JP4865108B2 - 即席麺およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、復元性の良い即席麺の製造方法、及び当該方法により製造された即席麺に関する。
即席麺は、切り出された生麺線をα化処理した後、油揚げ、熱風乾燥、凍結乾燥等の方法によって乾燥させたもので、熱湯を注加して3〜5分程度放置するだけ、あるいは1〜3分程度炊いて調理するだけで復元(湯戻り)し、簡単に喫食でき、極めて簡便性の高い即席食品である。
しかし、麺線が太い場合には湯戻りしにくく、熱湯を注加して3〜5分程度放置するだけでは内部に湯戻りしない芯が残ることがあるため、麺厚(太さ)を薄くする必要があった。
従って、太麺タイプの商品であっても、復元後の麺厚はせいぜい1.4mm程度の平麺形状で、喉越し感が充分に感じられないという欠点があった。そこで、麺厚がより厚く、太い麺であっても湯戻し可能とする技術が求められていた。
一方、細い麺であっても、復元性を改善できれば、喫食までの待ち時間をより短縮することが可能となり、復元性を向上させる技術は、即席麺において非常に有意義な技術である。
本発明に関連する即席麺の製造方法に関しては、特許文献1〜3で開示されている。
特公昭62−32907号公報 特公昭56−37776号公報 特許3535145号公報
本発明者らは、上記課題を解決するため、生の麺線に過熱蒸気を吹き付け、その後断続的に水分を付与しながら過熱蒸気で加熱処理し、これを乾燥処理することで、復元性が大幅に改善され、かなり太い麺でも復元可能な即席麺とすることができることを見出し、特願2009−179968として出願した。そこで、本発明者らは、この独自に開発した技術をさらに優れたものにするため、当該技術において、麺線を三層構造とし、三層構造の内層又は外層に各種添加物を添加する実験を行なった。
ところが、この実験の過程において、内層と外層の麺原料の配合や配合比、添加物に違いが無くとも、三層構造の麺に対して、上記のような過熱蒸気を吹き付ける処理を行うことで、単層構造、又は二層構造の麺よりも復元性が格段に向上するという、予想もしていなかった結果が得られた。実際に図1は、本発明の方法で製造した即席油揚げ麺の断面写真であるが、この写真によれば、図4の従来の製造方法のものに比して、内部が大きく膨化していることがわかる。
なお、即席麺の製造工程において、麺線を三層構造とし、内層に澱粉を添加することで復元性が改良される記載は特許文献1に記載がある。しかし、本発明は内外層とも同じ配合であっても効果を有し、効果のレベルとしては特許文献1の復元性改良の効果と比して格段に優れている。しかも、特許文献1の場合は、内層の澱粉含量を上げると湯伸びしやすく、製麺性にも影響を与えるが、本発明はそのような欠点を起さずに、復元性改良の効果が得られる。
また、即席麺の製造工程において、乾燥以外の目的で生麺線を過熱蒸気で処理する技術が特許文献2,3に開示されている。しかし、特許文献2は、低い温度の過熱蒸気を多層構造ではない通常の麺線に当てるだけで、この技術では復元性はあまり改良されない。また、特許文献3は、麺線を飽和蒸気での蒸煮中に加温して、麺の周囲雰囲気を過熱蒸気化させるもので、本発明のように高温の過熱蒸気を吹き付けて処理しないため、やはり効果は充分ではない。
本発明は、上記現状に鑑み、復元性が良く、従来にないほどの太い麺厚の麺であっても、熱湯注加によって復元可能で食味食感の良い即席麺を得ること、すなわち、麺質や製麺性に悪影響を与えることなく、極めて太い麺であっても復元でき、即席麺では従来不可能であった重厚な喉越し感を実感できる即席麺とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に対し即席麺の製造工程において、その製麺工程において麺線構造を三層構造以上の多層構造に製麺し、この多層構造の生麺に過熱蒸気を吹き付ける処理を行なった後、麺線のα化を行なうことで、極めて復元性が高く、食味食感のよい即席麺を得ることに成功し、本発明とした。
ここでいうα化工程とは、蒸気を用いるか又は茹でることによって喫食可能なレベルに麺線をα化する工程をいうが、好ましい本発明のα化の方法としては、まず、過熱蒸気の吹き付けを行った麺に、液体で水分を供給した後、過熱蒸気又は飽和蒸気で加熱する方法が好ましい。
また、本発明でいう製麺工程とは、小麦粉等原料粉に練り水を加えて混練して麺生地を作成する工程から、該麺生地を麺帯に成形し、これを薄く伸ばして切刃ロールによって切り出して麺線とするまでの工程をいう。なお、本発明において「過熱蒸気」とは、飽和蒸気を大気圧下で100℃以上に過熱したものをいい、「過熱蒸気を吹き付ける」とは、過熱蒸気を蒸気庫内の噴射口から噴出させて、噴出させた過熱蒸気が麺線に当るように処理することをいう。
