JP5393666B2 - 摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機 - Google Patents

摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP5393666B2
JP5393666B2 JP2010515523A JP2010515523A JP5393666B2 JP 5393666 B2 JP5393666 B2 JP 5393666B2 JP 2010515523 A JP2010515523 A JP 2010515523A JP 2010515523 A JP2010515523 A JP 2010515523A JP 5393666 B2 JP5393666 B2 JP 5393666B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parameter signal
control method
transmission
normal force
rotational speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010515523A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010533269A (ja
Inventor
ファン デル ノル エリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Robert Bosch GmbH
Original Assignee
Robert Bosch GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Robert Bosch GmbH filed Critical Robert Bosch GmbH
Publication of JP2010533269A publication Critical patent/JP2010533269A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5393666B2 publication Critical patent/JP5393666B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H61/662Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members
    • F16H61/66272Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members characterised by means for controlling the torque transmitting capability of the gearing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/36Inputs being a function of speed
    • F16H59/46Inputs being a function of speed dependent on a comparison between speeds
    • F16H2059/465Detecting slip, e.g. clutch slip ratio

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Friction Gearing (AREA)

Description

本発明は、摩擦式無段変速機または摩擦式CVTの制御方法に関する。この摩擦式無段変速機は、典型的にはモータ駆動車両のドライブラインにおいて使用される。典型的には本発明は、変速機の摩擦接触部に及ぼされる法線力の制御方法に関する。より詳細には本発明は、2つのプーリを有する周知のベルトCVTであって、該プーリはそれぞれ回転入力軸および回転出力軸に設けられており、該プーリは、該プーリ間に巻き付けられて配置されることにより動力伝達接続部を形成する変速機のフレキシブルな駆動ベルトと摩擦接触するベルトCVTに関連して想定された。
このような変速機は周知であり、たとえばEP‐A‐1579127に記載されている。このような公知の変速機では、前記法線力は該変速機の制御システムによって、実際の変速機スリップ値と所望のスリップ値との間の差に基づいてアクティブ制御される。すなわち、この差が最小化されるように法線力を調整することによってアクティブ制御される。その点では、スリップという用語は、上記の摩擦接触部にある変速機の構成要素の(接線)速度差を指すのに使用されることを述べておく。
実際の変速機スリップを検出および/または測定するために使用可能な手法は幾つか存在する。実際、ベルトCVTにおいて実際のスリップを計算する場合、プーリの局所的な接線速度を求めるためには、(長手方向の)ベルト速度の他にさらに、各プーリすなわち各プーリのプーリディスク間におけるベルト走行半径も考慮しなければならない。さらに、ベルトCVTでは実際には、2つの摩擦接触部が直列に配置されている。すなわち、各1つの摩擦接触部が駆動ベルトと各プーリとの間にあり、これらの摩擦接触を双方とも考慮しなければならない。この場合には、実際の変速機スリップを変速機速度比と幾何的な比との間の偏差と関連づけて定義して求めるのが簡便である。すなわち、各プーリ/軸の回転速度の差または商と、各プーリの駆動ベルトの走行半径差または走行半径の商との偏差と関連づけて定義して求めるのが簡便である。
現在有効なスリップまたは実際のスリップの他に、公知の制御手法は、法線力を制御するために変速機スリップの所望の値を必要とする。実際、このことを対象とする刊行物が幾つか入手可能であり、たとえば所望のスリップ値を変速比および/または伝達すべきトルクに依存して選択する手法を提供する刊行物が入手可能である。この点に関しては、一例として、所望のスリップ値として、最適なトルク伝達効率を実現する所定の変速機スリップ量を調整することを提案するEP‐A‐1526309を挙げておく。
公知の制御手法自体は良好に機能するが、実際には少なくとも量産で実現するのは困難である。まず、プーリの駆動ベルトの走行半径によって求められるような幾何学的な変速比を十分な精度で測定するのは困難である。さらに、実際の変速機スリップを求めるための公知の手段および/または計算手法はCVTユニットの製造コストを増大させ、ひいては経済的に妥当な販売価格を増大させる一方、車両が‐長期‐使用される間しか、実現される車両燃料効率の上昇およびコスト削減は得られず、累積もしない。このような初期費用によって、典型的にはカスタマの受入が阻まれ、このような新技術の導入が阻害されてしまうのは必至である。さらに、このような公知の制御手法では、実際の変速機スリップ値を生成し、CVTの運転状況に依存する所望のスリップ値を生成し、両スリップ値を比較してこれに基づいて適切な制御信号を生成するためのアルゴリズムを必要とし、このようなアルゴリズムは比較的複雑であり、これらのスリップ値および制御信号の生成はすべてリアルタイムで、変化が予測できない環境たとえば外乱で行わなければならない。また、十分にフレキシブルでありかつ所要の計算速度およびロバスト性を実現するアルゴリズムを設計するのは困難であることが知られている。
