JP4893839B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は発光装置の製造方法に関する。
表示装置には、その構成や原理を異にする多様な種類の装置がある。そのひとつとして現在有機EL(Electro Luminescence)素子を画素の光源に使用した表示装置が実用化されつつある。
この表示装置は支持基板上に整列して配置される複数の有機EL素子を備える。支持基板上には通常、有機EL素子が設けられるべき区画を画定するための隔壁が設けられており、複数の有機EL素子は、隔壁によって画定される区画にそれぞれ整列して設けられている。たとえば図4に示すように、所定の行方向Xに延在する複数本の隔壁部材1からなる隔壁2が支持基板上に設けられている場合、複数の有機EL素子3は、隔壁部材1間に設けられ、各隔壁部材1間においてそれぞれ列方向Yに所定の間隔をあけて配置される。
有機EL素子は、一対の電極と、この電極間に設けられる有機EL層とから構成され、各構成要素を順次積層することによって作製される。
有機EL素子を構成する有機EL層は塗布法によって形成することが可能である。すなわち有機EL層となる材料を含むインキを所定の塗布法によって塗布成膜し、さらにこれを固化することによって有機EL層を形成することができる。
有機EL層を形成する工程では、有機EL素子の形成される領域(以下、発光領域ということがある。)内にのみインキを塗布成膜すればよいが、塗布法によっては、発光領域内のみならず、発光領域外にまでインキが塗布成膜されることがある。たとえばスピンコート法やノズルプリンティング法によってインキを塗布成膜する場合、発光領域外にまでインキが塗布成膜される。
図4はノズルプリンティング法によってインキを供給する態様を模式的に示す図である。図4では支持基板上におけるノズル4の軌跡を、矢印付きの実線であらわしている。ノズルプリンティング法では、インキを連続的に供給するノズル4を支持基板上に配置し、このノズル4からインキを連続的に供給しつつノズルを行方向Xに往復移動させ、ノズル4の往復の折り返しの際に支持基板を列方向Yに一行分だけ移動することによって、各行にインキを供給している。このようにノズルプリンティング法では一筆書きでインキを供給するため、必然的に、発光領域外にまでインキが供給される。
発光領域外に塗布成膜されたインキは通常インキを塗布した後に除去される。発光領域外に塗布成膜されたインキによって、表示装置の特性が低下するおそれがあるからである。たとえば支持基板は通常、封止のために接着部材によって封止基板と貼り合わされるが、接着部材の設けられる領域にまでインキが塗布されている場合、密着性や気密性が低下することがある。また支持基板の発光領域の外に設けられる配線がインキによって覆われた場合、配線が不所望に短絡するおそれがある。このため従来の技術では発光領域外に塗布成膜されたインキを拭き取ることによってインキを除去している(たとえば特許文献1参照)。
特開2006−216253号公報
従来の技術ではインキが塗布成膜された部位において拭き取り部を走査することでインキを除去しているが、インキの拭き取りを繰り返すことにより、拭き取り部にインキが付着し、そのインキの拭き取り能力が次第に低下するため、連続してきれいにインキを拭き取ることができないという問題がある。またインキを拭き取る際に、固化途中の薄膜または固化した薄膜からパーティクルが発生することがあり、これが有機EL層に混入するおそれがある。また拭き取り部を走査する装置から、意図しないパーティクルが発生することもあり、このパーティクルが有機EL層に混入するおそれもある。
従って本発明の目的は、発光領域外に塗布成膜された薄膜を選択的に除去する新規な方法によって簡易に発光装置を製造することが可能な発光装置の製造方法を提供することである。
本発明は、支持基板と、
この支持基板上に設定される発光領域に設けられる複数の有機EL素子とを備える発光装置であり、
前記有機EL素子が、第1の電極と、第2の電極と、該第1および第2の電極間に設けられる有機EL層とを含んで構成される、発光装置の製造方法であって、
第1の電極がその上に設けられた支持基板を用意する工程と、
有機EL層となる材料を含むインキを支持基板上に供給し、支持基板の発光領域内および発光領域外に、前記インキからなる薄膜を形成する工程と、
発光領域内の薄膜を難溶化する工程と、
発光領域外の薄膜を、洗浄によって除去する工程と、
第2の電極を形成する工程とを含む、発光装置の製造方法に関する。
また本発明は、前記インキからなる薄膜を形成する工程では、重合性化合物を含むインキを供給し、
前記難溶化する工程では、前記重合性化合物を重合することによって発光領域内の薄膜を難溶化する、発光装置の製造方法に関する。
また本発明は、前記難溶化する工程では、発光領域内の薄膜に光を照射することによって、発光領域内の薄膜を難溶化させる、発光装置の製造方法。
また本発明は、前記難溶化する工程では、発光領域内の薄膜を加熱することによって、発光領域内の薄膜を難溶化する、発光装置の製造方法に関する。
また本発明は、近赤外線を照射することによって、発光領域内の薄膜を加熱する、発光装置の製造方法に関する。
また本発明は、前記インキからなる薄膜を形成する工程では、ノズルプリンティング法によってインキを支持基板上に供給する、発光装置の製造方法に関する。
本発明によれば、発光領域外に塗布成膜された薄膜を選択的に除去する新規な方法によって簡易に発光装置を製造することができる。
本実施形態の発光装置21を模式的に示す平面図である。 発光装置21を模式的に拡大して示す断面図である。 薄膜を難溶化し、さらに洗浄する工程を説明するための図である。 ノズルプリンティング法によってインキを供給する態様を模式的に示す図である。
本発明の表示装置の製造方法は、支持基板と、この支持基板上に設定される発光領域に設けられる有機EL素子とを備える発光装置であり、前記有機EL素子が、第1の電極と、第2の電極と、該第1および第2の電極間に設けられる有機EL層とを含んで構成される、発光装置の製造方法であって、第1の電極がその上に設けられた支持基板を用意する工程と、有機EL層となる材料を含むインキを支持基板上に供給し、支持基板の発光領域内および発光領域外に、前記インキからなる薄膜を形成する工程と、発光領域内の薄膜を難溶化する工程と、発光領域外の薄膜を、洗浄によって除去する工程と、第2の電極を形成する工程とを含む。
