JP4951909B2 - 顔料組成物及びインキ - Google Patents

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Description

本発明は、分散性、流動性、保存安定性、乾燥再溶解性、基材密着性に優れたインキ等を与えうる顔料組成物に関する。
一般に、高濃度の顔料を安定して分散させることは難しく、製造工程やインキ製品等において種々の問題を引き起こすことが知られている。
例えば、微細粒子からなる顔料を含む分散体は往々にして高粘度を示すため、分散工程後における分散機からの製品の取り出しや輸送が困難なだけでなく、保管中にゲル化を起こし使用困難になる場合がある。さらに展色物に関しては光沢の低下、レベリング不良等、表面状態が不良になるおそれがある。
また、異種の顔料を混合して使用する場合、凝集による色別れや、沈降などの現象により展色物に色むらや著しく着色力が低下する場合がある。
さらに各種の印刷や塗工工程において、印刷機や塗工機のシリンダーやノズル等に付着したインキから溶剤が揮発することによって、インキが乾燥析出し皮膜が形成される。この乾燥インキが、インキに接触・混入した場合、乾燥インキがインキに再溶解しにくいため、両者が分離した状態でそのまま印刷等され、印刷物や塗工物の画像形成に支障をきたすことがある。これを避けるため、乾燥析出したインキが、インキに接触した際に速やかに溶解する適性(以下、溶剤乾燥後のインキ再溶解性又はインキ乾燥再溶解性という)が求められる。
以上の種々の問題点を解決するために、古くは特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4等において顔料を安定して分散させる方法が提案されている。また、種々のワニスに対して顔料を母体骨格として側鎖に酸性基や塩基性基を置換基として有する有機色素誘導体を分散剤として混合する方法が、特許文献5、特許文献6および特許文献7等に提案されているが、必ずしも満足な効果が得られず、さらに分散効果の優れた手法が望まれている。
より分散安定性を改善するために、高分子の顔料分散剤を用いる方法についても提案されている。例えば、特許文献8〜14には塩基性基を有する高分子顔料分散剤が開示されている。
しかしながら、低分子の有機色素誘導体や高分子の顔料分散剤を単独で用いてもその効果には限界があった。
また、特許文献15には、低分子の有機色素誘導体と高分子の顔料分散剤の併用が提案されている。塩基性顔料分散剤として、幹ポリマー部にカチオン性官能基を有する櫛形グラフトポリマーが開示されているが、十分な顔料分散効果が得られないものであった。また、インキ乾燥再溶解性についても満足いくものではなかった。
米国特許第3370971号明細書 米国特許第2965511号明細書 特公昭41−2466号公報 米国特許第2855403号明細書 特開昭63−305137号公報 特開平1−247468号公報 特開平3−26767号公報 特開昭54−37082号公報 特開平9−169821号公報 特開2000−95992号公報 特開2000−155209号公報 特開2001−59906号公報 特開2004−37986号公報 特開2004−198717号公報 特開平9−176511号公報
本発明は、顔料分散性、流動性、保存安定性、乾燥再溶解性に優れたインキ、及びこれを与えうる顔料組成物の提供を目的とする。
本発明の第1の発明は、顔料と、下記一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体と、アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂と、有機溶剤とを含む顔料組成物であって、アミノ基または第4級アンモニウム基を有するアルカリ可溶性樹脂の塩基性基当量が3000〜20000g/eqであり、酸価が30〜200mgKOH/gである顔料組成物であって、アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂が、アミノアルキル基含有不飽和カルボン酸エステルまたはアミノ基の第4級アンモニウム塩を有するエチレン性不飽和単量体と、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体との共重合体である顔料組成物である。
(P−X)-[N(R1,R2,R3,R4)]+ 一般式(1)
(式中、Pはアゾ系、ベンズイミダソロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトビロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、ブラバンスロン系、ピランスロン系、及び、アソスラピリミジン系から選ばれる少なくとも一種の有機色素残基を、Xはスルホン酸基またはカルボン酸基を、R1は炭素数5〜20のアルキル基を、R2,R3,R4はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
第2の発明は、顔料100重量部に対して、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体が1〜30重量部、アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂が1〜100重量部である第1の発明に記載の顔料組成物である。
第3の発明は、顔料が、カーボンブラックである第1又は第2の発明に記載の顔料組成物である。
第4の発明は、第1ないし第3の発明いずれかに記載の顔料組成物を含むインキである。
本発明の顔料組成物は、顔料と、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体と、アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂と、有機溶剤とを含む顔料組成物であって、アミノ基または第4級アンモニウム基を有するアルカリ可溶性樹脂の塩基性基当量が3000〜20000g/eqであり、酸価が30〜200mgKOH/gなので従来得られなかった顔料分散性が得られると共に、アルカリ可溶性が良好なので分散安定性も良好である。
