JP4406208B2 - インク組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料、顔料分散剤、樹脂および溶媒を少なくとも含むインク組成物、とくにインクジェット記録用の顔料インク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、圧力、熱、電界などを駆動源として液状のインクをノズルから記録媒体に向けて吐出させ、印刷するものである。このようなインクジェット記録方式は、ランニングコストが低く、高画質化が可能なことより、近年、オフィス用のみならず民生用としても急速に普及している。
【0003】
インクジェット記録用のインクとしては、水溶性染料を水性媒体に溶解した水性染料インクが、着色力が大きい、ヘッドオリフィスでの目詰まりが少ないなどの理由により、使用されてきている。しかしながら、この水性染料インクは、耐水性および耐候性が十分でないという問題を抱えている。
【0004】
近年、A−Oサイズにも対応できる大型のインクジェットプリンターが開発され、屋外用ポスターなどの屋外用途での使用環境が増え、また、デジタルカメラの普及により、長期間保存する用途も増加している。このような背景のもと、耐水性および耐候性にすぐれた顔料インクの開発が盛んに行われている。
【0005】
顔料インクの中でも、水を溶媒とした水性顔料インクは、安全性、取り扱いやすさという点からも、コンシューマー向けインクジェットプリンター用を中心に近年よく用いられるようになってきた。
しかるに、普通紙に印字した際のコックリング(紙が波打つ現象)が起こる、また水性用に販売されている媒体の多くは耐水性に欠け、ラミネートなどの特殊な加工がない限り、屋外用途には適さないなどの欠点がある。
【0006】
それに対し、溶媒に有機溶剤を用いた顔料インクは、普通紙、マット紙などにコックリングなく印字でき、また塩化ビニル樹脂製のフィルムなどの幅広い印字媒体に印字が可能である。さらに、水性顔料インクに比べて、印字物の耐水性にすぐれ、屋外専用媒体に印字したものはラミネート加工などなく屋外で使用が可能である。しかし、溶媒に有機溶剤を用いると、引火などの危険性や排気設備の設置などの取り扱いへの配慮などが問題となる。
【0007】
また、主溶媒として脂肪族炭化水素や脂肪族炭化水素と長鎖アルコールの混合溶媒を用いた油性顔料インクなどは、炭化水素の分子数が大きいものを用いることにより、引火点を高くできるため、危険性が少なく、コックリングも少ない。しかし、印字物の乾燥性が遅く、光沢紙などに印字した場合、定着性が不十分で印字物が擦れやすいという問題を抱えている(特許文献1〜4参照)。
【0008】
【特許文献1】
特表平9−511780号公報(第3〜7頁)
【特許文献2】
特表平10−507487号公報(第6〜8頁)
【特許文献3】
特開2000−38533号公報(第3〜5頁)
【特許文献4】
特開2001−329193号公報(第3〜5頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の事情に照らし、有機溶媒を使用したインク組成物に不可避とされていた安全性を克服でき、また炭化水素系溶媒を主溶媒としたインク組成物の難点とされていたレジンコート処理した光沢紙などの特殊な印字媒体に対する定着性を改善でき、しかも耐水性、印字性、保存安定性などにすぐれ、そのうえ普通紙に対しコックリングなく印字できるインク組成物、とくにインクジェット記録用の顔料インク組成物を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、顔料分散剤としてカチオン性基またはアニオン性基を有するものを、樹脂としてアニオン性樹脂を使用する一方、主溶媒として引火点の高い(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物またはジアルキルエステル化合物を用いて引火点が70℃以上のインク組成物を調製するようにしたときには、安全性にすぐれ、かつヘッド目詰まりを起こすことなく、すぐれた印字安定性が得られ、しかも普通紙に対しコックリングなく印字でき、さらに印字物の定着性や耐水性を改善できることを知り、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明は、顔料、カチオン性基またはアニオン性基を有する顔料分散剤、アニオン性樹脂および溶媒を少なくとも含むインク組成物であって、主溶媒として(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物またはジアルキルエステル化合物を、全溶媒中、50〜99重量%含有し、かつ主溶媒以外の溶媒として炭化水素系溶媒を、全溶媒中、1〜30重量%含有し、引火点が70℃以上であることを特徴とするインク組成物、とくに、上記主溶媒の引火点が70℃以上、沸点が150℃以上、20℃における蒸気圧が5mmHg以下である上記構成のインク組成物に係るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のインク組成物において、主溶媒には、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物またはジアルキルエステル化合物を使用する。これらの化合物は、分子内に極性基(エステル基、エーテル基)と疎水基(アルキル基)を併せ持っており、あらゆる印字媒体に対してすぐれた定着性および耐水性を発揮する。この定着性および耐水性は、エステル基、エーテル基数およびアルキル基の炭素数で、容易に調整することができる。とくに、エーテル基とエステル基は普通紙に印字した際のコックリングを防止でき、また光沢紙に対する定着性を向上させる働きを有している。
【0013】
本発明においては、このような主溶媒を用いて、インク組成物全体の引火点を70℃以上とする。すなわち、危険物第四類、第三石油類またはそれ以上に設計することで、引火などの危険性が低減し、比較的容易に取り扱いできる。インク組成物の引火点が70℃未満では、消防法の法別表に掲げられる危険物第四類、第二石油類に分類され、製造、貯蔵、運搬などに際して、取り扱いにくくなり、また漏洩などのトラブルの際、引火などの危険を伴いやすい。
【0014】
