JP4936438B2 - 乾燥複合半透膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリアミド系樹脂を含むスキン層とこれを支持する多孔性支持体とからなる乾燥複合半透膜及びその製造方法に関する。かかる乾燥複合半透膜は、超純水の製造、かん水または海水の脱塩などに好適であり、また染色排水や電着塗料排水などの公害発生原因である汚れなどから、その中に含まれる汚染源あるいは有効物質を除去・回収し、排水のクローズ化に寄与することができる。また、食品用途などで有効成分の濃縮、浄水や下水用途等での有害成分の除去などの高度処理に用いることができる。
現在、複合半透膜としては、多官能芳香族アミンと多官能芳香族酸ハロゲン化物との界面重合によって得られるポリアミドからなるスキン層が多孔性支持体上に形成されたものが多く提案されている(特許文献1〜4)。また、多官能芳香族アミンと多官能脂環式酸ハロゲン化物との界面重合によって得られるポリアミドからなるスキン層が多孔性支持体上に形成されたものも提案されている(特許文献5)。
しかし、従来の半透膜を使用し、実際に透過液あるいは非透過液として濃縮あるいは精製された目的物質を得ようとすると、膜あるいは膜モジュールを構成する部材から溶出、流出する未反応成分により目的物質の純度の低下を招くという問題があった。そのためこれら半透膜および膜モジュールは使用に先立ち充分な洗浄が行われているが、この洗浄操作は一般に長時間あるいは高エネルギーを必要としたり、膜の透過流束の低下を生ずるなど膜性能の低下をひきおこすことがある。
これまで、半透膜から未反応成分を除去することを目的として、膜を0.01〜5重量%の亜硫酸水素ナトリウム溶液により、約20〜100℃の温度で、約1〜60分の期間処理する方法(特許文献6)、複合半透膜に対して有機物水溶液を接触させ未反応残存物を除去する方法(特許文献7)、及び基材に残る過剰成分をクエン酸、漂白剤等の後続浴で抽出する方法(特許文献8)が提案されている。
また、未反応の芳香族系モノマーを温度50℃以上の洗浄液で洗浄除去する流体分離膜の製造方法が開示されている(特許文献9)。
一方、作製した複合半透膜は、その後の加工性や保存性等の観点から乾燥複合半透膜とすることが好ましい。しかしながら、多孔性支持体の表面にスキン層を形成した複合半透膜を乾燥させると、乾燥前に比べて塩阻止性能や透過流束が低下するという問題があった。前記問題を解決することを目的として、逆浸透膜を親水化処理した後に乾燥する技術が開示されている(特許文献10)。また、複合膜を分子量1000以下の糖類溶液に浸漬処理させた後に乾燥する方法が開示されている(特許文献11)。
また、水透過性、有機物阻止性能及び塩阻止性能に優れた乾燥複合逆浸透膜を得ることを目的として、複合逆浸透膜を温度40〜100℃の水溶液に接触させ、ついで熱乾燥処理する方法が開示されている(特許文献12)。
しかしながら、まず、多孔性支持体の表面にスキン層を形成した複合半透膜から未反応成分を除去する洗浄処理を行い、その後、洗浄済複合半透膜に上記特許文献10〜12に記載されているような親水化処理や浸漬処理等を施してから乾燥すると、得られた乾燥複合半透膜は乾燥処理前の複合半透膜に比べて塩阻止性能及び透過流束が大きく低下するという問題があった。特に、透過流束の低下が著しかった。
さらに、耐汚染性及び耐久性を向上させるために、分離活性層の表面に保護層を設ける技術が提案されている(特許文献13、14)。
特開昭55−147106号公報 特開昭62−121603号公報 特開昭63−218208号公報 特開平2−187135号公報 特開昭61−42308号公報 特許第2947291号明細書 特開2000−24470号公報 特表2002−516743号公報 特許第3525759号明細書 特開2003−320224号公報 特許第3015853号明細書 特開平10−165789号公報 特開昭62−197105号公報 特許第3379963号明細書
本発明の目的は、未反応成分の含有量が極めて少なく、乾燥処理後においても水透過性能及び塩阻止率に優れ、かつ耐汚染性及び耐久性に優れる乾燥複合半透膜の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、洗浄済複合半透膜を乾燥する前に、洗浄済複合半透膜に保湿処理及び保護処理を施すことにより、乾燥処理後においても水透過性能及び塩阻止率に優れ、かつ耐汚染性及び耐久性に優れる乾燥複合半透膜を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、多官能アミン成分と多官能酸ハライド成分とを反応させてなるポリアミド系樹脂を含むスキン層を多孔性支持体の表面に形成して複合半透膜を作製する工程、複合半透膜を洗浄して洗浄済複合半透膜を作製する工程、洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面にのみ保湿剤及び親水化剤を含む保湿溶液を接触させ、かつ洗浄済複合半透膜のスキン層表面にのみ保護溶液を接触させて処理済複合半透膜を作製する工程、及び処理済複合半透膜を乾燥する工程を含む乾燥複合半透膜の製造方法、に関する。
