JPH09173939A - 塗布装置および塗布方法ならびにカラーフィルタの製造装置および製造方法 - Google Patents

塗布装置および塗布方法ならびにカラーフィルタの製造装置および製造方法

Info

Publication number
JPH09173939A
JPH09173939A JP16765096A JP16765096A JPH09173939A JP H09173939 A JPH09173939 A JP H09173939A JP 16765096 A JP16765096 A JP 16765096A JP 16765096 A JP16765096 A JP 16765096A JP H09173939 A JPH09173939 A JP H09173939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
coated
coating liquid
glass substrate
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16765096A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3139377B2 (ja
Inventor
Yoshiyuki Kitamura
義之 北村
Kazuhiko Abe
和彦 安部
Hiromitsu Kanamori
浩充 金森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from PCT/JP1995/002741 external-priority patent/WO1996020045A1/ja
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP16765096A priority Critical patent/JP3139377B2/ja
Publication of JPH09173939A publication Critical patent/JPH09173939A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3139377B2 publication Critical patent/JP3139377B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】塗布前に口金40スリットとガラス基板A間の
相対位置精度を向上させることにより、ガラス基板Aへ
の塗布精度を格段に向上することのできる塗布装置およ
び塗布方法を提供する。 【解決手段】ガラス基板A上に塗布液を塗布する塗布装
置1を、塗布液の供給手段50、44と、口金40と、
口金40またはガラス基板Aのうちの少なくとも一方を
相対的に移動させる移動手段14、16、18とで構成
する。本発明は、ガラス基板Aへの塗布前、すなわち口
金40とガラス基板Aのうちの少なくとも一方を近接す
る前に、ガラス基板Aをテーブル6表面に位置決めする
位置決め手段200、220を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばカラー液
晶ディスプレイ用カラーフィルタ、光学フィルタ、プリ
ント基板、集積回路、半導体等の製造分野に使用される
ものであり、詳しくはガラス基板などの被塗布部材表面
に塗布液を吐出しながら塗膜を形成する塗布装置および
塗布方法並びにこれら装置および方法を使用したカラー
フィルタの製造装置およびその製造方法の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶ディスプレイ用のカラーフィ
ルタは、ガラス基板上に3原色の細かな格子模様を有し
ており、このような格子模様はガラス基板上に黒色の塗
膜を形成した後に、赤、青、緑の塗膜を順次形成してい
き、これによりガラス基板上を3原色に塗り分けて得ら
れる。
【0003】それゆえ、カラーフィルタの製造には、ガ
ラス基板上に黒、赤、青、緑の塗布液を順次塗布して、
その塗膜を形成していく形成工程が必要不可欠となる。
この種の形成工程には、従来塗布装置としてのスピナ
ー、バーコータあるいはロールコータなどが使用されて
いたが、塗布液の消費量を極力削減し、また、塗膜の物
性を向上する上で近年に至ってはダイコータの使用が検
討され始めてきている。この種のダイコータは、その一
例がたとえば特開平6-339656号公報に開示されている。
この公知のダイコータは、水平方向に往復動可能なテー
ブルと、下向きの吐出口を有した塗布ヘッドとを有し、
テーブルの上面は被塗布部材であるガラス基板を吸着保
持するためサクション面として構成されている。したが
って、塗膜を形成すべきガラス基板は、テーブル上に吸
着保持可能となっている。そして、テーブル上にガラス
基板が吸着保持された後、テーブルとともにガラス基板
が塗布ヘッドの直下を水平方向に移動するに伴い、塗布
ヘッドの吐出口から移動速度に応じた所定量の塗布液を
吐出させればガラス基板上に所定膜厚の塗膜を連続して
形成していくことができる。
【0004】ところで、ガラス基板上に形成される塗膜
に関して、塗布開始時からその膜厚を均一に制御するに
は、ガラス基板の移動速度と塗液の吐出量の制御が必要
となる。それ故、公知のダイコータは、塗布開始前に所
定時間だけ早く塗液の供給弁を開けて塗布開始時に十分
な液圧を付与し、塗布開始点から所望の一定膜厚の塗膜
が得られるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公知のダイコータにあっては、ガラス基板のテーブル
上面への固定については、ガラス基板とダイのスリット
との相対位置関係が何等考慮されていない。
【0006】すなわち、ガラス基板のテーブル上への取
付け位置を検知してスリットダイの幅方向の位置合せが
されておらず、また、ガラス基板の塗布開始点を決定す
ることもしていない。したがって、テーブル上面でのガ
ラス基板の固定位置が常に同じでないため、塗布開始・
