JP5045815B2 - 車両制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両制御システムに関する。
従来、自動でエンジンを停止させることが可能な車両において、エンジンの停止中に予め定められた条件に基づいて自動でエンジンを始動させる技術が知られている。
例えば、特許文献1には、ブレーキブースタの負圧を検出するセンサを設け、エンジン停止中に負圧が所定値以下に低下したときにエンジンを始動させるエンジンの自動停止始動装置の技術が開示されている。
特開2000−310133号公報
ここで、エンジンの始動が、バッテリ等の蓄電装置からの電力を消費してエンジンを始動させる始動装置によってなされる場合、エンジン始動時に蓄電装置において電圧低下が生じる。また、車両には、走行時に蓄電装置からの電力を消費して走行用装置(例えば、ブレーキ)を作動させるアシスト装置が設けられている場合がある。アシスト装置が搭載された車両において、走行時に自動でエンジンを始動させる場合の始動タイミングについて、従来十分な検討がなされていない。例えば、アシスト装置の作動とエンジンの始動による蓄電装置の電圧低下とが重なることを抑制することが望まれている。
本発明の目的は、蓄電装置からの電力を消費して走行用装置を作動させるアシスト装置が搭載された車両において、自動でエンジンを始動させる場合にアシスト装置の作動とエンジンの始動とが重なることを抑制できる車両制御システムを提供することである。
本発明の車両制御システムは、車両の動力源であるエンジンと、蓄電装置と、前記車両の走行状態を変化させる走行用装置を前記蓄電装置からの電力を消費して作動させることで運転者の操作を支援するアシスト装置と、前記蓄電装置からの電力を消費して前記エンジンを始動させる始動装置とを備え、前記エンジンを停止して惰性により前記車両を走行させる惰性走行の実行時において、前記エンジンに関する物理量に基づいて自動的に前記始動装置によって前記エンジンを始動させ、かつ、前記アシスト装置が前記走行用装置を作動させている間は前記始動を禁止することを特徴とする。
上記車両制御システムにおいて、前記アシスト装置は、前記走行用装置の操作部材に対してなされた運転者の操作をアシストして前記走行用装置を作動させるものであり、前記物理量は、前記操作部材に対する操作により値が減少し、かつ前記エンジンが運転することで回復するものであることが好ましい。
上記車両制御システムにおいて、前記走行用装置は、前記車両を制動する制動装置であり、前記アシスト装置は、前記運転者による制動操作をアシストし、前記蓄電装置からの電力を消費して前記制動装置を作動させるものであって、前記物理量とは、前記制動装置の倍力装置に導入される前記エンジンの負圧であることが好ましい。
上記車両制御システムにおいて、前記アシスト装置による前記走行用装置の作動が終了すると、前記始動の禁止を解除することが好ましい。
上記車両制御システムにおいて、前記惰性走行の実行時において、前記アシスト装置が作動すると予測される走行環境が先方に存在する場合、前記アシスト装置が前記走行用装置を作動させる前であっても前記始動装置によって前記エンジンを始動させることを禁止することが好ましい。
上記車両制御システムにおいて、前記惰性走行の実行時において、前記操作部材に対する操作がなされると予測される走行環境、あるいは前記アシスト装置が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合、前記アシスト装置の作動前に前記始動装置によって前記エンジンを始動させることが好ましい。
上記車両制御システムにおいて、前記操作部材に対する操作がなされると予測される走行環境において実際に前記操作がなされたとしても前記物理量が前記エンジンの始動要求がなされる値とならないと予測される場合には、前記エンジンを始動させないことが好ましい。
上記車両制御システムにおいて、前記操作部材に対する操作がなされると予測される走行環境、あるいは前記アシスト装置が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合、いずれの走行環境も先方に存在しない場合よりも大きな前記負圧において前記エンジンの始動要求がなされることが好ましい。
本発明の車両制御システムは、車両の動力源であるエンジンと、蓄電装置と、前記車両の走行状態を変化させる走行用装置を前記蓄電装置からの電力を消費して作動させることで運転者の操作を支援するアシスト装置と、前記蓄電装置からの電力を消費して前記エンジンを始動させる始動装置とを備え、前記エンジンを停止して惰性により前記車両を走行させる惰性走行の実行時において、前記走行用装置の操作部材に対する操作がなされると予測される走行環境、あるいは前記アシスト装置が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合、前記アシスト装置の作動前に前記始動装置によって前記エンジンを始動させることを特徴とする。
