JP4403592B2 - 塗布装置、および、基板の製造方法、ならびに、これを用いたカラーフィルターの製造装置および製造方法 - Google Patents

塗布装置、および、基板の製造方法、ならびに、これを用いたカラーフィルターの製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、塗布装置、基板の製造方法、カラーフィルターの製造装置、カラーフィルターの製造方法に関するものである。
【0002】
この発明は、液晶ディスプレイ用カラーフィルター、光学フィルター、プラズマディスプレイ用パネルの製造分野において、好ましく使用されるもので、詳しくは、ガラスなどの被塗布基板に、塗布液を高速かつ高精度に塗布する塗布装置およびこれを用いた基板の製造方法、ならびに、これらを用いたカラーフィルターの製造装置および製造方法に関するものである。
【0003】
なお、この発明において、基板とは、通常のガラス基板は勿論のこと、塗布液が塗布され塗膜がその表面に形成される基板を意味する。
【0004】
【従来の技術】
ガラス等の枚葉被塗布基板に、高精度に塗布液を塗布する手段として、ダイコータ塗布がある。ダイコータ塗布において、高速かつ均一な膜厚精度で塗膜を形成するためには、ダイの塗布液の吐出口を含む先端面と吸着盤上に吸着して保持された被塗布基板との距離(離間距離、クリアランス)を極力一定に保てるようにすることが要望される。
【0005】
この要望を達成するため、特開平9−150102号公報に開示されている塗布装置では、厚み検出センサを用いて、基板載置台(吸着盤)上に吸着させた基板や移載機上で把持されている基板の厚さを、非接触測定手段により塗膜面側から検出した後、検出した値をもとに、クリアランスが一定となるように、基板上方の一定の位置まで、塗布液吐出手段(ダイ)を下降させ、続いて、吸着盤を移動させて、ダイから塗布液を吐出し、基板上に所定厚さの塗膜を形成することが提案されている。
【0006】
また、特開平10−421号公報には、塗布液吐出手段(ダイ)に取り付けた非接触式変位計が、塗布の直前で、基板の塗膜面までの距離を測定して、そのデータをもとに、クリアランスが一定となるようにダイを昇降させながら、塗布液を吐出して塗布することが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
製品の生産性を向上させるためには、製品の面取り数を多くして生産できるように基板を大型化するのが最も効果的である。この基板の大型化にともなって、基板載置台が大型化されると、基板載置台表面のうねり、粗さが増大し、それに応じて、塗布液吐出手段と基板との距離(離間距離、クリアランス)の不均一性も増大し、膜厚均一な塗布が困難となる。
【0008】
このクリアランスの不均一性を解消するために、吸着盤上の基板の高さを、ダイに取り付けた変位計で測定して、そのデータに基づき、クリアランスが一定となるように、ダイの位置を制御しながら塗布する方法が考えられる。しかし、測定しながら塗布を行うことになるので、低速でしか塗布が行えず、塗布に時間がかかり生産性が低下する問題がある。
【0009】
そこで、塗布速度を上げるために、事前に吸着盤上の基板の厚さもしくは基板の高さを測定して、予めダイと基板との相対的位置を記憶させておく方法も考えられるが、工程が増えて、制御が難しくなるとともに、タクトタイムも増加する問題がある。
【0010】
さらに、クリアランスを一定に保つためには、基板厚さの測定が不可欠であるが、従来の方法では、塗膜面側から非接触で基板厚さを測定するため、表面に既に塗膜が形成されている基板では、塗膜の表面状態の影響を受けて、安定して高い精度で基板厚さの測定ができなかったり、用いられる測定方式によっては、全く測定できない問題があった。
【0011】
この発明は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、先ず、大型化した基板でも、ダイと基板間のクリアランスを一定にして、高い生産性で、膜厚分布が実質的に均一となる塗布が実現でき、さらには、基板表面に塗膜が形成されている基板でも、タクトタイムを増加させることなく、高い精度で基板厚さを測定して、クリアランス設定を容易にすることができる塗布装置、および、これを用いた基板の製造方法、ならびに、これらを用いたカラーフィルターの製造装置および製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するこの発明に係る塗布装置は、次の構成からなる。
