JP2006216253A - 除去装置 - Google Patents

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毅 松家
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Abstract

【課題】 製造効率やコストを改善するとともに、基板の塗布不要領域に付着物を残さずに塗布液を除去する除去装置を提供する。
【解決手段】 除去装置14のステージ461は、塗布液が塗布された面を上面として基板Pを載置面に載置する。拭取部材42は、基板Pの上面と当接することによって、その基板Pに塗布された塗布液を拭き取る。拭取部材支持部は、ステージ上の空間において、ステージ461に載置された基板Pに複数の拭取部材42をそれぞれ当接させて支持する。相対移動機構は、ステージ461および拭取部材支持部の少なくとも一方を載置面に平行なY軸方向に相対的に移動させる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、除去装置に関し、より特定的には、ステージ上に載置された基板に塗布された塗布液(有機EL材料や正孔輸送材料)を除去する除去装置に関する。
従来、基板等の被処理体に塗布液を塗布する基板塗布装置が各種開発されている。例えば、有機EL(Electro Luminescence)表示装置を製造する装置では、ステージ上に載置されたガラス基板等の基板の主面に所定のパターン形状で正孔輸送材料や有機EL材料をノズル塗布する基板塗布装置が用いられる。この基板塗布装置では、ノズルから塗布液(有機EL材料や正孔輸送材料)が所定の圧力で吐出される。ここで、有機EL材料や正孔輸送材料としては、大別して低分子系材料および高分子系材料の2つがあり、ノズル塗布する基板塗布装置では一般的に高分子系材料が用いられる。
上記基板塗布装置は、塗布液をポンプで所定の圧力に増圧してノズルから吐出しつつ、ノズルを基板上でスキャンすることによって基板に塗布液を塗布するものである。ノズルで塗布する方法は、インクジェットで塗布液を塗布する方法に比べて高速で塗布液を塗布することができるというメリットがある。しかし、ノズルで塗布液を塗布する方法では、塗布液の吐出制御の応答性は高くないことから、塗布液の吐出をオンオフで制御することが困難である。したがって、基板上でノズルをスキャンさせている間に塗布液の吐出をオンオフして制御することは難しいので、スキャン中に塗布の必要な領域のみを選択して塗布液を塗布することはできない。そのため、ノズル塗布を行う場合には、基板における塗布が不要な領域にも塗布液を塗布した後で、塗布が不要な領域に塗布された塗布液を除去しなければならない。
例えば、基板の四方の端部は、塗布不要領域となる。また、1枚の基板から複数枚の有機EL表示装置を作成する場合には、塗布不要領域を基板に格子状に形成する必要がある。つまり、基板の端以外の部分についても塗布不要領域を形成する必要がある(後述する図12参照。)。ノズル塗布を行う場合において、基板の格子状の塗布不要領域から塗布液を除去する方法としては、塗布不要領域をマスキングテープによってマスクする方法がある(例えば、特許文献1参照)。また、塗布後に綿棒等を用いて塗布不要領域に塗布された塗布液を除去したりする方法がある。
特開2002−151254号公報
しかしながら、上記特許文献1で開示された基板の塗布不要部分にマスキングテープを貼る方法では、テープを貼る装置およびテープを剥がす装置が必要となり、設置スペースが広く必要となりコスト増加の要因となる。また、テープを貼るおよび剥がす作業や塗布後に綿棒等を用いて塗布不要領域に塗布された塗布液を除去する作業を手作業で行う場合、スループットが低下して量産に不適であると同時に、テープ貼付作業や塗布除去作業の精度が製品精度に直結するために手作業の熟練が必要となり、個人差に応じたデバイス毎の個体差が発生してしまう。
また、塗布液の塗布後にマスキングテープを剥がした際にマスキングテープの接着剤やパーティクルが残る可能性がある。さらに、基板の塗布領域とマスキングテープを貼った領域との境では、塗布液がマスキングテープを貼った部分に回りこみ、塗布不要領域にも材料が塗布されてしまう可能性がある。このように、マスキングテープを用いる方法では、基板の塗布不要領域に付着物が残らないようにきれいに形成することが難しい。そのため、塗布された基板の四方端部を有機EL表示装置に封止する際に、塗布不要領域に残った付着物のために、封止剤の接着が不十分になるおそれがあった。また、マスキングテープを使用すること自体がコスト増加の要因となる。
それ故に、本発明の目的は、製造効率やコストを改善するとともに、基板の塗布不要領域に付着物を残さずに塗布液を除去する除去装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、以下に述べるような特徴を有している。
第1の発明は、基板に塗布された塗布液を除去する除去装置である。除去装置は、ステージ、複数の拭取部材、拭取部材支持部、および相対移動機構を備える。塗布液は、有機EL表示装置を製造するための有機EL材料および正孔輸送材料の少なくとも一方である。ステージは、塗布液が塗布された面を上面として基板を載置面に載置する。拭取部材は、基板の上面と当接することによって、その基板に塗布された塗布液を拭き取る。拭取部材支持部は、ステージ上の空間において、ステージに載置された基板に対して塗布液が塗布された領域の一部に複数の拭取部材をそれぞれ当接させて支持する。相対移動機構は、ステージおよび拭取部材支持部の少なくとも一方を載置面に平行な方向に相対的に移動させる。
第2の発明は、基板に塗布された塗布液を除去する除去装置である。除去装置は、ステージ、複数の拭取部材、拭取部材支持部、および相対移動機構を備える。ステージは、塗布液が塗布された面を上面として基板を載置面に載置する。拭取部材は、基板の上面と当接することによって、その基板に塗布された塗布液を拭き取る。拭取部材支持部は、ステージ上の空間において、ステージに載置された基板に対して塗布液が塗布された領域の一部に複数の拭取部材をそれぞれ当接させて支持する。相対移動機構は、ステージおよび拭取部材支持部の少なくとも一方を載置面に平行な方向に相対的に移動させる。拭取部材支持部は、塗布液が塗布された基板の上面において、方向と平行なその基板の2辺の端部近傍の位置とそれら2辺の間の少なくとも1つの位置とにそれぞれ拭取部材を当接させる。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、除去装置は、ガイド部材を、さらに備える。ガイド部材は、拭取部材支持部を固設してステージ上の空間に架設される。相対移動機構は、ガイド部材の下部空間においてステージを方向に移動させる。
第4の発明は、上記第1または第2の発明において、拭取部材支持部は、拭取部材往復移動機構を含む。拭取部材往復移動機構は、拭取部材を基板と当接させた状態でステージの載置面と平行な方向に所定距離を繰り返し往復させる。
第5の発明は、上記第1または第2の発明において、拭取部材支持部は、拭取部材回転機構を含む。拭取部材回転機構は、拭取部材を基板と当接させた状態でステージの載置面と垂直な所定の回転軸を中心に回転させる。
第6の発明は、上記第1または第2の発明において、除去装置は、洗浄ポットを、さらに備える。洗浄ポットは、その内部に所定の洗浄液が溜められる。拭取部材支持部は、拭取部材移動機構を含む。拭取部材移動機構は、拭取部材を基板に当接させた位置から洗浄ポット内部まで移動させる。
