JP5042424B2 - 熱可塑性材料用充填剤濃縮物 - Google Patents

熱可塑性材料用充填剤濃縮物 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、ポリプロピレン、ポリエチレンならびに概して単独もしくは混合物で重合する2〜6個の炭素原子を有するエチレン系モノマーに基づく単独もしくは混合物で使用されるポリマーなどのオレフィン型の熱可塑性材料で使用することができる充填剤の濃縮物を製造するための流動性が非常に高いアイソタクチックポリプロピレン類の使用に関する。
【0002】
その高流動性アイソタクチックポリプロピレン類は本発明において、ポリオレフィン類で充填剤として使用される無機材料の分散または再分散を助ける担体として用いられる。
【0003】
本発明はさらに、流動性が非常に高いアイソタクチックポリプロピレン類から製造される充填剤の濃縮物に関するものでもある。
【0004】
最後に本発明は、本発明に従って選択されるポリプロピレン類を加えることで得られる充填熱可塑性材料、ならびにそのような熱可塑性材料から製造されたもしくはそれを含む工業製造物に関するものである。
【0005】
(背景技術)
流体コポリマーは、高濃度の充填剤、すなわち約90%までのレベルの炭酸カルシウムおよび/またはタルクを含む装填マスターバッチの製造に使用可能であることが知られている。そのコポリマーは通常、エチレン、プロピレンおよび場合によりブチレンのコポリマーである。それは、デグッサヒュルス社(Degussa-Huls)によってベストプラスト(Vestoplast;商標)の名称で、あるいはハンツマン社(Huntsman)によってレックスタック(Rextac;商標)の名称で販売されている。中には、特にアルファミン社(Alphamin)からのポリプロピレンであるアルファミンSTH−Lなどのアイソタクチックポリプロピレンの製造から生じる副生成物であるアタクチックポリプロピレン類も使用される。
【0006】
非晶質ポリプロピレンからなる特許WO 95/17441に記載の生成物も知られている。
【0007】
上記の先行技術のポリマーは専門的製造物である。すなわち、専用であることからコストの高い工程によって少量製造されるものであり、さらには硬度の欠如および粘着性(ホットメルト業界では評価されている)が上記の用途には悪影響を与えるものである。
【0008】
さらにそれらは、それを含むマスターバッチから製造される成形品または押出成形品での最終機械特性を低下させる。
【0009】
最後にそれらは、使用される温度(ポリプロピレン230℃、ポリエチレン190℃)と非常に異なる軟化点(約130〜150℃)を有する。その温度における差は、例えばプロファイル断面またはフィルムの押出の当業者には公知のダイスでのプレートアウトまたは堆積などの望ましくない現象を生じる。
【0010】
技術的な問題が2種類あり、それはプラスチック業界で使用される各種ポリマー基材に再分散可能であり、再希釈後に最終的に得られる工業製造物の機械特性を劣化させず、それをさらに高めるマスターバッチ中の非常に高濃度の充填剤を生じることができると考えられるポリマーの選択に関するものである。
【0011】
先行技術では、エチレン、プロピレンおよび場合によってブチレンのコポリマーまたはアタクチック(非晶質)ポリプロピレン類を用いて得られるマスターバッチが提案されているが、本発明は、オレフィン型の熱可塑性材料で使用可能な充填剤の濃縮物の製造における、非常に流動性の高いアイソタクチックであることから結晶性であるポリプロピレン類の使用を提案するものである。
【0012】
現在のところ、ポリマーは、ポリプロピレンその他の型で約50%強の結晶度パーセントにて、80%という高い値を取り得るマスターバッチ中充填剤含有量にて使用可能であることが知られているが、その製造物は流動性が非常に限られており、MFI(メルトフローインデックス)とも称される流動性指数は、修正標準NFT51−620によれば約200g/10分(190℃−10kg−1.05mm)未満である。
【0013】
標準NFT51−620によれば、本願の以下の記載を通じてMFIとも称される流動性指数は、ある計測時間にわたり所定の直径(2.09mmから2.10mm)を有するダイスで所定の標準負荷(2.16kg、5kg、10kg、21.6kg)下における軟化点および変形温度によって規定された範囲内で選択される温度で流動化する、g/10分で表現されるポリマーおよび/またはコポリマーの量である。
【0014】
本願では、修正標準NFT51−620は、ポリプロピレンの場合、直径1.05mmのダイスおよび温度190℃を用いる。
【0015】
さらに、既存の機械をこの種の製造物に対して調整する。
【0016】
かなりの改良をもたらした特許EP0203017に記載の製造物も知られている。その改良は、200g/10分(190℃−10kg−1.05mm)のMFIより大きい非常に高い流動性、マスターバッチでの約80〜90%を中心とした充填剤濃度、約10%まで意図的に低下させた結晶性、すなわち非晶質製造物に由来するものである。
【0017】
上記の特許WO 95/17441に記載の製造物は、粘着性で取り扱いが困難な樹脂を使用するために剛性のないプラスチック製品を生じるという欠点を有することも知られている。
【0018】
従って、最近の最新技術(EP0203017、WO95/17441)では当業者に対して、現在の製造品には必須である流動性を大幅に改良しながら、やはり必須であるマスターバッチ中の高い充填剤濃度を維持するため、結晶性を大幅に低下させることが必要であることが提言されている。
【0019】
以下のものを含む顆粒を製造することも提案されている(米国特許第4455344号)。
【0020】
a)60〜80重量部の平均粒径0.05〜100μmの無機充填剤;
b)5〜35重量部の平均粒径150〜1000μmの結晶性ポリオレフィン;
c)5〜35重量部の結晶性オレフィンより少なくとも10℃低い融点を有する結合剤。
【0021】
そのような顆粒を得るため、その先行技術によって提案されている方法では、粒子を互いに付着させる外皮を構成する結合剤によって、結晶ポリオレフィンおよび/または無機充填剤粒子を覆うようにする。そのような方法により、粘稠性の丸まった混合物、すなわち製造温度で全混合物で同じ組成のものではなく、非粘稠性の凝集物、すなわち互いに組成が異なり、径が不規則であるために再分散が不十分なものが生じる。
【0022】
さらに、先行技術においては非晶質製造物が販売されている理由は明らかである。そのような完全に非晶質の製造品は、コポリマーまたはターポリマーを用いることで比較的容易に得られる。そしてそれによって、非常に結晶性の低いある種の先行技術の製造物同様、ポリオレフィン類との適合性の問題を生じる。これらの樹脂は溶融状態ではより流動性が高くなり、その顆粒または凝集塊は低温の提供状態では粘着することから、その取り扱いおよび配分がかなり困難となる。
【0023】
以下の説明で明らかになるように、本発明はそれとは全く反対に、修正標準NFT51−620(190℃−10kg−1.05mm)による測定で200g/10分以上、好ましくは修正標準NFT51−620(190℃−10kg−1.05mm)による測定で500g/10分強の高い流動性を有し、結晶度パーセントが約20%強、好ましくは30%〜90%、好ましくは50%〜85%であり、顕著かつ驚くべき特性、すなわち
−80%以上の充填剤含有率;
−高い流動性、すなわち標準NFT51−620による測定で5g/10分以上(190℃−5kg−2.09mm)、好ましくは8g/10分以上(190℃−10kg−2.09mm)のMFI;
−結晶度パーセント(アイソタクチック性指数とも称される)が約20%強、好ましくは30%〜90%、さらに好ましくは50%〜85%、従って先行技術の方法とは逆であるアイソタクチックポリプロピレン型の少なくとも1種類のポリマー含有
という特性を有するマスターバッチが得られるアイソタクチックポリプロピレン型のポリマーを選択するようにした。
【0024】
このアイソタクチック性指数は、140℃を超える温度において、カミデらの報告(Keni Kamide and Keiko Yamaguchi, ″Die Makromolekulare Chemie″ (1972), Volume 162, p.222)に記載の融合エネルギー40J/g〜138J/gを与える。
【0025】
それは、この結晶度パーセントすなわちアイソタクチック性指数が、本願を通じて、メトラー−トレド社(Mettler-Toledo)からのDSC20装置を用いるDSC法(示差走査熱量測定)法と称される示差走査熱量測定法を用いることで測定され、その装置によって各ポリマーの融合エネルギーを測定することができ、指数100%に相当する値138J/gと比較することで指数を測定することができる。この結晶度パーセントすなわちアイソタクチック性指数測定方法は、以下の本願の記載を通じてDSC法と称する。
【0026】
さらに、このマスターバッチによって、現在のところ得ることが困難な特性である粒子の硬度を制御することが可能となる。
【0027】
本発明の他の特性および長所に関して、以下の説明を読むことで理解を深めることができる。
【0028】
言及しておくべき有用な点として、本願を通じて、「アイソタクチックポリプロピレン」とは、非常に低いパーセントで、不可避の、当業者には公知であるアタクチックポリマーまたはポリマー部分を有するアイソタクチックポリプロピレン類を指す。
【0029】
この非常に高い流動性を有するアイソタクチックポリプロピレン類はまた、従来の重合法によって製造される(EP0523717またはEP0600461)。
【0030】
当業者であれば、ラジカル型反応を用いた分解を受けるポリマーは、技術的均等物であると考えられることは明らかであろう。
【0031】
それらは、修正標準NFT51−620に従って測定される流動性すなわちMFI(メルトフローインデックス)が200g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)であること、ならびにDSC法によって測定される結晶度パーセントが約30%強であることを特徴とする。
【0032】
従って本発明の特徴の一つは、直接重合によって得られるこれらアイソタクチックポリプロピレン類の使用でもある。その方法によって、最終機械特性の低下ならびに製造を困難とする特性の変動の原因となる場合が多い再利用製造物または重合副生成物を回避できることから、それは重要または明瞭な利点を提供する。
【0033】
