JP4333169B2 - インクジェットインキ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,耐水性および耐光性の優れたインクジェットインキに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット用インキとしては,酸性染料,直接染料,塩基性染料等の水溶性染料をグリコール系溶剤と水に溶解したもの(特開昭53−614112号公報,特開昭54−89811号公報、特開昭55−65269号公報)がよく用いられている。しかし,水溶性染料としては,インキの安定性を得るため,水に対する溶解性の高いものが一般的に用いられる。したがって,インクジェット記録物は,一般的に耐水性が悪く,水をこぼしたりすると容易に記録部分の染料のにじみを生じるという問題があった。
【0003】
このような耐水性の不良を改良するため,染料の構造を変えたり,塩基性の強いインキを調製することが試みられている(特開昭56−57862号公報)。また,記録紙とインキとの反応をうまく利用して耐水性の向上を図ることも行われている(特開昭50−49004号公報,特開昭57−36692号公報,特開昭59−20696号公報,特開昭59−146889号公報)。これらの方法は,特定の記録紙については著しい効果をあげているが,記録紙の制約を受けるという点で汎用性に欠け、また特定の記録紙以外を用いた場合には、水溶性染料を使用するインキでは記録物の充分な耐水性が得られないことが多い。
【0004】
また,耐水性の良好なインキとしては,油溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解したもの,油溶性染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあるが,染料は耐光性等の諸耐性で顔料に劣るため,屋外等へのサイン用途においては、染料インキを用いることはできなかった。これらの耐久性を求められる用途では、着色剤として顔料を用いたインキが望まれている。しかしながら,顔料を安定して高沸点溶剤に分散することはなかなか困難であり,安定な分散性および吐出性を確保することも難しい。
【0005】
一般に、顔料の微細な粒子をインクジェットインキとして用いるように分散する場合、安定な分散体を得ることが難しく、製造作業上および得られる製品の価値に種々の問題を引き起こすことが知られている。
【0006】
塗料,従来の印刷インキなどでは,一般に樹脂成分を比較的多く使用し、顔料の分散および安定化をはかっているが、インクジェットインキにおいては、樹脂を多く使用することは、インキの粘度をプリンターの特性にマッチできなくすることがあり、制限をうける。また、粒子径を小さくして分散度を上げていくと経時におけるインキの安定性が不足する等の問題が発生する。
例えば、微細な粒子からなる顔料を含む分散体は往々にして高粘度を示し、製品の分散機からの取り出し、輸送が困難となるばかりでなく、更に悪い場合は貯蔵中にゲル化を起こし使用困難となることがある。さらに印字物の塗膜表面に関しては光沢の低下、レベリング不良等の状態不良を生じることがある。また異種の顔料を混合して使用する場合、凝集による色別れや、沈降などの現象により印字物に色むらや著しい着色力の低下が現れることもある。
以上のような種々の問題点を解決するために、有機顔料を母体骨格として側鎖に酸性基や塩基性基を置換基として有する顔料誘導体を分散剤として混合する方法が、特公昭41−2466、USP2855403、特開昭63−305173、特開平1−247468、特開平3−26767等に提案されている。これらの発明では、顔料誘導体と樹脂成分が相互作用して分散安定化に寄与する機構が考えられているが、塗料、インキ等には非常に多くのワニス系が存在し、粘度の高い系を対象とするものであり、必ずしもインクジェットインキに応用できる技術ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は,耐水性および耐光性の優れたインクジェットインキに関する。
【0008】
すなわち、本発明は、顔料、重量平均分子量が1000〜50000であるリン酸基を有する顔料分散樹脂および沸点が130℃以上である溶剤を含んでなり、さらに当該リン酸基を有する顔料分散樹脂がリン酸基を有するエチレン性不飽和単量体とリン酸基を有しないエチレン性不飽和単量体とをラジカル重合することによって得られるものであり、かつ、リン酸基を有する単量体の共重合比が、全単量体100重量部に対して0.1〜30重量部の範囲内であることを特徴とする非水系インクジェットインキに関する。また、リン酸基が、金属塩またはアミン塩を形成しているインクジェットインキに関する。また、リン酸基を有する樹脂が、リン酸基を有するエチレン性不飽和単量体と、リン酸基を有しないエチレン性不飽和単量体とを共重合してなる樹脂であるインクジェットインキに関する。さらに、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体を含有するインキにおいて、これら誘導体の置換基が、下記式(1)、式(2)、式(3)および式(4)で示される群よりなる少なくとも1つの置換基を有するものであるインクジェットインキに関する。
式(1)
【0009】
【化7】
Figure 0004333169
【0010】
式(2)
【0011】
【化8】
Figure 0004333169
【0012】
式(3)
【0013】
【化9】
Figure 0004333169
【0014】
式(4)
【0015】
【化10】
Figure 0004333169
【0016】
X:−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表す。
n:1〜10の整数を表す。
1、R2:それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、またはR1 とR2 とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。
3:置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
4、R5、R6、R7:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Y:−NR8−Z−NR9−または直接結合を表す。
