JP2007283181A - 塗布方法と塗布装置並びに液晶ディスプレイ用部材の製造方法 - Google Patents

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Yoshiyuki Kitamura
義之 北村
Eizo Kanetani
英三 金谷
Yoshinori Tani
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Abstract

【課題】製造コストの低減のために洗浄液の循環液を使用しつつも、予備塗布に用いられる回転ロールの清浄性を大幅に向上させて、塗布器であるスリットノズルの予備塗布による初期化再現性を向上させ、スリットノズルにより常に均一な塗布膜形成を多数枚にわたって実現できる塗布方法ならびに塗布装置を具現化し、それによって低コストで高品質のカラーフィルターやTFTアレイ基板等の液晶ディスプレイ用部材を製造できる液晶ディスプレイ用部材の製造方法を提供する。
【解決手段】塗布液を吐出するために一方向に延在または配列された吐出口を有する塗布器から塗布液を回転ロール上に塗布吐出して予備塗布を行っ後、被塗布部材に塗布を行う塗布方法において、回転ロールの洗浄を、第1の洗浄液の回転ロールへの供給、回転ロールに付着した第1の洗浄液と塗布液のかき取り除去、第2の洗浄液の回転ロールへの供給、回転ロールに付着した第2の洗浄液と残存物のかき取り除去、および回転ロールへの気体の供給、の順に行うことを特徴とする塗布方法。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えばカラー液晶ディスプレイ用カラーフィルタやTFT用アレイ基板等の液晶ディスプレイ用部材を製造する分野に主として使用されるものであり、詳しくはガラス基板などの被塗布部材表面に均一な塗布膜を形成する前に回転ロール上で行う予備塗布工程での回転ロール上の処理作業に関わる塗布方法及び塗布装置並びに液晶ディスプレイ用部材の製造方法の改良に関する。
カラー液晶用ディスプレイは、カラーフィルタ、TFT用アレイ基板などにより構成されているが、カラーフィルタ、TFT用アレイ基板ともに、低粘度の液体材料を塗布して乾燥させ、塗布膜を形成する製造工程が多く含まれている。たとえば、カラーフィルタの製造工程では、ガラス基板上に黒色のフォトレジスト材の塗布膜を形成し、フォトリソ法により塗布膜を格子状に加工した後に、格子間に赤色、青色、緑色のフォトレジスト材の塗布膜を同様の手法により順次形成していく。その他にも、フォトレジスト材を塗布して塗布膜を形成後、カラーフィルタとTFT用アレイ基板との間に注入される液晶のスペースを確保する柱を形成したり、カラーフィルタ上の表面の凹凸を平滑化するためのオーバーコート塗布膜を形成する製造工程や、TFT用アレイ基板に所定のパターンを形成するためにフォトレジスト材の塗布膜を形成する製造工程などもある。
この塗布膜形成のための塗布装置としては、従来スピナー、バーコータなどが使用されていたが、塗布液の消費量削減や消費電力削減、さらに塗布基板大型化に伴う装置の大型化が困難であることなどにより、近年に至ってスリットコータ(例えば特許文献1)の使用が増加してきている。この公知のスリットコータは塗布ヘッドとしてスリットノズルを有し、このスリットノズルに設けられたスリット状の吐出口から塗布液を吐出しながら、一方向に走行するガラス基板などの被塗布部材上に塗布膜を形成するものとなっている。
このスリットコータで多数枚の被塗布部材に続けて塗布する場合には、どの被塗布部材に対しても常にスリットノズルの吐出口の状態を同じにする、すなわち初期化をしてから塗布を始めないと、塗布開始部の塗布膜の膜厚プロファイルが再現せず、同じ品質を維持できない。そのために塗布前には一枚一枚の被塗布部材ごとに、スリットノズルの初期化が必ず行われる。このスリットノズルの初期化を非接触の状態で行うのが、回転ロールにスリットノズルで予備塗布を行うものである(例えば特許文献2)。この予備塗布では、スリットノズルを回転ロールに被塗布部材の時と同じように近接させてから塗布液を吐出して塗布を行い、一定厚さの塗布膜を回転ロール上に形成した段階で塗布液の吐出を終了して、スリットノズルを回転ロールから引き離す。この時、引き離されたスリットノズルは、スリットノズルでの塗布液の出口である吐出口まで液が充填された状態になっており、スリットノズルの初期化が行われたことになる。この初期化の状態は、常に同じ条件で回転ロールに予備塗布を行って、予備塗布終了後にスリットノズルを引き離せば、毎回同一となる。回転ロールにスリットノズルで予備塗布を行う手段はスリットノズルの初期化には有効であるが、回転ロールを常に清浄にして同じ状態で予備塗布をおこなえるようにしないと、同じように塗布膜を形成できず、ひいてはスリットノズルの初期化状態も一定にならないので、回転ロールの清浄状態を常に維持するために、様々な回転ロールの清浄化手段が提案されている。基本的な清浄化手段としては、回転ロールの回転方向の上流側から順番に、回転ロール上に塗布された塗布液に対して洗浄液を噴射し、次いで塗布液と洗浄液の混合物をブレードでかき落とし、最後に残存液体を窒素ガス等の気体を噴きつけて乾燥させるものがある(例えば特許文献3)。これに対して、未使用の洗浄液である洗浄液の新液を節約するために、一度洗浄に使用した洗浄液を循環させた循環液でまず一次洗浄をし、最後に洗浄液の新液で仕上げをしたり、ブレード(スキージ)を2回かけることで洗浄能力の向上を図ったもの(例えば特許文献4、5)がある。
以上の特許文献3の手段では、ブレードによるかき取りが1段しかないために、十分な清浄性が確保できない。特許文献4、5の手段では、ブレードによるかき取りが2段あるので、確かに洗浄性が1段の時に比べて向上するが、洗浄液の循環液を使用して、ある意味では汚れをつけているにもかかわらず、2段目のブレード後に洗浄液の新液を噴射しており、洗浄液の新液の溶解力だけでは汚れが全てとれきれず十分な清浄性がえられない。
特開平6-339656号公報(第5欄18行目〜第8欄1行目、第10欄9行目〜43行目、図1、図3、図4) 特表2002−500097号公報(請求項1、0005〜0006、0018、0020〜0022、図1、図2) 特開2005−254090号公報(0037〜0052、図3) 特開2004−167476号公報(0023〜0035、第8欄29行目、図1、図2、図4) 特開2005−329340号公報(0018〜0030、図1、図4)
本発明は、上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、製造コストの低減のために洗浄液の循環液を使用しつつも、予備塗布に用いられる回転ロールの清浄性を大幅に向上させて、塗布器であるスリットノズルの予備塗布による初期化再現性を向上させ、スリットノズルにより常に均一な塗布膜形成を多数枚にわたって実現できる塗布方法ならびに塗布装置を具現化し、それによって低コストで高品質のカラーフィルターやTFTアレイ基板等の液晶ディスプレイ用部材を製造できる液晶ディスプレイ用部材の製造方法を提供することにある。
