JP4943632B2 - 多官能光開始剤 - Google Patents

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Description

本発明は、多官能(multi-functional)光開始剤として有用な一連の化合物に関し、それらは、ニス、ラッカー、印刷用インクなどの、各種のコーティング組成物、特にニスに使用されている。本発明はさらに、本発明の光開始剤としての化合物の少なくとも一つを含む、放射線硬化型表面コーティング組成物を提供する。
本発明の化合物は、二つ以上のベンゾフェノン誘導基またはその類似体に化学的に結合した、多水酸基重合体化合物を基礎とする重合体コアを含む。
ニスの調合物に使用される光開始剤には、優れた硬化速度、特に優れた表面硬化作用、低臭気、低黄変、および優れた相溶性が必要とされる。また、消費者が食品への付着化合物に対して一段と用心深くなっているため、将来制定される可能性のある法規に対応するよう、化合物が移行して、抽出される傾向も低くなくてはならない。さらに、当該化合物は、実用的であるために、容易にかつ商用規模で経済的に調合できるものでなくてはならない。従って、反応速度がある程度速いことが、化合物の調合過程における一つの条件となる。これらの条件をすべて満たすことはますます困難となっていく。
現在のところベンゾフェノンが、その優れた表面硬化、低黄変、および優れた相溶性のため、紫外線(UV)硬化型オーバープリントニスの光開始剤として最も広く使用されている。これはまた、非常に安価で入手が極めて容易である。しかしながらベンゾフェノンは、その比較的強い臭気と並外れた移行性のため、ダンボールやプラスチック包装などの遮断包装さえも通し、印刷物から食品に抽出されることでも知られている。
ベンゾフェノンの低臭気適用の代替物として、ベンゾフェノン2-メチルエステル(Speedcure MBB ex Lambson)およびアクリル化ベンゾフェノン(IRR261 ex UCB)が通常使用されるが、これらはベンゾフェノンに比べ効果が低い。4-メチルベンゾフェノンおよび2,4,6-トリメチルベンゾフェノンなどのアルキル誘導体を含む代替物も時として使用されるが、これらは硬化の際に臭気を発する。フェニルベンゾフェノン及びジフェノキシベンゾフェノンは、特に効果的ではあるが、安定性が悪く、フェニルベンゾフェノンの場合は黄変が強く、つまり印刷用インク(顔料を含んでいるため黄変を隠すように混合できる)には使用できるが、ニスには使用できないことを意味している。
反応性に優れ、特に表面硬化が優良で、移行して抽出される傾向が低く、硬化の際に黄変しないためニスに使用することのできるような低臭気のベンゾフェノン誘導体が必要とされていることが明らかである。
重合性ベンゾフェノンおよび多官能性ベンゾフェノン誘導体は、低臭気で漏れや抽出の傾向の低いシステムを生み出すことは良く知られている。これらのシステムの多くに見られる欠点は、1g当たりの発色団含有量が低いことで、これはベンゾフェノンに比べ硬化速度が遅いことを意味している。
ベンゾフェノン誘導体の硬化速度は、ある程度そのUV吸収スペクトルに関係する。特にMBBやアクリル化ベンゾフェノンなどの市販のベンゾフェノン誘導体は、フェニル環にエステル基が直接結合しているため、吸収極大の波長がベンゾフェノンよりも短くシフトされている。一方、フェニルベンゾフェノンは非常に効果的であり、B領域の紫外線の半ばに強い吸収帯を有している。フェニルベンゾフェノンはインクの硬化には広く使用されているが、相溶性が低いことと、硬化の際に著しく黄変するためにベンゾフェノンの代替としてニスに使用することはできない。
フェニルベンゾフェノンと同様に吸収極大のシフトした物質に、4-ヒドロキシベンゾフェノンがある。この物質はUV調合物中での相溶性が著しく低いため、インクおよびニスに直接使用することはできない。
従って、機能性が高く、コーティング調合物中での相溶性に優れ、反応性が高く、また臭気が極めて弱くてあまり黄変しない硬化コーティングを行い、さらに他のベンゾフェノンの代替物に比べ、移行や抽出の傾向の非常に低い多官能性光開始剤が必要とされていることが分かる。
現在、この条件を満たす出発物質として4-ヒドロキシベンゾフェノンに基づき、一連の多官能化合物が発見されている。物質の多官能性により、1gあたりの機能性は比較的高く維持され、重合性の結合により、物質にコーティング調合物、特にUV硬化調合物中での優れた相溶性が提供される。最終生産物がベンゾフェノンとほぼ同等の反応性を有する場合もあり、ほとんどの場合、通常使用されているベンゾフェノン代替物よりも際立って高い反応性を有する。生成物はさらに、UV硬化調合物と適合性があり(compatible)、著しく臭気が弱く黄変性の低いオーバープリントニスを生み出し、他のほとんどのベンゾフェノン代替物に比べ移行性や抽出性が極めて低い傾向にある液体でもある。
