JP5649807B2 - 二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、二輪車用空気入りタイヤに係り、特に泥濘地を含む不整地での使用を目的としたモトクロス及びエンデューロ用に適した二輪車用空気入りタイヤに関する。
不整地走行用の自動二輪車用空気入りタイヤが開示されている(特許文献1参照)。
特開2008−105581号公報
一般的に、モトクロスやエンデューロ用タイヤは、使用内圧が80kPa(60〜100kPa)近傍という低内圧での使用を特徴としている。
それに反して、使用環境としては、不整地と言いつつも、ギャップやジャンプのあるコースレイアウトに加え、不整地故の岩や木という様な障害物も普通に存在する状態での走行になる。
低内圧で使用する理由としては、不安定な走行環境でのギャップやジャンプ、岩、木などを走行する場合のグリップ、接地感という操縦安定性を確保するためである。しかし、低内圧故のタイヤ変形が大きくなり、操縦安定性確保とは相反する剛性感が必要となる。また、ここで必要な剛性感が得られない場合、過剰な変形により、チューブタイプのタイヤの場合、内面のチューブにクラックが入りパンクを発生させる事となる。
従来は、小変形時の操縦性確保と大変形時の剛性確保を両立させるために、少なからず片方の性能を犠牲にしていた。
例えば、サイド部の剛性を高めるために、構造がサイド部ゴムを変更すれば、結果的にタイヤ全体が硬くなり、小変形時の操縦安定性を下げることになるし、一般にトレッド、及びサイド一体の口金でゴムの押し出しを行っているモトクロスやエンデューロ用タイヤにおいて、サイド部のみのゴムを変更するには、製造上のコストも高くなってしまう問題がある。
また、大変形時の剛性をある程度犠牲にして操縦安定性の向上を進めれば、ギャップやジャンプ着地での安定性不足を招くばかりか、パンクのリスクさえも高める事になる。
本発明は、上記事実を考慮して、コーナリング中のグリップや接地感、アクセルを開けて前に進むときのトラクション、また、ギャップやジャンプ、岩や木等の障害物といったタイヤが大きく変形する際の操縦安定性を両立可能な二輪車用空気入りタイヤを提供することを目的とする。
請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤは、一対のビード部と、一対のビード部間を跨るカーカスと、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられるトレッド部と、を備え、前記カーカスの内面側には、タイヤ回転軸に沿った断面で見た時のタイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置からタイヤ径方向外側、及び内側へ延びるゴム補強層が配置され、前記ゴム補強層のタイヤ径方向外側端部が、前記トレッド部のタイヤ軸方向最大幅位置をタイヤ径方向外側へ超えない位置にあり、前記ゴム補強層のタイヤ径方向内側端部が、リムに装着した際のリムフランジの径方向外側端よりもタイヤ径方向外側にあり、リムに装着した際のリムフランジの径方向外側端からタイヤ径方向外側へ計測する前記トレッド部のタイヤ軸方向最大幅位置までの距離をサイド部の高さHとし、前記ゴム補強層のタイヤ径方向寸法をh、前記タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置から前記ゴム補強層のタイヤ径方向外側端までのタイヤ径方向に沿って計測した寸法をhu、前記タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置から前記ゴム補強層のタイヤ径方向内側端までのタイヤ径方向に沿って計測した寸法をhd、としたときに、0.3H≦h≦0.8H、hu≧0.1H、及びhd≧0.1Hを満足し、タイヤ内面側には、前記トレッド部、前記サイド部、及び前記ビード部を構成するゴムよりも、気体が透過し難い材料を含む気体透過抑制層が設けられていない。
次に、請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用を説明する。
