JP2003051054A - 端末装置および管理システム - Google Patents

端末装置および管理システム

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JP2003051054A
JP2003051054A JP2001239818A JP2001239818A JP2003051054A JP 2003051054 A JP2003051054 A JP 2003051054A JP 2001239818 A JP2001239818 A JP 2001239818A JP 2001239818 A JP2001239818 A JP 2001239818A JP 2003051054 A JP2003051054 A JP 2003051054A
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JP
Japan
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scratch
prepaid card
processing unit
image
terminal device
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Application number
JP2001239818A
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English (en)
Inventor
Iwao Nozaki
岩夫 野崎
Choji Umemoto
長司 梅本
Yoshiya Marumoto
喜也 丸本
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば携帯電話サービスなどの有料サービス
を受けることを可能とするプリペイドカードを発行する
端末装置、およびこのような有料サービスを管理する管
理システムを提供する。 【解決手段】 基礎画像設定部19によって、任意の有
料サービスを受けることを可能とする暗証情報の画像が
設定されるとともに、スクラッチ領域設定部20によっ
て、暗証情報の画像上にスクラッチ部が形成されるよう
に設定される。そして、課金処理部16によって、有料
サービスの料金に関する課金処理が行われ、印刷処理部
21において印刷が行われることによってプリペイドカ
ードが発行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯電話サ
ービスなどの有料サービスを受けることを可能とするプ
リペイドカードを発行する端末装置、およびこのような
有料サービスを管理する管理システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プリペイドカードを購入すること
によって携帯電話を利用するサービス形態が普及してい
る。このサービス形態は次のようなものである。
【0003】利用者が、例えば携帯電話の販売店など
で、コード番号部分がスクラッチによって隠されたプリ
ペイドカードを購入し、スクラッチ部を削ることによっ
てコード番号を確認する。このコード番号は携帯電話会
社に予め登録されており、利用可能期間と利用可能金額
とが合わせて登録されている。そして、携帯電話を利用
する際に、このコード番号を始めに入力することによっ
て、携帯電話会社側で、登録されているコード番号が照
会され、有効期間および有効金額が確認されると、各種
通話が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、コード番号の
登録は、プリペイドカードが作成された時点で行われる
ことになる。よって、コード番号が登録される、すなわ
ち、該当プリペイドカードが有効になってから、そのプ
リペイドカードが実際に利用者に購入されるまでには、
ある程度のブランクが生じることになる。すなわち、有
効期間の設定は、ある程度長い期間にする必要がある。
【0005】コード番号は、例えば12桁の数字の羅列
によって表現されている。ここで、プリペイドカードを
購入していない利用者が、適当な数字を入力することに
よって、偶然有効なコード番号を発見してしまう可能性
も考えられなくはなく、有効期間が長くなると、このよ
うな不正使用の可能性を高めることになる。
【0006】このような不正使用の可能性もあるため、
プリペイドカードの金額を高額にすることには危険性が
伴うことになり、現状では比較的低い額のプリペイドカ
ードしか発行されていない。また、プリペイドカードは
予め作成しておく必要があるので、価格設定は携帯電話
会社側で設定した選択肢の中から選ぶことになり、利用
者が自由に価格を設定することは困難である。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、例えば携帯電話サービス
などの有料サービスを受けることを可能とするプリペイ
ドカードを発行する端末装置、およびこのような有料サ
ービスを管理する管理システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の端末装置は、被印刷媒体に対し
て、基礎画像、およびスクラッチ部の形成を行う印刷処
理部と、上記基礎画像の設定処理を行う基礎画像設定部
と、上記スクラッチ部の形成位置および形状に関する設
定処理を行うスクラッチ領域設定部と、利用者に対して
課金処理を行う課金処理部とを備え、上記印刷処理部
が、上記基礎画像設定部によって設定された基礎画像に
基づいて基礎画像を出力し、上記スクラッチ領域設定部
によって設定されたスクラッチ部の形成位置および形状
に基づいて、上記スクラッチ部の形成を行うとともに、
上記基礎画像設定部が、任意の有料サービスを受けるこ
とを可能とする暗証情報の画像を設定し、上記スクラッ
チ領域設定部が、上記暗証情報の画像上にスクラッチ部
を形成するように設定し、上記課金処理部が、上記有料
サービスの料金を利用者から徴収した後に、上記印刷処
理部が、上記基礎画像設定部によって設定された基礎画
像および上記スクラッチ領域設定部によって設定された
スクラッチ部が形成されたプリペイドカードを作成する
ことを特徴としている。
【0009】上記の構成では、基礎画像設定部によっ
て、任意の有料サービスを受けることを可能とする暗証
情報の画像が設定されるとともに、スクラッチ領域設定
部によって、暗証情報の画像上にスクラッチ部が形成さ
れるように設定される。そして、課金処理部によって、
有料サービスの料金に関する課金処理が行われ、印刷処
理部において印刷が行われることによってプリペイドカ
ードが発行される。よって、このような構成の端末装置
によれば、例えば、携帯電話のプリペイドカードなどの
ように、暗証番号などの暗証情報を入力することによっ
て何らかのサービスを受けることが可能となるプリペイ
ドカードの発行を行うことが可能となる。また、暗証情
報が示されている画像部分はスクラッチ部によって覆わ
れるので、暗証情報が他人に漏洩するなどの不都合が生
じることを抑制することができる。
【0010】請求項2記載の端末装置は、請求項1記載
の構成において、利用者が上記プリペイドカードの発行
を指示した時点で、上記暗証情報が有効となるように設
定することを特徴としている。
【0011】上記の構成によれば、暗証情報は、利用者
がプリペイドシートの発行を指示した時点で有効となる
ように設定されるので、従来と比較して、暗証情報が有
効となる期間を必要最小限にすることが可能となる。よ
って、正当な利用者でない者が、例えば適当な数字を入
力することによって、偶然有効な暗証番号を発見してし
まうような不正使用の可能性を低減することができる。
【0012】請求項3記載の端末装置は、請求項1また
は2記載の構成において、利用者が、上記暗証情報によ
って受けることのできる有料サービスの金額および有効
期間の少なくともどちらか一方を設定することが可能と
なっていることを特徴としている。
【0013】上記の構成によれば、利用者は、有料サー
ビスの金額および有効期間の少なくともどちらか一方を
設定することが可能となるので、利用者のニーズにより
細やかに対応したプリペイドカードを発行することがで
きる。よって、利用者にとって、プリペイドカードの使
い勝手が向上するので、プリペイドカードの販売が促進
されることも期待できる。
【0014】請求項4記載の端末装置は、請求項1ない
し3のいずれか一項に記載の構成において、上記有料サ
ービスの管理を行う管理システムとの間での通信処理を
行う通信処理部をさらに備え、利用者に対してプリペイ
ドカードが発行される際に、上記通信処理部によって、
発行されたプリペイドカードに関する情報が上記管理シ
ステムとの間で送受信されることを特徴としている。
【0015】上記の構成によれば、プリペイドカードが
発行される際に、該プリペイドカードに関する情報が、
有料サービスの管理を行う管理システムに送受信される
ので、プリペイドカードを有効とする処理を迅速に行う
ことが可能となる。