上記車両制御システムにおいて、更に、前記エンジンを始動させるか否かが、前記操作部材に対する操作によって値が変化する前記エンジンに関する物理量に基づいて決定されることが好ましい。
本発明にかかる車両制御システムは、エンジンを停止して惰性により車両を走行させる惰性走行の実行時において、エンジンに関する物理量に基づいて自動的に始動装置によってエンジンを始動させるものであって、かつ、アシスト装置が走行用装置を作動させている間のエンジンの始動を禁止する。よって、本発明にかかる車両制御システムによれば、アシスト装置の作動とエンジンの始動とが重なることが抑制されるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる車両制御システムの動作を示すフローチャートである。 図2は、第1実施形態にかかる車両の要部を示す概略構成図である。 図3は、第1実施形態の車両制御がなされる場合のタイムチャートである。 図4は、第2実施形態にかかる車両の要部を示す概略構成図である。 図5は、第2実施形態の車両制御がなされる場合のタイムチャートである。
以下に、本発明にかかる車両制御システムの一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
(第1実施形態)
図1から図3を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態は、自動的にエンジンを始動させる車両制御システムに関する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる車両制御システムの動作を示すフローチャート、図2は、本実施形態にかかる車両の要部を示す概略構成図である。
本実施形態にかかる車両(図2の符号1参照)は、停車中および走行中にエンジンを停止して燃費の向上を図ることが可能となっている。車両1は、エンジンの負圧を利用するブレーキブースタを備えている。エンジン負圧を利用するブレーキブースタでは、エンジンの停止中にブレーキペダルが数回踏まれると、ブレーキブースタの負圧が低下してしまう。その場合、エンジンが自動始動されることで負圧が確保されるが、エンジン始動のためにスタータを通電した直後は、その突入電流のためバッテリ電圧が低下した状態となる。
一方、車両1には、ABS装置が搭載されており、急ブレーキなどにより、タイヤがロックしそうな場合、ABS装置によりロックを防止することが可能である。ここで、ABS装置が、バッテリからの電力を消費してブレーキを作動させるものである場合、ABS装置の作動と、エンジン始動によるバッテリの電圧低下とが重ならないようにできることが望ましい。フリーラン走行中、もしくは停止前の減速中にエンジンが停止される車両では、車速が0でないときにもエンジンが停止されていることがあるため、エンジンの自動始動とABS装置の作動が重なる可能性がある。
本実施形態の車両制御システムは、ABS装置が作動している間はエンジンの始動を禁止する。車両制御システムは、ABS装置によるブレーキの作動が終了(ABS装置によるブレーキ油圧の制御が終了)した時点でエンジンを自動始動させる。よって、本実施形態の車両制御システムによれば、ABS装置の作動とエンジンの始動によるバッテリの電圧低下とが重なることが抑制される。バッテリ電圧の低下が過大となることが抑制されることで、バッテリの劣化が抑制される。
本実施形態は、以下の(1)から(6)の構成要素を備えた車両を前提としている。
(1)走行中にエンジンを停止し、惰性走行可能なパワトレシステム。
(2)ブレーキシステム(ブレーキブースタ、ブースタ負圧検出装置)。
(3)スタータモータ。
(4)ABS。
(5)バッテリ。
(6)ECU。
図2において、符号1は、車両を示す。車両1は、動力源であるエンジン10、ABS装置12、バッテリ13、ブレーキブースタ14およびブレーキ30を備える。
エンジン10は、公知の熱機関、例えば内燃機関である。エンジン10は、スタータ11を有する。スタータ11は、バッテリ13からの電力を消費してエンジン10を始動させる始動装置である。スタータ11は、例えば、公知のスタータモータであり、バッテリ13からの電力により回転することでエンジン10を回転させる。
バッテリ13は、充放電が可能な蓄電装置である。バッテリ13としては、例えば、鉛蓄電池を用いることができる。バッテリ13は、スタータ11およびABS装置12に電力を供給することができる。また、バッテリ13は、エンジン10の図示しないオルタネータで発電された電力によって充電されることができる。
ABS装置12は、運転者の制動操作をアシストするアシスト装置である。車両1の図示しない各車輪には、ブレーキ30が配置されている。ブレーキ30は、供給される油圧により制動力を発生させて車両1を制動する制動装置である。ブレーキ30は、制動力によって車両1の走行状態を変化させる走行用装置である。ブレーキ30としては、例えば、供給される油圧によりブレーキロータに対してブレーキパッドが押圧されることで制動力を発生させるディスクブレーキを用いることができる。ABS装置12は、バッテリ13からの電力を消費してブレーキ30を作動させることで運転者の操作(運転操作)を支援する。
