JP4867979B2 - 偏光板の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)下記一般式I又はIIIで表される不飽和結合を有する有機化合物を含有する反応性ガス存在下で、20〜200kPaの圧力にてプラズマ放電処理が施されたフィルムのプラズマ放電処理面を、ポリビニルアルコール系フィルムに沃素あるいは2色性色素を吸着させ配向させた偏光子に貼合することを特徴とする偏光板の製造方法。
(2)前記プラズマ放電処理が施されたフィルムがセルロースエステルフィルム又はノルボルネン系樹脂フィルムであることを特徴とする(1)に記載の偏光板の製造方法。
(3)前記プラズマ放電処理が施されたフィルムのプラズマ放電処理面と、前記偏光子の間に、ポリビニルアルコール接着剤を用いて接着したことを特徴とする(1)又は(2)に記載の偏光板の製造方法。
(4)前記不飽和結合を有する有機化合物が2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレートまたは2−ブチン−1,4−ジオールであることを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載の偏光板の製造方法。
(5)前記プラズマ放電処理が、大気圧近傍の圧力で、不飽和結合を有する有機化合物を含む反応ガスが存在する雰囲気下で、1kHz〜150MHzの高周波電圧を印加してプラズマ放電処理であることを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載の偏光板の製造方法。
(6)前記プラズマ放電処理が施された表面エネルギーの極性項成分を10mN/m以上とすることを特徴とする(5)に記載の偏光板の製造方法。
本発明の上記目的は以下の手段によっても達成される。
(4)前記不飽和結合を有する有機化合物が窒素原子を有する化合物であることを特徴とする(3)に記載の偏光板。
(6)前記プラズマ放電処理が、大気圧近傍の圧力で、不飽和結合を有する有機化合物を含む反応ガスが存在する雰囲気下で、1kHz〜150MHzの高周波電圧を印加してプラズマ放電処理であることを特徴とする(1)〜(5)の何れか1項に記載の偏光板。
さらに固体表面の表面エネルギーと溶媒の表面エネルギーとの間には次の関係式があり、
(1+COSθ)γL T
=2(γL d・γS d)1/2+2(γL p+γS p)1/2 (2)
θは接触角(°)、γL Tは、溶媒の表面エネルギー、γL dは、溶媒の表面エネルギーの分散力成分、γL pは、溶媒の表面エネルギーの極性項成分、γS dは、固体表面の表面エネルギーの分散力成分、γS pは、固体の表面エネルギーの極性項成分を示す。エネルギーの単位はいずれもmN/mである。
水 21.5 51.0 72.5
ヨウ化メチレン 48.5 2.3 50.8
本発明においては水およびヨウ化メチレンの接触角の測定はエルマ工業(株)製ゴニオメーターG1を用い、基材フィルムの表面に5μl垂らして5回測定し、その平均を接触角とし表面エネルギーを算出する。
〈樹脂フィルム1の作製〉
(ドープ組成物)
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基置換度2.0、
プロピオニル基置換度0.8) 100kg
トリフェニルフォスフェート 5kg
エチルフタリルエチルグリコレート 2kg
チヌビン109(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 0.5kg
チヌビン171(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 0.5kg
チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 0.3kg
超微粒子シリカ(アエロジルR972V:日本アエロジル(株)製)
0.15kg
メチレンクロライド 430kg
メタノール 90kg
上記組成物を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温し撹伴しながら完全に溶解してドープ組成物を得た。次にこのドープ組成物を濾過し、冷却して35℃に保ちステンレスバンド上に均一に流延し、剥離が可能になるまで溶媒を蒸発させたところで、ステンレスバンド上から剥離した。剥離後の残留溶媒量50質量%〜5質量%の間の乾燥ゾーン内でテンターによって幅保持しながら乾燥を進行させ、さらに、多数のロールで搬送させながら残留溶媒量0.01質量%以下となるまで乾燥させ、膜厚80μmの樹脂フィルム1を得た。
ノルボルネン系樹脂フィルム(ARTON、ジェイエスアール(株)製)
〈樹脂フィルム3〉
コニカタックKC4UX2MW(コニカ(株)製)
上記樹脂フィルム1〜3を用い以下表1に示す条件でプラズマ放電処理(処理に用いた反応性ガスおよび不活性ガスについては表1に記載)し、得られたフィルム試料のプラズマ処理面のポリビニルアルコール(PVA)層との接着性を以下に示す方法により評価した。