8、R9:それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Z:置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表す。
P:式(5)で示される置換基または式(6)で示される置換基を表す。
Q:水酸基、アルコキシル基、式(5)で示される置換基または式(6)で示される置換基を表す。
式(5)
【0017】
【化11】
Figure 0004333169
【0018】
式(6)
【0019】
【化12】
Figure 0004333169
【0020】
さらに、定着性の樹脂を用いるインクジェットインキに関する。さらに、 溶剤が、グリコールエーテル、グリコールエーテルアセテート、乳酸エステルの少なくとも1種を溶剤成分の50から100%を占めるのインクジェットインキに関する。さらに、 定着性の樹脂が、塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂の少なくとも1種を用いるインクジェットインキに関する。
本発明を構成する顔料は、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等の有機顔料、または、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機顔料、または、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラックである。
本発明のリン酸基を有する樹脂は、顔料の分散性および経時での安定性を向上させるものであり、この分散が比較的低粘度でおこなうことができる。本発明のリン酸樹脂のリン酸基は、式(7)で示される1価のリン酸基であっても式(8)で示される2価のリン酸基であってもよく、ン酸基はナトリウム、カリウム等の金属またはエチルアミン、ジブチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ジステアリルアミン等の有機アミンと塩を形成していてもよい。
式(7)
【0021】
【化13】
Figure 0004333169
【0022】
式(8)
【0023】
【化14】
Figure 0004333169
【0024】
リン酸基を有する樹脂としては、例えば、エチレングリコールメタクリレートフォスフェート、プロピレングリコールメタクリレートフォスフェート、エチレングリコールアクリレートフォスフェート、プロピレングリコールアクリレートフォスフェートに代表されるような下記一般式(9)で示されるエチレン性不飽和単量体を単量体成分として含むビニル系重合体が挙げられる。
式(9)
【0025】
【化15】
Figure 0004333169
【0026】
10:水素またはメチル基を表す。
11:アルキレン基を表す。
m:1〜20の整数を表す。
リン酸基を有するエチレン性不飽和単量体の具体例を以下に示すが、これに限るものではない。
【0027】
【化16】
Figure 0004333169
【0028】
【化17】
Figure 0004333169
【0029】
【化18】
Figure 0004333169
【0030】
【化19】
Figure 0004333169
【0031】
【化20】
Figure 0004333169
【0032】
これらのリン酸基を有するエチレン性不飽和単量体は、特公昭50−22536、特開昭58−128393に記載の方法で製造することができる。市販品としては、ホスマーM、ホスマーCL、ホスマーPE、ホスマーMH(以上ユニケミカル社製)、ライトエステルP−1M(以上共栄社化学社製)、JAMP−514(以上城北化学工業社製)、KAYAMER PM−2、KAYAMERPM−21(以上日本化薬社製)等がある。
【0033】
これらのリン酸基を有するエチレン性不飽和単量体は、単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。また、共重合体におけるリン酸基を有するモノマーの共重合比は、全モノマー100重量部に対して0.1〜30重量部以下であることが好ましく、0.1〜5重量部以下であることが更に好ましい。
本発明のリン酸基を有する樹脂の重量平均分子量(Mw)は、分散性、インキとしたときの粘度適性および吐出性から1000〜50000であり、更に好ましくは2000〜20000である。
【0034】
このようなリン酸基を有する樹脂は、リン酸基を有するエチレン性不飽和単量体とリン酸基を有しないエチレン性不飽和単量とをラジカル重合することにより得ることができる。
【0035】
リン酸基を有しないエチレン性不飽和単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類や、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルアクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−カルボキシエチルアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、グルタコン酸、テトラヒドロフタル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(n=2〜50)、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(n=1〜6)、エポキシ(メタ)アクリレート、水酸基末端ウレタン (メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0036】
リン酸基を有する樹脂は、開始剤の存在下、不活性ガス気流下、50〜150℃で2〜10時間かけて行われる。必要に応じて溶剤の存在下で行っても差し支えない。
【0037】
開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。開始剤はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して好ましくは1〜20重量部使用される。
【0038】
