JP4989210B2 - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

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本発明は、大型自動二輪車の後輪として好適であり、サイド剛性を、そのリニアリティを有して向上でき、特に高速走行時の旋回安定性を向上した自動二輪車用タイヤに関する。
近年、自動二輪車用タイヤにあっては、高速性能を向上させるため、ベルト構造として、コードをタイヤ周方向に対して例えば15〜30°の角度で傾斜配列させたカットエンドプライを用い、各コードをプライ間相互で交差させた所謂クロス構造に代え、コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で螺旋状に巻回したジョイントレスプライを用いた所謂パラレル構造への移行が図られている。これは、前記パラレル構造のものは、周方向の拘束力を高める一方、トレッド曲げ剛性が低く保たれるため、乗り心地性を高く確保でき、しかも路面からの外乱吸収性が良くなり、高速時の直進安定性やウォブルモードの振動抑制に優れた効果を発揮するからである。
しかし前記パラレル構造のものは、ワインディング路をサーキット走行の如く高速走行する場合、サイド剛性が不充分となって旋回安定性に劣るという問題がある。
そこで従来においては、例えば図10(A)に略示する如く、カーカスaの折返し部a2を、カーカス本体部a1とベルト層bとの間まで高く折り返して狭持させるいわゆる超HTU構造(例えば特許文献1参照)、前記カーカス本体部a1と折返し部a2との間に介在するビードエーペックスゴムcにおけるゴム硬度の増加、及びその高さや厚さの増加、或いはサイドウォールゴムdにおけるゴム硬度の増加、及びその厚さの増加等が図られている。
特開2005−247061号公報
これら手段は、サイドウォール部における曲げ剛性を高め、サイド剛性を上昇しうる。しかし図10(B)に概念的に示す如く、サイドウォール部に大きな荷重を受けて曲げ変形が生じる場合の曲げ中立線Nが、タイヤ外面側に移行するため、前記カーカス本体部a1には圧縮力が作用し、カーカスコードに作用するテンション力を低下させるという結果を招く。そのため、曲げ変形の増加に対してサイド剛性が適正に追従しなくなるなどリニアリティが損なわれ、高速走行時の旋回安定性を充分に向上し得ないという問題がある。
そこで本発明は、カーカスの内側(タイヤ内腔側)に、厚さ及びゴム硬度等を規制したサイド補強ゴム層を設けることを基本として、曲げ変形時にカーカス本体部に作用する圧縮力を減じうるなどカーカスコードのテンション力を維持することが可能となり、サイド剛性をリニアリティを保ちながら向上でき、高速走行時の旋回安定性を向上しうる自動二輪車用タイヤを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部のトレッド面がタイヤ赤道からトレッド端まで凸円弧状に湾曲し、かつ前記トレッド端間のトレッド巾がタイヤ最大巾をなす自動二輪車用タイヤであって、
前記トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、該トレッド部の内部かつ前記カーカスの半径方向外側に配されるベルト層とを具え、
かつ前記サイドウォール部のカーカス内側に、最大厚さを有する中央部分からタイヤ半径方向内外に厚さを漸減してのびる断面略三日月状のサイド補強ゴム層を設けるとともに、
前記ベルト層は、ベルトコードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で螺旋状に巻回したジョイントレスプライからなり、
前記ビードコアは、環状の芯線の周囲に、シース線を螺旋巻きしながら複数回周回させた断面円形状のケーブルビードであり、
前記サイド補強ゴム層は、ゴム硬度が60〜100°の硬質のゴムからなり、かつ前記最大厚さを0.5〜3.0mm、
しかもサイド補強ゴム層の半径方向外端のビードベースラインからの半径方向高さHaは、前記トレッド端のビードベースラインからの半径方向高さH1の0.85〜1.40倍の範囲、
