JPH11239750A - 凹凸基材への塗液の塗布装置および方法並びにプラズマディスプレイの製造装置および方法 - Google Patents

凹凸基材への塗液の塗布装置および方法並びにプラズマディスプレイの製造装置および方法

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JPH11239750A
JPH11239750A JP6045098A JP6045098A JPH11239750A JP H11239750 A JPH11239750 A JP H11239750A JP 6045098 A JP6045098 A JP 6045098A JP 6045098 A JP6045098 A JP 6045098A JP H11239750 A JPH11239750 A JP H11239750A
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coating
uneven
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Yoshiyuki Kitamura
義之 北村
Mamoru Kishida
守 岸田
Toshio Yasuda
登志夫 安田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレイのように一定の凹凸状
パターンが形成された凹凸基材の凹部に塗液を塗布する
に際し、塗布の均一化、開口部面の清浄化を達成する。 【解決手段】 表面にストライプ状に凹凸部が形成され
ている凹凸基材を固定するテーブルと、凹凸基材の凹凸
部と対面して複数の開口部を有する塗液吐出装置と、塗
液吐出装置に塗液を供給する塗液供給装置と、テーブル
と塗液吐出装置を3次元的に相対移動させる移動手段と
を備えた凹凸基材への塗液の塗布装置において、塗液供
給装置が、内部に一旦蓄積した塗液を塗液吐出装置に定
容量間欠的に吐出供給できる間欠動作型ポンプを有する
ものであり、また、塗布装置は、塗液吐出装置の開口部
面に残存する塗液を除去する塗液除去手段を有する、凹
凸基材への塗液の塗布装置、およびその塗布方法、並び
にそれを用いたプラズマディスプレイの製造装置および
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材上に凹凸状の
特定のパターンが形成されたもの、特に一定形状の隔壁
を等ピッチで配置したプラズマディスプレイパネルや、
ストライプ形ブラックマトリックス式のカラー受像管の
パネル内面等における一定パターンの塗布に適用でき
る、凹凸基材への塗液の塗布装置および塗布方法、並び
にこれらの装置および方法を使用したプラズマディスプ
レイの製造装置および製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイはその方式において
次第に多様化してきている。現在注目されているものの
一つが、従来のブラウン管よりも大型で薄型軽量化が可
能なプラズマディスプレイである。これは、一定ピッチ
で一方向に延びる隔壁によりストライプ状の凹凸部をガ
ラス基板上に形成し、該凹凸部の凹部に赤(R)、緑
(G)、青(B)の蛍光体を充填し、任意の部位を紫外
線により発光させ、所定のカラーパターンを達成するも
のである。
【0003】蛍光体がストライプ状に構成されていると
いう構造は、ストライプ形ブラックマトリックス式のカ
ラー受像管のパネルも有している。
【0004】このような構造のものを高い生産性と高品
質で製造するには、蛍光体を一定のパターン状に、塗り
分ける技術が重要となる。
【0005】通常は、隔壁パターンを形成後、特開平5
−144375号公報に示されるように一色の蛍光体を
全面スクリーン印刷し、必要な部分のみフォトリソグラ
フィー法で残すようにして、高精度のパターンが得られ
るようにしている。しかし、この方法では、R、G、B
の各蛍光体パターンを形成するために、各色の塗布、露
光、現像、乾燥等の工程を3回繰り返す必要があり、コ
ストがかかる上、生産性に著しく劣るという欠点を持
つ。
【0006】また、特開昭52−134368号公報、
特開昭54−13250号公報、特開昭54−1325
1号公報等には、ストライプ形ブラックマトリックス式
のカラー受像管のパネル内面の、凸状となっているブラ
ックマトリックス間の凹部に所定の蛍光体を塗布する方
法として、蛇行防止等の制御装置を有する改良されたノ
ズル装置を用いることが示されている。しかし、一本の
ノズルを用いているために、表面の複数の凹凸部に対し
て同時に塗布する方法には適用できず、一本のノズルに
よる塗布のために時間がかかるという問題がある。
【0007】単にガラス基板上にストライプ状の着色パ
ターンを形成する他の方法としては、ノズルを用いる特
開平5−11105号公報や特開平5−142407号
公報等に記載されている方法があるが、表面が平坦な基
板を対象に先端が平坦なノズルで3色同時に塗布するも
のであるため、表面に凹凸が形成されているものに対し
てはこの技術をそのまま用いることはできない。
【0008】また、ノズルを用いて平坦な基板上にスト
ライプ状に隔壁を形成する技術が特開平9−92134
号公報に開示されているが、基板上に既に凹凸部が形成
されており、その凹凸部の凹部に沿うように塗液を均一
に精度良く塗布していく工程には採用し難い。
【0009】プラズマディスプレイの基材のように、微
細なストライプ状の凹凸部が形成されている凹凸基材に
おいては、精密に計量された塗布量で均一に塗布するこ
とが要求される。塗布量の均一化をはかるためには、塗
液の吐出量を均一にするとともに、塗液が吐出される開
口部面(吐出口部面)を清浄にしておく必要がある。
【0010】すなわち、塗液を供給する手段としては、
