JP3052249B2 - 熱転写フイルム及びカードの製造方法 - Google Patents

熱転写フイルム及びカードの製造方法

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JP3052249B2 JP1180474A JP18047489A JP3052249B2 JP 3052249 B2 JP3052249 B2 JP 3052249B2 JP 1180474 A JP1180474 A JP 1180474A JP 18047489 A JP18047489 A JP 18047489A JP 3052249 B2 JP3052249 B2 JP 3052249B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱転写フイルム及びカードの製造方法に関
し、更に詳しくは身分証明書等の如く、写真調画像及び
文字や記号等を同時に含み、且つ耐久性に優れた画像形
成が可能な熱転写フイルム及びカードの製造方法に関す
る。
(従来の技術及びその問題点) 従来、簡便な印刷方法として熱転写方法が広く使用さ
れる様になった。これらの熱転写方法では、各種の画像
が簡便に形成されるので、印刷枚数が比較的少なくても
よい印刷物、例えば、身分証明書等のIDカードの作成等
に利用される様になっている。
又、顔写真等の如くカラー画像が好ましい場合には、
連続した基材フイルム上に、例えば、イエロー、マゼン
タ及びシアン(更に必要に応じてブラック)の着色熱転
写層を面順次に繰返し多数設けた長尺熱転写フイルムを
用いる熱転写方法が行なわれている。
この様な熱転写フイルムは大別すると、それらの熱転
写層が加熱によって軟化して画像状に被熱転写材に熱転
写される、所謂溶融インキ転写タイプの熱転写フイルム
と、加熱によって熱転写層中の染料が昇華(熱移行)し
て染料のみが画像状に被熱転写材上に熱転写する、所謂
昇華染料転写タイプの熱転写フイルムとに大別される。
以上の如き熱転写フイルムで、身分証明書等のIDカー
ドを作成する場合、溶融インキ転写タイプの熱転写フイ
ルムの場合は、文字や数字等の如き単調な画像の形成は
容易であるが、顔写真等の如き階調性画像の形成が困難
であるという問題があり、一方、昇華転写型の熱転写フ
イルムの場合には、逆に顔写真等の階調性画像は優れる
が、文字や記号等の画像は濃度及びシャープさが不足
し、赤外線で読み取り可能なOCR文字やバーコード等が
形成出来ず、従っていずれも満足出来る画像が形成出来
ない。
この様な欠点を解決する方法としては、上記溶融イン
キ転写タイプの熱転写フイルムと昇華染料転写タイプの
熱転写フイルムとを併用する方法があるが、この方法で
は操作が煩雑であるという問題がある為、連続した1枚
の基材フイルム上に、昇華タイプの転写層と溶融インキ
転写タイプの転写層とを面順次に設けた熱転写フイルム
が開発された。
この様な複合熱転写フイルムによれば、顔写真等の階
調画像と文字や記号等の単調画像が良好に形成される
が、例えば、IDカードの如く各種の耐久性、特に耐摩擦
性が要求される用途では、画像の耐久性が不足するとい
う問題がある。
この様な問題点を解決する方法としては、形成された
画像面に透明フイルムをラミネートする方法が行われて
いるが、この方法は操作が2工程になり、煩雑であると
共に、カード全体にラミネートする為、不要部分迄ラミ
ネートされるという問題があり、更にラミネートの操作
上あまり薄いフイルムは使用出来ず、従ってカード全体
が厚くなるという問題がある。
従って、本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解
決し、簡便な操作で耐久性、特に耐摩耗性に優れた階調
画像及び単調画像が同時に形成出来る熱転写フイルム及
びカードの製造方法を提供することである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、
本発明は、表面が接着処理されている基材フイルム上
に、少なくとも1色の昇華性染料層、少なくと1色の熱
溶融性インキ層及び転写性保護層が面順次に設けられ、
且つ該転写性保護層の表面に接着剤層が設けられ、更に
基材フイルムと熱溶融性インキ層との間及び基材フイル
ムと転写性保護層との間に剥離層が設けられている、ポ
リエステル樹脂製又は塩化ビニル樹脂製カード基材に画
像を形成するために使用されることを特徴とする熱転写
