JP2009045541A - ノズル洗浄装置および塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄によってノズルに付着した洗浄液の除去を容易に行う。
【解決手段】ノズル洗浄装置は、下面に設けられた吐出口から吐出液を下方に吐出するノズルを洗浄する。ノズル洗浄装置は、突起部材と、洗浄液供給手段と、移動手段とを備えている。突起部材は、上面に供給口が設けられる。洗浄液供給手段は、洗浄液が突起部材の上面上に湧出されるように供給口へ洗浄液を供給する。移動手段は、ノズルの下面と突起部材の上面とが所定の間隔で対向するようにノズルおよび突起部材の少なくとも一方を移動させる。また、移動手段は、突起部材の上面上に湧出された洗浄液がノズルの下面にのみ接触するように所定の間隔を設定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ノズル洗浄装置および塗布装置に関し、より特定的には、液体を吐出するノズルの非吐出時に当該ノズルを洗浄するためのノズル洗浄装置およびそれを用いた塗布装置に関する。
従来、液体を基板等に塗布する塗布装置等において、液体を吐出するノズルを洗浄するための技術がある。例えば、特許文献1には、洗浄対象となるノズルに対して洗浄液を供給する洗浄溶液供給手段によって当該ノズルを洗浄するノズル洗浄装置が開示されている。このノズル洗浄装置においては、洗浄溶液供給手段は、ノズルの側方の近傍の位置に設けられ、洗浄液の液滴を形成して当該液滴をノズルに対して側方から供給する。また、供給された液滴は、ノズルの近傍に配置される吸引手段によって吸引されることによって回収される。
特開2005−3433号公報
特許文献1に記載のノズル洗浄装置では、ノズルの側方からノズルに対して洗浄液を当てることによってノズルを洗浄している。そのため、洗浄すべきノズルの下面のみならず、側面にも洗浄液が付着してしまう。ノズル洗浄装置による洗浄後は、ノズルに付着した洗浄液を除去する必要があるが、上記ノズル洗浄装置では、ノズルの下面に加えて側面に付着した洗浄液を除去しなければならず、洗浄液の除去が困難であった。
それ故、本発明の目的は、洗浄液の除去を容易に行うことができるノズル洗浄装置および塗布装置を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明は、下面に設けられた吐出口から吐出液を下方に吐出するノズルを洗浄するためのノズル洗浄装置である。ノズル洗浄装置は、突起部材と、洗浄液供給手段と、移動手段とを備えている。突起部材は、上面に供給口が設けられる。洗浄液供給手段は、洗浄液が突起部材の上面上に湧出されるように供給口へ洗浄液を供給する。移動手段は、ノズルの下面と突起部材の上面とが所定の間隔で対向するようにノズルおよび突起部材の少なくとも一方を移動させる。また、移動手段は、突起部材の上面上に湧出された洗浄液がノズルの下面にのみ接触するように所定の間隔を設定する。
第2の発明においては、突起部材の上面の径は、ノズルの下面の径よりも小さくてもよい。
第3の発明においては、ノズル洗浄装置は、供給口から洗浄液を吸引する洗浄液吸引手段をさらに備えていてもよい。
第4の発明においては、突起部材は、上面の周囲に、外周に向かうにつれて低くなる傾斜面を有していてもよい。
第5の発明においては、吐出液は、有機EL材料または正孔輸送材料であってもよい。このとき、洗浄液は、吐出液に含まれる溶媒と同じ溶媒を含む。
なお、本発明は、第1〜第5の発明におけるノズル洗浄装置を備え、基板に対してノズルから塗布液を吐出することによって当該基板に塗布を行う塗布装置の形態で提供されてもよい。
第1の発明によれば、突起部材の上面上に湧出される洗浄液がノズルの下面にのみに接触するようにして、ノズルの洗浄が行われる。これによれば、吸引動作において、ノズルの下面にのみ付着した洗浄液を除去すればよいので、ノズルの側面にも洗浄液が付着している場合に比べて除去が容易になり、洗浄によってノズルに付着した洗浄液を確実に除去することができる。
第2の発明によれば、上面の直径が、ノズルの下面の直径よりも小さく設定されるので、当該上面と当該下面との間隔をかなり小さくしても、供給口から湧出される洗浄液がノズルの側面に付着することがない。したがって、ノズルの側面に洗浄液が付着することをより確実に防止することができる。
また、第2の発明において、第3の発明における洗浄液吸引手段をノズル洗浄装置がさらに備える場合、洗浄液の吸引動作は、供給口とノズルとの距離が近いほど吸引効果が大きくなる。この場合、第2の発明によれば、吸引が十分に行われるように供給口とノズルとの距離を十分近づけることができるので、洗浄液吸引手段による洗浄液の除去をさらに確実に行うことができる。
第3の発明によれば、洗浄液吸引手段によって、洗浄時にノズルに付着した洗浄液をノズルから除去することができる。さらに、洗浄液吸引手段は供給口から洗浄液を吸引するので、吸引を行うための吸引口を別途設ける必要がない。したがって、塗布装置の構成を簡易化することができる。
第4の発明によれば、突起部材が傾斜面を有する形状であるので、突起部材は、上面の径を小さくすることができるとともに、突起部材全体としては太さを確保することができ、突起部材の強度を確保することができる。
第5の発明によれば、有機EL材料や正孔輸送材料を塗布するノズルを洗浄するためにノズル洗浄装置を適用することができる。