圧送、ポンプ等があるが、圧送は塗液の粘度変化の影響
を受けるため定容量吐出するのが難しい。ポンプについ
ては、ギアポンプ等は連続吐出の場合はよいが、本発明
で対象とする、凹凸基材に繰り返し間欠的に塗工しなけ
ればならないときには、塗液の吐出開始/終了部で精度
を高くして吐出するのが困難である。これは、ギアポン
プ等では、液の逃げる隙間があるので、圧力が高くなる
と液が隙間に逃げて吐出遅れ等が生じるからである。し
たがって、凹凸基材の所定塗布領域の凹部に精度良く正
確にかつ均一に塗布するためには、どのような状態でも
一定吐出量で塗液を吐出できる塗液供給手段が望まれ
る。
【0011】また、ノズルからのブリード(液充填時に
連続して塗液を吐出する動作)をすると、吐出口付近に
塗液がつくことがある。これをそのまま放置して塗布す
ると、その塗液が凹凸基材の凸部についたり、塗布時に
落ちて塗布厚さが厚くなる(開口部に塗液が付着してい
るとそれが塗布量に追加されたりして均一な塗布ができ
ない。)等の不都合が生じる。また、長時間放置してお
くと、それが固まって、ノズルの孔の詰まりや、塗布す
るときに基材の凸部に接触して障害となるおそれがあ
る。さらに、吐出口付近に塗液が着くことは、通常の塗
布動作によっても起こり得る。このような状態を放置す
ると、均一な塗布は難しくなる。したがって精度の良い
塗布を実現するためには、塗布前後に(とくに塗布前
に)、ノズルの吐出口付近、すなわち開口部面を清浄に
保つ必要があり、特に、繰り返し塗布が行われる凹凸基
材への塗布においては、生産性を阻害することなく簡便
で確実に開口部面の清浄化が可能となる手段が望まれ
る。
【0012】口金の開口部面の清浄化手段として、特開
平6−339656号公報では、吸引装置によって口金
開口部面の残存塗液を吸引して除去しているが、粘度が
高く、しかも開口部面に薄く残存している塗液に対して
は、単なる吸引では除去するには力不足であり、十分な
清浄効果が得られない。
【0013】また、特開平7−80385号公報では、
溶剤で開口部を洗浄してその面を清浄化しているが、塗
液によっては、洗浄および洗浄後の乾燥に多くの時間が
必要となり、その待ち時間によって生産性が阻害される
ので、連続的な製造工程には適用し難い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、凹凸基材の凹部に塗液を塗布するに際し、塗液吐出
装置からの塗液の吐出量を確実に一定量に保って、均一
な塗布を行うことができるようにするとともに、塗液吐
出装置の開口部面を簡便に清浄化できるようにしてブリ
ードの有無や塗布状況にかかわらず常に所望の塗布を均
一に行うことができるようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の凹凸基材への塗液の塗布装置は、表面にス
トライプ状に凹凸部が形成されている凹凸基材を固定す
るテーブルと、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開口
部を有する塗液吐出装置と、塗液吐出装置に塗液を供給
する塗液供給装置と、テーブルと塗液吐出装置を3次元
的に相対移動させる移動手段とを備えた凹凸基材への塗
液の塗布装置において、前記塗液供給装置は、内部に一
旦蓄積した塗液を塗液吐出装置に定容量間欠的に吐出供
給できる間欠動作型ポンプを有することを特徴とするも
のからなる(第1の装置)。
【0016】上記間欠動作型ポンプは、たとえば、塗液
を蓄積するシリンダーと、蓄積された塗液を押し出すピ
ストンとを備えたもの、いわゆるシリンジ(ピストン)
型ポンプからなる。密閉型の間欠動作型ポンプとして、
ダイヤフラム型ポンプも使用できる。
【0017】また、本発明に係る凹凸基材への塗液の塗
布装置は、表面にストライプ状に凹凸部が形成されてい
る凹凸基材を固定するテーブルと、凹凸基材の凹凸部と
対面して複数の開口部を有する塗液吐出装置と、塗液吐
出装置に塗液を供給する塗液供給装置と、テーブルと塗
液吐出装置を3次元的に相対移動させる移動手段とを備
えた凹凸基材への塗液の塗布装置において、前記塗液吐
出装置の開口部面に残存する塗液を除去する塗液除去手
段を有することを特徴とするものからなる(第2の装
置)。
【0018】上記塗液除去手段は、たとえば、塗液吐出
装置の開口部面に沿う形状の部材を、開口部面上で塗液
吐出装置の幅方向に移動させる拭取り装置、あるいは塗
液が湿潤する部材を塗液吐出装置の開口部面に押し当て
て移動させる構成のものである。
【0019】本発明に係る凹凸基材への塗液の塗布方法
は、表面にストライプ状に凹凸部が形成されている凹凸
基材と、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開口部を有
する塗液吐出装置とを相対的に移動させ、かつ、前記塗
液吐出装置に塗液を供給して開口部より塗液を吐出し、
凹凸基材の凹部に所定厚さ塗布する塗布方法であって、
塗液供給装置内部に一旦塗液を蓄積し、蓄積された塗液
を塗液吐出装置に定容量間欠的に吐出供給して塗布する
ことを特徴とする方法からなる(第1の方法)。
【0020】この方法においては、塗液供給装置に、た
とえば、塗液を蓄積するシリンダーと、蓄積された塗液
を押し出すピストンとを備えた間欠動作型ポンプを用い
ることができ、その他にも、ダイヤフラム型ポンプも使
用できる。
【0021】また、本発明に係る凹凸基材への塗液の塗
布方法は、表面にストライプ状に凹凸部が形成されてい
る凹凸基材と、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開口
部を有する塗液吐出装置とを相対的に移動させ、かつ、
前記塗液吐出装置に塗液を供給して開口部より塗液を吐
出し、凹凸基材の凹部に所定厚さ塗布する塗布方法であ
って、塗液の凹凸基材への塗布に際し、塗液吐出装置の
開口部面に残存する塗液を除去した後に塗液を塗布する
ことを特徴とする方法からなる(第2の方法)。
【0022】この方法においては、塗液の除去を、塗液
吐出装置の開口部面に沿う形状の部材を、開口部面上で
塗液吐出装置の幅方向に移動させて拭き取ったり、塗液
が湿潤する部材を塗液吐出装置の開口部面に押し当てて
移動させることによって行うことが好ましい。
【0023】そして、本発明に係るプラズマディスプレ
イの製造装置は、塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの
色に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、前述
のような塗液の塗布装置を用いたことを特徴とするもの
からなる。
【0024】また、本発明に係るプラズマディスプレイ
の製造方法は、塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色
に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、上述の
ような塗液の塗布方法を用いることを特徴とする方法か
らなる。
【0025】上記第1の装置および方法においては、塗
液が一旦密閉状の塗液供給装置内に蓄積され、蓄積され
た塗液が塗液吐出装置に定容量で間欠的に供給され、塗
液吐出装置から吐出されるので、塗液吐出装置における
吐出量が均一になり、かつ、変動なく正確に所定の吐出
量で吐出される。吐出量の均一化、あるいは一定化によ
り、凹凸基材の凹部への均一な塗布が可能になる。
【0026】また、上記第2の装置および方法において
は、塗布前後に開口部面に残存する塗液が除去されて開
口部面が清浄化され、清浄な状態で塗布が開始され、続
行されるので、塗液の垂れ落ちや、付着していた塗液が
塗布塗液中に加入されることはなく、常に塗布量が均一
となる塗布が可能である。
【0027】このような装置および方法を用いてプラズ
マディスプレイを製造することにより、凹凸基材の凹部
への塗液の塗布を、塗布量がより高精度で均一に行うこ
とができ、優れた品質のプラズマディスプレイを安定し
て生産できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施形態
を、図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施態
様に係る塗布装置の全体構成を示す斜視図、図2は図1
のテーブル6とノズル20回りの模式図、図3は図1の
ノズル20を下側からみた拡大平面図、図4は図2の供
給ユニット50およびその周辺の具体的構造を示す概略
構成図、図5および図6はノズル20の開口部面を清掃
する拭取り装置装置200の部分縦断面図および概略構
成図を、それぞれ示している。
【0029】図1は、本発明に係るプラズマディスプレ
イパネルの製造に適用される塗布装置の一例を示してい
る。この塗布装置は基台2を備えている。基台2上に
は、一対のガイド溝レール8が設けられており、このガ
イド溝レール8上にはテーブル6が配置されている。こ
のテーブル6の上面には、表面に凹凸が一定ピッチで一
方向にストライプ状に形成された基材4が、真空吸引に
よってテーブル面に固定可能となるように、複数の吸着
孔7が設けられている。また、基材4は図示しないリフ
トピンによってテーブル6上を昇降する。さらにテーブ
ル6はスライド脚9を介してガイド溝レール8上をX軸
方向に往復動自在となっている。
【0030】一対のガイド溝レール8間には、図2に示
す送りねじ機構を構成するフィードスクリュー10が、
テーブル6の下面に固定されたナット状のコネクタ11
を貫通して延びている。フィードスクリュー10の両端
部は軸受12に回転自在に支持され、さらに片方の一端
にはACサーボモータ16が連結されている。
【0031】図1に示すように、テーブル6の上方に
は、塗液吐出装置であるノズル20がホルダー22を介
して昇降機構30、幅方向移動機構36に連結してい
る。昇降機構30は昇降可能な昇降ブラケット28を備
えており、昇降機構30のケーシング内部で一対のガイ
ドロッドに昇降自在に取り付けられている。また、この
ケーシング内にはガイドロッド間に位置してボールねじ
からなるフィードスクリュー(図示しない)もまた回転
自在に配置されており、ナット型のコネクタを介して昇
降ブラケット28と連結されている。さらにフィードス
クリューの上端には図示しないACサーボモータが接続
されており、このACサーボモータの回転によって昇降
ブラケット28を任意に昇降動作させることができるよ
うになっている。
【0032】さらに、昇降機構30はY軸移動ブラケッ
ト32(アクチュエータ)を介して幅方向移動機構36
に接続されている。幅方向移動機構36はY軸移動ブラ
ケット32をノズル20の幅方向、すなわちY軸方向に
往復自在に移動させるものである。動作のために必要な
ガイドロッド、フィードスクリュー、ナット型コネクタ
ー、ACサーボモータ等は、ケーシング内に昇降機構3
0と同じように配置されている。幅方向移動機構36は
支柱34により基台2上に固定されている。
【0033】これらの構成によって、ノズル20はZ軸
とY軸方向に自在に移動させることができる。
【0034】ノズル20は、テーブル6の往復動方向と
直交する方向、つまりY軸方向に水平に延びているが、
これを直接保持するコの字形のホルダー22は昇降ブラ
ケット28内にて回転自在に支持されており、垂直面内
で自在に図中の矢印方向に回転することができる。
【0035】このホルダ22の上方には水平バー24も
昇降ブラケット28に固定されている。この水平バー2
4の両端部には、電磁作動型のリニアアクチュエータ2
