JP2597322B2 - 熱転写シート - Google Patents
熱転写シートInfo
- Publication number
- JP2597322B2 JP2597322B2 JP6213269A JP21326994A JP2597322B2 JP 2597322 B2 JP2597322 B2 JP 2597322B2 JP 6213269 A JP6213269 A JP 6213269A JP 21326994 A JP21326994 A JP 21326994A JP 2597322 B2 JP2597322 B2 JP 2597322B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transfer sheet
- thermal transfer
- sheet
- heat transfer
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写シートに関する。
更に詳しくは、熱転写シートと被熱転写シートを重ね合
せて加熱して記録する際に、熱転写シートの走行速度を
被熱転写シートの走行速度よりも小さくして記録するの
に適した熱転写シートに関する。
更に詳しくは、熱転写シートと被熱転写シートを重ね合
せて加熱して記録する際に、熱転写シートの走行速度を
被熱転写シートの走行速度よりも小さくして記録するの
に適した熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッドにより画像情報に応じて
画像を得るには、従来主として感熱発色紙が用いられて
きた。ところが、感熱発色紙は、得られた画像を長期間
保存すると、消色してきたり、非画像部が発色してきた
りするという致命的な欠点がある。又、カラー印字は2
色までが限界であって、連続的な階調を有するカラー画
像を得ることは不可能であった。
画像を得るには、従来主として感熱発色紙が用いられて
きた。ところが、感熱発色紙は、得られた画像を長期間
保存すると、消色してきたり、非画像部が発色してきた
りするという致命的な欠点がある。又、カラー印字は2
色までが限界であって、連続的な階調を有するカラー画
像を得ることは不可能であった。
【0003】上記の様な問題点を解決する為に、基材シ
ート上に、熱移行性の染料が含まれた熱転写層を設けて
なる熱転写シートが開発され、この熱転写シートは、受
容層を基材シート上に設けてなる被熱転写シートと重ね
合わされて使用される。この様な熱転写シートと被熱転
写シートとを組み合わせて用いることにより、耐久性が
あり、しかも連続的な階調を有するカラー画像を得るこ
とが可能となる。熱転写シートと被熱転写シートとは、
重ね合せて加熱されて記録が行われているが、一般に、
熱転写シートの走行速度と被熱転写シートの走行速度と
は同一速度に制御され、完全に重ね合わされて加熱記録
が行われてきた。
ート上に、熱移行性の染料が含まれた熱転写層を設けて
なる熱転写シートが開発され、この熱転写シートは、受
容層を基材シート上に設けてなる被熱転写シートと重ね
合わされて使用される。この様な熱転写シートと被熱転
写シートとを組み合わせて用いることにより、耐久性が
あり、しかも連続的な階調を有するカラー画像を得るこ
とが可能となる。熱転写シートと被熱転写シートとは、
重ね合せて加熱されて記録が行われているが、一般に、
熱転写シートの走行速度と被熱転写シートの走行速度と
は同一速度に制御され、完全に重ね合わされて加熱記録
が行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】ところが、熱転
写シートの走行速度と被熱転写シートの走行速度とを完
全に一致させて加熱記録を行う場合には、次の様な問題
点が生じている。 (a)被熱転写シートの1部にしか記録が行なわない場
合にも、この被熱転写シートと同じ面積の熱転写シート
が必要となり、この様な場合には、殆ど利用されないま
ま廃棄される熱転写シートが生じてしまい、極めて無駄