発光装置はたとえば表示装置や照明装置として利用される。表示装置には主にアクティブマトリクス駆動型の装置と、パッシブマトリクス駆動型の装置とがある。本発明は両方の型の表示装置に適用することができるが、本実施形態では一例としてアクティブマトリクス駆動型の表示装置に適用される発光装置について説明する。なお本実施形態では表示装置において画素の光源として機能する有機EL素子について説明するが、たとえば発光装置はバックライトとして機能する有機EL素子を備えていてもよい。また本実施形態では複数の有機EL素子が設けられる発光装置について説明するが、本発明は1つの有機EL素子を備える発光装置にも適用することができる。
<発光装置の構成>
まず発光装置の構成について説明する。図1は本実施形態の発光装置21を模式的に示す平面図であり、図2は発光装置21を模式的に拡大して示す断面図である。発光装置21は主に支持基板11と、この支持基板上に設定される発光領域に設けられる複数の有機EL素子22とを備える。
本明細書において発光領域とは、複数の有機EL素子が設けられる領域であり、たとえば表示装置においては、画像情報を表示する画像表示領域に相当する。本実施形態では支持基板11上に所定の区画が設定されており、複数の有機EL素子22は、支持基板11上に設定された区画に整列して配置されている。なお本実施形態では支持基板上に設定される区画を画定するための隔壁17が支持基板11上に設けられている。
複数の有機EL素子22は支持基板11上に設定される所定の区画にそれぞれ整列して配置されている。そしてこの区画を画定するために設けられる隔壁17の形状は、支持基板11上に設定される区画の形状に応じて定まる。たとえば支持基板11上にマトリクス状の区画が設定される場合、このマトリクス状の区画を画定する隔壁として、支持基板には格子状の隔壁が設けられる。また支持基板11上にストライプ状の区画が設定される場合、このストライプ状の区画を画定する隔壁として、支持基板にはストライプ状の隔壁17が設けられる。本発明は、隔壁の有無および隔壁の形状にかかわりなく、どのような形態の発光装置にも適用可能であるが、本実施形態ではストライプ状の隔壁17が支持基板に設けられる形態について説明する。すなわち本実施形態における隔壁17は、支持基板11上において所定の行方向Xにそれぞれ延在する複数本の隔壁部材20から構成されている。複数本の隔壁部材20は、行方向Xとは方向が異なる列方向Yに所定の間隔をあけて配置されている。なお本実施形態おける行方向Xおよび列方向Yは、互いに垂直な方向であって、かつそれぞれが支持基板11の厚み方向Zに垂直な方向を意味する。以下において、列方向Yに隣り合う一対の隔壁部材20と支持基板11とによって規定される凹みを凹部18ということがある。支持基板11上には複数本の隔壁部材20に対応する複数本の凹部18が設定される。本実施形態ではこの複数本の凹部18が、隔壁によって画定される区画に相当する。
なお本実施形態では支持基板11と隔壁17との間に絶縁膜15がさらに設けられる。この絶縁膜15はたとえば行方向Xまたは列方向Yに隣り合う有機EL素子22間の電気的な絶縁を確保するために設けられる。本実施形態における絶縁膜15は格子状に形成されている。格子状の絶縁膜15は、行方向Xに延在する複数本の帯状の部材と、列方向Yに延在する複数本の帯状の部材とが一体的に形成されて構成されている。換言すると絶縁膜15は電気絶縁性を示す薄膜に多数の開口がマトリクス状に形成された形状を有する。絶縁膜15の開口は、平面視で有機EL素子と重なる位置に形成される。絶縁膜15の開口は平面視で、後述する第1の電極12とほぼ一致するように形成され、たとえば略矩形、小判形、略円形および略楕円形などに形成される。格子状の絶縁膜15は平面視で、第1の電極12を除く領域に主に形成され、その一部が第1の電極12の周縁を覆って形成されている。また前述した複数本の隔壁部材20は、絶縁膜15の一部を構成する行方向Xに延在する複数本の帯状の部材上に設けられる。
有機EL素子22は隔壁によって画定される区画に設けられる。本実施形態では複数の有機EL素子22は、列方向Yに隣り合う隔壁部材20間(すなわち凹部18)に設けられ、各隔壁部材20間において、行方向Xに所定の間隔をあけて配置されている。すなわち本実施形態では複数の有機EL素子22は支持基板11上においてマトリクス状に整列して配置されており、それぞれ行方向Xに所定の間隔をあけるとともに、列方向Yにも所定の間隔をあけて配置される。なお各有機EL素子22は物理的に離間している必要はなく、個別に駆動できるように電気的に絶縁されていればよい。そのため有機EL素子を構成する一部の層(電極や有機EL層)は他の有機EL素子と物理的につながっていてもよい。
有機EL素子22は、第1の電極12、有機EL層13,14、第2の電極16が支持基板11寄りからこの順に配置されて構成される。
第1の電極12および第2の電極16は、陽極と陰極とからなる一対の電極を構成する。すなわち第1および第2の電極12,16のうちの一方が陽極として設けられ、他方が陰極として設けられる。また第1および第2の電極12,16のうちの第1の電極12が支持基板11寄りに配置され、第2の電極16が、第1の電極12よりも支持基板11から離間して配置される。
有機EL素子22は1層以上の有機EL層を備える。なお有機EL層は第1の電極12と第2の電極16とに挟持される全ての層を意味する。有機EL素子22は有機EL層として少なくとも1層以上の発光層を備える。また電極間には発光層に限らず、必要に応じて所定の層が設けられる。たとえば陽極と発光層との間には有機EL層として、正孔注入層、正孔輸送層、および電子ブロック層などが設けられ、発光層と陰極との間には有機EL層として、正孔ブロック層、電子輸送層、および電子注入層などが設けられる。
本実施形態の有機EL素子22は第1の電極12と発光層14との間に、有機EL層として正孔注入層13を備える。
以下では実施の一形態として、陽極として機能する第1の電極12と、正孔注入層13と、発光層14と、陰極として機能する第2の電極16とが、支持基板11寄りからこの順番で積層されて構成される有機EL素子22について説明する。
本実施形態の発光装置21はアクティブマトリクス型の装置なので、第1の電極12は有機EL素子22ごとに個別に設けられる。すなわち有機EL素子22の数と同数の第1の電極12が支持基板11上に設けられる。たとえば第1の電極12は薄膜状であって、平面視で略矩形状に形成される。第1の電極12は支持基板11上において、各有機EL素子が設けられる位置に対応して、マトリクス状に設けられる。複数の第1の電極12は、行方向Xに所定の間隔をあけるとともに、列方向Yに所定の間隔をあけて配置される。なお第1の電極12は平面視で、列方向Yに隣り合う隔壁部材20間に設けられ、各隔壁部材20間において、行方向Xに所定の間隔をあけて配置されている。
