JP6870261B2 - インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジに関する。
従来から、インクジェット記録に、着色剤として顔料が用いられたインクジェット記録用水性顔料インクが用いられている。前記顔料は、水に不溶であるので、前記顔料を水中に安定して分散させる技術が必要である。前記顔料を水中に分散させる手法として、顔料分散用樹脂を用いることが知られている。例えば、特許文献1では、顔料と、顔料分散用樹脂と、水とを含む水性顔料インクが提案されている。
特開2012−25880号公報
近年、インクジェット記録の高速化に伴い、高速記録に適したインクジェット記録用水性インクが用いられている。しかしながら、顔料分散用樹脂を用いたインクジェット記録用水性顔料インクには、記録枚数の増加に伴い、吐出が不安定化するという問題がある。例えば、前記水性顔料インクには、連続記録時にヨレ及びピン抜けが生じ、吐出が不安定化するという問題がある。また、顔料分散用樹脂を用いたインクジェット記録用水性顔料インクにおいて、再分散性の向上も求められている。
そこで、本発明は、連続記録時の吐出安定性を向上させることができ、且つ、再分散性にも優れたインクジェット記録用水性顔料インクを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録用水性インクは、
顔料と、水とを含むインクジェット記録用水性インクであって、
さらに、エチレンオキサイド鎖を含む顔料分散用樹脂と、エチレンオキサイド基を含むアニオン性界面活性剤及びエチレンオキサイド基を含むノニオン性界面活性剤の少なくとも一方を含むことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、顔料と、エチレンオキサイド鎖を含む顔料分散用樹脂と、エチレンオキサイド基を含むアニオン性界面活性剤及びエチレンオキサイド基を含むノニオン性界面活性剤との少なくとも一方とを含むことで、連続記録時の吐出安定性を向上させることができ、且つ、再分散性にも優れる。
図1は、本発明のインクジェット記録装置の一例の構成を示す概略斜視図である。
本明細書では、「メタクリル酸及びアクリル酸の少なくとも一方」を、「(メタ)アクリル酸」と記載することがある。同様に、本明細書では、「メタクリレート及びアクリレートの少なくとも一方」を、「(メタ)アクリレート」と記載することがあり、「メタクリロニトリル及びアクリロニトリルの少なくとも一方」を、「(メタ)アクリロニトリル」と記載することがある。また、本明細書では、ポリマーにおけるモノマー数を、例えば、(n=1以上)、(m=1以上)等と記載することがある。ここで、n及びmが1以上とされている場合には、ポリマーに限定されず、モノマーであってもよいことを意味する。さらに、本明細書では、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルと、エチレングリコールモノエチルエーテルとを用い得る場合には、エチレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等と記載することがある。
本発明において、水性インクの「再分散性」とは、例えば、水性インクが一度蒸発乾固し、固形物が生じた後、新たに水性インクと接触した際の前記固形物の溶解性及び分散性を意味する。再分散性が悪いと、例えば、インクジェットヘッドで水性インクが加熱され、蒸発乾固することで固形物が生じた後に、新たに水性インクと接触しても前記固形物が溶解及び分散せず、吐出不良の原因となる。また、本願明細書において、「ヨレ」とは、意図した記録媒体上の着弾位置(理想の着弾位置)にドットが着弾せず、ずれる(着弾誤差がある)ことを意味する。
本発明のインクジェット記録用水性インク(以下、「水性インク」、「インク」、「インクジェットインク」又は「インクジェット用水性顔料インク」と言うことがある。)について説明する。本発明のインクジェット記録用水性インクは、顔料と、水と、エチレンオキサイド鎖(以下、「EO鎖」と言うことがある。)を含む顔料分散用樹脂(以下、「EO鎖含有顔料分散用樹脂」、「顔料分散用樹脂」、「顔料分散剤」又は「分散剤」と言うことがある。)と、エチレンオキサイド基(以下、「EO基」と言うことがある。)を含むアニオン性界面活性剤(以下、「EO基含有アニオン性界面活性剤」と言うことがある。)及びEO基を含むノニオン性界面活性剤(以下、「EO基含有ノニオン性界面活性剤」と言うことがある。)の少なくとも一方とを含む。
前記顔料は、特に限定されず、例えば、カーボンブラック、無機顔料及び有機顔料等があげられる。前記カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等があげられる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄系無機顔料及びカーボンブラック系無機顔料等をあげることができる。前記有機顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ顔料、酸性染料型レーキ顔料等の染料レーキ顔料;ニトロ顔料;ニトロソ顔料;アニリンブラック昼光蛍光顔料;等があげられる。また、その他の顔料であっても水相に分散可能なものであれば使用できる。
このような顔料の具体例としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、6及び7;C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、15、16、17、55、73、74、75、78、83、93、94、95、97、98、114、128、129、138、150、151、154、180、185及び194;C.I.ピグメントオレンジ31及び43;C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、12、15、16、48、48:1、53:1、57、57:1、112、122、123、139、144、146、149、166、168、175、176、177、178、184、185、190、202、221、222、224及び238;C.I.ピグメントバイオレット19及び196;C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、22及び60;C.I.ピグメントグリーン7及び36;及びこれらの顔料の固溶体等もあげられる。これらの顔料は、単独で使用しても、二種以上を混合して使用してもよい。また、混合する方法としては、粉末顔料での混合、ペースト顔料での混合、顔料化での混合による固溶体の調製などがあり、これらのいずれの方法を用いても良い。さらに、必要に応じて、顔料誘導体を表面に処理した処理顔料、表面に親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、エチレンオキサイド鎖等)を導入して得られる自己分散型顔料等も使用できる。
前記水性インク全量における顔料の固形分配合量(顔料固形分量)は、特に限定されず、例えば、所望の光学濃度又は彩度等により、適宜決定できる。前記顔料固形分量は、例えば、0.1重量%〜20重量%、1重量%〜15重量%、2重量%〜10重量%である。
前記水性インクは、前記顔料以外の着色剤を含んでもよいし、含まなくてもよい。前記顔料以外の着色剤としては、例えば、染料等があげられる。前記水性インク中に含まれる着色剤の主成分は、樹脂分散型顔料であることが好ましい。着色剤中の樹脂分散型顔料の配合量は、例えば、10重量%〜100重量%、20重量%〜100重量%である。
前記水は、イオン交換水又は純水であることが好ましい。前記水性インク全量における前記水の配合量(水割合)は、例えば、10重量%〜90重量%であり、好ましくは、40重量%〜80重量%である。前記水割合は、例えば、他の成分の残部としてもよい。
前記顔料分散剤は、EO鎖を含みさえすれば、その構造に特に制限はなく、例えば、以下に説明するとおりである。
顔料分散剤としては、α,β-不飽和結合を有するモノマー(以下、単にモノマーと称す)を重合して得られるポリマーが使用される。このポリマーは、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などの酸性基を有すモノマーを少なくとも構成成分とし、必要に応じて水酸基、エチレンオキサイド鎖を有するモノマーを導入して、該酸性基をアルカリで中和してイオン化することによって水に溶解、分散、乳化することができる親水性のポリマーである。