6が取り付けられている。このリニアアクチュエータ2
6は水平バー24の下面から突出する伸縮ロッドを有し
ており、これら伸縮ロッドがホルダ22の両端部に接触
することによってホルダ22の回転角度を規制すること
ができ、結果としてノズル20の傾き度を任意に設定す
ることができる。
【0036】さらに図1を参照すると、基台2の上面に
は逆L字形のセンサ支柱38が固定されており、その先
端にはテーブル6上の基材4の凸部頂上の位置(高さ)
を測定する高さセンサ40が取り付けられている。ま
た、高さセンサ40の隣には、基材4の隔壁間の凹部の
位置を検知するカメラ72が支柱70に取り付けられて
いる。図2に示すように、カメラ72は画像処理装置7
4に電気的に接続されており、隔壁間の凹部位置の変化
を定量的に求めることができる。
【0037】さらに、テーブル6の一端には、センサー
ブラケット64を介して、ノズル20の開口部のある下
端面(開口部面)のテーブル6に対する垂直方向の位置
を検出するセンサー66が取り付けられている。
【0038】次に図2に示すように、ノズル20はその
マニホールド41内に塗液42が充填されており、開口
部である吐出孔44が開口部先端面45上で長手方向に
一直線状にならんでいる(図3参照)。そしてこの吐出
孔44より塗液42が吐出される。ノズル40には供給
ホース46が接続されており、さらに吐出用電磁切換え
弁48、供給ユニット50、吸引ホース52、吸引用電
磁切換え弁54、塗液タンク56へと連なっている。塗
液タンク56には塗液42が蓄えられている。ここで塗
液42は、赤色、緑色、青色のいずれかの色に発光する
蛍光体粉末を含むペーストからなる。
【0039】これらの装置に対して供給装置コントロー
ラ58から制御信号が出されると、供給ユニット50
や、各々の電磁切換え弁の動作が行なわれ、塗液タンク
56から塗液42を吸引して、ノズル20に塗液42を
供給することができる。塗液タンク56から定容量ポン
プへの塗液42の吸引動作を安定化させるために、塗液
タンク56に空気、窒素等の気体で圧力を付加してもよ
い。圧力の大きさは0.01〜1MPa、特に0.02
〜0.5MPaが好ましい。
【0040】供給装置コントローラはさらに、全体コン
トローラ60に電気的に接続されている。この全体コン
トローラ60には、モータコントローラ62、高さセン
サー40の電気入力等、カメラ72の画像処理装置74
からの情報等、すべての制御情報が電気的に接続されて
おり、全体のシーケンス制御を司れるようになってい
る。全体コントローラ60は、コンピュータでも、シー
ケンサでも、制御機能を持つものならばどのようなもの
でもよい。
【0041】またモータコントローラ62には、テーブ
ル6を駆動するACサーボモータ16や、昇降機構30
と幅方向移動機構36のそれぞれのアクチュエータ7
6、78(たとえば、ACサーボモータ)、さらにはテ
ーブル6の移動位置を検出する位置センサ68からの信
号、ノズル20の作動位置を検出するY、Z軸の各々の
リニアセンサ(図示しない)からの信号などが入力され
る。なお、位置センサ68を使用する代わりに、ACサ
ーボモータ16にエンコーダを組み込み、このエンコー
ダから出力されるパルス信号に基づき、テーブル6の位
置を検出することも可能である。
【0042】次に、図4ないし図6に示す供給ユニット
50部の具体的構造および拭取り装置装置200部の説
明に入る前に、まず、上記に説明したまでの構造につい
て、この塗布装置を使った塗布方法について説明してお
く。
【0043】まず塗布装置における各作動部の原点復帰
が行われるとテーブル6、ノズル20は各々X軸、Y
軸、Z軸の準備位置に移動する。この時、塗液タンク5
6〜ノズル20まで塗液はすでに充満されており、吐出
用電磁切換え弁48は開、吸引用電磁切換え弁54は閉
の状態にする。そして、テーブル6の表面には図示しな
いリフトピンが上昇し、図示しないローダから隔壁が一
定ピッチのストライプ状に形成されている基材4がリフ
トピン上部に載置される。
【0044】次にリフトピンを下降させて基材4をテー
ブル6の上面に載置し、図示しないアライメント装置に
よってテーブル6上の位置決めが行われた後に基材2を
吸着する。
【0045】次にテーブル6はカメラ72と、高さセン
サー40の真下に基材4の隔壁(凸部頂上)がくるまで
移動し、停止する。カメラ72はテーブル6上に位置決
めされた基材4上の隔壁端部を写し出すようにあらかじ
め位置調整されており、画像処理によって一番端の凹部
の位置を検出し、カメラ基準点からの位置変化量laを
求める。一方、カメラ72の基準点と、所定のY軸座標
位置Yaにある時のホルダ22に固定されたノズル20
の最端部に位置する吐出孔44間の長さlbは、事前の
調整時に測定し、情報として全体コントローラ60に入
力しているので、画像処理装置74からカメラ基準点か
らの隔壁凹部の位置変化量laが電送されると、ノズル
20の最端部に位置する吐出孔44が隔壁端部の凹部の
真上となるY軸座標値Ycを計算し(例えば、Yc=Y
a+lb−la)、ノズル20をその位置に移動させ
る。なお、カメラ72は、ノズル20やホルダ22に取
り付けても同じ機能が得られる。
【0046】この間に高さセンサ40は基材4の隔壁頂
上部の垂直方向の位置を検知し、テーブル6上面との位
置の差から基材4の隔壁頂上部の高さを算出する。この
高さに、あらかじめ与えておいたノズル20開口部〜基
材4の隔壁頂上部間の間隙値を加算して、ノズル20の
Z軸リニアセンサー上での下降すべき値を演算し、その
位置にノズルを移動する。これによって、テーブル6上
での隔壁頂上部位置が基材ごとに変化しても、塗布に重
要なノズル20開口部〜基材上の隔壁頂上部間の間隙を
常に一定に保てるようになる。
【0047】次にテーブル6をノズル20の方へ向けて