前述したように格子状の絶縁膜15は平面視で第1の電極12を除く領域に主に形成され、その一部が第1の電極12の周縁を覆って形成される。すなわち絶縁膜15には第1の電極12上に開口が形成され、この開口によって第1の電極12の表面が絶縁膜15から露出している。
正孔注入層13は隔壁部材20に挟まれた領域に行方向Xに延在して配置される。すなわち正孔注入層13は、列方向Yに隣り合う隔壁部材20によって画定される凹部18に、帯状に形成されており、行方向Xに隣り合う有機EL素子22に亘って連続して形成されている。
発光層14は隔壁部材20挟まれた領域に行方向Xに延在して配置される。すなわち発光層14は、列方向Yに隣り合う隔壁部材20によって画定される凹部18に、帯状に形成されており、行方向Xに隣り合う有機EL素子に亘って連続して形成されている。帯状の発光層14は帯状の正孔注入層13上に積層される。
本発明はモノクロ表示装置にも適用できるが、本実施形態では一例としてカラー表示装置について説明する。カラー表示装置の場合、赤色、緑色および青色のいずれか1種の光を放つ3種類の有機EL素子が支持基板11上に設けられる。カラー表示装置はたとえば以下の(I)(II)(III)の行を、この順序で、列方向Yに繰り返し配置することにより実現することができる。
(I)赤色の光を放つ複数の有機EL素子22Rが行方向Xに所定の間隔をあけて配置される行。
(II)緑色の光を放つ複数の有機EL素子22Gが行方向Xに所定の間隔をあけて配置される行。
(III)青色の光を放つ複数の有機EL素子22Bが行方向Xに所定の間隔をあけて配置される行。
このように発光色の異なる3種類の有機EL素子を形成する場合、通常は素子の種類ごとに発光色の異なる発光層が設けられる。本実施形態では以下の(i)(ii)(iii)の行を、この順序で、列方向Yに繰り返し配置する。
(i)赤色の光を放つ発光層14Rが設けられる行。
(ii)緑色の光を放つ発光層14Gが設けられる行。
(iii)青色の光を放つ発光層14Bが設けられる行。
この場合、行方向Xに延在する帯状の3種類の発光層14R,14G,14Bが、それぞれ列方向Yに2行の間隔をあけて順次正孔注入層13上に積層される。
第2の電極16は発光層14上に設けられる。なお本実施形態では第2の電極16は複数の有機EL素子22にまたがって連続して形成され、複数の有機EL素子に共通の電極として設けられる。第2の電極16は、発光層14上だけでなく、隔壁17上にも形成され、発光層14上の電極と隔壁17上の電極とが連なるように一面に形成されている。
<発光装置の製造方法>
次に発光装置の製造方法について説明する。
(支持基板を用意する工程)
本工程では第1の電極12がその上に設けられた支持基板11を用意する。アクティブマトリクス型の表示装置の場合、複数の有機EL素子を個別に駆動するための回路が予め形成された基板を、支持基板11として用いることができる。たとえばTFT(Thin Film Transistor)およびキャパシタなどが予め形成された基板を支持基板として用いることができる。なお第1の電極12を以下のように本工程で形成することによって、第1の電極12がその上に設けられた支持基板11を用意してもよいが、第1の電極12が予めその上に設けられた支持基板11を市場から入手することにより支持基板11を用意してもよい。さらには第1の電極12と隔壁17とが予めその上に設けられた支持基板11を市場から入手することにより支持基板11を用意してもよい。
次に支持基板11上に複数の第1の電極12をマトリクス状に形成する。第1の電極12は、たとえば支持基板11上の一面に導電性薄膜を形成し、これをフォトリソグラフィ法によってマトリクス状にパターニングすることによって形成される。またたとえば所定の部位に開口が形成されたマスクを支持基板11上に配置し、このマスクを介して支持基板11上の所定の部位に導電性材料を選択的に堆積することにより第1の電極12をパターン形成してもよい。第1の電極12の材料については後述する。
次に隔壁17を支持基板11上に形成する。本実施形態では複数本の隔壁部材20からなる隔壁17を形成する。隔壁17は有機物または無機物によって構成される。隔壁17を構成する有機物としてはアクリル樹脂、フェノール樹脂、およびポリイミド樹脂などの樹脂を挙げることができる。また隔壁17を構成する無機物としてはSiOやSiNなどを挙げることができる。
隔壁は有機物によって構成することが好ましい。隔壁で囲まれた凹部18に供給されるインキを凹部18内で保持するためには、隔壁は撥液性を示すことが好ましい。一般に無機物よりも有機物の方がインキに対して撥液性を示すので、有機物によって隔壁を構成することにより、凹部18内にインキを保持する能力を高くすることができる。
有機物からなる隔壁17を形成する場合、まずたとえばポジ型またはネガ型の感光性樹脂を一面に塗布し、所定の部位を露光、現像する。さらにこれを硬化することによって、複数本の隔壁部材20が形成される。なお感光性樹脂としてはフォトレジストを用いることができる。また無機物からなる隔壁17を形成する場合、たとえば無機物からなる薄膜をプラズマCVD法やスパッタ法などによって一面に形成し、次に所定の部位を除去することにより複数本の隔壁部材20を形成する。所定の部位の除去はたとえばフォトリソグラフィ法によって行われる。
なお格子状の絶縁膜15を備える発光装置を作製する場合には、隔壁17を形成する工程の前に絶縁膜15を形成する。絶縁膜15はたとえば隔壁の材料として例示した材料を用いて、隔壁を形成する方法と同様にして格子状に形成することができる。
隔壁17に加えて絶縁膜15を形成する場合、絶縁膜15は、有機物よりも親液性を示す無機物によって構成することが好ましい。絶縁膜15が撥液性を示す場合、凹部18に供給されるインキが絶縁膜15に弾かれつつ乾燥することがあり、絶縁膜15の存在が有機EL層の平坦性に影響し、その結果として平坦な有機EL層が得られないおそれがあるためである。
隔壁17の形状、並びにその配置は、画素数および解像度などの表示装置の仕様や製造の容易さなどに応じて適宜設定される。たとえば隔壁部材20の列方向Yの幅L1は、5μm〜50μm程度であり、隔壁部材20の高さL2は0.5μm〜5μm程度であり、列方向Yに隣り合う隔壁部材20間の間隔L3、すなわち凹部18の列方向Yの幅L3は、10μm〜200μm程度である。また第1の電極12の行方向Xおよび列方向Yの幅はそれぞれ10μm〜400μm程度である。