上記本発明の目的は、以下に述べる手段によって達成される。
本発明になる塗布方法は、塗布液を吐出するために一方向に延在または配列された吐出口を有する塗布器から塗布液を回転ロール上に塗布して予備塗布を行った後、被塗布部材に塗布を行う塗布方法において、回転ロールの洗浄を、第1の洗浄液の回転ロールへの供給、回転ロールに付着した第1の洗浄液と塗布液のかき取り除去、第2の洗浄液の回転ロールへの供給、回転ロールに付着した第2の洗浄液と残存物のかき取り除去、および回転ロールへの気体の供給、の順行うことを特徴とする。
ここで、前記第1の洗浄液は、除去した塗布液と使用済みの洗浄液が混合した循環液であって、循環液中の塗布液の濃度を略一定に調整すること、前記第1の洗浄液の供給量は回転ロールに予備塗布をした塗布液量の10倍以上であること、が好ましい。
本発明になる塗布装置は、塗布液を吐出するために一方向に延在または配列された吐出口を有する塗布器と、塗布器から吐出された塗布液が回転ロール上に予備塗布される予備塗布装置と、予備塗布後に塗布器から吐出された塗布液を被塗布部材に塗布する本塗布装置と、を備えた塗布装置において、予備塗布装置に、第1の洗浄液を回転ロール上に供給する第1ノズル、回転ロールに付着した第1の洗浄液と塗布液のかきとり除去を行う第1のブレード、回転ロールに第2の洗浄液を供給する第2ノズル、回転ロールに付着した第2の洗浄液と残存物のかきとり除去を行う第2のブレード、回転ロールに気体を供給して回転ロールに付着した残存液体の除去と回転ロール表面の乾燥を行う気体噴出ノズルが、回転ロールの回転方向に対して上流側から順に配置されていることを特徴とする。
ここで、前記第1の洗浄液は、除去した塗布液と使用済みの洗浄液が混合した循環液であって、循環液中の塗布液の濃度を略一定値に調整する濃度調整装置をさらに備えること、前記第1の洗浄液の吐出量が回転ロールに予備塗布された塗布液量の10倍以上となるよう制御する制御手段をさらに備えること、が好ましい。
本発明になる液晶ディスプレイ用部材の製造方法は、請求項1〜3に記載のいずれかの塗布方法を用いて液晶ディスプレイ用部材を製造することを特徴とする。
本発明になる塗布方法および塗布装置を用いれば、ブレード等のかき取り除去手段を2段使用し、さらに2段目のブレードの直前に未使用の洗浄液である洗浄液の新液を用いてかき取り除去を行っているのであるから、回転ロールを高い清浄状態にすることができる。さらに塗布液と使用済み洗浄液が混合した循環液中の塗布液の濃度を略一定に調整したり、最初に塗布液を洗浄する洗浄液の循環液の噴射量に配慮しているので、従来よりもはるかに高い回転ロールの清浄状態を実現することができる。これによって、洗浄液の循環液を有効活用して低コストを実現しながら、スリットノズルの回転ロールへの予備塗布による初期化再現性を向上させ、スリットノズルによる常に均一な塗布膜形成を多数枚にわたって実現できる。
本発明になる液晶ディスプレイ用部材の製造方法によれば、上記の優れた塗布方法を用いて液晶ディスプレイ用部材製造するのであるから、低コストで、塗布膜の均一性や再現性に優れた高品質の液晶ディスプレイ用部材を製造できる。
以下、この発明の好ましい一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る予備塗布装置200を含むスリットコータ1の概略正面図、図2は本発明にかかる予備塗布装置200の概略正面図である。
まず図1を参照すると、本発明の予備塗布装置200を装備したスリットコータ1が示されている。このスリットコータ1は基台2を備えており、基台2上には、被塗布部材である基板Aの載置台、すなわちステージ6が配置されている。ステージ6の上面は図示しない吸着孔からなる真空吸着面となっており、基板Aを吸着保持することができる。基台2上には、さらに一対のガイドレール4が設けられており、このガイドレール4上には、門型ガントリー10がX方向に案内自在に搭載されている。門型ガントリー10には、上下昇降ユニット70を介して、スリットノズル20がステージ6の上方の位置にくるように取り付けられている。門型ガントリー10は図示しないリニアモータで駆動されるので、これに搭載されているスリットノズル20は、図1に矢印で示されているX方向に自在に往復動することができる。
スリットノズル20は、X方向に直交する方向(紙面に垂直な方向)にのびているフロントリップ22、及びリアリップ24を、シム32を介してX方向に重ね合わせ、図示しない複数の連結ボルトにより一体的に結合されている。スリットノズル20内の中央部にはマニホールド26が形成されており、このマニホールド26もスリットノズル20の長手方向(X方向に直交する方向)にのびている。マニホールド26の下方には、スリット28が連通して形成されている。このスリット28もスリットノズル20の長手方向にのびており、その下端がスリットノズル20の最下端面である吐出口面36で開口して、吐出口34を形成する。なおスリット28はシム32によって形成されるので、スリット28の間隙(X方向に測定)は、シム32の厚さと等しくなる。吐出口面36の両隣には、斜め上方に切り上がっている斜面38が設けられている。
このスリットノズル20を昇降させる上下昇降装置ユニット70は、スリットノズを吊り下げる形で保持する吊り下げ保持台80、吊り下げ保持台80を昇降させる昇降台78、昇降台78を上下方向に案内するガイド74、モータ72の回転運動を昇降台78の直線運動に変換するボールねじ76より構成されている。上下昇降ユニット70はスリットノズ20の長手方向の両端部を支持するよう左右1対あって、各々が独立に昇降できるので、ダイ20長手方向の水平に対する傾き角度を任意に設定することができる。これによってダイ20の吐出口面36と基板Aを、ダイ20の長手方向にわたって略並行にすることができる。さらに、この上下昇降ユニット70によって、ステージ6上の基板Aとスリットノズ20の吐出口面36の間にすきま、すわなち、クリアランスを、任意の大きさに設けることができる。
再びスリットノズル20を見ると、スリットノズル20のマニホールド26の上流側は、塗布液供給装置40に連なる供給ホース60に、内部通路(図示しない)を介して常時接続されており、これにより、マニホールド26へは塗布液供給装置40から塗布液を供給することができる。マニホールド26に入った塗布液はダイ20の長手方向に均等に拡幅されて、スリット28を経て、吐出口34から吐出される。