溶剤としては、エチルセルソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの酢酸エステル;プリピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;キシレン、エチルベンゼンなどを用いることができる。
【0039】
本発明において分散の安定性および低粘度化をさらに発揮させるために、さらに、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体を併用することが好ましい。このような誘導体は、下記一般式(1)、(2)、(3)および(4)で示される群よりなる少なくとも1つの置換基を有するものである。
式(1)
【0040】
【化21】
Figure 0004333169
【0041】
式(2)
【0042】
【化22】
Figure 0004333169
【0043】
式(3)
【0044】
【化23】
Figure 0004333169
【0045】
式(4)
【0046】
【化24】
Figure 0004333169
【0047】
X:−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表す。
n:1〜10の整数を表す。
1、R2:それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、またはR1 とR2 とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜10が好ましい。
3:置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜10が好ましい。
4、R5、R6、R7:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜5が好ましい。
Y:−NR8−Z−NR9−または直接結合を表す。
8、R9:それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜5が好ましい。
Z:置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基または置換されていてもよいフェニレン基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜8が好ましい。
P:式(5)で示される置換基または式(6)で示される置換基を表す。
Q:水酸基、アルコキシル基、式(5)で示される置換基または式(6)で示される置換基を表す。
【0048】
式(5)
【0049】
【化25】
Figure 0004333169
【0050】
式(6)
【0051】
【化26】
Figure 0004333169
【0052】
式(1)〜式(6)を形成するために使用されるアミン成分は、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジーsec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニコペチン酸メチル、イソニコペチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン等である。
【0053】
塩基性基を有する顔料誘導体を構成する有機色素は、例えば、ジケトピロロピロール系色素、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系色素、フタロシアニン系色素、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、ペリノン系色素、ペリレン系色素、チオインジゴ系色素、イソインドリン系色素、イソインドリノン系色素、キノフタロン系色素、スレン系色素、金属錯体系色素等の色素である。
【0054】
また、塩基性基を有するアントラキノン誘導体は、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ニトロ基、水酸基またはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基または塩素等のハロゲン等の置換基を有していてもよい。
【0055】
また、塩基性基を有するトリアジン誘導体は、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基またはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基等のアルキルアミノ基、ニトロ基、水酸基またはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、塩素等のハロゲンまたはメチル基、メトキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、水酸基等で置換されていてもよいフェニル基またはメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ニトロ基、水酸基等で置換されていてもよいフェニルアミノ基等の置換基を有していてもよい1,3,5−トリアジンである。
【0056】
本発明の塩基性基を有する顔料誘導体もしくは塩基性基を有するアントラキノン誘導体は種々の合成経路で合成することができる。例えば、有機色素もしくはアントラキノンに式(10)〜式(13)で示される置換基を導入した後、上記置換基と反応して式(1)〜式(4)を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、ジエチルアミンまたは4−[4−ヒドロキシ−6−[3−(ジブチルアミノ)プロピルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]アニリン等を反応させることによって得られる。
式(10)
【0057】
【化27】
Figure 0004333169
【0058】
式(11)
【0059】
【化28】
Figure 0004333169
【0060】
式(12)
【0061】
【化29】
Figure 0004333169
【0062】
式(13)
【0063】
【化30】
Figure 0004333169
【0064】