それゆえ本発明の課題は、有利には、新たなスリップ制御方法を実施するのに必要な計算の数および複雑性を低減することによって、必要とされるアルゴリズムの構成および実現がより簡単になるように既存の変速機スリップ制御手法を簡略化することである。また本発明の課題は、たとえば軸(回転)速度センサまたはプーリ(回転)速度センサと流体圧(プーリ圧)センサ等の変速機パラメータの瞬時の大きさを表す各パラメータ信号を生成するために現在の変速機構成にすでに含まれるセンサのみを使用できるようにすることである。
本発明では前記のような課題は、請求項1に記載の制御方法を適用することによって解決される。この制御方法は下記に記載している。本発明の方法は、少なくとも以下のステップを有する:
・次のような第1のパラメータ信号、すなわち、入力軸の回転速度の変化、出力軸の回転速度の変化、入力軸の回転速度と出力軸の回転速度との比または差の変化を表す第1のパラメータ信号を生成するステップ。
・変速機の摩擦接触部における法線力の変化を表す第2のパラメータ信号を生成するステップ。
・前記第1のパラメータ信号と前記第2のパラメータ信号との乗算結果に比例する第3のパラメータ信号を生成するステップ。
・前記第3のパラメータ信号の特性に依存して前記摩擦接触部における法線力を制御するステップ。
本発明はまた、本発明の方法を実施するための手段を備えた無段変速機にも関する。
前記法線力を制御するための第3のパラメータ信号の適切な特性は、該第3のパラメータ信号の正負符号である(正負)。より詳細には、この正負符号が正である場合、法線力を低減する。第3のパラメータ信号が0である場合、または少なくとも実質的に0に等しい場合、法線力レベルは維持され、すなわち一定に維持され、第3のパラメータ信号が実質的に負の成分の双方を含む場合、法線力は増大される。というのもこの第3のパラメータ信号の後者の振舞いは、変速機スリップが過度のスリップパターンの方向に向かっていることを示しているからである。有利には、このような法線力調整は付加的に、第3のパラメータ信号の瞬時の大きさに関連づけて制御され、さらに有利には、不所望の制御動作振動や、不所望の制御動作振動の累積平均または実効値を回避するか、または少なくとも減衰するように制御される。それゆえ、このような実効値に関連して行われる力の上昇を力の低減より迅速に行うことができる。その理由は、駆動ベルトが該駆動ベルトの過度のスリップによって容易に損傷されるため、力のアンダーシュートを厳格に回避しなければならないのに対し、力のオーバーシュートは不所望の作用を決して持続的に及ぼさないからである。
最終的には基本的でない場合に上記のような予想外に簡略的な制御方法によって実施される本発明により、変速機を実に適切に制御できるようになる。本発明の方法により、法線力が自動的に非常に低いレベルに維持され、格段に良好な伝達効率が実現されると同時に、変速機スリップが高効率かつ確実に許容可能なレベルに維持されることが明らかになった。本発明によるこのような自己最適化制御方法では、実際のスリップを表すパラメータ信号を生成する従来使用されていたステップ、ならびに該パラメータ信号と所望のスリップとを比較して法線力の調整のための入力として制御偏差を求める従来使用されていたステップは、有利には省略されることを述べておく。
本発明では、実際に試行および試験されて高効率かつ首尾一貫して機能することが判明した上記の制御方法は、実際のスリップが増大すると、回転速度または速度の上述の変速機パラメータと法線力との間の相互依存性および/またはコヒーレンスが変化するという自然に生じる現象に拠ると考えられている。すなわち、法線力が伝送すべきトルクに対して非常に高くなり、前記摩擦接触部において実質的にスリップが発生しない場合、前記変速機パラメータのうち最初の第1の変速機パラメータに変化が生じると必ず、この変化に比例して他方の1つの変速機パラメータに実効的に瞬時に変化が生じる。しかし、伝達すべきトルクに対して法線力が低減すると、このようなコヒーレンスは低減し、このような変速機パラメータ間の相互関係が完全に失われるポイントまで達する。法線力がさらに低減すると、伝達すべきトルクが最大伝達可能なトルクレベルを超えることにより、摩擦接触部において過度のスリップが発生する。上述の2つの極値間では、変速機パラメータ間の前記のような相互関係は次のように振舞う。すなわち、変速機効率が最適でない場合に、本発明の方法によって法線力および実際の変速機スリップが自動的に、有利には変速機効率が非常に良好になる機能的に許容可能なレベルに収束するように振舞う。この相互関係は、変速機伝達挙動と称する。
上記第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号が少なくとも各変速機パラメータの変化を表す本発明の要件はもちろん、各変速機パラメータの瞬時の(絶対的な)大きさを表す基本的なパラメータ信号によってすでに満たされる。こうするためには、各基本的なパラメータ信号にたとえば、各変速機パラメータの上記の大きさに比例する大きさ、たとえば電圧の大きさを与えることができる。また有利には、このような基本的パラメータ信号をフィルタリングして、本発明による第1のパラメータ信号および/または第2のパラメータ信号を生成することもできる。その際には後者の信号は、特定のフィルタ周波数または特定のフィルタ周波数範囲で発生する各変速機パラメータの変化のみを表す。とりわけ、本発明による制御方法は特に、前記変速機パラメータの絶対値に拠るというより、該変速機パラメータのこのような変化(の相互間のコヒーレンス)のみに拠る。
それゆえ本発明では、第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号との前記乗算を行う前に、該第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号のうち1つまたは双方から第1のターゲット周波数またはターゲット周波数範囲を選択するのが有利であり、たとえば、合成された本来のパラメータ信号からバンドパスフィルタによって第1のターゲット周波数またはターゲット周波数範囲を取り出すのが有利である。このようなフィルタリングされた信号成分のみを前記乗算で使用し、前記第3のパラメータ信号を生成する。このようにして、(測定された)信号のノイズ等の妨害や重要でない信号(周波数)成分が有利には除去され、少なくとも第3のパラメータ信号に関してより正確かつ有利には安定的な制御が実現される。その点では、本発明で使用されるバンドパスフィルタの前記ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲は、幾何学的変速比の最大変化速度を上回るのが非常に有利である。このことにより、変速比の変化によって生じる前記変速機パラメータの変化が、制御方法によって単なる伝達スリップと解されないようになる。それゆえ本発明では、ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲は少なくとも1Hzを上回らなければならない。さらに、ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲はスリップ周波数を含まなければならない。すなわち、実際に発生した伝達スリップの変化を実際に捉えられるようにしなければならない。それゆえ本発明では、ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲は15Hzを超えてはならない。ターゲット周波数またはターゲット周波数範囲を2〜8Hzに設定するのが特に有利であると考えられる。その理由は、これより低い値では変速比の変化がスリップ制御に与える影響が残ってしまい、とりわけ変速比が迅速に変化する際には、伝達すべきトルクに対して適用される法線力は定常状態の変速機運転より幾らか大きくなるからである。さらに、実際に発生するスリップはこのような変速比の変化中には低減されるので、変速機全体の効率に少なくとも実質的に悪影響を及ぼすことなく、マクロスリップに対する安全なマージンが一時的かつ有利に増大される。その点では、入力信号すなわち第1のパラメータ信号および第2のパラメータ信号のうち4Hzの成分を取り出す狭帯域のバンドパスフィルタが非常に適切な手段であると考えられる。
