JP2015230049A - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置 Download PDF

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裕哉 高橋
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【課題】使用開始当初からプーリが磨耗した段階に至るまで、ベルト式無段変速機の挟圧力を適切に設定すること。【解決手段】固定シーブ2a,3aと可動シーブ2b,3bとから構成される第1プーリ2ならびに第2プーリ3、および、伝動ベルト4を備え、第1プーリ2の可動シーブ2bを回転軸線方向に動作させて変速比を制御し、第2プーリ3の可動シーブ3bを固定シーブ3a側へ押圧する推力を発生させて伝動ベルト4に対する挟圧力を制御するベルト式無段変速機の制御装置において、第1プーリ2の可動シーブ2bの回転軸線方向における位置を検出することにより、第1プーリ2の磨耗量、もしくは、第1プーリ2と伝動ベルト4との間の摩擦係数を推定し、それら第1プーリ2の磨耗量もしくは第1プーリ2と伝動ベルト4との間の摩擦係数に応じた目標挟圧力を設定して伝動ベルト4に対する挟圧力を制御する。【選択図】図1

Description

この発明は、ベルト式無段変速機のベルト挟圧力を制御する制御装置に関するものである。
ベルト式無段変速機の制御装置に関連する発明が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されている制御装置は、ベルト式無段変速機の駆動プーリまたは従動プーリの一方の挟圧力を、予め設定したベルト最大摩擦係数に基づいて算出した目標挟圧力に制御するものであって、入力トルクが一定の定常走行状態において、目標挟圧力を一定の傾きで徐々に減少させ、その際の駆動プーリのベルト摩擦係数と従動プーリのベルト摩擦係数との比の変化に基づいて、限界挟圧力を検出するように構成されている。そして、この特許文献1には、定常走行状態が検出された場合に、限界挟圧力を検出するために必要な安全率を決定し、その安全率を考慮してセカンダリプーリの目標挟圧力を設定することが記載されている。その場合の安全率は1よりも大きい所定の値を初期値として、経過時間に対し予め定めた一定の傾きで変更されるようになっている。すなわち、安全率の初期値は余裕のある大きめの値に設定されている。
特開2005−249061号公報
上記のように、特許文献1に記載された発明では、経年変化によりプーリが磨耗して摩擦係数が低下することを見込んで、プーリの挟圧力が安全率の分高めに設定されている。そのため、経年変化によってプーリの摩擦係数が低下した場合であっても、適切な挟圧力制御を実行することができる。その一方で、上記のように経年変化後の摩擦係数の低下を見込んでプーリの挟圧力を設定することにより、使用開始当初は大きめの挟圧力が設定されることになる。その結果、挟圧力を発生させるために過剰にエネルギを消費することになり、その分、動力伝達効率が低下してしまう。また、過剰な挟圧力が作用することによって、プーリやベルトに対する負荷が増大し、その分、プーリやベルトの耐久性が低下してしまうおそれがある。
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、使用開始当初からプーリの磨耗が進行した段階に至るまで、挟圧力を適切に設定することができるベルト式無段変速機の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、プーリ軸に一体の固定シーブと回転軸線方向に移動可能な可動シーブとからそれぞれ構成される第1プーリならびに第2プーリ、および、前記第1プーリと前記第2プーリとに巻き掛けられてそれら各プーリの間で動力を伝達する伝動ベルトを備え、前記第1プーリの前記可動シーブを前記回転軸線方向に動作させることにより変速比を制御するとともに、前記第2プーリの前記可動シーブを前記固定シーブ側へ押圧する推力を発生させて前記伝動ベルトに対する挟圧力を制御するベルト式無段変速機の制御装置において、前記第1プーリおよび前記第2プーリの少なくともいずれかの前記可動シーブの前記回転軸線方向における位置を検出することにより、前記第1プーリならびに前記第2プーリの少なくともいずれかの磨耗量、または、前記第1プーリならびに前記第2プーリの少なくともいずれかと前記伝動ベルトとの間の摩擦係数の少なくともいずれかを求め、前記磨耗量または前記摩擦係数の少なくともいずれかに応じた目標挟圧力を設定して前記挟圧力を制御することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置である。