インク組成物の引火点を70℃以上にするため、前記の主溶媒としては、その引火点が70℃以上のものを使用するのが望ましい。主溶媒の引火点が70℃未満では、引火点の高い溶媒を他に加えても、インク組成物全体の引火点を70℃以上にしにくい。これに対して、主溶媒の引火点が70℃以上であれば、これに引火点が70℃未満の他の溶媒を添加する場合でも、その添加量を調整することで、インク組成物全体の引火点を容易に70℃以上に設計できる。また、この引火点が70℃以上である主溶媒は、その沸点が150℃以上、20℃における蒸気圧が5mmHg以下の物性を有しているのが望ましい。
【0015】
このような物性を持つ主溶媒のうち、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物としては、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステルなどから選ばれる1種または2種以上の混合物が挙げられる。これらの中で、ジまたはトリエチレングリコール系化合物に比べ、ジまたはトリプロピレングリコール系化合物の方が一般的により安全性が高いとされており、インク溶媒としてとくに好ましいものである。
【0016】
上記化合物の具体例としては、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノエチルエステル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノブチルエステル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノエチルエステル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルモノエチルエステル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルモノブチルエステル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステルなどが挙げられる。
【0017】
なお、エチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステルやプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステルなども、引火点が70℃以上であるものについては同様に使用できるが、その多くは、分子量が低く引火点が低いものが多く、インク組成物の引火点が低くなるおそれがあり、また沸点が低いものも多く、ヘッド上での乾燥が速く、目詰まりを起こすおそれがある。このため、このような化合物は、前記例示した引火点が高く乾燥性が遅い(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物や以下のジアルキルエステル化合物と混合して用いるのがよい。
【0018】
また、前記した物性を持つ主溶媒のうち、(ポリ)アルキレングリコールのジアルキルエステル化合物としては、エチレングリコールジアルキルエステル、ジエチレングリコールジアルキルエステル、トリエチレングリコールジアルキルエステル、プロピレングリコールジアルキルエステル、ジプロピレングリコールジアルキルエステル、トリプロピレングリコールジアルキルエステルなどから選ばれる1種または2種以上の混合物が挙げられる。これらの中で、(ポリ)エチレングリコールジアルキルエステル化合物に比べ、(ポリ)プロピレングリコールジアルキルエステル化合物の方が一般的により安全性が高いとされており、インク溶媒としてとくに好ましいものである。
【0019】
上記化合物の具体例としては、エチレングリコールジメチルエステル、エチレングリコールジエチルエステル、ジエチレングリコールジメチルエステル、ジエチレングリコールジエチルエステル、トリエチレングリコールジメチルエステル、プロピレングリコールジメチルエステル、ジプロピレングリコールジメチルエステル、トリプロピレングリコールジメチルエステル、トリエチレングリコールジメチルエステルなどが挙げられる。
【0020】
本発明において、上記物性を持つ(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物またはジアルキルエステル化合物は、主溶媒として、溶媒全体の50〜100重量%、好ましくは60〜95重量%、さらに好ましくは70〜90重量%の割合で用いられる。
【0021】
本発明においては、上記主溶媒のほか、炭化水素系溶媒を使用できる。主溶媒と親和性のある顔料分散剤や樹脂などは、炭化水素系溶媒を添加することにより溶媒に対する溶解力が多少低下し、顔料への吸着力が向上し、インクの流動性が増し、保存安定性も高められる。このような効果を発揮する炭化水素系溶媒は、インク組成物の引火点が70℃未満とならないように、その量を決められ、通常は、全溶媒中、1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%とする。
【0022】
炭化水素系溶媒は、通常、単一の成分または混合物からなる天然または合成の炭化水素混合物からの留出物である。このような炭化水素系溶媒には、ノルマルパラフィンやイソパラフィンなどのパラフィン、ナフテン、パラフィン/ナフテン混合系などがあり、性状は流動状でも固体状でもよい。これらの中でも、市販品として容易に入手可能である、イソパラフィン系溶剤、ノルマルパラフィン系溶剤、流動パラフィン系溶剤、パラフィン/ナフテン系溶剤などが好ましく、その1種を単独でまたは2種以上を混合して使用できる。
【0023】
具体的には、エクソン化学社製のイソパラフィン系溶剤であるアイソパーG,H,L,M、ノーパー12,13,15、パラフィン/ナフテン混合系溶剤であるエクソノールD110,D130、出光石油化学社製のイソパラフィン系溶剤であるIPソルベント1620,2028、日本石油化学社製のノルマルパラフィン系溶剤であるノルマルパラフィンSL,L,M,H,O型ソルベントL,M,H、イソパラフィン系溶剤であるアイソゾール300,400、ナフテン系溶剤であるAF−4,AF−7,AF−5,AF−6、テクリーンN16,N20,N22、パラフィン系溶剤であるドライソルベント、ドライソルベントハイソフト、クレンゾル、ミネラルスピリットA、Aソルベント、ハイアロム2S、丸善石油化学社製のイソパラフィン系溶剤であるマルカゾールR、出光興産社製のパラフィン系溶剤である出光スーパゾルLA25,LA30,LA35,LA41,FP20,FP25,FP30,FP38,CA25、ダイアナフレシアP02,P05,S02、シェルジャパン社製のイソパラフィン系溶剤であるシェルゾール71,72、パラフィン/ナフテン混合系溶剤であるシェルゾールD100、松村石油研究所社製の流動パラフィン系溶剤であるモレスコホワイトP−40,P−55,P−60,P−70,P−80,P−100,P−120,P−150,P−200,P−230,P−260,P−300,P−350P、モレスコバイオレスなどが挙げられる。
