JP4497185B2 - 表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表示装置の製造方法に関し、特に、担体輸送性機能材料からなる液状材料を塗布することにより担体輸送層が形成された発光素子を有する複数の表示画素を、2次元配列してなる表示パネルを備えた表示装置の製造方法に関する。
近年、携帯電話や携帯音楽プレーヤ等の電子機器の表示デバイスとして、自発光素子である有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)を2次元配列した表示パネル(有機EL表示パネル)を備えたものが知られている。特に、アクティブマトリックス駆動方式を適用した有機EL表示パネルにおいては、広く普及している液晶表示装置に比較して、表示応答速度が速く、視野角依存性も小さく、また、液晶表示装置のようにバックライトや導光板等を必要としないので、一層の薄型軽量化が可能であるという特徴を有している。そのため、今後様々な電子機器への適用が期待されている。
ここで、有機EL素子は、周知のように、例えば概略、ガラス基板等の一面側に、アノード(陽極)電極と、有機EL層(発光機能層)と、カソード(陰極)電極と、を順次積層した素子構造を有し、有機EL層に発光しきい値を越えるようにアノード電極に正電圧、カソード電極に負電圧を印加することにより、有機EL層内で注入されたホールと電子が再結合する際に生じるエネルギーに基づいて光(励起光)が放射されるものであるが、有機EL層となる担体輸送層を形成する有機材料(正孔輸送材料や電子輸送材料)に応じて、低分子系と高分子系の有機EL素子に大別することができる。
低分子系の有機材料を適用した有機EL素子の場合、一般に、製造プロセスにおいて蒸着法が適用されているため、画素形成領域のアノード電極上にのみ当該低分子系の有機膜を選択的に薄膜形成する際に、上記アノード電極以外の領域への低分子材料の蒸着を防止するためのマスクが用いられており、当該マスクの表面にも低分子材料が付着することになるため、製造時の材料ロスが大きいうえ、製造プロセスが非効率的であるという問題を有している。
一方、高分子系の有機材料を適用した有機EL素子の場合には、一般に、湿式成膜法としてインクジェット法(液滴吐出法)やノズルプリンティング法(液流吐出法)等を適用することができるので、アノード電極上、又は、アノード電極を含む特定の領域にのみ選択的に上記有機材料の溶液を塗布することができ、材料ロスが少なく効率的な製造プロセスで精度良く有機EL層(正孔輸送層や電子輸送層、発光層等)の薄膜を形成することができるという特徴を有している。
そして、このような高分子系の有機EL表示パネルにおいては、絶縁性基板上に配列される各表示画素の形成領域(画素形成領域)を画定するとともに、高分子系有機材料を含む液状材料を塗布する際に、隣接する画素形成領域に異なる色の発光材料が混入して表示画素間で発光色の混合(混色)等が生じる現象を防止するために、各画素形成領域間に絶縁性基板上に突出し、連続的に形成された隔壁を設けたパネル構造を有するものが知られている。このような隔壁を備えた有機EL表示パネルについては、例えば、特許文献1等に詳しく説明されている。
特開2001−76881号公報 (第4頁〜第7頁、図1〜図6)
しかしながら、上述したような高分子系の有機EL素子においては、インクジェット法やノズルプリンティング法等の湿式成膜法を適用して有機EL層(正孔輸送層及び電子輸送層、発光層等)を製造する際に、上記有機材料を含む液状材料が塗布される各画素形成領域や各表示画素(画素形成領域)間に設けられた隔壁の表面の特性(親液性や撥液性)、上記液状材料(塗布液)の溶媒成分に起因する表面張力や凝集力等の様々な要因により、隣接する画素形成領域に異なる色の発光材料が混入して表示画素間で発光色の混合(混色)が生じたり、あるいは、画素形成領域内に形成される有機EL層の膜厚が不均一になったりするという問題を有していた。
そのため、有機EL素子の発光動作時に、有機EL層の膜厚の薄い領域に発光駆動電流が集中して流れることにより、有機EL層(有機EL素子)の劣化が著しくなり、表示パネルの信頼性や素子寿命が低下したり、発光開始電圧が設計値から変化して(ずれて)、所望の発光輝度が得られなくなり、表示パネルの表示画質が低下したりするという問題を有していた。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、各表示画素の形成領域の全域に略均一な膜厚を有する発光機能層(有機EL層)が形成された表示パネルを備えた表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、担体輸送層を有する発光素子を含む複数の表示画素を備えた表示装置の製造方法において、
基板上に設けられた隔壁に囲まれた前記複数の表示画素の形成領域に形成された電極の表面を親液化する第1親液化工程と、
前記隔壁の表面を撥液化する撥液化工程と、
不活性ガス雰囲気中で前記基板全体にプラズマ処理を施すことにより前記電極の表面を再度親液化する第2親液化工程と、
を含むことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示装置の製造方法において、前記第1親液化工程は、前記電極の表面に対して酸素プラズマ処理又はUVオゾン処理を施すことにより、担体輸送性材料を含む有機溶液に対して親液化することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の表示装置の製造方法において、前記撥液化工程は、炭化フッ素ガス雰囲気中でプラズマ処理を施すことにより、前記担体輸送性材料を含む有機溶液に対して撥液化することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置の製造方法において、前記第2親液化工程は、窒素ガス又はアルゴンガス雰囲気中でプラズマ処理を施すことにより、前記担体輸送性材料を含む有機溶液に対して親液化することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置の製造方法において、前記隔壁は、感光性のポリイミド系又はアクリル系の樹脂材料からなることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置の製造方法において、前記隔壁は、前記表示画素の形成領域間の前記基板上に形成されたシリコン窒化膜又はシリコン酸化膜からなる絶縁膜上に形成されることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の表示装置の製造方法において、前記表示画素の形成領域は、前記隔壁により画定されることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の表示装置の製造方法において、前記再度親液化された前記電極上に、前記担体輸送性材料を含む有機溶液を塗布、乾燥させて、前記担体輸送層を形成する工程と、前記担体輸送層を介して前記複数の表示画素の前記電極に対向し、かつ、前記撥液化された前記隔壁上に延在するように形成された対向電極を形成する工程と、をさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る表示装置の製造方法によれば、各表示画素の形成領域の全域に略均一な膜厚を有する発光機能層(有機EL層;担体輸送層)が形成された表示パネルを実現することができる。
以下、本発明に係る表示装置の製造方法について、実施の形態を示して詳しく説明する。ここで、以下に示す実施形態においては、表示画素を構成する発光素子として、有機材料を塗布して形成される有機EL層を備えた有機EL素子を適用した場合について説明する。
(表示パネル)
まず、本発明に係る表示装置に適用される表示パネル(有機ELパネル)及び表示画素について説明する。
図1は、本発明に係る表示装置に適用される表示パネルの画素配列状態の一例を示す概略平面図であり、図2は、本発明に係る表示装置の表示パネルに2次元配列される各表示画素(発光素子及び画素駆動回路)の回路構成例を示す等価回路図である。なお、図1に示す平面図においては、説明の都合上、表示パネル(絶縁性基板)の一面側(視野側;有機EL素子の形成側)から見た、各表示画素(各色のサブ画素;以下便宜的に「色画素」と記す)に設けられる画素電極の配置と各配線層の配設構造との関係、及び、各表示画素の形成領域を画定するバンク(隔壁)との配置関係のみを示し、各表示画素の有機EL素子(発光素子)を発光駆動するために、各表示画素に設けられる図2に示す画素駆動回路内のトランジスタ等の表示を省略した。また、図1においては、画素電極及び各配線層、バンクの配置を明瞭にするために、便宜的にハッチングを施して示した。