本発明では、とりわけ変速機の入力軸の回転速度および出力軸の回転速度の変速機パラメータ間の速度比(の変化)が、本方法で使用するのに適している。すなわち、第1のパラメータ信号を生成するのに適している。その理由は、このような変速機パラメータは通常、現在の変速機構成の多くでは電子的手段によって十分な精度ですでに測定されるからである。実際には、第2のパラメータ信号を生成するために瞬時の法線力を測定する必要は必ずしもないが、この法線力を形成するのに使用される手段の特性に基づいて瞬時の法線力を推定することもできる。たとえば、‐CVTの分野において典型的に実施されているように‐法線力が流体圧で生成される場合、このような特性を法線力制御バルブの作動圧または作動力とすることができ、また、少なくとも流体圧システムの十分に高精度なモデルが使用される、法線力制御バルブの単なる電子的作動信号とすることもできる。
さらに付加的に、回転速度または回転速度比および法線力の変速機パラメータのうち少なくとも1つの変速機パラメータは、本発明の制御方法の一部として特定の‐有利には固定的または場合によっては可変の‐周波数でアクティブに振動される。この場合にはもちろん、バンドパスフィルタ(のターゲット周波数またはターゲット周波数範囲)をこの振動周波数に整合するように設定する。また、このアクティブな振動を制御または調整する信号が所望のパラメータ信号を直接表さない場合、またはこのアクティブな振動を制御または調整する信号から所望のパラメータ信号を選択しない場合には、バンドパスフィルタを全く使用しなくてもよい。さらに、このアクティブ振動の場合には、既存の変速機システムに技術的な制限があるため、アクティブ振動の周波数を1Hz〜15Hzの間の範囲に制限するのが典型的である。有利には、アクティブ振動の周波数は約4Hzであり、たとえば3〜5Hzの間である。本発明の制御方法のこの後者の構成の主な利点は、応答が非常に良好に定義され、‐フィルタリングによっても、それ以外でも‐容易に検出および選択できるようになることである。
本発明では、有利には法線力を強制的に振動させ、より有利には、振動の振幅を比較的低く選択し、たとえば振幅の実効値の2.5%〜25%の変動で選択し、有利には振幅の実効値の約5〜10%の変動で選択する。このことにより、この振動に必要とされるエネルギーおよび/またはこの振動によって散逸されるエネルギーと、この振動によって実現される速度比振動とが可能な限り制限される。このことに関しては、法線力の振動によって得られる励振に対する速度比の応答は、CVTの運転条件によって変動し、とりわけCVTの幾何学的な比によって変動することが判明している。より詳細には、法線力の振動によって得られる大きさ(エネルギー)のこのような励振に対する応答は、CVTの加速変速比(「オーバードライブ」)では十分であるが、減速変速比(「ロー」)では十分でないことがある。上記すべての制約を解消するために、本発明の詳細な実施形態は、特定の周波数および振幅で法線力を振動させる次のような方法、すなわち、これらのうち少なくとも振幅は、CVTの1つまたは複数の作動条件に関連して変動し、とりわけCVTの速度比に関連して変動する方法に関する。
さらに、変速機の運転中に変速機スリップのレベルを低減してベルトの摩耗および/またはベルトのマクロスリップが発生する危険性を低減するためには、第3のパラメータ信号を0に対して相対的に僅かにオフセットすることができる。すなわち、所定の信号成分を第3のパラメータ信号に加算することができる。有利には、この所定の信号成分は負の符号を有する。これによって、信号の瞬時の大きさおよび信号の実効値が低減され、駆動ベルトのスリップが有利には低減される。
本発明による制御方法はとりわけ、該制御方法によって実現される自己最適化法線力制御において変速機効率が比較的、決定的にではないにしても高くなるという利点を有する。とりわけ、2つの異なる種類の変速機パラメータを使用することにより、すなわち回転(軸)速度および(法線)力の2つの変速機パラメータを使用することにより、第1のパラメータ信号と第2のパラメータ信号とに使用される変速機パラメータの種類が1つでありこの1種類の変速機パラメータに拠って実施される同様の制御方法より、変速機効率は著しく高くなることが判明している。なお、EP‐B‐1236935に、1種類の変速機パラメータすなわち(法線)力に拠って実施される後者の制御手法の一例が開示されていることを述べておく。
ここで本発明を、本発明の有利な実施形態において添付図面を参照して詳細に説明する。
2つのプーリと駆動ベルトとを備えた公知の無段変速機の基本的構成を示す。 このような変速機で使用されることが多い公知の種類の駆動ベルトの縦断面図である。 本発明のスリップ制御方法の有利な実施形態を機能ブロック図で示す。 本発明の上記のスリップ制御方法を複数のグラフで示す。 本発明の2つの別の実施形態をグラフで示す。 本発明の制御方法の1つの実施形態を示す。 本発明の制御方法の制御挙動を示す。
図1は、公知の無段変速機を概略的に示す斜視図である。この公知の無段変速機には2つのプーリ1,2および駆動ベルト3が設けられており、この駆動ベルト3はプーリ1,2に巻き付けられて摩擦接触している。プーリ1,2にはそれぞれ2つの円錐形のディスク4,5が、それぞれのプーリ軸6または7に設けられており、該ディスク4,5間には、駆動ベルト3の長手方向に曲げられた部分を収容する可変の幅のテーパ形の溝が画定されており、これらの間に有効接触半径R1,R2が存在する。各プーリ1および2の少なくとも一方のディスク4が、他方のディスク5に向かって軸方向に可動であり、たとえば、ベルト3にそれぞれ軸方向の挟み力F1,F2を及ぼすために、各プーリに所属するピストン/シリンダ構成体(図示されていない)を使用して移動される。プーリディスク4,5の形状は円錐形であるから、これらの挟み力F1,F2は、ベルト3とプーリ1,2との間の摩擦接触部に対して垂直または法線の方向の第1の力成分と、ベルト3を緊張させる半径方向の第2の成分とに分解される。各法線力成分Fn1,Fn2のレベルが、摩擦によってベルト3と各プーリ1または2との間で伝達される駆動力を決定し、その比Fn1/Fn2がベルト3と各プーリ1および2との間の有効接触半径R1およびR2を決定し、この有効接触半径R1およびR2を制御するのに使用される。いわゆる幾何学的変速比は、これらの有効接触半径R1およびR2の商として定量化される。図1には、変速機は幾何学的な最大可能比R2/R1で示されている。この幾何学的な最大可能比R2/R1は、変速機出力速度ω2(すなわち出力軸7および所属のプーリ2すなわち出力プーリ2の回転速度)と変速機入力速度ω1(すなわち入力軸6および所属のプーリ1すなわち入力プーリ1の回転速度ω1)との商として定義される最小変速比ω2/ω1に相応する。前記挟み力F1,F2ひいては該挟み力F1,F2の法線力成分Fn1,Fn2は、各プーリ1,2の軸方向に可動なディスク4に所属する各ピストン/シリンダ構成体にそれぞれ流体シリンダ圧P1,P2を加えることによって形成される。このような変速機および運転手法および制御手法はすべて、関連分野では周知である。