この発明によれば、ベルト式無段変速機の伝動ベルトに対する挟圧力を制御する場合に、可動シーブの回転軸線方向における位置が検出され、その位置の検出値からプーリの磨耗量が求められる。例えば、所定の変速比を設定する状態で、使用開始前もしくは使用開始直後の磨耗が進行していない段階における可動シーブの位置と、現時点における可動シーブの位置とを比較することにより、プーリの磨耗量を求めることができる。また、そのようにして求めたプーリの磨耗量から、プーリと伝動ベルトとの間の摩擦係数を求めることができる。そして、それらプーリの磨耗量もしくはプーリと伝動ベルトとの間の摩擦係数の大きさに応じて目標挟圧力が設定され、その目標挟圧力に基づいて伝動ベルトに対する挟圧力が制御される。プーリの磨耗が進行するとプーリと伝動ベルトとの間の摩擦係数が低下し、ベルト滑りが発生し易くなるので、ベルト滑りを防止するために挟圧力を高める必要がある。したがって、上記のようにして求めた磨耗量が相対的に大きい場合は、相対的に高い挟圧力が設定される。それに対して、磨耗量が相対的に小さい場合には、相対的に低い挟圧力が設定される。そのため、プーリの磨耗が進行していない初期の段階に、可及的に低い挟圧力でベルト式無段変速機を運転することができる。その結果、挟圧力を発生させるためのエネルギの消費を抑制することができ、その分、動力伝達効率を向上させることができる。また、挟圧力を過剰に発生させることを抑制できるので、プーリやベルトに対する負荷を低減することができ、その分、プーリおよびベルトの耐久性を向上させることができる。
この発明で制御の対象とするベルト式無段変速機の構成の一例を示す模式図である。 この発明で制御の対象とするベルト式無段変速機におけるプーリの磨耗と可動シーブの位置との関係を説明するための図である。 この発明のベルト式無段変速機の制御装置による制御を実行した場合の効果を説明するための図である。 この発明で制御の対象とするベルト式無段変速機の他の構成例を示す模式図である。 ベルト式無段変速機の減速時と増速時におけるプーリの磨耗状態の違いを説明するための図である。 図4に示す構成のベルト式無段変速機を対象にしてこの発明の制御装置による制御を実行した場合の効果を説明するための図である。
次に、この発明を図面に示す具体例を参照して説明する。この発明に係る制御装置は、ベルト式無段変速機を制御の対象としている。そのベルト式無段変速機の構成の一例を図1に示してある。図1に示すベルト式無段変速機1は、プライマリプーリ2ならびにセカンダリプーリ3、および伝動ベルト4を主要な部材として構成されている。プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3は、それぞれの回転軸線を互いに平行にして配置されている。そして、それらプライマリプーリ2とセカンダリプーリ3との間に、伝動ベルト4が巻き掛けられている。
プライマリプーリ2は、例えば車両のエンジンなどの動力源からトルクが入力されるプーリであって、固定シーブ2aならびに可動シーブ2bおよびプーリ軸5によって構成されている。固定シーブ2aは、プーリ軸5に一体化されている。一方、可動シーブ2bは、プーリ軸5にその回転軸線方向で移動可能に、かつ回転方向にはプーリ軸5と一体となって回転するように、固定シーブ2aに対向した状態で嵌合させられている。これら固定シーブ2aおよび可動シーブ2bの互いに対向する面は、いわゆるコーン面と称されるように、テーパ状に形成されている。そして、これら固定シーブ2aと可動シーブ2bとの対向面の間が、伝動ベルト4を巻き掛けるベルト溝となっている。したがって、プライマリプーリ2は、可動シーブ2bが回転軸線方向に移動することにより、ベルト溝の幅が変化し、それに応じて伝動ベルト4の巻き掛け半径が大小に変化するように構成されている。
セカンダリプーリ3は、例えば車両の駆動輪側の出力部材へトルクを出力するプーリであって、上記のプライマリプーリ2と同様に、固定シーブ3aならびに可動シーブ3bおよびプーリ軸6によって構成されている。固定シーブ3aは、プーリ軸6に一体化されている。一方、可動シーブ3bは、プーリ軸6にその回転軸線方向で移動可能に、かつ回転方向にはプーリ軸6と一体となって回転するように、固定シーブ3aに対向した状態で嵌合させられている。これら固定シーブ3aおよび可動シーブ3bの互いに対向する面も、上記のプライマリプーリ2と同様に、テーパ状に形成されている。そして、これら固定シーブ3aと可動シーブ3bとの対向面の間が、伝動ベルト4を巻き掛けるベルト溝となっている。したがって、セカンダリプーリ3は、可動シーブ3bが回転軸線方向に移動することにより、ベルト溝の幅が変化し、それに応じて伝動ベルト4の巻き掛け半径が大小に変化するように構成されている。