従来の方法ように、複合半透膜を作製した後に未反応成分を除去することなく乾燥した場合には、未反応成分の溶出による透過水の純度低下の問題は残るが、乾燥処理後における複合半透膜の水透過性能及び塩阻止率の低下はそれほど大きくはなかった。一方、複合半透膜を作製した後に未反応成分を除去して乾燥した場合には、未反応成分の溶出による透過水の純度低下の問題は解決できるが、乾燥処理後における複合半透膜の水透過性能及び塩阻止率の低下が非常に大きい。このような現象が生じる理由は明らかではないが、複合半透膜中に含まれる未反応成分の働きにより、乾燥時における多孔性支持体の微孔の収縮や多孔性支持体表面での原水のハジキなどの多孔性支持体の構造及び物性変化が抑制されたためと考えられる。
本発明のように、洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面に保湿溶液を接触させて保湿処理を施すことにより、乾燥処理後においても水透過性能及び塩阻止率に優れる乾燥複合半透膜が得られる。
また、本発明の製造方法では、洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面にのみ保湿溶液を接触させ、かつ洗浄済複合半透膜のスキン層表面にのみ保護溶液を接触させる必要がある。スキン層表面に保湿溶液を接触させた場合には、その後のスキン層上への保護層の形成に支障があるだけでなく、保護層としての機能が低下するため好ましくない。また、多孔性支持体表面に保護溶液を接触させた場合には、その後の保湿処理における保湿溶液の浸透が阻害されるため好ましくない。また、未反応成分を除去する前に保湿処理及び保護処理(保護溶液の接触)を行うと、洗浄処理時に未反応成分が除去されにくくなるため好ましくない。
本発明においては、保湿剤が有機酸金属塩及び/又は無機酸金属塩であることが好ましい。
前記有機酸金属塩は、酢酸アルカリ金属塩、乳酸アルカリ金属塩、及びグルタミン酸アルカリ金属塩からなる群より選択される少なくとも1種の有機酸アルカリ金属塩であることが好ましい。アルカリ金属は、ナトリウム又はカリウムであることが好ましい。
また、無機酸金属塩が、炭酸水素アルカリ金属塩、リン酸一水素二アルカリ金属塩、リン酸二水素一アルカリ金属塩からなる群より選択される少なくとも1種の無機酸アルカリ金属塩であることが好ましい。アルカリ金属は、ナトリウム又はカリウムであることが好ましい。
保湿剤として界面活性剤や糖類を用いた場合には、求める効果を得るためには長時間の保湿処理を行わなければならないが、前記有機酸金属塩及び/又は無機酸金属塩を用いることにより極めて短時間の保湿処理で十分な効果が得られるため、生産プロセス上大きなメリットがある。また、保湿剤として界面活性剤や糖類を用いた場合には、乾燥条件(温度、時間など)によって効果が損なわれることがあるが、前記有機酸金属塩及び/又は無機酸金属塩を用いた場合には、乾燥条件によらず十分な効果が得られ、生産プロセス上大きなメリットがある。
前記保湿溶液には、親水化剤を添加しておくことが必要である。親水化剤を添加しない場合には、保湿効果を十分に付与することができないため、乾燥処理後における複合半透膜の水透過性能及び塩阻止率の低下が非常に大きくなる。さらに、保湿処理に時間がかかるため連続生産が困難になる。
また、本発明は、前記製造方法によって得られる乾燥複合半透膜、に関する。本発明の乾燥複合半透膜は、未反応成分の含有量が極めて少なく、乾燥処理後においても水透過性能及び塩阻止率に優れるものである。また、スキン層上に保護層を有するため、透過水量の低下を招く種々の膜汚染物質(例えば界面活性剤、鉄などの遷移金属成分)を含む原水を処理する場合でも長期間安定して運転することができるだけでなく、膜モジュールを作成する際にスキン層の損傷を低減することができるため製品の信頼性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の乾燥複合半透膜の製造方法は、多官能アミン成分と多官能酸ハライド成分とを反応させてなるポリアミド系樹脂を含むスキン層を多孔性支持体の表面に形成して複合半透膜を作製する工程、複合半透膜を洗浄して洗浄済複合半透膜を作製する工程、洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面にのみ保湿剤及び親水化剤を含む保湿溶液を接触させ、かつ洗浄済複合半透膜のスキン層表面にのみ保護溶液を接触させて処理済複合半透膜を作製する工程、及び処理済複合半透膜を乾燥する工程を含む。
多官能アミン成分とは、2以上の反応性アミノ基を有する多官能アミンであり、芳香族、脂肪族及び脂環式の多官能アミンが挙げられる。
芳香族多官能アミンとしては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼン、1,2,4−トリアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、N,N’−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノアニソール、アミドール、キシリレンジアミン等が挙げられる。
脂肪族多官能アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、n−フェニル−エチレンジアミン等が挙げられる。
脂環式多官能アミンとしては、例えば、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、4−アミノメチルピペラジン等が挙げられる。
これらの多官能アミンは1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。高塩阻止性能のスキン層を得るためには、芳香族多官能アミンを用いることが好ましい。
多官能酸ハライド成分とは、反応性カルボニル基を2個以上有する多官能酸ハライドである。
