JP2003221545A - 顔料組成物および顔料分散体 - Google Patents

顔料組成物および顔料分散体

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JP2003221545A
JP2003221545A JP2002020582A JP2002020582A JP2003221545A JP 2003221545 A JP2003221545 A JP 2003221545A JP 2002020582 A JP2002020582 A JP 2002020582A JP 2002020582 A JP2002020582 A JP 2002020582A JP 2003221545 A JP2003221545 A JP 2003221545A
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久嗣 浦木
Naohiro Tanaka
直宏 田中
Katsuhiko Sawamura
勝彦 澤村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オフッセトインキ、グラビアインキ、塗料、イ
ンキジェットインキ等に適する非集合性、流動性に優れ
た安定な顔料組成物および顔料分散体の提供。 【解決手段】塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を
有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリ
ドン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体か
ら選ばれる少なくとも一種、スルホン基を有するエチレ
ン性不飽和単量体とアルキレンオキサイド鎖を有するエ
チレン性不飽和単量体とを共重合成分として含む共重合
体、及び顔料を含んでなる顔料組成物、および該顔料組
成物をワニスに分散せしめてなる顔料分散体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用適性、特に非
集合性、流動性に優れた顔料組成物および顔料分散体に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、顔料の微細な粒子をオフセット
インキ、グラビアインキおよび塗料のようなビヒクルに
分散する場合、安定な分散体を得ることが難しく、製造
作業上および得られる製品の価値に種々の問題を引き起
こすことが知られている。例えば、微細な粒子からなる
顔料を含む分散体は、往々にして高粘度を示し、製品の
分散機からの取り出し、輸送が困難となるばかりでな
く、更に悪い場合は貯蔵中にゲル化を起こし使用困難と
なることがある。さらに、展色物の塗膜表面に関して
は、光沢の低下、レベリング不良等の状態不良を生じる
ことがある。また、異種の顔料を混合して使用する場
合、凝集による色別れや、沈降などの現象により展色物
に色むらや著しい着色力の低下が現れることがある。
【0003】以上のような種々の問題点を解決するため
に、有機顔料を母体骨格として側鎖に酸性基や塩基性基
を置換基として有する顔料誘導体を分散剤として混合す
る方法が、特公昭41−2466号公報、USP285
5403号公報、特開昭63−305173号公報、特
開平1−247468号公報、特開平3−26767号
公報等に開示されている。また、無機材料に対する使用
が、特開平11−104479号公報、特開平11−1
16238号公報等に開示されている。しかし、塗料、
インキ等には非常に多くのワニス系が存在するため、こ
れらの方法を用いても一部のワニス系を除いては満足な
効果が得られていないのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、オ
フッセトインキ、グラビアインキ、塗料、インキジェッ
トインキ等に適する非集合性、流動性に優れた安定な顔
料組成物および顔料分散体の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塩基性基
を有する、顔料誘導体、アントラキノン誘導体、アクリ
ドン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体
と、スルホン酸基を有する単量体およびアルキレンオキ
サイド鎖を有する単量体を共重合成分として含む共重合
体とを併用することにより、顔料分散性が飛躍的に向上
することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明
は、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するア
ントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリドン誘導
体または塩基性基を有するトリアジン誘導体から選ばれ
る少なくとも一種、スルホン基を有するエチレン性不飽
和単量体と下記式(1)で示されるエチレン性不飽和単
量体とを共重合成分として含む共重合体、及び顔料を含
んでなることを特徴とする顔料組成物に関する。また、
本発明は、前記顔料組成物をワニスに分散せしめてなる
顔料分散体に関する。
【0006】式(1)
【化8】 1 : 水素原子またはメチル基を表す。 R2 : 炭素数2〜4アルキレン基を表す。 R3 : 水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、-CH2-C
H=CH2 、置換基を有していてもよいフェニル基または-
C(=0)-C(R1)=CH2 を表す。 n : 2〜 100の整数を表す。
【0007】本発明のスルホン酸基を有するエチレン性
不飽和単量体と式(1)で示されるエチレン性不飽和単
量体とを共重合成分として含む共重合体は、スルホン酸
基を有するエチレン性不飽和単量体、式(1)で示され
るエチレン性不飽和単量体、および必要に応じて前記単
量体以外のエチレン性不飽和単量体をラジカル重合する
ことにより得られる共重合体である。
【0008】本発明の共重合体に含まれるスルホン酸基
は、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金
属、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等
の多価金属、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエ
タノールアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチ
ルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチル
アミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、オレイル
アミン、ジステアリルアミン等の有機アミン、またはア
ンモニアと塩を形成していてもよい。
【0009】スルホン酸基を有するエチレン性不飽和単
量体としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3−アリロキシ−2
−ヒドロキシプロパンスルホン酸、p−スチレンスルホ
ン酸、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリ
ルオキシベンゼンスルホン酸、アリルオキシベンゼンス
ルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート、4−スル
ホブチルメタクリレート、およびこれらのアルカリ金属
