JP4983616B2 - 熱転写記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写方式に使用する熱転写記録媒体に関するものであり、特に、画像を保護する保護層の転写に際し、画像表面の光沢を良好に形成でき、良好な記録特性を有する熱転写記録媒体に関するものである。
従来、カラーまたはモノクロの画像の形成技術としては、加熱により拡散移行する性質を有する熱拡散性色素を含有するインクシートを、印画紙等の受像シートの色素受容層と対向させて、サーマルヘッドを用いて、熱拡散性色素を加熱して、該色素受容層に該熱拡散性色素を画像様に転写して画像を形成(いわゆる色素熱転写方式)する技術が知られている。このような色素熱転写方式は、デジタルデータを用いた画像形成を可能とし、現像液等の処理液を使わずに、しかも銀塩写真に匹敵する階調表現を形成できる方法として定評がある。
また、昇華性染料を有する昇華型の熱転写シートを使用して画像を形成した場合には、顔写真などの階調性画像を精密に形成することができる。しかしながら、形成された画像は、通常の印刷インキによるものとは異なり、ビヒクルがなく、染料のみによって形成されているので、耐候性、耐摩擦性、耐薬品性などの耐久性に劣るという欠点がある。
このような欠点に対して、熱溶融性インキ又は昇華性染料の熱転写によって得られた画像上に、転写性保護層を有する熱転写シートを重ね合わせ、サーマルヘッドや加熱ロールなどを用いて転写性保護層を転写させ、画像上に保護層を形成する方法が知られている。このように画像上に保護層を設けることによって、耐候性、耐摩擦性、耐薬品性などの耐久性及び画像の光沢度をある程度向上させることができる。
この転写性保護層が設けられた熱転写シートは、基材上に保護層が設けられている。この熱転写シートでは、保護層の非転写時は巻回したインクリボン状態であり、基材と保護層とが接着性をある程度有し、保護層のいわゆる粉落ち等を防ぎ、サーマルヘッド等によって加熱され、保護層を転写する際には、保護層の良好な転写性、又は基材との剥離性によって光沢を付与する。即ち、転写性保護層が設けられた熱転写シートでは、非転写時は基材に対して保護層が接着されており、転写時は基材から保護層が容易に剥離しなければならないというジレンマの関係がある。
このような課題に対して、下記の特許文献1には、転写性保護層の転写を容易にするため、熱転写シートの基材と保護層との間に、基材と保護層の離型を促進させる非転写性の離型層を設けた熱転写シートが記載されている。その離型層は、有機−無機ハイブリッド材料から形成することが好ましいと記載されている。
しかしながら、この特許文献1に記載されている方法では、サーマルヘッドの熱により保護層が転写される際に、基材、離型層、保護層などの熱変形挙動、離型層を構成する無機物と有機物の蓄熱性の違いにより、サーマルヘッドの副走査方向、即ち印画紙等の受像シートの搬送方向に、保護層の転写走査ムラとして観察される画像欠陥が発生する。
また、下記の特許文献2では、比較的分子量の異なる2種のポリエステル樹脂を転写層として用いた熱転写シートの例が記載されている。
しかしながら、この熱転写シートでは、特に、転写性保護層を有する基材の裏面に設けた背面層に、燐酸エステルや脂肪酸エステルなどに代表される熱溶融性滑剤が含有されている場合、保護層転写時のサーマルヘッドにより溶融した滑剤が蓄熱したまま、サーマルヘッドの副走査方向に筋状に流れ出してしまう。その結果、この熱転写シートでは、基材の裏面から保護層に対してサーマルヘッドで熱を供給する際に、供給する以上の熱エネルギーが不規則にすだれ状に保護層に供給され、転写後の保護層に筋状の光沢ムラとなる印画ムラ(以下、コーデュロイムラともいう)を生じるという新たな問題が発生する。
特開2007−176011号公報 特開2006−272960号公報
そこで、本発明は、保護層の非転写時は基材に対して保護層が接着し、保護層の転写時には基材から保護層が容易に剥離し、画像上に光沢が良好な保護層を転写することができる熱転写記録媒体を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明に係る熱転写記録媒体は、基材の一方の面に、1層以上の転写性の保護層が非転写性の離型性層を介して設けられ、熱転写時に保護層と離型層との間で界面剥離して、保護層が画像上に熱転写される昇華型熱転写記録方式に用いられる熱転写記録媒体であり、基材の一方の面には、基材側から、ライマー層、離型性層、保護層が積層され、プライマー層は、少なくともポリアクリル酸エステル系樹脂又はスチレンアクリレート樹脂、及びフッ素系界面活性剤を当該プライマー層の固形分に対して0.01%〜3%含有し、離型性層は、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールから選ばれる少なくとも1種で形成され、ガラス転移点が、60℃以上、110℃以下であ
本発明では、基材上に、プライマー層、離型性層、保護層が積層され、基材と離型性層との間に設けたプライマー層に、少なくともポリアクリル酸エステル系樹脂又はスチレンアクリレート樹脂、及びフッ素系界面活性剤をプライマー層の固形分に対して0.01%〜3%含有し、離型性層にポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールから選ばれる少なくとも1種で形成され、ガラス転移点を60℃以上、110℃以下とすることによって、非転写時には、フッ素系界面活性剤が基材と離型性層との界面に存在し、基材と離型性層との接着性が向上し、昇華型熱転写記録方式による転写時には、印加された熱エネルギによりフッ素系界面活性剤が離型性層と保護層との間に拡散し、保護層が離型性層から剥離しやすくなる。これにより、本発明では、非転写時には保護層が剥離する、いわゆる粉落ちを防止することができ、転写時には保護層が離型性層から容易に剥離し、光沢ムラがない保護層を画像上に形成することができる。
以下、本発明を適用した熱転写記録媒体について、図面を参照して詳細に説明する。
熱転写記録媒体1は、図1に示すように、基材2の一方の面2aに、インク層4Y、4M、4Cや保護層6の塗布性や接着性を調整するプライマー層3が設けられ、このプライマー層3上に、染料等の色素を含有するイエロー、マゼンタ、シアンの3色のインク層4Y、4M、4Cと、非転写性の離型性層5を介して、形成された画像を保護する保護層6とが面順次に並設されている。
この熱転写記録媒体1は、熱転写プリンタ装置に取り付けられ、基材2の他方の面2bからサーマルヘッド等の加熱手段によってインク層4Y、4M、4Cが加熱され、熱転写プリンタ装置内に搬送された印画紙等の熱転写受像シートに対して、イエロー、マゼンタ、シアンの色素を熱転写して、カラー画像を形成し、次に、保護層6が加熱され、保護層6が離型性層5との間で界面剥離し、形成したカラー画像上に保護層6を熱転写して、カラー画像を保護する。
熱転写記録媒体1の基材2としては、プラスチックフィルム、紙、合成紙、セロハンなど、特に限定するものではなく、サーマルヘッド等の加熱手段の加熱温度に耐えるとともに、熱伝達が早く、インク層4Y、4M、4Cや保護層6に対する加熱を均一に行えるよう薄膜で厚さむらがないものが好ましい。
基材2としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリメチルメタアクリレート、ポリブテンー1、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン(ポリサルフォン)、ポリエーテルサルホン(ポリエーテルサルフォン)、ポリフェニレンサルファイドなどの未延伸又は延伸フイルムを挙げることができる。これらの中でも、基材2としては、耐熱性が優れ、厚さのむらが少なく製造できるポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートやポリエーテルエーテルケトンのプラスチックフィルムが好ましい。プラスチックフィルムは、一方の面2a及び他方の面2bに、インク層4Y、4M、4Cや保護層6、後述する他方の面2bに設ける耐熱滑性層との接着を強固にするために、プライマーコート、コロナ放電処理などや、異物付着防止やシートの走行を安定するため帯電防止などの表面処理を行うことが好ましい。
この基材2は、厚さ3.5〜12μmが好ましく、特に好ましくは、4.0〜6.0μmである。基材2の厚さを3.5〜12μmの範囲とすることによって、熱転写記録媒体1の耐熱性が得られ、色素や保護層6を熱転写するために、熱転写記録媒体1と熱転写受像シートと重ね合わせた時に段差が生じず、色調の再現性が低下しない。基材2の破断強度は、縦、横ともに10〜40kg/mm、破断伸延度が縦、横ともに50〜150%(いずれも、JIS C2318による)ものが好ましい。破断強度を10〜40kg/mm、破断伸延度を50〜150%とすることによって、巻取りや印画のときに伸びたり、破れたりすることなく、好ましい。
