JP2013257107A - 熱交換素子及び熱交換素子の製造方法 - Google Patents

熱交換素子及び熱交換素子の製造方法 Download PDF

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一 外川
Yuichi Ishimaru
裕一 石丸
Masaru Takada
勝 高田
Mitsuhiko Ohira
光彦 大平
Takanori Imai
孝典 今井
Makoto Fukaya
真 深谷
Yasuo Ozeki
靖夫 尾関
Fumiaki Baba
文明 馬場
Tetsuo Mitani
徹男 三谷
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Abstract

【課題】緻密かつ高密度な高性能の仕切部材を使用した場合であっても、間隔保持部材との接着部の剥離を抑制でき、かつ通風抵抗の低い全熱交換素子を得ることを目的としている。
【解決手段】伝熱性と透湿性を有する仕切部材と、前記仕切部材を所定間隔に保持し、空気の漏れを抑制する樹脂性の遮蔽リブと、を備えた単位構成部材を積層した熱交換素子において、前記遮蔽リブは、前記仕切部材の表面の両側にそれぞれ前記一次気流が流れる方向と並行に設けられた第一遮蔽リブを備え、前記第一遮蔽リブの外側の面と前記仕切部材が接触する第一遮蔽リブ外面接触部と、前記際一遮蔽リブの内側の面と前記仕切部材が接触する第一遮蔽リブ内面接触部と、を有し、前記仕切部材は前記第一遮蔽リブ外面接触部と前記第一遮蔽リブ内面接触部の間で前記第一遮蔽リブ内に埋め込まれていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、室外から室内への給気と、室内から室外への排気とを同時に行う空気調和装置において、流体間での熱や湿度の交換を行う積層構造の熱交換素子及びこの熱交換素子の製造方法に関するものである。
近年、暖房及び冷房等の空調機器が発達かつ普及し、空気調和装置を用いた居住区域が拡大するにつれて、換気において温度及び湿度が回収できる空気調和装置用の全熱交換器に対する重要性も高まっている。こうした全熱交換器には熱交換する要素部品として熱交換素子が搭載されている。この熱交換素子は、使用時に屋外から屋内に吸込まれる新鮮な外気と屋内から屋外へ排気される汚れた空気とが混合することなく、顕熱と同時に潜熱も熱交換できるものであり、気体遮蔽性及び全熱交換率が高いことが求められている。さらに、換気を行うために気流を流通させる送風装置(ファン、ブロワなど)の消費電力を抑え、全熱交換器の運転音を低く抑えるために、各気流が流通する際の通風抵抗が低いことも求められている。
従来の熱交換素子では、気体の遮蔽性、伝熱性及び透湿性を有する仕切部材を断面が波形状の間隔保持部材で挟み、所定の間隔をおいて複数層に重ね合わせた構造が採用されていた。例えば、仕切部材は方形の平板で、間隔保持部材は三角形断面の波形を成形した波形板となっており、間隔保持部材を仕切部材の間にその波形の方向を一枚ごとに90度反転させて交互に積層し、一次気流と二次気流を通す二方向の流体通路を各層間に一層おきに構成しているものがある(特許文献1)。この熱交換素子では間隔保持部材が波形であるため、この波形の板厚によって仕切部材の間に形成される通風路の有効面積が小さくなり、さらに、仕切部材と間隔保持部材の接触面積が大きく、熱交換可能な仕切部材の有効面積が小さくなるため全熱交換効率が低くなるという問題がある。また、間隔保持部材が紙等より形成されているため通風路の断面形状が崩れ易く通風抵抗が高くなるという問題があった。
このため近年では、熱交換素子の、間隔保持部材として波形板の代わりに樹脂成形品を使用し仕切部材と樹脂を一体成形する方法が用いられてきた。この構造により、熱交換素子形状の自由度が上がり、全熱交換効率の向上、通風抵抗の低減を図ったものがある。(特許文献2)
しかし、間隔保持部材を仕切部材と一体成形する方法では、仕切部材と間隔保持部材の接着部の接着強度が低いという問題がある。また、仕切部材は高湿度環境下で伸びて変形するため接着部にはその変形に耐えられるだけの接着力が必要である。
また、近年、全熱交換素子の空気漏れ量の低減と湿度交換効率の向上を主な目的として、より緻密かつ密度を高くして作成した仕切部材が開発された。これらは薄くても通気性が低く(透気度が高い)、透湿性に優れ、全熱交換素子の仕切部材として非常に良好な性質を有するが、同時に伸縮量が大きく、また素材表面の凹凸や素材内部の空隙が少ないという特徴もある。そのため、こういった仕切部材を使った場合では、射出成形時に溶融樹脂が仕切部材の内部の空隙に十分入り込むことが出来ず、接着部のアンカー効果が十分得られないため十分な接着強度を得ることができない。そのため仕切部材と樹脂を一体成形しても接着強度が十分でなく、加工直後は接着されているが使用時の温湿度変化により仕切部材が伸縮を繰り返すことにより、仕切部材と間隔保持部材の接着面は最終的に剥離してしまう。これにより、風路を閉塞するため通風抵抗が増加することになる。
この課題の解決法として、間隔保持部材のみを一体成形し、その後接着剤等で仕切部材を貼り付ける製造方法がされている(特許文献3)。
