JP3955167B2 - カラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法及び装置とそれらにより作製したカラー表示プラズマディスプレイパネル - Google Patents

カラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法及び装置とそれらにより作製したカラー表示プラズマディスプレイパネル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば壁掛けテレビや情報表示用のディスプレイとして用いることができる、AC型のカラー表示プラズマディスプレイパネル(PDP)の蛍光体膜形成方法及び装置とそれらにより作製したカラー表示プラズマディスプレイパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
AC型プラズマディスプレイの背面板には、細長いストライブ上の凹部(リブ)が多数併設されていて、この各凹部に、赤、緑、青の3色の蛍光体膜を形成することが必要である。上記蛍光体膜を形成する方法として、一般に、スクリーン印刷が用いられている。この方法は、背面板凹部全体に、各色に合わせたスキージーマスクを通して、蛍光体微粒子が溶剤に分散されてなる蛍光体液を流し込む方法である。
【0003】
この方法の問題点としては、スキージーの機械的変形により混色が起こるため、熟練者を要すること、また、各リブ部に作製される蛍光体膜の形状が平面的であること、凸部の上に蛍光体が付着すること、さらに、凹部の間隔が細かい高精細パネルの作製や大型パネルの作製に困難であることなどの不具合がある。
【0004】
上記不具合を解決する別の蛍光体膜形成方法として、本発明者らは、特願平10−00563号の出願にかかる発明を行っている。図6を用いてこの方法を説明する。
【0005】
この方法は、ノズル120から蛍光体液101を吐出させながら、基板パネル110上をリブに沿って平行移動させ、ノズル120を平行移動方向と直交する方向へスライドさせたのち、再び、基板パネル110上を、ノズル120から蛍光体液101を吐出させながら基板パネル110に平行移動させることを繰り返すことで、直接、凹部へ蛍光体液1を塗布する方法である。基板パネル110は、ガラス材料からなり、基板パネル110上にはガラス材料とは異種の物質からなる凹部がライン状に作製されている。ノズル120は、蛍光体が分散された蛍光体液101を吐出しながら、約0.5m/秒から3m/秒で、基板パネル110の凹部に沿って高速に移動し、その後、平行移動方向と直交する垂直方向に、通常10数本である吐出口数に応じて、移動することを繰り返して、基板パネル全体の凹部の内部に蛍光体液101を満たすようにしている。また、ノズル120を移動させる代わりに、基板パネル110自身をノズル120に対して移動させてもよい。ノズル120の吐出口の大きさは、凹部の内部に直接、蛍光体液を導入するため、これより小さい直径の円状の口径が必要である。また、この方法では、1個の吐出口を持つノズルでは生産性が悪いため、10数個の吐出口をもつノズル120を用いており、蛍光体液101が凹部の90%を満たすように、蛍光体液101の吐出量と吐出速度が決定される。この方法を用いれば、混色なく、熟練なく、自由形状の蛍光体膜が作製でき、大型パネル、高精細パネルにも利用できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この方法の課題として、ノズル120からの蛍光体液101の吐出が安定して、長期にわたって、真っ直ぐ出ることが大前提である。42インチのパネルの場合、凹部が2556本あり、1本でも、曲がった吐出ラインで蛍光体液を塗布したり、吐出流量差が存在すると、吐出ムラとなり、不良となる。
【0007】
特に、吐出ムラとなり、出現するのは、ノズルの吐出本数と周期性が存在するが、1度に1000本近い本数を塗布することは、製造上、加工精度の観点からも不可能である。従って、通常、一度に10数本のノズルの吐出本数でもって何回かに分けて蛍光体液を塗布するが、先に10数本のノズルで吐出された部分と、後で10数本のノズルで吐出された部分との間で吐出流量の相違に基く吐出ムラが生じたり、蛍光体液の吐出位置と基板の直線状凹部との位置ずれに基く吐出ムラが生じている。
【0008】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、カラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成において、精度良く、歩留り良く、低コストで製造することができるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法及び装置と蛍光体膜形成方法により作製したカラー表示プラズマディスプレイパネルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0011】
本発明の第態様によれば、蛍光体微粒子が液媒体に分散された蛍光体液を、所定の間隔で略一直線上に配置された複数のノズル吐出口から吐出して、基板の表面に有する複数の併設された直線状凹部に塗布し、塗布された蛍光体液を熱処理して蛍光体膜を上記直線状凹部内に形成するカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法であって、