本発明の別の明瞭な利点は、当業者が高い自由度で、検討中の詳細な用途に必要な製造品を設計することができること、および/または既存の工業装置を考慮できることにある。この能力は、以下の説明で明らかなように、結晶性および硬度を調節しながら、本発明の利点を保持できる可能性によって得られるものである。
【0034】
(発明の開示)
従って本発明は、結合剤としてポリマーまたはポリマー混合物を用い、無機充填剤により熱可塑性材料を負荷するのに使用することができる、高濃度の無機材料を含むマスターバッチまたは無機充填剤の濃縮物の製造方法において、前記ポリマーまたはポリマー混合物が、
−流動性が非常に高い少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンを含み;
−前述のDSCによる測定で、約20%強、好ましくは30%〜90%、非常に好ましくは50%〜85%のアイソタクチック性指数と一般に称される結晶度パーセントを有することを特徴とする方法に関するものである。
【0035】
さらに使用される用語の理解を深めるため、アイソタクチック性ならびにアタクチックおよびシンジオタクチックポリマーに関係する定義について言及する。
【0036】
このアイソタクチック性は、オレフィン系ポリマーにおいて、分子の炭素骨格の一方の側に置換基が存在することを特徴とし、他方でアタクチックポリマーは両側にランダムな形で分布した置換基を有する。
【0037】
シンジオタクチックポリマーはその一部において、各側に交互に配列された置換基を有する。これらの考え方は当業者であれば十分に熟知しているものであるが、文献を挙げることができる(Organic Chemistry by Allinger-Cava-Johnson-DeJongh-Lebel-Stevens (McGraw-Hill) 25.4, Polymer Stereochemistry, Synthetic Polymers, Figure 25.1)。
【0038】
この分野での一般的内容に関して、特にTg(ガラス質転移温度)およびTm(融点)に関して、言及しておくべき論文がある(High Polymers Laboratory, Catholic University of Louvain, France, April 1990; Techniques de I′Ingenieur, Monographs, Polypropylenes, A 3 320)。
【0039】
ある好ましい実施形態によれば本発明は、前記ポリマーまたは前記ポリマー混合物の結晶度パーセントが、前述のDSC法による測定で50〜85%であることを特徴とする。
【0040】
ある好ましい実施形態によれば本発明は、修正標準NFT51−620(190℃−10kg−1.05mm)に従って測定されるMFIが200g/10分以上である前記ポリマー結合剤またはポリマー混合物が、修正標準NFT51−620(190℃−10kg−1.05mm)に従って測定される流動性指数500g/10分強を有する。
【0041】
さらに別の特定の実施形態によれば本発明は、前記ポリマーがアイソタクチックポリプロピレンであることを特徴とする。
【0042】
さらに別の特定の実施形態によれば本発明は、少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンおよび少なくとも1種類の他の結晶性もしくは非晶質オレフィン系ポリマーの混合物を使用することを特徴とする。
【0043】
さらに別の特定の実施形態によれば本発明は、少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンおよび少なくとも1種類のポリエチレンの混合物を使用することを特徴とする。
【0044】
さらに別の特定の実施形態によれば本発明は、アイソタクチックポリプロピレンおよびポリエチレンなどの結晶性オレフィン系ポリマーの混合物を使用することを特徴とする。
【0045】
さらに別の特定の実施形態によれば本発明は、少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンおよび少なくとも1種類の非晶質もしくは実質的に非晶質のオレフィン系ポリマーまたはコポリマーもしくはターポリマーの混合物を使用することを特徴とする。言及しておくべき点として、「コポリマー」とは2種類、3種類または4種類のモノマーまたはそれ以上の種類のものから得られる同等に良好なポリマーを指し、ターポリマーは特定の場合のみを指す。「実質的に非晶質」とは、結晶度が非常に低く、ほぼ10%未満または5%未満のものを意味する。
【0046】
さらに別の特定の実施形態によれば本発明は、少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンおよび少なくとも1種類のアタクチックもしくは実質的にアタクチツクのオレフィン系ポリマーもしくはコポリマーを使用することを特徴とする。
【0047】
特定の非限定的実施態様によれば、充填剤濃縮物、すなわち結合剤を形成するポリマーおよび使用可能であれば通常の添加剤の混合物の有機部分が、
−修正標準NFT51−620に従って測定されたMFIが200g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)以上である非常に流動性の高いアイソタクチックポリプロピレン30%〜100%;
−ポリプロピレン、ポリエチレンおよび通常は炭素原子数2〜6個のエチレン系モノマー単独または混合物でのものに基づいたポリマーおよびコポリマーなどの標準的な非晶質および/または結晶性ポリオレフィン類0〜70%;
−当業者には公知の熱安定剤、抗酸化剤、抗UV剤、分散剤、潤滑剤、色素、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤または核生成剤、例えばキュプロパッシブ(cupropassive)剤および他薬剤などの金属パッシベーション剤などの添加剤0〜5%からなる。
【0048】
好ましい1実施形態によれば、直接重合によって製造されるアイソタクチックポリプロピレン類を用いる。
【0049】
本発明はさらに、前記方法によって得られるマスターバッチに関するものでもある。
【0050】
本発明によるマスターバッチは、無機充填剤含有量が80重量%強、好ましくは80.5%〜95%、非常に好ましくは82%〜93%であり;流動度すなわちMFIが標準NFT51−620に従って測定される値で5g/10分(190℃−5kg−2.09mm)以上、好ましくは8g/10分(190℃−5kg−2.09mm)以上であること;ならびに結晶度パーセント(アイソタクチック性指数とも称される)が前述のDSC法による測定で約20%強、好ましくは30%〜90%、非常に好ましくは50%〜85%であることを特徴とする。
【0051】
さらに別の特定の実施形態によれば本発明は、前記無機充填剤が、特には各種チョーク類、方解石類および大理石類のような天然炭酸カルシウム類などの炭酸塩類、あるいは結晶化の各種段階で沈降する炭酸カルシウム類などの合成炭酸塩から選択されるか、あるいはドロマイト類などのマグネシウムおよびカルシウムの混合塩あるいは炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、石灰、マグネシア、特に重晶石のような硫酸バリウム、硫酸カルシウム、シリカ、タルクのようなケイ酸マグネシウム、珪灰石、クレイ類およびカオリン類などの他のケイ酸アルミニウム類、雲母、水酸化マグネシウム、酸化鉄類、酸化亜鉛などの金属もしくはアルカリ土類の酸化物もしくは水酸化物、ガラス繊維もしくは粉末、木材繊維もしくは粉末、無機もしくは有機顔料またはそれら化合物の混合物、特にはタルクおよび炭酸塩の混合物あるいはチタンおよび炭酸塩の混合物、無機物粉砕前後に得られる混合物から選択されることを特徴とする。
【0052】
これらの充填剤は場合によって使用前に、特にはセチル酸(cetylic acid)、ステアリン酸、ベヘン酸、これら酸とそのカルシウム塩もしくは亜鉛塩との混合物、リン酸塩、ホスホン酸塩、硫酸塩および有機スルホン酸塩などの1以上の薬剤で処理することができる。
【0053】
さらに詳細にはこれらの充填剤は、各種チョーク類、方解石類、大理石類のような天然炭酸カルシウム類などの処理済みまたは未処理の炭酸塩、あるいは沈降炭酸カルシウム類などの合成炭酸塩類、あるいはタルク、水酸化マグネシウム、重晶石、酸化チタン、珪灰石またはドロマイト類およびそれらの混合物から選択される。
【0054】
充填剤の性質の例は、例えば特許EP0203017に詳細に記載されており、粒子の形状および径の例は、特許出願WO 95/17441に具体的に記載されていて、いずれにしても当業者には公知である。
【0055】
本発明はさらに、本発明による充填剤濃縮物の製造方法において、1以上の場合で、充填剤塊および本発明によるポリマーもしくはポリマー混合物の混合物を得ること、ならびに前記濃縮物が80重量%強、特には80%〜95%、非常に好ましくは82%〜93%の充填剤を含有することができることを特徴とする方法に関するものでもある。
【0056】
本発明はさらに、無機充填剤によって負荷される熱可塑性材料の製造方法において、前記熱可塑性材料を、本発明に従って製造される充填剤濃縮物とも称されるマスターバッチと混合することを特徴とする方法に関するものでもある。
【0057】
本発明によるマスターバッチとともに使用されるこれらの熱可塑性材料は、低密度ポリエチレン類、直鎖もしくは分岐または高密度のポリエチレン類、ホモポリマーもしくはコポリマーのポリプロピレン類、ポリイソブチレン類およびコモノマーであるエチレン、プロピレンもしくはイソブチレンのうちの少なくとも2種類の重合時に得られるコポリマー類、無水マレイン酸グラフトポリオレフィン類などのグラフトまたは例えばハロゲン化ポリオレフィン類などの強重合によって変性されたポリオレフィン類、EPDM(エチレン、プロピレン、ジエン、モノマー)変性ポリプロピレン類、SEBS(スチレン、エチレン、ブチレン、スチレン)変性ポリプロピレン類または上記ポリマーおよびコポリマーの少なくとも2種類の混合物、または天然もしくは合成のゴム類もしくはエラストマー類および熱可塑剤、後者においては特にSBRゴム類(スチレン−ブタジエンゴム)または熱可塑性EPDMもしくはSEBSから選択される。
【0058】
最終用途に用いられる当業者に公知の通常の添加剤を、本方法に従って組み込むことができる。
【0059】
本発明は最後に、工業製品、特には成形工業製品の製造用の、恐らくは凝集物または顆粒の形態での上記マスターバッチの使用、ならびに得られる成形品に関するものである。
【0060】
