JP5417732B2 - 親液撥液パターンの形成方法および有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

親液撥液パターンの形成方法および有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、親液撥液パターンの形成方法および有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関する。
有機EL素子を用いた表示装置用の表示パネルは、基板上に複数の有機EL素子がマトリクス状に配置されて構成される。このような表示パネルは、まず基板上に各有機EL素子の電極を形成し、次に格子状に配置される隔壁を形成し、次に隔壁で囲まれた各領域に例えば発光層用の塗布液をそれぞれ滴下して発光層などを形成し、さらに電極を形成することで形成される。
基板上に形成される電極が撥液性を示す場合、塗布液が凝集するので電極上において塗布液を均一に塗布することが出来ない場合がある。また隔壁が親液性を示す場合、塗布液が隔壁内に収まらずに隔壁外にまではみ出した状態で乾燥することがあり、隔壁内において膜厚の均一な層を形成することが出来ない場合がある。そこで親液性を示す領域と、撥液性を示す領域とを選択的に形成する処理を基板に施し、電極については親液性を示し、隔壁については撥液性を示すようにしている。CF4プラズマ処理では、無機物に比べて有機物の方が容易にフッ化するので、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)などの無機物で構成される電極と、有機樹脂で構成される隔壁とが形成された基板にCF4プラズマ処理を行うことで、電極については親液性を示し、隔壁については撥液性を示すようにしている(例えば特許文献1および2参照)。
特開2007−035550号公報 特開2002−222695号公報
従来の技術とは異なる方法で親液性を示す領域と、該親液性を示す領域よりも撥液性を示す領域とを選択的に形成する方法が試みられている。
従って本発明の目的は、親液性を示す領域と、撥液性を示す領域とを選択的に形成する新規な親液撥液パターンの形成方法、およびその方法を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供することである。
本発明は、第1の部材と、該第1の部材上に設けられ、前記第1の部材の表面にまで達する貫通孔が形成された第2の部材との表面を親液化する第1の親液化工程と、
前記第1および第2の部材の表面上に撥液層を形成する撥液層形成工程と、
前記撥液層を親液化する第2の親液化工程とを含み、
前記第1の部材と第2の部材とが、互いに異なる材料からなり、
前記撥液層は、第2の部材の表面上に形成された部位よりも、第1の部材に形成された部位の方が、第2の親液化工程においてより親液化される材料を含んで構成されることを特徴とする親液撥液パターンの形成方法である。
また本発明は、前記第1の部材の少なくとも表面部が無機物から成り、前記第2の部材の少なくとも表面部が有機物から成ることを特徴とする親液撥液パターンの形成方法である。
また本発明は、撥液層形成工程において形成される撥液層が、フルオロアルキル基を有するシランカップリング材料を含むことを特徴とする親液撥液パターンの形成方法である。
また本発明は、前記撥液層形成工程では、撥液層となる材料を含む塗布液を用いる塗布法で、撥液層を形成することを特徴とする親液撥液パターンの形成方法である。
また本発明は、前記第1および第2の親液化工程では、紫外線オゾン処理によって親液化することを特徴とする親液撥液パターンの形成方法である。
また本発明は、前記第2の親液化工程の後に、プラズマ処理を施すことを特徴とする親液撥液パターンの形成方法である。
また本発明は、前記第1および第2の親液化工程のうちの少なくとも一方の工程では、酸素プラズマ処理によって親液化し、
前記第2の親液化工程の後にプラズマ処理を施すことを特徴とする親液撥液パターンの形成方法である。
また本発明は、前記プラズマ処理を、フッ素含有ガスを含む雰囲気で行うことを特徴とする親液撥液パターンの形成方法である。
また本発明は、少なくとも第1の電極と、第2の電極と、第1および第2の電極間に位置する発光層とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する方法であって、
第1の電極として機能する第1の部材と、該第1の部材上に設けられ、前記第1の部材の表面にまで達する貫通孔が形成された第2の部材とが設けられた基板を用意し、
前記親液撥液パターンの形成方法を行うことで親液撥液パターンを形成し、
発光層となる材料を含む塗布液を、前記貫通孔内に塗布して発光層を形成し、
第2の電極を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法である。
本発明によれば、第1の部材の表面については親液性を示し、第2の部材については撥液性を示すように、親液性を示す領域と撥液性を示す領域とを選択的に形成することができる。
図1は本発明の実施の一形態の親液撥液パターンの形成方法の各工程を模式的に示す図である。本実施の形態の親液撥液パターンの形成方法は、第1の部材と、該第1の部材の表面上に設けられ、前記第1の部材の表面にまで達する貫通孔が形成された第2の部材との表面を親液化する第1の親液化工程と、前記第1および第2の部材の表面上に撥液層を形成する撥液層形成工程と、前記撥液層を親液化する第2の親液化工程とを含む。また前記第1の部材と第2の部材とは、互いに異なる材料からなり、前記撥液層は、第2の部材の表面上に形成された部位よりも、第1の部材に形成された部位の方が、第2の親液化工程においてより親液化される材料を含んで構成される。
まず第1の部材と第2の部材とが形成された基板を用意する。図1(a)に示すように、まず基板上に第1の部材を形成する。この第1の部材は、後述する有機EL素子の第1の電極として用いられる。基板としては、後述する有機EL素子を製造する工程において変化しないものが好適に用いられ、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、およびシリコン基板、並びにこれらを積層したものなどが用いられる。
第1の部材は、第2の部材とは異なる材料からなり、本実施の形態では少なくとも表面部が無機物から成る。第1の部材は、例えば後述する陽極または陰極を構成する材料によって構成され、具体的にはインジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)などの透明導電性材料、金属材料、金属酸化物材料などから成る。第1の部材は、例えばスパッタリング法、蒸着法などによって基板の表面上において所定の形状に形成される。
