3との間に、すなわち時点t1の後かつ時点t3の前に移行部分が存在する。この移行部分では、伝達スリップは許容範囲内のレベルにあって良好であり、伝達効率は最適になっている。それゆえ本発明の制御方法の目的は、変速機をこのような移行パターンX2に制御することである。このことを実施できるようにするためには、以上のことから、幾何学的な変速比R2/R1を測定し、変速機速度比RSと比較して伝達トルクを検出することもできるが、実際にはこのことは現実的でないことがすでに判明している。その代わりに本発明は、変速機パラメータ間の相互依存性および/またはコヒーレンスに拠って行われる。より詳細にはこの例では、変速機速度比RSおよび出力プーリ圧力P2のパラメータ間の相互依存性および/またはコヒーレンスに拠って行われる。
図4中のグラフCでは、測定された出力プーリ圧力PS2の5Hz成分FPS2を示し、グラフDでは、図3のブロック II で得られる測定された速度比RSの5Hz成分FRSを示す。グラフEは、図3のブロック III において得られる2つのフィルタリング信号FPS2およびFRSの乗算から得られる乗算結果信号MSを示す。グラフEにおいて、マイクロスリップパターンX1、移行パターンX2およびマクロスリップパターンX3の上記の3モードが認識でき、乗算結果信号MSは、現時点で必要な制御挙動ΔP2を求めるのに使用できる。
本発明の制御方法のこの実施例では、このような制御挙動ΔP2は、出力プーリ圧力P2の調整に関する。これによって、出力プーリ圧力P2は迅速に低減され、変速機はマイクロスリップパターンX1になる。このことは、乗算結果信号MSの有効値すなわち平均値または有効な大きさまたは平均的な大きさが実質的に一定になること、および/または、少なくとも主に正の符号になること、無視できる程度の負の信号成分を有することによって認識できる。
とりわけ、この実施例ではこの正負符号は正であるが、本発明の方法を実施するのに別の変速機パラメータを使用する場合、またはたとえば計算および/または制御を簡略化するためにパラメータ信号が反転されている場合には、この正負符号を負にすることもできることを述べておく。さらに、速度比信号RSおよび出力圧力信号PS2に適用されるバンドパスフィルタの上記ターゲット周波数‐この実施例では5Hz‐より低い上限周波数を有するローパスフィルタに、たとえば上限周波数が3Hzだけであるローパスフィルタに乗算結果信号MSを通すことによって、このような大きさを得ることができることも述べておく。
この乗算結果信号MSの大きさ、すなわち乗算結果信号MSの有効値または平均値が出力プーリ圧力P2の低減に関連して低減し始めると、移行パターンX2に達していることになる。少なくとも最初は、出力プーリ圧力P2はこのパターンX2でも低減する。有利には出力プーリ圧力P2の低減は、乗算結果信号MSが0に近づくにつれて圧力アンダーシュートを回避するために、乗算結果信号MSの大きさに比例して行われる。乗算結果信号MSが0に達するか、少なくとも無視できる程度に小さくなった場合、前記制御挙動ΔP2も0にされる。グラフEでは、移行パターンX2に含まれる時点2でそうなっている。
しかし、出力プーリ圧力P2がさらに低減されると、まず最初に乗算結果信号MSは平均的に負になり、その後に時点t3でマクロスリップパターンX3に入る。このような出力プーリ圧力P2の低減は、この実施例では本発明の制御方法の動作原理を示す目的のためだけに行ったものであるが、運転中に発生する伝達すべきトルクの増大と等価である。このマクロスリップパターンX3では、乗算結果信号MSは正の成分でも負の成分でも、比較的大きなゆらぎを示している。マクロスリップパターンX3では、出力プーリ圧力P2を増大する制御挙動ΔP2が必要とされる。有利には、この出力プーリ圧力P2の増大を可能な限り迅速に行い、たとえば変速機の流体圧システムによって可能な限り迅速に行い、マクロスリップが実際に発生するのを可能な限り回避し、かつ、このようなマクロスリップに起因してベルト3および/またはプーリ1,2が損傷されるのを可能な限り回避するようにする。
図5において、マクロスリップの発生を認識するための本発明の有利な手法、または少なくとも、制御挙動ΔP2が出力プーリ圧力P2を増大すべきであることを認識するための本発明の有利な手法を説明する。図5の大部分は図4のグラフEに相応するが、図5では、正の飽和またはカットオフ値MSmaxと負のカットオフ値MSminとが示されている。このことは、本発明ではフィルタリング速度比信号FRSとフィルタリング出力圧力信号FPS2との上記乗算結果FRS*FPS2の値のうちでこのようなカットオフ値MSmax,MSminを超える値をすべて無視することにより、乗算結果信号MSが超えたカットオフ信号MSmaxまたはMSminに該乗算結果信号MSを等しくすることを意味する。それゆえ、上記カットオフ値は相互に異なる絶対値に設定され、この実施例では上記負のカットオフ値MSminは上記正のカットオフ値MSmaxより大きい。すなわち、より負である。このようにしてマクロスリップパターンX3では、たとえば上記ローパスフィルタを適用することによって得られる乗算結果信号MSの大きさまたは平均値に、持続的な負の値が与えられるのに対し、フィルタリング速度比信号FRSとフィルタリング出力圧力信号FPS2との本当の乗算結果FRS*FPS2は正の値と負の値との間で変動する。前記乗算結果信号MSの大きさまたは平均値は、図5では主に水平方向に延在する破線によって近似的に示されている。もちろん、マクロスリップパターンX3を示すこのような負の乗算結果信号MSは、マイクロスリップパターンX1を示す正の乗算結果信号MSと容易に区別することができる。このようにして、乗算結果信号MSの正負符号に関連づけて適切な制御挙動ΔP2を一義的にすることができ、すなわち、適切な制御挙動ΔP2を上記3つのパターンX1,X2およびX3すべてにおいて等しくすることができ、乗算結果信号MSが正である場合には2次プーリ圧P2を低減し、乗算結果信号MSが負である場合には2次プーリ圧P2を上昇する。場合によっては、このようにして2次プーリ圧P2の変化速度を乗算結果信号MSの絶対値に依存して設定する。