上記マスターバッチの変形方法も押出、特にはフィルム、微孔性フィルム、鞘もしくはチューブまたはプロファイル断面の押出;押出ブロー成形;帯片もしくはシートの押出;または紙もしくは金属ホイル上での押出コーティングであることができ、あるいは熱成形、射出成形、カレンダー加工、ワイヤーおよびケーブルの製造ならびに当業者には公知の他の方法であることもできる。
【0061】
(発明を実施するための最良の形態)
以下の実施例によって本発明の範囲および対象に関してさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0062】
実施例1
本実施例は、80%以上の充填剤含有率を有し;高い流動性すなわち修正標準NFT51−620による測定で5g/10分以上(190℃−5kg−2.09mm)のMFIを有し;前述のDSC法による測定で約20%、好ましくは30%〜90%、非常に好ましくは50%〜85%の結晶度パーセント(アイソタクチック性指数とも称される)を有するアイソタクチックポリプロピレン型の少なくとも1種類のポリマーを含むマスターバッチを得ることを可能とする、本発明によるポリマーの選択実施に関するものである。
【0063】
それに関して試験1〜15の各試験において、選択された樹脂と負荷物および同時に添加される各種の他の添加剤とを、混合速度76回/分および温度180℃で混合することで、ギタード(Guittard;商標)型のZ−アーム(Z-arm)混合物で、充填剤濃縮物600gを製造した。
【0064】
45分間(試験1を除く)でマスターバッチを製造してから、標準NFT51−620に従って、すなわち温度190℃、スラスト重量5kgおよびダイス直径2.09mmでツウィック(商標)4105プラストマーを用いることで、流動性、すなわち各種試験での流動性指数(MFI)を測定した。
【0065】
試験1
本試験は先行技術について説明するものであり、下記のものを含む組成物中で低流動性アイソタクチックコポリマーを用いている。
【0066】
−ステアリン酸処理した平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)80.5重量%;
−MFIが9.3g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であり、アプリル社(Appryl)が3120MNの名称で販売している非流動性アイソタクチックポリプロピレン19.5重量%。
【0067】
75分間混合後、凝集塊および粉末の不均一組成物が得られた。流動度を測定することはできなかった。
【0068】
試験2
この試験は先行技術について説明するものであり、下記のものを含む組成物中で非晶質ポリマーを用いている。
【0069】
−平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)88.0重量%;
−MFIが1150g/10分(190℃、10kg、1.05mm)強であり、デグッサ−ヒュルス社(Degussa-Huls)がベストプラスト(Vestoplast;商標)の名称で販売しているオレフィン系コポリマー11.2重量%;
−コアテックス社(Coatex)がコアテックスDopp−18の名称で販売しているリン酸脂肪族アルコール型の分散剤0.8重量%。
【0070】
得られたMFIは、上記条件下での測定で21.0g/10分の値である。
【0071】
試験3
この試験は先行技術について説明するものであり、下記のものを含む組成物中で非晶質ポリマーを用いている。
【0072】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFIが1150g/10分(190℃、10kg、1.05mm)強であり、アルファミン社(Alphamin)がアルファミン(商標)STH−Lの名称で販売しているアイソタクチックポリプロピレンの精製から生じるアタクチックポリプロピレン12.5重量%。
【0073】
得られたMFIは、上記条件下で測定して、使用したアタクチックポリプロピレンのバッチに応じて120g/10分〜400g/10分の範囲の値である。
【0074】
試験4
この試験は先行技術について説明するものであり、下記のものを含む組成物中で非晶質ポリマーを用いている。
【0075】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−ハンツマン社(Huntsman)がレックスフレックス(Rexflex;商標)WL125の名称で販売している、MFIが450g/10分(190℃、10kg、1.05mm)である非晶質ポリプロピレン12.5重量%。
【0076】
得られたMFIは、上記条件下で測定して10.0g/10分の値である。
【0077】
試験5
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0078】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−モンテル社(Montell)が販売しているバルテック(Valtec)HH442H(商標)24.8重量%およびMFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン75.2重量%の混合物の、300℃で15分間にわたる過酸化物分解によって得られるMFI値970g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリマー12.45重量%;
−チバガイギー社(Ciba-Geigy)がイルガノックス(Irganox;商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0079】
得られたMFIは、上記条件下で測定して23.0g/10分の値である。
【0080】
試験6
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0081】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−モンテル社が販売しているバルテックHH442H(商標)50重量%およびMFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン50重量%の混合物の、300℃で15分間にわたる過酸化物分解によって得られるMFI値1150g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリマー12.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0082】
得られたMFIは、上記条件下で測定して30.0g/10分の値である。
【0083】
試験7
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0084】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFI値が535g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン12.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0085】
得られたMFIは、上記条件下で測定して11.5g/10分の値である。
【0086】
試験8
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0087】
−ステアリン酸−ステアリン酸カルシウム処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFI値が632g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン12.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0088】
得られたMFIは、上記条件下で測定して16.4g/10分の値である。
【0089】
試験9
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0090】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン12.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0091】
得られたMFIは、上記条件下で測定して18.0g/10分の値である。
【0092】
試験10
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0093】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン11.55重量%;
−コアテックス社がコアテックスDopp−18の名称で販売しているリン酸脂肪族アルコール型の分散剤0.90重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0094】
得られたMFIは、上記条件下で測定して32.0g/10分の値である。
【0095】
試験11
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0096】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン11.55重量%;
−コアテックス社がコアテックスDopp−18の名称で販売しているリン酸脂肪族アルコール型の分散剤0.45重量%;
−ステアリン酸亜鉛0.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0097】
得られたMFIは、上記条件下で測定して19.0g/10分の値である。
【0098】
試験12
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0099】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFI値が840g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン10.00重量%;
−ポリメリヨーロッパ(Polimeri Europa)がリブレン(Riblene;商標)MV10の名称で販売している低密度ポリエチレン2.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0100】
得られたMFIは、上記条件下で測定して26.2g/10分の値である。
【0101】
試験13