車両1には、ブレーキ30の操作部材である図示しないブレーキペダルが設けられている。ABS装置12は、ブレーキペダルに対してなされた運転者の操作をアシストしてブレーキ30を作動させる。ABS装置12は、制動時に各車輪の車輪速度を検出し、ブレーキ30に供給するブレーキ油圧を制御することで、車輪のロックを防止する。ABS装置12は、図示しないコントローラ、油圧ポンプおよびソレノイドバルブを有する。ABS装置12のコントローラは、検出された車輪速度に基づき、ソレノイドバルブを作動させて油圧ポンプからブレーキ30に供給されるブレーキ油圧を調圧する。
ブレーキブースタ14は、ブレーキ30の倍力装置である。ブレーキブースタ14は、エンジン10の負圧を利用してブレーキペダルに対する踏力をアシストするものである。ブレーキブースタ14の負圧室15は、エンジン10の図示しない吸気通路と接続されている。エンジン10の運転時には、吸気通路が負圧となり、この負圧が負圧室15に導入される。運転者によりブレーキペダルが踏み込まれると、負圧室15の負圧と大気圧との差圧により踏力が倍力されてマスターシリンダに伝達される。ブレーキ操作によりブレーキブースタ14が作動すると、ブレーキブースタ14において負圧が消費され、エンジン10の吸気通路から負圧室15に負圧が供給される。車両1には、負圧室15の負圧を検出する負圧センサ16が設けられている。
車両1には、エンジン10を含む車両1の各部を制御する電子制御ユニット(ECU)20が設けられている。ECU20は、エンジン10と電気的に接続されており、エンジン10の各種制御を実行する。例えば、ECU20は、エンジン10における燃料の噴射量や噴射時期、点火時期等を制御する。また、ECU20は、エンジン10の始動制御を実行する。エンジン10を始動する場合、ECU20は、スタータ11を作動させてエンジン10のクランキングを行い、クランキングによりエンジン回転数が上昇するとエンジン10への燃料の噴射および点火を行う。ECU20は、こうしたエンジン10の制御を含む車両1の総合的な制御を行う。本実施形態の車両制御システム1−1は、エンジン10、スタータ11、バッテリ13、ABS装置12およびECU20を備える。
ECU20は、エンジン10を停止させて、エンジン抵抗損失(もしくはエンジンブレーキ損失)をなくし、惰性により車両1を走行させる惰性走行を実行可能である。惰性走行は、例えば、車両1の走行中にアクセルオフされた場合に実行されるものである。ECU20は、図示しないアクセルペダルに対する操作量を検出するセンサの検出結果に基づき、アクセルオフと判定すると惰性走行を実行する。車両1には、エンジン10と車両1の図示しない駆動輪との間にクラッチが設けられている。このクラッチが係合された状態では、エンジン10と駆動輪とが接続されて動力を伝達することができる。また、クラッチが開放された状態では、エンジン10と駆動輪とは切り離されて動力を伝達することができない。ECU20は、惰性走行時には、エンジン10と駆動輪との間のクラッチを開放し、エンジン10の回転を停止させて車両1を走行させる。
このように、惰性走行時にはエンジン10が停止しているため、ブレーキ操作がなされるごとに負圧が低下(減少)する。エンジン停止状態でブレーキ減速する場合、エンジン10のインテーク負圧を利用することができないため、ブレーキペダルを踏むとブレーキブースタ負圧が低下し、特にブレーキペダルが複数回踏まれる(ポンピングブレーキ)場合、ブレーキブースタ負圧が大きく低下する。
ECU20は、ブレーキブースタ14によるアシスト機能を維持するため、自動的にエンジン10を始動させて負圧を確保する。ECU20は、負圧室15の負圧が予め定められた閾値Ptまで低下すると、スタータ11によってエンジン10を再始動して負圧を増加させる。この閾値Ptは、ブレーキブースタ14がその機能を果たすために必要な負圧の範囲に基づいて設定されている。閾値Ptは、例えば、ブレーキブースタ14が適切に倍力機能を発揮することができる負圧の下限に基づいて設定される。負圧室15の負圧が閾値Ptまで低下するとエンジン10が始動されて負圧が増加することで、ブレーキブースタ14が常時適切に倍力装置として機能することができる。このように、ECU20は、惰性走行の実行時において、エンジン10に関する物理量である負圧室15の負圧に基づいて自動的にエンジン10を始動させる。