本発明に係る表示装置(表示パネル)は、図1に示すように、ガラス基板等の絶縁性基板11の一面側に、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色を有する各色画素(各色のサブ画素)PXr、PXg、PXbを一組として、この組が行方向(図面左右方向)に繰り返し複数配列されるとともに、列方向(図面上下方向)に同一色の各色画素PXr、PXg、PXbが複数配列されている。ここでは、隣接するRGB3色の色画素PXr、PXg、PXbを一組として一の表示画素PIXが形成されている。
表示パネル10は、図1に示すように、絶縁性基板11の一面側に突出し、柵状又は格子状の平面パターンを有して連続的に配設されたバンク(隔壁)17により、列方向に配列された同一色の複数の色画素PXr、PXg、又は、PXbの画素形成領域(各色画素領域)が画定される。また、各色画素PXr、PXg、又は、PXbの画素形成領域には、画素電極(例えばアノード電極)14が形成されているとともに、上記バンク17の配設方向に並行して列方向(図面上下方向)にデータライン(信号ライン)Ldが配設され、また、当該データラインLdに直交する行方向(図面左右方向)に選択ラインLs及び供給電圧ライン(例えばアノードライン)Laが並行に配設されている。また、詳しくは後述するが、表示パネル10には、絶縁性基板11上に2次元配列された複数の表示画素PIXの画素電極14に対して共通に対向するように、単一の電極層(べた電極)からなる対向電極(例えばカソード電極)16が形成されている。
表示画素PIXの各色画素PXr、PXg、PXbは、図2に示すように、絶縁性基板11上に1乃至複数のトランジスタ(例えばアモルファスシリコン薄膜トランジスタ等)を有する画素駆動回路(又は画素回路)DCと、当該画素駆動回路DCにより制御される発光駆動電流が、上記画素電極14に供給されることにより発光動作する有機EL素子(発光素子)OLEDと、を備えた回路構成を有している。
画素駆動回路DCは、具体的には、例えば図2に示すように、ゲート端子が選択ラインLsに、ドレイン端子が表示パネル10の列方向に配設されたデータラインLdに、ソース端子が接点N11に各々接続されたトランジスタ(選択トランジスタ)Tr11と、ゲート端子が接点N11に、ドレイン端子が供給電圧ラインLaに、ソース端子が接点N12に各々接続されたトランジスタ(発光駆動トランジスタ)Tr12と、トランジスタTr12のゲート端子及びソース端子間に接続されたキャパシタCsと、を備えている。
ここでは、トランジスタTr11、Tr12はいずれもnチャネル型の薄膜トランジスタ(電界効果型トランジスタ)が適用されている。トランジスタTr11、Tr12がpチャネル型であれば、ソース端子及びドレイン端子が互いに逆になる。また、キャパシタCsはトランジスタTr12のゲート−ソース間に形成される寄生容量、又は、該ゲート−ソース間に付加的に設けられた補助容量、もしくは、これらの寄生容量と補助容量からなる容量成分である。
また、有機EL素子OLEDは、アノード端子(アノード電極となる画素電極14)が上記画素駆動回路DCの接点N12に接続され、カソード端子(カソード電極)が、上述した単一の電極層により形成された対向電極16と一体的に形成されている。対向電極16は、例えば所定の低電位電源に直接又は間接的に接続され、絶縁性基板11上に2次元配列された全ての表示画素PIX(有機EL素子OLEDのカソード電極)に対して、所定の低電圧(基準電圧Vss;例えば接地電位Vgnd)が共通に印加されている。
なお、図2に示した表示画素PIX(画素駆動回路DC及び有機EL素子OLED)において、選択ラインLsは、例えば図示を省略した選択ドライバに接続され、所定のタイミングで表示パネル10の行方向に配列された複数の表示画素PIX(色画素PXr、PXg、PXb)を選択状態に設定するための選択電圧Sselが印加される。また、データラインLdは、図示を省略したデータドライバに接続され、上記表示画素PIXの選択状態に同期するタイミングで表示データに応じた階調信号(データ電圧)Vpixが印加される。
また、供給電圧ラインLaは、例えば所定の高電位電源に直接又は間接的に接続され、各表示画素PIX(色画素PXr、PXg、PXb)に設けられる有機EL素子OLEDの画素電極(例えばアノード電極)14に表示データに応じた発光駆動電流を流すために、有機EL素子OLEDの対向電極16に印加される基準電圧Vssより電位の高い、所定の高電圧(供給電圧Vdd)が印加されている。
すなわち、各表示画素PIXにおいて、直列に接続されたトランジスタTr12と有機EL素子OLEDの組の両端(トランジスタTr12のドレイン端子と有機EL素子OLEDのカソード端子)にそれぞれ供給電圧Vddと基準電圧Vssを印加して有機EL素子OLEDに順バイアスを付与して有機EL素子OLEDが発光できる状態にし、さらに、階調信号Vpixに応じて流れる発光駆動電流の電流値を画素駆動回路DCにより制御している。
そして、このような回路構成を有する表示画素PIXにおける駆動制御動作は、まず、図示を省略した選択ドライバから選択ラインLsに対して、所定の選択期間に、選択レベル(オンレベル;例えばハイレベル)の選択電圧Sselを印加することにより、トランジスタTr11がオン動作して選択状態に設定される。このタイミングに同期して、図示を省略したデータドライバから表示データに応じた電圧値を有する階調信号VpixをデータラインLdに印加するように制御する。これにより、トランジスタTr11を介して、階調信号Vpixに応じた電位が接点N11(すなわち、トランジスタTr12のゲート端子)に印加される。
図2に示した回路構成を有する画素駆動回路DCにおいては、トランジスタTr12のドレイン−ソース間電流(すなわち、有機EL素子OLEDに流れる発光駆動電流)の電流値は、ドレイン−ソース間の電位差及びゲート−ソース間の電位差によって決定される。ここで、トランジスタTr12のドレイン端子(ドレイン電極)に印加される供給電圧Vddと、有機EL素子OLEDのカソード端子(カソード電極)に印加される基準電圧Vssは固定値であるので、トランジスタTr12のドレイン−ソース間の電位差は、供給電圧Vddと基準電圧Vssによって予め固定されている。そして、トランジスタTr12のゲート−ソース間の電位差は、階調信号Vpixの電位によって一義的に決定されるので、トランジスタTr12のドレイン−ソース間に流れる電流の電流値は、階調信号Vpixによって制御することができる。
このように、トランジスタTr12が接点N11の電位に応じた導通状態(すなわち、階調信号Vpixに応じた導通状態)でオン動作して、高電位側の供給電圧VddからトランジスタTr12及び有機EL素子OLEDを介して低電位側の基準電圧Vss(接地電位Vgnd)に、所定の電流値を有する発光駆動電流が流れるので、有機EL素子OLEDが階調信号Vpix(すなわち表示データ)に応じた輝度階調で発光動作する。また、このとき、接点N11に印加された階調信号Vpixに基づいて、トランジスタTr12のゲート−ソース間のキャパシタCsに電荷が蓄積(充電)される。
次いで、上記選択期間終了後の非選択期間において、選択ラインLsに非選択レベル(オフレベル;例えばローレベル)の選択電圧Sselを印加することにより、表示画素PIXのトランジスタTr11がオフ動作して非選択状態に設定され、データラインLdと画素駆動回路DCとが電気的に遮断される。このとき、上記キャパシタCsに蓄積された電荷が保持されることにより、トランジスタTr12のゲート端子に階調信号Vpixに相当する電圧が保持された(すなわち、ゲート−ソース間の電位差が保持された)状態となる。
したがって、上記選択状態における発光動作と同様に、供給電圧VddからトランジスタTr12を介して、有機EL素子OLEDに所定の発光駆動電流が流れて、発光動作状態が継続される。この発光動作状態は、次の階調信号Vpixが印加される(書き込まれる)まで、例えば、1フレーム期間継続するように制御される。そして、このような駆動制御動作を、表示パネル10に2次元配列された全ての表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)について、例えば各行ごとに順次実行することにより、所望の画像情報を表示する画像表示動作を実行することができる。