本発明の製造方法を具体的に例示すると、下記の(a)〜(e)の工程を含む即席麺の製造方法が提示される。すなわち、本発明は、即席麺の製造方法であって、
(a)小麦粉等麺原料粉に練り水を添加し、混練して麺生地を調製し、圧延して麺帯を形成する工程、
(b)前記工程(a)によって形成された3枚以上の麺帯を、積層して圧延し、多層構造の1枚の麺帯に複合する工程、
(c)前記複合した多層構造の麺帯をさらに圧延した後、切出して生麺線とする工程、
(d−1)前記生麺線に対し過熱蒸気を吹き付ける工程、
(d−2)前記過熱蒸気が吹き付けられた麺線をα化する工程、
(e)前記α化後の麺線を乾燥させる工程、
の(a)〜(e)の各工程を含む即席麺の製造方法である。ここで、前記工程(a)は、(a−1)小麦粉等麺原料粉に練り水を添加し、混練して麺生地を調製し、圧延して内層麺帯を形成する工程と、(a−2)小麦粉等麺原料粉に練り水を添加し、混練して麺生地を調製し、圧延して2枚の外層麺帯を形成する工程とを含むことができ、この場合、前記工程(b)は、
前記工程(a−1)によって形成された内層麺帯を、前記工程(a−2)によって形成された2枚の外層麺帯に挟み込んで圧延し、多層構造の1枚の麺帯に複合する工程である。
そして前記(d−2)におけるα化処理としては、水分を液体で供給して加熱する方法、具体的には水分を液体で供給した後に過熱蒸気や飽和蒸気で加熱する方法と、茹でによるα化処理が可能であり、これらを組み合わせることもできる。このうち好ましい方法としては、前記工程(d−1)で生麺線に過熱蒸気を吹き付けた後、水分を液体で供給して麺線の水分含量を上げ、該水分含量を上げた麺を過熱蒸気および/または飽和蒸気で加熱してα化する方法である。また、この処理を繰り返すことで、分厚い麺であっても内部まで水と熱が供給され、復元性がさらに向上する。
なお、工程(d−2)において水分供給と過熱蒸気処理を繰り返す場合、過熱蒸気処理を中断してその中断中に浸漬、シャワー等によって水分供給を行う方法と、過熱蒸気で連続的に処理しつつ、その処理中において断続的に水シャワー等で水分供給する方法が可能であり、いずれも選択できる。この方法は、工程(d−1)〜(d−2)で連続して行なうことも可能で、連続して行った場合、最初の水シャワーに至るまでに行なわれる過熱蒸気の生麺線への吹き付けが、工程(d−1)に該当し、水シャワー後に行なう過熱蒸気の処理は工程(d−2)に該当する。
なお、本発明においては、(d−1)の生麺線に過熱蒸気を吹き付ける処理の際、蒸気庫内に飽和蒸気を充満させた状態で麺線に過熱蒸気を吹き付ける等、飽和蒸気を同時に併用することもできる。また、(d−1)の過熱蒸気は、麺線に付与される熱量は高いことが好ましく、従って、麺線がさらされる過熱蒸気の温度として125℃〜220℃となるように吹き付けることが好ましい。ただし、生麺線に過熱蒸気を吹き付けている間に、麺線表面が乾燥してしまうと、以降α化の進行が不充分となり、また麺線が焼けた状態となってしまう。そこで、過熱蒸気を吹き付けたことによって一旦上昇した麺線水分(結露に類する作用によって麺表面に付着する水分を含む)が、過熱蒸気の高い熱量によって乾燥し、生麺時(過熱蒸気吹き付け前)の水分以下にならないように処理するのが好ましい。このような過熱蒸気を吹き付ける時間は、蒸気温度にもよるが、5〜50秒間程度、特に好ましくは15〜45秒程度である。
本発明の即席麺は上記のような各工程によって製造することで、麺厚の厚い太い麺でも熱湯注加によって復元可能であり、従来の即席麺ではあり得なかった、湯戻し時の麺厚が2mm、場合によっては2.5mmを越えるような麺においても復元可能で、しかも麺質の優れた即席麺となる。従って、熱湯を注加して喫食するタイプの即席麺に特に好ましく用いられる。
本発明によれば、復元性が良く、従来にないほどの太い麺厚であっても、熱湯注加によって芯まで復元可能な即席麺を得ることができる。従って、従来の即席麺では得られなかった重厚で、喉越し感のある即席麺を味わうことができる。しかも、復元性が格段に向上するだけでなく、小麦粉様の風味を有する等、食味食感の向上効果もあり、製麺性に対しても何ら悪影響を与えずに製造することができる。このような効果は、本発明者らが開発した、前述の過熱蒸気を用いて製造した即席麺において見られた画期的な効果と共通するものであるが、本発明においては、当該過熱蒸気を用いる技術において、さらに麺線を三層以上の構造とするだけで、復元性向上効果が格段に増強されるといった予想外のものである。