図2に、駆動ベルト3の一例を縦断面図で示す。図2の駆動ベルト3は公知の方式のベルトであり、いわゆるプッシュベルト方式またはファンドールネ方式のベルトである。プッシュベルト3はエンドレスの伸長体32を含む。この伸長体32は、「ネスト化」された複数の連続的な扁平の金属リング33、すなわち半径方向に相互に積層された複数の連続的な扁平の金属リング33の2つのセットと、比較的多数の金属区分31、いわゆる横方向エレメント31とから成る。金属リング33の両セットはそれぞれ、横方向エレメント31の各凹部または各溝34に取り付けられ、横方向エレメント31が主に伸長体32に対して横方向に方向づけされながら、伸長体32の周縁に沿って摺動できるようにされる。このような各溝34は横方向エレメント31の側方に、該エレメント20の実質的に台形の下部分35と多かれ少なかれ矢尻形の上部分36との間に設けられ、該横方向エレメント31の側方の方向に開かれている。これらの上部分35および下部分36は、横方向エレメント31の中心のピラー部分37を介して相互に結合されている。変速機の運転中、ベルト3の横方向エレメント31は、通常は表面プロフィールが設けられている横方向の接触部または横方向の摩擦面38を介してプーリ1および2に接触する。
とりわけ、伝達すべき駆動トルクを変速機によって伝達するのに必要とされる各力レベルに上記の挟み力F1,F2のレベルを制御することが公知である。1つの可能な制御方法は、プーリ1,2に対する駆動ベルト3の相対的な実際のスリップ値を求めるステップ、すなわち、プーリ1,2に対する相対運動または(角)速度差を求めるステップと、種々の変速機パラメータに対するこの伝達スリップの相対的な所望の値を求めるステップと、前記実際のスリップと前記所望のスリップとを一致させるために前記挟み力F1,F2を調整するステップとを実施する。しかし本発明は、有利には少なくとも、所望のスリップ値を求める上記ステップを回避する新規の制御方法を提供する。また、本発明による方法では実際のスリップをこのように求めることはない。
以下で本発明による方法を説明するのに使用される本発明の有利な実施形態では、前記速度比ω2/ω1および出力プーリ2の法線力Fn2の変速機パラメータが使用される。後者は、出力プーリ1,2のピストン/シリンダ構成体に及ぼされる液体シリンダ圧P2によって表される(すなわち、該液体シリンダ圧P2に直接比例する)。以下ではこの液体シリンダ圧を出力プーリ圧P2と称する。
図3に、本発明のこの有利な実施形態の制御方法全体の制御パターンをブロック図で示す。図3には、この制御パターンが3つのセンサ11,12および13を必要とすることが示されている。第1のセンサ11は変速機入力速度ω1を検出し、該変速機入力速度ω1に比例する相応の第1の速度パラメータ信号SS1(たとえば電流、電圧、周波数および/または振幅)を生成する。第2のセンサ12は変速機出力速度ω2を検出し、該変速機出力速度ω2に比例する相応の第2の速度パラメータ信号SS2を生成する。第3のセンサ13は前記出力プーリ圧力P2を検出し、該出力プーリ圧力P2に比例する相応の出力圧力パラメータ信号PS2を生成する。この点では、制御方法のこの特定の構成は、現在の変速機構成においてこのような速度センサ11,12および圧力センサ13が標準装備される場合であって、該速度センサ11,12および圧力センサ13が十分なサンプル周波数で各パラメータ信号を生成する点で有利であると考えられることを述べておく。このサンプル周波数はたとえば、下記でブロック II に関連して言及するバンドパスフィルタのターゲット周波数の少なくとも2倍である。
次にこの制御パターンのブロックIにおいて、第1の速度信号SS1と第2の速度信号SS2との比SS1/SS2に比例する変速機速度比信号RSを生成する。
次にブロック II において、前記変速機速度比信号RSおよび出力圧力信号PS2に対して、所望の周波数または所望の周波数範囲の信号成分を生成する。より詳細には、前記信号RSおよびPS2を双方ともいわゆるバンドパスフィルタに別個に通し、該バンドパスフィルタはこのような信号成分を取り出す。すなわち、この特定の例では5Hzの周波数の成分を取り出す。以下ではこれらのフィルタリングされた信号を、フィルタリング速度比信号FRSおよびフィルタリング出力圧力信号FPS2と称する。
次にブロック III において、このフィルタリング速度比信号FRSおよびフィルタリング出力圧力信号FPS2の乗算結果FRS*FPS2に比例する乗算結果信号MSを生成する。この乗算結果信号MS、または少なくとも該乗算結果信号MSの特性は、その後に変速機を制御するために使用され、とりわけ前記出力プーリ圧力P2を制御するのに使用され、これによって入力プーリ圧力P1が所望の変速機速度比を維持した結果として周知の手法で得られる。最後に、ブロック IV において適切な制御挙動ΔP2が生成される。この制御挙動ΔP2は、現在の出力プーリ圧力P2のレベルの上昇「↑」、維持「←→」または低減「↓」から成る。
図4において、関与する各信号RS,FRS,PS2,FPS2およびMSのグラフを使用して、本発明の上記の制御パターンの基本原理を説明する。グラフAは一例として、時間経過に対する出力プーリ圧力P2の線形の低下を示す。グラフBも一例として、一定の伝達トルクのレベルでこのように強制的に出力プーリ圧力P2が低減した場合に生じる変速機速度比RSの測定結果を示す。
グラフBは3つの基本的な運転モードまたは運転パターンを示す。グラフBの最左部分すなわち時点t1に達するまでの部分では、ベルト3とプーリ1,2との間にほとんどスリップが発生していない。すなわち、出力プーリ圧力P2によって決定される法線力Fn1,Fn2は、変速機トルクを摩擦によって伝達するために十分な力以上になっている。その結果として、変速機速度比RSは少なくとも実質的に幾何学的な比R2/R1に等しくなり、この例では0.5になる。これはいわゆるマイクロスリップパターンX1であり、このマイクロスリップパターンX1では、挟み力F1,F2が変速機トルクを伝達するのに必要とされる厳密な力より有意に高いため、変速機の効率が最適でない。それに対して、グラフBの最右部分すなわち時点t3より後では、変速機はちょうどトルクを伝達できるマクロスリップパターンX3であって、ベルト3と少なくとも1つのプーリ1,2との間に有意な相対運動すなわちスリップが発生するマクロスリップパターンX3になっている。その結果、変速機速度比RSは幾何学的な比R2/R1から格段に偏差する。マクロスリップパターンX3では、出力プーリ圧力P2において伝達スリップが制御不能に上昇して過度なスリップが発生し、変速機がトルクを全く伝達できなくなるポイントがある。この後者のパターンX3でも変速機効率は最適でないが、この場合にはこのことの原因は、伝達スリップに起因する摩擦損失(熱生成)である。