本発明ではこのことに関しては、少なくともこの実施例では上記正のカットオフ値MSmaxを乗算結果信号MSの平均値に依存するようにした場合、有利にはそれと同時に、乗算結果信号MSの低減と、該乗算結果信号MSの低減に応答して行われる正のカットオフ値MSmaxの低減との間に時間遅延を適用した場合、特に高感度かつ高応答性の制御方法が実現される。図6にこのような制御方法の特徴を示している。同図の大部分は図5のグラフEに相応するが、図6では正のカットオフ値MSmaxは乗算結果信号MSの平均的な大きさの2倍に等しくされている。図6では、本発明のこの特徴によって、フィルタリング速度比信号FRSとフィルタリング出力圧力信号FPS2との本当の乗算結果FRS*FPS2の最初のゆらぎによって値が正になっても、乗算結果信号MSがマクロスリップパターンX3において正になるのを阻止できることが読み取れる。
さらに本発明では、たとえば図3のブロック III において乗算結果信号MSに正のオフセット値または負のオフセット値を単に加算するだけで、上記方法にしたがって制御される変速機で実際に発生している伝達スリップレベルを比較的簡単に調整できる。実際には、このことは結局、0の乗算結果信号MSのx軸を垂直方向に移動させるということになる。その結果、相応の0の制御挙動ΔP2が、2次プーリ圧P2の異なるレベルに対して相対的に移動されることになる。このことは、図7のグラフEにおいて負のオフセットに関して示されている内容から理解できる。図7と図4とを対照すると、このようなオフセットによって、公称の2次プーリ圧P2すなわち0乗算結果信号MSの場合(すなわち時点t2)のP2圧力が以前より著しく高くなり、実際の伝達スリップが格段に低くなること、すなわちマクロスリップパターンX3からマイクロスリップパターンX1の方向に移動することが明瞭に理解できる。
実際には本発明の制御方法は、適正な大きさの出力プーリ圧力P2を設定するステップ、すなわち、変速機速度比RSと伝達すべき推定トルクとに関連づけて事前にプログラミングされたルックアップテーブルから出力プーリ圧力P2を設定するステップを行うことにより、本発明の制御方法を実施して変速機がマイクロスリップパターンX1で確実に運転するように実施される。また、マクロスリップパターンX3に入る可能性に応答して出力プーリ圧力P2が格段に上昇された後、有利には、事前プログラミングされたこのようなセーブ出力プーリ圧力P2から離れて制御方法を再初期化する。
最後に、計算および/または制御を簡略化するために、
RS=(1−SS1/SS2)/(1+SS1/SS2)
を適用することによって、変速比信号RSを線形化できることを述べておく。

Claims (17)

  1. 入力軸および出力軸を備えた摩擦式の無段変速機の摩擦接触部において及ぼされる法線力を制御するための制御方法であって、
    前記入力軸と出力軸との速度差を連続的に変化させる制御方法において、
    ・a)前記無段変速機の入力軸または出力軸の回転速度と、
    b)前記無段変速機の入力軸または出力軸におけるトルクと、
    c)前記無段変速機の摩擦接触部における法線力
    とのうち1つの変速機パラメータの大きさをそれぞれ表す第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号を生成するステップと、
    ・前記第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号の双方の第1のターゲット周波数またはターゲット周波数範囲をフィルタリングして取り出すステップと、
    ・フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号との乗算結果に比例する第3のパラメータ信号を生成するステップと、
    ・前記第3のパラメータ信号の正負符号が正である場合には前記法線力を低減し、該第3のパラメータ信号の正負符号が負である場合には該法線力を上昇するか、または、
    前記第3のパラメータ信号の正負符号が正である場合には前記法線力を上昇し、該第3のパラメータ信号の正負符号が負である場合には該法線力を低減し、
    前記第3のパラメータ信号が0であるかまたは少なくとも0に近い場合、前記法線力を変化しないステップ
    とを実施することを特徴とする制御方法。
  2. 前記法線力の制御を、前記第3のパラメータ信号の大きさにも依存して行う、請求項1記載の制御方法。
  3. 前記法線力の上昇または低減を、前記第3のパラメータ信号の大きさに比例する速度で行う、請求項2記載の制御方法。