【0016】請求項5記載の端末装置は、請求項1ない
し4のいずれか一項に記載の構成において、上記有料サ
ービスが、携帯電話の利用サービスであることを特徴と
している。
【0017】上記の構成によれば、携帯電話の利用サー
ビスを提供するプリペイドカードの発行を、例えば街頭
や店頭などに設置される端末装置によって行うことが可
能となる。
【0018】請求項6記載の端末装置は、請求項1ない
し5のいずれか一項に記載の構成において、上記印刷処
理部が、プリントヘッドおよびインクリボンを備え、プ
リントヘッドからインクリボンに対して熱を加えること
によって被印刷媒体に画像の形成を行う印刷処理部であ
って、上記インクリボンが、昇華方式による画像の形成
を行うためのインクを含んだ昇華方式用インク領域と、
オーバーコートを行うための材料を含んだオーバーコー
ト用領域と、熱転写方式によってスクラッチ部の形成を
行うためのインクを含んだ熱転写方式用インク領域とを
備えており、上記インクリボンにおける上記昇華方式用
インク領域を用いて、昇華方式によって基礎画像の形成
を行い、上記インクリボンにおける上記オーバーコート
用領域を用いて、上記基礎画像上における上記スクラッ
チ部の形成が行われない領域にオーバーコートの形成を
行い、上記インクリボンにおける上記熱転写方式用イン
ク領域を用いて、上記オーバーコートが形成されていな
い領域にスクラッチ部を形成することを特徴としてい
る。
【0019】上記の構成では、印刷処理部において用い
られるインクリボンが、基礎画像を形成するための昇華
方式用インク領域と、オーバーコート用領域と、スクラ
ッチ部を形成するための熱転写方式用インク領域とを備
えている。昇華方式による基礎画像の形成、オーバーコ
ートの形成、および熱転写によるスクラッチ部の形成
は、すべてプリントヘッドからインクリボンに熱を加え
ることによって行うことが可能である。よって、基礎画
像の形成、オーバーコートの形成、およびスクラッチ部
の形成を、1つのプリントヘッドによって行うことが可
能である。すなわち、例えば従来用いられている昇華方
式のプリンタにおいて、上記のような構成のインクリボ
ンを用いることによって、その他のハードウェアの追加
を行うことなく、基礎画像の形成およびオーバーコート
の形成に加えて、スクラッチ部の形成を行うことを可能
とすることができる。したがって、例えばスクラッチカ
ードなどのような、スクラッチ部付きの印刷済シート
を、より安価に作成することが可能となる。なお、スク
ラッチ部とは、コインなどによって擦ることによって、
形成されている画像部分を剥がすことが可能な部分を示
している。
【0020】また、通常、昇華方式によって画像を印刷
する場合、画像の耐久性を向上させるために、表面にオ
ーバーコートを行っている。ここで、このオーバーコー
ト上に熱転写によるスクラッチ部の形成を行うと、熱転
写用のインクが、オーバーコートの表面ではじかれてし
まい、うまく画像が形成されないとともに、形成された
部分も、極めて容易に剥がれてしまうことになり、スク
ラッチ部として機能しないという問題がある。
【0021】これに対して、上記の構成によれば、スク
ラッチ部が形成されるように設定された領域には、オー
バーコートが行われないようにしている。すなわち、オ
ーバーコートを形成する際には、スクラッチ部以外の領
域にオーバーコートを施すように、プリントヘッドの温
度が制御されることになる。その後、オーバーコートが
形成されていない領域に、熱転写によってスクラッチ部
が形成される。これにより、スクラッチ部を安定した状
態で形成することが可能となり、通常の状態ではスクラ
ッチ部が剥がれず、コインなどで擦った場合にのみスク
ラッチ部が剥がれるようなスクラッチシートを出力する
ことができる。
【0022】請求項7記載の端末装置は、請求項1ない
し5のいずれか一項に記載の構成において、上記印刷処
理部が、基礎画像が印刷された被印刷媒体に対して、顔
料系のインクを含んだ材料を噴射することによって、ス
クラッチ部の形成を行うスクラッチ部形成用インクジェ
ットヘッドを備えていることを特徴としている。
【0023】上記の構成によれば、印刷処理部におい
て、スクラッチ部形成用インクジェットヘッドが、顔料
系のインクを含んだ材料を噴射することによって、基礎
画像が印刷された被印刷媒体上にスクラッチ部の形成を
行うことになる。顔料系のインクは、被印刷媒体上で固
着しているだけなので、例えばコインなどで擦ると剥が
すことができ、スクラッチ部として良好に機能すること
になる。また、インクジェット方式によってスクラッチ
部を形成することができるので、スクラッチ部を形成す
ることの可能な装置としては比較的安価に装置を構成す
ることができる。よって、例えばスクラッチカードなど
のような、スクラッチ部付きの印刷済シートを、より安
価に作成することが可能となる。
【0024】請求項8記載の端末装置は、任意の有料サ
ービスを受けることを可能とする暗証情報の画像が記録
されたプリペイドカードの出力を行う印刷処理部と、利
用者に対して課金処理を行う課金処理部と、上記有料サ
ービスの管理を行う管理システムとの間で通信処理を行
う通信処理部とを備え、上記課金処理部によって利用者
からの上記有料サービスの料金の徴収が設定された後
に、暗証情報の設定が行われ、上記通信処理部によって
上記管理システムとの間で上記暗証情報に関する情報が
送受信され、上記印刷処理部が、上記暗証情報の画像が
記録されたプリペイドカードの出力を行うことを特徴と
している。
【0025】上記の構成では、課金処理部によって利用
者からの課金処理が行われた後に暗証情報の設定が行わ
れる。また、この暗証情報に関する情報が、通信処理部
を介して管理システムとの間で送受信される。その後、
印刷処理部からプリペイドカードの出力が行われる。こ
のような構成によれば、プリペイドカードが発行される
際に、該プリペイドカードにおける暗証情報に関する情
報が、有料サービスの管理を行う管理システムとの間で
送受信されるので、プリペイドカードを有効とする処理
を迅速に行うことが可能となる。よって、有効期限など
の設定を必要最低限にすることができるので、前記した
ような不正使用の可能性なども低減することができる。
【0026】請求項9記載の管理システムは、利用者が
プリペイドカードを購入することによってサービスを受
けることが可能となる有料サービスを管理する管理シス
テムであって、利用者に対して上記プリペイドカードの
発行を行う端末装置との間で通信を行う通信処理部と、
上記プリペイドカードを利用する際に必要とされる暗証
情報を含んだ登録情報を管理する登録情報管理部と、利
用者が上記プリペイドカードによって上記有料サービス
を受ける際に、該プリペイドカードに対応する上記暗証
情報を、上記登録情報管理部に問い合わせることによっ
て、該利用者によるサービスの利用の認証を行う利用認
証部とを備え、上記端末装置において利用者に対してプ
リペイドカードが発行される際に、上記通信処理部によ
って、発行されたプリペイドカードに関する上記登録情
報が該端末装置との間で送受信されることを特徴として
いる。
【0027】上記の構成では、端末装置において利用者
に対してプリペイドカードの発行が行われると、該端末
装置との間で、該プリペイドカードに関する登録情報が
送受信される。そして、利用者がプリペイドカードによ
って有料サービスを受ける際には、利用認証部が、該プ
リペイドカードに対応する上記暗証情報を、上記登録情
報管理部に問い合わせることによって、該利用者による
サービスの利用の認証を行うことになる。このような構
成によれば、プリペイドカードが発行される際に、該プ
リペイドカードにおける暗証情報に関する情報が、端末
装置と、利用認証を行う管理システムとの間で送受信さ
れるので、プリペイドカードを有効とする処理を迅速に
行うことが可能となる。よって、有効期限などの設定を
必要最低限にすることができるので、前記したような不
正使用の可能性なども低減することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図10に基づいて説明すれば、以下のとおりで
ある。
【0029】図10は、本実施形態に係る携帯電話サー
ビスシステムの概略構成を示すブロック図である。同図
に示すように、この携帯電話サービスシステムは、管理
システム41、端末装置42、および携帯電話43から
構成されている。
【0030】管理システム41は、本携帯電話サービス
システム全体を管理するブロックであり、登録情報管理
部44および利用認証部45を備えている。登録情報管
理部44は、プリペイドカードによる利用に関するコー
ド情報を管理するブロックである。利用認証部45は、
携帯電話からプリペイドカードによる利用の要求が行わ
れた際に、登録情報管理部44に問い合わせることによ
って、該携帯電話の利用を認証するブロックである。
【0031】端末装置42は、例えば街頭や店頭に設置
されたキオスク型の端末装置などによって構成され、プ
リペイドカードの発行を行う装置である。この端末装置
42は、管理システム41に任意の通信回線を介して接