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0102】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−アルドリッチ社(Aldrich)がアルドリッチ800の名称で販売しているMFI値が295g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン12.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0103】
得られたMFIは、上記条件下で測定して8.4g/10分の値である。
【0104】
試験14
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0105】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFI値が1038g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン12.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0106】
得られたMFIは、上記条件下で測定して25.2g/10分の値である。
【0107】
試験15
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0108】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.5重量%;
−MFI値が200g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン12.45重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.05重量%。
【0109】
得られたMFIは、上記条件下で測定して5.0g/10分の値である。
【0110】
これらの全ての試験および流動性測定を行ってから、上記DSC法によるアイソタクチック性指数を測定する。
【0111】
得られた各種結果を以下の表1に示してある。
【0112】
【表1】
Figure 0005042424
【0113】
表1を見れば、MFI値が修正標準NFT51−620による測定で200g/10分以上(190℃−5kg−1.05mm)、好ましくは修正標準NFT51−620による測定で500g/10分以上(190℃−5kg−1.05mm)強という高い流動性;結晶度パーセントが約20%、好ましくは30%〜90%、非常に好ましくは50%〜85%であるアイソタクチックポリプロピレンを選択することで、80%以上の充填剤含有率を有し;高い流動性すなわち修正標準NFT51−620による測定で5g/10分以上(190℃−5kg−2.09mm)のMFIを有し;前述のDSC法による測定で約20%、好ましくは30%〜90%、非常に好ましくは50%〜85%の結晶度パーセント(アイソタクチック性指数とも称される)を有するアイソタクチックポリプロピレン型の少なくとも1種類のポリマーを含むマスターバッチを得ることが可能となることがわかる。
【0114】
実施例2
本実施例は、80%以上の充填剤含有率を有し;高い流動性すなわち修正標準NFT51−620による測定で5g/10分以上(190℃−5kg−2.09mm)のMFIを有し;前述のDSC法による測定で約20%、好ましくは30%〜90%、非常に好ましくは50%〜85%の結晶度パーセント(アイソタクチック性指数とも称される)を有するアイソタクチックポリプロピレン型の少なくとも1種類のポリマーを含むマスターバッチを得ることを可能とする、本発明による各種無機充填剤の使用に関するものである。
【0115】
それに関して試験16〜24の各試験において、選択された樹脂と前記充填剤および同時に添加される各種の他の添加剤とを、混合速度76回/分および温度180℃で混合することで、ギタード(Guittard;商標)型のZ−アーム(Z-arm)混合物で、充填剤濃縮物600gを製造した。
【0116】
45分間でマスターバッチを製造してから、標準NFT51−620に従って、すなわち温度190℃、スラスト重量5kgおよびダイス直径2.09mmでツウィック(商標)4105プラストマーを用いることで、流動性、すなわち各種試験での流動性指数(MFI)を測定した。
【0117】
試験16
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0118】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)41.5重量%;
−粒子の41%が5μm未満の直径を有するような粒度測定値を有するタルク41.5重量%;
−MFI値が840g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン15.9重量%;
−ステアリン酸亜鉛1.0重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0119】
得られたMFIは、上記条件下で測定して10.6g/10分の値である。
【0120】
試験17
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0121】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)64.25重量%;
−粒子の41%が5μm未満の直径を有するような粒度測定値を有するタルク21.25重量%;
−MFI値が840g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン13.9重量%;
−コアテックス社がコアテックスDopp−18の名称で販売しているリン酸脂肪族アルコール型の分散剤0.50重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0122】
得られたMFIは、上記条件下で測定して20.7g/10分の値である。
【0123】
試験18
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0124】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)75.0重量%;
−平均粒径1.4〜1.8μmの市販水酸化マグネシウム13.0重量%;
−MFI値が840g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン8.9重量%およびモンテル社がモプレン(Moplen;商標)EP−N31MAの名称で販売しているポリプロピレンコポリマーグレード100 2.0重量%;
−アライドシグナル社(Allied Signal)がPEAC6の番号で販売しているロウ1.0重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0125】
得られたMFIは、上記条件下で測定して14.5g/10分の値である。
【0126】
試験19
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0127】
−平均粒径1.8μmの方解石87.0重量%;
−MFI値が840g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン9.9重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているポリプロピレンコポリマーグレード100 1.5重量%;
−ステアリン酸亜鉛1.5重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0128】
得られたMFIは、上記条件下で測定して10.8g/10分の値である。
【0129】
試験20
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0130】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)41.0重量%;
−平均粒径3μmのドロマイト41.0重量%;
−MFI値が238g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン17.9重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0131】
得られたMFIは、上記条件下で測定して95.5g/10分の値である。
【0132】
試験21
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0133】
−平均粒径5μmの大理石81.0重量%;
−シェファー−カルク社(Schafer-Kalk)ばプレカルブ(Precarb;商標)400の名称で販売している沈降炭酸カルシウム5.0重量%;
−MFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン10.6重量%およびポリメリヨーロッパがリブレン(商標)MV10の名称で販売している低密度ポリエチレン2.0重量%;
−コアテックス社がコアテックスDopp−18の名称で販売しているリン酸脂肪族アルコール型の分散剤0.5重量%;
−ステアリン酸亜鉛0.8重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0134】
得られたMFIは、上記条件下で測定して48.2g/10分の値である。
【0135】
試験22
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0136】
−単にステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)32.8重量%;
−平均粒径5μmの重晶石60.2重量%;
−MFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン4.6重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているポリプロピレンコポリマーグレード100 0.5重量%;
−コアテックス社がコアテックスDopp−18の名称で販売しているリン酸脂肪族アルコール型の分散剤0.9重量%;
−ステアリン酸亜鉛0.9重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0137】
得られたMFIは、上記条件下で測定して26.0g/10分の値である。
【0138】
試験23