かつ前記サイド補強ゴム層の半径方向内端のビードベースラインからの半径方向高さHbは、リムのフランジ高さHfよりも小かつ10mm以下であることを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記サイド補強ゴム層は、前記最大厚さを有する最大厚さ位置を、前記カーカスの最大幅点を中心とした半径方向の巾Wmが20mmの巾領域に配したことを特徴としている。
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した正規内圧状態で特定される値とする。なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE"を意味する。
又ゴム硬度Hsは、JIS−K6253に基づきデュロメータータイプAにより測定したデュロメータA硬さである。
本発明は叙上の如く、サイドウォール部かつカーカス内側に、硬質かつ断面略三日月状のサイド補強ゴム層を設けることにより、その曲げ中立線をタイヤ内腔側に移行させることができ、曲げ変形時にカーカス本体部に作用する圧縮力を減じうる。そのためカーカスコードのテンション力が維持され、曲げ変形の増加に対してサイド剛性が適正に追従するなど、サイド剛性をリニアリティを保ちながら向上でき、高速走行時の旋回安定性を向上しうる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明の空気入りタイヤの正規内圧状態を示す断面図、図3はそのサイド補強ゴム層を拡大して示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の自動二輪車用タイヤ1(以下タイヤ1という)は、トレッド面2Sが、タイヤ赤道Cからトレッド端Teまで凸円弧状に湾曲してのびるトレッド部2を有し、前記トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾TWがタイヤ最大巾TW0をなすことにより、大きなバンク角での旋回走行を可能としている。
又タイヤ1には、前記トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、該トレッド部2の内部かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7と、前記サイドウォール部3のカーカス6内側に配される断面略三日月状のサイド補強ゴム層9とが配される。
前記カーカス6は、有機繊維のカーカスコードをタイヤ周方向に対して、75〜90°の角度で配列した1枚以上、本例では2枚のカーカスプライ6A、6Bから形成される。このカーカスプライ6A、6Bは、前記ビードコア5、5間に架け渡されるカーカス本体部6aの両端に、ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返される折返し部6bを一連に具える。そして前記カーカス本体部6aと折返し部6bとの間には、前記ビードコア5から半径方向外方に先細状にのびるビード補強用のエーペックスゴム8を配設している。前記エーペックスゴム8のビードベースラインBLからの半径方向高さhaは、前記トレッド端TeのビードベースラインBLからの半径方向高さH1よりも小であり、本例では前記高さH1の35〜65%に設定している。
又前記ビードコア5としては、図2(A)に拡大して示すように、環状の芯線10Aと、その周囲にシース線10B1を螺旋巻きしながら複数回周回させたシース層10Bとからなる断面円形状のケーブルビード10が使用される。前記芯線10A、シース線10B1として、通常金属ワイヤが使用される。図2(B)に示されるのは、複数本((通常3〜5本)の金属ワイヤ11A1を引き揃えてゴム引きした1本のテープ状のストランド11Aを複数層に巻き重ねた断面矩形状のテープビード11である
次に、前記ベルト層7は、本例では、ベルトコードをタイヤ周方向に対して5度以下の角度で螺旋状に巻回した1枚のジョイントレスプライ7Aからなるパラレル構造をなす。ベルトコードとしては、ナイロン、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コード、及びスチールコードを採用しうる。このベルト層7は、その全巾に亘って前記カーカス本体部6aに隣接してのび、その外端7eは前記トレッド端Teを半径方向内方に越えた位置で終端している。なお前記カーカス6の各折返し部6bは、前記ベルト層7とは重なることなく、前記ベルト層7の外端7eよりも半径方向内方に控えた位置で終端している。
