JP4932983B2 - 椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法及びこれを利用する構造物 - Google Patents

椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法及びこれを利用する構造物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法およびこれを利用した構造物に関する。更に詳述すると、本発明はメッシュあるいはフィルム若しくは布地、不織布等の膜状部材とその周縁を保持する枠状支持部材とから成り、椅子のフレームに組み付けられて椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法およびこれを利用した構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
図38及び図39に示すように、脚部を構成するパイプフレーム101に座103が直接取り付けられる椅子102が知られている(実公平8−8673号参照)。この椅子102の座103は、パイプフレーム101に溶接された受け金具108の上にボルト109によりねじ止め固定された枠状支持部材104と、該枠状支持部材104に一体化されたメッシュシートから成る膜状部材105と、該膜状部材105に載置されたクッション106と、クッション106及び枠状支持部材104を覆って枠状支持部材104の外側から裏側に回り込んで止着された上張地107とを備える。なお、図39中、符号110はボルト109に螺合するナット、符号111は枠状支持部材104のナット受け孔を示す。
【0003】
そして、膜状部材105を一体化した枠状支持部材104、即ちいわゆるシェル状の構造物は、インサート成形により形成される。この形成は例えば特公平7−37049号公報に開示されるように、図40に示すような金型112の外部に金型112を挟むように配置した一対のクランプ機構113を使用して、膜状部材105を挟持して金型112の間に位置させる。このとき、張力付与機構114によりクランプ機構113を金型112から離す方向(図中矢印で示す)に引っ張るようにして、膜状部材105に対して座103として必要な張力を与えておく。そして、各金型112を型締めして射出成形を行うことにより、枠状支持部材104と膜状部材105とを一体化する。さらに、枠状支持部材104が硬化してから金型112より取り外して、枠状支持部材104の周縁からはみ出した膜状部材105を切り取る。これにより、構造物が完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した構造物の製造方法では、膜状部材105には必要な張力を枠状支持部材104との一体化の前に与えておかなければ成らないので、クランプ機構113を互いに引き離す張力付与機構114を必要としてしまい、構造物の製造装置115が機構的に複雑になってしまう。また、膜状部材105に必要な張力を与えるクランプ機構113および張力付与機構114は金型112の外部に設けなければならないので、製造装置115が大型化してしまう。
【0005】
しかも、膜状部材105に必要な張力を与えるために膜状部材105を金型112の外部で支持しているので、枠状支持部材104の硬化後に周縁からはみ出した膜状部材105を切り取る必要があり、作業性が悪くなってしまう。また、膜状部材105の切り落とされた周縁116は図41に示すように枠状支持部材104と一体化されていないので、外観を損ねてしまう。
【0006】
そこで、本発明は、製造装置を小型化でき、さらに製造の作業性を良好にでき、しかも外観を向上できる椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法およびこれを利用する構造物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、メッシュあるいはフィルム若しくは布地、不織布等の膜状部材とその周縁を保持する枠状支持部材とから成り、椅子のフレームに組み付けられて椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、熱収縮性を有する膜状部材を無張力下あるいは構造物として必要な張力より弱い張力で硬化した枠状支持部材に取り付けて固定し、その後に膜状部材を加熱して収縮させて構造物として必要な弾力性を発揮させる張力を与えるようにしている。
【0008】
したがって、構造物を製造するときは、無張力下あるいは膜状部材を硬化した枠状支持部材に対して構造物として必要な張力(以下、予張力という)より弱い張力で取り付けて固定する。即ち、膜状部材が弛んでいるか、あるいはこの状態の構造物をそのまま座に取り付けても着座者を適正な弾力で支持するという構造物としての機能を果たすことができない程度に弱い張力で取り付けられている。そして、取付後に、膜状部材を加熱して収縮させて構造物として必要な弾力性を発揮する張力を与える持たせるようにする。換言すると、膜状部材を加熱収縮することにより、初めて構造物として着座者を適正な弾力で支持するという機能を果たすことがでるようになる。これにより、必要な弾力性を有する膜状部材を備えた構造物を得ることができる。
【0009】
よって、膜状部材を枠状支持部材に取り付けるときに膜状部材に完成品として要求される張力を与える必要がないので、製造作業を容易に行うことができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材を枠状支持部材に固定するときは、膜状部材の周縁部により枠状支持部材をくるんで縫製または溶着あるいは接着により輪を形成するようにしている。
【0011】
したがって、膜状部材が枠状支持部材に一巻きされるので、膜状部材に荷重が掛かったときに膜状部材が枠状支持部材に引っ掛かり、取付強度を強くすることができる。また、枠状支持部材と膜状部材との一体化を安価に行うことができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材を枠状支持部材に固定するときは、膜状部材を枠状支持部材の表面に直接縫製または溶着あるいは接着するようにしている。この場合も、枠状支持部材と膜状部材との一体化を安価に行うことができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材は内側に切れ込んだ取付溝を有するものであり、膜状部材を枠状支持部材に固定するときは、膜状部材を枠状支持部材の取付溝に差し入れて溶着または接着あるいは縫製するようにしている。
【0014】
したがって、膜状部材の表裏両面を取付溝に溶着または接着あるいは縫製することができるので、片面のみを溶着または接着あるいは縫製するよりも溶着または接着あるいは縫製の面積を大きくして固着強度を強くすることができる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材は長手方向に沿って半割された形状であり、膜状部材を枠状支持部材に固定するときは、半割の間に膜状部材の周縁部を挟み込んで溶着または接着あるいは縫製するようにしている。
【0016】
したがって、膜状部材の表裏両面を枠状支持部材に溶着または接着あるいは縫製することができるので、片面のみを溶着または接着あるいは縫製するよりも溶着または接着あるいは縫製の面積を大きくして引っ張り強度を強くすることができる。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材の半割の向き合った挟み込み面には互いに嵌合する凸部と凹部とが形成されたものであると共に、膜状部材を凸部および凹部の間に挟み込んで固定するようにしている。したがって、膜状部材の固定力を更に強くすることができる。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材は長手方向に沿った凹溝を有する凹部材と、凹溝に圧入して固定される凸部材とを備えると共に、膜状部材を枠状支持部材に固定するときは、凹溝に膜状部材を入れたまま凸部材を圧入することにより凹部材および凸部材で膜状部材を挟持するようにしている。したがって、凸部材を凹部材に圧入して膜状部材を挟むことにより固着できるので、作業性を良好にすることができる。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材は凹部材および凸部材の一方に予め固着されるようにしている。したがって、膜状部材を凹部材および凸部材の間に容易に挟み込むことができるようになる。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、凸部材の先端部にはオーバーハング部が形成されていると共に、凹溝にはオーバーハング部が引っ掛かって抜け止めされる係止部が形成されるようにしている。
【0021】
したがって、凸部材の先端に膜状部材を引っ掛けて凹溝に押し込むことにより、凸部材が凹溝から抜け難くなると共に、凸部材および凹部材による膜状部材の挟持を強くすることができる。
【0022】
請求項10記載の発明は、請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材は可塑性を有すると共に中空形状で長手方向に沿った開口を備えたものであり、尚かつ膜状部材の周縁には開口を通過可能な太さの係止部材が取り付けられ、膜状部材を枠状支持部材に固定するときは、膜状部材の係止部材を枠状支持部材の内部に開口から差し入れて、開口が係止部材の外径よりも狭く成るように枠状支持部材をかしめるようにしている。
【0023】
したがって、係止部材を差し入れた枠状支持部材をかしめることにより膜状部材を固着できるので、作業性を良好にすることができる。
【0024】
請求項11記載の発明は、請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材は長手方向に沿って半割された形状であると共に、膜状部材の周縁には係止部材が取り付けられ、膜状部材を枠状支持部材に固定するときは、半割の間に膜状部材の周縁部を挟み込むと共に係止部材が枠状支持部材の外側面に当接するようにして溶着または接着あるいは縫製するようにしている。
【0025】
したがって、膜状部材の表裏両面を枠状支持部材に溶着または接着あるいは縫製することができると共に係止部材が抜け止めに成るので、膜状部材の固着強度を強くすることができる。
【0026】
また、請求項12記載の発明は、メッシュあるいはフィルム若しくは布地、不織布等の膜状部材とその周縁を保持する樹脂製の枠状支持部材とから成り、椅子のフレームに組み付けられて椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材および膜状部材をインサート成形するための型に対して熱収縮性を有する膜状部材を無張力下あるいは構造物として必要な張力より弱い張力で取り付けてから、型のキャビティに樹脂を射出して硬化させて枠状支持部材の成形を行い、枠状支持部材が硬化した後に膜状部材を加熱して収縮させて構造物として必要な弾力性を発揮させる張力を与えるようにしている。
【0027】