まず、この酸性基を有するモノマーとしては、特に限定はされないが、例示すると、ビニル安息香酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸などのビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシシエチルや(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の水酸基にフタル酸やコハク酸などを反応して得られる二塩基酸のモノメタクリレート、メタクリル酸エチルスルホン酸、(メタ)アクリロイロキシエチルモノホスホネートなどの(メタ)アクリル酸系モノマー;マレイン酸、イタコン酸などの2つのカルボキシル基を有するモノマー;(メタ)アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸などのアミド系モノマーが挙げられ、これらの一種以上が使用される。これらの酸性基を有するモノマーが導入されたポリマーをアルカリにて中和することで、ポリマーの親水性を高め、水に溶解、分散、乳化することができる。
このアルカリとしては、特に限定はされない。例示すると、アンモニア;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノエタノール、アミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノールなどの有機アミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属塩などが挙げられ、導入された酸性基を中和させる。その中和率は特に限定されず、ポリマーに導入された酸性基の全部を、又は過剰に、又は一部を中和してその用途や使用に必要なpHに合わせて調整される。
また、親水性を付与させるために、水酸基やエチレンオキサイド鎖を有するモノマーを使用してもよい。そのモノマーとしては、特に限定はされないが、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、グリセロールモノ(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する(メタ)アクリレート;ポリ(n=2以上)エチレングリコ
ールモノメタクリレート、ポリ(n=2以上)プロピレングリコールモノメタクリレート、ポ
リ(n=1以上)エチレングリコールポリ(m=1以上)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコールモノメタクリレート;それらの水酸基を脂肪酸や芳香族カルボン酸でエステル化した(メタ)アクリレート;メトキシポリ(n=1以上)エチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリ(n=1以上)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ドデシルポリ(n=1以上)エチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキポリ(n=1以上)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェニルポリ(n=1以上)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メタクリル酸ポリ(n=1以上)エチレングリコールモノクミルエーテルなどのアルコキシまたはアリロキシポリアルキレングレコール(メタ)アクリレートなどが挙げられ、その他ビニル系モノマー、アリル系モノマー、反応性界面活性剤などの重合性基を有する親水性を付与するモノマーが使用される。
本発明の顔料分散剤は、酸性基を有するモノマー単独又は親水性を付与するモノマーを併用した構成が好ましく使用できる。中でも酸性基を有するモノマーと親水性を付与するモノマーを併用した構成は、インクの保存安定性に有効である。さらに、耐水性を付与するために、その他のモノマーを重合して親水性を調整した構成は、同時に顔料分散性をより向上させることができる。
その他のモノマーとしては、特に限定はされないが、例示すると、スチレン、ビニルトルエン、ビニルエチルベンゼン、α-メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルビフェ
ニル、(メタ)アクリロニトリル、ビニルカプロラクトン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドンなどのビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル
、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t-ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸トリシクロデシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル、(
メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、必要
に応じて、第4級アンモニウム塩型の(メタ)アクリレートなどのメタクリレート;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のアルカン酸ビニルエステル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド系モノマーなどが挙げられ、これらの一種以上が使用され、親水性の調整と顔料分散性が付与される。また、必要に応じて、ポリスチレンの片末端不飽和変性のポリマー型のモノマー、マクロモノマーを使用してもよい。
本発明の顔料分散剤であるポリマーは、上記のモノマー構成であって、その構造としては、ランダム構造、交互共重合構造、ブロック構造、グラジエント構造、グラフト構造、多分岐型構造など構造は限定されない。特に好ましくは、ブロック構造、グラフト構造であって、ブロック構造の場合、水不溶性鎖と水可溶性鎖を有するブロックコポリマーとすることによって、水不溶性鎖からなるポリマーの顔料への吸着性が増し高度な微分散性と安定性を保持する。
本発明に使用される顔料分散剤であるポリマーが上記のモノマーによって構成される。この親水性を付与させるために必要な酸性基を有するモノマーの導入量としては、酸価で規定でき、この酸価とは、ポリマー1gを中和させるために必要な水酸化カリウムのmg数として明示できる。例えば、トルエン/エタノール=1/1の混合有機溶剤にポリマーを所定量溶解させ、フェノールフタレインを指示薬として、0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して算出することができる。本発明に使用されるポリマーの酸価として好ましくは、40〜200mgKOH/gであり、より好ましくは50〜150mgKOH/g、さらにより好ましくは50〜130mgKOH/gである。前記酸価が40mgKOH/g未満だと水溶性が足りず、顔料の保存安定性や親水性が足りないため、インクジェットインクの乾燥後の再分散する作用である再溶解性が不足したりする場合がある。また前記酸価が200mgKOH/gを超えると、インクの保存安定性の低下や印画物の耐水性が不足する場合がある。ただし、親水性、再溶解性、耐水性等は、溶剤環境面等、必要に応じて調整し、上記範囲外とする調整も用途によって好ましい態様である。また、モノマー構成の調整手法の中で好ましくは、酸価が低い場合は、前記親水性のモノマーを構成成分とすることが好ましく、加えて、さらに水溶解性を出すために、親水性のモノマーを構成成分とすることが好ましい。この親水性のモノマーの導入量は特に限定はなく、その用途の特性に応じて設計され任意である。
次に、本発明に使用される顔料分散剤の分子量は特に限定されない。ここでの分子量とは、数平均分子量であって、ゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算の数平均分子量、重量平均分子量であり、本発明の分子量とは数平均分子量を示す。分子量としては、1000〜100000であり、より好ましくは5000〜50000、さらにより好ましくは5000〜20000である。前記分子量が1000未満だと、分子量が小さすぎて顔料の脱着が起きてしまい、また、使用するインクジェットインク中の有機溶媒に溶解してしまい、顔料の分散性や保存安定性が保てない場合がある。また、前記分子量が100000を超えると、インクの粘度を上げてしまったり、顔料の多粒子間の吸着によって微分散できなかったりする場合がある。分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量、PDI)は特に限定されない。分子量分布が1.5以下であると、分子量がそろっていることからポリマー分子の性質が同一となって、顔料分散性を向上させる。1.5を超えると、低分子量のポリマー分子や高分子量を含むことになるが、低分子量のポリマー分子が顔料の濡れ性に寄与し、高分子量は、分子量が大きいためにインクジェットインクの液媒体に溶解せず、顔料に吸着した場合、顔料から脱離せず、顔料の保存安定性や紙への浸透を防止することから発色性が向上する。
