JP2006167639A - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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博嗣 熊澤
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Abstract


【課題】 スペース的に有利で、1本のスリットノズルで連続してガラス基板に塗布液を塗布することができる塗布装置を提供する。
【解決手段】 ガラス基板Wの表面への塗布液の塗布が終了したならば、門型移動機構4をそのまま他方の待機部10の洗浄部12まで移動させ、洗浄部12においてスリットノズル6を洗浄し、次の塗布に備える。この間にシリンジポンプ44には次に塗布する1回分の塗布液を供給し、また基板載置ステージ3上からは塗布後のガラス基板Wを払い出し新たなガラス基板Wをセットする。新たなガラス基板Wがセットされたならば、門型移動機構4を他方の待機部10のプリディスペンス部11まで移動させ、プリディスペンス部11においてスリットノズル6の予備塗布を行った後、門型移動機構4を左方向に移動し、新たなガラス基板Wの表面に塗布液を供給する。
【選択図】 図7

Description

本発明はガラス基板等の基板表面に塗布液を塗布する塗布装置及び塗布方法に関する。
カラー液晶用のガラス基板に3原色のカラーフィルタを形成する塗布装置として特許文献1に開示されるものが、またプラズマディスプレイ用発光基板に3原色の蛍光体ペーストを塗布する装置として特許文献2に開示されるものが提案されている。
特許文献1に開示される塗布装置は、ボールネジによって移動するステージの上方にスリットノズルを2つ配設し、前記ステージの上面に2枚のガラス基板を離間して載置し、前記2つのスリットノズルを用いて2枚のガラス基板のそれぞれに同時に塗布することで、1つのスリットノズルで塗布する場合に比較して時間を短縮するようにしている。
特許文献2に開示される塗布装置は、一対のレール間に基板載置ステージを配置し、一対のレール間に3台の門型移動機構を架設し、これら3台の門型移動機構にR(赤)、G(緑)及びB(青)の蛍光体ペーストを塗布するスリットノズルをそれぞれ取り付け、ガラス基板表面に3台の門型移動機構から順次各色のペーストを塗布するようにしている。
特開平10−216599号公報 特開2002−140982号公報
特許文献1及び特許文献2に開示される何れの塗布装置にあっても、スリットノズルまたは門型移動機構を複数配設している。これらスリットノズルまたは門型移動機構は何れも重量物であり、これらを複数配置することは塗布装置の大型化につながる。
一方、門型移動機構を備えた一般的な塗布装置は、門型移動機構が往復動する構造となっており、移動の始点近傍を待機部とし、1回の塗布が終了したら再びこの待機部まで門型移動機構が戻ってくる構造になっている。このため、往動の際には塗布を行うが、復動の際には単に戻ってくるだけであるので無駄な動きになっている。
上記の課題を解決すべく本発明は、一対の平行なレール間に基板載置ステージが配置され、この基板載置ステージを跨ぐように門型移動機構が前記レール間に走行可能に架け渡され、この門型移動機構にスリットノズルが昇降可能に保持された塗布装置において、前記門型移動機構の移動領域内で且つ移動方向両端に待機部が設けられた構成とした。
このような構成とすることで、門型移動機構の往復動の何れの移動の際にも塗布が行え、タクトタイムが短縮される。
前記待機部の構成の一例としては、基板載置ステージから離れる方向を基準として、プリディスペンス部、洗浄部及びディップ槽がこの順番で配置された構成が考えられる。この順番で配置することによって、スリットノズルのコンディションを良好に維持することができる。
また、前記門型移動機構をそれぞれのレールに係合する駆動部と、これら駆動部が走行する際にスリットノズルへの歪みの伝達を阻止すべく駆動部間に架設されるビームとから構成すれば、門型移動機構が走行する際に歪みが発生しにくく、仮に若干の歪みが生じるとしても当該歪みはビームによってスリットノズルに伝達するのが阻止される。
また、本発明に係る塗布方法は前記した塗布装置を用いることを前提とし、以下の工程を含む。
(1)基板載置ステージ上に基板をセットする。
(2)一方の待機部のプリディスペンス部においてスリットノズルの予備塗布を行なう。
(3)門型移動機構を他方の待機部に向かって移動せしめる間に、スリットノズルから基板載置ステージ上にセットした基板の表面に塗布液を供給する。
(4)塗布液の供給が終了したら、門型移動機構をそのまま他方の待機部に向かって移動せしめ、スリットノズルを他方の待機部のプリディスペンス部または洗浄部まで移動し、次の塗布に備える。
(5)基板載置ステージ上から塗布後の基板を払い出し新たな基板をセットする。
(6)他方の待機部のプリディスペンス部においてスリットノズルの予備塗布を行なう。
(7)門型移動機構を一方の待機部に向かって移動せしめる間に、スリットノズルから基板載置ステージ上にセットした基板の表面に塗布液を供給する。
(8)塗布液を供給が終了したら、門型移動機構をそのまま一方の待機部に向かって移動せしめ、スリットノズルを一方の待機部のプリディスペンス部または洗浄部まで移動し、次の塗布に備える。
(9)この後は前記(1)以降の工程を繰り返す。
本発明によれば、門型移動機構(スリットノズル)の往復動の何れの移動時にも基板への塗布が行えるので、1つの門型移動機構(スリットノズル)を用いて2つの門型移動機構を備えた塗布装置に匹敵する効率の良い塗布を行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る塗布装置の全体平面図、図2は図1のA方向矢視図、図3は図1のB−B方向断面図である。
塗布装置は基台1に一対の平行なレール2,2を設け、これらレール2,2の中間位置となる基台1上面の中央に基板載置ステージ3を固定している。そして、この基板載置ステージ3を跨ぐように門型移動機構4が前記レール2,2間に走行可能に架け渡され、この門型移動機構4に昇降装置5,5を介してスリットノズル6が取り付けられている。
門型移動機構4は、それぞれのレール2,2に係合する駆動部40,40と、これら駆動部40,40間に架設されるビーム41,41から構成される。ビーム41,41は門型移動機構4が走行する際にスリットノズルへの歪みの伝達を阻止すべく駆動部間に架設されるものであるため、必ずしもスリットノズル6を挟んで前後に設ける必要はなく、一方の側のみに設けてもよい。
一方、レール2には溝部20が形成され、この溝部20内にはリニアモータの固定子21が配置され、また駆動部40には前記溝部20内に入り込むリニアモータの可動子42が設けられ、更に駆動部40にはレール2との間に微細な隙間を形成するためのエアパッド43が取り付けられている。
前記スリットノズル6は駆動部40,40間に昇降動可能に支持されるとともに、シリンジポンプ44とつながっており、塗布液供給チューブ45から1回分だけ塗布液が供給され、1回の塗布が終了した後は、余分な塗布液は排出チューブ46から回収される。
また、前記門型移動機構4の移動領域の両端部で基板載置ステージ3から離れた位置には待機部10,10が設けられている。この実施例にあっては待機部10,10は、それぞれプリディスペンス部11、洗浄部12及びディップ槽13がこの順番で配置されている。
以上において、基板載置ステージ3上に載置したガラス基板Wに塗布液を塗布する手順を図4乃至図10に基づいて説明する。
先ず、図4に示す状態を出発点として説明する。図4に示す状態では、基板載置ステージ3上に新たなガラス基板Wがセットされ、また門型移動機構4は一方の待機部10(図において左側)のプリディスペンス部11の位置にある。
上記の状態からプリディスペンス部11においてスリットノズル6の予備塗布を行った後、スリットノズル6を所定量上昇せしめるとともにリニアモータを駆動して、門型移動機構4を右方向に移動する。この状態を図5で示している。
そして更に門型移動機構4を右方向に移動しつつスリットノズル6からガラス基板Wの表面にレジスト液や蛍光体ペースト等の塗布液を供給する。この状態は図2に示した状態である。尚、塗布にあたっては図示しないセンサによってスリットノズル6下端とガラス基板Wの表面との間隔を測定し、この間隔が一定になるように昇降装置5,5によってスリットノズル6の高さ位置を調整して行う。
そして、ガラス基板Wの表面への塗布液の塗布が終了したならば、門型移動機構4をそのまま他方の待機部10(図において右側)の洗浄部12まで移動させ、洗浄部12においてスリットノズル6を洗浄する。
連続して基板Wに塗布を行う場合には、スリットノズル6の洗浄が終了した後、洗浄部12においてスリットノズル6をそのまま待機させ乾燥させる。この間にシリンジポンプ44には次に塗布する1回分の塗布液を供給し、また基板載置ステージ3上からは塗布後のガラス基板Wを払い出し新たなガラス基板Wをセットする。
一方、塗布を一旦中断する場合、或いは長時間待機する場合には、図7に示すように、門型移動機構4を更にディップ槽13まで移動し洗浄液中にスリットノズル6の先端を浸漬する。
新たなガラス基板Wがセットされたならば、図8に示すように、門型移動機構4を他方の待機部10のプリディスペンス部11まで移動させ、プリディスペンス部11においてスリットノズル6の予備塗布を行った後、スリットノズル6を所定量上昇せしめるとともにリニアモータを駆動して、門型移動機構4を左方向に移動し、新たなガラス基板Wの表面に塗布液を供給する。
そして、塗布液を供給が終了したら、門型移動機構4をそのまま一方の待機部10(図において左側)の洗浄部12まで移動させ、洗浄部12においてスリットノズル6を洗浄し、次の塗布に備える。以上の操作を繰り返すことで、連続的に基板Wの塗布が行える。
尚、実施例では洗浄部12で洗浄した後、プリディスペンス部11まで移動して予備塗布を行った後、次の塗布を行う例を示したが、洗浄部12で洗浄せずに、塗布が終了したスリットノズルをプリディスペンス部11で停止し、そこで予備塗布を行って直ちに次の塗布を行うようにしてもよい。
本発明の塗布装置は各種ディスプレイ装置に組み込むガラス基板に、塗膜を形成するための塗布装置として利用することができる。
本発明に係る塗布装置の全体平面図 図1のA方向矢視図 図1のB−B方向断面図 塗布工程のうち一方の待機部のプリディスペンス部に門型移動機構が位置している状態を示す側面図 塗布工程のうち一方の待機部から門型移動機構が基板直前まで移動した状態を示す側面図 塗布工程のうち他方の待機部の洗浄部に門型移動機構が位置している状態を示す側面図 塗布工程のうち他方の待機部の乾燥部に門型移動機構が位置している状態を示す側面図 塗布工程のうち他方の待機部のプリディスペンス部に門型移動機構が位置している状態を示す側面図 塗布工程のうち他方の待機部から門型移動機構が基板直前まで移動した状態を示す側面図 塗布工程のうち一方の待機部の洗浄部に門型移動機構が位置している状態を示す側面図
符号の説明
1…基台、2…レール、20…溝部、21…固定子、3…基板載置ステージ、4…門型移動機構、40…駆動部、41…ビーム、42…可動子、43…エアパッド、44…シリンジポンプ、45…塗布液供給チューブ、46…排出チューブ、5…昇降装置、6…スリットノズル、10…待機部、11…プリディスペンス部、12…洗浄部、13…ディップ槽、W…ガラス基板。

