JPS6341207A - 二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は二輪車用空気入りタイヤの改良に関し、さらに
詳しくは、二輪車に特有なタイヤ運動性能の確保、特に
、旋回走行中における腰弱感を改善した二輪車用空気入
りタイヤに関するものである。

〔従来の技術〕

近年、この種タイヤにおける耐摩耗性の向上やブレーキ
性能の向上あるいは加速性能の向上環を図る観点から、
ラジアル構造とした二輪車用空気入りタイヤの開発が盛
んに行なわれている。

しかしながら、二輪車の旋回特性は、一般に四輪車の旋
回特性とは異なり、特有な運動性能特に、大きなキャン
バ−角を付けることにより旋回走行中に発生するキャン
バ−スラストの反力によって旋回運動が可能になる関係
上、旋回走行中におけるタイヤの腰弱感の解消は、良好
な操縦安定性を得る上で極めて重要なことである。

ところが、上述したように二輪車用空気入りタイヤをラ
ジアル構造にすると、サイドウオール部が柔構造となり
、旋回走行中におけるタイヤの腰弱感の解消は非常に困
難な問題となっているのが現状である。

上述した旋回走行中における腰弱感の解決手段として、
従来、次のような手段が用いられている。すなわち、 （１１ビードフィラーのシファＡ硬度をアップすること
によりサイドウオール部の剛性を増強する。

（２）　　ビードフィラーの高さや幅をアンプすること
によりサイドウオール部の剛性を増強する。

（３）種々のコード材料をサイドウオール部に配置する
ことによりサイドウオール部の剛性を増強する。

しかしながら、これらの手段は、トレッド端部付近の稼
動条件がシビアーとなり、トレッド端部にセパレージジ
ン故障が発生したり、また硬質ビードフィラーや剛性の
高いコード材料によるサイドウオールの補強が、路面と
接地するトレッド部の剛性に悪影當を与え、旋回走行時
に必要な踏面グリノブ力が十分得られない恐れがある。

本発明は上述した問題点を解消すべく検討した結果、達
成されたものである。

従って本発明の目的は、トレッド端部のセパレーション
故障や踏面グリノブ力の不足を生じることなく、旋回走
行中の腰弱感を大幅に改善できる二輪車用空気入りタイ
ヤを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため本発明は、一対の環状を呈した
ビード部と、こめ両ビード部から径方向外側に向かって
夫々末広がりに延びるサイドウオール部と、この両サイ
ドウオール部間にわたり外方に突出したクラウン部と、
これらの各部分をカーカス層で補強し、このカーカス層
の前記クラウン部上にその幅全体に亙ってベルト層及び
トレッドを重ね合わせて強化したタイヤにおいて、前記
サイドウオール部におけるカーカス層の内面側に、サイ
ドウオール部の実質上中央における最厚肉部からベルト
層端部及びビード部に向かって夫々厚みが漸減する、ほ
ぼ三角形断面の硬質ゴム層を配置して補強したことを特
徴とする。

〔作用〕

二輪車の旋回走行中における腰弱感の解決を図ることが
できる一方、ベルト層端部でのセパレーションも阻止す
ることができ、しかも、サイドウオール部の剛性アップ
を達成でき、トレッドの剛性変化を生じずに、踏面グリ
ップを十分に得ることができ、さらに、乗心地をも良好
化することができる。

〔実施例〕

第１図及び第２図は本発明の実施例からなる二輪車用空
気入りタイヤを示し、第１図はリム組内圧未充填時を示
すラジアル方向半断面説明図、第２図はリム組内圧充填
時を示すラジアル方向半断面説明図（本図においてリム
組内圧未充填時は点線で表示しである。）である。

