JP7153623B2 - 顔料分散液組成物及びカラーフィルター用着色剤 - Google Patents
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Description
[1]顔料、有機溶剤、及び顔料分散剤を含有し、前記顔料分散剤が、下記一般式(1)で表されるマクロモノマー(a)に由来する構成単位(A)と、塩基性基含有モノマー(b)に由来する構成単位(B)と、その他の共重合性モノマー(c)に由来する構成単位(C)と、を有するポリマーであり、前記マクロモノマー(a)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が、1,000~10,000であり、前記塩基性基含有モノマー(b)が、アミノ基を有するビニル系モノマー及びアミノ基を有するアクリレート系モノマーの少なくともいずれかであり、前記ポリマーを構成する、前記構成単位(A)、前記構成単位(B)、及び前記構成単位(C)の質量比が、(A):(B):(C)=50~90:5~50:0~40であり、前記ポリマーの、アミン価が20~250mgKOH/gであり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が3,000~15,000である顔料分散液組成物。
[3]前記塩基性基含有モノマー(b)が、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、及びビニルイミダゾールからなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]又は[2]に記載の顔料分散液組成物。
[4]前記マクロモノマー(a)が、メタクリル酸に由来する構成単位を有し、前記メタクリル酸に由来する前記マクロモノマー(a)の酸価が、10~150mgKOH/gである前記[1]~[3]のいずれかに記載の顔料分散液組成物。
[5]前記[1]~[4]のいずれかに記載の顔料分散液組成物、及び酸性基を有する色素誘導体を含有し、前記顔料が有機顔料であるカラーフィルター用着色剤。
[6]前記顔料の含有量が、5~30質量%であり、前記顔料100質量部に対する、前記色素誘導体の含有量が5~30質量部であり、前記顔料分散剤の含有量が10~100質量部であり、前記顔料の数平均粒子径が、10~100nmである前記[5]に記載のカラーフィルター用着色剤。
本発明の顔料分散液組成物(以下、「顔料分散液」とも記す)は、顔料、有機溶剤、及び顔料分散剤を含有する、いわゆる「油性」の顔料分散液である。そして、顔料分散剤が、一般式(1)で表されるマクロモノマー(a)に由来する構成単位(A)と、塩基性基含有モノマー(b)に由来する構成単位(B)と、その他の共重合性モノマー(c)に由来する構成単位(C)とを有するポリマーである。以下、本発明の顔料分散液の詳細について説明する。
微粒子状の顔料を顔料分散液中に分散させるための成分である顔料分散剤は、その分子構造中に塩基性基を有するポリマーである。顔料分散剤中の塩基性基は、顔料の粒子表面、好ましくは顔料の粒子表面に存在する酸性基とイオン結合し、顔料と顔料分散剤が吸着することで、顔料の分散安定性及び長期保存性が発揮される。
マクロモノマー(a)は、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位を含む、その末端に付加重合性基を有するモノマーである。マクロモノマー(a)は、メタクリル酸系モノマーによって実質的に構成されている。このため、構成単位となるメタクリル酸系モノマーを適宜選択することで、マクロモノマー(a)のガラス転移温度(Tg)を、低温から高温までの任意の温度に設定することが可能であり、得られるポリマー(顔料分散剤)に優れた耐熱性を付与することが期待される。
塩基性基含有モノマー(b)は、アミノ基を有するビニル系モノマー及びアミノ基を有するアクリレート系モノマーの少なくともいずれかである。アミノ基を有するビニル系モノマーとしては、ビニルピロール、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルベンズイミダゾール、ビニルピリミジン、ビニルキノリン等を挙げることができる。アミノ基を有するアクリレート系モノマーとしては、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、t-ブチルアミノエチルアクリレート、モルホリノエチルアクリレート等を挙げることができる。さらには、グリシジル基含有アクリレート、イソシアネート基含有アクリレート、又はアセチルアセトニル基含有アクリレートに、1級又は2級のアミノ基と、3級のアミノ基とを有するジアミン化合物を反応させて得られるモノマー等を挙げることができる。なかでも、塩基性基含有モノマー(b)としては、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、及びビニルイミダゾールからなる群より選択される少なくとも一種が、コスト、入手のしやすさ、汎用性、及び吸着性等の面で好ましい。
その他の共重合性モノマー(c)は、マクロモノマー(a)及び塩基性機含有モノマー(b)と共重合可能なモノマーであればよく、例えば、アクリレート系モノマー、メタクリレート系モノマー、アクリルアミド系モノマー、メタクリルアミド系モノマー、ビニル系モノマー、ビニリデン系モノマー等を用いることができる。
顔料としては、従来公知の無機顔料や有機顔料を用いることができる。無機顔料としては、サーマルブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラックの他、酸化チタン、酸化亜鉛、弁柄、オーカー、複合酸化物顔料等を挙げることができる。なかでも、塩基性基を有する顔料分散剤を用いることから、酸性の表面を有する顔料を用いることが好ましい。例えば、カーボンブラックとしては、いわゆる酸性カーボンブラックを用いることが好ましい。酸化チタンは、シリカや酸性のシランカップリング剤で処理し、表面を酸性にしておくことが好ましい。有機顔料としては、キナクリドン系顔料、アンスラキノン系顔料、ジケトピロロピロール顔料、ペリレン系顔料、フタロシアニンブルー系顔料、フタロシアニングリーン系顔料、イソインドリノン系顔料、インジゴ・チオインジゴ顔料、ジオキサジン系顔料、キノフタロン顔料、ニッケルアゾ顔料、不溶性アゾ系顔料、溶性アゾ系顔料、高分子量アゾ系顔料、有機黒色顔料等を挙げることができる。
有機溶剤としては、従来公知の有機溶剤を用いることができる。有機溶媒としては、ヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ドデカノール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、イソブチルメチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、乳酸メチル、乳酸ジメチル等のエステル系溶媒;ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ピロリドン、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒;テトラメチルウレア、ジメチルイミダゾリジノン等のウレア系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶媒;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル系溶媒;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のグリコールジエーテル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルモノエーテルエステル系溶媒等を挙げることができる。顔料分散液に含有させる有機溶剤は、顔料分散剤(ポリマー)を合成する際に用いる有機溶剤と同一であることが好ましい。
顔料分散液には、上述の各成分の他に、従来公知の添加剤や樹脂をさらに含有させることができる。添加剤としては、前述の顔料以外の着色剤、色素誘導体(シナジスト)、光安定剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤、光重合開始剤等を挙げることができる。顔料以外の着色剤としては、酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染料、直接染料、蛍光染料等の各種染料を挙げることができる。
感光性の樹脂ワニスとしては、感光性環化ゴム系樹脂、感光性フェノール系樹脂、感光性ポリアクリレート系樹脂、感光性ポリアミド系樹脂、感光性ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリエポキシアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ポリエーテルアクリレート系樹脂、ポリオールアクリレート系樹脂等のワニスを挙げることができる。さらに、これらのワニスに反応性希釈剤としてのモノマーが添加されたワニスを用いることもできる。
上述の顔料分散剤は、良好な着色性能を示すとともに、顔料の分散安定性や長期保存性に優れていることから、カラーフィルター用着色剤(以下、「CF用着色剤」とも記す)の材料として有用である。具体的には、CF用着色剤は、前述の顔料分散液組成物、及び酸性基を有する色素誘導体を含有し、顔料として有機顔料を用いる。