これらのモノマーを構成成分として、モノマーを重合して顔料分散剤としてのポリマーを得る。この重合方法は特に限定はなく、従来公知の方法が使用される。具体的には、ラジカル重合、リビングラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合である。好ましくは、ラジカル重合、リビングラジカル重合であって、溶液重合、乳化重合、分散重合、塊状重合などの重合工程で得られる。より好ましくは、ラジカル重合、リビングラジカル重合の溶液重合であって、簡便で分子量の調整や原料の精製が必要なく好ましい。加えて、溶液重合の場合、溶液をインクジェットインクに使用する溶剤で重合することで、そのまま分散剤溶液と顔料を分散して分散液とすることができる。
ラジカル重合としては、通常のアゾ系開始剤や過酸化物系開始剤を使用して重合することができ、特に限定されない。アゾ系開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソ吉草酸などが挙げられ、過酸化物系開始剤としては、過酸化ベンゾイル、ラウリルパーオキサイドなどが挙げられる。また、連鎖移動剤として、チオールやアルキルハロゲン化物、αメチルスチレン二量体などが挙げられ、任意に使用される。連鎖移動剤を使用することで分子量をある程度調整できる。また、不可逆的付加開裂型連鎖移動剤として、コバルト系化合物などを使用することができる。
リビングラジカル重合としては、様々な方法がとれ、特に限定されない。例示すると、ニトロキサイドを使用するNMP法、金属錯体を使用して酸化還元を利用する原子移動ラジ
カル重合法(ATRP法)、ジチオエステル等を使用する可逆的付加解裂型連鎖移動重合(RAFT
法)、有機テルルを使用するTERP法などが挙げられ、特に限定されない。
また、リビングラジカル重合方法ではなく、アニオン重合として、ケテンシリルアセタールなどの化合物を使用するグループトランスファー法が使用できる。
溶液重合で使用できる有機溶媒としては、特に限定はない。トルエンやヘキサンなどの炭化水素系溶媒;メタノールやイソプロパノールなどのアルコール系溶媒;メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;酢酸エチルや酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;テトラヒドロフランやジオキサンなどのエーテル系溶媒;メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコール系溶媒;N-メチルピロリドンやジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;エチレンカーボネートやプロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒;テトラメチル尿素やジメチルイミダゾリジノンなどの尿素系溶媒;ジメチルスルホキシド、塩化メチレンなどのハロゲン系溶媒などが1種以上使用できる。特に好ましくは、インクジェットインクに添加されるグリコール系溶媒を使用すると溶液重合した後、そのまま顔料分散へ使用できる。他のインクジェットに好ましくない溶媒を使用した場合は、その溶媒からポリマーを取り出す必要がある。その取り出し方法は特に限定されず、乾燥してもよいし、貧溶剤に析出してもよいし、重合後アルカリ水を添加して中和して水溶液化した後、酸を加えて析出させてもよい。
以上のようにして得られるポリマーは、その酸性基を中和して水可溶化させる。前記したが、溶液重合後、アルカリ水溶液を加えて酸性基を中和、イオン化して水溶液化してもよいし、前記した様にポリマーを取り出し、それとアルカリ水溶液を混合して溶解させてもよい。以上のようにして、顔料分散剤を得ることができる。
本発明のインクに使用される顔料分散液について説明する。本発明の顔料分散液は、少なくとも、顔料、アルカリにて中和された顔料分散剤、水とからなる。又、水の使用には特に限定なく、必要に応じて水溶性有機溶剤若しくはそれらを混合しても使用することができる。
水溶性有機溶剤としては、特に限定はなく、任意のものが使用できる。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン、エチレングリコールモノメチル(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(またはエ
チル、プロピル、ブチル、ヘキシル)エーテル、テトラエチレングリコールモノメチル(またはエチル、プロピル、ブチル、ヘキシル)エーテル、プロピレングリコールモノメチル
(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、ジプロピレングリコールモノメチル(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、トリプロピレングリコールモノメチル(また
はエチル、プロピル、ブチル)エーテル、テトラプロピレングリコールモノメチル(またはエチル)エーテルなどのアルキレングリコール類の低級アルキルエーテル類;N−メチル
−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。これらの中でも、アルキレングリコール類及びその低級アルキルエーテル類が好ましい。
次に、顔料に対して、顔料分散剤の量は特に限定されず、顔料100質量部に対して、5〜100質量部である。5質量部未満では、分散剤が足りず顔料の分散性、安定性が足りず、100質量部より多いと、顔料に吸着しない分散剤が存在し、粘度の上昇や吐出安定性不良、紙への浸透を促し発色性の低下につながる。より好ましくは10〜50質量部、さらにより好ましくは20〜45質量部である。
水若しくは溶剤等の添加量は、印画物の乾燥性や、インクの粘度に応じて添加量を調整できる。
また、顔料分散液中の顔料濃度は任意であり、特に限定されない。具体的には、5〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%である。
また、必要に応じて、様々な添加剤が使用されるが、特に限定されない。具体的には、粘度調整剤、pH調整剤、防腐剤、レベリング剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、ノズル乾燥防止剤、さらには、水不溶の有機溶媒、エマルジョンなどのポリマー成分、界面活性剤や染料なども使用できる。
以上の原材料を使用して、顔料を分散する。顔料と分散剤、液媒体、添加剤を添加し、従来公知の方法で分散して得ることができる。又は、顔料をあらかじめ分散剤にて処理してポリマー処理顔料として、この処理顔料を分散して得ることができる。
このポリマー処理顔料の製造方法について説明する。このポリマー処理顔料を得る方法は従来公知の方法がとられ特に限定されない。具体的には、顔料、好ましくは水ペーストの顔料を使用して、アルカリにて中和され水に溶解している分散剤と水中で混合して、酸を加えてポリマーを析出させる方法;粉末顔料とアルカリで中和していないポリマー有機溶剤を混合して、必要に応じて三本ロールやニーダーで混練し、その混合物を貧溶剤に添加して析出させる方法などが挙げられる。まず顔料と分散剤と液媒体を混合して、従来公知の方法で分散する。前分散と本分散があり、前分散には、一般的なディゾルバーを使用して行うことが可能であるが、ホモジナイザーなどの高速撹拌機を使用して行うことができる。高速撹拌機としては、TKホモミキサー、TKロボミックス、TKフィルミックス(以上、プライミクス社製、商品名);クリアミックス(エムテクニック社製、商品名);ウルトラディスパー(浅田鉄鋼社製、商品名)などが好ましい。