(インキからなる薄膜を形成する工程)
本工程では、有機EL層(本実施形態では正孔注入層)となる材料を含むインキ(以下、正孔注入層用インキということがある。)を支持基板上に供給し、支持基板の発光領域内および発光領域外に、正孔注入層用インキからなる薄膜を形成する。
本実施形態では全ての有機EL素子に共通する正孔注入層13を形成するため、隔壁部材20間に限って正孔注入層用インキを供給する必要はなく、全面に正孔注入層用インキを供給してもよい。そのためどのような方法で正孔注入層用インキを供給してもよい。たとえばスピンコート法、スリットコート法、インクジェットプリント法、ノズルプリンティング法、凸版印刷法、凹版印刷法などによって正孔注入層用インキを供給することができる。正孔注入層用インキの供給方法としては短時間で均一に正孔注入層用インキを供給可能な方法が好ましく、このような観点からはスピンコート法、スリットコート法またはノズルプリンティング法が好ましい。なお全面に正孔注入層用インキを塗布した場合、隔壁表面の性状によっては隔壁上にまで正孔注入層が形成されることがあり、これを避けるために、凹部18にのみ正孔注入層用インキを供給することが好ましい場合もある。この場合、正孔注入層用インキを凹部18にのみ選択的に供給することが可能な塗布法によって正孔注入層用インキを供給する。本実施形態では正孔注入層用インキを選択的に供給することが可能な塗布法として、ノズルプリンティング法によって正孔注入層用インキを供給する。
ノズルプリンティング法では一筆書きで各行(各凹部18)に正孔注入層用インキを供給する。すなわち支持基板11の上方に配置されるノズルから液柱状の正孔注入層用インキを吐出したまま、ノズルを行方向Xに往復移動させつつ、ノズルの往復移動の折り返しの際に、支持基板を列方向Yに所定の距離だけ移動させることによって、各行に正孔注入層用インキを供給する。たとえばノズルの往復移動の折り返しの際に、支持基板を列方向Yに1行分だけ移動することによって、全ての行に正孔注入層用インキを供給することができる。
より具体的にはノズルから液柱状の正孔注入層用インキを吐出したまま、以下の(1)〜(4)の工程をこの順序で繰り返すことにより、全ての隔壁部材20間(凹部18)に正孔注入層用インキを供給することができる。
(1)ノズルを行方向Xの一端から他端に移動する工程。
(2)支持基板11を列方向Yの一方に1行分だけ移動する工程。
(3)ノズルを行方向Xの他端から一端に移動する工程。
(4)支持基板を列方向Yの一方に1行分だけ移動する工程。
以上のようにノズルプリンティング法によって正孔注入層用インキを供給することにより、支持基板上の発光領域内および発光領域外に、正孔注入層用インキからなる薄膜が形成される。
(薄膜を難溶化する工程)
次に正孔注入層用インキからなる薄膜を難溶化する。本工程では発光領域内の薄膜を難溶化する。なお薄膜を難溶化するとは、後の工程で行われる洗浄に使用される溶液に対して、薄膜が溶解し難くなるようにすることを意味する。たとえばインキが重合性化合物を含む場合、重合性化合物を重合することによって薄膜を難溶化することができる。またインキが重合性化合物を含んでいない場合であっても、薄膜を所定の温度で加熱し、溶媒を気化することによってある程度薄膜を難溶化することができる。
正孔注入層の材料については後述するが、現在正孔注入層の材料として多用されているポリ(3,4‐エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)は水に溶解するため、正孔注入層用インキとしてたとえばPEDOT/PSSの水溶液を使用することができる。このPEDOT/PSSの水溶液からなる薄膜は加熱することによって難溶化する。
発光領域内の薄膜の難溶化は薄膜に所定のエネルギーを与えることによって行うことができる。このような方法としては、所定の波長の光を薄膜に照射する方法や熱エネルギーを与える方法がある。たとえば超高圧水銀ランプのg線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を薄膜に照射し、光エネルギーによって重合性化合物を重合してもよく、波長700nm〜3500nmの近赤外線を照射することによって薄膜を加熱し、熱エネルギーによって重合性化合物を重合してもよく、さらには前述の近赤外線を照射することによって溶媒を気化して薄膜を難溶化してもよい。また、波長3500nm〜20000nmの遠赤外線を照射することによって薄膜を加熱し、熱エネルギーによって重合性化合物を重合してもよく、さらには前述の遠赤外線を照射することによって溶媒を気化して薄膜を難溶化してもよく、ホットプレートなどを用いて薄膜を加熱し、熱エネルギーによって重合性化合物を重合したり、溶媒を気化したりすることによって薄膜を難溶化してもよい。なお、表示領域内の薄膜のみにエネルギーを加えることを意図したとしても、表示領域の周縁の薄膜にもエネルギーが加えられ、表示領域外の薄膜の一部が難溶化することもある。そこで表示領域内の薄膜のみにエネルギーを加えるためには、局所的にエネルギーを加えることが可能な方法によってエネルギーを加えることが好ましく、このような観点からは、上述の所定の波長の光を薄膜に照射する方法が好ましく、局所的に薄膜を加熱することが可能な近赤外線を照射することによって、薄膜にエネルギーを加えることが好ましい。
図3は、薄膜を難溶化し、さらに洗浄する工程を説明するための図である。本実施形態では近赤外線を発光領域内の薄膜に照射することによって、発光領域内の薄膜を難溶化する。図3(1)では難溶化される前の薄膜に格子状のハッチングを施し、さらに発光領域を二点鎖線で囲んでいる。図3(1)に示すようにまず、近赤外線を透過する部位と、近赤外線を遮光する部位とを有するマスク19を支持基板11上に配置する。図3(1)ではマスク19のうち近赤外線を遮光する部位にハッチングを施しており、照射する近赤外線を矢印記号で模式的に示している。このマスク19を介して薄膜に近赤外線を照射し、発光領域内の薄膜にのみ近赤外線を照射する。この際、マスク19によって近赤外線の一部が遮光されるため、発光領域外の薄膜には近赤外線は照射されない。これによって、発光領域内の薄膜のみが加熱され、発光領域内の薄膜のみが難溶化する。図3(2)は発光領域内の薄膜を難溶化した後の支持基板を模式的に示している。図3(2)では難溶化した薄膜に平行斜線のハッチングを施し、難溶化していない薄膜に格子線のハッチングを施している。