塩、多価金属塩、アミン塩及びアンモニウム塩が挙げら
れる。
【0010】これらのスルホン酸基を有するエチレン性
不飽和単量体は、単独あるいは2種以上の組み合わせで
用いることができる。また、共重合体におけるスルホン
酸基を有する単量体の共重合比は、共重合体を構成する
全ての単量体の合計100重量部に対して、0.1〜3
0重量部であることが好ましく、0.1〜5重量部であ
ることが更に好ましい。
【0011】また、式(1)で示されるエチレン性不飽
和単量体のうち、R3 が水素原子である水酸基末端ポリ
アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとして
は、例えば、ポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプ
ロピレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノアクリレート、ポリ(エチレングリコ
ール−プロピレングリコール)モノメタクリレート、ポ
リエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ
メタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピ
レングリコールモノアクリレート、ポリ(エチレングリ
コール−テトラメチレングリコール)モノメタクリレー
ト、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコ
ール)モノアクリレート、ポリ(プロピレングリコール
−テトラメチレングリコール)モノメタアクリレート、
ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコー
ル)モノアクリレート、プロピレングリコールポリテト
ラメチレングリコールモノメタクリレート、プロピレン
グリコールポリテトラメチレングリコールモノアクリレ
ートが挙げられる。
【0012】R3が炭素数1〜30のアルキル基である
アルキル基末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)
アクリレートとしては、メトキシポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノアクリレート、オクトキシポリエチレングリコー
ルモノアクリレート、オクトキシポリエチレングリコー
ルポリプロピレングリコールモノメタクリレート、オク
トキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコー
ルモノアクリレート、ラウロキシポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコ
ールモノアクリレート、ステアロキシポリエチレングリ
コールモノメタクリレート、ステアロキシポリエチレン
グリコール-ポリプロピレングリコールモノアクリレー
ト等が挙げられる。
【0013】R3が-CH2-CH=CH2 である、アリル基末端
ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートと
しては、例えば、アリロキシポリエチレングリコール−
ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、アリロ
キシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコー
ルモノアクリレート等が挙げられる。R3 が置換基を有
していてもよいフェニル基である、フェニル基末端ポリ
アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとして
は、例えば、ノニルフェノキシポリエチレングリコール
モノアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリ
コール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレー
ト、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール−ポリ
エチレングリコールモノメタクリレート、ノニルフェノ
キシポリ(エチレングリコール-プロピレングリコー
ル)モノアクリレート、フェノールEO変性アクリレー
ト、ノニルフェノールEO変性アクリレート等が挙げら
れる。
【0014】R3 が-C(=0)-C(R1)=CH2 である、両末端
(メタ)アクリロイル基のポリアルキレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレング
リコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレング
リコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ
アクリレート、ポリ(エチレングリコール-テトラメチ
レングリコール)ジメタクリレート、ポリ(エチレング
リコール-テトラメチレングリコール)ジアクリレー
ト、ポリ(プロピレングリコール-テトラメチレングリ
コール)ジメタクリレート、ポリ(プロピレングリコー
ル-テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリ
エチレングリコール-ポリプロピレングリコール-ポリエ
チレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
【0015】これらの単量体は、例えば日本油脂株式会
社よりブレンマーシリーズや東亜合成株式会社よりアロ
ニックスシリーズとして市販されている。式(1)で示
されるエチレン性不飽和単量体は、単独あるいは2種以
上の組み合わせで用いることができる。また、共重合体
における式(1)で示されるエチレン性不飽和単量体の
共重合比は、共重合体を構成する全ての単量体の合計1
00重量部に対して、0.1〜50重量部であることが
好ましい。
【0016】スルホン酸基を有するエチレン性不飽和単
量体または式(1)で示されるエチレン性不飽和単量体
以外の(他の)エチレン性不飽和単量体としては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、
メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アル
キルエステル類や、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルアクリ
ル酸、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、グリセリン(メタ)アクリレート、ポリカプロラ
クトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(n
=1〜6)、エポキシ(メタ)アクリレート、水酸基末
端ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0017】また、他のエチレン性不飽和単量体は、分
子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有するエチレ
ン性不飽和単量体であってもよく、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、2−カルボキシエチルアクリレー
ト、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、ω−
カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、マ
レイン酸、イタコン酸、フマル酸、グルタコン酸、テト
ラヒドロフタル酸等が挙げられる。これらは、1種また
は2種以上組み合わせて用いることができる。なお、分
子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有するエチレ
ン性不飽和単量体を共重合成分として含む場合は、該単
量体の共重合比は、共重合体を構成する全ての単量体1
00重量部に対して、1〜50重量部であることが好ま
しい。
【0018】本発明の共重合体の重量平均分子量(M
w)は、分散性が良好なことから、好ましくは1000
〜100000であり、更に好ましくは5000〜30
000である。本発明の共重合体の合成は、開始剤の存
在下、不活性ガス気流下、50〜150℃で2〜10時
間かけて行われる。必要に応じて、溶剤の存在下で行っ
ても差し支えない。
【0019】開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネー
ト、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。開
始剤は、エチレン性不飽和単量体の合計100重量部に
対して、好ましくは1〜20重量部使用される。
【0020】溶剤としては、水および/または水混和性
有機溶剤またはエチルセルソルブアセテート、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの酢酸
エステル;シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン
などのケトン類;キシレン、エチルベンゼンなどを用い
ることができる。水混和性有機溶剤としては、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコ
ール等のアルコール系溶剤や、エチレングリコールまた
はジエチレングリコールのモノまたはジアルキルエーテ
ル等が挙げられる。
【0021】本発明を構成する、塩基性基を有する顔料
誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体、塩基
性基を有するアクリドン誘導体または塩基性基を有する
トリアジン誘導体は、下記式(2)、式(3)、式
(4)および式(5)で示される群から選ばれる少なく
とも1つの塩基性置換基を有するものである。式(2)
【化9】
【0022】式(3)
【化10】 式(4)
【化11】 式(5)
【化12】
【0023】X:−SO2−、−CO−、−CH2NHC
OCH2−、−CH2−または直接結合を表す。 m:1〜10の整数を表す。 R4 、R5 :それぞれ独立に、置換されていてもよいア
ルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換さ
れていてもよいフェニル基、またはR4 とR5とで一体
となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換さ
れていてもよい複素環を表す。アルキル基およびアルケ
ニル基の炭素数は1〜10が好ましい。R6 :置換され
ていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケ
ニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜10が好
ましい。 R7 、R8 、R9 、R10:それぞれ独立に、水素原子、
置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよ
いアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基
を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜
5が好ましい。
【0024】Y:−NR11−Z−NR12−または直接結
合を表す。 R11、R12:それぞれ独立に、水素原子、置換されてい
てもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル
基または置換されていてもよいフェニル基を表す。アル
キル基およびアルケニル基の炭素数は1〜5が好まし
い。 Z:置換されていてもよいアルキレン基、置換されてい
てもよいアルケニレン基または置換されていてもよいフ
ェニレン基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭
素数は1〜8が好ましい。 P:式(6)で示される置換基または式(7)で示され
る置換基を表す。 Q:水酸基、アルコキシル基、式(6)で示される置換
基または式(7)で示される置換基を表す。
【0025】式(6)
【化13】 式(7)
【化14】
【0026】式(2)〜式(7)で示される置換基を形
成するために使用されるアミン成分としては、例えば、
ジメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−エチルイソ
プロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,
N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルア
ミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert
−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロ
ピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、
ジブチルアミン、ジーsec−ブチルアミン、ジイソブ
チルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミ
ン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシル
アミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチル
アミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシル
アミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジ
メチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミ
ン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−
ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノ
エチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、
N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチ
ルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピ
ルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、
N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチ
ルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブ
チルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、
N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチ
ルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペ
ンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピ
ルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミ
ン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N
−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリ
ルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、
3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジ
ン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピ
ペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン
酸、イソニコペチン酸メチル、イソニコペチン酸エチ
ル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒド
ロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−
アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモル
ホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプ
ロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピ
ペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチル
ピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピ
ペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ
−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジ
ン等が挙げられる。
【0027】塩基性基を有する顔料誘導体を構成する有
機色素は、例えば、ジケトピロロピロール系色素、ア
ゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系色素、フタロシアニ
ン系色素、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミ
ジン、フラバントロン、アントアントロン、インダント
ロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノ
ン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、
ペリノン系色素、ペリレン系色素、チオインジゴ系色
素、イソインドリン系色素、イソインドリノン系色素、
キノフタロン系色素、スレン系色素、金属錯体系色素等
の色素である。また、塩基性基を有するアントラキノン
誘導体および塩基性基を有するアクリドン誘導体は、メ
チル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ニトロ
基、水酸基またはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキ
シ基または塩素等のハロゲン等の置換基を有していても
よい。
【0028】また、塩基性基を有するトリアジン誘導体
は、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基また
はジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミ
ノ基等のアルキルアミノ基、ニトロ基、水酸基またはメ
トキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、
塩素等のハロゲン、またはメチル基、メトキシ基、アミ
ノ基、ジメチルアミノ基、水酸基等で置換されていても
よいフェニル基、またはメチル基、エチル基、メトキシ
基、エトキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基、ニトロ基、水酸基等で置換されていてもよ
いフェニルアミノ基等の置換基を有していてもよい1,
3,5−トリアジンである。
【0029】本発明の塩基性基を有する顔料誘導体およ
びアントラキノン誘導体は、種々の合成経路で合成する
ことができる。例えば、有機色素もしくはアントラキノ
ンに式(11)〜式(14)で示される置換基を導入し
た後、上記置換基と反応して式(2)〜式(5)で示さ
れる置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジ
メチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、
ジエチルアミンまたは4−[4−ヒドロキシ−6−[3
−(ジブチルアミノ)プロピルアミノ]−1,3,5−
トリアジン−2−イルアミノ]アニリン等を反応させる
ことによって得られる。
【0030】式(11) −SO2Cl 式(12) −COCl 式(13) −CH2NHCOCH2Cl 式(14) −CH2Cl また、有機色素がアゾ系色素である場合は、式(2)〜
式(5)で示される置換基をあらかじめジアゾ成分また
はカップリング成分に導入し、その後カップリング反応
を行うことによってアゾ系顔料誘導体を製造することも
できる。
【0031】本発明の塩基性基を有するトリアジン誘導
体は、種々の合成経路で合成することができる。例え
ば、塩化シアヌルを出発原料とし、塩化シアヌルの少な
くとも1つの塩素に式(2)〜式(5)で示される置換
基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルア
ミノプロピルアミンまたはN−メチルピペラジン等を反
応させ、次いで塩化シアヌルの残りの塩素と種々のアミ
ンまたはアルコール等を反応させることによって得られ
る。
【0032】本発明を構成する顔料は、ジケトピロロピ
ロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔
料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、
無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミ
ノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アント
ラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、イ
ンダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアン
トラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン
系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジ
ゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系
顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系
顔料等の有機顔料、または、酸化チタン、亜鉛華、硫化
亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホ
ワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、
タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カドミウムレッ
ド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレン
ジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、
黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジア
ン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバ
ルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、紺
青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリ
カブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオ
レット、コバルトバイオレット等の無機顔料、または、
アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネス
ブラック等のカーボンブラックである。
【0033】本発明の顔料組成物において、スルホン酸
基を有するエチレン性不飽和単量体と式(1)で示され
るエチレン性不飽和単量体とを共重合成分として含む共
重合体の配合量は、顔料100重量部に対し好ましくは
0.1〜50重量部である。また、塩基性基を有する顔
料誘導体の配合量は、顔料100重量部に対して、好ま
しくは1〜30重量部、更に好ましくは5〜20重量部
である。
【0034】本発明の顔料組成物は、必要により各種溶
剤、樹脂、添加剤、市販分散剤等と混合して、横型サン
ドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、ア
トライター等で分散することにより、顔料組成物をワニ
スに分散せしめてなる顔料分散体を製造することができ
る。共重合体、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基
を有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアク
リドン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体
(以下、塩基性基を有する顔料誘導体等という。)、顔
料、その他の樹脂、添加剤は、すべての成分を混合して
から分散してもよいが、初めに共重合体と塩基性基を有
する顔料誘導体等と顔料のみ、あるいは、共重合体と塩
基性基を有する顔料誘導体等のみを分散し、次いで、順
次他の成分を添加して再度分散を行ってもよい。
【0035】また、横型サンドミル、縦型サンドミル、
アニュラー型ビーズミル、アトライター等で分散を行う
前に、ニーダー、3本ロールミル等の練肉混合機を使用
した前分散、2本ロールミル等による固形分散、または
顔料への共重合体と塩基性基を有する顔料誘導体等の処
理を行ってもよい。また、ハイスピードミキサー、ホモ
ミキサー、ボールミル、ロールミル、石臼式ミル、超音
波分散機等のあらゆる分散機や混合機が本発明の分散体
を製造するために利用できる。本発明の顔料分散体に用
いることができる各種溶剤としては、有機溶剤、水等が
挙げられる。
【0036】また、本発明の顔料分散体に用いることが
できる樹脂の例としては、石油樹脂、カゼイン、セラッ
ク、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール
樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレ
ート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェ
ノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル
樹脂、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シ
リコーン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチ
レン変性マレイン酸、ポリアミド樹脂、塩素化ポリプロ
ピレン、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂等が挙げ
られる。
【0037】本発明の顔料分散体は、市販の分散剤、各
種添加剤を含有することができる。本発明の顔料分散体
は、非水系または水系の塗料、グラビアインキ、オフセ
ットインキ、インキジェットインキ、プラスチック着色
等に利用できる。本発明の共重合体がカルボキシル基を
有する場合には、親水性有機溶剤を含んでいてもよい水
を溶媒として、共重合体中のカルボキシル基をトリエチ
ルアミン、ジメチルアミノエタノール、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、ア
ンモニア等の有機アミンまたは水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム等の無機アルカリで中和す
ることにより、水性インキ、水性塗料等のワニスとして
使用することができる。
【0038】
【実施例】以下に、本発明に関わる共重合体、塩基性基
を有する顔料誘導体等の製造例、および実施例を示す。
以下の「部」とは「重量部」を、「%」とは「重量%」
を表す。共重合体の分子量は、GPC(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン
換算の重量平均分子量である。 [共重合体製造例1]セパラブル4口フラスコに温度
計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けてイ
ソプロピルアルコール460部、イオン交換水112部
を仕込み、76℃に昇温し反応容器内を窒素置換した
後、滴下管よりメチルメタクリレート30部、n−ブチ
ルメタクリレート160部、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート45部、メタクリル酸60部、ポリプロピレ
ングリコールモノアクリレート(日本油脂製「ブレンマ
ーAP−550」、式(1)におけるn=9)90部、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.9部の混合
溶液を、同時に別の滴下管より2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸の水溶液(25%濃度)3
8部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間
反応を継続し、固形分40%、重量平均分子量2200
0の共重合体(1)を得た。
【0039】[共重合体製造例2]セパラブル4口フラス
コに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り
付けてイソプロピルアルコール460部、イオン交換水
112部を仕込み、76℃に昇温し反応容器内を窒素置
換した後、滴下管よりメチルメタクリレート30部、n
−ブチルメタクリレート160部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート45部、メタクリル酸60部、ポリプ
ロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂製
「ブレンマーPP−500」、式(1)におけるn=
9)90部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
3.9部の混合溶液を、同時に別の滴下管より2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の水溶液
(25%濃度)38部を2時間かけて滴下した。滴下終
了後、更に3時間反応を継続し、固形分40%、重量平
均分子量25000の共重合体(2)を得た。
【0040】[共重合体製造例3]セパラブル4口フラス
コに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り
付けてイソプロピルアルコール460部、イオン交換水
112部を仕込み、76℃に昇温し反応容器内を窒素置
換した後、滴下管よりメチルメタクリレート30部、n
−ブチルメタクリレート160部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート45部、メタクリル酸60部、メトキ
シポリエチレングリコールモノメタクリレート(日本油
脂製「ブレンマーPME−400」、式(1)における
n=9)90部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル3.9部の混合溶液を、同時に別の滴下管より2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の水溶液
(25%濃度) 部を2時間かけて滴下した。滴下終
了後、更に3時間反応を継続し、固形分40%、重量平
均分子量20000の共重合体(3)を得た。
【0041】[共重合体製造例4](比較例) セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導
入管、撹拌装置を取り付けてメタノール547部を仕込
み、65℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下
管よりメチルメタクリレート45部、n−ブチルメタク
リレート247部、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト90部、メタクリル酸67部及び2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル2部から成る混合液を2時間かけて
滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、固形
分45%、重量平均分子量77000の共重合体(4)
を得た。
【0042】[共重合体製造例5](比較例) セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導
入管、撹拌装置を取り付けてメタノール485部を仕込
み、65℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下
管よりメチルメタクリレート30部、n−ブチルメタク
リレート167部、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト45部、メタクリル酸61部、ポリプロピレングリコ
ールモノアクリレート(日本油脂製「ブレンマーAP−
550」)91部及び2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル4部から成る混合液を2時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に3時間反応を継続し、固形分40%、重
量平均分子量25000の共重合体(5)を得た。
【0043】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
1]色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロス
ルホン化した後、アミン成分であるN,N−ジメチルア
ミノプロピルアミン14部と反応させて顔料誘導体
(1)62部を得た。 顔料誘導体(1)
【化15】 CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
【0044】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
2]色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロメ
チル化した後、アミン成分であるジブチルアミン40部
と反応させて顔料誘導体(2)95部を得た。 顔料誘導体(2)
【化16】 CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
【0045】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
3]色素成分であるキナクリドン50部をクロロアセト
アミドメチル化した後、アミン成分であるN−メチルピ
ペラジン40部と反応させて顔料誘導体(3)103部
を得た。 顔料誘導体(3)
【化17】
【0046】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
4]色素成分としてジフェニルジケトピロロピロール
を、アミン成分としてN−アミノプロピルモルホリンを
使用し、製造例1と同様の方法により、顔料誘導体
(4)を得た。 顔料誘導体(4)
【化18】
【0047】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
5]アントラキノン−β−カルボン酸クロリド50部
と、アミン成分N,N−ジエチルアミノプロピルアミン
36部を反応させて、アントラキノン誘導体(5)66
部を得た。 アントラキノン誘導体(5)
【化19】
【0048】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
6]色素成分としてジオキサジンバイオレット(Pigment
Violet23)を、アミン成分として式(15)で示さ
れる化合物を使用し、製造例1と同様の方法により、顔
料誘導体(6)を得た。 式(15)
【化20】 顔料誘導体(6)
【化21】
【0049】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
7]ジアゾ成分p−ニトロアニリン50部と、式(1
6)で表されるアミン成分を有するカップラー109部
をジアゾカップリング反応させることにより、顔料誘導
体(7)160部を得た。 式(16)
【化22】 顔料誘導体(7)
【化23】
【0050】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
8]テトラゾ成分ジクロロベンジジン50部と、式(1
7)で表されるアミン成分を有するカップラー212部
をジアゾカップリング反応させることにより、顔料誘導
体(8)263部を得た。 式(17)
【化24】 顔料誘導体(8)
【化25】