フイルム、及び該熱転写フイルムを用いるカードの製造
方法である。
(作用) 表面が接着処理されている基材フイルム上に、少なく
とも1色の昇華性染料層、少なくとも1色の熱溶融性イ
ンキ層及び接着剤層を表面に設けた転写性保護層を面順
次に設け、更に基材フイルムと熱溶融性インキ層との間
及び基材フイルムと転写性保護層との間に剥離層を設け
た熱転写フイルムを使用し、昇華性染料層で階調画像
を、そして熱溶融性インキ層で単調画像を形成し、続い
て接着剤層を表面に設けた転写性保護層を必要領域に転
写させることによって、簡便な操作で耐久性、特に耐摩
耗性に優れた階調画像及び単調画像がカード基材上に同
時に形成出来る熱転写フイルム及びカードの製造方法を
提供することが出来る。
(好ましい実施態様) 次に好ましい実施例を図解的に示す添付図面を参照し
て本発明を更に具体的に説明する。
第1図は本発明の好ましい1実施例の熱転写フイルム
の断面を図解的に示す図であり、第3図はその平面図で
ある。
この実施例の熱転写フイルムは、表面が接着処理され
ている基材フイルム1上にイエロー、マゼンタ及びシア
ンの各色相領域からなる昇華性染料層2Y、2M及び2C、黒
色の熱溶融性インキ層3及び接着剤層8を表面に設けた
転写性保護層4が面順次に形成されている。
尚、図中の5は剥離層であり、熱溶融性インキ層3及
び転写性保護層4の転写を容易にする作用を有する。
又、6は背面耐熱層であり、プリンタのサーマルヘッド
の粘着を防止する作用を有し、又、7はプライマー層で
あって、基材フイルム1に対する昇華性染料層2及び剥
離層5の密着性を良好にする作用を有し、更に8,8′は
接着剤層を示し、熱溶融性インキ層3及び転写性保護層
4の転写性を容易にする作用を有する。尚、層8は本発
明において必須ではない。
次に使用材料及び形成方法等により本発明の熱転写フ
イルムを更に詳しく説明する。
本発明で用いられる基材フイルム1としては、従来の
熱転写フイルムに使用されていると同じ基材フイルムが
そのまま用いることが出来ると共に、その他のものも使
用することが出来、特に制限されない。
好ましい基材フイルム1の具体例としては、例えば、
グラシン紙、コンデンサ紙、パラフィン紙等の薄葉紙が
有用であり、その他に、例えば、ポリエステル、ポリプ
ロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロー
ス、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナ
イロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマ
ー等のプラスチック或いはこれらと前記紙とを複合した
基材フイルム等が挙げられる。
この基材フイルム1の厚さは、その強度及び耐熱性等
が適切になる様に、材料に応じて適宜変更することが出
来るが、その厚さは、好ましくは、3乃至100μmであ
る。
熱転写フイルムの染料層2は、昇華性染料を任意のバ
インダー樹脂で上記基材フイルム1上に担持させた層で
ある。
使用する染料としては、従来公知の昇華タイプの熱転
写フイルムに使用される染料はいずれも本発明に有効に
使用可能であり、特に限定されない。例えば、幾つかの
好ましい染料としては、赤色染料として、MS Red G、Ma
crolex Red Violet R、Ceres Red 7B、Samaron Red HBS
L、SKルビンSEGL等が挙げられ、又、黄色の染料として
は、ホロンブリリアントイエローS−6GL、PTY−52、マ
クロレックスイエローS−6G等が挙げられ、又、青色染
料としては、カヤセットブルー714、ワクソリンブルーA
P−FW、ホロンブリリアントブルーS−R、MSブルー10
0、ダイトーブルーNo.1等が挙げられる。
上記の如き染料を担持する為のバインダーとしては、
従来公知のものがいずれも使用出来、好ましいものを例
示すれば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢
酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアル
コール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ルアミド等のビニル系樹脂等が挙げられるが、特にポリ
ビニルアセタールやポリビニルブチラール等が耐熱性や