グラフBには、前者の両端のパターンX1とX3との間に、すなわち時点t1の後かつ時点t3の前に移行部分が存在する。この移行部分では、伝達スリップは許容範囲内のレベルにあって良好であり、伝達効率は最適になっている。それゆえ本発明の制御方法の目的は、変速機をこのような移行パターンX2に制御できるようにすることである。このことを実施できるようにするためには、以上のことから、幾何学的な変速比R2/R1を測定し、変速機速度比RSと比較して伝達スリップを検出することもできるが、実際にはこのことは現実的でないことがすでに判明している。その代わりに本発明は、変速機パラメータ間の相互依存性および/またはコヒーレンスに拠って行われる。より詳細にはこの例では、速度比RSおよび出力プーリ圧力P2の変速機パラメータ間の相互依存性および/またはコヒーレンスに拠って行われる。
図4中のグラフCでは、測定された出力プーリ圧力PS2の5Hz成分FPS2を示し、グラフDでは、図3のブロック II で得られる測定された速度比RSの5Hz成分FRSを示す。グラフEは、図3のブロック III において得られる2つのフィルタリング信号FPS2およびFRSの乗算から得られる乗算結果信号MSを示す。グラフEにおいて、マイクロスリップパターンX1、移行パターンX2およびマクロスリップパターンX3の上記の3運転モードが実際に認識でき、乗算結果信号MSは、現時点で必要な制御挙動ΔP2を求めるのに使用できる。
本発明による制御方法のこの実施例では、このような制御挙動ΔP2は出力プーリ圧P2の調整に関するものであり、変速機がマイクロスリップパターンX1のパターンにある場合にはこの制御挙動ΔP2は縮小される。このマイクロスリップパターンX1は、乗算信号MSの実効値または(累積)平均値が実質的に一定であること、および/または該乗算信号MSの正負符号が少なくとも主に正であり、無視できる程度の負の成分を有することをによって認識することができる。
とりわけ、この実施例ではこの正負符号は正であるが、本発明の方法を実施するのに別の変速機パラメータを使用する場合、またはたとえば計算および/または制御を簡略化するためにパラメータ信号が反転されている場合には、この正負符号を負にすることもできることを述べておく。さらに、速度比信号RSおよび出力圧力信号PS2に適用されるバンドパスフィルタの上記ターゲット周波数‐この実施例では5Hz‐より低い上限周波数を有するローパスフィルタに、たとえば上限周波数が3Hzだけであるローパスフィルタに乗算結果信号MSを通すことによって、このような(累積)平均値を得ることができることも述べておく。
この乗算結果信号MSの実効値が出力プーリ圧力P2の低減に関連して低減し始めると、移行パターンX2に達していることになる。少なくとも最初は、出力プーリ圧力P2はこのパターンX2でも低減する。有利には出力プーリ圧力P2の低減は、乗算結果信号MSが0に近づくにつれて圧力アンダーシュートを回避するために、乗算結果信号MSの実効値に比例して行われる。乗算結果信号MSが0に達するか、少なくとも無視できる程度に小さくなった場合、前記制御挙動ΔP2も0にされる。グラフEでは、移行パターンX2に含まれる時点2でそうなっている。
しかし、出力プーリ圧力P2がさらに低減されると、まず最初に乗算結果信号MSは平均的に負になり、その後に時点t3でマクロスリップパターンX3に入る。このような出力プーリ圧力P2の低減は、この実施例では本発明の制御方法の動作原理を示す目的のためだけに行ったものであり、この目的では、実際の運転中に発生するトルクの増大と等価である。このマクロスリップパターンX3では、乗算結果信号MSは正の成分でも負の成分でも、比較的大きなゆらぎを示している。マクロスリップパターンX3では、出力プーリ圧力P2を増大する制御挙動ΔP2が必要とされる。有利には、この出力プーリ圧力P2の増大を可能な限り迅速に行い、たとえば変速機の流体圧システムによって可能な速度と同様の速度で行い、マクロスリップが実際に発生するのを可能な限り回避し、かつ、このようなマクロスリップに起因してベルト3および/またはプーリ1,2が損傷されるのを可能な限り回避するようにする。
図5において、マクロスリップの発生を認識するための本発明の有利な手法、または少なくとも、制御挙動ΔP2が出力プーリ圧力P2を増大すべきであることを認識するための本発明の有利な手法を説明する。図5の大部分は図4のグラフEに相応するが、図5では、正の飽和またはカットオフ値MSmaxと負のカットオフ値MSminとが示されている。このことは本発明では、フィルタリングされた速度比信号FRSとフィルタリングされた出力圧信号FPS2との上記乗算結果FRS*FPS2の値がこのカットオフ値MSmax,MSminを超えると、この乗算結果FRS*FPS2の値はすべて無視されることを意味する。この乗算結果信号MSは、該乗算結果信号MSが超えたカットオフ値MSmax,MSminに等しくなるように設定される。これらのカットオフ値MSmaxおよびMSminは相互に異なる絶対値に設定され、少なくともこの実施例では、負のカットオフ値MSminが正のカットオフ値MSmaxより大きくなるようにされる。すなわち、より負になるようにされる。このようにしてマクロスリップパターンX3では、たとえば上記ローパスフィルタを適用することによって得られる乗算結果信号MSの実効値に、持続的な負の値が与えられるのに対し、フィルタリング速度比信号FRSとフィルタリング出力圧力信号FPS2との本当の乗算結果FRS*FPS2は正の値と負の値との間で変動する。前記乗算結果信号MSの実効値は、図5では主に水平方向に延在する破線によって近似的に示されている。もちろん、マクロスリップパターンX3を表すこのような負の乗算結果信号MSは、マイクロスリップパターンX1を表す正の乗算結果信号MSと容易に区別することができる。このようにして、乗算結果信号MSの正負符号に関連づけて適切な制御挙動ΔP2を一義的にすることができ、すなわち、適切な制御挙動ΔP2を上記3つのパターンX1,X2およびX3すべてにおいて等しくすることができ、乗算結果信号MSが正である場合には2次プーリ圧P2を低減し、乗算結果信号MSが負である場合には2次プーリ圧P2を上昇する。場合によっては、2次プーリ圧P2の変化速度を乗算結果信号MSの絶対値に依存して設定する。
本発明ではこのことに関しては、少なくともこの実施例では上記正のカットオフ値MSmaxを乗算結果信号MSの実効値に依存するようにした場合、有利にはそれと同時に、乗算結果信号MSの低減と、該乗算結果信号MSの低減に応答して行われる正のカットオフ値MSmaxの低減との間に時間遅延を適用した場合、特に高感度かつ高応答性の制御方法が実現される。図6にこのような制御方法の特徴を示している。同図の大部分は図5のグラフEに相応するが、図6では正のカットオフ値MSmaxは乗算結果信号MSの実効値の2倍に等しくされている。図6では、本発明のこの特徴によって、フィルタリング速度比信号FRSとフィルタリング出力圧力信号FPS2との本当の乗算結果FRS*FPS2の最初のゆらぎによって値が正になっても、乗算結果信号MSがマクロスリップパターンX3において正になるのを阻止できることが読み取れる。
さらに本発明では、たとえば図3のブロック III において乗算結果信号MSに正のオフセット値または負のオフセット値を単に加算するだけで、上記方法にしたがって制御される変速機で実際に発生している伝達スリップレベルを比較的簡単に調整できる。実際には、このことは結局、0の乗算結果信号MSのx軸を垂直方向に移動させるということになる。その結果、相応の0の制御挙動ΔP2が、2次プーリ圧P2の異なるレベルに対して相対的に移動されることになる。このことは、図7のグラフEにおいて負のオフセットに関して示されている内容から理解できる。図7と図4とを対照すると、このようなオフセットによって、公称の2次プーリ圧P2すなわち0乗算結果信号MSの場合(すなわち時点t2)のP2圧力が以前より著しく高くなり、実際の伝達スリップが格段に低くなること、すなわちマクロスリップパターンX3からマイクロスリップパターンX1の方向に移動することが明瞭に理解できる。