【0016】
また、この発明に係る塗布装置は、次の構成からなる。
【0017】
(イ)塗布液がその表面に塗布される基板が載置される基板載置台と、
(ロ)該載置台上に基板を供給する移載機構と、
(ハ)該載置台上に載置される基板表面に対して離間して位置し、該基板表面に対し塗布液を吐出する吐出口を有する塗布液吐出手段と、
(ニ)前記載置台と前記吐出手段とを、前記載置台に載置される基板表面に沿って一定方向に、相対的に移動せしめる移動手段と、
を備えた塗布液の塗布装置であって
(ホ)基板厚さを測定する厚み検出センサが、前記移載機構で保持された基板の非塗膜面側である下面側に設けられ、かつ、前記厚み検出センサが、レーザ光を投受光して、基板上面までの焦点距離と基板下面までの焦点距離との差により、基板厚さを測定する手段を有することを特徴とする塗布装置。
【0019】
また、前記移載機構に、基板を吸着して保持する吸着機構が設けられていることが好ましい。
【0020】
この発明に係るカラーフィルターの製造装置は、上記この発明に係るいずれかの塗布装置を用いて、基板載置台に載置される基板が、カラーフィルター製造用の基板からなるものである。
【0021】
この発明に係る基板の製造方法は、次の構成からなる。
【0025】
また、この発明に係る基板の製造方法は、次に構成からなる。
【0026】
基板に塗布液が塗布される塗布工程を有する基板の製造方法であって、該塗布工程より以前の、基板を塗布工程に供給する移載工程において、基板の非塗膜面側である下面側から基板厚さが測定され、かつ、前記基板厚さは、レーザ光を投受光して、基板上面までの焦点距離と基板下面までの焦点距離との差を求めることにより測定されることを特徴とする基板の製造方法。
【0027】
ここで、前記塗布工程は、基板載置台に保持した基板に、吐出口より塗布液を吐出する塗布液吐出手段を相対的に移動させながら、前記基板表面に塗膜を形成するものであることが好ましい。
【0029】
また、前記移載工程では、基板が吸着保持されることが好ましい。
【0030】
この発明に係るカラーフィルターの製造方法は、上記この発明の基板の製造方法を用いて、基板載置台に載置される基板が、カラーフィルター製造用の基板からなるものである。
【0031】
上記この発明に係る基板の製造方法によれば、基板載置台表面のうねり、粗さの影響を実質的に受けることなく、基板とダイの吐出口の間のクリアランスを一定に保持することができるので、均一な膜厚が形成されながら高速で、塗布液を基板に塗布することができる。
【0032】
また、上記この発明に係る塗布装置、および、基板の製造方法によれば、基板の非塗膜面側から基板厚さを測定するものであるから、表面にいかなるものが被膜されている基板の場合でも、安定して高精度に、基板の厚さが測定できる。さらに、移載機構で基板を把持して待機している間に、基板厚さを測定すれば、他の基板が基板載置台上で塗布されているときでも、厚さの測定が可能であり、従来のような厚さ測定のために、タクトタイムが増加することがない。
【0033】
上記この発明に係るカラーフィルターの製造装置および製造方法によれば、この発明の塗布装置、および、基板の製造方法を用いるので、塗布液を高速で高精度に塗布することが可能となり、高い品質のカラーフィルターを、高い生産性で製造することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0035】
図1は、この発明の塗布装置をダイコータに適用したときの概略斜視図、図2は、図1におけるダイを昇降制御するダイ昇降部の一部を破断して示す概略斜視図である。
【0036】
図1において、ダイコータ20は、塗布液吐出手段であるダイ21、テーブル110、ダイ昇降部120、塗布液供給部130、移載機10から構成される。
【0037】
テーブル110は、基台23上にある一対のガイド溝レール111に沿って、これに案内されるスライド脚112上の吸着盤24で構成され、矢印A、Bで示す方向に、往復運動する。この吸着盤24は、基板載置台であり、表面に設けられた吸着孔によって、基板が、この基板載置台上に、吸着、保持される。
【0038】