第6の発明によれば、基板に対してノズルから塗布液を吐出することによって当該基板に塗布を行う塗布装置にノズル洗浄装置を適用することができ、当該塗布装置のノズルを洗浄した際に洗浄液の除去を容易に行うことができる。
(1)塗布装置の構成
以下、本発明の一実施形態に係るノズル洗浄装置について説明する。本実施形態では、ノズル洗浄装置が、有機EL(electroluminescence)表示装置を製造するために用いられる塗布装置の一部として構成される場合を例として説明する。この塗布装置は、ステージ上に載置された基板に対して有機EL材料や正孔輸送材料等の塗布液をノズルから吐出することによって所定のパターン形状に塗布するものである。なお、塗布装置10は、有機EL材料や正孔輸送材料等の複数種類の塗布液を用いて塗布を行うことが可能であるが、以下では、それらの代表として有機EL材料を塗布液として用いる場合を例として説明を行う。
まず、図1および図2を参照して、塗布装置の全体構成を説明する。図1は、塗布装置10の構成を示す平面図および正面図である。図1(a)は、塗布装置10を上側から見た図であり、図1(b)は、塗布装置10を側面からY軸正方向の向きに見た図である。また、図2は、塗布装置10の各部と制御部との接続関係を示す図である。
図1に示すように、塗布装置10は、ノズルユニット1と、ノズル移動機構2と、洗浄部3aおよび3bと、液受け部4Rおよび4Lと、ステージ5と、ステージ移動機構6とを備えている。以下では、2つの洗浄部3aおよび3bを特に区別しない場合には単に「洗浄部3」と記載し、2つの液受け部4Rおよび4Lを特に区別しない場合には単に「液受け部4」と記載するものとする。
また、図2に示すように、塗布装置10は制御部7を備えている。制御部7は、ノズルユニット1、ノズル移動機構2、ステージ移動機構6、洗浄液供給部81、洗浄液吸引部82、および、洗浄部移動機構9と電気的に接続されている。
図1に示すように、ステージ5には塗布処理の対象となる基板Wが載置される。基板Wには、X軸方向に平行に等間隔で複数本の溝が形成されている。本塗布装置10は、この溝に対して有機EL材料を吐出することによって溝に有機EL材料を流し込む。なお、図示していないが、ステージ5には、加熱機構や吸着機構が設けられている。加熱機構は、有機EL材料が塗布された基板Wをステージ5上で予備加熱処理するためのものである。吸着機構は、基板Wをステージ5上に吸着して固定するためのものである。
ステージ移動機構6は、ステージ5の下側に接続される。具体的には、ステージ移動機構6は、旋回部61、平行移動テーブル62、ガイド受け部63、およびガイド部材64を有している。ガイド部材64は、ノズル移動機構2の下方を通るように図1に示すY軸方向に延設されて固定される。ガイド受け部63は、ガイド部材64上を滑動するようにガイド部材64上に設置される。平行移動テーブル62は、ガイド受け部63の上面に固設される。平行移動テーブル62は、内部のモータ(図示せず)からの駆動力によってガイド部材64に沿った図示Y軸方向への移動が可能である。旋回部61は、平行移動テーブル62の上面に固設される。旋回部61は、内部のモータ(図示せず)からの駆動力によってZ軸を中心とした回動が可能である。上記ステージ5は、旋回部61の上面に固設される。以上より、ステージ5は、ステージ移動機構6によってY軸方向に平行移動が可能であるとともに、Z軸を中心として回転可能である(図1(a)に示す矢印参照)。なお、ステージ移動機構6の動作は制御部7によって制御される。
また、ステージ5の上方には塗布機構(ノズルユニット1およびノズル移動機構2)が配置される。ノズル移動機構2はX軸方向(ステージ5の載置面と平行な方向)に延びるレール21を有し、レール21に沿って移動可能なようにノズルユニット1がノズル移動機構2に接続される。ノズルユニット1は、ノズルから塗布液を吐出することによって基板に対して塗布を行う塗布機構であり、例えば赤色の有機EL材料の塗布液を吐出する3本のノズル11,12,および13を有する。ノズルユニット1の各ノズル11〜13は、塗布液を吐出する向きが(鉛直)下向きとなるようにノズルユニット1の下側に配置される。なお、各ノズル11〜13は、Y軸方向に関して少しずれた位置に配置される。具体的には、各ノズル11〜13はY軸方向に関して、基板Wに形成された溝の3列分の長さ(Y軸方向の長さ)だけ間隔を空けて配置されている。ノズルユニット1の移動、および、各ノズル11〜13からの有機EL材料の吐出は、制御部7によって制御される。
レール21は、X軸方向について基板Wよりも長く構成され、ノズルユニット1は、X軸方向に関して基板Wの幅よりも広い範囲を移動することが可能である(図1(b)に示すノズル移動幅参照)。つまり、ノズルユニット1がレール21の一端から他端まで移動する場合、ノズルユニット1の各ノズル11〜13は、基板Wを横断するように移動する。したがって、ノズルユニット1がレール21の一端から他端まで移動することによって、X軸方向に関して基板Wの一端から他端まで有機EL材料を塗布することができる。ただし、ノズルユニット1がレール21の一端から他端まで移動する間に各ノズル11〜13から有機EL材料が吐出されると、基板Wに有機EL材料が塗布されるだけでなく、基板Wの外側においても有機EL材料が吐出されることとなる。そこで、基板Wの外側で吐出された塗布液を受ける目的で液受け部4および洗浄部3が設置されている。液受け部4および洗浄部3は、ノズルの移動幅(図1(b)参照)よりも内側に設けられる。