例えば、トレッドの踏面部に複数のブロックを有しているモトクロスやエンデューロ用のブロックパターンタイヤにおいては、泥濘地を含む不整地での使用を前提としており、そこでのグリップ感や接地感といった操縦安定性を確保する為に、低内圧での使用が一般的である。
しかし、モトクロスやエンデューロでの使用環境では、前述のような不整地に加え、ギャップやジャンプ、それに岩や木といった、タイヤを大きく変形させるに十分な環境も多く存在する。
通常、コーナリング中のグリップや接地感、アクセルを開けて前に進む時のトラクションを向上させるために、踏面のゴムを軟らかくして路面とのグリップを上げたり、構造を軟らかくして路面の追従を上げ、グリップ感や接地感を向上させる手段がとられていた。しかし、操縦安定性向上を重視し過ぎると、ギャップやジャンプといった、タイヤが大きく変形時の剛性感が損なわれ、タイヤに荷重が掛かるときの安定性が失われてしまい、かつ過剰にタイヤが変形する事でパンクのリスクも大きくなってしまう。
一方、タイヤが大きく変形する際の安定性や、パンクのリスクを恐れて、踏面のゴムや構造を硬くすると、結果的にタイヤ全体の剛性が高まり、コーナリング中のグリップや接地感、アクセルを開けて前に進むときのトラクションを落としてしまう。
請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤでは、カーカスのタイヤ内面側に、タイヤ内面のタイヤ幅方向最大幅位置のタイヤ径方向外側、及び内側へ延びるゴム補強層を設け、ゴム補強層のタイヤ径方向外側端部をトレッド部のタイヤ軸方向最大幅位置をタイヤ径方向外側へ超えない位置に設定することで、ギャップやジャンプ着地、岩等、タイヤ変形が大きい時にのみタイヤ剛性(主にタイヤ径方向の剛性)を上げることが可能となり、タイヤ変形が過大となったときに発生しやすいパンクのリスクも軽減することができ、小荷重でも変形を起こしやすいタイヤ内面のトレッド最大幅付近の剛性を必要以上に高める事が無く、コーナリング中のグリップや接地感等を損なう事無く、大変形時の剛性感を高めることができる。
なお、ゴム補強層のタイヤ径方向寸法hが、0.3Hよりも小さくなると、ゴム補強層の効果事態が小さくなってしまう。
一方、ゴム補強層のタイヤ径方向寸法hが0.8Hよりも大きくなると、ゴム補強層の影響が大きくなり過ぎて、結果的にタイヤサイド全体の剛性を高めることとなり、ギャップやジャンプといったタイヤ変形が大きくなる以前の操縦安定性を損なうこととなる。
また、ゴム補強層が効率よく作用するためには、タイヤ変形が大きくなる場合に最も変形が集中するタイヤ内面のタイヤ幅方向最大幅位置に少なくとも配置することが重要であり、hu≧0.1H、及びhd≧0.1Hを満足させることが好ましい。
請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤは、タイヤ内面側に気体透過抑制層が設けられていない二輪車用空気入りタイヤであり、内部に空気を充填するチューブを配置してリムに装着する、いわゆるチューブタイプの二輪車用空気入りタイヤである。気体透過抑制層は、いわゆるインナーライナーであり、気体透過抑制層をタイヤ内面に設けないことで、その分、タイヤ重量を低減できる。
なお、気体が透過し難い材料とは、例えば、ブチルゴムまたはブチルゴムを含んだゴムであるが、合成樹脂等その他の材料の場合もある。
本発明の二輪車用空気入りタイヤでは、ゴム補強層による作用効果が気体透過抑制層によって影響を受けることは無い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、タイヤ回転軸に沿った断面で見た時に、前記ゴム補強層は、厚さが一定のフラット部と、前記フラット部のタイヤ径方向両側に連続して設けられ前記フラット部から離れるにしたがって厚さが漸減するテーパー部とを備えている。
次に、請求項2に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用を説明する。