したがって、構造物を製造するときは、膜状部材を型に対して完成品として要求される張力よりも弱い張力あるいは無張力下で取り付ける。そして、型のキャビティに例えば熱可塑性合成樹脂のような樹脂を射出して硬化させて、枠状支持部材の成形を行う。つまり、枠状支持部材を硬化させる。さらに、枠状支持部材の成形後に、膜状部材を加熱して収縮させて構造物として必要な弾力性を発揮する張力を与える持たせるようにする。これにより、必要な弾力性を有する膜状部材を備えた構造物を得ることができる。
【0028】
よって、膜状部材を型に取り付けるときに膜状部材に完成品として要求される張力を与える必要がないので、このような予張力を与えるための張力付与装置を設ける必要が無く製造装置を簡素化することができる。
【0029】
また、請求項13記載の発明は、請求項12記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材を型に取り付けるときは、膜状部材の周縁がキャビティに収容されるようにしている。
【0030】
したがって、型の外部に膜状部材を支持する装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。また、膜状部材の周縁が枠状支持部材に一体化されるので、外観を向上できる。さらに、枠状支持部材の硬化後に周縁から膜状部材を切り取ってトリミングする必要が無くなるので、切り取り作業を省略して作業性を向上できる。
【0031】
そして、請求項14記載の発明は、請求項12記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材の型への取付は、膜状部材の周縁側および中心側のいずれも型に挟持されると共に、膜状部材はキャビティを形成する型面に無接触あるいは点接触若しくは線接触するように行うようにしている。したがって、キャビティ内で膜状部材が型面に面接触しないので、枠状支持部材と膜状部材との接触面が外部に露出することを防止できる。よって、膜状部材の固着面が隠れる構造物を1回の射出成形により形成することができる。
【0032】
請求項15記載の発明は、請求項14記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材の周縁側は枠状支持部材の縁部を通過すると共に、膜状部材の中心側は枠状支持部材の側面の表裏方向中央部を通過するようにしている。この場合も、膜状部材の固着面が隠れる構造物を1回の射出成形により形成することができる。
【0033】
請求項16記載の発明は、請求項12から15までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、型は、膜状部材を表裏両側から押さえてキャビティを形成する型面から離して支持する支持部材を有するようにしている。したがって、膜状部材を枠状支持部材の内部に隠して固着面の露出を防ぐことができる。
【0034】
請求項17記載の発明は、請求項12または13記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、型は膜状部材をキャビティを形成する型面に押し付けて固定する押さえ部材を有するようにしている。したがって、枠状支持部材の射出成形時に膜状部材が樹脂の射出により動いてしまうことを抑制できる。
【0035】
請求項18記載の発明は、請求項12から17までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材の型のゲートに向き合った部位には樹脂が通過可能な逃げ部が形成されるようにしている。したがって、ゲートから射出された樹脂が膜状部材の逃げ部を通過して膜状部材の裏側に容易に回り込むことができるので、樹脂の流れを良くして均等に行き渡らせることができる。
【0036】
請求項19記載の発明は、請求項18記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、逃げ部の近傍に樹脂が通過可能な流通孔が形成されているようにしている。したがって、樹脂が逃げ部および流通孔を通過して膜状部材の表裏に容易に行き渡ることができる。
【0037】
請求項20記載の発明は、請求項12、13、17のいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材はゲートが設けられた型面に面接触もしくは線接触あるいは点接触して取り付けられると共に、膜状部材のゲートに向き合った部位には樹脂が通過可能な逃げ部が形成されるようにしている。したがって、ゲートから射出された樹脂が膜状部材の逃げ部を通過して膜状部材の裏側に容易に回り込むことができるので、膜状部材をゲート側の面に押し付けることができる。
【0038】
請求項21記載の発明は、請求項12、13、17のいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材は、キャビティ内のゲートに向き合う位置に取り付けられると共にゲートが設けられた型面の反対側の型面に面接触もしくは線接触あるいは点接触して取り付けられるようにしている。したがって、ゲートから射出された樹脂が膜状部材を押圧してゲートと反対側の型面に押し付けることができる。
【0039】
請求項22記載の発明は、請求項1から21までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材を加熱収縮させる前に、枠状支持部材と膜状部材とを一体化した部分に、該一体化部分を覆い隠すカバー部材を取り付けるようにしている。また、請求項23記載の発明は、請求項1から21までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材を加熱収縮させた後に、枠状支持部材と膜状部材とを一体化した部分に、該一体化部分を覆い隠すカバー部材を取り付けるようにしている。
【0040】
したがって、カバー部材により一体化部分を覆い隠すことができるので、外観を良くすることができる。また、カバー部材が枠状支持部材と膜状部材との固着を補強するので、膜状部材の固着力を強くすることができる。
【0041】
請求項24記載の発明は、請求項22または23記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、カバー部材は、枠状支持部材を芯材とするインサート成形により形成されるようにしている。したがって、カバー部材による枠状支持部材と膜状部材との固着の補強を強くすることができる。
【0042】
請求項25記載の発明は、請求項12から21までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材を加熱収縮させる前または後に、枠状支持部材を芯材とするインサート成形を行って枠状支持部材および膜状部材の一体化した部分を覆い隠すカバー部材を形成すると共に、枠状支持部材の射出成形時のゲート位置とカバー部材の射出成形時のゲート位置とを異ならせるようにしている。また、請求項26記載の発明は、請求項12から21までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、膜状部材を加熱収縮させた後に、枠状支持部材を芯材とするインサート成形を行って枠状支持部材および膜状部材の一体化した部分を覆い隠すカバー部材を形成すると共に、枠状支持部材の射出成形時のゲート位置とカバー部材の射出成形時のゲート位置とを異ならせるようにしている。したがって、各射出成形時に生ずるウェルドマークの位置を重ならないようにできるので、構造物の強度を強くすることができる。
【0043】
請求項27記載の発明は、請求項24から26までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材を射出成形する型とカバー部材を射出成形する型とは、一部を共用するようにしている。したがって、別個の型を2組用意する必要が無いので、型のコストを低減することができる。
【0044】
請求項28記載の発明は、請求項27記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、枠状支持部材を射出成形した後に型のスライドブロックを摺動させてカバー部材のキャビティを形成し、該キャビティに樹脂を射出してカバー部材を射出成形するようにしている。したがって、スライドブロックを摺動させるだけでカバー部材付きの構造物を成形できるので、型のコストおよび成形作業の労力を低減することができる。
【0045】
請求項29記載の発明は、請求項22または23記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、カバー部材は、枠状支持部材に溶着あるいは接着により一体化されるようにしている。したがって、カバー部材を射出成形により一体化する場合に比べて安価に取り付けることができる。
【0046】
一方、請求項30記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物は、請求項1から請求項29までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法を利用して製造するようにしている。
【0047】
したがって、膜状部材を枠状支持部材あるいは型に取り付けるときに膜状部材に予張力を与える張力付与装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。また、型の外部に膜状部材を支持する装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。さらに、膜状部材の周縁が枠状支持部材に一体化されるか、あるいはカバー部材で隠されるので、外観を向上することができる。
【0048】
請求項31記載の発明は、請求項30記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物において、膜状部材はメッシュシートであるようにしている。例えば、ポリエステル糸とエラストマ性ポリエステル糸との織物によってメッシュシートは構成される。このポリエステル製メッシュシートは、へたりが少ない。そして、メッシュシートであることにより、弾力性や通気性が良好であるので、座り心地の良い構造物を得ることができる。しかも、膜状部材を枠状支持部材の射出成形により一体化する際には、膜状部材の織地の糸と糸の隙間を樹脂が通過して膜状部材を覆うように樹脂が回り込むようになる。これによって、予め形成されている膜状部材が、射出成形により形成される枠状支持部材に強固に一体化される。
【0049】
また、請求項32記載の発明は、請求項30または31記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物において、構造物の全構成部材がオレフィン系樹脂製であるようにしている。したがって、椅子が廃棄される際に、構造物をパイプフレームや座受け部材、脚、背支桿などの金属製構造物ないし木製構造物等の非樹脂製構造物と分別することが容易であり、更に膜状部材と枠状支持部材などの各パーツ毎に分離せずにそのまま再生利用可能とすることができ、リサイクルに好適である。
【0050】
請求項33記載の発明は、請求項30記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物において、膜状部材は枠状支持部材の裏側に取り付けられていると共に、枠状支持部材は椅子のフレームに上側から装着されることにより膜状部材を枠状支持部材とフレームとにより挟持するようにしている。したがって、膜状部材は枠状支持部材の裏側に取り付けられているので、外観を損ねることを防止できる。また、膜状部材が枠状支持部材とフレームとにより挟持されているので、固着力を高めることができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明の構造物を椅子の座に適用した場合について説明している。
【0052】
この構造物1は、図2及び図3に示すように、メッシュあるいはフィルム若しくは布地、不織布等の膜状部材2とその周縁を保持する例えば熱可塑性合成樹脂等の樹脂製の枠状支持部材3とから成り、椅子のフレーム4に組み付けられるものである。そして、この構造物1の製造方法は、図1(A)に示すように枠状支持部材3および膜状部材2をインサート成形するための型5に対して熱収縮性を有する膜状部材2を無張力下にあるいは構造物1として必要な張力より弱い張力で取り付けてから、型5のキャビティ6に熱可塑性合成樹脂を射出して硬化させて図1(B)に示すように枠状支持部材3の成形を行い、その後に膜状部材2を加熱して図1(C)に示すように収縮させて構造物1として必要な弾力性を発揮する張力を与えるようにしている。このため、膜状部材2を型5に取り付けるときに膜状部材2に予張力を与える必要がないので、張力付与装置を設ける必要が無く製造装置を簡素化することができる。
【0053】
また、本実施形態では、枠状支持部材3は単体でも膜状部材2の張力を支持できる剛性を有しているものとしている。すなわち、この枠状支持部材3は椅子のフレーム4に取り付けなくても、膜状部材2が構造物1として必要な張力を得られるように支持している。このため、構造物1をフレーム4に取り付けるときに膜状部材2に必要な張力を与えることがないので、取付作業を容易にすることができる。
【0054】
本実施形態では、型5として上金型7および下金型8を採用すると共に、射出成形によって枠状支持部材3を形成する際に予め形成されている膜状部材2を一体化するようにしている。そして、下金型8には、構造物1に上下方向の貫通孔9を形成するための中子ピン10を設けている。膜状部材2を型5に取り付けるときは各中子ピン10に突き刺して位置決めするようにしている。このため、膜状部材2を型5の外部から支持しなくても、周縁がキャビティ6内に収まるように正確に位置決めすることができる。
【0055】
また、膜状部材2を型5に設置するときは、膜状部材2の周縁がキャビティ6に収容されるようにしている。このため、型5の外部に膜状部材2を支持する装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。また、枠状支持部材3の硬化後に周縁から膜状部材2を切り取るトリミング作業が不要になるので、作業性を向上できる。さらに、膜状部材2の周縁11が枠状支持部材3に一体化されるので、外観を向上することができる。しかも、膜状部材2を型5の外部で支持して後に切り取る場合に比べて、1つの構造物1を製造するのに必要な膜状部材2の量を減らすことができる。
【0056】
ここで、膜状部材2は、キャビティ6のゲート18に向き合う位置に取り付けられると共に、キャビティ6内でゲート18が設けられた型面の反対側の型面に面接触して取り付けられるようにしている。このため、図17に示すように、ゲート18から射出された熱可塑性合成樹脂27が膜状部材2を押圧してゲート18と反対側の型面に押し付けることができる。よって、膜状部材2のずれを防止することができる。ここでは、膜状部材2と型5とが面接触しているが、これには限られず線接触あるいは点接触であっても膜状部材2が型5に押し付けられてずれを抑制できる。
【0057】
また、本実施形態では、枠状支持部材3を形成する熱可塑性樹脂は、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPP(ポリプロピレン)等のオレフィン系樹脂を採用している。但し、熱可塑性合成樹脂としてはこれに限られず、例えばポリエステルのように枠状支持部材として一般に使用される既知若しくは新規の材質を利用することができる。なお、本実施形態では枠状支持部材3を熱可塑性合成樹脂により形成しているが、これには限られず膜状部材2よりも低い温度で硬化する熱硬化性樹脂等の他の樹脂を使用しても良い。この場合は、枠状支持部材3が硬化する程度に加熱して膜状部材2と枠状支持部材3とを一体化し、その後に膜状部材2を加熱して収縮させる。
【0058】
さらに、膜状部材2はオレフィン系樹脂製あるいはポリエステル製としている。構造物1の全体がオレフィン系樹脂製である場合には、分別廃棄することなくそのままリサイクルすることができる。本実施形態では、膜状部材2はポリエステル製のメッシュシート(例えば、デュポン社製 商品名ダイメトロール)にしている。すなわち、メッシュシートは、ポリエステル糸とエラストマ性ポリエステル糸との織物によって構成されている。このため、枠状支持部材3の硬化後に加熱して収縮させることができ、これにより座あるいは背凭れ等として必要な弾力性および強度を得ることができる。しかも、本実施形態では、枠状支持部材3をオレフィン系樹脂で構成すると共に膜状部材2をポリエステルで構成しているので、構造物1から金属等を分離することなくそのままリサイクルすることができる。あるいは、枠状支持部材3と膜状部材2とのいずれもポリエステルで構成していも良い。この場合も構造物1から金属等を分離することなくそのままリサイクルすることができる。また、膜状部材2がメッシュであるので、高い通気性を得て座り心地の良い快適な構造物1を得ることができる。
【0059】
ここで、膜状部材2はメッシュシートであるので、これを枠状支持部材3の射出成形により一体化する際にはメッシュの織地の糸と糸の隙間を樹脂が通過して膜状部材2を覆うように樹脂が回り込むようになる。これによって、予め形成されている膜状部材2が、射出成形により形成される枠状支持部材3に一体化・固着される。
【0060】
そして、キャビティ6に射出した熱可塑性合成樹脂が硬化してから、図1(B)に示すように構造物1となる成形品を型5から取り出すようにする。このときは、膜状部材2は収縮する程には加熱されていないので、ある程度緩んでいる。そして、枠状支持部材3が冷却されると収縮するので、膜状部材2の弛みは一層大きくなる。この弛みを加熱による収縮で除去することができる。
【0061】
ここで、成形品の膜状部材2に対して両面から加熱した金型12を押し当てて加熱プレスを行う。これにより、膜状部材2の加熱を行って、図1(C)に示すように収縮させて構造物1として必要な弾力性を持たせるようにする。ここでの金型12としては、例えばアルミ板を使用することができる。
【0062】
上述した本実施形態の製造方法により製造した構造物1によれば、膜状部材2の周縁11を枠状支持部材3に一体化させているので、図41に示す従来の構造物のように膜状部材2の切り取られた周縁116が枠状支持部材104と一体化せずに見栄えを悪くすることを防止して外観を向上することができる。
【0063】
ところで、この構造物1は、そのままで椅子の座や背凭れ等として使用することができるが、場合によっては膜状部材2と枠状支持部材3の上面及び外側面との全体を覆うように表皮部材を取り付けても良い。この場合、枠状支持部材3の上面に露出される膜状部材2の周縁部分を隠すことができ、外観を任意の色や模様にすることができる。
【0064】
さらに、この構造物1を椅子に取り付けるときは、図3に示すように構造物1の枠状支持部材3と膜状部材2との一体化部分を覆い隠すカバー部材13を設けることが好ましい。この場合、カバー部材13により一体化部分を覆い隠すことができるので、見栄えを向上させることができる。このため、図3に示す構造物1のように枠状支持部材3の上面に膜状部材2が取り付けられている場合に、特に効果的に外観を向上させることができる。
【0065】
そして、枠状支持部材3とカバー部材13とは、例えば枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品をインサート部材としてカバー部材13をインサート成形することにより一体化している。本実施形態では枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品に対してカバー部材13をインサート成形により一体化しているが、これには限られずカバー部材13を射出成形などで別個に形成しておき、後で枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品に組み付けるようにしても良い。また、カバー部材13はオレフィン系樹脂製あるいはポリエステル製としている。このため、構造物1の全体がオレフィン系樹脂製あるいはポリエステル製であるので、金属等を分離することなくそのままリサイクルすることができる。カバー部材13を例えばエラストマ性の樹脂製にすることにより、構造物1の触感を良好にすることができる。あるいは、カバー部材13を例えば硬度の高い樹脂製にすることにより、構造物1としての強度を高めることができる。
【0066】
カバー部材13には、ボス部14を形成している。そして、このボス部14を構造物1の貫通孔9に嵌入させて、椅子のフレーム4あるいはこれに固定された受け金具にボルト15によってねじ止めしている。これにより、構造物1から成る座を椅子に固定することができる。
【0067】
ここで、枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品をインサート部材としてカバー部材13をインサート成形する手順を図4に基づいて説明する。
【0068】
同図(A)に示すように、膜状部材2に加熱収縮処理を施す前の枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品をカバー部材13の金型16に装着する。枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品の装着の位置合わせを容易にできるように、金型16には位置決め用の中子ピン17が設けられている。そして、同図(B)に示すように、枠状支持部材3と同様にPETやPPといった熱可塑性合成樹脂を射出する。熱可塑性合成樹脂の硬化後に取り出すと、カバー部材13が一体化された構造物1を得ることができる。その後、膜状部材2に加熱収縮処理を施して、構造物1として必要な張力を得るようにする。このように、カバー部材13が枠状支持部材3と膜状部材2との固着部分に一体化されるので、膜状部材2の構造物1への固着力を強くすることができる。
【0069】
しかも、膜状部材2の加熱収縮処理前にカバー部材13を一体化しているので、図25に示すような4本の別個の棒状部材から成る枠状支持部材3を使用するときに、カバー部材13を形成して膜状部材2の張力に耐えられる剛性の枠状物を完成させてから、膜状部材2に必要な張力を与えることができるようになる。本実施形態では膜状部材2に加熱収縮処理を行う前にカバー部材13を取り付けているが、これには限られず膜状部材2の加熱収縮処理を行った後にカバー部材13を一体化しても良い。いずれの場合も、構造物1は単体でも膜状部材2の張力を支持できる剛性を有しているものとしている。すなわち、この構造物1は椅子のフレーム4に取り付けなくても、膜状部材2が構造物1として必要な張力を得られるように支持している。このため、構造物1をフレーム4に取り付けるときに膜状部材2に必要な張力を与えることがないので、取付作業を容易にすることができる。
【0070】
そして、図5に示すように、枠状支持部材3を射出成形する時のゲート18の位置と、カバー部材13を射出成形する時のゲート19の位置とは異ならせることが好ましい。これにより、各射出成形時に生ずるウェルドマークの位置20,21を重ならないようにできるので、構造物1の強度を強くすることができる。
【0071】
ここで、各ゲート18,19の配置としては、各射出成形時に生ずるウェルドマーク20,21が重ならないような位置や数とする。例えば図5に示すように枠状支持部材3の射出成形用のゲート18,18を180度空けて2カ所に設けると共に、カバー部材13の射出成形用のゲート19,19を180度空けて2カ所に設けて、尚かつ各ゲート18,19を90度ずらして設けるようにする。これによれば、枠状支持部材3とカバー部材13との各射出成形によるウェルドマーク20,21を90度ずらすことができるので、ゲート18,18とゲート19,19をそれぞれ180度空けて設ける場合としては構造物1の強度を最も強くすることができる。
【0072】
本実施形態ではゲート18,18とゲート19,19をそれぞれ180度空けて設けると共に各ゲート18,19を90度ずらして設けるようにしているが、これには限られず枠状支持部材3とカバー部材13との各射出成形によるウェルドマーク20,21をある程度ずらすことができれば良い。具体的には、ウェルドマーク20,21同士が例えば10mm以上離れていれば構造物1としての剛性は殆ど損なわれず実質上問題ない。このため、ウェルドマーク20,21同士が10mm以上離れるように、各ゲート18,19をずらして配置するようにする。
【0073】
また、ここではゲート18,18とゲート19,19をいずれも180度空けて2カ所に設けるようにしているが、これには限られず枠状支持部材3の射出成形用のゲート18を90度毎に4カ所に設けると共にカバー部材13の射出成形用のゲート19を90度毎に4カ所に設けるようにしても良い。この場合は、ウェルドマーク20,21をずらすために、各ゲート18,19をずらすようにする。この場合は、各ゲート18,19が45度ずれているのが構造物1の剛性の点で最も好ましいが、上述のようにウェルドマーク20,21同士が10mm以上離れるように各ゲート18,19をずらして配置すれば良い。なお、各ゲート18,19の位置や個数については、これらに限られないのは勿論である。
【0074】
また、本実施形態の構造物1によれば、座として使用される部材を全てプラスチックやエラストマにより形成して金属部品を使用しないようにできるので、廃棄時に分別の必要が無く、廃棄を容易に行うことができる。本実施形態では、枠状支持部材3とカバー部材13をオレフィン系樹脂で構成すると共に膜状部材2をポリエステルで構成しているので、構造物1から金属等を分離することなくそのままリサイクルすることができる。特に、構造物1の全構成部材、即ち枠状支持部材3と膜状部材2及びカバー部材13とをオレフィン系樹脂で構成すれば、構造物1から金属等を分離することなくそのままリサイクルすることができる。
【0075】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、膜状部材2としてポリエステル製のメッシュシートを使用しているが、これには限られず膜状で熱収縮性を有して構造物1として必要な弾力性及び強度を備えていれば良く、例えばナイロン製のメッシュシートにすることができる。また、メッシュシートには限られず、熱収縮性を有して構造物1として必要な弾力性及び強度を備えるフィルムやビニルや布地、不織布等の他の材質のものでも良い。いずれの場合も、膜状部材2を型5に取り付けるときに膜状部材2に予張力を与える必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。フィルムとしては、例えばポリ塩化ビニリデン製のフィルム(商品名:サランラップ)を使用することができる。
【0076】
また、本実施形態ではカバー部材13が枠状支持部材3と膜状部材2との固着部分のみに一体化されているが、これには限られず少なくとも枠状支持部材3と膜状部材2との固着部分を覆っていれば良く、例えば図6に示すように枠状支持部材3の上面から外側面まで全体を覆うように一体化しても良い。この場合、枠状支持部材3とカバー部材13との両方で断面矩形状の枠状物を形成できるので、枠状支持部材3と膜状部材2との固着面を隠して外観を良好にできる上に、構造物1があたかも一部材であるかのような形状になるので見栄えを良くすることができる。
【0077】
また、これらの実施形態では枠状支持部材3の上面から外側面に掛けて膜状部材2との固着部分が露出しているのでカバー部材13は枠状支持部材3の上面から外側面に掛けて設けられているが、これには限られず例えば枠状支持部材3の下面や内側面に膜状部材2との固着面が露出しているときは当該部分を覆い隠すようにカバー部材13を設けるようにする。この場合も、カバー部材13により枠状支持部材3と膜状部材2の一体化部分を覆い隠すことができるので、外観を良くすることができる。
【0078】
さらに、本実施形態では枠状支持部材3を射出成形する金型5とカバー部材13を射出成形する金型16とが別個のものであるが、これには限られずこれらの金型5,16の一部を共用するようにしても良い。例えば図7〜図8に示すように下金型22を共用する場合、まず下金型22の中子ピン10に膜状部材2を緩い張力で取り付けて、上金型7を閉める(図7(A))。そして、ゲート18から熱可塑性合成樹脂を射出して枠状支持部材3を形成する(図7(B))。硬化後に上金型7を外し、枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品はそのままにしておく(図7(C))。この一体成形品に対して、カバー部材13を形成するための金型16を閉める(図8(A))。
【0079】
そして、ゲート18とは異なる位置に配置されたゲート19から熱可塑性合成樹脂を射出してカバー部材13を形成する(図8(B))。ここで、枠状支持部材3を射出成形する時のゲート位置18とカバー部材13を射出成形する時のゲート位置19とは90度異ならせて配置しているので、各射出成形時に生ずるウェルドマークの位置を90度ずらすことができる。硬化後、構造物1を取り出して(図8(C))、膜状部材2に加熱収縮処理を施して、枠状支持部材3の収縮に伴い膜状部材2が弛んだ分も一緒に張るようにして必要な張力を得るようにする。この製造方法によれば、別個の型を2組用意する必要が無いので、型のコストを低減することができる。しかも、この場合も枠状支持部材3を射出成形する時のゲート位置18とカバー部材13を射出成形する時のゲート位置19とは異ならせているので、各射出成形時に生ずるウェルドマークの位置を重ならないようにできる。
【0080】
図7および図8に示す実施形態では下金型22だけを共用し枠状支持部材3を成形する上金型7とは別にカバー部材13を成形するための上金型16を用いるようにしているが、これには限られず図9に示すように、一方の金型、例えば上金型に対して摺動可能であると共に摺動によりカバー部材13を成形するキャビティを射出成形品との間に形成可能なスライドブロック41を備える型7を利用しても良い。この場合、同図(A)に示すように、枠状支持部材3を射出成形するときはスライドブロック41を内側の閉位置に固定しておく。そして、枠状支持部材3を射出成形した後に、スライドブロック41を摺動させて外側の開位置に固定する。これにより、カバー部材13のキャビティが形成される。さらに、同図(B)に示すように、キャビティに樹脂を射出してカバー部材13を射出成形する。この型7によれば、スライドブロック41を摺動させるだけで、構造物1として枠状支持部材3および膜状部材2とカバー部材13との一体成形品を成形できるので、型のコストおよび成形作業の労力を低減することができる。
【0081】
そして、上述した各実施形態では、カバー部材13を射出成形により枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品に一体化しているが、これには限られず図10に示すように予め射出成形等により作製したカバー部材13を溶着あるいは接着により枠状支持部材3の膜状部材2との固着面を覆うように固着しても良い。この場合、カバー部材13を枠状支持部材3および膜状部材2の一体成形品に射出成形により一体化する場合に比べて安価に一体化することができる。このとき、接着剤もオレフィン系樹脂製あるいはポリエステル製であることが好ましい。これによれば、構造物1が全てオレフィン系樹脂製あるいはポリエステル製になるので、そのままリサイクルすることができる。
【0082】
ここで、枠状支持部材3の断面形状は、図1及び図2等に示すように本実施形態では矩形状にしているが、これには限られず例えば図11に示すように断面円形状にしたり、あるいは図12に示すように断面ほぼコ字形状にしても良い。これらの形状は、椅子のフレームへの取付やデザインなどに応じて設定することができる。また、これら図11および図12に示すように、枠状支持部材3と膜状部材2との固着部分は各枠状支持部材3の上面のみとしても良く(図中、実線で示す)あるいは各枠状支持部材3の側部まで回り込むようにしても良い(図中、二点鎖線で示す)。
【0083】
さらに、本実施形態では、図2及び図3に示すように膜状部材2は枠状支持部材3の表側面(上面)に露出するように一体化されているが、これには限られず枠状支持部材3の中に完全に埋設させたり、あるいは枠状支持部材3の裏側面(下面)に露出させて一体化するようにしても良い。これらの場合、枠状支持部材3と膜状部材2の一体化部分を隠すことができるので、外観を向上することができる。
【0084】
膜状部材2を、枠状支持部材3の中に完全に埋設させる場合は、図13に示すように、例えば膜状部材2を表裏両側から押さえてキャビティ6の表裏両型面から離して支持する支持部材である中子ピン23,24を各金型7,8に設けるようにする。この場合、膜状部材2が支持部材である中子ピン23,24によりキャビティ6の型面から離れて支持されるので、枠状支持部材3の表裏両面に露出することは無い。よって、膜状部材2を枠状支持部材3の内部に隠して固着面の露出を防ぐことができる。この場合には、図1などに示すカバー部材13は不要になる。ここで、各中子ピン23,24の先端には、互いに嵌合する凸部23aと凹部24aとを形成することが好ましい。これによれば、各中子ピン23,24に膜状部材2を挟んで突き合わせたときに凸部23aが膜状部材2に貫通してこれを固定することができるので、熱可塑性合成樹脂が射出されたときの膜状部材2のずれを抑制することができる。
【0085】
また、膜状部材2を、枠状支持部材3の中に完全に埋設させる他の実施形態としては、図14および図15に示すように膜状部材2の周縁2aおよび中心側部2bのいずれも型7,8に挟持されると共に、膜状部材2はキャビティ6を形成する型面に無接触あるいは点接触若しくは線接触するようにする。この場合、キャビティ6内で膜状部材2が型面に面接触しないので枠状支持部材3の中に完全に埋設することになり、枠状支持部材3と膜状部材2との固着面が外部に露出することを防止できる。しかも、膜状部材2の固着面が隠れる構造物1を1回の射出成形により形成することができる。
【0086】
例えば、図14および図15に示す実施形態では、膜状部材2の周縁2aは枠状支持部材3の縁部を通過すると共に、膜状部材2の中心側部2bは枠状支持部材3の側面の表裏方向中央部を通過するようにしている。これらの実施形態によれば、膜状部材2の固着面が隠れる構造物を1回の射出成形により形成することができる。よって、金型のコストや作業工程を低減することができる。これらの実施形態では、膜状部材2の中心側部2bは枠状支持部材3の側面の表裏方向中央部を通過するようにしているが、これには限られず例えば枠状支持部材3の側面の上側の縁部を通過するようにしても良い。この場合でも、枠状支持部材3と膜状部材2との固着面が外部に露出することを防止できる。
【0087】
図14に示すものでは、枠状支持部材3を断面L字形状にすると共に一方の先端面3aの表裏方向中央部から膜状部材2の中心側部2bを突出させると共に、他方の先端面3bの外縁3cから膜状部材2の周縁2aを突出させるようにしている。このため、キャビティ6内の膜状部材2は、両端を金型7,8に挟まれて支持されると共にキャビティ6内で下金型8の角縁に当たって線接触により位置固定されるので、膜状部材2を支持する別部材を使用することなく枠状支持部材3の中に完全に埋設させることができる。
【0088】
さらに図15に示すものでは、断面矩形状の枠状支持部材3に実施する場合で、キャビティ6に膜状部材2を支持する中子ピン10を設けて、内側面3aの表裏方向中央部から膜状部材2の中心側部2bをはみ出させると共に、外側面3dの下縁3cから膜状部材2の周縁2aをはみ出させるようにしている。このため、キャビティ6内の膜状部材2は、両端を金型7,8に挟まれて支持されると共にキャビティ6内で中子ピン10に支持されて点接触により位置固定されるので、枠状支持部材3の中に完全に埋設させることができる。なお、これら図14及び図15に示す実施形態では、膜状部材2の周縁2aが枠状支持部材3から飛び出すので、成形後にトリミングを行うようにする。
【0089】
膜状部材2を枠状支持部材3の下面に露出させて一体化する場合は、例えば図16に示すように、枠状支持部材3を椅子のフレーム4に載せて膜状部材2と枠状支持部材3との一体化部分を押さえ付けることにより、膜状部材2の固着を補強することができる。
【0090】
ところで、本実施形態では、図1および図17に示すように、上金型7にゲートが配置されると共に膜状部材2はキャビティ6の下型面に面接触して取り付けられているが、これには限られず図18に示すように下金型8にゲート18を配置すると共に膜状部材2はキャビティ6の上型面に面接触して取り付けられるようにしても良い。この場合も、ゲート18から射出された熱可塑性合成樹脂27が膜状部材2を押圧してゲート18と反対側の面に押し付けることができるので、膜状部材2のずれを防止することができる。
【0091】
また、上述した実施形態では、図17及び図18に示すように膜状部材2はゲート18が設けられた面の反対側の面に面接触して取り付けられているが、これには限られず、例えば図19〜図21に示すように膜状部材2をキャビティ6内のゲート18が設けられた型面に面接触して取り付けられると共に、膜状部材2のゲート18に向き合った部位に樹脂が通過可能な逃げ部26を形成するようにしても良い。ここで、逃げ部26の形状としては、図19に示すように膜状部材2の縁から切り込まれた形状としたり、あるいは図22に二点鎖線で示すように孔形状としても良い。
【0092】
この場合、ゲート18から射出された熱可塑性合成樹脂27が膜状部材2の逃げ部26を通過して膜状部材2の裏側に容易に回り込むことができるので、膜状部材2をゲート18側の面に裏側から押し付けることができる。しかも、熱可塑性合成樹脂27が膜状部材2に邪魔されることなくキャビティ6内を均等に行き渡ることができる。なお、図20は上金型7にゲート18が配置されると共に膜状部材2はキャビティ6の上面に面接触して取り付けられる場合を示し、図21は下金型7にゲート18が配置されると共に膜状部材2はキャビティ6の下型面に面接触して取り付けられる場合を示している。
【0093】
また、例えば図13〜図15に示すように膜状部材2を枠状支持部材3の中に完全に埋設させる構造物1についても、型のゲートに向き合った部位に逃げ部26が形成された膜状部材2を使用しても良い。この場合、ゲートから射出された熱可塑性合成樹脂が膜状部材2の逃げ部26を通過して膜状部材2の裏側に容易に回り込むことができるので、熱可塑性合成樹脂がキャビティ6内を均等に行き渡ることができる。この場合、図22に示すように、逃げ部26の近傍に流通孔40を設けることが好ましい。これによれば、熱可塑性合成樹脂が逃げ部26および流通孔40を通過して膜状部材2の表裏に容易に行き渡ることができる。
【0094】
また、本実施形態では、下金型5に設けた中子ピン10により成形品に貫通孔9を形成すると共に型締め前の膜状部材2を支持しているが、これには限られず中子ピン10を設けずに型5の型面(キャビティ面)に係止突起を形成して、これに膜状部材2を引っ掛けて型5に取り付けるようにしても良い。この場合に、構造物1に貫通孔9が必要で有れば、射出成形後に孔空け加工を施せば良い。あるいは、キャビティ6面に係止突起を設けずに、膜状部材2を下金型8に載置するだけにしても良い。これらの場合も、膜状部材2の周縁をキャビティ6に収容できるので、型5の外部で膜状部材2を支持する装置を省略して製造装置を簡素化することができ、またトリミング作業を不要にして作業性及び外観を向上でき、さらに1つの構造物1を製造するのに必要な膜状部材2の量を減らすことができる。
【0095】
または、図23に示すように、金型8に押さえ部材28を設けて膜状部材2をキャビティ6の型面に押し付けて固定するようにしても良い。ここでは、押さえ部材28は中子ピンを兼用している。そして、押さえ部材28は膜状部材2に突き刺さらずにキャビティ6の型面に膜状部材2を単に押圧している。この場合、枠状支持部材3の射出成形時に膜状部材2が熱可塑性合成樹脂27の射出により動いてしまうことを防ぐことができる。
【0096】
さらに、本実施形態では射出成形によって枠状支持部材3を形成する際に予め形成されている膜状部材2を一体化しているが、これには限られず圧縮成形法や注型法等の他の方法によって枠状支持部材3を形成する際に膜状部材2を一体化するようにしても良い。いずれの場合も、膜状部材2を型5に取り付けるときに膜状部材2に予張力を与える必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。
【0097】
また、本実施形態では、成形品の膜状部材2に加熱プレスを施して加熱収縮を行っているが、これには限られず膜状部材2を加熱ヒータにより加熱したり、またドライヤ等から吹き出された熱風を当てるようにしたり、膜状部材2を金属粉等が混入されたものにしておいて電磁波の照射で電磁誘導により加熱するようにしても良い。
【0098】
そして、本実施形態では、膜状部材2のみを加熱しているが、これには限られず加熱ヒータ等を用いて成形品の全体を加熱するようにしても良い。さらに、本実施形態では成形品を型5から取り出してから膜状部材2の加熱を行っているが、これには限られず成形品が型5中に有るときに型5自体を加熱して膜状部材2を加熱するようにしても良い。いずれの場合も、膜状部材2を型5に取り付けるときに膜状部材2に予張力を与える必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。
【0099】
また、上述した実施形態では構造物1にカバー部材13を設けて膜状部材2と枠状支持部材3の固着面を覆うようにしているが、これには限られずカバー部材13は無くても良い。この場合は、構造物1を椅子のフレーム4若しくは受け金具に直接ねじ止めするようにする。さらに、本実施形態ではフレーム4と構造物1とをねじ止めしているが、これには限られず例えば枠状支持部材3に係止爪を一体形成して、これをフレーム4若しくは受け金具側の受け部、例えば孔や凹部にワンタッチで係止するようにしても良い。
【0100】
さらに、上述した実施形態では、射出成形によって枠状支持部材3を形成する際に予め形成されている膜状部材2を一体化しているが、これには限られずこれらを別個に予め形成してから、膜状部材2を無張力下あるいは構造物1として必要な張力より弱い張力で枠状支持部材3に取り付けて固着するようにしても良い。そして、その後に膜状部材2を加熱して収縮させ、構造物1として必要な弾力性を発揮させる張力を与えるようにしても良い。この場合、膜状部材2を枠状支持部材3に取り付けるときに膜状部材2に完成品として要求される張力を与える必要がないので、製造作業を容易に行うことができる。
【0101】
ここで、予め別々に形成された膜状部材2と枠状支持部材3とを一体化する手法としては、様々な手法を適用することができる。例えば、表面に突起を有する枠状支持部材3を形成して、この突起に膜状部材2の周縁を引っ掛けて一体化するようにしても良い。または、枠状支持部材3の表面に膜状部材2の周縁を接着したり、あるいはボルト等によるねじ止めやホチキス止めで一体化するようにしても良い。
【0102】
さらには、例えば図24に示すように膜状部材2を枠状支持部材3の表面に直接縫製または溶着あるいは接着するようにしても良い。ここでは、枠状支持部材3を断面フック状にしているが、これには限られず図2や図11、図12に示すような枠状支持部材3に膜状部材2を直接縫製または溶着あるいは接着するようにしても良い。これらの場合、枠状支持部材3は、膜状部材2を縫製または溶着あるいは接着するのに適した取付部3eと、構造物1としての必要な強度を備えた枠部3fとの2種類の材質を2色成形等により備えるようにすることが好ましい。取付部3eとしては、例えば縫製用にはミシン掛けし易い軟らかい材質にしたり、溶着用には溶け易い材質にしたり、接着用には接着しやすい材質にする。これによれば、膜状部材2との接合を強くできると共に、構造物1としての必要な強度を有することもできる。
【0103】
これらのように膜状部材2を枠状支持部材3に直接縫製または溶着あるいは接着する場合も、膜状部材2を枠状支持部材3に取り付けるときに膜状部材2に完成品として要求される張力を与える必要がないので、製造作業を容易に行うことができる。また、縫製の糸材や接着剤をオレフィン系樹脂あるいはポリエステル製から成るようにすることにより構造物1の構成部材を全てオレフィン系樹脂製あるいはポリエステル製にできるので、各パーツ毎に分離せずにそのまま廃棄したり、あるいは粉砕・溶融して射出原材料などとして再生することができ、リサイクルでき好ましい。
【0104】
あるいは、例えば図25に示すように枠状支持部材3を膜状部材2の周縁部によりくるんでから、膜状部材2同士を固着部29で縫製または溶着あるいは接着により固定する。ここで、枠状支持部材3としては、完全な枠形を成すものでも良いことは言うまでもないが、場合によっては完全な枠状を形成していない支持部材、例えば4本の棒状部材を組み合わせて使用することも可能である。この場合、各枠状支持部材3に膜状部材2を取り付けた状態で矩形状に配置してフレーム4に固定する。その後、膜状部材2を加熱して張力を得るようにする。この取付によれば、膜状部材2が枠状支持部材3に一巻きされるので、膜状部材2に荷重が掛かったときに膜状部材2が枠状支持部材3に引っ掛かり、取付強度を強くすることができる。また、カバー部材13を接着ないし溶着、ビス止め等で一体化することによって、座または背凭れ等としての剛性が得られる。
【0105】
特に、カバー部材13を後付けする場合や、図26に示すように枠状支持部材3に止め孔を形成してボルト15の利用によりフレーム4にねじ止めする場合は、膜状部材2に作用する荷重を固着部29だけでなくカバー部材13あるいはフレーム4との一体化部分によっても受けることができるので、固着部29の強度は小さくても良い。この場合、枠状支持部材3と膜状部材2との一体化を射出成形よりも安価に行うことができる。
【0106】
さらに、図27に示すように、枠状支持部材3に内側に切れ込んだ取付溝30を形成して、膜状部材2を枠状支持部材3に固定するときは、膜状部材2を枠状支持部材3の取付溝30に差し入れて溶着または接着あるいは縫製するようにしても良い。この場合、膜状部材2の表裏両面を取付溝30に溶着または接着あるいは縫製することができるので、片面のみを溶着または接着あるいは縫製するよりも溶着または接着あるいは縫製の面積を大きくして固着強度を強くすることができる。
【0107】
さらに、図28及び図29に示すように枠状支持部材3を長手方向に沿って半割りした半割部材31,32に形成しておき、その間に膜状部材2の周縁を挟み込んで接着やねじ止めや嵌合あるいは縫製により一体化するようにしても良い。ここでの半割部材31,32は成形品や押し出し材を使用することができる。この場合、図28に示すように2枚の平坦形状の半割部材31,32を合わせるようにしたり、あるいは図29に示すように一方が断面L字形状の半割部材31で、他方がその内側に取り付けられる平坦形状の半割部材32であるようにしても良い。また、各半割部材31,32同士の接触面は平坦面に限られず細かい凹凸を有する面にしても良い。この場合、接着や溶着あるいは縫製の力を強くすることができる。さらに、半割部材31,32は図28や図29に示すように上下方向から一体化するものとしても良く、あるいは左右方向から一体化するようにしても良い。
【0108】
また、枠状支持部材3を半割部材31,32に形成する場合は、図30に示すように枠状支持部材3の半割部材31,32の向き合った各挟み込み面に互いに嵌合する凸部31aと凹部32aとを形成しておいて、これら凸部31aと凹部32aとの間に膜状部材2を挟み込むようにしても良い。これによれば、膜状部材2の保持力を更に強くすることができる。ここで、例えば凸部31aの先端に突起31bを形成することが好ましい。これによれば、突起31bの部分を溶かすことにより、凹部32aとの溶着を強固に行うことができる。あるいは、突起31bが膜状部材2に突き刺さるようにしても良く、この場合も抜け止めを図ることができる。
【0109】
さらに、図31及び図32に示すように、枠状支持部材3は長手方向に沿って半割された形状であると共に、膜状部材2の周縁には係止部材33が取り付けられるようにしても良い。この場合、膜状部材2を枠状支持部材3に固定するときは、半割部材31,32の間に膜状部材2の周縁部を挟み込むと共に係止部材33が枠状支持部材3の外側面に当接するようにして溶着または接着あるいは縫製するようにしても良い。これによれば、膜状部材2の表裏両面を枠状支持部材3に溶着または接着あるいは縫製することができると共に係止部材33が抜け止めに成るので、膜状部材2の固着強度を強くすることができる。また、各半割部材31,32の形状としては、図31に示すようにそれぞれが断面L字形状で合わせると断面コ字形状に成るものとして膜状部材2が枠状支持部材3の側面中央部から飛び出すようにしたり、あるいは図32に示すように一方の半割部材32に突出部34を形成して膜状部材2が枠状支持部材3の上部から飛び出すようにしても良い。
【0110】
また、図33に示すように、枠状支持部材3は長手方向に沿った凹溝35を有する凹部材36と、凹溝35に圧入して固定される凸部材37とを備えるものとしても良い。この場合、膜状部材2を枠状支持部材3に固定するときは、凹溝35に膜状部材2を入れたまま凸部材37を圧入することにより、凹部材36および凸部材37で膜状部材2を挟持するようにしている。よって、凸部材37を凹部材36に圧入して膜状部材2を挟むという簡単な動作で固着できるので、作業性を良好にすることができる。
【0111】
ここで、図34に示すように凸部材37の先端にオーバーハング部37aを形成すると共に、凹溝35にオーバーハング部37aが引っ掛かる係止部35aを形成するようにしても良い。この場合、凸部材37の先端に膜状部材2を引っ掛けて凹溝35に押し込むことにより、凸部材37が凹溝35から抜け難くなると共に、凸部材37および凹部材36による膜状部材2の挟持力を強くすることができる。
【0112】
図33に示す実施形態では膜状部材2は凹部材36および凸部材37に挟持されているが、これには限られず膜状部材2を図35に示すように凸部材37に予め固着しておいたり、あるいは図36に示すように凹部材36に予め固着しておき、凸部材37を凹溝35に圧入すると同時に凸部材37および凹部材36に膜状部材2を挟持して枠状支持部材3に固定するようにしても良い。これによれば、膜状部材2をより容易に凸部材37を凹部材36に挟持することができるようになる。
【0113】
さらに、図37に示すように、枠状支持部材3は例えば金属製で可塑性を有すると共に中空形状で長手方向に沿った開口38を備えたものであり、尚かつ膜状部材2の周縁には開口38を通過可能な太さの係止部材33が取り付けられるようにしても良い。膜状部材2を枠状支持部材3に固定するときは、膜状部材2の係止部材33を枠状支持部材3の内部に開口38から差し入れて、開口38が係止部材33の外径よりも狭く成るように枠状支持部材3をかしめる。この場合、係止部材33を差し入れた枠状支持部材3をかしめることにより膜状部材2を固着できるので、作業性を良好にすることができる。
【0114】
さらに、枠状支持部材3にフレーム4への組付用の溝あるいは爪を形成しておき、この溝あるいは爪に膜状部材2を挟み込んだ状態で枠状支持部材3をフレーム4に組み付けるようにしても良い。このときは、例えば膜状部材2の周縁を予めフレーム4に巻き付けておき、その上から枠状支持部材3を填め付けるようにしたり、または膜状部材2の周縁を予め枠状支持部材3の溝に入れておいた状態で枠状支持部材3をフレーム4に填め付けるようにしても良い。この場合は、膜状部材2をフレーム4に組み付けてから加熱する。また、この場合に、枠状支持部材3とフレーム4とは嵌合の締付力で固定されるようにしたり、あるいは枠状支持部材3とフレーム4とをねじ止め等によって固定するようにしても良い。枠状支持部材3とフレーム4とをねじ止め等によって固定するときは、ねじ止め用のボルトを膜状部材2に貫通させることにより膜状部材2の保持力を更に強くすることができる。さらに、枠状支持部材3の溝とフレーム4との間に互いに嵌合する凸部と凹部とを形成することにより、これら凸部と凹部との間に膜状部材2を挟むようにできるので、膜状部材2の保持力を更に強くすることができる。
【0115】
なお、上述した全ての枠状支持部材3および膜状部材2にカバー部材13を取り付けて構造物1として利用できると共に、カバー部材13を取り付けずに構造物1として利用できるのは勿論である。いずれの場合も、構造物1は単体で膜状部材2の張力を支持できる剛性を有するようにすれば、構造物1をフレーム4に取り付けるときに膜状部材2に必要な張力を与えることがないので取付作業を容易にすることができる。
【0116】
そして、上述した各実施形態では構造物1を椅子の座に適用しているが、これには限られず例えば背凭れや肘パネルに適用しても良い。この場合も、膜状部材2を型5に取り付けるときに予張力を与えるための張力付与装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。また、型5の外部に膜状部材2を支持する装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。
【0117】
さらに、枠状支持部材3の硬化後に周縁から膜状部材2を切り取る必要が無くなるので、膜状部材2の切り取られた端縁が構造物1の周縁に露出せず外観を向上することができる。また、カバー部材13により一体化部分を覆い隠すことができるので、見栄えを向上させることができる。
【0118】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、膜状部材を枠状支持部材に取り付けるときに膜状部材に完成品として要求される張力を与える必要がないので、製造作業を容易に行うことができる。
【0119】
また、請求項2および3記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、枠状支持部材と膜状部材との一体化を安価に行うことができる。
【0120】
請求項4および5記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、片面のみを溶着または接着あるいは縫製するよりも溶着または接着あるいは縫製の面積を大きくして固着強度を強くすることができる。
【0121】
請求項6記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、膜状部材の固定力を更に強くすることができる。
【0122】
請求項7記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、凸部材を凹部材に圧入して膜状部材を挟むことにより固着できるので、作業性を良好にすることができる。
【0123】
請求項8記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、膜状部材を凹部材および凸部材の間に容易に挟み込むことができるようになる。
【0124】
請求項9記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、凸部材が凹溝から抜け難くなって凸部材および凹部材による膜状部材の挟持を強くすることができる。
【0125】
請求項10記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、係止部材を差し入れた枠状支持部材をかしめることにより膜状部材を固着できるので、作業性を良好にすることができる。
【0126】
請求項11記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、膜状部材の表裏両面を枠状支持部材に溶着または接着あるいは縫製することができると共に係止部材が抜け止めに成るので、膜状部材の固着強度を強くすることができる。
【0127】