染料の熱移行性等の点から好ましいものである。
染料層2は基本的には上記の材料から形成されるが、
その他必要に応じて従来公知の各種の添加剤も包含する
ことが出来る。
この様な染料層2は、好ましくは適当な溶剤中に前記
の染料、バインダー樹脂、その他の任意成分を加えて各
成分を溶解又は分散させて染料層形成用インキを調製
し、これをグラビア印刷法等により上記の基材フイルム
1上に印刷及び乾燥させて形成する。勿論、この印刷に
際しては単色印刷でもよいが、本発明の目的にはカラー
画像が形成出来る様にイエロー、マゼンタ及びシアンの
3色又はブラックを加えた4色の多色印刷が好ましい。
この様にして形成する染料層2は、0.2乃至5.0μm、
好ましくは0.4乃至2.0μm程度の厚さであり、又、染料
層2中の染料は、染料層の重量の5乃至90重量%、好ま
しくは10乃至70重量%の量で存在するのが好適である。
本発明で上記染料層2に隣接して熱溶融性インキ層3
を必要な材料を配合したインキから形成する。
本発明で用いられる熱溶融性インキ層形成用のインキ
は、着色剤とビヒクルとからなり、更に必要に応じて種
々の添加剤を加えたものでもよい。
上記着色剤としては、有機又は無機の顔料若しくは染
料のうち、記録材料として良好な特性を有するもの、例
えば、十分な着色濃度を有し、光、熱、温度等により変
褐色しないものが好ましい。着色剤としては、シアン、
マゼンタ、イエロー等も使用出来るが、本発明の目的に
は高濃度で明瞭な文字や記号を印字出来るブラックの着
色剤が好ましい。
ビヒクルとしては、ワックスを主成分とし、その他ワ
ックスと乾性油、樹脂、鉱油、セルロース及びゴムの誘
導体等との混合物が用いられる。
ワックスの代表例としては、マイクロクリスタリンワ
ックス、カルナウバワックス、パラフィンワックス等が
ある。更に、フィッシャートロプシュワックス、各種低
分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボ
タロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワ
ックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エ
ステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが用いられ
る。しかしながら、カードへの接着性、耐スクラッチ性
の観点からブラックインキは、以下の樹脂バインダーを
使用することがより好ましい。
アクリル樹脂 アクリル樹脂+塩化ゴム アクリル樹脂+塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 アクリル樹脂+セルロース系樹脂 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 基材フイルム1上に予め設けた剥離層5上に熱溶融性
インキ層3を形成する方法としては、ホットメルトコー
トの外、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラ
ビアリバースコート、ロールコートその他多くの手段で
上記インキを塗布する方法等が挙げられる。形成される
インキ層の厚さは、必要な濃度と熱感度との調和がとれ
る様に決定すべきであって、例えば、通常はインキ層の
厚みが約0.2乃至10μmの範囲が好ましい。
上記熱溶融性インキ層の形成に先立って、基材フイル
ムの面に剥離層5を形成する。かかる剥離層5は前記の
如きワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹
脂、弗素樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合樹脂、硝化面樹脂等の剥離剤か
ら形成する。形成方法は前記昇華性染料層や熱溶融性イ
ンキ層の形成方法と同様でよく、その厚みは0.1乃至5
μm程度で十分である。又、転写後に艶消し印字や艶消
し保護層が望ましい場合には、剥離層中に各種の粒子を
包含させて、表面マット状にすることが出来る。
又、基材フイルムの剥離層上に設ける転写性保護層4
は、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂等の透明性、耐摩耗性、耐薬品性等に優れた
樹脂から形成する。形成方法は、前記昇華性染料層と同
様に、適当な樹脂の溶液を調製し、これを前記の如き塗
