JP5736134B2 - インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5736134B2 JP5736134B2 JP2010167316A JP2010167316A JP5736134B2 JP 5736134 B2 JP5736134 B2 JP 5736134B2 JP 2010167316 A JP2010167316 A JP 2010167316A JP 2010167316 A JP2010167316 A JP 2010167316A JP 5736134 B2 JP5736134 B2 JP 5736134B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- pigment
- recording liquid
- liquid
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
図1に示すように、本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、他の機器から伝送されてきた画像情報に基づき、インクジェット用記録液を用いて記録媒体Xに画像を形成するインクジェットプリンタである。
・加圧室52の面積:0.2mm2
・加圧室52の幅:200μm
・加圧室52の深さ:100μm
・ノズル53の長さ:30μm
・ノズル53の下側開口53aの半径:10μm
・ノズル流路54の直径:200μm
・ノズル流路54の長さ:800μm
・絞り通路55の直径:30μm
・絞り通路55の長さ:40μm
以上のような構成のインクジェット記録装置1を用い、記録ヘッド5に、後述する本実施形態に係るインクジェット用記録液を収容することにより、搬送ベルト7によって記録媒体Xを搬送しつつ、搬送中の記録媒体Xに記録ヘッド5から記録液を吐出して記録媒体Xに記録液を付着させ、画像を形成する、本実施形態に係るインクジェット記録方法を実施することができる。
本実施形態に係るインクジェット用記録液は、水と、有機溶剤と、顔料と、顔料分散用樹脂とを含有する。主な特徴については前述した通りであるのでここでは繰り返さない。
まず、以下の組成で、記録液の調製に用いる顔料分散体を作製した。
・イオン交換水を75.50〜82.25質量%
・有機溶剤(日信化学工業社製の「オルフィン(登録商標)E1010」;レベリング剤;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールジ(ポリオキシエチレン)エーテル)を0.5質量%
・顔料(フタロシアニンブルー)を15質量%
・顔料分散用樹脂を2.25〜9.00質量%
・顔料分散体を26.6質量%
・「オルフィン(登録商標)E1010」を0.5質量%
・1,3−ブタンジオールを5.0質量%
・トリエチレングリコールモノブチルエーテルを5.0質量%
・2−ピロリドンを5.0質量%
・グリセリンを15.0〜30.0質量%
・イオン交換水を27.9〜42.9質量%
(再溶解性)
調製した記録液10gを直径47mmのガラス容器に入れ、60℃の恒温槽にて2週間放置した。記録液は、水が揮発し、ペースト状になった。容器を恒温槽から取り出し、室温に戻した。容器に新しい同じ記録液を5g加え、1時間放置した。さらに揮発した量の水を加えた後、上澄み液を採取した。上澄み液を水で3000倍に希釈し、紫外線吸光度計測器(島津製作所社製の「UVM−402」)を用いて紫外線吸光度を測定した。紫外線吸光度から上澄み液の顔料濃度を求め、この値を元の記録液の顔料濃度で除算した値(%)により、記録液の再溶解性を評価した。100%に近いほど再溶解性に優れることになる。結果を表1、表3〜表6に示す。
調製した記録液200gを直径47mmのガラス容器に入れ、23℃/50%RHの環境下に放置し、所定時間経過毎にサンプリングして、振動式粘度計(エー・アンド・ディ社製の「SV−10」)を用いて粘度を測定した。測定した粘度を初期粘度で除算した値(%)を粘度変化率とした。100%に近いほど粘度変化率が小さいことになる。結果を表2〜表6、図3、図4に示す。なお、表3〜表6に記載の粘度変化率は乾燥放置時間1500時間のときの値である。
図1に示したインクジェット記録装置1を用い、調製した記録液を記録ヘッド5に収容した。ワイプユニットによる記録ヘッド5のパージ動作(1回のパージ量は記録液2cc)及びワイプ動作をセットで3回行なった後、記録ヘッド5のノズル面をノンキャップ状態で室温放置した。そして、所定時間経過後に、ワイプユニットによる記録ヘッド5のパージ動作(1回のパージ量は2cc)及びワイプ動作をセットで3回行なった後、全ノズルの記録液の吐出・不吐出が確認できるチェックパターンを印字した。その印字の結果を目視で確認し、以下の基準で評価した。なお、1回目の印字で不吐出のノズルがあったときは、2回目のパージ・ワイプ(セットで3回)を行い、チェックパターンを印字した。結果を表2〜表6に示す。
○:1回目のパージ・ワイプ後の印字で全ノズルの吐出が確認された。
△:1回目のパージ・ワイプ後の印字では不吐出のノズルがあったが、2回目のパージ・ワイプ後の印字で全ノズルの吐出が確認された。
×:2回目のパージ・ワイプ後の印字でも不吐出のノズルがあった。
(再溶解性)
記録液中の顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)と顔料との質量比(樹脂含有量/顔料含有量)が0.1以上、かつ、顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)の酸価が160以上の記録液は、再溶解性が良好(例えば100%)であった(記録液I2〜I5、I6〜I9、I11〜I14、I16〜I19)。
顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)の酸価が160以上であっても、記録液中の顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)と顔料との質量比(樹脂含有量/顔料含有量)が0.1未満の記録液は、再溶解性が不良(例えば100%未満)であった(記録液I10)。
記録液中の顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)と顔料との質量比(樹脂含有量/顔料含有量)が0.1以上であっても、顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)の酸価が160未満の記録液は、再溶解性が不良(例えば100%未満)であった(記録液I1、I15)。