なお、図2においては、表示画素PIXに設けられる画素駆動回路DCとして、表示データに応じて各表示画素PIX(具体的には、画素駆動回路DCのトランジスタTr12のゲート端子;接点N11)に書き込む階調信号Vpixの電圧値を調整(指定)することにより、有機EL素子OLEDに流す発光駆動電流の電流値を制御して、所望の輝度階調で発光動作させる電圧指定型の階調制御方式の回路構成を示したが、表示データに応じて各表示画素PIXに書き込む電流値を調整(指定)することにより、有機EL素子OLEDに流す発光駆動電流の電流値を制御して、所望の輝度階調で発光動作させる電流指定型の階調制御方式の回路構成を有するものであってもよい。
(表示画素のデバイス構造)
次いで、上述したような回路構成を有する表示画素(発光駆動回路及び有機EL素子)の具体的なデバイス構造(平面レイアウト及び断面構造)について説明する。ここでは、有機EL層において発光した光を、絶縁性基板を介して視野側(絶縁性基板の他面側)に出射するボトムエミッション型の発光構造を有する表示パネル(有機ELパネル)について示す。
図3は、本発明に係る表示装置(表示パネル)に適用可能な表示画素の一例を示す平面レイアウト図である。ここでは、図1に示した表示画素PIXの赤(R)、緑(G)、青(B)の各色画素PXr、PXg、PXbのうちの、特定の一の色画素の平面レイアウトを示す。なお、図3においては、図2に示した画素駆動回路DCの各トランジスタ及び配線等が形成された層を中心に示す。また、図4(a)及び図4(b)は、図3に示した平面レイアウトを有する表示画素におけるIVA−IVA線(本明細書においては図3中に示したローマ数字の「4」に対応する記号として便宜的に「IV」を用いる。以下同じ)に沿った断面及びIVB−IVB線に沿った断面を示す概略断面図である。
図2に示した表示画素PIX(色画素PXr、PXg、PXb)は、具体的には、絶縁性基板11の一面側に設定された画素形成領域(各色画素PXr、PXg、PXbにおける有機EL素子OLEDの形成領域(EL素子形成領域)Rel、及び、各色画素PXr、PXg、PXb間のバンク17の形成領域を含む領域)Rpxにおいて、例えば図3に示すように、画素形成領域Rpxの上方及び下方の縁辺領域に行方向(図面左右方向)に延在するように選択ラインLs及び供給電圧ラインLaが各々配設されるとともに、これらのラインLs、Laに直交するように、上記平面レイアウトの左方の縁辺領域に列方向(図面上下方向)に延在するようにデータラインLdが配設されている。また、上記画素形成領域Rpxの右方の縁辺領域には右側に隣接する色画素にまたがって列方向に延在するようにバンク(詳しくは後述する)17が配設されている。
ここで、例えば図3、図4(a)、(b)に示すように、データラインLdは、選択ラインLs及び供給電圧ラインLaよりも下層側(絶縁性基板11側)に設けられ、トランジスタTr11、Tr12のゲート電極Tr11g、Tr12gを形成するためのゲートメタル層をパターニングすることによって当該ゲート電極と同じ工程で形成され、その上に成膜されたゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールCH1を介して、信号配線層Ldxと一体的に形成されたトランジスタTr11のドレイン電極Tr11dに接続されている。
また、選択ラインLsは、データラインLdよりも上層側に設けられ、トランジスタTr11、Tr12のソース電極Tr11s、Tr12s、ドレイン電極Tr11d、Tr12dを形成するためのソース、ドレインメタル層をパターニングすることによって当該ソース電極、ドレイン電極と同じ工程で形成され、トランジスタTr11のゲート電極Tr11gの両端に位置するゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールCH2を介してゲート電極Tr11gに接続されている。
ここで、選択ラインLsは、例えば下層配線部Ls0と上層配線部Ls1を積層した配線構造を有し、また、供給電圧ラインLa(後述する給電配線層Layを含む)も、下層配線部La0と上層配線部La1を積層した配線構造を有している。下層配線部Ls0、La0は、いずれも、トランジスタTr12のソース電極Tr12s及びドレイン電極Tr12dと同層、又は、一体的に設けられ、当該ソース電極Tr12s及びドレイン電極Tr12dを形成するためのソース、ドレインメタル層をパターニングする工程において同時に形成される。
なお、下層配線部Ls0、La0は、各々、クロム(Cr)やチタン(Ti)等のマイグレーションを低減するための遷移金属層と、当該遷移金属層の上に設けられているアルミニウム単体やアルミニウム合金等の配線抵抗を低減するための低抵抗金属層と、の積層構造を有している。上層配線部Ls1、La1は、アルミニウム単体やアルミニウム合金等の配線抵抗を低減するための低抵抗金属の単層により形成するものであってもよいが、クロム(Cr)やチタン(Ti)等のマイグレーションを低減するための遷移金属層上に上記低抵抗金属層が設けられた積層構造を有するものである方が好ましい。
そして、画素駆動回路DCは、より具体的には、例えば図3に示すように、図2に示したトランジスタTr11が行方向に配設された選択ラインLs(又はデータラインLdに接続され、行方向に形成された信号配線層Ldx)に沿って延在するように配置され、また、トランジスタTr12が供給電圧ラインLaから列方向に突出して形成された給電配線層Lay(又はバンク17)に沿って延在するように配置されている。
ここで、各トランジスタTr11、Tr12は、周知の電界効果型の薄膜トランジスタ構造を有し、各々、ゲート電極Tr11g、Tr12gと、ゲート絶縁膜12を介して各ゲート電極Tr11g、Tr12gに対応する領域に形成された半導体層SMCと、該半導体層SMCの両端部に延在するように形成されたソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dと、を有している。
なお、各トランジスタTr11、Tr12のソース電極Tr11s、Tr12sとドレイン電極Tr11d、Tr12dが対向する半導体層SMC上には当該半導体層SMCへのエッチングダメージを防止するための酸化シリコン又は窒化シリコン等のチャネル保護層BLが形成され、また、ソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dと半導体層SMCとの間には、当該半導体層SMCとソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dとのオーミック接続を実現するための不純物層OHMが形成されている。
そして、図2に示した画素駆動回路DCの回路構成に対応するように、トランジスタTr11は、図3に示すように、ゲート電極Tr11gがゲート絶縁膜12に設けられた一対のコンタクトホールCH2を介して各々選択ラインLsに接続され、同ドレイン電極Tr11dが信号配線層Ldxと一体的に形成されている。
また、トランジスタTr12は、図3、図4に示すように、ゲート電極Tr12gがゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールCH3を介して上記トランジスタTr11のソース電極Tr11sに接続され、同ドレイン電極Tr12dが供給電圧ラインLaと一体的に形成された給電配線層Layに接続され、同ソース電極Tr12sが有機EL素子OLEDの画素電極14に直接接続されている。
有機EL素子OLEDは、図3、図4に示すように、上記トランジスタTr11、Tr12のゲート絶縁膜12上に設けられるとともに、トランジスタTr12のソース電極Tr12sに直接接続されて、所定の発光駆動電流が供給される画素電極(例えばアノード電極)14と、絶縁性基板11上に列方向に配設されたバンク17により画定された(バンク17間に設定された)EL素子形成領域Rel(後述する有機化合物含有液の塗布領域に相当する)に形成された正孔輸送層15a(担体輸送層)と電子輸送性発光層15b(担体輸送層)からなる有機EL層(発光機能層)15と、絶縁性基板11上に2次元配列された各表示画素PIXに共通に設けられた単一の電極層(べた電極)からなる対向電極16と、が順次積層されている。
ここで、本実施形態に係る表示パネル10においては、ボトムエミッション型の発光構造を有しているので、画素電極14がITO等の光透過特性を有する(透明な)電極材料により形成されるとともに、対向電極16が光反射特性を有する電極材料により形成されている。なお、対向電極16は、各表示画素PIXのEL素子形成領域Relだけでなく、当該EL素子形成領域Relを画定するバンク17上にも延在するように設けられている。
なお、上述したデバイス構造においては、データラインLdがゲートメタル層をパターニングすることによって形成され、選択ラインLsがソース、ドレインメタル層をパターニングすることによって形成され、各々コンタクトホールCH1、CH2を介してトランジスタTr11のドレイン電極Tr11dやゲート電極Tr11gに接続する場合について説明したが、これに限らず、データラインLdがソース、ドレインメタル層をパターニングすることによって形成され、選択ラインLsがゲートメタル層をパターニングすることによって形成されることでコンタクトホールCH1、CH2を介することなく、トランジスタTr11のドレイン電極Tr11dやゲート電極Tr11gと一体的に形成されるようにしてもよい。
また、供給電圧ラインLa及び給電配線層Layは、トランジスタTr12のソース電極Tr12sやドレイン電極Tr12dを形成するためのソース、ドレインメタル層と別層により形成する場合について説明したが、ソース、ドレインメタル層をパターニングすることによりドレイン電極Tr12dと一体的に形成されるようにしてもよい。この場合には、供給電圧ラインLaがソース、ドレインメタル層をパターニングすることにより形成される他の配線と電気的に絶縁していなければならない。
バンク17は、表示パネル10に2次元配列される複数の表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)相互の境界領域であって、表示パネル10の列方向に(表示パネル10全体では図1に示すように柵状又は格子状の平面パターンを有するように)配設されている。ここで、図3、図4(a)に示すように、上記境界領域のうち、表示パネル10(絶縁性基板11)の列方向には上記トランジスタTr12が延在して形成されており、当該トランジスタTr12を被覆し、各画素形成領域Rpxに形成される画素電極14相互の層間絶縁膜としての機能を果たす絶縁膜13a、13bが形成され、バンク17は、当該絶縁膜13a、13b上に、絶縁性基板11表面から連続的に突出するように樹脂層を積層することにより形成されている。これにより、列方向に延在するバンク17により囲まれた領域(列方向(図面上下方向;図1参照)に配列された複数の表示画素PIXのEL素子形成領域Rel)が、有機EL層15(正孔輸送層15a及び電子輸送性発光層15b)を形成する際の有機化合物材料の塗布領域として規定される。
本実施形態に適用されるバンク17は、少なくともバンク17の表面(側面及び上面)が、EL素子形成領域Relに塗布される有機化合物含有液に対して撥液性を有するように表面処理が施され、一方、有機EL素子OLEDの画素電極14の表面は、上記有機化合物含有液に対して親液性を有するように表面処理が施されている。また、バンク17は、例えば感光性の樹脂材料を用いて形成されている。
なお、上述した画素駆動回路DC、有機EL素子OLED(画素電極14、有機EL層15、対向電極16)及びバンク17が形成された絶縁性基板11の一面側には、図示を省略したメタルキャップや封止基板等を貼り合わせることにより封止されている。
そして、このような表示パネル10においては、トランジスタTr11、Tr12等の機能素子、選択ラインLsやデータラインLd、供給電圧ライン(アノードライン)La等の配線層からなる画素駆動回路DCにおいて、データラインLdを介して供給された表示データに応じた階調信号Vpixに基づいて、所定の電流値を有する発光駆動電流がトランジスタTr12のソース−ドレイン間に流れて画素電極14に供給されることにより、各表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)の有機EL素子OLEDが上記表示データに応じた所望の輝度階調で発光動作する。
このとき、本実施形態に示した表示パネル10、つまり、画素電極14が光透過特性を有し、対向電極16が光反射特性を有することにより(すなわち、有機EL素子OLEDがボトムエミッション型であることにより)、各表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)の有機EL層15において発光した光は、光透過特性を有する画素電極14を介して直接、あるいは、光反射特性を有する対向電極16で反射して、絶縁性基板11を透過し、視野側である絶縁性基板11の他面側(図4(a)、(b)の図面下方)に出射される。
(表示装置の製造方法)
次に、本発明に係る表示装置(表示パネル)の製造方法について説明する。
図5乃至図8は、本発明に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の一実施形態を示す工程断面図である。ここでは、図4(a)、(b)に示した図3のIVA−IVA線に沿った断面及びIVB−IVB線に沿った断面を、図5乃至図8の各図の右方及び左方に分けて示す。
上述した表示装置(表示パネル)の製造方法は、まず、図5(a)〜(d)に示すように、ガラス基板等の絶縁性基板11の一面側(図面上面側)に設定された表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)の画素形成領域Rpxごとに、上述した画素駆動回路(図2、図3参照)DCのトランジスタTr11、Tr12やデータラインLd、信号配線層Ldx、選択ラインLsの下層配線部Ls0及び供給電圧ラインLaの下層配線部La0等の配線層を形成するとともに、有機EL素子OLEDのアノード電極となる画素電極14を形成する。
具体的には、透明な絶縁性基板11上にゲートメタル層を成膜してから、図5(a)に示すように、ゲートメタル層をパターニングすることによってゲート電極Tr11g、Tr12g、及び、データラインLdを同時に形成し、その後、絶縁性基板11の全域にゲート絶縁膜12、アモルファスシリコン等からなる半導体層SMCとなる半導体膜SMC′、チャネル保護層BLとなる窒化シリコン等の絶縁膜BL′を連続被覆形成する。
次いで、図5(b)に示すように、上記絶縁膜BL′、半導体膜SMC′を適宜パターニングしてゲート絶縁膜12上のゲート電極Tr11g及びTr12gに対応する領域に、チャネル保護層BL、半導体層SMCを順次形成する。その後、当該半導体層SMCの両端部にオーミック接続のための不純物層OHMを形成する。
次いで、図5(c)に示すように、上記ゲート絶縁膜12上であって、各表示画素PIXの画素形成領域Rpxの略中央領域(図3に示した平面レイアウトにおいてトランジスタTr11、Tr12や各種配線が配置された周辺部を除く領域)に矩形状の平面パターンを有し、錫ドープ酸化インジウム(Indium Thin Oxide;ITO)や亜鉛ドープ酸化インジウム(Indium Zinc Oxide;IZO)等の透明な電極材料からなる(光透過特性を有する)画素電極14を形成する。この後、図3に示したように、データラインLd、トランジスタTr11及びTr12のゲート電極Tr11g、Tr12gの所定の位置の上面が露出するように、ゲート絶縁膜12にコンタクトホールCH1、CH2、CH3を形成する。
そして、図5(d)に示すように、トランジスタTr11及びTr12の半導体層SMCの両端部に上記不純物層OHMを介して延在するように、ソース電極Tr11s、Tr12s及びドレイン電極Tr11d、Tr12dを形成するとともに、選択ラインLsの下層配線部Ls0、供給電圧ラインLa(給電配線層Layを含む)の下層配線部La0、及び信号配線層Ldxを同時に形成する。
ここで、ソース電極Tr11s、Tr12s、ドレイン電極Tr11d、Tr12d、選択ラインLsの下層配線部Ls0、供給電圧ラインLaの下層配線部La0及び信号配線層Ldxは、図5(c)の工程後、ソース、ドレインメタル層を成膜した後、パターニングすることによって一括して形成される。これにより、信号配線層Ldxは、コンタクトホールCH1を介して下方に位置するデータラインLdに接続され、選択ラインLsは、コンタクトホールCH2を介して下方に位置するゲート電極Tr11gに接続され、ソース電極Tr11sは、コンタクトホールCH3を介して下方に位置するゲート電極Tr12gに接続される。また、トランジスタTr12のソース電極Tr12sの他端側は画素電極14上にまで延在して、電気的に接続される。