上記基板の電極をアースし
記基板の上記直線状凹部内の上方に上記ノズルの吐出口が位置した状態で、上記ノズルの吐出口から上記直線状凹部内に上記蛍光体液を吐出させながら、上記基板と上記ノズルを相対的に移動させることで上記直線状凹部内に上記蛍光体膜を形成するようにしたことを特徴とするカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法を提供する。
【0017】
本発明の第態様によれば、蛍光体微粒子が液媒体に分散された蛍光体液を基板の表面に有する複数の併設された直線状凹部に塗布し、塗布された蛍光体液を熱処理して蛍光体膜を上記直線状凹部内に形成するカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置であって、
上記基板の電極をアースするアース機構と、
所定の間隔で略一直線上に配置された複数のノズル吐出口から上記蛍光体液を吐出することで、隣接して吐出された上記蛍光体液間に生じたムラをスジムラとして視覚的に判断しにくくするノズルと、
上記アース機構により上記基板の電極をアースした状態でかつ上記基板の上記直線状凹部の上方に上記ノズルの吐出口が位置した状態で、上記ノズルの吐出口から上記直線状凹部内に上記蛍光体液を吐出させるとき、上記基板と上記ノズルを相対的に移動させて、上記直線状凹部内に上記蛍光体膜を形成する移動装置とを備えるようにしたことを特徴とするカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置を提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1〜図3に、本発明の第1実施形態にかかるAC型のカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法を実施するための蛍光体膜形成装置とそれにより作製したAC型のカラー表示プラズマディスプレイパネルを示す。
【0023】
図1〜図3において、20はノズル、10は基板パネル(単に基板という。)である。
【0024】
このノズル20は赤、緑、青の3色の各色毎に設けられており、全く同一構造である。各ノズル20は、所定の間隔で略一直線上に配置された3本のノズル吐出口20a,20a,20を1ユニットとして、所定数のユニットを同一の略一直線上に配置し、全てのユニットから、蛍光体微粒子が液媒体に分散された赤、緑、青の3色のうちのいずれか1色の蛍光体液1を、略直線状に同時に3本吐出して、図4(B)に示すように、基板10の表面に基板幅方向沿いに有するリブ11,…,11間の複数の併設された基板幅方向沿いの直線状凹部12,…,12に3個間隔毎に塗布し、塗布された蛍光体液1,…,1を熱処理して赤、緑、青の3色のいずれかの色の蛍光体膜30,30,30を、それぞれ対応する色用、具体的には、赤色用、緑色用、青色用の直線状凹部12,…,12(12R1,12R2,12R3……,12G1,12G2,12G3……,12B1,12B2,12B3……)内に、当該凹部12,…,12内の電極13,…,13を保護するための誘電体膜14及びリブ側面を覆うように形成するものである。一例として、図2において実線で示すように、緑色の蛍光体液用のノズル20では、図2及び図8(A)の左から右に向けて基板の緑色用の直線状凹部12,…,12に3個間隔毎にすなわち緑色用の直線状凹部12G1,12G4,12G7に対応する例えば緑色の3本の蛍光体液1の吐出口20a,20a,20aを形成するようにしている。このとき、隣接する緑色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12G2,12G3,12G5,12G6には緑色の蛍光体液1の吐出口20a,…,20aを形成しないようにしている。
【0025】
よって、図2の一点鎖線及び図8(A)に示すように、上記緑色の蛍光体液用のノズル20から3本の緑色の蛍光体液1を吐出させることにより、3個ごとの緑色用の直線状凹部12G1,12G4,12G7に対する緑色の蛍光体液1の吐出を開始する。緑色用の直線状凹部12G1,12G4,12G7に対する緑色の蛍光体液1の吐出が終了すると、緑色の蛍光体液用のノズル20が例えば緑色用の直線状凹部12Gの1つ分だけ図8において左から右に移動し(言い換えれば、青色用の1個の直線状凹部12Bと赤色用の1個の直線状凹部12Rの上を通過して次の緑色用の直線状凹部12Gに移動し)、図2の実線及び図8(B)に示すように、緑色用の直線状凹部12G2,12G5,12G8に対して緑色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このとき、隣接する緑色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12G1,12G3,12G4,12G6,12G7,12G9には緑色の蛍光体液1を吐出しない。