また、間隔保持部材を成形する金型上に円筒状や三角形状などの凸部を設け、その凸部で仕切部材を抑えて間隔保持部材の中へ埋め込むことにより仕切部材と間隔保持部材の接着面積を増やし、接着信頼性を確保する方法が提案されている(特許文献4)。
特公昭47−19990号公報 特開2003−287387号公報 特開2007−100997号公報 特開2008−70046号公報
上記した、特許文献3に記載の間隔保持部材のみを一体成形し、その後接着剤等で仕切部材を貼り付ける製造方法では、接着強度を強めようとすると、間隔保持部材と仕切部材の接着面積を大きくする必要がある。このため、間隔保持部材を太くする必要があり、風路閉塞が大きくなるため通風抵抗が高くなるという課題がある。
また、上記した特許文献4に記載の仕切部材を抑えて間隔保持部材の中へ埋め込む方法では、仕切部材を金型の2点で挟むことが出来ないため、仕切部材が薄く変形しやすい場合に、狙い通り間隔保持部材内に仕切部材を埋め込むことが出来るか否かは樹脂の流れに大きく依存する。また、金型に仕切部材を挿入し、溶融樹脂を注入する射出成形では注入圧力が高いため仕切部材は間隔保持部材の中に上手く埋め込むことは難しい。このため、仕切部材を間隔保持部材の中に上手く埋め込むことが出来ず、結果として仕切部材と間隔保持部材の接着面積を増やすことが出来ない。よって、仕切部材が間隔保持部材から剥離し、風路を閉塞してしまうため、通風抵抗が増加するという課題がある。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、緻密かつ高密度な高性能の仕切部材を使用した場合であっても、温湿度の変化により生じる仕切部材のたわみに起因する間隔保持部材との接着部の剥離を抑制でき、かつ通風抵抗の低い全熱交換素子を得ることを目的としている。
本発明に係る熱交換素子は、伝熱性と透湿性を有する仕切部材と、前記仕切部材を所定間隔に保持し、空気の漏れを抑制する樹脂性の遮蔽リブと、を備えた単位構成部材を積層し、前記仕切部材の表面側を通過する一次気流と前記仕切部材の裏面側を前記一次気流と交差して通過する二次気流とが前記仕切部材を介して熱と湿度を交換する熱交換素子において、前記遮蔽リブは、前記仕切部材の表面の両側にそれぞれ前記一次気流が流れる方向と並行に設けられた第一遮蔽リブを備え、前記第一遮蔽リブの外側の面と前記仕切部材が接触する第一遮蔽リブ外面接触部と、前記際一遮蔽リブの内側の面と前記仕切部材が接触する第一遮蔽リブ内面接触部と、を有し、前記仕切部材は前記第一遮蔽リブ外面接触部と前記第一遮蔽リブ内面接触部の間で前記第一遮蔽リブ内に埋め込まれていることを特徴とする。
本発明に係る熱交換素子は、仕切部材が遮蔽リブ内に埋め込まれた構造であり、仕切部材の表裏両面から遮蔽リブと接着するため、仕切部材樹脂の界面の凝集力でも十分な接着強度を得ることが出来るようになる。よって、緻密かつ高密度な高性能の仕切部材を使用した場合であっても、温湿度の変化により生じる仕切部材のたわみに起因する間隔保持部材との接着部の剥離を抑制でき、かつ通風抵抗の低い全熱交換素子を得ることが出来る。
実施の形態1に係る熱交換素子の斜視図。 実施の形態1に係る単位構成部材の斜視図。 図2のC−C断面図。 実施の形態1に係る単位構成部材を製造する金型の断面図。 実施の形態1に係る単位構成部材の製造工程を示す断面図。 実施の形態2に係る単位構成部材の斜視図。 図7のD−D断面図。 実施の形態2に係る単位構成部材を製造する金型の断面図。 実施の形態2に係る単位構成部材の製造工程を示す断面図。 実施の形態3に係る図2のC−C断面図 実施の形態3に係る単位構成部材を製造する金型の断面図。
実施の形態1
本発明の実施の形態1について図面を参照して説明する。実施の形態1に係る熱交換素子の斜視図であり、図2は実施の形態1に係る単位構成部材の斜視図である。
図1に示すように、熱交換素子1は表裏を通過する空気の熱交換を行う伝熱性と透湿性と遮蔽性を有する仕切部材3と、この仕切部材3を所定間隔に保持する間隔保持部材4とで形成された単位構成部材2を一枚ごとに90度反転させて交互に積層したものであり、仕切部材3の表側を通過する一次気流Aと仕切部材3の裏側を通過する二次気流Bとが仕切部材3を介して、熱と湿分を交換させるものである。
以下で熱交換素子1を構成する各要素について説明する。
仕切部材3は、一次気流Aと二次気流Bとの間で熱と湿分の交換がなされる際に、熱と湿分を透過させる媒体となるものである。一次気流Aと二次気流Bを流した場合、仕切部材3の表裏両面に高温側(または多湿側)の気流中の熱(もしくは水蒸気)の温度差(もしくは水蒸気分圧差)を利用し、高温側(高湿側)から低温側(もしくは低湿側)へ仕切部材3を介して移行することで温度(湿度)の交換がなされる。また同時に仕切部材3は一次気流Aと二次気流Bの混合を防止し、両気流間での二酸化炭素および臭い成分等の移行を抑制できることが必要である。これらを満足するためには、仕切部材3は緻密かつ高密度なもので密度が0.95[g/cm]以上で透気抵抗度(JIS・P8628)が200秒/100cc以上で、かつ透湿性を有するものがよい。具体的には、仕切部材3の素材としては、和紙や無機添料を入れた防燃紙、その他特殊な加工を施した特殊加工紙、樹脂とパルプを混抄した紙などを原料とし、透湿性や難燃性等の機能性を付与するために薬剤処理をほどこした透湿膜や、透湿性を有するオキシエチレン基を含むポリウレタン系樹脂、オキシエチレン基を含むポリエステル系樹脂、末端あるいは側鎖にスルホン酸基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基を含む樹脂等で形成された非水溶性の親水性高分子薄膜に多孔質シート(不織布や延伸PTFE膜など)を熱や接着剤等により接着したもの、また顕熱交換器の場合には伝熱性と気体遮蔽性のみを有するポリスチレン系のABS、AS、PS、ポリオレフィン系のPP、PEなどの樹脂シート、樹脂フィルムなどである。