ついで、本分散には、例えば、ニーダー、二本ロール、三本ロールの他;SS5(エムテクニック社製、商品名)、ミラクルKCK(浅田鉄鋼社製、商品名)といった混練機;超音波分散機;マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製、商品名)といった高圧ホモジナイザー;ナノマイザー(吉田機械興業社製、商品名);スターバースト(スギノマシン社製、商品名);G−スマッシャー(リックス社製、商品名)等の分散機を使用することができる。また、ガラスやジルコンなどのビーズメディアを用いるボールミル、サンドミル、横型メディアミル分散機、コロイドミル等を使用することもできる。
また、ポリマー処理顔料の場合は、ポリマー処理顔料、液媒体、アルカリを混合して、前記した前分散と本分散を行う。ポリマー処理顔料では、酸性基がアルカリで中和されていないので、アルカリを添加して、分散剤の酸性基を中和させて水に分散させるようにする。
また、顔料と中和されていないポリマーの有機溶剤溶液を三本ロール等で混練したのち、アルカリを添加して、有機溶剤を除去する方法、又は、顔料と中和されていないポリマーの有機溶剤溶液、アルカリ水溶液を混練して有機溶剤を除去する方法などでも同様にでき、限定はない。特にこの方法は、酸価が少ない水への溶解性が悪い分散剤に好適である。
得られた顔料分散液はそのまま用いてもよいが、遠心分離機、超遠心分離機又はろ過機を使用して、僅かに存在しうる粗大粒子を除去することも好ましい。粗大粒子はインクジェット用水性顔料インク中で沈降物となって堆積する場合がある。また、インクジェット印刷においてノズル詰まりの原因にもなるので、粗大粒子の含有割合は少ないほうが好ましい。
得られた顔料分散液の物性に関して、粒子径は印刷時のノズル詰まりを考慮し80〜140nm、より好ましくは90〜130nmとすることが望ましい。粘度や表面張力、pHなどの物性については特に限定されず任意である。使用効率等を考慮し、粘度(25℃)の範囲としては、1〜100mPa・s、好ましくは2〜20mPa・sが挙げられるが、要望される顔料濃度や用途によって調製され、限定はない。
前記EO基含有アニオン性界面活性剤は、EO基を含有するアニオン性界面活性剤であればいかなるものを用いてもよい。前記EO基含有アニオン性界面活性剤は、式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の少なくとも一方を含むことが好ましい。
Figure 0006870261
式(1)において、
1は、炭素原子数4〜18の直鎖アルキル基であり、
mは、2〜18であり、
Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミンである。
Figure 0006870261
式(2)において、
2は、炭素原子数4〜18の直鎖アルキル基であり、
nは、2〜5であり、
Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミンである。
連続記録時のヨレ抑制及びピン抜け防止の観点から、式(1)において、m=2〜17であることが好ましく、m=2〜3であることがより好ましく、m=3であることが更により好ましい。同様の理由から、R1は炭素原子数12〜13の直鎖アルキル基であることが好ましい。い。また、連続記録時のヨレ抑制の観点から、前記EO基含有アニオン性界面活性剤は、式(1)で表される化合物を含むことが好ましい。
前記EO基含有アニオン性界面活性剤としては、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、ライオン(株)製の「サンノール(登録商標)NL−1430」(式(1)で表される化合物、m=3、R1が炭素原子数12〜13の直鎖アルキル基)及び「エナジコール(登録商標)EC−30」(式(2)で表される化合物、n=3);第一工業製薬(株)製の「ハイテノール(登録商標)330T」(式(1)で表される化合物、m=3);三洋化成(株)製の「サンデッド(登録商標)EN」(式(1)で表される化合物、m=2)及び「サンデッド(登録商標)END」(式(1)で表される化合物、m=3);花王(株)製の「ラテムルE−118B」(式(1)で表される化合物、m=18);等があげられる。これらの前記EO基含有アニオン性界面活性剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量における前記EO基含有アニオン性界面活性剤の配合量は、例えば、5重量%以下、0.1重量%〜3重量%、0.14重量%〜1.96重量%である。前記EO基含有アニオン性界面活性剤の配合量を上記範囲内とすることで、連続記録時のヨレ及びピン抜けを更に抑制できる。
前記EO基含有ノニオン性界面活性剤は、EO基を含有するノニオン性界面活性剤であればいかなるものを用いてもよいが、ピン抜け抑制及び彩度向上の観点から、式(3)で表わされる化合物、即ち、アセチレングリコール系ノニオン界面活性剤が好ましい。
Figure 0006870261
式(3)において、m1及びn1は同一でも異なっていてもよく、m1+n1=1〜15を満たす数であり、好ましくは、m1+n1=3〜11を満たす数であり、より好ましくは、m1+n1=4〜6を満たす数である。式(3)において、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基である。R3、R4、R5及びR6としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基が挙げられる。
ピン抜けの更なる抑制及び彩度の更なる向上の観点から、式(3)において、m1+n1=4であり、R3及びR5がメチル基であり、R4及びR6がイソブチル基であることが好ましい。このような構造のEO基含有ノニオン性界面活性剤は消泡性能が高く、また、記録媒体上で横方向(記録媒体の記録面方向)に拡がる性質が強い。これにより、ピン抜けが抑制され、彩度が向上すると推測される。前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、日信化学工業(株)製の「オルフィン(登録商標)E1004」(アセチレングリコールEO付加体、m1+n1=4)、「オルフィン(登録商標)E1006」(アセチレングリコールEO付加体、m1+n1=6)及び「オルフィン(登録商標)E1010」(アセチレングリコールEO付加体、m1+n1=10)等があげられる。これらの前記ノニオン性界面活性剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量における前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の配合量は、例えば、2重量%以下、0.1重量%〜1重量%、0.2重量%〜0.4重量%である。前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の配合量を上記範囲内とすることで、連続記録時のピン抜けを更に抑制し、印画物の彩度を更に向上できる。
連続記録時のピン抜け抑制及び彩度向上の観点から、前記水性インクは、前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の双方を含むことが好ましい。
前記水性インクにおいて、前記EO基含有アニオン性界面活性剤(A)と、前記EO基含有ノニオン性界面活性剤(N)との重量比、即ち、エチレンオキサイド基を含むノニオン性界面活性剤(N)に対する、エチレンオキサイド基を含むアニオン性界面活性剤(A)の重量比(A/N)は、例えば、A/N=0.5〜12、0.7〜9.8、2.8〜6.1である。重量比(A/N)を上記範囲内とすることにより、連続記録時のヨレ及びピン抜けが更に抑制され、水性インクの再溶解性が更に向上する。
前記水性インクは、前記顔料分散剤と、前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の少なくとも一方とを含むことで、EO基に起因した親水性が付与され、連続記録時のヨレ及びピン抜けを抑制でき、且つ、再分散性にも優れると考えられる。また、前記連続記録時のヨレ抑制のメカニズムは、例えば、つぎのように推定される。すなわち、従来の水性顔料インクを用いたインクジェット記録において、連続記録時のヨレが生じるのは、顔料から遊離した顔料分散剤が、前記水性顔料インクの乾燥によりインクジェットヘッドのノズル近傍に固着することで、インク滴の飛翔が曲がるためであると推定される。これに対し、本発明の水性インクに前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の少なくとも一方を含ませれば、EO鎖を含む前記顔料分散剤の分散安定性がさらに高まる。この分散安定性には、前記顔料分散剤のEO鎖の立体反発力、前記アニオン性界面活性剤及び/又は前記ノニオン性界面活性剤のEO基から構成されるEO鎖の立体反発力が寄与していると推定される。また、前記水性インクの乾燥により、顔料から遊離した前記顔料分散剤が固化しても、前記水性インクが前記顔料分散剤との相溶性が高い前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の少なくとも一方を含むことで、前記顔料分散剤が前記水性インクに再溶解でき、ノズル近傍への固着が抑制され、連続記録時のヨレが抑制されると推定される。ただし、このメカニズムは推定に過ぎず、本発明はこれに限定されない。