なお、塗布液供給装置40は、供給ホース60の上流側に、フィルター46、供給バルブ42、シリンジポンプ50、吸引バルブ44、吸引ホース62、タンク64を備えている。タンク64には塗布液66が蓄えられており、圧空源68に連結されて任意の大きさの背圧を塗布液66に付加することができる。タンク64内の塗布液66は、吸引ホース62を通じてシリンジポンプ50に供給される。シリンジポンプ50では、シリンジ52、ピストン54が本体56に取り付けられている。ここでピストン54は図示しない駆動源によって上下方向に自在に往復動できる。シリンジポンプ50は、一定の内径を有するシリンジ52内に塗布液を充填し、それをピストン54により押し出して、ダイ20に基板Aを一枚塗布する分だけ供給する定容量型のポンプである。シリンジ52内に塗布液66を充填するときは、吸引バルブ44を開、供給バルブ42を閉として、ピストン54を下方に移動させる。またシリンジ52内に充填された塗布液をダイ20に向かって供給するときは、吸引バルブ44を閉、供給バルブ42を開とし、ピストン54を上方に移動させることで、ピストン54でシリンジ52内部の塗布液を押し上げて排出する。
さらに図1で基台2の左側端部を見ると、予備塗布装置200が基台2上に取り付けられている。スリットノズル20は破線で示すように、門型ガントリー10の移動によって、予備塗布装置200の回転ロール202の上方まで移動することができる。
さて図2で予備塗布装置200の構成をより詳細に見てみると、時計方向に回転する回転ロール202が中央に配置されている。スリットノズル20が回転ロール202上で予備塗布を行う時は、図2で示されている位置にスリットノズル20が移動してくる。スリットノズル20による回転ロール202上の予備塗布位置Dに近い方から、矢印で示す回転方向に向かって、すなわち回転方向の上流側から順に、第1ノズルである循環液吐出ノズル204、第1ブレード206、第2ノズルである新液吐出ノズル208、第2ブレード210、気体ノズル212、が配置されている。第1ブレード206や第2ブレード210は、塗布液や付着物をかき取り除去できるものならば、ブレード以外のものであってもよい。ここで、循環液吐出ノズル204は、予備塗布装置200内で一度使用した洗浄液を循環して再利用する洗浄循環液220を第1の洗浄液として吐出して回転ロール202の長手方向にわたって供給し、第1ブレード206は回転ロール上の洗浄循環液220や予備塗布された塗布液、並びに汚れを、回転ロール202に接触してかきとり除去する。また新液吐出ノズル208は、未使用の洗浄液の新液である洗浄新液222を第2の洗浄液として吐出して回転ロール202の長手方向にわたって供給し、第2ブレード210は回転ロール202上の洗浄新液222や汚れを、回転ロールに接触してかき取り除去し、回転ロール202の表面を清浄化して仕上げる。さらに気体ノズル212は、窒素ガス等の気体を噴出して回転ロール202に供給し、残存した洗浄液を除去して回転ロール202の表面を乾燥させる。すなわち、循環液吐出ノズル204、第1ブレード206、新液吐出ノズル208、第2ブレード210、気体ノズル212を適切に動作させることにより、回転ロール202の洗浄を行うことができる。第1ブレード206はブラケットA282に、第2ブレード210はブラケットB284にそれぞれ固定されており、ブラケットA282、ブラケットB284は図示しないフレームに回転自在に取り付けられている。ブラケットA282、ブラケットB284を図2の矢印回転方向に回転させると、第1ブレード206、第2ブレード210は回転ロール202へ押しつけられ、液体のかき取り除去能力が向上する。第1ブレード206、第2ブレード210の材質は、耐薬品性、強度を考慮してステンレス等の金属や、PET等の合成樹脂が好ましい。また第1ブレード206、第2ブレード210は適度にしなることによってそのかき取り除去能力を十分に発揮できるので、その厚さは好ましくは0.1〜2mm、より好ましくは0.2〜0.8mmである。
回転ロール202上にスリットノズル20から予備塗布された塗布液と、循環液吐出ノズル204及び新液吐出ノズル208より吐出されて回転ロール202上に供給される洗浄液は、第1ブレード206や第2ブレード210のかき取り除去や気体ノズル212による吹き飛ばし等により、回転ロール202から離れて、トレイ214に向かって落下する。トレイ214に落下した塗布液や洗浄液は、トレイ214に設けられた排出穴216から配管218を介して接続されている洗浄液循環装置230に導かれる。気体ノズル212より噴出された気体は、回転ロール202に供給後、回転ロール202から離れて浮遊し、気体ノズル212近くに配置されている気体吸引口290から、吸引配管292を介して図示されていない気体回収装置に回収される。
洗浄液循環装置230は、主には、トレイ214から配管218を介して送られる塗布液と洗浄液の混合液体234を蓄える回収タンク232、上部の一部が大気開放されている回収タンク232内に蓄えた塗布液と洗浄液の混合液体234を循環配管236を介して供給タンク242に送液するポンプ238、ポンプ238と供給タンク242の間の液体の流れを遮断可能な切換バルブ240、供給タンク242にある濃度を調整された洗浄循環液220を、供給配管244、絞り調整弁248、フィルター246を通じて循環吐出ノズル204まで、圧空源250による圧送にて供給/供給停止するのを制御する供給切換バルブ278、からなる。絞り調整弁248はその絞り開度によって、洗浄循環液220の循環吐出ノズル204までの供給流量調整を行う。また供給タンク242には、配管294、圧空供給切換バルブ280を介して圧送供給のパワー源である圧空源250が接続され、さらには配管288を通じて大気開放/密閉の切換をする大気開放切換バルブ286、供給タンク242内の洗浄循環液220中の塗布液の濃度を制御するために洗浄新液222が供給される洗浄液配管254、回収した塗布液と洗浄液の総量が一定になるように供給タンク242内の洗浄循環液220を排出する排出管256、が接続されている。排出管256には、供給タンク242内の洗浄循環液220の排出/排出停止を制御する排出切換バルブ258も接続されており、排出された洗浄循環液220は、廃液ラインへと導かれる。また、洗浄液配管254の上流は、洗浄新液切換バルブ252、洗浄液タンク260と接続されており、圧空源264からの圧力で、洗浄液タンク260中にある洗浄新液222が供給タンク242へ圧送供給される。洗浄新液切換バルブ252は、洗浄液新液の供給/供給停止を行うために制御される。
また、洗浄液タンク260内にある洗浄新液222は、洗浄液配管254から分岐した配管266、切換バルブ262、絞り調整弁268を介して、新液吐出ノズル208にも圧送にて供給される。この時、洗浄新液222の供給/供給停止が切換バルブ262で、洗浄新液222の流量調整が絞り調整弁268の絞り開度によって行われる。さらに気体ノズル212の上流は、気体配管274、切換バルブ272、圧力調整装置276を介して窒素ガスやエアー等の気体供給源270に接続されている。気体供給源270からは一定の圧力で気体が供給されてくるので、圧力調整装置276で所定の圧力に設定して流量を調整し、さらに気体の供給/供給停止を切換バルブ272にて実施する。