緑色用の直線状凹部12G2,12G5,12G8に対する緑色の蛍光体液1の塗布が終了すると、緑色の蛍光体液用のノズル20が緑色用の直線状凹部12Gの1つ分だけさらに図8において左から右に移動し(言い換えれば、青色用の1個の直線状凹部12Bと赤色用の1個の直線状凹部12Rの上を通過して次の緑色用の直線状凹部12Gに移動し)、図8(C)に示すように、緑色用の直線状凹部12G3,12G6,12G9に対して緑色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このとき、隣接する緑色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12G2,12G4,12G5,12G7,12G8,12G10には緑色の蛍光体液1を吐出しない。次いで、緑色用の直線状凹部12G1,…,12G9に対して緑色の蛍光体液1を吐出し終わると、緑色の蛍光体液用のノズル20が緑色用の直線状凹部12Gの7つ分だけさらに図8において左から右に移動し(言い換えれば、吐出口20a,20a,20aが次の緑色用の直線状凹部12G10,12G13,12G16に対向する位置まで移動し)、図8(D)に示すように、緑色用の直線状凹部12G10,12G13,12G16に対して緑色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このようにして、全ての緑色用の直線状凹部12Gに対して3個間隔で緑色の蛍光体液1を吐出させる。
【0026】
同様に、具体的に図示しないが、赤色の蛍光体液用のノズル20では、図8の左から右に向けて基板の赤色用の3個間隔毎に3個の直線状凹部12R1,12R4,12R7に対応する例えば赤色の3本の蛍光体液1の吐出口20a,20a,20aを形成するとともに、隣接する赤色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12R2,12R3,12R5,12R6には赤色の蛍光体液1の吐出口20a,…,20aを形成しないようにしている。
【0027】
よって、上記赤色の蛍光体液用のノズル20から赤色の3本の蛍光体液1を吐出させることにより、3個ごとの赤色用の直線状凹部12R1,12R4,12R7に対する赤色の蛍光体液1の吐出を開始する。赤色用の直線状凹部12R1,12R4,12R7に対する赤色の蛍光体液1の吐出が終了すると、赤色の蛍光体液用のノズル20が例えば赤色用の直線状凹部12Rの1つ分だけ図8において左から右に移動し(言い換えれば、緑色用の1個の直線状凹部12Gと青色用の1個の直線状凹部12Bの上を通過して次の赤色用の直線状凹部12Rに移動し)、赤色用の直線状凹部12R2,12R5,12R8に対して赤色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このとき、隣接する赤色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12R1,12R3,12R4,12R6,12R7,12R9には赤色の蛍光体液1を吐出しない。赤色用の直線状凹部12R2,12R5,12R8に対する赤色の蛍光体液1の塗布が終了すると、赤色の蛍光体液用のノズル20が赤色用の直線状凹部12Rの1つ分だけさらに図8において左から右に移動し(言い換えれば、緑色用の1個の直線状凹部12Gと青色用の1個の直線状凹部12Bの上を通過して次の赤色用の直線状凹部12Rに移動し)、赤色用の直線状凹部12R3,12R6,12R9に対して赤色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このとき、隣接する赤色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12R2,12R4,12R5,12R7,12R8,12R10には赤色の蛍光体液1の吐出口20a,…,20aを吐出しない。次いで、赤色用の直線状凹部12R1,…,12R9に対して赤色の蛍光体液1を吐出し終わると、赤色の蛍光体液用のノズル20が赤色用の直線状凹部12Rの7つ分だけさらに図8において左から右に移動し(言い換えれば、吐出口20a,20a,20aが次の赤色用の直線状凹部12R10,12R13,12R16に対向する位置まで移動し)、赤色用の直線状凹部12R10,12R13,12R16に対して赤色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このようにして、全ての赤色用の直線状凹部12Rに対して3個間隔で赤色の蛍光体液1を吐出させる。
【0028】
同様に、具体的に図示しないが、青色の蛍光体液用のノズル20では、図2及び図8の左から右に向けて基板の青色用の直線状凹部12B1,12B4,12B7に対応する例えば青色の3本の蛍光体液1の吐出口20a,20a,20aを形成するとともに、隣接する青色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12B2,12B3,12B5,12B6には青色の蛍光体液1の吐出口20a,…,20aを形成しないようにしている。
【0029】