エンジン10の始動のためのスタータ電流は、大電流であるため、エンジン始動時にはバッテリ電圧が大きく低下する。ここで、負圧の低下に伴うエンジン10の再始動およびABS装置12の作動は、いずれもブレーキペダルの踏込み操作によって発生するものであるため、両者が重なって起こる可能性がある。例えば、ABS装置12が作動している間に負圧室15の負圧が低下してエンジン10の始動がなされると、ABS装置12の作動中にバッテリ13の電圧低下が生じることとなる。このようにABS装置12の作動とエンジン始動によるバッテリ電圧の低下とが重なってしまうことを抑制することが望ましい。
本実施形態の車両制御システム1−1は、以下に説明するように、エンジン始動よりもABS装置12の作動を優先させる。ABS装置12の作動中にはエンジン10の自動始動が禁止され、ABS装置12によるブレーキ30の作動が終了するまでエンジン10の始動が遅延される。このように、ECU20は、ABS装置12がブレーキ30を作動させている間はスタータ11によるエンジン10の始動を禁止することで、ABS装置12の作動と、エンジン始動によるバッテリ13の電圧低下とが重なることを抑制する。
図1および図3を参照して、本実施形態の動作について説明する。図3は、本実施形態の車両制御がなされる場合のタイムチャートの一例を示す図である。図3において、(a)はブレーキブースタ14の負圧室15の負圧であるブレーキブースタ負圧、(b)はバッテリ13の出力電圧を示す。図3に示すように、ブレーキペダルが踏まれるとブレーキブースタ負圧が低下し、ブレーキペダルがリリースされるときには、ブレーキペダルが踏まれるときよりも大きくブレーキブースタ負圧が低下する。
図1を参照して、まず、ステップS10では、ECU20により、負圧室15の負圧であるブレーキブースタ負圧がエンジン自動始動判定値未満であるか否かが判定される。エンジン自動始動判定値とは、エンジン10を自動で始動するか否かを判定する負圧の閾値Ptである。ECU20は、負圧センサ16により検出された負圧室15の負圧と予め定められた閾値Ptとの比較結果に基づいてステップS10の判定を行う。図3では、時刻t1においてブレーキブースタ負圧が閾値Ptを下回ってステップS10において肯定判定がなされる状態となる。ステップS10の判定の結果、ブレーキブースタ負圧がエンジン自動始動判定値未満であると判定された場合(ステップS10−Y)にはステップS20に進み、そうでない場合(ステップS10−N)には、肯定判定がなされるまでステップS10の判定を繰り返す。
ステップS20では、ECU20により、ABS装置12が作動中であるか否かが判定される。ECU20は、ABS装置12のコントローラとの通信によりABS装置12が作動中であるか否かを検出する。図3では、時刻t1においてブレーキペダルが踏まれてABS装置12が作動を開始し、時刻t2においてブレーキペダルがOFFとなる(リリースされる)までABS装置12が作動し続ける。これにより、時刻t1から時刻t2まではステップS20において肯定判定がなされる。ABS装置12の作動中は、次のステップS30(エンジン自動始動)に進むことなくステップS20の判定が繰り返されることで、エンジン10の始動が禁止される。ステップS20の判定の結果、ABS装置12が作動中であると判定された場合(ステップS20−Y)には、否定判定がなされる(ABS装置12の作動が終了する)までステップS20の判定を繰り返し、ABS装置12が作動中であると判定されない場合(ステップS20−N)にはステップS30に進む。
ステップS30では、ECU20により、エンジン10の自動始動がなされる。ABS装置12によるブレーキ30の作動が終了しているため、ECU20は、エンジン10の始動禁止を解除し、スタータ11を作動させてエンジン10を回転させ、エンジン10を始動する。図3では、時刻t2においてABS装置12の作動が終了し、エンジン10が始動される。エンジン10が始動されることにより、負圧室15のブレーキブースタ負圧が増加する(ステップS40)と本制御フローは終了する。
このように、本実施形態の車両制御システム1−1では、ABS装置12が作動している(ステップS20−Y)間はエンジン10の始動はなされず、ABS装置12の作動が終了する(ステップS20−N)とエンジン10が始動される。これにより、ABS装置12の作動とエンジン10の始動によるバッテリ13の電圧低下とが重なることが抑制される。ABS装置12の作動中にエンジン10の始動がなされると、図3に符号Aで示すように、バッテリ電圧の低下がABS装置12の作動と重なってしまう。これに対して、本実施形態の車両制御システム1−1では、矢印Y1に示すように、エンジン10の始動タイミングがABS装置12の作動終了まで遅延されることで、バッテリ電圧の低下とABS装置12の作動とが重なることが抑制される。また、ABS装置12の作動が終了するとエンジン10が始動されてエンジン10が運転することで負圧が増加する(回復する)ため、次にブレーキ操作がなされるまでの間に速やかにブレーキブースタ負圧を回復させておくことができる。