続されており、プリペイドカードの発行が行われた際
に、そのプリペイドカードに関するコード情報が、上記
通信回線を通じて送受信される。ここでの通信回線とし
ては、例えば専用線や、通信される情報を暗号化した上
でのインターネットなどが挙げられる。この端末装置4
2の詳細については後述する。
【0032】携帯電話43は、プリペイドカードの使用
が可能な携帯電話であり、利用する際には、管理システ
ム41に携帯電話回線を介してアクセスし、利用認証部
45において利用の認証を得ることになる。なお、図1
0においては、管理システム41には、端末装置42お
よび携帯電話43がそれぞれ1つずつ接続されている例
が示されているが、実際には、複数の端末装置42…お
よび携帯電話43…が管理システム41に接続されるこ
とになる。
【0033】図2は、上記端末装置42の外観を示す斜
視図である。同図に示すように、この端末装置42は、
カッティング部1、操作部2、およびプリンタ部3など
を備えている。操作部2は、タッチセンサを備えた表示
部などを備えており、利用者が各種操作の指示、および
処理内容の確認などを行うための部材である。なお、こ
の操作部2は、通常の表示手段と、指示入力手段として
のボタンや各種ポインティングデバイスなどとを備えた
構成であってもかまわない。
【0034】プリンタ部3は、利用者からの指示によっ
て画像をプリントアウトし、スクラッチシートを作成す
る部材である。カッティング部1は、プリンタ部3にお
いてプリントアウトされたシートを、利用者によって指
示された形状および状態でカットし、カット済シートを
出力する部材である。なお、このカッティング部1は、
本実施形態においては、特にあってもなくても構わない
部材である。
【0035】図3は、上記端末装置42の内部構成の概
略を示す説明図である。同図に示すように、端末装置4
2は、カッティング装置4、メディア受付け装置5、コ
ントローラ6、バックアップ電源7、第1ないし第3プ
リンタ8A・8B・8C、およびコインメカ9を備えた
構成となっている。
【0036】カッティング装置4は、上記したカッティ
ング部1を構成する装置であり、入力されるカットデー
タに応じて、印刷済シートをカットするものである。こ
のカッティング装置4はカッタ刃を備えており、ベクト
ルデータを基本とした制御コマンドによってカッタ刃を
移動させることによってカッティングを行う。
【0037】メディア受付け装置5は、各種記録媒体に
記録されているデータを読み取る装置である。この記録
媒体としては、特に限定するものではなく、一般的に用
いられている各種記録媒体に対応していることが好まし
い。なお、このメディア受付け装置5は、利用者が出力
する画像の元画像データを持参してくる場合などに使わ
れることが考えられる。また、端末装置42における他
の機能、例えば音楽データの販売機能などを実施する際
にも用いられる。
【0038】コントローラ6は、端末装置42全体の動
作を制御するブロックであり、例えばPCベースのコン
ピュータによって構成される。このコントローラ6の詳
細な構成については後述する。
【0039】バックアップ電源7は、端末装置42の電
源がOFFにされた際や、停電などにより電源が供給さ
れなくなった場合に、端末装置42内に蓄えられている
データを保持するための電源を確保するための装置であ
る。このバックアップ電源7は、例えばバッテリーなど
によって構成される。
【0040】第1ないし第3プリンタ8A・8B・8C
は、上記のプリンタ部を構成するものであり、本実施形
態では、昇華型プリンタを基にしたプリンタによって構
成される。なお、ここでは、3つのプリンタを設けた構
成が提示されているが、プリンタが1つであってもかま
わない。ただし、端末装置42が複数のプリンタを備え
ていると、スクラッチシートの印刷の並行処理を行うこ
とが可能となり、処理能力を高めることが可能となる。
【0041】コインメカ9は、端末装置42において課
金処理を行う際の現金の収受を行う装置である。なお、
課金処理としては、現金による方法のみに限定されるも
のでなく、例えばプリペイドカード、デビットカード、
クレジットカード、電子マネーなど、種々の決済方法を
行うことが可能となっていてもよい。
【0042】次に、端末装置42の構成の詳細について
説明する。図1は、本実施形態に係る端末装置42の構
成を示すブロック図である。同図に示すように、端末装
置42は、データ記憶部10、中央処理部11、音声出
力装置12、通信インターフェース部13、表示部1
4、操作部15、課金処理部16、カッティング処理部
17、通信処理部18、基礎画像設定部19、スクラッ
チ領域設定部20、印刷処理部21、および、音声ガイ
ド制御処理部14を備えた構成となっている。なお、図
1は、上記の各構成が全て同様に接続された図となって
いるが、実際には、各種バスやインターフェースなどを
介してハードウェア的に接続されている部分や、制御・
処理プログラム上での連係によってソフトウェア的に接
続されている部分などが混在している。
【0043】また、上記の構成要素において、データ記
憶部10、中央処理部11、音声出力装置12、音声ガ
イド制御処理部22、通信処理部18、通信インターフ
ェース部13、基礎画像設定部19、およびスクラッチ
領域設定部20は、図3に示すコントローラ6が備える
構成である。また、表示部14および操作部15は、図
2に示す操作部2が備える構成である。また、課金処理
部16は、図3に示すコインメカ9に相当するものであ
る。また、印刷処理部21は、図3に示す第1ないし第
3プリンタ8A・8B・8Cに相当するものである。ま
た、カッティング処理部17は、図3に示すカッティン
グ装置4に相当するものである。
【0044】データ記憶部10は、例えばハードディス
ク装置などの記憶手段によって構成されるものであり、
サンプルとしての基礎画像データやスクラッチ領域デー
タを記憶したり、端末装置42における様々な管理デー
タを記憶するものである。なお、このハードディスク装
置内、あるいは別のハードディスク装置内には、端末装
置42の動作に必要なOSや、各種プログラム、データ
などが記憶されている。
【0045】中央処理部11は、CPU(Central Proce
ssing Unit) などの演算処理装置によって構成されるも
のであり、端末装置42内で行われる各種演算処理を行
うものである。なお、図示はしていないが、各種演算処
理を行う上で作業領域として必要とされるRAM(Rando
m Access Memory)なども設けられている。
【0046】音声出力装置12は、アンプ部およびスピ
ーカーなどから構成されるものであり、様々な音声を出
力するためのブロックである。例えば、操作のガイドを
行う音声を出力したり、BGMを出力したりすることに
なる。
【0047】通信インターフェース部13は、管理シス
テム41とのデータ通信を行う上でのインターフェース
となるものであり、端末装置42を構成するコンピュー
タの特定のCOMポートが割り当てられる。
【0048】表示部14は、CRT(Cathode Ray Tube)
やLCD(Liquid Crystal Display)などの各種表示モニ
ターによって構成されるものである。また、操作部15
は、例えばジョイスティックなどのポインティングデバ
イスや各種ボタンなどの入力装置によって構成されるも
のである。また、上述したように、タッチセンサ付きの
表示手段を用いることによって、表示部14と操作部1
5とを兼ねた構成としてもよい。消費者は、この表示部
14における表示を見て、操作部15によって入力動作
を行うことによって、基礎画像の設定やスクラッチ領域
の設定などを行うことになる。
【0049】課金処理部16は、上記のように、図3に
示すコインメカ9に相当するものである。この課金処理
部16では、利用者のサービス利用によって発生する課
金に基づいて、硬貨や紙幣などによる現金決済や、各種
カードによる決済などが行われる。
【0050】カッティング処理部17は、上記のよう
に、図3に示すカッティング装置4に相当するものであ
り、印刷処理部21によって出力されたスクラッチシー
トをカットするものである。このカッティング処理部1
7は、例えばスクラッチ付きシートを所望の形状にカッ
トする場合に用いられる。カットが特に必要とされない
場合には、カッティング処理部17による処理は行われ
ない。
【0051】印刷処理部21は、上記のように、図3に
示す第1ないし第3プリンタ8A・8B・8Cに相当す
るものであり、利用者によって出力指示された基礎画像
およびスクラッチ部を、紙状シートなどに印刷するもの
である。なお、この印刷処理部21の構成および処理の
詳細については後述する。
【0052】以上説明した、データ記憶部10、中央処
理部11、音声出力装置12、通信インターフェース部
13、表示部14、操作部15、課金処理部16、カッ
ティング処理部17、および印刷処理部21は、端末装
置42におけるハードウェア的な構成を示すブロックで
ある。そして、以下に示す通信処理部18、基礎画像設
定部19、スクラッチ領域設定部20、および音声ガイ