第7の発明は、上記第6の発明において、除去装置は、洗浄液除去手段を、さらに備える。洗浄液除去手段は、拭取部材に含まれる洗浄液の一部を除去する。拭取部材移動機構は、拭取部材を洗浄ポット内部から洗浄液除去手段が洗浄液除去する位置まで移動させた後、基板とその拭取部材とを当接させる。
第8の発明は、上記第1または第2の発明において、除去装置は、洗浄液供給手段を、さらに備える。洗浄液供給手段は、基板と当接している拭取部材に洗浄液を供給する。
第9の発明は、上記第2の発明において、塗布液は、有機EL表示装置を製造するための有機EL材料および正孔輸送材料の少なくとも一方である。
上記第1の発明によれば、拭取部材を基板に当接させる位置を調整することによって、基板の端部以外の領域にも除去領域を形成することができ、除去領域によって分けられた複数の領域にそれぞれ塗布液が塗布された基板を生成できる。また、有機EL材料や正孔輸送材料が塗布液として塗布された基板であっても、これらの塗布液に対して耐性のある拭取部材を用いることによって、上記除去領域を形成できる。また、塗布液を除去する動作が自動的に行われるため、製品精度の手作業による個人差やデバイス毎の個体差を低減することができる。さらに、マスキングテープを用いる手法ではないため、マスキングテープを用いることによる課題を解決することができる。
上記第2の発明によれば、拭取部材を基板に当接させる位置を調整することによって、基板の端部以外の領域に除去領域を形成することができ、格子状の塗布不要領域が形成された複数の領域にそれぞれ塗布液が塗布された基板を生成できる。また、塗布液を除去する動作が自動的に行われるため、製品精度の手作業による個人差やデバイス毎の個体差を低減することができる。さらに、マスキングテープを用いる手法ではないため、マスキングテープを用いることによる課題を解決することができる。
上記第3の発明によれば、塗布液を除去する領域の形成にあたって、基板が直進移動する動作を利用しているため、拭取部材を基板と当接させる位置を調整するのみで直線性に優れた除去領域を形成できる。
上記第4の発明によれば、拭取部材を基板と当接した状態で往復移動させることで、さらに除去性能が高まることが期待できる。また、相対移動する方向と異なった方向に拭取部材を往復移動させることによって、拭取部材が基板と当接するサイズより大きな領域に対して、塗布液を除去することができる。
上記第5の発明によれば、拭取部材を基板と当接した状態で回転させることで、さらに除去性能が高まることが期待できる。また、拭取部材が基板と当接する面の中心から離れた回転軸を設定することによって、拭取部材が基板と当接するサイズより大きな領域に対して、塗布液を除去することができる。
上記第6の発明によれば、洗浄液内に拭取部材を浸漬させることによって、未使用時の乾きを防ぎ、かつ拭取部材の清浄度を保つことができる。
上記第7および第8の発明によれば、拭取部材を当接させて塗布液を拭き取る場合、塗布液の状態に応じて、拭取部材に含ませるべき洗浄液の適切な量がある。この適切な量の洗浄液を拭取部材が含むように制御することによって、拭取部材が基板から塗布液を除去する性能を常に確保することができる。
上記第9の発明によれば、有機EL材料や正孔輸送材料が塗布液として塗布された基板であっても、これらの塗布液に対して耐性のある拭取部材を用いることによって、上述した効果と同様の効果を得ることができる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態に係る除去装置について説明する。説明を具体的にするために、当該除去装置が有機EL材料や正孔輸送材料等を塗布液として用いる有機EL表示装置を製造する装置に適用された例を用いて、以下の説明を行う。有機EL表示装置を製造する装置は、有機EL材料や正孔輸送材料等をステージ上に載置されたガラス基板上に所定のパターン形状に塗布して有機EL表示装置を製造するものである。図1は、有機EL表示装置の製造装置の要部概略構成を示す平面図および正面図である。なお、有機EL表示装置を製造する装置に用いられる除去装置は、上述したように有機EL材料や正孔輸送材料等の複数の塗布液を除去するが、それらの代表として有機EL材料を塗布液として説明を行う。
図1において、有機EL表示装置の製造装置1は、大略的に、基板載置装置2および有機EL塗布機構5を備えている。有機EL塗布機構5は、ノズル移動機構部51、ノズルユニット52、液受部53、および除去機構部55を有している。ノズル移動機構部51は、ガイド部材511が図示X軸方向に延設されており、ノズルユニット52をガイド部材511に沿って図示X軸方向に移動させる。ノズルユニット52は、赤、緑、および青色の有機EL材料をそれぞれ吐出するノズル521〜523を並設した状態で保持する。各ノズル521〜523へは、それぞれ供給部(図2参照)から赤、緑、および青色の有機EL材料が供給される。除去機構部55は、基板Pの塗布不要領域(後述)に塗布された有機EL材料を除去する。
基板載置装置2は、ステージ21、旋回部22、平行移動テーブル23、ガイド受け部24、およびガイド部材25を有している。なお、平行移動テーブル23、ガイド受け部24、およびガイド部材25が、本発明の相対移動機構に相当する。ステージ21は、被塗布体となるガラス基板等の基板Pをそのステージ上面に載置する。ステージ21の下部は、旋回部22によって支持されており、旋回部22の回動動作によって図示θ方向にステージ21が回動可能に構成されている。また、ステージ21の内部には、有機EL材料が塗布された基板Pをステージ面上で予備加熱処理するための加熱機構が設けられている。
有機EL塗布機構5の下方を通るように、ガイド部材25が上記X軸方向と垂直の図示Y軸方向に延設されて固定される。平行移動テーブル23の下面にはガイド部材25と当接してガイド部材25上を滑動するガイド受け部24が固設されている。また、平行移動テーブル23の上面には、旋回部22が固設される。これによって、平行移動テーブル23が、例えばリニアモータ(図示せず)からの駆動力を受けてガイド部材25に沿った図示Y軸方向に移動可能になり、旋回部22に支持されたステージ21の移動も可能になる。
ステージ21上に基板Pを載置して、平行移動テーブル23が有機EL塗布機構5の下方まで移動したとき、当該基板Pが赤、緑、および青色の有機EL材料の塗布をノズル521〜523から受ける位置となる。そして、制御部(図2参照)がノズルユニット52をX軸方向に往復移動させるようにノズル移動機構部51を制御し、ステージ21をY軸方向へ当該直線移動毎に所定ピッチだけ移動させるように平行移動テーブル23を制御し、ノズル521〜523から所定流量の有機EL材料を吐出する。また、ノズル521〜523のX軸方向吐出位置において、ステージ21に載置された基板Pから逸脱する両サイド空間には、基板Pから外れて吐出された有機EL材料を受ける液受部53Lおよび53Rがそれぞれ固設されている。ノズル移動機構部51は、基板Pの一方サイド外側に配設されている液受部53の上部空間から、基板Pを横断して基板Pの他方サイド外側に配設されている液受部53の上部空間まで、ノズルユニット52を往復移動させる。また、平行移動テーブル23は、ノズルユニット52が液受部53の上部空間に配置されている際、ノズル往復移動方向とは垂直の所定方向(図示Y軸方向)に所定ピッチだけステージ21を移動させる。このようなノズル移動機構部51および平行移動テーブル23の動作と同時にノズル521〜523から有機EL材料を液柱状態で吐出することによって、赤、緑、および青色の有機EL材料が基板Pに形成されたストライプ状の溝毎に赤、緑、青色の順に配列された、いわゆる、ストライプ配列が基板P上に形成される。なお、基板P上のストライプ配列方向は、ステージ21の載置面と平行であり、ステージ21が基板Pを移動させる方向(Y軸方向)に対して垂直となる方向(X軸方向)となる。そして、ストライプ配列は、ステージ21が基板Pを移動させる方向に対して平行に位置する基板Pの2辺の端面間を渡すように形成される。