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0139】
−単にステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)42.0重量%;
−RL90の名称で販売されている処理酸化チタン(ルチル)43.0重量%;
−MFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン7.3重量%およびポリメリヨーロッパがリブレン(商標)MV10の名称で販売している低密度ポリエチレン6.7重量%;
−ステアリン酸亜鉛0.9重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0140】
得られたMFIは、上記条件下で測定して149.0g/10分の値である。
【0141】
試験24
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0142】
−単にステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)19.2重量%;
−平均粒径5μmの重晶石60.5重量%;
−MFI値が757g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン6.1重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているポリプロピレンコポリマーグレード100 1.7重量%;
−ステアリン酸亜鉛0.9重量%;
−チバガイギー社がイルガノックス(商標)1010の名称で販売している熱安定剤0.1重量%。
【0143】
得られたMFIは、上記条件下で測定して146.0g/10分の値である。
【0144】
試験25
この試験は本発明について説明するものであり、下記のものを含む組成物を用いている。
【0145】
−単にステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)75.0重量%;
−アクリル系分散剤を含まず、平均粒径が1μmであるシャンパーニュ(Champagne)からの未処理チョークの62.2%(乾燥重)水溶液12.0乾燥重量%;
−MFI値が840g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)のアイソタクチックポリプロピレン13.0乾燥重量%。
【0146】
得られたMFIは、上記条件下で測定して12.0g/10分の値である。
【0147】
得られた各種結果を以下の表2に示してある。
【0148】
【表2】
Figure 0005042424
【0149】
表2を見れば、MFI値が修正標準NFT51−620による測定で200g/10分以上(190℃−5kg−1.05mm)、好ましくは修正標準NFT51−620による測定で500g/10分以上(190℃−5kg−1.05mm)強という高い流動性;結晶度パーセントが約20%、好ましくは30%〜90%、非常に好ましくは50%〜85%であるアイソタクチックポリプロピレンを使用することで、各種無機充填剤を含み、80%以上の充填剤含有率を有し;高い流動性すなわち修正標準NFT51−620による測定で5g/10分以上(190℃−5kg−2.09mm)のMFIを有し;前述のDSC法による測定で約20%、好ましくは30%〜90%、非常に好ましくは50%〜85%の結晶度パーセント(アイソタクチック性指数とも称される)を有するアイソタクチックポリプロピレン型の少なくとも1種類のポリマーを含むマスターバッチを得ることが可能となることがわかる。
【0150】
さらに、高流動性アイソタクチックポリプロピレンと1以上のポリマーをカップリングさせることで、
−各種性質の充填剤との混合物を製造するための充填剤濃縮物であって、顕著には粒度分析値など互いに非常に異なる特性を有するものの流動性を調節することで、製剤を当該方法に適合させることができ、
−充填剤濃縮物の、それを分散させる媒体との適合性を向上させることができ、
−コストの低い製剤を得ることができ、
−濃縮物の硬度を調節することができると言うことができる。
【0151】
実施例3
本実施例は、各種ポリオレフィン中でのマスターバッチの再分散に関するものである。
【0152】
それを行うため、試験26〜53の各試験に関して、厚さ3mmの帯片を、スクリュー直径Dが25mmであり長さが15Dである東レの単軸押出機により、平ダイス(ダイスは長さ16mm、高さ2.5mmのもの)で押し出す。スクリューの回転速度は50回/分であり、圧縮率は3であり、押出温度はポリエチレンで170℃であり、ポリプロピレンコポリマーもしくはホモポリマーで210℃である。
【0153】
基準としての生再分散ポリオレフィンならびに同ポリオレフィンと試験対象の本発明によるマスターバッチからなる混合物を押出機に連続的に送り込むことによってこの押出を行うことで、総重量に関して20重量%の充填剤を組み込む。
【0154】
各分散液の倍率50倍での両眼拡大鏡下での検査により、肉眼観察での見かけの分散度を1〜6(分散なしが1であり、非常に良好な分散(すなわち、分解ポリオレフィンに相当する黒色スポットと充填剤に相当する白色スポットがない)が6である)で記録することが可能となった。
【0155】
結果は以下の通りである。
【0156】
試験26
この試験は本発明を説明するものであり、試験5の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0157】
この分散液の評点は6である。
【0158】
試験27
この試験は本発明を説明するものであり、試験6の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0159】
この分散液の評点は6である。
【0160】
試験28
この試験は本発明を説明するものであり、試験7の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0161】
この分散液の評点は6である。
【0162】
試験29
この試験は本発明を説明するものであり、試験8の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0163】
この分散液の評点は6である。
【0164】
試験30
この試験は本発明を説明するものであり、試験9の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0165】
この分散液の評点は6である。
【0166】
試験31
この試験は本発明を説明するものであり、試験10の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0167】
この分散液の評点は6である。
【0168】
試験32
この試験は本発明を説明するものであり、試験11の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0169】
この分散液の評点は6である。
【0170】
試験33
この試験は本発明を説明するものであり、試験12の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0171】
この分散液の評点は6である。
【0172】
試験34
この試験は本発明を説明するものであり、試験13の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0173】
この分散液の評点は6である。
【0174】
試験35
この試験は本発明を説明するものであり、試験14の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0175】
この分散液の評点は6である。
【0176】
試験36
この試験は本発明を説明するものであり、試験15の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0177】
この分散液の評点は6である。
【0178】
試験37
この試験は本発明を説明するものであり、試験16の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0179】
この分散液の評点は6である。
【0180】
試験38
この試験は本発明を説明するものであり、試験17の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0181】
この分散液の評点は6である。
【0182】
試験39
この試験は本発明を説明するものであり、試験18の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0183】
この分散液の評点は6である。
【0184】
試験40
この試験は本発明を説明するものであり、試験19の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0185】
この分散液の評点は6である。
【0186】
試験41
この試験は本発明を説明するものであり、試験20の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0187】
この分散液の評点は6である。
【0188】
試験42
この試験は本発明を説明するものであり、試験21の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0189】
この分散液の評点は6である。
【0190】
試験43
この試験は本発明を説明するものであり、試験22の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0191】
この分散液の評点は6である。
【0192】
試験44
この試験は本発明を説明するものであり、試験23の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0193】
この分散液の評点は6である。
【0194】
試験45
この試験は本発明を説明するものであり、試験24の本発明によるマスターバッチとモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂を用いている。
【0195】
この分散液の評点は6である。
【0196】
試験46
この試験は本発明を説明するものであり、アプリル社がアプリル(商標)3120MN1の名称で販売しているポリプロピレンコポリマー樹脂および下記のものを含む本発明による組成物を用いる。