ド制御処理部22が、端末装置42におけるソフトウェ
ア的な構成を示すブロックとなる。
【0053】音声ガイド制御処理部22は、利用者に対
して、音声出力装置12から出力される操作に関する様
々な音声ガイドを制御するブロックである。
【0054】通信処理部18は、管理システム41との
間で行われるデータ通信を制御、処理するブロックであ
る。例えば、印刷処理部21によって、携帯電話のプリ
ペイドカードを作成する場合に、コード番号、金額、有
効期間などの情報を管理システム41との間でやり取り
する処理などが行われる。なお、この携帯電話のプリペ
イドカード作成処理についての詳細は後述する。
【0055】基礎画像設定部19は、スクラッチシート
における基礎画像、すなわち、スクラッチ部が作成され
る基礎となる画像を設定するブロックである。この基礎
画像の設定方法としては、例えば、次の2つの方法が考
えられる。1つ目の方法は、端末装置42内のデータ記
憶部10に記憶されている基礎画像のサンプルの中から
利用者が選択し、変更が必要とされる部分のみを操作部
15によって操作しながら設定する方法である。2つ目
の方法は、利用者が、例えば自分のパソコンなどで作成
した基礎画像としての画像データを何らかの記録媒体に
記録して持参し、これを図3に示すメディア受付け装置
5で読み取らせることによって、基礎画像として設定す
る方法である。
【0056】スクラッチ領域設定部20は、スクラッチ
シートにおけるスクラッチ領域の位置および形状を設定
するブロックである。このスクラッチ領域の設定方法と
しては、表示部18に基礎画像を表示させるとともに、
表示画面上にスクラッチ領域を示す画像を表示させ、操
作部19による操作によって、スクラッチ領域の位置お
よび形状を変化させるような設定方法が考えられる。ま
た、基礎画像のサンプルがある場合には、各サンプルに
最適なスクラッチ領域の情報も付加させておいて、微調
整のみ操作部19による操作によって行うようにしても
よい。
【0057】次に、印刷処理部21の構成について説明
する。ここで、まず、従来のスクラッチカードの作成に
関して説明しておく。従来では、スクラッチカードにお
けるスクラッチ部分の塗料としては、基となる紙状媒体
の種類および印刷形態に拘らずに容易に剥がすことが可
能とするために、特殊な塗料が用いられている。したが
って、スクラッチカードを作成する装置は、特殊な塗料
の塗布が可能な、比較的高価な出力装置によって構成さ
れる。よって、スクラッチカードを作成する場合には、
高価な出力装置を有している専門のスクラッチカード製
造会社に委託することになる。
【0058】これに対して、本実施形態では、印刷処理
部21を構成するプリンタとして、昇華型プリンタを用
いる。昇華型プリンタは、染料系のインクを含んでいる
インクリボンを熱することによってインク成分を気化さ
せ、これを専用紙と化学反応させて画像を形成するタイ
プのプリンタである。
【0059】図4は、昇華型プリンタにおける画像形成
部の一例の概略構成を示す説明図である。プリントヘッ
ド(PH)31は、プリントヘッド(PH)ドライバ3
2による階調制御によって、その温度が多段階で変化さ
せられる。プリントヘッド31と専用紙Pとの間にはリ
ボンRが配置されている。そして、プリントヘッド31
の温度に応じて、インク成分の気化する量が制御されな
がら、気化したインク成分が専用紙Pに吹き付けられ
る。これにより、専用紙Pとインクとが化学反応し、画
像が専用紙P上に形成される。
【0060】そして、プリントヘッド31は、主走査方
向(図4においては紙面に垂直な方向)に往復移動する
ことによって主走査方向の画像形成が行われるととも
に、専用紙Pを副走査方向(図4においては左右方向)
に移動させることによって副走査方向の画像形成が行わ
れる。
【0061】リボンRは、イエロー・マゼンタ・シアン
の3色のインク成分からなる領域がそれぞれ形成されて
おり、各色の成分の出力を行う際に、対応する色のイン
ク成分からなる領域がプリントヘッド31の真上に位置
するように搬送される。この際に、一度インクの出力を
行ったリボンRの領域を使用しないように、専用紙Pの
副走査方向の搬送と同じ速度でリボンRが搬送される。
【0062】以上のような昇華方式によって画像を出力
する場合、画像の耐久性を向上させるために、画像が形
成されたシートの表面にオーバーコートが行われる。こ
のオーバーコート処理は、リボンRに、オーバーコート
の成分が含まれた領域を設けておき、画像の形成が終了
した後に、オーバーコート領域をプリントヘッドで加熱
することによって行われる。
【0063】すなわち、1つの画像を出力するためのリ
ボンRとしては、イエロー・マゼンタ・シアンの3色の
インク成分からなる3つの領域、および、オーバーコー
ト領域が、副走査方向に並んで配置されているととも
に、それぞれの領域のサイズが、1つの画像のサイズと
同じサイズあるいはそれより大きいサイズとなっている
ものが用いられる。
【0064】以上のような構成によって、昇華型プリン
タは構成されているが、本実施形態では、さらに熱転写
方式による画像出力によってスクラッチ部の形成を行う
ようになっている。熱転写方式は、インクを含むインク
リボンを熱して、インク成分を溶融させ、溶融したイン
クを紙状媒体に転写することによって画像が形成される
方式である。すなわち、インクリボンに熱転写用のイン
クからなる領域を設けることによって、昇華型プリンタ
は、熱転写プリンタとしても機能させることが可能とな
っている。ただし、熱転写方式による画像出力を行う場
合、昇華型のようにプリントヘッドの温度を制御するこ
とによって階調を表現することはできないので、プリン
トヘッドの温度は、インクが溶融する温度で一定となる
ように制御される。
【0065】図5は、本実施形態における印刷処理部2
1が用いるリボンRの概要を示す説明図である。同図に
示すように、リボンRは、イエローの昇華方式用インク
成分を含んだ領域RYと、マゼンタの昇華方式用インク
成分を含んだ領域RMと、シアンの昇華方式用インク成
分を含んだ領域RCと、オーバーコートの成分を含んだ
領域RVと、スクラッチ部の形成用としての熱転写用イ
ンクからなる領域RSとが、副走査方向に並んだ構成と
なっている。また、領域RY・RM・RC・RVのサイ
ズは、1つの画像のサイズあるいはそれより大きいサイ
ズとなっている。領域RSに関しては、スクラッチ部は
1つの画像の中の一部領域にのみ形成されるので、該領
域RSのサイズとしては、領域RY・RM・RC・RV
のサイズよりも副走査方向で短くなった大きさとなって
いる。なお、図5に示すリボンRは、1つの画像の出力
に用いられる分のみを示すものであり、実際には、図5
に示すリボンRが副走査方向に連なったリボンによっ
て、複数の画像の出力を行うことになる。
【0066】ここで、スクラッチ部について説明する。
本実施形態では、上記のように、スクラッチ部が熱転写
用インクによって形成されている。これは、熱転写によ
って形成された画像は、比較的剥がれやすいという特性
があり、コインなどで擦ることによって熱転写部分を剥
がすことができるという性質を利用したものである。一
方、昇華型方式で形成した画像は、専用紙Pの内部にイ
ンクが浸透した状態で形成されるので、コインなどで擦
ることによって画像が消去されてしまうことはない。
【0067】すなわち、本実施形態の印刷処理部21
は、通常の昇華型プリンタにおいて、昇華方式のリボン
に熱転写方式のリボンを加えたリボンを用いて、基礎画
像を昇華方式によって出力し、スクラッチ部を熱転写方
式によって出力する構成となっている。つまり、本実施
形態の構成によれば、通常の昇華型プリンタにハードウ
ェア的な変更を加えることなく、リボンを変更すること
のみによって、スクラッチシートを出力することが可能
となっている。よって、従来用いられていた高価なスク
ラッチシート出力用プリンタを用いる必要がなくなり、
スクラッチシートの作成をより安価に行うことが可能と
なる。
【0068】ここで、昇華方式で画像の出力を行う場
合、上記したように、画像の耐久性を向上させるために
オーバーコートが施される。このオーバーコートが施さ
れた表面に、熱転写によって画像を形成した場合、熱転
写用のインクが、オーバーコートの表面ではじかれてし
まい、うまく画像が形成されないとともに、形成された
部分も、極めて容易に剥がれてしまうことになり、スク
ラッチ部として機能しないという問題がある。
【0069】そこで、本実施形態の印刷処理部21は、
スクラッチ部が形成されるように設定された領域に、オ
ーバーコートを行わないような制御を行っている。すな
わち、上記したスクラッチ領域設定部20で設定された
スクラッチ部の位置および形状のデータに基づいて、ス
クラッチ部以外の領域にオーバーコートを施すように、
プリントヘッド31の温度が制御されることになる。そ
して、オーバーコートが形成されていない領域に、熱転
写によってスクラッチ部が形成される。これにより、ス
クラッチ部を安定した状態で形成することが可能とな
り、通常の状態ではスクラッチ部が剥がれず、コインな