さらに、ケーシング115内の一対のガイド溝レール111間では、ボールねじ113にスライド脚112がナット状のコネクタ114を介して連結されている。一方、ボールねじ113の一端は、テーブル110の端部に配されたACサーボモータ116に、回転自在に連結されており、これによって吸着盤24の往復運動が、制御される。
【0039】
次に、ダイ昇降部120は、逆L字型の支柱25と、これに固定されて吸着盤24上でダイ21を昇降させる昇降装置30と、ダイ21と昇降装置30を連結するダイ保持材26とから構成され、ダイ21の上下方向の動きが制御される。
【0040】
図2において、昇降装置30は、ACサーボモータ31、ボールネジ32、ブラケット33がケーシング34内で結合された構造を有し、ボールねじ32が、ACサーボモータ31によって回転すると、ブラケット33とともにダイ21を保持するダイ保持材26が、昇降する。さらに、ダイ保持材26は、ブラケット33に、矢印C、Dの方向に回転自在に取り付けられている。
【0041】
また、ブラケット33には、水平バー35が固定され、さらに水平バー35の両端には、下方に伸縮できるロッドを有した電磁作動型のリニアアクチュエータ27A、27Bが取り付けられている。リニアアクチュエータ27A、27Bのロッド先端面は、ダイ保持材26の両端部に当接しており、ダイ21をC、D方向に任意に傾けることができる構造となっている。
【0042】
再び、図1において、塗布液供給部130は、塗布液を供給するタンク135、塗布液を定容量送るシリンジポンプ131の他、タンク135とシリンジポンプ131との間を連結する吸引ホース133、シリンジポンプ131とダイ21との間を連結する供給ホース132により構成され、さらに、各ホース132、133の途中には、開閉弁134A、134Bが設けられている。シリンジポンプ131と各々の開閉弁134A、134Bの動作によって、タンク135内の塗布液が定容量、ダイ21に供給される。
【0043】
なお、塗布液供給部130として、シリンジポンプを用いた構成の他に、ギアポンプ、ダイヤフラムポンプ、チューブポンプの他、エアー圧送による構成が用いられても良い。
【0044】
また、ダイコータ20の基板搬送方向上流側に配置された移載機10は、ロボット11とハンド12から構成されて、図示しない上流側装置から、基板40をハンド12上に受け取って、ダイコータ20まで把持搬送する。ロボット11は、多関節アーム型ロボットや円筒座標型ロボットなどいかなるタイプのものでも良い。また、ハンド12で移載中の基板40は、基板厚さ計50によって、その厚さが測定される。この厚さ測定を高精度に行うために、基板40の下側を、図示しない真空ポンプなどの真空源によって吸着把持することが好ましいが、基板の上側や基板端辺のいずれかの箇所を、挟み込み、吸着などの支持手段で支持しても良い。
【0045】
また、基板厚さ計50は、センサ51とコントローラ52から構成されて、センサ51により、基板下面との焦点距離と基板上面との焦点距離を検出して、コントローラ52により基板厚さを演算するものである。
【0046】
センサ51は、移載機10とダイコータ20の間の基板下側に配されて、基板40の非塗膜面側からレーザ光を投受光するので、基板表面にいかなる塗膜が形成されていても、安定して高い精度に基板厚さの測定が可能となる。
【0047】
図3は、図1に示す塗布装置の電気信号、塗布液のフロー図である。テーブル110、ダイ昇降部120、塗布液供給部130、移載機10、基板厚さ計50は、各々シーケンサ60に電気的に接続されている。シーケンサ60は、これらの装置と信号の送受信を行い、必要なデータの授受とともに、これに基づいて動作の制御を行う。また、シーケンサ60は、うねりデータ格納メモリ80にも電気的に接続されている。このうねりデータ格納メモリ80には、予め測定した吸着盤24の走行方向および幅方向の表面うねりのデータが収められており、シーケンサ60は、常時、このうねりデータ格納メモリ80からデータを受け取ることがことができる。
【0048】
次に、この発明の基板の製造方法の一例を、図3を用いて説明する。
【0049】