【0197】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87重量%;
−ハンツマン社がレックスフレックス(商標)WL125の名称で販売している、MFIが450g/10分(190℃、10kg、1.05mm)である非晶質ポリプロピレン9.1重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン3.9重量%。
【0198】
この分散液の評点は6である。
【0199】
試験47
この試験は本発明を説明するものであり、試験14の本発明によるマスターバッチとアプリル社がアプリル(商標)3120MN1の名称で販売しているポリプロピレンコポリマー樹脂を用いている。
【0200】
この分散液の評点は6である。
【0201】
試験48
この試験は本発明を説明するものであり、試験14の本発明によるマスターバッチとプリュスシュタウファー社(Pluss-Staufer)がホスタレン(Hostalen;商標)GD7725の名称で販売している高密度ポリプロピレン樹脂を用いている。
【0202】
この分散液の評点は6である。
【0203】
試験49
この試験は本発明を説明するものであり、試験12の本発明によるマスターバッチとプリュスシュタウファー社がホスタレン(商標)GD7725の名称で販売している高密度ポリプロピレン樹脂を用いている。
【0204】
この分散液の評点は6である。
【0205】
試験50
この試験は本発明を説明するものであり、プリュスシュタウファー社がホスタレン(商標)GD7725の名称で販売している高密度ポリプロピレン樹脂と下記の組成を有する本発明によるマスターバッチとを用いている。
【0206】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.0重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン10.0重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているグレード100のポリプロピレンコポリマー3.0重量%。
【0207】
この分散液の評点は6である。
【0208】
試験51
この試験は本発明を説明するものであり、プリュスシュタウファー社がホスタレン(商標)GD7725の名称で販売している高密度ポリプロピレン樹脂と下記の組成を有する本発明によるマスターバッチとを用いている。
【0209】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)86.0重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン7.5重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているグレード100のポリプロピレンコポリマー6.5重量%。
【0210】
この分散液の評点は6である。
【0211】
試験52
この試験は本発明を説明するものであり、BASF社がルポレン(Luporene;商標)2420Hの名称で販売している低密度ポリプロピレン樹脂と下記の組成を有する本発明によるマスターバッチとを用いている。
【0212】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87重量%;
−ハンツマン社がレックスフレックス(商標)WL125の名称で販売しているMFIが450g/10分(190℃、10kg、1.05mm)である非晶質ポリプロピレン9.1重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン3.9重量%。
【0213】
この分散液の評点は6である。
【0214】
試験53
この試験は本発明を説明するものであり、試験14の本発明によるマスターバッチとBASF社がルポレン(商標)2420Hの名称で販売している低密度ポリプロピレン樹脂とを用いている。
【0215】
この分散液の評点は6である。
【0216】
これら全ての結果は、前記の方法で測定して200g/10分という高い流動性を有するアイソタクチックポリプロピレンを選択することで、マスターバッチを構成する再分散樹脂または充填剤がどのようなものであっても優れた再分散を得ることが可能であることを示している。
【0217】
実施例4
本実施例は、工業的規模で製造される本発明による各種マスターバッチの機械特性に関するものである。
【0218】
それを行うため、試験54〜65の各試験について、射出によって製造される試験片に関して機械特性試験を行う。
【0219】
それを行うため、閉鎖力900kN、スクリュー径32mmおよび長さ/直径比18.8のマイクロプロセッサ制御ネスタルネオマット(Nestal Neomat)170/90プレスによって、標準試験片を製造する(ISO1873−2:1989)。
【0220】
プレスにおける主要設定パラメータは以下の通りである。
【0221】
−材料温度は、使用する分散ポリマーまたはコポリマーに応じて200℃〜240℃である。
【0222】
−鋳型温度は40℃である。
【0223】
−ノズル温度は、使用する分散ポリマーまたはコポリマーに応じて180℃〜240℃で変化させる。
【0224】
−最大射出速度は200m/sである。
【0225】
−射出圧は10MPa(100バール)である。
【0226】
−サイクル長さは約62秒であり、内訳は冷却時間30秒、射出時間2秒、保持時間25秒および最後に2つのサイクル間の時間5秒である。
【0227】
プレスには、基準としてのポリマーまたはコポリマーのみと、本発明によるマスターバッチが導入および製造されている同ポリマーまたはコポリマーの混合物とを、排出部に造粒機が取り付けられた単軸押出機を末端とする連続二軸混合機中に異なる構成成分を加えることで連続的に投入する。
【0228】
実施した機械特性試験は、DIN53457による4点曲げでの弾性係数の測定および標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃の測定である。
【0229】
試験54
この試験は先行技術について説明するものであり、プリュスシュタウファー社がホスタレン(商標)GD7725の名称で販売している高密度ポリプロピレン樹脂60重量%および先行技術の試験2のマスターバッチ40重量%を含む分散液を用いている。
【0230】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が799N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.4kJ/mである。
【0231】
試験55
この試験は本発明について説明するものであり、プリュスシュタウファー社がホスタレン(商標)GD7725の名称で販売している高密度ポリプロピレン樹脂60重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ40重量%を含む分散液を用いている。
【0232】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.0重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン10.0重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているグレード100のポリプロピレンコポリマー3.0重量%。
【0233】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1363N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.4kJ/mである。
【0234】
試験56
この試験は本発明について説明するものであり、プリュスシュタウファー社がホスタレン(商標)GD7725の名称で販売している高密度ポリプロピレン樹脂60重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ40重量%を含む分散液を用いている。
【0235】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.0重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン8.5重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているグレード100のポリプロピレンコポリマー4.5重量%。
【0236】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1333N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.6kJ/mである。
【0237】
試験57
この試験は本発明について説明するものであり、プリュスシュタウファー社がホスタレン(商標)GD7725の名称で販売している高密度ポリプロピレン樹脂60重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ40重量%を含む分散液を用いている。
【0238】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.0重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン7.0重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているグレード100のポリプロピレンコポリマー6.0重量%。
【0239】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1309N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.4kJ/mである。
【0240】
試験58
この試験は、生樹脂、すなわちモンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂について機械特性を測定する参考を示すものである。
【0241】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が914N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が2.6kJ/mである。
【0242】
試験59
この試験は先行技術を説明するものであり、モンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂60重量%および先行技術の試験2のマスターバッチ40重量%を含む分散液を用いている。