終了位置や塗布すべき幅方向の位置がずれるという欠点
がある。そしてこのような塗布位置の再現性が不十分で
あるために、塗布領域が許容範囲をこえて大きく変動す
るということが問題が起こる。このことは特にガラス基
板の内側に矩形状領域の塗布面を形成する場合に致命的
な品質欠点となる。
【0007】さらに、塗布部分の端部は厚みむらがどう
しても悪くなってしまうが、上述したように塗布領域が
ずれると厚みプロフィールも変動し、品質の均一な製品
が得られないことになる。
【0008】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、塗布前に口金のスリ
ットとガラス基板、すなわち口金と被塗布部材間の相対
位置精度を向上させることにより、被塗布部材への塗布
精度を格段に向上させることのできる塗布装置および塗
布方法並びにこれら装置および方法を使用した簡便なカ
ラーフィルタの製造装置および製造方法を提供すること
にある。
【0009】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の塗布装置は、塗布液を供給する供給手段
と、供給手段から供給された塗布液を吐出するために一
方向に延びるスリットを有する塗布液吐出装置と、塗布
液吐出装置または被塗布部材のうちの少なくとも一方を
相対的に移動させる移動手段とを備えた塗布装置におい
て、前記塗布液吐出装置と前記被塗布部材を近接する前
に、被塗布部材の位置決めをする位置決め手段を設けた
ことを特徴とする。
【0010】この場合、前記位置決め手段は、被塗布部
材の形状に近似した凹部を有する部材や、被塗布部材の
外縁を接圧する部材とするのが好ましく、前記被塗布部
材の外縁を接圧する部材は、移動可能にするとより好ま
しい。また、前記被塗布部材の外縁を接圧する部材は、
例えば、被塗布部材に接する押し付け部材と、押し付け
部材を被塗布部材方向に案内するガイドとからなり、か
つ、前記押し付け部材が被塗布部材の圧接する方向に進
退自在にすることができる。
【0011】そして、上述した装置装置は、カラーフィ
ルタの製造装置として用いることができる。
【0012】上記目的を達成するため、この発明の塗布
方法は、塗布液供給装置により、塗布液吐出用スリット
を有する塗布液吐出装置に塗布液を供給し、塗布液吐出
装置または被塗布部材のうちの少なくとも一方を相対的
に移動させて、被塗布部材上に塗膜を形成する塗布方法
であって、前記被塗布部材上の塗布開始部を前記塗布液
吐出装置の塗布液吐出用スリットに相対する位置で停止
させた時の、前記被塗布部材上の塗布すべき部分の幅方
向における位置ずれと、前記塗布液吐出装置の塗布液吐
出用スリットの先端開口部と前記被塗布部材上の塗布開
始部の移動方向における位置ずれを、各々±1mm以下
に塗布開始前に位置決めすることを特徴とする。
【0013】また、塗布液供給装置により、塗布液吐出
用スリットを有する塗布液吐出装置に塗布液を供給し、
塗布液吐出装置または被塗布部材のうちの少なくとも一
方を相対的に移動させて被塗布部材上に所定厚みの塗膜
を形成する塗布方法であって、被塗布部材の塗布開始部
を塗布液吐出装置の塗布液吐出用スリットに相対する位
置で停止させ、該塗布液吐出用スリットから塗布液の吐
出を開始し、該塗布液吐出用スリットの先端開口部と被
塗布部材上の塗布開始部との双方に接する塗布液ビード
を形成した後に、塗布液吐出装置または被塗布部材のう
ちの少なくとも一方の相対移動を開始することを特徴と
する塗布方法としてもよい。
【0014】この場合、前記被塗布部材を搬送体により
保持して搬送することにより移動させて被塗布部材上に
所定厚みの塗膜を形成するのが好ましい。また、前記被
塗布部材上の塗布開始部を前記塗布液吐出装置の塗布液
吐出用スリットに相対する位置で停止させた時の、前記
被塗布部材上の塗布すべき部分の幅方向における位置ず
れと、前記塗布液吐出装置の塗布液吐出用スリットの先
端開口部と前記被塗布部材上の塗布開始部の移動方向に
おける位置ずれを、各々±1mm以下に塗布開始前に位
置決めするのが好ましい。
【0015】上述した塗布方法は、カラーフィルタの製
造方法として用いることができる。
【0016】
【発明の実態の形態】以下、この発明の好ましい一実施
形態を図面に基づいて説明する。
【0017】図1は、この発明に係る塗布装置の全体斜
視図、図2は図1の装置のテーブル6と口金40回りの
模式図である。
【0018】図1を参照すると、カラー液晶ディスプレ
イ用カラーフィルタの製造に用いられる塗布装置である
いわゆるダイコータ1が示されている。このダイコータ
1は、基台2を備えており、基台2上には一対のガイド
溝レール4が水平方向に互いに平行に設けられている。
これらガイド溝レール4には、被塗布部材であるガラス
基板Aの保持体、かつ、搬送体であるテーブル6が配置
され、このテーブル6の上面は真空吸引によってガラス
基板Aが固定可能なサクション面として構成されてい
る。テーブル6は、一対のスライド脚8を介してガイド
溝レール4上を水平方向に往復動自在となっている。す
なわち、一対のガイド溝レール4間には、図2に示す送
りねじ機構14、16、18を内蔵したケーシング12
が配置されており、ケーシング12はガイド溝レール4
に沿って水平方向に延びている。送りねじ機構14、1
6、18は、図2に示されているように、ボールねじか
らなるフィードスクリュー14を有しており、フィード
スクリュー14はテーブル6の下面に固定されたナット
状のコネクタ16にねじ込まれ、このコネクタ16を貫
通して延びている。また、フィードスクリュー14の両
端部は、図示しない軸受に回転自在に支持されており、
その一端にはACサーボモータ18が連結されている。
【0019】図1に示されているように、基台2の上面
には、ほぼ中央に位置にして逆L字形のダイ支柱24が
立設されている。ダイ支柱24の先端は、テーブル6の
往復動経路の上方に位置付けられており、その先端には
この発明の塗布液吐出装置である口金40の昇降機構2
6が取り付けられている。昇降機構26は、図示しない
昇降ブラケットを備えており、この昇降ブラケットはケ