2つの液受け部4は、X軸方向に関して基板Wの両側に配置される。液受け部4Rは、上段部41R、連結部42R、および下段部43Rを備えている。上段部41Rは、上面にスリット44Rを有する箱状の形状であり、当該スリット44RはX軸方向に沿って延びている。上段部41Rは、各ノズル11〜13から吐出される塗布液がスリットを通過するように配置される。上段部41Rの底面の最も低い位置には排出流路(図示しない)が設けられており、上段部41R内に受けられた塗布液は当該排出流路から下段部43Rに排出される。ここで、ノズル11〜13から吐出された塗布液は、吐出直後は液柱状態(塗布液が直線棒状となっている状態)を保っているものの、吐出されてからの距離が長くなるにつれて液滴化し、さらにはミスト化(液滴化よりも微細な状態)する。そこで、本実施形態では、塗布液が液滴化・ミスト化する前に上段部41Rによって塗布液を回収する。また、上段部41R内において塗布液がミスト化したとしても、上段部41Rがスリット44Rを有するので、ミスト化した塗布液が上段部41Rの外部へ舞い上がることを防止することができる。
また、下段部43Rは、連結部42Rによって上段部41Rと連結されている。下段部43Rは、上面が開口した箱状の形状である。下段部43Rは、上段部41Rの排出流路から排出された塗布液を回収するとともに、上段部41Rで回収できなかった塗布液を回収する。例えば、上段部41Rと基板Wとの間の隙間から下部へ漏れる塗布液は、下段部43Rで回収される。なお、下段部43Rの底面の最も低い位置には排出流路(図示しない)が設けられており、下段部43R内に回収された塗布液は当該排出流路から外部へ排出される。
なお、液受け部4Lは、液受け部4Rと同様の構成を有している。すなわち、液受け部4Lの上段部41Lは液受け部4Rの上段部41Rに相当し、液受け部4Lの下段部43Lは液受け部4Rの下段部43Rに相当する。液受け部4Lは、X軸方向に関する長さが液受け部4Rと異なる点を除いて、液受け部4Rと同様の機能を有するものである。
洗浄部3は、塗布装置10の停止中(塗布が行われない間)において、ノズル11〜13に付着した塗布液を洗浄する。すなわち、ノズル11〜13には、それから吐出した塗布液が吐出口付近に付着するので、洗浄部3は、各ノズル11〜13に対して洗浄液をかけることによって各ノズル11〜13を洗浄する。なお、洗浄液は、例えば、塗布液が有機溶媒を含む溶液である場合、当該有機溶媒を含む液体(当該有機溶媒の純溶媒でもよい)である。具体的には、塗布液の溶媒がトルエンであれば、洗浄液としてトルエンを用いればよい。
洗浄部3は、基板Wを中心として液受け部4Lの外側に配置される。なお、各ノズル11〜13から吐出された塗布液を完全に受けることができるように、洗浄部3と液受け部4Lとの間には隙間がないように両者を配置することが好ましい。洗浄部3は、洗浄部移動機構9によってY軸方向およびZ軸方向に平行移動が可能である。本実施形態においては、洗浄部移動機構9が請求項に記載の移動手段に相当する。なお、図1においては洗浄部3の構成の一部のみを示すものとし、洗浄部3の詳細な構成は図3および図4に示すものとする。
また、本実施形態では、2つの洗浄部3aおよび3bが用いられる。2つの洗浄部3aおよび3bは、洗浄対象となる塗布液の種類に応じて使い分けられる。すなわち、洗浄部3aは、例えば水系の正孔輸送材料を吐出するノズルを洗浄・保管する際に用いられ、洗浄部3bは、例えば溶剤系の有機EL材料を吐出するノズルを洗浄・保管する際に用いられる。各洗浄部3aおよび3bは、Y軸方向に移動することが可能であり、Y軸方向に移動することによって、いずれか一方の洗浄部が各ノズル11〜13の吐出口の直下位置(ノズルから吐出された塗布液が当たる位置)に位置するように配置される。なお、図1は、洗浄部3aを用いる場合の配置を示している。本実施形態のように、複数の洗浄部を備えることによって、複数種類の塗布液に容易に対応することができる。
図3は、洗浄部3の構成を示す斜視図である。なお、洗浄部3aと洗浄部3bとは同じ構成であるので、図3では洗浄部3aと洗浄部3bのうちの一方のみを洗浄部3として示している。図3に示すように、洗浄部3は、液回収部30、突起部材31〜33、供給配管34〜36、および吸引配管37〜39を備えている。
液回収部30は、各ノズル11〜13から吐出された吐出液(塗布液)や、突起部材31〜33から供給される洗浄液を回収するための部材である。液回収部30は、傾斜のついた底面を有する箱状の形状である。底面は、X軸方向に沿って延びる平坦な部分を有する。当該底面の最下位置には、図示しない排出口が設けられており、底面に付着した塗布液および洗浄液は、傾斜のついた底面上を通って当該排出口から排出される。
なお、図示していないが、液回収部30の下方には、液受け部4Lの下段部43Lと同様の機能を有する部材、すなわち、液回収部30から排出された塗布液を回収するとともに、液回収部30で回収できなかった塗布液を回収するための部材を設けておいてもよい。当該部材は、底面を有する箱状の形状であり、当該底面の最も低い位置には排出流路が設けられる。これにより当該部材内に回収された塗布液は当該排出流路から外部へ排出される。また、他の実施形態においては、液受け部4Lの下段部43LをX軸負方向に大きくして、液回収部30の下方を下段部43Lによってカバーするようにしてもよい。