次に、図1(b)〜(e)に示すように第2の部材を形成する。第2の部材は、第1の部材の表面上に設けられ、前記第1の部材の表面にまで達する貫通孔が形成されている。なお第2の部材の全てが第1の部材の表面上に設けられていなくともよく、基板の厚み方向の一方から見て、少なくとも第1の部材の周縁部が第2の部材で覆われていればよい。第2の部材は、少なくとも表面部が有機物から成る。第2の部材は、有機物から構成されていれば特に限定するものではないが、フォトレジストなどの感光性材料を用いて形成するのが製造上簡単で好ましい。該材料としては例えばノボラック系のポジ型レジスト、アクリル系のネガ型レジストおよび感光性ポリイミドなどが挙げられる。
まず、図1(b)に示すように感光性樹脂を含む塗布液を基板上に塗布する。なお本実施の形態ではポジ型の感光性樹脂を用いた場合について説明する。次に、図1(c)に示すようにフォトマスクを介して所定の領域に光を照射する。具体的には前述した貫通孔の形成される領域に光を照射する。次に図1(d)に示すように現像処理を行うことで光を照射した領域に貫通孔を形成し、第2の部材を形成する。この第2の部材は、いわゆる隔壁として機能する。
次に図1(e)に示すように第1の部材と、第2の部材との表面を親液化する第1の親液化工程を行う。第1の親液化工程としては、紫外線オゾン処理、および酸素プラズマ処理などを挙げることができ、本実施の形態では紫外線オゾン処理を基板全面に行う。この第1の親液化工程を施すことによって、第1の部材および第2の部材の表面が親液化される。
次に図1(f)に示すように、第1および第2の部材の表面上に撥液層を形成する撥液層形成工程を行う。本工程で成膜される撥液層は、第2の部材の表面上に形成された部位よりも、第1の部材に形成された部位の方が、第2の親液化工程においてより親液化される材料を含んで構成される。撥液層は、フルオロアルキル基を有するシランカップリング材料を含むことが好ましく、該シランカップリング材としては、ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、ノナフルオロヘキシルジメチルクロロシラン、ノナフルオロヘキシトリメトキシシラン、ノナフルオロヘキシトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロキシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロキシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロデシルトリクロロシラン、ヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロデシルメチルジクロロシランおよびヘプタデカフルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロデシルジメチルクロロシランなどを挙げることができる。
撥液層を形成する方法としては、撥液層となる材料を含む溶液を塗布液として用いるスピンコート法、印刷法、スリットコート法、バーコート法などを挙げることができる。これらの中でも成膜の容易さから、スピンコート法を用いることが好ましい。
撥液層を形成するための塗布液の溶媒としては、例えば水、メタノール、またはこれらの混合液を挙げることができる。撥液層の膜厚は、例えば0.1nm〜100nmであり、好ましくは0.1nm〜20nmである。
次に図1(g)に示すように、撥液層を親液化する第2の親液化工程を行う。第2の親液化工程としては、紫外線オゾン処理、および酸素プラズマ処理などを挙げることができる。また、プラズマ処理は真空下でのプラズマ処理および大気圧下でのプラズマ処理などが挙げられる。本実施の形態では第1の親液化工程と同様に紫外線オゾン処理を基板全面に行う。
前述したように、撥液層は、第2の部材の表面上に形成された部位よりも、第1の部材に形成された部位の方が、第2の親液化工程においてより親液化される材料を含んで構成されるので、第2の親液化工程を行うことで、撥液層のうちで、第1の部材に接して位置する部位が親液性を示し、第2の部材に接して位置する部位が撥液性を示す。
このような基板に、第2の部材で囲われる領域の容量よりも多い量の塗布液を、第2の部材の貫通孔に塗布した状態を図1(h)に示す。穴の底面が親液性を示すので、塗布液が穴の底面において広がるとともに、第2の部材に形成された撥液層が撥液性を示すので、塗布液が第2の部材上に広がらずに穴を中心にして膨らむ。この状態で塗布液を乾燥させると、乾燥過程において、第2の部材に形成された撥液層にはじかれながら塗布液が順次収縮していくので、全ての塗布液が穴に収まり、結果として均一な膜厚の膜を形成することができる(図1(i))。
以上説明した本実施の形態の親液撥液パターンの形成方法によれば、第1および第2の撥液処理を紫外線オゾン処理で行うので、プラズマ処理を用いて親液撥液パターンを形成する場合に比べて簡易に親液撥液パターンを形成することができる。さらに後述するように、第1の部材上に形成される撥液層が有機EL素子の電荷注入層または電荷輸送層などとして機能する。このように親液撥液パターンの形成方法を行うことで、有機EL素子の電荷注入層または電荷輸送層などが副次的に形成されるので、本親液撥液パターンの形成方法は、有機EL素子用の基板を作製する方法として好適に用いることができる。
図2は本発明の他の実施の親液撥液パターンの形成方法の各工程を模式的に示す図である。本実施の形態の親液撥液パターンの形成方法は、前述の実施の形態の親液撥液パターンの形成方法に、前記プラズマ処理を施す処理をさらに加えた方法である。プラズマ処理を施す処理は、第2の親液化工程の後に行われる。
図2(a)〜図2(g)までの処理は、図1(a)〜図1(g)までの処理とそれぞれ同じなので、重複する説明を省略する。
図2(h)では、撥液層にプラズマ処理を施す。該プラズマ処理は、フッ素含有ガスを含む雰囲気で行うことが好ましい。フッ素含有ガスとしては、SF6およびCF4などが挙げられる。これらのなかでもプラズマ処理としては反応性ガスにCF4を用いるCF4プラズマ処理であることが好ましい。