次に、図2を参照して、有機EL表示装置の製造装置1における制御機能の概略構成について説明する。なお、図2は、有機EL表示装置の製造装置1の制御機能を示すブロック図である。
図2において、有機EL表示装置の製造装置1は、上述した構成部の他に、制御部3、第1供給部54a、第2供給部54b、および第3供給部54cを備えている。第1供給部54aは、赤色の有機EL材料を赤色用のノズル521に供給する。第2供給部54bは、緑色の有機EL材料を緑色用のノズル522に供給する。第3供給部54cは、青色の有機EL材料を青色用のノズル523に供給する。第1供給部54aは、赤色の有機EL材料の供給源541aと、供給源541aから赤色の有機EL材料を取り出すためのポンプ542aと、赤色の有機EL材料の流量を検出する流量計543aと、赤色の有機EL材料中の異物を除去するためのフィルタ544aとを備えている。また、第2供給部54bは、緑色の有機EL材料の供給源541bと、供給源541aから緑色の有機EL材料を取り出すためのポンプ542bと、緑色の有機EL材料の流量を検出する流量計543bと、緑色の有機EL材料中の異物を除去するためのフィルタ544bとを備えている。さらに、第3供給部54cは、青色の有機EL材料の供給源541cと、供給源541aから青色の有機EL材料を取り出すためのポンプ542cと、青色の有機EL材料の流量を検出する流量計543cと、青色の有機EL材料中の異物を除去するためのフィルタ544cとを備えている。そして、制御部3は、第1〜第3供給部54a〜54c、旋回部22、平行移動テーブル23、ノズル移動機構部51、および除去機構部55のそれぞれの動作を制御する。
赤、緑、および青色の有機EL材料の塗布を受ける基板Pの表面には、各色の有機EL材料を塗布すべき所定のパターン形状に応じたストライプ状の溝が複数本並設されるように形成されている。赤、緑、および青色の有機EL材料としては、例えば、基板P上の溝内に拡がるように流動する程度の粘性を有する有機性のEL材料が用いられ、具体的には各色毎の高分子タイプの有機EL材料が用いられる。ノズルユニット52は、所定の支持軸周りに回動自在に支持されており、制御部3の制御によって当該支持軸周りに回動させることで、各色の塗布ピッチ間隔を調整することができる。なお、ノズル521〜523における有機EL材料を吐出するための穴径は、基板Pに形成された溝の幅より小さい数十μm程度であり、例えば、10〜70μmである。
次に、図1および図3を参照して、除去機構部55の構造について説明する。なお、図3(a)は、除去機構部55の拭取部材552を基板Pの上面と当接した状態を示す図である。図3(b)は、除去機構部55の拭取部材552を拭取部材洗浄ポット553の内部の洗浄液Sに浸漬した状態を示す図である。なお、図3(b)の拭取部材洗浄ポット553のみ、その内部構造を説明するために断面図で示している。
除去機構部55は、回転昇降機構551、拭取部材552、拭取部材洗浄ポット553、および支持部材555を備えており、ガイド部材554によって支持されている。なお、図1においては、基板Pを移動させる方向に対して有機EL塗布機構5の左右にそれぞれ1つの除去機構部55を設置しており、左側に設置された除去機構部55の構成要素に参照符号Lを付し、右側に設置された除去機構部55の構成要素に参照符号Rを付して区別している。なお、回転昇降機構551および支持部材555が、本発明の拭取部材支持部に相当し、回転昇降機構551が、本発明の拭取部材移動機構に相当する。
ガイド部材554は、ガイド部材511と同様に図示X軸方向に延設されており、基板載置装置2が基板Pを載置して移動する際、ガイド部材554の下方を通るように架設されている。支持部材555は、回転昇降機構551および拭取部材洗浄ポット553を支持しており、ガイド部材554に沿った図示b方向(つまり、X軸方向)の所定位置に調整されて固定される。そして、拭取部材洗浄ポット553は、上方向が開口された容器であり、その下面が支持部材555の上面に固設される。拭取部材洗浄ポット553の内部には、後述する洗浄液Sが溜められている。
回転昇降機構551は、下方に伸びる棒状部材を有しており、当該棒状部材を図示c方向(Z軸方向)に昇降させる。また、回転昇降機構551は、上記棒状部材を図示a方向(図示Z軸方向を回転軸とした方向に回動させる。この回転昇降機構551の回動動作によって、上記棒状部材が基板Pの上部空間と拭取部材洗浄ポット553の上部空間との間を移動する。回転昇降機構551の棒状部材の下方側先端部には、拭取部材552が設けられる。これらの構造によって、除去機構部55は、拭取部材552をガイド部材554の下部空間に配置された基板Pの上面に当接させたり(図1下図および図3(a)の状態)、拭取部材552を拭取部材洗浄ポット553の容器内部の洗浄液S内に浸漬させたり(図3(b)の状態)することができる。そして、除去機構部55のこれらの動作は、制御部3によって制御される。
具体的には、拭取部材552は、PVA(ポリビニルアルコール)樹脂等を材料とし、基板Pと当接する面が直径4〜20mmの円形となったスポンジ状部材等の多孔体で構成される。なお、拭取部材552は、上述した形態に限られず、例えば、発塵の少ない繊維等を使用してもかまわない。また、拭取部材552は、使用される塗布液に対する耐性を有する材料を用いる必要がある。例えば、上述した有機EL材料は、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、およびアニソール等が主溶媒に用いられるため、これらに対して耐性を有する材料を拭取部材552に用いる必要がある。また、上述した正孔輸送材料で用いられる導電性高分子の1つであるPEDOT/PSS(ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン)は、硫酸によく似た有機酸であるため、これらに対して耐性を有する材料を拭取部材552に用いる必要がある。
拭取部材洗浄ポット553の内部に溜められる洗浄液Sには、塗布液の主溶媒が用いられる。例えば、塗布液が有機EL材料や正孔輸送材料である場合、洗浄液Sにはトルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、アニソール、および水等が用いられる。
次に、図1および図3〜図6を参照して、有機EL表示装置の製造装置1の動作について説明する。なお、図4は、基板Pに対して有機EL材料が塗布される領域AAを示す図である。図5は、有機EL表示装置の製造装置1が塗布動作および除去動作を行っているときの基板Pを示す図である。図6は、有機EL表示装置の製造装置1が塗布動作および除去動作を完了した後の基板Pを示す図である。