また、有機色素がアゾ系色素である場合は、式(1)〜式(4)で示される置換基をあらかじめジアゾ成分またはカップリング成分に導入し、その後カップリング反応を行うことによってアゾ系顔料誘導体を製造することもできる。
本発明の塩基性基を有するトリアジン誘導体は種々の合成経路で合成することができる。例えば、塩化シアヌルを出発原料とし、塩化シアヌルの少なくとも1つの塩素に式(5)または式(6)で示される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミンまたはN−メチルピペラジン等を反応させ、次いで塩化シアヌルの残りの塩素と種々のアミンまたはアルコール等を反応させることによって得られる。
【0065】
本発明のインクジェットインキにおいてリン酸基を有する樹脂の配合量は、顔料100重量部に対し好ましくは10〜200重量部である。また、塩基性を有する誘導体の配合量は、顔料100重量部に対し好ましくは1〜30重量部、更に好ましくは5〜20重量部である。
【0066】
本発明のインクジェットインキは各種印字基材(メディア)への密着性を鑑み、さらに、他の樹脂を含むことができる。樹脂の例としては、石油樹脂、カゼイン、セラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチレン変性マレイン酸、ポリアミド樹脂、塩素化ポリプロピレン、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂においては、密着性とともに耐光性が要求される用途においては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹等が挙げられる。
【0067】
また、本発明のインクジェットインキは、ヘッド表面でのインキの乾燥を抑制,インキの粘度調整、印字メディアへの染み込みの調整,ヘッドおよびプリンターのインキ接液系との濡れ性の調整も兼ねる媒体であり、沸点130℃以上の溶剤を含有する。沸点は、130〜400℃、好ましくは180〜350℃の高沸点溶剤,必要に応じ、可塑剤等を含有させることもできる。高沸点溶剤としては、カルビトール系溶剤、セロソルブ系溶剤、高級脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。グリコールエーテル系溶剤は臭気が少なく、好適に用いられる。
【0068】
溶剤としては、グリコールエーテル、グリコールエーテルアセテート、乳酸エステルの少なくとも1種を溶剤成分の50〜100%を占める溶剤組成が印字基材への密着性および適度な乾燥性、また、プリンターヘッド表面での適度な非乾燥を調整することができる。溶剤としては、これらの溶剤は、単独ないし混合してもちいることができ、さらに、他の溶剤との併用も可能である。
【0069】
また、カルビトール系溶剤としてはブチルカルビトールが挙げられ、セロソルブ系溶剤としてはエチルセロソルブが挙げられる。また、高級脂肪酸エステル系溶剤としては、ジオクチルフタレート,ジブチルコハク酸イソブチルエステル,アジピン酸イソブチルエステル,セバシン酸−2ジエチルヘキシル等が挙げられ、高級アルコール系溶剤としては,メチルヘキサノール,オレイルアルコール,トリメチルヘキサノール,トリメチルブタノール,テトラメチルノナノール,2−ペンチルノナノール,2−ノニールノナノール,2−ヘキシルデカノール等が挙げられる。また、高級脂肪酸系溶剤としてはオレイン酸が挙げられ、芳香族炭化水素系溶剤としてはジイソプロピルナフタレンが挙げられる。
【0070】
本発明において顔料の分散は、リン酸樹脂を用いることで良好な分散と安定性を得ることができる。また、塩基性を有する誘導体を併用することで分散性の向上がさらに得られる。しかしながらさらに、分散剤をくわえることもできる。このような分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル,長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩,高分子量ポリカルボン酸の塩,長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩,高分子量不飽和酸エステル,高分子共重合体,変性ポリウレタン,変性ポリアクリレート,ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤,ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩,芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩,ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル,ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル,ステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
【0071】
分散剤の具体例としては,BYK Chemie社製のAnti−Terra−U,Anti−Terra−203/204,Disperbyk−101,107,110,130,161,162,163,164,165,166,170,400,Bykumen,BYK−P104,P105,P104S,240S,Lactimon,Efka CHEMICALS社製のエフカ44,46,47,48,49,54,63,64,65,66,71,701,764,766,エフカポリマー100,150,400,401,402,403,450,451,452,453,745,共栄社化学社製のフローレンTG−710,フローノンSH−290,SP−1000,ポリフローNo.50E,No.300,楠本化成社製のディスパロン KS−860,873SN,874,#2150,#7004,花王社製のデモールRN,N,MS.C,SN−B,EP,ホモゲノールL−18,エマルゲン920,930,931,935,950,985,アセタミン24,86,ゼネカ社製のソルスパーズ5000,13940,17000,24000,32000、日光ケミカル社製のニッコールT106,MYS−IEX,Hexagline 4−0等が例示できる。
【0072】
なお、インクジェットインキには、その他のインクジェット用の各種添加剤を含有することができる。