このように撥液層にプラズマ処理を施すことによって、撥液層は撥液化される。撥液層は、第1の部材の表面上に形成された部位と、第2の部材に形成された部位とで撥液化される度合いが異なり、第2の部材に形成された部位がプラズマ処理によって、より撥液化される材料によって構成される。このようなプラズマ処理を加えることで、第1の部材の表面上に形成された部位の接触角と、第2の部材に形成された部位の接触角との差が大きくなる。プラズマ処理を加えた基板を用いて貫通孔に塗布液を塗布すると(図2(i)、(j))、より均一な膜厚の膜を形成することができる。
なお前記第1および第2の親液化工程のうちの少なくとも一方の工程で、酸素プラズマ処理によって親液化する場合には、本実施の形態のように、第2の親液化工程の後に、撥液層にプラズマ処理を施すことが好ましい。
前述の各実施の形態では第1の部材を基板上に設けて、第1の部材を基板とは異なる部材としているが、基板を第1の部材とし、基板に相当する第1の部材に、貫通孔が形成された第2の部材を設け、このような基板に本発明の親液撥液パターンの形成方法を適用してもよい。
次に図1および図2において説明した親液撥液パターンの形成方法によって親液撥液パターンを用いて有機EL素子を作製する有機EL素子の製造方法について説明する。
本実施の形態の有機EL素子の製造方法では、第1の電極として機能する第1の部材と、該第1の部材上に設けられ、前記第1の部材の表面にまで達する貫通孔が形成された第2の部材とが設けられた基板を用意し、前述の親液撥液パターンの形成方法を行うことで親液撥液パターンを形成し、発光層となる材料を含む塗布液を、前記貫通孔内に塗布して発光層を形成し、第2の電極を形成する。
有機EL素子は、少なくとも発光層と、該発光層を挟持する陽極および陰極とを含んで構成される。なお第1および第2の電極の一方が陽極に相当し、第1および第2の電極の他方が陰極に相当する。また本実施の形態の有機EL素子は、親液撥液パターンの形成方法で形成された撥液層をさらに含む。この撥液層は、後述する電荷注入層または電荷輸送層に相当する。なお陰極と陽極との間に設けられる層は、発光層および撥液層に限られない。
陰極と発光層との間に設けられる層としては、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層などを挙げることができる。陰極と発光層との間に電子注入層と電子輸送層との両方の層が設けられる場合、陰極に近い層を電子注入層といい、発光層に近い層を電子輸送層という。
電子注入層は、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有する層である。電子輸送層は、陰極、電子注入層または陰極により近い電子輸送層からの電子注入を改善する機能を有する層である。正孔ブロック層は、正孔の輸送を堰き止める機能を有する層である。なお電子注入層、及び/又は電子輸送層が正孔の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が正孔ブロック層を兼ねることがある。
正孔ブロック層が正孔の輸送を堰き止める機能を有することは、例えばホール電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
陽極と発光層との間に設けられる層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層などを挙げることができる。正孔注入層と正孔輸送層との両方の層が設けられる場合、陽極に近い層を正孔注入層といい、発光層に近い層を正孔輸送層という。
正孔注入層は、陽極からの正孔注入効率を改善する機能を有する層である。正孔輸送層は、陽極、正孔注入層または陽極により近い正孔輸送層からの正孔注入を改善する機能を有する層である。電子ブロック層は、電子の輸送を堰き止める機能を有する層である。なお正孔注入層、及び/又は正孔輸送層が電子の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が電子ブロック層を兼ねることがある。
電子ブロック層が電子の輸送を堰き止める機能を有することは、例えば、電子電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
なお、電子注入層および正孔注入層を総称して電荷注入層と言う場合があり、電子輸送層および正孔輸送層を総称して電荷輸送層と言う場合がある。
本実施の形態の有機EL素子のとりうる層構成の一例を以下に示す。
a)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
b)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
c)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
e)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
f)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
g)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
h)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
i)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
j)陽極/電荷注入層/発光層/電荷輸送層/陰極
k)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
l)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
m)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷輸送層/陰極
n)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
o)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
(ここで、記号「/」は、記号「/」を挟む各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
本実施の形態の有機EL素子は、2層以上の発光層を有していてもよく、2層の発光層を有する有機EL素子としては、以下のp)に示す層構成を挙げることができる。
p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/電荷発生層/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