ゴム補強層を、厚さが一定のフラット部と、フラット部のタイヤ径方向両側に連続して設けられフラット部から離れるにしたがって厚さが漸減するテーパー部とを備える断面形状とすることで、ゴム補強層の端部付近において、タイヤサイド部の急激な剛性変化が抑えられ、歪みの集中等が避けられるので好ましい形態となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の二輪車用空気入りタイヤにおいて、前記ゴム補強層は、20°CでのJIS ショアーA硬さが40〜80度の範囲内に設定されている。
次に、請求項3に記載の二輪車用空気入りタイヤの作用を説明する。
ゴム補強層の20°CでのJIS ショアーA硬さが40度未満では、ゴム補強層が軟らかすぎてゴム補強層を設けたことによる補強効果が得られなくなる。
一方、ゴム補強層の20°CでのJIS ショアーA硬さが80度を超えると、ゴム補強層が硬くなり過ぎ、タイヤ変形が比較的少ない走行時の操縦安定性に影響がでる虞がある。
以上説明したように、請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤは上記の構成としたので、コーナリング中のグリップや接地感、アクセルを開けて前に進むときのトラクション、また、ギャップやジャンプ、岩や木等の障害物といったタイヤが大きく変形する際の操縦安定性を両立することが出来る。
さらに、ゴム補強層は、カーカスの内面側にゴムシートを配置するのみで構成できるため、タイヤの質量増を抑え易く、タイヤを構成するゴム部材を押し出す為の口金の変更等のコストアップ要因を抑えることが可能となる。
請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤは、0.3H≦h≦0.8、hu≧0.1H、及びhd≧0.1Hを満足しているので、ゴム補強層を効率よく作用させてゴム補強層の補強効果を確保し、また、タイヤ変形が大きくなる以前の操縦安定性を確保することができる。
また、請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤのゴム補強層は、カーカスの内面側にゴムシートを配置するのみで構成できるため、タイヤの質量増を抑え易く、タイヤを構成するゴム部材を押し出す為の口金を変更等のコストアップ要因を抑えることが可能となる。
また、請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤは、気体透過抑制層をタイヤ内面に設けないので、その分、タイヤ重量を低減できる。
請求項2に記載の二輪車用空気入りタイヤは上記の構成としたので、タイヤサイド部の急激な剛性変化が抑えられ、歪みの集中等が避けられ、高い耐久性が得られる。
請求項3に記載の二輪車用空気入りタイヤは上記の構成としたので、他性能を低下させることなくゴム補強層の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る二輪車用空気入りタイヤを示す断面図である。 実施例2に係る二輪車用空気入りタイヤを示す断面図である。 比較例1に係る二輪車用空気入りタイヤを示す断面図である。 比較例2に係る二輪車用空気入りタイヤを示す断面図である。 比較例3に係る二輪車用空気入りタイヤを示す断面図である。 従来例に係る二輪車用空気入りタイヤを示す断面図である。
以下、本発明の二輪車用空気入りタイヤの一実施形態を図面に基づき説明する。図1において、本実施の形態に係る二輪車用空気入りタイヤ10は、泥濘地を含む不整地での使用を目的としたモトクロス及びエンデューロ用の二輪車用空気入りタイヤであり、後述するゴム補強層26以外の構成は、一般的に知られているバイアス構造のチューブタイプタイヤと同様の構成であり、タイヤ内面側には所謂インナーライナーは設けられていない。
図1に示すように、本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10のカーカス12は、一対のビード部14間をトロイド状に跨り該ビード部14に配置したビードコア16周りに内側から外側に巻き返して構成され、本実施形態ではカーカスプライ(図示せず)の2層からなる。なお、ビードコア16のタイヤ径方向外側には、カーカス12の本体部分と折り返し部分との間にスティフナー17が設けられている。
カーカス12のタイヤ径方向外側には、少なくともプライ1層からなるブレーカー18が配置されており、ブレーカー18のタイヤ径方向外側にはトレッドゴム20からなるトレッド部22が配置されている。