以上の予備塗布装置200の他、制御信号にて動作するリニアモータ、モータ72、塗布液供給装置40等はすべて、図1に示されている制御装置100に電気的に接続されている。そして、制御装置100に組み込まれた自動運転プログラムにしたがって制御指令信号が各機器に送信されて、あらかじめ定められた動作を行う。なお条件変更時は操作盤102に適宜変更パラメータを入力すれば、それが制御装置100に伝達されて、運転動作の変更が実現できる。特に予備塗布装置200では、洗浄液循環装置230での液体の供給、供給停止を行うポンプ238や切換バルブ240、切換バルブ272、圧力調整装置276等が、制御装置100に電気的に接続されており、制御装置100にその電気的信号をとりこんだり、制御装置100からの指令により、任意の動作をさせることができる。
次に本発明になる予備塗布装置200を用いた予備塗布方法について説明する。
まず準備動作として、洗浄液タンク260〜新液吐出ノズル208に洗浄液の新液である洗浄新液222を供給し、エアー抜きも十分行って、洗浄新液222のみを充填した状態にした後、切換バルブ262を閉にする。気体ノズル212のラインについては、切換バルブ272を閉にした状態で、気体供給源270〜切換バルブ272に気体を充填し、圧力調整装置276で所定の圧力になるよう圧力設定する。洗浄液循環装置230については、まず供給切換バルブ278を閉、排出切換バルブ258を閉、切換バルブ240を閉、大気開放バルブ286を開、洗浄新液切換バルブ252を閉、圧空供給切換バルブ280を閉、とした状態で、未使用の洗浄液である洗浄液の新液中の塗布液の濃度をa%に調整した洗浄循環液220を手仕込みにて供給タンク242に所定量供給して蓄える。そして、大気開放バルブ286を閉としてから、圧空供給供給バルブ280を開にして圧空源250から所定圧力のエアーを供給タンク242に供給し、次いで供給切換バルブ278を開にして、供給タンク242にある洗浄循環液220を循環液吐出ノズル204へ供給し、供給タンク242〜循環液吐出ノズル204の区間を洗浄循環液220で満たす。この時に絞り調整弁248の絞り開度を調整して循環吐出ノズル204への洗浄液供給流量を調整し、調整終了後に供給切換バルブ278を閉にする。
以上の洗浄液、気体供給のための準備動作が完了したら、スリットノズル20の吐出口34が回転ロール202の中心線の上方にくるようにスリットノズル20を移動させ停止させる。そして上下昇降装置ユニット70を駆動してスリットノズル20を下降させて、スリットノズル20の吐出口面36と回転ロール202との間のすきま、すなわちクリアランスが所定の値になるまで近接させる。この時のクリアランスは、スリットノズル20で基板Aに塗布する時と同じ程度の値であればよく、好ましくは40〜300μmとする。この時に回転ロール202の回転を開始し、所定の周速度に達したら、供給切換バルブ278、切換バルブ262、切換バルブ272を逐次開としていき、循環液吐出ノズル204から洗浄循環液220、新液吐出ノズル208から洗浄新液222をそれぞれ吐出するとともに、気体ノズル212から気体を噴出する。これによって、循環循環液吐出ノズル204からは洗浄循環液220が、新液吐出ノズル208からは洗浄新液222が、回転ロール202に供給されて付着することになる。これとほぼ同時に図示しない気体回収装置を稼働させ、気体ノズル212より噴出されて回転ロール202に供給後に、回転ロール202から離れて浮遊している気体を、気体吸引口290より回収する。さらに循環液吐出ノズル204と新液吐出ノズル208より吐出されて回転ロール上に付着した洗浄循環液220、洗浄新液222が、それぞれ第1ブレード206、第2ブレード210で十分かき取り除去されているかどうか確認する。かき取り除去が不十分であるなら、第1ブレード206、第2ブレード210の回転ロール202への押しつけ力を高くして、十分なかき取り除去状態がえられるようにする。なお第1ブレード206、第2ブレード210の回転ロール202への押しつけ力を高くするには、第1ブレード206、第2ブレード210が取り付けられているブラケットA282、ブラケットB284を図2に示される矢印方向に回転させる。続いて、スリットノズル20の吐出口34から所定の吐出速度で塗布液を吐出開始して、塗布液を回転ロール202上に予備塗布する。回転ロール202に塗布された塗布液は、まず循環液吐出ノズル204から吐出して回転ロール202に供給された洗浄循環液220と混合し、その大半が第1ブレード206で、回転ロール202からかき取り除去されて、トレイ214の方に落下していく。トレイ214の下部にたまった塗布液と洗浄循環液220の混合液体は、排出穴216から配管218を経て、回収タンク232に、塗布液と洗浄液の混合液体234として蓄えられる。塗布液と洗浄循環液220が混じったものは第1ブレード206でかき取り除去されずにわずかに液が残ったり、あるいは回転ロール202上で乾燥して非常に薄い膜になって第1ブレード204をすりぬけたりすることがある。これらは次に新液吐出ノズル208より吐出して回転ロール202に供給される洗浄新液222と混ざり合い、乾燥した膜は洗浄新液222によって溶解し、第2ブレード210でかき取り除去される。第2ブレード210は、上記したように第1ブレード204でかき取り除去されなかったものをかき取り除去する役割と、固化物が洗浄新液222で溶解されたものをかき取り除去する役割とを有している。かき取り除去された洗浄新液222と固化物の溶解物は214の方に落下し、排出穴216から配管218を経て、回収タンク232に蓄えられる。したがって、新液吐出ノズル208は回転ロール202の回転方向で見て第2ブレード210の上流側にあるのが好ましい。新液吐出ノズル208を第2ブレードの下流側に配置してしまうと、新液吐出ノズルから吐出される洗浄新液222の動圧だけでは、乾燥した固化物をはぎとることはできない。第2ブレード210ではごく薄く液が残ったり、第2ブレード210の先端が欠けて液がすり抜けることがたまにあるが、それらは気体ノズル212から噴出されて回転ロール202に供給される気体によって除去され、さらに回転ロール202の表面が乾燥される。
所定量の塗布液をスリットノズル20から回転ロール202に予備塗布をしたら、スリットノズル20からの塗布液の吐出を停止し、回転ロール202が回転したままスリットノズル20を上昇させて、吐出口面36と回転ロール202の間にあった液だまり、すなわちビードを断ち切る。この動作によって、スリットノズル20は吐出口34まで塗布液が充満した状態となって、初期化が完了する。続いて本塗布のために、スリットノズル20をステージ6の方に移動開始するのにあわせて、供給切換バルブ278、切換バルブ262、切換バルブ272を逐次閉としていき、洗浄循環液220、洗浄新液222の回転ロール202への供給、気体の回転ロール202への供給を順次停止する。つづいて圧空供給切換バルブ280を閉としてから、大気開放バルブ286を開として供給タンク242内を常圧にした後に、切換バルブ240を開として、回収タンク232にたまった塗布液と洗浄液の混合液体234を、ポンプ238で供給タンク242にすべて供給する。供給完了後に切換バルブ240を閉としてから、洗浄新液切換バルブ252を開として、洗浄新液222を供給タンク242に容量Q1だけ供給して、切換バルブ252を閉にする。ここで、回転ロール202に予備塗布された塗布液の容量がQ2、新液吐出ノズル208より吐出された洗浄液の新液の容量がQ3の時、洗浄液の循環液中の塗布液の濃度をもとのa%に維持するには、容量Q1は、Q1=100Q2/a−Q3とする必要がある。本式で求められる容量Q1だけ洗浄新液222を供給タンク242に付加して、供給タンク242の貯蔵上限を超えるなら、排出切換バルブ258を開として、貯蔵上限を超える分だけの洗浄液を供給タンク242より排出する。供給タンク242の貯蔵上限は液面センサーで検知するのが好ましい。貯蔵上限を超える洗浄液の排出も、液面センサーで貯蔵上限を下回るまで排出を行うのが好ましい。また、供給タンク242内で洗浄液中の塗布液の濃度を均一にするために、供給タンク242内に攪拌装置を設けることがより好ましい。なお洗浄循環液220中の塗布液の濃度調整については、濃度を検知するセンサーを使用し、検知濃度にあわせて洗浄新液222を供給するようにしてもよい。