実際、本発明者らが製造した本発明品の断面構造を観察すると、明らかに三層構造とした方が麺線内部の空間が多くなり、膨化している(図1)。なお、生麺線に過熱蒸気を吹き付ける処理を行なった即席麺の麺線を電子顕微鏡で観察すると、飽和蒸気での蒸煮や茹でのみを行なった場合には見られない、澱粉粒の崩壊した層が麺線表面に厚く形成されている。そのため、この層が水の浸透しやすい状態を作り出し、麺線構造を3層以上とすることと相まって格段に復元性が向上する一因となっているものと考えられる。
実施例1(本発明品:三層+過熱蒸気)の麺線の断面を撮影した拡大写真。 比較例1(二層+過熱蒸気)の麺線の断面を撮影した拡大写真。 比較例2(三層+飽和蒸気)の麺線の断面を撮影した拡大写真。 比較例3(二層+飽和蒸気)の麺線の断面を撮影した拡大写真。
以下、各製造工程に沿って本発明を詳細に説明する。
生麺線を得るまでの製麺工程は、生麺の製麺方法において、麺線構造を少なくとも外層/内層/外層の三層構造以上の多層構造とする。この多層構造は外層及び内層の麺帯をそれぞれ別に形成し、重ね合わせて多層麺帯とし、これを圧延後切り出せば良い。
具体的には、各麺帯ごとに、小麦粉、澱粉、そば粉等の主原料粉と、食塩、かんすい、リン酸塩、グルテン、増粘類、色素等の副原料を、練り水に加えるか、又は練り水とは別に加えてよく混練し、麺生地を作成する。作成した麺生地を圧延して麺帯とし、このような麺帯を3枚以上重ね合わせてさらに圧延し、多層構造の麺帯とする。
なお、本発明は三層に限らず、四層以上の多層構造とすることもできる。この場合、本発明では、外界と接する最外部の層を外層とし、その内側の外界に接していない層を内層とするが、内層を二層、三層等に増やすことができる。なお、それぞれの層において、原料配合を変えることもできる。
このようにして作成したそれぞれの層の麺帯は、内層麺帯を外層麺帯に挟み込んで、複合機等で麺帯を重ね合わせて1枚の多層麺帯とする。内層麺帯の厚みは、複合した1枚の麺帯の厚みにおいて、25〜85%、好ましくは45〜70%の厚みとなるように重ね合わせるのが良い。
この多層麺帯を連続圧延機で圧延して、1枚の所定の厚さにした後、切り出しロールで麺線に切り出す。本発明においては、従来にない太い麺線でも、麺質を劣化させることなく復元でき、復元後の麺厚が2mm、場合によっては2.5mmを超えるものでも復元可能なため、従来より麺帯が厚い状態で切り出すことができる。
上記のようにして製麺した生の多層麺線をα化するが、本発明においては、まずこの生麺線に過熱蒸気を吹き付ける処理を行う。この工程は、麺線表面にできるだけ高い熱量を与えるため、麺線が触れる過熱蒸気の温度が125〜220℃程度、好ましくは140〜180℃程度となるように過熱蒸気を吹き付けるのが好ましい。このように、高温の過熱蒸気を麺線に吹き付けると、麺線表面は一旦濡れたような状態になり、それが沸騰した状態となる。この状態は過熱蒸気特有のものであり、前述した麺線表面の澱粉粒の崩壊層を形成する要因となると思われる。
しかし、過熱蒸気は沸点以上の温度であるため、そのまま長時間過熱蒸気を麺線に吹き付けると麺線は乾燥してしまう。麺線表面の水分が蒸発して乾燥状態になると、本発明の効果を充分達成することが困難になるので、好ましくは麺線の水分(結露等によって麺表面に付着している水分を含む)が生麺時の水分を下回らないように、過熱蒸気の吹き付けを終了する。この時間は、過熱蒸気の風量、麺線の太さによっても一概に言えないが、過熱蒸気の温度が上述したように125〜220℃程度の場合、概ね5〜50秒、好ましくは15〜45秒である。
この最初の過熱蒸気の吹き付けによって麺線表面が多少α化するが、非常に細い麺の場合を除いて喫食可能な状態にα化するためには不十分なため、さらにα化処理を行う。さらに行うα化処理の方法はボイルすることもできるが、より復元性の向上を目指す、あるいは分厚い麺を対象とする場合には、前述の過熱蒸気を吹き付けた麺に、水分を液体で吸収させて水分含量を上げ、続いて過熱蒸気又は飽和蒸気で加熱処理するのがよい。
ここで行なわれる水分含量を上げるための水分供給処理は、前記の過熱蒸気を吹き付けた麺に水シャワー又は水浸漬等によって水分を液体で供給することで行なう。ここで、水は、冷水でも温水でも熱湯でもかまわないが、温度が低いと、麺線の温度が下がり、熱効率が悪くなるため、温度は40℃以上、特に好ましくは50℃以上とするのが良い。また、水分の付与は、供給前の麺重量に対して、5〜30%程度重量が増すように行なうのが好ましく、用いる水は、少量の調味料や乳化剤、結着防止剤等を添加、溶解させておいても良い。
水分の供給処理は、生麺線に過熱蒸気を吹き付けた蒸気庫内から麺を一旦系外へ出して、又は生麺線へ吹き付けた過熱蒸気の吹き付けを一旦中断して、水分供給することができる。しかし、水分供給の後に過熱蒸気を用いる場合には、工程(d−1)の生麺線に過熱蒸気を吹き付ける処理を中断せずに、すなわち、過熱蒸気庫内で連続的に過熱蒸気を吹き付けつつ、その途中の過程でスポット的に水シャワー等によって水分供給することもできる。この方法を採用する場合、水分供給後以降が本発明における工程(d−2)の工程に該当する。
水分供給を行なった後に行うα化処理は、麺線が太い場合や、より高い復元性向上効果を得たい場合には、再度過熱蒸気を用いるのが好ましい。しかし、過熱蒸気を長時間用いると、麺線が次第に乾燥し、乾燥してしまうと復元性向上の効果が進行しないので、過熱蒸気を用いる場合には、断続的に液体で水分を供給することが好ましい。すなわち、分厚い麺の場合には、生麺線に過熱蒸気を吹き付けた後、水付与と過熱蒸気処理を交互に繰り返して、この繰り返しを複数回行なうのがよい。
この場合の過熱蒸気の条件は、前工程(d−1)の生麺線に過熱蒸気を吹き付けた時と同条件でも良いし、温度を変えて行っても良い。ただし、時間については、麺線が乾燥しないように、具体的には蒸煮中に麺線の水分(麺表面に付着している水分を含む)が、当初の生麺の水分含量を下回らないように、過熱蒸気の温度を125〜220℃とする場合は、1回の蒸煮時間を5〜50秒程度、さらに好ましくは15〜45秒程度とするのがよい。
なお、工程(d−1)(d−2)において過熱蒸気を用いる際に、飽和蒸気を同時に使用することもできる。具体的には、蒸気庫内に過熱蒸気噴射孔と飽和蒸気噴出孔を別に設け、飽和蒸気噴射孔から飽和蒸気を噴射して飽和蒸気を充満させた庫内に、過熱蒸気噴射孔から過熱蒸気を麺線に吹き付ける等の手段で、飽和蒸気との同時使用が可能である。
α化処理後の乾燥は、通常の即席麺で使用される乾燥方法をいずれも選択できる。具体的には、フライ(油揚げ)乾燥、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、凍結乾燥等いずれも使用でき、組み合わせて行っても良い。ただし、太い麺線でも復元できるという点については、フライ(油揚げ)乾燥が最も有利である。フライ乾燥の場合、130℃〜160℃程度で、1〜3分程度、熱風乾燥の場合、60℃〜120℃程度で20分〜3時間程度処理を行なう。
以上のようにして製造した本発明の即席麺は、熱湯注加によって3〜5分程度待つだけで喫食可能なカップ麺として、また1〜3分程度炊いて調理する袋入り即席麺となる。そして、いずれの場合でも優れた復元性と、麺質を付与できる。また、太麺でも、細麺でも適用可能であるが、極めて復元性が良いので、太い麺線に対して特に有効であり、即席麺としては従来の商品にない喉越し感を味わうことができる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実験例1 <使用する蒸気の違いと麺線の積層構造に関する試験>
小麦粉750gおよび澱粉250gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、リン酸塩(単リン酸塩3:重合リン酸塩2)5gを溶解した練り水430mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して11mm厚の麺帯形状とした。これを内層麺帯とする。
次に、小麦粉750gおよび澱粉250gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、リン酸塩(単リン酸塩3:重合リン酸塩2)5gを溶解した練り水430mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形し圧延して2枚の4mm厚の外層麺帯を得た。
前者の11mm厚の内層麺帯と、後者の4mm厚の外層麺帯2枚を、外層/内層/外層の順で、圧延しつつ合わせ、約11mm厚の<サンプル1>の三層麺帯とした。
一方、前記同様の配合で、同様に成形した約11mm厚の麺帯を2枚作成しこの2枚の麺帯を圧延しつつ合わせて、約11mm厚の<サンプル2>の二層麺帯とした。
これら、サンプル1(三層)、サンプル2(二層)の11mm厚の麺帯を、ロール圧延機で1回強く圧延した後3回連続して圧延し、圧延後の最終麺帯厚を1.8mmとした。この各麺帯を角刃9番の切刃ロールで切出して、生麺線を得た。
このサンプル1及びサンプル2の麺帯から製麺した各生麺線をネットコンベアで搬送しつつトンネル型の蒸気庫内で、麺線に過熱蒸気を30秒間吹き付けた。過熱蒸気の条件は、蒸気流量160kg/h、温度は麺線表面に温度センサーを載置してモニターしたが、約140℃であった。