布方法や印刷方法で、例えば、0.2乃至10μm程度の厚
みに形成すればよい。これらの保護層を形成する場合に
は熱転写時における膜切れを容易にする為に、その中に
透明性を損なわない程度のシリカやアルミナ等の充填剤
を加えることも出来る。この他、耐摩耗性、滑り性を持
たせる為に、保護層中にポリエチレンワックス等のワッ
クス類を添加してもよい。
更に上記の保護層4の表面には、該保護層の転写性を
良好にする為に接着剤層8′を設ける。又、上記熱溶融
性インキ層3の表面にも該層の転写性を良好にする為
に、接着剤層8を設けることが出来る。これらの接着剤
層8,8′は、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂
等の如く熱時接着性に良好な樹脂溶液を塗布及び乾燥す
ることによって、好ましくは0.1乃至5μm程度の厚み
に形成する。
以上の如くして本発明の熱転写フイルムが提供される
が、本発明はこれらの方法に限定されず、昇華性染料
層、熱溶融性インキ層、転写性保護層等の形成順序は特
に限定されない。
又、昇華性染料層、熱溶融性インキ層、転写性保護層
等は夫々被転写材の転写画像を形成すべき箇所に対応す
る基材フイルムの特定位置にパターン状に設けてもよ
く、例えば、第4図示の様に、被転写材の転写画像を形
成すべき箇所に対応して昇華性染料層2、熱溶融性イン
キ層3及び転写性保護層等を特定位置に塗り分ることも
出来る。この様にすれば、これらの層の使用されない部
分を除くことが出来、経済的である。
上記の如き熱転写フイルムを用いて、画像を形成する
為に使用する被転写材は、ポリエステルシート等のプラ
スチックフイルム、染料受容層を設けたプラスチックフ
イルムや紙の外に、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、ポリプロピレン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維か
らなる織布又は不織布等も使用出来るが、本発明におい
て好ましいのは、ポリエステル樹脂や塩化ビニル樹脂等
からなるカード基材である。これらのカード基材が昇華
性染料に対して十分な染着性を有さない場合には、その
表面に適当な樹脂からなる染料受容層を設けたり、樹脂
中に可塑剤や滑剤等を包含させて染料受容性を付与する
ことも出来る。勿論、これらのカード基材には、予めエ
ンボス、サイン、ICメモリー、磁気層、他の印刷等が設
けられていてもよい。
上記本発明の熱転写フイルムを用いるカードの製造例
を第2図を参照して説明する。
先ず、カード基材9の表面に、熱転写シートの染料層
2Yを重ね、色分解信号に従って作動するサーマルプリン
ターによりイエロー画像2Yを転写する。同様に同一領域
にマゼンタ画像2M及びシアン画像2Cを転写して所望のカ
ラー画像10を形成する。次に熱溶融性インキ層3を用い
て同様に所望の文字、記号等3を印字する。更に接着剤
層8′を表面に設けた転写性保護層4を用いて上記カラ
ー画像10及び/又は文字等の画像3上に保護層4を転写
して保護層4を形成する。この様にして所望のカードが
得られる。
上記の転写に際しては、サーマルプリンターは、昇華
転写用、熱溶融性インキ転写用、保護層転写用と別々に
(好ましくは連続して)設定してもよいし、又、これら
の転写は、共通のプリンターで夫々印字エネルギーを適
切に調整して行ってもよい。
(効果) 以上の如き本発明によれば、表面が接着処理されてい
る基材フイルム上に、少なくとも1色の昇華性染料層、
少なくとも1色の熱溶融性インキ層及び接着剤層を表面
に設けた転写性保護層を面順次に設け、更に基材フイル
ムと熱溶融性インキ層との間及び基材フイルムと転写性
保護層との間に剥離層を設けた熱転写フイルムを使用
し、昇華性染料層で階調画像を、そして熱溶融性インキ
層で単調画像を形成し、続いて転写性保護層を必要領域
に転写させることによって、簡便な操作で耐久性、特に
耐摩耗性に優れた階調画像及び単調画像がカード基材上
に同時に形成出来る熱転写フイルム及びカードの製造方
法を提供することが出来る。
(実施例) 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り重量
基準である。
実施例1 下記組成の3色の昇華性染料を含むインキを調製し
た。
イエローインキ 分散染料(Macrolex Yellow 6G、バイエル社製、C.I.