まず、シーケンサ60からの信号により、予めプログラムされたとおりに移載機10が作動する。移載機10では、ロボット11が駆動され、ハンド12により基板40を図示しない基板搬送方向の上流側装置から取り出して把持する。なお、ここで、基板40は、上流側の工程において、既に上面に塗膜が形成されている。基板40を把持したハンド12が、回転、直進が組み合わされた動作で運動せしめられ、基板厚さ測定用のセンサ51の上方に基板が位置したところで静止せしめられ、基板厚さ計50で基板の厚さが測定される。ここでは、センサ51が、基板の非塗膜面側である下面側からレーザ光を基板に入射せしめ、コントローラ52で、基板下面までの焦点距離と基板上面までの焦点距離との差から基板の厚さが演算される。その後、シーケンサ60が、基板厚さデータを要求する信号を送り、コントローラ52より基板厚さデータを受け取る。シーケンサ60は、この基板厚さデータをもとに、基板40とダイ21の下端面との間のクリアランスが所定値になるように、ダイ21の下降位置を制御する。
【0050】
以上の基板の厚さ測定は、吸着盤24上で行われないため、別の基板の塗布が行われている間でも、基板の厚さの計測が可能となり、塗布工程のタクトタイム短縮が図られる。また、基板の非塗膜面側からレーザ光を照射することにより基板の厚さが測定されるので、カラーフィルターの製造で使用される画素用R、G、Bカラーペースト、クロムおよび樹脂のブラックマトリックス、オーバーコート材、レジスト材、さらにはこれらから成るパターン状画素など基板塗布面にいかなるものが被膜されていても、基板厚さの直接測定が可能となる。
【0051】
また、基板40の厚さむらが大きい場合は、基板厚さ計50により、基板40の複数箇所の厚さが測定され、シーケンサ60に厚さデータが送られる。シーケンサ60では、これらの厚さデータと吸着盤の表面うねりに関するデータとを組み合わせて、ダイ21の塗布時の下降位置を定め、これにより、基板40とダイ21下端面との間のクリアランスが、塗布中、常に実質的に一定にせしめられる。
【0052】
基板の厚さデータの送受信が終了すると、シーケンサ60からの信号により、ハンド12は、吸着盤24の表面で予め上昇せしめられていたリフトピン29上に、基板を載置した後、後退して、原点位置にもどる。
【0053】
次に、リフトピン29が下降し、基板40は、吸着盤24上で、図示しない位置決め装置によって位置決され、その状態で、真空ポンプ等の吸引源が作動せしめられ、吸着盤24上に吸着保持される。吸着盤24が、A方向(図1)に塗布開始位置まで高速で直進すると同時に、基板厚さ計50により計測された値をもとに、基板40とダイ21との間のクリアランスが所定値になるまで、ダイ21が下降する。
【0054】
上記の動作まで、塗布液供給部130では、開閉弁134Aが閉じられ、134Bが開けられた状態で、シリンジポンプ131が作動し、タンク135からシリンジポンプ側に所定量の塗布液が吸引される。シリンジポンプへの塗布液の充填が完了すると、開閉弁134Aが開き、134Bが閉じられる。
【0055】
次に、吸着盤24が、塗布開始位置からA方向(図1)に、所定の塗布速度で移動を開始する。これとほぼ同時に、シリンジポンプ131が作動し、シリンジポンプ側から塗布液が、ダイ21側に、所定の速度で送られ、ダイ21の吐出口から塗布液が吐出する。吸着盤24の移動とともに、基板40上に塗膜が形成されるが、この時、ダイ21の下端面と吸着盤24との間のクリアランスが一定に保持されるように、うねりデータ格納メモリ80からのデータにしたがって、ダイ21が昇降制御される。
【0056】
次に、基板40の塗布終了部が、ダイ21の吐出口の真下に来ると、シリンジポンプ131が停止し、塗布液の吐出が停止し、ダイ21が上昇して塗布が終了する。その後、吸着盤24が、終了位置まで、高速で移動する。吸着盤24が停止すると、吸着が解除され、リフトピン29が上昇し、基板40が持ち上げられ、図示しないアンローダによって、基板が取り出され、次工程に搬送される。
【0057】
基板40の取り出しが終了した後、吸着盤24は、B方向(図1)に高速で移動し、ダイ21の下方を通過して、原点位置までもどり、上述した塗布工程が繰り返される。
【0058】
図4は、うねりデータ格納メモリ80に収められている基板走行方向のうねりデータをもとに、クリアランスを基板走行方向に一定に保持できるように、ダイ21の位置を変化させながら塗布する様子を示す状態変化概略側面図である。図4では、ダイ21を、吸着盤24と基板走行方向に実質的に一定のクリアランスを保持するように昇降させるので、高速で塗布しても、クリアランスが大きくなって膜切れすることなく、基板40上に均一な膜厚の塗膜を形成せしめることができる。