ーシング28内の一対のガイドロッドに昇降自在に取り
付けられている。また、ケーシング28内には、ガイド
ロッド間に位置して図示しないフィードスクリューが回
転自在にして配置されており、このフィードスクリュー
に対してナット型のコネクタを介して昇降ブラケットが
連結されている。また、フィードスクリューの上端に
は、ACサーボモータ30が接続されており、このAC
サーボモータ30はケーシング28の上面に取り付けら
れている。さらに、昇降ブラケットには、図示しない支
持軸を介して、上述口金40を保持するたろめのダイホ
ルダ32が取り付けられており、このダイホルダ32は
コの字形をなし、かつ一対のガイド溝レール4の上方を
これらレール4に交差する方向に水平に延びている。ダ
イホルダ32の支持軸は、昇降ブラケット内にて回転自
在に支持されており、これによりダイホルダ32は支持
軸とともにガラス基板Aに対向する垂直面内で回転する
ことができる。昇降ブラケットには、ダイホルダ32の
上方に位置して水平バー36が固定されており、この水
平バー36はダイホルダ32に沿って延びている。水平
バー36の両端部には、電磁作動型のリニアアクチュエ
ータ38がそれぞれ取り付けられている。これらリニア
アクチュエータ38は、水平バー36の下面から突出す
る図示しない伸縮ロッドを有しており、これら伸縮ロッ
ドがダイホルダ32の両端にそれぞれ当接されている。
【0020】ダイホルダ32内には塗布器としての口金
40が取り付けられている。図1から明らかなように口
金40はテーブル6の往復動方向と直交する方向、つま
り、ダイホルダ32の長手方向に水平に延びており、そ
して、その両端にてダイホルダ32に支持されている。
【0021】一方、図2に示すように、口金40から
は、塗布液の供給ホース42が延びており、この供給ホ
ース42の先端はシリンジポンプ44、つまり、その電
磁切換え弁46の供給ポートに接続されている。電磁切
換え弁46の吸引ポートからは吸引ホース48が延びて
おり、この吸引ホース48の先端部は塗布液の供給源で
あるタンク50内に挿入されている。なお、タンク50
には塗布液が蓄えられている。
【0022】シリンジポンプ44のポンプ本体52は、
電磁切換え弁46の切換え作動により、供給ホース42
および吸引ホース48の一方に選択的に接続可能となっ
ている。そして、これら電磁切換え弁46およびポンプ
本体52はコンピュータ54に電気的に接続されてお
り、このコンピュータ54からの制御信号を受けて、そ
れらの作動が制御されるようになっている。さらに、シ
リンジポンプ44の作動を制御するため、コンピュータ
54にはシーケンサ56もまた電気的に接続されてい
る。このシーケンサ56は、テーブル6側のフィードス
クリュー14のACサーボモータ18や、昇降機構26
側のACサーボモータ30やリニアアクチュエータ38
の作動をシーケンス制御するものであり、そのシーケン
ス制御のために、シーケンサ56にはACサーボモータ
18、30の作動状態を示す信号、テーブル6の移動位
置を検出する位置センサ58からの信号、口金40の作
動状態を検出するセンサ(図示しない)からの信号など
が入力され、一方、シーケンサ56からはシーケンス動
作を示す信号がコンピュータ54に出力されるようにな
っている。なお、位置センサ58を使用する代わりに、
ACサーボモータ18にエンコーダを組み込み、このエ
ンコーダから出力されるパルス信号に基づき、シーケン
サ56にてテーブル6の位置を検出することも可能であ
る。また、シーケンサ56にコンピュータ54による制
御を組み込むことも可能である。
【0023】図2に概略的に示されているように口金4
0は、幅方向に長尺なブロック形状のフロントリップ5
9およびリアリップ60を有している。これらリップ5
9、60はテーブル6の往復動方向でみて前後に張り合
わされ、図示しない複数の連結ボルトにより相互に一体
的に結合されている。両リップ59、60の張り合わせ
により、口金40の下面には塗布液の吐出口であるノズ
ル部が形成されている。口金40内にはその中央部分に
位置してマニホールド62が形成されており、このマニ
ホールド62は口金40の幅方向、すなわち、テーブル
6の往復動方向と直交する方向に水平に延びている。マ
ニホールド62は前述した塗布液の供給ホース42に内
部通路(図示しない)を介して常時接続されており、こ
れにより、マニホールド62は塗布液の供給を受けるこ
とができる。
【0024】口金40の内部には上端がマニホールド6
2に連通し、その下端がノズル部の下面に開口したスリ
ット64が形成されており、このスリット64の下端開
口が吐出口として規定されている。具体的には、スリッ
ト64はフロントリップ59とリアリップ60との間に
挟み込まれたシム(図示しない)によって確保されてお
り、これにより、吐出口もまた口金40の幅方向に延び
ている。
【0025】再度図1を参照すると、基台2の上面には
ダイ支柱24よりも手前側に位置してセンサ柱20が配
置されており、このセンサ支柱20もまた前述したダイ
支柱24と同様に逆L字形をなしている。センサ支柱2
0の先端はテーブル6の往復動経路の上方に位置付けら
れており、その先端にはブラケット21を介してガラス
基板Aの厚みを前もって測定するための厚みセンサ22
が取り付けられている。厚みセンサ22は、ローダから
テーブル6にガラス基板Aを載置する時にこれらと干渉
しない位置に設けてある。
【0026】図1の実施態様例ではガラス基板Aの塗布
開始部分がダイ40の吐出口真下で停止した時に、ガラ
ス基板Aの中央部の厚みが測定できる位置に厚みセンサ
22を配置している。また、この位置ではガラス基板A
は昇降しないから、厚みセンサ22とガラス基板Aとの
間隔は測定上最良の寸法に固定することができ、そのた
め厚みセンサ22の昇降機構は不要である。
【0027】また、テーブル6には、本発明の特徴であ
るラス基板Aの幅方向(ガラス基板Aの搬送方向とは直
交する方向)の位置決めをする幅寄せ器200が設けら
れている。
【0028】この幅寄せ器200について、その概略平
面図である図3を用いて説明する。幅寄せ器200は、