図6に示すように、基板Pの四方端部を塗布不要領域とした領域AAに有機EL材料がストライプ配列で塗布する場合を仮定する。この場合、典型的には、1枚の基板Pから1枚の有機EL表示装置が得られる。このとき、基板Pは、上記Y軸方向に基板Pの2辺が平行となるようにステージ21上に載置され、当該Y軸方向に向かって基板載置装置2が基板Pを移動させる。ここで、基板Pの四方端部に形成される塗布不要領域をそれぞれ区別するために、上記Y軸方向に対して垂直となる基板Pの2辺の内、基板Pが移動する前方に位置する辺に形成される塗布不要領域を領域NHとし、基板Pが移動する後方に位置する辺に形成される塗布不要領域を領域NFとする。また、上記Y軸方向に対して平行となる基板Pの2辺の内、基板Pが移動する方向の左側に位置する辺に形成される塗布不要領域を領域NLとし、基板Pが移動する方向の右側に位置する辺に形成される塗布不要領域を領域NRとする。なお、除去機構部55は、図1に示すように左右2つ設けられており、支持部材555Lおよび支持部材555Rは、回転昇降機構551Lおよび551Rが拭取部材552Lおよび552Rを基板Pと当接させた際、拭取部材552Lが基板P端部の領域NL上に配置され、拭取部材552Rが基板P端部の領域NR上に配置されるように、ガイド部材554に沿って位置調整されて固定されている。
図4に示すように、本実施形態においては、Y軸方向に関して基板Pの両端から所定長さまでの領域NHおよびNFには有機EL材料が塗布されない。つまり、有機EL塗布機構5が有機EL材料の塗布対象とする基板Pの領域AAは、領域NHおよびNFを除いた領域(図4に横線領域で示す領域)となる。
基板Pがステージ21上に載置されると、制御部3は、ステージ21に載置された基板Pの位置や方向に基づいて、基板Pに形成された溝の方向が上記X軸方向になるように旋回部22の角度を調整し、塗布のスタートポイント、すなわち、基板Pに形成された溝の一方の端部側で塗布を開始する塗布開始位置を算出する。そして、制御部3は、塗布開始位置にステージ21を移動させるとともに、一方の液受部53上にノズルユニット52を移動させる。具体的には、制御部3は、図4に示す領域AAの上端の位置がノズルユニット52の吐出位置となるようにステージ21を移動する。以上のようにステージ21およびノズルユニット52が塗布開始位置に配置された後、塗布処理が開始される。この塗布開始位置を制御することによって、有機EL材料が塗布されない領域NHを形成することができる。
上記塗布開始位置において、制御部3は、各ノズル521〜523から有機EL材料の吐出開始を各ポンプ542a〜542cに指示する。このとき、制御部3は、ストライプ状の溝の各ポイントにおける有機EL材料の塗布量が均一となり、液柱状態で有機EL材料が吐出されるように、ノズル521〜523の移動速度に応じてその塗布量を制御しており、流量計543a〜543cからの流量情報をフィードバックして制御する。そして、制御部3は、基板P上の溝内への有機EL材料の流し込むために、有機EL材料を基板P上の溝に沿わせながらこの溝内に流し込むようにノズルユニット52をガイド部材511に沿わせて移動させるように制御する。この動作によって、液柱状態で吐出される赤、緑、および青色の有機EL材料が同時にそれぞれの溝に流し込まれていく。
制御部3は、基板P上をノズルユニット52が横断して溝の他方端部の外側に固設されている他方の液受部53上に位置すると、ノズル521〜523からの有機EL材料の吐出を継続したまま、ノズル移動機構部51によるノズルユニット52の移動を停止する。この1回の移動によって、3列分の有機EL材料の塗布が完了する。
次に、制御部3は、平行移動テーブル23を除去機構部55が設置されている側のY軸方向(図1上図における上方向)に溝3列分だけピッチ送りして、次の3列分の溝への有機EL材料の塗布を行えるようにする。そして、制御部3は、他方の液受部53の上部空間からノズルユニット52を逆の方向へ基板P上を横断させて一方の液受部53上に位置すると、ノズル521〜523からの有機EL材料の吐出を継続したまま、ノズル移動機構部51によるノズルユニット52の移動を停止する。この2回目の移動によって、次の3列分の溝への有機EL材料の塗布が完了する。このような動作を繰り返すことによって、各色の有機EL材料を溝毎に流し込まれながら、除去機構部55が設置されている側のY軸方向へ基板Pが移動していく。このようにして、赤、緑、および青色の有機EL材料がストライプ状の溝毎に赤、緑、および青色の順に配列された、いわゆる、ストライプ配列が、基板Pを移動させる方向に対して平行に位置する基板Pの2辺の端面間を渡すように形成されていく。
平行移動テーブル23のY軸方向へのピッチ送りが進むと、やがて基板Pが除去機構部55の下部に到達する。基板Pが除去機構部55の下部に到達すると、制御部3は、回転昇降機構551Lおよび551Rを駆動して、拭取部材552Lおよび552Rをそれぞれ基板Pと当接させる(図1下図および図3(a)の状態)。上述したように、支持部材555Lおよび支持部材555Rは、回転昇降機構551Lおよび551Rが拭取部材552Lおよび552Rを基板Pと当接させた際、拭取部材552Lが基板P端部の領域NL上に配置され、拭取部材552Rが基板P端部の領域NR上に配置されるように、ガイド部材554に沿って位置調整されて固定されている。したがって、拭取部材552Lおよび552Rは、それぞれ基板P上の領域NLおよびNRで図4に示す最も上端側の位置(領域NHに含まれる左右端の位置)と当接する。拭取部材552Lおよび552Rを基板Pに押付ける量は、マイクロメータ等を用いた押付寸法に基づいた制御でもいいし、基板Pに押付ける圧力に基づいた制御でもかまわない。
そして、制御部3は、拭取部材552Lおよび552Rを基板Pの上面に当接させながら、平行移動テーブル23を除去機構部55が設置されている側のY軸方向にピッチ送りしながら、上述した有機EL材料の塗布を継続する。この動作によって、拭取部材552Lおよび552Rを基板Pの上面に当接させている位置は、ノズル521〜523によって既に有機EL材料が塗布された領域の内部となる。図5に示すように、拭取部材552Lおよび552Rが基板Pと当接しながら基板PがY軸方向へ移動すると、拭取部材552Lおよび552Rが基板Pに塗布された有機EL材料を同時に拭き取っていく。つまり、拭取部材552Lおよび552Rを塗布作業中の基板Pの一部と当接させるだけで、当接位置を含む基板Pの移動方向と平行な領域の有機EL材料が塗布直後に拭き取られていく。ここで、拭取部材552Lが基板P端部の領域NL上に配置され、拭取部材552Rが基板P端部の領域NR上に配置されるため、図5に示すような基板Pの移動方向と平行な領域NLおよびNRに塗布された塗布直後の有機EL材料が除去される。
一方、制御部3は、ステージ21に載置された基板Pの位置や方向に基づいて、塗布のエンドポイント、すなわち、基板Pに形成された溝の他方の端部側で塗布を終了する塗布終了位置を算出している。そして、制御部3は、塗布終了位置にステージ21が到達するとともに、一方の液受部53上にノズルユニット52が配置されたとき、各ノズル521〜523からの有機EL材料の吐出を終了する。具体的には、制御部3は、図4に示す領域AAの下端の位置がノズルユニット52の吐出位置となったとき、塗布終了位置であると判断する。この塗布終了位置を制御することによって、有機EL材料が塗布されない領域NFを形成することができる。
制御部3は、各ノズル521〜523からの有機EL材料の吐出を終了しても、基板Pをステージ21上に載置した状態で平行移動テーブル23のY軸方向への移動を継続する。次に、拭取部材552Lおよび552Rがそれぞれ基板P上の領域NLおよびNRで図4に示す最も下端側の位置(領域NFに含まれる左右端の位置)と当接する位置となった際、制御部3は、回転昇降機構551Lおよび551Rの棒状部材を上昇させて、拭取部材552Lおよび552Rを基板P上から退避させる。そして、制御部3は、回転昇降機構551Lおよび551Rを駆動して、拭取部材552Lおよび552Rをそれぞれ拭取部材洗浄ポット553Lおよび553Rの内部の洗浄液Sに浸漬させる(図3(b)の状態)。このような動作によって、図6に示すような四方端部を塗布不要領域NH、NF、NL、およびNRとした領域AAに有機EL材料がストライプ配列で塗布された基板Pが生成される。
このように、本実施形態に係る除去装置は、ステージ上に載置された基板へ塗布液を塗布する動作を利用して、当該基板から塗布液を除去したい領域に拭取部材を固定して当接させるだけで、除去領域を形成することができる。したがって、塗布液除去のためにスループットが大きく低下しない。このとき、基板から塗布液を除去するための基板の位置決め等が不要であり、高精度の除去のために新たに必要な機構を最小限に構成できる。また、除去領域の形成にあたっては基板が直進移動する動作を利用しているため、拭取部材を基板と当接させる位置を調整するのみで直線性に優れた除去領域を形成できる。さらに、塗布液を除去する動作が自動的に行われるため、製品精度の手作業による個人差やデバイス毎の個体差を低減することができる。また、マスキングテープを用いる手法ではないため、マスキングテープを用いることによる課題を解決することができる。
また、塗布液の除去が塗布直後に行われるため、塗布液の状態が安定しており、特定の塗布液状態を狙った効率的な除去処理が行える。また、塗布液を基板から除去するための装置を、塗布装置とは別に設定する必要がないため、省スペースおよび低コストを実現することができる。さらに、基板端部等の基板搬送用のアームが当接する部位に対して、基板搬送前に塗布液の除去が行えるため、当該アームの汚損を防止することができ、当該汚損を原因とする搬送ミスやパーティクルの発生を抑えることができる。
なお、上述した説明では、拭取部材552Lおよび552Rを基板Pの端部に当接させて、基板Pの四方端部を塗布不要領域として有機EL材料をストライプ配列で塗布する例を用いたが、基板Pの端部以外の領域も塗布不要領域として有機EL材料をストライプ配列で塗布してもかまわない。例えば、1枚の基板Pから複数枚の有機EL表示装置を作成する場合には、基板Pに格子状の塗布不要領域を形成する必要がある。この場合、基板Pを移動させる方向に対して有機EL塗布機構5の中央にさらに除去機構部を追加して設置する。なお、追加する除去機構部は、上述した左右の除去機構部55と同一の構造でかまわない。このように、除去機構部55を追加することによって、基板Pの四方端部以外の領域に対しても、塗布不要領域を形成することができる。なお、基板Pに格子状の塗布不要領域を形成する方法については、第2の実施形態で詳述する。
上述したように拭取部材552は、未使用時の乾きを防ぎ、かつ拭取部材552の清浄度を保つため、拭取部材洗浄ポット553内の洗浄液Sに浸漬されている。拭取部材552を洗浄液Sに浸漬する時間は、未使用時において常時でもいいし、設定した時間毎でもかまわない。また、基板Pへの塗布作業中であっても、基板Pとの当接を一時的に中断可能なタイミングがあれば、そのタイミングで拭取部材552を洗浄液Sに浸漬させてもかまわない。拭取部材552を適切なタイミングで洗浄液Sに浸漬することによって、基板Pから有機EL材料を除去する性能を常に確保することができる。
ここで、上述した拭取部材552を当接させて有機EL材料を拭き取る場合、有機EL材料の乾燥状態等に応じて、拭取部材552に上記洗浄液Sを含ませる適切な量がある。例えば、拭取部材552に含ませる洗浄液Sが余剰であるとき、基板Pに当接させると拭取部材552からにじみ出す洗浄液Sが除去対象ではない塗布された有機EL材料に悪影響を与える恐れがある。このような場合、洗浄液Sに浸漬された拭取部材552を基板Pに当接させる前に、一旦清浄な板部材や布部材等に拭取部材552を押付けて余剰の洗浄液Sを拭取部材552から除去してもかまわない。なお、これらの板部材や布部材等が、本発明の洗浄液除去手段に相当する。また、拭取部材552に含ませる洗浄液Sが少ないとき、拭取部材552で拭き取った有機EL材料が拭取部材552から離れ、基板Pでの異物として残存する恐れがある。このような場合、基板Pと当接状態の拭取部材552へ洗浄液Sを供給する機構を設け、当該機構から微量の洗浄液Sを供給しながら、有機EL材料を除去してもかまわない。また、当接状態の拭取部材552が通過する前の基板Pの上面に洗浄液Sを供給する機構を設け、当該機構から微量の洗浄液Sを供給しながら、有機EL材料を除去してもかまわない。なお、これらの洗浄液Sを供給する機構が、本発明の洗浄液供給手段に相当する。
また、基板Pと当接するサイズが異なる拭取部材552を複数種類用意して、所望の有機EL材料を除去する幅となる拭取部材552を装着すれば、除去する幅のバリエーションを確保することができる。また、回転昇降機構551が基板Pと当接している拭取部材552を移動させたり回転させたりすることによって、除去する幅を上記サイズ以上に拡大してもかまわない。この場合、拭取部材552を基板Pと当接した状態で固定するよりも、細かく移動または回転させることで、さらに除去性能が高まることが期待できる。
図7は、拭取部材552を移動または回転させるバリエーションを説明するために拭取部材552の当接面の動きを示す図である。ここで、拭取部材552の当接面は、全て半径Rの円であるとする。なお、拭取部材552を移動または回転させる機構は、上述した棒状部材にモータやピストン等を駆動源とする任意の機構を設けて、拭取部材552を移動または回転させればよい。なお、拭取部材552を移動させる機構が、本発明の拭取部材往復移動機構に相当する。また、拭取部材552を回転させる機構が、本発明の拭取部材回転機構に相当する。
図7(a)は、拭取部材552の当接面の中心oを通るZ軸方向を回転軸として、図示d方向に回転させる方法である。この拭取部材552の回転方向は、一方方向への回転を続けてもいいし、双方向への回転を交互に(例えば、180°毎)繰り返してもかまわない。この場合、基板Pから除去される有機EL材料の幅は、2Rとなる。
図7(b)は、拭取部材552の当接面をY軸方向に所定量だけ細かく往復移動させる方法である。この場合、基板Pから除去される有機EL材料の幅は、2Rとなる。
図7(c)は、拭取部材552の当接面をX軸方向に所定量だけ細かく往復移動させる方法である。この場合、拭取部材552がX軸方向に往復移動する移動幅をαとすると、基板Pから除去される有機EL材料の幅は、2R+αとなる。
図7(d)は、拭取部材552の当接面の中心から距離β離れた点o1を通るZ軸方向を回転軸として、図示e方向に回転させる方法である。この拭取部材552の回転方向は、一方方向への回転を続けてもいいし、双方向への回転を交互に繰り返してもかまわない。この場合、基板Pから除去される有機EL材料の幅は、2R+2βとなる。
また、さらに有機EL材料を除去する性能を向上させるために、1つの除去領域に対して複数の拭取部材が多段に当接するように構成してもかまわない。このとき、複数の拭取部材それぞれの洗浄液S含有量を異なるように構成してもかまわない。例えば、前段の拭取部材の洗浄液S含有量より少ない拭取部材を後段に配置することによって、前段の拭取部材が残存させる液体成分等を後段の拭取部材で拭き取るような2段階の除去手法を用いることができる。