【0059】
また、図5は、うねりデータ格納メモリ80に格納されている吸着盤24の幅方向のうねりデータをもとに、シーケンサ60によって、塗布しながらリニアアクチュエータ27A、27Bを制御して、吸着盤24がダイ21の吐出口長手方向(幅方向)に一定のクリアランスを保持するように、ダイ21の両端部をそれぞれ昇降させる様子を示す状態変化概略正面図である。この制御により、塗布の間、吐出口長手方向のクリアランスが実質的に一定に保持されるので、一層の膜厚の均一性および塗布速度の向上が可能となる。
【0060】
以上の吸着盤の表面のうねりに対応して、ダイを走行方向および幅方向に昇降制御しながら基板を製造する方法は、平面度が、5μ以上、より好ましくは、基板の厚さむらを上回る程の値である平面度が、20μ以上の吸着盤に用いると有効である。
【0061】
ここで、平面度とは、基準となる面に対する吸着盤表面の高さの偏差における最大値を意味する。
【0062】
一辺の長さが500mm以上の基板に対しては、吸着盤の平面度が基板の厚さむらを上回り、20μ以上に達する場合がある。この場合、基板の厚さむらよりも吸着盤の平面度の方が、クリアランスへの影響が大きくなるので、吸着盤の平面度の変化に合わせてダイを昇降制御するだけで、クリアランス変化を、許容値以下におさめることができる。したがって、この昇降制御は、基板の厚さ分布を測定することなく、予め格納した吸着盤のうねりデータのみに基づいてなされることとなるので、基板の厚さ分布測定という余計な工程がなくなり、タクトタイムを増加させることがない。
【0063】
次に、この発明の塗布装置、基板の製造方法の別の実施態様について、図6を用いて説明する。図6は、ダイ21を吐出口長手方向に撓ますことのできるクリアランス調整装置70を用いる例を示す概略正面図である。
【0064】
クリアランス調整装置70では、ボルト71が、保持部材72に、固定板73A、73Bにより、回動自在、上下方向に昇降自在に取り付けられている。ボルト71の下方先端のネジ部分は、ダイ21とネジ結合され、この結合部がボルト71の回転により上下動可能とされ、結果として、ダイ21を部分的に上下に動かすことが可能な構造とされている。ボルト71は、小型のACサーボモータ74に接続されている。さらに、クリアランス調整装置70は、ダイ保持材26(図2)に取り付けられている。
【0065】
このクリアランス調整装置70を用いて、塗液を基板上に塗布する場合、ダイ21から塗布液を吐出するのと同時に、以下の動作が行われる。
【0066】
シーケンサ60が、うねりデータ格納メモリ80に格納されている吸着盤24表面のうねり分布のデータを受け取り、これに基づき、クリアランスが吐出口長手方向(幅方向)に一定になるように、ACサーボモータ74が作動し、ボルト71が押引制御され、ダイ21が所定形状に撓まされ、この状態で、基板上に塗布液が塗布される。
【0067】
うねりデータ格納メモリ80内の走行方向と幅方向の吸着盤24表面のうねりデータに基づき、このクリアランス調整装置70によるダイ21の下端面の幅方向位置制御と、上述の走行方向の位置制御とが組み合わされて塗布が行われることにより、吸着盤24の表面が走行方向と幅方向にいかなるうねりの形状を有していても、クリアランスをより高精度に実質的に一定に保持できるので、一層の塗布高速化、膜厚均一性が達成される。
【0068】
上記の基板の製造方法において、塗布中のダイ21の位置制御は、吸着盤24の表面のうねりデータに合わせて連続的に変化させるものでも良いし、数点を選択してその間を直線で補間する形式のものでも良い。
【0069】
また、クリアランス調整装置70は、ダイ21の端部にモーメントを付加して曲げ変形させるものでも良いし、ボルト71を用いずに、単にダイ21の上端面と接するもので、押し引きするものでも良い。
【0070】
なお、この発明の塗布装置および基板の製造方法は、一辺の長さが500mm以上の大型基板の塗布に対して特に有効であり、特に、カラーフィルターの製造工程でのブラックマトリックス、R、G、Bの各画素用塗布液、および、レジスト液、オーバーコート材を、枚葉塗布するスリットダイに適用することができる。
【0071】
