JP4521505B2 - 塗布ヘッドの清掃方法および清掃装置並びにプラズマディスプレイ用部材の製造方法および装置 - Google Patents

塗布ヘッドの清掃方法および清掃装置並びにプラズマディスプレイ用部材の製造方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばプラズマディプレイパネルの製造分野に使用されるものであり、詳しくはガラス基板などの被塗布部材表面にペーストを吐出しながら塗膜を形成する塗布装置および塗布方法並びにこれらの装置および方法を使用したプラズマディプレイの製造装置および製造方法に使用されるスリットダイ塗布ヘッドの清掃方法および清掃装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガラス基板、ウエハー等の枚葉状の塗布対象物表面に塗料等のペーストを塗布する場合、塗布対象物の水平搬送経路上方に、搬送方向と垂直な方向にスリット状のペースト吐出口を有するスリットダイを設置したダイコーターがよく使用される。
【0003】
このダイコーターでは、塗布対象物である基板にスリットダイのペースト吐出口を近接させた後、基板を水平方向に移動させるとともにスリットダイからペーストを吐出して塗布が行われる。
【0004】
このようなダイコーターによって一度ペーストの塗布を行うと、ペースト吐出口周辺部であるスリットダイの先端部にペーストの一部が滴状になって付着・残存して汚染されるため、2回目に塗布するときには、この滴状のペーストがスリットダイから吐出されるペーストと共に基板に塗布されることになるので、均一な膜厚の塗布面を得ることができない。
【0005】
そのために1回の塗布が終了するごとに、スリットダイの先端部を清掃して、ペースト残渣を除去することが必要となる。
【0006】
このため清掃方法として例えば特開平7−168015号には、スリットダイ先端部形状と合致する切欠きを入れた高分子樹脂であるシリコーンゴムシートを、スリットダイ先端部に摺接させることで、掻き取り清掃を行う方法が開示されている。
【0007】
また特開平7−80386号には、クリーニング用シートを支えるバックアップロールから洗浄液をシートに供給しつつ、該シートをスリットダイの長手方向に対して直角方向に摺接させながら走行させることで、拭き取り清掃を行う方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラズマディスプレイ用部材の製造において用いられるスリットダイのペーストは高粘度であり、ダイの吐出口周辺部に付着して残存するペーストが多くなるとともに、短時間で拭き取って吐出口面を清浄化することが難しくなる。
【0009】
特に、従来のスリットダイ形状と合致する切欠きを入れたゴムあるいは布等のシートを清掃部材として利用した清浄装置で、スリットダイの吐出口周辺部に多く残った高粘度ペーストを拭き取ろうとすると、
1)拭き取り時にペーストが清掃部材から溢れてリップ先端の斜面部に再付着し、そのペーストが時間の経過とともに垂れ下がってきて吐出口を再汚染する。
2)残存量が多いために、清掃中に清掃部材が著しく汚染されたり、あるいはゴムの清掃部材が弾性変形することにより、リップ先端面にペーストを擦り付けたりするので、安定した清掃効果が十分に発揮されず、清浄化することが困難になる。
3)残存量が多いために布シートによる清掃においても、完全に清浄化するまで布シート面を1回の拭き取り毎に更新しながら多数往復して拭き取らねばならず、時間のロスとともに布シートのロスも多く、生産性を著しく阻害する。
等の問題点があった。
【0010】
本発明は上述のような問題点を解決し、高粘度ペーストを使用したスリットダイ塗布においても吐出口周辺部を確実に、しかも清掃部材の消耗量や使用量を少なくして清掃することを可能とする拭き取り清掃方法および装置、並びにプラズマディスプレイの製造方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的は以下に述べる手段によって達成される。
【0012】
請求項1の塗布ヘッドの清掃方法は、粘度が1,000cP〜50,000cPの範囲内のペーストをスリット状の吐出口から吐出させる塗布ヘッドの吐出口周辺部を清掃するための方法であって、硬質の清掃部を持つ清掃部材を、前記吐出口周辺部に線接触させつつ塗布ヘッド長手方向に摺接させて清掃することで前記吐出口周辺部のペースト残渣を除去後、さらに塗布ヘッド長手方向の略直交方向に回転軸を有するロールを介して洗浄液を付着させた布材を前記吐出口周辺部に接触させ、塗布ヘッド長手方向に摺接させて清掃することでペーストを除去して清掃することを特徴とする。
【0013】
清掃部材の清掃部が硬質でない場合、清掃部材が塗布ヘッドと接触すると、接触部が弾性変形して線接触が面接触となり、清掃部材が塗布ヘッドを摺接中、高粘度ペーストを塗布ヘッドに対して擦り付ける形となり粘着させ著しく汚染されるので、清掃部材の清掃部は線接触可能な硬質の材料であることが必要である。