この基材2に対しては、インク層4Y、4M、4Cや離型性層5、保護層6の塗布性、接着性を調整する目的で、プライマー層3を形成して下引き処理を施す。下引き処理は、基材2の少なくとも一方の面2a全面に対し、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、低温プラズマ処理等の樹脂表面改質処理を行った後、下引き液(プライマー層塗工液)を塗布、又はプラスチックフィルムの溶融押出し成膜時に、未延伸フィルムに下引き液を塗布し、その後に、延伸処理してプライマー層3を形成する。
このプライマー層3は、樹脂と、基材2に対する離型性層5の接着性及び保護層6の剥離性を良好にする特定のフッ素系界面活性剤とを含有する。
プライマー層3を形成する樹脂としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート樹脂、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等を挙げることができる。
フッ素系界面活性剤は、保護層6の非転写時には、離型性層5と基材2との接着性を向上させ、保護層6の熱転写時には、保護層6が離型性層5から剥離しやすいようにする。
プライマー層3は、保護層6の非転写時には、含有されているフッ素系界面活性剤が基材2と離型性層5との間に存在し、基材2と離型性層5との接着性を向上させる。また、プライマー層3は、保護層6の非転写時では、基材2と離型性層5との接着性がフッ素系界面活性剤によって向上し、離型性層5及び保護層6のそれぞれを形成するある程度極性が異なる樹脂混合物同士がお互いに接着性を有するため、基材2から保護層6が剥離せず、いわゆる粉落ちを防止できる。保護層6の熱転写時には、サーマルヘッドから印加された熱エネルギによって、プライマー層3中のフッ素系界面活性剤が離型性層5に拡散し、離型性層5と保護層6との界面に拡散することによって、離型性層5と保護層6の界面剥離をしやすくする。
このようなフッ素系界面活性剤は、下記の一般式(1)乃至一般式(3)で示される少なくとも1種を含有する。
Rf−(L−(Y−X ・・・一般式(1)
一般式(1)において、Rfは、少なくとも1つのフッ素原子を含有する脂肪族基を表し、Lは、2価の連結基を表し、Yは、置換基を有しても良いアルキレンオキシ基またはアルキレン基、アルケニル基を表し、Xは、水素原子、ヒドロキシル基、アニオン性基またはカチオン性基を表し、mは、0または1〜5の整数を表し、nは、0または1〜40の整数を表す。
Rf−(O−Rf′)n1−L−X′m1 ・・・一般式(2)
一般式(2)において、Rfは、少なくとも1つのフッ素原子を含有する脂肪族基を表し、Rf′は、少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキレン基を表し、Lは、単なる結合手または連結基を表し、X′は、ヒドロキシル基、アニオン性基、カチオン性基を表し、n1及びm1はそれぞれ1以上の整数を表す。
〔(Rf″O)n2−(PFC)−CO−Y−L−X″m2・・・一般式(3)
一般式(3)において、Rf″は、炭素原子を1〜4個含有するペルフルオロアルキル基を表し、(PFC)は、パーフルオロシクロアルキレン基を表し、Yは、酸素原子または窒素原子を含有する連結基を表し、Lは、単なる結合手または連結基を示し、X″は、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基、または両性基を含む水可溶化極性基を表し、n2は、1〜5の整数を表し、kは、1〜3の整数を表し、m2は、1〜5の整数を表す。
上記一般式(1)及び一般式(2)において、Rfは、少なくとも1つのフッ素原子を含有する脂肪族基を表すが、その該脂肪族基は、炭素数が1〜18であることが好ましく、さらに、炭素数が2〜12であることが好ましく、炭素数が3〜7であることが特に好ましい。
また、一般式(1)において、Lは、2価の連結基を表すが、2価の連結基としては、スルホンアミド基、アルキレンオキサイド基、フェノキシ基、アルキレンカルボニル基が特に好ましい。
一般式(1)において、Yは、置換基を有しても良いアルキレンオキシ基またはアルキレン基を表すが、アルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基等が挙げられ、エチレンオキシ基が特に好ましい。また、アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられ、エチレン基が特に好ましい。
一般式(1)において、Xは、水素原子、ヒドロキシル基、アニオン性基またはカチオン性基を表すが、アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基が好ましく、該アニオン性基のカウンターカチオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンなどが好ましい。また、カチオン性基としては、4級アルキルアンモニウム基が好ましく、該カチオン性基のカウンターアニオンとしては、ハロゲン化物イオン、p−トルエンスルホン酸イオンなどが好ましい。
一般式(1)において、mは、0または1〜5の整数を表し、nは、0または1〜40の整数を表すが、mが0であって、nが10〜20であることが特に好ましい。
一般式(2)において、Rf′は、少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキレン基を表すが、その炭素数が1〜8であることが好ましく、さらに2〜5であることが好ましく、特に2または3であることが好ましい。
一般式(2)において、Lは単なる結合手かまたは連結基を表すが、該連結基としてはアルキレン基、アリーレン基、あるいは、ヘテロ原子を含有した2価の連結基が好ましい。
一般式(2)において、X′は、ヒドロキシル基、アニオン性基またはカチオン性基を表すが、アニオン性基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基が好ましく、該アニオン性基のカウンターカチオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンなどが好ましい。また、カチオン性基としては、4級アルキルアンモニウム基が好ましく、該カチオン性基のカウンターアニオンとしては、ハロゲン化物イオン、p−トルエンスルホン酸イオンなどが好ましい。
一般式(2)において、n1及びm1は、それぞれ1以上の整数を表すが、n1が、1以上10以下、m1が、1以上3以下であることが好ましい。
一般式(3)において、Rf″は、炭素原子を1〜4個有するペルフルオロアルキル基を表すが、該ペルフルオロアルキル基としては、トリフロロメチル基が特に好ましい。
一般式(3)において、(PFC)は、パーフルオロシクロアルキレン基を表すが、該パーフルオロシクロアルキレン基としては、パーフルオロシクロオクチレン基、パーフルオロシクロヘプチレン基、パーフルオロシクロヘキシレン基、パーフルオロシクロペンチレン基などが挙げられ、パーフルオロシクロヘキシレン基が特に好ましい。
一般式(3)において、Yは、酸素原子または窒素原子を含む連結基を表すが、該連結基としては、−OCH−、−NHCH−が特に好ましい。
一般式(3)において、Lは、単なる結合手または連結基を表すが、該連結基としては、置換または未置換のアルキレン(たとえば、エチレン、n−プロピレン、またはイソブチレン)、アリーレン(例えば、フェニレン)、アルキレンとアリーレンの組み合わせ(例えば、キシリレン)、オキシジアルキレン(例えば、CHCHOCHCH)、チオジアルキレン(例えば、CHCHSCHCH)などの多価、一般に二価の結合基が挙げられる。
一般式(3)において、X″は、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基、または両性基を含む水可溶化極性基を表すが、アニオン性基としては、COH、COM、SOH、SOM、OSOH、OSOM、(OCHCH)OSOM、OPO(OH)、およびOPO(OM)(式中、Mはナトリウム、カリウム、またはカルシウム等の金属イオン、またはアンモニウムイオンを表す)等が挙げられ、これらの中でカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基が好ましく、該アニオン性基のカウンターカチオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンなどが好ましい。カチオン性基としては、4級アルキルアンモニウム基が好ましく、該カチオン性基のカウンターアニオンとしては、ハロゲン化物イオン、p−トルエンスルホン酸イオンなどが好ましい。また、ノニオン性基としてはヒドロキシル基が好ましい。
一般式(3)において、n2は、1〜5の整数を表し、kは、1〜3の整数を表し、m2は、1〜5の整数を表すが、n2としては、3が好ましく、kとしては、1または2が好ましく、m2としては、1であることが特に好ましい。
以下に、本発明で用いることができるフッ素系界面活性剤の具体例を示す。なお、フッ素系界面活性剤は、これらに限定されるものではなく、上記一般式(1)乃至一般式(3)で表されるものを用いることができる。
一般式(1)で示されるフッ素系界面活性剤の例
1−1.C17SO
1−2.C17SOLi
1−3.C17COONH
1−4.C17COOK
1−5.C19−O−C−SO
1−6.C19−O−C−SONa