本発明の顔料組成物は、顔料100重量部に対して、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体が1〜30重量部、アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂が1〜100重量部なので、更に良好な分散性が得られる。
本発明の顔料組成物は、カーボンブラックの分散性に特に優れる。
本発明のインキは上記顔料組成物を含むので、従来得られなかった顔料分散性を有する。よって流動性及び分散安定性が良好である。更に保存安定性も良好である。また、インキ乾燥後における顔料間の凝集力が弱いので、乾燥インキがインキと再接触しても速やかにインキに溶解できるため、印刷ならびに塗加工を安定して歩留まりよく実施することができる。
<顔料>
本発明で用いられる顔料とは、インキ等に使用される公知の有機顔料や無機顔料である。有機顔料としては溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラキノン顔料、ジアンスラキノニル顔料、アンスラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ピランスロン顔料、ジケトピロロピロール顔料等が挙げられる。さらに具体的な例をカラーインデックスのジェネリックネームで示すと、ピグメントブラック7、ピグメントブルー15,15:1,15:3,15:4,15:6,60、ピグメントグリーン7,36,ピグメントレッド9,48,49,52,53,57,97,122,144,146,149,166,168,177,178,179,185,206,207,209,220,221,238,242,254,255、ピグメントバイオレット19,23,29,30,37,40,50、ピグメントイエロー12,13,14,17,20,24,74,83,86,93,94,95,109,110,117,120,125,128,137,138,139,147,148,150,151,154,155,166,168,180,185、ピグメントオレンジ13,36,37、38,43,51,55,59,61,64,71,74等が挙げられる。
無機顔料としては酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、またはアセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラックが挙げられる。カーボンブラックについては中性、酸性、塩基性いずれのカーボンブラックも使用することができる。本発明において顔料がカーボンブラックの場合、著しい分散効果が得られる。
<一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体>
本発明で用いられる酸性官能基含有有機色素誘導体は、下記一般式(1)で示される。
(P−X)[N(R1,R2,R3,R4)] 一般式(1)
(式中、Pはアゾ系、ベンズイミダソロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトビロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、ブラバンスロン系、ピランスロン系、及び、アソスラピリミジン系から選ばれる少なくとも一種の有機色素残基を、Xはスルホン酸基またはカルボン酸基を、R1は炭素数5〜20のアルキル基を、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
顔料組成物において用いられる顔料の化学構造と、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体における有機色素残基の化学構造は必ずしも一致しなければいけないものではない。しかし、最終的に製造されるインキの色相を考慮すると、分散する顔料が黄色系顔料の場合は黄色系の有機色素誘導体、赤系顔料の場合は赤系の有機色素誘導体、青系顔料の際には青系の有機色素誘導体のように、分散する顔料と色相が近いもの、もしくは無色のものを使用した方が色相的に優れた顔料組成物を製造することができる。
本発明で用いられる、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体は、スルホン酸基またはカルボン酸基を導入した有機色素誘導体をアミンで造塩させたものであり、これによって初めて顔料分散への著しい効果をもたらすものである。この誘導体の置換基がスルホン酸またはカルボン酸のような酸性性状のままでは、その効果は期待できない。
アミンの例としてはオクチルアミン、ドデシルアミン等の1級アミン、ジオレイルアミン、ジスナアリルアミン等の2級アミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン等の3級アミン、トリメチルアンモニウム、ジメチルジステアリルアンモニウム等の4級アンモニウム等が挙げられる。1級アミンと4級アミンが好ましい。
<アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂>
本発明で用いられるアミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂(以下、アルカリ可溶性樹脂という)は、(A)アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するエチレン性不飽和単量体と、(A)以外のエチレン性不飽和単量体を共重合することにより得ることができる。
アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体としては、アミノアルキル基含有不飽和カルボン酸エステルが挙げられる。