実際には本発明の制御方法は、適正な大きさの出力プーリ圧力P2を設定するステップ、たとえば、変速機速度比RSと伝達すべき推定トルクとに関連づけて事前にプログラミングされたルックアップテーブルから出力プーリ圧力P2を設定するステップを行うことにより、本発明の制御方法を実施して変速機がマイクロスリップパターンX1で確実に運転するように実施される。また、マクロスリップパターンX3に入る可能性に応答して出力プーリ圧力P2が格段に上昇された後、有利には、事前プログラミングされたこのような高いセーブ出力プーリ圧力P2から離れて制御方法を再初期化する。
最後に、計算および/または制御を簡略化するために、
RS=(1−SS1/SS2)/(1+SS1/SS2)
を適用することによって、変速比信号RSを線形化できることを述べておく。

Claims (12)

  1. 回転可能な入力軸と回転可能な出力軸とを備えた摩擦式の無段変速機の摩擦接触部に及ぼされる法線力の制御方法において、
    ・前記入力軸の回転速度および前記出力軸の回転速度のうち少なくともいずれか1つの変化を表すか、または該入力軸の回転速度と該出力軸の回転速度との比を表すか、または該入力軸の回転速度と該出力軸の回転速度との差を表す第1のパラメータ信号を生成するステップと、
    ・少なくとも前記無段変速機の摩擦接触部における法線力の変化を表す第2のパラメータ信号を生成するステップと、
    ・前記第1のパラメータ信号と前記第2のパラメータ信号との乗算結果を表第3のパラメータ信号を生成するステップと、
    ・前記第3のパラメータ信号の特性に依存して前記摩擦接触部における法線力を制御するステップ
    とを実施することを特徴とする制御方法。
  2. 前記第3のパラメータ信号の特性は正負符号(正、負または0)である、請求項1記載の制御方法。
  3. 前記第3のパラメータ信号の特性は、該第3のパラメータ信号の累積平均の正負符号(正、負または0)である、請求項1記載の制御方法。
  4. 前記第3のパラメータ信号の正負符号が正である場合には前記法線力を低減し、該第3のパラメータ信号の正負符号が負である場合には該法線力を上昇し、
    前記第3のパラメータ信号が0であるかまたは少なくとも0に近い場合、前記法線力を変化しない、請求項2または3記載の制御方法。
  5. 前記法線力の制御を、前記第3のパラメータ信号の大きさまたは累積平均にも依存して行う、請求項2から4までのいずれか1項記載の制御方法。
  6. 前記法線力の上昇または低減を、前記第3のパラメータ信号の大きさに比例する速度で行う、請求項5記載の制御方法。
  7. 前記法線力の大きさを、該法線力の平均値の周りでアクティブに振動させる、請求項1から6までのいずれか1項記載の制御方法。
  8. 前記第3のパラメータ信号は、前記第1のパラメータ信号と前記第2のパラメータ信号との乗算結果に比例する、請求項1から7までのいずれか1項記載の制御方法。
  9. 前記第3のパラメータ信号をローパスフィルタに通す、請求項8記載の制御方法。
  10. 正のオフセット値または負のオフセット値を前記第3のパラメータ信号に加算する、請求項8または9のいずれか1項記載の制御方法。
  11. 前記第3のパラメータ信号を、相互に異なる正のカットオフ値または負のカットオフ値に制限する、請求項8から10までのいずれか1項記載の制御方法。
  12. 回転可能な入力軸と回転可能な出力軸とを備えた摩擦式の無段変速機の摩擦接触部に及ぼされる法線力を制御するための、求項1から11までのいずれか1項記載の制御方法において、
    ・前記入力軸の回転速度および前記出力軸の回転速度のうちいずれか1つの大きさを表すか、または該入力軸の回転速度と該出力軸の回転速度との比を表すか、または該入力軸の回転速度と該出力軸の回転速度との差を表す第1のパラメータ信号を生成するステップと、
    ・前記無段変速機の摩擦接触部における法線力の大きさを表す第2のパラメータ信号を生成するステップと、
    ・前記第1のパラメータ信号および前記第2のパラメータ信号双方の第1のターゲット周波数または第1のターゲット周波数範囲をフィルタリングによって取り出すステップと、
    ・前記第1のパラメータ信号と前記第2のパラメータ信号との乗算結果を表第3のパラメータ信号を生成するステップと、
    ・前記第3のパラメータ信号の特性に依存して前記摩擦接触部における法線力を制御するステップ
    とを実施することを特徴とする制御方法。
JP2010515523A 2007-07-11 2008-07-11 摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機 Active JP5393666B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EPPCT/EP2007/057105 2007-07-11
PCT/EP2007/057105 WO2009006943A1 (en) 2007-07-11 2007-07-11 Method for controlling a friction-type continuously variable transmission and a transmission equipped with means for carrying out the method
PCT/EP2008/059092 WO2009007450A2 (en) 2007-07-11 2008-07-11 Method for controlling a friction-type continuously variable transmission and a transmission equiped with means for carrying out the method

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010533269A JP2010533269A (ja) 2010-10-21
JP5393666B2 true JP5393666B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=39056579

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010515351A Active JP5069350B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機
JP2010515523A Active JP5393666B2 (ja) 2007-07-11 2008-07-11 摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010515351A Active JP5069350B2 (ja) 2007-07-11 2007-07-11 摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8221286B2 (ja)