また、上述した説明では、基板Pを載置する基板載置装置2をY軸方向へ移動させながら塗布および除去処理を行っているが、基板Pを固定して有機EL塗布機構5自体を上述とは逆のY軸方向へ移動させてもかまわない。有機EL塗布機構5と基板Pとの少なくとも一方が相対的にY軸方向に移動すれば、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、拭取部材552が拭き取る対象となる有機EL材料の状態は、当該有機EL材料の乾燥状態が不十分であれば、除去後の塗布不要領域に有機EL材料がにじみ出ることが考えられる。一方、除去が困難となる程度に有機EL材料の乾燥状態が進行していれば、基板P上に塗布痕が残留することが考えられる。このような現象を防ぐために、ステージ21の内部に設けられた加熱機構による予備加熱処理温度を調整して、有機EL材料が適切な除去が行える乾燥状態になるように制御される。また、塗布直後の有機EL材料に清浄な窒素ガスや空気を吹き付けて、有機EL材料の乾燥状態を調整してもかまわない。
また、基板PのY軸方向長さが長い場合、基板Pに当接させている拭取部材552における除去性能が汚損によって徐々に劣化して、全長に渡って充分な除去ができないことが考えられる。この場合、基板Pとの当接を一時的に中断可能なタイミングがあれば、そのタイミングで汚損した拭取部材552を清浄な新たな拭取部材552に交換してもかまわない。また、基板Pとの当接を一時的に中断可能なタイミングがない場合、液受部53上にノズル521〜523が配置された際にノズルユニット52をX軸方向へ移動させる動作を一時的に中断して、清浄な新たな拭取部材552に交換するための時間を作り出してもかまわない。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態に係る除去装置について説明する。上述した第1の実施形態に係る除去装置は、塗布装置に組み込まれて塗布処理と除去処理とを同時に行う形態であったが、第2の実施形態では、除去装置単独で設置する形態である。説明を具体的にするために、当該除去装置が有機EL材料や正孔輸送材料等を塗布液として用いる有機EL表示装置を製造する装置に適用された例を用いて、以下の説明を行う。なお、図8は、有機EL表示装置の製造システムの構成を示す図である。
図8において、破線矢印は、基板Pの搬入搬出経路を示している。この製造システムは、本除去装置14を含み、インデクサ11、第1搬送路12、塗布装置13、ベーク装置15、第2搬送路16、第1搬送ロボット17、および第2搬送ロボット18を備えている。インデクサ11は、外部から搬入されてくる基板Pおよび外部へ搬出すべき処理済みの基板Pを収容する。なお、インデクサ11に搬入されてくる基板Pには、陽極および正孔輸送層がすでに形成されているものとする。インデクサ11に収容されている基板Pは、第1搬送路12内を移動する第1搬送ロボット17に搬出された後、第2搬送路16内を移動する第2搬送ロボット18に受け渡される。
基板Pを受け取った第2搬送ロボット18は、基板Pを塗布装置13に搬入する。塗布装置13は、搬入された基板Pに対して発光層(有機EL材料)の塗布を行う。具体的には、塗布装置13は、ノズルから塗布液を吐出することによって基板に発光層を塗布する。本実施形態では、塗布装置13によって基板Pに対する塗布処理が行われた後、塗布処理済みの基板Pが第2搬送ロボット18によって除去装置14に搬入される。そして、基板Pが搬入された除去装置14において除去処理が行われる。
除去処理が行われた基板Pは、第2搬送ロボット18によって除去装置14からベーク装置15へ搬送される。ベーク装置15は、除去処理済みの基板Pに対してベーク処理を行う。ベーク処理が行われた基板Pは、第2搬送ロボット18および第1搬送ロボット17によって製造システムの外部へ搬出される。なお、以上のように発光層が形成された基板Pには、陰極電極が真空蒸着法等により発光層上に形成されることによって、有機EL表示装置が製造される。
以上のように、本実施形態では、塗布処理が行われた基板に対して、ベーク処理を行う前に除去処理を行う。このように、ベーク処理を行う前に除去処理を行うことによって、塗布物の重合が進んで密着強度が高くなる前に除去処理を行うことになる。これによって、ベーク処理後に除去処理を行う場合に比べて塗布物の除去が容易になる。
次に、図9〜図12を参照して、除去装置14の構造について説明する。なお、有機EL表示装置を製造する装置に用いられる除去装置は、上述したように有機EL材料や正孔輸送材料等の複数の塗布液を除去するが、それらの代表として有機EL材料を塗布液として説明を行う。また、第1の実施形態では、拭取部材552Lおよび552Rを基板Pの端部に当接させて、基板Pの四方端部を塗布不要領域として有機EL材料をストライプ配列で塗布する例を用いたが、第2の実施形態では、基板Pの端部以外の領域も塗布不要領域として有機EL材料をストライプ配列で塗布する例を用いる。例えば、1枚の基板Pから複数枚の有機EL表示装置を作成する場合には、基板Pに格子状の塗布不要領域を形成する必要がある。なお、図9は、除去装置14の要部概略構成を示す平面図および正面図である。図10は、格子状の塗布不要領域が形成される基板Pに対して塗布装置13が有機EL材料を塗布する領域AA1〜AA3を示す図である。図11は、図9の除去装置14が除去動作を行っているときの基板Pを示す図である。図12は、除去装置14が除去動作を完了した後に格子状の塗布不要領域が形成された基板Pを示す図である。
図9において、除去装置14は、基板載置装置46を含んでおり、当該基板載置装置46のステージ461上に載置された基板Pに対して除去処理を行う。なお、基板載置装置46は、ステージ461、旋回部462、平行移動テーブル463、ガイド受け部464、およびガイド部材465を有しており、第1の実施形態の基板載置装置2と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、除去装置14の各構成部は、図示しない制御部によってその動作が制御されている。
除去装置14は、基板載置装置46の他に、ガイド部材44によって支持される回転昇降機構41、拭取部材42、拭取部材洗浄ポット43、および支持部材45を備えている。そして、ガイド部材44は、基板載置装置46が基板Pを搬送する図示Y軸方向に対して垂直のX軸方向に延設されており、基板載置装置46が基板Pを載置して移動する際、ガイド部材44の下方を通るように架設されている。なお、図9においては、基板載置装置46が基板Pを移動させるY軸方向に対して左右および中央にそれぞれ1組の回転昇降機構41、拭取部材42、拭取部材洗浄ポット43、および支持部材45を設置しており、左側に設置された組の構成要素に参照符号Lを付し、中央に設置された組の構成要素に参照符号Mを付し、右側に設置された組の構成要素に参照符号Rを付して区別している。
なお、除去装置14の回転昇降機構41、拭取部材42、拭取部材洗浄ポット43、ガイド部材44、および支持部材45の構造は、図1および図3を用いて第1の実施形態で説明した除去機構部55と同様であるため、詳細な説明を省略する。つまり、回転昇降機構41、拭取部材42、拭取部材洗浄ポット43、ガイド部材44、および支持部材45が、それぞれ第1の実施形態の回転昇降機構551、拭取部材552、拭取部材洗浄ポット553、ガイド部材554、および支持部材555に相当する。