本発明のインクジェットインキは、顔料とリン酸を有する樹脂に、必要により各種溶剤、その他の樹脂、添加剤、市販分散剤等を混合して、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター、メディアレス分散機等で分散することにより製造することができる。リン酸基を有する樹脂、塩基性基を有する、顔料誘導体、アントラキノン誘導体もしくはトリアジン誘導体(以下、塩基性基を有する顔料誘導体等という。)、顔料、その他の樹脂、添加剤は、すべての成分を混合してから分散してもよいが、初めにリン酸基を有する樹脂と顔料のみによる分散、あるいは、リン酸基を有する樹脂と塩基性基を有する顔料誘導体等と顔料のみを分散し、次いで、順次他の成分を添加して再度分散を行ってもよい。また、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター、メディアレス分散機等で分散を行う前に、ニーダー、3本ロールミル、2本ロールミル等の練肉混合機を使用して前分散、または、顔料へのリン酸基を有する樹脂と塩基性基を有する顔料誘導体等の処理を行ってもよい。また、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ロールミル、石臼式ミル、超音波分散機等のあらゆる分散機や混合機が本発明の分散体を製造するために利用できる。
【0073】
本発明の顔料分散体は、非水系のインクジェトインキに適している。
以下に、本発明に関わるリン酸基を有する樹脂、塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例、および、インキの実施例を示す。以下の「部」とは「重量部」を表す。樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
また、溶剤(S)は表1及び表2のS1〜S4を選択し、同様な割合で混合し、用いた。
【0074】
[製造例1(リン酸基を有する樹脂の製造例)]セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けて溶剤(S)610部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりメチルメタクリレート40部、n−ブチルメタクリレート220部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート80部、メタクリル酸60部、アシッドホスホキシエチルメタクリレート1部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8部から成る混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、固形分40%、重量平均分子量24000の樹脂(R1)を得た。
【0075】
[製造例2(リン酸基を有しない樹脂の製造例)]セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けて溶剤(S)467部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりメチルメタクリレート20部、n−ブチルメタクリレート110部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、メタクリル酸30部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4部から成る混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、固形分20%、重量平均分子量22000の樹脂(R2)を得た。
【0076】
塩基性基を有する顔料誘導体の製造
[製造例3]色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロスルホン化した後、アミン成分であるN,N−ジメチルアミノプロピルアミン14部と反応させて顔料誘導体(a)62部を得た。
顔料誘導体(a)
【0077】
【化31】
Figure 0004333169
【0078】
CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
[製造例4]色素成分であるキナクリドン50部をクロロアセトアミドメチル化した後、アミン成分であるN−メチルピペラジン40部と反応させて顔料誘導体(b)103部を得た。
顔料誘導体(b)
【0079】
【化32】
Figure 0004333169
【0080】
[製造例5]テトラゾ成分ジクロロベンジジン50部と、式(16)で表されるアミン成分を有するカップラー212部をジアゾカップリング反応させることにより、顔料誘導体(c)263部を得た。
式(16)
【0081】
【化33】
Figure 0004333169
【0082】
顔料誘導体(c)
【0083】
【化34】
Figure 0004333169
【0084】
[製造例6]アニリン50部、塩化シアヌル99部、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン55部をメタノール中で反応させることにより、顔料誘導体(d)168部を得た。
顔料誘導体(d)
【0085】
【化35】
Figure 0004333169
【0086】
製造例3〜6と同様の方法で、色素成分、アントラキノンまたはトリアジンと、アミン成分を反応することにより、または、アミン成分を有する化合物をカップリング反応して色素を合成することにより、本発明を構成する種々の顔料誘導体を製造することができる。
【0087】
[実施例1〜7および比較例1〜3]サンドミルに、表1に示す原料を入れて分散を3時間行い、インクジェット用濃縮液を作製した。次いで、プロペラ型の羽根を有する攪拌機で、表2に示す組成の混合物を混合分散後、3μmのメンブランフィルターで濾過し、インクジェットインキを得た。
【0088】
【表1】
顔料分散体
Figure 0004333169
【0089】
【表2】
インキ組成
Figure 0004333169
【0090】
P1:シアン顔料(東洋インキ製造社製「リオノールブルーFG−7351」)
P2:マゼンタ顔料(東洋インキ社製「リオノゲンマゼンタ 5750」)
P3:エロー顔料(東洋インキ社製「リオノゲン エロー 1010」