JP (2) JP5069350B2 (ja)
KR (1) KR101505224B1 (ja)
CN (2) CN101688607B (ja)
WO (3) WO2009006943A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101688607B (zh) * 2007-07-11 2014-04-23 罗伯特·博世有限公司 控制摩擦式无级传动装置的方法及装备有执行该方法的装置的传动装置
CN102165227B (zh) * 2008-09-26 2015-09-30 罗伯特·博世有限公司 控制无级变速器的摩擦接触中的法向力的方法
WO2010125676A1 (ja) 2009-04-30 2010-11-04 日産自動車株式会社 ベルト式無段変速機の制御装置と制御方法
WO2010125673A1 (ja) 2009-04-30 2010-11-04 日産自動車株式会社 ベルト式無段変速機の制御装置と制御方法
US8843287B2 (en) 2009-04-30 2014-09-23 Jatco Ltd Belt-based, continuously-variable transmission control device and control method
US8914200B2 (en) 2009-04-30 2014-12-16 Nissan Motor Co., Ltd. Controller and control method of belt type continuously variable transmission
JP4435860B1 (ja) 2009-04-30 2010-03-24 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機の制御装置と制御方法
BR112012014707A2 (pt) * 2009-12-15 2016-04-12 Nissan Motor dispositivo e método para controlar uma transmissão continuamente variável do tipo correia para um veículo
RU2505727C1 (ru) * 2009-12-15 2014-01-27 Ниссан Мотор Ко., Лтд Устройство и способ для управления ременной бесступенчато регулируемой трансмиссией для транспортного средства
WO2011104954A1 (ja) * 2010-02-26 2011-09-01 本田技研工業株式会社 無段変速機のトルク比推定装置および無段変速機の側圧制御装置
KR20120107641A (ko) * 2011-03-22 2012-10-04 현대자동차주식회사 Cvt 클램프력 제어방법
CN104220787B (zh) 2012-03-28 2016-05-04 加特可株式会社 无级变速器
KR101469672B1 (ko) * 2013-06-27 2014-12-05 주식회사 현대케피코 금속벨트식 무단변속기에서의 슬립 상태 추정 방법 및 장치
CN104389996A (zh) * 2014-09-10 2015-03-04 湘潭大学 一种无级变速器金属带传动闭环式滑移率测试方法
US10295055B2 (en) 2014-10-15 2019-05-21 Honda Motor Co., Ltd. Compression control device for continuously variable transmission
US9285031B1 (en) * 2014-11-14 2016-03-15 GM Global Technology Operations LLC Method and apparatus to control a continuously variable transmission
CN105782091B (zh) * 2016-03-03 2018-12-11 北京小米移动软件有限公司 摆幅控制组件、家电设备、摆幅控制方法和装置
JP6622924B2 (ja) * 2016-10-11 2019-12-18 ジヤトコ株式会社 自動変速機のプーリ推進装置および自動変速機の制御装置
US10344855B2 (en) * 2017-05-11 2019-07-09 GM Global Technology Operations LLC CVT variator gross slip detection
US10161517B1 (en) * 2017-06-07 2018-12-25 GM Global Technology Operations LLC Method and apparatus to control a continuously variable transmission
US11242927B2 (en) * 2019-05-23 2022-02-08 GM Global Technology Operations LLC Robust hydraulic system disturbance detection and mitigation

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3698497A (en) * 1970-07-23 1972-10-17 Bombardier Ltd Variable speed transmission system and braking means
US4274295A (en) * 1975-09-10 1981-06-23 Grube William L Variable ratio belt drive
US4673378A (en) * 1984-05-03 1987-06-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hydraulic control apparatus for a continuously variable transmission
JPS60256662A (ja) * 1984-06-01 1985-12-18 Toyota Motor Corp 車両用無段変速機の制御装置
DE4232233A1 (de) * 1991-09-27 1993-04-08 Suzuki Motor Co Steuergeraet fuer ein kontinuierlich variables getriebe fuer fahrzeuge und zugehoeriges steuerverfahren
DE4411628A1 (de) * 1994-04-02 1995-10-05 Bosch Gmbh Robert Schlupfregler für stufenloses Getriebe
JPH08285021A (ja) * 1995-04-10 1996-11-01 Unisia Jecs Corp 無段変速機の制御装置
NL1006684C2 (nl) * 1997-07-29 1999-02-01 Doornes Transmissie Bv Aandrijfinrichting voorzien van koppelbegrenzingsmiddelen.