【0014】
また塗布ヘッドの摺接における清掃部材の耐摩耗性からも、硬質であることが必要である。
【0016】
塗布ヘッドの長手方向に対して平行方向ではなく、略直交方向に回転軸を有するロールを配することにより、塗布ヘッドのペースト残渣を拭き取った後、布材のペースト残渣が再び塗布ヘッドのペースト吐出口に付着せず、吐出口の目詰まり等の再汚染することを防ぐことができる。
【0018】
硬質の清掃部を持つ清掃部材による清掃方法あるいは布材による清掃方法を単独で適用し、塗布ヘッドを清掃することによっても塗布ヘッドの清浄化は可能となるが、両清掃方法を組み合わせることによって、より一層の効果的な塗布ヘッドの清浄化が可能となる。
【0020】
請求項のプラズマディスプレイ用部材の製造方法は、請求項の清掃方法を用いて、プラズマディスプレイ用部材を製造する。
【0023】
請求項の拭き取り清掃装置は、粘度が1,000cp〜50,000cPの範囲内のペーストをスリット状の吐出口から吐出させる塗布ヘッドの吐出口周辺部を清掃するための塗布ヘッドの清掃装置であって、前記吐出口周辺部のペースト残渣を最初に除去する硬質の清掃部を持つ第1の清掃部材と、前記吐出口周辺部に残留したペーストを除去する第2の清掃部材である布材と、該第2の製造部材である布材を前記吐出口周辺部に押し付けるために用いられ、塗布ヘッド長手方向の略直交方向に回転軸を有するロールと、第1の清掃部材と第2の清掃部材を各々独立して前記吐出口周辺部に押し付けて、塗布ヘッド長手方向に摺接させる駆動装置と、前記布材に洗浄液を供給する洗浄液供給ユニットを備えたことを特徴とする。
【0024】
第1の清掃部材と第2の清掃部材の動きを各々独立して制御し、塗布ヘッドに押し付けて清掃することが可能であると、ペーストの拭き残しや清浄化の状態に応じて、各製造部材の拭取り回数および塗布ヘッドへの摺接長さ、押付力を自在に変更することができるので、無駄のない効果的な塗布ヘッドの清掃が可能となる。
【0027】
請求項のプラズマディスプレイ用部材の製造装置に、請求項の塗布ヘッドの清掃装置を備えてプラズマディスプレイ用部材を製造する。
【0028】
請求項1およびの塗布ヘッドの清掃方法および装置の硬質の清掃部を持つ清掃部材による清掃においては、硬質の清掃部を持つ清掃部材が、吐出口周辺部の形状に倣って線接触し、吐出口周辺部のペースト残渣を掻き落とすので、清掃部材の精密な位置決めをすることなく、またペースト残渣の量および粘度に関わらず確実に拭き取り清掃することができる。
【0029】
請求項およびの塗布ヘッドの清掃方法および装置の布材を用いた清掃においては、塗布ヘッド長手方向の略直交方向に回転軸を有するロールを介して布材を前記吐出口周辺部に接触させ、塗布ヘッド長手方向に摺接させて拭き取るので、ペースト吐出口周辺部の先端面のペースト残渣を吐出口に残すことなく確実に除去することができる。
【0030】
請求項およびの塗布ヘッドの清掃方法および装置によれば、第1の清掃部材である硬質の清掃部を持つ清掃部材と、第2の清掃部材である布材によって二段階で塗布ヘッドを拭き取り清掃するので、確実に吐出口周辺部のペースト残渣を拭き取り清掃することができる。
【0032】
請求項およびのプラズマディスプレイ用部材の製造方法および装置によれば、上記の優れた塗布ヘッドの清掃方法および清掃装置を用いてプラズマディスプレイ用部材を製造するのであるから、高品質のプラズマディスプレイ用部材を高い生産性で得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0034】
図1は本発明の塗布用ダイ清掃装置10を塗布装置であるダイコータ8に適用した一例を示す概略斜視図、図2は本発明の塗布用ダイ清掃装置10による清掃状況を示す側面図、図3は図1の清掃部の拡大斜視図である。
【0035】
図1を見ると、ダイコータ8にはダイ1とダイ1を塗布の前または後で清掃する塗布用ダイ清掃装置10がある。ここでさらにダイコータ8を詳細に見ると、ダイ1は支柱7に図示しない昇降運動機構を介して取り付けられており、上下方向に自在に昇降できる。また、ダイ1の下部にあるステージ5は矢印A、Bの方向に往復直進運動できるように図示しない往復運動機構を介して基台4に取り付けられている。またステージ5上の吸着面9には図示しない真空源に接続されている吸着孔があり、吸着面9上に載置された基板6を真空吸着により保持することができる。さらにダイ1は図示されていないポンプ等によりなる送液装置に接続されており、塗布時には、この送液装置よりペーストが供給される。
【0036】
さらに図2、3を参照しながら塗布用ダイ清掃装置10および清掃ユニット100の構成を詳細に説明する。まず塗布用ダイ清掃装置10は、清掃ユニット100と、これをダイ1の長手方向に駆動する駆動装置150、ダイ1の清掃ユニット100に洗浄液を供給する洗浄液供給ユニット200よりなる。
