JPS6040295A - 感熱性多数回転写材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 さらに詳しくは、感熱ヘッドによる加熱によりインクを
溶融して記録紙に転写し、印字印刷づる感熱転写材に関
し、この感熱転写を多数回行なえるようにしたものであ
る。

従来よりサーマルプリンター、サーマルファクシミリな
どの熱記録装置において種々の感熱転写材が広く用いら
れている。これらの感熱転写材はその印字時にコピーシ
ー１〜と重ね合わされ、該転写材の裏面から感熱ヘッド
により加圧加熱されてその印字部に相当づる熱溶融した
インクをコピーシート上に転写し、印字像を形成せしめ
るものである。

かかる従来公知の感熱転写材は単にベースフィルム上に
バインダー剤と着色剤とからなる熱溶融性インク層が設
（ノられて形成されるものＣあるにすぎず、そのためつ
ぎのどどき欠点を有している。すなわち、 ■　１回の使用でベースフィルム上の印字部に相当する
熱溶融性インク層が転写してしまうために、多数回の使
用ができない。

■　多数枚複写を必要とするばあい、従来の感熱転写材
では１回しか使用できないために、同一原稿で多数枚の
感熱転写材が必要となり、多額の経費となり、コストア
ップにつながると共に、その取替えなどのために多く時
間が必要となり、きわめて非能率的でかつ煩雑である。

■　さらに前述のごどく多数枚の感熱転写材を必要とす
る多数枚複写にあっては、その感熱転写材の取替えなど
のために、機械を長時間使用し、そのため機械の蓄熱現
象が生じ機械が高温となるために、その保守管理が容易
でない。

■　従来の感圧転写液状インクを含有するインク滲出型
感圧複写紙を用いるばあいには、加熱ヘッドにより加圧
印字されるために、加熱ヘッド部分にインクが付着し、
熱印字による転写が不可能になるという欠点がある。

しかるに本発明者らは叙上の欠点を排除すべく鋭意研究
を重ねた結果、基材上に、微細多孔質網状構造を有する
耐熱性樹脂層内に熱溶融性インクを含有する感熱転写層
を設けるときは、叙上の欠点を排除し、多数回使用が可
能な感熱性多数回転写材を提供しうるという新たな事実
を見出し、これに基づいて本発明を完成づるにいたった
。

すなわち本発明は、（＾）アセタール樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂およびポリスルホン樹脂よりなる群から選ばれ
た少なくとも１種の合成樹脂、（Ｂ）そのビヒクルが前
記合成樹脂に対して非相溶性の熱溶融性インク、および
（Ｃ）前記合成樹脂およびビヒクルを溶解する揮発性溶
剤からなる混合物を基材上に塗布し、前記揮発性溶剤を
蒸発させて、前記合成樹脂からなる微細多孔質網状構造
の非転写性樹脂層中に前記熱溶融性インクが含有されて
なる感熱転写層を形成した転写材であって、基材の裏面
から感熱ヘッドによって加熱して、前記樹脂層がら熱溶
融性インクを滲出させて記録紙に転写させるように構成
されてなる感熱性多数回転写材に関する。

つまり感熱ヘッドによる加熱に際して微細多孔質網状構
造の樹脂層は、これを形成する前記特定の合成樹脂の耐
熱性により軟化溶融することなく基材に付着したままと
なっているために、この樹脂層が記録紙に転写されるこ
とがなく、一方この樹脂層に含有されている熱溶融性イ
ンクは溶融するとともに、前記合成樹脂に対して非相溶
性であるために前記樹脂層よりにじみ出て記録紙に転写
されることとなる。そしてこの転写は極めて短時間で行
なわれる結果、樹脂層からインク全量かにじみ出し転写
されるまでには１回の転写動作は完了されてしまい、イ
ン欠の含有量にくらべてわずがな量が１回の転写で消費
されることとなるので、多数回の印字印刷が行なえるよ
うになったものである。

つぎに図面を用いて本発明の感熱性多数回転写材を説明
する。

第１図は本発明の感熱多数回転写材の一実施例およびそ
の使用状態を承り概略説明図、第２図、第３図、第４図
および第５図はそれぞれ本発明の感熱性多数回転写Ｈの
他の実施例を示す概略断面図である。

すなわち本発明の感熱多数回転写材（１）は、第１図で
示されるごとく、その印字時に感熱ヘッド（５）からの
加熱加圧によって、微細多孔質網状構造の非転写性樹脂
層に熱溶融性インクが含有されてなる感熱転写層（２）
から熱溶融したインクの適量が滲出し、コピーシート（
４）上に転写されて印字像（６）を形成せしめるもので
ある。