1−7.C13−O−C−SO
1−8.C13−O−C−SONa
1−9.C15COONH
1−10.NaOS(CH(CHCOOCHCH17)COOCHCH17
1−11.C17SON(C)(CHCOOK)
1−12.C17SON(C)(CHCHOPONa
1−13.C17SON(C1225)((CO)SONa)
1−14.C13CHCHSONH
1−15.CFCF(CFCFCHCHSONH
1−16.CFCF(CFCFCHCHSONH
1−17.C13CHCHO−PO(ONH
1−18.CCHCHO−PO(ONH)(OCHCHOH)
1−19.C(CHSONH
1−20.C(CHSONH
1−21.C(CHCOOLi
1−22.C(CHO−C−SO
1−23.NaOS(CH(CHCOO(CH)COO(CH
1−24.C(CHSON(C)(CHCOOK)
1−25.C(CHSON(C1225)((CO)SONa)
1−26.(CCHO)PO(OH)
1−27.CCHCHOPO(OH)
1−28.CCHCHSCHCHCOOLi
1−29.C13CHCHSCHCHCOOLi
1−30.(C13CHCHO)PO(OH)
1−31.C13CHCHO−(CHCHO)10−H
1−32.C17CHCHO−(CHCHO)12−H
1−33.C1021CHCHO−(CHCHO)−H
1−34.CCHCHO−(CHCHO)20−H
1−35.CCHCHO−(CHCHO)10−H
1−36.CCHCHO−(CHCHO)12−H
1−37.CCHCHO−(CHCHO)15−H
1−38.C−(CHCHO)−(CHC(OH)H−CHO)10−H
1−39.C−CH(CH)CHO−(CHCHO)−H
1−40.C13−(CHCHO)−(CHC(OH)H−CHO)12−H
1−41.CCHCHO−(CHCHO)31−H
一般式〔2〕で示されるフッ素系界面活性剤の例
2−1.C11(OCF)OPO(ONa)
2−2.HC12(OCF)OPO(ONa)
2−3.C17(OCF)OPO(ONa)
2−4.C1021(OCF)OPO(ONa)
2−5.C1225(O−CF)OPO(ONa)
2−6.C(OC)OPO(ONa)
2−7.C(OC)OPO(ONa)
2−8.C11(OC)OPO(ONa)
2−9.H−C12−(OC)−OPO(ONa)
2−10.C15(OC)OPO(ONa)
2−11.C19(OC)OPO(ONa)
2−12.C1123(OC)OPO(ONa)
2−13.C(OCFOPO(ONa)
2−14.C(OCFOPO(ONa)
2−15.C11−(O−CF−O−PO(ONa)
2−16.H−C12−(OCFOPO(ONa)
2−17.CO(CFCOONa
2−18.CO(CFCOONa
2−19.C11O(CFCOONa
2−20.H−C14−〔O(CF〕−OCH(COONa)
2−21.C17O(CFOCH(COONa)
2−22.CO(CFCOONa
2−23.CO(CFCOONa
2−24.C11O(CFCOONa
2−25.C15O(CFCOONa
2−26.C(OCCOONa
2−27.C(OCCOONa
2−28.C11−(O−C−COONa
2−29.H−C14(OCCOONa
2−30.C19(OCCOONa
2−31.C(OCCOONa
2−32.C(OCCOONa
2−33.C(OCCOONa
2−34.C(OCCOONa
2−35.C11(OCNHCOCH(COONa)
2−36.H−C12(OCNHCOCH(COONa)
2−37.C(OCOCFCOONa
2−38.C11(OCOCFCOONa
2−39.C15(OCOCFCOONa
2−40.C−OCF−〔O(CF〕−COOK
2−41.C11−OCF−〔O(CF〕−COOK
2−42.H−C12−OCF−〔O(CF〕−COOK
2−43.C−(OC−〔O(CF〕−COOK
2−44.C11−(OC−〔O(CF〕−COOK
2−45.C13−(OC−〔O−(CF〕−COOK
2−46.C1225OCFOSONa
2−47.C15OCOCSONa
2−48.C−(OCF−OSONa
2−49.H−C10−(OCF−OCSONa
2−50.H−C12−(OCF−OSONa
2−51.C11−(OC−OCSONa
2−52.C15−(OC−OSONa
2−53.C−(OC−OC−SONa
2−54.C−(OC−O−SONa
2−55.H−C10−(OC−OC−SONa
2−56.C11OCF−〔O(CF〕−OSONa
2−57.C−(OC−〔O(CF〕−OSONa
2−58.(HCFC−(OC−OSONa
2−59.(CFCFCFCF−(OCF−OC−SONa
2−60.C1123(OC)OSONa
2−61.C−(OC−NHCO−(CH−N(CH・Br
2−62.C11−(OC−NHCO−(CH−N(CH・Br
2−63.HC12−(OC−NHCO−(CH−N(CH・Br
2−64.C−(OC−OCH−N(CH(COH)・Br
2−65.C11−(OC−OCH−N(CH(COH)・Br
2−66.HC12−(OC−OCH−N(CH(COH)・Br
2−67.C11−OCF−(OC)−NHCO−(CH−N(CH・Br
2−68.(CFC−(OC−OCH−N(CH(COH)・Br
2−69.C1225OCFOH
2−70.C15OCOH
2−71.C−(OCF−OCOH
2−72.C11−(OCF−OCOH
2−73.HC12−(OCF−OH
2−74.C11−(OC−OCOH
2−75.C15−(OC−OCOH
2−76.C−(OC−OCOH
2−77.HC−(OC−OC(COH)
2−78.C11−(OC−OCOH
2−79.C11OCFO(CFOH
2−80.C−(OC−O(CFOH
2−81.(CFC−(OC−OH
2−82.(HCFCFCFCF−(OCF−OH
2−83.C1123(OCOH
上記一般式〔2〕で表される化合物の合成方法については、特表平10−500950号公報、同11−50436号公報を参考にすることができる。
一般式〔3〕で示されるフッ素系界面活性剤の例
3−1.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHCOO
3−2.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHSO
3−3.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHSO
3−4.(CFO)−(PFC)−CON(CSO )C(CH
3−5.(CFO)−(PFC)−CON(CSO )C(CH
3−6.[(CFO)−(PFC)−COOCHCH−CONHC(CHSO
3−7.[(CFO)−(PFC)−COOCHCH−CONHC(CHSO
3−8.[(CFO)−(PFC)−COOCHCH−CONHC(CHSO
3−9.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHOH・Cl
3−10.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHOH・Cl
3−11.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHOH・Cl
3−12.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHH・Cl
3−13.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHH・Cl
3−14.(CFO)−(PFC)−CONHC(CHH・Cl
3−15.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)N(CHH・Cl
3−16.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)N(CHH・Cl
3−17.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)N(CHH・Cl
3−18.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHC(CHH・Cl
3−19.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHC(CHH・Cl
3−20.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHC(CHH・Cl
3−21.(CFO)−(PFC)−COO(CO)12
3−22.(CFO)−(PFC)−COO(CO)12
3−23.(CFO)−(PFC)−COO(CO)12
3−24.(CFO)−(PFC)−COO(CO)15CH
3−25.(CFO)−(PFC)−COO(CO)15CH
3−26.(CFO)−(PFC)−COO(CO)15CH
3−27.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHCOH
3−28.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHCOH
3−29.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHCOH
3−30.(CFO)−(PFC)−CONHCCOONa
3−31.(CFO)−(PFC)−CONHCCOONa
3−32.(CFO)−(PFC)−CONHCCOOK
3−33.(CFO)−(PFC)−CONHCSONa
3−34.(CFO)−(PFC)−CONHCSONa
3−35.(CFO)−(PFC)−CONHCSO
3−36.(CFO)−(PFC)−CON(CSONa)C
3−37.(CFO)−(PFC)−CON(CSONa)C
3−38.(CFO)−(PFC)−CON(CSONa)C
3−39.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)COONa
3−40.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)COONa
3−41.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)COONa
3−42.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(COONa)
3−43.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(COONa)
3−44.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(COONa)
3−45.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)SONa
3−46.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)SONa
3−47.[(CFO)−(PFC)−COOCHC(CH)SONa
3−48.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHCSONa
3−49.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHCSONa
3−50.[(CFO)−(PFC)−COOCHCHCSONa
なお、一般式(3)で示されるフッ素系界面活性剤において、(PFC)は、パーフルオロシクロヘキシレン基を表し、(CFO)の置換位置は、カルボニル基を1位として、(CFO)の場合は3,4,5位であり、(CFO)の場合は3,4位であり、(CFO)の場合は4位である。
また、上記一般式(3)で表される化合物の合成方法については、特開平10−158218号公報、特表2000−505803号公報を参考にすることができる。
本発明に好ましい市販のフッ素系界面活性剤としては、例えば具体的に、フタージェント100C、フタージェント150、フタージェント250、フタージェント300、フタージェント400SW(以上、ネオス社製)、ノベックHFE、ノベックEGC−1700、ノベック1720(以上、3M社製)、ゾニール、ゾニールFS(以上、デュポン社製)等の商品名で市場から入手でき、いずれも本発明で使用することができる。
プライマー層3に含有させるフッ素系界面活性剤としては、保護層6を熱転写する際の加熱によって、熱拡散しやすいスルホベタイン構造、アニオン構造を持つフッ素系界面活性剤が好ましく、プライマー層3の固形分中0.01%〜3%程度が好ましい。フッ素系界面活性剤の含有量をプライマー層3の固形分中0.01%〜3%とすることによって、非転写時の基材2と離型性層5との接着性が向上し良好となり、転写時には保護層6の剥離を向上し良好となる。
プライマー層3は、樹脂及びフッ素系界面活性剤を溶剤に溶解又は分散したプライマー層塗工液を用い、グラビアコーティング法、ロールコート法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の従来から公知の形成手段により、プライマー層塗工液を基材2の少なくとも一方の面2aに塗布し、乾燥して、形成することができる。
このプライマー層3上に設けられるインク層4Y、4M、4Cは、それぞれ、色素として各色の染料とこの染料を担持するバインダ樹脂とを主成分として形成されている。なお、インク層4Y、4M、4Cは、昇華性の染料を含有するものに限定されず、熱溶融性の色素を含有するものであってもよい。
染料としては、例えば、ジアリールメタン系、チアゾール系等のメチン系、インドアニリン、アセトフェノンアゾメチン、イミダゾールアゾメチン、ピリドンアゾメチンに代表されるアゾメチン系、キサンテン系、オキサジン系、ジシアノスチレンに代表されるシアノメチレン系、アジン系、チアジン系、ベンゼンアゾ系、ピリドンアゾ、イソチアゾールアゾ、イミダゾールアゾ、ピロールアゾ、ジスアゾ、トリアゾールアゾ等のアゾ系、ナフトキノン系、アントラキノン系、キノフタロン系、ローダミンラクタム系などが挙げられる。
具体的には、C.I.(Color Index)ディスパースイエロー3、7、23、51、54、60、79、141等、C.I.(Color Index)ディスパースブルー14、19、24、26、56、287、301、354等、C.I.(Color Index)ディスパースレッド1、59、60、73、135、167等、C.I.(Color Index)ディスパースバイオレット4、1326、31、36、56等、C.I.(Color Index)ディスパースオレンジ149等、C.I.(Color Index)ソルベントイエロー14、16、29、56、201等、C.I.(Color Index)ソルベントブルー11、35、36、49、50、63、97、105等、C.I.(Color Index)ソルベントレッド18、19、23、24、25、81、143、182等、C.I.(Color Index)ソルベントバイオレット13等、C.I.(Color Index)ソルベントグリーン3等、C.I.(Color Index)ソルベントブラック3等が挙げられる。
インク層形成用塗工液中の染料の含有量は、インク層4を構成する全成分に対して、5〜90重量%で配合することが好ましく、さらに10〜70重量%であることが好ましい。
染料を担持するバインダ樹脂としては、従来公知の熱転写記録媒体のインク層に使用されているバインダ樹脂を使用することができる。バインダ樹脂としては、例えば、セルロース付加化合物、セルロースエステル、セルロースエーテル等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸-ポリ塩化ビニル共重合体、ポリアクリルアミド、スチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系エステル、ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸共重合体等のビニル系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらのバインダ樹脂の中でも、保存性の優れたポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタールあるいはセルロース系樹脂が好ましい。
インク層4Y、4M、4Cのバインダ樹脂として、更に、特公平5−78437号公報に記載のイソシアナート類と、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリエステルポリオール及びアクリルポリオールから選択される活性水素を有する化合物との反応生成物、イソシアナート類が、ジイソシアナート又はトリイソシアナートである上記反応生成物、及び活性水素を有する化合物100質量部に対して、10〜200質量部の量である上記反応生成物;
天然及び/又は半合成水溶性高分子の分子内水酸基をエステル化及び/又はウレタン化した有機溶媒可溶性高分子、天然及び/又は半合成水溶性高分子;
特開平3−264393号に記載のアセチル化度が2.4以上かつ総置換度が2.7以上の酢酸セルロース;
ポリビニルアルコール(Tg=85℃)、ポリ酢酸ビニル(Tg=32℃)、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(Tg=77℃)等のビニル樹脂、ポリビニルブチラール(Tg=84℃)、ポリビニルアセトアセタール(Tg=110℃)等のポリビニルアセタール系樹脂、ポリアクリルアミド(Tg=165℃)等のビニル系樹脂、脂肪族ポリエステル(Tg=130℃)等のポリエステル樹脂等;
特開平7−52564号に記載のイソシアナート類と、含有するビニルアルコール部分の質量が15〜40%であるポリビニルブチラールとの反応生成物、上記イソシアナート類がジイソシアナート又はトリイソシアナートである上記反応生成物;
特開平7−32742号に記載の一般式(I)のフェニルイソシア変性ポリビニルアセタール樹脂;特開平6−155935号に記載のイソシアナート反応性セルロース又はイソシアナート反応性アセタール樹脂の1種と、イソシアナート反応性アセタール樹脂、イソシアナート反応性ビニル樹脂、イソシアナート反応性アクリル樹脂、イソシアナート反応性フェノキシ樹脂及びイソシアナート反応性スチロール樹脂から選ばれる1種の樹脂及びポリイソシアナート化合物を含有する組成物の硬化物;