次に、格子状の塗布不要領域を形成する除去装置14の動作について説明する。図12に示すように、基板Pの四方端部を含む格子状の塗布不要領域を形成した複数の領域AAに有機EL材料をストライプ配列で塗布する場合を仮定する。この場合、典型的には、1枚の基板Pから複数の有機EL表示装置が得られる。このとき、塗布装置13において、基板Pの所定領域にストライプ配列で有機EL材料が塗布される。そして、除去装置14において、ストライプ配列の方向に対して垂直な方向に基板載置装置46が基板Pを移動させることによって、除去処理が行われる。具体的には、基板Pは、基板移動方向に基板Pの2辺が平行となるように載置されて、塗布装置13においてストライプ配列の塗布処理が行われる。そして、除去装置14において、基板載置装置46が基板Pの同じ2辺が向かう方向をY軸方向として基板Pを移動させる。
ここで、基板Pの四方端部に形成される塗布不要領域をそれぞれ区別するために、上記Y軸方向に対して垂直となる基板Pの2辺の内、基板Pが移動する前方に位置する辺に形成される塗布不要領域を領域NHとし、基板Pが移動する後方に位置する辺に形成される塗布不要領域を領域NFとする。また、上記Y軸方向に対して平行となる基板Pの2辺の内、基板Pが移動する方向の左側に位置する辺に形成される塗布不要領域を領域NLとし、基板Pが移動する方向の右側に位置する辺に形成される塗布不要領域を領域NRとする。また、基板Pの四方端部以外に形成される塗布不要領域をそれぞれ区別するために、基板Pの上面内部のX軸方向に形成される2つの塗布不要領域を移動前方側からそれぞれ領域N12およびN23とする。また、Y軸方向に形成される基板Pの中央の塗布不要領域を領域NMとする。
これらの塗布不要領域に囲まれて、有機EL材料が塗布される6つの領域AAが形成される。そして、塗布不要領域N12、N23、およびNMに含まれる図12に示す破線部で基板Pを切断することによって6つの基板P1〜P6が得られ、6枚の有機EL表示装置を作成する。具体的には、塗布不要領域NH、N12、NL、およびNMに囲まれて、有機EL材料が塗布される領域AA1Lが形成される。塗布不要領域N12、N23、NL、およびNMに囲まれて、有機EL材料が塗布される領域AA2Lが形成される。塗布不要領域N23、NF、NL、およびNMに囲まれて、有機EL材料が塗布される領域AA3Lが形成される。塗布不要領域NH、N12、NM、およびNRに囲まれて、有機EL材料が塗布される領域AA1Rが形成される。塗布不要領域N12、N23、NM、およびNRに囲まれて、有機EL材料が塗布される領域AA2Rが形成される。そして、塗布不要領域N23、NF、NM、およびNRに囲まれて、有機EL材料が塗布される領域AA3Rが形成される。
なお、除去装置14は、図9に示すように左右および中央にそれぞれ回転昇降機構41、拭取部材42、拭取部材洗浄ポット43、および支持部材45の組を設けている。そして、支持部材45L、45M、および45Rは、回転昇降機構41L、41M、および41Rが拭取部材42L、42M、および42Rをそれぞれ基板Pと当接させた際、拭取部材42Lが基板P端部の領域NL上となり、拭取部材42Mが基板P中央の領域NM上となり、拭取部材42Rが基板P端部の領域NR上となるように、ガイド部材44に沿って位置調整されて固定されている。
図10に示すように、本実施形態においては、塗布装置13においてY軸方向に関して基板Pの両端から所定長さまでの領域NHおよびNFと、基板P内部の2箇所に設けられる所定長さの領域N12およびN23とには有機EL材料が塗布されない。つまり、塗布装置13が有機EL材料の塗布対象とする基板Pの領域AAは、領域NH、N12、N23、およびNFを除いた3つの領域AA1〜AA3(図10に横線領域で示す領域)となる。
塗布処理済の基板Pが第2搬送ロボット18によって除去装置14に搬入されると、当該基板Pが塗布処理済の面を上面としてステージ461上に載置される。除去装置14の制御部(以下、単に制御部と記載する)は、ステージ461に載置された基板Pの位置や方向に基づいて、基板Pに形成された有機EL材料のストライプ配列の方向が上記X軸方向になるように旋回部462の角度を調整する。そして、制御部は、基板載置装置46に載置された基板Pを図示Y軸方向に移動させる。
平行移動テーブル463のY軸方向への移動が進むと、やがて基板Pがガイド部材44の下部に到達する。基板Pがガイド部材44の下部に到達すると、制御部は、回転昇降機構41L、41M、および41Rを駆動して、拭取部材42L、42M、および42Rをそれぞれ基板Pと当接させる(図9下図の状態)。上述したように、支持部材45L、45M、および45Rは、回転昇降機構41L、41M、および41Rが拭取部材42L、42M、および42Rを基板Pと当接させた際、拭取部材42Lが基板P端部の領域NL上となり、拭取部材42Mが基板P中央の領域NM上となり、拭取部材42Rが基板P端部の領域NR上となるように、ガイド部材44に沿って位置調整されて固定されている。したがって、拭取部材42L、42M、および42Rは、それぞれ基板P上の領域NL、NM、およびNRで図10に示す最も上端側の位置(領域NHに含まれる左右端および中央の位置)と当接する。
そして、制御部は、拭取部材42L、42M、および42Rを基板Pの上面に当接させながら、平行移動テーブル463をさらにY軸方向に移動させる。この移動によって、拭取部材42L、42M、および42Rを基板Pの上面に当接させている位置は、有機EL材料が塗布された領域AA1の内部となる。図11に示すように、拭取部材42L、42M、および42Rが基板Pと当接しながら基板PがY軸方向へ移動すると、拭取部材42L、42M、および42Rが基板Pに塗布された有機EL材料を同時に拭き取っていく。つまり、拭取部材42L、42M、および42Rを塗布作業中の基板Pの一部と当接させるだけで、当接位置を含む基板Pの移動方向と平行な領域の有機EL材料が拭き取られていく。ここで、拭取部材42Lが基板P端部の領域NL上になり、拭取部材42Mが基板P中央の領域NM上になり、拭取部材42Rが基板P端部の領域NR上になるように配置されているため、図11に示すような基板Pの移動方向と平行な領域NL、NM、およびNRに塗布された有機EL材料が除去される。このように、基板Pの端部以外の領域に塗布された有機EL材料も拭取部材42Mによって除去されていく。
制御部は、基板Pをステージ461上に載置した状態で平行移動テーブル463のY軸方向への移動をさらに継続する。そして、拭取部材42L、42M、および42Rがそれぞれ基板P上の領域NL、NM、およびNRで図10に示す最も下端側の位置(領域NFに含まれる左右端および中央の位置)と当接する位置となった際、制御部は、回転昇降機構41L、41M、および41Rの棒状部材を上昇させて、拭取部材42L、42M、および42Rを基板P上から退避させる。そして、制御部は、回転昇降機構41L、41M、および41Rを駆動して、拭取部材42L、42M、および42Rをそれぞれ拭取部材洗浄ポット43L、43M、および43Rの内部の洗浄液Sに浸漬させる(図3(b)の状態)。このような動作によって、図12に示すような格子状の塗布不要領域が形成された6つの領域AAにそれぞれ有機EL材料がストライプ配列で塗布された基板Pが生成される。