また、3層以上の発光層を有する有機EL素子としては、具体的には、(電荷発生層/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層)を一つの繰り返し単位として、以下のq)に示す前記繰り返し単位を2つ以上含む層構成を挙げることができる。
q) 陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/(該繰り返し単位)/(該繰り返し単位)/・・・/陰極
上記層構成p)およびq)において、陽極、電極、陰極、発光層以外の各層は必要に応じて削除することができる。
ここで、電荷発生層とは電界を印加することにより、正孔と電子を発生する層である。電荷発生層としては、例えば酸化バナジウム、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、酸化モリブデンなどから成る薄膜を挙げることができる。
本実施の形態の有機EL素子は、発光層からの光を有機EL素子から外に放出するために、通常、発光層を基準にして光が取出される側に配置される全ての層を透明なものとする。一例として基板/陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極/封止部材という層構成を有する有機EL素子について説明すると、発光層からの光を基板側から取出す所謂ボトムエミッション型の有機EL素子の場合には、基板、陽極、電荷注入層及び正孔輸送層の全てを透明なものとし、発光層からの光を封止部材側から取出す所謂トップエミッション型の有機EL素子の場合には、電子輸送層、電荷注入層、陰極及び封止部材の全てを透明なものとする。また一例として基板/陰極/電荷注入層/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/電荷注入層/陽極/封止部材という構成を有する有機EL素子について説明すると、ボトムエミッション型の素子の場合には、基板、陰極、電荷注入層および電子輸送層の全てを透明なものとし、トップエミッション型の有機EL素子の場合には、正孔輸送層、電荷注入層、陰極および封止部材の全てを透明なものとする。ここで透明の程度としては、光が有機EL素子の外に放出される再表面と、発光層までの可視光透過率が40%以上のものが好ましい。紫外領域または赤外領域の発光が求められる有機EL素子の場合には、当該領域において40%以上の光透過率を有するものが好ましい。
本実施の形態の有機EL素子は、さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよい。また界面での密着性向上や混合の防止などのために、前述した各層の少なくともいずれか1つの界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。
積層する層の順序、層数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜設定することができる。
一例として陽極/電荷注入層/発光層/陰極の素子構造を有する有機EL素子の製造方法について説明する。
まず第1の電極として機能する第1の部材と、該第1の部材上に設けられ、前記第1の部材の表面にまで達する貫通孔が形成された第2の部材とが設けられた基板を用意する。この工程は、前述の図1,2(a)〜図1,2(d)に示す処理と同様であり、説明を省略する。この第1の部材が本実施の形態では陽極に相当する。
次に前述の親液撥液パターンの形成方法を用いて、親液性を示す領域と、該親液性を示す領域よりも撥液性を示す領域とが選択的に形成された基板を作製する。親液撥液パターンの形成方法によって、前述したように撥液層が形成されるが、該撥液層が電荷注入層(正孔注入層)として機能する。次に発光層となる材料を含む塗布液を、例えばインクジェット装置によって撥液層上に滴下し、発光層を形成する(図1(h)、(i)または図2(i),(j)に相当する)。次に発光層上に陰極を形成することで、有機EL素子を得る。
塗布法で正孔注入層を形成する場合、従来の技術では隔壁に相当する第2の部材の貫通孔内に正孔注入層となる材料を含む塗布液を滴下することで正孔注入層を形成しているが、本実施の形態ではスピンコート法という簡易な方法で正孔注入層を形成することができる。例えば複数の画素を形成する場合には、インクジェット装置を用いて正孔注入層となる材料を含む塗布液を各画素毎に滴下する必要があったが、スピンコート法を用いることで、一度に全ての画素に正孔注入層を形成することができ、簡易に正孔注入層を形成することができる。さらに、複数の画素からなる表示パネルでは、親液撥液パターンを形成する工程を設ける必要があるが、本発明ではこの親液撥液パターンを形成する工程を経ることで必然的に正孔注入層が形成されるので、親液撥液パターンを形成する工程とは別に正孔注入層を形成する工程を設ける必要がなくなり、製造工程を簡略化することができる。
次に、有機EL素子を構成する各層の材料および形成方法について、より具体的に説明する。
<陽極>
陽極は、陽極を通して発光層からの光を取出す構成の有機EL素子の場合、透明又は半透明の電極が用いられる。透明電極または半透明電極としては、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物および金属などの薄膜を用いることができ、光透過率の高いものが好適に用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:略称IZO)、金、白金、銀、および銅などから成る薄膜が用いられ、これらの中でもITO、IZO、または酸化スズから成る薄膜が好適に用いられる。陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法などを挙げることができる。
陽極には、光を反射する材料を用いてもよく、該材料としては、仕事関数3.0eV以上の金属、金属酸化物、金属硫化物が好ましい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができ、例えば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
<正孔注入層および輸送層>
正孔注入層としては、前述した撥液層を用いることができ、前述したように親液撥液パターンの形成方法で形成することができる。
なお前述した撥液層と発光層との間に、さらに別の正孔注入層、及び/又は正孔輸送層を形成してもよい。このような正孔注入層または正孔輸送層を構成する材料としては、溶液からの塗布法により形成可能であれば特に限定するものではないが、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、アモルファスカーボン、ポリアニリンなどを挙げることができる。