【0024】
これらの炭化水素系溶媒は、一般に分子量が低いものをインクに添加することにより流動性が増すが、引火点が低くなるため、取り扱いが困難なものが多く、また乾燥性が速くなるため、ヘッド上でインクが乾燥し、目詰まりなどを起こすおそれがある。これに対して、一般に分子量が高いものほど引火点が高くなり安全性が増すが、溶媒自体の粘度が高くなり、インクの流動性を悪くしたり、顔料分散剤や樹脂の溶解度を著しく低下させたり、分散性を悪くするおそれがある。したがって、インクの流動性を損なわない程度に分子量が高いもので、安全性のために引火点が70℃以上のものが好ましい。
【0025】
また、炭化水素系溶媒以外にも、必要に応じて、水、アルコール系化合物、ケトン系化合物、エステル系化合物、アミン系化合物、グリコール系化合物、グリコールエーテル系化合物、芳香族系化合物などの他の一般的な溶媒を併用することもできる。ただし、これら他の溶媒を使用する場合、その使用量は、各物性、安全性などを熟知したうえで、インク組成物の特徴を損なうことのないように、各溶媒に応じて、適宜の範囲に設定するのがよい。
【0026】
本発明のインク組成物においては、耐光性の点より、色材として顔料が用いられ、無機顔料や有機顔料などが挙げられる。これらの顔料は、インク組成物中、通常1〜10重量%、好ましくは2〜7重量%、より好ましくは3〜6重量%の割合で用いられる。過少では着色力に欠け、過多となると粘度が上昇し、インクの流動性が損なわれやすい。
無機顔料には、酸化チタン、亜鉛華、酸化亜鉛、トリポン、酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、カオリナイト、モンモリロナイト、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、クロムバーミリオン、モリブデートオレンジ、黄鉛、クロムイエロー、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、群青、ウルトラマリンブルー、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、マイカなどがある。
有機顔料には、アゾ系、アゾメチン系、ポリアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、インジゴ系、チオインジゴ系、キノフタロン系、ベンツイミダゾロン系、イソインドリン系、イソインドリノン系などがある。酸性、中性または塩基性カーボンからなるカーボンブラックも用いられる。
【0027】
シアンインク組成物に使用される顔料の種類としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、15:34、16、22、60などが挙げられる。好ましくは、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4から選択される1種または2種以上の混合物が用いられる。
【0028】
マゼンタインク組成物に使用される顔料の種類としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112,122,123,168,184、202、209、C.I.ピグメントバイオレット19などが挙げられる。好ましくは、C.I.ピグメントレッド57:1、122、202、209、C.I.ピグメントバイオレット19から選択される1種または2種以上の混合物が用いられる。
【0029】
イエローインク組成物に使用される顔料の種類としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14C、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、130、138、150、151、154、155、180、185などが挙げられる。好ましくは、C.I.ピグメントイエロー14、74、83、109、110、120、150、151、155、180から選択される1種または2種以上の混合物が用いられる。
【0030】
ブラックインク組成物に使用される顔料の種類としては、三菱化学社製のHCF、MCF、RCF、LFF、SCF、キャボット社製のモナーク、リーガル、デグサ・ヒュルス社製のカラーブラック、スペシャルブラック、プリンテックス、東海カーボン社製のトーカブラック、コロンビア社製のラヴェンなどが挙げられる。好ましくは、三菱化学社製のHCF#2650、#2600、#2350、#2300、MCF#1000、#980、#970、#960、MCF88、LFFMA7、MA8、MA11、MA77、MA100、デグサ・ヒュルス社製のプリンテックス95、85、75、55、45、25などから選択される1種または2種以上の混合物が用いられる。
【0031】
本発明のインク組成物において、顔料分散剤には、カチオン性基またはアニオン性基の少なくとも一方を有する化合物が用いられる。有機溶媒中で、顔料は分散剤との酸塩基相互作用により分散安定化している。そのため、顔料分散剤には顔料吸着サイトであるカチオン性基またはアニオン性基の少なくとも一方を含むことが必要であり、顔料の種類などにより分散剤中のカチオン性基、アニオン性基の種類と量をコントロールすることが重要である。
【0032】
また、顔料分散剤は、インク組成物中の顔料の分散安定性などの点より、高分子系化合物であるのが好ましい。また、高分子系顔料分散剤は疎水基を含むことが好ましく、水に不溶性であるのがより好ましい。疎水基を含む高分子系顔料分散剤は印字物の耐水性をより改善することができる。
高分子系顔料分散剤には、ゼネカ社製の「SOLSPERSE」、ビックケミー社製の「DISPERBYK」、エフカアディティブズ社製の「EFKA」などが市販されている。これらを顔料、溶媒の種類にあわせて用いることにより、インク組成物としてすぐれた効果を発揮させることができる。
【0033】