なお、第1の実施形態では、基板Pへの塗布作業中で基板Pと拭取部材552との当接を一時的に中断可能なタイミングについて述べているが、除去装置14では基板Pと当接する拭取部材42が領域N12およびN23上を通過する際、拭取部材42との当接が一時的に中断可能となる。このタイミングで拭取部材42を洗浄液Sに浸漬させてもかまわない。拭取部材42を適切なタイミングで洗浄液Sに浸漬することによって、基板Pから有機EL材料を除去する性能を常に確保することができる。また、このタイミングで汚損した拭取部材42を清浄な新たな拭取部材42に交換してもかまわない。
このように、第2の実施形態に係る除去装置は、ガイド部材上に除去機構を追加することによって、基板の端部以外の領域に拭取部材を固定して当接させるだけで、端部以外の除去領域を形成することができ、格子状の塗布不要領域が形成された複数の領域にそれぞれ有機EL材料がストライプ配列で塗布された基板を生成できる。
なお、上述した実施形態では、有機EL表示装置の製造装置やシステムを一例にして説明したが、塗布液を基板に塗布する装置であれば、本発明は他の装置にも適用できる。例えば、レジスト液やSOG(Spin On Glass)液、さらに正孔輸送層を基板に塗布する装置にも適用することができる。
また、上述した実施形態では、赤、緑、および青色用の3個1組のノズル521〜523で基板Pの各溝内に有機EL材料を流し込んでいるが、この3個1組のノズル521〜523を複数組設けて基板Pの各溝内に有機EL材料を流し込んでもかまわない。この場合、各ノズルの組がX軸方向へ動作する位置に対応する液受部53をそれぞれ設ければ、塗布処理にかかる時間を短縮しながら、本発明の効果を得ることができる。
本発明に係る除去装置は、基板に塗布された塗布液を所望の領域から高精度で除去し、製造効率やコストを改善することができ、基板に対して塗布液を塗布する装置や基板から塗布液を除去する装置等として有用である。
本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造装置1の要部概略構成を示す平面図および正面図 図1の有機EL表示装置の製造装置1の制御機能を示すブロック図 図1の除去機構部4の拭取部材552を基板Pの上面と当接した状態および拭取部材552を拭取部材洗浄ポット553の内部の洗浄液Sに浸漬した状態を示す図 基板Pに対して有機EL材料が塗布される領域AAを示す図 図1の有機EL表示装置の製造装置1が塗布動作および除去動作を行っているときの基板Pを示す図 図1の有機EL表示装置の製造装置1が塗布動作および除去動作を完了した後の基板Pを示す図 拭取部材552を移動または回転させるバリエーションを説明するために拭取部材552の当接面の動きを示す図 本発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置の製造システムの構成を示す図 図8の除去装置14の要部概略構成を示す平面図および正面図 格子状の塗布不要領域が形成される基板Pに対して有機EL材料が塗布される領域AA1〜AA3を示す図 図9の除去装置14が除去動作を行っているときの基板Pを示す図 除去装置14が除去動作を完了した後に格子状の塗布不要領域が形成された基板Pを示す
符号の説明
1…有機EL表示装置の製造装置
2、46…基板載置装置
21、461…ステージ
22、462…旋回部
23、463…平行移動テーブル
24、464…ガイド受け部
25、44、465、511、554…ガイド部材
3…制御部
5…有機EL塗布機構
51…ノズル移動機構部
52…ノズルユニット
521、522、523…ノズル
53…液受部
54…供給部
541…供給源
542…ポンプ
543…流量計
544…フィルタ
55…除去機構部
41、551…回転昇降機構
42、552…拭取部材
43、553…拭取部材洗浄ポット
45、555…支持部材
11…インデクサ
12…第1搬送路
13…塗布装置
14…除去装置
15…ベーク装置
16…第2搬送路
17…第1搬送ロボット
18…第2搬送ロボット

Claims (9)

  1. 基板に塗布された塗布液を除去する除去装置であって、
    前記塗布液は有機EL表示装置を製造するための有機EL材料および正孔輸送材料の少なくとも一方であり、当該塗布液が塗布された面を上面として前記基板を載置面に載置するステージと、
    前記基板の上面と当接することによって、当該基板に塗布された塗布液を拭き取る複数の拭取部材と、
    前記ステージ上の空間において、前記ステージに載置された基板に対して前記塗布液が塗布された領域の一部に前記複数の拭取部材をそれぞれ当接させて支持する拭取部材支持部と、
    前記ステージおよび前記拭取部材支持部の少なくとも一方を前記載置面に平行な方向に相対的に移動させる相対移動機構とを備えたことを特徴とする、除去装置。
  2. 基板に塗布された塗布液を除去する除去装置であって、
    前記塗布液が塗布された面を上面として前記基板を載置面に載置するステージと、
    前記基板の上面と当接することによって、当該基板に塗布された塗布液を拭き取る複数の拭取部材と、
    前記ステージ上の空間において、前記ステージに載置された基板に対して前記塗布液が塗布された領域の一部に前記複数の拭取部材をそれぞれ当接させて支持する拭取部材支持部と、
    前記ステージおよび前記拭取部材支持部の少なくとも一方を前記載置面に平行な方向に相対的に移動させる相対移動機構とを備え、
    前記拭取部材支持部は、前記塗布液が塗布された基板の上面において、前記方向と平行な当該基板の2辺の端部近傍の位置と当該2辺の間の少なくとも1つの位置とにそれぞれ前記拭取部材を当接させることを特徴とする、除去装置。
  3. 前記除去装置は、前記拭取部材支持部を固設して前記ステージ上の空間に架設されるガイド部材を、さらに備え、
    前記相対移動機構は、前記ガイド部材の下部空間において前記ステージを前記方向に移動させることを特徴とする、請求項1または2に記載の除去装置。
  4. 前記拭取部材支持部は、前記拭取部材を前記基板と当接させた状態で前記ステージの載置面と平行な方向に所定距離を繰り返し往復させる拭取部材往復移動機構を含む、請求項1または2に記載の除去装置。
  5. 前記拭取部材支持部は、前記拭取部材を前記基板と当接させた状態で前記ステージの載置面と垂直な所定の回転軸を中心に回転させる拭取部材回転機構を含む、請求項1または2に記載の除去装置。
  6. 前記除去装置は、その内部に所定の洗浄液が溜められた洗浄ポットを、さらに備え、
    前記拭取部材支持部は、前記拭取部材を前記基板に当接させた位置から前記洗浄ポット内部まで移動させる拭取部材移動機構を含む、請求項1または2に記載の除去装置。
  7. 前記除去装置は、前記拭取部材に含まれる洗浄液の一部を除去する洗浄液除去手段を、さらに備え、
    前記拭取部材移動機構は、前記拭取部材を前記洗浄ポット内部から前記洗浄液除去手段が洗浄液除去する位置まで移動させた後、前記基板と当該拭取部材とを当接させることを特徴とする、請求項6に記載の除去装置。
  8. 前記除去装置は、前記基板と当接している前記拭取部材に洗浄液を供給する洗浄液供給手段を、さらに備える、請求項1または2に記載の除去装置。
  9. 前記塗布液は、有機EL表示装置を製造するための有機EL材料および正孔輸送材料の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項2に記載の除去装置。
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