なことがある。 (b)加熱記録が終了した後の熱転写シートには、くっ
きりと染料が移行した後が残る為、使用後の熱転写シー
トを見ることによって、記録内容が容易に読み取られて
しまい、機密性の高い記録に熱転写シートを使用する場
合には、使用後の熱転写シートに特別な処理を加えなけ
れば廃棄出来ないという問題点がある。
写シートの走行速度と被熱転写シートの走行速度とを完
全に一致させて加熱記録を行う場合には、次の様な問題
点が生じている。 (a)被熱転写シートの1部にしか記録が行なわない場
合にも、この被熱転写シートと同じ面積の熱転写シート
が必要となり、この様な場合には、殆ど利用されないま
ま廃棄される熱転写シートが生じてしまい、極めて無駄
なことがある。 (b)加熱記録が終了した後の熱転写シートには、くっ
きりと染料が移行した後が残る為、使用後の熱転写シー
トを見ることによって、記録内容が容易に読み取られて
しまい、機密性の高い記録に熱転写シートを使用する場
合には、使用後の熱転写シートに特別な処理を加えなけ
れば廃棄出来ないという問題点がある。
【0005】この様な問題点を解決する為に、熱転写シ
ートと被熱転写シートとを重ね合せて加熱記録する際
に、熱転写シートの走行速度を被熱転写シートの走行速
度よりも小さくすることが検討され始めている。ところ
が、既存の熱転写シートと被熱転写シートとを熱転写シ
ートの転写層と被熱転写シートの受容層が重なる様に重
ね合せて両シートの走行速度を違えると、両シート間に
は摩擦が生じて熱が発生する為に、熱転写シートの熱転
写層が一部被熱転写シートの受容層に付着して転移して
しまうという致命的な問題点があることが本発明者らに
よって見出された。従って本発明の目的は、上記従来技
術の問題点を解決し、熱転写シートと被熱転写シートと
を重ね合せて加熱記録する際に、被熱転写シートの走行
速度よりも小さくすることが出来る様な熱転写シートを
提供することである。
ートと被熱転写シートとを重ね合せて加熱記録する際
に、熱転写シートの走行速度を被熱転写シートの走行速
度よりも小さくすることが検討され始めている。ところ
が、既存の熱転写シートと被熱転写シートとを熱転写シ
ートの転写層と被熱転写シートの受容層が重なる様に重
ね合せて両シートの走行速度を違えると、両シート間に
は摩擦が生じて熱が発生する為に、熱転写シートの熱転
写層が一部被熱転写シートの受容層に付着して転移して
しまうという致命的な問題点があることが本発明者らに
よって見出された。従って本発明の目的は、上記従来技
術の問題点を解決し、熱転写シートと被熱転写シートと
を重ね合せて加熱記録する際に、被熱転写シートの走行
速度よりも小さくすることが出来る様な熱転写シートを
提供することである。
【0006】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、基体シート上
に、加熱により被転写シートに移行する昇華性染料を含
有するバインダーからなる熱転写層を設けてなる熱転写
シートであって、前記熱転写層のバインダーが、イソシ
アネート類と、含有するビニルアルコール部分の重量が
15〜40%であるポリビニルブチラールとの反応生成
物からなり、該反応生成物は加熱後においても被熱転写
シートに転移しないことを特徴とする熱転写シートであ
る。
によって達成される。即ち、本発明は、基体シート上
に、加熱により被転写シートに移行する昇華性染料を含
有するバインダーからなる熱転写層を設けてなる熱転写
シートであって、前記熱転写層のバインダーが、イソシ
アネート類と、含有するビニルアルコール部分の重量が
15〜40%であるポリビニルブチラールとの反応生成
物からなり、該反応生成物は加熱後においても被熱転写
シートに転移しないことを特徴とする熱転写シートであ
る。
【0007】
【作用】上記本発明の熱転写シートを被熱転写シートと
組み合わせ、熱転写シートの走行速度を被熱転写シート
の走行速度よりも小さくして用いる場合には以下の様な