また、少なくとも、上述したトランジスタTr11のソース電極Tr11s及びドレイン電極Tr11d、トランジスタTr12のソース電極Tr12s及びドレイン電極Tr12d、選択ラインLsの下層配線部Ls0、供給電圧ラインLa(給電配線層Layを含む)の下層配線部La0及び信号配線層Ldxを形成するためのソース、ドレインメタル層は、例えば、クロム(Cr)単体又はクロム合金等からなる下層側の金属層と、アルミニウム(Al)単体又はアルミニウム−チタン(AlTi)、アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等のアルミニウム合金からなる上層側の金属層と、を積層した配線構造を有している。
次いで、上記トランジスタTr11、Tr12、選択ラインLs及び供給電圧ラインLaの下層配線部Ls0、La0を含む絶縁性基板11の一面側全域を被覆するように、窒化シリコン(Si、SiNx)や酸化シリコン(SiO)等の無機の絶縁性材料からなる絶縁膜を形成した後、当該絶縁膜をパターニングして、図6(a)に示すように、トランジスタTr12のドレイン電極Tr12dの上面、選択ラインLsの下層配線部Ls0及び供給電圧ラインLaの下層配線部La0の上面、並びに、画素電極14の上面が露出する開口部を有する絶縁膜13aを形成する。
次いで、絶縁膜13aが形成された絶縁性基板11上に、例えばスパッタリング法やイオンプレーティング法、真空蒸着法、メッキ法等により、アルミニウム(Al)単体又はアルミニウム−チタン(AlTi)、アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等のアルミニウム合金等の配線抵抗を低減するための低抵抗金属層(アルミ薄膜)を形成した後、パターニングすることにより、図6(b)に示すように、選択ラインLs及び供給電圧ラインLa(給電配線層Layを含む)の平面パターンに対応する領域にのみ、アルミ薄膜からなる上層配線部Ls1、La1が形成され、当該上層配線部Ls1、La1と上記下層配線部Ls0、La0からなる積層配線構造を有する選択ラインLs及び供給電圧ラインLa(給電配線層Layを含む)が形成される。
次いで、上記選択ラインLs及び供給電圧ラインLaを含む絶縁性基板11の一面側全域を被覆するように、化学気相成長法(CVD法)等を用いて、例えば窒化シリコンや酸化シリコン等からなる絶縁膜を形成した後、当該絶縁膜をパターニングして、図6(c)に示すように、上記トランジスタTr11、Tr12、選択ラインLs及び供給電圧ラインLa(給電配線層Layを含む)を被覆するとともに、各表示画素PIXの画素電極14の上面が露出する開口部を有する絶縁膜13bを形成する。
次いで、図7(a)に示すように、隣接する表示画素PIX間の境界領域に形成された上記絶縁膜13b上に、例えばポリイミド系やアクリル系等の感光性の樹脂材料からなるバンク17を形成する。具体的には、上記絶縁膜13bを含む絶縁性基板11の一面側全域を被覆するように、例えば1〜5μmの膜厚を有して形成された感光性樹脂層に対して、露光、現像処理を施すことにより、行方向に隣接する表示画素PIX間の境界領域であって、表示パネル10の列方向に延在する領域を含む柵状又は格子状の平面パターン(図1参照)を有するバンク(隔壁)17を形成する。ここで、樹脂材料としては、例えば東レ株式会社製のポリイミドコーティング材「フォトニースPW−1030」や「フォトニースDL−1000」等を良好に適用することができる。これにより、表示パネル10の列方向に配列された同一色の複数の表示画素PIXのEL素子形成領域Rel(有機EL素子OLEDの有機EL層15の形成領域)がバンク17により囲まれて画定されて、絶縁膜13a、13bに形成された開口部により外縁が規定された画素電極14の上面が露出する(隔壁形成工程)。
次いで、絶縁性基板11を純水で洗浄した後、例えば酸素プラズマ処理又はUVオゾン処理等を施すことにより、上記バンク17により画定された各EL素子形成領域Relに露出する画素電極14や絶縁膜13a、13bの表面を、後述する担体輸送層形成工程において使用する正孔輸送材料や電子輸送性発光材料の有機化合物含有液に対して親液化する処理を施す(親液化工程)。画素電極14の表面や絶縁膜13a、13bの各側面は、担体輸送層形成工程において、有機化合物含有液が接する部位となる。
次いで、絶縁性基板11を例えば炭化フッ素ガス雰囲気中でプラズマ処理(炭化フッ素ガスプラズマ処理)を施すことにより、バンク17の表面を上記有機化合物含有液に対して撥液化する(撥液化工程)。さらに、例えば窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中でプラズマ処理(不活性ガスプラズマ処理)を施すことにより、上記撥液化工程により親液性のやや劣化した画素電極14や絶縁膜13a、13bの表面を再度親液化する(再親液化工程)。これにより、同一の絶縁性基板11上において、樹脂材料により形成されたバンク17の表面のみが高い撥液性を有し、一方、当該バンク17により画定された各EL素子形成領域Relに露出する画素電極14の表面は高い親液性を有する状態が実現される。なお、これらの親液化処理(再親液化処理を含む)工程及び撥液化処理工程における具体的な作用効果については詳しく後述する。
このようなバンク17により高い撥液性を有する各表示画素PIX(有機EL素子OLED)のEL素子形成領域Relを画定することにより、後述する担体輸送層形成工程において、有機化合物含有液をノズルプリンティング法やインクジェット法を用いて塗布し、有機EL層15の発光層(電子輸送性発光層15b)を形成する場合であっても、隣接する表示画素PIXのEL素子形成領域Relへの有機化合物含有液の漏出や乗り越えを防止することができ、隣接画素相互の混色を抑制して、赤、緑、青色の塗り分けをすることができる。
また、バンク17の表面が高い撥液性を有するとともに、各EL素子形成領域Relに露出する画素電極14の表面が高い親液性を有することにより、担体輸送層形成工程において塗布される有機化合物含有液のバンク17側面への迫り上がりを抑制することができるとともに、画素電極14の表面に十分馴染んで略均一に拡がるので、画素電極14上の全域に略均一な膜厚を有する有機EL層15(正孔輸送層15a及び電子輸送性発光層15bの各層)を形成することができる。
なお、本実施形態において使用する「撥液性」とは、後述する正孔輸送層となる正孔輸送材料を含有する有機化合物含有液や、電子輸送性発光層となる電子輸送性発光材料を含有する有機化合物含有液、もしくは、これらの溶液に用いる有機溶媒を、絶縁性基板上等に滴下して、接触角の測定を行った場合に、当該接触角が概ね50°以上になる状態と規定する。また、「撥液性」に対峙する「親液性」とは、本実施形態においては、上記接触角が概ね40°以下、好ましくは概ね10°以下になる状態と規定する。
次いで、図7(b)に示すように、各色のEL素子形成領域Rel(有機EL素子OLEDの形成領域)に対して、連続した溶液(液流)を吐出するノズルプリンティング(ノズルコート)法、又は、互いに分離した不連続の複数の液滴を所定位置に吐出するインクジェット法等を適用して同一工程で、正孔輸送材料の溶液又は分散液を塗布した後、加熱乾燥させて正孔輸送層(担体輸送層)15aを形成する。
具体的には、有機高分子系の正孔輸送材料(担体輸送性材料)を含む有機化合物含有液として、例えばポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸水溶液(PEDOT/PSS;導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェンPEDOTと、ドーパントであるポリスチレンスルホン酸PSSを水系溶媒に分散させた分散液)を、上記画素電極14上に塗布した後、絶縁性基板11が載置されているステージを100℃以上の温度条件で加熱して乾燥処理を行って残留溶媒を除去することにより、少なくとも画素電極14上に有機高分子系の正孔輸送材料を定着させて、担体輸送層である正孔輸送層15aを形成する。