【0037】
清掃ユニット100は、本発明の硬質の清掃部を有する清掃部材であるブレード111で掻き取りを行う第一の清掃部分である清掃部分A110と、布121で拭き取りを行う第二の清掃部分である清掃部分B120、さらに掻き取ったペーストを受けるトレイ130、清掃部分A110と清掃部分B120、トレイ130を保持するフレーム140より構成されており、さらにフレーム140はダイ1の長手方向に駆動する図1の駆動装置150に接続されている。ここで駆動装置150は、エアーシリンダー、リニアモーター、ボールネジを連結したモーター等、直線移動させるものならいかなるものを適用してもよい。
【0038】
清掃部分A110は、ブレード111の他、これを保持するブレード保持部材112、ブレード111をブレード保持部材112との間に挟み込んで固定する固定部材113、ブレード保持部材112を直接保持するブレード支持台114、ブレード支持台114をダイ1離接方向に弾性支持するばね115とベース台116から構成されている。ベース台116はブレード昇降駆動源117を介してフレーム140に取り付けられている。またブレード支持台114はばね115等にペーストが付着しないようばね115を内蔵する形状を有して、カバーの役割も備えている。
【0039】
ここでブレード111は結果的にばね115によって弾性支持されので、ダイ1の吐出口周辺部にあたるペースト吐出口面2に向けて適度な力で押圧させることができる。さらにばね115による弾性支持の効果によってブレード111はペースト吐出口面2に倣うことになるので、ブレード111の略一直線状エッジ部の微妙な位置調整が不用になると共に、ブレード111のペースト吐出口面2方向への押付力を小さく設定することもできるので、ブレード111の摩耗を大幅に減じることができる。
【0040】
ここでブレード111の材質としては金属、セラミックス、グラスファイバー、高分子樹脂等の硬質であれば良いが、ダイ1のリップ面となるペースト吐出口面2等を傷つけないために高分子樹脂が好ましく、その高分子樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂等を用いることができる。そして使用するペーストに対して耐薬品性を有するものを選定することが好ましい。
【0041】
次に清掃部分B120は布材121と、布材121をペースト吐出口面2に押し付けるためのバックアップロール122と、布材121を巻き出すブレーキ付きの巻き出し部123と、布材121を巻き取る図示しない駆動源を有する巻き取り部124と、バックアップロール122を昇降させる昇降駆動部125を有する。
【0042】
バックアップロール122は芯部402に弾性体404を巻き付けたものである。
【0043】
バックアップロール122は、回転軸を有するロールである。
【0044】
弾性体404の材質は、シリコン等のゲル状の材質あるいはゴム材が好ましいが、洗浄液やペーストに対して耐薬品性を兼ね備えた材質であること必要である。例えば、主成分がシリコンであるシーゲル社製“θ-ゲル”、“α-ゲル”、“β-ゲル”、“γ-ゲル”やシリコンスポンジゴム等が好適である。
【0045】
弾性体404の硬度(針入度)としては、20〜160(1/10mm)が好ましい。この硬度より低いとダイ1に押し付けるときの押付力が不足し、この硬度より高いとダイ1に押し付けても、ダイ1の形状に倣わなくなって密着性が低下する。
【0046】
また、弾性体404の厚さは、3mm以上であることが好ましい。これより薄いとダイ1に押し付けたときの密着性が低下する。
【0047】
上記の様な材質を用いたバックアップロール122の表面状態は、布121が巻き取られるとき布121とバックアップロール122表面との間で大きな摩擦抵抗を生むので、バックアップロール122の表面に布121と同じ布材を巻いておくなど、滑りを持つ材料を配して布121の走行をより滑らかにすることが好ましい。
【0048】
この様なバックアップロール122によって、布121はダイ1を包み込み、適当な押付力で摺接させることで、ペースト吐出口面2ペースト残渣を拭き取ることができる。
【0049】
次に布121に洗浄液を供給する洗浄液供給ユニット200は、ノズル210とパイプ220を介して接続された開閉弁230、洗浄液タンク240と、圧空源270から圧空ライン250を介して加わる圧力を調整する調圧弁260、から構成されている。
【0050】
ノズル210から吐出する洗浄液の種類として、使用するペーストに含まれる溶媒成分と同一のものが好ましいが、アセトン、エタノール等の一般的な洗浄用の溶剤を使用しても良い。
【0051】