高分子系顔料分散剤は、上記の市販品とは別に、塩基性基を含有するカチオン性モノマーと、酸性基を有するアニオン性モノマーと、疎水基を有するモノマーと、必要によりノニオン性モノマーや親水基を有するモノマーなどの他のモノマーとを共重合させることにより、容易に合成できる。
【0034】
塩基性基を有するモノマーとしては、アクリル酸アミド、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸アミノプロピル、メタクリル酸アミド、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノプロピルなどの第1級アミノ基を有するモノマーや、アクリル酸メチルアミノエチル、アクリル酸メチルアミノプロピル、アクリル酸エチルアミノエチル、アクリル酸エチルアミノプロピル、メタクリル酸メチルアミノエチル、メタクリル酸メチルアミノプロピル、メタクリル酸エチルアミノエチル、メタクリル酸エチルアミノプロピルなどの第2級アミノ基を有するモノマー、その他、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸ジエチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノプロピル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリンなどの分子内に窒素元素を1個以上含むモノマーまたはそれらの塩などが挙げられる。
【0035】
酸性基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマール酸、アクロイルオキシエチルフタレート、アクロイルオキシサクシネートなどのカルボキシル基含有モノマー、アクリル酸2−スルホン酸エチル、メタクリル酸2−スルホン酸エチル、ブチルアクリルアミドスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー、メタクリル酸2−ホスホン酸エチル、アクリル酸2−ホスホン酸エチルなどのホスホン酸基含有モノマーなどが挙げられる。
【0036】
疎水基を有するモノマーやその他のモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸セチル、メタクリル酸セチル、アクリル酸ステアリル、ステアリルメタクリレート、アクリル酸ベヘニル、ベヘニルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなどのスチレン系モノマー、イタコン酸ベンジルなどのイタコン酸エステル、マレイン酸ジメチルなどのマレイン酸エステル、フマール酸ジメチルなどのフマール酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマー、エチレンなどのαオレフィン、メタクリル酸2−ホスホン酸エチル、アクリル酸2−ホスホン酸エチルなどのホスホン酸基を有するモノマー、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどの水酸基を有するモノマーなどが挙げられる。
【0037】
本発明のインク組成物において、上記したカチオン性基またはアニオン性基を有する顔料分散剤は、顔料や溶媒の種類、分散条件などにもよるが、一般的に、顔料に対して、5〜150重量%の割合で用いられる。有機顔料の場合は、この顔料に対して、20〜100重量%の割合とするのがよい。無機顔料の場合は、この顔料に対して、10〜60重量%の割合とするのがよい。
【0038】
本発明のインク組成物において、樹脂としてはアニオン性樹脂が用いられる。水性染料インクジェット用光沢紙は一般にアニオン性染料の定着性および耐水性を高めるため、インク受容層がカチオン性に設計されている。たとえば、カチオン性樹脂やカチオン性アルミナフィラーなどをインク受容層に用いている。インク組成物中にアニオン性樹脂を含ませるようにすると、上記のカチオン性インク受容層とのイオン性相互作用により接着性を高めることができ、レジンコート紙などに印字した際の耐擦過性を高めることができる。
【0039】
アニオン性樹脂は、酸価が5〜150mgKOH/g、好ましくは20〜100mgKOH/g、より好ましくは30〜80mgKOH/gであるのがよい。酸価が低すぎると顔料や媒体表面との親和性が低すぎて効果が発揮されにくく、高すぎると効果が飽和し、またインク組成物の粘度が高くなる場合がある。
【0040】
アニオン性樹脂は、顔料に対して、10〜200重量%、好ましくは15〜150重量%、より好ましくは20〜100重量%の割合で用いられる。アニオン性樹脂の使用量が少なすぎると顔料の割合が高すぎて、十分な定着性を得ることが難しく、多すぎるとその効果が飽和し、またインク組成物の粘度が高くなる場合がある。アニオン性樹脂と顔料などからなるインク組成物中の固形分濃度は、1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%であるのがよい。
【0041】
アニオン性樹脂は、重量平均分子量が5,000〜100,000、好ましくは8,000〜60,000、より好ましくは10,000〜30,000であるのがよい。分子量が低すぎると、インク組成物中で顔料粒子にアニオン性樹脂が吸着した際に立体反発の効果が得られにくく、保存性を向上させる効果が少ない場合があり、また媒体と顔料粒子との定着性を高める効果が得にくく、塗膜の強度が十分に形成されないおそれがある。分子量が高すぎると、その効果が飽和し、またインクの粘度が高くなり、十分な流動性が発揮されないおそれがある。本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算分子量として求められる。
【0042】
アニオン性樹脂は、ポリオキシエチレン構造またはポリオキシプロピレン構造のうちの少なくとも1種を含むポリエーテル構造を有しているのが望ましい。ポリエーテル構造は、前記した主溶媒との親和性が良いため、顔料の分散安定性にすぐれており、また光沢紙などへの親和性も良いため、印字物の定着性を高めることができ、さらに樹脂のグラフト化によりインク組成物中の顔料粒子の再凝集を防ぎ、保存安定性を高める効果も兼ね備えている。
【0043】