これで次の予備塗布のための準備が完了するので、スリットノズル20の吐出口34が回転ロール202の中心線の上方にくるようにスリットノズル20を移動させ、以降同じ動作を繰り返す。
なお予備塗布時の回転ロール202の回転周速度は、好ましくは0.5〜10m/分、より好ましくは1〜6m/分である。この範囲より遅いと予備塗布の時間がかかりすぎてタクトタイムに影響し、早いと膜切れが生じて予備塗布が行えない。
予備塗布時の回転ロール202への塗布厚さは、本塗布時の基板Aへの塗布厚さと略同一にするのが好ましい。予備塗布による回転ロール202上の塗布液量に対して、循環液吐出ノズル204からの洗浄循環液220の供給量である洗浄循環液量Qは10倍以上あることが好ましい。すなわち、回転ロール202上の塗布液の厚さをt(mm)、塗布幅をW(mm)、回転ロール202の周速度をV(mm/s)、の時、洗浄液の循環液量Q(mm/s)≧10tWV、である。循環液吐出ノズル204から吐出される洗浄循環液の容量Qが塗布液量の10倍以上あると、洗浄循環液といえども塗布液と混合して塗布液を薄めるので、塗布液が乾燥して薄い塗膜を形成しにくくするとともに、循環液吐出ノズル204から吐出される洗浄循環液の動圧で、塗布液を第1ブレード206の方にに押し流してかき落とすという効果もある。循環液吐出ノズル204から吐出される洗浄循環液量Qは、回転ロール202上の塗布液量より10倍以上なら、多ければ多いほどよい。このように、循環液吐出ノズル204から吐出される洗浄液量が多い場合、洗浄液がすべて新液であるなら、その使用液量及び廃棄液量が多くなって多大のコストがかかる。それに対して本発明のように一度使用した洗浄液を循環して再利用するのであれば、上記の洗浄循環液量Qに関係なく、上述したように1回の予備塗布のために追加された塗布液量にあわせて、洗浄循環液中の塗布液の濃度を一定に保つように洗浄新液を追加すればよいので、使用する洗浄新液量が圧倒的に少なくてすみ、洗浄液にかかるコストが非常に小さくなる。また洗浄液循環装置230外に廃棄する液量は、追加された洗浄新液量によって供給タンク242の貯蔵限界を超える量がそれに当たるが、いつも供給タンク242を貯蔵限界一杯で使用しているなら、1回の予備塗布ごとに追加される洗浄新液量と予備塗布に使用される塗布液量の和が洗浄液循環装置230外に廃棄する洗浄液循環液の液量となる。この廃棄液量は洗浄新液のみを使用して洗浄循環液量Qをそのまま廃棄する場合に比べて極めて少ないので、そのために要する廃液処理コストも、非常に小さくてすむ。ここで注意すべきは、1回の予備塗布で、循環液吐出ノズル204から吐出される洗浄循環液の最大総容量を算出し、その容量が不足しないように供給タンク242の貯蔵液量を定めるということである。なお上述の通り、1回の予備塗布後に、洗浄循環液の塗布液の濃度をa%に保つために追加される洗浄新液量Q1はQ1=100Q2/a−Q3であり、濃度に依存する。このことも考慮して、洗浄循環液中の塗布液濃度aは、好ましくは2〜20%、より好ましくは5〜10%である。この範囲より濃度が小さいと、濃度を保つために追加する洗浄液新液量が大幅に大きくなって、洗浄循環液を使用する経済的メリットが小さくなり、この範囲より濃度が大きいと、回転ロール202上に予備塗布された塗布液と混合してもそれが薄まらないので、塗布液が乾燥して固化しやすくなり、回転ロール上に塗布液の固化膜が残存しやすくなるという不都合が生じる。
新液吐出ノズルから吐出する洗浄液新液の吐出量、すなわち回転ロールへの供給量は、0.005×WV〜0.05×WV(mm/s)が好ましい。この範囲よりも少なすぎると塗布液の固化したものを溶解するには不十分であり、この範囲よりも多すぎても溶解効果が変わらず、無駄に洗浄液を浪費して製造コストの上昇につながってしまう。
気体ノズル212から噴出される気体の噴出量、すなわち回転ロール202への供給量は、噴出口の平均風速で表して、好ましくは5〜100m/s、より好ましくは20〜50m/sである。この範囲よりも遅いと、除去・乾燥能力が不足し、この範囲よりも早いと、エネルギーコストが増大してよくない。
また除去能力には、各ノズルからの洗浄液の吐出方向や、気体の噴出方向と、各ノズルの吐出口や噴出口から回転ロールまでの距離も影響する。循環液吐出ノズル204ならびに新液吐出ノズル208の吐出口と回転ロール202との間の距離は、最短距離で好ましくは0.5〜5mm、より好ましくは1〜3mmである。この範囲より小さいと、吐出した洗浄液が回転ロール202にはねかえって各ノズルの吐出口周辺を汚染する不都合が生じ、この範囲より大きいと、回転ロール202に洗浄液が到達させるために必要以上に吐出速度を大きくして、洗浄液を無駄に消費してしまう不都合がある。気体ノズル212と回転ロール202との間の距離は、最短距離で好ましくは0.5〜5mm、より好ましくは1〜3mmである。この範囲より小さいと、噴出した気体によって洗浄液や塗布液の残存物がはねかえって気体ノズル212の噴出口に再付着し、そのために洗浄液や塗布液をミスト状にして回転ロール202を汚染してしまう不都合が生じ、この範囲より大きいと、洗浄液や塗布液の残存物の除去・乾燥能力が低下してしまう。循環液吐出ノズル204ならびに新液吐出ノズル208より吐出される洗浄液の吐出方向は、吐出された洗浄液が回転ロール202と接触する位置での法線を求め、この法線を基準に回転方向の下流向きに好ましくは0〜60度、より好ましくは10〜30度である。回転ロール202に付着している塗布液を回転方向の下流側にある各ブレードの方に押し流すために洗浄液の吐出方向は回転方向の下流向きであることが好まし。上記範囲より角度が大きいと、循環液吐出ノズル204ならびに新液吐出ノズル208の先端部が回転ロール202に接触しないように、各ノズルと回転ロール202間の距離を大きくせざるをえず、そのために返って洗浄能力が低下してしまう。気体ノズル212より噴出される気体の噴出方向は、噴出された気体が回転ロール202と接触する位置での法線を求め、この回転ロール202の法線を基準に回転方向の上流向きに好ましくは0〜50度、より好ましくは10〜30度傾ける。気体の噴出方向を回転方向の上流向きにするのは、気体の噴出方向が回転ロール202の回転方向と対向することになり、残存している洗浄液や塗布液を効果的に除去できるからである。逆に回転方向の下流向きに気体の噴出方向を向けてしまうと、洗浄液や塗布液の残存物をミスト状にして回転ロール202に再付着する不都合が生じる。また上記の範囲よりも気体の噴出方向の角度を大きくすると、除去能力が低下して好ましくない。