ガラス基板Aの両側面に圧接する合成樹脂製等の押し付
け部材202と、この押し付け部材202を幅方向(図
の左右方向)に往復案内するガイド204と、押し付部
材202を任意の位置で停止、調整できるストッパー2
06と、上記可動部分の押し付け部材202を支持する
とともに基台2と連結、固定するブラケット208とか
ら構成され、これら部材が幅方向の両側に配置されてい
る。
【0029】そして押し付け部材202は、図示しない
駆動源、たとえばエアーシリンダー、リニアモータ等に
よって図の左右方向に往復動することができるようにな
っている。1対の押し付け部材202間の幅方向の寸法
Lは、ストッパー206によって調整可能であり、ガラ
ス基板Aの幅Wよりも0.1〜2mm広くなるように調
整するのが好ましい。0.1mmよりも狭くするのは調
整が難しく、2mmを越えるとガラス基板Aのテーブル
6に対する位置決め効果がない。なお、ガラス基板Aと
押し付け部材202間のすきまをゼロにすると、ガラス
基板Aに異常な力が加わることになるので、この力を吸
収する機構をつけ加えるか、押し付け部材を弾性体を介
して押しつけるのが好ましい。なお、符号3は、ガラス
基板Aをテーブル6表面に真空吸着するためにテーブル
6の表面に複数設けられた吸引孔であり、図示しない真
空ポンプ等の適当な真空源に接続されている。また、符
号5は、ガラス基板Aをテーブル表面からリフトアップ
するためのリフトピン5であり、テーブル下部に設けら
れた図示しないエアーシリンダによって図の紙面の垂直
方向に出没できるようになっている。
【0030】なお、図2、図3に示すようにこの発明の
位置決め手段である幅寄せ器200は、信号線49を介
してコンピュータ54に接続されており、コンピュータ
54からの信号によって図示しない駆動源を動作させ
る。また、押し付け部材202の近傍には、押し付け部
材202の基板押し付け時と復動時の位置を検知する位
置センサ7が設けられており、この信号もコンピュータ
54に信号線を介して伝えられるようになっている。
【0031】ガラス基板Aは、テーブル6の原点位置で
前工程から図示しないローダにより載置されるが、その
載置すべき位置の移動方向(ガラス基板Aの搬送方向に
同じ)の中央線(例えば口金40の吐出口中央部)に対
して押し付け部材202が略対称になるように幅寄せ器
200全体を配置している。この時の位置ずれは、移動
方向の中央線に対して±1mm以下になるようにするの
が好ましい。±1mmを越えるとガラス基板Aの塗布す
べき領域が大きくずれてしまい、塗布すべき領域内での
幅方向の塗膜厚プロフィールも均一でなくなるからであ
る。
【0032】次に、この発明の塗布方法を図1〜図3を
参照しながら説明する。
【0033】まず、塗布装置1における各作動部の原点
復帰が行われるとテーブル6、ダイ40はスタンバイ位
置に移動する。この時、塗布液タンク50からダイ40
までの送液ルートは、すでに塗布液で充満されており、
ダイを上向きにして塗布液を吐出してダイ内部の残留エ
アーを排出するいわゆるエアー抜き作業を終えているも
のとする。
【0034】次に、テーブル6の表面からリフトピン5
を上昇させ、図示しないローダからのガラス基板Aの載
置のために待機させる。
【0035】ガラス基板Aをローダによりリフトピン5
上部に載置する。この載置する位置はテーブル6上の予
め定められた場所の真上となるようにし、ここに移動方
向の位置ずれが±1mm以内の範囲内となるように置
く。これによりテーブル6とガラス基板Aとテーブルと
の移動方向の位置関係が相対的に定まることになる。従
ってあらかじめ定められたガラス基板Aの塗布開始部を
ダイ40の吐出口の真下に移動させることが、テーブル
6をそれに対応する位置に移動させることと同義にな
り、ガラス基板Aの位置を直接見ないでもフィードスク
リュー14に取り付けられているエンコーダ18やテー
ブルの位置センサー58によって位置を確認し、正確に
位置制御を行えるようになる。
【0036】次にリフトピン5上のガラス基板Aをリフ
トピン5を下降させてテーブル上面に載置し、次いでコ
ンピュータ54から信号を駆動源であるエアーシリンダ
に出して幅寄せ器200を作動させ、ガラス基板Aの幅
方向両側からガラス基板Aの側縁を押し付け部材202
で挟み込む。この状態は位置センサ7で検知されて信号
がコンピュータ54に伝えられ、この信号により0.5
〜5秒間この状態を保持する。そうするとダイ40の吐
出口の幅方向位置とガラス基板Aの塗布すべき幅方向の
位置ずれが±1mm以下となる。したがって、テーブル
6とダイ40の吐出口の幅方向の位置関係は相対的に定
められることになる。
【0037】押し付け部材202による挾み込み工程が
完了したら、次にコンピュータ54から駆動源に信号を
出して押し付け部材202を幅方向の外側に移動させる
と同時にガラス基板Aを吸着保持する。
【0038】次に押し付け部材202の復帰を位置セン
サ7で確認し、テーブル6をガラス基板Aとの相対位置
関係からあらかじめ定めた所定位置まで移動、停止させ
るとテーブル上のガラス基板Aの塗布開始部Bがダイ4
0の吐出口の真下に±1mm以下の精度、望ましくは±
0.5mm以下の精度で位置決めされる。この停止状態
の時に厚みセンサ22でガラス基板Aの基板厚みが測定
され、その厚みとあらかじめコンピュータ54に入力さ
れているクリアランスとからダイ40のリニアセンサー
上での下降すべき値が演算され、この指令値がシーケン
サ56から昇降機構26に出力されてダイ40が上記下
降位置まで下降し、口金40の吐出口とガラス基板Aと
の間のクリアランスが正確に設定される。このように、
口金40とガラス基板Aを近接する前に、ガラス基板A
の位置決めをするのである。
【0039】一方、図2のシリンジポンプ44からは、
この間にタンク50から所定量の塗液を吸引させ、クリ
アランスの設定確認後塗液をダイ40に送り込む。
【0040】次にシリンジポンプの送り込み動作開始と
同時に、コンピュータ54内のタイマーがスタートし、
所定時間後にコンピュータ54からシーケンサ56に対
してテーブル6のスタート信号が出力され、テーブル6