1gあたりの光開始剤の反応性はニス硬化において非常に重要である。もしも物質の反応性がベンゾフェノンよりも低い場合には、調合剤の硬化速度を高レベルで維持するため、限られた範囲内において添加量を増やすこともできる。濃度10 - 12%以上の非アクリル酸性機能物質は、多くのアミノアクリル酸相乗剤の場合のように、可塑剤として作用し始めるか、あるいは硬化されたフィルムの架橋濃度を、機械的特性が害されるまでに低下させる。この効果は、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートなどの高機能アクリル酸モノマーの使用によりある程度は対応でき、架橋濃度を上げることができるが、費用が劇的に高騰し、またこの手段をとると調合物のフレキシビリティも失われる。このような理由により、調合物との混和が容易であるという利点を得ながら反応性を最大限化するためには、分子の「重合体」部分をできる限り小さく維持することが重要である。
理論的には、硬化されたフィルムから移行または抽出される傾向は、タイプII (水素抽出)の光開始剤の方がタイプI(開裂)よりも強い。これは開裂型光開始剤により、アクリル酸基と反応することにより硬化フィルムに結合する傾向のある、二つの非常に反応性の高いフリーラジカル(遊離基)が生成されるためである。水素抽出型の光開始剤もまたアミノ相乗剤との 二分子反応により二つのフリーラジカルを生成する。これらの中で、アミノアルキルラジカルは 反応性が高く、アクリル酸基との反応により硬化フィルムと結合するが、ケチルラジカルはアクリル酸結合に対する反応性が低く、停止反応を起こすかあるいは酸化されてケトンに戻る。硬化フィルムの溶剤抽出が、使用されたタイプII光開始剤のすべてを回復することは決してなく、どのようなメカニズムによってもこれらの物質は硬化フィルムと結合する可能性がある。従って、単機能性ではなく多官能性の光開始剤を使用するなど、両方のタイプの光開始剤の機能性を高めることによって、移行および抽出の傾向を最小限化することができる。
材質が 硬化フィルムから抽出される傾向は、ある程度、抽出工程に使用される溶剤(類似物)にもよる。水(清涼飲料およびミルク)、10%エタノール水溶液(ワイン)、3%酢酸水溶液(フルーツジュース)、また、オリーブオイル、95%エタノール水溶液、またはイソオクタン(脂肪酸)などが、現在食品類似物としてヨーロッパで現在認可されている。これらの類似物のほとんどが水溶性であるため、光開始剤は、最小抽出レベルを達成するためには、水溶性であってはならない。非水溶性であることはまた、光開始剤がリソグラフ用インクに使用される場合にも重要となる。さもなければ、硬化の段階以前に湿し水(fount)に溶けてインクから除去されてしまうからである。水溶性が限られている場合にもやはりインクと湿し水のバランスを崩し、印刷の性能を下げる結果となる。
本発明の、エラストマーの架橋用の光架橋剤あるいは光増感剤として使用される化合物と類似した化合物が、WO 93/16131に開示されている。しかしながら、これらは、官能基が付着している化合物の「核」の性質が本発明の化合物とは異なり、その結果、WO 93/16131に開示されている、本発明の化合物に類似したほとんどの化合物は固形となり、エネルギー硬化型コーティング組成物に使用されるのには望ましくない。さらに、本発明の化合物とは異なり、それらの化合物の使用が意図されている産業分野に特有の理由で、「核」は、容易に抽出できる水素原子を含んでいるべきではないとされている。
WO 97/07161は、同様に重合体でない化合物の「核」に基づいており、またこれらが容易に抽出される水素原子を含まないことを条件としている。
米国特許4 177 122は、ベンゾフェノン化合物からの抽出基を含む光開始剤を開示している。しかしながら、本発明の多官能化合物とは異なり、前述の化合物は光開始剤に関して単機能性であり、本発明の化合物とは異なり、 化合物の「核」が重合体ではない。これらの化合物中の1gあたりの光開始剤含有量は比較的低く、そのため硬化速度は遅い。またこれらはある程度水溶性となる傾向がある。
WO 97/49664は、ベンゾフェノンに基づき、重合体部分を含むものを含んだ一連の光開始剤を開示している。しかしながら、これらはすべて単機能性の開始剤であり、すでに説明済みの欠点を有している。
従って、本発明は化学式(I)の光開始剤化合物についての発明である:
Figure 0004943632
上記式中
nは1から6までの数で、
R3は水素原子、メチル基あるいはエチル基を表し、nが1より大きい場合はR3によって表される基、または原子は同じものあるいは互いに異なるものであり;