ポリビニルブチラール樹脂(好ましくは分子量が6万以上、ガラス転移温度が60℃以上、より好ましくは70℃以上110℃以下、ビニルアルコール部分の質量%がポリビニルブチラール樹脂中10〜40%、好ましくは15〜30%のもの);
アクリル変性セルロース系樹脂、セルロース系樹脂としては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酢酸セルロース等のセルロース系樹脂(好ましくはエチルセルロース)等が挙げられる。
これら各種のバインダ樹脂は、その1種を単独で使用することもできるし、又その2種以上を併用することもできる。
保護層6の剥離性を良好にする離型性層5は、プライマー層3が形成された基材2と保護層6の間に設けられる。離型性層5は、基材2と保護層6との離型性が適当でない場合、基材2と保護層6との接着性を調整し、保護層6の離型を良好に行うために設けられる。一般に、離型性層は、基材2−離型性層5間、又は離型性層5−保護層6間のいずれかの層間の離型を容易にするものである。熱転写記録媒体1では、離型性層5−保護層6間における界面剥離性を容易にするものである。
離型性層5は、例えば、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、水溶性樹脂、セルロース誘導体樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸系ビニル樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂等の各種樹脂等やこれらの混合物で形成されている。離型性層5を形成する樹脂としては、ポリビニルアセタール系樹脂を用いることが、良好な記録特性を得るうえで好ましい。
この離型性層5は、上記樹脂を用いて、ガラス転移点を60℃以上110℃以下とする。離型性層5を形成する樹脂のガラス転移点が60℃以上であれば、保護層6の非転写時に、プライマー層3中のフッ素系界面活性剤が離型性層5に拡散することが抑えられ、プライマー層3中に留まり、保護層6の粉落ち、いわゆるはく落ちが抑えられるため、好ましい。離型性層5を形成する樹脂のガラス転移点が110℃以下であれば、保護層6の熱転写時に、プライマー層3中のフッ素系界面活性剤が充分に離型性層5中に拡散し、保護層6との界面まで拡散し、良好な剥離性が得られ、転写後の保護層6の光沢の発現性に寄与するため、好ましい。
離型性層5上に積層される保護層6は、熱転写性であり、サーマルヘッド等の加熱手段によって加熱されることにより、熱転写受像シートの染料等が転写して形成されたカラー画像上に転写され、カラー画像の表面を覆って保護する透明な樹脂層からなる。
保護層6を形成する樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、これらの各樹脂のエポキシ変性樹脂、これらの樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等が挙げられる。好ましい樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ変性樹脂が挙げられる。中でもスチレン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、塩ビ−酢ビ、塩化ビニル、セルロースエステル誘導体から選ばれる少なくとも1種の共重合体は、非転写時には接着性を有し、熱転写時には剥離性を有し、良好な光沢を有するため好ましく、ポリスチレン樹脂及びその変性/共重合体であることが最も好ましい。
この保護層6は、更に、離型性層5とは反対側の面に接着層を有し、2層構造としてもよい。この接着層は、保護層6が熱転写受像シートに転写された際に、保護層6と熱転写受像シートとの間に介在し、保護層6のカラー画像への接着の役割を担い、保護層6の接着性を向上させる。
この接着層を構成する樹脂としては、従来より公知である粘着剤、感熱接着剤等が配合されている樹脂をいずれも使用でき、ガラス転移温度(Tg)が30〜80℃の熱可塑性樹脂であるのことが好ましい。このような熱可塑性樹脂の具体例として、例えば、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル系樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等を挙げることができる。接着層には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させても良い。
上述したプライマー層3、インク層4Y、4M、4C、離型性層5、保護層6には、以下に示すワックス、紫外線吸収剤等の各種添加剤を適宜添加するようにしてもよい。
ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリエステルワックス、ポリスチレン系パウダー、オレフィン系パウダー、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワッ
クス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等を挙げることができる。
紫外線吸収剤としては、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤があげられ、例えば具体的にはTinuvin P、Tinuvin 234、Tinuvin 320、Tinuvin 326、Tinuvin 327、Tinuvin 328、Tinuvin 312、Tinuvin 315(以上、チバガイギー社製)、Sumisorb−110、Sumisorb−130、Sumisorb−140、Sumisorb−200、Sumisorb−250、Sumisorb−300、Sumisorb−320、Sumisorb−340、Sumisorb−350、Sumisorb−400(以上、住友化学工業(株)製)、Mark LA−32、Mark LA−36、Mark 1413(以上、アデカアーガス化学(株)製)等の商品名で市場から入手でき、いずれも熱転写記録媒体1に使用することが出来る。
また、反応性紫外線吸収剤とアクリル系モノマーとがランダム共重合したTg60℃以上、好ましくは80℃以上のランダム共重合体を用いることも出来る。
上記の反応性紫外線吸収剤は、従来公知のサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系等の非反応性紫外線吸収剤に、例えば、ビニル基やアクリロイル基、メタアクリロイル基等の付加重合性二重結合、又はアルコール系水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基等を導入したものを使用することができる。具体的には、UVA635L、UVA633L(以上、BASFジャパン(株)製)、PUVA−30M(大塚化学(株)製)等の商品名で市場から入手でき、何れも熱転写記録媒体1で使用することが出来る。
反応性紫外線吸収剤とアクリル系モノマーとのランダム共重合体における反応性紫外線吸収剤の量は、10〜90質量%、好ましくは30〜70質量%の範囲である。また、このようなランダム共重合体の分子量は、5000〜250000程度、好ましくは9000〜30000程度である。上述した紫外線吸収剤、及び、反応性紫外線吸収剤とアクリル系モノマーとのランダム共重合体は、各々単独で含有させても良いし、両方を含有させても良い。反応性紫外線吸収剤とアクリル系モノマーとのランダム共重合体の添加量は、含有させる層に対し、5〜50質量%の範囲で含有させることが好ましい。
紫外線吸収剤以外にも、他の耐光化剤を用いてもよい。ここで、耐光化剤とは、光エネルギ、熱エネルギ、酸化作用など、染料を変質又は分解する作用を吸収又は遮断して、染料の変質や分解を防止する薬剤であり、具体的には、上述した紫外線防止剤の他、従来合成樹脂の添加剤などとして知られている酸化防止剤、光安定剤が挙げられる。その場合も、離型性層5、保護層6、接着層のうち少なくとも1層に含有させてよいが、特に好ましくは、感熱接着剤層に含有させる。
酸化防止剤としてはフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、アミン系等の一次酸化防止剤、又は硫黄系、リン系等の二次酸化防止剤を挙げられる。また、光安定剤としては、ヒンダードアミン系等が挙げられる。
上記の紫外線吸収剤を含む、耐光化剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは含有させる層を形成する樹脂100重量部当たり0.05〜10重量部、好ましくは3〜10重量部の割合である。耐光化剤の含有量を樹脂100重量部当たり0.05〜10重量部とすることによって、耐光化剤としての効果が得られ、多すぎず不経済ではない。
また、耐光化剤の他にも、例えば、蛍光増白剤、充填剤等の各種の添加剤も同時に接着剤層に適当な量で添加することができる。