これらの中で正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などの高分子正孔輸送材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
また、前述した撥液層と基板上の電極との間に、撥液層とは別の正孔注入層が形成されていてもよい。この場合には、該正孔注入層の形成方法としては特に限定するものではなく、上記塗布法により形成される材料に加え、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウムおよび酸化アルミニウムなどの無機材料を蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などの手法により形成することも可能である。
また、溶液からの成膜に用いられる溶媒としては、正孔注入材料、または正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はなく、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタンなどの塩素系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテートなどのエステル系溶媒、および水を挙げることができる。
溶液からの成膜方法としては、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法、ノズルコート法などの塗布法を挙げることができる。
正孔注入層および正孔輸送層の膜厚は、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように適宜設定され、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなるので好ましくない。従って正孔注入層の膜厚は、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<発光層>
発光層は、通常、主として蛍光及び/又はりん光を発光する有機物、または該有機物とこれを補助するドーパントとから形成される。ドーパントは、発光効率の向上や発光波長を変化させるなどの目的で加えられる。なお、有機物は、低分子化合物でも高分子化合物でもよい。発光層を構成する発光材料としては、例えば以下の色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料、ドーパント材料を挙げることができる。
(色素系材料)
色素系材料としては、例えば、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体などを挙げることができる。
(金属錯体系材料)
金属錯体系材料としては、例えば中心金属に、Al、Zn、Beなど、またはTb、Eu、Dyなどの希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを有する金属錯体を挙げることができ、例えばイリジウム錯体、白金錯体などの三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体などを挙げることができる。
(高分子系材料)
高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素系材料や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどを挙げることができる。
上記発光性材料のうち、青色に発光する材料としては、ジスチリルアリーレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、およびそれらの重合体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体やポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、緑色に発光する材料としては、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、赤色に発光する材料としては、クマリン誘導体、チオフェン環化合物、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
(ドーパント材料)
ドーパント材料としては、例えばペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾロン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンなどを挙げることができる。なお、このような発光層の厚さは、通常約2nm〜200nmである。
<発光層の成膜方法>
発光層の成膜方法としては、発光材料を含む溶液を塗布する方法、真空蒸着法、転写法などを用いることができる。溶液からの成膜に用いる溶媒としては、前述の溶液から正孔輸送層を成膜する際に用いられる溶媒と同様の溶媒を挙げることができる。
発光材料を含む溶液を塗布する方法としては、グラビアコート法、スプレーコート法およびノズルコート法などのコート法、並びにグラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法などの塗布法を挙げることができる。パターン形成や多色の塗分けが容易であるという点で、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法、ノズルコート法などの印刷法が好ましい。また、昇華性を示す低分子化合物の場合には、真空蒸着法を用いることができる。さらには、レーザーによる転写や熱転写により、所望のところのみに発光層を形成する方法も用いることができる。
<電子輸送層>
基板に陰極を設ける素子構造の場合には、撥液層は陰極の上層に形成することになる。この場合、前述の撥液層を電子輸送層として用いることができ、該電子輸送層は、親液撥液パターンの形成方法で形成することができる。
なお、基板に陽極を設ける構造のように、前述した撥液層を電子輸送層として用いない場合には、電子輸送層を構成する電子輸送材料としては、公知のものを使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体などを挙げることができる。