作用が奏される。 (a)被熱転写シートよりも少ない面積の熱転写シート
によって、所望の加熱記録が達成され、熱転写シートの
有効利用が図られると共に、熱転写シートの無駄が少な
くなる。 (b)加熱記録に使用した後の熱転写シートを見ても、
直ちにはどの様な記録が行われたかが判明しなくなる。
組み合わせ、熱転写シートの走行速度を被熱転写シート
の走行速度よりも小さくして用いる場合には以下の様な
作用が奏される。 (a)被熱転写シートよりも少ない面積の熱転写シート
によって、所望の加熱記録が達成され、熱転写シートの
有効利用が図られると共に、熱転写シートの無駄が少な
くなる。 (b)加熱記録に使用した後の熱転写シートを見ても、
直ちにはどの様な記録が行われたかが判明しなくなる。
【0008】
【好ましい実施態様】以下に好ましい実施態様を図解的
に示す図面に基づいて本発明を更に詳細に説明する。本
発明に係る熱転写シート1は、図1に示す様に、基材シ
ート2の一面に熱転写層3が設けられている。基材シー
トとしては、ポリエステルフイルム、ポリスチレンフイ
ルム、ポリサルフォンフイルム、ポリビニルアルコール
フイルム、セロファン等のフイルムが用いられ、特に耐
熱性の点からポリエステルフイルムが好ましい。その厚
みは0.5〜50μm、好ましくは3〜10μmである
ことが望ましい。
に示す図面に基づいて本発明を更に詳細に説明する。本
発明に係る熱転写シート1は、図1に示す様に、基材シ
ート2の一面に熱転写層3が設けられている。基材シー
トとしては、ポリエステルフイルム、ポリスチレンフイ
ルム、ポリサルフォンフイルム、ポリビニルアルコール
フイルム、セロファン等のフイルムが用いられ、特に耐
熱性の点からポリエステルフイルムが好ましい。その厚
みは0.5〜50μm、好ましくは3〜10μmである
ことが望ましい。
【0009】熱転写層3は、加熱により被熱転写シート
に移行する染料と特定のバインダーから構成されてい
る。加熱により被熱転写シートに移行する染料は、熱昇
華性の分散染料であることが望ましく、約150〜40
0程度の分子量を有することが望ましい。この染料は、
熱昇華温度、色相、耐候性及びバインダー樹脂中での安
定性等を考慮して選択され、具体的には次の様なものが
例示される。
に移行する染料と特定のバインダーから構成されてい
る。加熱により被熱転写シートに移行する染料は、熱昇
華性の分散染料であることが望ましく、約150〜40
0程度の分子量を有することが望ましい。この染料は、
熱昇華温度、色相、耐候性及びバインダー樹脂中での安
定性等を考慮して選択され、具体的には次の様なものが
例示される。
【0010】Miketon Polyster Ye
llow−YL(三井東圧製、C.I.Dispers
e Yellow−42)、Kayaset Yell
ow−G(日本化薬製、C.I.Disperse Y
ellow 77)、PTY−52(三菱化成製、C.
I.Solvent Yellow 14−1)、Mi
keton Polyester Red BSF(三
井東圧製、C.I.Disperse Red 11
1)、Kayaset Red B(日本化薬製、C.
I.Disperse Red B)、PTR−54
(三菱化成製、C.I.Disperse Red 5
0)、Miketon PolysterBlue F
BL (三井東圧製、C.I.Disperse Bl
ue 56)、PTB−67(三菱化成製、C.I.D
isperse Blue 241)、Kayaset
Blue−906(日本化薬製、C.I.Solve
ntBlue−12)。
llow−YL(三井東圧製、C.I.Dispers
e Yellow−42)、Kayaset Yell
ow−G(日本化薬製、C.I.Disperse Y
ellow 77)、PTY−52(三菱化成製、C.
I.Solvent Yellow 14−1)、Mi
keton Polyester Red BSF(三
井東圧製、C.I.Disperse Red 11
1)、Kayaset Red B(日本化薬製、C.