トレッド部22は、複数の陸部24を備えている。なお、トレッド部22のパターンは、例えば、従来周知のブロックパターンを採用することができるが、一部にリブ状の陸部が設けられていても良い。
タイヤ回転軸に沿った断面で見た時に、カーカス12のサイド部分は、一般の二輪車用空気入りタイヤと同様に、タイヤ軸方向に凸となる湾曲形状(タイヤ内側に曲率中心を有する略円弧形状)とされている。
なお、図1において、符合CWmは、タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置(タイヤ内面内で最もタイヤ軸方向外側に位置する点)を示している。
また、カーカス12のタイヤ軸方向外側には、ビード部14からトレッド部22に渡ってサイドゴム25が配置されている。
(ゴム補強層)
この二輪車用空気入りタイヤ10の内面、本実施形態では、カーカス12のサイド部分内面側にゴム補強層26が設けられている。
このゴム補強層26は、タイヤ回転軸に沿った断面で見た時のタイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置CWmからタイヤ径方向内側、及び外側にカーカス12に沿って延設されているが、タイヤ径方向外側端部26Aは、トレッド部22のタイヤ軸方向最大幅位置TWm(なお、図1のTWはタイヤ軸方向に計測するトレッド幅。)をタイヤ径方向外側へ超えないようにその位置が設定されている。
本実施形態のゴム補強層26は、タイヤ軸方向最大幅位置CWmの側部で最も厚く形成され、タイヤ径方向外側、及びタイヤ径方向内側に向けて徐々に厚みが漸減している。
ここで、この二輪車用空気入りタイヤ10をリム28に装着した際のリムフランジ30の径方向外側端30Aからタイヤ径方向外側へ計測するトレッド部22のタイヤ軸方向最大幅位置CWmまでの距離をサイド部の高さHとし、ゴム補強層26のタイヤ径方向寸法をh、タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置CWmからゴム補強層26のタイヤ径方向外側端部26Aまでのタイヤ径方向に沿って計測した寸法をhu、タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置CWmからゴム補強層26のタイヤ径方向内側端部26Bまでのタイヤ径方向に沿って計測した寸法をhd、としたときに、0.3H≦h≦0.8H、hu≧0.1H、及びhd≧0.1Hを満足することが好ましい。
ゴム補強層26は、最大厚みを0.5〜3.0mmの範囲内に設定することが好ましい。
ゴム補強層26は、トレッドゴム20、及びサイドゴム25よりも硬いゴムで形成されている。ゴム補強層26は、20°CでのJIS ショアーA硬さを40〜80度の範囲内に設定することが好ましい。
また、ゴム補強層26は、20°Cでの動的弾性率E’を10〜30MPaの範囲内に設定することが好ましい。
(作用)
本実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10では、カーカス12のタイヤ内面側に、タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置CWmからタイヤ径方向外側、及び内側に延設されるゴム補強層26を設け、そのゴム補強層26のタイヤ径方向外側端部26Aをトレッド部22のタイヤ軸方向最大幅位置TWmをタイヤ径方向外側へ超えない位置に設定したので、ギャップやジャンプ着地、岩等、タイヤ変形が大きい時にのみタイヤ剛性(主にタイヤの縦剛性)を上げることが可能となり、タイヤ変形が過大となったときに発生しやすいパンクのリスクも軽減することができる。
タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置CWm付近では、タイヤに荷重が作用すると、タイヤ内面側のゴムには圧縮が作用し、タイヤ外面側のゴムには引張が作用する。
ゴム補強層26を効率よく作用させるためには、タイヤ変形が大きくなる場合に最も変形が集中するタイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置CWmに少なくとも配置することが重要であり、そのためには、hu≧0.1H、及びhd≧0.1Hを満足させることが好ましい。