これらのうち、電子輸送材料としては、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては溶液若しくは溶融状態からの成膜を挙げることができ、高分子の電子輸送材料では溶液または溶融状態からの成膜を挙げることができる。なお溶液または溶融状態からの成膜する場合には、高分子バインダーを併用してもよい。溶液から電子輸送層を成膜する方法としては、前述の溶液から正孔輸送層を成膜する方法と同様の成膜法を挙げることができる。
なお、基板に陰極を設ける素子構造の場合に、撥液層と発光層との間に、さらに電子輸送層を前述した方法で形成してもよい。
電子輸送層の膜厚は、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように適宜設定され、少なくともピンホールが発しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<電子注入層>
基板に陰極を設ける素子構造の場合には、撥液層は陰極の上層に形成することになる。この場合、前述の撥液層を電子注入層として用いることができ、該電子注入層として機能する撥液層を前述したように親液撥液パターンの形成方法で形成することができる。
なお、基板に陽極を設ける素子構造のように、前述した撥液層を電子注入層として用いない場合には、電子注入層を構成する材料としては、発光層の種類に応じて最適な材料が適宜選択され、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうちの1種類以上含む合金、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物、またはこれらの物質の混合物などを挙げることができる。アルカリ金属、アルカリ金属の酸化物、ハロゲン化物、および炭酸化物の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、酸化リチウム、フッ化リチウム、酸化ナトリウム、フッ化ナトリウム、酸化カリウム、フッ化カリウム、酸化ルビジウム、フッ化ルビジウム、酸化セシウム、フッ化セシウム、炭酸リチウムなどを挙げることができる。また、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、酸化バリウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。電子注入層は、2層以上を積層した積層体で構成されてもよく、例えばLiF/Caなどを挙げることができる。電子注入層は、蒸着法、スパッタリング法、印刷法などにより形成される。電子注入層の膜厚としては、1nm〜1μm程度が好ましい。
<陰極>
陰極の材料としては、仕事関数の小さく、発光層への電子注入が容易で、電気伝導度の高い材料が好ましい。また陽極側から光を取出す有機EL素子では、発光層からの光を陰極で陽極側に反射するために、陰極の材料としては可視光反射率の高い材料が好ましい。陰極には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属およびIII−B族金属などを用いることができる。陰極の材料としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、前記金属のうちの2種以上の合金、前記金属のうちの1種以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうちの1種以上との合金、またはグラファイト若しくはグラファイト層間化合物などが用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などを挙げることができる。また、陰極としては導電性金属酸化物および導電性有機物などから成る透明導電性電極を用いることができる。具体的には、導電性金属酸化物として酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、およびIZOを挙げることができ、導電性有機物としてポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などを挙げることができる。なお、陰極は、2層以上を積層した積層体で構成されていてもよい。なお、電子注入層が陰極として用いられる場合もある。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して適宜設定され、例えば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法などを挙げることができる。
<絶縁層>
絶縁層の材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料などを挙げることができる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた有機EL素子としては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けたもの、陽極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けたものを挙げることができる。
本実施の形態の有機EL素子は、面状光源、セグメント表示装置およびドットマトリックス表示装置の光源、並びに液晶表示装置のバックライトとして用いることができる。
本実施の形態の有機EL素子を面状光源として用いる場合には、例えば面状の陽極と陰極とを積層方向の一方から見て重なり合うように配置すればよい。またセグメント表示装置の光源としてパターン状に発光する有機EL素子を構成するには、光を通す窓がパターン状に形成されたマスクを前記面状光源の表面に設置する方法、消光すべき部位の有機物層を極端に厚く形成して実質的に非発光とする方法、陽極および陰極のうちの少なくともいずれか一方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらの方法でパターン状に発光する有機EL素子を形成するとともに、いくつかの電極に対して選択的に電圧を印加できるように配線を施すことによって、数字や文字、簡単な記号などを表示可能なセグメントタイプ表示装置を実現することができる。ドットマトリックス表示装置の光源とするためには、陽極と陰極とをそれぞれストライプ状に形成して、積層方向の一方からみて互いに直交するように配置すればよい。部分カラー表示、マルチカラー表示が可能なドットマトリックス表示装置を実現するためには、発光色の異なる複数の種類の発光材料を塗り分ける方法、並びにカラーフィルターおよび蛍光変換フィルターなどを用いる方法を用いればよい。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動してもよく、TFTなどと組み合わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