どで擦った場合にのみスクラッチ部が剥がれるようなス
クラッチシートを出力することができる。
【0070】なお、スクラッチ部を形成する熱転写用イ
ンクとしては、顔料系のインクを糊状の材料内に混入さ
せたものなどが用いられる。この糊状の材料が加熱され
ることによって溶融し、専用紙P上に転写されることに
なる。また、スクラッチ部は、下部の画像が見えないこ
とが必要とされるので、熱転写用インクとしては、透明
度がほぼ0となるようなものを用いることになる。透明
度がほぼ0であれば、色は何色でもかまわない。なお、
下部の画像の色とスクラッチ部の色とをほぼ同じ色に設
定すれば、熱転写用インクが若干の透明度を有していて
も構わない場合もある。
【0071】次に、図5に示すようなリボンRを用いて
スクラッチシートを出力する際の手順について説明す
る。まず、プリントヘッド31と専用紙Pとの間に、リ
ボンRにおける領域RYが配置される。そして、リボン
Rおよび専用紙Pを副走査方向に搬送させながら、プリ
ントヘッドドライバ32によって、出力すべき基礎画像
の画像データのうちのイエロー成分のデータに基づい
て、プリントヘッド31の温度が制御され、イエロー成
分の画像が専用紙Pに出力される。
【0072】次に、専用紙Pを逆方向に搬送させて、画
像形成開始位置に戻した上で、プリントヘッド31と専
用紙Pとの間に、リボンRにおける領域RMが配置され
る。そして、リボンRおよび専用紙Pを副走査方向に搬
送させながら、プリントヘッドドライバ32によって、
出力すべき基礎画像の画像データのうちのマゼンタ成分
のデータに基づいて、プリントヘッド31の温度が制御
され、マゼンタ成分の画像が専用紙Pに出力される。
【0073】次に、再び専用紙Pを逆方向に搬送させ
て、画像形成開始位置に戻した上で、プリントヘッド3
1と専用紙Pとの間に、リボンRにおける領域RCが配
置される。そして、リボンRおよび専用紙Pを副走査方
向に搬送させながら、プリントヘッドドライバ32によ
って、出力すべき基礎画像の画像データのうちのシアン
成分のデータに基づいて、プリントヘッド31の温度が
制御され、シアン成分の画像が専用紙Pに出力される。
以上の処理により、専用紙P上にカラーの基礎画像が形
成される。
【0074】次に、再び専用紙Pを逆方向に搬送させ
て、画像形成開始位置に戻した上で、プリントヘッド3
1と専用紙Pとの間に、リボンRにおける領域RVが配
置される。そして、リボンRおよび専用紙Pを副走査方
向に搬送させながら、プリントヘッドドライバ32によ
って、オーバーコートの成分を専用紙Pに吹き付けるよ
うにプリントヘッド31の温度が制御され、専用紙Pに
オーバーコートがコーティングされる。この際に、上記
したように、スクラッチ部が形成されるべき領域には、
オーバーコートがコーティングされないような制御が行
われる。
【0075】次に、再び専用紙Pを逆方向に搬送させ
て、画像形成開始位置に戻した上で、プリントヘッド3
1と専用紙Pとの間に、リボンRにおける領域RSが配
置される。そして、専用紙Pを副走査方向に搬送させな
がら、プリントヘッドドライバ32によって、熱転写に
よる画像形成が行われるようにプリントヘッド31の温
度が制御され、専用紙P上のオーバーコートが施されて
いない領域に熱転写用インクによるスクラッチ部が形成
される。
【0076】以上のような処理によって、スクラッチシ
ートが完成される。このように作成されたスクラッチシ
ートの断面を図6に示す。同図において、PIで示す斜
線領域は、専用紙Pと化学反応して吸収された昇華方式
によるインクを示しており、OCはオーバーコート層、
SCはスクラッチ部を示している。このように、昇華方
式によるインクがしみ込んだ専用紙Pの表面に、オーバ
ーコート層OCが形成されているとともに、オーバーコ
ート層OCが形成されていない領域に、スクラッチ部S
Cが専用紙Pの表面に接して形成されている。
【0077】次に、携帯電話43で用いられるプリペイ
ドカードの発行に関する処理について説明する。前記し
たように、従来では、携帯電話のプリペイドカードのサ
ービスにおいて、不正使用の危険性から設定金額を低く
する必要があるという問題や、価格設定の選択肢の幅が
少ないという問題を有している。これに対して、本実施
形態に係る端末装置42では、利用者がプリペイドカー
ドの購入を申し込んだ時点でプリペイドカードの作成を
行い、携帯電話会社側におけるコード情報、有効期間、
有効金額の登録も、購入の時点で行うようなシステムと
なっており、上記のような問題点を解決している。図8
は、本実施形態に係る端末装置42によるプリペイドカ
ード作成処理の流れを示すフローチャートである。
【0078】まず、S21において、端末装置42の表
示部14に表示されるメインメニューの中から、プリペ
イドカード発行処理が、利用者による操作部15に対し
ての操作によって選択される。次に、S22において、
カードの種類が選択される。ここでのカードの種類の選
択としては、プリペイドカードの用途、例えば携帯電話
用などが選択される。
【0079】次に、S23において、該当カードの選択
が行われる。ここでの選択は、例えばどの種類(会社)
の携帯電話のプリペイドカードを作成するかなどが行わ
れる。
【0080】次に、S24において、プリペイドカード
として必要とする金額の入力が行われる。ここでの金額
の入力は、利用者が所望とする任意の金額(所定の範囲
内で)を入力するようにしてもよいし、予め設定されて
いる金額の選択肢の中から選択するようにしてもよい。
そして、これまでに設定された条件、すなわち、イベン
トカードの発行、カードの種類および詳細な内容、プリ
ペイドの金額などの条件が表示部14に表示され、利用
者がこれらの内容の確認を行う(S25)。利用者によ
る確認が完了すると、S26において、設定された金額
に対する課金処理が課金処理部16において行われる。
【0081】課金処理が行われると、S27において、
プリペイドカードのコード番号の発行が行われる。この
コード番号は、例えば作成した端末装置のIDと、12
桁の番号とによって構成されるものとする。そして、S
28において、発行されたコード番号に関するコード情
報が、通信処理部18によって、任意の通信回線を介し
て携帯電話会社が管理する管理システム41に送信され
る。
【0082】管理システム41に送信されるコード情報
は、コード情報ID、発行端末ID、コード番号、カー
ドの種類、決済方法、日付情報、および有効期間などか
ら構成される。コード情報IDは、発行したコードを管
理するために用いられるIDであり、発行端末IDは、
コードを発行した端末装置のIDである。よって、管理
形態によっては、コード情報IDおよび発行端末IDを
不要とし、これらの情報を、コード番号によって管理す
るようにすることもできる。カードの種類は、どのよう
な携帯電話に関するカードであるかを示す情報である。
決済方法は、どのような決済が行われたかを示す情報で
ある。日付情報は、コードが発行された日付の情報であ
る。有効期間は、発行されたコードの有効期間を示す情
報である。
【0083】管理システム41側では、端末装置42か
らコード情報が受信されると、登録情報管理部44にお
いて、このコード情報の登録処理が行われる(S2
9)。そして、正常に登録処理が完了すると、登録処理
が完了した旨を示す登録済み情報が該当端末装置42に
向けて返信される(S30)。この登録済み情報は、コ
ード番号および登録処理番号によって構成される。
【0084】端末装置42側では、管理システム41か
ら登録済み情報を受信すると、基礎画像設定部19によ
ってプリペイドカードのデザインおよびコード番号の画
像が合成され、基礎画像の画像データが作成される(S
31)。また、この際に、スクラッチ領域設定部20に
よって、コード番号を印刷する部分に形成するスクラッ
チ部の位置および形状の画像データも作成される。
【0085】次に、作成された画像データが、印刷処理
部21に送られ、S32において、まず基礎画像の画像
データに基づいて、専用紙Pに対して昇華方式によって
基礎画像のプリントが行われる。そして、基礎画像のプ
リントが行われた後に、S33において、スクラッチ部
の領域以外の領域に対してオーバーコートのプリントが
行われる。その後、S34において、オーバーコートが
行われていない領域に対して、熱転写方式によってスク
ラッチ部のプリントが行われる。スクラッチ部のプリン
トが完了すると、印刷処理部21からプリント済シート
が排出され、プリペイドカードが発券され(S35)、
プリペイドカードの発行処理が終了する。
【0086】以上のように、本実施形態に係る端末装置
42によれば、利用者がプリペイドカードの購入を申し
込んだ時点でプリペイドカードの作成が行われ、携帯電
話会社側におけるコード情報、有効期間、有効金額など
の登録も、購入の時点で行われるようになっている。よ
って、従来と比較して、有効期間を必要最小限にするこ
とが可能となるので、上記したような不正使用の可能性
も低減することができる。また、利用者の依頼を受けて
からプリペイドカードの発行および作成を行うので、規