次に、前記サイド補強ゴム層9は、図3に拡大して示すように、前記カーカス本体部6aのタイヤ内腔側に配される。本例では、カーカス本体部6aとインナーライナゴム20との間にサイド補強ゴム層9が形成される場合を例示しているが、前記インナーライナゴム20の内側、即ちタイヤ内腔面に面してサイド補強ゴム層9を形成することもできる。
このサイド補強ゴム層9は、最大厚さTmを有する中央部分9Mからタイヤ半径方向内外に厚さを漸減してのびる断面略三日月状をなし、その半径方向外端9aのビードベースラインBLからの半径方向高さHaは、トレッド端Teの前記高さH1の0.85〜1.40倍の範囲、かつ半径方向内端9bのビードベースラインBLからの半径方向高さHbは、リムRのフランジ高さHfよりも小に設定されている。又サイド補強ゴム層9は、ゴム硬度Hsが60〜100°の硬質のゴムからなり、かつ前記最大厚さTmを0.5〜3.0mmの範囲と、比較的薄く形成している。
このサイド補強ゴム層9は、硬質のゴムによって曲げ剛性を高めるだけでなく、サイドウォール部3に大きな曲げ変形が生じたときの曲げ中立線を、タイヤ内腔側に移行する。そのため、曲げ変形時にカーカス本体部6aに作用する圧縮力が減じて、カーカスコードに作用するテンション力を維持できる。その結果、カーカス6の機能が適正に発揮され、カーカス6全体の荷重支持能力を高めうるとともに、曲げ変形の増加に対してサイド剛性が適正に追従するなどリニアリティが高まり、高速走行時の旋回安定性を大幅に向上させることが可能となる。
前記ゴム硬度Hsが60°未満、及び前記最大厚さTmを0.5mm未満では、カーカスコードのテンション力低下を抑えることができず、旋回安定性の向上効果が充分に得られない。又前記ゴム硬度Hsが100°を上回る場合、及び最大厚さTmが3.0mmを上回る場合には、前記旋回安定性の向上効果が頭打ちとなる他、乗り心地性の低下を招き、又特にゴム硬度Hsが100°を上回る場合、耐久性の低下が懸念される。このような観点から、ゴム硬度Hsは、その下限値を70°以上、さらには80°以上とするのが好ましく、又上限値を95°以下、さらには90°以下とするのが好ましい。又前記最大厚さTmにおいては
その下限値を0.8mm以上とするのが好ましく、又上限値を2.0mm以下、さらには1.5mm以下とするのが好ましい。
又前記サイド補強ゴム層9の最大厚さ位置Qは、前記カーカス本体部6aの最大幅点Pmを中心とした半径方向の巾Wmが20mmの巾領域Y内に配されることが好ましく、前記巾領域Yから外れると、旋回安定性の向上効果が充分に発揮されなくなる。同じ理由で、サイド補強ゴム層9の外端9aの前記高さHaを、トレッド端Teの前記高さH1の0.85〜1.40倍の範囲、かつサイド補強ゴム層9の内端9bの前記高さHbを、フランジ高さHfよりも小かつ10mm以下に設定することが必要である。外端高さHaがトレッド端高さH1の0.85倍未満、及び内端高さHbがフランジ高さHf以上かつ10mm以上であると、サイド補強ゴム層9の補強範囲が過小となって、カーカスコードのテンション力低下を充分に抑えることができず、旋回安定性の向上効果が充分に発揮されなくなる。逆に、外端高さHaがトレッド端高さH1の1.40倍を越えても、旋回安定性の向上効果の上昇が見込めず、又乗り心地性の低下を招く。従って、前記外端高さHaはその下限値をトレッド端高さH1の0.85倍以上、又上限値を1.40倍以下とするのが好ましい。より望ましくは、前記上限値は1.20倍以下にするのが良い。
なおサイド補強ゴム層9のリムフランジRf上端からの外端高さHafを、トレッド端TeのリムフランジRf上端からのトレッド端高さH1fの0.7〜1.2倍の範囲とするのも好ましい。