記録液中の顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)と顔料との質量比(樹脂含有量/顔料含有量)が0.3未満、かつ、顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)の酸価が240以下の記録液は、粘度変化率が相対的に小さかった(乾燥放置時間1500時間で150%以下)(記録液I1〜I4、I8〜I10、I11〜I13、I15、I16、I17)。
顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)の酸価が240以下であっても、記録液中の顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)と顔料との質量比(樹脂含有量/顔料含有量)が0.3以上の記録液は、粘度変化率が相対的に大きかった(乾燥放置時間1500時間で150%超)(記録液I6、I7、I18、I19)。
記録液中の顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)と顔料との質量比(樹脂含有量/顔料含有量)が0.3未満であっても、顔料分散用樹脂(Mw:10000〜30000)の酸価が240超の記録液は、粘度変化率が相対的に大きかった(乾燥放置時間1500時間で150%超)(記録液I5、I14)。
顔料の含有量が8質量%以下の記録液は、粘度変化率が相対的に小さかった(乾燥放置時間1500時間で150%以下)(記録液I20〜I23)。
顔料の含有量が8質量%超の記録液は、粘度変化率が相対的に大きかった(乾燥放置時間1500時間で150%超)(記録液I24)。
再溶解性が良好(例えば100%)、かつ、粘度変化率が150%以下の記録液は、ノズル復帰性の評価が「○」であった(表2参照、及び記録液I8、I9、I11〜I13、I16、I17、I20〜I23)。
粘度変化率が150%以下であっても、再溶解性が不良(例えば100%未満)の記録液は、ノズル復帰性の評価が「×」であった(記録液I10、I15)。
再溶解性が良好(例えば100%)であっても、粘度変化率が150%超の記録液は、ノズル復帰性の評価が「△」又は「×」であった(表2参照、及び記録液I6、I7、I14、I18、I19、I24)。
2 給紙ローラ
3 搬送ローラ
4 検知センサ
5 記録ヘッド
7 搬送ベルト
8 排出ローラ
X 記録媒体
Claims (3)
- 水と、有機溶剤と、顔料分散体とを含有するインクジェット用記録液であって、
前記顔料分散体は顔料と、マクロモノマーとメタクリル酸とスチレンモノマーとメタクリル酸メチルとを重合反応させて得られる顔料分散用樹脂を含み、
前記顔料分散用樹脂の重量平均分子量が10000以上30000以下であり、
記録液中の前記顔料分散用樹脂と前記顔料との質量比(樹脂含有量/顔料含有量)が0.1以上0.3未満であり、
前記顔料分散用樹脂の酸価が160以上240以下であり、
前記有機溶剤はグリセリンと2−ピロリドンとを含み、
記録液中の前記グリセリンの含有量が15質量%以上30質量%以下であること、並びに、
前記顔料の含有量が2〜8質量%であり、前記顔料分散用樹脂の含有量が1.0〜6質量%であることを特徴とするインクジェット用記録液。 - 記録媒体に記録液を吐出する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、
記録ヘッドから請求項1に記載のインクジェット用記録液を吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 記録ヘッドは、記録媒体の搬送方向と直交する方向に延びるライン型記録ヘッドであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010167316A JP5736134B2 (ja) | 2010-07-26 | 2010-07-26 | インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010167316A JP5736134B2 (ja) | 2010-07-26 | 2010-07-26 | インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012025880A JP2012025880A (ja) | 2012-02-09 |
JP5736134B2 true JP5736134B2 (ja) | 2015-06-17 |
Family
ID=45779194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010167316A Active JP5736134B2 (ja) | 2010-07-26 | 2010-07-26 | インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5736134B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9790389B2 (en) | 2015-09-30 | 2017-10-17 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Water-based ink for ink-jet recording and ink cartridge |
JP6840932B2 (ja) | 2016-03-31 | 2021-03-10 | ブラザー工業株式会社 | インクジェット記録用水性インク |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06248210A (ja) * | 1993-03-01 | 1994-09-06 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録用インク |
JP3397365B2 (ja) * | 1993-04-01 | 2003-04-14 | キヤノン株式会社 | インク、インクの製造方法、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 |
JPH1072561A (ja) * | 1996-06-11 | 1998-03-17 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録用インクおよびそれを用いた画像形成方法 |
JPH1112513A (ja) * | 1997-06-24 | 1999-01-19 | Mita Ind Co Ltd | インク |
JP4127923B2 (ja) * | 1999-03-18 | 2008-07-30 | サカタインクス株式会社 | 水性インクジェット記録液およびその製造方法 |
JP5110764B2 (ja) * | 2003-10-07 | 2012-12-26 | キヤノン株式会社 | インクジェット用顔料分散インク、インクセット、インクタンク、記録ユニット、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及びインクジェット用顔料分散インクの製造方法 |