また、仕切部材3は伝熱性、透湿性、気体遮蔽性を向上させるために、セルロース繊維(パルプ)を十分叩解して繊維をフィブリル化し、それを用いて抄紙した後スーパーカレンダー等でカレンダー加工(押しつぶし)を行う製造方法が用いられている。この製造方法で製造された仕切部材3は、厚さ20〜60μm程度、密度も0.9g/cm3以上からほぼ1g/cm3に近いものやさらに大きいものも登場しており、通常の紙(厚さ約100〜150μm、密度約0.6〜0.8g/cm3程度)と比べて、緻密かつ高密度な構造となっている。また気体遮蔽性の面でも、従来は多孔質の紙などに目止め材としてポリビニルアルコールを塗布して透気抵抗度を高めていたが、上述のような高密度化された仕切部材3であれば特段そのような加工をしなくとも、高密度で穴をセルロース繊維自体でふさがれているため、5,000秒/100cc程度が確保されている。
このような緻密かつ高密度化された仕切部材3を用いたときに問題になるのが間隔保持部材4との接着強度である。本実施の形態1で用いられる仕切部材3に溶融樹脂を流し込んで接着する場合には、樹脂と仕切部材3の濡れ性等にも関係するが、仕切部材3の微細な空隙へ樹脂が入り込むのはほぼ不可能であり、アンカー効果が十分に得られない。そのため仕切部材3と樹脂それぞれの表面がファンデルワールス力、水素結合や化学結合のみで接着されている状態であり、引きはがすと仕切部材3と樹脂の界面ではく離し、接着部の長期的な信頼性が十分得られない。
間隔保持部材4は、単位構成部材2を積層した際に通風路の高さを一定に保持する役割を有している。具体的には、間隔保持部材4は、熱交換素子1の外枠を構成し、熱交換素子1両端からの空気漏れを防止するため、気流が流れる方向に並行し、両端に設けられた遮蔽リブ5と、遮蔽リブ5と並行して所定間隔で複数本設けられ熱交換素子1を積層した際に積層方向の仕切部材3の間隔を保持し通風路を形成する間隔リブ10とによって構成されている。
図2に示すように遮蔽リブ5は、単位構成部材2の周縁部に形成され、仕切部材3の表面の両側にそれぞれ一次気流Aが流れる方向と並行に設けられた第一遮蔽リブ6と、第二遮蔽リブ7、仕切部材3の裏面の両側にそれぞれ二次気流Bが流れる方向と並行に設けられた第三遮蔽リブ8と、第四遮蔽リブ9とから構成される。また、第一遮蔽リブ6は第二遮蔽リブ7よりも外側に形成され、第三遮蔽リブ8は第四遮蔽リブ9よりも外側に形成されている。
なお、単位構成部材2を積層して熱交換素子1を作成した際、この遮蔽リブ6と遮蔽リブ7の間の凹部に、一段上に設けられる第三遮蔽リブ8又は第四遮蔽リブ9が勘合される。
間隔リブ10は、第三遮蔽リブ8と接続され、前記第二遮蔽リブ7の間を所定間隔ごとに並行して設けられた第一間隔リブ11と、第一遮蔽リブ6と接続され、第四遮蔽リブ9の間を所定間隔ごとに並行して設けられた第二間隔リブ12とで構成される。なお、この遮蔽リブ5と間隔リブ10の高さは仕切部材3が湿気を含んで膨張しても風路が閉塞されない高さにする必要がある。
単位構成部材2は、遮蔽リブ5、間隔リブ10の形状を彫った金型に、仕切部材3をセットし、溶融樹脂を注入して成形することにより製造できる(詳細は後述する)。また、積層時の位置あわせのための凹凸や穴、成形品を押し出すためのストリッパーを受けるための部分などが適宜設けられることもある。これにより多数積層した際に仕切部材3の間隔を保持する役目をする。
この単位構成部材2は、概ね方形(1次気流Aと2次気流Bが直交する場合)もしくは平行四辺形状(一次気流Aと二次気流Bが斜交する場合)を成し、仕切部材3の成形時の挿入位置ズレにより製造不良となること極力防ぐため、また空気漏れに対する信頼性を増すため、遮蔽リブ5は間隔リブ10よりも幅が広く設計される。また、特に間隔リブ10は仕切部材3上の占有面積が増加すると、仕切部材3の伝熱及び透湿面積が失われることになるため、このリブの幅は極力狭いことが望まれる。幅が狭いことにより、使用する樹脂量の削減にもなる。間隔保持部材4に用いる樹脂は、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル-スチレン(AS)、ポリカーボネート(PC)、その他一般的な樹脂で希望の形状に成形可能なものであればよい。このようにリブを樹脂で成形することにより、間隔保持部材4の湿度による変形を抑え、安定な通風路を構成することができる。また、これら樹脂は難燃剤を添加して難燃化したり、無機分を添加して寸法安定性や強度の向上を図ることができる。また、目的によっては発泡剤(物理発泡剤・化学発泡剤)を添加して樹脂を発泡させ、樹脂量の削減などを図ることも可能である。
図3は図2のC−C断面図である。
本発明は図3に示すように、仕切部材3を第一遮蔽リブ6内に挟んで埋め込んだ構造となっている。
単位構成部材2は、仕切部材3と第一遮蔽リブ6、第二遮蔽リブ7及び第一間隔リブ11は射出成形により一体成形されている。
第一遮蔽リブ6は、左側の面を形成する第一遮蔽リブ左面6aと、上側の面を形成する第一遮蔽リブ上面6bと、右側の面を形成する第一遮蔽リブ内面6cと、下側の面を形成する第一遮蔽リブ下面6dとによって外形を構成し、この内部は樹脂で満たされている。
また、第二遮蔽リブ7は、左側の面を形成する第二遮蔽リブ外面7aと、上側の面を形成する第二遮蔽リブ上面7bと、右側の面を形成する第二遮蔽リブ内面7cと、下側の面を形成する第二遮蔽リブ下面7dとによって外形を構成し、第一間隔リブ11は、左側の面を形成する第一間隔リブ外面11aと、上側の面を形成する第一間隔リブ上面11bと、右側の面を形成する第一間隔リブ内面11cと、下側の面を形成する第一間隔リブ下面11dとによって外形を構成し、これらの内部はそれぞれ樹脂で満たされている。
仕切部材3と第二遮蔽リブ7は第二遮蔽リブ下面7dで、仕切部材3と第一間隔リブ11は第一間隔リブ下面11dで片面のみで接着されている。この接着はファンデルワールス力、水素結合や化学結合によりなされているため、剥離し易く接着強度は十分に得ることが出来ない。
しかし、仕切部材3と第一遮蔽リブ6においては、仕切部材3は第一遮蔽リブ外面接触部6e、第一遮蔽リブ内面接触部6fから第一遮蔽リブ6内に侵入しており、第一遮蔽リブ内部上接触部6g、第一遮蔽リブ内部下接触部6hで両面(上下面)から接着されている。このように、仕切部材3を第一遮蔽リブ6内に埋め込むことで仕切部材3を両面から接着しているため接着強度は十分得ることが出来る。また、仕切部材3の第一遮蔽リブ6内に埋め込まれている部分は外気に触れないため、使用環境の変化による伸縮は起きにくい。このため接着部は剥離が生じにくく接着強度を十分に得ることが出来る。
つづいて、本実施の形態1に係る単位構成部材2を製造する金型の構成を説明する。図4は実施の形態1に係る単位構成部材を製造する金型の断面図である。
本実施の形態1に係る単位構成部材2を製造する金型13は、遮蔽リブ5、間隔リブ10を形成するための凹凸を有している。この金型13は上金型13aと下金型13bで構成されている。
具体的には第一遮蔽リブ6を形成するために、上金型13aは、第一遮蔽リブ外面6aの上部を形成する上金型第一遮蔽リブ外面形成部15a、第一遮蔽リブ上面6bを形成する上金型第一遮蔽リブ上面形成部16a、第一遮蔽リブ内面6cを形成する上金型第一遮蔽リブ内面形成部17aを備え、下金型13bは第一遮蔽リブ外面6aの下部を形成する下金型第一遮蔽リブ外面形成部15b、第一遮蔽リブ下面6dを形成する下金型第一遮蔽リブ下面形成部16bを備えている。
第二遮蔽リブ7を形成するために、上金型13aは、第二遮蔽リブ外面7aを形成する上金型第二遮蔽リブ外面形成部19a、第二遮蔽リブ上面7bを形成する上金型第二遮蔽リブ上面形成部20a、第二遮蔽リブ内面7cを形成する上金型第二遮蔽リブ内面形成部21aを備え、下金型13bは、第二遮蔽リブ下面7dを形成する下金型第二遮蔽リブ下面形成部20bを備えている。
第一間隔リブ11を形成するために、上金型13aは、第一間隔リブ外面11aを形成する上金型第一間隔リブ外面形成部23、第一間隔リブ上面11bを形成する上金型第一間隔リブ上面形成部24、第一間隔リブ内面11cを形成する上金型第一間隔リブ内面形成部25を備えている。
また、この金型13には単位構成部材2の製造時に、仕切部材3を金型13内で確実に固定するために、上金型13aに仕切部材3を上から押さえる第一固定部14a及び、下金型13bに仕切部材3を下から押さえる第二固定部14bを備え、第一固定部14aと第二固定部14bで仕切部材3を挟んでいる。同様に、上金型13aに仕切部材3を上から押さえる第三固定部18a及び第五固定部22a、下金型13bに仕切部材3を下から押さえる第四固定部18b及び第六固定部22bを備え、第三固定部18aと第四固定部18b、第五固定部22aと第六固定部22bで仕切り部材3を挟んでいる。なお、下金型13bの第四固定部18b及び第六固定部22bは高さを有さないが、第二固定部14bは下金型第一遮蔽リブ外面形成部15bによって高さを有している。この第二固定部14bの高さを調整することで第一遮蔽リブ6内での仕切部材3の挟まれ方が変わる。第二固定部14bの高さを高くすると、6eから6fまでの距離が長くなり、第二固定部14bの高さを低くすると、6eから6fまでの距離が短くなる。このため、第二固定部14bの高さを高くするほど第一遮蔽リブ6内に埋め込める仕切部材3の長さは長くなり、接着強度は強くなる。また、金型13から単位構成部材2を取り出せるように、上金型第一遮蔽リブ外面形成部15aの角度は上金型第一遮蔽リブ上面形成部16aに向かうにつれて内側に傾斜している。また同様に、下金型第一遮蔽リブ外面形成部15bの角度は下金型第一遮蔽リブ下面形成部16bに向かうにつれて内側に傾斜している。このため。この金型13で製造された単位構成部材2の第一遮蔽リブ6は第一遮蔽リブ外面接触部6eを基準に角度が異なっている。すなわちこの実施の形態1に係る金型13で作られた単位構成部材2の第一遮蔽リブはテーパー面を二つ有している。
上記した金型13を用いると、仕切部材3は、第一固定部14aと第二固定部14b、第三固定部18aと第四固定部18bの二点で確実に固定され、かつ第二固定部14bに高さを設けているため、確実に仕切部材3を表裏両面から挟め、十分な接着強度を得ることが出来る。
次に単位構成部材2を製造する方法について説明する。図5は実施の形態1に係る単位
構成部材の製造工程を示す断面図である。
図5に示すように、上金型13aの第三固定部18a及び第五固定部22a上に仕切部材3をセットする(S1、S2)。その際、仕切部材3は第一固定部14a上にも達するよう、かつ上金型13aの各リブの形状に型どられた凹部を塞ぐように配置する。
続いて、下金型13bをセットする(S3)。その際、仕切部材3は、第一固定部14aと第二固定部14bで挟まれ、さらに第三固定部18aと第四固定部18bで挟まれる。すなわち仕切部材3は、第一遮蔽リブ6が形成される凹部の周縁の2点で挟まれて固定される。第四固定部18bは高さを有さないのに対して、第二固定部14bは高さを有しているため仕切部材3は、挟まれた際に第一遮蔽リブ6を形成する空間を2つに分割している。なお、第四固定部18bは高さを有さないため、仕切部材3は第二遮蔽リブ7を形成する空間の底面に配置され、この空間は2つに分割されない。
そして、S3で仕切部材3がセッティングされた金型13に溶融した樹脂の注入を開始すると、次第に上金型13aと下金型13bで形成された空間内は溶融樹脂で一杯になる(S4)。このとき、仕切部材3は前記2点で挟まれているため射出成形の注入圧力によってもずれ等が生じない。そして、所定の時間が経過すると注入された溶融樹脂は固まる。
溶融樹脂の固化後、上金型13a及び下金型13bから樹脂と仕切部材3を取り外すと単位構成部材2が完成する(S5)。仕切部材3は、第一遮蔽リブ6が形成される凹部の周縁の2点で挟まれて固定されていたため、完成した単位構成部材2の第一遮蔽リブ6内に仕切部材3は埋め込まれた構造となっている。
本発明の実施の形態1に係る熱交換素子は、仕切部材3を遮蔽リブ内に埋め込んだ構造であり、仕切部材3と遮蔽リブの接着面積が増加するため、仕切部材3と樹脂の界面の凝集力でも十分接着を維持できるようになる。よって、緻密かつ高密度な高性能の仕切部材3を使用し、細い間隔保持部材4のリブ形状であっても、温湿度の変化により生じる仕切部材3のたわみに起因する遮蔽リブとの接着部の剥離を抑制でき、かつ通風抵抗を低く抑えることが出来る。
実施の形態2
本発明の実施の形態2について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述の図1乃至図5と同一または相当するものには同一の符号を付す。図6は実施の形態2に係る単位構成部材の斜視図である。
図6に示すように、遮蔽リブ5は、単位構成部材2の周縁部に形成され、仕切部材3の表面の両側にそれぞれ一次気流Aが流れる方向と並行に設けられた第一遮蔽リブ6と、第二遮蔽リブ7、仕切部材3の裏面の両側にそれぞれ二次気流Bが流れる方向と並行に設けられた第三遮蔽リブ8と、第四遮蔽リブ9とから構成される。また、第一遮蔽リブ6は第二遮蔽リブ7よりも外側に形成され、第三遮蔽リブ8は第四遮蔽リブ9よりも外側に形成されている。
なお、単位構成部材2を積層して熱交換素子1を作成した際、この遮蔽リブ6と遮蔽リブ7の間の凹部に、一段上に設けられる第三遮蔽リブ8又は第四遮蔽リブ9が勘合される。
間隔リブ10は、第三遮蔽リブ8と接続され、前記第二遮蔽リブ7の間を所定間隔ごとに並行して設けられた第一間隔リブ11と、第一遮蔽リブ6と接続され、第四遮蔽リブ9の間を所定間隔ごとに並行して設けられた第二間隔リブ12とで構成される。なお、この遮蔽リブ5と間隔リブ10の高さは仕切部材3が湿気を含んで膨張しても風路が閉塞されない高さにする必要がある。
また、第一遮蔽リブ6と第二遮蔽リブ7の間に有する仕切部材3は第二遮蔽リブ7と第一間隔リブ11の間に有する仕切部材3よりも高さが高くなっている。また同様に、第三遮蔽リブ8と第四遮蔽リブ9の間に有する仕切部材3は第四遮蔽リブ9と第二間隔リブ12の間に有する仕切部材3よりも高さが高くなっている。この仕切部材3の高さが高くなっている箇所について次に説明する。
つづいて、図6に記載の単位構成部材のE−E断面について説明する。
図7に示すように、仕切部材3を第一遮蔽リブ6内及び第二遮蔽リブ7内に挟んで埋め込んだ構造となっている。
仕切部材3と第一遮蔽リブ6、第二遮蔽リブ7及び第一間隔リブ11は射出成形により一体成形されている。
第一遮蔽リブ6は、左側の面を形成する第一遮蔽リブ外面6aと、上側の面を形成する第一遮蔽リブ上面6bと、右側の面を形成する第一遮蔽リブ内面6cと、下側の面を形成する第一遮蔽リブ下面6dとによって外形を構成し、この内部は樹脂で満たされている。
また、第二遮蔽リブ7は、左側の面を形成する第二遮蔽リブ外面7aと、上側の面を形成する第二遮蔽リブ上面7bと、右側の面を形成する第二遮蔽リブ内面7cと、下側の面を形成する第二遮蔽リブ下面7dとによって外形を構成し、第一間隔リブ11は、左側の面を形成する第一間隔リブ外面11aと、上側の面を形成する第一間隔リブ上面11bと、右側の面を形成する第一間隔リブ内面11cと、下側の面を形成する第一間隔リブ下面11dとによって外形を構成し、これらの内部は樹脂で満たされている。
仕切部材3と第一間隔リブ11は第一間隔リブ下面11dで片面からのみ接着されている。この接着はファンデルワールス力、水素結合や化学結合によりなされているため、剥離し易く接着強度は十分に得ることが出来ない。
しかし、仕切部材3と第一遮蔽リブ6は、仕切部材3は第一遮蔽リブ外面接触部6e、第一遮蔽リブ内面接触6fから第一遮蔽リブ6内に侵入しており、第一遮蔽リブ内部上接触部6g、第一遮蔽リブ内部下接触部6hで両面から接着されている。また同様に仕切部材3と第二遮蔽リブ7は、仕切部材3は第二遮蔽リブ外面接触部7e、第二遮蔽リブ内面接触部7fから第二遮蔽リブ7内に侵入しており、第二遮蔽リブ内部上接触部7g、第二遮蔽リブ内部下接触部7hで両面から接着されている。
このように、仕切部材3を第一遮蔽リブ6及び第二遮蔽リブ7内の2箇所において埋め込むことで、一箇所で埋め込む場合と比べ、遮蔽リブとの接触面積が増えるため、さらに強固に接着させることが出来る。また、仕切部材3の第一遮蔽リブ6及び第二遮蔽リブ7内に埋め込まれている部分は外気に触れないため、温湿環境の変化による伸縮はおきにくい。このため接着部は剥離が生じにくく接着強度を十分に得ることが出来る。図7においては、第一遮蔽リブ内面接触部6fの第一遮蔽リブ下面6dからの高さと第二遮蔽リブ外面接触部7eの第二遮蔽リブ下面7dからの高さは同じになっているが、必ずしも同じにしなくてもよい。また、第一遮蔽リブ内面接触部6fの第一遮蔽リブ下面6dからの高さは、第一遮蔽リブ外面接触部6eの第一遮蔽リブ下面6dからの高さよりも低くなっているが、同じ又は高くてもよい。
本実施の形態2に係る単位構成部材2を製造する金型の構成を説明する。図8は実施の形態2に係る単位構成部材を製造する金型の断面図である。
本実施の形態2に係る単位構成部材2を製造する金型13は、遮蔽リブ5、間隔リブ6を形成するための凹凸を有している。この金型13は上金型13aと下金型13bで構成されている。
具体的には第一遮蔽リブ6を形成するために、上金型13aは、第一遮蔽リブ外面6aの上部を形成する上金型第一遮蔽リブ外面形成部15a、第一遮蔽リブ上面6bを形成する上金型第一遮蔽リブ上面形成部16a、第一遮蔽リブ内面6cの上部を形成する上金型第一遮蔽リブ内面形成部17aを備え、下金型13bは第一遮蔽リブ外面6aの下部を形成する下金型第一遮蔽リブ外面形成部15b、第一遮蔽リブ下面6dを形成する下金型第一遮蔽リブ下面形成部16b、第一遮蔽リブ内面6cの下部を形成する下金型第一遮蔽リブ内面形成部17b備えている。
第二遮蔽リブ7を形成するために、上金型13aは、第二遮蔽リブ外面7aの上部を形成する上金型第二遮蔽リブ外面形成部19a、第二遮蔽リブ上面7bを形成する上金型第二遮蔽リブ上面形成部20a、第二遮蔽リブ内面7cを形成する上金型第二遮蔽リブ内面形成部21aを備え、下金型13bは、第二遮蔽リブ外面7aの上部を形成する下金型第二遮蔽リブ外面形成部19b、第二遮蔽リブ下面7dを形成する下金型第二遮蔽リブ下面形成部20bを備えている。
第一間隔リブ11を形成するために、上金型13aは、第一間隔リブ外面11aを形成する上金型第一間隔リブ外面形成部23、第一間隔リブ上面11bを形成する上金型第一間隔リブ上面形成部24、第一間隔リブ内面11cを形成する上金型第一間隔リブ内面形成部25を備えている。
また、この金型13には単位構成部材2の製造時に、仕切部材3を金型13内で確実に固定するために、上金型13aに仕切部材3を上から押さえる第一固定部14a及び、下金型13bに仕切部材3を下から押さえる第二固定部14bを備え、第一固定部14aと第二固定部14bで仕切部材3を挟んでいる。同様に、上金型13aに仕切部材3を上から押さえる第三固定部18a及び第五固定部22a、下金型13bに仕切部材3を下から押さえる第四固定部18b及び第六固定部22bを備え、第三固定部18aと第四固定部18b、第五固定部22aと第六固定部22bで仕切り部材3を挟んでいる。なお、下金型13bの第六固定部22bには高さを設けていないが、第二固定部14b及び第四固定部18bには高さを設けている。この第二固定部14b及び第四固定部18bの高さを調整することで第一遮蔽リブ6内での仕切部材3の挟まれ方が変わる。
第二固定部14bと第四固定部18bの高さの差を大きくすると、6eから6fまでの距離が長くなり、第二固定部14bと第四固定部18bの高さの差を低くすると、6eから6fまでの距離が短くなる。このため、第二固定部14bと第四固定部18bの高さを高くするほど接着強度は強くなる。また、同様に、第四固定部18bと第六固定部22bの高さの差を大きくすると、7eから7fまでの距離が長くなり、第四固定部18bと第六固定部22bの高さの差を低くすると、7eから7fまでの距離が短くなる。このため、第四固定部18bと第六固定部22bの高さを高くするほど接着強度は強くなる。
また、金型13から単位構成部材2を取り出せるように、上金型第一遮蔽リブ外面形成部15aの角度は上金型第一遮蔽リブ上面形成部16aに向かうにつれて内側に傾斜している。また同様に、下金型第一遮蔽リブ外面形成部15bの角度は下金型第一遮蔽リブ下面形成部16bに向かうにつれて内側に傾斜している。このため、この金型13で製造された単位構成部材2の第一遮蔽リブ6は第一遮蔽リブ外面接触部6eを基準に角度が異なっている。すなわちこの実施の形態2に係る金型13で作られた単位構成部材2の第一遮蔽リブ外面6aはテーパー面を二つ有している。同様に、第一遮蔽リブ内面6cと第二遮蔽リブ外面7aはテーパー面を負筒有している。
これにより、仕切部材3は、第一固定部14aと第二固定部14b、第三固定部18aと第四固定部18b、第五固定部22aと第六固定部22bの三点で確実に固定され、かつ第二固定部14b及び第四固定部18bに高さを設けているため、確実に仕切部材3を両面から挟み、強固に接着することが出来る。
本実施の形態2に係る単位構成部材2の製造方法について説明する。図9は本発明の実施の形態2に係る単位構成部材2の製造工程を示す断面図である。
図9に示すように、上金型13aの第五固定部22a上に仕切部材3をセットする(S1、S2)。その際、仕切部材3は第一固定部14a及び第三固定部18a上にも達するよう、かつ上金型13aの各リブの形状に型どられた凹部を塞ぐように配置する。
続いて、下金型13bをセットする(S3)。その際、仕切部材3は、第一固定部14aと第二固定部14bで挟まれ、さらに第三固定部18aと第四固定部18b、第五固定部22aと第六固定部22bで挟まれる。すなわち仕切部材3は、第一遮蔽リブ6及び第二遮蔽リブ7が形成される凹部の周縁の3点で挟まれて固定される。なお、仕切部材3は、挟まれた際に第一遮蔽リブ6及び第二遮蔽リブ7を形成する空間のそれぞれを2つに分割している。
そして、S3で仕切部材3がセッティングされた金型13に溶融した樹脂の注入を開始すると、次第に上金型13aと下金型13bで形成された空間内は溶融樹脂で一杯になる(S4)。このとき、仕切部材3は前記3点で挟まれているため射出成形の注入圧力によってもずれ等が生じない。そして、所定の時間が経過すると注入された溶融樹脂は固まる。
溶融樹脂の固化後、金型13から樹脂と仕切部材3を取り外すと単位構成部材2が完成する(S5)。仕切部材3は、第一遮蔽リブ6及び第二遮蔽リブ7が形成される凹部の周縁の3点で挟まれて固定されているため、完成した単位構成部材2の遮蔽リブ6及び第二遮蔽リブ7内に仕切部材3は埋め込まれた構造となっている。
本発明の実施の形態2に係る熱交換素子は、仕切部材3を遮蔽リブ内に埋め込んだ構造であり、仕切部材3と遮蔽リブの接着面積が増加するため、仕切部材3と樹脂の界面の凝集力でも十分接着を維持できるようになる。よって、緻密かつ高密度な高性能の仕切部材3を使用し、細い間隔保持部材4のリブ形状であっても、温湿度の変化により生じる仕切部材3のたわみに起因する遮蔽リブとの接着部の剥離を抑制でき、かつ通風抵抗を低く抑えることが出来る。
実施の形態3
本発明の実施の形態3について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態3では実施の形態1及び2との相違点を中心に説明し、前述の図1乃至図9と同一または相当するものには同一の符号を付す。図10は実施の形態3に係る図2のC−C断面図であり、図11は実施の形態3に係る単位構成部材を製造する金型の断面図である。
図10に示すように、実施の形態3に係る第一遮蔽リブ6は、第一遮蔽リブ外面6aにバリ26を備えている。第一遮蔽リブ6の中を通過してきた仕切部材3はバリ26内を通過し、外部に出ている。バリ26は仕切部材3を表裏から挟み込み、厚みは第一遮蔽リブ6の高さよりも薄い構成となっている。
バリ26を形成するために図11に示すような金型13を用いる。金型13は第一遮蔽リブ6にバリ26を形成するため、上金型13aの第一固定部14aにバリ26を形成するための上金型バリ形成部27a、下金型13bの第二固定部14bにバリ26を形成するための下金型バリ形成部27bを備えている。この金型13に仕切部材3を挟み射出成形をすると、上金型バリ形成部27aと下金型バリ形成部27bで出来た空間に溶融樹脂が流れ込むため、溶融樹脂の固化後の単位構成部材2は図10に示した構成を有している。
このように第一遮蔽リブ6にバリが形成された単位構成整部材2は第一遮蔽リブ6内に仕切部材3を埋め込むことによる接着強度の向上に加えて、仕切部材3に樹脂が薄く接着しているためある程度の硬度を有し、トリミング等の加工がし易いという効果を有する。
なお、図10に示した単位構成部材2に形成されたバリは矩形形状をしているが、この形状に限るものではない。また、図10に示した単位構成部材2はバリ26が仕切部材3を表裏両面から挟む構造になっているが、必ずしも挟まなくても樹脂と仕切部材3が接着し、ある程度の硬度を有するものであればよい。
この実施の形態3で示した単位構成部材2は実施の形態1に係る単位構成部材2にバリを備えたものであるが、実施の形態2に係る単位構成部材2に備えてももちろんよい。
1 熱交換素子
2 単位構成部材
3 仕切部材
4 間隔保持部材
5 遮蔽リブ
6 第一遮蔽リブ
6a 第一遮蔽リブ外面
6b 第一遮蔽リブ上面
6c 第一遮蔽リブ内面
6d 第一遮蔽リブ下面
6e 第一遮蔽リブ外面接触部
6f 第一遮蔽リブ内面接触部
6g 第一遮蔽リブ内部上接触部
6h 第一遮蔽リブ内部下接触部
7 第二遮蔽リブ
7a 第二遮蔽リブ外面
7b 第二遮蔽リブ上面
7c 第二遮蔽リブ内面
7d 第二遮蔽リブ下面
7e 第二遮蔽リブ外面接触部
7f 第二遮蔽リブ内面接触部
7g 第二遮蔽リブ内部上接触部
7h 第二遮蔽リブ内部下接触部
8 第三遮蔽リブ
9 第四遮蔽リブ
10 間隔リブ
11 第一間隔リブ