I.Disperse Red B)、PTR−54
(三菱化成製、C.I.Disperse Red 5
0)、Miketon PolysterBlue F
BL (三井東圧製、C.I.Disperse Bl
ue 56)、PTB−67(三菱化成製、C.I.D
isperse Blue 241)、Kayaset
Blue−906(日本化薬製、C.I.Solve
ntBlue−12)。
【0011】本発明で使用するバインダーは、イソシア
ネート類と、含有するビニルアルコール部分の重量が1
5〜40%であるポリビニルブチラールとの反応生成物
である。イソシアネート類としては、ジイソシアネート
又はトリイソシアネートが用いられ、これらは単独で又
は混合して用いられる。具体的には、次の様な化合物が
用いられる。
ネート類と、含有するビニルアルコール部分の重量が1
5〜40%であるポリビニルブチラールとの反応生成物
である。イソシアネート類としては、ジイソシアネート
又はトリイソシアネートが用いられ、これらは単独で又
は混合して用いられる。具体的には、次の様な化合物が
用いられる。
【0012】パラフェニレンジイソシアネート、1−ク
ロロ−2,4−フェニレンジイソシアネート、2−クロ
ロ−1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−ト
ルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−
ビフェニレンジイソシアネート、トリフェニルメタント
リイソシアネート、4,4’,4”−トリメチル−3,
3’,2’−トリイソシアネート−2,4,6−トリフ
ェニルシアヌレート等。
ロロ−2,4−フェニレンジイソシアネート、2−クロ
ロ−1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−ト
ルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−
ビフェニレンジイソシアネート、トリフェニルメタント
リイソシアネート、4,4’,4”−トリメチル−3,
3’,2’−トリイソシアネート−2,4,6−トリフ
ェニルシアヌレート等。
【0013】上記イソシアネート類と反応してバインダ
ー樹脂を形成するポリビニルブチラールは、イソシアネ
ート類との反応サイトである−OH基を適当な割合で含
有するものが好ましい、上記の化合物のうち、特に分子
量が60,000〜200,000、ガラス転移温度が
60〜110℃、含有するビニルアルコール部分の重量
が15〜40%であるポリビニルブチラールが好まし
い。含有するビニルアルコール部分の重量が15%未満
であると、熱転写層のバインダーの架橋密度が低く、熱
転写シートの走行速度を被熱転写シートの走行速度より
も小さくして記録する際に、熱転写層が、被転写材に接
着して移行或は剥ぎ取られる畏れがあり、一方、含有す
るビニルアルコール部分の重量が40%を越えると熱転
写層の架橋密度が高過ぎて染料の移行性が低下するので
好ましくない。
ー樹脂を形成するポリビニルブチラールは、イソシアネ
ート類との反応サイトである−OH基を適当な割合で含
有するものが好ましい、上記の化合物のうち、特に分子
量が60,000〜200,000、ガラス転移温度が
60〜110℃、含有するビニルアルコール部分の重量
が15〜40%であるポリビニルブチラールが好まし
い。含有するビニルアルコール部分の重量が15%未満
であると、熱転写層のバインダーの架橋密度が低く、熱
転写シートの走行速度を被熱転写シートの走行速度より
も小さくして記録する際に、熱転写層が、被転写材に接
着して移行或は剥ぎ取られる畏れがあり、一方、含有す
るビニルアルコール部分の重量が40%を越えると熱転
写層の架橋密度が高過ぎて染料の移行性が低下するので
好ましくない。
【0014】イソシアネート類と、上記の様なポリビニ
ルブチラールとは、加熱等により反応して耐熱性並びに
機械的強度に優れた樹脂を形成する。イソシアネート類
とポリビニルブチラールとの反応生成物は、耐熱性並び
に機械的強度に優れている為、この反応生成物を熱転写
層のバインダーとして用いる場合には、熱転写シートと
被熱転写シート間に摩擦が生じて熱が発生しても、熱転
写シートの熱転写層が被熱転写シートの受容層に付着し
て転移してしまうことはなくなる。上記の様に熱転写層
3は、加熱により被熱転写シートに移行する染料と、イ
ソシアネート類と特定のポリビニルブチラールとの反応
生成物とから成っているが、各成分は次の様な量的関係
で存在する。イソシアネート類は、ポリビニルブチラー
ル100重量部に対して、1〜100重量部の量で用い
られる。
ルブチラールとは、加熱等により反応して耐熱性並びに
機械的強度に優れた樹脂を形成する。イソシアネート類
とポリビニルブチラールとの反応生成物は、耐熱性並び
に機械的強度に優れている為、この反応生成物を熱転写