前記水性インクは、さらに、EO基を含むグリコールエーテル(以下、「EO基含有グリコールエーテル」と言うことがある。)を含んでもよい。前記水性インクに前記EO基含有グリコールエーテルを含ませれば、連続記録時のヨレをより好適に抑制可能である。このメカニズムは、例えば、つぎのように推定される。すなわち、従来の水性顔料インクを用いたインクジェット記録において、連続記録時のヨレが生じるのは、連続記録中にインクジェットヘッドのノズル近傍で前記水性顔料インク中の水が蒸発し、顔料濃度が疑似的に高くなることで顔料の分散安定性が低下するためであると推定される。これに対し、本発明の水性インクでは、EO鎖を含む前記顔料分散剤と、前記EO基含有グリコールエーテルを含むことで、前記EO基含有グリコールエーテルにより前記顔料分散剤に立体障害がもたらされ、顔料の分散安定性が高まることにより、連続記録時のヨレが抑制されると推定される。ただし、このメカニズムは推定に過ぎず、本発明はこれに限定されない。
前記EO基含有グリコールエーテルは、グリコールモノエーテルであることが好ましい。また、前記EO基含有グリコールエーテルは、式(4)で表される化合物が好ましい。
式4
HO(CH2CH2O)n27 (4)

式(4)において、n2=1〜3であり、R7は、炭素原子数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基である。
前記EO基含有グリコールエーテルとしては、EO基を含むグリコールエーテルであればいかなるものを用いてもよいが、例えば、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル等があげられる。中でも、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテルが好ましい。これらの前記EO基含有グリコールエーテルは、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量における前記EO基含有グリコールエーテルの配合量は、例えば、10重量%以下、8重量%以下、2重量%〜6重量%である。
前記水性インクは、下記条件(I)を満たすことが好ましい。下記条件(I)を満たすことにより、連続記録時のヨレ及びピン抜けが更に抑制され、水性インクの再溶解性及び印画物の彩度が更に向上する。

条件(I):2≦(S+G)/R≦5
S:前記水性インク全量における前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の少なくとも一方の配合量(重量%)
G:前記水性インク全量における前記EO基含有グリコールエーテルの配合量(重量%)R:前記水性インク全量における前記顔料分散剤の配合量(重量%)
ここで、「前記水性インク全量における前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の少なくとも一方の配合量(重量%)」とは、水性インクが前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤のうち、どちら一方のみを含んでいる場合には、どちら一方のみの配合量を意味し、両方を含んでいる場合には、前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の合計配合量を意味する。
水性インクの粘度上昇抑制の観点から、前記EO基含有アニオン性界面活性剤、前記EO基含有ノニオン性界面活性剤、及び前記EO基含有グリコールエーテルは、それぞれ、2〜3個のEO基から構成されるEO鎖を有することが好ましい。それぞれの化合物が類似する長さのEO鎖を含むことでお互いの相溶性が高まり、これにより、これら化合物と類似の構造を有する前記顔料分散剤が前記水性インクに更に再溶解し易くなると推察される。
前記水性インクは、さらに、前記EO基含有グリコールエーテル以外の水溶性有機溶剤を含んでもよい。前記水溶性有機溶剤としては、例えば、インクジェットヘッドのノズル先端部における水性インクの乾燥を防止する湿潤剤及び記録媒体上での乾燥速度を調整する浸透剤があげられる。
前記湿潤剤は、特に限定されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン等のケトン;ジアセトンアルコール等のケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;ポリアルキレングリコール等のポリエーテル;アルキレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価アルコール;2−ピロリドン;N−メチル−2−ピロリドン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等があげられる。前記ポリアルキレングリコールは、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があげられる。前記アルキレングリコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等があげられる。これらの湿潤剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。これらの中で、アルキレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが好ましい。また、彩度向上の観点からは、前記湿潤剤として、トリプロピレングリコールを用いることが好ましい。また、前記湿潤剤として、グリセリンとトリプロピレングリコールを併用することも好ましい。
前記水性インク全量における前記湿潤剤の配合量は、例えば、0重量%〜95重量%、5重量%〜80重量%、5重量%〜50重量%である。
前記浸透剤は、例えば、前記EO基含有グリコールエーテル以外のグリコールエーテルがあげられる。前記EO基含有グリコールエーテル以外のグリコールエーテルは、例えば、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル及びトリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等があげられる。前記浸透剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量における前記浸透剤の配合量は、例えば、0重量%〜20重量%、0重量%〜15重量%、1重量%〜4重量%である。
前記水性インクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、例えば、界面活性剤、pH調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、防黴剤等があげられる。前記粘度調整剤は、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性樹脂等があげられる。
前記水性インクは、例えば、顔料、前記顔料分散用樹脂、前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の少なくとも一方及び水と、必要に応じて他の添加成分とを、従来公知の方法で均一に混合し、フィルタ等で不溶解物を除去することにより調製できる。前述のとおり、前記水性インクの調製は、前記顔料分散液の調製工程を含んでもよい。
つぎに、本発明のインクカートリッジは、インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、前記水性インクが、本発明のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とする。前記インクカートリッジの本体としては、例えば、従来公知のものを使用できる。
つぎに、本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法について説明する。