さらに、上述した様にゴム補強層26を配置することで、小荷重でも変形を起こしやすいタイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置CWm付近の剛性を必要以上に高める事が無く、コーナリング中のグリップや接地感等を損なう事無く、大変形時の剛性感を高めることができる。
ここで、ゴム補強層26のタイヤ径方向寸法hが、0.3Hよりも小さくなると、ゴム補強層26の効果事態が小さくなってしまう。
一方、ゴム補強層26のタイヤ径方向寸法hが0.8Hよりも大きくなると、ゴム補強層26の影響が大きくなり過ぎて、結果的にタイヤサイド全体の剛性を高めることとなり、ギャップやジャンプといったタイヤ変形が大きくなる以前の操縦安定性を損なうこととなる。
したがって、本発明の効果は、この二輪車用空気入りタイヤ10を不整地走行用途、例えば、モトクロスやエンデューロ用の車両に装着して用いることで最大限発揮される。
この二輪車用空気入りタイヤ10では、ゴム補強層26の位置に加えて、ゴム補強層26の厚さによってタイヤ性能をコントロールすることが可能である。
なお、ゴム補強層26の最大厚さが0.5mmよりも薄くなると、ゴム補強層26に高剛性のゴムを使用してもタイヤサイド部が変形する際のゴム圧縮が十分に行われず、期待した効果を得ることが出来なくなる。一方、ゴム補強層26の最大厚さが3.0mmを超えると、ゴム補強層26に軟らかいゴムを使用すれば効果が得られる場合もあるが、それ以上にタイヤ質量増加のデメリットが大きく、効果的といえなくなる。
また、ゴム補強層26の20°CでのJIS ショアーA硬さが40度未満になると、ゴム補強層26が軟らかすぎてゴム補強層26を設けたことによる補強効果が得られなくなる。一方、ゴム補強層26の20°CでのJIS ショアーA硬さが80度を超えると、ゴム補強層26が硬くなり過ぎ、タイヤ変形が比較的少ない走行時の操縦安定性に影響がでる虞がある。
また、ゴム補強層26の20°Cでの動的弾性率E’が10MPa未満では、ゴム補強層26が軟らかすぎてゴム補強層26を設けたことによる補強効果が得られなくなる。
一方、ゴム補強層26の20°Cでの動的弾性率E’が30MPaを超えると、ゴム補強層26が硬くなり過ぎ、タイヤ変形が比較的少ない走行時の操縦安定性に影響がでる虞がある。
[その他の実施形態]
上記実施形態のゴム補強層26は、タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置CWmの側部で最も厚く、タイヤ径方向外側、及び内側へ向かうにしたがって厚みが漸減していたが、ゴム補強層26の断面形状はこれに限らず、例えば、図2に示すように、径方向の中央部分である中央領域bで厚さを一定とし、中央領域bのタイヤ径方向外側にタイヤ径方向外側の向けて厚さが漸減する径方向外側領域aを設け、中央領域bのタイヤ径方向内側にタイヤ径方向内側に向けて厚さが漸減する径方向内側領域cを設ける構成としても良い。ゴム補強層26の厚さを端部に向けて漸減させることで、タイヤサイド部の急激な剛性変化が抑えられ、歪みの集中等が避けられる。
上記実施形態の二輪車用空気入りタイヤ10は、内部の基本構造がバイアス構造であったが、ラジアル構造であっても良い。
また、二輪車用空気入りタイヤ10は、内部の基本構造をラジアル構造とした時に、タイヤ内面に気体透過抑制層、所謂インナーライナーを設けてチューブレスタイヤとしても良い。インナーライナーとしては、例えば、ブチルゴム、ブチルゴムを含んだゴム、合成樹脂等の周知のものを適用できる。
なお、前述したインナーライナーの設けられていない二輪車用空気入りタイヤ10は、インナーライナーを設けた二輪車用空気入りタイヤ10に比較して、インナーライナーの分だけタイヤ重量を軽量化できることになる。
(試験例)
タイヤ内面側にゴム補強層を供えていない二輪車用空気入りタイヤを従来品とし、タイヤ内面にゴム補強層を供えてその配置が本発明の規定に沿っている二輪車用空気入りタイヤを実施例品、タイヤ内面にゴム補強層を供えてその配置が本発明の規定に沿っていない二輪車用空気入りタイヤを比較品として、下記及び表1に示される条件の下で評価を行った。