P4:ブラック顔料(デグサ社製「Printex 55」)
溶剤(S):S1〜S4の溶剤を選択した。
S1:乳酸ブチル
S2:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
S3:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S4:プロピレングリコールモノメチルエーテル
D1: 脂肪酸アミン系分散剤(ゼネカ社製「ソルスパース24000 」)
T1:塩酢ビ樹脂(日新化学社製「C−CL」)
T2:ブチラール樹脂(積水化学社製「 エスレックBL−1」)
実施例および比較例で得られたインキについて、下記の評価を行った。結果を表3、表4および表5に示す。
[粘度]インキの粘度を、B型粘度計を用いて25℃にて測定した。
[吐出安定性]インキをカイザー型のヘッドを有するプリンターに入れて記録を行い、表面処理塩ビフィルムの印字状態を目視評価した。室温では25℃で行う。加温ではインキ吐出時のヘッド温度である40℃で行う。
○:所定位置に正確に連続印字できている。
△:しばらく正確に連続印字できるが、途中で欠損を生じる様になる。
×:途中に欠損を生じたり、所定位置に印字されていない。
[再溶解性]ノズル先端部のインキをインキ中の溶媒に浸漬したときの洗浄を目視評価した。
○:ノズル先端部のインキが完全に溶解する。
×:ノズル先端部のインキが完全に溶解しない。
[密着性]印字したものを乾燥後、セロハンテープを用いて基材からの剥がれを目視で評価した。
○:剥がれなし
×:剥がれあり
[経時安定性]インキを40℃で1ヶ月保存後の分散状態を目視および粘度変化により評価した。
○:沈殿物の発生が認められず、粘度の変化なし。
×:粘度上昇や沈殿物の発生が認められる。
【0091】
【表3】
Figure 0004333169
【0092】
【発明の効果】
本発明のインクジェットインキは,被記録体の種類によらず耐水性の良好な記録物を与えるため,アウトボードの作成,グラフィックアートの作成,オフィスにおける書類の作成,ダンボールのマーキング,ナンバリング等の分野で利用することができる。また,本発明のインキはヘッドでのインキの吐出安定性および再溶解性にすぐれるため,ピエゾタイプのプリンターに好適に用いられる。

Claims (8)

  1. 顔料、重量平均分子量が1000〜50000であるリン酸基を有する顔料分散樹脂および沸点が130℃以上である溶剤を含んでなり、さらに当該リン酸基を有する顔料分散樹脂がリン酸基を有するエチレン性不飽和単量体とリン酸基を有しないエチレン性不飽和単量体とをラジカル重合することによって得られるものであり、かつ、リン酸基を有する単量体の共重合比が、全単量体100重量部に対して0.1〜30重量部の範囲内であることを特徴とする非水系インクジェットインキ。
  2. リン酸基が、金属塩またはアミン塩を形成している請求項1記載のインクジェットインキ。
  3. リン酸基を有する樹脂が、リン酸基を有するエチレン性不飽和単量体と、リン酸基を有しないエチレン性不飽和単量体とを共重合してなる樹脂である請求項1または2記載のインクジェットインキ。
  4. さらに、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体を含有するインキにおいて、これら誘導体の置換基が、下記式(1)、式(2)、式(3)および式(4)で示される群よりなる少なくとも1つの置換基を有するものである請求項1〜3いずれか記載のインクジェットインキ。
    式(1)
    Figure 0004333169
    式(2)
    Figure 0004333169
    式(3)
    Figure 0004333169
    式(4)
    Figure 0004333169
    X:−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表す。
    n:1〜10の整数を表す。
    1、R2:それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、またはR1 とR2 とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。
    3:置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
    4、R5、R6、R7:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
    Y:−NR8−Z−NR9−または直接結合を表す。
    8、R9:それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
    Z:置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表す。
    P:式(5)で示される置換基または式(6)で示される置換基を表す。
    Q:水酸基、アルコキシル基、式(5)で示される置換基または式(6)で示される置換基を表す。
    式(5)
    Figure 0004333169
    式(6)
    Figure 0004333169
  5. さらに、定着性の樹脂を用いる請求項1〜4いずれか記載のインクジェットインキ。
  6. 溶剤が、グリコールエーテル、グリコールエーテルアセテートまたは乳酸エステルの少なくとも1種を溶剤成分の50から100%を占める請求項1〜5いずれか記載のインクジェットインキ。
  7. 定着性の樹脂が、塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂またはアクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂の少なくとも1種である請求項1〜6いずれか記載のインクジェットインキ。
  8. 顔料0.1〜10重量%,グリコールエーテル系溶剤10〜96.9重量%およびリン酸基を有する樹脂0.1〜10重量部を含み,25℃での粘度が3〜15mPa.sである請求項1〜7記載のインクジェットインキ
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