次に、このようなサイド補強ゴム層9によりサイド剛性を高めたタイヤ1では、ベルト層7として、本例の如く、ジョイントレスプライ7Aを用いたパラレル構造を採用することが好ましい。これは、パラレル構造では、周方向剛性が高い反面、タイヤ軸方向の剛性が低いため、前記サイド剛性を高めたタイヤでは、乗り心地性に劣るという不利があるが、パラレル構造では、周方向剛性が高く転動性能に優れる反面、タイヤ軸方向の剛性が低いため、前記不利をカバーすることができ、乗り心地性を高く確保しうるとともに、路面からの外乱吸収性を高めかつ接地巾を増すなど高速時の直進安定性を向上しうる。又パラレル構造における旋回安定性に劣るという不利に対して、本実施形態のサイド補強ゴム層9がカバーする。このように、双方の特性がマッチングしてお互いの不利をカバーし合うため、乗り心地性、高速時の直進安定性、及び旋回安定性を高レベルで両立させることができる。
又本発明のタイヤ1では、ビードコア5として、ケーブルビード10が採用される。このケーブルビード10は捻れに対して柔軟であり、高荷重時におけるカーカス本体部6aの局部な歪みを、ケーブルビード10自体の捻れ、及びシース線10B1の巻き締まりや緩みによって吸収し低減できる。従って、サイド補強ゴム層9による曲げ中立線のタイヤ内腔側への移行効果と相俟って、カーカスコードに作用するテンション力を維持、かつ均一化させることができ、乗り心地性及び旋回安定性のいっそうの向上を図ることが可能となる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1の構造をなす自動二輪車用タイヤ(190/50R17)を表1〜6の仕様にて試作するとともに、各試供タイヤの直進安定性、旋回安定性、乗り心地性をテストし比較した。
各タイヤともカーカスは同仕様であり、カーカスコード(ナイロン、1400dtex/2)をタイヤ周方向に対して88°で配列した2枚のカーカスプライ(コード密度40本/5cm)を使用し、その折返し構造は図1の如くである。
表1〜7の;
(1)ベルト層において、「クロス構造」は、 ベルトコード(アラミド、1670dtex/2)をタイヤ周方向に対して25°で配列した2枚のカットエンドプライ(コード密度42本/5cm)を使用し、「パラレル構造」は、ベルトコード(アラミド、1670dtex/2)をタイヤ周方向に沿って螺旋巻きした1枚のジョイントレスプライ(コード密度35本/5cm)を使用している:
(2)ビードコアの項の、「テープビード」では、4本の金属ワイヤ(直径0.97mmの硬鋼線)を引き揃えたストランドを3周巻きした4×4構造のものを使用し、「ケーブルビード」では、芯線(直径1.5mmの硬鋼線)の周囲にシース線(直径1.4mmの硬鋼線)を螺旋巻きししながら6周させたものを使用している。
又トレッド端高さH1は、42mm、フランジ高さHfは14mmであり、表1〜6では、サイド補強ゴム層の外端高さHaを50mm、サイド補強ゴム層の内端高さHbを10mmで一定している。
<直進安定性、旋回安定性、乗り心地性>
試供タイヤを、リム(MT6.00×17)、内圧(290kPa)の条件にて大型自動二輪車(1000CC)の後輪に装着して、ドライアスファルトのタイヤテストコースを実車走行し、その時の高速走行時の直進安定性、旋回安定性、乗り心地性をドライバーの官能評価により5点法で評価した。指数の大きい方が良好である。なお前輪には、タイヤサイズ120/70R17の市販のタイヤを装着している。
Figure 0004989210
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表1〜6におけるテスト結果を、図4〜9に示す。表および図からわかるように、サイド補強ゴム層を設けることで、旋回安定性が大幅に高まり、又直進安定性もある程度向上するものの、タイヤの剛性が過大となると、逆に旋回安定性及び直進安定性が低下する傾向となる。又乗り心地性には不利となる。しかし、サイド補強ゴム層のゴム硬度を60〜100°の範囲、かつ最大厚さを0.5〜3.0mmの範囲とすることで、乗り心地性を維持しながら、特に旋回安定性の向上効果を最大限に発揮しうるのが確認できる。
又サイド補強ゴム層の有無に係わらず、ベルト層に「パラレル構造」を採用した場合、「クロス構造」を採用した場合に比して、旋回安定性、直進安定性、及び乗り心地性がそれぞれ向上するのが確認できる。しかし、表1と表3(或いは図4と図6)を比較するように、ベルト層に「クロス構造」を採用した場合(表1、図4)の従来例1に対する実施例の向上効果は、直進安定性で最大0.1ポイント、旋回安定性で最大0.4ポイントであるのに対して、ベルト層に「パラレル構造」を採用した場合(表3、図6)の従来例2に対する実施例の向上効果は、直進安定性で最大0.2ポイント、旋回安定性で最大0.5ポイントに高まる。このことから、サイド補強ゴム層は、「パラレル構造」と組み合わせることで、旋回安定性及び直進安定性に対してより高い向上効果を発揮するのが確認できる。このことは、又表2と表4(或いは図5と図7)の比較によっても確認できる。