Aは化学式−[O(CHR2CHR1)a]y−、−[O(CH2)bCO]y−、または -[O(CH2)bCO](y-1)-[O(CHR2CHR1)a]-の基を表し、このとき:
R1および R2のうち一つが水素原子で、もう一つは水素原子、メチル基またはエチル基を表し;
aは1から2までの数であり;
bは4から5までの数であり;
Qは2つから6つのヒドロキシ基を有するポリヒドロキシ化合物の残基であり;またxは1より大きくQに含まれるヒドロキシ基の数以下の数であり;
xが1より大きく2以下の場合、yは1から10までの数であり;
あるいは、
xが2より大きい場合、yは3から10までの数である。
これらの化合物は、ラッカー、印刷用インク、特にニスなどを含むエネルギー、例えばUV、硬化型のコーティング組成物に使用される光開始剤として有用である。
従って、本発明はさらに、以下を含むエネルギー硬化液体組成物を提供する:
(a)少なくとも一つがエチレン不飽和モノマーあるいはオリゴマーである、重合可能な成分;および
(b)本発明に従う光開始剤。
本発明はさらに、本発明の組成物を放射線、望ましくは紫外線に照射することにより硬化重合体組成物を作成する工程を提供する。
これらの化合物のうち、nが1であり、特にnが1でR3が水素原子であるものが望ましい。
一方、nが2から6までの数の時は、R3の一つが水素原子、メチルあるいはエチル基を表し、他のR3が水素原子を表すものが望まれる。
特に好ましい化合物は、xが2であり、またyが1から10までの数である化合物である。
本発明の化合物において、Aが化学式-[O(CHR2CHR1)a]y-の基を表し、このときaは1から2の整数で、yは上記に定められたように望ましくは3から10までの数であり、より望ましくは、Aは化学式 -[OCH2CH2]y-、-[OCH2CH2CH2CH2]y-または-[OCH(CH3)CH2]y- の基を表し、yは上記に定められたように望ましくは3から10までの数であり、または化学式-[O(CH2)bCO]y- または-[O(CH2)bCO](y-1)-[O(CHR2CHR1)a]-の基を表し、このときbは4から5の数で、yは上記に定められたように望ましくは3から10までの数である。またさらには、yは3から6までの数であることが望まれる。
化合物が通常重合性であることが、本発明の特徴である。この重合性は、Qで表される基あるいはAで表される基、またその両方により提供される。
本発明の化合物の核を形成する、化学式Q-(A-)xの重合性ポリヒドロキシ残基は、化合物の作用に重要な影響を及ぼす。本発明によると、結果として生じる化合物は液体で、つまり融点が低く、コーティング組成物中への分散を助けるため、重合性であることが重要である。同様の構成で重合性でない化合物は、固形となり、また・あるいはこれらのコーティング組成物に対し不溶性となる傾向がある。しかしながら、化学式Q-(A-)xの残基の核の分子量はあまり高くないことが望まれる:化学式Q-(A-)xの残基の分子量は2000以下であることが望まれ、望ましくは1200以下、より望ましくは1000以下、さらには800以下であることが望まれる。
Qは、エチレングリコール、ポリピレングリコール、ブチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールの残基であることが特に望まれる。
本発明の化合物を分析する際、上記化学式中のa、b、およびyが整数である必要はなく、実際に、本発明の化合物は異なったa、b、およびyのいくつかの化合物の混合物であるため、これらはほとんど整数にはならないことが認識されている。本発明により、これらの数の平均が上述のように提供されたものであるとすれば、これは納得がいくものである。もちろん本発明の化合物の個々の分子のa、b、およびyは整数であり、このような個々の化合物を分離することも可能ではあるが、実際にはこれらの化合物の混合物が使用される。
本発明の化合物は、このタイプの混合物の生成でよく知られている反応、生成しようとしている混合物の性質に基づいて選択された的確な反応経路によって生成される。
例えばこの化合物は、化学式(II)で表される4-カルボキシアルコキシベンゾフェノンと:
Figure 0004943632
(このとき、nおよびR3は上記で定義されたものである)、化学式(III)の化合物の核を有する4-カルボキシメトキシベンゾフェノンなどとの反応により合成され:
(HA)x-Q (III)
このとき、A、xおよびQは上記で定義されたものである。
当該反応は、通常そして望ましくは、試薬または反応に弊害を与えないという条件で、本発明に重要ではない性質の溶剤の存在下で行われる。適切な溶剤の例は、ベンゼン、トルエン、またはキシレンなどの芳香族炭化水素を含む。