有機顔料としては、カラーフィルターを構成する従来の各色の顔料を用いることができる。赤色顔料としては、カラーインデックス(C.I.)ピグメントレッド(PR)56、58、122、166、168、176、177、178、224、242、254、255等を挙げることができる。緑色顔料としては、ピグメントグリーン(PG)7、36、58、59、ポリ(14~16個)ブロム銅フタロシアニン、ポリ(12~15個)ブロム-ポリ(4~12個)クロル銅フタロシアニンを挙げることができる。青色顔料としては、ピグメントブルー15:1、15:3、15:6、60、80等を挙げることができる。これらの各色の顔料に対する補色顔料や、多色型の画素用顔料を用いることもできる。具体的には、ピグメントイエロー(PY)12、13、14、17、24、55、60、74、83、90、93、126、128、138、139、150、154、155、180、185、216、219;ピグメントバイオレット(PV)19、23;等を用いることができる。
一般的に、有機溶剤を分散媒体として含有する顔料分散液は、顔料及び有機溶剤が油性であるとともに、有機溶剤に溶解する顔料分散剤も油性である。このため、顔料に吸着した顔料分散剤は有機溶剤に溶解しうるので、顔料から脱離しやすく、顔料の分散状態を安定に維持することが困難な場合がある。そこで、油性の顔料分散液の場合、顔料の表面に酸性基(又は塩基性基)を導入するとともに、塩基性基(又は酸性基)を持った顔料分散剤を使用し、酸性基と塩基性基をイオン結合させることで、顔料分散剤を顔料に吸着させている。低極性の有機溶剤中ではイオン結合は解離しにくいので、顔料分散剤が顔料から脱離しにくい。これにより、顔料の分散状態を安定に維持することができる。
CF用着色剤に含有させる有機溶剤としては、顔料分散液に用いることができる前述の有機溶剤と同様のものを用いることができる。なかでも、乾燥性、造膜性、及び平滑性等の観点から、沸点が100℃以上の有機溶剤が好ましい。さらには、環境面から、乳酸エステルやグリコール系溶媒が好ましく、有機溶剤の主成分がプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートであることが特に好ましい。
(合成例1)
撹拌機、逆流コンデンサー、温度計、及び窒素導入管をセパラブルフラスコに取り付けた反応装置を用意した。この反応装置に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)313.5部、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオン酸ジメチル)(商品名「V-601」、富士フィルム和光純薬社製)(V-601)1.5部、2-(ブロモメチル)アクリル酸エチル(EBMA)12部、メタクリル酸メチル(MMA)90部、メタクリル酸ブチル(BMA)90部、メタクリル酸2-エチルヘキシル60部、及びメタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(商品名「ブレンマーPME-200」、日油社製、n=3~5)(PME200)60部を入れ、窒素ガスをバブリングしながら撹拌し、75℃に加温して6時間重合し、マクロモノマーM-1を合成した。反応溶液の一部をサンプリングして測定した固形分は49.9%であり、それに基づいて算出した重合率は約100%であった。テトラヒドロフラン(THF)を展開溶媒とするGPCにより測定した、マクロモノマーM-1の数平均分子量(Mn)は4,000、ピークトップ分子量(PT)は6,300、分散度は1.65であった。Mnは、THFを展開溶媒とするGPCの示差屈折率検出器により測定した値である。
(1/143.2)×56.1×1,000=391.8mgKOH/g
表1-1及び1-2に示す原材料の種類及び量(単位:部)としたこと以外は、前述の合成例1と同様にして、グラフトコポリマーGB-2~6を得た。表1-1及び1-2中の略号の意味は以下に示す通りである。
・MAA:メタクリル酸
・DEAEA:アクリル酸2-ジエチルアミノエチル
・2-VP:2-ビニルピリジン
・4-VP:4-ビニルピリジン
・1-VI:1-ビニルイミダゾール
・St:スチレン
・UMA:2-(2-オキソイミダゾリジン-1-イル)エチルメタクリレート
45/(75+60+60+60+45+18)=0.1415
(0.1415/86.1)×56.1×1,000=92.2mgKOH/g
撹拌機、逆流コンデンサー、温度計、及び窒素導入管をセパラブルフラスコに取り付けた反応装置を用意した。この反応装置に、合成例1で得たグラフトコポリマーGB-1 252.9部を入れた。内容物を室温で撹拌しながら、塩化ベンジル(BzCl)31部及びPGMAc31部の混合溶液を0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃に加温して5時間反応させて、グラフトコポリマーGB-7を含有するポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液の固形分は57.9%であった。グラフトコポリマーGB-7のアミン価(実測値)は26.4mgKOH/gであり、ほぼ理論通りにアミンが第4級塩化したことを確認した。