なお、プライマリプーリ2の可動シーブ2bには、その可動シーブ2bを、プーリ軸5上でその回転軸線方向に摺動させ、固定シーブ2aに対して接近および離隔させるためのアクチュエータ(図示せず)が設けられている。同様に、セカンダリプーリ3の可動シーブ3bには、その可動シーブ3bをプーリ軸6上でその回転軸線方向に摺動させ、固定シーブ3aに対して接近および離隔させるためのアクチュエータ(図示せず)が設けられている。これらのアクチュエータとしては、いずれも、従来知られている適宜の機構のものを採用することができる。例えば、油圧により動作させられるものや電動式のものを採用することができる。
上記のようにプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3にそれぞれ設けられるアクチュエータとして、油圧アクチュエータを用いる場合には、ベルト式無段変速機1で設定する変速比や挟圧力に応じた油圧が、図示しない油圧ポンプおよび油圧制御装置を介して供給される。プライマリプーリ2においては、油圧アクチュエータにベルト式無段変速機1で設定するべき変速比に応じた油圧を供給することにより、可動シーブ2bが移動させられて、目標とする変速比に応じた溝幅(有効径)が設定される。セカンダリプーリ3においては、油圧アクチュエータにベルト式無段変速機1に入力されるトルクに応じた油圧を供給することにより、可動シーブ3bに伝動ベルト4を固定シーブ3a側に押圧する推力が作用させられて、伝動ベルト24に張力が付与される。すなわち、要求されるトルク容量に応じた挟圧力が設定される。
さらに、プライマリプーリ2の可動シーブ2bには、可動シーブ2bの回転軸線方向における位置を検出するための位置センサ7が設けられている。位置センサ7としては、従来知られている適宜のセンサを採用することができる。例えば、差動トランスやひずみゲージを利用した接触式のセンサや、レーザー光や超音波あるいは渦電流などを利用した非接触式のセンサを採用することができる。
そして、上記のベルト式無段変速機1における変速比制御および挟圧力制御などを実行するために、電子制御装置8が設けられている。この電子制御装置8は、一例としてマイクロコンピュータを主体として構成され、入力されたデータおよび予め記憶しているデータに基づいて所定のプログラムに従って演算を実行し、要求される変速比の設定や挟圧力の設定などの制御を実行するように構成されている。一方、電子制御装置8には、各種センサ類からの検出信号が入力されるように構成されている。例えば、前述した位置センサ7、あるいはプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3の回転速度をそれぞれ検出する回転数センサ(図示せず)など、各種センサ等からの検出信号がこの電子制御装置8に入力されるように構成されている。
前述したように、ベルト式無段変速機1においては、経年変化によってプーリの磨耗が進行すると、伝動ベルト4とプーリとの間の摩擦係数が低下し、ベルト滑りが発生し易くなる。したがって、ベルト滑りを防止するためには、挟圧力を高めに設定する必要がある。そのようなプーリが磨耗した後のベルト滑りを抑制するために、従来技術では、予め挟圧力が高めに設定されている。そのため、未だプーリの磨耗が進行していない初期の段階では、過剰に高い挟圧力が設定されることになる。その結果、ベルト式無段変速機1の動力伝達効率や耐久性が低下してしまう場合があった。
そこで、この発明におけるベルト式無段変速機の制御装置は、使用開始当初からプーリの磨耗が進行した段階に至るまで、伝動ベルト4に対する挟圧力を適切に設定することができるように構成されている。すなわち、この発明におけるベルト式無段変速機の制御装置は、プライマリプーリ2の可動シーブ2bの回転軸線方向における位置を検出することにより、プライマリプーリ2の磨耗量もしくはプライマリプーリ2と伝動ベルト4との間の摩擦係数を推定し、その磨耗量もしくは摩擦係数に応じた目標挟圧力を設定して伝動ベルト4に対する挟圧力を制御するように構成されている。
図2に示すように、ベルト式無段変速機1では、所定の変速比を設定した状態で、運転開始前(出荷時)の未だプーリの磨耗が発生していない段階における可動シーブ2bの位置(図2において破線で表示)に対して、プーリの磨耗が進行した段階における可動シーブ2bの位置(図2において実線で表示)が変化する。なお、ここで可動シーブ2bの位置とは、可動シーブ2bの回転軸線方向における位置である。したがって、この現象を利用して、上述した位置センサ7によって可動シーブ2bの位置を検出することにより、プライマリプーリ2の磨耗量を検出することができる。