が塗布速度で移動を開始し、塗布開始部Bからの塗布が
開始され、ガラス基板A上には所定厚みの塗膜が形成さ
れる。
【0041】なお、ガラス基板Aは、常時テーブル6上
の定められた位置に吸引固定されているから、ガラス基
板A上の(a)塗布終端部Cから例えば5mm手前や
(b)塗布終端部C位置に位置センサー58やそのエン
コーダ値をあらかじめ設定することができる。テーブル
6が上記(a)位置にきたら、シリンジポンプ44に対
してコンピュータ54から停止指令を出し、上記(b)
位置までスキージ塗工し、次いでテーブル6が(b)に
対応する位置にきたら、コンピュータ54からダイ40
を上昇させる信号を出し、ダイ40を上昇させて完全に
塗布液ビードを断ち切る。
【0042】テーブル6が移動を続けその終点位置(ア
ンローダによるガラス基板の移載位置)に到達したら停
止し、ガラス基板Aの吸着が解除され、リフトピン5が
上昇し、ガラス基板Aを上方に持ち上げる。
【0043】そして、アンローダによってガラス基板A
の下面が保持され、次の工程にガラス基板Aが搬送され
る。ガラス基板Aがアンローダに受け渡されたら、テー
ブル6はリフトピン5を下降させ、再び原点位置に復帰
する。
【0044】以上に説明したように、本実施態様例にお
いては、リフトピン5上に載置されたガラス基板をテー
ブル上に載せかえる工程の時にガラス基板Aをその進行
方向と直交する方向の幅方向で位置決めをするので、ガ
ラス基板とテーブルとの幅方向の相対位置関係、ひいて
は口金との幅方向の相対位置関係が一定のものとなり、
幅方向の塗布領域精度と、塗布領域内での塗布厚み精度
が格段に向上する効果がある。
【0045】なお、以上の説明は幅寄せ器200をガラ
ス基板Aの幅方向のみに設けた態様のものであるが、こ
のようにすると以下に述べる不都合が生じる。すなわ
ち、図示しないローダからリフトピン5上に受け渡され
たガラス基板Aをリフトピン5を下降してテーブル6表
面上に載置する時、リフトピン5の下降速度が早いと、
ガラス基板Aとテーブル6表面の間の空気が逃げ切らな
い、いわゆるエアベアリング効果が生じ、ガラス基板A
がその空気上で浮遊し、載置すべき所定位置から大きく
ずれることがある。
【0046】このために、リフトピン5を下降する前か
ら、テーブル6の表面をガラス基板Aの吸着穴から−5
0〜−300mmHgで吸引し、その状態でリフトピン
5を下降させると、リフトピン5の下降速度に関係な
く、ガラス基板Aとテーブル6表面間のエアーが効果的
に排除され、ガラス基板Aがテーブル6表面上で移動す
るということがなくなり、テーブル上の所定位置に精度
よく載置することができる。上記吸引圧は−50mmH
gより小さいとエアー排除の効果がなく、−300mm
Hgより大きいと吸着圧が大きすぎて幅寄せ器を作動さ
せた時に、ガラス基板Aが所定の幅方向位置に移動し難
い。
【0047】位置決め精度をガラス基板Aの幅方向と移
動方向の両方向について、±1mmよりも高い、たとえ
ば±0.5mm以下にすると、幅方向は、幅寄せ器20
0の押し付け部材202間の幅方向精度を上げれば容易
に達成できるが、移動方向についてはローダでのリフト
ピン5上へのガラス基板Aの載置は上記精度で可能であ
っても、リフトピン5からテーブル6表面への移載につ
いては外乱が入り易く、必ずしも±0.5mm以内の精
度を得られるとは言いがたい。従ってこの精度を移動方
向においても達成するには、幅方向と同じように移動方
向でも、ガラス基板Aをテーブル6表面に載置してから
位置決めをする必要があり、かかる不都合を解消した実
施態様を再び図3を参照して説明する。
【0048】図3において、移動方向の位置決め器22
0は、幅寄せ器200のユニットをテーブルに、ガラス
基板Aを移動方向から挟み込めるように取り付けたもの
である。移動方向位置決め器220は、幅寄せ器200
と同じように押し付け部材222、これを移動方向に案
内するガイド224、押し付け部材222を任意の位置
で停止、調整できるストッパー226、そしてこれらの
ユニットをテーブル6側面に固定する図示しないブラケ
ットと、押し付け部材222を移動方向に往復動させる
図示しない駆動源より構成される。駆動源への動作信
号、押し付け部材の位置を示す位置センサ7の信号は信
号線を介してコンピュータ54と送受信される。ここ
で、図3のように移動方向位置決め器220をテーブル
6の移動方向前後に配置し、ガラス基板Aを移動方向に
挟み込むようにし、挟み込んだ時の走行方向のすきまを
0.1〜1mmにし、さらに載置すべき位置の幅方向に
引いた中央線に略対称となるように、1対の移動方向位
置決め器220とガラス基板Aとの相互の配置調整をす
ればガラス基板Aをテーブル6表面上の所定位置に±
0.5mmの精度で載置できるようになる。幅寄せ器と
の位置決めタイミングについては両者を同時に行っても
よいし、一方を先行させて、もう一方を行うなど、どち
らでもよい。
【0049】図4は、上記図3のものとはさらに異なる
実施態様例の平面図である。
【0050】この幅寄せ器200は、左右一対の押し付
け部材202の先端に新たに合成樹脂製の位置決め片2
10を固定したものである。この位置決め片210は、
縦辺214の両端部に横辺216a,216bのそれぞ
れがもう一方の押し付け部材方向に突出した「コ」の字
状に構成されており、横辺216a,216bの内側間
の距離をガラス基板Aの移動方向の寸法よりも0.1〜
1mm広く設定できるとともに、ガラス基板Aを一対の
位置決め片の縦辺214で幅方向に挟み込んだ時、縦辺
214の内幅間の距離をガラス基板Aの移動方向の寸法
よりも0.1〜1mm広く設定できるようになってい
る。また、ガラス基板Aの幅方向についても、ガラス基
板Aを一対の位置決め片の縦辺214で幅方向に挟み込
んだ時、縦辺214間の寸法をガラス基板Aの幅方向の
寸法よりも0.1〜1mm大きくなるようにストッパー
206で調整できるようになっている。
【0051】そして、この幅寄せ器200全体を、位置
決め片210でガラス基板Aを挟み込んだ時に、ガラス
基板Aのテーブル6表面上の所定位置とのずれが±0.