ここで、EL素子形成領域Rel内に露出する画素電極14の上面及びその外縁部の絶縁膜13a、13bの表面は、上記親液化処理により正孔輸送材料を含む有機化合物含有液に対して親液性を有しているので、バンク17により画定されたEL素子形成領域Relに塗布された有機化合物含有液は、画素電極14及びその外縁部の絶縁膜13a、13b上に十分馴染んで広がる。一方、バンク17は、塗布される上記有機化合物含有液(PEDOT/PSS)の高さに対して十分高く形成され、かつ、当該有機化合物含有液に対して十分な撥液性を有しているので、隣接する表示画素PIXのEL素子形成領域Relへの有機化合物含有液の漏出や乗り越えを防止することができる。
次いで、図8(a)に示すように、各色のEL素子形成領域Relに対して、ノズルプリンティング法又はインクジェット法等を適用して、上記正孔輸送層15a上に電子輸送性発光材料の溶液又は分散液を塗布した後、加熱乾燥させて電子輸送性発光層(担体輸送層)15bを形成する。
具体的には、有機高分子系の電子輸送性発光材料(担体輸送性材料)を含む有機化合物含有液として、例えばポリパラフェニレンビニレン系やポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む赤(R)、緑(G)、青(B)色の発光材料を、適宜水系溶媒或いはテトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン、キシレン等の有機溶媒に溶解または分散した0.1wt%〜5wt%の溶液を、上記正孔輸送層15a上に塗布した後、窒素雰囲気中で上記ステージを加熱して乾燥処理を行って残留溶媒を除去することにより、正孔輸送層15a上に有機高分子系の電子輸送性発光材料を定着させて、担体輸送層であり発光層でもある電子輸送性発光層15bを形成する。
ここで、EL素子形成領域Rel内に形成された上記正孔輸送層15aの表面は、電子輸送性発光材料を含む有機化合物含有液に対して親液性を有しているので、バンク17により画定されたEL素子形成領域Relに塗布された有機化合物含有液は、正孔輸送層15a上に十分馴染んで広がる。一方、バンク17は、塗布される上記有機化合物含有液の高さに対して十分高く設定され、かつ、当該有機化合物含有液に対して十分な撥液性を有しているので、隣接する表示画素PIXのEL素子形成領域Relへの有機化合物含有液の漏出や乗り越えを防止することができる。
このように、画素電極14上に正孔輸送層15a及び電子輸送性発光層15bを順次積層形成することにより有機EL層(発光機能層)15が形成される(担体輸送層形成工程)。
次いで、図8(b)に示すように、上記バンク17及び有機EL層15(正孔輸送層15a及び電子輸送性発光層15b)が形成された絶縁性基板11上に光反射特性を有し、各EL素子形成領域Relの有機EL層15を介して各画素電極14に対向する共通の対向電極(例えばカソード電極)16を形成する。
ここで、対向電極16は、例えば真空蒸着法やスパッタリング法を用いて、1〜10nm厚のカルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、リチウム(Li)、インジウム(In)等の仕事関数の低い電子注入層(カソード電極)と、100nm以上の厚さのアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銀(Ag)、パラジウム銀(AgPd)系の合金、又は、ITO等の透明電極等からなる高仕事関数の薄膜(給電電極)と、を順次積層した電極構造を適用することができる。
また、対向電極16は、図1、図4に示したように、各EL素子形成領域Rel(有機EL素子OLEDの形成領域)内の上記画素電極14に対向する領域のみならず、各EL素子形成領域Relを画定するバンク17及び絶縁膜13a、13b上にまで延在する単一の導電層(べた電極)として形成される(対向電極形成工程)。
次いで、上記対向電極16を形成した後、絶縁性基板11の一面側全域にシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等からなる封止層18をCVD法等を用いて形成することにより、図4に示したような断面構造(ボトムエミッション型の発光構造)を有する複数の表示画素PIX(有機EL素子OLEDと画素駆動回路DC)がマトリクス状に配列された表示パネル10が完成する。なお、上記封止層18に加えて、又は、封止層18に替えて、UV硬化又は熱硬化接着剤を用いて、メタルキャップ(封止蓋)やガラス等の封止基板を接合するものであってもよい。
このように、本実施形態に係る表示装置の製造方法は、各表示画素PIXに設けられる有機EL素子OLEDの有機EL層15(例えば正孔輸送層15a及び電子輸送性発光層15b)を形成する担体輸送層形成工程に先立って、画素電極14及びバンク17が形成された絶縁性基板11の全面を酸素プラズマ処理によりEL素子形成領域Relに露出する画素電極14及び絶縁膜13a、13bの表面を、担体輸送層形成工程において塗布される有機化合物含有液に対して親液化した後、炭化フッ素プラズマ処理によりEL素子形成領域Relを画定するバンク17の表面を、上記有機化合物含有液に対して撥液化し、さらに、窒素プラズマ処理により上記画素電極14及び絶縁膜13a、13bの表面を、上記有機化合物含有液に対して再度親液化することを特徴としている。
(作用効果の検証)
次に、上述した特徴を有する表示装置の製造方法に特有の作用効果について詳しく説明する。
ここでは、本実施形態に係る製造方法の優位性を具体的に示すために、酸素プラズマ処理による画素電極(EL素子形成領域に露出する絶縁層を含む)表面の親液化処理の後、炭化フッ素処理によりバンク表面を撥液化処理したパネル基板(「比較対象1」と記す)と、この比較対象1と同様の親液化処理及び撥液化処理を施した後、再度、酸素プラズマ処理により画素電極表面を再度親液化処理したパネル基板(「比較対象2」と記す)を用い、親液性及び撥液性を示す接触角を測定した実験結果を示して比較検証する。
まず、比較対象1、2及び本実施形態に係るパネル基板に施した親液化処理(再親液化処理を含む)及び撥液化処理の条件(プラズマ処理条件)について説明する。なお、以下に示す親液化処理及び撥液化処理(プラズマ処理)は、東京応化工業(株)製のプラズマアッシング装置OPM−SQ1000Eを用いた場合について説明する。
比較対象1に係るパネル基板においては、表1に示すように、シリコン窒化膜からなる絶縁膜に設けられた開口部により露出部が規定されたITOからなる画素電極、及び、上記絶縁膜上にポリイミドからなるバンクが形成された絶縁性基板に対して、まず、高周波出力(RFパワー)300W、酸素ガス流量設定800目盛(800sccm)、処理室(チャンバー)内の真空度1.2Torr、基板を載置するステージ温度45℃、処理時間2minの条件で酸素プラズマ処理を施し、その後、高周波出力(RFパワー)50W、CFガス流量設定80目盛(80sccm)、処理室内の真空度0.4Torr、ステージ温度45℃、処理時間20secの条件で炭化フッ素(CF)プラズマ処理を施した。すなわち、比較対象1に係るパネル基板においては、上記条件で酸素プラズマ処理による親液化処理と、炭化フッ素プラズマ処理による撥液化処理のみが施されている。
Figure 0004497185
また、比較対象2に係るパネル基板においては、表2に示すように、上記比較対象1と同様の処理条件で、画素電極、絶縁膜及びバンクが形成された絶縁性基板に対して、酸素プラズマ処理及び炭化フッ素プラズマ処理を施した後、高周波出力(RFパワー)50W、酸素ガス流量設定40目盛(40sccm)、処理室内の真空度0.4Torr、ステージ温度45℃、処理時間15secの条件で再度酸素プラズマ処理を施した。すなわち、比較対象2に係るパネル基板においては、酸素プラズマ処理による親液化処理と、炭化フッ素プラズマ処理による撥液化処理と、酸素プラズマ処理による親液化処理(再親液化処理)が施されている。
Figure 0004497185
これに対して、本実施形態に係るパネル基板(絶縁性基板11)においては、表3に示すように、上記比較対象1と同様の処理条件で、画素電極、絶縁膜及びバンクが形成された絶縁性基板に対して酸素プラズマ処理及び炭化フッ素プラズマ処理を施した後、高周波出力(RFパワー)50W、窒素ガス流量設定0.1L/min、処理室内の真空度0.4Torr、ステージ温度45℃、処理時間15secの条件で窒素プラズマ処理を施した。すなわち、本実施形態に係るパネル基板においては、酸素プラズマ処理による親液化処理と、炭化フッ素プラズマ処理による撥液化処理と、窒素プラズマ処理による親液化処理(再親液化処理)が施されている。