具体的には、運転開始前(出荷時)の未だプーリの磨耗が発生していない段階における可動シーブ2bの位置が、予め検出されて電子制御装置8に記憶されている。そして、現在の可動シーブ2bの位置が検出され、記憶されている運転開始前の段階における可動シーブ2bの位置と比較される。この場合、上記のように同一の所定の変速比を設定した状態での可動シーブ2bの位置同士が比較される。例えば、現在の可動シーブ2bの位置と運転開始前の段階における可動シーブ2bの位置との偏差が算出される。図2からも分かるように、現在の可動シーブ2bの位置と運転開始前の段階における可動シーブ2bの位置との偏差が大きいほど、プライマリプーリ2の磨耗量も大きいと判断することができる。したがって、可動シーブ2bの回転軸線方向における位置を検出することにより、プライマリプーリ2の磨耗量を求めることができる。例えば、この図2に示すようなマップを設定しておき、そのマップと可動シーブ2bの位置の検出結果とに基づいて、プライマリプーリ2の磨耗量を求めることができる。あるいは、実験やシミュレーションなどデータから得られる演算式に基づいて、プライマリプーリ2の磨耗量を算出することもできる。
そして、上記のようにして求めたプライマリプーリ2の磨耗量に基づいて、伝動ベルト4に対する挟圧力が制御される。もしくは、上記のようにして求めたプライマリプーリ2の磨耗量に基づいてプライマリプーリ2と伝動ベルト4との間の摩擦係数が求められ、その摩擦係数に基づいて、伝動ベルト4に対する挟圧力が制御される。例えば、検出されたプライマリプーリ2の磨耗量が大きいほど、目標挟圧力が大きな値に設定され、その目標挟圧力に基づいて挟圧力が制御される。あるいは、求められた摩擦係数が小さいほど、目標挟圧力が大きな値に設定され、その目標挟圧力に基づいて挟圧力が制御される。その場合の具体例として、目標挟圧力を達成するために必要なプーリ推力をF、ベルト式無段変速機1の伝達トルクをT、プライマリプーリ2のプーリ角度をθ、プライマリプーリ2のベルト巻き掛かり半径をR、そして、プライマリプーリ2と伝動ベルト4との間の摩擦係数をμとすると、プーリ推力Fは、
F=(T・cosθ)/(2・μ・R)
の演算式により算出することができる。なお、ここでのプーリ推力とは、セカンダリプーリ3の可動シーブ3bを固定シーブ3a側へ押圧する力である。
上記のように、プライマリプーリ2の可動シーブ2bの位置からプライマリプーリ2の磨耗量もしくはプライマリプーリ2と伝動ベルト4との間の摩擦係数を求め、その磨耗量もしくは摩擦係数に基づいて、ベルト式無段変速機1の挟圧力を制御することにより、プライマリプーリ2の磨耗が進行していない初期の段階に、可及的に低い挟圧力でベルト式無段変速機1を運転することができる。その結果、各プーリ2,3や伝動ベルト4に対する負荷を低減することができる。特に、図3に示すように、従来技術と比較して、プライマリプーリ2の磨耗が進行していない初期の段階における負荷を大幅に低減することができる。そのため、挟圧力を発生させるためのエネルギの消費を抑制することができ、その分、ベルト式無段変速機1の動力伝達効率を向上させることができる。また、挟圧力を過剰に発生させることを抑制できるので、各プーリ2,3および伝動ベルト4の耐久性を向上させることができる。
図4は、この発明で制御の対象とすることのできるベルト式無段変速機1の他の構成例を示している。上記の図1では、プライマリプーリ2の可動シーブ2bに位置センサ7を設置して、その可動シーブ2bの位置を検出することにより、プライマリプーリ2の磨耗量あるいはプライマリプーリ2と伝動ベルト4との間の摩擦係数を推定する例を示している。これに対して、この図4に示すベルト式無段変速機1では、上記の位置センサ7に加えて、セカンダリプーリ3の可動シーブ3bの回転軸線方向における位置を検出するための位置センサ9が設けられている。この位置センサ9も、上記の位置センサ7と同様に、従来知られている適宜のセンサを採用することができる。例えば、差動トランスやひずみゲージを利用した接触式のセンサや、レーザー光や超音波あるいは渦電流などを利用した非接触式のセンサを採用することができる。