5mm以下になるように調整配置している。
【0052】ガラス基板Aがリフトピン5上からテーブ
ル6表面上に載置された時、この位置決め器218を動
作させると、位置決め片210の中央への進行に伴って
ガラス基板Aのエッジが位置決め片210の斜面212
に接触し、この斜面が案内となって、エッジが斜面で相
対的に滑りながら、横辺216a、216b縦辺214
で構成される隙間で最終的に位置決めされる。
【0053】斜面の角度は横辺に対して5〜45゜がよ
い。これより小さいと斜面が長すぎ、装置が大型化し、
角度が大きいと被塗布材と斜面の間に滑りがおきずロッ
クして案内作用が生じないためである。また位置決め片
210で、横辺216a、216b間の長さが異なるも
のを用意し、簡単に交換可能としておけば、サイズの異
なるガラス基板Aに容易に対応できる。
【0054】これによって、図3の実施例よりもより少
ない装置構成で、ガラス基板Aの幅方向と移動方向につ
いてのテーブル6表面上の位置決めを高い精度で同時に
行なうことが可能となる。なお、位置決め器218をガ
ラス基板Aを挟み込む位置で固定したままにしておき、
そこにリフトピン5上のガラス基板Aを下降してテーブ
ル6表面上に載置してもよい。また、この実施態様で
は、図1の実施態様とはちがって、幅方向と移動方向に
基板を移動させるために、低圧の吸引力でも、吸着しな
がらガラス基板を動かすのが難しい。
【0055】したがってこの図4の実施態様では位置決
め中にはガラス基板の吸着を行なわず位置決めが完了し
てから吸着を行うのがよい。そして吸着が完了した時点
で、位置決め片を初期位置にもどす。
【0056】この場合は、全方向からガラス基板をかこ
んでいるのであるから、吸着していなくても位置決め上
は問題がない。
【0057】図5は、位置決め手段のさらに別の実施態
様を示したもので、テーブル6表面の所定位置に凹溝2
40をほったものである。この底面には吸着穴244
と、リフトピン5(図示していない)が4カ所具備され
ており、底面の幅方向の寸法Lw、移動方向の寸法Ll
は対応するガラス基板Aの各々の寸法より0.1〜1m
m程度大きくなっている。また凹溝240の深さLhは
被塗布材の厚さと同じか、それよりも浅くしている。そ
して底面246、テーブル6表面に向かって凹溝240
の幅方向、移動方向の寸法は次第に大きくなっており、
斜面242,248を構成する。この斜面がリフトピン
5上のガラス基板Aを下降させる時に位置決めの案内と
なり、最終的に底面246の隙間で、位置決め精度が定
まる。
【0058】上記の実施態様で押し付け部202の押し
付け長さは被塗布材の側面長さよりも短くても長くても
よいが、できるだけガラス基板Aの四隅に近い所を押す
方がガラス基板Aの傾き角度が同じ隙間設定でも小さく
すむ。この傾きが大きい場合は、ダイ40の吐出口に対
してガラス基板Aが斜めにおかれることになり、はなは
だしい場合は塗布開始部がガラス基板A上で斜線状に形
成される。
【0059】さらに、厚みセンサー22を、ガラス基板
Aをテーブル6上に載置する時に干渉しないように、ロ
ーダからの移載位置よりも移動方向に離れた所に配置し
たが、ガラス基板Aを載置する位置でも厚みセンサー2
2を上方向におけば、両者の干渉がおこらないので、そ
のように厚みセンサーを配置してもよい。この場合、厚
みセンサー22は昇降機構を伴い、測定する時に下降す
ることになる。従って、ガラス基板Aがローダ上、リフ
トピン5上、テーブル6表面上いずれにある時でも任意
にガラス基板Aの厚さを測定できる。特にローダ上にガ
ラス基板Aがある時に測定できるようになると、テーブ
ル6の動きとは関係なく、ガラス基板Aの厚みを測定で
きることになり、サイクルタイムの縮小に寄与でき、生
産性を上げることができる。
【0060】
【実施例】
実施例1 ポリイミド前駆体であるポリアミド酸をバインダーとし
て用い、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒とし、塩臭
素化フタロシアニングリーン(C.I.ピグメントグリ
ーン36)を混合・分散して得た重量固形分濃度8wt
%、粘度25センチポアズの緑色着色塗膜形成用塗布液
を塗布液として採用し、360mm×465mm×1.
1mmの無アルカリガラス基板OA−2(日本電気硝子
(株)製)をガラス基板Aとして採用し、スリット間隙
LP を100μm、クリアランスLC を75μmに設定
して塗布を行った。定量ポンプとしてはシリンジポンプ
を用いた。基板搬送用テーブル6の駆動には高精度ステ
ッピングモータを使用しシーケンサにより制御を行って
実施した。前述の着色塗膜形成用塗布液を塗布液タンク
50に仕込み予め口金40に至るまでの送液路内を塗布
液で満たした。ガラス基板の全面を塗布するために吐出
口の幅方向の長さを360mmとした。
【0061】位置決めには図4の位置決め器218を用
い360mm×465mmの基板に対して、幅方向、移
動方向のすきまが各々0.2mmになるように調整し
た。なお斜面212a、212bの角度は横辺216
a、216bに対して30度に設定した。
【0062】さらに縦辺214は口金40の吐出口セン
ターに対して、中心振り分けの位置にした。また横辺2
16a、216bはテーブル6の移動方向の中心に対し
て対称になるように配置した。この時のガラス基板の先
頭から口金40の吐出口までの移動方向の移動距離は3
50mmであった。
【0063】このセッティングでまずアンローダ上のガ
ラス基板をテーブル6上につき出したリフトピン5上に
移載する。
【0064】次いでリフトピン5を下降させ、最下点ま
で下降したのと同時に、位置決め器218を作動させ、
位置決めを行い完了した時点で、真空吸着を行ってガラ
ス基板をテーブル6上に固定した。その後、テーブル6
を駆動してガラス基板類をダイ40の真下に移動せしめ
停止させた。この時固定の近接センサによりテーブル6
が所定位置に至ったのを検知し、口金40を先述の所定
のクリアランスを確保する位置にまで降下させてからシ
リンジポンプ44を駆動させて285μl/秒の割合で
塗布液の吐出を開始し、さらに0.5秒間だけガラス基
板Aを静止しつづけてダイ40とガラス基板Aとの間に
所望の塗布液ビードを幅方向全域に形成せしめて後、再
びテーブル6を駆動させてガラス基板Aを相対移動させ
ることで塗布を開始した。テーブル6の搬送速度は3m
/分で行った。ほぼこの直後から塗膜形成に消費される
塗布液量と口金40の吐出口66から供給する塗布液量
とが平衡に達し、連続して安定な塗膜を形成する定常塗
工状態となった。次に、同様に近接センサにより塗布終
了位置よりも5mm手前位置を検知してシリンジポンプ
44の駆動を止める一方、テーブル6が継続して移動し
つづけるためにこの位置から終了位置まではガラス基板
と口金40の間に形成された塗布液ビードを消費しての
塗布、いわゆるスキージ塗工により、塗膜を形成した。
【0065】得られた塗布基板を乾燥オーブン(図示せ
ず)にて120℃で20分乾燥して緑色着色塗膜を得
た。図6、図8は位置決めを行った時の、移動方向と幅
方向の各々の膜厚プロフィールを、図7、図9は位置決
めを行なわなかった時のテーブル6の移動方向と幅方向
の各々の膜厚プロファィルを示したものである。位置決
めを行なわなかったものは基準位置から移動方向に1.