図においてＥは本発明の実施例からなる二輪車用空気入
りタイヤで、一対の環状を呈したビード部１０と、この
両ビード部ｌＯから径方向外側に向かって夫々末広がり
に延びるサイドウオール部２０と、この両サイドウオー
ル部２０間にわたり外方に突出したクラウン部３０と、
これらの各部分をカーカス層４０で補強し、このカーカ
ス層４０の前記クラウン部３０上にその幅全体に亙って
ベルト層５０及びトレンド６０を重ね合わせて強化する
ことにより構成されている。

そして本発明においては、特に、前記サイドウオール部
２０におけるカーカス層４０の内面側に、サイドウオー
ル部２０の実質上中央における最厚肉部７０１からベル
ト層５０の端部５０□及びビード部１０に向かって夫々
厚みが漸減する、ほぼ三角形断面の硬質ゴム層７０を配
置することによりサイドウオール部２０を補強しである
。

上記硬質ゴム層７０を構成するゴムは、サイドウオール
部２０を構成する補強ゴムよりも硬く、ショアＡ硬度５
５〜９５°の硬度を有するゴムが用いられている。

これは、ショアＡ硬度が５５゛未満であると、肉厚を過
度に厚くしなければならないため、タイヤ重量及び発熱
の面で不利となり、また９５゛を超えると、硬すぎてタ
イヤの成型が困難になるからである。

マタ、硬質ゴム層７０の訪さをｈ１ベル）ｒｉ！５０の
端部５０．（線Ｘ）からリムフランジＲ（線Ｙ）間の距
離をｆとすると、 ｈ　／　ｆ　＝０．１５〜０．６５ の°範囲内に設定することが好ましい。

これは、ｈ／ｆの値が０．１５未満であると本発明の効
果が発揮できなくなり、また、０．６５を超えるとタイ
ヤの製造（成型・加硫）が困難になるので好ましくない
からである。

さらに説明すると、タイヤＥのラジアル方向断面形状は
、図示したように、左右一対の環状を呈した両ビード部
１０から径方向外側及び軸方向外側に向かって、つまり
、末広がりでしかも略直線状にサイドウオール部２０が
延び、この両サイドウオール部２０の径方向外側歯２０
１の間に断面形状を略半円状としたクラウン部３０が形
成されている。

また上記カーカスｒｄ４０は、ビード部ＩＯに配置され
たビードワイヤ１１からリム組内圧末充填時において、
第１図（実線）及び第２図（点線）で示すように、直線
状か若干内側に凸出した形状をなし、ベルト層５０の端
部５０１　の近傍で大きくカーブし断面形状が略半円状
のクラウン部３０へと続いている。

そして、タイヤＥ内に内圧を充填すると、サイドウオー
ル部２０におけるカーカス層４０は第２図に実線で示す
ように若干外側へ脹らむ。

なお、図において一点鎖線ｌは、ビードワイヤ１１とベ
ルト層５０の端部５０１を結ぶ直線を便宜上示し、特に
第２図において、この一点鎖線！つまりこの基準線に対
して、内圧充填前のカーカスラインを点線で示し、また
、内圧充填後のカーカスラインを実線で示す。

また、上記カーカス層４０は、ナイロンコード。

ポリエステルコード等の有機繊維コード層の１枚か少数
枚をコード角度が赤道面に対し６０〜９０゜になるよう
配置してあり、このカーカス層４０両端部のビードワイ
ヤ１１への折り返し部には、通常のタイヤと比較して著
しく小さいビードフィラーＦが介在しである。

前記ベルト層５０は、アラミドコード、金層コードで代
表される非伸張性コードを平行に配列した層からなり、
コード角度が赤道面に対し小さい角度（３０゛未満）で
交差するように重ね合わせて配置されている。なお、ベ
ルトＦｊ５０はクラウン部３０の幅−ばいに配置するこ
とが好ましい。

前記トレッド６０は、クラウン部３０の幅−ばいすなわ
ち、トレッド幅がタイヤ最大幅をなすよう配置されてお
り、トレッド６０の厚みは全幅に亙り実質上等厚としで
ある。