又表3と表5(或いは図6と図8)を比較するように、ビードコアに「テープビード」を採用した場合(表3、図6)の従来例2に対する実施例の向上効果は、旋回安定性で最大0.5ポイントであるのに対して、ビードコアに「ケーブルビード」を採用した場合(表5、図8)の従来例3に対する実施例の向上効果は、旋回安定性で最大0.8ポイントに高まる。このことから、サイド補強ゴム層は、「ケーブルビード」と組み合わせることで、旋回安定性に対してより高い向上効果を発揮するのが確認できる。このことは、又表4と表6(或いは図7と図9)の比較によっても確認できる。
このように、サイド補強ゴム層を設けた本願の構造では、パラレル構造のベルト層、及びケーブルビードのビードコアとの組み合わせに相乗効果が見られることが確認できる。
本発明の自動二輪車用タイヤの一実施例を示す断面図である。 (A)、(B)はビードコアの構造を示す断面図である。 サイド補強ゴム層を拡大して示す断面図である。 表1のテスト結果を示すグラフである。 表2のテスト結果を示すグラフである。 表3のテスト結果を示すグラフである。 表4のテスト結果を示すグラフである。 表5のテスト結果を示すグラフである。 表6のテスト結果を示すグラフである。 (A)、(B)は、背景技術、及びその問題点を説明する断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
2S トレッド面
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
9 サイド補強ゴム層
9M 中央部分
7A ジョイントレスプライ
10 ケーブルビード
10A 芯線
10B1 シース線
BL ビードベースライン
C タイヤ赤道
Pm カーカスの最大幅点
Q 最大厚さ位置
Te トレッド端
Tm 最大厚さ
TW トレッド巾
TW0 タイヤ最大巾
Y 巾領域

Claims (2)

  1. トレッド部のトレッド面がタイヤ赤道からトレッド端まで凸円弧状に湾曲し、かつ前記トレッド端間のトレッド巾がタイヤ最大巾をなす自動二輪車用タイヤであって、
    前記トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、該トレッド部の内部かつ前記カーカスの半径方向外側に配されるベルト層とを具え、
    かつ前記サイドウォール部のカーカス内側に、最大厚さを有する中央部分からタイヤ半径方向内外に厚さを漸減してのびる断面略三日月状のサイド補強ゴム層を設けるとともに、
    前記ベルト層は、ベルトコードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で螺旋状に巻回したジョイントレスプライからなり、
    前記ビードコアは、環状の芯線の周囲に、シース線を螺旋巻きしながら複数回周回させた断面円形状のケーブルビードであり、
    前記サイド補強ゴム層は、ゴム硬度が60〜100°の硬質のゴムからなり、かつ前記最大厚さを0.5〜3.0mm、
    しかもサイド補強ゴム層の半径方向外端のビードベースラインからの半径方向高さHaは、前記トレッド端のビードベースラインからの半径方向高さH1の0.85〜1.40倍の範囲、
    かつ前記サイド補強ゴム層の半径方向内端のビードベースラインからの半径方向高さHbは、リムのフランジ高さHfよりも小かつ10mm以下であることを特徴とする自動二輪車用タイヤ。
  2. 前記サイド補強ゴム層は、前記最大厚さを有する最大厚さ位置を、前記カーカスの最大幅点を中心とした半径方向の巾Wmが20mmの巾領域に配したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用タイヤ。
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