試験条件は、以下の通りである。
Figure 0005649807
※「バイアス構造」とは、複数本のナイロンコードを含むプライ(タイヤ周方向に対するナイロンコードの傾斜角度は30度)の2枚からなるカーカスを有し、カーカスのタイヤ径方向外側にナイロンコードを含むブレーカー(1枚)を配置した構造である。
※「ラジアル構造」とは、複数本のナイロンコードを含むプライ(タイヤ周方向に対するナイロンコードの傾斜角度は90度)の1枚からなるカーカスを有し、カーカスのタイヤ径方向外側に芳香族ポリアミドコード(商品名:ケブラー)を螺旋巻きして構成されたモノスパイラルベルト(MSB)を配置した構造である。
Figure 0005649807
Figure 0005649807
Figure 0005649807
Figure 0005649807
各試験種に係る二輪車用空気入りタイヤを実車に装着し、プロのライダーによる不整地走行を行い、表3〜5に示されるように、操縦安定性に関係するグリップ感、接地感、ギャップ通過性、ジャンプ着地、滑りのコントロール性、及びハンドリングの各評価項目について、フィーリング評価を行った。各評価項目は10点満点であり、数値が大きい方が良好な結果であることを示している。
この試験例によれば、本発明の適用された実施例1,2は、従来品以上の性能が得られれていることが分かった。なお、比較例1〜3では、何れかの項目において従来品よりも性能が低下していることが分かった。
10 二輪車用空気入りタイヤ
12 カーカス
14 ビード部
16 ビードコア
18 ブレーカー
22 トレッド部
24 陸部
26 ゴム補強層

Claims (3)

  1. 一対のビード部と、
    一対のビード部間を跨るカーカスと、
    前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられるトレッド部と、
    を備え、
    前記カーカスの内面側には、タイヤ回転軸に沿った断面で見た時のタイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置からタイヤ径方向外側、及び内側へ延びるゴム補強層が配置され、
    前記ゴム補強層のタイヤ径方向外側端部が、前記トレッド部のタイヤ軸方向最大幅位置をタイヤ径方向外側へ超えない位置にあり、
    前記ゴム補強層のタイヤ径方向内側端部が、リムに装着した際のリムフランジの径方向外側端よりもタイヤ径方向外側にあり、
    リムに装着した際のリムフランジの径方向外側端からタイヤ径方向外側へ計測する前記トレッド部のタイヤ軸方向最大幅位置までの距離をサイド部の高さHとし、
    前記ゴム補強層のタイヤ径方向寸法をh、
    前記タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置から前記ゴム補強層のタイヤ径方向外側端までのタイヤ径方向に沿って計測した寸法をhu、
    前記タイヤ内面のタイヤ軸方向最大幅位置から前記ゴム補強層のタイヤ径方向内側端までのタイヤ径方向に沿って計測した寸法をhd、
    としたときに、
    0.3H≦h≦0.8H、hu≧0.1H、及びhd≧0.1Hを満足し、
    タイヤ内面側には、前記トレッド部、前記サイド部、及び前記ビード部を構成するゴムよりも、気体が透過し難い材料を含む気体透過抑制層が設けられていない、二輪車用空気入りタイヤ。
  2. タイヤ回転軸に沿った断面で見た時に、前記ゴム補強層は、厚さが一定のフラット部と、前記フラット部のタイヤ径方向両側に連続して設けられ前記フラット部から離れるにしたがって厚さが漸減するテーパー部とを備えている請求項1に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
  3. 前記ゴム補強層は、20°CでのJIS ショアーA硬さが40〜80度の範囲内に設定されている請求項1または請求項2に記載の二輪車用空気入りタイヤ。
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