【0243】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1446N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.0kJ/mである。
【0244】
試験60
この試験は本発明について説明するものであり、モンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂60重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ40重量%を含む分散液を用いている。
【0245】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.0重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン10.0重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているグレード100のポリプロピレンコポリマー3.0重量%。
【0246】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1805N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.0kJ/mである。
【0247】
試験61
この試験は本発明について説明するものであり、モンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂60重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ40重量%を含む分散液を用いている。
【0248】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.0重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン8.5重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているグレード100のポリプロピレンコポリマー4.5重量%。
【0249】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1718N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.2kJ/mである。
【0250】
試験62
この試験は本発明について説明するものであり、モンテル社がモンテル(商標)TM1600Kの名称で販売しているポリプロピレンホモポリマー樹脂60重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ40重量%を含む分散液を用いている。
【0251】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87.0重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン7.0重量%およびモンテル社がモプレン(商標)EP−N31MAの名称で販売しているグレード100のポリプロピレンコポリマー6.0重量%。
【0252】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1754N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.1kJ/mである。
【0253】
試験63
この試験は本発明について説明するものであり、ボレアリス社(Borealis)がボレアリス(商標)202Eの名称で販売しているポリプロピレン樹脂69重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ(無機充填剤25重量%に相当)40重量%を含む分散液を用いている。
【0254】
−粒子のうちの41%が5μm未満の平均粒径を有するような粒度測定値を有するタルク80.5重量%;
−MFIが1038g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン18.5重量%;
−ステアリン酸亜鉛1.0重量%。
【0255】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が2212N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が12kJ/mである。
【0256】
試験64
この試験は本発明について説明するものであり、ボレアリス社(Borealis)がボレアリス(商標)202Eの名称で販売しているポリプロピレン樹脂69.88重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ(処理無機充填剤25重量%に相当)30.12重量%を含む分散液を用いている。
【0257】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)41.5重量%;
−粒子のうちの41%が5μm未満の平均粒径を有するような粒度測定値を有するタルク41.5重量%;
−MFIが1038g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン16.5重量%;
−コアテックス社がコアテックスDopp−18の名称で販売しているリン酸脂肪族アルコール型の分散剤0.5重量%。
【0258】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1845N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が18kJ/mである。
【0259】
試験65
この試験は本発明について説明するものであり、ボレアリス社(Borealis)がボレアリス(商標)202Eの名称で販売しているポリプロピレン樹脂70.59重量%および下記の組成を有する本発明によるマスターバッチ(処理無機充填剤25重量%に相当)29.41重量%を含む分散液を用いている。
【0260】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)63.75重量%;
−粒子のうちの41%が5μm未満の平均粒径を有するような粒度測定値を有するタルク21.25重量%;
−MFIが1038g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン14.5重量%;
−コアテックス社がコアテックスDopp−18の名称で販売しているリン酸脂肪族アルコール型の分散剤0.5重量%。
【0261】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1670N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が22kJ/mである。
【0262】
得られた各種結果を以下の表3に示してある。
【0263】
【表3】
Figure 0005042424
【0264】
表3を見ると、前記の方法で測定して200g/10分以上の高流動度を有するアイソタクチックポリプロピレンを選択することで、マスターバッチを構成する再分散樹脂または充填剤が何であっても、優れた機械的特性を得ることが可能になることがわかる。
【0265】
良好な衝撃特性は、ポリマー基材での充填剤の良好な分散を特徴付ける。
【0266】
実施例5
本実施例は、本発明による製造品の硬度測定に関するものである。
【0267】
それに関して試験66〜68の各試験において、公称能力500kg/hを有し、単軸押出機を末端に有する連続2軸混合機に各種構成成分を加えることで、約190℃および速度155kg/hでペーストの形で製造した本発明によるマスターバッチを室温まで冷却したものについて、ツウィック(Zwick;商標)型の硬度計を用い、標準NFT51−109に従って、マスターバッチとも称される充填剤濃縮物のサンプルに応力を加えてショアD硬度を測定した。
【0268】
試験66
この試験は先行技術について説明するものであり、以下のものを含む組成物を使用している。
【0269】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87重量%;
−ハンツマン社がレックスフレックス(商標)WL125の名称で販売しているMFIが450g/10分(190℃、10kg、1.05mm)である非晶質ポリプロピレン13重量%。
【0270】
得られた硬度は66であった。
【0271】
試験67
この試験は本発明について説明するものであり、以下のものを含む組成物を使用している。
【0272】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87重量%;
−ハンツマン社がレックスフレックス(商標)WL125の名称で販売しているMFIが450g/10分(190℃、10kg、1.05mm)である非晶質ポリプロピレン9.1重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン3.9重量%
得られた硬度は73であった。
【0273】
試験68
この試験は本発明について説明するものであり、以下のものを含む組成物を使用している。
【0274】
−ステアリン酸処理し、平均径2μmのチョーク(Champagne chalk)87重量%;
−MFIが840g/10分(190℃、10kg、1.05mm)であるアイソタクチックポリプロピレン13重量%
得られた硬度は76であった。
【0275】
以上の結果は、本発明による化合物が先行技術のものより硬く(76および76は66より大きい)、マスターバッチの有機部分の組成を変えることでマスターバッチの硬度を調節することが可能であることを示している。
【0276】
実施例6
本実施例は、フィルムの押出における本発明によるマスターバッチの使用に関するものである。
【0277】
LLDPEとも称される直鎖低密度ポリエチレンのフィルムを製造するため、試験70〜76の各試験において、30回転/分で回転する2軸押出機を搭載したハーケ・レオコード(Haake Rheocord;商標)型の流量計を用い、直径を大きくした190℃の円形ダイスを通過させることで、本発明による試験14のマスターバッチ量を増加させながらLLDPE樹脂を押し出してから、圧力4MPa(40バール)で連続射出することで冷却する。