なお、循環液吐出ノズル204、新液吐出ノズル208の吐出口形状や、気体ノズル212の噴出口形状に特に制約はないが、円形穴形状が加工も簡便で洗浄能力や除去能力が高いので好ましい。円形穴形状の直径は、液体を吐出する循環液吐出ノズル204,新液吐出ノズル208では好ましくは、0.1〜2mm、より好ましくは0.2〜1mmであり、気体を噴出する気体ノズル212の噴出口直径は、好ましくは0.05〜1.5mm、より好ましくは0.1〜0.7mmである。いずれも上記の範囲よりも小さいと、圧力損失が大きくて吐出や噴出のために大きなエネルギー必要となって製造コスト増大につながり、上記範囲よりも大きいと、長手方向に配置した各吐出口の吐出量や噴出口の噴出量の均一性が低下してしまう。吐出口や噴出口である円形穴の配置ピッチについては、好ましくは隣接する穴と穴の間のすきまが、0.5〜20mm、より好ましくは2〜10になるようにする。配置ピッチが小さすぎると穴の個数も多くなり、吐出洗浄液や気体の消費量が多い割りには、除去能力が高まらず非効率となり、配置ピッチが大きすぎると洗浄や除去ができない部分が生じるのでよくない。また吐出口や噴出口は長手方向に細長いスリット形状であってもよい。スリット形状の場合、スリットの長手方向の長さは、予備塗布幅よりも若干長くするのが好ましい。スリットの間隙は圧力損失と、均一吐出や噴出のかねあいから、0.1〜1mmであることが好ましい。また、長手方向に適当な長さのスリットが、ある間隔をおいて並べるようにしてもよい。
さらに循環液吐出ノズル204、新液吐出ノズル208から吐出される洗浄液は、塗布液の固化物を溶解させる必要があることから、塗布液の構成溶剤が好ましいが、その他塗布液の固化物を溶解させるものであれば、構成溶剤以外の有機溶剤やアルカリ液でもあってもよい。気体ノズル212から噴出する気体については、液体を吹き飛ばす気体ならいかなるものでも使用できるが、爆発の心配がないことから、窒素ガス等の不活性ガスが好ましく、コストや簡便さからクリーン化処理された低湿度の空気であってもよい。
次に本発明の予備塗布装置200を備えたスリットコータ1での塗布方法について詳述する。
まずスリットコータ1の各動作部の原点復帰が行われると、門型ガントリー10は図1の左部にある予備塗布装置200の回転ロール202上部のスタンバイ位置(破線で示す位置)にスリットノズル20を移動させる。ここで、タンク64〜スリットノズル20まで塗布液66はすでに充満されており、タンク64以降のスリットノズル20までの残留エアーを排出する作業も既に終了している。この時の塗布液供給装置40の状態は、シリンジ52に塗布液66が充填、吸引バルブ44は閉、供給バルブ42は開、そしてピストン54は最下端の位置にあり、いつでも塗布液66をスリットノズル20に供給できるようになっている。さらに予備塗布装置200も、上記の予備塗布方法で説明した準備動作をすでに終了し、いつでも洗浄循環液220、洗浄新液222を吐出、気体を噴出できる状態にある。
次に、ステージ6の表面には図示しないリフトピンが上昇し、図示しないローダから基板Aがリフトピン上部に載置される。そしてリフトピンを下降させて基板Aをテーブル6上面に載置し、同時に吸着保持する。
これと並行して、上下昇降ユニット70を駆動してスリットノズル20を下降させ、回転ロール202の上面とスリットノズル20の吐出口面の間のクリアランスが所定値になる位置で停止する。続いて上記の予備塗布方法で説明したように、回転ロール202の回転を開始し、それに続いて、洗浄循環液220、洗浄新液222、気体をそれぞれ循環吐出ノズル204、新液吐出ノズル208、気体ノズル212より所定条件にて吐出、噴出する。この状態で、塗布液供給装置40を稼働させて少量の塗布液66を吐出して、回転ロール202上に予備塗布を実施後、スリットノズル20を上昇させて吐出口面36と回転ロール202間に形成されたビードを断ち切って、スリットノズル20の初期化を完了させる。それから洗浄循環液220、洗浄新液222、気体のそれぞれの循環吐出ノズル204、新液吐出ノズル208、気体ノズル212よりの吐出や噴出を停止し、予備塗布された塗布液や回転ロール202の洗浄のために使用された洗浄液を洗浄液循環装置230で回収し、洗浄循環液220の濃度調整を行う。
前記のスリットノズル20の上昇が完了したら、門型ガントリー10を右側方向に移動させて、スリットノズル20を基板Aの塗布開始部の真上で停止させる。これらの動作の間、図示しない厚さセンサーによって基板Aの厚さが測定される。測定した基板Aの厚さデータを用い、上下昇降ユニット70を駆動してスリットノズル20を下降させ、スリットノズル20の吐出口34のある吐出口面36を基板Aからあらかじめ与えたクリアランス分離れた位置まで近接させる。続いて、シリンジポンプ50のピストン54を所定速度で上昇させ、スリットノズル20から塗布液66を吐出して吐出口面36と基板Aとの間に液だまりであるビードBを形成するとともに、門型ガントリー10を所定速度でX方向に移動開始し、塗布液66の基板Aへの塗布を始めて、塗布膜Cを形成する。基板Aの塗布終了部がスリットノズル20の吐出口34の位置にきたらピストン54を停止させて塗布液66の供給を停止し、つづいて上下昇降ユニット70を駆動して、スリットノズル20を上昇させる。これによって基板Aとスリットノズル20の間に形成されたビードBが断ち切られ、塗布が終了する。塗布終了後も門型ガントリー10は動きつづけ、終点位置にきたら一旦停止し、今度は原点位置に向かって逆方向に門型ガントリー10を移動させ、スリットノズル20の吐出口34が回転ロール202の中心線の上方に来たら停止させる。続いて基板Aの吸着を解除し、リフトピンを上昇させて基板Aを持ち上げる。この時図示されないアンローダによって基板Aの下面が保持され、次の工程に基板Aを搬送する。
これと並行して、供給バルブ42を閉、吸引バルブ44は開としてから、ピストン54を一定速度で下降させ、タンク64の塗布液66をシリンジ52に充填する。充填完了後、ピストン54を停止させ、吸引バルブ44を閉、供給バルブ42を開として、次の基板Aが来るのを待ち、同じ動作をくりかえす。