(発光領域外の薄膜を洗浄によって除去する工程)
次に発光領域外の薄膜を洗浄によって除去する。洗浄方法としては、溶剤を支持基板上に供給し、さらにこれを除去する方法(たとえばスピン洗浄)や、溶剤に支持基板を所定の時間浸漬し、その後溶剤から取り出した支持基板を乾燥する方法などがあげられる。洗浄に使用する溶剤には、難溶化していない薄膜を溶解し、難溶化した薄膜を溶解しない溶剤が用いられる。PEDOT/PSSの水溶液からなる薄膜を形成した場合、たとえば水を溶剤として用いることによって、発光領域外の薄膜を洗浄することができる。
発光領域外の薄膜を洗浄によって除去した後、必要に応じて、発光領域内の薄膜の溶媒をさらに除去する。たとえば自然乾燥、加熱乾燥および真空乾燥などによって溶媒を除去することができる。
(発光層を形成する工程)
次に発光層を形成する。前述したようにカラー表示装置を作製する場合、3種類の有機EL素子を作製する必要がある。そのため発光層の材料を行ごとに塗りわける必要がある。たとえば3種類の発光層を行ごとに形成する場合、赤色の光を放つ材料を含む赤インキ、緑色の光を放つ材料を含む緑インキ、青色の光を放つ材料を含む青インキを、それぞれ列方向Yに2行の間隔をあけて塗布する必要がある。これら赤インキ、緑インキ、青インキを所定の行に順次塗布することによって、各発光層を塗布成膜することができる。
赤インキ、緑インキ、青インキを所定の行に順次塗布する方法としては、隔壁部材間にインキを選択的に供給することが可能な塗布法であればどのような方法でもよい。たとえばインクジェットプリント法、ノズルプリンティング法、凸版印刷法、凹版印刷法などによってインキを供給することができる。インキの供給方法としては、短時間で均一にインキを供給可能な方法が好ましく、このような観点からはノズルプリンティング法が好ましい。本実施形態では前述した正孔注入層を形成する方法と同様に、ノズルプリンティング法によってインキを供給する。
より具体的にはノズルから液柱状の赤インキを吐出したまま、以下の(1)〜(4)の工程をこの順序で繰り返すことにより、列方向Yに2行の間隔をあけて隔壁部材20間(凹部18)に赤インキを供給することができる。
(1)ノズルを行方向Xの一端から他端に移動する工程。
(2)支持基板11を列方向Yの一方に3行分だけ移動する工程。
(3)ノズルを行方向Xの他端から一端に移動する工程。
(4)支持基板を列方向Yの一方に3行分だけ移動する工程。
上述の赤インキと同様にして緑インキ、青インキをそれぞれ供給することによって、列方向Yに2行の間隔をあけて隔壁部材20間(凹部18)にそれぞれ緑インキ、青インキを供給することができる。
なお赤インキ、緑インキ、青インキに使用される発光材料については後述するが、本実施形態では、エネルギーを加えることによって重合可能な重合性化合物を含む赤インキ、緑インキ、青インキをノズルプリンティング法によって供給する。なおインキとしては、エネルギーを加えることによって重合可能な重合性基を有する発光材料を重合性化合物として含む赤インキ、緑インキ、青インキを使用してもよく、また、自身は重合しない発光材料と、この発光材料に加えて、重合可能な重合性基を有する重合性化合物とを含む赤インキ、緑インキ、青インキを使用してもよい。
重合性基としては、ビニル基、エチニル基、ブテニル基、アクリロイル基、アクリロイルアミノ基、メタクリロイル基、メタクリロイルアミノ基、ビニルオキシ基、ビニルアミノ基、シラノール基、シクロプロピル基、シクロブチル基、エポキシ基、オキセタニル基、ジケテニル基、エピチオ基、ラクトニル基、及びラクタムニル基などがあげられる。
また重合性化合物としては、重合性基を有するPDA(N, N'-テトラフェニル-1,4-フェニレンジアミン)の誘導体、重合性基を有するTPD(N, N'-ビス(3-メチルフェニル)-N,N'-ビス(フェニル)-ベンジジン)の誘導体、重合性基を有するNPD(N, N'-ビス(ナフタレン-1-イル)-N,N'-ビス(フェニル)-ベンジジン)の誘導体、トリフェニルアミンアクリレート、トリフェニレンジアミンアクリレート、フェニレンアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート(大阪ガスケミカル社製、商品名BPEF-A)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬製KAYARD DPHA)、トリスペンタエリスリトールオクタアクリレート(広栄化学製)1,4−ブタンジオールジアクリレート(Alfa Aesar社製)、アロンオキセタン(OXT121;東亞合成製架橋剤)などをあげることができ、これらの中でもフェニルフルオレンアクリレートが好ましい。
次に図3に示すように、赤インキ、緑インキ、青インキからなる薄膜のうち、発光領域内の薄膜にエネルギーを与えることによって、発光領域内の薄膜を難溶化する。本実施形態では重合性化合物を含む赤インキ、緑インキ、青インキを使用した場合について説明する。
図3(1)では難溶化される前の薄膜に格子状のハッチングを施し、さらに発光領域を二点鎖線で囲んでいる。図3(1)に示すようにまず、近赤外線を透過する部位と、近赤外線を遮光する部位とを有するマスク19を支持基板11上に配置する。このマスク19を介して薄膜に近赤外線を照射し、発光領域内の薄膜にのみ近赤外線を照射する。この際、マスク19によって近赤外線の一部が遮光されるため、発光領域外の薄膜には近赤外線は照射されない。これによって、発光領域内の薄膜のみが加熱され、発光領域内の薄膜のみが難溶化する。図3(2)は発光領域内の薄膜を難溶化した後の支持基板を模式的に示している。図3(2)では難溶化した薄膜に平行斜線のハッチングを施し、難溶化していない薄膜に格子線のハッチングを施している。
(発光領域外の薄膜を洗浄によって除去する工程)
次に発光領域外の薄膜を洗浄によって除去する。洗浄方法としては、溶剤を支持基板上に供給し、さらにこれを除去する方法(たとえばスピン洗浄)や、溶剤に支持基板を所定の時間浸漬し、その後溶剤から取り出した支持基板を乾燥する方法などがあげられる。洗浄に使用する溶剤には、難溶化していない薄膜を溶解し、難溶化した薄膜を溶解しない溶剤が用いられる。このような溶剤として、たとえばキシレンやトルエン、THF(テトラヒドロフラン)、アニソールなどを用いることができる。なお赤インキ、緑インキ、青インキの溶媒に用いた溶剤を用いて、発光領域外の薄膜を洗浄してもよい。
なお本実施形態では薄膜に近赤外線を照射し、加熱して難溶化するが、薄膜を難溶化する方法はこれに限らず、たとえば紫外線を照射するなど、重合性化合物が重合する波長の光を薄膜に照射して光エネルギーにより難溶化してもよい。
発光領域外の薄膜を洗浄によって除去した後、必要に応じて、発光領域内の薄膜の溶媒をさらに除去する。たとえば自然乾燥、加熱乾燥および真空乾燥などによって溶媒を除去することができる。
発光層を形成した後、必要に応じて所定の有機層や無機層などを所定の方法によって形成する。これらは印刷法、インクジェット法、ノズルプリンティング法などの所定の塗布法、さらには所定の乾式法を用いて形成してもよい。
(第2の電極を形成する工程)
次に第2の電極を形成する。前述したように本実施形態では第2の電極を支持基板上の全面に形成する。これによって複数の有機EL素子を基板上に形成することができる。
以上説明したように、発光領域内の薄膜を難溶化することによって、発光領域外の薄膜を洗浄によって簡易に除去することができる。このような薄膜の除去方法によって簡易に発光装置を製造することができる。
なお本実施形態では発光層を形成する工程の前に、正孔注入層用インキからなる薄膜を洗浄によって除去したが、正孔注入層用インキからなる薄膜は、場合によっては、発光層を形成する工程の前に除去しなくてもよい。たとえば正孔注入層として、正孔注入性を持つ単分子層(たとえばテトラフルオロテトラシアノキノジメタン(F4TCNQ)の単分子層)を用いる場合は、封止の際に大きな気密性や密閉性の低下がおこらず、表示装置の特性が大きく低下するおそれがないため、表示領域外に形成された正孔注入層を除去しなくてもよい。また、発光層を形成する工程において、赤インキ、緑インキ、青インキからなる薄膜を洗浄によって除去する際に、正孔注入層用インキからなる薄膜を同時に除去してもよい。さらに、正孔注入層用インキからなる薄膜がたとえば赤インキ、緑インキ、青インキに溶解しにくい場合など、正孔注入層用インキからなる薄膜を難溶化しなくてもいい場合もありうる。
また本実施形態では、赤インキ、緑インキ、青インキの全てを供給した後に、赤インキ、緑インキ、青インキからなる薄膜を難溶化し、さらに洗浄を行ったが、赤インキ、緑インキ、青インキをそれぞれ供給するごとに、赤インキ、緑インキまたは青インキからなる薄膜を難溶化し、さらに洗浄を行ってもよい。これにより、たとえば洗浄時に溶解した赤インキが、本来青インキのみが供給される有機EL素子に混入し、表示装置の特性が低下するといった問題が生じにくくなる。
<有機EL素子の構成>
前述したように有機EL素子は種々の層構成をとりうるが、以下では有機EL素子の層構造、各層の構成、および各層の形成方法についてさらに詳しく説明する。
前述したように有機EL素子は、陽極および陰極からなる一対の電極(第1および第2の電極)と、該電極間に設けられる1または複数の有機EL層とを含んで構成され、1または複数の有機EL層として少なくとも1層の発光層を有する。なお有機EL素子は、無機物と有機物とを含む層、および無機層などを含んでいてもよい。有機層を構成する有機物としては、低分子化合物でも高分子化合物でもよく、また低分子化合物と高分子化合物との混合物でもよい。有機層は、高分子化合物を含むことが好ましく、ポリスチレン換算の数平均分子量が10〜10である高分子化合物を含むことが好ましい。
陰極と発光層との間に設けられる有機EL層としては、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層などを挙げることができる。陰極と発光層との間に電子注入層と電子輸送層との両方の層が設けられる場合、陰極に近い層を電子注入層といい、発光層に近い層を電子輸送層という。陽極と発光層との間に設けられる有機EL層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層などを挙げることができる。正孔注入層と正孔輸送層との両方の層が設けられる場合、陽極に近い層を正孔注入層といい、発光層に近い層を正孔輸送層という。
本実施の形態の有機EL素子のとりうる層構成の一例を以下に示す。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
c)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
d)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
e)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
f)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
g)陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
h)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
j)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
k)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
l)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
m)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
n)陽極/発光層/電子注入層/陰極
o)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
p)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(ここで、記号「/」は、記号「/」を挟む各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
本実施の形態の有機EL素子は2層以上の発光層を有していてもよい。上記a)〜p)の層構成のうちのいずれか1つにおいて、陽極と陰極とに挟持された積層体を「構造単位A」とすると、2層の発光層を有する有機EL素子の構成として、下記q)に示す層構成を挙げることができる。なお2つある(構造単位A)の層構成は互いに同じでも、異なっていてもよい。
q)陽極/(構造単位A)/電荷発生層/(構造単位A)/陰極
また「(構造単位A)/電荷発生層」を「構造単位B」とすると、3層以上の発光層を有する有機EL素子の構成として、下記r)に示す層構成を挙げることができる。