多官能酸ハライドとしては、芳香族、脂肪族及び脂環式の多官能酸ハライドが挙げられる。
芳香族多官能酸ハライドとしては、例えば、トリメシン酸トリクロライド、テレフタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、ビフェニルジカルボン酸ジクロライド、ナフタレンジカルボン酸ジクロライド、ベンゼントリスルホン酸トリクロライド、ベンゼンジスルホン酸ジクロライド、クロロスルホニルベンゼンジカルボン酸ジクロライド等が挙げられる。
脂肪族多官能酸ハライドとしては、例えば、プロパンジカルボン酸ジクロライド、ブタンジカルボン酸ジクロライド、ペンタンジカルボン酸ジクロライド、プロパントリカルボン酸トリクロライド、ブタントリカルボン酸トリクロライド、ペンタントリカルボン酸トリクロライド、グルタリルハライド、アジポイルハライド等が挙げられる。
脂環式多官能酸ハライドとしては、例えば、シクロプロパントリカルボン酸トリクロライド、シクロブタンテトラカルボン酸テトラクロライド、シクロペンタントリカルボン酸トリクロライド、シクロペンタンテトラカルボン酸テトラクロライド、シクロヘキサントリカルボン酸トリクロライド、テトラハイドロフランテトラカルボン酸テトラクロライド、シクロペンタンジカルボン酸ジクロライド、シクロブタンジカルボン酸ジクロライド、シクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド、テトラハイドロフランジカルボン酸ジクロライド等が挙げられる。
これら多官能酸ハライドは1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。高塩阻止性能のスキン層を得るためには、芳香族多官能酸ハライドを用いることが好ましい。また、多官能酸ハライド成分の少なくとも一部に3価以上の多官能酸ハライドを用いて、架橋構造を形成するのが好ましい。
また、ポリアミド系樹脂を含むスキン層の性能を向上させるために、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などのポリマー、ソルビトール、グリセリンなどの多価アルコールなどを共重合させてもよい。
スキン層を支持する多孔性支持体は、スキン層を支持しうるものであれば特に限定されず、通常平均孔径10〜500Å程度の微孔を有する限外濾過膜が好ましく用いられる。多孔性支持体の形成材料としては、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンのようなポリアリールエーテルスルホン、ポリイミド、ボリフッ化ビニリデンなど種々のものをあげることができるが、特に化学的、機械的、熱的に安定である点からポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホンが好ましく用いられる。かかる多孔性支持体の厚さは、通常約25〜125μm、好ましくは約40〜75μmであるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、多孔性支持体は織布、不織布等による裏打ちにて補強されていてもよい。また、多孔性支持体は湿潤状態でも乾燥状態であってもよい。
ポリアミド系樹脂を含むスキン層を多孔性支持体の表面に形成する方法は特に制限されず、あらゆる公知の手法を用いることができる。例えば、界面縮合法、相分離法、薄膜塗布法などが挙げられる。界面縮合法とは、具体的に、多官能アミン成分を含有するアミン水溶液と、多官能酸ハライド成分を含有する有機溶液とを接触させて界面重合させることによりスキン層を形成し、該スキン層を多孔性支持体上に載置する方法や、多孔性支持体上での前記界面重合によりポリアミド系樹脂のスキン層を多孔性支持体上に直接形成する方法である。かかる界面縮合法の条件等の詳細は、特開昭58−24303号公報、特開平1−180208号公報等に記載されており、それらの公知技術を適宜採用することができる。
本発明においては、多官能アミン成分を含むアミン水溶液からなる水溶液被覆層を多孔性支持体上に形成し、次いで多官能酸ハライド成分を含有する有機溶液と水溶液被覆層とを接触させて界面重合させることによりスキン層を形成する方法が好ましい。
前記界面重合法において、アミン水溶液中の多官能アミン成分の濃度は特に制限されないが、0.1〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜2重量%である。多官能アミン成分の濃度が0.1重量%未満の場合にはスキン層にピンホール等の欠陥が生じやすくなり、また塩阻止性能が低下する傾向にある。一方、多官能アミン成分の濃度が5重量%を超える場合には、多官能アミン成分が多孔性支持体中に浸透しやすくなったり、膜厚が厚くなりすぎて透過抵抗が大きくなって透過流束が低下する傾向にある。
前記有機溶液中の多官能酸ハライド成分の濃度は特に制限されないが、0.01〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜3重量%である。多官能酸ハライド成分の濃度が0.01重量%未満の場合には、未反応多官能アミン成分が残留しやすくなったり、スキン層にピンホール等の欠陥が生じやすくなって塩阻止性能が低下する傾向にある。一方、多官能酸ハライド成分の濃度が5重量%を超える場合には、未反応多官能酸ハライド成分が残留しやすくなったり、膜厚が厚くなりすぎて透過抵抗が大きくなり、透過流束が低下する傾向にある。