アミノアルキル基含有不飽和カルボン酸エステルとしては、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2−N−メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−N−エチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−アミノプロピル(メタ)アクリレート、3−N−メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−N−エチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4級アンモニウム塩を有するエチレン性不飽和単量体とは、1分子中にひとつの第4級アンモニウム基、ひとつの(メタ)アクリロイル基を含有する単量体である。具体的には、2−ヒドロキシ−3(メタ)アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3(メタ)アクリルオキシプロピルトリエタノールアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3(メタ)アクリルオキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム等が挙げられる。
前記(A)アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するエチレン性不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(A)以外のエチレン性不飽和単量体としては、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体等が挙げられる。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体として(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、エタクリル酸、けい皮酸、こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、Ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等のモノカルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等のジカルボン酸(無水物)類;3価以上の多価カルボン酸(無水物)類等を挙げることができる。
これらのカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体のうち、(メタ)アクリル酸、こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、Ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が好ましい。
(メタ)アクリル酸としては、炭素数1〜18のアルキル基や水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
炭素数1〜18のアルキル基を含有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記以外の(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリオキシエチレンノニルフェノール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記の(A)以外のエチレン性不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
アルカリ可溶性樹脂は、溶液重合法や塊状重合法で得ることができる。溶液重合法の場合には、(A)アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するエチレン性不飽和単量体と、(A)以外のエチレン性不飽和単量体を、重合開始剤の存在下、適当な不活性溶媒中で重合して製造される。反応温度は70〜150℃、さらに好ましくは80〜130℃である。反応時間は1〜15時間、特に4〜8時間が望ましい。
重合開始剤には、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾビスイソブチレート等のアゾ系化合物、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の塩基性基当量は3000〜20000g/eqである。4000〜5000が好ましい。塩基性基当量が3000g/eq未満では塩基性基量が多すぎるため、期待した分散効果が得られない。また、20000g/eqより大きいと、一分子中の塩基性基量が少なすぎるために、酸性基含有有機色素誘導体と相互作用できず、分散効果が得られない。
また、本発明でいうアルカリ可溶性樹脂とは、酸価が30mgKOH/g以上の樹脂をいう。本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂の酸価は30〜200mgKOH/gである。50〜150mgKOH/gがより好ましく、60〜80mgKOH/gが特に好ましい。酸価が30mgKOH/g未満ではアルカリ可溶性が低く、酸価が200mgKOH/gを超えるとアルカリ可溶性能が高すぎるため、組成物の分散安定性が悪くなる。
酸価は、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体により調整できる。尚、本発明における酸価はJIS K 0070(1996年)に基づいて測定したものである。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量で3000〜100000が好ましい。10000〜50000が特に好ましい。分子量が3000より低い場合には、塗膜の物性が低下する傾向がある。100000より高い場合には、顔料分散体の粘度が高くなりすぎ取り扱いにくい傾向がある。分子量はアルキルメルカプタン等の重合調整剤により容易に調節される。