このように生麺線に30秒間過熱蒸気を吹き付けた後、直ぐに系外に排出して、次いで、約60℃の2%食塩水に15秒間浸漬して、水分を供給後、再び、直ぐにトンネル型の蒸気庫内に搬送し、同様に蒸気流量160kg/h、温度約140℃で過熱蒸気を30秒間吹き付けた。さらに、蒸気庫外に出して約60℃の2%食塩水に15秒間浸漬して水分を供給し、再び、直ぐにトンネル型の蒸気庫内に搬送し、蒸気流量160kg/h、温度約140℃で30秒過熱蒸気を吹き付けてα化を完了した。
この麺を90℃の湯槽に5秒間浸漬し、続けてほぐし液に浸漬した後、麺線をカットして、1食分150gを容量380mlのリテーナに充填した。これを温度約150℃のパーム油で2分間フライして乾燥した。このようにして製造した即席フライ麺を、冷却して保存し、実施例1(三層過熱蒸気処理)と比較例1(二層過熱蒸気処理)の即席麺とした。
また、前記サンプル1(三層)及び2(二層)の麺帯から同様に作成した上記各生麺線をネットコンベアで搬送しつつ、実施例1及び比較例1で用いた過熱蒸気ではなく飽和蒸気を用いて、トンネル型の蒸気庫内で、庫内温度100℃、蒸気流量240kg/hで2分間α化した。
このα化した麺を実施例1同様に90℃の湯槽に5秒間浸漬し、続けてほぐし液に浸漬した後、麺線をカットして、1食分150gを容量380mlのリテーナに充填した。これを温度約150℃のパーム油で2分間フライして乾燥した。このようにして製造した即席フライ麺を、冷却して保存し、比較例2(三層飽和蒸気処理)比較例3(二層飽和蒸気処理)の即席麺とした。
この実施例1及び比較例1、2、3の各即席フライ麺をスチロール製のカップ容器に投入し、熱湯400mlを注加し、蓋をして5分間静置した。5分間静置して復元させた麺を良く掻き混ぜて5人のパネラーで喫食し食感評価を行なった。
評価は5段階で各人評価し、5人の平均を四捨五入したものである。評価基準は、1:硬く湯戻りしていない、2:硬く湯戻りしていない箇所がある、3:まだ硬く湯戻りが充分ではない、4:硬めであるが湯戻りしている、5:良く湯戻りしている。結果を表1に示す。
また、各麺線を乾燥状態で切断し、電子顕微鏡で断面を観察した。その写真を図1〜4に示す。写真の通り、図1の実施例1の麺が最も内部に空間があり、大きく膨化した構造が見られた。
実験例2 <麺線の積層構造と最適な麺線厚に関する試験>
実験例1と同様に製造したサンプル1(三層)とサンプル2(二層)の11mm厚の麺帯を、ロール圧延機で1回強く圧延した後3回連続して圧延し、各種の最終麺帯厚の麺帯を得た。この各麺帯を角刃9番の切刃ロールで切出して、三層と二層の生麺線を得た。
また、サンプル1,2同様の原料配合で、6mm厚の麺帯(外層麺帯)を二本と6mm厚の麺帯(内層麺帯)を二本作成した。前者の外層麺帯と後者の内層麺帯を、まず、内層/内層に複合した後、これを2枚の外層麺帯に挟みこみ、外層/内層/内層/外層の約15mm厚の<サンプル3>の四層麺帯とした。このサンプル3(四層)についても、サンプル1,2同様にロール圧延機で1回強く圧延した後3回連続して圧延し、サンプル1,2同様に各種の最終麺帯厚の麺帯を得、角刃9番の切刃ロールで切出して、四層の生麺線を得た。
このサンプル1,2,3の麺帯から切り出した多種の麺厚の生麺線に、実験1の実施例1同様の条件で過熱蒸気を用いてα化した。具体的には、生麺線に、麺線表面が触れる温度で約140℃の過熱蒸気を30秒間吹き付けた後、直ぐに蒸気庫から出して、約60℃の2%食塩水に15秒間浸漬して水分を供給後、再び、温度約140℃で過熱蒸気を30秒間吹き付け、さらに蒸気庫から出して同様に浸漬して水分を供給し、さらに再び温度約140℃で30秒過熱蒸気を吹き付けてα化した。
この麺を前記実施例1同様に湯槽に5秒間浸漬し、続けてほぐし液に浸漬した後、麺線をカットして、1食分150gを容量380mlのリテーナに充填した。これを温度約150℃のパーム油で2分間フライして乾燥した。このようにして製造した即席フライ麺を、冷却して保存し、各種麺厚の即席麺とした。
この各即席フライ麺をスチロール製のカップ容器に投入し、熱湯400mlを注加し、蓋をして5分間静置した。正確に5分間静置して復元させた麺の麺厚(5箇所)を測ると共に、良く掻き混ぜて5人のパネラーで喫食し食感評価を行なった。評価は芯まで充分に復元していて丁度良い状態(実験1の評価において5に当たる)を「最適」とし、芯まで充分に復元しているが、やや湯戻りが進み過ぎている状態のものを「適+」、芯にやや硬さがあるが復元しているものを「適−」、芯が戻っておらず、復元していない状態を「不可」とした。結果を表2に示す。