【0051】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
9]9−アクリドン50部をクロロスルホン化した後、
アミン成分N,N−ジメチルアミノプロピルアミン46
部を反応させて、アクリドン誘導体(9)76部を得
た。 アクリドン誘導体(9)
【化26】
【0052】[塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例
10]アニリン50部、塩化シアヌル99部、N,N−
ジメチルアミノプロピルアミン55部をメタノール中で
反応させることにより、トリアジン誘導体(10)16
8部を得た。 トリアジン誘導体(10)
【化27】
【0053】塩基性基を有する顔料誘導体等の製造例1
〜10と同様の方法で、色素成分、アントラキノン、ア
クリドンまたはトリアジンと、アミン成分を反応するこ
とにより、または、アミン成分を有する化合物をカップ
リング反応して色素を合成することにより、本発明を構
成する種々の顔料誘導体を製造することができる。
【0054】(分散体の製造と評価)本発明の顔料分散
体の性能を評価するために、表1に示す組成の塗料を作
成した。なお、シンナーとしては、シクロヘキサノン/
キシレン/n−ブタノール=6/2/2(重量比)から
なる混合溶剤を使用した。また、分散はスチールボール
を使用し、ペイントシェイカーにて行った。得られた塗
料の粘度をB型粘度計で測定し、粘度およびTI値で分
散体の性能を評価した(粘度は低いほど良好。TI値は
1に近いほど良好。)。結果を表1に示す。本発明の分
散体は、比較例に比べ、良好な粘度、TI値を示した。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明の顔料組成物を各種ビヒクルに分
散した場合、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を
有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリ
ドン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体
と、スルホン酸基およびアルキレンオキサイド鎖を有す
る共重合体の相乗効果により顔料分散性が飛躍的に改善
され、安定な顔料分散体が得られる。そのため、本発明
の顔料組成物を使用すれば、ビヒクルに含まれる樹脂の
顔料分散性が悪い場合でも、常に安定な顔料分散体を製
造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 田中 直宏 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 (72)発明者 澤村 勝彦 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 Fターム(参考) 4J037 AA02 AA09 AA10 AA11 AA15 AA16 AA17 AA18 AA21 AA22 AA25 AA27 CB08 CB15 CB19 CB21 CB26 CC01 CC06 CC14 CC16 CC17 CC22 CC23 CC24 CC26 CC27 CC28 EE08 FF15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を
    有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリ
    ドン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体か
    ら選ばれる少なくとも一種、スルホン基を有するエチレ
    ン性不飽和単量体と下記式(1)で示されるエチレン性
    不飽和単量体とを共重合成分として含む共重合体、及び
    顔料を含んでなることを特徴とする顔料組成物。式
    (1) 【化1】 1 : 水素原子またはメチル基を表す。 R2 : 炭素数2〜4アルキレン基を表す。 R3 : 水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、-CH2-C
    H=CH2、置換基を有していてもよいフェニル基または-C
    (=0)-C(R1)=CH2 を表す。 n : 2〜 100の整数を表す。
  2. 【請求項2】塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を
    有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリ
    ドン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体
    が、下記式(2)、式(3)、式(4)および式(5)
    で示される群から選ばれる少なくとも1つの塩基性置換
    基を有することを特徴とする請求項1記載の顔料組成
    物。式(2) 【化2】 式(3) 【化3】 式(4) 【化4】 式(5) 【化5】 X:−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、
    −CH2−または直接結合を表す。 m:1〜10の整数を表す。 R4 、R5 :それぞれ独立に、置換されていてもよいア
    ルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換さ
    れていてもよいフェニル基、またはR4 とR5とで一体
    となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換さ
    れていてもよい複素環を表す。 R6 :置換されていてもよいアルキル基、置換されてい
    てもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェ
    ニル基を表す。R7 、R8 、R9 、R10:それぞれ独立
    に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
    されていてもよいアルケニル基または置換されていても
    よいフェニル基を表す。 Y:−NR11−Z−NR12−または直接結合を表す。R
    11、R12:それぞれ独立に、水素原子、置換されていて
    もよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基
    または置換されていてもよいフェニル基を表す。 Z:置換されていてもよいアルキレン基、置換されてい
    てもよいアルケニレン基、または置換されていてもよい
    フェニレン基を表す。 P:式(6)で示される置換基または式(7)で示され
    る置換基を表す。 Q:水酸基、アルコキシル基、式(6)で示される置換
    基または式(7)で示される置換基を表す。式(6) 【化6】 式(7) 【化7】
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の顔料組成物をワニ
    スに分散せしめてなる顔料分散体。
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JP2014169432A (ja) * 2013-02-07 2014-09-18 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 分散組成物、塗料組成物、塗膜、および着色物

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