洗浄液の布への付着量はごく少量がよく、好ましくは0.1mL〜10mL、より好ましくは、0.3mL〜1.0mLである。洗浄液の量が必要量以上であると、布121でペースト吐出口面2を清掃するときに、リップ間隙部からダイ1内部に洗浄液が入り込み、塗布膜形成時に塗布開始面の塗布むらが発生する。一方洗浄液の量が少なすぎると、ダイ1と布121の間の拭き取り時の摩擦力が大きくなって、布121が摩耗し発塵し、かつペースト吐出口面2と布121の摩擦力が、ペースト残渣の影響も加わって、バックアップロール122と布121の摩擦力より大きくなり、布121が必要時以外に巻き出されることによって布の弛みが発生し、安定して拭き取ることができなくなる。
【0052】
布121の表面に洗浄液を適量付着するために、ノズル210にはディスペンサー機能を付帯させて、吐出量を制御できるものを使用してもよい。
【0053】
また、布121の適正な位置に洗浄液を付着させるために、ノズル210はその吐出方向を布121の上部で任意に調整できる機構を有していることが好ましい。
【0054】
布121の材質は、ポリエチレンテレフタレート製の織布、あるいはシリコン等のスポンジ状のもの等を使用してもよい。
【0055】
さらに、ノズル210からの洗浄液の吐出圧は好ましくは0.01MPa〜0.7MPa、より好ましくは0.01MPa〜0.05MPaであり、洗浄液の一回の吐出量は、好ましくは0.1mL〜10mL、より好ましくは0.3mL〜1mLである。
【0056】
また、洗浄液が飛散した場合でも周辺装置等に付着しないように、周囲にカバーを配することが好ましい。
【0057】
次に清掃部分A110、清掃部分B120による清掃方法であるが、清掃部分A110では次のようにして行う。まずブレード111は、ダイ1のペースト吐出口面2に予め任意に設定した摺接開始部3Aの真下まで駆動装置150によって移動された後、ブレード昇降駆動源117によってダイ1方向に上昇し、ペースト吐出口面2に接触後、清掃ユニット100のD方向への移動によりペースト吐出口面2ペースト残渣を掻き取り始める。そして、予め任意に設定した摺接終了部3Bの位置まで移動したところで、ブレード昇降駆動源117の下降によってブレード111を降ろして掻き取りを終了する。ここでブレード111をダイ1のペーストが付着している部分のみ接触させていると、ペーストが潤滑の役割を果たし、ブレード111の摩耗を減じることができる。
【0058】
またトレイ130にはブレード111で掻き取った不要なペーストが溜まるが、溜まったペーストは適宜回収する。
【0059】
次に清掃部分B120による清掃方法は、まず布121上に洗浄液供給ユニット200により洗浄液が吐出された後、ダイ1のペースト吐出口面2に予め任意に設定した摺接開始部3Aまで清掃部分B120を移動する。ついで布昇降駆動源125によりバックアップロール122をダイ1離接方向に押し上げて、洗浄液を染み込ませた布121をペースト吐出口面2に押し付ける。このときバックアップロール122の表面に付けられた弾性体404の弾性変形により、適当な押付力でペースト吐出口面2の形状に倣って布121はダイ1を包み込むように接触することができる。
【0060】
布121がペースト吐出口面2に接触後、駆動装置150により清掃ユニット100をD方向に移動することで、布121でペースト吐出口面2のペースト残渣を拭き取り始める。そして、摺接終了部3Bまで移動したところで、バックアップロール122を布昇降駆動源125により下降し、布121をペースト吐出口面2から離し、その時同時に除去したペーストで汚れた布121を巻き取り部124によって巻き取り、きれいな拭き取り面を出現させる。以上の作業が終われば、清掃部分B120は最初にいた待機位置までもどって停止する。
【0061】
布121でダイ1のペースト吐出口面2を拭き取った後も、ペーストが残留している場合は、拭き取り回数をさらに増やせばよい。
【0062】
ダイ1長手方向に摺接しながら拭取り清掃を行っているとき、布121は固定したままでも良いが、好ましくは布121を巻き出し部123と巻き取り部124によりダイ1長手方向に未清掃部分を出現させるのがよい。その際の布121の送り方向は、布昇降駆動源125により布121がダイ1に押し付けられ、摺接させながらペーストを拭き取るときの拭取り方向と一致しているのが良い。
【0063】
上記のようにダイ1に布121を摺接中、布121の未清掃部分を常に送り出すことににより、ダイ1のペースト吐出口面2の清掃では、常に未汚染の布121で拭き取ることができ、拭き取った後のペースト吐出口面2の再汚染防止に有効となる。
【0064】
清掃部分A110、清掃部分B120によるダイ1のペースト吐出口面2の清掃は各々単独で行ってもよいが、高粘度ペーストの場合は、まず清掃部分A110でペースト吐出口面2のペースト残渣の大半を取り去り、わずかに残存しているペーストを清掃部分120で除去するのが効果的である。
【0065】
次に、本発明の塗布用ダイ清掃装置を用いた塗布方法の一例を図1と図2を用いて説明する。
【0066】