BzClを15.2部、及びPGMAcを15.2部としたこと以外は、合成例7と同様にして、グラフトコポリマーGB-8を含有するポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液の固形分は58.3%であった。グラフトコポリマーGB-8のアミン価(実測値)は62.1mgKOH/gであり、ほぼ理論通りにアミンが第4級塩化したことを確認した。
・DAQ:2-ベンジルジメチルアンモニウムクロライドエチルアクリレート
撹拌機、逆流コンデンサー、温度計、及び窒素導入管をセパラブルフラスコに取り付けた反応装置を用意し、PGMAc443.7部を入れて75℃に加温した。内容物を撹拌しながら、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(V-65)15部を溶解させた、MMA90部、BMA90部、EHMA60部、PME200 60部、及びDMAEA 128.7部を含有するモノマー溶液を1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、75℃で5時間反応させて、ランダムコポリマーRGB-1を含有するポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液の固形分は50.0%であった。得られたランダムコポリマーRGB-1の詳細を表3に示す。
表4-1及び4-2に示す原材料の種類及び量(単位:部)としたこと以外は、前述の合成例1と同様にして、ポリマーRGB-2~5を得た。
(実施例1~3、6、8、9、参考例4、5、7、比較例1~4)
(a)顔料の微細化処理
カラーフィルター用の顔料として、PR254、PR177、PG58、PY138、PY150、PB15-6、及びPV23を用意した。加圧時に使用する密閉用の蓋(加圧蓋)を装着した加圧ニーダー(モリヤマ社製)に、各顔料100部、塩化ナトリウム400部、及びジエチレングリコール130部を入れた。ニーダー内に均一に湿潤された塊ができるまで予備混合した後、加圧蓋を閉じて、圧力6kg/cm2で内容物を押さえ込みながら7時間混練及び摩砕処理して摩砕物を得た。得られた摩砕物を2%硫酸3,000部に投入し、1時間撹拌した。ろ過して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除去した。十分水洗した後、乾燥及び粉砕して顔料粉末を得た。透過型電子顕微鏡(TEM)で観察して測定した顔料粉末の数平均粒子径は、いずれも約30nmであった。
表5に示す種類及び量(単位:部)の各成分を配合し、ディゾルバーを使用して2時間撹拌した。顔料の塊がなくなったことを確認した後、横型メディア分散機を使用して分散処理し、顔料分散液を得た。表5中、「シナジスト1」は下記式(I)(n=1.2)で表される化合物であり、「シナジスト2」は下記式(II)(n=1.1)で表される化合物であり、「シナジスト3」は下記式(III)(n=1.1)で表される化合物である。また、表5中、「アクリル樹脂」としては、モノマー組成がBzMA/MAA=80/20(質量比)であり、Mnが5,500、分散度が2.02のもの(固形分30%のPGMAc溶液で測定)を用いた。
得られた顔料分散液について、顔料の数平均粒子径、初期の粘度、及び保存後の粘度(45℃で3日間放置した後の粘度)を測定した。結果を表6に示す。顔料の数平均粒子径は、動的光散乱式の粒子径分布測定装置を使用して測定した。粘度は、E型粘度計を使用し、60rpm、25℃の条件で測定した。
(実施例10、参考例11、12、比較例5)
(a)CF用レジストインクの調製
表7に示す種類及び量(単位:部)の各成分を配合し、混合機を使用して十分に混合して、CF用着色剤である各色のCF用レジストインク(顔料インク(実施例10、参考例11、12))を得た。表7中、「感光性アクリル樹脂ワニス」は、BzMA/MAA共重合物にメタクリル酸グリシジルを反応させて得たアクリル樹脂を含むワニスである。このアクリル樹脂は、Mnが6,100、PTが14,400、分散度が2.39、酸価が111mgKOH/gであった。表7中の略号の意味は以下に示す通りである。
・TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
・HEMPA:2-ヒドロキシエチル-2-メチルプロピオン酸
・DEAP:2,2-ジエトキシアセトフェノン