つづいて前述した硬質ゴム暦７０の作用について説明す
ると次の通りである。すなわち、タイヤにおいてゴムは
、一般に引張り領域でタイヤ構成部材として使用する場
合が多く、特に、ゴムを補強部材として使用する場合は
、ゴムのショアＡ硬度をアップするのが一般的である。

しかしながら、ゴムを圧縮領域で使用するとその弾性率
は、同じ変位量を与えたゴムの引張り領域での弾性率の
数倍の強度を持つのである。

本発明は、ゴムのこの特性に着眼して、ゴムのショアＡ
硬度をアップすることなく、ゴムを圧縮領域で使用し、
その高い弾性率で、二輪車用ラジアルタイヤ特有の腰弱
感を大幅に緩和できるようにしたものである。

すなわち、タイヤ製造時、つまり内圧が充填されていな
い時、カーカスＦＪ４０及び硬質ゴム層７０は、図に示
すように、一点鎖線ｌのタイヤ断面の内面方向側にあり
、内圧を充填することにより第２図の実線で示すような
形状変化が生じる。

この時、硬質ゴム層７０は、内圧によりタイヤ外部方向
へ張り出そうとし、硬質ゴム層７０のセンタ一部（一点
鎖線ｍ）のａ点はほぼ線ｍに沿う形でタイヤ断面の外側
方向へ移動しようとする一方、カーカス８４０はタイヤ
断面の外方向にふくらむが、コードの伸張率には限度が
あり、従って硬質ゴム旧７０が外方向へふくらむのを抑
制する役割を果たす。

また、ベルト層５０の端部５０１　とリムフランジ部Ｒ
との直線距ｓｒ＜Ｘ線からＹ軸線迄の直線距離）を硬質
ゴム層７０の中心ラインｄ　（Ｘ線からＹ線に至る曲線
ラインｄ）より短くとることにより、硬質ゴム層７０が
タイヤ断面外部方向へふくらもうとするのを抑制し、こ
の硬質ゴム層７０に圧縮力が作用し、カーカス層４０の
抑制効果と相まって有効に硬質ゴム層７０の圧縮弾性率
を高めることができるのである。

第２図において、硬質ゴム層７０は外部方向へふくらも
うとするが、カーカスＪ！４０と、ベルト層５０の端部
５０、とリムフランジＲとの間が狭いことによる抑制力
で、硬質ゴム層７０に圧縮力が作用し、この硬質ゴム層
７０のセンタ一部（ｍ線部分）はｂ点迄しか移動できな
いが、この状態における硬質ゴムｒｆｉ７０の中心ライ
ン＆ｇは、ｄ＞ｇ＞ｆの関係にあり、中心ライン長がｄ
からｇに変化（縮小）した変位分、硬質ゴム層７０は圧
縮弾性を保持し、ゴム弾性がアップしておりサイドウオ
ール部２０の補強材として働くことになる。

この圧縮弾性率は、曲述のｄとｇの関係を変えることに
より、より高い圧縮弾性率を得ることも可能である。

さらにカーカス層４０は、この硬質ゴム層７０が外方向
へ広がろうとして変化する際、カーカス層４０のサイド
ウオール部２０のみに、内圧による張力のみでなく、曲
げにより張力を発生させているのがＦＥＭ８［により判
明しており、このカーカス層４０の張力アップもサイド
ウオール部２０の剛性アップに寄与している。

（実験例） 上述した本発明の効果を確認するため、実車旋回テスト
による腰弱感、実車テスト時による乗心地、室内ドラム
テストによる耐久性及び室内接地解析（カラーデータ）
を行った。

（試験に使用したタイヤの仕様） 「本発明タイヤ」 自動２輪車用の前・後輪用としてサイズ１２０１５９０
−１７．１４５／６３０−１８で、第１図及び第２図に
示す断面形状をもつタイヤを試作した。