なお、上述では、基材2の一方の面2aに、イエローのインク層4Y、マゼンタのインク層4M、シアンのインク層4Cと共に保護層6を面順次に設けたが、このことに限らず、インク層4Y、4M、4Cを設けず、保護層6を単独で設けるようにしてもよい。
基材2には、インク層4Y、4M、4Cや保護層6とは反対側の面、即ち他方の面2bに、耐熱滑性層を設けることが好ましい。
耐熱滑性層は、サーマルヘッド等の加熱手段と基材2との熱融着を防止し、熱転写記録媒体1の走行を滑らかにするとともに、サーマルヘッドの付着物を除去する目的で設けられる。
この耐熱滑性層に用いる樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリルースチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性またはフッ素変性ウレタン等の天然または合成樹脂の単体または混合物等が挙げられる。耐熱滑性層は、耐熱性をより高めるため、上記の樹脂のうち、水酸基系の反応性基を有している樹脂を使用し、架橋剤としてポリイソシアネート等を併用して、架橋樹脂層とすることが好ましい。
更に、耐熱滑性層には、サーマルヘッドとの摺動性を付与するために、固形又は液状の離型剤又は滑剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤又は滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、金属石鹸、有機カルボン酸及びその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の微粒子等を用いることができる。耐熱滑性層に含有される滑剤の量は、5〜50質量%、好ましくは10〜30質量%程度である。耐熱滑性層の厚みは、0.1〜10μm程度、好ましくは0.3〜5μm程度である。
熱転写記録媒体1では、サーマルヘッドの加熱によって、耐熱滑性層中の滑剤が溶融しても、プライマー層3に含有されている特定のフッ素系界面活性剤が離型性層5と保護層6との界面に拡散して、保護層6の離型性層5からの剥離が良好となることによって、光沢ムラを発生させることなく、保護層6をカラー画像上に転写できる。
以上のよう構成からなる熱転写記録媒体1からイエロー、マゼンタ、シアンの色素及び保護層6が転写される熱転写受像シートは、詳細を図示しないが、支持体上に、色素を受容する受容層が形成されている。
支持体は、受容層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には加熱されるため、加熱された状態でも取り扱い上、支障のない程度の機械的強度を有することが好ましい。
このような支持体の材料としては、特に限定されないが、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、又はサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、或いはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン(ポリサルフォン)、ポリエーテルサルホン(ポリエーテルサルフォン)、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられる。支持体としては、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルム又は発泡させた発泡シートを使用こともでき、特に限定されるものではない。
また、支持体としては、任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙、又はセルロース合成紙とプラスチックフィルムとの合成紙が挙げられる。これらの支持体の厚みは、任意であり、通常10〜300μm程度である。
また、支持体には、より高い印字感度を有すると共に、濃度ムラや白抜けのない高画質を得るために、微細空隙を有する層を設けることが好ましい。微細空隙を有する層としては、内部に微細空隙を有するプラスチックフィルムや合成紙がある。また、支持体上に、各種の塗工方式で微細空隙を有する層を形成してもよい。
微細空隙を有するプラスチックフィルム又は合成紙としては、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、又はポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂を主体として、それに無機顔料及び/又はポリプロピレンと非相溶なポリマーをブレンドし、これらをボイド(空隙)形成開始剤として用い、これらの混合物を延伸、成膜したプラスチックフィルム又は合成紙が好ましい。
これらの点を考慮すると、プラスチックフィルム及び合成紙の20℃における弾性率は、5×10 Pa〜1×10 10 Paが好ましい。また、これらのプラスチックフィルムや合成紙は、通常2軸延伸により成膜されたものであるが故に、これらは加熱により収縮する。これらを110℃下で60秒放置した場合の収縮率は、0.5〜2.5%である。上述のプラスチックフィルムや合成紙は、それ自体が、微細空隙を含む層の単層であっても良いし、複数の層構成であってもよい。複数の層構成の場合には、その構成する全ての層に微細空隙を含有してもよいし、微細空隙が存在しない層が含有してもよい。このプラスチックフィルムや合成紙には、必要に応じて隠蔽剤として、白色顔料を混入させてもよい。また、白色性を向上させるために、蛍光増白剤等の添加剤を含有させてもよい。微細空隙を有する層は、30〜80μmの厚みが好ましい。
微細空隙を有する層としては、支持体上にコーティング法によって、プラスチック樹脂を用いて、微細空隙を有する層を形成してもよい。使用するプラスチック樹脂としては、ポリエステル、ウレタン樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の公知の樹脂を単独又は複数をブレンドして使用することができる。
支持体には、必要に応じて、受像層を設ける側とは反対側の面に、カール防止の目的として、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の樹脂や合成紙の層を設けてもよい。支持体と樹脂や合成紙の層との貼り合わせ方法には、例えば、ドライラミネーション、ノンソルベント(ホットメルト)ラミネーション、ECラミネーション法等の公知の積層方法が使用できるが、好ましい方法は、ドライラミネーション及びノンソルベントラミネーション法である。ノンソルベントラミネーション法に好適な接着剤としては、例えば、武田薬品工業社製のタケネート720L等が挙げられ、ドライラミネーションに好適な接着剤としては、例えば、武田薬品工業社製のタケラックA969/タケネートA−5(3/1)、昭和高分子社製のポリゾール PSA SE−1400、ビニロール PSA AV−6200シリーズ等が挙げられる。これらの接着剤の使用量としては、固形分で約1〜8g/m、好ましくは2〜6g/mの範囲である。
上述したような、プラスチックフィルムと合成紙、又はそれら同士、又は各種紙とプラスチックフィルムや合成紙、等を積層する場合、接着層により貼り合わせることができる。
また、支持体には、染料を受容する受容層との接着強度を大きくする等の目的で、表面に各種プライマー処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
このような支持体上に形成される染料等の色素を受容する色素受容層は、バインダ樹脂を主体に形成されている。バインダ樹脂としては、公知のものを用いることができ、その中でも染料が染着しやすいものを用いることが好ましい。具体的には、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリスチレンアクリロニトリル等のポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノキシ樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニル系モノマーとの共重合体、ポリウレタン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アイオノマー、セルロース誘導体等の単体又は混合物を用いることができ、これらの中でもアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂及びセルロース誘導体が好ましい。
色素受容層には、熱転写記録媒体1のインク層4Y、4M、4Cとの熱融着を防止する目的で、離型剤を添加することが好ましい。離型剤としては、燐酸エステル系可塑剤、フッ素系化合物、シリコーンオイル(反応硬化型シリコーンを含む)等を使用することができ、この中でもシリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンをはじめ各種の変性シリコーンを用いることができる。具体的には、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン等を用い、これらをブレンドしたり、各種の反応を用いて重合させて用いることもできる。離型剤は、1種でも、又は2種以上のものを併せて用いてもよい。また、離型剤の添加量は、色素受容層を形成するバインダ樹脂100重量部に対し、0.5〜30重量部が好ましい。離型剤の添加量を0.5〜30重量部とすることによって、熱転写記録媒体1と熱転写受像シートの色素受像層との融着、印画感度の低下等が生じることを防止できる。なお、これらの離型剤は、色素受像層に添加することに限らず、色素受容層上に別途、離型性層を設け、離型性層中に含有させても良い。