Claims (3)

  1. 一対の平行なレール間に基板載置ステージが配置され、この基板載置ステージを跨ぐように門型移動機構が前記レール間に走行可能に架け渡され、この門型移動機構にスリットノズルが昇降可能に保持された塗布装置において、前記門型移動機構の移動領域内で且つ移動方向両端に待機部が設けられていることを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項1に記載の塗布装置において、前記待機部は基板載置ステージから離れる方向を基準として、プリディスペンス部、洗浄部及びディップ槽がこの順番で配置されていることを特徴とする塗布装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載した塗布装置を用いた塗布方法であって、以下の工程からなることを特徴とする塗布方法。
    (1)基板載置ステージ上に基板をセットする。
    (2)一方の待機部のプリディスペンス部においてスリットノズルの予備塗布を行なう。
    (3)門型移動機構を他方の待機部に向かって移動せしめる間に、スリットノズルから基板載置ステージ上にセットした基板の表面に塗布液を供給する。
    (4)塗布液の供給が終了したら、門型移動機構をそのまま他方の待機部に向かって移動せしめ、スリットノズルを他方の待機部のプリディスペンス部または洗浄部まで移動し、次の塗布に備える。
    (5)基板載置ステージ上から塗布後の基板を払い出し新たな基板をセットする。
    (6)他方の待機部のプリディスペンス部においてスリットノズルの予備塗布を行なう。
    (7)門型移動機構を一方の待機部に向かって移動せしめる間に、スリットノズルから基板載置ステージ上にセットした基板の表面に塗布液を供給する。
    (8)塗布液を供給が終了したら、門型移動機構をそのまま一方の待機部に向かって移動せしめ、スリットノズルを一方の待機部のプリディスペンス部または洗浄部まで移動し、次の塗布に備える。
    (9)この後は前記(1)以降の工程を繰り返す。


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