動作を開始させ、ノズル20の開口部の真下に基材4の
塗布開始位置が到達する前に所定の塗布速度まで増速さ
せておく。テーブル6の動作開始位置と塗布開始位置ま
での距離は塗布速度まで増速できるよう十分確保できて
いなければならない。
【0048】さらに基材4の塗布開始位置がノズル20
の開口部の真下に至るまでの所に、テーブル6の位置を
検知する位置センサー68を配置しておき、テーブル6
がこの位置に達したら、供給ユニット50の動作を開始
して塗液42のノズル20への供給を開始する。ノズル
20開口部より吐出される塗液42が基材4に達するに
は、基材〜ノズル開口部間の間隙だけ時間遅れが生じ
る。そのため、事前に塗液42をノズル20に供給する
ことによって、基材4の塗布開始位置がノズル20開口
部の丁度真下に来たところでノズル20から吐出された
所定量の塗液42が基板4に到達するので、ほとんど厚
みむらゼロの状態で塗布を開始することができる。塗液
42の供給を開始する位置は位置センサー68の設置場
所を変えて調整することができる。この位置センサー6
8の代わりに、モータあるいはフィードスクリューにエ
ンコーダを接続したり、テーブルにリニアセンサーを付
けたりすると、エンコーダやリニアセンサーの値で検知
しても同様なことが可能となる。
【0049】塗布は、基材4の塗布終了位置がノズル2
0の開口部の真下付近に来るまで行われる。すなわち、
基材4はいつもテーブル6上の定められた位置に置かれ
ているから、基材4の塗布終了位置がノズル20の開口
部の(a)たとえば真下にくる5mm前や、(b)丁度
真下になる位置に相当するテーブル6の位置に、位置セ
ンサーやそのエンコーダ値をあらかじめ設定しておき、
テーブル6が(a)に対応する位置にきたら、全体コン
トローラ60から供給装置コントローラ58に停止指令
を出して塗液42のノズル20への供給を停止して、
(b)の位置までスキージ塗工し、次いでテーブル6が
(b)に対応する位置にきたら、ノズル20を上昇させ
て完全に塗液42をたちきる。塗液42が比較的高粘度
の液体である場合には、単に塗液の供給を停止しただけ
では、残圧によるノズル20開口部からの塗液吐出まで
も瞬時に停止することは難しい。そのために、塗液の供
給を停止するとと同時にノズル20内のマニホールド4
1圧力を大気圧にすると、短時間で開口部からの塗液の
吐出停止が可能となるので、供給ユニットにこのような
機能をもたせるか、あるいは、供給ユニットの吐出電磁
切換え弁48〜ノズル20の間に大気開放バルブを設け
るのが望ましい。
【0050】さて、塗布終了位置を通過しても、テーブ
ル6は動作を続け、終点位置にきたら停止する。このと
き塗布すべき部分がまだ残っている場合には、次の塗布
すべき開始位置までノズルをY軸方向に塗布幅分(ノズ
ルピッチ×穴数)移動して、以下テーブル6を反対方向
に移動させることを除いては同じ手順で塗布を行う。1
回目と同一のテーブル6の移動方向で塗布を行なうのな
ら、ノズル20は次の塗布すべき開始位置までY軸方向
に移動、テーブル6はX軸準備位置まで復帰させる。
【0051】そして塗布工程が完了したら、基材4をア
ンローダで移載する場所までテーブル6を移動して停止
させ、基材4の吸着を解除するとともに大気開放した後
に、リフトピンを上昇させて基材4をテーブル6の面か
ら引き離し、持ち上げる。
【0052】このとき図示されないアンローダによって
基材4の下面が保持され、次の工程に基材4を搬送す
る。基材4をアンローダに受け渡したら、テーブル6は
リフトピンを下降させ原点位置に復帰する。
【0053】このとき、吐出用電磁切換え弁48を閉、
吸引用電磁切換え弁54を開状態にして供給ユニット5
0を動作させ、塗液タンク56から1枚の基材の塗布に
必要な量だけ塗液を供給する。
【0054】上記のような塗液の塗布に際し、本発明に
おいては、図4に示すような供給ユニット50およびそ
の周辺の具体的構造、および、図5および図6に示すよ
うなノズル20の開口部面を清掃する拭取り装置装置2
00が設けられている。
【0055】まず、供給ユニット50を含む塗液供給装
置について説明する。図4は、塗液供給装置部と塗液吐
出装置(ノズル)部の構造を示している。前述の供給ユ
ニット50として、本実施態様では、具体的には、シリ
ンジ型(ピストン型)ポンプ100が用いられる。この
シリンジ型ポンプ100は、内部に塗液を蓄積するシリ
ンダー111と、蓄積された塗液を押し出すピストン1
12と、シリンダー111とピストン112との間にシ
ール機能を与えて機密性を保つシール材113よりな
る。シール材113には通常はOリングを用い、その材
質は塗液に対する耐薬品性から決定される。シリンダー
111の中には塗液42が充填され、エアーを効率よく
排出するために、シリンダー111の上部114は先細
り形状となっている。
【0056】ピストン112は図示しない駆動装置に連
結され、その制御によってピストン112が上下に駆動
されて塗液の吸引、吐出が行われる。シリンジ型ポンプ
100の上流側には吸引バルブ54、塗液供給タンク5
6が配置され、下流側には吐出バルブ48、フィルター
120、ノズル20が連なっている。ノズル20には塗
液供給口130が設けられており、そこからノズル20
のマニホールド41内に塗液が導入され、塗液吐出孔4
4から塗液が吐出される。
【0057】シリンジ型ポンプ100は次のように作動
される。まず、吸引バルブ54を開、吐出バルブ48を
閉の状態で、ピストン112を図の下側に降ろす。これ
によって塗液42がシリンダー111内部に吸引され一
定量充填される。このとき塗液供給タンク56に一定圧
力を加えておくと、粘度の高い塗液でも容易に吸引でき
る。
【0058】次に、吸引バルブ54を閉、吐出バルブ4
8を開にして、ピストン112を上向きに動作させる。