よって、上記青色の蛍光体液用のノズル20から青色の蛍光体液1を吐出させることにより、3個ごとの青色用の直線状凹部12B1,12B4,12B7に対する青色の蛍光体液1の吐出を開始する。青色用の直線状凹部12,…,12すなわち12B1,12B4,12B7に対する青色の蛍光体液1の吐出が終了すると、青色の蛍光体液用のノズル20が例えば青色用の直線状凹部12Bの1つ分だけ図8において左から右に移動し(言い換えれば、赤色用の1個の直線状凹部12Rと緑色用の1個の直線状凹部12Gの上を通過して次の青色用の直線状凹部12Bに移動し)、青色用の直線状凹部12B2,12B5,12B8に対して青色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このとき、隣接する青色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12B1,12B3,12B4,12B6,12B7,12B9には青色の蛍光体液1の吐出口20a,…,20aを吐出しない。青色用の直線状凹部12B2,12B5,12B8に対する青色の蛍光体液1の塗布が終了すると、青色の蛍光体液用のノズル20が青色用の直線状凹部12Bの1つ分だけ図8においてさらに左から右に移動し(言い換えれば、赤色用の1個の直線状凹部12Rと緑色用の1個の直線状凹部12Gの上を通過して次の青色用の直線状凹部12Bに移動し)、青色用の直線状凹部12B3,12B6,12B9に対して青色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このとき、隣接する青色用のそれぞれ2個ずつの直線状凹部12B2,12B4,12B5,12B7,12B8,12B10には青色の蛍光体液1の吐出口20a,…,20aを吐出しない。次いで、青色用の直線状凹部12B1,…,12B9に対して青色の蛍光体液1を吐出し終わると、青色の蛍光体液用のノズル20が青色用の直線状凹部12Bの7つ分だけ図8においてさらに左から右に移動し(言い換えれば、吐出口20a,20a,20aが次の青色用の直線状凹部12B10,12B13,12B16に対向する位置まで移動し)、青色用の直線状凹部12B10,12B13,12B16に対して青色の3本の蛍光体液1を吐出口20a,20a,20aから吐出する。このようにして、全ての青色用の直線状凹部12Bに対して3個間隔で青色の蛍光体液1を吐出させる。
【0030】
なお、ノズル20の各吐出口20aの大きさは、凹部12の内部に直接、蛍光体液1を導入するため、各凹部12の幅寸法より小さい直径の円状の口径とする。また、蛍光体液1が、凹部12の90%を満たすように、蛍光体液1の吐出量と吐出速度とを決定するのが好ましい。
【0031】
図3及び図5に示されるように、各ノズル20はモータなどの各ノズル駆動装置47を備えており、各ノズル駆動装置47は、基板10の長手方向と平行に配置された案内レール50に沿ってノズル20を往復移動可能とする。ノズル20には、赤、緑、青の3色のいずれかの色の蛍光体液1を蛍光体液タンク51から蛍光体液供給管53を介して所定圧力でポンプ55により供給するようにしている。52は蛍光体液受け皿であり、蛍光体液1を基板10に塗布開始するときに予め蛍光体液受け皿52で塗布を開始して塗布圧力を均一化したのち基板10への塗布を行えるように調整するとともに、塗布終了時に基板10から蛍光体液受け皿52にノズル20を移動させたのち、蛍光体液1の供給を停止させることにより、必要以上の量の蛍光体液1の塗布を防止できるようにしている。蛍光体液受け皿52に受け取られた蛍光体液1は所定の廃棄タンク(図示せず)内に蛍光体液回収管54を介して回収される。また、基板10は基板載置台56上の所定位置に位置決めされて載置され、基板載置台56は移動装置の一例としてのピストン又はモータなどの基板搬送装置57により基板10の長手方向と直交する幅方向沿いに移動可能となっている。
【0032】
これを図5を元にさらに詳細に説明する。
【0033】
上記蛍光体膜形成装置は、基台45上に、基板パネル10を位置決めして載置する基板載置台56を基板搬送装置57により搬送可能に配置するとともに、基台45に固定された機枠46に、案内レール50沿いに往復移動可能でかつ複数の蛍光体液吐出口を有するノズル20を配置している。
【0034】
機枠46には、ノズル駆動装置47が備えられている。ノズル駆動装置47は、モータ47bによりボールネジ軸47aを正逆回転駆動し、ボールネジ軸47aに螺合したナット(図示せず)をノズル20に固定することにより、ボールネジ軸47aが正逆回転駆動されると、ノズル20が、ボールネジ軸47aの軸方向と平行に機枠46に配置された案内レール50の案内されつつ、ノズル2が機枠46の端から端まで移動することにより、基板載置台56上に載置される基板パネル10の端から端まで蛍光体液を塗布可能となっている。
【0035】
上記基板搬送装置57は、例えば、モータ(図示せず)によりボールネジ軸57aを正逆回転駆動し、ボールネジ軸57aに螺合したナット(図示せず)を基板載置台56の下面に固定することにより、ボールネジ軸57aが正逆回転駆動されると、基板載置台56が両端部において一対のガイド58,58により案内されながら、基板載置台56がノズル20が支持されている機枠46の下方を通り抜けつつボールネジ軸57aの軸方向沿いに往復移動可能となっている。
【0036】
蛍光体液保持部材の一例としての蛍光体液タンク51内に保持されている蛍光体液は、蛍光体液供給装置の一例としてのポンプ55の駆動により、蛍光体液供給管53から機枠上部を通って、ノズル2の上部に配置された蛍光体液ポット59内に供給される。蛍光体液ポット59内に供給された蛍光体液は、ノズル2内に供給管49を介して供給される。