先ず、基板6上にペーストを塗布する前に、ダイ1の内部にペーストを充填する。ペーストの充填には図示しない圧送、ポンプ等の送液手段を用いて、塗液タンクからチューブ等の配管を介してペーストをダイ1に送液する。この時、ダイ1の吐出口からペーストが吐出されるので、予め、駆動装置150によって、トレイ130をダイ1の下側に移動させて、吐出されるペーストを受ける。
【0067】
ダイ1の内部まで完全にペーストが満たされたら、ダイ1への送液を停止させて、ペースト吐出口面2を清掃する。清掃工程は先ず、ノズル210によって布121に予め設定してある量だけ洗浄液を吐出させる。洗浄液の供給が終わると、ブレード111を予め設定しておいた摺接開始部3Aの下部に来るように、駆動装置150によって清掃ユニット100を移動させる。そしてダイ1のペースト吐出口面2にある摺接開始部3Aに、ブレード111をブレード昇降駆動源117で上昇させて接触させる。この時、ブレード111のペースト吐出口面2への押し付け力が適切となるようにばね115は調整されており、ブレード111がペースト吐出口面2の形状に追従して密着する。
【0068】
次に、ブレード111がダイ1の摺接終了部3Bに到達するまで駆動装置150によって清掃ユニット100を移動させる。ブレード111はペースト吐出口面2と線接触を維持しながら移動し、ペースト吐出口面2周辺のペースト残渣を掻き取る。掻き取った余分なペーストは、ブレード111、ブレード保持部材112、ブレード支持台114を伝って、トレイ130に回収される。
【0069】
ところで駆動装置150によってブレード111がペーストを掻き取りながら移動中に、布121がダイ1の摺接開始部3Aの下部に達したとき、布昇降駆動源125によってバックアップロール122を上昇させ、布121をダイ1摺接開始部3Aに接触させる。この時布121はバックアップロール122表面の弾性体404の適度な弾性により、ペースト吐出口面2を包み込むようにして密着、接触し、ブレード111が掻き取り残したペーストを全て拭き取るので、布121が通過した後のペースト吐出口面2は清浄化される。
【0070】
ブレード111と布121は、それぞれが摺接終了部3Bに達したところで、ブレード昇降駆動源117と布昇降駆動源125によってそれぞれ下降してペースト吐出口面2から離れることでペースト除去作業を終了し、その後清掃ユニット100は最初の待機位置まで戻る。なお布121の下降は、バックアップロール122の下降によってなされるが、このバックアップロール122の下降を開始するのと同時に、除去したペーストで汚れた清掃済み布121を巻き取り部124で巻き取る。これによってバックアップロール122の下降に伴う布121の弛みを吸収して一定張力を保ちつつ、未清掃面の布121を新出させることができる。
【0071】
1回の清掃で清浄化されず、清掃ユニット100で2回以上の清掃を行う場合は、2回目以降はペースト吐出口面2にはごく少量のペーストが残留しているだけの場合が殆どであるので、ブレード111は動作せず、布121のみが1回目の清掃と同じ動作を繰り返して清掃を行うことが好ましい。
【0072】
上記のダイ1のペースト吐出口面2の清掃作業が完了すると、塗布工程を開始する。
【0073】
まず原点位置にあるステージ5上に、図示しないローダを介して基板6を移載し、図示しない位置決め装置によって位置決めされた状態で、基板6を吸着面9上に吸着保持する。次にステージ5がA方向に直進して、ダイ1と基板6とのすきまが一定となるようにダイ1を位置決めし、基板6の塗布開始部がダイ1の位置まで達すると、ダイ1の吐出口からペーストを所定の膜厚が得られる吐出量で吐出し、基板6に塗膜面を形成する。そして、基板6の塗布終了部がダイ1の吐出口の位置に達したとき、ペーストの吐出を停止して、ダイ1を上昇させる。さらにステージ5は終点位置まで増速移動して停止し、基板6の吸着を解除後、図示しないアンローダによって基板6の取り出しを行って、次工程に搬送する。この間送液手段に間欠型の定容量ポンプを用いるなら、次の基板塗布のためにペーストを図示しないタンクからポンプに吸引するのと同時に、ステージ5をB方向に移動させて、原点位置にまで復帰させた後、清掃ユニット100をペースト吐出口面2の下側に移動させ、前述したようにペースト吐出口面2周辺のペースト残渣を清掃する。以降は上述した一連の塗布工程を繰り返す。
【0074】
なお、本実施態様ではトレイ130と清掃ユニット100は一緒に移動させたが、各々別々に移動しても良い。
【0075】
さらに図4は本発明になる別の実施態様を示す正面図、図5はブレード111とダイ1との接触角度の関係を示す側面図である。図4の実施態様では、ブレードをペースト吐出面2用のブレード111の他に、斜面22、24に対応してブレード141、142を設置して合計3個にしている。そして各々のブレード111、141、142は、保持部材112、固定部材113、ブレード支持台114(以上図示省略)、ばね115を有しており、斜面22、24に対応するブレード141、142に関しては支持ブロック118を介してベース台116に接続されている。この構成によって3個のブレード111、141、142を各々独立してダイ1の各面に離接する方向に可動することができる。