シランカップリング剤で処理したガラス基板をスピンコーターにセットした。このガラス基板上に300rpm、5秒間の条件で各色の顔料インクをスピンコートした。80℃で10分間プリベークした後、超高圧水銀灯を用いて100mJ/cm2の光量で露光し、各色のガラス基板を製造した。
実施例10、参考例11、12及び比較例5のカラーガラス基板に、0.1Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液を5秒ごとにスポットし、塗膜の露光部が溶解するまでの時間(溶解時間(秒))を測定する現像性試験を行った。結果を表8に示す。
(実施例13~17)
(a)顔料分散液の調製
表9に示す種類及び量(単位:部)の各成分を配合し、ディゾルバーを使用して2時間撹拌した。顔料の塊がなくなったことを確認した後、横型メディア分散機を使用して分散処理し、各色(エロー色(Y)、マゼンタ色(M)、シアン色(C)、ブラック色(Bk)、白色(W))の顔料分散液を得た。表9中、「シナジスト4」は下記式(IV)で表される化合物であり、n=1.3である。表9中、「PY-150」としては、商品名「レバスクリンエロー」(ランクセス社製)を用いた。また、「PR-122」及び「PB-15:4」は、いずれも大日精化工業社製のものを用いた。さらに、「カーボンブラック」としては、商品名「MB-1000」(三菱化学社製)を用い、「酸化チタン」としては、商品名「JR-405」(テイカ社製)を用いた。
得られた顔料分散液について、初期の顔料の数平均粒子径、保存後の顔料の数平均粒子径(70℃1週間放置した後の顔料の数平均粒子径)、初期の粘度、及び保存後の粘度(70℃1週間放置した後の粘度)を測定した。結果を表10に示す。顔料の数平均粒子径は、動的光散乱式の粒子径分布測定装置を使用して測定した。粘度は、E型粘度計を使用し、60rpm、25℃の条件で測定した。
Claims (5)
- 顔料、有機溶剤、及び顔料分散剤を含有し、
前記顔料分散剤が、下記一般式(1)で表されるマクロモノマー(a)に由来する構成単位(A)及び塩基性基含有モノマー(b)に由来する構成単位(B)からなるポリマーであり、
前記マクロモノマー(a)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が、1,000~10,000であり、
前記塩基性基含有モノマー(b)が、アミノ基を有するビニル系モノマー及びアミノ基を有するアクリレート系モノマーの少なくともいずれかであり、
前記ポリマーを構成する、前記構成単位(A)及び前記構成単位(B)の質量比が、(A):(B)=50~90:10~50であり、
前記ポリマーの、アミン価が20~250mgKOH/gであり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が3,000~15,000である顔料分散液組成物。
(前記一般式(1)中、Xは、ラジカル重合末端を表し、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリールアルキル基、アルキルシクロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ポリ(2以上)ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニルオキシアルキル基、アリロキシアルキル基、ポリ(2以上)アルキレングリコール基、モノアルコキシポリ(2以上)アルキレングリコール基、モノアリロキシポリ(2以上)アルキレングリコール基、モノオキセアルカノニルアルキル基、又はポリ(2以上)オキセアルカノニルアルキル基を表し、R2は複数種あってもよく、nは、前記マクロモノマー(a)の数平均分子量が1,000~10,000となる数である) - 前記塩基性基含有モノマー(b)が、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、及びビニルイミダゾールからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1に記載の顔料分散液組成物。
- 前記マクロモノマー(a)が、メタクリル酸に由来する構成単位を有し、
前記メタクリル酸に由来する前記マクロモノマー(a)の酸価が、10~150mgKOH/gである請求項1又は2に記載の顔料分散液組成物。 - 請求項1~3のいずれか一項に記載の顔料分散液組成物、及び酸性基を有する色素誘導体を含有し、
前記顔料が有機顔料であるカラーフィルター用着色剤。 - 前記顔料の含有量が、5~30質量%であり、
前記顔料100質量部に対する、前記色素誘導体の含有量が5~30質量部であり、前記顔料分散剤の含有量が10~100質量部であり、
前記顔料の数平均粒子径が、10~100nmである請求項4に記載のカラーフィルター用着色剤。
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