一般に、ベルト式無段変速機は、図5に示すように、そのベルト式無段変速機が減速状態の場合、すなわち設定する変速比が1よりも大きい場合と、ベルト式無段変速機が増速状態の場合、すなわち設定する変速比が1よりも小さい場合とで、プーリの磨耗の仕方が変化する。例えば、ベルト式無段変速機1が減速状態の場合は、セカンダリプーリ3に比較してプライマリプーリ2の方が伝動ベルト4を挟圧する部分の面圧が高くなる。したがって、セカンダリプーリ3よりもプライマリプーリ2の方が磨耗し易くなる。反対に、ベルト式無段変速機1が増速状態の場合は、プライマリプーリ2に比較してセカンダリプーリ3の方が伝動ベルト4を挟圧する部分の面圧が高くなる。したがって、プライマリプーリ2よりもセカンダリプーリ3の方が磨耗し易くなる。
上記のようなベルト式無段変速機の性質に従って、この図4に示す構成のベルト式無段変速機1を対象とした制御装置では、ベルト式無段変速機1で設定する変速比が1よりも大きい場合は、駆動側のプライマリプーリ2の可動シーブ2bの位置からプーリの磨耗量もしくはプーリと伝動ベルト4との間の摩擦係数を求め、ベルト式無段変速機1で設定する変速比が1よりも小さい場合には、従動側のセカンダリプーリ3の可動シーブ3bの位置からプーリの磨耗量もしくはプーリと伝動ベルト4との間の摩擦係数を求めるように構成されている。すなわち、ベルト式無段変速機1が減速状態の場合は、可動シーブ2bに設置された位置センサ7の検出データを基に、プーリの磨耗量もしくはプーリと伝動ベルト4との間の摩擦係数が求められる。反対に、ベルト式無段変速機1が増速状態の場合には、可動シーブ3bに設置された位置センサ9の検出データを基に、プーリの磨耗量もしくはプーリと伝動ベルト4との間の摩擦係数が求められる。そして、求められたプーリの磨耗量もしくはプーリと伝動ベルト4との間の摩擦係数の少なくともいずれかに基づいて、ベルト式無段変速機1の目標挟圧力が設定され、その目標挟圧力を達成するように、ベルト式無段変速機1の挟圧力が制御される。
このようにしてベルト式無段変速機1の挟圧力を制御することにより、より精度良く、最適な挟圧力を設定した状態で、ベルト式無段変速機1を運転することができる。例えば、図6に示すように、プライマリプーリ2の可動シーブ2bの位置だけに基づいて挟圧力を制御する場合(図6において一点鎖線で表示)と比較して、プライマリプーリ2の可動シーブ2bの位置およびセカンダリプーリ3の可動シーブ3bの位置の両方を考慮して挟圧力を制御する場合(図6において実線で表示)の方が、より適切な推力すなわち挟圧力を設定することができる。例えばプライマリプーリ2の可動シーブ2bの位置だけに基づいて挟圧力を制御した場合は、ベルト式無段変速機1が増速状態のときに磨耗し易くなるセカンダリプーリ3の磨耗状態が考慮されないため、プーリの磨耗量や摩擦係数の検出精度もしくは推定精度が低下する可能性がある。それに対して、上記のように、プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3の両方の可動シーブの位置を考慮することにより、プーリの磨耗量や摩擦係数の検出精度もしくは推定精度を向上させることができる。そのため、より高精度で適切な挟圧力を設定することができる。
1…ベルト式無段変速機、 2…プライマリプーリ(第1プーリ)、 2a…固定シーブ、 2b…可動シーブ、 3…セカンダリプーリ(第2プーリ)、 3a…固定シーブ、 3b…可動シーブ、 4…伝動ベルト、 5,6…プーリ軸、 7,9…位置センサ、 8…電子制御装置(ECU)。

Claims (1)

  1. プーリ軸に一体の固定シーブと回転軸線方向に移動可能な可動シーブとからそれぞれ構成される第1プーリならびに第2プーリ、および、前記第1プーリと前記第2プーリとに巻き掛けられてそれら各プーリの間で動力を伝達する伝動ベルトを備え、前記第1プーリの前記可動シーブを前記回転軸線方向に動作させることにより変速比を制御するとともに、前記第2プーリの前記可動シーブを前記固定シーブ側へ押圧する推力を発生させて前記伝動ベルトに対する挟圧力を制御するベルト式無段変速機の制御装置において、
    前記第1プーリおよび前記第2プーリの少なくともいずれかの前記可動シーブの前記回転軸線方向における位置を検出することにより、前記第1プーリならびに前記第2プーリの少なくともいずれかの磨耗量、または、前記第1プーリならびに前記第2プーリの少なくともいずれかと前記伝動ベルトとの間の摩擦係数の少なくともいずれかを求め、
    前記磨耗量または前記摩擦係数の少なくともいずれかに応じた目標挟圧力を設定して前記挟圧力を制御する
    ことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102074969B1 (ko) * 2018-10-19 2020-02-07 현대오트론 주식회사 무단 변속기의 풀리 학습 장치 및 방법

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