層のバインダーとして用いる場合には、熱転写シートと
被熱転写シート間に摩擦が生じて熱が発生しても、熱転
写シートの熱転写層が被熱転写シートの受容層に付着し
て転移してしまうことはなくなる。上記の様に熱転写層
3は、加熱により被熱転写シートに移行する染料と、イ
ソシアネート類と特定のポリビニルブチラールとの反応
生成物とから成っているが、各成分は次の様な量的関係
で存在する。イソシアネート類は、ポリビニルブチラー
ル100重量部に対して、1〜100重量部の量で用い
られる。
【0015】染料は、ポリビニルブチラール100重量
部に対して、10〜200重量部の量で用いられる。こ
の染料の量は、熱転写シートの走行速度と被熱転写シー
トの走行速度との比に応じて上記の範囲内で変化する。
即ち、熱転写シートの走行速度と被熱転写シートの走行
速度との比が小さくなればなるほど、即ち、熱転写シー
トの走行速度が被熱転写シートの走行速度に比して遅く
なればなるほど、染料の存在量を多くすることが好まし
い。上記の様な熱転写層3が基材シート2上に設けられ
てなる熱転写シート1は、場合によっては、熱転写層3
が設けられていない基材シートの面上に、耐熱保護層を
有していることが好ましい。
部に対して、10〜200重量部の量で用いられる。こ
の染料の量は、熱転写シートの走行速度と被熱転写シー
トの走行速度との比に応じて上記の範囲内で変化する。
即ち、熱転写シートの走行速度と被熱転写シートの走行
速度との比が小さくなればなるほど、即ち、熱転写シー
トの走行速度が被熱転写シートの走行速度に比して遅く
なればなるほど、染料の存在量を多くすることが好まし
い。上記の様な熱転写層3が基材シート2上に設けられ
てなる熱転写シート1は、場合によっては、熱転写層3
が設けられていない基材シートの面上に、耐熱保護層を
有していることが好ましい。
【0016】以上の様な構成を有する熱転写シート1
は、被熱転写シートと重ね合せて用いられるが、熱転写
シートの走行速度と被熱転写シートの走行速度との比
は、1〜0.02の範囲であることが好ましい。前述の
速度比が0.02未満であると、被熱転写シート上に形
成される記録の印字濃度が低下しすぎることがある為好
ましくない。尚、被熱転写シートとしては、従来既知の
ものが広く用いられ得る。被熱転写層に用いられる樹脂
としては、エステル結合、ウレタン結合、アミド結合、
尿素結合、C−CN結合、C−Cl結合等の極性基を有
する合成樹脂が用いられる。更に具体的にはポリエステ
ル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹
脂等のエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹
脂、尿素樹脂或は極性の高い結合を有する樹脂としての
ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が用
いられる。
は、被熱転写シートと重ね合せて用いられるが、熱転写
シートの走行速度と被熱転写シートの走行速度との比
は、1〜0.02の範囲であることが好ましい。前述の
速度比が0.02未満であると、被熱転写シート上に形
成される記録の印字濃度が低下しすぎることがある為好
ましくない。尚、被熱転写シートとしては、従来既知の
ものが広く用いられ得る。被熱転写層に用いられる樹脂
としては、エステル結合、ウレタン結合、アミド結合、
尿素結合、C−CN結合、C−Cl結合等の極性基を有
する合成樹脂が用いられる。更に具体的にはポリエステ
ル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹
脂等のエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹
脂、尿素樹脂或は極性の高い結合を有する樹脂としての
ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が用
いられる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例1 下記組成の熱転写層形成用インキ組成物を調製し、この
組成物をミヤバー#12にて、予め背面に耐熱処理が施
こされたポリエチレンフタレートフイルム(9μm厚、
東洋紡 S−PET)上に塗布乾燥し、次いで40℃に
て4日間反応硬化させた。 (0018) ポリビニルブチラール(積水化学、エスレック BX−1) 5重量部 分散染料 KST−B−136(日本化薬) 5重量部 ジイソシアネート タケネートD−110N(武田薬品) 0.5重量部 メチルエチルケトン/トルエン混合溶媒(重量比1:1) 60重量部 次いで、下記組成の受容層形成用インキ組成物を調製
し、この組成物をミヤバー#36にて王子油化製合成紙
YUPO・FPG#150上に、塗布及び乾燥して、