そして、請求項12記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、膜状部材を型に取り付けるときに膜状部材に予張力を与える必要がないので、張力付与装置を設ける必要が無く製造装置を簡素化することができる。よって、設備コストを低減することができる。
【0128】
また、請求項13記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、型の外部に膜状部材を支持する装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。そして、膜状部材の周縁が枠状支持部材に一体化されるので、外観を向上できる。さらに、枠状支持部材の硬化後に周縁から膜状部材を切り取ってトリミングする必要が無くなるので、切り取り作業を省略して作業性を向上できる。しかも、1つの構造物の製造に必要な膜状部材の量を減らすことができる。
【0129】
そして、請求項14および請求項15記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、枠状支持部材と膜状部材との固着面が外部に露出することを防止できる。よって、このような固着面が隠れる構造物を1回の射出成形により形成することができるので、型のコストや作業工程を低減することができる。
【0130】
請求項16記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、膜状部材を枠状支持部材の内部に隠して固着面の露出を防ぐことができる。
【0131】
請求項17から請求項21記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、枠状支持部材の射出成形時に膜状部材が樹脂の射出により動いてしまうことを抑制できると共にキャビティ内で樹脂が行き渡り易くなるので、不良品の発生を抑制することができる。
【0132】
請求項22および請求項23記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、カバー部材により一体化部分を覆い隠すことができるので、外観を良くすることができる。また、カバー部材が枠状支持部材と膜状部材との固着を補強するので、膜状部材の固着力を強くすることができる。
【0133】
請求項24記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、カバー部材による枠状支持部材と膜状部材との固着の補強を強くすることができる。
【0134】
請求項25および請求項26記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、各射出成形時に生ずるウェルドマークの位置を重ならないようにできるので、構造物の強度を強くすることができる。
【0135】
請求項27および請求項28記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、別個の型を2組用意する必要が無いので、型のコストを低減することができる。
【0136】
請求項29記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、カバー部材を射出成形により一体化する場合に比べて安価に取り付けることができる。
【0137】
一方、請求項30記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物によれば、膜状部材を枠状支持部材あるいは型に取り付けるときに膜状部材に予張力を与える張力付与装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。また、型の外部に膜状部材を支持する装置を設ける必要が無いので、製造装置を簡素化することができる。さらに、膜状部材の周縁が枠状支持部材に一体化されるので、外観を向上することができる。
【0138】
また、請求項31記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物によれば、弾力性や通気性が良好であるので、座り心地の良い構造物を得ることができる。しかも、膜状部材を枠状支持部材の射出成形により一体化する際には、膜状部材を枠状支持部材に強固に一体化することができる。
【0139】
また、請求項32記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法によれば、構造物の全構成部材がオレフィン系樹脂製あるいはポリエステル製であるので、座あるいは背もたれ等の構造物とそれ以外の金属製構造物等例えばパイプフレームや座受け部材、脚、背支桿などとの分別が容易であり、構造物単位でそのまま再生利用可能としたり、分別廃棄を容易にしてリサイクルすることができる。
【0140】
請求項33記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物によれば、膜状部材は枠状支持部材の裏側に取り付けられているので、外観を損ねることを防止できる。また、膜状部材が枠状支持部材とフレームとにより挟持されているので、固着力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造物の製造手順を示す縦断面側面図であり、(A)は型に膜状部材を設置した状態、(B)は膜状部材に加熱収縮処理を施す状態、(C)は構造物が完成した状態をそれぞれ示す。
【図2】構造物を示す一部切断した斜視図である。
【図3】構造物を椅子のフレームに取り付けた状態を示す縦断面正面図である。
【図4】カバー部材の製造手順を示す縦断面側面図であり、(A)は型に構造物を取り付ける状態、(B)は樹脂を射出した状態、(C)はカバー部材を一体化した構造物が完成した状態をそれぞれ示す。
【図5】構造物1のゲート位置を示す平面図であり、(A)は枠状支持部材の成形時、(B)はカバー部材の成形時をそれぞれ示す。
【図6】他の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図7】構造物の製造手順を示す縦断面側面図であり、(A)は型に膜状部材を取り付けた状態、(B)は枠状支持部材の樹脂を射出した状態、(C)は上型を取った状態をそれぞれ示す。
【図8】図7の続きであり、(A)カバー部材用の上型を取り付ける状態、(B)はカバー部材の樹脂を射出した状態、(C)はカバー部材を一体化した構造物が完成した状態をそれぞれ示す。
【図9】構造物の製造手順を示す縦断面側面図であり、(A)は枠状支持部材を成形する状態、(B)はカバー部材を成形する状態をそれぞれ示す。
【図10】枠状支持部材にカバー部材を接着する様子を示す縦断面側面図である。
【図11】他の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図12】別の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図13】他の形状の型を示す縦断面側面図である。
【図14】他の形状の型により製造する様子を示す縦断面側面図であり、(A)は型に膜状部材を取り付けた状態、(B)は構造物が完成した状態をそれぞれ示す。
【図15】別の形状の型により製造する様子を示す縦断面側面図であり、(A)は型に膜状部材を取り付けた状態、(B)は構造物が完成した状態をそれぞれ示す。
【図16】他の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図17】他の形状の型に膜状部材を取り付けた状態を示す縦断面側面図である。
【図18】別の形状の型に膜状部材を取り付けた状態を示す縦断面側面図である。
【図19】逃げ部を有する膜状部材を示す斜視図である。
【図20】更に他の形状の型に膜状部材を取り付けた状態を示す縦断面側面図である。
【図21】更に別の形状の型に膜状部材を取り付けた状態を示す縦断面側面図である。
【図22】逃げ部および流通孔を有する膜状部材を示す斜視図である。
【図23】また他の形状の型に膜状部材を取り付けた状態を示す縦断面側面図である。
【図24】他の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図25】別の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図26】図25の構造物をフレームに取り付けた状態を示す縦断面側面図である。
【図27】他の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図28】別の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図29】更に他の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図30】更に別の形状の構造物を示す縦断面側面図であり、(A)は組み合わせ前、(B)は組み合わせ後を示す。
【図31】また他の形状の構造物を示す縦断面側面図であり、(A)は組み合わせ前、(B)は組み合わせ後を示す。
【図32】また別の形状の構造物を示す縦断面側面図であり、(A)は組み合わせ前、(B)は組み合わせ後を示す。
【図33】更にまた他の形状の構造物を示す縦断面側面図であり、(A)は組み合わせ前、(B)は組み合わせ後を示す。
【図34】更にまた別の形状の構造物を示す縦断面側面図である。
【図35】更にまた他の形状の構造物を示す縦断面側面図であり、(A)は組み合わせ前、(B)は組み合わせ後を示す。
【図36】その他の形状の構造物を示す縦断面側面図であり、(A)は組み合わせ前、(B)は組み合わせ後を示す。
【図37】また別の形状の構造物を示す縦断面側面図であり、(A)は組み合わせ前、(B)は組み合わせ後を示す。
【図38】従来のパイプフレーム椅子を示す斜視図である。
【図39】図33のV−V線で切断した状態を示す縦断面図である。
【図40】従来の構造物の製造装置を示す縦断面正面図である。
【図41】従来の構造物の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 構造物
2 膜状部材
3 枠状支持部材
4 フレーム
5 型
6 キャビティ
11 膜状部材の周縁
13 カバー部材
18 ゲート
19 ゲート
23 中子ピン(支持部材)
24 中子ピン(支持部材)
26 逃げ部
28 押さえ部材
30 取付溝
31 枠状支持部材の半割
32 枠状支持部材の半割
31a 凸部
32a 凹部
33 係止部材
38 開口

Claims (33)