液回収部30の底面には、3つの突起部材31〜33が設けられる。3つの突起部材31〜33は、3つのノズル11〜13に対応しており、対応する各ノズルをそれぞれ洗浄する。すなわち、突起部材31はノズル11に対応し、突起部材32はノズル12に対応し、突起部材33はノズル13に対応している。また、各ノズル11〜13の各吐出口の高さ(Z軸方向に関する位置)は同じであり、3つの突起部材31〜33の上面31a〜33aのZ軸方向に関する位置は同じである。3つの突起部材31〜33は、X軸方向に沿ってほぼ1列に配置されているが、ノズル11〜13と同様、Y軸方向に関して少しずれて配置されている。
図4は、図3に示す突起部材31およびノズル11を示す図である。図4に示すように、突起部材31は、平面状の上面31aを有している。この上面31aは、洗浄時においてノズル11の下面(吐出口が設けられる面)11aに対向するように配置される。また、上面31aには供給口が設けられる。詳細は後述するが、洗浄時においては供給口から洗浄液が供給されることによって、ノズル11の先端に洗浄液がかけられる。
また、本実施形態においては、突起部材31は円柱状の外形を有しており、上面31aは略円形である。一方、ノズル11は円柱形状であり、その下面11aは略円形である。ここで、突起部材31の先端の径は、ノズル11の先端の径よりも小さい。すなわち、上面31aの直径φ1は、ノズル11の下面11aの直径φ2よりも小さい。例えば、2つの直径の比はφ1:φ2=3:5で設定され、具体的には、上面31の直径φ1はφ1=3[mm]に、ノズル11の下面11aの直径φ2はφ2=5[mm]に設定される。また、突起部材31は、上面31aの周囲に、外周に向かうにつれて低くなる傾斜面31bを有している。傾斜面31bを有する形状であることにより、突起部材31は、上面31aの径を小さくするとともに、突起部材31全体としては太さを確保することができ、強度を確保することができる。
以上においては突起部材31に関する構成を説明したが、突起部材32および33の構成も、図4に示した突起部材31の構成と同様である。すなわち、突起部材32および33は、洗浄時においてノズル12および13にそれぞれ対向するように配置される上面32aおよび33aを有している。上面32aおよび33aには供給口がそれぞれ1つずつ設けられる。また、突起部材32は、上面32aの周囲に、外周に向かうにつれて低くなる傾斜面32bを有しており、突起部材33は、上面33aの周囲に、外周に向かうにつれて低くなる傾斜面33bを有している。
図3の説明に戻り、供給配管34は、洗浄液を供給する供給源(図示せず)から突起部材31の供給口までを連通している。同様に、供給配管35は、上記供給源から上面32aの供給口までを連通しており、供給配管36は、上記供給源から上面33aの供給口までを連通している。また、図2に示す洗浄液供給部81は、供給配管34〜36にそれぞれ設けられたポンプ等により構成され、制御部7の指令に従って供給源から洗浄液を供給する。洗浄液供給部81によって洗浄液が供給源から供給される場合、洗浄液は供給配管34〜36を通って各突起部材31〜33の供給口まで供給される。
供給配管34には吸引配管37が接続され、供給配管35には吸引配管38が接続され、供給配管36には吸引配管39が接続されている。また、図2に示す洗浄液吸引部82は、吸引配管37〜39にそれぞれ設けられた吸引ポンプ等により構成され、制御部7の指令に従って吸引配管37〜39から洗浄液を吸引する。洗浄液吸引部82によって洗浄液が吸引される場合、各突起部材31〜33の供給口付近の洗浄液は、供給配管から分岐している吸引配管37〜39の方へ吸引される。このように、本実施形態においては、供給配管34〜36から分岐する吸引配管37〜39を設け、吸引配管37〜39から各突起部材31〜33の供給口付近の洗浄液を吸引する構成をとっている。これによって、洗浄液の供給手段と吸引手段とを一体的に構成することができるので、装置の構成を簡易化することができ、省スペース化を図ることができる。
また、上述したように、洗浄部3は洗浄部移動機構9によってY軸方向に平行移動が可能である。本実施形態では、洗浄部3は、塗布動作が行われる時には、液回収部30の底面が各ノズル11〜13の直下位置となる位置にあり、洗浄時には、各突起部材31〜33の上面31a〜33aが、それぞれ対応するノズル11〜13の吐出口に対向するような位置に移動される。
なお、本実施形態では、洗浄部3は、塗布装置10が稼働していない時にノズル11〜13を保管する目的でも用いられる。すなわち、塗布装置10の停止中において各ノズル11〜13は洗浄部3の上方に配置され、洗浄部3は、各ノズル11〜13を洗浄するための洗浄液をノズル11〜13の各先端に供給する。
(2)塗布装置における塗布動作
次に、上記のように構成された塗布装置10の動作を説明する。まず、塗布装置10の塗布動作の概要について説明する。塗布装置10における塗布処理の対象となる基板Wは、図示しない搬送ロボット等によって塗布装置10に搬入されてステージ5上に載置される。基板Wは、それに形成された複数本の溝がX軸方向に平行となるように載置される。なお、塗布装置10に搬入されてくる基板Wには、陽極および正孔輸送層がすでに形成されているものとする。