前記有機溶液に用いられる有機溶媒としては、水に対する溶解度が低く、多孔性支持体を劣化させず、多官能酸ハライド成分を溶解するものであれば特に限定されず、例えば、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、及びノナン等の飽和炭化水素、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン置換炭化水素などを挙げることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。好ましくは沸点が300℃以下、より好ましくは沸点が200℃以下の飽和炭化水素又はナフテン系溶媒である。
前記アミン水溶液や有機溶液には、製膜を容易にしたり、得られる複合半透膜の性能を向上させるための目的で各種の添加剤を加えることができる。前記添加剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、及びラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤、重合により生成するハロゲン化水素を除去する水酸化ナトリウム、リン酸三ナトリウム、及びトリエチルアミン等の塩基性化合物、アシル化触媒、特開平8−224452号公報記載の溶解度パラメータが8〜14(cal/cm1/2の化合物などが挙げられる。
多孔性支持体上に前記アミン水溶液を塗布してから前記有機溶液を塗布するまでの時間は、アミン水溶液の組成、粘度及び多孔性支持体の表面層の孔径にもよるが、15秒以下であることが好ましく、より好ましくは5秒以下である。前記溶液の塗布間隔が15秒を超える場合には、アミン水溶液が多孔性支持体の内部深くまで浸透・拡散し、未反応多官能アミン成分が多孔性支持体中に大量に残存する恐れがある。また、多孔性支持体の内部深くまで浸透した未反応多官能アミン成分は、その後の膜洗浄処理でも除去し難い傾向にある。なお、前記多孔性支持体上に前記アミン水溶液を被覆した後、余分なアミン水溶液を除去してもよい。
本発明においては、アミン水溶液からなる水溶液被覆層と有機溶液との接触後、多孔性支持体上の過剰な有機溶液を除去し、多孔性支持体上の形成膜を70℃以上で加熱乾燥してスキン層を形成することが好ましい。形成膜を加熱処理することによりその機械的強度や耐熱性等を高めることができる。加熱温度は70〜200℃であることがより好ましく、特に好ましくは100〜150℃である。加熱時間は30秒〜10分程度が好ましく、より好ましくは40秒〜7分程度である。
多孔性支持体上に形成したスキン層の厚みは特に制限されないが、通常0.05〜2μm程度であり、好ましくは、0.1〜1μmである。
本発明においては、その後、作製した複合半透膜を膜洗浄処理して洗浄済複合半透膜を作製する。膜洗浄処理方法は特に制限されず、従来公知の方法を採用することができる。特に、下記の膜洗浄処理方法が好ましい。
1)純水又はイオン交換水を複合半透膜に接触させて膜洗浄する方法。
2)酸性物質及び/又は無機塩と、水溶液有機物質とを含有する水溶液を複合半透膜に接触させて膜洗浄する方法。
酸性物質は水溶性のものであれば特に制限されず、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、クエン酸等の有機酸が挙げられる。
無機塩はアミド基と錯体を形成するものであれば特に制限されず、例えば、塩化リチウム(LiCl)、塩化カルシウム(CaCl)、ロダンカルシウム〔Ca(SCN)〕、ロダンカリウム(KSCN)などが挙げられる。
水溶液中の酸性物質及び/又は無機塩の濃度は10ppm〜50重量%であることが好ましく、さらに好ましくは50ppm〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。酸性物質及び/又は無機塩の濃度が10ppm未満の場合には、半透膜から効率的に未反応多官能アミン成分を除去することが困難となる傾向にある。一方、50重量%を超える場合には半透膜の性能に与える影響が大きくなり、透過流束が低下する傾向にある。
水溶性有機物質は膜性能に悪影響を与えないものであれば特に制限されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどの1価アルコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドンなどの極性溶媒が挙げられる。
水溶液中の水溶性有機物質の濃度は、未反応成分の除去性能や膜性能低下抑制効果を考慮して、用いる材料ごとに適宜調整することができるが、通常1〜90重量%程度であり、さらに好ましくは10〜80重量%、特に好ましくは20〜50重量%である。水溶性有機物質の濃度が1重量%未満の場合には、半透膜から効率的に未反応成分を除去することが困難となる傾向にある。一方、90重量%を超える場合には分離膜の性能に与える影響が大きくなり、透過流束が低下する傾向にある。
3)複合半透膜をまず前記水溶性有機物質を含有する溶液と接触させ、その後、前記酸性物質を含有する水溶液に前記半透膜を接触させて膜洗浄する方法。
接触させる溶液の順序が逆の場合には、十分に未反応成分を除去することができない。複合半透膜をまず水溶性有機物質を含有する溶液と接触させることにより、膜の親水化及び膨潤化を促すことができる。そのため、その後の接触処理において酸性物質を含有する水溶液が迅速に膜の内部まで浸透して洗浄効果が高くなる。