r)陽極/(構造単位B)x/(構造単位A)/陰極
なお記号「x」は、2以上の整数を表し、(構造単位B)xは、構造単位Bがx段積層された積層体を表す。また複数ある(構造単位B)の層構成は同じでも、異なっていてもよい。
ここで、電荷発生層とは電界を印加することにより正孔と電子を発生する層である。電荷発生層としては、たとえば酸化バナジウム、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、酸化モリブデンなどから成る薄膜を挙げることができる。
有機EL素子は、陽極および陰極から構成される一対の電極のうちの陽極を陰極よりも支持基板寄りに配置して、支持基板に設けてもよく、また陰極を陽極よりも支持基板寄りに配置して、支持基板に設けてもよい。たとえば上記a)〜r)において、右側から順に各層を支持基板上に積層して有機EL素子を構成してもよく、また左側から順に各層を支持基板上に積層して有機EL素子を構成してもよい。積層する層の順序、層数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜設定することができる。
次に、有機EL素子を構成する各層の材料および形成方法についてより具体的に説明する。
<陽極>
発光層から放たれる光が陽極を通って素子外に出射する構成の有機EL素子の場合、陽極には光透過性を示す電極が用いられる。光透過性を示す電極としては、金属酸化物、金属硫化物および金属などの薄膜を用いることができ、電気伝導度および光透過率の高いものが好適に用いられる。具体的には酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:略称IZO)、金、白金、銀、および銅などから成る薄膜が用いられ、これらの中でもITO、IZO、または酸化スズから成る薄膜が好適に用いられる。
陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法などを挙げることができる。また陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、求められる特性や成膜工程の簡易さなどを考慮して適宜設定され、たとえば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
<陰極>
陰極の材料としては、仕事関数が小さく、発光層への電子注入が容易で、電気伝導度の高い材料が好ましい。また陽極側から光を取出す構成の有機EL素子では、発光層から放たれる光を陰極で陽極側に反射するために、陰極の材料としては可視光に対する反射率の高い材料が好ましい。陰極には、たとえばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属および周期表の13族金属などを用いることができる。陰極の材料としては、たとえばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、前記金属のうちの2種以上の合金、前記金属のうちの1種以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうちの1種以上との合金、またはグラファイト若しくはグラファイト層間化合物などが用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などを挙げることができる。また陰極としては導電性金属酸化物および導電性有機物などから成る透明導電性電極を用いることができる。具体的には、導電性金属酸化物として酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、およびIZOを挙げることができ、導電性有機物としてポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などを挙げることができる。なお陰極は、2層以上を積層した積層体で構成されていてもよい。なお電子注入層が陰極として用いられることもある。
陰極の膜厚は、求められる特性や成膜工程の簡易さなどを考慮して適宜設定され、たとえば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法などを挙げることができる。
<正孔注入層>
正孔注入層を構成する正孔注入材料としては、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、および酸化アルミニウムなどの酸化物や、フェニルアミン系化合物、スターバースト型アミン系化合物、フタロシアニン系化合物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、およびポリチオフェン誘導体などを挙げることができる。
正孔注入層の膜厚は、求められる特性および成膜工程の簡易さなどを考慮して適宜設定され、たとえば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<正孔輸送層>
正孔輸送層を構成する正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などを挙げることができる。
正孔輸送層の膜厚は、求められる特性および成膜工程の簡易さなどを考慮して設定され、たとえば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<発光層>
発光層は、通常、主として蛍光及び/又はりん光を発光する有機物、または該有機物とこれを補助するドーパントとから形成される。ドーパントは、たとえば発光効率の向上や、発光波長を変化させるために加えられる。なお発光層を構成する有機物は、低分子化合物でも高分子化合物でもよく、塗布法によって発光層を形成する場合には、発光層は高分子化合物を含むことが好ましい。発光層を構成する高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量はたとえば10〜10程度である。発光層を構成する発光材料としては、たとえば以下の色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料、ドーパント材料を挙げることができる。
(色素系材料)
色素系材料としては、たとえば、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体などを挙げることができる。
(金属錯体系材料)