さらに、前記面状光源は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
(実施例1)
基板上に、ITO薄膜(正極)/撥液層(正孔注入層)/中間層/発光層/陰極(Ba層/Al層)の層構成を有する有機EL素子を作製した。
透明ガラス基板上にITO薄膜(第1の電極)がパターニングされた基板を準備した。次に、感光性ポリイミド(PI)をスピンコーティング法により全面に塗布し、乾燥させて膜厚1μmのフォトレジスト層を形成した。次にフォトマスクを用いたアライメント露光機により、紫外線を所定の領域に照射し、レジスト現像液(長瀬産業社製:NPD−18)を用いて露光領域を除去した。これによってフォトレジスト層に幅100μm、長さ300μmの矩形状の開口部を形成した。なお第2の部材は、ITO薄膜の周縁部を覆って形成されている。
次に、クリーンオーブンで230℃、1時間加熱処理を行い、ポリイミドを完全に加熱硬化させ有機絶縁層(第2の部材)を形成した。このようにして幅100μm、長さ300μmの矩形状の開口部を持つ第2の部材と、開口部からITO薄膜の表面が露出する第1の部材とが設けられたパターニング評価用基板を作製した。
次に、メタノールと水とを重量比で5:95の割合で混合した溶媒に、ノナフルオロヘキシルトリメトキシシランを1重量%混合し、室温で15時間攪拌し、撥液層用溶液を作成した。次ぎに、前記パターニング評価用基板を紫外線オゾン洗浄装置(テクノビジョン社製:UV312)を用いて、基板表面に紫外線オゾン処理を20分間行い、パターニング評価用基板の全面に親液化処理を施した(第1の親液化工程)。
次に、前記パターニング評価用基板上に前記撥液層用溶液をスピンコート法により塗布し、ホットプレート上で110℃、30分間加熱処理を行い、撥液層を形成した。
次に、撥液層が形成されたパターニング評価用基板を紫外線オゾン洗浄装置(テクノビジョン社製:UV312)を用いて、撥液層が形成された表面に紫外線オゾン処理を20分間行い、前記基板全面に親液化処理を施した(第2の親液化工程)。
次に、下記手法で高分子化合物1を合成した。次に、アニソールとテトラリンとを重量比で1:1に混合した溶媒に、0.5重量%の高分子化合物1を溶解させて中間層用溶液を作製した。インクジェット装置を用いて、中間層用溶液を第2の部材に形成された開口内に塗布した。次にホットプレート上で10分間乾燥し、さらに窒素中で200℃のホットプレート上で20分間加熱処理を行うことで、膜厚が20nmの中間層を形成した。
(高分子化合物1の合成例)
まず攪拌翼、バッフル、長さ調整可能な窒素導入管、冷却管、および温度計を備えるセパラブルフラスコに2,7−ビス(1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ジオクチルフルオレン158.29重量部と、ビス−(4−ブロモフェニル)−4−(1−メチルプロピル)−ベンゼンアミン136.11重量部と、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド(ヘンケル社製 Aliquat 336)27重量部と、トルエン1800重量部とを仕込み、窒素導入管から窒素を導入しながら、攪拌下90℃まで昇温した。酢酸パラジウム(II)0.066重量部と、トリ(o−トルイル)ホスフィン0.45重量部とを加えた後、17.5%炭酸ナトリウム水溶液573重量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素導入管を液面より引き上げ、還流下7時間保温した後、フェニルホウ酸3.6重量部を加え、14時間還流下保温し、室温まで冷却した。反応液水層を除いた後、反応液油層をトルエンで希釈し、3%酢酸水溶液、イオン交換水で洗浄した。分液油層にN,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物13重量部を加え4時間攪拌した後、活性アルミナとシリカゲルとの混合カラムに通液し、トルエンを通液してカラムを洗浄した。濾液および洗液を混合した後、メタノールに滴下して、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマー沈殿を濾別し、メタノールで沈殿を洗浄した後、真空乾燥機でポリマーを乾燥させ、ポリマー192重量部を得た。得られたポリマーを高分子化合物1とよぶ。高分子化合物1のポリスチレン換算重量平均分子量は、3.7×105であり、数平均分子量は8.9×104あった。
(GPC分析法)
ポリスチレン換算重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた。GPCの検量線の作成にはポリマーラボラトリーズ社製標準ポリスチレンを使用した。測定する重合体は、約0.02重量%の濃度になるようテトラヒドロフランに溶解させ、GPCに10μL注入した。GPC装置は島津製作所製LC−10ADvpを用いた。カラムは、ポリマーラボラトリーズ社製PLgel 10μm MIXED−Bカラム(300×7.5mm)を2本直列に接続して用い、移動相としてテトラヒドロフランを25℃、1.0mL/minの流速で流した。検出器にUV検出器を用い、228nmの吸光度を測定した。
次に中間層上に発光層を形成した。まずアニソールとテトラリンとを重量比で1:1の割合で混合した溶媒に、1重量%の高分子発光有機材料(BP361:サメイション社製)を溶解させて発光層用溶液を作製した。発光層用溶液を第2の部材に形成された開口内に塗布した。さらに塗布後100℃のホットプレート上で10分間乾燥して発光層を作製した。
次に、基板を真空中(真空度は1×10-4Pa以下)で基板を基板温度約100℃で60分加間熱した。その後、基板を大気に暴露することなく陰極を蒸着して形成した。具体的には、まず抵抗加熱法にてBa金属を加熱し、蒸着速度約0.1nm/secで膜厚が5nmのBa層を形成し、さらに電子ビーム蒸着法を用いて蒸着速度約0.2nm/secで膜厚が150nmのAl層を形成した。次に、陰極作製後、蒸着室から大気には曝露することなく不活性雰囲気下のグローブボックスに基板を移し、真空に保った状態で、UV硬化樹脂が周縁に塗布された封止ガラスを貼り合わせ、その後大気圧に戻し、UVを照射することで固定し、高分子有機EL素子を作製した。
(実施例2)