このようなアニオン性樹脂は、ポリエーテル構造を有するマクロモノマーと、アニオン性モノマーと、必要に応じて、カチオン性モノマー、ノニオン性モノマー、疎水性モノマー、親水性モノマーなどの他のモノマーとを、共重合させることにより、容易に合成することができる。
【0044】
ポリエーテル構造を有するマクロモノマーには、アクリロイル基やメタクリロイル基に直接またはアルキル基を介してメトキシポリエチレングリコールやメトキシポリプロピレングリコールが結合したマクロモノマーが用いられる。アニオン性モノマーなどの他のモノマーには、前記した高分子系顔料分散剤を合成するためのモノマーとして例示したのと同様のものが用いられる。アニオン性樹脂はこれらモノマーを共重合させたアクリル系樹脂であるのが好ましい。
【0045】
ポリエーテル構造を有するマクロモノマーの市販品としては、日本油脂社製のPE−200,PE−350,AE−200,AE−350,AP−400,AP−550,AP−800,70PEP−350B,10PEP−550B,AEP,50POEP−800B,50AOEP−800B,PLE,ALE,PSE,ASE,PNE,ANE,PNP,ANP,PNEP−600,PME−200,PME−400,PME−1000,AME−400,PP−500,PP−800,PP−1000、新中村化学社製のAMP−10G,AMP−20G,AMP−60G,AM−90G,大阪有機化学工業社製のビスコート#355HP,ビスコート#310,ビスコート#310HP,ビスコート#310HG,ビスコート#312,ビスコート#700、共栄社化学社製のライトアクリレートEHDG−A,ライトアクリレートEC−A,ライトアクリレートMTG−A,ライトアクリレート130A,ライトアクリレートP−200A,ライトアクリレートNP−4EA,ライトアクリレートNP−8EA,ライトエステルMC,ライトエステル130MA,ライトエステル041MA、新中村化学工業社製のNKエステルM−20G,NKエステルM−40G,NKエステルM−90G、旭電化工業社製のアデカリアソープNE−10,アデカリアソープNE−20,アデカリアソープNE−40などが挙げられる。
【0046】
本発明のインク組成物は、顔料、カチオン性基またはアニオン性基を有する顔料分散剤、アニオン性樹脂および溶媒を必須とし、必要により、界面活性剤、表面調整剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、pH調整剤、電荷付与剤、殺菌剤、防腐剤、防臭剤、電荷調整剤、湿潤剤、皮はり防止剤、香料、顔料誘導体などの公知の一般的な添加剤を、任意成分として、添加できる。
【0047】
本発明のインク組成物は、上記の各成分を、ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミルなどの容器駆動媒体ミル、サンドミルなどの高速回転ミル、攪拌槽型ミルなどの媒体攪拌ミル、ディスパーなどの簡単な分散機により、よく撹拌混合し、分散させることにより、調製することができる。
各成分の添加順序は、任意である。好ましくは、顔料、顔料分散剤および溶媒をプレミックス後分散し、この分散体にアニオン性樹脂および溶媒を添加するのがよい。この場合、添加時や添加後、スリーワンモーター、マグネチックスターラー、ディスパー、ホモジナイザーなどの簡単な攪拌機にて、均一に混合する。ラインミキサーなどの混合機を用いて、混合してもよい。また、析出粒子をより微細化する目的で、ビーズミルや高圧噴射ミルなどの分散機を用いて、混合してもよい。また、顔料や顔料分散剤の種類によっては顔料分散前のプレミックス時にアニオン性樹脂を添加するようにしてもよい。
【0048】
本発明のインク組成物、とくにインクジェット記録用の顔料インク組成物は、25℃における表面張力が20〜40mN/mであるのが好ましい。また、粘度は1〜20cpが好ましく、より好ましくは3〜15cpであるのがよい。表面張力および粘度を上記範囲に設定すると、インクジェット用として用いた場合、ジェット曲がりなどが少なく噴射性にすぐれ、また普通紙、マット紙などに印字した際のにじみが少なくなるという特性が得られやすい。
【0049】
顔料粒子の分散平均粒子径は、50〜200nmが好ましく、80〜160nmがより好ましい。50nm未満では、粒子が細かすぎ、印字物の耐光性に欠けるおそれがあり、200nmを超えると、印字物の精細さに欠ける場合がある。また、ヘッドでの目詰まりなどを避けるため、顔料粒子の最大分散粒子径は1,000nm以下が好ましい。これらの設定は、前記した主溶媒の使用により、他の構成成分の種類や量を適宜調整することで、容易に行える。
【0050】
本発明のインク組成物は、インクジェット印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、感熱転写印刷などのあらゆる印刷方式のインクとして、使用することができる。上記印刷方式の中でも、とくにインクジェット印刷に適用すると、前記した本発明の効果がより良く発現できるので、望ましい。
【0051】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。
なお、以下、「部」および「%」とあるのは、とくに断りがない限り、「重量部」および「重量%」を意味する。また、注意書きのない試薬については、すべて、和光純薬(株)製の試薬1級を用いたものである。
【0052】
なおまた、以下の実施例において、酸価が5〜150であり、かつポリエーテル構造を有するアニオン性樹脂として使用した「アニオン性樹脂A〜D」は、下記の合成例1〜4により、合成したものである。また、以下の比較例において、上記樹脂に代わるものとして使用した「アニオン性基を含まない樹脂E」および「ポリエーテル構造を含まないアニオン性樹脂F」は、下記の比較合成例1、2により、合成したものである。
【0053】
合成例1(アニオン性樹脂Aの合成)
n−ブチルアクリレート 30.0部
n−ブチルメタクリレート 26.0部
スチレン 20.0部
メタクリル酸 10.7部
PME−400(日本油脂社製のメトキシポリエチレン 13.3部
グリコールモノメタクリレート)
パーブチルO(日本油脂社製のパーオキシエステル) 4.0部
上記の各成分を混合し、溶液を調製した。
【0054】
つぎに、窒素導入管を備え付けた反応容器に、2−プロパノール100部を計り込み、窒素シールをしながら、85℃まで昇温した。これに、上記の溶液を2時間にわたって滴下し、滴下終了後、85℃で7時間反応させた。反応後の溶液は、不揮発分が51.0%で、酸価が68.0mgKOH/g、重量平均分子量が16,000のアニオン性樹脂Aを含んでいた。