当該反応は、望ましくはp-トルエンスルホン酸またはメタンスルホン酸などのスルホン酸;硫酸、塩酸、リン酸などの無機酸;塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、または有機チタン酸塩などのLewis酸等の酸性溶媒の存在下で行われる。
反応が行われる温度も同様に、本発明においては重要ではなく、反応を完結させるため、反応工程で形成された水を除去するのに充分高い温度であるという条件下において、反応の条件や試薬および溶剤の性質により多様である。従って通常、反応混合物の還流温度に近い温度で反応を行うのが都合が良いとされている。反応に要する時間も、主に反応温度により多様である。しかしながら、上記に概説した望ましい条件の下において、1時間から20時間あれば通常は充分である。
反応が完結すると、例えば反応混合物を水および/または水溶性アルカリによって洗浄、乾燥し、減圧下で溶剤を蒸発させるというような、従来型の方法により、反応混合物から望みの生成物を取り出すことができる。
本発明の化合物は、ニス生産物に使用される光開始剤として特に有用であるが、その利点により、他の多くの種類のエネルギー硬化型コーティング組成物に使用することができる。例えば、印刷用インクにおいては黄変は大した問題ではないが、硬化あるいは熟成の過程において黄変しない光開始剤があると、インク調合剤における顔料を含む他のインクの原料の選択が大幅に広がるため、有利である。
本発明の化合物を含むコーティング組成物は通常、少なくとも一つの放射線硬化型モノマーおよび/またはオリゴマー、本発明の化合物、あるいは付加的な反応性希釈剤を含む。印刷用インクの場合、当該組成物はさらに、例えば顔料などの着色剤を含む。放射線硬化型モノマーあるいはオリゴマーは、望ましくはエチレン不飽和化合物である。適切なアクリル酸オリゴマーの例としては、脂肪族または芳香族のアクリル酸ウレタン、アクリル酸ポリエーテル、アクリル酸ポリエステル、アクリル酸エポキシ(ビスフェノールA型エポキシ樹脂など)が含まれる。また適切なアクリル酸モノマーの例には、ジアクリレートヘキサンジオール、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレートなどのアクリル酸ポリエーテル、グリセロールプロポキシレートトリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、また、ジアノルジアクリレート(=UCBの Ebecryl 150、2,2-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンのジアクリレート)などのアクリル酸エポキシ、およびトリプロピレングリセロールジアクリレートなどのグリセロールジアクリレートが含まれる。
また、本発明の組成物は、望ましくは、当技術分野において周知の、アミノアクリレートまたはジメチルアミノベンゾイック酸エステルなどの類似体を含む。望ましくは、類似体は、印刷用インクの場合はジメチルアミノベンゾイック酸エステルであり、またニスの場合にはアミノアクリレートである。フレキソ印刷に使用されるような、いくつかのインクは両方のアミノタイプを含む。
放射線硬化型モノマーまたはオリゴマー、光開始剤、類似体およびオプションとしての着色剤の量は、ニスまたはインク、それを適用するのに使用される特定の器具および用途のタイプにより多様である。しかしながら、通常、光開始剤と類似体の合計量は、組成物全体の重量の1%から20%である。
化学式(I)の多官能性開始剤は、ニスおよびインクに使用される際、通常上記の成分に加え、一つ以上の顔料、ワックス、安定剤、および、例えばその開示内容がここに組み込まれている、"Printing Ink Manual", fourth edition(「印刷用インクの手引き」第4版)、Leach R. H. et al. (eds.), Van Nostrand Reinhold, Wokingham, (1988) に説明されているような流量補助装置を含む。
本発明は以下の非限定的な例を参照に、さらに例証される。例に使用される化学式において、nは化合物の分子量(MW)から概算される重合の程度を表す。
比較例1
Figure 0004943632
79.1 g (0.35 モル)の2-ベンゾイル安息香酸と79.6 g (0.1 モル)のエトキシ化ペンタエリスリトール(エトキシ化レベル15/4、MW796)を、3.0 gのメタンスルホン酸触媒を使用して500 mlのトルエン中で24時間、共沸的に還流した。その後溶液を濾過し、真空下でロータリーエバポレーターを使用して溶剤を除去し、薄い麦色の液体を得た。生成物はHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)およびGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により分析された。