  4. 前記第1のパラメータ信号は前記入力軸の回転速度を表し、
    前記第2のパラメータ信号は前記出力軸の回転速度を表す、請求項1から3までのいずれか1項記載の制御方法。
  5. 前記第1のパラメータ信号は前記出力軸の回転速度と前記入力軸の回転速度との商すなわち前記無段変速機の速度比を表し、
    前記第2のパラメータ信号は前記法線力を表す、請求項1から4までのいずれか1項記載の制御方法。
  6. 前記ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲は1〜15Hzの範囲内である、請求項1から5までのいずれか1項記載の制御方法。
  7. 前記ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲は2〜8Hzの範囲内である、請求項1から6までのいずれか1項記載の制御方法。
  8. 前記ターゲット周波数は5Hzである、請求項1から7までのいずれか1項記載の制御方法。
  9. フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号と前記第2のパラメータ信号とを乗算してローパスフィルタに通すことによって前記第3のパラメータ信号を生成する、請求項1から8までのいずれか1項記載の制御方法。
  10. 前記ローパスフィルタは3Hzの上限周波数を有する、請求項9記載の制御方法。
  11. フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号と前記第2のパラメータ信号とを乗算し、該第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号との乗算結果に正のオフセット値または負のオフセット値を加算することにより、前記第3のパラメータ信号を生成する、請求項1から10までのいずれか1項記載の制御方法。
  12. フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号と前記第2のパラメータ信号とを乗算し、該第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号との乗算結果を、相互に異なる正のカットオフ値または負のカットオフ値に制限することにより、前記第3のパラメータ信号を生成する、請求項1から10までのいずれか1項記載の制御方法。
  13. フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号との乗算結果の平均値に依存して前記正のカットオフ値および負のカットオフ値のうち少なくとも1つを形成する、請求項12記載の制御方法。
  14. 前記正のカットオフ値および負のカットオフ値のうち少なくとも1つを、フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号との乗算結果の平均値の2倍に等しく形成する、請求項12または13記載の制御方法。
  15. 前記正のカットオフ値と負のカットオフ値との間に時間遅延を適用しながら、該正のカットオフ値および負のカットオフ値のうち少なくとも1つを形成する、請求項12から14までのいずれか1項記載の制御方法。
  16. フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号との乗算結果の累積平均の2倍の値として前記正のカットオフ値および負のカットオフ値のうち少なくとも1つを形成する、請求項1から14までのいずれか1項記載の制御方法。
  17. 入力軸および出力軸を備えた摩擦式の無段変速機において、
    ・a)前記無段変速機の入力軸または出力軸の回転速度と、
    b)前記無段変速機の入力軸または出力軸におけるトルクと、
    c)前記無段変速機の摩擦接触部において及ぼされる法線力
    とのうち1つの変速機パラメータの大きさをそれぞれ表す第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号を生成するための第1のパラメータ信号生成手段と、
    ・前記第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号の双方の第1のターゲット周波数またはターゲット周波数範囲をフィルタリングして取り出すためのフィルタリング手段と、
    ・フィルタリングされた前記第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号との乗算結果に比例する第3のパラメータ信号を生成するための第2のパラメータ生成手段
    と、
    前記第3のパラメータ信号の正負符号が正である場合には前記法線力を低減し、該第3のパラメータ信号の正負符号が負である場合には該法線力を上昇するか、または、
    前記第3のパラメータ信号の正負符号が正である場合には前記法線力を上昇し、該第3のパラメータ信号の正負符号が負である場合には該法線力を低減し、
    前記第3のパラメータ信号が0であるかまたは少なくとも0に近い場合、前記法線力を変化しない法線力制御手段
    とを備えていることを特徴とする、無段変速機。
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