【0055】
合成例2(アニオン性樹脂Bの合成)
n−ブチルアクリレート 30.0部
n−ブチルメタクリレート 26.0部
スチレン 20.0部
メタクリル酸 10.7部
PP−400(日本油脂社製のポリプロピレン 13.3部
グリコールモノメタクリレート)
パーブチルO(日本油脂社製のパーオキシエステル) 6.0部
上記の各成分を混合し、溶液を調製した。
【0056】
つぎに、窒素導入管を備え付けた反応容器に、2−プロパノール100部を計り込み、窒素シールをしながら、85℃まで昇温した。これに、上記の溶液を2時間にわたって滴下し、滴下終了後、85℃で7時間反応させた。反応後の溶液は、不揮発分が50.0%で、酸価が69.0mgKOH/g、重量平均分子量が12,000のアニオン性樹脂Bを含んでいた。
【0057】
合成例3(アニオン性樹脂Cの合成)
n−ブチルアクリレート 30.0部
n−ブチルメタクリレート 25.5部
スチレン 10.0部
メタクリル酸 4.5部
PP−1000(日本油脂社製のポリプロピレン 30.0部
グリコールモノメタクリレート)
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
上記の各成分を混合し、溶液を調製した。
【0058】
つぎに、窒素導入管を備え付けた反応容器に、メチルエチルケトン100部を計り込み、窒素シールをしながら、80℃まで昇温した。これに、上記の溶液を2時間にわたって滴下し、滴下終了後、80℃で7時間反応させた。反応後の溶液は、不揮発分が55.0%で、酸価が28.0mgKOH/g、重量平均分子量が10,500のアニオン性樹脂Cを含んでいた。
【0059】
合成例4(アニオン性樹脂Dの合成)
n−ブチルアクリレート 30.0部
n−ブチルメタクリレート 20.0部
スチレン 7.0部
アクリル酸 26.0部
NK−エステルA(新中村化学社製のβ−メタクリロ 17.0部
イルオキシエチルハイドロジエンサクシネート)
パーブチルO(日本油脂社製のパーオキシエステル) 2.0部
上記の各成分を混合し、溶液を調製した。
【0060】
つぎに、窒素導入管を備え付けた反応容器に、2−プロパノール100部を計り込み、窒素シールをしながら、85℃まで昇温した。これに、上記の溶液を2時間にわたって滴下し、滴下終了後、85℃で8時間反応させた。反応後の溶液は、不揮発分が49.0%で、酸価が97.0mgKOH/g、重量平均分子量が24,000のアニオン性樹脂Dを含んでいた。
【0061】
比較合成例1(アニオン性基を含まない樹脂Eの合成)
n−ブチルアクリレート 30.0部
n−ブチルメタクリレート 20.0部
スチレン 25.0部
PME−400 25.0部
バーブチルO(日本油脂社製のバーオキシエステル) 4.0部
上記の各成分を混合し、溶液を調製した。
【0062】
つぎに、窒素導入管を備え付けた反応容器に、2−プロパノール100部を計り込み、窒素シールをしながら、85℃まで昇温した。これに、上記の溶液を2時間にわたって滴下し、滴下終了後、85℃で8時間反応させた。反応後の溶液は、不揮発分が51.0%で、重量平均分子量が12,000のアニオン性基を含まない樹脂Eを含んでいた。
【0063】
比較合成例2(ポリエーテル基を含まないアニオン性樹脂Fの合成)
n−ブチルアクリレート 30.0部
n−ブチルメタクリレート 40.0部
スチレン 22.0部
アクリル酸 18.0部
パープチルO(日本油脂社製のパーオキシエステル) 8.0部
上記の各成分を混合し、溶液を調製した。
【0064】
つぎに、窒素導入管を備え付けた反応容器に、2−プロパノール100部を計り込み、窒素シールをしながら、85℃まで昇温した。これに、上記の溶液を2時間にわたって滴下し、滴下終了後、85℃で8時間反応させた。反応後の溶液は、不揮発分が53.5%で、酸価が70.0mgKOH/g、重量平均分子量が8,000のポリエーテル基を含まないアニオン性樹脂Fを含んでいた。
【0065】
実施例1
100ccのプラスチック製ビンに、顔料として「FASTOGEN BLUE 5430SD」(大日本インキ化学工業社製の銅フタロシアニンブルー顔料)4部、分散剤としてビックケミー社のアミン系高分子分散剤である「BYK161」2部、溶媒としてジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル(協和発酵社製、引火点124℃)14部、直径3mmのジルコニアビーズ100部を計り取り、ペイントシェーカー(東洋精機社製)で2時間分散した。上記条件で分散した分散体10部に、アニオン性樹脂A1部、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル25部、モレスコホワイトP−40(松村石油研究所社製のパラフィン/ナフテン系溶剤)4部を加え、マグネチックスターラーにて30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて吸引ろ過を行い、インク組成物Aを調製した。
【0066】
実施例2
顔料として、「FASTOGEN BLUE 5430SD」に代えて、「HOSTAPE RM PINK EB trans」(クラリアント社製のキナクリドン顔料)を同量使用し、分散剤として「BYK161」を4部、溶媒としてジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステルを12部使用し、それ以降は実施例1と同様にして、インク組成物Bを調製した。
【0067】
実施例3
顔料として、「FASTOGEN BLUE 5430SD」に代えて、「NOVOPERM Yellow P−HG」(クラリアント社製のアゾ顔料)を同量使用し、分散剤として「BYK161」に代えて、ピックケミー社のアミン系高分子分散剤である「BYK2150」を2部使用した以外は、実施例1と同様にして、インク組成物Cを調製した。
【0068】
実施例4
顔料として、「FASTOGEN BLUE 5430SD」に代えて、「MAS」(三菱化学社製の酸性カーボンブラック顔料)を同量使用し、分散剤として「BYK161」に代えて、ビックケミー社のアミン系高分子分散剤である「BYK2150」を2部使用した以外は、実施例1と同様にして、インク組成物Dを調製した。
【0069】
実施例5