比較例2
Figure 0004943632
20.16 g (0.079 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと15.45 g(0.075 モル)のトリプロピレングリコールモノメチルエーテルを、0.8gのp-トルエンスルホン酸触媒により300mlのトルエン中で6.5時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液200mlで2回、脱イオン水200mlで2回洗浄した。次にトルエン層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥し、真空下でロータリーエバポレーターを使用して溶剤をすべて除去する前にろ過して、24.8gの薄黄色の液体を得た。
生成物はHPLCにより分析された。
比較例3
Figure 0004943632
10.75 g (0.042 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと1.8 g(0.02モル)の1,4-ブタンジオールを、0.4gのp-トルエンスルホン酸触媒により150mlのトルエン中で7時間共沸的に還流した。冷却に伴って沈殿した固形物をろ過により採取した。この粗生成物をジクロロメタンに再び溶解させ、0.1Mの水性水酸化ナトリウム200mlで2回、脱イオン水200mlで2回洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過した後、真空下でロータリーエバポレーターを使用して溶剤をすべて除去し、8.1gの白い固形物を得た。
生成物はHPLCにより分析された。
比較例4
比較例3の生成物の相溶性
比較例3の生成物の相溶性を、25% のアクリル酸エポキシオリゴマー(CN104A80 ex Cray-Valley)、およびグリセロールプロポキシレートトリアクリレート(GPTA)モノマーのバランスを備えた、8%のアミノアクリレート類似体(Actilane 715 ex Akcros Chemicals)を含む、通常のUV硬化型オーバープリントニス調合物で分析した。光開始剤レベル1、2、3、4、5、6、および7%を含むニスを用意し、加熱板攪拌器により、光開始剤をすべて溶解するのに要される100°Cで加熱した。室温で72時間おいた後、1%光開始剤含有のサンプル以外のすべてのサンプルの溶液中に光開始剤が戻った。
比較例5
Figure 0004943632
14.08g (0.055 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと17.5 g(0.05 モル)のポリエチレングリコール、350モノメチルエーテルを、0.6gのp-トルエンスルホン酸触媒により200mlのトルエン中で7.5時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液200mlで2回、脱イオン水200mlで1回洗浄した。次に無水硫酸マグネシウムにより乾燥、ろ過して、真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、23.56gの粘性の低い薄黄色の液体を得た。
生成物はHPLCにより分析された。
例1
Figure 0004943632
179.2g (0.7 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと87.5 g(0.35 モル)のポリテトラヒドロフラン(平均MW250)を、3.0gのp-トルエンスルホン酸触媒により2500mlのトルエン中で11時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液500mlで2回、脱イオン水500mlで2回洗浄した。次に溶液を無水硫酸マグネシウムにより乾燥して、真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、244.6gの薄い麦色の液体を得た。
生成物はHPLCにより分析された。
例2
Figure 0004943632