Figure 0004497185
図9は、本実施形態と比較対象に係るパネル基板における接触角の測定結果を示すグラフである。ここでは、本実施形態及び比較対象1、2の測定結果を明確に示すために一部のデータに便宜的にハッチングを施した。
上述した処理条件でプラズマ処理(親液化処理、撥液化処理)を施した本実施形態及び比較対象1、2に係るパネル基板において、上述した表示装置の製造方法において担体輸送層(正孔輸送層、電子輸送性発光層)を形成するために塗布される有機化合物含有液(水溶液)に用いられる純水と、担体輸送層のうち電子輸送性発光層を形成するために塗布される有機化合物含有液(有機溶液)に用いられるキシレンを用いて接触角を測定したところ図9に示すような結果を得た。
比較対象1に係るパネル基板においては、図9に示すように、画素電極を形成するITO表面では20.5°、シリコン窒化膜表面では4.2°の純水接触角が得られるのに対して、バンクを形成するポリイミド表面では111.2°の純水接触角が得られた。すなわち、ITOからなる画素電極やシリコン窒化膜からなる絶縁膜、ポリイミドからなるバンクが形成されたパネル基板の全面を酸素プラズマ処理した後、炭化フッ素プラズマ処理することにより、担体輸送層を形成するための有機化合物含有溶液(水溶液)に対してITOやシリコン窒化膜の表面を親液化することができるとともに、ポリイミドの表面を撥液化することができるが、ITO表面の純水接触角は20.5°と比較的大きく、上述した親液性の目安である概ね40°以下ではあるものの、より好ましい純水接触角である概ね10°よりも大きく、良好な親液性を有しているとは言い難い。
これは、酸素プラズマ処理による親液化処理の後に、炭化フッ素プラズマ処理による撥液化処理を施すことにより、一旦親液化されたITO表面の親水性が低下しているものと考えられ、より具体的には、撥液化処理時にバンクの表面でエッチングされたポリイミドが、画素電極(ITO)表面に堆積するために、画素電極表面の親液性を劣化させるものであって、隔壁形成工程で感光性樹脂層を現像する際に生じる残渣による影響ではないと考えられる。
これを実証するために、ガラス基板(絶縁性基板)上にITOを成膜し、ポリイミドパターンを加工した基板(パターニング基板)と、この基板からITOの成膜部分のみ(ポリイミドパターンがない)を切り出したもの(ITOのみ)を、それぞれ単独で炭化フッ素プラズマによる撥液化処理したときのポリイミドとITOの純水接触角を測定したところ、表4に示すような結果を得た。ポリイミドがパターニングされた基板(パターニング基板)では、ポリイミド表面の純水接触角は97.0°と高い撥水性を示し、ITO表面では22.3°であった。一方、ITOの成膜部分のみを基板から切り出して同条件で撥液化処理した場合(ITOのみ)のITO表面の純水接触角は9.0°と高い親液性を示した。このことから、ITO近傍のポリイミドの影響により、ITO表面の親液性が劣化していることが確認された。なお、シリコン窒化膜は,炭化フッ素プラズマによる撥液化処理により表面がエッチングされることにより、ITOの表面ほど親液性は劣化しない。
Figure 0004497185
また、比較対象2に係るパネル基板においては、図9に示すように、ITO表面では29.0°の純水接触角が得られ、ポリイミド表面では94.1°の純水接触角が得られた。すなわち、画素電極やバンクが形成されたパネル基板の全面を酸素プラズマ処理した後、炭化フッ素プラズマ処理し、さらに酸化プラズマ処理することにより、有機化合物含有溶液(水溶液)に対してITOの表面を親液化することができるとともに、ポリイミドの表面を撥液化することができるが、ITO表面の純水接触角は29.0°、また、ポリイミド表面の純水接触角は94.1°と上述した親液性の目安(概ね40°以下)や撥液性の目安(概ね50°以上)に達してはいるものの、上述した比較対象1よりも親液性及び撥液性のいずれもが低下している。
このように、比較対象1のように、ITO(画素電極)を親液化するために酸素プラズマ処理を施した後、ポリイミド(バンク)を撥液化するために炭化フッ素プラズマ処理を施した場合、ITOの親液性が劣化し、また、比較対象2のように、ITO(画素電極)を親液化するために酸素プラズマ処理を施した後、ポリイミド(バンク)を撥液化するために炭化フッ素プラズマ処理を施し、さらにITO(画素電極)の親液性を回復させるために再度酸素プラズマ処理を施した場合には、ITOの親液性及びポリイミドの撥液性の双方が劣化することが判明した。
そこで、本発明においては、上述した実施形態に示したように、ITO(画素電極)を親液化するために酸素プラズマ処理を施した後、ポリイミド(バンク)を撥液化するために炭化フッ素プラズマ処理を施し、さらにITO(画素電極)の親液性を回復させるために窒素プラズマ処理を施した。これにより、本実施形態に係るパネル基板においては、図9に示すように、ITO表面では11.7°、シリコン窒化膜表面では15.4°の純水接触角が得られ、ポリイミド表面では112.8°の純水接触角が得られた。
すなわち、担体輸送層を形成するための有機化合物含有溶液(水溶液)に対してITOの表面の純水接触角を、より好ましい数値である概ね10°に大幅に近似させて良好な親液性を実現することができるとともに、ポリイミドの表面の純水接触角を大幅に高めて良好な撥液性を実現することができることが判明した。また、シリコン窒化膜の表面の純水接触角は比較対象1の場合よりも幾分大きくなって親液性が劣化するものの、上述した親液性の目安である概ね40°以下を実現することができる。
なお、担体輸送層のうち正孔輸送層の上層に設けられる電子輸送性発光層を形成するための有機化合物含有液(有機溶液)に用いられるキシレンについて、ポリイミド(バンク)上での接触角(キシレン接触角)を測定したところ、図9に示すように、比較対象1の場合で53.6°、比較対象2の場合で45.5°、本実施形態の場合で45.1°となり、顕著な差異は認められなかった。
次いで、上述した本実施形態と比較対象1に係るパネル基板に、担体輸送層(例えば正孔輸送層)を形成するための有機化合物含有液(水溶液)を塗布した場合の不良(印刷ムラやピンホール)の発生率について説明する。
図10は、パネル基板に有機化合物含有液を塗布した場合の不良の発生率を検証するための実験条件を説明するための概略図であり、図11は、本実施形態と比較対象1に係るパネル基板における不良(印刷ムラ)の発生状態を示す顕微鏡写真である。
ここでは、上述した比較対象1、2のうち、ITO(画素電極)の親液性及びポリイミド(バンク)の撥液性を比較的高くすることができる比較対象1に係るパネル基板と、本実施形態に係るパネル基板(絶縁性基板)において、図10(a)、(b)に示すように、直線状に配列されたITOからなる複数の画素電極14の上面が、シリコン窒化膜からなる絶縁膜13a、13bに形成された開口部13cを介して露出し、当該画素電極14の露出部を挟んで、ポリイミドからなる一対のバンク17により囲まれた領域(上述したEL素子形成領域Relに相当する)に、担体輸送層を形成するための有機化合物含有液(水溶液)を塗布、乾燥させた場合の不良(印刷ムラやピンホール)の発生状態を検証する。
有機化合物含有液として正孔輸送層を形成するための有機化合物含有液(すなわち、PEDOT/PSSを分散した水溶液)を用い、バンク17に囲まれた領域(EL素子形成領域Rel)に直線状に配列された240画素(画素電極14)に対してノズルプリンティング法により一回の走査で連続的に塗布した場合における不良(印刷ムラやピンホール)の発生比率は、比較対象1に係るパネル基板においては240画素中、240画素(すなわち全ての画素)で不良が観測されたのに対して、本実施形態に係るパネル基板においては240画素中、2画素のみで不良が観測された。
具体的には、比較対象1に係るパネル基板においては、図11(a)に示すように、絶縁膜13a、13bの開口部13cから露出する画素電極14表面に塗布された有機化合物含有液にハジキが発生して、担体輸送層(正孔輸送層)の膜厚が不均一となる印刷ムラが頻発するのに対して、本実施形態に係るパネル基板においては、図11(a)に示したような印刷ムラの発生が大幅に減少し、図11(b)に示すような極めて小さな印刷ムラが僅かに発生する程度であることが判明した。