・　タイヤ断面高さ／最大幅＝０．６５・　カーカス層
４０及びベルト層５０には弾性率が、４０００　ｋｇ　
ｆ　／　ｃｎｌで、折り込み８４本１５０鶴のポリアミ
ド系１５００　ｄ　／　２のコードを使用した。

・　ビードフィラーＦは高さ１５鶴でカーカス層４０が
ビードワイヤ１１に形よく巻き上げられる目的のみで使
用し、サイドウオール部２０の補強には寄与しない形状
のものを使用した。

・　硬質ゴム１５７０のゴム厚さｈは、前・後輪用で各
々８龍、１０■■とし、この３角断面形状の両端部は、
ベルト層端部５０１のＸ線上で０〜１鶴、リムフランジ
部ＲのＹ線上で同じく０〜１１１１ｍとした。

（従来タイヤ） 上記本発明タイヤと同サイズで、ビードフィラーのショ
アＡ硬度をアップしくショアＡ硬度９０°）、又高さも
３５龍としてサイドウオール部を補強した従来のタイヤ
を用いた。

（試験方法） ・　腰弱感及び乗心地の実車性能テストは、１周４．８
ｋ１１１の周回路を試験走行し、専門テストライダーに
よりフィーリング評価した。

・　耐久性テストは、内圧１．２ｋｇ／ｃｎｌにてステ
ップ毎に荷重を増加して行き、タイヤ故障に至る迄のス
テップレベルにて評価した。

・　接地解析（カラーデータ）はタイヤの接地状態を色
別により判別する室内接地解析Ｍ／Ｃでの接地圧分布状
況を、均一接地している程指数が高い様に指数化して評
価した。

なお、試験結果は従来タイヤの値を１００として指数表
示した。従って、値が大きい程性能は良好である。

試験結果を第１表に示す。

上記試験結果から本発明タイヤは従来タイヤと比較して
、実車旋回テストによる腰弱感、実車テスト時による乗
心地、室内ドラムテストによる耐久性及び室内接地解析
（カラーデータ）が、優れていることが判る。

（発明の効果〕 本発明は上述したように構成したから、二輪車の旋回走
行中における腰弱感の解決を図ることができる一方、ベ
ルト層端部でのセパレーションも阻止することができ、
しかも、サイドウオール部の剛性アップを達成でき、ト
レッドの剛性変化を生じずに、踏面グリップを十分に得
ることがで、さらに、乗心地をも良好化することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の実施例からなる二輪車用空
気入りタイヤを示し、第１図はリム組内圧未充填時を示
すラジアル方向半断面説明図、第２図はリム組内圧充填
時を示すラジアル方向半ｔｇｒ面説明図（本図において
リム組内圧未充填時は点線で表示しである。）である。 １０・・−ビード部 ２０・・・サイドウオール部 ３０・・・クラウン部 ４０・・・カーカス層 ５０・・・ベルト層 ６０・・・トレッド ７０・・・硬質ゴム層 特許出願人　株式会社ブリデストン 代理人　弁理士　三　好　保　男 后 女 」 ＋Ｚ　垢　重　　　　　　重 艷　Ｏ八　に　重　工　４ シ―　　！ｌ−０歌　　−一　　　き　　゛口Ｉｙ＋さ
　１　　余　ム　頂 シ　か　へ　ダ　°（ム　■

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 一対の環状を呈したビード部と、この両ビード部から径
   方向外側に向かって夫々末広がりに延びるサイドウォー
   ル部と、この両サイドウォール部間にわたり外方に突出
   したクラウン部と、これらの各部分をカーカス層で補強
   し、このカーカス層の前記クラウン部上にその幅全体に
   亙ってベルト層及びトレッドを重ね合わせて強化したタ
   イヤにおいて、前記サイドウォール部におけるカーカス
   層の内面側に、サイドウォール部の実質上中央における
   最厚肉部からベルト層端部及びビード部に向かって夫々
   厚みが漸減する、ほぼ三角形断面の硬質ゴム層を配置し
   て補強したことを特徴とする二輪車用空気入りタイヤ。