日本合成化学(株)社製のポリビニルアルコールNH−17(重合度1500以上、ケン化度98〜99mol%)を温水に溶解後、透明基材フィルム(樹脂フィルム1〜3)のプラズマ処理面上にバーコーターで塗布し、80℃で30分乾燥する。形成されたポリビニルアルコール層の膜厚は0.5μm±10%に調整する。このポリビニルアルコール層の密着性の評価は、JIS K−5400の碁盤目テープ法に準拠し、規定のカッターナイフ、カッターガイドを用いて1mm間隔で縦横にきずを付け、100個のます目を作製し、規定のセロハン粘着テープをはりつけ消しゴムでこすって塗膜に付着する。テープを付着後2分後に塗面に直角方向に瞬間的に引き剥がす。100個のます目のうち剥がれずに残った碁盤目の数で表した。結果を表1に示した。
電源出力:0.8W/m2
処理ガス:不活性ガス(アルゴン又はヘリウム)99.4%、酸素0.3%、不飽和結合を有する化合物0.3%の割合となるようにマスフローコントローラで流量を制御し、ミキサーで混合したものを処理室へ導入した。なお、酸素を添加しない場合は、不活性ガスを99.7%とした(詳細は表1参照)。
装置1:連続大気圧プラズマ放電処理装置(図7に概略図を示す)
電源:ハイデン研究所製インパルス電源PHF−6K
電源周波数:100kHz
(プラズマ放電処理条件2)
電源出力:1W/m2
処理ガス:プラズマ放電処理条件1と同じ
処理時間:30秒
装置2:連続大気圧プラズマ放電処理装置(図7に概略図を示す)
電源:パール工業製高周波電源
電源周波数:800kHz
(プラズマ放電処理条件3)
電源出力:1W/m2
処理ガス:プラズマ放電処理条件1と同じ
処理時間:20秒
装置3:連続大気圧プラズマ放電処理装置(図7に概略図を示す)
電源:パール工業製高周波電源
電源周波数:800kHz
実施例1の試料No.101〜117をそれぞれ2枚使用し、これら2枚のフィルムの、プラズマ処理面に3%ポリビニルアルコール接着剤1μmを塗布し、以下に示す様に作製した偏光子を貼合して偏光板を作製した。No.101〜114の試料から作製した偏光板の接着性は良好であった。また80℃、90%で2週間、100℃ドライ条件で偏光板を保存しても偏光板の接着性に変化は見られなかった。
厚さ75μmのPVAフィルム(クラレビニロン#7500;クラレ株式会社製)を縦一軸延伸(延伸倍率4倍)して偏光子基材とした。この基材をヨウ素0.2g/l、ヨウ化カリ30g/lよりなる水溶液に30℃にて4分間浸漬した。次いでホウ酸70g/l、ヨウ化カリ30g/lの組成の水溶液に55℃にて5分間浸漬し、さらに20℃の水で30秒洗浄後、乾燥して偏光子を得た。
8、9 ニップローラ
10、11、17 予備室
12 処理室
13、14 電極
15 高周波電源
25、26、36 電極
25a、25A、26a、26A、36a、36A 金属等の導電性母材
25b、26b、36b ライニング処理誘電体
25B、26B、36B セラミック被覆処理誘電体
30 放電処理室
31 処理容器
40 高周波電源
50 ガス充填手段
51 ガス発生装置
52 給気口(反応ガス導入口)
53 排気口
54 仕切板
60、61 電極冷却ユニット
65、66 ニップローラ
64、67 ガイドローラ
68 フィルム
71 反応管
72 外部電極
73 内部電極
73a 冷却水導入口
73b 冷却水排出口
74 電源
75 アース
76 処理ガスの導入口
77 励起活性種吹きつけ口
Claims (6)
- 下記一般式I又はIIIで表される不飽和結合を有する有機化合物を含有する反応性ガス存在下で、20〜200kPaの圧力にてプラズマ放電処理が施されたフィルムのプラズマ放電処理面を、ポリビニルアルコール系フィルムに沃素あるいは2色性色素を吸着させ配向させた偏光子に貼合することを特徴とする偏光板の製造方法。
- 前記プラズマ放電処理が施されたフィルムがセルロースエステルフィルム又はノルボルネン系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の偏光板の製造方法。
- 前記プラズマ放電処理が施されたフィルムのプラズマ放電処理面と、前記偏光子の間に、ポリビニルアルコール接着剤を用いて接着したことを特徴とする請求項1又は2に記載の偏光板の製造方法。
- 前記不飽和結合を有する有機化合物が2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレートまたは2−ブチン−1,4−ジオールであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の偏光板の製造方法。
- 前記プラズマ放電処理が、大気圧近傍の圧力で、不飽和結合を有する有機化合物を含む反応ガスが存在する雰囲気下で、1kHz〜150MHzの高周波電圧を印加してプラズマ放電処理であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の偏光板の製造方法。
- 前記プラズマ放電処理が施された表面エネルギーの極性項成分を10mN/m以上とすることを特徴とする請求項5に記載の偏光板の製造方法。
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