本発明のインクジェット記録装置は、インク収容部及びインク吐出手段を含み、前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出手段によって吐出するインクジェット記録装置であって、前記インク収容部に、本発明のインクジェット記録用水性インクが収容されていることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体に水性インクをインクジェット方式により吐出して記録するインクジェット記録方法であって、前記水性インクとして、本発明のインクジェット記録用水性インクを用いることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、例えば、本発明のインクジェット記録装置を用いて実施可能である。前記記録は、印字、印画、印刷等を含む。
図1に、本発明のインクジェット記録装置の一例の構成を示す。図示のとおり、このインクジェット記録装置1は、4つのインクカートリッジ2と、インク吐出手段(インクジェットヘッド)3と、ヘッドユニット4と、キャリッジ5と、駆動ユニット6と、プラテンローラ7と、パージ装置8とを主要な構成要素として含む。
4つのインクカートリッジ2は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の水性インクを、それぞれ1色ずつ含む。前記4色の水性インクのうちの少なくとも一つが、本発明のインクジェット記録用水性インクである。ヘッドユニット4に設置されたインクジェットヘッド3は、記録媒体(例えば、記録用紙)Pに記録を行う。キャリッジ5には、4つのインクカートリッジ2及びヘッドユニット4が搭載される。駆動ユニット6は、キャリッジ5を直線方向に往復移動させる。駆動ユニット6としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2008−246821号公報参照)。プラテンローラ7は、キャリッジ5の往復方向に延び、インクジェットヘッド3と対向して配置されている。
パージ装置8は、インクジェットヘッド3の内部に溜まる気泡等を含んだ不良インクを吸引する。パージ装置8としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2008−246821号公報参照)。
パージ装置8のプラテンローラ7側には、パージ装置8に隣接してワイパ部材20が配設されている。ワイパ部材20は、へら状に形成されており、キャリッジ5の移動に伴って、インクジェットヘッド3のノズル形成面を拭うものである。図1において、キャップ18は、水性インクの乾燥を防止するため、記録が終了するとリセット位置に戻されるインクジェットヘッド3の複数のノズルを覆うものである。
本例のインクジェット記録装置1においては、4つのインクカートリッジ2は、ヘッドユニット4と共に、1つのキャリッジ5に搭載されている。ただし、本発明は、これに限定されない。インクジェット記録装置1において、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジは、ヘッドユニット4とは別のキャリッジに搭載されていてもよい。また、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジは、キャリッジ5には搭載されず、インクジェット記録装置1内に配置、固定されていてもよい。これらの態様においては、例えば、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジと、キャリッジ5に搭載されたヘッドユニット4とが、チューブ等により連結され、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジからヘッドユニット4に前記水性インクが供給される。
このインクジェット記録装置1を用いたインクジェット記録は、例えば、つぎのようにして実施される。まず、記録用紙Pが、インクジェット記録装置1の側方又は下方に設けられた給紙カセット(図示せず)から給紙される。記録用紙Pは、インクジェットヘッド3と、プラテンローラ7との間に導入される。導入された記録用紙Pに、インクジェットヘッド3から吐出される水性インクにより所定の記録がされる。本発明の水性インクは、再分散性に優れるため、インクジェットヘッド3からの安定した吐出が可能であり、連続記録時のヨレ及びピン抜けの発生が抑制される。記録後の記録用紙Pは、インクジェット記録装置1から排紙される。図1においては、記録用紙Pの給紙機構及び排紙機構の図示を省略している。
図1に示す装置では、シリアル型インクジェットヘッドを採用するが、本発明は、これに限定されない。前記インクジェット記録装置は、ライン型インクジェットヘッドを採用する装置であってもよい。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実施例及び比較例により限定及び制限されない。
[調製例1]マゼンタ色水性顔料分散液の作成
マゼンタ顔料として、C.I.ピグメントレッド122を200部、顔料分散剤1として、スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸2−エチルヘキシル/ポリエチレングリコールモノメタクリレート(分子量350)/メタクリル酸(20/20/20/20/20質量比)共重合体(数平均分子量13000)の水酸化カリウム中和物の水溶液(固形分40%)を175部、液媒体として、水を460部で配合し、ディスパーで解膠してプレミルベースを調整した。ついで、プレミルベースを横型媒体分散機「ダイノミル0.6リットルECM型」(商品名シンマルエンタープライゼス社製、ジルコニア製ビーズ径0.5mm)を使用し、周速10m/sで分散処理を行った。2時間分散したところで分散を終了し、ミルベースを得た。
このミルベースを顔料分15重量%になるようにイオン交換水にて希釈し、ついで、遠心分離処理し、その顔料分散液を、10μmのメンブレンフィルターでろ過し、イオン交換水、防腐剤、グリセリンを所定量添加して顔料濃度が12重量%であるマゼンタ色顔料分散液とした。
この顔料分散液を粒度測定器「NICOMP 380ZLS−S」(パーティクルサイジングシステム PSS社製)で平均粒子径を測定(25℃)したところ、平均粒子径が123nmであった。粘度(25℃)は4.96mPa・s、表面張力(25℃)は46.5mN/m、pH(25℃)は9.4であった。
[調製例2]シアン色水性顔料分散液の作成
調製例1で使用したマゼンタ顔料に代えて、シアン色顔料 C.I.ピグメントブルー15:3を使用し、調製例1で使用した顔料分散剤1を顔料分散剤2として、スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸2−エチルヘキシル/ポリエチレングリコールモノメタクリレート(分子量350)/メタクリル酸(30/20/20/15/15質量比)共重合体(数平均分子量15000)の水酸化リチウム中和物の水溶液(固形分40%)に代えた以外は調製例1と同様にして行い、シアン色顔料分散液を得た。この配合、物性の結果を調製例1の結果と合わせて、表1にまとめた。
[調製例3]イエロー色水性顔料分散液の作成
調製例2で使用したシアン顔料に代えて、イエロー色顔料C.I.ピグメントイエロー74を使用した以外は調製例2と同様にして行い、イエロー色顔料分散液を得た。この配合、物性の結果を表1にまとめた。
[調製例4]マゼンタ色水性顔料分散液の作成
顔料(C.I.ピグメントレッド122)20重量%、スチレン−アクリル酸共重合体の水酸化ナトリウム中和物 7重量%(酸価175、分子量10000)に、純水を加え全体を100重量%とし、撹拌混合して混合物を得た。この混合物を、0.3mm径ジルコニアビーズを充填した湿式サンドミルに入れ、6時間分散処理を行った。その後、ジルコニアビーズをセパレータにより取り除き、孔径3.0μmセルロースアセテートフィルターでろ過することにより、顔料分散液4を得た。
Figure 0006870261
保存安定性試験として、この各色水性顔料分散液を70℃で一週間静置したときの粒子径、及び粘度変化を表2に示した。安定性は各水性顔料分散液を70℃で7日間静置したときの粒子径、及び粘度変化率(%)として示す。変化率は(測定日後の値)/(初期の値)−1の百分率(%)として示す。
いずれの水性顔料分散液の粒子径、及び粘度に変化は見られず保存安定性は良好であった。
Figure 0006870261
[評価基準]
下記評価基準を元に評価とした。