また、前記水溶性有機物質の表面張力は膜内への浸透性の観点から0.04N/m以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.02〜0.035N/mである。表面張力が0.04N/mを超える場合には、膜内への浸透性が低くなるため未反応成分の除去効果が十分に得られない傾向にある。ただし、表面張力が0.04N/mを超える水溶性有機物質であっても、表面張力0.04N/m以下の水溶性有機物質に対して少量使用する場合には、膜の膨潤化を促進して洗浄効果を高める場合がある。例えば、エタノール(表面張力:0.022N/m)を50重量%含有する水溶液と、エタノールを40重量%及びジエチレングリコール(表面張力:0.045N/m)を10重量%含有する水溶液では、後者を用いた方が未反応成分を効率よく除去することができる。上記において、ジエチレングリコールの代わりにグリセリン(表面張力:0.063N/m)を用いた場合も同様である。表面張力0.04N/mを超える水溶性有機物質の添加量は、用いる水溶性有機物質の表面張力によって変わるが、通常表面張力0.04N/m以下の水溶性有機物質100重量部に対して50重量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは30重量部以下である。
溶液中の水溶性有機物質の濃度は、未反応成分の除去性能や膜性能低下抑制効果を考慮して、用いる材料ごとに適宜調整することができるが、通常1〜100重量%であり、好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは20〜50重量%である。特に前記濃度の水溶液にして使用することが好ましい。水溶性有機物質の濃度が1重量%未満の場合には、半透膜から効率的に未反応成分を除去することが困難となる傾向にある。
水溶液中の酸性物質の濃度は10ppm〜50重量%であることが好ましく、さらに好ましくは50ppm〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。酸性物質の濃度が10ppm未満の場合には、半透膜から効率的に未反応成分を除去することが困難となる傾向にある。一方、50重量%を超える場合には半透膜の性能に与える影響が大きくなる。
上記1)〜3)の膜洗浄処理方法において、複合半透膜に前記溶液を接触させる方法としては浸漬、加圧通水、噴霧、塗布、シャワーなどあらゆる方法が例示されるが、接触による十分な効果を付与せしめるためには浸漬や加圧通水が好ましい。
接触時間は、膜洗浄処理後における複合半透膜中の未反応成分の許容含有量や、製造上の制約が許容する範囲であれば何ら制限を受けるものではなく、任意の時間を設定することができる。一概に接触時間を規定できるわけではないが、通常数秒〜数十分であり、より好ましくは10秒〜3分である。接触時間を長くしても未反応成分の除去量が平衡に達するため除去効果がさらに向上するわけではなく、接触時間を長くしすぎると膜性能や製造効率が低下する傾向にある。接触温度は前記溶液が液体として存在する温度範囲であれば特に制限されないが、未反応成分の除去効果、膜の劣化防止の観点、及び取り扱いの容易さ等から10〜90℃であることが好ましく、より好ましくは10〜60℃、特に好ましくは10〜45℃である。
加圧通水法で前記溶液の接触をおこなう際に、かかる溶液を半透膜に供する圧力については半透膜及び圧力付与のための部材や設備の物理的強度の許容する範囲において何ら制限はないが、0.1〜10MPaでおこなうことが好ましく、より好ましくは1.5〜7.5MPaである。0.1MPa未満の場合には、求める効果を得ようとすると接触時間が長くなる傾向にあり、10MPaを超える場合には、圧密化により透過水量が低下する傾向にある。
4)複合半透膜を液体中に浸漬し、超音波で膜洗浄する方法。
半透膜を浸漬する液体は、半透膜の性能を低下させないものであれば特に制限されず、例えば、有機溶媒、蒸留水、イオン交換水、有機物や無機物を含む水溶液などが挙げられる。特にアルコール、酸、又はアルカリを含有する水溶液を用いることが好ましい。
アルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどの1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコールが挙げられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上用いてもよい。
水溶液中のアルコール濃度は、未反応成分の除去性能や膜性能低下抑制効果を考慮して、用いる材料ごとに適宜調整することができるが、通常1〜90重量%程度であり、さらに好ましくは10〜80重量%、特に好ましくは20〜50重量%である。アルコールの濃度が1重量%未満の場合には、半透膜が十分に膨潤しないため、超音波洗浄との相乗効果が十分に得られない傾向にある。一方、90重量%を超える場合には半透膜の性能に与える影響が大きくなり、塩阻止率及び透過流束が低下する傾向にある。
酸としては、水溶性のものであれば特に制限されず、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、クエン酸等の有機酸が挙げられる。
アルカリとしては、水溶性のものであれば特に制限されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属、水酸化カルシウムなどの水酸化アルカリ土類金属、アンモニア、アミン類などが挙げられる。
水溶液中の酸又はアルカリの濃度は、未反応成分の除去性能や膜性能低下抑制効果を考慮して、用いる材料ごとに適宜調整することができるが、10ppm〜50重量%であることが好ましく、さらに好ましくは50ppm〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。酸又はアルカリの濃度が10ppm未満の場合には、半透膜が十分に膨潤しないため、超音波洗浄との相乗効果が十分に得られない傾向にある。一方、50重量%を超える場合には半透膜の性能に与える影響が大きくなり、塩阻止率及び透過流束が低下する傾向にある。
半透膜を浸漬する液体の温度は特に制限されないが、未反応成分の除去性能、膜性能低下抑制効果、及び取り扱いの容易さ等から10〜90℃であることが好ましく、さらに好ましくは10〜60℃、特に好ましくは10〜45℃である。
超音波で洗浄する時間は、未反応成分の除去性能や膜性能低下抑制効果を考慮して、用いる材料ごとに適宜調整することができるが、通常数秒〜数分であり、好ましくは10秒〜3分である。洗浄時間が長すぎても未反応成分の除去量が平衡に達するため除去効果がさらに向上するわけではなく、洗浄時間を長くしすぎると膜性能や製造効率が低下する傾向にある。
本発明においては、その後、上記方法で膜洗浄された洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面にのみ保湿剤及び親水化剤を含む保湿溶液を接触させて保湿処理を行い、また洗浄済複合半透膜のスキン層表面にのみ保護溶液を接触させてスキン層上に保護層を形成する。
保湿処理は、多孔性支持体表面にのみ保湿溶液を供給することによって行われる。具体的には、スキン層表面をロールに密着させた状態で保湿溶液中に浸漬する方法、グラビアなどの転写法、塗布、及び噴霧などが挙げられるがこれらに制限されず、公知の方法を採用することができる。なお、保湿溶液を供給した後に、余剰の保湿溶液を除去する操作を組み合わせてもよい。除去操作としては、例えば、プラスチック及びゴムなどのブレード、ロールによる接触式除去、エアナイフによる非接触式除去などが挙げられる。
保湿剤は、洗浄済複合半透膜に保湿性を付与することができる化合物であれば特に制限されず、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、グルタミン酸ナトリウム、及びグルタミン酸カリウムなどの有機酸アルカリ金属塩;酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、乳酸マグネシウム、乳酸カルシウム、グルタミン酸マグネシウム、及びグルタミン酸カルシウムなどの有機酸アルカリ土類金属塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸一水素二カリウム、リン酸二水素一ナトリウム、リン酸二水素一カリウム、リン酸ナトリウム、及びリン酸カリウムなどの無機酸アルカリ金属塩;炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、第一リン酸マグネシウム、第一リン酸カルシウム、第二リン酸マグネシウム、第二リン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、及び第三リン酸カルシウムなどの無機酸アルカリ土類金属塩;塩化ナトリウムなどのハロゲン化アルカリ金属;塩化マグネシウムなどのハロゲン化アルカリ土類金属;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びアルキルベンゼンスルホン酸カリウムなどの界面活性剤;グルコース及びサッカロースなどの糖類;グリシン及びロイシンなどのアミノ酸、などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
保湿剤の濃度は特に制限されないが、100ppm〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは500ppm〜10重量%である。保湿剤の濃度が100ppm未満の場合には、乾燥処理後における水透過性能及び塩阻止率の低下抑制効果が十分に得られなかったり、保湿処理時間が長くかかる傾向にある。一方、保湿剤の濃度が30重量%を超える場合には、コスト高となったり、膜性能に悪影響を与える傾向にある。
保湿溶液の溶媒は膜性能を低下させないものであれば特に制限されず、例えば、有機溶媒、蒸留水、及びイオン交換水などが挙げられる。
保湿溶液には、多孔性支持体中への浸透を促すために、親水性を向上させる界面活性剤やアルコールなどの親水化剤を添加する。吸着による透水性能の低下を考慮するとアルコールを添加することが好ましい。また、保湿機能を阻害しない防カビ剤、酸化防止剤、及び抗菌剤などを適宜添加してもよい。
界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びアルキルベンゼンスルホン酸カリウムなどが挙げられる。アルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、及びイソプロピルアルコールなどの1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、及びグリセリンなどの多価アルコールが挙げられる。
界面活性剤やアルコールの濃度は特に制限されないが、1重量%以上であることが好ましく、より好ましくは5〜80重量%、特に好ましくは10〜50重量%である。界面活性剤やアルコールの濃度が1重量%未満の場合には、保湿溶液が多孔性支持体のスキン層側表面まで浸透しにくく、それにより乾燥複合半透膜の水透過性能が低下しやすくなる。
保湿溶液の温度は、該溶液が液体として存在する温度範囲であれば特に制限されないが、保湿性付与効果、膜の劣化防止の観点、及び取り扱いの容易さ等から10〜90℃であることが好ましく、より好ましくは10〜60℃、特に好ましくは10〜45℃である。
洗浄済複合半透膜を保湿溶液中へ浸漬する場合、浸漬時間は特に制限されないが、0.1秒〜30分であることが好ましく、より好ましくは1秒〜10分である。浸漬時間が0.1秒未満の場合には、乾燥処理後における水透過性能及び塩阻止率の低下抑制効果が十分に得られない傾向にある。一方、浸漬時間が30分を超えても乾燥処理後における水透過性能及び塩阻止率の低下抑制効果はそれほど変わらず、製造効率が低下するため好ましくない。
多孔性支持体表面に保湿溶液を塗布する場合、塗布量は10〜100cc/mであることが好ましく、より好ましくは30〜80cc/mである。塗布量が10cc/m未満の場合には、乾燥処理後における水透過性能及び塩阻止率の低下抑制効果が十分に得られない傾向にある。一方、塗布量が100cc/mを超えても乾燥処理後における水透過性能及び塩阻止率の低下抑制効果はそれほど変わらず、その後の乾燥効率が低下するため好ましくない。
一方、保護層の形成は、洗浄済複合半透膜のスキン層表面にのみ保護溶液を供給することによって行われる。具体的には、多孔性支持体表面をロールに密着させた状態で保護溶液中に浸漬する方法、グラビアなどの転写法、塗布、及び噴霧などが挙げられるがこれらに制限されず、公知の方法を採用することができる。なお、保護溶液を供給した後に、余剰の保護溶液を除去する操作を組み合わせてもよい。除去操作としては、例えば、プラスチック及びゴムなどのブレード、ロールによる接触式除去、エアナイフによる非接触式除去などが挙げられる。
保護溶液に含まれる保護剤は、水に不溶である化合物であれば特に制限されないが、カチオン性基とアニオン性基を有する電気的に中性の有機物、非イオン系の親水基を有する有機物を用いることが好ましい。
非イオン系の親水基を有する有機物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ケン化ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、及びポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記のうち、ポリビニルアルコールを用いることが特に好ましい。
保護溶液の溶媒は、スキン層の性能を低下させないものであれば特に制限されず、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、及びブタノールなどの脂肪族アルコール;メトキシメタノール及びメトキシエタノールなどの低級アルコール;エチレンクロルヒドリンなどのハロゲン化脂肪族アルコール;ヘキサン及びヘプタンなどの脂肪族炭化水素;アセトンなどのケトン;アセトニトリル、及びこれらの混合物などが挙げられる。水と前記アルコールを混合して用いる場合には、前記アルコールを10重量%以上用いることが好ましく、より好ましくは30重量%以上である。
保護剤の濃度は特に制限されないが、0.01〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜1重量%である。
乾燥後の保護層の厚さは0.001〜1μmであることが好ましい。厚さが0.001μm未満の場合には耐汚染性及び耐久性の向上効果が不十分となり、厚さが1μmを超える場合には水透過性能が低下する傾向にある。
洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面にのみ保湿溶液を接触させる工程と、洗浄済複合半透膜のスキン層表面にのみ保護溶液を接触させる工程は、同時に行ってもよく又はどちらかを先に行ってもよいが、保湿溶液を多孔性支持体内に十分に浸透させるために、保湿処理を先に行うことが好ましい。
本発明においては、その後、上記方法で保湿及び保護処理を施した処理済複合半透膜を乾燥して乾燥複合半透膜を作製する。
乾燥処理を行う際の温度は特に制限されないが、20〜200℃であることが好ましく、より好ましくは50〜150℃である。20℃未満の場合には、乾燥処理に時間がかかりすぎたり、乾燥が不十分となり、200℃を超える場合には、熱による膜の構造変化により膜性能が低下する傾向にある。
乾燥処理を行う際の時間は特に制限されないが、乾燥複合半透膜中の溶媒量が5重量%以下になるまで乾燥することが好ましい。
このような方法により製造された乾燥複合半透膜は、未反応成分の含有量が極めて少なく、該複合半透膜等を用いて分離精製された透過液あるいは濃縮された目的物質は不純物が極めて少なく高純度である。また、本発明の乾燥複合半透膜は、乾燥タイプであるため加工性や保存性に優れている。また、本発明の乾燥複合半透膜は、乾燥タイプでありながらウエットタイプの複合半透膜と同等の水透過性能及び塩阻止率を発揮する。さらに、本発明の乾燥複合半透膜は、スキン層上に保護層を有するため、透過水量の低下を招く種々の膜汚染物質を含む原水を処理する場合でも長期間安定して運転することができ、また膜モジュールを作成する際にスキン層の損傷を低減することができる。
また、乾燥複合半透膜の塩阻止性、透水性、及び耐酸化剤性等を向上させるために、従来公知の各種処理を施してもよい。