表2の結果から、二層のものより三層又は四層の方が太い麺線でも復元可能で、2mmを超える極太の麺でも熱湯注加5分間で喫食できた。なお、四層と三層の差はあまり無く、一部の麺において四層の方がわずかに柔らかいものがあると感じる程度であった。
実験例3 <過熱蒸気を当てる回数による試験>
小麦粉850gおよび澱粉150gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、重合リン酸塩1g、かんすい3gを溶解した練り水400mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して12mm厚の麺帯形状とした。これを内層麺帯とする。
次に、小麦粉850gおよび澱粉150gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、重合リン酸塩1g、かんすい3gを溶解した練り水400mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形し圧延して2枚の6mm厚の外層麺帯を得た。
前者の12mm厚の内層麺帯と、後者の6mm厚の外層麺帯2枚を、外層/内層/外層の順で合わせ、約15mm厚の三層麺帯とした。この15mm厚の麺帯を、ロール圧延機で1回強く圧延した後3回連続して圧延し、圧延後の最終麺帯厚が1.8mm前後の麺帯を複数作成した。この各麺帯を角刃16番の切刃ロールで切出して、生麺線を得た。
この三層生麺線に対し、過熱蒸気での加熱処理の回数を変えて効果の検証をした。具体的には、まず生麺線に麺線表面が触れる温度で約170℃の過熱蒸気を30秒間吹き付けただけのものを作成した(過熱蒸気1回)。
また、前記過熱蒸気を1回吹き付けた後、直ぐに蒸気庫から出して、約60℃の2%食塩水に15秒間浸漬して水分を供給し、この麺線を100℃の飽和蒸気で30秒間蒸煮したもの(過熱蒸気1回+飽和蒸気1回)を作成した。さらに、前記水分供給後飽和蒸気ではなく、麺線が触れる温度が約170℃の過熱蒸気を再び30秒間吹き付けたもの(過熱蒸気2回)を作成した。
また、前記過熱蒸気を2回吹きつけた後、直ぐに蒸気庫から出して、再び約60℃の2%食塩水に15秒間浸漬して水分を供給し、この麺線を、再び、麺線が触れる温度が約170℃の過熱蒸気を30秒間吹き付けたもの(過熱蒸気3回)を作成した。
これらの麺を食塩3%とグルタミン酸ソーダ少量を添加した着味液に浸漬した後、麺線をカットして、1食分140gを容量380mlのリテーナに充填し、これを温度約150℃のパーム油で2分15秒間フライして乾燥した。このようにして製造した即席フライ麺を、冷却して保存し、過熱蒸気処理の回数を変えた即席麺とした。なお、評価はこの各即席フライ麺をスチロール製のカップ容器に投入し、熱湯400mlを注加し、蓋をして正確に4分間静置して復元させた時の麺の麺厚(5箇所平均)を測ると共に、この時の麺厚が2mmであるもの同士を比較して、実験例1の評価基準で、5人のパネラーで喫食して食感評価を行なった。結果を表3に示す。
表3のように、復元時2mm厚の太い麺線でも、生麺に過熱蒸気を吹き付けた後、水分供給をして飽和蒸気又は過熱蒸気でα化することで、熱湯注加5分で喫食可能に復元できる。
実施例2 <飽和蒸気での加熱を含むもの>
小麦粉750gおよび澱粉250gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、リン酸塩(単リン酸塩3:重合リン酸塩2)5gを溶解した練り水430mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して約12mm厚の麺帯形状とした。これを内層麺帯とした。
次に、小麦粉750gおよび澱粉250gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、リン酸塩(単リン酸塩3:重合リン酸塩2)5gを溶解した練り水430mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して約4.3mm厚の麺帯形状とした。これを2枚用意し外層麺帯とした。
前者の12mm厚の内層麺帯と、後者の4.3mm厚の外層麺帯を、外層/内層/外層の順で合わせ、約13.5mm厚の複合麺帯とした。
この複合麺帯をロール圧延機で強く圧延し、さらに4回圧延した。圧延後の最終麺帯厚は復元直後の麺線厚が2.0mmになるように調製した。この各麺帯を角刃9番の切刃ロールで切出して、生麺線を得た。