被熱転写シートを得た。 バイロン103(東洋紡製 ポリエステル樹脂) 10重量部 トルエン 45重量部 メチルエチルケトン 45重量部 (乾燥塗布量 約4.0g/m2 )。
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例1 下記組成の熱転写層形成用インキ組成物を調製し、この
組成物をミヤバー#12にて、予め背面に耐熱処理が施
こされたポリエチレンフタレートフイルム(9μm厚、
東洋紡 S−PET)上に塗布乾燥し、次いで40℃に
て4日間反応硬化させた。 (0018) ポリビニルブチラール(積水化学、エスレック BX−1) 5重量部 分散染料 KST−B−136(日本化薬) 5重量部 ジイソシアネート タケネートD−110N(武田薬品) 0.5重量部 メチルエチルケトン/トルエン混合溶媒(重量比1:1) 60重量部 次いで、下記組成の受容層形成用インキ組成物を調製
し、この組成物をミヤバー#36にて王子油化製合成紙
YUPO・FPG#150上に、塗布及び乾燥して、
被熱転写シートを得た。 バイロン103(東洋紡製 ポリエステル樹脂) 10重量部 トルエン 45重量部 メチルエチルケトン 45重量部 (乾燥塗布量 約4.0g/m2 )。
【0019】上記熱転写シートの熱転写層と、被熱転写
シートの受容層とが向かい合う様に重ね合せ、被熱転写
シートを10mm/secのスピードで走行させ、一
方、熱転写シートをこれと同速度、1/2倍、1/4倍
及び1/10倍の速度で夫々走行させ、且つ8本/mm
のサーマルヘッドにより75mj/mm2 の印加エネル
ギーを背面から加えて記録を行った。転写後の被熱転写
シートの受容層を観察しても、何らバインダー等の転移
は発生しなかった(測定器 マクベスRD−918)。
又、転写層と受容層の摩擦等も小さく、良好な走行性を
示した。
シートの受容層とが向かい合う様に重ね合せ、被熱転写
シートを10mm/secのスピードで走行させ、一
方、熱転写シートをこれと同速度、1/2倍、1/4倍
及び1/10倍の速度で夫々走行させ、且つ8本/mm
のサーマルヘッドにより75mj/mm2 の印加エネル
ギーを背面から加えて記録を行った。転写後の被熱転写
シートの受容層を観察しても、何らバインダー等の転移
は発生しなかった(測定器 マクベスRD−918)。
又、転写層と受容層の摩擦等も小さく、良好な走行性を
示した。
【0020】実施例2 ポリビニルブチラール(エスレック BX−1) 5重量部 分散染料 PTY−52(三菱化成) 2重量部 メチルエチルケトン/トルエン混合溶媒(1:1) 60重量部 ジイソシアネート(コロネート L 日本ポリウレタン) 0.8重量部 上記組成の熱転写層形成用インキ組成物を、9μm厚の
コンデンサーペーパー上にミヤバー#10にて塗布及び
乾燥して、次いで40℃にて4日間エージングを行なっ
て熱転写シートを作成した。次いで、実施例1と同様な
条件で印字したところ、良好な走行性を示した。
コンデンサーペーパー上にミヤバー#10にて塗布及び
乾燥して、次いで40℃にて4日間エージングを行なっ
て熱転写シートを作成した。次いで、実施例1と同様な
条件で印字したところ、良好な走行性を示した。
【0021】
【発明の効果】本発明に係る熱転写シートは、熱転写層
が、熱移行性の染料と、イソシアネート類と特定のポリ
ビニルブチラールとの反応生成物とから成っている為、
以下の様な効果を有する。 (I)熱転写シートと被熱転写シートとを重ね合せて加
熱記録する際に、熱転写シートの走行速度を、被熱転写
シートの走行速度よりも小さくして記録することが出来
る。 (II)従って、被熱転写シートよりも少ない面積の熱
転写シートによって記録が達成され、熱転写シートの有
効利用が図られると共に、熱転写シートの無駄がなくな
る。 (III)加熱記録に使用した後の熱転写シートを見て
も、直ちにはどの様な記録が行われたかが判明しにくく
なる。
が、熱移行性の染料と、イソシアネート類と特定のポリ
ビニルブチラールとの反応生成物とから成っている為、
以下の様な効果を有する。 (I)熱転写シートと被熱転写シートとを重ね合せて加
熱記録する際に、熱転写シートの走行速度を、被熱転写
シートの走行速度よりも小さくして記録することが出来
る。 (II)従って、被熱転写シートよりも少ない面積の熱
転写シートによって記録が達成され、熱転写シートの有
効利用が図られると共に、熱転写シートの無駄がなくな
る。 (III)加熱記録に使用した後の熱転写シートを見て
も、直ちにはどの様な記録が行われたかが判明しにくく
なる。
【0022】
【図1】本発明に係る熱転写シートの断面図である。
1……熱転写シート 2……基材 3……熱転写層
Claims (3)
- 【請求項1】 基体シート上に、加熱により被転写シー
トに移行する昇華性染料を含有するバインダーからなる
熱転写層を設けてなる熱転写シートであって、前記熱転