これによってシリンダー111内部に充填されている塗
液42はシリンダー111外に排出され、フィルター1
20を通ってノズル20に到達し、マニホールド41を
経て吐出口44から最終的に吐出される。
【0059】シリンジ型ポンプ110は、機密性が高
く、塗液が逃げる箇所がないので、塗液の吐出を思い通
りに制御できる。すなわち、ピストン112の動作に対
して一対一で塗液の吐出、吸引を行うことができるの
で、ノズル20から精度よく塗液を吐出することができ
る。特に塗布開始/終了時等の早い応答性が必要なとき
に大きな効果を発揮し、ここでの塗布厚み精度を高める
ことができる。したがって、塗布量が均一な塗布が容易
にかつ確実に行われる。
【0060】内部に一定量の塗液を充填して、所定量吐
出する間欠動作型のポンプとしては、ほかにダイヤフラ
ム型ポンプ、チュービングポンプ等を用いることができ
る。
【0061】次に、図1を参照して、塗液除去装置とし
ての拭取り装置200について説明する。この拭取り装
置200においては、拭取り部材201がノズル20の
開口部面45に接触する位置に配置されている。
【0062】図5および図6に示すように、拭取り部材
201は、開口部面先端部をくるむような形状をしてい
るが、開口部面45だけに接触する形状にしてもよい。
拭取り部材201はトレイ202に取り付けられている
ブラケット203に固定されており、トレイ202とと
もに幅方向(Y軸方向)に移動する。拭取り部材201
が開口部面45に接触して図6に示すように幅方向に移
動する動作によって、開口部面45に付着している塗液
がかき落とされることになる。かき落とされた塗液は排
出口204からこれに接続されているチューブ205を
介して図示しない廃液タンクに導かれる。重力だけで廃
液タンクまで到達しないときには、真空ポンプ等の真空
源を用いて吸引するのが望ましい。なお、拭き取り部材
201は、トレイ202が図1における一番右端に到達
したときにノズル20の開口部より右側にあり、ノズル
20より吐出された塗液がかからない位置に配置されて
いる。また、トレイ202はノズル20から吐出される
塗液をすべて回収できる大きさを有している。
【0063】さらに、トレイ202は昇降部210に連
結されている。昇降部210は、ガイド211に沿って
図示しないエアーシリンダーによって上下方向に移動ユ
ニット212上を昇降するものである。昇降部210が
最下点にあるときは拭取り部材201も最下点にあり、
このときはノズル20の開口部面45とは一定距離離れ
て、接触しない。昇降部210は、拭取り部材201が
ノズル20の開口部面45に接触するところまで上昇す
るように調整を行う。
【0064】移動ユニット212は、架台213上の図
示しないガイドに沿って、ボールねじ214で駆動され
て幅方向に移動する。ボールねじ214はサーボモータ
215に連結されており、サーボモータ215の動作制
御によって移動ユニット212を任意の幅方向位置に移
動させることができる。
【0065】拭取り部材201の材質としてはいかなる
ものでもよいが、ノズル20の開口部面45を傷つけな
いように、樹脂やゴムが望ましく、その中から塗液に対
する耐薬品性を考慮して選定すればよい。
【0066】このように構成された拭取り装置200を
用い、拭取り部材201をノズル20の開口部面45に
接触させ、かつ、拭取り部材201をノズル20の幅方
向Yに移動させることにより、塗布前に、開口部面45
に付着していた塗液がきれいに拭き取られ、除去され
る。したがって、清浄な望ましい状態の開口部面45の
状態から塗布が開始され、続行される。塗布前にブリー
ドを行う場合にも、ブリード後にこの拭き取りを行うこ
とにより、全く問題のない状態で塗布を開始することが
できる。すなわち、ブリードの有無や塗布前の状態にか
かわらず、容易に望ましい塗布開始状態に整えることが
できる。これにより、塗液の垂れ落ちや、付着していた
塗液が塗布すべき塗液に付加されて塗布量が増大すると
いった不都合の発生が回避され、塗布量が均一な塗布が
安定して行われる。
【0067】図7および図8は、塗液除去装置である拭
取り装置の別の実施態様を示したものである。本実施態
様においては、ノズル300は吐出先端部にパイプ30
1を幅方向に一直線上に並べて構成したものである。そ
して、拭取り装置310は、前記実施態様と同様に、パ
イプ301の下端面に当接可能な拭取り部材311を有
するものに構成されている。このように開口部面が断続
的になっていても、拭取り部材311をパイプ301の
下端面に接触させて、図8に示すようにノズル300の
幅方向に移動させれば、連続面である場合と同じよう
に、付着している塗液を掻き取って除去することができ
る。なお本実施態様では、パイプ301の下端面には拭
取り部材311のエッジ311aを接触させているが、
拭取り部材311の面311bを接触させてもよい。
【0068】拭取り装置200を用いた塗布シーケンス
は次のようになる。まず、拭取り部材201を最下点に
おいた状態でトレイ202をノズル20の真下に移動さ
せ、塗液供給装置を動作させて塗液をノズル20から吐
出してブリードを行う。ブリードが終了したら昇降部2
10を上昇して拭き取り部材201をノズル20の開口
部面45に接触させ、ついでサーボモータ215を駆動
して拭取り部材201をノズル幅方向(図6の左側)に
移動させ、開口部面45に付着している塗液を拭き取っ
て除去する。ついでノズル20を所定の位置に移動さ
せ、基材4の凹部への塗液の塗布を行う。
【0069】以降一回の凹部への塗液の塗布が終了する
ごとに以上の拭き取り動作を行ってもよいし、数回の塗
布作業の後に拭き取り動作を行ってもよい。いかなるタ
イミングで拭き取り動作を行うかは、開口部面45への
塗液の付着程度に依存する。
【0070】次に図9は、液除去装置として別の実施態