本発明において用いられる基材は、第１図に示されるご
とく、感熱ヘッド（５）から加えられる熱によって感熱
ヘッド（５）に融着しない耐熱）島度。

１５０℃以上の耐熱性フィルム（３）か、または第２図
に示されるごとく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニルまたはポリ塩化ビニリデン
からなる耐熱温度が１５０℃より低いフィルム（７′Ｉ
とその下面に、たとえば塗布などの手段によって設Ｇ）
られる耐熱性保護膜（８）とからなるものである。

前記耐熱性フィルム（３）としては、ポリイミド、ポリ
エステル、トリアセチルレルロース、ナイロンもしくは
ボリノＪ−ボネー］・からなるフィルムまたはグラシン
紙などの紙があげられ、これらは厚さが約３．５〜２５
μの範囲であるのが好ましい。

また前記耐熱性保護膜（８）とし−ｌは、たとえばシリ
コーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂またはニトロセルロ
ースが用いられる。かかる耐熱性保護膜（８）は厚さが
約０．５〜５μの範囲であるのが好ましく、また該保護
膜（８）上に設りられる前記フィルム（７）は厚さが約
３．５〜２５μの範囲であるのが好ましい。

感熱転写層（２）どしては、その微細多孔質網状構造内
に熱溶融性インクを含有した合成樹脂の非転ず性連続微
細多孔質網状病造からなる耐熱温度１２０℃以上である
転写層が用いられる。かかる感熱転写層（２）は厚さが
５〜６０μの範囲が好ましく、その多孔質樹脂層は咳層
内に含有される熱溶融性インクに対して非相溶性であり
、かつ感熱ヘッド（５）による瞬間的な加熱および加圧
によってその多孔質構造が破壊されないことが必要であ
る。

本発明において用いられる前記感熱転写層（２）を形成
する合成樹脂はポリニスデル樹脂、アクリル樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂また
はポリスルホン樹脂であり、これらは耐熱湿度１２０℃
以上と耐熱性がよく、また後述の方法により均整な多孔
質構造を形成しヤづいものである。

前記微細多孔質網状構造は、これらの合成樹脂を後述の
熱溶融性インク組成物と共に、ｌ・ルエン、±シレン、
メチルエチルケトンなどの揮発性溶剤または該揮発性溶
剤とヘプタンなどの低揮発性溶剤との混合物に溶解し、
えられた溶液を耐熱性ベースフィルム（３）またはフィ
ルム−（７）上に塗布し、前記溶剤を蒸発さＵることに
よって形成され、その微細孔内に熱溶融性インクを含有
してなる。かかる感熱転写層（２は従来のいわゆる感圧
プラゾールと称ゼられる感圧転写材において用いられる
スポンジ状構造を有する感圧インク層と同様にして製造
されるものである。

なお本発明においては、第３図および第４図で示される
ごとく、感熱転写層（２）と耐熱性ベースフィルム（３
）またはフィルム（７）との密着性を改善するために、
これらのベースフィルム上にあらかじめアンダーコーテ
ィング層（９）を設け、該アンダーコーティング層（９
）を介して感熱転写層（２）を設けてもよい。かかるア
ンダーコーティング層（９）の材料とし−Ｃは、たとえ
ばポリエステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ア
クリル樹脂、塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂または
熱硬化性樹脂などがあげられるが、アンダーコーティン
グ層（９）を形成するこれらの樹脂は耐熱性をとくに必
要としない。

なお本発明においては、第５図で示されるごとく、前記
耐熱性ベースフィルム（３）の下面に前記耐熱性保護ｊ
Ｊｌ（８１を設けてもよい。

熱溶融性インクとしては、感熱転写層（２）を形成する
前記樹脂に対して非相溶性であるビヒクルと、該ビヒク
ル中に溶解まＩＣは分散される染料または顔料とからな
り、４０〜１２０℃で熱溶融しうるインクが好適に用い
られる。かかる熱溶融性インクは４０〜１２０℃にＪ３
いて流動性を右し、感熱ヘッド（５）によって加えられ
る転写圧（約１５０〜４００ｇ／Ｃ１１りによって前記
感熱転写層（２）から熱溶融性インクが滲出し、コピー
シート（４）上に印字像（６）を形成せしめる。しかし
て前記熱溶融性インクは、常温において非流動性である
ために、筆圧などの加圧によって転写せず、また手や衣
服を汚すこともない。