なお、本実施形態では、エンジン10の始動よりも優先されるアシスト装置がABS装置12であったが、これには限定されない。アシスト装置として、例えば、ブレーキペダルが速く踏み込まれた場合にアクチュエータによって強い制動力を発生させるブレーキアシスト装置やブレーキ制御等により車輪の横滑りを緩和するVSC(Vehicle Stability Control)装置の作動がエンジン10の始動よりも優先されてもよい。例えば、VSC装置が作動しているときにブレーキペダルが踏まれて負圧室15の負圧が閾値Pt未満まで低下したとしても、VSC装置の作動中はエンジン10の始動を禁止し、VSC装置の作動終了後にエンジン10を始動するようにすればよい。つまり、バッテリ13の電力を消費してブレーキ30を作動させるアシスト装置であってABS装置12以外のものをエンジン10の始動よりも優先されるアシスト装置とすることができる。アシスト装置は、ブレーキペダルが踏まれているときに限らず作動するものであってもよい。
また、アシスト装置が作動させる走行用装置は、ブレーキ30には限定されない。ブレーキ30以外の走行用装置を作動させるアシスト装置がエンジン10の始動よりも優先されてもよい。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態では、アシスト装置であるABS装置12が既に作動中である場合にエンジン10の始動が禁止されたが、これに加えて、アシスト装置が作動すると予測される走行環境が先方に存在する場合、アシスト装置が走行用装置を作動させる前であってもエンジン10の始動が禁止されてもよい。アシスト装置がABS装置12である場合を例に説明すると、ABS装置12が作動すると予測される走行環境が先方に存在するとは、例えば、先方にコーナが存在してブレーキ操作がなされることが予測され、かつ先方の路面がウエットであったり凍結していたりしてABS装置12の作動が予測されることである。これらの走行環境は、ナビゲーションシステム等の公知の装置により取得可能である。
アシスト装置が作動すると予測される走行環境が先方に存在する場合に、アシスト装置が走行用装置を作動させる前に予めエンジン10の始動を禁止しておくことで、エンジン10の始動とアシスト装置の作動とが重なることが抑制される。
(第2実施形態)
図4および図5を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上記実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
本実施形態の車両制御システム1−2が、上記第1実施形態の車両制御システム1−1と異なる点は、ABS装置12の作動とエンジン10の始動とが重ならないように、ABS装置12の作動が予測される場合、ABS装置12の作動前に予めエンジン10を始動させておく点である。つまり、上記第1実施形態では、ABS装置12の作動後にエンジン10を始動させたが、本実施形態では、ABS装置12の作動前にエンジン10を始動させる。図4は、本実施形態にかかる車両の要部を示す概略構成図、図5は、本実施形態の車両制御がなされる場合のタイムチャートの一例を示す図である。
図4に示すように、車両1には、ナビECU40が設けられている。ナビECU40は、図示しないナビゲーションシステムの制御装置である。ナビゲーションシステムとしては、自車両の現在位置を検出する自車位置検出装置や地図データベースを有する公知のシステムを用いることができる。ナビゲーションシステムは、他車両との車車間通信等によって外部から道路情報を取得できることが好ましい。ECU20は、ナビECU40と接続されており、ナビECU40からの信号に基づいて自車両位置や先方の走路に関する走行環境等を取得することができる。
図5を参照して説明するように、本実施形態の車両制御システム1−2は、ブレーキペダルの操作がなされてABS装置12が作動することを予測した場合であって、かつ、予測された操作に対応するブレーキブースタ負圧の低下によってエンジン10の始動要求がなされると予測すると、ブレーキ操作がなされる前(ABS装置12が作動する前)にエンジン10を始動させる。
図5において、(a)はブレーキブースタ負圧、(b)はバッテリ13の出力電圧を示す。符号100は、本実施形態の制御がなされる場合のブレーキブースタ負圧の推移を示す。また、符号101は、従来のブレーキブースタ負圧の推移の一例を示す。符号Pt1および符号Pt2は、それぞれブレーキブースタ負圧に関する閾値を示す。
第二閾値Pt2は、上記第1実施形態の閾値Pt(図3参照)と同様の閾値であり、ブレーキブースタ負圧が第二閾値Pt2未満まで低下すると、ブレーキブースタ負圧に基づくエンジン10の始動要求がなされる。また、第一閾値Pt1は、第二閾値Pt2および負圧変化量ΔPに基づいて決定されるものである。負圧変化量ΔPは、ブレーキ操作の開始時にブレーキペダルが踏み込まれてからブレーキペダルがリリースされてブレーキ操作が終了するまでの1回のブレーキ操作におけるブレーキブースタ負圧の減少量(の大きさ)を示す。