写層のバインダーが、イソシアネート類と、含有するビ
ニルアルコール部分の重量が15〜40%であるポリビ
ニルブチラールとの反応生成物からなり、該反応生成物
は加熱後においても被熱転写シートに転移しないことを
特徴とする熱転写シート。 - 【請求項2】 イソシアネート類が、ジイソシアネート
又はトリイソシアネートである特許請求の範囲第1項に
記載の熱転写シート。 - 【請求項3】 ポリビニルブチラールの分子量が60,
000〜200,000である特許請求の範囲第1項に
記載の熱転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6213269A JP2597322B2 (ja) | 1994-08-16 | 1994-08-16 | 熱転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6213269A JP2597322B2 (ja) | 1994-08-16 | 1994-08-16 | 熱転写シート |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59228243A Division JPS61106296A (ja) | 1984-10-30 | 1984-10-30 | 熱転写シ−ト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0752564A JPH0752564A (ja) | 1995-02-28 |
JP2597322B2 true JP2597322B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=16636310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6213269A Expired - Lifetime JP2597322B2 (ja) | 1994-08-16 | 1994-08-16 | 熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2597322B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4983616B2 (ja) | 2008-01-16 | 2012-07-25 | ソニー株式会社 | 熱転写記録媒体 |
-
1994
- 1994-08-16 JP JP6213269A patent/JP2597322B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0752564A (ja) | 1995-02-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4650494A (en) | Heat transfer printing sheet | |
JPH0694232B2 (ja) | 昇華転写記録用被熱転写シートの製造方法 | |
JP2540500B2 (ja) | 熱転写シ−ト | |
US4614682A (en) | Thermosensitive image transfer recording medium | |
JPS61106296A (ja) | 熱転写シ−ト | |
JPS6290282A (ja) | 感圧感熱多重複写紙 | |
JPH0479317B2 (ja) | ||
JP2726039B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP3052249B2 (ja) | 熱転写フイルム及びカードの製造方法 | |
JP2597322B2 (ja) | 熱転写シート | |
JPH0472717B2 (ja) | ||
JPH0630969B2 (ja) | 感熱転写シート | |
JPH0472718B2 (ja) | ||
JP3026411B2 (ja) | 熱転写記録方法 | |
JPH057197B2 (ja) | ||
JPS6040295A (ja) | 感熱性多数回転写材 | |
JP2630943B2 (ja) | 熱転写シート | |
JPH06155935A (ja) | 熱転写シート及びその製造方法 | |
JPH0462877B2 (ja) | ||
JP3114977B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP2965591B2 (ja) | 昇華型熱転写記録方法 | |
JPS58102796A (ja) | 多色感熱記録方法 | |
JPS63312188A (ja) | 熱転写記録用被転写シ−ト | |
JPH07149061A (ja) | 熱転写受像シート | |
JPH0532073A (ja) | 多数回印字用熱転写シート |