溶媒として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステルに代えて、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル(ダウ・ケミカル社製、引火点96℃)を同量使用し、アニオン性樹脂Aに代えて、アニオン性樹脂Bを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、インク組成物Eを調製した。
【0070】
実施例6
溶媒として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステルに代えて、エチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステル(協和発酵社製、引火点83℃)を同量使用し、顔料として、「FASTOGEN BLUE 5430SD」に代えて、「FASTOGEN BLUE TGR」(大日本インキ化学工業社製の銅フタロシアニンブルー顔料)を3.8部、顔料分散材として「SOLSPERSE 5000」(ゼネカ社製)を0.2部使用した以外は、実施例1と同様にして、分散を行った。
上記条件で分散した分散体10部に、アニオン性樹脂C2部、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステルに代えて、プロピレングリコールジメチルエステル(ダウ・ケミカル社製、引火点93℃)26部、スーパゾルFP30(出光興産社製のノンアロマパラフィン系溶剤)2部を加え、以降は、実施例1と同様の処理を行い、インク組成物Fを調製した。
【0071】
実施例7
溶媒として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステルに代えて、ジエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル(ダイセル化学工業社製、引火点105℃)を同量使用し、顔料として「FASTOGEN BLUE 5430SD」に代えて、「Printex 85」(デグサ・ヒュルス社製のカーボンブラック顔料)を4部使用した以外は、実施例1と同様にして分散を行った。
上記条件で分散した分散体10部に、アニオン性樹脂D2部、ジエチレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル4部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル22部、O型ソルベントM(日石三菱社製のノルマルパラフィン系溶剤)2部を加え、以降は、実施例1と同様の処理を行い、インク組成物Gを調製した。
【0072】
比較例1
溶媒として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステルに代えて、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル(協和発酵社製、引火点46.5℃)を同量使用した以外は、実施例1と同様にして、分散を行った。
上記条件で分散した分散体10部に、アニオン性樹脂A2部、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルモノメチルエステル10部、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル16部、モレスコホワイトP−40(日石三菱社製のノルマルパラフィン系溶剤)2部を加え、以降は、実施例1と同様の処理を行い、インク組成物Hを調製した。
【0073】
比較例2
溶媒として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノメチルエステルに代えて、脂肪族炭化水素溶剤(エクソン化学社製の「アイソパーG」)を同量使用し、分散剤としてゼネカ社製のアミン系高分子分散剤である「SOLSPERSE 13940」を同量使用した以外は、実施例1と同様に分散を行った。
上記条件で分散した分散体10部に、アニオン性樹脂A2部、「アイソパーG」28部を加え、以下は、実施例1と同様の処理を行い、インク組成物Iを調製した。
【0074】
比較例3
アニオン性樹脂Aに代えて、アニオン性基を含まない樹脂Eを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、インク組成物Jを調製した。
【0075】
比較例4
アニオン性樹脂Aに代えて、ポリエーテル基を含まないアニオン性樹脂Fを同量使用した以外は、実施例1と同様にして、インク組成物Kを調製した。
【0076】
比較例5
セイコーエプソン社製のインクジェットプリンター「PM−4000」用シアンインク(水性顔料インク)をインク組成物Lとした。
【0077】
比較例6
ムトー工業社製のインクジェットプリンター「ラミレス」用シアンインク(グリコールエステル系化合物を主溶媒をした油性顔料インク)をインク組成物Mとした。
【0078】
上記の実施例1〜7のインク組成物A〜Gおよび比較例1〜6のインク組成物H〜Mについて、下記の方法により、粘度、表面張力、平均粒子径および引火点を測定した。結果は、表1に示されるとおりであった。
【0079】
<粘度>
R100型粘度計(東機産業社製)により、25℃、コーンの回転数20rpmの条件により、インク組成物の粘度を測定した。
【0080】
<表面張力>
全自動平衡式エレクトロ表面張力計ESB−V(協和科学社製)により、温度を25℃にして、インク組成物の表面張力を測定した。
【0081】
<平均粒子径>
粒度分布測定装置N4−PLUS(コールター社製のレーザードップラー方式の粒度分布計)により、インク組成物の顔料粒子の平均粒子径を測定した。
【0082】
<引火点>
セタ密閉式引火点測定器により、インク組成物の引火点を測定した。
【0083】
表1
【0084】
上記表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜7のインク組成物A〜Gは、いずれも、引火点が70℃以上であり、消防法法別表に掲げられる危険物第四類、第三石油類非水溶性液体に分類され、比較的容易に取り扱いできる。これに対し、比較例1,2のインク組成物H,Iは主溶媒に引火点が70℃以下の溶媒を用いており、また比較例6のインク組成物Mは引火点が70℃以下の溶媒を含んでいるため、インク組成物の引火点がいずれも70℃未満となり、危険物第四類、第二石油類非水溶性液体に分類され、取り扱いの際注意を要するだけでなく、貯蔵や運搬などに関しても制約がかかる。