第一閾値Pt1は、第二閾値Pt2よりも大きな負圧であり、第一閾値Pt1と第二閾値Pt2との差は、負圧変化量ΔPとされている。従って、現在の負圧室15の負圧が第一閾値Pt1と第二閾値Pt2との間の負圧である場合に、次にブレーキ操作がなされると、ブレーキ操作の終了後のブレーキブースタ負圧が第二閾値Pt2よりも小さなものとなり、エンジン10を始動する必要が生じると予測(推定)することができる。本実施形態では、ブレーキブースタ負圧が第一閾値Pt1未満であり、かつ第二閾値Pt2以上である場合に、ブレーキ操作がなされてABS装置12が作動すると予測されると、ABS装置12の作動前にエンジン10が始動される。つまり、ECU20は、走行環境に加えて、ブレーキ操作によって値が変化する物理量であるブレーキブースタ負圧に基づいてエンジン10を始動させるか否かを決定する。
負圧変化量ΔPは、予め定められた値である。実際に運転者によりブレーキ操作がなされた場合のブレーキブースタ負圧の減少量は、ブレーキ操作量等によって変動する。負圧変化量ΔPは、例えば、1回のブレーキ操作におけるブレーキブースタ負圧の減少量の最大値とすることができる。このように負圧変化量ΔPが設定された場合、次のブレーキ操作によってブレーキブースタ負圧が第二閾値Pt2を下回る可能性が少しでもあると予測される場合には常にエンジン10が始動される。その結果、ブレーキブースタ負圧が第二閾値Pt2未満に低下してエンジン10の始動要求がなされる機会が減少する。このため、エンジン10の始動要求とABS装置12の作動とが重なることを未然に抑制することができる。
ECU20は、このように、次にブレーキ操作がなされてブレーキブースタ負圧が低下するとエンジン10の始動要求がなされると予測される場合、ブレーキ操作がなされる前にエンジン10を始動させる。ECU20は、惰性走行中に、ナビECU40から取得した先方の走行環境に基づいて、ブレーキ操作がなされるか否かを判定する。具体的には、ECU20は、自車両の先方にブレーキ操作がなされると予測される走行環境、例えば、カーブ、交差点、踏切、信号等の減速や停車が必要となる走行環境が存在するかを判定する。また、ECU20は、ナビECU40から取得した先方の走行環境としての路面情報を取得する。路面情報は、例えば、路面がウエットであるかや路面が凍結しているか等の路面状態に関する情報である。ウエットな路面や凍結路等の路面μが小さな走路では、ブレーキ操作がなされた場合にABS装置12が作動しやすいと推定することができる。つまり、路面μが小さな走路は、ABS装置12が作動すると予測される走行環境である。
また、ECU20は、路面情報に代えて、車車間通信により取得した情報に基づいてABS装置12等のアシスト装置の作動を予測してもよい。例えば、先行車との通信により、先方の走路を走行中に先行車においてABS装置等のアシスト装置が作動したことを示す情報を取得した場合、当該走路を自車両が走行するときにアシスト装置が作動すると予測することができる。
ECU20は、ブレーキブースタ負圧が第一閾値Pt1と第二閾値Pt2との間の負圧である場合であって、取得した走行環境に基づいて、ブレーキ操作がなされると予測される走行環境およびABS装置12が作動すると予測される走行環境が先方に存在する場合、ABS装置12の作動前にエンジン10を始動させる。図5では、時刻t3以前のブレーキブースタ負圧は第一閾値Pt1と第二閾値Pt2との間の負圧である。ブレーキ操作の予測に基づくエンジン始動がなされない従来の制御では、時刻t4においてブレーキ操作が開始され、ブレーキブースタ負圧101が第二閾値Pt2を下回った時点でエンジン10の始動要求がなされる。このときにABS装置12が作動していると、ABS装置12の作動とエンジン10の始動とが重なることとなる。
これに対して、本実施形態の車両制御システム1−2では、走行環境に基づいてABS装置12の作動が予測されると、エンジン10が始動される。時刻t3において、ナビECU40からの情報に基づき、ブレーキ操作がなされてABS装置12が作動すると予測される走行環境が先方に検出される。これにより、ECU20は、時刻t3においてスタータ11によってエンジン10を始動させる。その結果、本実施形態の制御がなされる場合のブレーキブースタ負圧100は、時刻t3から増加し、ブレーキ操作が開始される時刻t4において十分な大きさの負圧となる。よって、ブレーキ操作がなされてもエンジン10の始動要求が発生することがないため、ABS装置12の作動とエンジン10の始動要求とが重なることが抑制される。
また、本実施形態では、ブレーキブースタ負圧が第一閾値Pt1以上である場合には、ABS装置12の作動が予測されてもエンジン10が始動されない。つまり、ECU20は、ブレーキ操作がなされると予測される走行環境において実際にブレーキ操作がなされたとしてもブレーキブースタ負圧が第二閾値Pt2未満(エンジン10の始動要求がなされる値)とならないと予測される場合には、エンジン10を始動させない。これにより、予めエンジン10を始動させることによる効果が見込める場合に限定して、ABS装置12の作動前にエンジン10を始動させることができる。