この結果から、本発明に係る表示装置の製造方法によれば、ITOからなる画素電極及びポリイミドからなるバンクが形成されたパネル基板において、酸素プラズマ処理により画素電極表面を親液化した後、炭化フッ素プラズマ処理によりバンク表面を撥液化し、その後さらに窒素プラズマ処理を施すことにより、ポリイミドからなるバンク表面の撥液性を維持しつつ、ITOからなる画素電極表面の親液性を改善することができるので、有機化合物含有液を塗布した場合に印刷ムラやピンホールの発生を低減して、均一な膜厚を有する担体輸送層を形成することができ、有機EL素子(発光素子)の発光動作時に有機EL層の膜厚の薄い領域に発光駆動電流が集中して流れることにより発生する発光ムラや輝度ずれ、有機EL素子の劣化を防止して良好な表示画質を実現することができるとともに、製品の歩留まりを向上させることができる。
なお、上述した作用効果の検証においては、画素電極14の表面を親液化する工程(親液化工程)において酸素プラズマ処理を施す場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施形態に係る製造方法においても記載したように、例えばUVオゾン処理等の他の親液化処理を施すものであってもよく、その場合でも上述した場合と略同等の作用効果を得ることができる。
また、上述した作用効果の検証においては、バンク17の表面を撥液化する工程(撥液化工程)において炭化フッ素ガスとしてCFを適用して不活性ガスプラズマ処理を施す場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、炭化フッ素ガスとしてC、C、CHF、C、Cのいずれかを適用するものであってもよく、その場合でも上述した場合と略同等の作用効果を得ることができる。
また、上述した作用効果の検証においては、画素電極14の表面を再度親液化する工程(再親液化工程)において窒素プラズマ処理を施す場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施形態に係る製造方法においても記載したように、窒素以外の不活性ガス、例えばアルゴンガスを適用したプラズマ処理を施すものであってもよく、その場合でも上述した場合と略同等の作用効果を得ることができる。
また、上述した作用効果の検証においては、画素電極としてITOを用い、バンクとしてポリイミドを用いた場合における純水とキシレンの接触角を測定した結果を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画素電極としてIZO等の他の透明な電極材料を適用するものであってもよく、また、バンクとしてアクリル系等の他の感光性の樹脂材料を適用するものであってもよく、その場合でも上述した場合と略同等の作用効果を得ることができる。
さらに、上述した実施形態においては、有機EL層15が正孔輸送層15a及び電子輸送性発光層15bからなる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば正孔輸送兼電子輸送性発光層のみでもよく、正孔輸送性発光層及び電子輸送層でもよく、正孔輸送層、電子輸送層及び発光層でもよく、また、各層の間に適宜担体輸送層が介在してもよく、その他の担体輸送層の組合せであってもよい。
また、上述した実施形態においては、ボトムエミッション型の発光構造を有する表示パネルについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、トップエミッション型の発光構造を有するものであってもよい。この場合、画素電極14はアルミニウムやクロム等の光反射特性を有する反射電極層と、当該反射電極層を被覆するITO等の光透過特性を有する透明電極層とを積層した電極構造を有し、対向電極16はITO等の光透過特性を有する導電性材料により形成されていればよい。
さらに、上述した実施形態においては、画素電極14をアノード電極としたが、これに限らずカソード電極としてもよい。このとき、有機EL層15は、画素電極14に接する担体輸送層が電子輸送性の層であればよい。
さらに、上述した実施形態においては、画素駆動回路DCを備えたアクティブ駆動の表示パネル10であったが、これに限らずパッシブ駆動の表示パネルであってもよい。
本発明に係る表示装置に適用される表示パネルの画素配列状態の一例を示す概略平面図である。 本発明に係る表示装置の表示パネルに2次元配列される各表示画素(発光素子及び画素駆動回路)の回路構成例を示す等価回路図である。 本発明に係る表示装置(表示パネル)に適用可能な表示画素の一例を示す平面レイアウト図である。 本発明に係る平面レイアウトを有する表示画素における概略断面図である。 本発明に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の一実施形態を示す工程断面図(その1)である。 本発明に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の一実施形態を示す工程断面図(その2)である。 本発明に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の一実施形態を示す工程断面図(その3)である。 本発明に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の一実施形態を示す工程断面図(その4)である。 本実施形態と比較対象に係るパネル基板における接触角の測定結果を示すグラフである。 パネル基板に有機化合物含有液を塗布した場合の不良の発生率を検証するための実験条件を説明するための概略図である。 本実施形態と比較対象1に係るパネル基板における不良(印刷ムラ)の発生状態を示す顕微鏡写真である。
符号の説明
10 表示パネル
11 絶縁性基板
13a、13b 絶縁膜
14 画素電極
15 有機EL層
15a 正孔輸送層
15b 電子輸送性発光層
16 対向電極
17 バンク
PIX 表示画素
Rpx 画素形成領域
Rel EL素子形成領域

Claims (8)

  1. 担体輸送層を有する発光素子を含む複数の表示画素を備えた表示装置の製造方法において、
    基板上に設けられた隔壁に囲まれた前記複数の表示画素の形成領域に形成された電極の表面を親液化する第1親液化工程と、
    前記隔壁の表面を撥液化する撥液化工程と、
    不活性ガス雰囲気中で前記基板全体にプラズマ処理を施すことにより前記電極の表面を再度親液化する第2親液化工程と、
    を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 前記第1親液化工程は、前記電極の表面に対して酸素プラズマ処理又はUVオゾン処理を施すことにより、担体輸送性材料を含む有機溶液に対して親液化することを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記撥液化工程は、炭化フッ素ガス雰囲気中でプラズマ処理を施すことにより、前記担体輸送性材料を含む有機溶液に対して撥液化することを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記第2親液化工程は、窒素ガス又はアルゴンガス雰囲気中でプラズマ処理を施すことにより、前記担体輸送性材料を含む有機溶液に対して親液化することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記隔壁は、感光性のポリイミド系又はアクリル系の樹脂材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
  6. 前記隔壁は、前記表示画素の形成領域間の前記基板上に形成されたシリコン窒化膜又はシリコン酸化膜からなる絶縁膜上に形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
  7. 前記表示画素の形成領域は、前記隔壁により画定されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
  8. 前記再度親液化された前記電極上に、前記担体輸送性材料を含む有機溶液を塗布、乾燥させて、前記担体輸送層を形成する工程と、
    前記担体輸送層を介して前記複数の表示画素の前記電極に対向し、かつ、前記撥液化された前記隔壁上に延在するように形成された対向電極を形成する工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
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