26.88g (0.105 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと10.0 g(0.05 モル)のポリエチレングリコール(平均MW200)を、0.4gのp-トルエンスルホン酸触媒により300mlのトルエン中で5.5時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液250mlで2回、脱イオン水250mlで2回洗浄した。次に溶液を無水硫酸マグネシウムにより乾燥、ろ過して、真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、30.5gの粘性の高い薄い麦色のオイルを得た。
例3
Figure 0004943632
17.92g (0.07 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと11.52 g(0.02 モル)のペンタエリスリトールエトキシレート(平均MW576)を、0.5gのp-トルエンスルホン酸触媒により200mlのトルエン中で10時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水性水酸化ナトリウム250mlで2回、脱イオン水250mlで1回洗浄した。次に溶液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過して、真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、薄い麦色の粘性の高いオイルを得た。
生成物はHPLCにより分析された。
例4
Figure 0004943632
26.4g(0.1モル)のペンタエリスリトールエトキシレート(平均分子量264)と102.6g(0.9モル)のε-カプロラクトンを0.1gのBHT(ブチルヒドロキシトルエン)およびチタンイソプロポキシド6滴を含んだ300mlのトルエン中で、12.5時間共沸的に還流した。次に真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、薄い色の粘性の低い液体を得た。GPCにより、分子量が原子質量単位2000の領域内であることが確認された。
例5
Figure 0004943632
44g (0.172 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと55.4gの例4で得られた物質を、0.5gのp-トルエンスルホン酸触媒により500mlのトルエン中で6時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水性水酸化ナトリウム500mlで2回、脱イオン水250mlで1回洗浄した。次に溶液を共沸して乾燥させ、ろ過して、真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、87gの無色の粘性の低いオイルを得た。
例6
Figure 0004943632
17.92g (0.07 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと15.92 g(0.02 モル)のペンタエリスリトールエトキシレート(平均MW796)を、0.3gのp-トルエンスルホン酸触媒により250mlのトルエン中で4時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液200mlで2回、脱イオン水200mlで1回洗浄した。次に溶液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過して、真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、薄い麦色の粘性の高いオイルを得た。
生成物はHPLCにより分析された。
例7
Figure 0004943632
17.92g (0.07 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと18 g(0.02 モル)のTone 0310 (ex Union Carbide)を、0.3gのp-トルエンスルホン酸触媒により250mlのトルエン中で10時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液200mlで2回、脱イオン水200mlで1回洗浄した。次に溶液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過して、真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、薄い麦色の中度の粘性のオイルを得た。
例8
Figure 0004943632