更に、熱転写受像シートには、支持体と色素受容層との間に中間層を設けてもよい。中間層は、支持体と色素受容層との間に存在する全ての層を指し、多層構成であってもよい。中間層の機能としては、耐溶剤性能、バリア性能、接着性能、白色付与能、隠蔽性能、帯電防止機能等が挙げられるが、これらに限定されることなく、従来公知の中間層全てを適用できる。
中間層には、耐溶剤性能、バリア性能を付与させるために、水溶性樹脂を用いることが好ましい。水溶性樹脂としては、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系樹脂、でんぷん等の多糖類系樹脂、カゼイン等の蛋白質、ゼラチン、寒天、また、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体(例えば、ジャパンエポキシレジン社製ベオパ)、酢酸ビニル(メタ)アクリル共重合体、(メタ)アクリル樹脂、スチレン(メタ)アクリル共重合体、スチレン樹脂等のビニル系樹脂、また、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のポリアミド系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられる。ここで言う水溶性樹脂とは、水を主体とする溶媒に、完全溶解(粒径0.01μm以下)、又はコロイダルディスパージョン(0.01〜0.1μm)、又はエマルジョン(0.1〜1μm)、又はスラリー(1μm以上)の状態になる樹脂のことである。これらの水溶性樹脂の中で、特に好ましいのは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン等の汎用溶剤により、溶解はもとより、膨潤さえしない樹脂である。この意味で、水を主体とする溶媒に完全に溶解する樹脂が最も好ましい。特に、具体的には、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、セルロース樹脂が挙げられる。
中間層には、接着性能をもたせるために、支持体の種類やその表面処理により異なるが、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が一般的に用いられる。また、中間層では、活性水素を有する熱可塑性樹脂とイソシアネート化合物のような硬化剤を併用すると良好な接着性が得られる。
中間層には、白色付与能をもたせるために、蛍光増白剤を添加することが好ましい。使用する蛍光増白剤としては、従来公知のいずれの化合物でも使用でき、スチルベン系、ジスチルベン系、ベンゾオキサゾール系、スチリル−オキサゾール系、ピレン−オキサゾール系、クマリン系、アミノクマリン系、イミダゾール系、ベンゾイミダゾール系、ピラゾリン系、ジスチリル−ビフェニル系の蛍光増白剤等が挙げられる。白色度は、これら蛍光増白剤の種類と添加量で調整することができる。蛍光増白剤の添加方法としては、あらゆる方法を用いることができる。すなわち、水に溶解させて添加する方法、ボールミル、コロイドミルによって粉砕分散して添加する方法、高沸点溶媒に溶解して親水性コロイド溶液と混合し、水中油滴型分散物として添加する方法、高分子ラテックス中に含浸させて添加する方法等がある。
更に、中間層には、支持体のギラつき感や、ムラを隠蔽するために、酸化チタンを添加してもよい。更に、中間層に酸化チタンを添加することは、支持体の選択の自由度が広がる点で好ましい。酸化チタンには、ルチル型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンの2種類があるが、白色度及び蛍光増白剤の効果を考慮すると、ルチル型よりも紫外部の吸収がより短波長側であるアナターゼ型酸化チタンが好ましい。中間層を形成する樹脂が水系で、酸化チタンが分散しにくい場合には、表面に親水性処理を施した酸化チタンを用いるか、又は、界面活性剤、エチレングリコール等の既知の分散剤により分散することができる。酸化チタンの添加量は、樹脂固形分100重量部に対して、酸化チタン固形分として10〜400重量部が好ましい。
中間層には、帯電防止機能をもたせるために、導電性無機フィラーや、ポリアニリンスルホン酸のような有機導電材等、従来公知の導電材料を樹脂に合わせて適宜選択して添加することが好ましい。このような中間層の厚みは、0.1〜10μm程度の範囲であることが好ましい。
以上のような熱転写受像シートの色素受容層に対して、上述した熱転写記録媒体1のイエローのインク層4Y、マゼンタのインク層4M、シアンのインク層4Cを順次、サーマルヘッド等の加熱手段により加熱して、イエロー、マゼンタ、シアンの染料を転写して、色素受容層によって染料が保持され、カラー画像を形成した後、保護層6を加熱して、離型性層5との界面で剥離し、保護層6をカラー画像上に転写して、保護層6によって保護されたカラー画像を形成することができる。
熱転写記録媒体1では、基材2上に、プライマー層3が形成され、このプライマー層3上に、離型性層5を介して保護層6が形成されており、プライマー層3に特定のフッ素系界面活性剤が含有され、離型性層5のガラス転移点が60℃以上、110℃以下となっていることによって、カラー画像上に保護層6を転写する前では、プライマー層3中のフッ素系界面活性剤によって、基材2と離型性層5とが接着し、保護層6が剥離することが防止され、保護層6を転写するため、サーマルヘッドにより加熱されると、フッ素系界面活性剤が離型性層5と保護層6との界面に拡散し、離型性層5と保護層6との界面剥離を容易にし、保護層6の転写が良好となり、転写後の保護層6に高い光沢発現性が得られ、更に光沢ムラがなく、画像や光沢のムラのない良好な画像を形成できると共に、良好な記録特性を達成することができる。
以下、本発明を適用した熱転写記録媒体について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。
〈実施例1〉
実施例1では、先ず、基材フイルムとして、易接処理を施した厚さ6μmの商品名K602 6.0E(ダイヤホイル社製)を用い、この基材フィルムの一方の面に、下記の表1に示す組成の背面層(耐熱滑性層)塗工液を印刷・乾燥して背面層を形成し、他方の面に、下記の表2に示す組成のプライマー層塗工液を印刷し乾燥してプライマー層を形成した。プライマー層中に一般式(1)に示すフッ素系界面活性剤(カルボン酸塩)を含有させた。
Figure 0004983616
Figure 0004983616
次に、下記の表3に示すイエローのインク層インキ、マゼンタのインク層インキ、シアンのインク層インキを多色グラビア塗布機により、基材フィルム上に塗布し、各色のインク層を形成し、シアンのインク層の次に、基材フィルム側から剥離層(離型性層)、保護層、接着層をこの順で積層形成した。これらイエローのインク層、マゼンタのインク層、シアンのインク層、保護層を基材フィルム上に面順次に形成し、熱転写記録媒体を作製した。マゼンタのインク層インキは、イエローインク層インキにおいて、イエロー染料を商品名MS Red G(マゼンタ染料 三井東圧化学(株)製)2重量部に代えたこと以外は、イエローのインク層インキと同様にしてマゼンダのインク層インキを作製した。シアンのインク層インキは、イエローのインク層インキにおいて、イエロー染料を商品名DH・C2(シアン染料 日本化薬(株)製)4重量部に代えたこと以外は、イエローのインク層インキと同様にしてシアンのインク層インキを作製した。剥離層を形成する剥離層塗工液を表4に示し、保護層を形成する保護層塗工液を表5に示し、接着層を形成する接着層塗工液を表6に示す。
Figure 0004983616
Figure 0004983616
Figure 0004983616
Figure 0004983616
〈実施例2〉
実施例2では、実施例1において、プライマー層に用いるフッ素系界面活性剤を、一般式(1)に示すスルホベタイン構造を有する商品名フタージェント150(ネオス社製フッ素系界面活性剤)に、離型性層に用いるポリビニルアセトアセタールを商品名エスレックBX−1(積水化学社製:Tg=90℃)に変えた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
〈実施例3〉
実施例3では、実施例1においてプライマー層に用いるフッ素系界面活性剤を、一般式(1)に示す商品名FC4430(3M社製フッ素系界面活性剤)に、離型性層に用いるポリビニルアセトアセタールを商品名エスレックBX−5(積水化学社製:Tg=86℃)に変えた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
〈実施例4〉
実施例4では、実施例1においてプライマー層に用いるフッ素系界面活性剤を、一般式(2)に示す商品名フロラードFC−93(3M社製フッ素系界面活性剤)に、離型性層に用いるポリビニルアセトアセタールを商品名エスレックBL−5(積水化学社製:Tg=62℃)に変えた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
〈比較例1〉
比較例1では、実施例1においてプライマー層に用いるフッ素系界面活性剤を商品名フロラードFC−93(3M社製フッ素系界面活性剤)に、離型性層に用いるポリビニルアセトアセタールを商品名エスレックBL−10(積水化学社製:Tg=59℃)に変えた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
〈比較例2〉
比較例2では、実施例1においてプライマー層に用いるフッ素系界面活性剤をフタージェント100C(ネオス社製フッ素系界面活性剤)に、離型性層に用いるポリビニルアセトアセタールをポリビニルピロリドンの商品名K−30(ISPJAPN社製:Tg=126℃)に変えた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
〈比較例3〉
比較例3では、実施例1において離型性層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
〈比較例4〉
比較例4では、実施例1においてプライマー層に用いるフッ素系界面活性剤をSi系界面活性剤の商品名KS−531(信越化学工業社製)に、離型性層に用いるポリビニルアセトアセタールを商品名エスレックBX−1(積水化学社製:Tg=90℃)に変えた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
熱転写受像シートは、次のようにして作製した。先ず、支持体として、印刷用塗工紙(王子製紙製SA金藤:坪量127.9g/m)の両面に、コロナ放電処理した厚み20μmの合成紙(王子油化製:YUPO FPG#200)をドライラミ法で貼合し、コロナ放電処理した面に、下記の表7に示す組成の下引層形成用塗工液をワイヤーバーコーティング法により塗布・乾燥し、厚み0.5μmの下引層を形成した。
Figure 0004983616
次に、下記の表8に示す組成の受像層形成塗工液を調製した後、ワイヤーバーにて塗布・乾燥し、厚み4μmの受像層(受容層)を形成し、熱転写受像シートを作製した。
Figure 0004983616
以上のようにして作製した実施例1乃至実施例4、及び比較例1乃至比較例4の熱転写記録媒体、熱転写受像シートを用いて、転写後の保護層の画像濃淡ムラ(コーデュロイムラ・光沢ムラ)、保護層のはく落ちの評価を行った。評価結果を表9に示す。
Figure 0004983616
評価方法は、実施例1乃至実施例4、比較例1乃至比較例4の熱転写記録媒体、熱転写受像シートを用い、ソニー株式会社製の昇華熱転写プリンタDR−150を用い、最高濃度のブラック全面印画を行い、サーマルヘッドの副走査方向、即ち熱転写受像シートの搬送方向における20度光沢値を測定した。
画像濃淡ムラは、サーマルヘッド副走査方向に平行に生じる筋状の濃淡ムラ(コーデュロイムラ)を次のようにして評価した。なお、×以下は、商品として許容されないレベルである。
◎:画像部の光沢が一様である。
○:画像端部の光沢がわずかに乱れるが、許容できるレベル。
△:画像部の光沢が少し乱れるが、許容できるレベル。
×:画像部の光沢が筋状に乱れ、肉眼でもはっきりと確認でき、許容されないレベル。
××:筋状の乱れが全面に見られ、完全に許容されないレベル。
はく落ちの評価は、23℃55RH%の環境下において、10cm×10cmの実施例1乃至実施例4、比較例1乃至比較例5の熱転写記録媒体をくしゃくしゃにした後、きれいに広げなおし、目視観察を以下の基準により行った。なお、×以下は、商品として許容されないレベルである。
◎:転写保護層のはく落ちがまったくない。
○:点状のはく落ちが若干見られるが、許容できるレベル。
△:点状のはく落ちが見られるが、許容できるレベル。
×:点状のはく落ちが多数見られ、許容されないレベル。
××:完全に箔がはがれた部分が多数あり、許容されないレベル。
表9に示す結果から、実施例1乃至実施例4では、プライマー層中に一般式(1)乃至一般式(3)うち少なくと1種のフッ素系界面活性剤が含有され、離型性層のガラス転移点が60℃以上110℃以下の範囲内であることによって、プライマー層中にフッ素系界面活性剤が存在し、基材と離型性層との接着性が向上し、保護層が基材から剥離せず、はく落ちが防止でき、保護層の転写時には、サーマルヘッドによる加熱によって、フッ素系界面活性剤が離型性層と保護層との界面に拡散し、保護層の剥離性が良好になり、コーデュロイムラの発生を防止できたことが分かる。
これらの実施例に対して、比較例1では、離型性層のガラス転移点が59℃であり、60℃以下であるため、保護層の転写時に、プライマー層中のフッ素系界面活性剤が離型性層中に拡散しにくくなり、保護層が容易に剥離せず、コーデュロイムラが発生したことが分かる。
比較例2では、離型性層のガラス転移点が126℃であり、110℃以上であるため、フッ素系界面活性剤が離型性層中に拡散しにくくなり、良好な剥離性が得られず、コーデュロイムラが発生したことが分かる。
比較例3では、プライマー層と保護層との間に離型性層を設けていないため、保護層の剥離性が悪く、コーデュロイムラが発生したことが分かる。
比較例4では、プライマー層中に、一般式(1)乃至一般式(3)うち少なくと1種のフッ素系界面活性剤が含有されておらず、シリコン系界面活性剤が含有されており、このシリコン系界面活性剤が離型性層に拡散せず、保護層の剥離性が良好とならず、全面にコーデュロイムラが発生したことが分かる。
以上の実施例及び比較例より、基材と離型性層との間に、一般式(1)乃至一般式(3)うち少なくと1種のフッ素系界面活性剤を含有し、離型性層のガラス転移点を60℃以上110℃以下とすることによって、保護層の非転写時には、保護層が剥離層から剥離してしまう、はく落ちを防止でき、保護層の転写時には、保護層が剥離層から容易に剥離し、コーデュロイムラの発生を防止でき、画像や光沢のムラのない良好な画像を形成できると共に、良好な記録特性を達成することができる。
本発明を適用した熱転写記録媒体の断面図である。
符号の説明
1 熱転写記録媒体、2 基材、3 プライマー層、4Y イエローのインク層、4M マゼンタのインク層、4C シアンのインク層、5 離型性層、6 保護層

Claims (2)

  1. 基材の一方の面に、1層以上の転写性の保護層が非転写性の離型性層を介して設けられ、熱転写時に上記保護層と上記離型性層との間で界面剥離して、上記保護層が画像上に熱転写される昇華型熱転写記録方式に用いられる熱転写記録媒体において、
    上記基材の一方の面には、上記基材側から、プライマー層、上記離型性層、上記保護層が積層され、
    上記プライマー層は、少なくともポリアクリル酸エステル系樹脂又はスチレンアクリレート樹脂、及びフッ素系界面活性剤を当該プライマー層の固形分に対して0.01%〜3%含有し、
    上記離型性層は、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールから選ばれる少なくとも1種で形成され、ガラス転移点が、60℃以上、110℃以下である熱転写記録媒体。
  2. 上記フッ素系界面活性剤は、下記の一般式(1)乃至一般式(3)で示される少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1記載の熱転写記録媒体。
    Rf−(L−(Y−X・・・一般式(1)
    (一般式(1)において、Rfは少なくとも1つのフッ素原子を含有する脂肪族基を表し、Lは2価の連結基を表し、Yは置換基を有しても良いアルキレンオキシ基またはアルキレン基、アルケニル基を表し、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アニオン性基またはカチオン性基を表し、mは0または1〜5の整数を表し、nは0または1〜40の整数を表す。)
    Rf−(O−Rf′)n1−L−X′m1・・・一般式(2)
    (一般式(2)において、Rfは少なくとも1つのフッ素原子を含有する脂肪族基を表し、Rf′は少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキレン基を表し、Lは単なる結合手または連結基を表し、X′はヒドロキシル基、アニオン性基、カチオン性基を表し、n1及びm1はそれぞれ1以上の整数を表す。)
    〔(Rf″O)n2−(PFC)−CO−Y−L−X″m2・・・一般式(3)
    (一般式(3)において、Rf″は炭素原子を1〜4個含有するペルフルオロアルキル基を表し、(PFC)はパーフルオロシクロアルキレン基を表し、Yは酸素原子または窒素原子を含有する連結基を表し、Lは単なる結合手または連結基を示し、X″はアニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基、または両性基を含む水可溶化極性基を表し、n2は1〜5の整数を表し、kは1〜3の整数を表し、m2は1〜5の整数を表す。)
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