【0037】
機枠46の近傍でかつ機枠46に備えられたノズル20が移動する範囲の下方には、蛍光体液回収部材の一例としての蛍光体液受け皿52が基台45に配置されており、蛍光体液受け皿52に排出された蛍光体液は蛍光体液回収管54により蛍光体液タンク51内に回収されるようになっている。
【0038】
上記各駆動装置、例えば、基板搬送装置57のモータなどの駆動装置、ノズル駆動装置47のモータなどの駆動装置47bなどは制御装置61により動作制御されるようになっている。
【0039】
なお、実際には、赤色、緑色、青色の3色の蛍光体液用として、蛍光体液タンク51、ポンプ55、蛍光体液供給管53、蛍光体液ポット59、供給管49、ノズル2、蛍光体液受け皿52、蛍光体液回収管54が3個ずつ備えられて、各色毎にそれぞれ独立して駆動されるようになっている。
【0040】
上記構成にかかる蛍光体膜形成装置において、蛍光体液1の塗布を行うときには、ノズル20の各ユニットの3個の吐出口20a,20a,20aに対して上記基板10の表面の基板幅方向沿いの複数の併設された直線状凹部12のうちの3個間隔毎に3個の直線状凹部12,12,12が対向するように、基板搬送装置57及びノズル20のノズル駆動装置47を駆動して基板10を位置させる。そして、上記制御装置61の制御の元に、ポンプ55を駆動して、上記緑色、赤色、青色のうちからまず緑色の蛍光体液タンク51内に保持されている緑色の蛍光体液を蛍光体液供給管53を通して蛍光体液ポット59内に供給し、蛍光体液ポット59内から供給管49を介してノズル20に供給する。この結果、ノズル20の複数の吐出口20a,20a,20aから同時に緑色の蛍光体液1を蛍光体液受け皿52内に吐出することができる。このとき、上記ノズル20の上記吐出口20a,20a,20aから緑色の蛍光体液1を3本同時に3個間隔毎に3個の緑色用の直線状凹部12G,12G,12Gに向けて吐出させながら、基板搬送装置57を駆動して基板10を基板10の幅方向一端側にノズル20が対向する位置から基板10の幅方向他端側にノズル20が対向する位置まで、各緑色用の凹部12の長手方向沿いに移動させて、上記緑色の蛍光体液1を各緑色用の直線状凹部12に直線状に塗布する。緑色の蛍光体液1は、3本同時に緑色用の直線状凹部12Gの3個間隔毎に3個の緑色用の直線状凹部12G,12G,12Gに向けて吐出させるのを1ユニットとして、1つのノズル20に複数のユニットを配置して、各ユニットから3本ずつ同時に吐出させることもできる。次いで、ノズル駆動装置の駆動によりノズル20を案内レール50に沿って所定間隔すなわち1個分の緑色用の直線状凹部12G間隔だけ移動させる。例えば、図2及び図8の例では、先に説明したように、3個間隔毎に3個分の緑色用の直線状凹部12G1,12G4,12G7,……に対して緑色の蛍光体液1を吐出させた後(図2及び図8(A)参照)のときは、1個分の緑色用の直線状凹部12G間隔分だけ、ノズル駆動装置の駆動によりノズル20を右方向に移動させることにより、図2及び図8(B)に示すように、3個間隔毎に3個分の緑色用の直線状凹部12G2,12G5,12G8,……に対して、ノズル20の各ユニットの3個の吐出口20a,20a,20aが対向するようにする。そして、先の工程と同様に、上記ノズル20の各ユニットにおいてノズル吐出口20a,20a,20aから上記緑色の蛍光体液1を3本同時に3個間隔毎に3個の緑色用の直線状凹部12G2,12G5,12G8に向けて吐出させながら、基板搬送装置57を駆動して基板10を基板10の幅方向一端側にノズル20が対向する位置から基板10の幅方向他端側にノズル20が対向する位置まで、各緑色用の凹部12Gの長手方向沿いに移動させて、上記緑色の蛍光体液1を各緑色用の直線状凹部12Gに直線状に塗布する。このような動作を繰り返すことにより、上記基板10の表面の基板幅方向沿いの複数の併設された緑色用の直線状凹部12G,…,12Gに上記緑色の蛍光体液1を3個間隔毎に各ユニット当たり3個ずつ同時に塗布して、全ての緑色用の直線状凹部12G,…,12Gに上記緑色の蛍光体液1を塗布したのち、塗布作業を終了する。
【0041】
塗布後の上記緑色の蛍光体液1を自然乾燥させたのち、次に、上記緑色の蛍光体液1と同様に、赤色の蛍光体液1を各ユニット当たり3本ずつ同時に3個間隔毎に赤色用の直線状凹部12R,…,12Rに塗布して、全ての赤色用の直線状凹部12R,…,12Rに塗布する。
【0042】
塗布後の上記赤色の蛍光体液1を自然乾燥させたのち、次に、上記緑色の蛍光体液1と同様に、青色の蛍光体液1を各ユニット当たり3本ずつ同時に3個間隔毎に青色用の直線状凹部12B,…,12Bに塗布して、全ての青色用の直線状凹部12B,…,12Bに塗布する。
【0043】
塗布後の上記緑色、赤色、及び青色の蛍光体液1,…,1を周知のように510℃で10分程度の熱処理することにより、図4(B)に示すように緑色、赤色、及び青色のそれぞれの蛍光体膜30を各対応するそれぞれの色用の直線状凹部12内の各誘電体膜14上に形成することができる。
【0044】