25.6g (0.1 モル) の4-カルボキシメトキシベンゾフェノンと15.7 g(0.025 モル)のペンタエリスリトールプロポキシレート(平均MW629)を、0.8gのp-トルエンスルホン酸触媒により300mlのトルエン中で10時間共沸的に還流した。その後溶液を0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液250mlで2回、脱イオン水250mlで1回洗浄した。次に溶液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過して、真空下でロータリーエバポレーターにより溶剤をすべて除去し、黄色の粘性の高いオイルを得た。
例9硬化性能の比較
上記の例および比較例に記述された方法で生成された、各々のテスト用光開始剤が、以下を含むUV硬化型ニス調合物中に調整された;
7% 光開始剤
8% アミノアクリレート類似体(Actilane 715 ex Akcros)
25% アクリル酸エポキシオリゴマー(CN104 A80 ex Cray-Valley)
60% 多官能モノマー、GPTA(グリセロールプロポキシレートトリアクリレート)
ニスの調合物を、ナンバー0 のKバー を使用してLenetaチャート上に印刷し、また出力140W/インチ(56W/cm)で作動する単一の中圧水銀灯を使用して、100m/minで硬化させた。良質の表面と完全な硬化を得るため、ランプの下のパスの数が記録された。結果の差異を明確に表すために、ランプの出力が意図的に最大出力の半分程度にセットされていることに注意されたい。結果は以下の表に示す。表1
Figure 0004943632
これらの結果は、本発明の化合物の硬化速度が比較例の化合物と少なくとも同程度であることを表している。また、すべての化合物の硬化速度は少なくとも、通常使用されているベンゾフェノンの代替物(アクリル化ベンゾフェノン、IRR261)と同程度の速さであり、二つのケースでは最も反応性の高いベンゾフェノン代替物(Speedcure MBB)と同程度の速さである。
すべての例において、硬化時の臭気がベンゾフェノンに比べて非常に弱かった。またすべての例において硬化時の黄変は同程度であった。
例10反応速度の比較
(a) ベンゾイル安息香酸ベースの多官能光開始剤
Figure 0004943632
6.78g(0.03モル)の2-ベンゾイル安息香酸と3.75g(0.015モル)のポリテトラヒドロフラン(平均MW 250 )を、0.1gのp-トルエンスルホン酸触媒を使用し150mlのトルエン中で23.5時間、共沸的に還流した。分析のためその溶液から周期的にサンプルを採取した。
(b) カルボキシメトキシベンゾフェノンベースの多官能光開始剤
Figure 0004943632
7.68g(0.03モル)の4-カルボキシルメトキシベンゾフェノンと3.75g(0.015モル)のポリテトラヒドロフラン(平均MW 250)を0.1gのp-トルエンスルホン酸触媒を使用し150mlのトルエン中で23.5時間、共沸的に還流した。分析のためその溶液から周期的にサンプルを採取した。
(c) 分析
両方の反応を並行して行った。両方の反応からサンプルを採取し、300nmで得られたクロマトグラムを酸性機能性ベンゾフェノン出発物質、単機能性エステル化生成物、および二機能性エステル化生成物の三つの異なった部分に分けて、HPLCにより分析した。各ベンゾフェノン酸タイプの二機能性エステル化生成物形成のグラフを、添付の図1に示す。
明らかに、本発明の化合物中のベンゾフェノン上の脂肪族カルボキシル酸基は、2-ベンゾイル安息香酸などの芳香族のカルボキシル酸に比べ、著しく容易にエステル化している。
例11
光開始剤の接触移行分析
ニス調合物を以下の調合に基づいて製造した:
Figure 0004943632
これらの調合物を、ナンバー0の 「Kバー」を使用してIggesund製の被印刷体「Incada Silk 260 gsm」ダンボール上に印刷した。印刷は280 W/inchの中圧水銀灯の全出力で、80m/分で3パスにより硬化された。
印刷サンプルは次に接触移行の分析工程に入り、硬化されたニスをろ紙サセプターと接触させた硬化ニスを、両側からアルミ箔で挟んだ。これらのサンドイッチ状のものを多数配列し、10トンの圧力下で「Specac(スペカック)」内に72時間置いた。
次にサセプターをアセトニトリル内に24時間浸し、移行した光開始剤を再溶解させた。これはその後HPLCにより定量化され、印刷の単位面積中の光開始剤のグラム数により表現された。
光開始剤の接触移行のレベルを表2に示す;
表2
Figure 0004943632
表2の結果は、本発明の多官能性光開始剤の移行の傾向が、ベンゾフェノンやSpeedcure MBBなど、市販の単一機能性光開始剤に比べ、著しく低いことを明確に表している。本発明の光開始剤の移行傾向はまた、比較例5におけるような重合性の単一機能性光開始剤に比べても著しく低く、移行性を低くするには、重合基の有無よりも光開始剤の機能性が高いことのほうが重要であることを示している。