定の金額から選ぶだけでなく、利用者の希望に応じて金
額を設定して発行することが可能となる。また、コード
番号が表示される領域をスクラッチによって隠すことが
できるので、例えば端末装置42を店員が操作するよう
な場合でも、セキュリティを確保することができる。
【0087】なお、上記の例では、端末装置42におい
てコード番号の発行が行われているが、課金処理が行わ
れた段階で、有効期間や有効金額などの情報が管理シス
テム41に送信され、管理システム41側でコード番号
の発行および登録処理が行われるようにしてもよい。
【0088】また、本実施形態においては、携帯電話の
プリペイドカードの利用サービスについて説明したが、
プリペイドカードの用途としては携帯電話に限定される
ものではなく、プリペイドカード上に暗証番号を記録
し、この暗証番号によって何らかのサービスを受けるこ
とが可能となるような用途のプリペイドカードであれ
ば、本発明を適用することが可能である。また、暗証番
号によってサービスを受けることが可能なシステムにお
いて、サービスを受ける際に、プリペイドカードを提示
するようなサービス形態の場合、暗証番号をコード化
し、このコード化された暗証情報をバーコードやドット
の形式でプリペイドカード上に記録するようにしてもよ
い。この場合、サービスを提供する側では、バーコード
リーダなどを設置しておき、これによって暗証情報を読
み取ることになる。このような形態によれば、暗証番号
のような数字がプリペイドカード上に記録されている場
合に比べて、暗証情報の内容を第三者が覚えたりするこ
とが困難となるので、セキュリティをより高めることが
できる。
【0089】ここで、本実施形態に係る端末装置42に
おける別の用途について、参考例として以下に説明す
る。本端末装置42は、上記のように、スクラッチシー
トを作成することが可能な構成となっているので、利用
者が、例えば、当たりくじつきのスクラッチカードや、
ビンゴゲームに用いるスクラッチカードなどの、イベン
トカードとしてのスクラッチシートを作成することが可
能な構成とすることも可能である。図7は、このイベン
トカード作成処理の流れを示すフローチャートである。
【0090】まず、ステップ1(以降、S1のように称
する)において、端末装置42の表示部14に表示され
るメインメニューの中から、イベントカード発行処理
が、利用者によって操作部15による操作によって選択
される。次に、S2において、カードの種類が選択され
る。ここでのカードの種類の選択としては、例えば、当
たりくじつきのスクラッチカードや、ビンゴゲームに用
いるスクラッチカードなどから選択される。
【0091】次に、S3において、利用者によってユー
ザーデザイン利用が選択される。ここで、ユーザーデザ
イン利用の他には、端末装置42側で用意されているデ
ザインを変更なしでそのまま利用する選択肢が考えられ
る。
【0092】次に、S4において、イベントカードの出
力を必要とする枚数の入力が行われる。そして、これま
でに設定された条件、すなわち、イベントカードの発
行、カードの種類、ユーザーデザイン利用、枚数などの
条件が表示部14に表示され、利用者がこれらの内容の
確認を行う(S5)。
【0093】次に、S6において、デザインの設定が行
われる。ここでは、例えば端末装置42側で用意されて
いるデザインの中から利用者が所望のデザインを選択す
るとともに、このデザインの変更点を操作部15によっ
て指示するような処理や、利用者が自分のパソコンなど
で作成したオリジナル画像を記録媒体を介して端末装置
42に読み取らせる処理などが行われる。ここで、デザ
インとしては、基礎画像のデザインと、スクラッチ部の
形状および位置に関するデザインとがあり、それぞれ基
礎画像設定部19およびスクラッチ領域設定部20によ
って設定が行われる。
【0094】次に、S7において、加工の種類が選択さ
れる。この加工の種類の選択としては、例えば出力され
るイベントカードにカット処理を行うか行わないかの選
択、カット処理を行う場合でのカット形状の選択などが
考えられる。カット処理を行う場合には、印刷処理部2
1によって出力された後に、カッティング処理部17に
よってカット処理が行われることになる。
【0095】次に、S8において、イベントカードの完
成状態を示すプレビュー画面が表示部14に表示され
る。利用者はこのプレビュー画面を確認し、変更が必要
な箇所は、その箇所に関する設定を再び行うことにな
る。
【0096】そして、プレビュー画面に問題がないこと
が確認されると、S9において、イベントカード作成に
関する各種設定条件の最終内容が表示され、これに基づ
く金額が表示される。その後、金額に対する課金処理が
課金処理部16において行われる(S10)。
【0097】次に、S11において、設定された条件に
基づいて、基礎画像の画像データ、およびスクラッチ部
の形状および位置を反映した画像データが作成される。
そして、ここで作成された画像データが、印刷処理部2
1に送られ、S12において、まず基礎画像の画像デー
タに基づいて、専用紙Pに対して昇華方式によって基礎
画像のプリントが行われる。そして、基礎画像のプリン
トが行われた後に、S13において、スクラッチ部の領
域以外の領域に対してオーバーコートのプリントが行わ
れる。その後、S14において、オーバーコートが行わ
れていない領域に対して、熱転写方式によってスクラッ
チ部のプリントが行われる。
【0098】スクラッチ部のプリントが完了すると、印
刷処理部21からプリント済シートが排出され、これら
の処理が設定された枚数分繰り返されることによって、
イベントカードが発券される(S15)。そして、S1
6において未発行のイベントカードがないかが確認され
る。これは、複数の種類のイベントカードの発行を利用
者が依頼している場合に、それぞれの種類のイベントカ
ードに対して、S11からS15の処理を行うことを意
味している。未発行のイベントカードがないと判断され
ると、全ての発券が完了し(S17)、イベントカード
の発行処理が終了する。
【0099】なお、S7において、イベントカードに対
してカッティング処理を行うことを選択した場合には、
発行されたイベントカードをカッティング処理部17に
セットし、カット処理を行うことになる。
【0100】次に、上記した印刷処理部21の構成とは
異なる構成について説明する。上記では、印刷処理部2
1は、昇華型プリンタによって、基礎画像を昇華方式に
よって出力し、スクラッチ部を熱転写方式によって出力
する構成となっていたが、以下に示すように、印刷処理
部21をインクジェット方式のプリンタによって構成す
ることも可能である。
【0101】この印刷処理部21の装置構成としては、
基礎画像を形成するための通常の画像形成用インクジェ
ットヘッド群と、スクラッチ部を形成するためのスクラ
ッチ形成用インクジェットヘッドとを備えた構成とす
る。そして、各ヘッドを主走査方向に往復移動させなが
ら用紙を副走査方向に搬送させることによって画像の形
成が行われるものとする。
【0102】画像形成用インクジェットヘッド群は、例
えばYMCK(イエロー・マゼンタ・シアン・ブラッ
ク)の各色に対応したインクジェットヘッドから構成さ
れる。画像形成用インクジェットヘッド群で用いられる
インクとしては、染料系のインクが用いられ、用紙に染
み込んで化学反応を起こすようになっている。また、画
像形成用インクジェットヘッド群におけるヘッドの穴
は、例えばその開口形状が正方形である場合に、1辺が
およそ40μmもしくはそれ以下の大きさとなってお
り、高解像度の画像の形成が可能となっている。この画
像形成用インクジェットヘッド群におけるヘッドの穴の
形成状態を図9(a)に示す。
【0103】スクラッチ形成用インクジェットヘッド
は、糊状の材料に顔料系のインクを混入させたインクを
用紙に吹き付けるものとなっている。このようなスクラ
ッチ用インクが用紙に吹き付けられると、用紙には染み
込まずに、表面で糊状の材料が固着することによってス
クラッチ部が形成されることになる。よって、この糊状
の材料を適宜選択することによって、コインなどで擦る
と剥がれるようなスクラッチ部を形成することができ
る。
【0104】ここで、上記のようなスクラッチ用インク
を、通常のインクジェットヘッドを用いて用紙に吹き付
けようとすると、すぐにヘッドの穴が詰まってしまい、
使い物にならなくなってしまう。よって、本実施形態に
おいては、スクラッチ形成用インクジェットヘッドの穴
の大きさが、1辺が100μm以上の略正方形になって
いるものを使用している。図9(b)は、このスクラッ
チ形成用インクジェットヘッドの穴の形成状態を示して
いる。なお、このインクジェットヘッドの穴の形状は特
に限定されるものではなく、略円形状などでもよい。
【0105】なお、インクジェットヘッドの穴の大きさ
を大きくすると、画像の形成の精度は落ちることにな
る。しかしながら、スクラッチ部の作成に関しては、比
較的精度が甘くてもよい場合がほとんどであるので、上
記のように穴の大きさを大きくしても問題は生じない。
【0106】以上のように、印刷処理部21に、画像形
成用インクジェットヘッド群と、スクラッチ形成用イン
クジェットヘッドとを設けるともに、画像形成用インク
ジェットヘッド群による画像の形成が行われた後に、ス
クラッチ形成用インクジェットヘッドによるスクラッチ
部の形成が行われるように、各ヘッドを配置する。この
ように配置すれば、基礎画像の形成と同時にスクラッチ
部の形成を行うことが可能となり、用紙を1回副走査方
向に搬送させるだけで、スクラッチ部が形成されたシー
トを作成することができる。
【0107】なお、本実施形態では、印刷処理部21と
して、昇華プリンタを用いた構成、およびインクジェッ
トプリンタを用いた構成について説明したが、これらの
構成に限定されるものではなく、端末装置42に備える
ことが可能なプリンタで、スクラッチシートを作成可能
なプリンタであればどのようなプリンタを用いて印刷処
理部21を構成しても構わない。
【0108】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に係る端
末装置は、被印刷媒体に対して、基礎画像、およびスク
ラッチ部の形成を行う印刷処理部と、上記基礎画像の設
定処理を行う基礎画像設定部と、上記スクラッチ部の形
成位置および形状に関する設定処理を行うスクラッチ領
域設定部と、利用者に対して課金処理を行う課金処理部
とを備え、上記印刷処理部が、上記基礎画像設定部によ
って設定された基礎画像に基づいて基礎画像を出力し、
上記スクラッチ領域設定部によって設定されたスクラッ
チ部の形成位置および形状に基づいて、上記スクラッチ
部の形成を行うとともに、上記基礎画像設定部が、任意
の有料サービスを受けることを可能とする暗証情報の画
像を設定し、上記スクラッチ領域設定部が、上記暗証情
報の画像上にスクラッチ部を形成するように設定し、上
記課金処理部が、上記有料サービスの料金を利用者から
徴収した後に、上記印刷処理部が、上記基礎画像設定部
によって設定された基礎画像および上記スクラッチ領域
設定部によって設定されたスクラッチ部が形成されたプ
リペイドカードを作成する構成である。
【0109】これにより、例えば、携帯電話のプリペイ
ドカードなどのように、暗証番号などの暗証情報を入力
することによって何らかのサービスを受けることが可能
となるプリペイドカードの発行を行うことが可能となる
という効果を奏する。また、暗証情報が示されている画
像部分はスクラッチ部によって覆われるので、暗証情報
が他人に漏洩するなどの不都合が生じることを抑制する
ことができるという効果を奏する。
【0110】請求項2の発明に係る端末装置は、利用者
が上記プリペイドカードの発行を指示した時点で、上記
暗証情報が有効となるように設定する構成である。
【0111】これにより、請求項1記載の構成による効
果に加えて、従来と比較して、暗証情報が有効となる期
間を必要最小限にすることが可能となるので、正当な利
用者でない者が、例えば適当な数字を入力することによ
って、偶然有効な暗証番号を発見してしまうような不正
使用の可能性を低減することができるという効果を奏す
る。
【0112】請求項3の発明に係る端末装置は、利用者
が、上記暗証情報によって受けることのできる有料サー
ビスの金額および有効期間の少なくともどちらか一方を
設定することが可能となっている構成である。
【0113】これにより、請求項1または2記載の構成
による効果に加えて、利用者のニーズにより細やかに対
応したプリペイドカードを発行することができるという
効果を奏する。また、利用者にとってプリペイドカード
の使い勝手が向上するので、プリペイドカードの販売が
促進されることも期待できるという効果を奏する。
【0114】請求項4の発明に係る端末装置は、上記有
料サービスの管理を行う管理システムとの間での通信処
理を行う通信処理部をさらに備え、利用者に対してプリ
ペイドカードが発行される際に、上記通信処理部によっ
て、発行されたプリペイドカードに関する情報が上記管
理システムとの間で送受信される構成である。
【0115】これにより、請求項1ないし3のいずれか
一項に記載の構成による効果に加えて、プリペイドカー
ドを有効とする処理を迅速に行うことが可能となるとい
う効果を奏する。
【0116】請求項5の発明に係る端末装置は、上記有
料サービスが、携帯電話の利用サービスである構成であ
る。
【0117】これにより、請求項1ないし4のいずれか
一項に記載の構成による効果に加えて、携帯電話の利用
サービスを提供するプリペイドカードの発行を、例えば
街頭や店頭などに設置される端末装置によって行うこと
が可能となるという効果を奏する。
【0118】請求項6の発明に係る端末装置は、上記印
刷処理部が、プリントヘッドおよびインクリボンを備
え、プリントヘッドからインクリボンに対して熱を加え
ることによって被印刷媒体に画像の形成を行う印刷処理
部であって、上記インクリボンが、昇華方式による画像
の形成を行うためのインクを含んだ昇華方式用インク領
域と、オーバーコートを行うための材料を含んだオーバ
ーコート用領域と、熱転写方式によってスクラッチ部の
形成を行うためのインクを含んだ熱転写方式用インク領
域とを備えており、上記インクリボンにおける上記昇華
方式用インク領域を用いて、昇華方式によって基礎画像
の形成を行い、上記インクリボンにおける上記オーバー
コート用領域を用いて、上記基礎画像上における上記ス
クラッチ部の形成が行われない領域にオーバーコートの
形成を行い、上記インクリボンにおける上記熱転写方式
用インク領域を用いて、上記オーバーコートが形成され
ていない領域にスクラッチ部を形成する構成である。
【0119】これにより、請求項1ないし5のいずれか
一項に記載の構成による効果に加えて、例えば従来用い
られている昇華方式のプリンタにおいて、上記のような
構成のインクリボンを用いることによって、その他のハ
ードウェアの追加を行うことなく、基礎画像の形成およ
びオーバーコートの形成に加えて、スクラッチ部の形成
を行うことを可能とすることができる。したがって、例
えばスクラッチカードなどのような、スクラッチ部付き
の印刷済シートを、より安価に作成することが可能とな
るという効果を奏する。
【0120】また、スクラッチ部が形成されるように設
定された領域には、オーバーコートが行われないように
しているので、スクラッチ部を安定した状態で形成する
ことが可能となり、通常の状態ではスクラッチ部が剥が
れず、コインなどで擦った場合にのみスクラッチ部が剥
がれるようなスクラッチシートを出力することができる
という効果を奏する。
【0121】請求項7の発明に係る端末装置は、上記印
刷処理部が、基礎画像が印刷された被印刷媒体に対し
て、顔料系のインクを含んだ材料を噴射することによっ
て、スクラッチ部の形成を行うスクラッチ部形成用イン
クジェットヘッドを備えている構成である。
【0122】これにより、請求項1ないし5のいずれか
一項に記載の構成による効果に加えて、インクジェット
方式によってスクラッチ部を形成することができるの
で、スクラッチ部を形成することの可能な装置としては
比較的安価に装置を構成することができる。よって、例
えばスクラッチカードなどのようなスクラッチ部付きの
印刷済シートを、より安価に作成することが可能となる
という効果を奏する。
【0123】請求項8の発明に係る端末装置は、任意の
有料サービスを受けることを可能とする暗証情報の画像
が記録されたプリペイドカードの出力を行う印刷処理部
と、利用者に対して課金処理を行う課金処理部と、上記
有料サービスの管理を行う管理システムとの間で通信処
理を行う通信処理部とを備え、上記課金処理部によって
利用者からの上記有料サービスの料金の徴収が設定され
た後に、暗証情報の設定が行われ、上記通信処理部によ
って上記管理システムとの間で上記暗証情報に関する情
報が送受信され、上記印刷処理部が、上記暗証情報の画
像が記録されたプリペイドカードの出力を行う構成であ
る。
【0124】これにより、プリペイドカードが発行され
る際に、該プリペイドカードにおける暗証情報に関する
情報が、有料サービスの管理を行う管理システムとの間
で送受信されるので、プリペイドカードを有効とする処
理を迅速に行うことが可能となる。よって、有効期限な
どの設定を必要最低限にすることができるので、不正使
用の可能性なども低減することができるという効果を奏
する。
【0125】請求項9の発明に係る管理システムは、利
用者がプリペイドカードを購入することによってサービ
スを受けることが可能となる有料サービスを管理する管
理システムであって、利用者に対して上記プリペイドカ
ードの発行を行う端末装置との間で通信を行う通信処理
部と、上記プリペイドカードを利用する際に必要とされ
る暗証情報を含んだ登録情報を管理する登録情報管理部
と、利用者が上記プリペイドカードによって上記有料サ
ービスを受ける際に、該プリペイドカードに対応する上
記暗証情報を、上記登録情報管理部に問い合わせること
によって、該利用者によるサービスの利用の認証を行う
利用認証部とを備え、上記端末装置において利用者に対
してプリペイドカードが発行される際に、上記通信処理