なお、表1は、塗布後の上記緑色、赤色、及び青色の蛍光体液1,…,1を熱処理して蛍光体膜30を形成するときの具体例を示す。3色を塗布したのち、昇温工程では4.6℃/minの温度勾配で50℃から315℃まで温度上昇させ、次いで、温度維持工程で315℃で30分程度の温度維持を行って、蛍光体液の樹脂分や溶剤分を飛ばす。さらに、次の昇温工程では7.4℃/minの温度勾配で315℃から500℃まで温度上昇させ、次いで、温度維持工程で500℃で15分温度維持を行って、その他の不純物を飛ばす。次いで、冷却工程では−2.8℃/minの温度勾配で500℃から50℃まで温度降下させることにより、蛍光体膜30を得る。
【0045】
【表1】
Figure 0003955167
【0046】
このように、同時に上記蛍光体液1を吐出させる吐出口20aの本数を各ユニット当たり3本ずつとし、直線状凹部3本間隔ごとに上記蛍光体液1を吐出することで、隣接して吐出された上記蛍光体液1間に生じたムラをスジムラとして視覚的に判断しにくくなり、視覚的に認識できない程度まで吐出ムラをなくすことができる。
【0047】
ここで、直線状凹部12を3個間隔ごとに上記蛍光体液1を吐出する理由について説明する。
【0048】
一般に、ノズル20により基板10への蛍光体液1の塗布時には、ノズル吐出口20aの本数と同様のスジムラが生ずる。これは、ノズル20のノズル吐出口20aの加工精度や、ノズル吐出口20aから吐出される蛍光体液1の分散状態、及び、ノズル吐出口20a間の流量差にも関係する。ここで、例えば、従来のように10本のノズル吐出口で蛍光体液1を10本塗布したパネルすなわち10本のうちの3本分だけを抜き出して図7に示したように同一色の隣接する3個の同一色用の凹部12(ここでは青色用の凹部12B)に3本の蛍光体液を塗布したパネルと、図2及び図8のように3本単位のノズル吐出口20aから蛍光体液1を同一色の凹部12(ここでは緑色用の凹部12G)に対して3個間隔毎に離して塗布したときとを比較すれば、3本単位で3個間隔毎に蛍光体液1を塗布したパネル10の方がスジムラになり難い。
【0049】
すなわち、従来例にかかる図7では、最初の吐出時には、隣接した3個の青色用の凹部12B1,12B2,12B3に蛍光体液を吐出したのち、次の吐出時には、隣接した3個の青色用の凹部12B4,12B5,12B6に蛍光体液を塗布し、さらに次の吐出時には、隣接した3個の青色用の凹部12B7,12B8,12B9に蛍光体液を塗布する。このようにすれば、3個の凹部単位、すなわち、3個の凹部12B1,12B2,12B3単位に、3個の凹部12B4,12B5,12B6単位に、3個の凹部12B7,12B8,12B9単位にそれぞれ筋ムラが生じることになる。
【0050】
これに対して、本実施形態にかかる図2及び図8の例では、先に説明したように、各吐出時には3個毎の凹部12Gに対してそれぞれ蛍光体液1を吐出するため、結果として、隣接する3個の直線状凹部12G1,12G2,12G3ではそれぞれの吐出時は異なるが同一の吐出口20aから蛍光体液1が吐出されるため、3個の凹部12間での蛍光体液1の流量差などが生じることが少なく、筋ムラになり難い。同様に、3個の直線状凹部12G4,12G5,12G6及び3個の直線状凹部12G7,12G8,12G9では、それぞれ、それぞれの吐出時は異なるが同一の吐出口20aから蛍光体液1がそれぞれ吐出されるため、流量差などが少なく、筋ムラになり難い。
【0051】
これは、ノズル吐出口20aの加工精度やノズル吐出口20a間の吐出精度を考慮すると、従来のように、隣接する凹部12において異なる吐出口20aから吐出されると、隣接する凹部12,12の全てにおいて異なる吐出口20aから蛍光体液1が吐出されることになり、隣接する凹部12,12における吐出された蛍光体液1の流量差などから生ずる筋ムラが生じやすい。すなわち、あたかも、全ての凹部12が異なる吐出口20aからそれぞれ吐出されたかのように視覚的に見えるため、筋ムラが生じることになる。
【0052】
これに対して、本実施形態のように、少なくとも隣接する3個の凹部12において同一の吐出口20aから蛍光体液1を吐出させるようにすれば、吐出された蛍光体液1の流量差などが少ない部分が、少なくとも隣接する3個の凹部12において形成されることになり、全体として視覚的に筋ムラが生じにくいように見えるためである。
【0053】
なお、3個毎の単位で蛍光体液1を凹部12に吐出することに限定されることなく、2個毎の単位で蛍光体液1を凹部12に吐出しても同様に吐出ムラが生じにくくなる。すなわち、少なくとも隣接する2個の凹部12において同一の吐出口20aから蛍光体液1を吐出させるようにすれば、吐出された蛍光体液1の流量差などが少ない部分が、少なくとも隣接する2個の凹部12において形成されることになり、全体として視覚的に筋ムラが生じにくいように見えることになる。
【0054】
次に、図4(A)に、本発明の第2実施形態にかかるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法を実施するための蛍光体膜形成装置とそれにより作製したカラー表示プラズマディスプレイパネルを示す。
【0055】