  1. メッシュあるいはフィルム若しくは布地、不織布等の膜状部材とその周縁を保持する枠状支持部材とから成り、椅子のフレームに組み付けられて椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、熱収縮性を有する前記膜状部材を無張力下あるいは前記構造物として必要な張力より弱い張力で硬化した前記枠状支持部材に取り付けて固定し、その後に前記膜状部材を加熱して収縮させて前記構造物として必要な弾力性を発揮させる張力を与えることを特徴とする椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  2. 前記膜状部材を前記枠状支持部材に固定するときは、前記膜状部材の周縁部により前記枠状支持部材をくるんで縫製または溶着あるいは接着により輪を形成することを特徴とする請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  3. 前記膜状部材を前記枠状支持部材に固定するときは、前記膜状部材を前記枠状支持部材の表面に直接縫製または溶着あるいは接着することを特徴とする請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  4. 前記枠状支持部材は内側に切れ込んだ取付溝を有するものであり、前記膜状部材を前記枠状支持部材に固定するときは、前記膜状部材を前記枠状支持部材の前記取付溝に差し入れて溶着または接着あるいは縫製することを特徴とする請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  5. 前記枠状支持部材は長手方向に沿って半割された形状であり、前記膜状部材を前記枠状支持部材に固定するときは、前記半割の間に前記膜状部材の周縁部を挟み込んで溶着または接着あるいは縫製することを特徴とする請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  6. 枠状支持部材の半割の向き合った挟み込み面には互いに嵌合する凸部と凹部とが形成されたものであると共に、前記膜状部材を前記凸部および凹部の間に挟み込んで固定することを特徴とする請求項5記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  7. 前記枠状支持部材は長手方向に沿った凹溝を有する凹部材と、前記凹溝に圧入して固定される凸部材とを備えると共に、前記膜状部材を前記枠状支持部材に固定するときは、前記凹溝に前記膜状部材を入れたまま前記凸部材を圧入することにより前記凹部材および前記凸部材で前記膜状部材を挟持することを特徴とする請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  8. 前記膜状部材は前記凹部材および前記凸部材の一方に予め固着されていることを特徴とする請求項7記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  9. 前記凸部材の先端部にはオーバーハング部が形成されていると共に、前記凹溝には前記オーバーハング部が引っ掛かって抜け止めされる係止部が形成されていることを特徴とする請求項7または8記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  10. 前記枠状支持部材は可塑性を有すると共に中空形状で長手方向に沿った開口を備えたものであり、尚かつ前記膜状部材の周縁には前記開口を通過可能な太さの係止部材が取り付けられ、前記膜状部材を前記枠状支持部材に固定するときは、前記膜状部材の前記係止部材を前記枠状支持部材の内部に前記開口から差し入れて、前記開口が前記係止部材の外径よりも狭く成るように前記枠状支持部材をかしめることを特徴とする請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  11. 前記枠状支持部材は長手方向に沿って半割された形状であると共に、前記膜状部材の周縁には係止部材が取り付けられ、前記膜状部材を前記枠状支持部材に固定するときは、前記半割の間に前記膜状部材の周縁部を挟み込むと共に前記係止部材が前記枠状支持部材の外側面に当接するようにして溶着または接着あるいは縫製することを特徴とする請求項1記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  12. メッシュあるいはフィルム若しくは布地、不織布等の膜状部材とその周縁を保持する樹脂製の枠状支持部材とから成り、椅子のフレームに組み付けられて椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法において、前記枠状支持部材および前記膜状部材をインサート成形するための型に対して熱収縮性を有する前記膜状部材を無張力下あるいは前記構造物として必要な張力より弱い張力で取り付けてから、前記型のキャビティに前記樹脂を射出して硬化させて前記枠状支持部材の成形を行い、前記枠状支持部材が硬化した後に前記膜状部材を加熱して収縮させて前記構造物として必要な弾力性を発揮させる張力を与えることを特徴とする椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  13. 前記膜状部材を前記型に取り付けるときは、前記膜状部材の周縁が前記キャビティに収容されていることを特徴とする請求項12記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  14. 前記膜状部材の前記型への取付は、前記膜状部材の周縁側および中心側のいずれも前記型に挟持されると共に、前記膜状部材は前記キャビティを形成する型面に無接触あるいは点接触若しくは線接触するように行うことを特徴とする請求項12記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  15. 前記膜状部材の周縁側は前記枠状支持部材の縁部を通過すると共に、前記膜状部材の中心側は前記枠状支持部材の側面の表裏方向中央部を通過することを特徴とする請求項14記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  16. 前記型は、前記膜状部材を表裏両側から押さえて前記キャビティを形成する型面から離して支持する支持部材を有することを特徴とする請求項12から15までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  17. 前記型は前記膜状部材を前記キャビティを形成する型面に押し付けて固定する押さえ部材を有することを特徴とする請求項12または13記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  18. 前記膜状部材の前記型のゲートに向き合った部位には前記樹脂が通過可能な逃げ部が形成されていることを特徴とする請求項12から17までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  19. 前記逃げ部の近傍に前記樹脂が通過可能な流通孔が形成されていることを特徴とする請求項18記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  20. 前記膜状部材はゲートが形成された型面に面接触もしくは線接触あるいは点接触して取り付けられると共に、前記膜状部材の前記ゲートに向き合った部位には前記樹脂が通過可能な逃げ部が形成されていることを特徴とする請求項12、13、17のいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  21. 前記膜状部材は、前記キャビティ内のゲートに向き合う位置に取り付けられると共に前記ゲートが設けられた型面の反対側の型面に面接触もしくは線接触あるいは点接触して取り付けられることを特徴とする請求項12、13、17のいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  22. 前記膜状部材を加熱収縮させる前に、前記枠状支持部材と前記膜状部材とを一体化した部分に、該一体化部分を覆い隠すカバー部材を取り付けることを特徴とする請求項1から21までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  23. 前記膜状部材を加熱収縮させた後に、前記枠状支持部材と前記膜状部材とを一体化した部分に、該一体化部分を覆い隠すカバー部材を取り付けることを特徴とする請求項1から21までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  24. 前記カバー部材は、前記枠状支持部材を芯材とするインサート成形により形成されることを特徴とする請求項22または23記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  25. 前記膜状部材を加熱収縮させる前に、前記枠状支持部材を芯材とするインサート成形を行って前記枠状支持部材および前記膜状部材の一体化した部分を覆い隠すカバー部材を形成すると共に、前記枠状支持部材の射出成形時のゲート位置と前記カバー部材の射出成形時のゲート位置とを異ならせることを特徴とする請求項12から21までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  26. 前記膜状部材を加熱収縮させた後に、前記枠状支持部材を芯材とするインサート成形を行って前記枠状支持部材および前記膜状部材の一体化した部分を覆い隠すカバー部材を形成すると共に、前記枠状支持部材の射出成形時のゲート位置と前記カバー部材の射出成形時のゲート位置とを異ならせることを特徴とする請求項12から21までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  27. 前記枠状支持部材を射出成形する型と前記カバー部材を射出成形する型とは、一部を共用することを特徴とする請求項24から26までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  28. 前記枠状支持部材を射出成形した後に前記型のスライドブロックを摺動させて前記カバー部材のキャビティを形成し、該キャビティに前記樹脂を射出して前記カバー部材を射出成形することを特徴とする請求項27記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  29. 前記カバー部材は、前記枠状支持部材に溶着あるいは接着により一体化されることを特徴とする請求項22または23記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法。
  30. 請求項1から請求項29までのいずれか記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物の製造方法を利用して製造したことを特徴とする椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物。
  31. 前記膜状部材は、メッシュシートであることを特徴とする請求項30記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物。
  32. 前記構造物の全構成部材がオレフィン系樹脂製であることを特徴とする請求項30または31記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物。
  33. 前記膜状部材は前記枠状支持部材の裏側に取り付けられていると共に、前記枠状支持部材は椅子のフレームに上側から装着されることにより前記膜状部材を前記枠状支持部材と前記フレームとにより挟持することを特徴とする請求項30記載の椅子の座あるいは背凭れ等として機能する構造物。
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