【0076】
以上の構成によって、ブレード111、141、142がダイ1のペースト吐出口面2、斜面22、24に各々独立して均一に接触することとなり、ペーストが斜面22、24に残存する場合にもペーストを掻き取ることによって除去して、各面をきれいに清掃することができる。
【0077】
またベース台116は、ブレード昇降駆動源117を介してフレーム140に固定されているので、3個のブレードを一挙に昇降させることが可能となる。
【0078】
またブレード141、142は図4のように、ダイ1の斜面22、24にブレード先端が均一に接するように配することが望ましい。
【0079】
それぞれのブレード111、141、142がダイ1のペースト吐出口面2、斜面22、24の各面と接触する接触角度Φは、図5に示すように、ブレードの先端エッジの向きやエッジの走行方向によらず、各々のブレード111、141、142と走行方向Eとの狭い側の角度が45度〜90度であることが好ましい。この角度によってダイ1の各先端面に残存するペーストを最も効率よく掻き取ることができる。
【0080】
なお、本発明が好ましく適用できるペーストの粘度は1cP〜100,000cP、より好ましくは1,000cP〜50,000cP、スリットダイの間隙幅は0.05mm〜2.0mm、スリットダイと基板6とのクリアランスは0.01mm〜1.0mm、その他塗布条件として、塗布厚さは0.01mm〜0.5mm、塗布速度は0.1m/分〜10m/分である。
【0081】
本発明の塗布用ダイ清掃装置は、プラズマディスプレイ製造工程特に背面板における誘電体層あるいは隔壁層形成等、基板表面に液体を塗布する全てのスリットダイの吐出口周辺の清掃に有効であり、高粘度のペーストを枚葉塗布するスリットダイの清掃に用いることができる。
【0082】
(プラズマディスプレイおよびその部材の製造方法)
本発明のプラズマディスプレイ用部材の製造方法を、背面板の製造手順に従って説明する。また、本発明のプラズマディスプレイの製造方法について説明する。
【0083】
(背面板)
本発明のプラズマディスプレイ用部材である背面板に用いる基板としては、一般的なソーダライムガラスやソーダライムガラスをアニール処理したガラス、または、高歪み点ガラス(例えば、旭硝子社製“PD−200”)等を用いることができる。ガラス基板のサイズは、1〜5mmの厚みのガラスを好ましく用いることができる。
【0084】
基板上に、アドレス電極を形成する。好ましく用いられる電極材料としては、金、銀、銅、クロム、パラジウム、アルミニウム、ニッケルから選ばれる少なくとも1種類を含む金属材料である。これらの金属材料を用いて、厚み0.1〜10μm、好ましくは厚み1〜5μmで必要なパターン形状の電極を形成する電極パターンを形成する方法としては、上記金属粉末とエチルセルロースに代表されるセルロース化合物を含む有機バインダーと混練して得られた金属ペーストをガラス基板上にスクリーン版を用いてパターン印刷する方法や真空蒸着やスパッタリングでガラス基板上に金属膜を形成した後にレジストを用いてエッチングを行う方法を用いることができる。また、好ましい方法としては、金属粉末と感光性有機成分を含む有機バインダー成分を混練して得られた感光性ペーストをガラス基板上に塗布した後、フォトマスクを用いたパターン露光を行い、現像により現像液の可溶部分を除去した後に500〜600℃で焼成することによって電極を形成する方法が、高精細な電極を高精度に成形できるため好ましい。
【0085】
次いで電極を被覆するように誘電体層を好ましく形成する。電極上には誘電体層を形成することにより発光を安定化することができる。誘電体はガラス粉末とエチルセルロースに代表されるセルロース化合物を含む有機バインダーからなるガラスペーストを塗布した後に450〜600℃で焼成することにより形成できる。
【0086】
誘電体層の形成には、スクリーン印刷による方法やダイコーターによるペースト塗布方法が用いられる。ダイコーターによりペーストを塗布する時は、本発明の清掃方法が適用できる。
【0087】
次いで誘電体層上、もしくは電極が形成された基板上に隔壁を形成する。隔壁の高さは、80μm〜200μmが適している。80μm以上とすることで蛍光体とスキャン電極が近づきすぎるのを防ぎ、放電による蛍光体の劣化を抑制できる。また、200μm以下とすることで、スキャン電極での放電と蛍光体の距離が離れすぎるのを防ぎ、十分な輝度を得ることができる。隔壁のピッチ(P)は、100μm≦P≦500μmのものがよく用いられる。また、高精細PDPとしては、隔壁のピッチ(P)は100μm≦P≦250μmである。100μm以上とすることで放電空間が狭くなるのを防ぎ十分な輝度を得ることができ、500μm以下とすることで画素が細かくなりきれいな映像表示ができる。250μm以下とすることにより、ハイビジョン(HDTV)レベルの美しい映像を表示することができる。隔壁の線幅(L)は、半値幅で10μm≦L≦50μmであることが好ましい。10μm以上とすることでは前面板と背面板を封着する際の破損を防ぐことができる。また、50μm以下とすることで蛍光体の形成面積を大きくとることができ高輝度が得られる。