JP2001108082A (ja) * 1999-10-13 2001-04-20 Toyota Motor Corp 巻き掛け伝動装置の制御装置
CN2421452Y (zh) * 2000-04-18 2001-02-28 王明星 万能变速器
JP3698957B2 (ja) * 2000-06-02 2005-09-21 三菱電機株式会社 無段変速機の油圧制御装置
DE60208455D1 (de) 2001-03-02 2006-03-30 Toyota Chuo Kenkyusho Aichi Kk Riemenscheiben-Axialdruckgerät für ein stufenloses Getriebe
JP2004011807A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Toyota Motor Corp 無段変速機の滑り検出装置
JP4310972B2 (ja) * 2002-07-02 2009-08-12 トヨタ自動車株式会社 ベルト挟圧力決定装置
JP4072200B2 (ja) * 2002-09-30 2008-04-09 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機の制御装置
NL1021578C2 (nl) * 2002-10-03 2004-04-06 Doornes Transmissie Bv Regelmethode voor een oneindig variabele transmissie.
NL1022243C2 (nl) * 2002-12-23 2004-06-24 Doornes Transmissie Bv Werkwijze voor het bedienen van een continu variabele transmissie.
ITTO20030314A1 (it) * 2003-04-23 2004-10-24 Dayco Europe Srl Puleggia per una trasmissione a variazione continua di rapporto.
JP3947134B2 (ja) * 2003-05-27 2007-07-18 株式会社豊田中央研究所 ベルト挟圧力設定装置
JP4525004B2 (ja) 2003-06-11 2010-08-18 トヨタ自動車株式会社 ベルト滑り予測装置及びベルト挟圧力制御装置
JP2005042884A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Toyota Motor Corp 無段変速機の制御装置
JP4251037B2 (ja) * 2003-07-28 2009-04-08 トヨタ自動車株式会社 無段変速機の制御装置
JP4415618B2 (ja) * 2003-09-12 2010-02-17 トヨタ自動車株式会社 ベルト滑り予測装置
DE60313463T2 (de) 2003-10-22 2008-01-10 Robert Bosch Gmbh Stufenloses Getriebe
DE102004028012A1 (de) * 2004-06-08 2006-01-19 Daimlerchrysler Ag Vorrichtung mit einer Schlupfdetektionseinheit
EP1662163B1 (de) * 2004-11-27 2008-01-16 LuK Lamellen und Kupplungsbau Beteiligungs KG Verfahren und Vorrichtung zum Ermitteln einer eine Übertragungssicherheit zwischen zwei durch Reibeingriff eine Bewegung übertragenden Bauteilen beschreibende Übertragungsgröße
US20060166768A1 (en) * 2004-12-24 2006-07-27 Luk Lamellen Und Kupplungsbau Beteiligungs Kg Method and apparatus for determining a slippage value that represents a slippage condition between two rotating components
DE102005059122A1 (de) * 2004-12-24 2006-07-13 Luk Lamellen Und Kupplungsbau Beteiligungs Kg Verfahren und Vorrichtung zum Ermitteln einer einen Schlupfzustand zwischen zwei drehenden Bauteilen darstellenden Schlupfgröße
JP4332519B2 (ja) * 2005-10-06 2009-09-16 本田技研工業株式会社 車両用動力伝達装置
JP2009522514A (ja) * 2005-12-28 2009-06-11 ロベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミト ベシュレンクテル ハフツング 車両の駆動系におけるベルト式無段変速機および摩擦クラッチの制御方法
CN101688607B (zh) * 2007-07-11 2014-04-23 罗伯特·博世有限公司 控制摩擦式无级传动装置的方法及装备有执行该方法的装置的传动装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010533269A (ja) 2010-10-21
WO2009007450A2 (en) 2009-01-15
WO2009007450A3 (en) 2009-04-09
US20100198467A1 (en) 2010-08-05
US8221286B2 (en) 2012-07-17
JP5069350B2 (ja) 2012-11-07
CN101688607B (zh) 2014-04-23
CN101688608B (zh) 2013-01-23
JP2010532845A (ja) 2010-10-14
WO2009006943A1 (en) 2009-01-15
CN101688608A (zh) 2010-03-31
CN101688607A (zh) 2010-03-31
KR101505224B1 (ko) 2015-03-23
KR20100046190A (ko) 2010-05-06
WO2009007144A1 (en) 2009-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5393666B2 (ja) 摩擦式無段変速機の制御方法、ならびに該制御方法を実施するための手段を備えた変速機
JP5409794B2 (ja) 無段変速機の摩擦接触における法線力を制御する方法
US7603893B2 (en) Method for determining the rotational speed of a part, ascertaining the slipping of a continuously variable transmission (CVT), and for controlling a CVT, and a conical disc flexible drive transmission
JP2004125104A (ja) 車両用変速機の油圧異常低下判定装置
JP2003065428A (ja) ベルト式無段変速機のプーリ推力制御装置
JP5246420B2 (ja) 摩擦伝動装置のすべり検出装置
CN100416139C (zh) 无级变速器的运转方法
KR102126191B1 (ko) 무단 변속기의 제어 장치
US9851004B2 (en) Method of controlling a variator
JP2013127309A (ja) 静油圧変速機の電子式ヒルホールド制御
JP4525004B2 (ja) ベルト滑り予測装置及びベルト挟圧力制御装置
JP4423042B2 (ja) 無段調整可能な巻掛け伝動装置の変速比の設定を制御するための制御信号を形成する方法および制御回路
JP2004225903A (ja) 駆動システムの摩擦係合トルクを伝達する2つの構成部材間の接触圧力を設定するための方法及び装置
JP2008524516A (ja) 円錐形ディスク巻掛け伝動装置のトルク伝動確実性を表すスリップ量を検出するための方法および装置
EP2176572B1 (en) Method for controlling a friction-type continuously variable transmission
JP2019138311A (ja) 無段変速機
JP5232301B2 (ja) 摩擦式クラッチまたは無段変速機などの摩擦式変速機の制御方法
NL1022242C2 (nl) Werkwijze voor het bedienen van een continu variabele transmissie.
KR20110117104A (ko) 마찰 클러치 또는 무단 변속기와 같은 마찰 변속기를 제어하는 방법

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101228

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130917

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5393666

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250