例12光開始剤気相移行分析
硬化された印刷のサンプルを例11に説明されたのと同様に製造した。これらの50cm2のサンプルを、ペトリ皿におき、1.0gのTenaxでカバーした。これを180°Cまで10分間加熱し、ジエチルエーテルによりTenaxを抽出した後、HPLCによって存在する光開始剤を定量化した。
光開始剤の気相移行レベルを表3に示す;
表3
Figure 0004943632
* 検出限度 ~ 1.0 mg/m2** 検出限度 ~ 0.1 mg/m2
表3の結果は、本発明の多官能光開始剤が、ベンゾフェノンやSpeedcure MBBなど、市販の単一機能性光開始剤に比べ、著しく低い気相移行を示す(検出されない)ことを明確に表している。比較例5もまたベンゾフェノンやSpeedcure MBBに比べ著しく低い気相移行を示している。これは検知はされているが、他の成分との共溶出現象により正確な定量化が不能であった。
(原文記載なし)

Claims (20)

  1. 化学式(I):
    Figure 0004943632
    {式中、nは1から6までの数で、
    は水素原子、メチル基あるいはエチル基を表し、nが1より大きい場合はRによって表される基、または原子は同じものあるいは異なるものであり;
    Aは化学式−[O(CHRCHR−、−[O(CHCO]−、または−[O(CHCO](y−1)−[O(CHRCHR]−の基を表し、このとき:
    および Rのうち一つが水素原子で、もう一つは水素原子、メチル基またはエチル基を表し;
    aは1から2までの数であり;
    bは4から5までの数であり;
    Qは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールの残基であり;
    xは1より大きくQに含まれるヒドロキシ基の数以下の数であり;
    xが1より大きく2以下の場合、yは1から10までの数であり;
    あるいは、
    xが2より大きい場合、yは3から10までの数である}の光開始剤。
  2. nが1である請求項1に記載の光開始剤。
  3. が水素原子を表す請求項2に記載の光開始剤。
  4. nが2から6までの数であり、Rの一つが水素原子、メチルまたはエチル基を表し、その他のRが水素原子を表す請求項1に記載の光開始剤。
  5. xが2であり、またyが1から10までの数である請求項1から4までのうちいずれか一つに記載の光開始剤。
  6. yが3から10までの数である請求項1から5までのいずれかに記載の光開始剤。
  7. Aが化学式−[O(CHRCHR−を表し、aが1から2までの整数であり、yが3から10までの数である請求項1から5までのうちいずれか一つに記載の光開始剤。
  8. Aが化学式−[OCHCH−,−[OCHCHCHCH−または−[OCH(CH)CH−を表し、yが3から10までの数である請求項1から5までのうちいずれか一つに記載の光開始剤。
  9. Aが化学式−[O(CHCO]y−を表し、bが4から5までの数であり、yが3から10までの数である請求項1から5までのうちいずれか一つに記載の光開始剤。
  10. Aが化学式−[O(CHCO](y−1)−[O(CHRCHR]−を表し、aが1から2までの数であり、bが4から5までの数であり、yが3から10までの数である請求項1から5までのうちいずれか一つに記載の光開始剤。
  11. yが3から6までの数である請求項1〜10のいずれか一つに記載の光開始剤。
  12. 残基Q−(A−)の分子量が2000以下である請求項1〜11のいずれか一つに記載の光開始剤。
  13. 残基Q−(A−)の分子量が1200以下である請求項12に記載の光開始剤。
  14. 残基Q−(A−)の分子量が1000以下である請求項13に記載の光開始剤。
  15. 残基Q−(A−)の分子量が800以下である請求項14に記載の光開始剤。
  16. エネルギー硬化型液体組成物で:
    (a)少なくとも一つがエチレン不飽和モノマーあるいはオリゴマーである、重合可能な成分;および
    (b)請求項1から15のいずれか一つに記載の光開始剤を含むエネルギー硬化型組成物。
  17. ニスである請求項16に記載のエネルギー硬化型液体組成物。
  18. 印刷用インクである請求項16に記載のエネルギー硬化型液体組成物。
  19. 請求項16から18までのいずれか一つに記載の組成物を放射線照射することにより硬化された重合体組成物を生成する方法。
  20. 放射線が紫外線である請求項19に記載の方法。
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