<有機溶剤>
本発明の顔料組成物において用いられる有機溶剤としては、インキ等に使用される有機溶剤が利用できる。具体的な例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールおよびグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。これらの有機溶剤は単独で使用しても、2種類以上を混合して使用しても良い。
<顔料組成物>
本発明の顔料組成物は、顔料と、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体と、アルカリ可溶性樹脂と、有機溶剤とを含み、目的とする性状に合わせて公知の方法にて製造される。
例えば、アルカリ可溶性樹脂と有機溶剤中に、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体と顔料を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌混合した後、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型サンドミル等のビーズミルやロールミル、メディアレス分散機等の種々の分散機を用いて分散して製造することができる。
また、酸性官能基含有有機色素誘導体は顔料製造の際に予め添加しておいてもよい。
本発明の顔料組成物における各成分の配合は、顔料100重量部に対して、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体は1〜30重量部、アルカリ可溶性樹脂は1〜100重量部が好ましい。分散する顔料に対して一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体およびアルカリ可溶性樹脂の量が少なすぎると目的とする分散効果が得られず、多すぎると展色物の耐性が低下する傾向がある。
<インキ>
本発明のインキは上記顔料組成物を含むものである。分散した顔料組成物に、必要に応じて有機溶剤やインキの添加剤として公知の成分を添加してもよい。
本発明の顔料組成物およびインキには、その用途によって可塑剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、消泡剤、粘度調整剤、ワックス、界面活性剤、レベリング剤等の種々の添加剤を使用することができる。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は「重量部」を表す。表1は、実施例等において用いられた酸性官能基含有有機色素誘導体を示し、表2は顔料組成物の組成と評価結果を示す。
[アルカリ可溶性樹脂の製造]
製造例1
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付けてメトキシプロピルアセテート307部を仕込み、95℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート210部、メチルメタクリレート103部、メタクリル酸36部、ジメチルアミノメタクリレート10.8部、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル16.2部、メトキシプロピルアセテート177部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了から2時間後に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.9部をメトキシプロピルアセテートに溶解した溶液を添加し、更に1時間反応を継続し、固形分40%、重量平均分子量8700のアルカリ可溶性樹脂Aを得た。アルカリ可溶性樹脂Aの塩基性当量は、4360g/eq、酸価は65mgKOH/gであった。
製造例2
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付けてメトキシプロピルアセテート330部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート206部、メチルメタクリレート103部、メタクリル酸36部、ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロライド塩14.4部、2‘−アゾビスイソブチロニトリル14.4部、メトキシプロピルアセテート177部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了から2時間後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.9部をメトキシプロピルアセテートに溶解した溶液を添加し、更に1時間反応を継続し、固形分40%、重量平均分子量15000のアルカリ可溶性樹脂Bを得た。アルカリ可溶性樹脂Bの塩基性当量は、4290g/eq、酸価は65mgKOH/gであった。
製造例3
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付けてメトキシプロピルアセテート302部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート203部、メチルメタクリレート107部、メタクリル酸36部、ジエチルアミノエチルメタクリレート14.4部、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル16.2部、メトキシプロピルアセテート177部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了から2時間後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.9部をメトキシプロピルアセテートに溶解した溶液を添加し、更に1時間反応を継続し、固形分40%、重量平均分子量17000のアルカリ可溶性樹脂Cを得た。アルカリ可溶性樹脂Cの塩基性基当量は、4360g/eq、酸価は65mgKOH/gであった。