塗布装置10に搬入された基板Wがステージ5に固定されると、制御部7は、ステージ5およびノズルユニット1を初期位置に移動させる。具体的には、制御部7は、予め定められた初期位置にステージ5を基板Wごと移動させるとともに、レール21の一端にノズルユニット1を移動させる。なお、ステージ5の初期位置は、基板WにおいてY軸方向に並んで形成された複数本の溝のうちの最もY軸正方向側にある溝の真上にノズル11(各ノズル11〜13のうちで最もY軸正方向側にあるノズル)が位置する位置である。以上のようにステージ5およびノズルユニット1が初期位置に配置されると、制御部7は塗布動作を開始する。
塗布動作においてまず、制御部7は、ノズルユニット1およびステージ移動機構6を制御し、ノズルユニット1およびステージ移動機構6の動作を開始させる。すなわち、制御部7は、ノズルユニット1のX軸方向の移動とステージ5のY軸方向の移動とを制御するとともに、各ノズル11〜13による有機EL材料の吐出を制御する。これによって、以降、ノズルユニット1のX軸方向の移動動作(第1動作)とステージ5のY軸方向の移動動作(第2動作)とが繰り返される。
具体的には、まず、第1動作として、ノズルユニット1の各ノズル11〜13から赤色の有機EL材料が吐出されるとともにノズルユニット1がレール21の一端から他端へ移動する。なお、上述のように、各ノズル11〜13はY軸方向に関して、基板Wに形成された溝の3列分の長さ(Y軸方向の長さ)だけ間隔を空けて配置されている。そのため、1回の第1動作においては、互いに2列ずつ間隔を空けた3列分の溝について塗布が行われる。これによって、基板Wに形成された溝に対する3列分の塗布が完了する。次に、第2動作として、基板Wに形成された溝の9列分の長さだけY軸の正方向にステージ5がピッチ送りされる。以降、第1動作と第2動作とを繰り返すことによって、基板Wへの塗布が3列分ずつ行われる。これによって、基板Wに有機EL材料がストライプ状に塗布されていく。
第1動作および第2動作は、基板Wの有効領域(溝が形成されている領域)に対して有機EL材料が塗布されるまで行われる。なお、この時点では、X軸方向に関しては基板Wの有効領域以外の部分についても有機EL材料が塗布されるが、有効領域以外の領域に塗布された有機EL材料は、後述する除去処理によって除去される。以上によって、1枚の基板Wに対する塗布動作が終了する。
なお、塗布装置10における塗布処理が完了した基板Wは、図示しない搬送ロボットにより塗布装置10から搬出される。搬出された基板Wに対しては、基板Wの有効領域以外の領域に塗布された有機EL材料が除去される。除去処理は、基板W上の有機EL材料を除去する方法であればどのような方法であってもよく、例えば、レーザアブレーションによって有機EL材料を除去する方法であってもよいし、除去領域に予めマスキングテープを貼付しておく方法であってもよい。そして、除去処理が完了した基板Wに対して乾燥処理(ベーク処理)が行われる。以上によって、赤色の有機EL材料について塗布・乾燥処理が完了したことになる。この後、基板Wに対しては、赤色の場合と同様に、緑色および青色の有機EL材料について塗布・乾燥処理が行われる。すなわち、緑色の有機EL材料を塗布する処理、塗布された緑色の有機EL材料を乾燥させる処理、青色の有機EL材料を塗布する処理、および、塗布された青色の有機EL材料を乾燥させる処理が順に行われる。このように赤色、緑色および青色の有機EL材料について塗布・乾燥処理が行われることによって、有機EL表示装置の発光層が形成される。さらに、発光層が形成された基板に対して例えば真空蒸着法により陰極電極が発光層上に形成されることによって、有機EL表示装置が製造される。
(3)塗布装置における洗浄動作
次に、洗浄時における塗布装置の動作(洗浄動作)を説明する。図5は、塗布装置の洗浄動作の流れを示すフローチャートである。なお、図5に示す洗浄動作は、塗布装置による1日の作業の開始前または終了後に行われてもよいし、所定枚数の基板に対する塗布処理が終了する毎に行われてもよいし、所定時間間隔で行われてもよい。また、洗浄動作は、作業者によって手動で制御部7に指示されたことに応じて開始されてもよいし、所定の条件に従って制御部7によって自動的に開始されるようにしてもよい。
図5においては、まずステップS1において、制御部7は、塗布処理時に移動していたノズルユニット1を停止させる。なお、ノズルユニット1は、ノズル移動機構2の両端のうち、洗浄部3の上方に位置する一端(図1(a)に示す左側の一端)で停止する。より具体的には、ノズルユニット1は、各ノズルとそれに対応する各突起部材とのX軸方向に関する位置が同じになる位置で停止する。ここでは、当該位置がノズルユニット1の退避位置である。続くステップS2において、制御部7は、ノズルユニット1に対して制御指令を与えることによって、各ノズル11〜13による塗布液の吐出を停止させる。
次に、ステップS3において、制御部7は、洗浄部移動機構9に制御指令を与えることによって、洗浄部3の位置を切り替える。具体的には、制御部7は、液回収部30の底面が各ノズル11〜13の直下位置に位置していた洗浄部3を、各突起部材31〜33が各ノズル11〜13の直下位置に位置するように移動させる。
ステップS3の次のステップS4において、制御部7は、洗浄液供給部81に制御指令を与えることによって、供給源から各供給配管を介して各突起部材31〜33の供給口へ洗浄液を供給する。図6は、ステップS4の動作が行われた時点の突起部材31を示す図である。なお、図6は、図3に示す洗浄部3のA−A’断面図である。以下、突起部材31を例として、ステップS4の詳細を説明する。なお、以下では3つの突起部材31〜33のうちの突起部材31を例として説明するが、他の突起部材32および33についても突起部材31と同様である。
図6に示すように、供給源から突起部材31の供給口へ洗浄液が供給されることによって、供給口から洗浄液が湧出する。このとき、洗浄液供給部81は、上面31aから所定の高さhまで洗浄液Lが湧出するように、供給する洗浄液の流量を制御する。なお、湧出される洗浄液の高さhは、突起部材およびノズルの材質や、洗浄液の種類や、供給口の大きさや、供給流量等に依存する。ここでは、突起部材の材質をPTEFとし、ノズルの材質をポリイミドとし、洗浄液を有機溶媒(トルエン等)とし、供給口の穴径を2[mm]とし、供給流量を10〜25[ml/min]とする。本実施形態では、洗浄液が適度な高さまで湧出されるように洗浄液の供給量を制御する必要があるので、洗浄液供給部81は、供給量の微調整が可能な流量調整機構を備えることが好ましい。供給口から湧出した洗浄液は、傾斜面31bを伝って液回収部30の底面に流れ落ち、底面に設けられた排出口から排出される。
図5の説明に戻り、ステップS4の次のステップS5において、制御部7は、洗浄部移動機構9に制御指令を与えることによって、洗浄部3を上方に移動させる。すなわち、洗浄部3は、各突起部材31〜33の上面31a〜33aが、それぞれ対応する各ノズル11〜13の吐出口にそれぞれ所定の間隔dを空けて対向するように移動される。図7は、ステップS5の動作が行われた時点の突起部材31を示す図である。なお、図7は、図3に示す洗浄部3のA−A’断面図である。以下、突起部材31を例として、ステップS5の詳細を説明する。なお、図7では3つの突起部材31〜33のうちの突起部材31を例として示しているが、他の突起部材32および33についても突起部材31と同様である。
ステップS5において、突起部材31の上面31aは、ノズル11の吐出口にそれぞれ所定の間隔dを空けて対向するように移動される。この所定の間隔dは、予め定められており、具体的には、図7に示されるように、上面31a上に湧出された洗浄液Lがノズル11の下面11aに接触する間隔である。すなわち、所定の間隔dは、上面31a上に湧出された洗浄液Lの高さhよりも小さくなるように設定される。例えば、洗浄液が有機溶媒(例えばトルエン)であり、突起部材31の上面31aの直径φ1を5[mm]とし、供給口の穴径を2[mm]とし、ノズル11の下面11aの直径φ2を3[mm]とし、洗浄液の供給量を20[ml/min]とした場合、所定の間隔dをd≦0.5[mm]とすることが好ましいことがわかった。すなわち、各条件を上記のように設定することによって、上面31a〜33a上に湧出された洗浄液Lがノズル11の下面11aに接触し、ノズル11を効果的に洗浄できることがわかった。
また、本実施形態においては、上面31aの直径φ1は、ノズル11の下面11aの直径φ2よりも小さい。したがって、洗浄液はノズル11の下面11aにのみ付着され、供給口から湧出される洗浄液Lがノズル11の側面に付着することがない。
以上のステップS5の動作によって、洗浄部3の各突起部材31〜33の上面31a〜33aが、各ノズル11〜13の吐出口と対向する位置に配置されたこととなり、各ノズル11〜13の吐出口は洗浄液に接触する状態となる(図7)。これによって、各ノズル11〜13を洗浄液によって洗浄することができる。なお、本実施形態では、洗浄時において各ノズル11〜13と各突起部材31〜33とが接触しないので、各ノズル11〜13と各突起部材31〜33とが接触することによって各ノズル11〜13の位置がずれてしまうことがない。つまり、各ノズル11〜13の位置がずれてしまう結果、塗布動作において塗布液を正確な位置に塗布することができなくなることを防止することができる。なお、洗浄液の供給は、洗浄が開始されてから(ステップS5の動作が終了してから)予め定められた所定時間の間継続される。その後、ステップS6の動作が行われる。
図5の説明に戻り、ステップS5の次のステップS6において、制御部7は、洗浄液供給部81に制御指令を与えることによって、供給源からの洗浄液の供給を停止する。さらに、続くステップS7において、洗浄液吸引部82に制御指令を与えることによって、洗浄液吸引部82に洗浄液の吸引を開始させる。これによって、吸引配管37〜39を介して各突起部材31〜33の供給口付近の洗浄液が吸引され、供給口付近の洗浄液が除去される。すなわち、各突起部材31〜33の上面31a〜33a上の洗浄液、および、各ノズル11〜13に付着した洗浄液が吸引されて除去される。なお、上述したように、本実施形態においては、各ノズル11〜13の下面にのみ洗浄液が付着しているので、ノズル11の側面にも洗浄液が付着している場合に比べて吸引動作を容易かつ確実に行うことができる。洗浄液吸引部82は、予め所定時間の間吸引動作を行った後、吸引動作を終了する。以上のステップS7の後、ステップS8の動作が行われる。