JP5146720B2 (ja) * | 2006-06-30 | 2013-02-20 | Dic株式会社 | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク |
JP5144951B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2013-02-13 | 株式会社Dnpファインケミカル | インクジェット用水性顔料インク |
JP2008284708A (ja) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | インクジェット記録装置 |
JP2010090271A (ja) * | 2008-10-08 | 2010-04-22 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録方式の印刷方法 |
WO2011034043A1 (ja) * | 2009-09-16 | 2011-03-24 | Dic株式会社 | 顔料分散体、水性顔料分散液、インクジェット記録用インク及び水性顔料分散液の製造方法 |
JP5454284B2 (ja) * | 2010-03-26 | 2014-03-26 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方法 |
-
2010
- 2010-07-26 JP JP2010167316A patent/JP5736134B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012025880A (ja) | 2012-02-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5892954B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 | |
US8523342B2 (en) | Inkjet recording processing liquid and inkjet recording method using such processing liquid | |
JP5499012B2 (ja) | 画像形成方法 | |
CN104419255B (zh) | 喷墨记录用油墨及其制造方法 | |
JP5581040B2 (ja) | インクジェット記録用処理液、該処理液を用いるインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 | |
JP5409485B2 (ja) | インクジェット用記録材料並びにそれを用いるインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 | |
JP2013124335A (ja) | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 | |
CN104177923A (zh) | 紫外线固化水性油墨、墨盒、记录装置以及记录方法 | |
US8919948B2 (en) | Ink for ink jet recording apparatus, and image forming method | |
JP5525952B2 (ja) | インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 | |
JP5286247B2 (ja) | インクジェット記録用処理液、該処理液を用いるインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 | |
JP5736134B2 (ja) | インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 | |
CN112300630B (zh) | 喷墨用油墨和记录系统 | |
JP5478338B2 (ja) | インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 | |
JP2013018164A (ja) | インクジェット記録方法および記録物 | |
JP5703141B2 (ja) | インクジェット用記録液及びそれを用いるインクジェット記録装置 | |
JP5651635B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 | |
JP5804713B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及びインクジェット記録方法 | |
JP2017214461A (ja) | インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、およびインクジェット記録装置 | |
JP2020007467A (ja) | インクジェット用インク及びインクジェット記録システム | |
JP2020059156A (ja) | インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 | |
JP2002178692A (ja) | 画像消去装置、消去機能付き画像表示装置、消去機能付き画像記録装置、及びインク |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120625 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130822 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130827 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131021 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140624 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140820 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150324 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150420 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5736134 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |