JP5030192B2 - 複合半透膜の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種混合溶液を選択的に分離するための複合半透膜に関し、特に海水を逆浸透(RO)膜分離処理して淡水化するのに好適な複合半透膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
逆浸透膜による分離を行うに際しては、供給水側の浸透圧と透過水側の浸透圧の差以上の圧力を供給水側にかけることが必要であり、特に供給水の溶質濃度が高く、浸透圧が高い場合には高い圧力を操作圧力として必要とする。さらに、供給水に対する透過水の量の割合(これを収率という)が高くなると濃縮水の溶質濃度が高くなるため高い圧力を操作圧力として必要とする。例えば海水淡水化の場合、濃度3.5重量%の海水の浸透圧は2.5MPaであり、収率40%で淡水化を行うと濃縮水の濃度は約6重量%で、その濃縮水の浸透圧(約4.4MPa)以上の操作圧力が必要である。透過水の水質と水量を十分に得るためには、実際には濃縮水の浸透圧よりも約2MPa(この圧力を有効圧力と呼ぶ)程度高めの圧力を濃縮水側に加えることが必要である。従来の一般的な海水淡水化では6〜6.5MPa程度の圧力をかけて収率40%程度の条件で運転されている。一方、高濃度溶液の分離・濃縮の場合など7MPa以上の圧力で逆浸透膜装置が運転されている例(特開平10−305216号公報)がある。
【0003】
一般に膜に圧力をかけると膜は圧密化を起こすが、圧力を除くともとの形態に戻る。しかし、限界圧力以上の圧力を加えると非対称膜あるいは微多孔質膜のボイドが潰れたり、分離機能層がさらに緻密化して膜形態、膜性能が変化する。具体的には膜透過係数が小さくなり、透過流束が低下する。一方では、分離機能層が微多孔質膜の凹凸に添って引き延ばされ膜面の凹凸が強調されたり傷が入りやすくなったりして溶質透過係数が大きくなり、排除率が低下する。このような問題を解決するために、特開平9−141071号公報には、分離機能膜に存在する高さ1〜600nm、直径1〜500nmのひだの中、直径150nm以下のものを60%にして、排除率の低下を抑え、耐圧性を向上させた架橋芳香族ポリアミド逆浸透膜が提案されているが、依然として透過流束の低下が大きいという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐圧性、溶質排除率および透過流束の高い複合半透膜およびその製造方法などを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、以下の構成を特徴とするものである。すなわち、
「(1)支持基材上に、ポリスルホンを有機溶媒に溶解させた製膜原液を塗布し、ポリスルホンを凝固させ微多孔質膜を形成し、その微多孔質膜上に、少なくとも2個の1級および/または2級アミノ基を有する多官能アミンのうち少なくとも1種のアミンを含む水溶液を接触させ、次いで、少なくとも2個の酸ハライド基を有する多官能酸ハロゲン化物を含む、水と非混和性の有機溶媒溶液を接触させ、界面重縮合させて架橋ポリアミド分離機能層を形成する複合半透膜の製造方法であって、微多孔質膜の製膜原液に塩化亜鉛を添加することを特徴とする複合半透膜の製造方法。
(2)得られた微多孔質膜は、製膜方向に対して直交する方向の断面をみたとき、長径が5×10−6m以上のボイドの占める面積の総和が全断面積の10%以下であることを特徴とする(1)に記載の複合半透膜の製造方法。
(3)得られた微多孔質膜の分離機能層側の表面の開孔率が5%以上であることを特徴とする(1)または(2)に記載の複合半透膜の製造方法。
(4)得られた微多孔質膜が、純水を用いた0.196MPa透水性評価において2.3×10−4m/s以上の純水透過流束を有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の複合半透膜の製造方法。」である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の複合半透膜は、基材上に形成した微多孔質膜上に、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との界面重縮合によって得られる架橋ポリアミドからなる分離機能層を設けてなる。
【0007】
本発明で用いられる微多孔質膜は、その上に被覆される分離機能層を支持するものであり、基材として用いるポリエステルなどの織布あるいは不織布上に、製膜原液である重合体の有機溶媒を流延し、前記重合体に対して非溶媒性の凝固浴に浸漬することによって得られる。その素材は特に限定されるものではないが、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデンなどのホモポリマーあるいはブレンドしたものが挙げられるが、化学的、機械的、熱的に安定であるポリスルホン、ポリエーテルスルホンが好ましく用いられる。
【0008】
本発明における微多孔質膜は、この上に形成される分離機能層の均一性向上、膜欠点の抑制、高圧での微多孔質膜の透水性安定のため、製膜方向に対して直交する方向(膜幅方向)の断面をみたとき、長径が5×10-6m以上の空孔(ボイド)の面積の総和が全断面積の10%以下になるように形成されている。好ましくは、5%以下である。10%を越えると膜欠点が多くなり、分離機能層形成時に膜欠点部分の薄膜層が欠落しやすくなる。また、高圧付加時にボイドの表層部分が薄くなり、欠陥が生じやすくなる。なお、「製膜方向」とは、前記微多孔質膜の製膜原液を流延する方向、すなわち、膜の長尺方向のことをいう。
【0009】
また、一定断面積におけるボイドの占める面積割合は、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡で、微多孔質膜断面の分離機能層との境界から基材との境界までの範囲にあるボイドを観察することによって、求めることができる。例えば走査型電子顕微鏡の断面写真の場合は、膜サンプルを液体窒素に漬けて凍結させたものを、製膜原液を流延させた方向に対して垂直に割断して乾燥させた後、膜断面に白金/パラジウムまたは四酸化ルテニウム、好ましくは四酸化ルテニウムを薄くコーティングして1〜6kVの加速電圧で高分解能電界放射型走査電子顕微鏡(UHR−FE−SEM)で観察する。最適な観察倍率は、微多孔質表面から基材表面までの膜断面全体が観察できる倍率であればよいが、例えば微多孔質膜の膜厚が60μmであれば、100〜5,000倍が好ましく、ボイドの面積を求めるには500〜2,000倍が好ましい。得られた電子顕微鏡写真から観察倍率を考慮してボイドの大きさをスケールなどで直接測ることが出来る。
【0010】
ボイドの面積は、微多孔質膜断面の電子顕微鏡観察写真で観察される微多孔質膜断面のボイドを閉じた曲線で囲んだときの、その曲線で囲まれた面積のことをいう。具体的には、得られた走査型電子顕微鏡による1,000倍の膜断面写真の一つ一つのボイドの外周をトレースして、閉じた曲線で囲んで面積を求める。断面積におけるボイド面積の占める割合は次の方法で求めることが出来る。ボイドの面積は曲線で囲んだ各ボイドの図形を一つ一つ切り取り、重量の総和(x)を測定する。さらに、写真から微多孔質膜断面の外周をトレースしてその図形を切り取って重量(y)を測定し、前記ボイドの図形の重量の総和と膜断面の図形の重量の比(x/y×100)を断面積におけるボイド面積の占める割合(%)とする。微多孔質膜断面の外周とは、写真にとらえられ、測定を対象としている断面全体の外周のことをいう。
【0011】
一方、微多孔質膜の分離機能層側表面には、直径5〜100×10-9m程度の大きさの細孔が形成されていることが好ましく、均一な分離機能層形成のためには、表面開孔率が5%以上であることが好ましい。より好ましくは、6%以上である。
【0012】
本発明において、表面開孔率、すなわち、一定面積における細孔面積の占める割合は、表面細孔の大きさと分布から求めることが出来る。表面細孔は、以下に示す微多孔質膜表面の走査型電子顕微鏡写真やAFM(原子間力顕微鏡)で観察することが出来る。さらに電子顕微鏡観察写真を解析して個々の細孔の大きさやその分布を求めることが出来る。例えば走査型電子顕微鏡の表面写真の場合は、膜サンプルの表面に白金/パラジウムまたは4酸化ルテニウム、好ましくは四酸化ルテニウムを薄くコーティングして1〜6kVの加速電圧で高分解能電界放射型走査電子顕微鏡(UHR−FE−SEM)で観察する。観察倍率は5,000〜100,000倍が好ましく、細孔の分布を求めるには10,000〜100,000倍が好ましい。得られた電子顕微鏡写真から観察倍率を考慮して細孔の大きさをスケールなどで直接測ることが出来る。
【0013】
また、表面細孔の面積は、微多孔質膜表面の電子顕微鏡観察写真で観察される微多孔質膜表面の細孔を閉じた曲線で囲んだときの、曲線で囲まれた面積である。具体的には表面細孔の面積は例えば次の方法で求めることが出来る。得られた50,000倍の膜表面走査型電子顕微鏡写真から、一辺0.6×10-6mの正方形を区切る。次にこの正方形の中にある細孔を上からトレースして、細孔の一つ一つを閉じた曲線で囲んで面積を求める。面積は図形の最も長い径と最も短い径を測り、その平均を近似円の直径として、近似円の面積を求める。さらに、開孔率はこれらの方法で得られた表面細孔の面積から、一定面積における細孔面積の占める割合を求めることによって、計算できる。すなわち、前記0.6×10-6mの正方形内の例では、
開孔率(%)=正方形内の表面細孔の近似円の総面積/正方形の面積×100
で求められる。
【0014】
上記微多孔質膜を支持補強する基材としては織布および不織布などを用いることができ、それら織布および不織布の厚さは、好ましくは50〜300×10-6m、より好ましくは75〜200×10-6mであり、微多孔質膜の厚さは好ましくは25〜100×10-6m、より好ましくは40〜75×10-6mの厚みを有するが、必ずしもこれらに限定されるものではない。厚すぎると扱いやすさやモジュール加工のしやすさが低下し、薄すぎると機械的強度が低下する。
【0015】
本発明で用いられる多官能アミンとしては、 少なくとも2個の1級または2級アミノ基を有するアミン化合物のうち少なくとも1種のアミンを含むもので、例えば、二つのアミノ基がオルト、メタ、パラ、いずれかの位置関係でベンゼンに結合した、フェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼン、1,2,4−トリアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、キシリレンジアミンなどの芳香族多官能アミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン等の脂肪族アミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ピペラジン、4−アミノメチルピペラジン等の脂環式多官能アミンが挙げられる。これらのアミンは単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。また、1級および2級のアミノ基を共に有する多官能アミンでもよい。
【0016】
本発明で用いられる多官能酸ハロゲン化物としては、少なくとも2個の酸ハライド基を有する多官能酸ハロゲン化物の群から選ばれる少なくとも1種を含むもので、例えば3官能酸ハロゲン化物であるトリメシン酸クロライド、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸トリクロライド、1,2,4−シクロブタントリカルボン酸トリクロライド、2官能の多官能酸ハロゲン化物では、例えば、ビフェニルジカルボン酸ジクロライド、ビフェニレンジカルボン酸ジクロライド、アゾベンゼンジカルボン酸ジクロライド、テレフタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、ナフタレンジカルボン酸クロライド等の芳香族2官能酸ハロゲン化物、アジポイルクロライド、セバコイルクロライド等の脂肪族2官能酸ハロゲン化物、シクロペンタンジカルボン酸ジクロライド、シクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド、テトラヒドロフランジカルボン酸ジクロライド等の脂環式2官能酸ハロゲン化物等が挙げられる。これらの多官能酸ハロゲン化物は単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。
【0017】
次に本発明の複合半透膜の製造方法について説明する。
【0018】
本発明の複合半透膜は、重合体を溶解させた製膜原液を基材上に塗布して凝固させ得られた微多孔質膜上に、少なくとも2個の1級または2級アミノ基を有する多官能アミンの群から選ばれる少なくとも1種のアミン成分を含む水溶液を接触させた後、次いで少なくとも2個の酸ハライド基を有する多官能酸ハロゲン化物を含む水と非混和性の有機溶媒溶液を前記微多孔質膜と接触させ、前記微多孔質膜上で界面重縮合させることにより分離機能を有する分離機能層を形成する。
【0019】
まず、微多孔質膜の製造方法を説明する。本発明において微多孔質膜は、ポリスルホン等の重合体を含有する有機溶液(製膜原液)をポリエステルなどの織布あるいは不織布基材上に流延し、重合体に対して非溶解性の凝固浴に浸漬凝固することによって形成される。本発明において、製膜原液の重合体濃度は30重量%以下であることが好ましい。さらに好ましくは10%〜20重量%である。重合体濃度がこの範囲より高いと孔径が小さくなりすぎて、透水性が著しく低下する。逆に低いと製膜原液がゲル化したり、微多孔質膜中に欠点が発生し、膜性能が不安定になりやすい。
【0020】
この微多孔質膜の製膜原液には無機塩を添加する。かかる無機塩としては、製膜原液に可溶で、かつ溶解したときに溶液が相分離しないものが用いられる。このような無機塩としては、塩化リチウム、臭化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化亜鉛、過塩素酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどが上げられるが、1価、あるいは2価のカチオンを含む塩が耐圧性向上という観点から好ましく、特にマグネシウムイオンはイオン半径が小さく、ポリマーとの静電気的な相互作用を強くして、ポリマー同士の結びつきを強くすることによって、ボイド減少に効果があると考えられる。これらの無機塩は単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。
【0021】
無機塩の添加量は、通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜3重量%である。10重量%よりも高いと製膜原液が相分離を起こしやすく、逆に低いと本発明の耐圧性の向上が小さい。
【0022】
重合体および無機塩の有機溶媒への溶解方法は、重合体と無機塩が溶媒に均一に溶解されればよいが、溶解時間が長すぎると溶液粘度が上昇し、形成された膜の熱洗浄時に基材から重合体自身が剥離する可能性が高くなる。
【0023】
微多孔質膜製膜原液の基材への塗布方法は、製膜原液が基材上に均一かつ連続的に塗れればよいが、例えばコーターを用いて製膜原液を基材にコーティングする方法が挙げられる。基材上に一定の厚みでコーティングするために、基材とコーターの隙間が一定になるようにする。コーティングする厚みは、膜形成後の微多孔質膜の厚みが25〜100×10-6mになるように調整することが好ましく、さらには40〜75×10-6mになるように調整することが好ましい。膜形成後の厚みが25×10-6m未満だと耐圧性の観点から不十分であり、100×10-6mを超えると透水性が十分でない。
【0024】
コーティングしてから凝固浴に入るまでの時間は、製膜原液の基材への浸透性を左右する。時間が短すぎると製膜原液の基材への浸透が不十分となり、微多孔質膜形成後に熱水洗浄などによって剥離が起きやすくなる。一方、長すぎると過浸透となり、基材裏側まで製膜原液が浸透し、形成された微多孔質膜の透水性が低下する。
【0025】
凝固浴としては、通常水が使われるが、重合体を溶解しないものであればよい。組成によって微多孔質膜の膜形態が変化し、それによって複合膜の膜形成性も変化する。また、凝固浴の温度は、−20℃〜100℃が好ましい。さらに好ましくは10〜30℃である。この範囲より高いと、熱運動により凝固浴面の振動が激しくなり、膜形成後の膜表面の平滑性が低下しやすい。逆に低すぎると凝固速度が遅くなり、製膜性に問題が生じる。
【0026】
次に、このような好ましい条件下で得られた微多孔質膜を、膜中に残存する製膜溶媒を除去するために熱水洗浄する。このときの熱水の温度は50〜100℃が好ましく、さらに好ましくは60〜95℃である。この範囲より高いと、微多孔質膜の収縮度が大きくなり、透水性が低下する。逆に、低いと洗浄効果が小さい。
【0027】
続いて、上述のように形成した微多孔質膜上に、1級または2級のアミノ基を少なくとも2個有する多官能アミンの群から選ばれる少なくとも1種のアミン成分を含む水溶液を接触させる。
【0028】
本発明において、アミン水溶液の多官能アミンの濃度は0.1〜20重量%であることが好ましい。さらに好ましくは0.5〜10重量%である。この範囲より高いと、分離機能層が厚くなりすぎて、複合半透膜について高い透水性が期待できない。逆に低いと、複合半透膜について、高い脱塩率が期待できない。なお、多官能アミンは、アミノ基として、1級アミノ基のみを含むものであっても、2級アミノ基のみを含むものであってもよく、また、1級アミノ基と2級アミノ基を共に含むものであってもよい。
【0029】
本発明では、アミン水溶液および多官能酸ハロゲン化物を含む非極性溶媒にアシル化触媒、界面活性剤、相関移動触媒など、種々の添加剤を入れることができる。
【0030】
アシル化触媒としては、アミドやウレアなどアミド結合を有するものが用いられる。このようなアミドとしては、N−シクロヘキシルホルムアミド、N,N−ジイソプロピルホルムアミド、N,N−ジイソプロピルアセトアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、またはδ−バレロラクタム、N−メチル−δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタム、N−メチル−ε−カプロラクタム、2−アザシクロオクタノン、2−アザシクロノナノン、ウレアとしては、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,1,3,3−テトラエチルウレアまたはN,N−ジメチルプロピレンウレア、ビス(テトラメチレン)ウレア、ビス(ペンタメチレン)ウレアが挙げられる。
【0031】
界面活性剤としては、たとえば、ドデシル硫酸ナトリウム(DSS)やドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0032】
相間移動触媒としては例えば、n−ヘプチルトリエチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド(Makoszaの触媒)やヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライドのような4級のアンモニウム塩やホスホニウム塩が挙げられる。
【0033】
アミン水溶液に添加する添加剤の濃度は0.1〜20重量%であることが好ましい。さらに好ましくは0.5〜10重量%である。
【0034】
微多孔質膜へのアミン水溶液の接触方法は、アミン水溶液が微多孔質膜上に均一かつ連続的に供給できればよいが、例えばアミン水溶液を微多孔質膜にコーティングする方法、あるいは微多孔質膜をアミン水溶液に浸漬する方法が挙げられる。水溶液供給後は膜状に水滴が残らないように十分に液切りする。水滴が残ると、膜形成後に水滴残存部分が膜欠点となって膜性能の低下を招く傾向がある。アミン水溶液への接触時間は1分〜10分が好ましく、さらに好ましくは1分〜3分である。水溶液の液切りの方法は、例えば、アミン水溶液接触後の微多孔質膜を鉛直方向に保持して過剰の水溶液を自然流下させる方法、さらに、その後にエアーノズルから窒素等の風を吹き付け、強制的に液切りする方法が挙げられる。
【0035】
次に、このようにアミン水溶液を塗布して液切りした後の膜に、多官能酸ハロゲン化物を含む、水と非混和性の非極性溶媒を接触させて、界面重縮合反応により架橋ポリアミドからなる分離機能層を形成させる。
【0036】
多官能酸ハロゲン化物の濃度は特に限定されるものではないが、たとえば0.01〜5.0重量%である。
【0037】
酸ハライドを含む非極性溶媒としては、多官能酸ハロゲン化物を溶解し、また多官能酸ハロゲン化物と反応せず、微多孔質膜を溶解等により、破壊しないものであることが好ましいが、さらに界面重縮合にて薄膜を形成しうるものであれば特に限定されるものではない。このような非極性溶媒としては、炭化水素、トリクロロトリフルオロエタンなどが挙げられるが、オゾン層保護の観点から、また、入手のしやすさ、取り扱いの容易さを考慮すると、炭化水素が好ましい。さらに、常温、常圧で揮発しにくいものであることを考慮すると、炭素数が6以上の炭化水素が好ましく用いられる。このような溶媒においては炭素数が8以上、または引火点が10℃以上の炭化水素が好ましく、さらに好ましくは引火点が10〜300℃未満の炭化水素が望ましい。引火点が10℃未満では引火の可能性があり、また、引火点が300℃以上では粘性が強すぎて取り扱い上、好ましくない。このような溶媒としては、例えばn−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−トリデカンのような直鎖状炭化水素のほか、分岐鎖状炭化水素であってもよい。
【0038】
多官能酸ハロゲン化物を溶解した非極性溶媒の接触方法は、微多孔質膜上に一定時間、均一に接触できる方法であればよい。
【0039】
接触時間は、多官能アミンが多官能酸ハロゲン化物と反応し、微多孔質膜上に薄膜を形成しうるだけの十分な時間があればよく、特に限定されるものではない。好ましくは10秒〜10分、より好ましくは20秒〜2分である。これより短いと反応が不完全で、高い膜性能が得られない。また、これより長いと膜厚が厚くなりすぎて、十分な透過流束が得られない。
【0040】
このようにして多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを界面重縮合させて架橋ポリアミドからなる分離機能層を微多孔質膜上に形成する。
【0041】
多官能酸ハロゲン化物溶液を塗布して分離機能層を微多孔質膜上に被覆したあとは溶媒を液切りする。液切りの方法は膜を鉛直方向に維持して過剰の非極性溶媒を自然流下して除去する。鉛直方向に維持する時間としては1〜5分、好ましくは1〜3分である。
【0042】
液切りした後は乾燥を行う。乾燥の方法は例えば、膜面での風速が2〜20m/s、特に好ましくは3〜10m/s、温度が10〜80℃、特に好ましくは20〜40℃の気体、例えば湿度30〜50%の乾燥空気を膜に吹き付ける。上に示した範囲よりも長い時間、あるいは高温の気体を用いると水分の過度な蒸発による微多孔質膜の収縮が引き起こされて透水量の低い膜ができる傾向がある。
【0043】
このようにして得られた複合半透膜はそれだけでも十分良好な分離性能を発現するが、炭酸ナトリウムなどのアルカリ水溶液に接触させて、残存する多官能酸ハロゲン化物を加水分解する工程、50〜150℃、好ましくは70〜130℃で、1〜10分間、好ましくは2〜8分間熱処理する工程、特開昭63−54905号公報に記載の塩素含有水溶液に浸漬する工程などを付加することで、膜の溶質排除性能の向上、透水性能の向上を達成することができる。
【0044】
以上のように製造された本発明の複合半透膜は次の通りの耐圧性能を有する。すなわち13.7MPaの高圧を加える前後での透過流束の比が0.95以上1.05以下、溶質透過率の比が0.8以上1.3以下である。
【0045】
ここで、本発明の耐圧性能は以下のようにして測定を行う。複合半透膜に、操作圧力5.5MPaにおいて、塩化ナトリウム濃度が3.5重量%、温度25℃、pH6.5の水溶液を16時間透過した後、温度25℃、pH6.5の5.8重量%塩化ナトリウム水溶液を8.8MPaの操作圧力で16時間透過したときの透過流束(A)、溶質透過率(C)を測定し、さらに13.7MPaに昇圧して3時間透過した後、再び8.8MPaに戻して3時間透過した後に透過流束(B)、溶質透過率(D)を測定して、性能の変化率を次式から求めることによって評価した。
【0046】
透過流束比 =透過流束(B)/透過流束(A)
溶質透過率比=溶質透過率(D)/溶質透過率(C)
なお、溶質透過率は電導度測定によった。ここで溶質透過率とは次式で表される値である。
【0047】
溶質透過率(%)=透過水の濃度/供給水の濃度×100
また、本発明の複合半透膜を構成する微多孔質膜は、十分な透過流束を有する複合半透膜を得るため、表面に分離機能層を形成する前の純水透過流束が、純水を用いた0.196MPa透水性評価において2.3×10-4m/s以上であることが好ましい。純水を用いた0.196MPa透水性評価は、逆浸透膜を透過した、電気伝導度10μS/cm以下の25℃の純水を、濃縮水側圧力が0.196MPa、濃縮水流量が3.5l/minとなるように微多孔質膜に1分間透過させた後、1分間に透過する透過水量を測定して行う。
【0048】
また、本発明の複合半透膜を構成する微多孔質膜は、13.7MPaの高圧を加えた後の純水透過流束(b)が、13.7MPaの高圧を加える前の純水透過流束(a)の1.0〜0.6倍である。この純水透過流束の評価は、次のようにして行う。
【0049】
上記透過流束(A)を評価した後の複合半透膜を取り出し、1%の次亜塩素酸水溶液に96時間浸漬して、複合半透膜の分離機能層を分解する。こうして得られた微多孔質膜を用い、濃縮水側圧力が0.98MPa、濃縮水流量が3.5l/minで膜に25℃の電気伝導度10μS/cm以下の純水を1分間透過させた後、3分間透過する透過水量を測定し、微多孔質膜の透過流束(a)を求め、同様に、上記透過流束(B)を評価した後の複合半透膜から、微多孔質膜の透過流束(b)を求める。得られた純水透過流束(a)、(b)からそれらの比(b/a)を次式によって求める。
【0050】
純水透過流束の比(b/a)=純水透過流束(b)/純水透過流束(a)
本発明の複合半透膜は、図1に示すように、複合半透膜1の分離機能層側を外側に配置するように透過液流路材2の両側に設け、このような構造の膜ユニット8を、10〜30組図2に示すように、間に供給液流路材3を挟みこみながら集水孔4を有する中心管5に巻囲し、膜エレメントとして使用する。
【0051】
本発明の複合半透膜は、5MPa以上の操作圧力で溶質濃度0.1重量%以上の溶液の溶質分離に好適に使用される。逆浸透法では浸透圧以上の圧力で分離を行う必要があるため、耐圧性に優れた本発明の複合半透膜は、浸透圧の高い0.1重量%以上の濃度の溶液、好ましくは3重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上の濃度の溶液の分離に用いられる。分離する溶液の種類としては水溶液が好ましく、特に高濃度かん水、海水、濃縮海水の淡水化に効果を発揮する。
【0052】
このような、高濃度溶液の分離システムの例としては、図3に示す1段複合半透膜分離装置や、図4に示す2段複合半透膜分離装置があげられる。図3の1段複合半透膜分離装置は、砂濾過装置などの前処理手段9、加圧ポンプ10、膜モジュール11などで構成されており、供給液の濁質を前処理手段9で取り除き、その後、被処理水を加圧ポンプ10で加圧して膜モジュール11に供給し、複合半透膜分離する。また、図4に示す2段複合半透膜分離装置は、前処理手段9、1段目加圧ポンプ10、1段目膜モジュール11、2段目加圧ポンプ12、2段目膜モジュール13などで構成されており、1段複合半透膜分離装置よりも透過水の回収率が高い。被処理水は、1段複合半透膜分離装置と同様、前処理手段9、1段目加圧ポンプ10、1段目膜モジュール11を経、その後、濃縮液が2段目昇圧ポンプ12で昇圧されて2段目膜モジュール13に送られる。1段目膜モジュール11と2段目膜モジュール13の透過液は合わせられて回収される。2段複合半透膜分離装置では、2段目膜モジュール13において、1段目膜モジュール11よりも高圧で複合半透膜分離されるため、操作圧力が高く、そのため本発明の高い耐圧性を有する複合半透膜が好適に用いられる。
【0053】
【実施例】
参考例1
ポリスルホンを15重量%、無機塩として塩化マグネシウム1重量%をN,N−ジメチルホルムアミド84重量%に加え、80℃で2時間攪拌して均一な溶液とした。次にこの溶液を不織布基材表面に厚み240×10−6mに塗布した後、20℃の水中に浸漬し、ポリスルホンを凝固させて、膜厚が63×10−6mの微多孔質膜を得た。不織布基材としてはポリエステル製抄紙不織布(3.3デシテックスのマルチフィラメント糸、単位面積あたりの重量85g/m、厚さ92×10―6m、引っ張り張力縦156.8N/15mm、横29.4N/15mm)を用いた。得られた微多孔質膜を70℃の熱水で2分間洗浄し、透過流束を評価したところ、2.96×10―4m/s(25.6m/d)であった。
【0054】
次に、m−フェニレンジアミンを3.4重量%含む水溶液を上記の通り微多孔質膜に2分間接触させた後、膜面に水滴が残らないように液切りを行った。こうして得られたm−フェニレンジアミンで被覆された膜に、トリメシン酸クロライド(表中、TMCと略記)0.12重量%、テレフタル酸クロライド(表中、TPCと略記)0.18重量%を含むデカン溶液を1分間接触させた。その後、液切りを1分間行って、送風器を使い20℃の気体を吹き付けて乾燥させ、次いで、流水で洗浄した。こうして得られた複合半透膜を90℃、2分間熱水洗浄し、その後、500ppm、pH7の塩素濃度の水溶液に2分間浸漬した後、再び95℃の熱水で2分間洗浄して、0.1重量%の亜硫酸水素ナトリウム(SBS)水溶液に保存した。
【0055】
得られた複合半透膜の微多孔質膜断面および表面を、高分解能電界放射型走査電子顕微鏡(日立製S−900型電子顕微鏡)を用いて1,000倍の倍率で観察した。微多孔質膜のボイド占有率は、微多孔質膜表面から基材表面までの間で、幅90×10−6mの範囲にあるボイドを対象とした。ボイドが膜断面において占める割合は写真の各ボイドの外周をトレースして閉じた曲線で囲み、囲んだ図形を一つ一つ切り取って重量を測定して、その総和(x)を求め、前記観察した膜断面の範囲をトレースして、その図形を切り取って重量(y)を測定し、計算x/y×100により、4.9%を得た。表面開孔率は50,000倍の写真から、一辺0.6×10−6mの正方形内に含まれる細孔をトレースし、近似円の直径と分布を求めることによって計算し、6.8%を得た。
【0056】
また、得られた複合半透膜に温度25℃、pH 6.5の3.5重量%の塩化ナトリウム水溶液を5.5MPaで16時間透過した後、5.8重量%の塩化ナトリウム水溶液を8.8MPaで16時間透過したときの性能を測定したところ、塩排除率が99.75%、透過流束が0.87×10−5m/s(0.75m/d)であった。さらに13.7MPaで3時間透過した後再び8.8MPaで3時間経過したときの性能を測定したところ、塩排除率が99.70%、透水流束が0.87×10−5m/s(0.75m/d)であった。そこで、複合半透膜の耐圧性能を評価したところ、溶質透過率比が1.2、透過流束比が1.00であった。
【0057】
上記加圧評価後、1%の次亜塩素酸水溶液に96時間浸漬して、複合半透膜の分離機能層を分解して、微多孔質膜の透過流束の比(b/a)を測定したところ、0.89であった。
【0058】
参考例2
参考例1において、m−フェニレンジアミンの濃度を3.4重量%から1.7重量%にすること以外は参考例1と同様にして複合半透膜を得て評価した。
【0059】
参考例3
参考例1において、m−フェニレンジアミンの濃度を3.4重量%から5.1重量%にすること以外は参考例1と同様にして複合半透膜を得て評価した。
【0060】
実施例1〜3
参考例1〜3において、無機塩を塩化マグネシウムから塩化亜鉛に変えること以外は参考例1〜3と同様にして複合半透膜を得て評価した。その結果を表1に示す。
【0062】
比較例1〜3
参考例1〜3において、無機塩を添加しない以外は参考例1〜3と同様にして複合半透膜を得て評価した。その結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
Figure 0005030192
【0065】
表1から分かるように複合半透膜の透過流束比も1に近くなっている。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、複合半透膜の機械的強度を有する微多孔質膜のボイド部分を縮小することにより、微多孔質膜の欠陥が少なくなり、均一な構造となるため、安定した性能の複合半透膜が製膜できる。また、本発明の複合半透膜に用いられる微多孔質膜は、5MPaを越えるような高圧での透過流束の変化が小さく、高い溶質排除率と透過流束を維持することができる複合半透膜を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流体分離素子に用いる膜ユニットの概略模式図である。
【図2】複合半透膜を用いたスパイラル型液体分離素子の概略横断面図である。
【図3】本発明の複合半透膜を用いた1段複合半透膜分離装置の概略フロー図である。
【図4】本発明の複合半透膜を用いた2段複合半透膜分離装置の概略フロー図である。
【符号の説明】
1:複合半透膜
2:透過液流路材
3:供給液流路材
4:集水孔
5:中心管
6:溝
7:凸部
8:膜ユニット
9:前処理手段
10:1段目加圧ポンプ
11:1段目複合半透膜モジュール
12:2段目昇圧ポンプ
13:2段目複合半透膜モジュール

Claims (4)

  1. 支持基材上に、ポリスルホンを有機溶媒に溶解させた製膜原液を塗布し、ポリスルホンを凝固させ微多孔質膜を形成し、その微多孔質膜上に、少なくとも2個の1級および/または2級アミノ基を有する多官能アミンのうち少なくとも1種のアミンを含む水溶液を接触させ、次いで、少なくとも2個の酸ハライド基を有する多官能酸ハロゲン化物を含む、水と非混和性の有機溶媒溶液を接触させ、界面重縮合させて架橋ポリアミド分離機能層を形成する複合半透膜の製造方法であって、微多孔質膜の製膜原液に塩化亜鉛を添加することを特徴とする複合半透膜の製造方法。
  2. 得られた微多孔質膜は、製膜方向に対して直交する方向の断面をみたとき、長径が5×10−6m以上のボイドの占める面積の総和が全断面積の10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の複合半透膜の製造方法。
  3. 得られた微多孔質膜の分離機能層側の表面の開孔率が5%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の複合半透膜の製造方法。
  4. 得られた微多孔質膜が、純水を用いた0.196MPa透水性評価において2.3×10−4m/s以上の純水透過流束を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の複合半透膜の製造方法。
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