実施例1において撥液層形成後の紫外線・オゾン処理(第2の親液化工程)を施した後に、プラズマ処理を行ったことを除いて、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。プラズマ処理は、反応性ガスにCF4ガスを用い、真空ドライエッチング装置(サムコ社製リアクティブイオンエッチング装置 Model RIE-200NL)を用いて、CF4流量:10sccm、ガス圧力:40Pa、電力:40Wの条件で120秒間行った(以下、CF4プラズマ処理という)。
(実施例3)
実施例1において、撥液層形成後の第2の親液化工程を酸素プラズマ処理で行い、さらにCF4プラズマ処理を行ったことを除いて、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。酸素プラズマ処理は、反応性ガスに酸素ガスを用いて行った。酸素プラズマ処理は、真空ドライエッチング装置(サムコ社製リアクティブイオンエッチング装置 Model RIE-200NL)を用いて、O2流量:40sccm、ガス圧力:10Pa、電力:40Wの条件で120秒間行った。CF4プラズマ処理は、実施例2と同じ条件で行った。
(実施例4)
実施例1において、第1の親液化工程を酸素プラズマ処理で行い、第2の親液化工程の後にCF4プラズマ処理を施したことを除いて、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。酸素プラズマ処理、およびCF4プラズマ処理は、それぞれ実施例3と同じ条件で行った。
(実施例5)
実施例1において、第1および第2の親液化工程を酸素プラズマ処理で行い、第2の親液化工程の後にCF4プラズマ処理を施したことを除いて、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。酸素プラズマ処理、およびCF4プラズマ処理は、それぞれ実施例3と同じ条件で行った。
(評価1)
実施例1については第2の親液化工程後、実施例2〜5についてはCF4プラズマ処理後に、第1の部材(ITO薄膜)上に形成された撥液層とアニソール(表面張力35dyn/cm)との接触角、および第2の部材(PI)上に形成された撥液層とアニソールとの接触角を測定した。接触角の測定には、自動接触角測定装置(英弘精機社製:OCA20)を用いた。
(評価2)
実施例1〜5において、発光層用溶液を塗布し、さらに100℃のホットプレート上で10分間乾燥した後に、光学顕微鏡を用いて発光層を観察し、矩形の開口内において一面に発光層が成膜され、矩形の開口外に発光層が形成されていないことを確認した。
(評価3)
実施例1〜5において作製した各有機EL素子のITO薄膜および陰極をソースメーターの正極および負極にそれぞれ接続し、ソースメーターから直流電流を注入して、発光部の状態を観察したところ、良好な発光状態が得られている事を確認した。
実施例1〜5について行った評価1〜評価3の評価結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明の親液撥液パターンの形成方法を行うことで、ITO上の撥液層の接触角と、PI上の撥液層の接触角とに有意な差をつけることができた。またこのような基板を用いることで、均一な膜厚の発光層を形成することができ、さらには発光状態の良好な有機EL素子を作製することができた。
本発明の実施の一形態の親液撥液パターンの形成方法の各工程を模式的に示す図である。 本発明の他の実施の親液撥液パターンの形成方法の各工程を模式的に示す図である。

Claims (8)

  1. 第1の部材と、該第1の部材上に設けられ、前記第1の部材の表面にまで達する貫通孔が形成された第2の部材との表面を親液化する第1の親液化工程と、
    前記第1および第2の部材の表面上に、フルオロアルキル基を有するシランカップリング材料を含む撥液層を形成する撥液層形成工程と、
    前記撥液層の全面を処理することにより、前記撥液層を親液化する第2の親液化工程とを含み、
    前記第1の部材と第2の部材とが、互いに異なる材料からなり、
    前記撥液層は、第2の部材の表面上に形成された部位よりも、第1の部材に形成された部位の方が、第2の親液化工程においてより親液化される材料を含んで構成されることを特徴とする親液撥液パターンの形成方法。
  2. 前記第1の部材の少なくとも表面部が無機物から成り、前記第2の部材の少なくとも表面部が有機物から成ることを特徴とする請求項1記載の親液撥液パターンの形成方法。
  3. 前記撥液層形成工程では、撥液層となる材料を含む塗布液を用いる塗布法で、撥液層を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の親液撥液パターンの形成方法。
  4. 前記第1および第2の親液化工程では、紫外線オゾン処理によって親液化することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の親液撥液パターンの形成方法。
  5. 前記第2の親液化工程の後に、プラズマ処理を施すことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の親液撥液パターンの形成方法。
  6. 前記第1および第2の親液化工程のうちの少なくとも一方の工程では、酸素プラズマ処理によって親液化し、
    前記第2の親液化工程の後にプラズマ処理を施すことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の親液撥液パターンの形成方法。
  7. 前記プラズマ処理を、フッ素含有ガスを含む雰囲気で行うことを特徴とする請求項または記載の親液撥液パターンの形成方法。
  8. 少なくとも第1の電極と、第2の電極と、第1および第2の電極間に位置する発光層とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する方法であって、
    第1の電極として機能する第1の部材と、該第1の部材上に設けられ、前記第1の部材の表面にまで達する貫通孔が形成された第2の部材とが設けられた基板を用意し、
    請求項1〜のいずれか1つに記載の親液撥液パターンの形成方法を行うことで親液撥液パターンを形成し、
    発光層となる材料を含む塗布液を、前記貫通孔内に塗布して発光層を形成し、
    第2の電極を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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