5mm、幅方向に2mmまでずれ、位置決めを行ったも
のはそれが各々0.2mmであった。
【0066】位置決めを行ったものは、基板枚数100
枚でも図6、図8の膜厚プロフィールが得られるのに対
して、位置決めを行なわなかったものは基板枚数を重ね
ると膜厚プロフィールが変動し、最も極端に変化したの
が図7、図9であった。ここでは塗布範囲の一端の膜厚
が厚いと、正反対の一端の膜厚は薄くなるという傾向が
あり、膜厚均一となる有効部分も小さくなることがわか
る。
【0067】位置決めを行わないと塗布領域のずれが発
生する以外に、塗布領域内の膜厚プロフィールにも影響
を与え、膜厚精度の安定性、再現性が低下するのが確認
できた。
【0068】本発明は上記の実施態様に制約されるもの
でなく種々の変形が可能となる。
【0069】たとえば、テーブル6が移動するのではな
くて、固定であり、口金40が移動して塗布する場合に
も本発明は同様の効果を奏する。
【0070】また上記実施例ではガラス基板を口金40
の真下で一度停止させた後に塗布を開始したが、この停
止を行わず、テーブル6が所定の位置に達した時、ある
いはテーブル6が駆動を開始してからある時間に達して
から口金40の吐出を開始して塗布を行う場合にも、テ
ーブル6を停止する場合と全く同様に本発明を適用でき
る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜5の塗
布装置および請求項7〜10の塗布方法によれば、テー
ブル上のガラス基板Aの位置決めをその幅方向と移動方
向とで精度よく行えるために、ガラス基板A上の所定領
域に精度よく塗布を行うことができる。また、多数枚塗
布した時の塗布領域の位置再現精度も大幅に向上する。
さらに、被塗布部材の位置決めを行うことによって、塗
布領域内の厚みプロフィールも安定し、再現精度が高く
なり、製品の品質も向上する。
【0072】請求項6、11のカラーフィルタの製造装
置および製造方法によれば、上記塗布装置および塗布方
法を使用しているので、品質のよいカラーフィルタを製
造することができ、生産性も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の塗布装置の一実施例であるダイコー
タの斜視図である。
【図2】 図1のダイコータを塗布液の供給系をも含め
て示した概略模式図である。
【図3】 本発明の装置に用いられている位置決め装置
の一実施態様の平面図である。
【図4】 位置決め装置の別の実施態様の平面図であ
る。
【図5】 位置決め装置のさらに別の実施態様の平面図
である。
【図6】 位置決めを行った時の塗膜の移動方向の膜厚
プロフィールである。
【図7】 位置決めをしなかった時の移動方向の膜厚プ
ロフィールである。
【図8】 位置決めを行った時の幅方向の膜厚プロフィ
ールである。
【図9】 位置決めをしなかった時の幅方向の膜厚プロ
フィールである。
【符号の説明】
1 ダイコータ(塗布装置) 2 基台 3 吸引孔 5 リフトピン 6 テーブル 7 位置センサ 14 フォードスクリュー 18 ACサーボモータ 22 厚みセンサ 40 口金 44 シリンジポンプ 50 タンク 54 コンピュータ 62 マニホールド 64 スリット 200 幅寄せ器(位置決め手段) 202 押し付け部材(位置決め手段) 206 ストッパー(位置決め手段) 210 位置決め片(位置決め手段) 218 位置決め器(位置決め手段) 220 移動方向位置決め器 240 凹溝 246 底面 A ガラス基板(被塗布部材) B 塗布開始部 C 塗布終端部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液を供給する供給手段と、供給手段
    から供給された塗布液を吐出するために一方向に延びる
    スリットを有する塗布液吐出装置と、塗布液吐出装置ま
    たは被塗布部材のうちの少なくとも一方を相対的に移動
    させる移動手段とを備えた塗布装置において、前記塗布
    液吐出装置と前記被塗布部材を近接する前に、被塗布部
    材の位置決めをする位置決め手段を設けたことを特徴と
    する塗布装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の塗布装置において、前記位置
    決め手段が、被塗布部材の形状に近似した凹部を有する
    部材であることを特徴とする塗布装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の塗布装置において、前記位置
    決め手段が、被塗布部材の外縁を接圧する部材であるこ
    とを特徴とする塗布装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の塗布装置において、前記被塗
    布部材の外縁を接圧する部材が、移動可能であることを
    特徴とする塗布装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4の塗布装置において、
    前記被塗布部材の外縁を接圧する部材が、被塗布部材に
    接する押し付け部材と、押し付け部材を被塗布部材方向
    に案内するガイドとからなり、かつ、前記押し付け部材
    が被塗布部材の圧接する方向に進退自在であることを特
    徴とする塗布装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちのいずれかの塗布装
    置を使用してカラーフィルタを製造することを特徴とす
    るカラーフィルタの製造装置。
  7. 【請求項7】 塗布液供給装置により、塗布液吐出用ス
    リットを有する塗布液吐出装置に塗布液を供給し、塗布
    液吐出装置または被塗布部材のうちの少なくとも一方を
    相対的に移動させて、被塗布部材上に塗膜を形成する塗
    布方法であって、前記被塗布部材上の塗布開始部を前記
    塗布液吐出装置の塗布液吐出用スリットに相対する位置
    で停止させた時の、前記被塗布部材上の塗布すべき部分
    の幅方向における位置ずれと、前記塗布液吐出装置の塗
    布液吐出用スリットの先端開口部と前記被塗布部材上の
    塗布開始部の移動方向における位置ずれを、各々±1m
    m以下に塗布開始前に位置決めすることを特徴とする塗
    布方法。
  8. 【請求項8】 塗布液供給装置により、塗布液吐出用ス
    リットを有する塗布液吐出装置に塗布液を供給し、塗布
    液吐出装置または被塗布部材のうちの少なくとも一方を
    相対的に移動させて被塗布部材上に所定厚みの塗膜を形
    成する塗布方法であって、被塗布部材の塗布開始部を塗
    布液吐出装置の塗布液吐出用スリットに相対する位置で
    停止させ、該塗布液吐出用スリットから塗布液の吐出を
    開始し、該塗布液吐出用スリットの先端開口部と被塗布
    部材上の塗布開始部との双方に接する塗布液ビードを形
    成した後に、塗布液吐出装置または被塗布部材のうちの
    少なくとも一方の相対移動を開始することを特徴とする
    塗布方法。
  9. 【請求項9】 請求項8の塗布方法において、前記被塗
    布部材を搬送体により保持して搬送することにより移動
    させて被塗布部材上に所定厚みの塗膜を形成することを
    特徴とする塗布方法。
  10. 【請求項10】 請求項9の塗布方法において、前記被
    塗布部材上の塗布開始部を前記塗布液吐出装置の塗布液
    吐出用スリットに相対する位置で停止させた時の、前記
    被塗布部材上の塗布すべき部分の幅方向における位置ず
    れと、前記塗布液吐出装置の塗布液吐出用スリットの先
    端開口部と前記被塗布部材上の塗布開始部の移動方向に
    おける位置ずれを、各々±1mm以下に塗布開始前に位
    置決めすることを特徴とする塗布方法。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のうちのいずれかの塗
    布方法を使用してカラーフィルタを製造することを特徴
    とするカラーフィルタの製造方法。