様である拭い器320を、ノズル20に適用したときの
断面図を示したものである。ここで拭い器320は、芯
ロール322と、これに布を数層にわたって巻き付けて
構成した液吸引層324からなる。芯ロール322と液
吸引層324はノズル20の幅方向(図9の紙面に垂直
な方向)に延びて、ノズル20の開口部面45よりも長
くなっている。そして、図示しない駆動装置によって矢
印方向に回転することができる。
【0071】この拭い器320によるノズル20の開口
部面45の液除去は次のようにして行われる。まず、塗
布やブリードを終えたノズル20を、拭い器320の近
傍に移動させてから、開口部面45に拭い器320の液
吸引層324を押し当てる。次いで拭い器320を矢印
方向に回転させて、液吸引層324で開口部面45に残
存している液を拭い取る。作業が完了すれば、ノズル2
0は移動させて、塗布等の次の動作を実行させる。
【0072】ここで拭い器320の液吸引層324は、
塗液が湿潤するものなら如何なる形態のものでもよく、
布の他、スポンジ、不織布、紙等が適用の対象として挙
げられるが、塗液に対して耐薬品性を有する材質のもの
を選定することが肝要である。
【0073】また、芯ロール322を中空にするととも
に外周面に孔を開けて液吸引層324と連通して、中空
部分を吸引して負圧にすれば、より短い時間で塗液の除
去が可能となる。
【0074】さらに液吸引層324の移動形態は、回転
の他、長手方向に直線状に移動してもよい。また、拭い
器320の全体の形状は、ローラ形状に限定されるもの
ではなく、四角形、三角形等如何なる形状のものでもよ
い。
【0075】さらにまた、開口部面45と接する液吸引
層324は必ずしも層状になっている必要はなく、一枚
の布を芯ロール322のないフリーな状態で押し当てて
もよい。
【0076】このような拭い器320は、図7および図
8に示したような吐出先端部がパイプで構成されている
ノズル300にも適用できる。
【0077】以上の液除去動作によって、ノズル20の
開口部面45が常に清浄化された状態で塗布作業が行え
るので、基板の凸部頂上に余計な塗液が付着したり、塗
布すべき凹部の隣の凹部に塗液が塗布されたりする等の
不都合を完全に防止することができ、均一で安定した凹
部への塗布を行うことができる。
【0078】なお、前述の塗液塗布装置の全体構成にお
いて、高さセンサー40としては、レーザ、超音波等を
利用した非接触測定形式のもの、ダイヤルゲージ、差動
トランス等を利用した接触測定形式のもの等、測定可能
な原理のものならいかなるものを用いてもよい。
【0079】また、塗液吐出装置の開口部の凹部に対す
る相対位置を検知する検知手段は、基材の凹部とノズル
の孔を各々別個に検知するカメラを用いた画像処理装置
により構成してもよい。
【0080】さらにまた、前記実施態様では基材はX軸
方向に移動し、ノズルがY軸、Z軸方向に移動する場合
での適用例について記述したが、ノズルと基材4が相対
的に3次元的に移動できる構造、形式のものであるのな
ら、テーブル、ノズルの移動形式はいかなるものでもよ
い。
【0081】また、前述の実施態様では、塗布はテーブ
ルの移動、凹凸のピッチ方向への移動は、ノズルの移動
によって行う例を示したが、塗布をノズルの移動、凹凸
のピッチ方向への移動をテーブルの移動で行ってもよ
い。
【0082】さらに、本発明における基材としては、ガ
ラス板の他、鉄板、アルミ板等、枚葉状のものならどの
ようなものでもよい。とくに、プラズマディスプレイ用
基材に赤、青、緑等の3色の蛍光体を同時に塗布する場
合に好適である。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の凹凸基材
への塗液の塗布装置および方法によれば、塗液供給装置
に、内部に一旦蓄積した塗液を塗液吐出装置に定容量間
欠的に吐出供給できる、機密性の高い間欠型のポンプを
使用したので、とくに塗布開始/終了部で安定した精度
の高い塗液の吐出が可能となり、塗布量が均一な塗布が
できるようになった。これによって被塗布物の品質が向
上するとともに、歩留まりも高くなるので生産性が向上
する。
【0084】また、開口部先端に付着している塗液を除
去する手段として、塗液を拭き取る拭取り手段を設けた
ので、開口部先端面が清浄な状態で塗布することが可能
となって均一な塗布が可能となり、品質、生産性が向上
する。
【0085】また、塗布前に開口部先端面を拭取り手段
等の塗液除去手段で清浄化するようにしたので、いつも
同じ安定した状態で塗布することができるようになり、
塗布が安定するとともに均一な塗布ができるようにな
り、品質とともに、生産性も向上する。
【0086】本発明のプラズマディスプレイの製造装置
および方法によれば、上記凹凸基材への塗液の塗布装置
および方法を使用しているので、品質の高いプラズマデ
ィスプレイパネルを、高い生産性で安価に製造すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る塗液の塗布装置の全
体構成を示す斜視図である。
【図2】図1の装置のテーブルとノズル周りの構成を示
す模式図である。
【図3】図1の装置におけるノズルの拡大底面図であ
る。
【図4】図1の装置における塗液供給装置および塗液吐
出装置の概略構成図である。
【図5】図1の装置における塗液除去装置の部分縦断面
図である。
【図6】図5の塗液除去装置の動作を説明するための概
略構成図である。
【図7】本発明の別の実施態様に係る塗液除去装置の部
分縦断面図である。
【図8】図7の塗液除去装置の動作を説明するための概
略構成図である。
【図9】本発明のさらに別の実施態様に係る塗液除去装
置の部分縦断面図である。
【符号の説明】