ABS装置12の作動予測に基づいてエンジン10を始動させる場合、運転者によってブレーキ操作がなされる前にエンジン10の始動を完了できるように、ECU20は、少なくともエンジン10の始動に要する時間で到達する地点よりも先方の走行環境を検出することが望ましい。すなわち、高車速で走行している場合には、低車速で走行している場合よりも先方の走行環境に基づいてブレーキ操作の予測やABS装置12の作動予測を行うようにすればよい。
なお、本実施形態では、ブレーキ操作がなされると予測される走行環境、およびABS装置12が作動すると予測される走行環境が共に先方に存在する場合にエンジン10が始動されたが、これには限定されない。例えば、ブレーキ操作がなされると予測される走行環境、あるいはブレーキ操作がなされた場合にABS装置12が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合に、ABS装置12の作動前にエンジン10が始動されてもよい。
このように、ブレーキ操作がなされると予測される走行環境、あるいはABS装置12が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合に、ABS装置12の作動前にエンジン10が始動されるときには、第二閾値Pt2よりも大きなブレーキブースタ負圧であってもエンジン10が始動される。一方、ブレーキ操作がなされると予測される走行環境、およびABS装置12が作動すると予測される走行環境のいずれの走行環境も先方に存在しない場合には、ブレーキブースタ負圧が第二閾値Pt2未満となってからエンジン10が始動される。つまり、ブレーキ操作がなされると予測される走行環境、あるいはABS装置12が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合、いずれの走行環境も先方に存在しない場合よりも大きなブレーキブースタ負圧においてエンジン10の始動要求がなされることとなる。
アシスト装置が、ブレーキ操作がなされていない場合にも作動するものである場合、路面情報等のアシスト装置が作動すると予測される走行環境に基づいてエンジン10が始動されることが好ましい。例えば、VSC装置が、ブレーキ操作の有無にかかわらず作動可能なものである場合、ウエットな路面や凍結路など、VSC装置の作動する可能性が高い走行環境が先方に検出された場合に、ブレーキ操作が予測されるか否かにかかわらずエンジン10の始動要求がなされることが好ましい。
(第2実施形態の第1変形例)
ABS装置12等のアシスト装置が作動する可能性は、ブレーキ操作以外の操作、例えばステアリング操作がなされると予測されるかに基づいて予測されてもよい。ブレーキ操作以外の操作、例えばステアリング操作によっても、車両安定性が低下してアシスト装置が作動する可能性が高まると推定することができる。こうした車両安定性が低下する操作がなされると推定できる走行環境が先方に存在する場合にエンジン10を始動させるようにすれば、アシスト装置の作動とエンジン10の始動とが重なることがより確実に抑制される。
ABS装置12等のアシスト装置が作動する可能性は、走行環境だけでなく、車速等に基づいて予測されてもよい。また、運転者の技量や走行パターン等に基づいてアシスト装置の作動予測がなされてもよい。例えば、運転者の技量が低い場合や、大きな加減速度で車速をコントロールする運転者である場合には、運転者の技量が高い場合や小さな加減速度で車速をコントロールする運転者である場合よりも同じ走行環境に対してアシスト装置の作動する可能性を高めに見積もるようにしてもよい。
(第2実施形態の第2変形例)
本実施形態では、負圧変化量ΔPが、1回のブレーキ操作におけるブレーキブースタ負圧の減少量の最大値とされたが、これには限定されない。負圧変化量ΔPは、1回のブレーキ操作におけるブレーキブースタ負圧の減少量の範囲に基づいて設定されればよい。例えば、負圧変化量ΔPは、ブレーキブースタ負圧の減少量の範囲の中間値や、最小値であってもよい。負圧変化量ΔPがブレーキブースタ負圧の減少量の範囲における小さな値とされるほど、ブレーキ操作前にエンジン10が始動される機会が少なくなるため、燃費を向上させる観点から有利となる。また、負圧変化量ΔPは、走行環境や、運転者の技量や走行パターン等に基づいて可変とされてもよい。
例えば、走行環境に基づいて負圧変化量ΔPが可変とされる場合、先方の走行環境に基づいてブレーキ操作量(ストローク)が推定される。例えば、先方のコーナに基づいてブレーキ操作がなされると予測される場合、そのコーナの曲率や現在車速、コーナまでの距離等に基づいてブレーキ操作量が推定される。推定されたブレーキ操作量から、コーナ進入時のブレーキ操作によって生じるブレーキブースタ負圧の減少量が推定され、推定された減少量に対応して負圧変化量ΔPが決定される。推定された減少量が小さな場合には負圧変化量ΔPが小さな値とされ、推定された減少量が大きな場合には負圧変化量ΔPが大きな値とされる。このように走行環境に基づいて負圧変化量ΔPが決定されるようにすれば、ブレーキ操作によりブレーキブースタ負圧が第二閾値Pt2未満となるか否かが精度よく判定可能となる。