【0088】
隔壁は、無機微粒子と有機バインダーからなるガラスペーストを隔壁の形状にパターン形成した後に、400〜600℃に焼成して隔壁を形成する方法が一般的である。ガラスペーストを用いて隔壁パターン加工する方法としては、通常スクリーン印刷法、サンドブラスト法、感光性ペースト法、フォト埋め込み法、型転写法等の方法によって形成可能であるが、工程の簡便性等の点で、サンドブラスト法や型転写法、感光性ペースト法が好ましい。これらの方法の場合ペースト塗布膜を効率良く形成するには、ダイコーターの使用が必須であるが、そのダイコーターの塗布ヘッドの清掃には、本発明の清掃方法および装置を適用する。また、さらにこれら3種類の隔壁形成方法の中で、高精細化の対応が可能で工程がより簡便な点で、感光性ペースト法がより好ましく、優れている。
【0089】
隔壁の形成においてダイコーターにより塗布するペーストの粘度は、有機溶媒により好ましくは10,000cP〜100,000cP(センチ・ポイズ)程度に調整して使用される。粘度を1万cP以上とすることにより、形状保持性を得ることができるため、隔壁の高さを得るための塗布厚みでも、ダイコーターによる1回塗布が可能となる。使用される有機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
【0090】
隔壁を形成した後に、RGBの各色に発光する蛍光体層を形成する。蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを所定の隔壁間に塗布することにより、蛍光体層を形成することができる。その方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、感光性を有する有機成分を有機バインダーとする感光性蛍光体ペーストを用いる感光性ペースト法等を採用することができる。
【0091】
蛍光体層を形成した基板を必要に応じて、400〜550℃で焼成し、プラズマディスプレイ用の背面板を作製することができる。
【0092】
(前面板)
次いでプラズマディスプレイ用の前面板は、基板上に所定のパターンで透明電極、バス電極、誘電体、保護膜(MgO)を形成して作製することができる。背面基板上に形成されたRGB各色蛍光体層に一致する部分にカラーフィルター層を形成しても良い。また、コントラストを向上するために、ブラックストライプを形成しても良い。
【0093】
(PDPの組立)
かくして得られた背面板と前面板とを封着し、両部材の基板間隔に形成された空間内を排気し、ヘリウム、ネオン、キセノンなどから構成される放電ガスを封入後、駆動回路を装着してプラズマディスプレイを作製できる。
【0094】
【実施例】
幅570mm×長さ964mm×厚さ2.8mmのソーダガラス基板上の全面に感光性銀ペーストを5μmの厚みにスクリーン印刷して、基板長手方向にピッチが360μmの銀電極をストライプ状に2400本形成し、その電極上にガラスとバインダーから成るガラスペーストをスクリーン印刷した後に、焼成して誘電体層を形成した。
【0095】
上述の電極および誘電体層が形成された基板を30枚用意し、以下の手順で基板枚数30枚の隔壁塗布を行った。
【0096】
吐出幅548mm、リップ間隙500μmのダイを用意し、図1のダイコーターで、ガラス粉末と感光性有機成分から成る粘度35,000cpsの感光性ガラスペーストを、ダイと基板との間隔を300μmにして、塗布厚さ280μm、塗布速度0.5m/分で塗布を行った。塗布のための定量ポンプとしては、ピストンポンプ型のシリンジポンプを用いた。
【0097】
ダイ1で感光性ガラスペーストを塗布した後、ダイ1のペースト吐出口面2の清掃を行った。
【0098】
ダイ1の吐出口面の清掃には、図2、3に示す清掃部分A110、清掃部分B120よりなる清掃ユニット100を用いた。ダイ1の吐出口面と接触して残留ペーストを取り去るブレード111、141、142にはポリエステル樹脂、布121にはポリエチレンテレフタレートファイバーからなるものを用い、さらに布121に付着させる洗浄液にはアセトンを使用した。
【0099】
これらの部材を使用して、ダイ1の吐出口面をブレード拭き取りで1回、布拭き取りで3回行った。
【0100】
これによってダイ1の吐出口面でペーストの拭き残しがないことを目視により確認した。この塗布および清掃を30枚の基板について連続的に行ったが、塗布むらや縦すじ等の塗布欠点のない均一な隔壁膜層が得られた。このことからも、ダイコーターの吐出口周辺部の清掃が十分にされたものと推測される。