【0278】
冷却は空気下にて行う。
【0279】
フィルムを製造したら、それの厚さを測定する。
【0280】
試験69は参考のものである。すなわちフィルム厚9μmを与える生LLDPE樹脂を用いるフィルム製造のものである。
【0281】
使用した本発明による試験14のマスターバッチの各種量は、以下に機シアの樹脂の重量に関するチョークの重量パーセントに相当する。
【0282】
試験70
本発明について説明するこの試験は、LLDPEの重量に関して5.3%のチョークに相当するものであり、11μmのフィルム厚を与える。
【0283】
試験71
本発明について説明するこの試験は、LLDPEの重量に関して15.2%のチョークに相当するものであり、15μmのフィルム厚を与える。
【0284】
試験72
本発明について説明するこの試験は、LLDPEの重量に関して28.7%のチョークに相当するものであり、19μmのフィルム厚を与える。
【0285】
試験73
本発明について説明するこの試験は、LLDPEの重量に関して29.1%のチョークに相当するものであり、22μmのフィルム厚を与える。
【0286】
試験74
本発明について説明するこの試験は、LLDPEの重量に関して45.6%のチョークに相当するものであり、32μmのフィルム厚を与える。
【0287】
試験75
本発明について説明するこの試験は、LLDPEの重量に関して51.7%のチョークに相当するものであり、31μmのフィルム厚を与える。
【0288】
試験76
本発明について説明するこの試験は、LLDPEの重量に関して53.2%のチョークに相当するものであり、25μmのフィルム厚を与える。
【0289】
従って以上の結果から、本発明によるマスターバッチを含む押出フィルムを得ることが可能であることが分かる。
【0290】
実施例7
本実施例は、カレンダー加工での本発明によるマスターバッチの使用に関するものである。
【0291】
それに関して各試験において、生ポリマー60重量%および本発明による試験9の組成物40重量%の混合物をロールミルで製造する。
【0292】
各試験においてミルパラメータは以下の通りである。
【0293】
−ロール温度:170℃、
−ロール間距離:1mm
−ロール速度:25rpm。
【0294】
カレンダー加工は、組成物が肉眼観察で均質となった時点で完了である。
【0295】
各試験について、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数および標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃を測定する。
【0296】
試験77
本試験は本発明について説明するものであり、生ポリマーとしてモンテル社がTM1600Kの名称で販売しているホモポリマーポリプロピレンを用いるものである。
【0297】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1695N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が2.9kJ/mである。
【0298】
試験78
本試験は本発明について説明するものであり、生ポリマーとしてプリュスシュタウファー社がホスタレン(商標)GC7260の名称で販売している高密度ポリプロピレンを用いるものである。
【0299】
得られた結果は、標準DIN53457による4点曲げでの弾性係数が1285N/mmであり、標準DIN53453による23℃でのシャルピー衝撃が3.4kJ/mである。
【0300】
従って以上の結果から、本発明によるマスターバッチをカレンダー加工法で使用可能であることが分かる。

Claims (16)

  1. 1種類もしくは複数の無機充填剤及び1種類もしくは複数のポリマーを含むマスターバッチの製造方法において、該方法は
    前記無機充填剤と前記ポリマーとを混合する
    ことを含み、
    前記ポリマーが、
    −修正標準NFT51−620(190℃−10kg−1.05mm)に従って測定されるMFI(メルトフローインデックス)とも称される流動性指数200g/10分以上を有し、かつ、−DSCによる測定で、20%より大きい結晶度パーセントを有する、少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンを含み;
    そして
    前記無機充填剤が、前記マスターバッチ中で80重量%を超える量〜95重量%で存在する方法。
  2. 前記ポリマーが、修正標準NFT51−620(190℃−10kg−1.05mm)に従って測定される流動性指数500g/10分以上を有する請求項1に記載のマスターバッチの製造方法。
  3. マスターバッチの有機部分、すなわち結合剤を形成するポリマーおよび使用可能であれば通常の添加剤の混合物が、
    −修正標準NFT51−620に従って測定されたMFIが200g/10分(温度190℃、負荷10kg、ダイス1.05mm)以上であるアイソタクチックポリプロピレン30%〜100%;
    −ポリプロピレン、ポリエチレンおよび炭素原子数2〜6個のエチレン系モノマー単独または混合物に基づいたポリマーおよびコポリマーからなる群から選択される非晶質および/または結晶性ポリオレフィン類0〜70%;
    −熱安定剤、抗酸化剤、抗UV剤、分散剤、潤滑剤、色素、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤または核生成剤及び金属不活性化剤からなる群から選択される添加剤0〜5%からなる請求項1または2に記載のマスターバッチの製造方法。
  4. 前記ポリマーが、前記アイソタクチックポリプロピレンである請求項1ないし3のいずれかに記載のマスターバッチの製造方法。
  5. 前記ポリマーが、前記少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンおよび少なくとも1種類の他の結晶性もしくは非晶質オレフィン系ポリマーからなる請求項1ないし3のいずれかに記載のマスターバッチの製造方法。
  6. 前記他の結晶性もしくは非晶質オレフィン系ポリマーがポリエチレンである請求項5に記載のマスターバッチの製造方法。
  7. 前記ポリマーが、前記アイソタクチックポリプロピレンおよびポリエチレンからなる請求項5に記載のマスターバッチの製造方法。
  8. 前記ポリマーが、前記少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンおよび少なくとも1種類の他の非晶質もしくはアタクチックまたは実質的に非晶質もしくは実質的にアタクチックのオレフィン系コポリマーもしくはターポリマーからなる請求項1または2に記載のマスターバッチの製造方法。
  9. 無機充填剤含有量が、マスターバッチ中で80重量%を超える量〜95重量%であり、;流動度すなわちMFIが標準NFT51−620に従って測定される値で5g/10分(190℃−5kg−2.09mm)以上であるマスターバッチであって、
    結晶度パーセント(アイソタクチック性指数とも称される)がDSC法による測定で20%を超え、修正標準NFT51−620(190℃−10kg−1.05mm)に従って測定されるMFI(メルトフローインデックス)とも称される流動性指数200g/10分以上を有する、少なくとも1種類のアイソタクチックポリプロピレンを含む;
    ことを特徴とするマスターバッチ。
  10. 処理または未処理の前記無機充填剤が、炭酸塩類、合成炭酸塩、マグネシウムおよびカルシウムの混合塩、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、石灰、マグネシア、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、シリカ、ケイ酸マグネシウム、珪灰石、クレイ類および他のケイ酸アルミニウム類、雲母、金属の酸化物もしくは水酸化物、アルカリ土類金属の酸化物もしくは水酸化物、ガラス繊維もしくは粉末、木材繊維もしくは粉末、無機もしくは有機顔料またはそれら化合物の混合物、またはタルクおよび炭酸塩の混合物、ならびに酸化チタンおよび炭酸塩の混合物、ここで、当該タルクおよび炭酸塩の混合物及び酸化チタンおよび炭酸塩の混合物は、タルク、炭酸塩及び酸化チタンからなる群から選択される無機物であって、その粉砕の前又は後の無機物から得られる混合物である
    から選択される請求項9に記載のマスターバッチ。
  11. 処理または未処理の前記無機充填剤が、天然炭酸カルシウム類、合成炭酸塩類、タルク、水酸化マグネシウム、重晶石、酸化チタン、珪灰石またはドロマイト類およびそれらの混合物からなる群から選択される請求項10に記載のマスターバッチ。
  12. 1種類または複数の無機充填剤によって負荷される熱可塑性材料の製造方法であって、1以上の段階で請求項9ないし11のいずれかに記載のマスターバッチと前記熱可塑性材料との混合を行い;前記熱可塑性材料が、
    低密度ポリエチレン類、直鎖もしくは分岐または高密度のポリエチレン類、ホモポリマーもしくはコポリマーのポリプロピレン類、ポリイソブチレン類およびコモノマーであるエチレン、プロピレン、イソブチレンのうちの少なくとも2種類の重合時に得られるコポリマー類、無水マレイン酸グラフトポリオレフィン類、またはハロゲン化ポリオレフィン類、EPDM(エチレン、プロピレン、ジエン、モノマー)変性ポリプロピレン類、SEBS(スチレン、エチレン、ブチレン、スチレン)変性ポリプロピレン類または上記ポリマーおよびコポリマーの少なくとも2種類の混合物、または天然もしくは合成のゴム類もしくはエラストマー類および熱可塑性EPDMもしくはSEBSから選択される熱可塑剤
    ら選択される方法。
  13. 熱成形または射出による成形工業製品の製造用の、凝集物または顆粒の形態での請求項9ないし11のいずれかに記載のマスターバッチの使用。
  14. フィルム、鞘もしくはチューブまたはプロファイル断面あるいはワイヤーおよびケーブルの押出;押出ブロー成形;帯片もしくはシートの押出;または紙もしくは金属ホイル上での層押出への、凝集物または顆粒の形態での請求項9ないし11のいずれかに記載のマスターバッチの使用。
  15. カレンダー加工への、凝集物または顆粒の形態での請求項9ないし11のいずれかに記載のマスターバッチの使用。
  16. 請求項9ないし11のいずれかに記載のマスターバッチの使用によって得られる成形、押出またはカレンダー加工品。
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