以上のように、本発明にかかる車両制御システムは、エンジンを自動で始動させることが可能な車両に有用であり、特に、アシスト装置の作動とエンジンの始動とが重なることを抑制するのに適している。
1−1,1−2 車両制御システム
1 車両
10 エンジン
11 スタータ
12 ABS装置
13 バッテリ
14 ブレーキブースタ
15 負圧室
16 負圧センサ
20 ECU
30 ブレーキ
40 ナビECU
Pt 閾値
Pt1 第一閾値
Pt2 第二閾値
ΔP 負圧変化量

Claims (10)

  1. 車両の動力源であるエンジンと、
    蓄電装置と、
    前記車両の走行状態を変化させる走行用装置を前記蓄電装置からの電力を消費して作動させることで運転者の操作を支援するアシスト装置と、
    前記蓄電装置からの電力を消費して前記エンジンを始動させる始動装置とを備え、
    前記エンジンを停止して惰性により前記車両を走行させる惰性走行の実行時において、前記エンジンに関する物理量に基づいて自動的に前記始動装置によって前記エンジンを始動させ、かつ、前記アシスト装置が前記走行用装置を作動させている間は前記始動を禁止する
    ことを特徴とする車両制御システム。
  2. 前記アシスト装置は、前記走行用装置の操作部材に対してなされた運転者の操作をアシストして前記走行用装置を作動させるものであり、
    前記物理量は、前記操作部材に対する操作により値が減少し、かつ前記エンジンが運転することで回復するものである
    請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 前記走行用装置は、前記車両を制動する制動装置であり、
    前記アシスト装置は、前記運転者による制動操作をアシストし、前記蓄電装置からの電力を消費して前記制動装置を作動させるものであって、
    前記物理量とは、前記制動装置の倍力装置に導入される前記エンジンの負圧である
    請求項2に記載の車両制御システム。
  4. 前記アシスト装置による前記走行用装置の作動が終了すると、前記始動の禁止を解除する
    請求項2に記載の車両制御システム。
  5. 前記惰性走行の実行時において、前記アシスト装置が作動すると予測される走行環境が先方に存在する場合、前記アシスト装置が前記走行用装置を作動させる前であっても前記始動装置によって前記エンジンを始動させることを禁止する
    請求項2に記載の車両制御システム。
  6. 前記惰性走行の実行時において、前記操作部材に対する操作がなされると予測される走行環境、あるいは前記アシスト装置が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合、前記アシスト装置の作動前に前記始動装置によって前記エンジンを始動させる
    請求項2に記載の車両制御システム。
  7. 前記操作部材に対する操作がなされると予測される走行環境において実際に前記操作がなされたとしても前記物理量が前記エンジンの始動要求がなされる値とならないと予測される場合には、前記エンジンを始動させない
    請求項6に記載の車両制御システム。
  8. 前記操作部材に対する操作がなされると予測される走行環境、あるいは前記アシスト装置が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合、いずれの走行環境も先方に存在しない場合よりも大きな前記負圧において前記エンジンの始動要求がなされる
    請求項3に記載の車両制御システム。
  9. 車両の動力源であるエンジンと、
    蓄電装置と、
    前記車両の走行状態を変化させる走行用装置を前記蓄電装置からの電力を消費して作動させることで運転者の操作を支援するアシスト装置と、
    前記蓄電装置からの電力を消費して前記エンジンを始動させる始動装置とを備え、
    前記エンジンを停止して惰性により前記車両を走行させる惰性走行の実行時において、前記走行用装置の操作部材に対する操作がなされると予測される走行環境、あるいは前記アシスト装置が作動すると予測される走行環境の少なくともいずれか一方が先方に存在する場合、前記アシスト装置の作動前に前記始動装置によって前記エンジンを始動させる
    ことを特徴とする車両制御システム。
  10. 更に、前記エンジンを始動させるか否かが、前記操作部材に対する操作によって値が変化する前記エンジンに関する物理量に基づいて決定される
    請求項9に記載の車両制御システム。
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