金属錯体系材料としては、たとえばTb、Eu、Dyなどの希土類金属、またはAl、Zn、Be、Ir、Ptなどを中心金属に有し、オキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを配位子に有する金属錯体を挙げることができ、たとえばイリジウム錯体、白金錯体などの三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミニウムキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、フェナントロリンユーロピウム錯体などを挙げることができる。
(高分子系材料)
高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素系材料や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどを挙げることができる。
発光層の厚さは、通常約2nm〜200nmである。
<電子輸送層>
電子輸送層を構成する電子輸送材料としては、公知のものを使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体などを挙げることができる。
電子輸送層の膜厚は、求められる特性や成膜工程の簡易さなどを考慮して適宜設定され、たとえば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<電子注入層>
電子注入層を構成する材料としては、発光層の種類に応じて最適な材料が適宜選択され、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうちの1種類以上を含む合金、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、またはこれらの物質の混合物などを挙げることができる。アルカリ金属、アルカリ金属の酸化物、ハロゲン化物、および炭酸塩の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、酸化リチウム、フッ化リチウム、酸化ナトリウム、フッ化ナトリウム、酸化カリウム、フッ化カリウム、酸化ルビジウム、フッ化ルビジウム、酸化セシウム、フッ化セシウム、炭酸リチウムなどを挙げることができる。また、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩の例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、酸化バリウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。電子注入層は、2層以上を積層した積層体で構成されてもよく、たとえばLiF/Caなどを挙げることができる。
電子注入層の膜厚としては、1nm〜1μm程度が好ましい。
有機EL層のうちで塗布法によって形成することが可能な有機EL層が複数ある場合には、全ての有機EL層を塗布方法を用いて形成することが好ましいが、たとえば塗布法によって形成することが可能な複数の有機EL層のうちの少なくとも1層を塗布法を用いて形成し、他の有機EL層を塗布法とは異なる方法によって形成してもよい。また複数の有機EL層を塗布法で形成する場合であっても、その塗布法の具体的方法が異なる塗布法によって複数の有機EL層を形成してもよい。たとえば本実施形態では正孔注入層および発光層をノズルプリンティング法によって形成したが、正孔注入層をスピンコート法で形成し、発光層をノズルプリンティング法によって形成してもよい。
なお塗布法では、各有機EL層となる有機EL材料を含むインキを塗布成膜することによって有機EL層を形成するが、その際に使用されるインキの溶媒には、たとえばクロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタンなどの塩素系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテートなどのエステル系溶媒、および水などが用いられる。
また塗布法とは異なる方法として、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、ラミネート法などによって有機EL層を形成してもよい。
1 隔壁部材
2 隔壁
3 有機EL素子
4 ノズル
11 支持基板
12 第1の電極
13 正孔注入層
14 発光層
15 絶縁膜
16 第2の電極
17 隔壁
18 凹部
19 マスク
20 隔壁部材
21 発光装置
22 有機EL素子

Claims (5)

  1. 支持基板と、
    この支持基板上に設定される発光領域に設けられる複数の有機EL素子とを備える発光装置であり、
    前記有機EL素子が、第1の電極と、第2の電極と、該第1および第2の電極間に設けられる有機EL層とを含んで構成される、発光装置の製造方法であって、
    第1の電極がその上に設けられた支持基板を用意する工程と、
    有機EL層となる材料を含むインキを選択的に支持基板上に供給し、支持基板の発光領域内および発光領域外に、前記インキからなる帯状の薄膜を形成する工程と、
    発光領域内の薄膜を難溶化する工程と、
    発光領域外の薄膜を、洗浄によって除去する工程と、
    第2の電極を形成する工程とを含み、
    前記インキからなる薄膜を形成する工程では、ノズルプリンティング法によってインキを支持基板上に供給する、発光装置の製造方法。
  2. 前記インキからなる薄膜を形成する工程では、重合性化合物を含むインキを供給し、
    前記難溶化する工程では、前記重合性化合物を重合することによって発光領域内の薄膜を難溶化する、請求項1記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記難溶化する工程では、発光領域内の薄膜に光を照射することによって、発光領域内の薄膜を難溶化させる、請求項1または2記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記難溶化する工程では、発光領域内の薄膜を加熱することによって、発光領域内の薄膜を難溶化する、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  5. 近赤外線を照射することによって、発光領域内の薄膜を加熱する、請求項4に記載の発光装置の製造方法。
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