11a 第一間隔リブ外面
11b 第一間隔リブ上面
11c 第一間隔リブ内面
11d 第一間隔リブ下面
12 第二間隔リブ
13 金型
13a 上金型
13b 下金型
14a 第一固定部
14b 第二固定部
15a 上金型第一遮蔽リブ外面形成部
15b 下金型第一遮蔽リブ外面形成部
16a 上金型第一遮蔽リブ上面形成部
16b 下金型第一遮蔽リブ下面形成部
17a 上金型第一遮蔽リブ内面形成部
17b 下金型第一遮蔽リブ内面形成部
18a 第三固定部
18b 第四固定部
19a 上金型第二遮蔽リブ外面形成部
19b 下金型第二遮蔽リブ外面形成部
20a 上金型第二遮蔽リブ上面形成部
20b 下金型第二遮蔽リブ下面形成部
21a 上金型第二遮蔽リブ内面形成部
22a 第五固定部
22b 第六固定部
23 第一間隔リブ外面形成部
24 第一間隔リブ上面形成部
24b 第一間隔リブ下面形成部
25 第一間隔リブ内面形成部
26 バリ
27a 上金型バリ形成部
27b 下金型バリ形成部
A 一次気流
B 二次気流

Claims (9)

  1. 伝熱性と透湿性を有する仕切部材と、前記仕切部材を所定間隔に保持し、空気の漏れを抑制する樹脂性の遮蔽リブと、を備えた単位構成部材を積層し、前記仕切部材の表面側を通過する一次気流と前記仕切部材の裏面側を前記一次気流と交差して通過する二次気流とが前記仕切部材を介して熱と湿度を交換する熱交換素子において、
    前記遮蔽リブは、
    前記仕切部材の表面の両側にそれぞれ前記一次気流が流れる方向と並行に設けられた第一遮蔽リブを備え、
    前記第一遮蔽リブの外側の面と前記仕切部材が接触する第一遮蔽リブ外面接触部と、
    前記際一遮蔽リブの内側の面と前記仕切部材が接触する第一遮蔽リブ内面接触部と、
    を有し、
    前記仕切部材は前記第一遮蔽リブ外面接触部と前記第一遮蔽リブ内面接触部の間で前記第一遮蔽リブ内に埋め込まれていることを特徴とする熱交換素子。
  2. 前記第一遮蔽リブ外面接触部に高さを設けたことを特徴とする請求項1記載の熱交換素子。
  3. 前記第一遮蔽リブ外面接触部の高さは前記第一遮蔽リブ内面接触部の高さよりも高いことを特徴とする請求項1又は2記載の熱交換素子。
  4. 伝熱性と透湿性を有する仕切部材と、前記仕切部材を所定間隔に保持し、空気の漏れを抑制する樹脂性の遮蔽リブと、を備えた単位構成部材を積層し、前記仕切部材の表面側を通過する一次気流と前記仕切部材の裏面側を前記一次気流と交差して通過する二次気流とが前記仕切部材を介して熱と湿度を交換する熱交換素子において、
    前記遮蔽リブは、
    前記仕切部材の表面の両側にそれぞれ前記一次気流が流れる方向と並行に設けられた第一遮蔽リブと、前記仕切部材の表面の両側にそれぞれ前記第一遮蔽リブの内側かつ並行に設けられた第二遮蔽リブを備え、
    前記第一遮蔽リブの外側の面と前記仕切部材が接触する第一遮蔽リブ外面接触部と、
    前記際一遮蔽リブの内側の面と前記仕切部材が接触する第一遮蔽リブ内面接触部と、
    前記第二遮蔽リブの外側の面と前記仕切部材が接触する第二遮蔽リブ外面接触部と、
    前記際二遮蔽リブの内側の面と前記仕切部材が接触する第二遮蔽リブ内面接触部と、を有し、
    前記仕切部材は前記第一遮蔽リブ外面接触部と前記第一遮蔽リブ内面接触部の間で前記第一遮蔽リブ内に埋め込まれ、前記第一遮蔽リブ外面接触部と前記第二遮蔽リブ内面接触部の間で前記第一遮蔽リブ内に埋め込まれていることを特徴とする請求項1記載の熱交換素子。
  5. 前記第一遮蔽リブ内面接触部及び前記第二遮蔽リブ外面接触部に高さを設けたことを特徴とする請求項4記載の熱交換素子。
  6. 前記第一遮蔽リブの左面に一体成形され、仕切部材3と接着したバリを備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の熱交換素子。
  7. 前記第一遮蔽リブの左面の上部を形成する上金型第一遮蔽リブ外面形成部、第一遮蔽リブの上面を形成する上金型第一遮蔽リブ上面形成部、前記第一遮蔽リブ右面を形成する上金型第一遮蔽リブ内面形成部、前記第一遮蔽リブの外側で前記仕切部材を上から押さえる第一固定部、前記第一遮蔽リブの内側で前記仕切部材を上から押さえる第三固定部を備えた上金型と、
    前記第一遮蔽リブの左面の下部を形成する下金型第一遮蔽リブ外面形成部、前記第一遮蔽リブの下面を形成する下金型第一遮蔽リブ下面形成部、前記下金型第一遮蔽リブ下面形成部よりも高さが高く、前記第一遮蔽リブの内側で前記仕切部材を下から押さえる第二固定部、前記第一遮蔽リブの内側で前記仕切部材を下から押さえる第四固定部を備えた下金型と、で構成された請求項1乃至6のいずれかに記載の単位構成部材を製造する金型。
  8. 前記金型で前記仕切部材と前記遮蔽リブを一体成形する前記単位構成部材の製造方法であって、
    前記第一固定部と前記第二固定部及び前記第三固定部と前記第四固定部の二点で前記仕切部材を表裏両面から挟んで固定後、溶融樹脂を注入することを特徴とする前記単位構成部材の製造方法。
  9. 前記第四固定部は前記下金型第一遮蔽リブ下面形成部よりも高さが高いことを特徴とする請求項8記載の製造方法。
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