【0101】
上記の工程により得られた30枚の基板を輻射ヒータを用いた乾燥炉に投入し、100℃で20分間乾燥した。次いで隣りあった電極間に隔壁が形成される用に設計されたフォトマスクを用いて露光し、現像と焼成を行って、先に作成した電極の間に隔壁を形成した。隔壁の形状はピッチ360μm、線幅30μm、高さ130μmであり、各領域での隔壁本数は2401本であった。この後、R、G、Bの蛍光体ペーストを順次スクリーン印刷によって塗布して、80℃15分で乾燥後、最後に460℃15分の焼成を行って、背面板を作製した。得られたプラズマディスプレイ背面板の表面品位は、申し分ないものであった。次にこのプラズマディスプレイ背面板と前面板を合わせ、封着後Xe5%、Ne95%の混合ガスを封入し、駆動回路を接続してプラズマディスプレイを得た。
【0104】
【発明の効果】
請求項およびの塗布ヘッドの清掃方法および装置によれば、第1の清掃部材である硬質の清掃部を持つ清掃部材と第2の清掃部材である布材の異なる2種類の清掃部材を用いて二段階で塗布ヘッドを拭き取り清掃するので、確実にペースト吐出口周辺部のペースト残渣を拭き取り清掃することができ、繰り返し塗布を行っても、吐出口周辺部に不要なペーストが残留せず、ダイのペースト吐出口周辺部は常に清浄となるため、塗布むら、縦すじ等の塗布膜面状の欠点を防止し、良好な塗布膜を形成することが可能となり、品質の向上に寄与する。
【0105】
さらに、上記の優れた塗布ヘッドの清掃方法および清掃装置を用いてプラズマディスプレイ用部材を製造するのであるから、高品質のプラズマディスプレイ用部材を高い生産性で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布用ダイ清掃装置10を塗布装置であるダイコータ8に適用した一例を示す概略斜視図ある。
【図2】本発明の塗布用ダイ清掃装置10による清掃状況を示す側面図である。
【図3】図1の清掃部の拡大斜視図である。
【図4】塗布用ダイ清掃装置10の別の実施態様例を示す正面図である。
【図5】図4のブレード111、141、142とダイ1との接触角度の関係を示す側面図である。
【符号の説明】
1:ダイ
2:ペースト吐出口面
3A:摺接開始部
3B:摺接終了部
4:基台
5:ステージ
6:基板
7:支柱
8:ダイコータ
9:吸着面
10:塗布用ダイ清掃装置
22:斜面
24:斜面
100:清掃ユニット
110:清掃部分A
111、141、142:ブレード
112:ブレード保持部材
113:固定部材
114:ブレード支持台
115:ばね
116:ベース台
117:ブレード昇降駆動源
118:支持ブロック
120:清掃部分B
121:布
122:バックアップロール
123:巻き出し部
124:巻き取り部
125:布昇降駆動源
130:トレイ
140:フレーム
150:駆動装置
200:洗浄液供給ユニット
210:ノズル
220:パイプ
230:開閉弁
240:洗浄液タンク
250:圧空ライン
260:調圧弁
270:圧空源
402:芯部
404:弾性体

Claims (4)

  1. 粘度が1,000cP〜50,000cPの範囲内のペーストをスリット状の吐出口から吐出させる塗布ヘッドの吐出口周辺部を清掃するための方法であって、硬質の清掃部を持つ清掃部材を、前記吐出口周辺部に線接触させつつ塗布ヘッド長手方向に摺接させて清掃することで前記吐出口周辺部のペースト残渣を除去後、さらに塗布ヘッド長手方向の略直交方向に回転軸を有するロールを介して洗浄液を付着させた布材を前記吐出口周辺部に接触させ、塗布ヘッド長手方向に摺接させて清掃することでペーストを除去して清掃することを特徴とする塗布ヘッドの清掃方法
  2. 請求項1の清掃方法を用いることを特徴とするプラズマディスプレイ用部材の製造方法
  3. 粘度が1,000cP〜50,000cPの範囲内のペーストをスリット状の吐出口から吐出させる塗布ヘッドの吐出口周辺部を清掃するための塗布ヘッドの清掃装置であって、前記吐出口周辺部のペースト残渣を最初に除去する硬質の清掃部を持つ第1の清掃部材と、前記吐出口周辺部に残留したペーストを除去する第2の清掃部材である布材と、該第2の製造部材である布材を前記吐出口周辺部に押し付けるために用いられ、塗布ヘッド長手方向の略直交方向に回転軸を有するロールと、第1の清掃部材と第2の清掃部材を各々独立して前記吐出口周辺部に押し付けて、塗布ヘッド長手方向に摺接させる駆動装置と、前記布材に洗浄液を供給する洗浄液供給ユニットと、を備えたことを特徴とする塗布ヘッドの清掃装置
  4. 請求項の塗布ヘッドの清掃装置を備えてプラズマディスプレイ用部材を製造することを特徴とするプラズマディスプレイ用部材の製造装置。
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