前記ビヒクルとしては、７Ｃとえばカルナバワックス、
オーリキュリーワックス、パラフィンワックス、ミツロ
ウ、セレシンワックス、鯨ロウなどの天然ワックス、・
低分子間ポリエチレン、酸化ワックス、エステルワック
スなどの合成ワックス、ソルビタンステアレート、プロ
ピレングリコールモノステアレート、グリセリンステア
レート、ポリオキシエチレンステアレートなどの常温で
固体状の界面活性剤、またはラウリン酸、パルミチン酸
、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などの常温で
固体状の高級脂肪酸やセチルアルコール、ラウリルアル
コールなどの高級脂肪族アルコールなどがあげられるが
、さらに要すれば鉱油、植物油、動物油などの油状物質
やラノリン、ヒマシ油などをこれらのビヒク５ルと併用
して用いてもよい。

着色剤としては、たとえば群青、紺青、シアニンブルー
、レーキレッド、ハンザイエロー、酸化チタン、亜鉛華
、カーボンブラックなどの無機または有機顔料や塩基性
染料、油溶性染料などの染料があげられる。

以上述べたごとく、本発明の感熱性多数回転写材（１）
は微細多孔質絹状組織を有する感熱転写層（２）内に熱
溶融性インクが含有されることにより、その印字時に感
熱ヘッド（５）にＪ：って適量の熱溶融せられたインク
が滲出するために、多数回使用が可能であり、そのため
きわめて軽済的であるとともに、その取扱いが容易であ
るなど、種々のサーマルプリンター、ザーマルファクシ
ミリなどに好適に使用しうるちのである。

つぎに実施例をあげて本発明の詳細な説明づる。なお実
施例中、部とあるのは重量部である。

実施例１ アセタノール樹脂９０部をブタノールとトルエンの混合
溶剤（４：６重量比）に溶解し、これに下記組成の熱溶
融性インクを加え充分に撹拌してえた感熱転写層用組成
物を厚さ１２μのポリエステルフィルム上に塗布し、溶
剤を蒸発せしめて感熱転写層を形成した。

熱溶融性インク カルナバワックス　２０部 １２５’Ｆパラフインワツクス　３０部酸化ワックスＷ
ｅ−１０２０部 （バレコ社製の酸化ワックス） オイルブラック１１８Ｂ （オリエント化学工業　５部 ■製の油溶性染料） カーボンブラック　１０部 ラう　ノ　リ　ン　５部 なお前記ポリエステルフィルムの下面に下記組成物を塗
布した。

ポリビニルブチラール （耐熱温度１７０℃）８０部 メチルエチルケトン　４０部 上　ル　エ　ン　１００部 塗布侵、４０℃で乾燥させて５５Ｆ／？１１の耐熱性保
ｌ！躾をえた。

かくしてえられた感熱性転写材を通常のサーマルプリン
ターに装着して多数回転写を行なったところ、同一原稿
で１５枚のコピーシートをうることができた。

実施例２〜６ 実施例１において、アセタール樹脂にかえてそれぞれエ
ポキシ樹脂（実施例２）、フェノール樹脂（実施例３）
、ポリコニステル樹脂（実施例４）、ポリカーボネート
樹脂（実施例５）およびポリスルホン樹脂（実施例６）
を用いたほかは実施例１と同様にして感熱転写材を一作
製し、それを用いて転写を行なったところ、実施例１の
ばあいと同程度の多数回転写を行なうことができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の感熱性多数回転写材の一実施例および
その使用状態を示づ概略説明図、第２図、第３図、第４
図および第５図はそれぞれ本発明の感熱性多数回転写材
の他の実施例を示す概略断面図である。 （図面の主要符号） （１）：感熱性多数回転写材 （２）：感熱転写層 （３）：耐熱性ベースフィルム （８）：耐熱性保護膜 （９）二アンダーコーティング層 第１図 才２図　−。 ダ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　（八）アセタール樹脂、エポキシ樹脂、フェノール
   樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂および
   ポリスルホン樹脂よりなる群から選ばれた少なくとも１
   種の合成樹脂、（Ｂ）そのビヒクルが前記合成樹脂に対
   して非相溶性の熱溶融性インク、おＪ：び（Ｃ）前記合
   成樹脂およびビヒクルを溶解覆る揮発性溶剤からなる混
   合物を基材上に塗布し、前記揮発性溶剤を蒸発させて、
   前記合成樹脂からなる微細多孔質網状構造の非転写性樹
   脂層中に前記熱溶融性インクが含有されてなる感熱転写
   層を形成した転写材であって、基材の裏面から感熱ヘッ
   ドによって加熱して、前記樹脂層から熱溶融性インクを
   滲出さけて記録紙上に転写させるように構成されてなる
   感熱性多数回転写材。