【0085】
つぎに、上記の実施例1〜7のインク組成物A〜Gおよび比較例1〜6のインク組成物H〜Mについて、下記の方法により、定着性、耐水性、印字性、コックリングおよび保存性を調べた。結果は、表2に示されるとおりであった。
【0086】
<定着性>
インク組成物を、No.6ワイヤーバー(東洋精機社製)を用いて、光沢紙(日立マクセル社製のフォト光沢紙)上に塗布したのち、100gの分銅をのせた布で光沢紙上を3秒間隔で10回摺動させた。この摺動により、擦りとられなかったものを○、擦りとられたものを×、と評価した。
【0087】
<耐水性>
インク組成物を、No.6ワイヤーバー(東洋精機社製)により、光沢紙(日立マクセル社製のフォト光沢紙)上に塗布し、40℃のイオン交換水に1時間浸漬した。この浸漬で惨みのないものを○、惨みのあるものを×、と評価した。
【0088】
<印字性>
インク組成物を、インクジェットプリンター(エプソン社製の「MJ−510C」)を用いて、普通紙モードで普通紙に印字した。この印字試験により、ドット抜けのないものを○、ドット抜けのあるものを×、と評価した。
【0089】
<コックリング>
インク組成物を、No.4ワイヤーバー(東洋精機社製)を用いて、普通紙上に塗布し、乾燥したのちに、コックリング(波打ち)のないものを○、コックリングのあるものを×、と評価した。
【0090】
<保存性>
インク組成物を、25の恒温室で2週間静置したのち、25℃における粘度および平均粒子径を測定した。この保存試験で、粘度および平均粒子径ともに、保存前の値の±5%以内であるものを○、いずれかの値が±5%を超えるものを×、と評価した。
【0091】
表2
【0092】
上記表2の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜7のインク組成物A〜Gは、いずれも、すぐれた定着性、耐水性および印字性を示しており、しかも普通紙に印字してもコックリングがなく、保存性も良好であり、すべての評価項目において、すぐれていることがわかる。比較例1のインク組成物Hは、引火点が70℃未満であることを除けば、上記項目をすべて満たしている。
【0093】
これに対して、炭化水素系溶媒を主溶媒とした比較例2のインク組成物Iは、光沢紙に対する定着性がなく、また印字試験中にジェット曲がりが生じてうまく印字できなかった。また、アニオン性基を含まない樹脂を使用した比較例3のインク組成物Jとポリエーテル基を含まないアニオン性樹脂を使用した比較例4のインク組成物Kは、光沢紙に対する定着性に欠けており、また保存試験中に顔料の凝集を起こった。さらに、水性顔料インクである比較例5のインク組成物Lは、耐水性に欠け、普通紙に対しコックリングを起こした。
また、引火点が70℃未満の油性顔料インクである比較例6のインク組成物Mは、保存試験中に顔料の凝集が起こった。また、印字試験中にプリンタの部材の一部を膨潤、変形させてしまったため、うまく印字できなかった。ただし、専用のプリンターでの試験では問題なく印字できた。
【0094】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、顔料、カチオン性基またはアニオン性基を有する顔料分散剤、アニオン性樹脂および溶媒を少なくとも含むインク組成物であって、主溶媒として(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物またはジアルキルエステル化合物を使用し、インク組成物全体の引火点が70℃以上となるように構成したことにより、運搬、取り扱いなどに対する危険性を低減できるとともに、定着性、耐水性、印字性および保存安定性にすぐれ、普通紙に対してもコックリングなく印字できるなど、インク特性が大幅に改善されたインク組成物を提供することができる。
Claims (10)
- 顔料、カチオン性基またはアニオン性基を有する顔料分散剤、アニオン性樹脂および溶媒を少なくとも含むインク組成物であって、主溶媒として(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルモノアルキルエステル化合物またはジアルキルエステル化合物を、全溶媒中、50〜99重量%含有し、かつ主溶媒以外の溶媒として炭化水素系溶媒を、全溶媒中、1〜30重量%含有し、引火点が70℃以上であることを特徴とするインク組成物。
- 主溶媒の引火点が70℃以上、沸点が150℃以上、20℃における蒸気圧が5mmHg以下である請求項1に記載のインク組成物。
- 主溶媒が、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテルモノアルキルエステル、エチレングリコールジアルキルエステル、ジエチレングリコールジアルキルエステル、トリエチレングリコールジアルキルエステル、プロピレングリコールジアルキルエステル、ジプロピレングリコールジアルキルエステル、トリプロピレングリコールジアルキルエステルの中から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載のインク組成物。
- 炭化水素系溶媒は、ノルマルパラフィン系化合物、イソパラフィン系化合物、ナフテン系化合物またはこれらの混合物である請求項1〜3のいずれかに記載のインク組成物。
- カチオン性基またはアニオン性基を有する顔料分散剤は、顔料に対し、5〜150重量%である請求項1に記載のインク組成物。
- アニオン性樹脂は、酸価が5〜150mgKOH/gである請求項1〜5のいずれかに記載のインク組成物。
- アニオン性樹脂は、顔料に対し、10〜200重量%である請求項1〜6のいずれかに記載のインク組成物。
- アニオン性樹脂は、重量平均分子量が5,000〜100,000である請求項1〜7のいずれかに記載のインク組成物。
- アニオン性樹脂は、ポリエーテル基を含むアクリル系樹脂である請求項1〜8のいずれかに記載のインク組成物。
- 25℃の粘度が1〜20cp、表面張力が20〜40mN/m、分散平均粒子径が50〜200nm、最大粒子径が1,000nm以下である請求項1〜9のいずれかに記載のインク組成物。
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