この各生麺線をネットコンベアで搬送しつつトンネル型の蒸気庫内で、麺線に過熱蒸気を吹き付けた。過熱蒸気の条件は、蒸気流量160kg/h、温度は麺線表面に温度センサーを載置してモニターしたが、約140℃であった。蒸気庫内で30秒間過熱蒸気を吹き付けた後、直ぐに系外に排出して約60℃の2%食塩水に10秒間浸漬して、水分を供給した。
次いで、再び、直ぐにトンネル型の蒸気庫内に搬送し、蒸気流量160kg/h、温度約140℃で過熱蒸気を30秒間吹き付けた。さらに、蒸気庫外に出して約60℃の2%水溶液に10秒間浸漬して水分を供給し、最後に再びネットコンベアで搬送しつつ、飽和蒸気を庫内に噴射して充満させたトンネル型の蒸気庫内で30秒間蒸煮した。飽和蒸気の条件は、蒸気流量240kg/h、温度は麺線表面に温度センサーを載置してモニターしたが、約100℃であった。
この麺を90℃の茹で槽に5秒間浸漬し、続けてほぐし液に5秒間浸漬して、麺線をカットして、1食分150gを容量380mlのリテーナに充填した。これを温度約150℃のパーム油で2分間フライして乾燥し、実施例2の即席麺とした。
この即席麺をスチロール性のカップ容器に投入し、熱湯400mlを注加し、蓋をして5分間静置した後、良く掻き混ぜて喫食し、熟練した5人のパネラーによって復元性、食感等について評価した。その結果、麺線はよく復元しており、麺厚が2mmと太いにもかかわらず、熱湯を注加して5分で充分に復元する麺であった。
実施例3 <熱風乾燥麺の例>
小麦粉750gおよび澱粉250gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、リン酸塩(単リン酸塩3g、重合リン酸塩2)5gを溶解した練り水430mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して約12mm厚の麺帯形状とした。
次に、小麦粉750gおよび澱粉250gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、リン酸塩(単リン酸塩3g、重合リン酸塩2)5gを溶解した練り水430mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して約4.3mm厚の麺帯形状とした。
前者の12mm厚の麺帯を内層麺帯とし、後者の4.3mm厚の麺帯を外層麺帯とし、外層、内層、外層に3枚の麺帯を合わせ、約13.5mm厚の複合麺帯とした。
この複合麺帯を1回目の圧延としてロール圧延機を用いて強く圧延した。続いてロール圧延機で4回圧延し、復元後の麺線厚が1.9mmになるように、最終麺帯厚を調整した。これを角刃9番の切刃ロールで切出して、生麺線を得た。
この生麺線をネットコンベアで搬送しつつトンネル型の蒸気庫内で、麺線に過熱蒸気を吹き付けた。過熱蒸気の条件は、蒸気流量160kg/h、温度は麺線表面に温度センサーを載置してモニターしたが、約140℃であった。蒸気庫内で30秒間過熱蒸気を吹き付けた後、直ぐに系外に排出して約60℃の2%食塩水に10秒間浸漬し、水分を供給した。
次いで、再び、直ぐにトンネル型の蒸気庫内に搬送し、蒸気流量160kg/h、温度約140℃で過熱蒸気を30秒間吹き付けた。さらに、蒸気庫外に出して約60℃の2%水溶液に10秒間浸漬して水分を供給し、再び、直ぐにトンネル型の蒸気庫内に搬送し、蒸気流量160kg/h、温度約140℃で過熱蒸気を吹き付けてα化した。
この麺を90℃の湯槽に15秒間浸漬し、続けてほぐし液に5秒間浸漬した後、麺線をカットして、1食分150gを容量480mlのリテーナに充填し、熱風乾燥機で100℃で30分間、風速3m/minで乾燥した。このようにして製造した熱風乾燥麺を、冷却して保存し、実施例3の即席麺とした。
この即席麺をスチロール性のカップ容器に投入し、熱湯400mlを注加し、蓋をして5分間静置した後、良く掻き混ぜて喫食し、熟練した5人のパネラーによって復元性、食感等について評価した。その結果よく復元しており、熱風乾燥麺においても復元性向上効果があることが明らかであった。
実施例4 <過熱蒸気と飽和蒸気を併用したもの>
小麦粉750gおよび澱粉250gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、リン酸塩(単リン酸塩3:重合リン酸塩2)5gを溶解した練り水430mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して約6mm厚の麺帯形状とした。これを2枚作成し内層麺帯とした。