(粒子径、粘度変化)
A:変化率±5%未満
B:変化率±5%以上±10%未満
C:変化率±10%以上
[実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4]
実施例1−1〜1−9は、前記EO基含有アニオン性界面活性剤又は前記EO基含有ノニオン界面活性剤を変更した例である。水性インク組成(表3)における、顔料分散液を除く成分を、均一に混合しインク溶媒を得た。つぎに、顔料分散液に、前記インク溶媒を加え、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製のセルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ(孔径3.00μm)でろ過することで、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4のインクジェット記録用水性インクを得た。また、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4と同様にして、実施例1−1〜1−9、比較例1−3及び1−4の彩度評価のコントロール用の参考例1−1並びに比較例1−1及び1−2の彩度評価のコントロール用の参考例1−4のインクジェット記録用水性インクを得た。
実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4の水性インクについて、(a)連続記録時のヨレ評価、(b)連続記録時のピン抜け評価、(c)再分散性評価及び(d)彩度評価を、下記方法により実施した。
(a)連続記録時のヨレ評価
温度35℃相対湿度80%の環境下において、ブラザー工業(株)製のインクジェットプリンタMFC−J4510Nを使用して、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4の水性インクを用いて、普通紙(XEROX社製4200)上に解像度600dpi×300dpiで1ドット罫線を100本含む画像を500枚連続で記録し、評価サンプルを作製した。さらに、前記インクジェットプリンタMFC−J4510Nからインクジェットヘッドを取り外し、光学顕微鏡(倍率1000倍)を用いてノズル近傍を観察し、下記評価基準により評価した。なお、連続記録時のヨレが抑制されていれば、連続記録時の吐出安定性に優れていると判断できる。
連続記録時のヨレ評価 評価基準
AA:1ドット罫線にヨレが無く、ノズル近傍に付着物が確認されなかった。
A :1ドット罫線にヨレが無いが、ノズル近傍に付着物が確認された。
B :1ドット罫線のヨレが1本以上5本未満であり、ノズル近傍に付着物が確認された。
C :1ドット罫線のヨレが5本以上であった。
(b)連続記録時のピン抜け評価
温度35℃相対湿度80%の環境下において、前記インクジェットプリンタMFC−J4510Nを使用して、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4の水性インクを用いて、普通紙(XEROX社製4200)上に解像度600dpi×300dpiで単色ベタを含む画像を10枚連続で記録し、評価サンプルを作製し、下記評価基準により評価した。なお、連続記録時のピン抜けが抑制されていれば、連続記録時の吐出安定性に優れていると判断できる。
連続記録時のピン抜け評価 評価基準
AA:10枚連続記録時点でピン抜けが無かった。
A :10枚連続記録時点でピン抜けが1ピンであった。
B :10枚連続記録時点でピン抜けが2ピン以上5ピン未満であった。
C :10枚連続記録時点でピン抜けが5ピン以上であった。
(c)再分散性評価
2穴スライドガラスに、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4の水性インクを12μL滴下し、温度60℃相対湿度40%の環境下で1日静置後、水を滴下し、顔料の分散レベルを、下記評価基準により評価した。
再分散性評価 評価基準
AA:光学顕微鏡(倍率200倍)を用いた観察において、凝集物が確認されなかった。A :目視観察において、凝集物が確認されなかった。
B :目視観察において、凝集物が半分以上分散した。
C :目視観察において、凝集物が分散しなかった。
(d)彩度評価
前記インクジェットプリンタMFC−J4510Nを使用して、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4の水性インクを用いて、普通紙(XEROX社製4200)上に解像度600dpi×300dpiで単色パッチを含む画像を記録し、評価サンプルを作製した。評価サンプル内の5箇所の彩度を、X−Rite社製の分光測色計SpectroEyeで測定し、平均値を求め、下記評価基準により評価した。
彩度評価 評価基準
AA:参考例1−1又は1−4よりも、彩度が1.0以上高かった。
A :参考例1−1又は1−4よりも、彩度が0.5〜0.9高かった。
B :参考例1−1又は1−4よりも、彩度が0.1〜0.4高かった。
C :参考例1−1又は1−4よりも、彩度が低下した。
実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4の水性インクの水性インク組成及び評価結果を、表3に示す。
Figure 0006870261
表3に示すとおり、実施例1−1〜1−9では、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価の結果が良好であった。特に、前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の双方を用いた実施例1−1〜1−6及び1−9では、連続記録時のピン抜け評価及び彩度評価の結果が極めて優れており、さらに、m=2〜17の式(1)で表されるアニオン性界面活性剤を用いた実施例1−1〜1−4及び1−9では、連続記録時のヨレ評価及び再分散性評価の結果も極めて優れていた。一方、EO鎖含有顔料分散用樹脂を用いなかった比較例1−1及び1−2では、連続記録時のヨレ評価及び再分散性評価の結果が悪かった。また、EO基含有アニオン性界面活性剤及びEO基含有ノニオン性界面活性剤を用いなかった比較例1−3及び1−4では、連続記録時のヨレ評価の結果が悪かった。
[実施例2−1及び2−2]
実施例2−1及び2−2は、前記EO基含有グリコールエーテルを用いなかった例である。インク組成(表4)における、顔料分散液を除く成分を、均一に混合しインク溶媒を得た。つぎに、顔料分散液に、前記インク溶媒を加え、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製のセルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ(孔径3.00μm)でろ過することで、実施例2−1及び2−2のインクジェット記録用水性インクを得た。
実施例2−1及び2−2の水性インクについて、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価を、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4と同様にして実施した。
実施例2−1及び2−2の水性インクのインク組成及び評価結果を、表4に示す。なお、表4には、実施例1−1のインク組成及び評価結果、並びに、参考例1−1のインク組成も、あわせて示している。
Figure 0006870261
表4に示すとおり、実施例2−1及び2−2では、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価の結果が良好であった。但し、前記EO基含有グリコールエーテルを用いなかった実施例2−1及び2−2は、前記EO基含有グリコールエーテルを用いた実施例1−1と比較して、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価の結果がやや劣っていた。
[実施例3−1〜3−5]
実施例3−1〜3−5は、前記重量比A/N及び(S+G)/Rを変更した例である。インク組成(表5)における、顔料分散液を除く成分を、均一に混合しインク溶媒を得た。つぎに、顔料分散液に、前記インク溶媒を加え、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製のセルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ(孔径3.00μm)でろ過することで、実施例3−1〜3−5のインクジェット記録用水性インクを得た。