一般に、ノズル20の吐出口20aから塗布された蛍光体液1において、パネル中央部に蛍光体液1の盛り上がり部が存在する。これは、パネル構造がダブルスキャンのために電極が図4(A)の上方と下方で分離し、中央部のみ、電極が一部存在しない部分が存在する。蛍光体液1は、チクソ性を高めるために(高剪断部では低粘度で、低剪断部では高粘度であるようにするために)溶剤に油性のものを活用しているため、静電気の影響で液自体が帯電する。そのため、図4(A)の上方と下方の電極部が同電位状態になっていないと、蛍光体液1の塗布後、蛍光体液1が帯電の影響を受けて上方の電極部又は下方の電極部に移動して、パネル中央部に蛍光体液1の盛り上がり部が生じることがある。
【0056】
これに対して、パネルへの蛍光体液1の塗布時及びパネルの蛍光体液1の乾燥時に、上記上方と下方の電極を同電位とするように、各電極に対して、接地された導電体を電気的に接触させて、各電極を接地させて上方と下方の電極間での電位差を無くすアース機構40を設定する。これにより、パネルへの蛍光体液1の塗布時及びパネルの蛍光体液1の乾燥時に、アース機構40により上方と下方の電極を接地させることにより、上方と下方の電極を同電位として電位差を無くすことができて、上方と下方の電極部が同電位状態になっていないために従来生じていた塗布後の蛍光体液1の移動を防止することができ、パネル中央部の液の盛り上がり現象を回避することが可能となる。
【0057】
なお、この第2実施形態での蛍光体液1の塗布方法及び装置は、第1実施形態のものを用いることにより、視覚的に認識できない程度まで吐出ムラをなくすことができる上にパネル中央部の液の盛り上がり現象を回避することが可能となり、より好ましい。しかしながら、これに限定されるものではなく、従来の蛍光体液1の塗布方法及び装置を用いても、パネル中央部の液の盛り上がり現象を回避する効果を得ることができる。
【0058】
さらに、本発明の第3実施形態にかかるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法を実施するための蛍光体膜形成装置とそれにより作製したカラー表示プラズマディスプレイパネルを示す。
【0059】
一般に、ノズルによりパネルへの蛍光体液1の塗布後にノズル本数と同様のスジムラが生ずる。これは、パネル凹部12,…,12の蛍光体液1のしみ込み具合の違いによっても、スジムラが発生するため、公知の吹付装置や印刷装置又は蛍光体液1の代わりに溶剤を塗布する上記ノズル20などの溶剤塗布装置により、蛍光体液1の溶剤を予めパネル全面に渡って湿らせる程度に大略均一に塗布し、その後、蛍光体液1をノズル20から塗布する。
【0060】
このように、上記蛍光体液1を塗布する直前に蛍光体液1の溶剤を予めパネル全面に渡って大略均一に湿られせるように塗布することにより、パネル10の凹部12,…,12のしみ込み具合の差によるスジムラを解消することが可能となる。
【0061】
なお、この第3実施形態での蛍光体液1の塗布方法及び装置は、第1実施形態のものを用いることにより、視覚的に認識できない程度まで吐出ムラをなくすことができる上に、パネル10の凹部12,…,12のしみ込み具合の差によるスジムラを解消することが可能となり、より好ましい。さらに、この第1実施形態と第3実施形態との組み合わせの蛍光体液1の塗布方法及び装置に、第2実施形態を適用してパネル中央部の液の盛り上がり現象を回避する効果を得ることもできる。また、第2実施形態の蛍光体液1の塗布方法及び装置に、第3実施形態を適用して、パネル中央部の液の盛り上がり現象を回避する効果とパネル10の凹部12,…,12のしみ込み具合の差によるスジムラを解消することが可能となる効果とを奏するようにしてもよい。しかしながら、これらに限定されるものではなく、従来の蛍光体液1の塗布方法及び装置に対して、第3実施形態を適用して、パネル10の凹部12,…,12のしみ込み具合の差によるスジムラを解消することが可能となる効果とを奏するようにしてもよい。
【0062】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、基板搬送装置57により基板10を移動させる代わりに、ノズル20を、静止した基板10に対して移動させることにより、第1実施形態と同様な作用効果を奏するようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、上記基板の電極がアースになった状態でかつ上記基板の上記直線状凹部内の上方に上記ノズルの吐出口が位置した状態で、上記ノズルの吐出口から上記直線状凹部内に上記蛍光体液を吐出させながら、上記基板と上記ノズルを相対的に移動させることで上記直線状凹部内に上記蛍光体膜を形成するようにしている。従って、例えば、パネルへの蛍光体液の塗布時及びパネルの蛍光体液の乾燥時に、電極を接地させることにより、電極をアースすることができて、電極部が同電位状態になっていないために従来生じていた塗布後の蛍光体液の移動を防止することができ、パネル中央部の液の盛り上がり現象を回避することが可能となる。
【0065】
本発明によれば、上記蛍光体液を塗布する直前に上記蛍光体液の溶剤を上記基板上に塗布し、その後、上記基板の上記直線状凹部内の上方に上記ノズルの吐出口が位置した状態で、上記ノズルノ吐出口から上記蛍光体液を上記直線状凹部内に吐出させながら、上記基板と上記ノズルを相対的に移動させることで上記直線状凹部内に上記蛍光体膜を形成するようにしている。よって、上記蛍光体液を塗布する直前に蛍光体液の溶剤を予めパネル全面に渡って塗布することにより、パネルの凹部のしみ込み具合の差によるスジムラを解消することが可能となる。