次に、小麦粉750gおよび澱粉250gからなる主原料粉1kgに、食塩20g、リン酸塩(単リン酸塩3:重合リン酸塩2)5gを溶解した練り水430mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して約6mm厚の麺帯形状とした。これを2枚作成し外層麺帯とした。
前者の内層麺帯と後者の外層麺帯を、まず、内層/内層に複合した後、これを外層麺帯で挟み込んで、外層/内層/内層/外層の4層構造の約15mm厚の複合麺帯とした。
この複合麺帯をロール圧延機で強く圧延し、さらに4回圧延した。圧延後の最終麺帯厚は復元直後の麺線厚が2.0mmになるように最終麺帯厚を調整した。この麺帯を角刃9番の切刃ロールで切出して、生麺線を得た。
この各生麺線をネットコンベアで搬送しつつトンネル型の蒸気庫内で、蒸気庫内に飽和蒸気を噴射して充満させた状態で、麺線に過熱蒸気を吹き付けた。蒸気流量は飽和蒸気と合わせて160kg/h、温度は麺線表面に温度センサーを載置してモニターしたが、約140℃であった。飽和蒸気を充満させた蒸気庫内で30秒間過熱蒸気を吹き付けた後、直ぐに系外に排出して約60℃の2%食塩水に10秒間浸漬して、水分を供給した。
次いで、再び、直ぐにトンネル型の蒸気庫内に搬送し、飽和蒸気を庫内に供給せずに、蒸気流量160kg/h、温度約140℃で過熱蒸気を30秒間吹き付けた。さらに、蒸気庫外に出して約60℃の2%水溶液に10秒間浸漬して水分を供給し、最後に再びネットコンベアで搬送しつつ、飽和蒸気を庫内に噴射して充満させたトンネル型の蒸気庫内で30秒間飽和蒸気だけで蒸煮した。飽和蒸気の条件は、蒸気流量240kg/h、温度は麺線表面に温度センサーを載置してモニターしたが、約100℃であった。
この麺を90℃の茹で槽に5秒間浸漬し、続けてほぐし液に5秒間浸漬して、麺線をカットして、1食分150gを容量380mlのリテーナに充填した。これを温度約150℃のパーム油で2分間フライして乾燥し、実施例4の即席麺とした。
この即席麺をスチロール性のカップ容器に投入し、熱湯400mlを注加し、蓋をして5分間静置した後、良く掻き混ぜて喫食し、熟練した5人のパネラーによって復元性、食感等について評価した。その結果、麺線はよく復元しており、麺厚が2mmと太いにもかかわらず、熱湯を注加して5分で充分に復元する麺であった。

Claims (6)

  1. 即席麺の製造方法であって、三層以上の多層構造を有する生麺線を製麺する工程と、前記生麺線に対し過熱蒸気を吹き付ける工程と、前記過熱蒸気が吹き付けられた麺線をα化する工程と、α化された麺線を乾燥させる工程と、を含み、前記α化工程が、前記過熱蒸気が吹き付けられた麺線に水分を液体で供給した後、さらに過熱蒸気および/または飽和蒸気を用いて麺線を加熱する処理を含む、即席麺の製造方法。
  2. 即席麺の製造方法であって、
    (a)小麦粉等麺原料粉に練り水を添加し、混練して麺生地を調製し、圧延して麺帯を形成する工程、
    (b)前記工程(a)によって形成された3枚以上の麺帯を、積層して圧延し、多層構造の1枚の麺帯に複合する工程、
    (c)前記複合した多層構造の麺帯をさらに圧延した後、切出して生麺線とする工程、
    (d−1)前記生麺線に対し過熱蒸気を吹き付ける工程、
    (d−2)前記過熱蒸気が吹き付けられた麺線をα化する工程、
    (e)前記α化後の麺線を乾燥させる工程、
    の(a)〜(e)の各工程を含み、前記工程(d−2)におけるα化工程が、工程(d−1)で過熱蒸気が吹き付けられた麺線に対して、水分を液体で供給して麺線の水分含量を上げた後、さらに過熱蒸気および/または飽和蒸気を用いて麺線を加熱する処理を含む、即席麺の製造方法。
  3. 前記工程(d−2)において、麺線に前記水分を液体で供給して麺線の水分含量を上げた後、さらに過熱蒸気および/または飽和蒸気を用いて麺線を加熱する処理を、2回以上繰り返し行う、請求項に記載の即席麺の製造方法。
  4. 前記工程(d−1)における過熱蒸気の吹き付けが、飽和蒸気中で行われる、請求項2または3に記載の即席麺の製造方法。
  5. 前記工程(d−1)における過熱蒸気が、麺線表面がさらされる温度として125℃〜220℃の過熱蒸気であり、麺線に前記過熱蒸気を吹き付ける時間が5〜50秒である、請求項2から4のいずれかに記載の即席麺の製造方法。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の製造方法によって製造された即席麺であって、該即席麺が熱湯を注湯して湯戻しし、湯戻し後喫食するものであることを特徴とする即席麺。
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