Disperse Yellow 210) 5.5部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水
化学製) 4.5部 メチルエチルケトン/トルンエン(重量比1/1) 89.0部 マゼンタインキ 染料としてマゼンタ分散染料(Disperse Red 60)を
使用した他はイエローインキと同様。
シアンインキ 染料としてシアン分散染料(Solvent Blue 63)を使
用した他はイエローインキと同様。
上記インキ組成物をグラビアコート方法により、背面
に耐熱スリップ層(厚み1μm)を形成し、且つ表面に
ポリウレタン系樹脂からなるプライマー層(厚み0.5μ
m)を形成してある厚さ6.0μmのポリエステルフイル
ム(商品名「ルミラー」東レ(株)製)(この代わりの
予め接着処理してあるポリエステルフイルムを用いても
よい)の表面に、塗布量が約3g/m2になる様に、夫々イ
エロー、マゼンタ及びシアンの順に面順次に幅15cmに繰
返し塗布及び乾燥して3色の昇華性染料層を形成した。
尚、上記3色を1セットとし、夫々のセット間は30cmの
間隔を空けておいた。
次に下記組成のインキを用いて上記の空白部分に固形
分基準で1g/m2の割合でグラビアコート方法により塗布
及び乾燥して剥離層を形成した。
剥離層用インキ アクリル系樹脂 20部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 次に、上記1セットの染料層に隣接して15cmの幅で、
塗布量が約0.5g/m2になる様にグラビアコート法により
下記インキを塗布及び乾燥して熱溶融性インキ層を形成
した。
熱溶融性インキ アクリル/塩化ビニル/酢酸ビニル共重合系樹脂 20部 カーボンブラック 10部 トルエン 35部 MEK 35部 次に上記基材フイルムの未塗布部分(幅15cm)の下記
インキを固形分基準で1g/m2の割合で塗工及び乾燥して
転写性保護層を形成した。
保護層インキ アクリル樹脂 20部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 50部 ポリエチレンワックス 1部 次に上記熱溶融性インキ層及び転写性保護層の表面
に、下記組成のインキを固形分基準で3g/m2の割合で塗
工及び乾燥して接着剤層を形成した。
接着剤層用インキ 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 10部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 使用例1 安定剤等の添加剤を約10%含有するポリ塩化ビニル
(重合度800)コンパウンド100部、白色顔料(酸化チタ
ン)10部及び可塑剤(DOP)0.5部からなるカード基材の
面に、上記本発明の熱転写フイルムの昇華性染料層を重
ね、顔写真を色分解して得た電気信号に連結したサーマ
ルヘッドで熱エネルギーを付与してフルカラー顔写真を
形成し、次に熱溶融性インキ層を用いて文字及び記号を
転写形成し、更に保護層を用いて各画像部分に転写性保
護層を転写させ、顔写真と各種必要情報を有するカード
を得た。
上記カードの表面をイソプロピルアルコールを含浸さ
せたガーゼで100回擦ったところ、ガーゼは全く汚染し
なかった。これに対して保護層を転写させなかった場合
には、ガーゼが黒褐色に著しく汚染された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の熱転写フイルムの断面を図解的に説明
する図であり、第2図は本発明で作成したカードの断面
を図解的に説明する図であり、第3図は第1図の平面図
であり、第4図は他の例の本発明の熱転写フイルムの平
面図であり、この第4図は被転写材の転写画像を形成す
べき箇所に対応して昇華性染料層2、熱溶融性インキ層
3及び転写性保護層を特定位置に塗り分けた例を示す。 1:基材フイルム、2:昇華性染料層 3:熱溶融性インキ層、4:転写性保護層 5:剥離層、6:背面層 7:プライマー層、8:接着剤層 9:カード基材、10:カラー画像
フロントページの続き (72)発明者 安藤 実彦 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−122485(JP,A) 特開 昭61−51391(JP,A) 特開 昭62−179975(JP,A) 特開 昭63−9574(JP,A) 特開 昭63−134291(JP,A) 特開 平1−159291(JP,A) 特開 平1−146788(JP,A) 特開 昭63−59589(JP,A) 特開 昭62−121091(JP,A) 実開 昭64−30270(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が接着処理されている基材フイルム上
    に、少なくとも1色の昇華性染料層、少なくとも1色の
    熱溶融性インキ層及び転写性保護層が面順次に設けら
    れ、且つ該転写性保護層の表面に接着剤層が設けられ、
    更に基材フイルムと熱溶融性インキ層との間及び基材フ
    イルムと転写性保護層との間に剥離層が設けられてい
    る、ポリエステル樹脂製又は塩化ビニル樹脂製カード基
    材に画像を形成するために使用されることを特徴とする
    熱転写フイルム。
  2. 【請求項2】ポリエステル樹脂製又は塩化ビニル樹脂製
    カード基材の表面に、表面が接着処理されている基材フ
    イルム上に、少なくとも1色の昇華性染料層、少なくと
    も1色の熱溶融性インキ層及び転写性保護層が面順次に
    設けられ、且つ該転写性保護層の表面に接着剤層が設け
    られ、更に基材フイルムと熱溶融性インキ層との間及び
    基材フイルムと転写性保護層との間に剥離層が設けられ
    ている熱転写フイルムの染料層を重ね、色分解信号に従
    って作動するサーマルプリンターにより所望のカラー画
    像を転写する工程、熱溶融性インキ層を用いて同様に所
    望の文字画像を形成する工程、接着剤層を表面に設けた
    転写性保護層を用いて上記カラー画像及び文字画像上に
    保護層を転写して保護層を形成する工程を有することを
    特徴とするカードの製造方法。
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