以上説明した本発明が適用できる塗布液としては粘度が1〜100mPaS、より望ましくは1〜50mPaSであり、ニュートニアンであることが塗布性から好ましいが、チキソ性を有する塗布液にも適用できる。とりわけ溶剤に揮発性の高いもの、たとえばPGMEA、酢酸ブチル、乳酸エチル等を使用している塗布液を塗布するときに有効である。具体的に適用できる塗布液の例としては、上記にあげたカラーフィルター用のブラックマトリックス、RGB色画素形成用塗布液の他、レジスト液、オーバーコート材、柱形成材料、TFTアレイ基板用のポジレジスト等がある。基板である被塗布部材としてはガラスの他にアルミ等の金属板、セラミック板、シリコンウェハー等を用いてもよい。さらに使用する塗布状態と塗布速度が0.1m/分〜10m/分、より好ましくは0.5m/分〜6m/分、スリットノズル20のスリット間隙は50〜1000μm、より好ましくは80〜200μm、塗布厚さがウェット状態で1〜50μm、より好ましくは2〜20μmである。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
360×465mmで厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板を洗浄装置に投入した。ウェット洗浄によって基板上のパーティクルを除去後、スリットコータ1でブラックマトリックス材を10μm基板全面に塗布した。ブラックマトリックス材には、遮光材にカーボンブラック、バインダーにアクリル樹脂、溶剤にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を使用し、さらに感光剤を添加して、固形分濃度15%、粘度4mPasに調整したペーストを用いた。この時のスリットノズルは吐出口の間隙が100μmで、長さが360mm、吐出口面36の幅が1mm、吐出口面36と斜面38のなす角度が45度のものを使用し、スリットノズルと基板間のクリアランスは100μm、塗布速度は3m/分で、塗布のタクトタイムは30秒であった。塗布前には毎回必ず予備塗布装置200でスリットノズル20の予備塗布を行って、スリットノズル20の初期化を行った。予備塗布装置200で、回転ロール202には直径200mm、長さ450mmで表面に0.5mm厚のセラミックスコーティングが施工されたもの、循環液吐出ノズル204、新液吐出ノズル208には、直径0.4mmの吐出口がピッチ5mmで370mmの長さに渡って一直線上に配置されたもの、第1ブレード206、第2ブレード210にはSUS420製の厚さ0.3mmで長さ400mmのもの、気体ノズル210には直径0.5mmの噴出口がピッチ5mmで370mmの長さに渡って一直線上に配置されたもの、を用いた。洗浄液にはPGMEAを用い、洗浄循環液の濃度、すなわち未使用のPGMEA中のブラックマトリックス液の濃度は5%にした。
洗浄液の新液には当然ながら、PGMEA100%のバージン液を用い、気体ノズル212から噴出する気体は窒素ガスを用いた。予備塗布を行う時の回転ロール202の周速度は50mm/s、スリットノズル20からの塗布液であるブラックマトリックス材の吐出流量は0.18cc/s、スリットノズル20の吐出口面36と回転ロール202との間のクリアランスは80μm、予備塗布中の塗布液吐出量は1.8ccであり、この塗布液吐出量を吐出完了した時点でスリットノズル20を上昇させて初期化を行った。10秒の予備塗布中に回転ロール2上に10μmの厚さで塗布された塗布液を除去するために、予備塗布を含む12秒間にわたって、洗浄循環液を循環液吐出ノズル204からブラックマトリックス材の予備塗布用吐出流量の10倍以上となる3cc/sで、洗浄液の新液を新液吐出ノズル208より0.3cc/sで吐出し、窒素ガスを気体ノズル212から20m/sで噴出し、各々回転ロール202に供給した。回転ロール202に供給された塗布液1.8cc、洗浄循環液36cc、洗浄液の新液3.6ccは混合された状態で回収され、供給タンクに242にある洗浄循環液に付加される。回収された混合液が付加された供給タンク242にある洗浄循環液の濃度が5%になるように、洗浄液の新液を32.4cc追加した。なお、循環液吐出ノズル204並びに新液吐出ノズル208と回転ロール202との間の最短距離であるすきまは2mmであり、洗浄液が回転ロール202と接触する位置での回転ロール202の法線を基準に回転ロール202の回転方向の下流向きに20度だけ循環液吐出ノズル204並びに新液吐出ノズル208を傾けて洗浄液を吐出した。
また、気体ノズル212と回転ロール202との間のすきまは2mmであり、窒素ガスが回転ロール202と接触する位置での回転ロール202の法線を基準に回転方向の上向きに20度だけ気体ノズル212を傾けて、窒素ガスを噴出した。以上の条件で塗布液であるブラックマトリックス液と洗浄液は除去でき、気体ノズル212の下流側には何も残存しなかった。そのため以降の基板に塗布する前のどの予備塗布でも同じ状態でスリットノズル20を初期化することができた。なお、ブラックマトリックス塗布工程では、30枚ブラックマトリックス材を塗布するごとに、スリッ洗浄装置20の吐出口34周辺、すなわち吐出口面36と斜面38を予備塗布と同じ洗浄液で洗浄し、窒素ガスで残存している洗浄液の除去と乾燥を行い、吐出口周辺に生じる塗布液の固化膜の除去を行った。本発明の手段を用いてスリットノズルの初期化を塗布前にすべての供給基板ごとに行ったので、塗布膜厚の再現性、特に塗布開始部の再現性が高く、膜厚精度が端部10mmを除いて±3%以下の均一厚さの塗布膜を安定して形成できた。
以上のブラックマトリックス塗布工程で塗布された基板を、30秒で65Paに到達する真空乾燥を60秒行ってから、100℃のホットプレートで10分間さらに乾燥した。ついで露光・現像・剥離を行った後、260℃のホットプレートで30分加熱して、キュアを行い、基板の幅方向にピッチが254μm、基板の長手方向にピッチが85μm、線幅が20μm、RGB画素数が4800(基板長手方向)×1200(基板幅方向)、対角の長さが20インチ(基板幅方向に305mm、基板長手方向に406mm)となる格子形状で、厚さが1μmとなるブラックマトリックス膜を作成した。
次にウェット洗浄後、R色用塗布液を厚さ20μm、ダイと基板との間のクリアランス100μm、門型ガントリー移動速度3m/分にて塗布した。R色用塗布液はアクリル樹脂をバインダー、PGMEAを溶媒、ピグメントレッド177を顔料にして固形分濃度12%で混合し、さらに粘度を5mPaSに調整した感光性のものであった。塗布した基板は、30秒で65Paに到達する真空乾燥を60秒行ってから、90℃のホットプレートで10分間さらに乾燥した。ついで露光・現像・剥離を行って、R画素部にのみ厚さ2μmのR色塗膜を残し、260℃のホットプレートで30分加熱して、キュアを行なった。つづいてブラックマトリックス、R色の塗膜を形成した基板に、G色用塗布液を厚さ20μm、ダイと基板との間のクリアランス100μm、門型ガントリー移動速度3m/分にて塗布後、30秒で65Paに到達する真空乾燥を60秒行ってから、100℃のホットプレートで10分間さらに乾燥した。