2 基台 4 基材 6 テーブル 8 ガイド溝レール 10 フィードスクリュー 16 ACサーボモータ 20、300 ノズル 26 リニアアクチュエータ 30 昇降機構 36 幅方向移動機構 40 高さセンサー 41 マニホールド 42 塗液 44 開口部(吐出孔) 45 開口部面 50 供給ユニット 56 塗液タンク 58 供給装置コントローラ 60 全体コントローラ 66 センサー 72 カメラ 100 シリンジ型ポンプ 111 シリンダー 112 ピストン 113 シール材 114 シリンダー上部 120 フィルター 130 塗液供給口 200、310 拭取り装置 201、301 拭取り部材 202 トレイ 203 ブラケット 204 排出口 205 チューブ 210 昇降部 211 ガイド 212 移動ユニット 213 架台 214 ボールねじ 215 サーボモータ 301 パイプ 311a 拭取り部材のエッジ 311b 拭取り部材の面 320 拭い器 322 芯ロール 324 液吸引層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にストライプ状に凹凸部が形成されて
    いる凹凸基材を固定するテーブルと、凹凸基材の凹凸部
    と対面して複数の開口部を有する塗液吐出装置と、塗液
    吐出装置に塗液を供給する塗液供給装置と、テーブルと
    塗液吐出装置を3次元的に相対移動させる移動手段とを
    備えた凹凸基材への塗液の塗布装置において、前記塗液
    供給装置は、内部に一旦蓄積した塗液を塗液吐出装置に
    定容量間欠的に吐出供給できる間欠動作型ポンプを有す
    ることを特徴とする、凹凸基材への塗液の塗布装置。
  2. 【請求項2】間欠動作型ポンプは、塗液を蓄積するシリ
    ンダーと、蓄積された塗液を押し出すピストンとを備え
    たものからなる、請求項1に記載の凹凸基材への塗液の
    塗布装置
  3. 【請求項3】表面にストライプ状に凹凸部が形成されて
    いる凹凸基材を固定するテーブルと、凹凸基材の凹凸部
    と対面して複数の開口部を有する塗液吐出装置と、塗液
    吐出装置に塗液を供給する塗液供給装置と、テーブルと
    塗液吐出装置を3次元的に相対移動させる移動手段とを
    備えた凹凸基材への塗液の塗布装置において、前記塗液
    吐出装置の開口部面に残存する塗液を除去する塗液除去
    手段を有することを特徴とする、凹凸基材への塗液の塗
    布装置。
  4. 【請求項4】塗液除去手段は、塗液吐出装置の開口部面
    に沿う形状の部材を、開口部面上で塗液吐出装置の幅方
    向に移動させる拭取り装置である、請求項3に記載の凹
    凸基材への塗液の塗布装置。
  5. 【請求項5】塗液除去手段は、塗液が湿潤する部材を塗
    液吐出装置の開口部面に押し当てて移動させる構成のも
    のである、請求項3に記載の凹凸基材への塗液の塗布装
    置。
  6. 【請求項6】表面にストライプ状に凹凸部が形成されて
    いる凹凸基材と、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開
    口部を有する塗液吐出装置とを相対的に移動させ、か
    つ、前記塗液吐出装置に塗液を供給して開口部より塗液
    を吐出し、凹凸基材の凹部に所定厚さ塗布する塗布方法
    であって、塗液供給装置内部に一旦塗液を蓄積し、蓄積
    された塗液を塗液吐出装置に定容量間欠的に吐出供給し
    て塗布することを特徴とする、凹凸基材への塗液の塗布
    方法。
  7. 【請求項7】塗液供給装置に、塗液を蓄積するシリンダ
    ーと、蓄積された塗液を押し出すピストンとを備えた間
    欠動作型ポンプを用いる、請求項6に記載の凹凸基材へ
    の塗液の塗布方法。
  8. 【請求項8】表面にストライプ状に凹凸部が形成されて
    いる凹凸基材と、凹凸基材の凹凸部と対面して複数の開
    口部を有する塗液吐出装置とを相対的に移動させ、か
    つ、前記塗液吐出装置に塗液を供給して開口部より塗液
    を吐出し、凹凸基材の凹部に所定厚さ塗布する塗布方法
    であって、塗液の凹凸基材への塗布に際し、塗液吐出装
    置の開口部面に残存する塗液を除去した後に塗液を塗布
    することを特徴とする、凹凸基材への塗液の塗布方法。
  9. 【請求項9】塗液の除去を、塗液吐出装置の開口部面に
    沿う形状の部材を、開口部面上で塗液吐出装置の幅方向
    に移動させて拭き取ることによって行う、請求項8に記
    載の凹凸基材への塗液の塗布方法。
  10. 【請求項10】塗液の除去を、塗液が湿潤する部材を塗
    液吐出装置の開口部面に押し当てて移動させることによ
    って行う、請求項8に記載の凹凸基材への塗液の塗布方
    法。
  11. 【請求項11】塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色
    に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、請求項
    1ないし5のいずれかに記載の塗液の塗布装置を用いた
    ことを特徴とする、プラズマディスプレイの製造装置。
  12. 【請求項12】塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色
    に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、請求項
    6ないし10のいずれかに記載の塗液の塗布方法を用い
    ることを特徴とする、プラズマディスプレイの製造方
    法。
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