製造例4(比較製造例)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付けてメトキシプロピルアセテート330部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート185部、メチルメタクリレート103部、メタクリル酸36部、ジメチルアミノエチルメタクリレート36部、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル14.2部、メトキシプロピルアセテート177部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了から2時間後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.6部をメトキシプロピルアセテートに溶解した溶液を添加し、更に1時間反応を継続し、固形分30%、重量平均分子量11400のアルカリ可溶性樹脂Dを得た。アルカリ可溶性樹脂Dの塩基性基当量は、1300g/eq、酸価は65mgKOH/gであった。
製造例5(比較製造例)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付けてメトキシプロピルアセテート307部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート219部、メチルメタクリレート103部、メタクリル酸36部、ジメチルアミノエチルメタクリレート1.8部、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル18部、メトキシプロピルアセテート177部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了してから2時間後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.9部をメトキシプロピルアセテートに溶解した溶液を添加し、更に1時間反応を継続し、固形分30%、重量平均分子量6700のアルカリ可溶性樹脂Eを得た。アルカリ可溶性樹脂Eの塩基性基当量は、26200g/eq、酸価は65mgKOH/gであった。
[実施例1]
アルカリ可溶性樹脂A12.5部をエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(以下 BGAcという)47.5部に溶解後、有機色素誘導体A5.0部およびLIONOL BLUE FG−7351(東洋インキ製造社製 銅フタロシアニン顔料)35部を投入し、ハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分間撹拌混合した。次いで、0.6Lの横型サンドミルにてミルベース1kgあたり1時間分散した。
得られた分散体50部に対し、ジペンタエリスリトール・ヘキサアクリレート(以下DPHAという)15部、イルガキュア907(チバガイギー社製)2部、トルオール100部及びメチルエチルケトン(以下MEKという)50部を加えて顔料組成物を得た。
Figure 0004951909
[実施例2]
実施例1におけるアルカリ可溶性樹脂Aおよび有機色素誘導体Aを、アルカリ可溶性樹脂Bおよび有機色素誘導体Bに代えて同様の方法にて分散した。
得られた分散体を用い、実施例1と同様にして顔料組成物を得た。
[実施例3]
アルカリ可溶性樹脂C10.0部を乳酸ブチル63.5部に溶解し、有機色素誘導体C1.5部およびHOSTAPERM RED E5B 02(クラリアント社製 キナクリドン顔料)25部を投入してハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分間撹拌混合した後、0.6Lの横型サンドミルにてミルベース1kgあたり1時間分散した。
得られた分散体を用い、実施例1と同様にして顔料組成物を得た。
[実施例4]
アルカリ可溶性樹脂A14.0部をジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(以下EDGAcという)49.0部に溶解し、有機色素誘導体D2.0部およびHOSTAPERM YELLOW H4G(クラリアント社製 ベンズイミダゾロン顔料)35部を投入してハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分間撹拌混合した後、0.6Lの横型サンドミルにてミルベース1kgあたり1.2時間分散した。
得られた分散体を用い、実施例1と同様にして顔料組成物を得た。
[実施例5]
アルカリ可溶性樹脂B10.5部をBGAc58.0部に溶解し、有機色素誘導体E1.5部およびNOVOPERM YELLOW 4G(クラリアント社製 ジスアゾ顔料)30部を投入してハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分間撹拌混合した後、0.6Lの横型サンドミルにてミルベース1kgあたり1.2時間分散した。
得られた分散体を用い、実施例1と同様にして顔料組成物を得た。
[実施例6]
アルカリ可溶性樹脂C15.0部をプロピレングリコールモノモノメチルエーテルアセテート(以下 PGMAcという)20部とジプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下 MPDGという)32.9部の混合溶剤に溶解し、有機色素誘導体C2.1部およびCROMOPHTAL PINK PT(チバスペシャルティーケミカルズ社製 ジメチルキナクリドン顔料)30部を投入してハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分間撹拌混合した後、0.6Lの横型サンドミルにてミルベース1kgあたり1.5時間分散した。
得られた分散体を用い、実施例1と同様にして顔料組成物を得た。
[実施例7]