部によって、発行されたプリペイドカードに関する上記
登録情報が該端末装置との間で送受信される構成であ
る。
【0126】これにより、プリペイドカードが発行され
る際に、該プリペイドカードにおける暗証情報に関する
情報が、端末装置と、利用認証を行う管理システムとの
間で送受信されるので、プリペイドカードを有効とする
処理を迅速に行うことが可能となる。よって、有効期限
などの設定を必要最低限にすることができるので、前記
したような不正使用の可能性なども低減することができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る端末装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】上記端末装置の外観を示す斜視図である。
【図3】上記端末装置の内部構成の概略を示す説明図で
ある。
【図4】昇華型プリンタにおける画像形成部の一例の概
略構成を示す説明図である。
【図5】上記端末装置が備える印刷処理部が用いるリボ
ンRの概要を示す説明図である。
【図6】上記印刷処理部によって作成されたスクラッチ
シートの断面を示す説明図である。
【図7】上記端末装置によるイベントカード作成処理の
流れを示すフローチャートである。
【図8】上記端末装置によるプリペイドカード作成処理
の流れを示すフローチャートである。
【図9】同図(a)は、画像形成用インクジェットヘッ
ド群におけるヘッドの穴の形成状態を示す説明図であ
り、同図(b)は、スクラッチ形成用インクジェットヘ
ッドの穴の形成状態を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の一形態に係る携帯電話サービ
スシステムの概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カッティング部 2 操作部 3 プリンタ部 4 カッティング装置 5 メディア受付け装置 6 コントローラ 7 バックアップ電源 8A・8B・8C 第1ないし第3プリンタ 9 コインメカ 10 データ記憶部 11 中央処理部 16 課金処理部 18 通信処理部 19 基礎画面設定部 20 スクラッチ領域設定部 21 印刷処理部 41 管理システム 42 端末装置 43 携帯電話
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅本 長司 和歌山県和歌山市梅原579−1 ノーリツ 鋼機株式会社内 (72)発明者 丸本 喜也 和歌山県和歌山市吉礼536−3 Fターム(参考) 2C087 AA08 AA15 AB01 AB05 AC05 AC07 BA03 CA02 CB06 CB20 DA14 3E044 AA02 BA01 BA02 BA04 BA05 BA06 CA01 CA02 DA03 DA06 DB02 DB05 DD06 DE01 DE02 DE04 DE07 EA01 EA12 EB01 EB04 EB08 FB20 5B035 AA13 BC02 5B058 CA40 KA05 YA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被印刷媒体に対して、基礎画像、およびス
    クラッチ部の形成を行う印刷処理部と、 上記基礎画像の設定処理を行う基礎画像設定部と、 上記スクラッチ部の形成位置および形状に関する設定処
    理を行うスクラッチ領域設定部と、 利用者に対して課金処理を行う課金処理部とを備え、 上記印刷処理部が、上記基礎画像設定部によって設定さ
    れた基礎画像に基づいて基礎画像を出力し、上記スクラ
    ッチ領域設定部によって設定されたスクラッチ部の形成
    位置および形状に基づいて上記スクラッチ部の形成を行
    うとともに、 上記基礎画像設定部が、任意の有料サービスを受けるこ
    とを可能とする暗証情報の画像を設定し、上記スクラッ
    チ領域設定部が、上記暗証情報の画像上にスクラッチ部
    を形成するように設定し、上記課金処理部が、上記有料
    サービスの料金を利用者から徴収した後に、上記印刷処
    理部が、上記基礎画像設定部によって設定された基礎画
    像および上記スクラッチ領域設定部によって設定された
    スクラッチ部が形成されたプリペイドカードを作成する
    ことを特徴とする端末装置。
  2. 【請求項2】利用者が上記プリペイドカードの発行を指
    示した時点で、上記暗証情報が有効となるように設定す
    ることを特徴とする請求項1記載の端末装置。
  3. 【請求項3】利用者が、上記暗証情報によって受けるこ
    とのできる有料サービスの金額および有効期間の少なく
    ともどちらか一方を設定することが可能となっているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の端末装置。
  4. 【請求項4】上記有料サービスの管理を行う管理システ
    ムとの間での通信処理を行う通信処理部をさらに備え、
    利用者に対してプリペイドカードが発行される際に、上
    記通信処理部によって、発行されたプリペイドカードに
    関する情報が上記管理システムとの間で送受信されるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    の端末装置。
  5. 【請求項5】上記有料サービスが、携帯電話の利用サー
    ビスであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    か一項に記載の端末装置。
  6. 【請求項6】上記印刷処理部が、プリントヘッドおよび
    インクリボンを備え、プリントヘッドからインクリボン
    に対して熱を加えることによって被印刷媒体に画像の形
    成を行う印刷処理部であって、 上記インクリボンが、昇華方式による画像の形成を行う
    ためのインクを含んだ昇華方式用インク領域と、オーバ
    ーコートを行うための材料を含んだオーバーコート用領
    域と、熱転写方式によってスクラッチ部の形成を行うた
    めのインクを含んだ熱転写方式用インク領域とを備えて
    おり、 上記インクリボンにおける上記昇華方式用インク領域を
    用いて、昇華方式によって基礎画像の形成を行い、上記
    インクリボンにおける上記オーバーコート用領域を用い
    て、上記基礎画像上における上記スクラッチ部の形成が
    行われない領域にオーバーコートの形成を行い、上記イ
    ンクリボンにおける上記熱転写方式用インク領域を用い
    て、上記オーバーコートが形成されていない領域にスク
    ラッチ部を形成することを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれか一項に記載の端末装置。
  7. 【請求項7】上記印刷処理部が、基礎画像が印刷された
    被印刷媒体に対して、顔料系のインクを含んだ材料を噴
    射することによってスクラッチ部の形成を行うスクラッ
    チ部形成用インクジェットヘッドを備えていることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の端末
    装置。
  8. 【請求項8】任意の有料サービスを受けることを可能と
    する暗証情報の画像が記録されたプリペイドカードの出
    力を行う印刷処理部と、 利用者に対して課金処理を行う課金処理部と、 上記有料サービスの管理を行う管理システムとの間で通
    信処理を行う通信処理部とを備え、 上記課金処理部によって利用者からの上記有料サービス
    の料金の徴収が設定された後に、暗証情報の設定が行わ
    れ、上記通信処理部によって上記管理システムとの間で
    上記暗証情報に関する情報が送受信され、上記印刷処理
    部が、上記暗証情報の画像が記録されたプリペイドカー
    ドの出力を行うことを特徴とする端末装置。
  9. 【請求項9】利用者がプリペイドカードを購入すること
    によってサービスを受けることが可能となる有料サービ
    スを管理する管理システムであって、 利用者に対して上記プリペイドカードの発行を行う端末
    装置との間で通信を行う通信処理部と、 上記プリペイドカードを利用する際に必要とされる暗証
    情報を含んだ登録情報を管理する登録情報管理部と、 利用者が上記プリペイドカードによって上記有料サービ
    スを受ける際に、該プリペイドカードに対応する上記暗
    証情報を、上記登録情報管理部に問い合わせることによ
    って、該利用者によるサービスの利用の認証を行う利用
    認証部とを備え、 上記端末装置において利用者に対してプリペイドカード
    が発行される際に、上記通信処理部によって、発行され
    たプリペイドカードに関する上記登録情報が該端末装置
    との間で送受信されることを特徴とする管理システム。
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