ステップS8において、制御部7は、洗浄部移動機構9に制御指令を与えることによって、洗浄部3を下方の位置(ステップS5が実行される前の位置)に戻す。これによって、ノズル11〜13から十分に離れた位置に洗浄部3が移動されるので、塗布処理においてノズル11〜13が移動してもノズル11〜13と洗浄部3とが衝突することがない。続くステップS9において、制御部7は、洗浄部移動機構9に制御指令を与えることによって、洗浄部3の位置を切り替える。具体的には、制御部7は、突起部材31〜33がノズル11〜13の直下位置に位置していた洗浄部3を、液回収部30の底面がノズル11〜13の直下位置に位置するように移動させる。これによって、塗布処理においてノズル11〜13から塗布液が吐出されても洗浄部3における塗布液の飛び跳ねを抑えることができる。塗布装置10の洗浄動作は以上のステップS1〜S9の動作で終了する。洗浄動作の後、塗布装置は塗布処理を再開することができる。
以上のように、本実施形態によれば、塗布装置は、ノズルの下面にのみ洗浄液をかけて洗浄を行う。これによれば、吸引動作において、ノズルの下面にのみ付着した洗浄液を除去(吸引)すればよいので、ノズルの側面にも洗浄液が付着している場合に比べて吸引動作を容易かつ確実に行うことができる。すなわち、洗浄によってノズルに付着した洗浄液を確実に除去することができる。
また、本実施形態においては、上面の直径φ1は、ノズルの下面の直径φ2よりも小さい。そのため、上記所定の間隔をかなり小さくしても、供給口から湧出される洗浄液がノズルの側面に付着することがない。一方、ステップS7における洗浄液の吸引動作は、供給口とノズルとの距離が近いほど吸引効果が大きくなる。本実施形態によれば、吸引が十分に行われるように供給口とノズルとの距離を近づけることができるので、この理由によっても、吸引動作を確実に行うことができる。
また、上記洗浄部3は、塗布装置10の停止中(塗布が行われない間)において、各ノズル11〜13の先端が乾燥しないように各ノズル11〜13を保管する目的でも用いられる。保管時の動作は図5に示した洗浄動作と基本的には同じ流れであるが、ステップS4およびS6の処理が若干異なる。具体的には、ステップS4において、洗浄液供給部8は、各突起部材31〜33の上面31a〜33a上に洗浄液が液盛りされる程度に洗浄液を供給する。すなわち、上面31aの供給口から所定量の洗浄液が湧出するように洗浄液が供給されると、洗浄液は、表面張力によって上面31a上に対して突出した状態(液盛りされた状態)となる。洗浄液供給部8は、突起部材31の上面31a上に洗浄液Lが液盛りされた状態となるまで洗浄液を供給し、当該状態になると供給を停止する。また、保管時の動作においては、ステップS5の後、ステップS6の動作は行われずにステップS7の動作が行われる。以上のように、保管時においては、洗浄液供給部8は洗浄液を常時供給しなくてもよい。
(突起部材の変形例)
次に、図8〜図11を参照して、上記実施形態における突起部材の変形例の構成を説明する。なお、図8〜図11では、塗布装置に設けられる3つの突起部材31〜33のうち突起部材31の構成を例として示しているが、他の突起部材32および33についても突起部材31と同様の構成である。
図8および図9は、上記実施形態の変形例における突起部材の構成を示す図である。図8および図9においては、突起部材31の上面31aの直径は、ノズル11の下面11aの直径よりも大きい。なお、本変形例において、上面31aに設けられる供給口の穴径は、ノズル11の下面11aの直径よりも小さい。本変形例において、上記間隔dが小さすぎる場合には、図9に示すように、洗浄液Lがノズル11の側面にも接触してしまう。したがって、洗浄時における上面31aと下面11aとの間隔dは、上面31aに設けられた供給口から湧出されている洗浄液Lが下面11aにのみ接触する距離に設定される。ここで、供給口から湧出されている洗浄液Lを水平面(XY面に平行な面)で切断したときの断面形状は略円形になるが、上記間隔dは、例えば、上面31aからの距離がd’である水平面における洗浄液Lの断面の径が下面11aの径よりも小さくなるような距離d’よりも大きく設定されてもよい。以上のように、突起部材31の上面31aの直径をノズル11の下面11aの直径よりも大きくしてもよく、この場合でも、上記間隔dを適正な間隔にすることによって、ノズル11の側面に洗浄液を付着させずに洗浄を行うことができる。
図10および図11は、他の変形例における突起部材の構成を示す図である。図10においては、突起部材31の上面31aは、凹型の曲面である。また、図11においては、突起部材31の上面31aは、凸型の曲面である。なお、図10および図11では、突起部材31の上面31aの直径は、ノズル11の下面11aの直径よりも大きい。また、上面31aに設けられる供給口の穴径は、ノズル11の下面11aの直径よりも小さい。図10および図11に示すように、突起部材31の上面31aは、平面ではなく、曲面であってもよい。図10および図11に示す変形例においては、洗浄時における上面31aの供給口とノズル11の下面11aとの間隔dは、図8および図9に示した変形例と同様、上面31aに設けられた供給口から湧出されている洗浄液Lが下面11aにのみ接触する距離に設定される。例えば、上記間隔dは、上面31aの供給口からの距離がd’である水平面における洗浄液Lの断面の径が下面11aの径よりも小さくなるような距離d’よりも大きく設定されてもよい。また、図11に示されるように突起部材31の上面31aを凸型の曲面とする場合、上面31a上に液盛りされた洗浄液Lの高さは、突起部材31の上面31aを平面とする場合よりも小さくなる。したがって、上記間隔dがより小さくなるので、供給口から洗浄液Lを吸引する際の吸引効果がより大きくなる。なお、上記実施形態のように突起部材31の上面31aの直径がノズル11の下面11aの直径よりも小さい場合であっても、当該上面31aを曲面にしてもよい。これによっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(その他の変形例)