以下に実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら限定されるものではない。
〔評価及び測定方法〕
(透過流束及び塩阻止率の測定)
作製した平膜状の乾燥複合半透膜を所定の形状、サイズに切断し、平膜評価用のセルにセットする。約1500mg/LのNaClを含みかつNaOHを用いてpH6.5〜7.5に調整した水溶液を25℃で膜の供給側と透過側に1.5MPaの差圧を与えて膜に接触させる。この操作によって得られた透過水の透過速度および電導度を測定し、透過流束(m/m・d)および塩阻止率(%)を算出した。塩阻止率は、NaCl濃度と水溶液電導度の相関(検量線)を事前に作成し、それらを用いて下式により算出した。
塩阻止率(%)={1−(透過液中のNaCl濃度[mg/L])/(供給液中のNaCl濃度[mg/L])}×100
(耐久性の評価)
モジュール構成部材であるポリプロピレン製繊維を格子状に配置した原水流路材を、作製した乾燥複合半透膜のスキン層上に積層し、該原水流路材上に100gの荷重を掛けた状態でスキン層上を5回滑らせた。その後、上記と同様の方法で塩阻止率を測定した。
製造例1
(多孔性支持体の作製)
ポリスルホン(Solvay社製、P−3500)18重量%をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した製膜ドープを不織布基材上にウエット厚み200μmで均一に塗布した。その後、すぐに40〜50℃の水中に浸漬させることにより凝固させ、かつ溶媒であるDMFを完全に抽出洗浄することによって、不織布基材上にポリスルホン微多孔層を有する多孔性支持体を作製した。
実施例1
m−フェニレンジアミン1重量%、トリエチルアミン3重量%、及びカンファースルホン酸6重量%を含有するアミン水溶液を前記多孔性支持体上に塗布し、その後余分なアミン水溶液をワイピング除去することにより水溶液被覆層を形成した。次に、前記水溶液被覆層の表面にトリメシン酸クロライド0.2重量%を含有するイソオクタン溶液を塗布した。その後、余分な溶液を除去し、さらに120℃の熱風乾燥機中で3分間保持して、多孔性支持体上にポリアミド系樹脂を含むスキン層を形成させて未洗浄複合半透膜を得た。その後、未洗浄複合半透膜を50℃の純水中に10分間浸漬させることにより膜洗浄処理を行って洗浄済複合半透膜を作製した。その後、洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面に5重量%酢酸ナトリウム水溶液(溶媒:イソプロピルアルコール/水=3/7)を50cc/mの量で塗布した。次に、洗浄済複合半透膜のスキン層表面に0.3重量%ポリビニルアルコール水溶液(ケン化度:99%、平均重合度:2000、溶媒:イソプロピルアルコール/水=3/7)を50cc/mの量で塗布した。その後、該複合半透膜を130℃で5分間乾燥させることにより乾燥複合半透膜を作製した。透過試験の結果を表1に示す。
実施例2〜13
表1に記載の条件で、実施例1と同様の方法で乾燥複合半透膜を作製した。透過試験の結果を表1に示す。
比較例1
洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面に5重量%酢酸ナトリウム水溶液を塗布しなかった以外は、実施例1と同様の方法で乾燥複合半透膜を作製した。透過試験の結果を表1に示す。
比較例2
洗浄済複合半透膜のスキン層表面に0.3重量%ポリビニルアルコール水溶液を塗布しなかった以外は、実施例1と同様の方法で乾燥複合半透膜を作製した。透過試験の結果を表1に示す。
比較例3
実施例1において、5重量%酢酸ナトリウム水溶液の代わりに5重量%乳酸ナトリウム水溶液(溶媒:水)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で乾燥複合半透膜を作製した。透過試験の結果を表1に示す。
比較例4
実施例1と同様の方法で洗浄済複合半透膜を作製した。その後、洗浄済複合半透膜を5重量%乳酸ナトリウム水溶液(溶媒:イソプロピルアルコール/水=3/7)中に浸漬した。次に、該複合半透膜のスキン層表面に0.3重量%ポリビニルアルコール水溶液(ケン化度:99%、平均重合度:2000、溶媒:イソプロピルアルコール/水=3/7)を50cc/mの量で塗布した。その後、該複合半透膜を130℃で5分間乾燥させることにより乾燥複合半透膜を作製した。透過試験の結果を表1に示す。
Figure 0004936438
表1から明らかなように、洗浄済複合半透膜の支持体側にのみ保湿処理を施し、かつスキン層表面に保護層を設けることにより、乾燥処理後においても水透過性能及び塩阻止率に優れ、かつ耐久性に優れる乾燥複合半透膜を得ることができる。

Claims (2)

  1. 多官能アミン成分と多官能酸ハライド成分とを反応させてなるポリアミド系樹脂を含むスキン層を多孔性支持体の表面に形成して複合半透膜を作製する工程、複合半透膜を洗浄して洗浄済複合半透膜を作製する工程、洗浄済複合半透膜の多孔性支持体表面にのみ保湿剤及び親水化剤を含む保湿溶液を接触させ、かつ洗浄済複合半透膜のスキン層表面にのみ保護溶液を接触させて処理済複合半透膜を作製する工程、及び処理済複合半透膜を乾燥する工程を含む乾燥複合半透膜の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法によって得られる乾燥複合半透膜。
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