ついで露光・現像・剥離を行って、G色画素部にのみ厚さ2μmのG色塗膜を残し、260度のホットプレートで30分加熱して、キュアを行なった。さらにブラックマトリックス、R色、G色の塗膜を形成した基板に、B色用塗布液を厚さ20μm、ダイと基板との間のクリアランス100μm、門型ガントリー移動速度3m/分にて塗布し、30秒で65Paに到達する真空乾燥を60秒行ってから、100℃のホットプレートで10分間さらに乾燥した。ついで露光・現像・剥離を行って、B色画素部にのみ厚さ2μmのB色塗膜を残し、260℃のホットプレートで30分加熱して、キュアを行なった。なお、G色用塗布液はR色用塗布液で顔料をピグメントグリーン36にして固形分濃度13%で粘度を3mPaSに調整したもの、B色用塗布液にはR色用塗布液で顔料をピグメントブルー15にして固形分濃度14%で粘度を4mPaSに調整したものであった。R、G、B色塗布液の塗布はいずれも、ブラックマトリックス塗布工程と同じ形状のスリットノズル20と予備塗布装置200を用い、特に予備塗布装置200については同じ条件で予備塗布と塗布液、洗浄液の除去・乾燥、洗浄循環液の濃度の調整を行って、スリットノズルの初期化を行った。さらに、R、G、B色塗布工程とも、ブラックマトリックス塗布工程と同じ洗浄装置で、同じ洗浄条件にて30枚ごとにスリットノズル20の洗浄を行った。R、G、B色塗布工程でも本発明の手段を用いてスリットノズルの初期化を塗布前に各基板ごとに行ったので、塗布膜厚の再現性、特に塗布開始部の再現性が高く、膜厚精度が端部10mmを除いて±3%以下の均一厚さの塗布膜を安定して形成できた。なお従来の予備塗布装置を使用した場合は、気体ノズルの後に除去されていない洗浄液が残存していたが、本発明の予備塗布装置200ではそのようなことは一切なかった。
以上ブラックマトリックスにRGB色を着色したものに、柱材とオーバーコート材を塗布後、最後にITOをスパッタリングで付着させた。この製造方法にて、1000枚のカラーフィルターを作成した。得られたカラーフィルターは、塗布むらがなく、色度も基板全面にわたって均一で、品質的に申し分ないものであった。
さらに、このカラーフィルターをTFTアレイを形成した基板と重ね合わせ、オーブン中で加圧しながら160℃で90分間加熱して、シール剤を硬化させた。このセルに液晶注入を行った後、紫外線硬化樹脂により液晶注入口を封口した。次に、偏光板をセルの2枚のガラス基板の外側に貼り付け、さらに、得られたセルをモジュール化して、液晶表示装置を完成させた。得られた液晶表示装置は混色がなく、色度も基板全面に渡って、均一で品質的に申し分ないものであった。
本発明に係る予備塗布装置200を含むスリットコータ1の概略正面図である。 本発明にかかる予備塗布装置200の概略正面図である。
符号の説明
1 スリットコータ
2 基台
4 ガイドレール
6 ステージ
10 門型ガントリー
20 スリットノズル(塗布器)
22 フロントリップ
24 リアリップ
26 マニホールド
28 スリット
32 シム
34 吐出口
36 吐出口面
38 斜面
40 塗布液供給装置
42 供給バルブ
44 吸引バルブ
46 フィルター
50 シリンジポンプ
52 シリンジ
54 ピストン
56 本体
60 供給ホース
62 吸引ホース
64 タンク
66 塗布液
68 圧空源
70 上下昇降ユニット
72 モータ
74 ガイド
76 ボールネジ
78 昇降台
80 吊り下げ保持台
90 拭き取りユニット
92 拭き取りヘッド
94 ブラケット
96 スライダー
98 駆動ユニット
100 制御装置
102 操作盤
200 予備塗布装置
202 回転ロール
204 循環液吐出ノズル
206 第1ブレード
208 新液吐出ノズル
210 第2ブレード
212 気体ノズル
214 トレイ
216 排出穴
218 配管
220 洗浄循環液
222 洗浄新液
224 フレーム
230 洗浄液循環装置
232 回収タンク
234 塗布液と洗浄液の混合液体
236 循環配管
238 ポンプ
240 切換バルブ
242 供給タンク
244 供給配管
246 フィルター
248 絞り調整弁
250 圧空源
252 洗浄新液切換バルブ
254 洗浄液配管
256 排出管
258 排出切換バルブ
260 洗浄液タンク
262 切換バルブ
264 洗浄液タンク
266 配管
268 絞り調整弁
270 気体供給源
272 切換バルブ
274 気体配管
276 圧力調整装置
278 供給切換バルブ
280 圧空供給切換バルブ
282 ブラケットA
284 ブラケットB
286 大気開放切換バルブ
288 配管
290 気体吸引口
292 吸引配管
294 配管
296 配管
A 基板(被塗布部材)
B ビード
C 塗布膜
D 予備塗布位置

Claims (7)

  1. 塗布液を吐出するために一方向に延在または配列された吐出口を有する塗布器から塗布液を回転ロール上に塗布して予備塗布を行った後、被塗布部材に塗布を行う塗布方法において、回転ロールの洗浄を、回転ロールを回転させながら、第1の洗浄液の回転ロールへの供給、回転ロールに付着した第1の洗浄液と塗布液のかき取り除去、第2の洗浄液の回転ロールへの供給、回転ロールに付着した第2の洗浄液と残存物のかき取り除去、および回転ロールへの気体の供給、の順に行うことを特徴とする塗布方法。
  2. 前記第1の洗浄液は、除去した塗布液と使用済みの洗浄液が混合した循環液であって、循環液の濃度を略一定に調整することを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  3. 前記第1の洗浄液の供給量は回転ロールに予備塗布をした塗布液量の10倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布方法。
  4. 塗布液を吐出するために一方向に延在または配列された吐出口を有する塗布器と、塗布器から吐出された塗布液が回転ロール上に予備塗布される予備塗布装置と、予備塗布後に塗布器から吐出された塗布液を被塗布部材に塗布する本塗布装置と、を備えた塗布装置において、予備塗布装置に、第1の洗浄液を回転ロールに供給する第1ノズル、回転ロールに付着した第1の洗浄液と塗布液のかき取り除去を行う第1のブレード、回転ロールに第2の洗浄液を供給する第2ノズル、回転ロールに付着した第2の洗浄液と残存物のかき取り除去を行う第2のブレード、回転ロールに気体を供給して回転ロールに付着した残存液体の除去と回転ロール表面の乾燥を行う気体噴出ノズルが、回転ロールの回転方向に対して上流側からこの順に配置されていることを特徴とする塗布装置。
  5. 前記第1の洗浄液は、除去した塗布液と使用済みの洗浄液が混合した循環液であって、循環液中の塗布液の濃度を略一定値に調整する濃度調整装置をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の塗布装置。
  6. 前記第1の洗浄液の吐出量が回転ロールに予備塗布された塗布液量の10倍以上となるよう制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項4または5に記載の塗布装置。
  7. 請求項1〜3に記載のいずれかの塗布方法を用いて液晶ディスプレイ用部材を製造することを特徴とする液晶ディスプレイ用部材の製造方法。
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