なお、上記実施形態では、各ノズル11〜13を洗浄する際、洗浄部3を移動させることによって、各突起部材31〜33の上面31a〜33aを各ノズル11〜13に対向する位置に配置した。ここで、他の実施形態においては、各突起部材31〜33が各ノズル11〜13に対して相対的に移動されればよく、洗浄部3を移動させることに代えて、各ノズル11〜13(ノズルユニット1)を移動させるようにしてもよいし、洗浄部3および各ノズル11〜13(ノズルユニット1)の双方を移動させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、塗布装置は3本のノズル11〜13によって塗布液を塗布するものであり、洗浄部3は各ノズル11〜13に対応する3つの突起部材31〜33を有していた。ここで、他の実施形態においては、ノズルの本数は何本であってもよい。また、洗浄部3の突起部材の数は、ノズルの本数と同数である必要はなく、1つの突起部材で複数のノズルを順に洗浄していくようにしてもよい。
上述した実施形態では、本発明に係るノズル洗浄装置が塗布装置と一体的に構成される場合と例として説明したが、ノズル洗浄装置は塗布装置と別体で構成されるものであってもよい。また、上述した実施形態では、塗布液として有機EL材料や正孔輸送材料を塗布液とした有機EL表示装置の製造装置(塗布装置)を一例にして説明したが、本発明に係るノズル洗浄装置は他の塗布装置にも利用することができる。例えば、レジスト液やSOG(Spin On Glass)液やPDP(プラズマディスプレイパネル)を製造するのに使用される蛍光材料を塗布する装置にも本ノズル洗浄装置を利用することができる。また、液晶カラーディスプレイをカラー表示するために液晶セル内に構成されるカラーフィルタを製造するために使用される色材を塗布する装置にも本ノズル洗浄装置を利用することができる。
本発明は、洗浄液の除去を容易に行うこと等を目的として、例えば、有機EL表示装置を製造するために用いられる塗布装置として利用することが可能である。
塗布装置10の構成を示す平面図および正面図 塗布装置10の各部と制御部との接続関係を示す図 洗浄部3の構成を示す斜視図 図3に示す突起部材31およびノズル11を示す図 塗布装置の洗浄動作の流れを示すフローチャート ステップS4の動作が行われた時点の突起部材31を示す図 ステップS5の動作が行われた時点の突起部材31を示す図 本実施形態の変形例における突起部材の構成を示す図 本実施形態の変形例における突起部材の構成を示す図 他の変形例における突起部材の構成を示す図 他の変形例における突起部材の構成を示す図
符号の説明
1 ノズルユニット
2 ノズル移動機構
3 洗浄部
4 液受け部
5 ステージ
6 ステージ移動機構
7 制御部
81 洗浄液供給部
82 洗浄液吸引部
9 洗浄部移動機構
11〜13 ノズル
31〜33 突起部材
34〜36 供給配管
37〜39 吸引配管

Claims (6)

  1. 下面に設けられた吐出口から吐出液を下方に吐出するノズルを洗浄するためのノズル洗浄装置であって、
    上面に供給口が設けられた突起部材と、
    洗浄液が前記突起部材の上面上に湧出されるように前記供給口へ洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    前記ノズルの下面と前記突起部材の上面とが所定の間隔で対向するように前記ノズルおよび前記突起部材の少なくとも一方を移動させる移動手段とを備え、
    前記移動手段は、前記突起部材の上面上に湧出された洗浄液が前記ノズルの下面にのみ接触するように前記所定の間隔を設定する、ノズル洗浄装置。
  2. 前記突起部材の上面の径は、前記ノズルの下面の径よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載のノズル洗浄装置。
  3. 前記供給口から洗浄液を吸引する洗浄液吸引手段をさらに備える、請求項1または請求項2に記載のノズル保管装置。
  4. 前記突起部材は、前記上面の周囲に、外周に向かうにつれて低くなる傾斜面を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のノズル洗浄装置。
  5. 前記吐出液は、有機EL材料または正孔輸送材料であり、
    前記洗浄液は、前記吐出液に含まれる溶媒と同じ溶媒を含むことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のノズル保管装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のノズル洗浄装置を備え、
    基板に対して前記ノズルから塗布液を吐出することによって当該基板に塗布を行う塗布装置。
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