JP16765096A 1995-12-27 1996-06-27 塗布装置および塗布方法ならびにカラーフィルタの製造装置および製造方法 Expired - Lifetime JP3139377B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16765096A JP3139377B2 (ja) 1995-12-27 1996-06-27 塗布装置および塗布方法ならびにカラーフィルタの製造装置および製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP1995/002741 WO1996020045A1 (fr) 1994-12-28 1995-12-27 Procede de depot d'une revetement et appareil associe
US95/2741 1995-12-27
JP16765096A JP3139377B2 (ja) 1995-12-27 1996-06-27 塗布装置および塗布方法ならびにカラーフィルタの製造装置および製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09173939A true JPH09173939A (ja) 1997-07-08
JP3139377B2 JP3139377B2 (ja) 2001-02-26

Family

ID=26436326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16765096A Expired - Lifetime JP3139377B2 (ja) 1995-12-27 1996-06-27 塗布装置および塗布方法ならびにカラーフィルタの製造装置および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3139377B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100693780B1 (ko) * 2005-05-16 2007-03-12 세종산업(주) 액체도포장치
JP2007307562A (ja) * 2007-08-20 2007-11-29 Tdk Corp 液体材料塗布方法及び装置
JP2007313453A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Tokyo Electron Ltd 塗布方法及び塗布装置
KR100884834B1 (ko) * 2006-05-16 2009-02-20 주식회사 탑 엔지니어링 페이스트 도포기의 기판 정렬 방법
JP2010211126A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Toppan Printing Co Ltd インキ吐出印刷装置
WO2011118517A1 (ja) * 2010-03-23 2011-09-29 東レエンジニアリング株式会社 液晶素子の製造方法および製造装置
CN114345640A (zh) * 2022-02-17 2022-04-15 创意塑胶工业(苏州)有限公司 一种自动化点胶设备

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100693780B1 (ko) * 2005-05-16 2007-03-12 세종산업(주) 액체도포장치
KR100884834B1 (ko) * 2006-05-16 2009-02-20 주식회사 탑 엔지니어링 페이스트 도포기의 기판 정렬 방법
JP2007313453A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Tokyo Electron Ltd 塗布方法及び塗布装置
JP2007307562A (ja) * 2007-08-20 2007-11-29 Tdk Corp 液体材料塗布方法及び装置
JP2010211126A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Toppan Printing Co Ltd インキ吐出印刷装置
WO2011118517A1 (ja) * 2010-03-23 2011-09-29 東レエンジニアリング株式会社 液晶素子の製造方法および製造装置
JP5667621B2 (ja) * 2010-03-23 2015-02-12 東レエンジニアリング株式会社 液晶素子の製造方法および製造装置
CN114345640A (zh) * 2022-02-17 2022-04-15 创意塑胶工业(苏州)有限公司 一种自动化点胶设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP3139377B2 (ja) 2001-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100369571B1 (ko) 도포방법및도포장치
JP4564454B2 (ja) 塗布方法及び塗布装置及び塗布処理プログラム
US7249558B2 (en) Solder paste dispenser for a stencil printer
JP5061421B2 (ja) 塗布方法およびディスプレイ用部材の製造方法
JP2014180604A (ja) 間欠塗布装置および間欠塗布方法並びにディスプレイ用部材の製造方法
JP4516034B2 (ja) 塗布方法及び塗布装置及び塗布処理プログラム
JPH09173939A (ja) 塗布装置および塗布方法ならびにカラーフィルタの製造装置および製造方法
JP2004223439A (ja) 塗布装置および塗布方法並びにディスプレイ用部材の製造方法
JP6151053B2 (ja) 塗布装置、塗布方法およびディスプレイ用部材の製造方法
JPH11300258A (ja) 塗布装置および塗布方法並びにカラーフィルタの製造装置およびその製造方法
JPH09131561A (ja) 塗布装置および塗布方法並びにカラーフィルタの製造装置および製造方法
JP3651503B2 (ja) 塗布装置および塗布方法並びにカラーフィルタの製造装置および製造方法
JPH078879A (ja) 流体塗布装置
JPH11262714A (ja) 凹凸基材への塗液の塗布方法および装置並びにプラズマディスプレイ用部材の製造方法および装置
JP4403592B2 (ja) 塗布装置、および、基板の製造方法、ならびに、これを用いたカラーフィルターの製造装置および製造方法
JP3912635B2 (ja) 凹凸基材への塗液の塗布装置および方法並びにプラズマディスプレイの製造装置および方法
JP2004267992A (ja) 塗布方法および塗布装置並びにディスプレイ用部材の製造方法
JP4868269B2 (ja) 塗布方法およびカラーフィルターの製造方法
JP4006799B2 (ja) 塗布装置および塗布方法並びにカラーフィルターの製造方法および製造装置
JP4538769B2 (ja) 塗布方法およびカラーフィルターの製造方法
TWI276474B (en) Manufacturing method for substrates with resist films
JP3134742B2 (ja) 塗布装置および塗布方法並びにカラーフィルタの製造装置および製造方法
JP3646747B2 (ja) 塗布装置および塗布方法並びにカラーフィルタの製造装置およびその製造方法
JP2002346463A (ja) 単板塗布装置
JP2003159556A (ja) 塗布方法および塗布装置並びにカラーフィルターの製造方法およびその製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071215

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081215

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081215

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131215

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term