また、上述した塗布装置および基板の製造方法は、ダイコータ以外に、ノズル塗布やスプレー塗布にも適する。
【0072】
【発明の効果
【0074】
この発明の塗布装置および基板の製造方法によれば、基板の非塗布面側から厚み検出センサを用いて、基板厚さを測定するようにしたので、基板表面にいかなる塗膜が形成された基板に対してもタクトタイムを損なうことなく基板厚さの測定が可能となり、基板と塗布液吐出手段との間のクリアランスを一定にセットして高精度な塗布が行える。
【0075】
さらに、この発明のカラーフィルター製造装置および製造方法によれば、1辺が500mm以上の大型基板に対しても、均一な膜厚分布を有する高品質なカラーフィルターを高い生産性で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の塗布装置をダイコータに適用したときの概略斜視図である。
【図2】図1に示した装置におけるダイを昇降制御するダイ昇降部の一部を破断して示す概略斜視図である。
【図3】図1に示す塗布装置における電気信号、塗布液の流れの概略フロー図である。
【図4】図1に示す塗布装置における塗布液の塗布状態の変化を説明する概略側面図である。
【図5】図1に示す塗布装置における塗布液の塗布状態の変化を説明する概略正面図である。
【図6】図1に示す塗布装置において、ダイを吐出口長手方向に撓ますことのできるクリアランス調整装置を用いた態様を示す概略正面図である。
【符号の説明】
10:移載機
11:ロボット
12:ハンド
20:ダイコータ
21:ダイ
23:基台
24:吸着盤
A、B:吸着盤走行方向
25:支柱
26:ダイ保持材
C、D:ダイ保持材回転方向
27A、27B:リニアアクチュエータ
29:リフトピン
30:昇降装置
31:ACサーボモータ
32:ボールねじ
33:ブラケット
34:ケーシング
35:水平バー
40:基板
50:基板厚さ計
51:センサ
52:コントローラ
60:シーケンサ
70:クリアランス制御装置
71:ボルト
72:保持部材
73A:73B:固定板
74:ACサーボモータ
80:うねりデータ格納メモリ
110:テーブル
111:ガイド溝レール
112:スライド脚
113:ボールねじ
114:コネクタ
115:ケーシング
116:ACサーボモータ
120:ダイ昇降部
130:塗布液供給部
131:シリンジポンプ
132:供給ホース
133:吸引ホース
134A、134B:開閉バルブ
135:タンク

Claims (4)

  1. (イ)塗布液がその表面に塗布される基板が載置される基板載置台と、(ロ)該載置台上に基板を供給する移載機構と、(ハ)該載置台上に載置される基板表面に対して離間して位置し、該基板表面に対し塗布液を吐出する吐出口を有する塗布液吐出手段と、(ニ)前記載置台と前記吐出手段とを、前記載置台に載置される基板表面に沿って一定方向に、相対的に移動せしめる移動手段と、を備えた塗布液の塗布装置であって、(ホ)基板厚さを測定する厚み検出センサが、前記移載機構で保持された基板の非塗膜面側である下面側に設けられ、かつ、前記厚み検出センサが、レーザ光を投受光して、基板上面までの焦点距離と基板下面までの焦点距離との差により、基板厚さを測定する手段を有することを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項1に記載の塗布装置を備え、基板載置台に載置される基板が、カラーフィルター製造用の基板からなることを特徴とするカラーフィルターの製造装置。
  3. 基板に塗布液が塗布される塗布工程を有する基板の製造方法であって、該塗布工程より以前の、基板を塗布工程に供給する移載工程において、基板の非塗膜面側である下面側から基板厚さが測定され、かつ、前記基板厚さは、レーザ光を投受光して、基板上面までの焦点距離と基板下面までの焦点距離との差を求めることにより測定されることを特徴とする基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の基板の製造方法が用いられ、用いられる基板が、カラーフィルター製造用の基板からなることを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
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