アルカリ可溶性樹脂A15.0部をMPDG52.9部に溶解し、有機色素誘導体A2.1部およびモナーク800(キャボット社製 カーボンブラック顔料)30部を投入してハイスピードミキサーにて均一になるまで約30分間撹拌混合した後、0.6Lの横型サンドミルにてミルベース1kgあたり1.5時間分散した。
得られた分散体を用い、実施例1と同様にして顔料組成物を得た。
[実施例8]
実施例7におけるアルカリ可溶性樹脂Aを、アルカリ可溶性樹脂Bに代えて同様の方法にて分散した。
得られた分散体を用い、実施例1と同様にして顔料組成物を得た。
[実施例9]
実施例7におけるアルカリ可溶性樹脂Aをアルカリ可溶性樹脂Cに代えて同様の方法にて分散した。
得られた分散体を用い、実施例1と同様にして顔料組成物を得た。
[比較例1]
有機色素誘導体Aを使用しない以外は実施例1と同様の方法にて分散し、顔料組成物を得た。
[比較例2]
実施例1におけるアルカリ可溶性樹脂Aをアルカリ可溶性樹脂Dに変更した以外は同様の方法で分散し、顔料組成物を得た。
[比較例3]
実施例1におけるアルカリ可溶性樹脂Aをアルカリ可溶性樹脂Eに変更した以外は同様の方法で分散し、顔料組成物を得た。
[比較例4]
実施例3におけるアルカリ可溶性樹脂CをアジスパーPB−821(味の素ファインテクノ社製、酸価17mgKOH/g)に変更し、さらに、有機色素誘導体を使用しないで同様の方法にて分散し、顔料組成物を得た。
[比較例5]
実施例4におけるアルカリ可溶性樹脂AをSP24000(ルーブリゾール社製、酸価0mgKOH/g)に変更し、さらに、有機色素誘導体を使用しないで同様の方法にて分散し、顔料組成物を得た。
[比較例6]
実施例5におけるアルカリ可溶性樹脂BをSP32000(ルーブリゾール社製、酸価0mgKOH/g)に変更し、同様の方法にて分散し、顔料組成物を得た。
[比較例7]
有機色素誘導体Aを使用しない以外は実施例7と同様の方法にて分散し、顔料組成物を得た。
[比較例8]
実施例7におけるアルカリ可溶性樹脂Aをアルカリ可溶性樹脂Dに変更した以外は同様の方法にて分散し、顔料組成物を得た。
実施例1〜9および比較例1〜8の顔料分散物について、(1)粘度、(2)分散粒径、(3)分散性、(4)保存安定性、(5)溶剤乾燥後のインキ再溶解性の評価をした。それぞれの測定法を以下に示す。
(1)粘度:顔料分散物を25℃に調製し、ビスコメイトVM−100A(山一電機製、超音波振動式粘度計)にて測定した。
(2)分散粒径:顔料分散物を酢酸エチル溶液で200倍〜1000倍に希釈し、マイクロトラックUPA150(日機装社製、湿式粒度分布計)にて、体積基準の50%径を測定した。
(3)分散性:上記(1)(2)の測定結果を総合判断し、分散性良好を○、若干良好を△、不良を×とした。
(4)保存安定性:顔料分散物をボトル型のガラス容器に入れ、70℃の恒温機に1週間保存し経時促進させた。保存前後の顔料分散物の粘度を測定した。この時の粘度測定は(1)の粘度測定と同様の方法で実施した。粘度の変化率が±10%以内なら○、±10%を越えたら×とした。
(5)溶剤乾燥後の再溶解性:顔料分散物を、バーコーターを用いてガラス板に塗布し、100℃、2分間乾燥させた。次いで、そのガラス板を酢酸エチル溶液中に浸漬し、溶液の着色を観察した。着色が大きいものを×、若干着色するものを△、ほとんど着色しないものを○と判定した。
Figure 0004951909
実施例1〜9の顔料分散物は分散性、保存安定性及び溶剤乾燥後の再溶解性に優れていた。特に顔料がカーボンブラックにおいて分散性向上の顕著な効果が認められた。一方、比較例1〜8の顔料分散物は分散性も保存安定性も不良であった。また、溶剤乾燥後の再溶解性も良好でなかった。
本発明の顔料組成物は、印刷インキの用途に限定されるものではなく、カラーフィルター用にも使用することができる。

Claims (4)

  1. 顔料と、
    下記一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体と、
    アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂と、
    有機溶剤とを含む顔料組成物であって、
    アミノ基または第4級アンモニウム基を有するアルカリ可溶性樹脂の塩基性基当量が3000〜20000g/eqであり、酸価が30〜200mgKOH/gである顔料組成物であって、アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂が、アミノアルキル基含有不飽和カルボン酸エステルまたはアミノ基の第4級アンモニウム塩を有するエチレン性不飽和単量体と、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体との共重合体である顔料組成物。
    (P−X)-[N(R1,R2,R3,R4)]+ 一般式(1)
    (式中、Pはアゾ系、ベンズイミダソロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトビロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、ブラバンスロン系、ピランスロン系、及び、アソスラピリミジン系から選ばれる少なくとも一種の有機色素残基を、Xはスルホン酸基またはカルボン酸基を、R1は炭素数5〜20のアルキル基を、R2,R3,R4はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
  2. 顔料100重量部に対して、一般式(1)で示される酸性官能基含有有機色素誘導体が1〜30重量部、アミノ基または第4級アンモニウム塩を有するアルカリ可溶性樹脂が1〜100重量部である請求項1に記載の顔料組成物。
  3. 顔料が、カーボンブラックである請求項1又は2に記載の顔料組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の顔料組成物を含むインキ。
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