【0066】
以上に説明したように、本発明は、基板の表面に有する複数の凹凸の内面の凹部に、蛍光体微粒子が液媒体に分散された蛍光体液を、複数のノズルから吐出し、熱処理で蛍光体膜を形成することにより、混色なく、精度よく、パターン形成を行うものである。これらの方法により、高精細なプラズマディスプレイパネルを効率よく、歩留よく、低コストで、カラー表示プラズマディスプレイパネルを製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態にかかるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法を実施するための蛍光体膜形成装置のノズルにより基板パネルに塗布する状態を示す斜視図である。
【図2】 上記第1実施形態にかかるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置のノズルと塗布動作を説明するためのノズルと基板の拡大図である。
【図3】 上記第1実施形態にかかるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置の概略斜視図である。
【図4】 (A),(B)はそれぞれ本発明の第2実施形態にかかるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置の概略平面図、及び、上記実施形態にかかるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜が形成されてた凹部の拡大断面図である。
【図5】 図3の上記蛍光体膜形成装置の詳細な斜視図である。
【図6】 従来のカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置の概略斜視図である。
【図7】 従来のカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置による塗布状態を説明するための説明図である。
【図8】 上記第1実施形態にかかるカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置による塗布状態を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10…基板、11…リブ、12…直線状凹部、12B,12B1〜12B9…青色用の直線状凹部、12G,12G1〜12G9…緑色用の直線状凹部、12R,12R1〜12R9…赤色用の直線状凹部、13…電極、14…誘電体膜、20…ノズル、20a…ノズル吐出口、30…蛍光体膜、40…アース機構、47…ノズル駆動装置、47a…ボールネジ軸、47b…モータ、49…供給管、50…案内レール、51…蛍光体液タンク、52…蛍光体液受け皿、53…蛍光体液供給管、54…蛍光体液回収管、55…ポンプ、56…基板載置台、57…基板搬送装置、57a…ボールネジ軸、58…ガイド、59…蛍光体液ポット、61…制御装置。

Claims (2)

  1. 蛍光体微粒子が液媒体に分散された蛍光体液を、所定の間隔で略一直線上に配置された複数のノズル吐出口から吐出して、基板の表面に有する複数の併設された直線状凹部に塗布し、塗布された蛍光体液を熱処理して蛍光体膜を上記直線状凹部内に形成するカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法であって、
    上記基板の電極をアースし、
    上記基板の上記直線状凹部内の上方に上記ノズルの吐出口が位置した状態で、上記ノズルの吐出口から上記直線状凹部内に上記蛍光体液を吐出させながら、上記基板と上記ノズルを相対的に移動させることで上記直線状凹部内に上記蛍光体膜を形成するようにしたことを特徴とするカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成方法。
  2. 蛍光体微粒子が液媒体に分散された蛍光体液を基板の表面に有する複数の併設された直線状凹部に塗布し、塗布された蛍光体液を熱処理して蛍光体膜を上記直線状凹部内に形成するカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置であって、
    上記基板の電極をアースするアース機構と、
    所定の間隔で略一直線上に配置された複数のノズル吐出口から上記蛍光体液を吐出することで、隣接して吐出された上記蛍光体液間に生じたムラをスジムラとして視覚的に判断しにくくするノズルと、
    上記アース機構により上記基板の電極をアースした状態でかつ上記基板の上記直線状凹部の上方に上記ノズルの吐出口が位置した状態で、上記ノズルの吐出口から上記直線状凹部内に上記蛍光体液を吐出させるとき、上記基板と上記ノズルを相対的に移動させて、上記直線状凹部内に上記蛍光体膜を形成する移動装置とを備えるようにしたことを特徴とするカラー表示プラズマディスプレイパネルの蛍光体膜形成装置。
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