実施例3−1〜3−5の水性インクについて、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価を、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4と同様にして実施した。
実施例3−1〜3−5の水性インクのインク組成及び評価結果を、表5に示す。なお、表5には、実施例1−1のインク組成及び評価結果、並びに、参考例1−1のインク組成も、あわせて示している。
Figure 0006870261
表5に示すとおり、実施例3−1〜3−5では、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価の結果が良好であった。特に、A/N=2.8〜6.1であり、且つ、2≦(S+G)/R≦5である実施例1−1、3−1、3−2及び3−5では、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価の結果が極めて優れていた。
[実施例4−1及び4−2]
実施例4−1及び4−2は、顔料分散液を変更した例である。水性インク組成(表6)における、顔料分散液を除く成分を、均一に混合しインク溶媒を得た。つぎに、顔料分散液に、前記インク溶媒を加え、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製のセルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ(孔径3.00μm)でろ過することで、実施例4−1及び4−2のインクジェット記録用水性インクを得た。また、実施例4−1及び4−2と同様にして、彩度評価のコントロール用の参考例4−1及び4−2のインクジェット記録用水性インクを得た。
実施例4−1及び4−2の水性インクについて、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価を、実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−4と同様にして実施した。
実施例4−1及び4−2の水性インクのインク組成及び評価結果を、表6に示す。なお、表6には、実施例1−1、4−1及び4−2のインク組成及び評価結果、並びに、参考例1−1のインク組成も、あわせて示している。
Figure 0006870261
表6に示すとおり、実施例4−1及び4−2では、連続記録時のヨレ評価、連続記録時のピン抜け評価、再分散性評価及び彩度評価の結果が極めて優れており、実施例1−1と同等であった。
以上のように、本発明の水性インクは、連続記録時の吐出安定性を向上でき、且つ、再分散性にも優れたものである。本発明の水性インクの用途は、特に限定されず、各種のインクジェット記録に広く適用可能である。
1 インクジェット記録装置
2 インクカートリッジ
3 インク吐出手段(インクジェットヘッド)
4 ヘッドユニット
5 キャリッジ
6 駆動ユニット
7 プラテンローラ
8 パージ装置

Claims (16)

  1. 顔料と、水とを含むインクジェット記録用水性インクであって、
    さらに、エチレンオキサイド鎖を含む顔料分散用樹脂と、エチレンオキサイド基を含むアニオン性界面活性剤及びエチレンオキサイド基を含むノニオン性界面活性剤の双方を含み、
    前記水性インク全量における前記エチレンオキサイド基を含むアニオン性界面活性剤の含有量が、0.14重量%〜1.96重量%であり、
    前記水性インク全量における前記エチレンオキサイド基を含むノニオン性界面活性剤の含有量が、0.2重量%〜0.4重量%であり、
    前記水性インクにおいて、前記エチレンオキサイド基を含むアニオン性界面活性剤(A)と、前記エチレンオキサイド基を含むノニオン性界面活性剤(N)との重量比が、A/N=2.8〜6.1であることを特徴とするインクジェット記録用水性インク。
  2. さらに、エチレンオキサイド基を含むグリコールエーテルを含む請求項1記載のインクジェット記録用水性インク。
  3. 前記水性インク全量における前記エチレンオキサイド基を含むグリコールエーテルの含有量が、2重量%〜6重量%である請求項1又は2記載のインクジェット記録用水性インク。
  4. 下記条件(I)を満たす請求項又は記載のインクジェット記録用水性インク。

    条件(I):2≦(S+G)/R≦5
    S:前記水性インク全量における前記EO基含有アニオン性界面活性剤及び前記EO基含有ノニオン性界面活性剤の少なくとも一方の含有量(重量%)
    G:前記水性インク全量における前記EO基含有グリコールエーテルの配合量(重量%)R:前記水性インク全量における前記顔料分散剤の含有量(重量%)
  5. 前記エチレンオキサイド基を含むアニオン性界面活性剤が、式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物の少なくとも一方を含む請求項1〜のいずれか項に記載のインクジェット記録用水性インク。
    Figure 0006870261
    式(1)において、
    1は、炭素原子数4〜18の直鎖アルキル基であり、
    mは、2〜18であり、Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミンである。
    Figure 0006870261
    式(2)において、
    2は、炭素原子数4〜18の直鎖アルキル基であり、
    nは、2〜5であり、
    Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミンである。
  6. 式(1)において、m=2〜17である請求項記載のインクジェット記録用水性インク。
  7. 式(1)において、m=2〜3である請求項記載のインクジェット記録用水性インク。
  8. 前記エチレンオキサイド基を含むアニオン性界面活性剤が、式(1)で表される化合物を含む請求項いずれか1項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  9. 前記ノニオン界面活性剤が、式(3)で表わされる化合物である請求項1〜いずれか1項に記載のインクジェット記録用水性インク。
    Figure 0006870261
    式(3)において、m1及びn1は同一でも異なっていてもよく、m1+n1=1〜15を満たす数であり、
    3、R4、R5及びR6は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基である。
  10. 式(3)において、m1+n1=4であり、R3及びR5がメチル基であり、R4及びR6がイソブチル基である請求項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  11. 前記顔料が、C.I.ピグメントレッド122である請求項1〜10いずれか1項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  12. 前記エチレンオキサイド鎖を含む顔料分散用樹脂の酸価が、40〜200mgKOH/gである請求項1〜11いずれか1項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  13. 前記エチレンオキサイド鎖を含む顔料分散用樹脂の数平均分子量が、1,000〜100,000である請求項1〜12いずれか1項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  14. 前記エチレンオキサイド鎖を含む顔料分散用樹脂が、水酸化リチウム又は水酸化カリウムにより中和されている請求項1〜13いずれか1項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  15. 前記エチレンオキサイド鎖を含む顔料分散用樹脂が、モノマーとして、エチレンオキサイド鎖を有する(メタ)アクリレートを含む請求項1〜14いずれか1項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  16. インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、前記水性インクが、請求項1〜15のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
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